JP7835011B2 - 光学用積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
1. ポリエステルフィルム基材の少なくとも一方の面に塗布層を有する易接着性ポリエステルフィルムの前記塗布層に、ハードコート層、光拡散層、レンズ層、防眩層、透明導電層から選択される少なくとも1層の光学機能層が積層された光学用積層ポリエステルフィルムであって、前記塗布層がポリカーボネート構造を有するウレタン樹脂、架橋剤、及びポリエステル樹脂を含有する組成物が硬化されてなり、塗布層についてのX線光電子分光法による深さ方向の元素分布測定に基づく窒素元素の分布曲線において、ポリエステルフィルム基材とは反対側の塗布層表面の窒素原子比率をA(at%), 窒素原子比率の最大値をB(at%)、窒素原子比率が最大値B(at%)を示すエッチング時間をb(秒)、b(秒)以降に窒素原子比率が1/2B(at%)となるときのエッチング時間をc(秒)とするとき、下記式(i)~(iii)を満たし、かつ、X線光電子分光法により測
定した表面分析スペクトルにおいて、C1sスペクトル領域の各結合種に由来するピーク面積合計を100(%)とし、OCOO結合に由来するピーク面積をX(%)とするとき、下記式(iv)を満たす光学用積層ポリエステルフィルム。
(i) 0.5 ≦ B-A(at%) ≦ 3.0
(ii) 30 ≦ b(秒) ≦ 180
(iii) 30 ≦ c-b(秒) ≦ 300
(iv) 2.0≦ X(%) ≦ 10.0
2. 前記易接着性ポリエステルフィルムのヘイズが1.5(%)以下である上記第1に記載の光学用積層ポリエステルフィルム。
本発明においてポリエステルフィルム基材を構成するポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどのほか、前記のようなポリエステル樹脂のジオール成分又はジカルボン酸成分の一部を以下のような共重合成分に置き換えた共重合ポリエステル樹脂であり、例えば、共重合成分として、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、5-ナトリウムイソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分などを挙げることができる。
本発明における易接着性ポリエステルフィルムは、上記のようなポリエステルフィルム基材の少なくとも一方の面に塗布層を有するものであることが好ましい。前記塗布層は、ポリカーボネート構造を有するウレタン樹脂、架橋剤、及びポリエステル樹脂を含有する組成物が硬化されてなるものである。ここで、「組成物が硬化されてなる」との表現を用いているのは、ポリカーボネート構造を有するウレタン樹脂、架橋剤、及びポリエステル樹脂が、架橋剤によって架橋構造を形成して硬化された状態の化学組成を正確に表現することが極めて困難であるからである。そして、前記塗布層の深さ方向の元素分布測定に基づく窒素元素の分布曲線の最大値が、ポリエステルフィルム基材とは反対側の塗布層表面近傍に存在していることが、透明性、ブロッキング耐性、ハードコート層、防眩層、透明導電層等との密着性の向上を実現でき、好ましい。さらに、ポリエステルフィルム基材とは反対側の塗布層表面にポリカーボネート構造が適量存在することが、レンズ層、光拡散層等との密着性の向上を実現でき、好ましい。
(i) 0.5 ≦ B-A(at%) ≦ 3.0
(ii) 30 ≦ b(秒) ≦ 180
(iii) 30 ≦ c-b(秒) ≦ 300
(i) 0.5 ≦ B-A(at%) ≦ 3.0
(ii) 30 ≦ b(秒) ≦ 180
(iii) 30 ≦ c-b(秒) ≦ 300
させるための手段としては、塗布層を形成するポリカーボネート構造を有するウレタン樹脂を合成、重合する際、ポリカーボネートポリオール成分とポリイソシアネート成分とを含んで合成、重合され、ポリカーボネートポリオール成分とポリイソシアネート成分の質量比が0.5~2.5の範囲内であり、ポリカーボネートポリオール成分の分子量が500~1800であり、塗布液中のポリエステル樹脂、ウレタン樹脂及び架橋剤の固形分の総和を100質量%とするとき、架橋剤の固形分の含有率が10~50質量%であることを挙げることができる。そして、架橋剤としてはブロックイソシアネートを用い、3官能以上のイソシアネート基を有するブロックイソシアネートを用いることにより、B-Aの効率的な調節が可能となる。
代表される架橋剤、及びポリエステル樹脂を含有しており、かかる塗布層の場合、表1のピーク(1)~(6)の結合種のピークが検出され得る。表1のピーク(1)~(6)の結合種は、必ずしも表1中に示した結合種だけではなく類似する結合種をわずかに含む場合もある。ここで、実施例6に関する図5においては、表1の(3)のC=O結合ピークと(6)のπ-π*結合ピークは現れていない。また、実験例1に関する図6においては、表1の(3)のC=
O結合ピークと(5)のOCOO結合ピークは現れていない。表面領域のOCOO結合の比
率X(%)は、ピーク(1)~(6)までのピーク面積全体を100%とした時のピーク(5)の
面積比率を百分率(%)で表したものと言える。
本発明における易接着性ポリエステルフィルムは、ハードコート層への密着性、レンズ層、光拡散層への密着性への密着性を向上させるために、その少なくとも片面に、ポリカーボネート構造を有するウレタン樹脂、架橋剤、及びポリエステル樹脂を含有する組成物から形成される塗布層が積層されていることが好ましい。塗布層はポリエステルフィルムの両面に設けてもよく、ポリエステルフィルムの片面のみに設け、他方の面には異種の樹脂被覆層を設けてもよい。
(ウレタン樹脂)
本発明におけるポリカーボネート構造を有するウレタン樹脂は、少なくともポリカーボネートポリオール成分とポリイソシアネート成分に由来するウレタン結合部分を有し、さらに必要に応じて鎖延長剤を含む。
