[第1実施形態]
図1は、ある医療施設の放射線科2のレイアウトの一例を天井73(図2参照)側から見た俯瞰図である。放射線科2には、放射線撮影室10Aおよび10Bの2つの放射線撮影室がある。放射線撮影室10Aおよび10Bの隣りには、放射線撮影室10Aおよび10Bに共通