本発明において、塗布層形成用組成物が含有する架橋剤としてはブロックイソシアネートが好ましく、3官能以上のブロックイソシアネートがさらに好ましく4官能以上のブロックイソシアネートが特に好ましい。これらによりブロッキング耐性が向上するとともに、ハードコート層、防眩層、透明導電層との密着性が向上する。ブロックイソシアネート架橋剤を用いると、X線光電子分光法による深さ方向の元素分布測定に基づく窒素分布曲線において、B-Aを0.5at%以上に効果的に調節できて好ましい。
本発明における塗布層を形成するのに用いるポリエステル樹脂は、直鎖状のものであってもよいが、より好ましくは、ジカルボン酸と、分岐したグリコールとを構成成分とするポリエステル樹脂であることが好ましい。ここで言うジカルボン酸は、その主成分がテレフタル酸、イソフタル酸又は2,6-ナフタレンジカルボン酸である他アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸が、挙げられる。また、分岐したグリコールとは枝分かれしたアルキル基を有するジオールであって、例えば、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-イソプロピル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-n-ヘキシル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2-n-ブチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2-n-ヘキシル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジ-n-ブチル-1,3-プロパンジオール、2-n-ブチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール、及び2,2-ジ-n-ヘキシル-1,3-プロパンジオールなどが挙げられる。
本発明における塗布層中には、本発明の効果を阻害しない範囲において公知の添加剤、例えば界面活性剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の粒子、帯電防止剤、核剤等を添加しても良い。
本発明における易接着性ポリエステルフィルムの製造方法について、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する場合がある)フィルム基材を用いた例を挙げて説明するが、当然これに限定されるものではない。
本発明における易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、機能層を設けることが好ましい形態である。機能層とは、写り込み防止やギラツキ抑制、虹ムラ抑制、キズ抑制などを目的として、ハードコート層、防眩層、光拡散層および透明導電層などの機能性を有する層のことをいう。機能層は、当該技術分野において公知の各種のものを使用することができ、その種類は特に制限されない。以下、各機能層について説明する。
ハードコート層の形成には、公知のハードコート層用材料を用いることができ、特に限定されないが、乾燥、熱、化学反応、もしくは電子線、放射線、紫外線のいずれかを照射することによって重合、および/または反応する樹脂化合物を用いることができる。このような、硬化性樹脂としては、メラミン系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルアルコール系の硬化性樹脂が挙げられるが、高い表面硬度もしくは光学設計を得る点で光硬化性型のアクリル系硬化性樹脂が好ましい。このようなアクリル系硬化性樹脂としては、多官能(メタ)アクリレート系モノマーやアクリレート系オリゴマーを用いることができ、アクリレート系オリゴマーの例としては、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、シリコーンアクリレート系などが挙げられる。これらアクリル系硬化性脂に反応希釈剤、光重合開始剤、増感剤などを混合することで、前記光学機能層を形成するためのコート用組成物を得ることができる。
光拡散シートの基材フィルムとしての実用性の観点からは厚みの上限は250μmが好ましい。特に好ましい厚みの上限は一般的なTACフィルムと同等程度の200μmである。基材の少なくとも一方の面に主としてアクリル系樹脂ビーズとバインダーからなるビーズコート層を有し、かつその光拡散シートのヘイズが80%以上であることが好ましい。光拡散シートのヘーズが80%以上であると、輝度向上効果が得られ、色斑も起こらず好ましい。より好ましい下限値は85%である。
本発明における透明導電性薄膜としては、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、インジウム-スズ複合酸化物、スズ-アンチモン複合酸化物、亜鉛-アルミニウム複合酸化物、インジウム-亜鉛複合酸化物などが挙げられる。これらのうち、環境安定性や回路加工性の観点から、インジウム-スズ複合酸化物が好適である。本発明において透明導電性薄膜層を積層して、透明導電性積層フィルムの表面抵抗値を好ましくは50~2000Ω/□、更に好ましくは100~1500Ω/□とすることによって、透明導電性積層フィルムとしてタッチパネルなどに使用できる。表面抵抗値が50Ω/□以上、2000Ω/□以下の場合、タッチパネルの位置認識精度が良好であり好ましい。
液晶パネルにおけるバックライトからの光は様々な方向を向いているが、この光を視認側に向けて集中させ、表示装置の輝度を上げるために、レンズシートを設けることが好ましい態様として知られている。レンズシートとしては、表面に加工されたレンズの形状により、シリンドリカルレンズやプリズムレンズ、レンチキュラーレンズなどの1方向のみに集中させる1軸集光タイプ、四角錐型や頂上部が一方向に長い変形四角錐型などの直交する2方向に集中させる2軸集光タイプ、3角錐や6角錐などの3軸集光タイプ、8角錐やそれ以上の多軸タイプ、さらには小さな半球状、楕円半球状のマイクロレンズ型、フレネルレンズ型等が挙げられ、いずれも用いられる。レンズシートは片面のみでなく両面にレンス加工されたものであっても良く、両面でレンズの形状が異なっていても良い。1軸集光タイプのレンズを両面で集光軸が直交するように加工されていても良い。これらの中でも、2軸タイプ、3軸タイプ、多軸タイプ、マイクロレンズ型が集光効果が高く、特に好ましいレンズ形状として挙げられる。
攪拌機付き2リッターステンレススチール製オートクレーブに高純度テレフタル酸とその2倍モル量のエチレングリコールを仕込み、トリエチルアミンを酸成分に対して0.3モル%加え、0.25MPaの加圧下250℃にて水を系外に留去しながらエステル化反応
を行いエステル化率が約95%のビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートおよびオリゴマーの混合物(以下BHET混合物という)を得た。次いで、このBHET混合物を撹拌しながら、重合触媒として三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液をポリエステル中の酸成分に対してアンチモン原子として0.04モル%となるように加え、引き続き窒素雰囲気下、常圧にて250℃で10分間攪拌した。その後、60分間かけて280℃まで昇温しつつ反応系の圧力を徐々に下げて13.3Pa(0.1Torr)として、さらに28
0℃、13.3Paで重縮合反応を実施した。放圧に続き、微加圧下のレジンを冷水にストランド状に吐出して急冷し、その後20秒間冷水中で保持した後、カティングして長さ約3mm、直径約2mmのシリンダー形状のペレットを得た。
(アルミニウム化合物の調製)
撹拌下80℃で2時間加熱処理して調製され、かつ、27Al-NMRスペクトルのピーク位
置が低磁場側へケミカルシフトしたことが確認された塩基性酢酸アルミニウム(ヒドロキシアルミニウムジアセテート;Aldrich社製)の20g/l水溶液に対して、等量(容量比)のエチレングリコールをともにフラスコに仕込み、室温で6時間攪拌した後、減圧(133Pa)下、90~110℃で数時間攪拌しながら系から水を留去し、20g/lのアルミニウム化合物のエチレングリコール溶液を調製した。
リン化合物としてIrganox1222(チバ・スペシャルティーケミカルズ社製)をエチレン
グリコールとともにフラスコに仕込み、窒素置換下攪拌しながら液温160℃で25時間加熱し、50g/lのリン化合物のエチレングリコール溶液を調製した。31P-NMRスペク
トルの測定により約60モル%が水酸基に変換していることを確認した。
の混合物の調製)
上記アルミニウム化合物の調製および上記リン化合物の調製で得られたそれぞれのエチレングリコール溶液をフラスコに仕込み、アルミニウム原子とリン原子がモル比で1:2となるように室温で混合し、1日間攪拌して触媒溶液を調製した。該混合溶液の27Al-NMRスペクトおよび31P-NMRスペクトルの測定結果は、いずれの場合もケミカルシフトが確認された。
重縮合触媒として、上記アルミニウム化合物のエチレングリコール溶液/リン化合物の
エチレングリコール溶液の混合物を用い、ポリエステル中の酸成分に対してアルミニウム原子およびリン原子としてそれぞれ0.014モル%および0.028モル%になるように加えたこと以外はポリエステルペレットP-1の製造と同様の操作を行った。固有粘度が0.65dl/gのポリエステルペレット(P-2)を得た。
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、及び温度計を備えた4つ口フラスコに、1,3-シクロヘキシルジイソシアネート32質量部、ジメチロールプロパン酸7質量部、数平均分子量800のポリヘキサメチレンカーボネートジオール58質量部、ネオペンチルグリコール3質量部及び溶剤としてアセトン84.00質量部を投入し、窒素雰囲気下、75℃において3時間撹拌し、反応液が所定のアミン当量に達したことを確認した。次に、この反応液を40℃にまで降温した後、トリエチルアミン5.17質量部を添加し、ポリウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、2000min-1で攪拌混合しながら、ポリウレタンプレポリマー溶液を添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトンおよび水の一部を除去することにより、固形分34%の水分散性ウレタン樹脂溶液(A-1)を調製した。
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、及び温度計を備えた4つ口フラスコに、4,4-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート38質量部、ジメチロールプロパン酸9質量部、数平均分子量1000のポリヘキサメチレンカーボネートジオール53質量部、及び溶剤としてアセトン84.00質量部を投入し、窒素雰囲気下、75℃において3時間撹拌し、反応液が所定のアミン当量に達したことを確認した。次に、この反応液を40℃にまで降温した後、トリエチルアミン5.17質量部を添加し、ポリウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、2000min-1で攪拌混合しながら、ポリウレタンプレポリマー溶液を添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトンおよび水の一部を除去することにより、固形分35%の水分散性ウレタン樹脂溶液(A-2)を調製した。
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、及び温度計を備えた4つ口フラスコに、4,4-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート30質量部、数平均分子量700のポリエチレングリコールモノメチルエーテル16質量部、数平均分子量1200のポリヘキサメチレンカーボネートジオール50質量部、ネオペンチルグリコール4質量部、及び溶剤としてアセトン84.00質量部を投入し、窒素雰囲気下、75℃において3時間撹拌し、反応液が所定のアミン当量に達したことを確認した。次に、この反応液を40℃にまで降温した後、ポリウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、2000min-1で攪拌混合しながら、ポリウレタンプレポリマー溶液を添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトンおよび水の一部を除去することにより、固形分35%の水分散性ウレタン樹脂溶液(A-3)を調製した。
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、及び温度計を備えた4つ口フラスコに、4,4-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート24質量部、ジメチロールブタン酸4質量部、数平均分子量2000のポリヘキサメチレンカーボネートジオール71質量部、ネオペンチルグリコール1質量部、及び溶剤としてアセトン84.00質量部を投入し、窒素雰囲気下、75℃において3時間撹拌し、反応液が所定のアミン当量に達したことを確認した。次に、この反応液を40℃にまで降温した後、トリエチルアミン8.77質量部を添加し、ポリウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、2000min-1で攪拌混合しながら、ポリウレタンプレポリマー溶液を添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトンおよび水の一部を除去することにより、固形分34質量%の水分散性ウレタン樹脂溶液(A-4)を調製した。
ポリエーテルポリオール、有機ポリイソシアネート、鎖伸長剤としてジエチレングリコールを用いた多段式イソシアネート重付加方法により、70~120℃の温度において、2時間反応させた。得られたウレタンプレポリマーは、重亜硫酸塩水溶液と混合し、約1
時間、よく攪拌しながら反応を進行させ、ブロック化した。反応温度は60℃以下とした。その後、水で希釈して、固形分20質量%の熱反応型水分散性ウレタン樹脂溶液(A-5)を調製した。
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、及び温度計を備えた4つ口フラスコに、4,4-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート54質量部、数平均分子量700のポリエチレングリコールモノメチルエーテル16質量部、数平均分子量1200のポリヘキサメチレンカーボネートジオール18質量部、ネオペンチルグリコール12質量部及び溶剤としてアセトン84.00質量部を投入し、窒素雰囲気下、75℃において3時間撹拌し、反応液が所定のアミン当量に達したことを確認した。次に、この反応液を40℃にまで降温した後、トリエチルアミン8.77質量部を添加し、ポリウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、2000min-1で攪拌混合しながら、ポリウレタンプレポリマー溶液を添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトンおよび水の一部を除去することにより、固形分34質量%の水分散性ウレタン樹脂溶液(A-6)を調製した。
イ. 塗布層を形成するウレタン樹脂を合成、重合する際の、ポリカーボネートポリオール成分とポリイソシアネート成分の質量比(ポリカーボネートポリオール成分/ポリイソシアネート成分)
ロ. ポリカーボネートポリオール成分の分子量
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)66.04質量部、N-メチルピロリドン17.50質量部に3,5-ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)25.19質量部を滴下し、窒素雰囲気下、70℃で1時間保持した。その後、ジメチロールプロパン酸5.27質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認後、N,N-ジメチルエタノールアミン5.59質量部、水132.5質量部を加え、固形分40質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(B-1)を得た。当該ブロックイソシアネート架橋剤の官能基数は4である。
攪拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分40質量%のオキシムブロックイソシアネート架橋剤(B-2)を得た。当該ブロックイソシアネート架橋剤の官能基数は3である。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネート168質量部とポリエチレングリコールモノメチルエーテル(M400、平均分子量400)220質量部を仕込み、120℃で1時間、攪拌し、更に4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート26質量部とカルボジイミド化触媒として3-メチル-1-フェニル-2-ホスホレン-1-オキシド3.8質量部(全イソシアネートに対して2質量%)を加え、窒素気流下185℃で更に5時間撹拌した。反応液の赤外スペクトルを測定し、波長220~2300cm-1の吸収が消失したことを確認した。60℃まで放冷し、イオン交換水を567質量部加え、固形分40質量%のカルボジイミド水性樹脂液(B-3)を得た。
攪拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチル-5-ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、およびテトラ-n-ブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行なった。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂(C-1)を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂(C-1)は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂(C-1)の還元粘度を測定したところ,0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
攪拌機、温度計と還流装置を備えた反応器に、ポリエステル樹脂(C-1)15質量部、エチレングリコールn-ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水70質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分15質量%の乳白色のポリエステル水分散体(Cw-1)を作製した。
(1)塗布液の調製
水とイソプロパノールの混合溶媒に、下記の塗剤を混合し、ウレタン樹脂溶液(A-1)/架橋剤(B-1)/ポリエステル水分散体(Cw-1)の固形分質量比が25/26/49になる塗布液を作製した。
ウレタン樹脂溶液(A-1) 3.55質量部
架橋剤(B-1) 3.16質量部
ポリエステル水分散体(Cw-1) 16.05質量部
粒子 0.47質量部
(平均粒径200nmの乾式法シリカ、 固形分濃度3.5%)
粒子 1.85質量部
(平均粒径40~50nmのシリカゾル、固形分濃度30質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(シリコーン系、固形分濃度10質量%)
フィルム原料ポリマーとして、ポリエステルペレット(P-1)を、133Paの減圧下、135℃で6時間乾燥した。その後、押し出し機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出しして、表面温度20℃に保った回転冷却金属ロール上で急冷密着固化させ、未延伸PETシートを得た。
易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、下記組成のハードコート層形成用塗布液を#5ワイヤーバーを用いて塗布し、80℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、ハードコート層を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を
照射し、ハードコート層を有する光学用積層ポリエステルフィルム(1)を得た。
(ハードコート層形成用塗布液)
・ペンタエリスリトールトリアクリレートPETA 39.10質量%
(東亞合成社製、3官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%、屈折率1.49)
・ジルコニア粒子 3.40質量%
(日本触媒製、ZP-153、平均粒径11nm、固形分70%、屈折率1.53)
・光重合開始剤 3.50質量%
(IGM Resins B.V.社製Omnirad184)
・光重合開始剤 2.00質量%
(IGM Resins B.V.社製Omnirad907)
・溶剤 52.00質量%
(メチルエチルケトン(MEK)/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM))
易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、下記組成のハードコート層形成用塗布液を#5ワイヤーバーを用いて塗布し、80℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、ハードコート層を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を
照射し、ハードコート層を有する光学用積層ポリエステルフィルム(2)を得た。
(ハードコート層形成用塗布液)
・ペンタエリスリトールトリアクリレートPETA 34.2質量%
(東亞合成社製、3官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%、屈折率1.49)
・ナノシリカ 4.30質量%
(日産化学製、平均粒子系80nm、MEK-AC-5140Z、固形分32%)
・光重合開始剤 3.50質量%
(IGM Resins B.V.社製Omnirad184)
・光重合開始剤 2.00質量%
(IGM Resins B.V.社製Omnirad907)
・溶剤 56.00質量%
(プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)
清浄に保った厚さ1mmのSUS板上(SUS304)に、下記光硬化型ウレタン/アクリル系塗布液を約5gのせ、易接着性ポリエステルフィルムの塗布層面と光硬化型ウレタン/アクリル系塗布液が接するように重ね合わせ、易接着性ポリエステルフィルム上から幅10cm、直径4cmの手動式荷重ゴムローラーで光硬化型ウレタン/アクリル系塗布液を引き延ばすように圧着した。易接着性ポリエステルフィルム面側から、高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、光硬化型ウレタン/アクリル樹脂を硬化
させた。厚み50μmの光硬化型ウレタン/アクリル層を有するフィルム試料をSUS板から剥離し、光硬化型ウレタン/アクリル層を有する光学用積層ポリエステルフィルム(賦形加工を行う前の状態)を得た。
(光硬化型ウレタン/アクリル系塗布液)
光硬化型アクリル樹脂 20.00質量%
(新中村化学製ブレンマー650)
光硬化型メタクリレート樹脂 40.00質量%
(新中村化学製BPE-500)
光硬化型ウレタン/アクリル樹脂 29.00質量%
(新中村化学製U-6HA)
光硬化型アクリル樹脂 8.00質量%
(新中村化学製AMP-10G)
光重合開始剤 3.00質量%
(チバスペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア184)
光硬化型ウレタン/アクリル層を有する光学用積層ポリエステルフィルムの上記光硬化型ウレタン/アクリル系塗布液を下記光硬化型アクリル系塗布液に変更し、紫外線照射量を100mJ/cm2に変更した以外は同様にして、光硬化型アクリル樹脂のレンズ層を
有する光学用積層ポリエステルフィルム(賦形加工を行う前の状態)を得た。
(光硬化型アクリル系塗布液)
光硬化型アクリル樹脂 77.00質量%
(新中村化学製A-BPE-4)
光硬化型アクリル樹脂 22.00質量%
(新中村化学製AMP-10G)
光重合開始剤 1.00質量%
(チバスペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア184)
易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、下記組成の光拡散層形成用塗布液を#5ワイヤーバーを用いて塗布し、160℃、60秒の条件で乾燥及び熱硬化させて光拡散層を有する光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
(光拡散層形成用塗布液)
アクリルポリオール(固形分50%) 150質量部
(アクリディックA-807:大日本インキ化学工業社)
イソシアネート(固形分60%) 30質量部
(タケネートD11N:武田薬品工業社)
メチルエチルケトン 200質量部
酢酸ブチル 200質量部
アクリル樹脂粒子 40質量部
(MX-1000,平均粒径10.0μm:綜研化学社)
易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、下記組成の防眩層形成用塗布液を#5ワイヤーバーを用いて塗布し、70℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、防眩層を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、厚み5μ
mの防眩層を有する光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
・防眩層形成用塗布液
トルエン 34質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 50質量部
シリカ(平均粒径1μm) 12質量部
シリコーン(レベリング剤) 1質量部
光重合開始剤 1質量部
(チバスペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア184)
ウレタン樹脂を(A-2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
ウレタン樹脂を(A-3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
架橋剤を(B-2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
水とイソプロパノールの混合溶媒に、下記の塗剤を混合し、ウレタン樹脂溶液(A-1)/架橋剤(B-1)/ポリエステル水分散体(Cw-1)の固形分質量比が22/10/68になるになるように変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
ウレタン樹脂溶液(A-1) 2.71質量部
架橋剤(B-1) 1.00質量部
ポリエステル水分散体(Cw-1) 19.05質量部
粒子 0.47質量部
(平均粒径200nmの乾式法シリカ、 固形分濃度3.5%)
粒子 1.85質量部
(平均粒径40~50nmのシリカゾル、固形分濃度30質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(シリコーン系、固形分濃度10質量%)
ウレタン樹脂を(A-2)に変更した以外は、実施例5と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
(i) 0.5 ≦ B-A(at%) ≦ 3.0
(ii) 30 ≦ b(秒) ≦ 180
(iii) 30 ≦ c-b(秒) ≦ 300
また、「X」が下記式を満たしており、各種の光学機能層への密着性において満足できるものであった。
(iv)2.0 ≦ X(%) ≦ 10.0
フィルム原料ポリマーとして、ポリエステルペレットを(P-2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
(i) 0.5 ≦ B-A(at%) ≦ 3.0
(ii) 30 ≦ b(秒) ≦ 180
(iii) 30 ≦ c-b(秒) ≦ 300
また、「X」が下記式を満たしており、各種光学機能層への密着性が満足できるものであった。
(iv)2.0 ≦ X(%) ≦ 10.0
さらに、ポリエステルペレットP-1を使用した実施例1~6と比較してヘイズ値が小さく、フィルムの透明性が向上することを確認した。
実施例1において得られた易接着性ポリエステルフィルムを真空暴露するために、真空チェンバー中で巻き返し処理を行なった。このときの圧力は0.002Paであり、暴露時間は10分とした。また、センターロールの温度は40℃とした。次に、ハードコートフィルムのハードコート層上にインジウム錫酸化物からなる透明導電性薄膜を成膜した。このとき、スパッタリング前の圧力を0.0007Paとし、ターゲットとして酸化スズを5質量%含有する酸化インジウム(三井金属鉱業製、密度7.1g/cm3)を用いて、2W/cm2のDC電力を印加した。また、Arガスを130sccm、O2ガスを10sccmの流速で流し、DCマグネトロンスパッタリング法を用いて0.4Paの雰囲気下で成膜した。以上のようにして、厚さ22nmのインジウム錫酸化物からなる、表面抵抗値が250Ωの透明導電性層を有する透明導電性フィルムを得ることができた。透明導電層の密着性において満足し得るものであった。
実施例1で得られたハードコートフィルム(1)を真空暴露するために、真空チェンバー
中で巻き返し処理を行なった。その後の工程は実施例8と同様にして、厚さ22nmのインジウム錫酸化物からなる、表面抵抗値が250Ωの透明導電性層を有する透明導電性フィルムを得ることができた。透明導電層の密着性において満足し得るものであった。
水とイソプロパノールの混合溶媒に、下記の塗剤を混合し、ウレタン樹脂溶液(A-5)/ポリエステル水分散体(Cw-1)の固形分比が29/71になるになるように変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
ウレタン樹脂溶液(A-5) 6.25質量部
ポリエステル水分散体(Cw-1) 20.00質量部
エラストロン用触媒 0.50質量部
粒子 1.02質量部
(平均粒径200nmの乾式法シリカ、 固形分濃度3.5%)
粒子 2.15質量部
(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度20質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(フッ素系、固形分濃度10質量%)
ウレタン樹脂を(A-4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
ウレタン樹脂を(A-4)に、架橋剤を(B-2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
水とイソプロパノールの混合溶媒に、下記の塗剤を混合し、ウレタン樹脂溶液(A-4)/架橋剤(B-1)の固形分比が70/30になるになるように変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
ウレタン樹脂溶液(A-4) 9.03質量部
架橋剤(B-1) 3.38質量部
粒子 0.52質量部
(平均粒径200nmの乾式法シリカ、 固形分濃度3.5%)
粒子 1.80質量部
(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度30質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(シリコーン系、固形分濃度10質量%)
水とイソプロパノールの混合溶媒に、下記の塗剤を混合し、ウレタン樹脂溶液(A-4)/架橋剤(B-1)の固形分比が20/80になるになるように変更した以外は、実施例1と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
ウレタン樹脂溶液(A-4) 2.58質量部
架橋剤(B-1) 9.00質量部
粒子 0.52質量部
(平均粒径200nmの乾式法シリカ、 固形分濃度3.5%)
粒子 1.80質量部
(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度30質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(シリコーン系、固形分濃度10質量%)
ウレタン樹脂を(A-2)に、架橋剤を(B-3)に変更した以外は、実施例5と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び各種の光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
ウレタン樹脂を(A-6)に変更した以外は、実施例5と同様にして、易接着性ポリエステルフィルム及び光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた易接着性ポリエステルフィルムのヘイズはJIS K 7136:2000に準拠し、濁度計(日本電色製、NDH5000)を用いて測定した。
2枚のフィルム試料を塗布層面同士が対向するように重ね合わせ、98kPaの荷重を掛け、これを50℃の雰囲気下で24時間密着させ、放置した。その後、フィルムを剥離し、その剥離状態を下記の基準で判定した。
○:塗布層の転移がなく軽く剥離できる。
△:塗布層は維持されているが、部分的に塗布層の表層が相手面に転移している。
×:2枚のフィルムが固着し剥離できないもの、あるいは剥離できてもフィルム基材が劈開している。
得られた光学用積層ポリエステルフィルムの光学機能層に、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて、光学機能層を貫通して基材フィルムに達する100個のマス目状の切り傷をつける。次いで、セロハン粘着テープ(ニチバン社製、405番;24mm幅)をマス目状の切り傷面に貼り付け、消しゴムでこすって完全に密着させた。その後、垂直にセロハン粘着テープを光学用積層ポリエステルフィルムの光学機能層面から引き剥がす作業を5回行った後、光学用積層ポリエステルフィルムの光学機能層面から剥がれたマス目の数を目視で数え、下記の式から光学機能層とフィルム基材との密着性を求める。なお、マス目の中で部分的に剥離しているものも剥がれたマス目として数える。密着性は95(%)を合格とする。
密着性(%)=(1-剥がれたマス目の数/100)×100
塗布層の深さ方向の元素分布測定はX線光電子分光法(ESCA)にて行った。エッチングを行うイオン源には有機材料に関して低損傷性が期待できるArクラスターを用いた。また、均一なエッチングができるようエッチング時は試料を回転させた。X線照射によるダメージを極力小さくするため、各エッチング時間でのスペクトル収集は短時間での評価が可能なsnapshotモードにて行った。また、スペクトル収集は評価の都合上、エッチング時間120秒までは30秒ごとに、以降は60秒ごとに行った。測定条件の詳細は以下に示した。なお、解析の際、バックグラウンドの除去はshirley法にて行った。
・装置: K-Alpha+ (Thermo Fisher Scientific社製)
・測定条件
励起X線 : モノクロ化Al Kα線
X線出力: 12 kV、2.5 mA
光電子脱出角度 : 90 °
スポットサイズ : 200μmφ
パスエネルギー : 150 eV (Snapshotモード)
イオン銃の加速電圧 : 6kV
クラスターサイズ : Large
エッチングレート : 10 nm/min(ポリスチレン換算)※
エッチング時の試料回転 : 有
(エッチングレートの算出には、分子量Mn:91000(Mw/Mn=1.05)の単分散ポリスチレンをトルエン中に溶解させた後、スピンコート法によりシリコンウェハー上に作製した膜厚155nmのもの用いた。)
表面領域のOCOO結合の比率(X)はX線光電子分光法(ESCA)にて評価した。装
置にはK-Alpha+ (Thermo Fisher Scientific社製)を用いた。測定条件の詳細は以下に
示した。なお、解析の際、バックグラウンドの除去はshirley法にて行った。また、Xの算出は3箇所以上の測定結果の平均値とした。
・測定条件
励起X線 : モノクロ化Al Kα線
X線出力: 12 kV、6mA
光電子脱出角度 : 90 °
スポットサイズ : 400μmφ
パスエネルギー :50eV
ステップ : 0.1eV
エネルギー分解能 : Ag3d(5/2)スペクトルのFWHM=0.75eV
図5、6はそれぞれ、実施例6、実験例1の易接着性ポリエステルフィルムの表面領域のC1sスペクトルの解析結果を示すグラフである。灰色実線はC1sスペクトルの実測データを表している。得られた実測スペクトルのピークを複数のピークに分離し、各ピーク位置及び形状から各ピークに対応する結合種を同定した。さらに各結合種由来のピークでカーブフィッティングを実施し、ピーク面積を算出した。現れる得る各ピーク(1)~(6)の結合種を表3に示す。
ーク面積のことを指す。C1sスペクトル領域の各結合種に由来するピーク面積の合計を100%とするとき、X(%)はピーク(5)の面積の割合を百分率で表す(%)。
ポリカーボネート構造を有するウレタン樹脂をプロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR)により測定すると、4.1ppm付近にOCOO結合に隣接するメチレン基由来のピークが観測される。また、当該ピークより0.2ppm程高磁場に、ポリイソシアネートとポリカーボネートポリオールとの反応で生じたウレタン結合に隣接するメチレン基由来のピークが観測される。これら2種類のピークの積分値とポリカーボネートポリオールを構成するモノマーの分子量からポリカーボネートポリオールの数平均分子量を算出した。
Claims (2)
- ポリエステルフィルム基材の少なくとも一方の面に塗布層を有する易接着性ポリエステルフィルムの前記塗布層に、ハードコート層、光拡散層、レンズ層、防眩層、透明導電層から選択される少なくとも1層の光学機能層が積層された光学用積層ポリエステルフィルムであって、
前記塗布層がポリカーボネート構造を有するウレタン樹脂、架橋剤、及びポリエステル樹脂を含有する組成物が硬化されてなり、
前記ポリカーボネート構造を有するウレタン樹脂は、ポリカーボネートポリオールを含み、
ポリカーボネートポリオールの数平均分子量は500~1800であり、
前記ポリエステル樹脂が、芳香族ジカルボン酸成分を含む共重合ポリエステル系樹脂であり、前記芳香族ジカルボン酸成分が、スルホテレフタル酸、5-スルホイソフタル酸、4-スルホナフタレン-2,7-ジカルボン酸、5-(4-スルホフェノキシ)イソフタル酸、及びその塩から選択される成分を含み、
塗布層についてのX線光電子分光法による深さ方向の元素分布測定に基づく窒素元素の分布曲線において、ポリエステルフィルム基材とは反対側の塗布層表面の窒素原子比率をA(at%), 窒素原子比率の最大値をB(at%)、窒素原子比率が最大値B(at%)を示すエッチング時間をb(秒)、b(秒)以降に窒素原子比率が1/2B(at%)となるときのエッチング時間をc(秒)とするとき、下記式(i)~(iii)を満たし、かつ、
X線光電子分光法により測定した表面分析スペクトルにおいて、C1sスペクトル領域の各結合種に由来するピーク面積合計を100(%)とし、OCOO結合に由来するピーク面積をX(%)とするとき、下記式(iv)を満たす光学用積層ポリエステルフィルム。
(i) 0.5 ≦ B-A(at%) ≦ 3.0
(ii) 30 ≦ b(秒) ≦ 180
(iii) 30 ≦ c-b(秒) ≦ 300
(iv) 2.0≦ X(%) ≦ 10.0 - 前記易接着性ポリエステルフィルムのヘイズが1.5(%)以下である請求項1に記載の光学用積層ポリエステルフィルム。
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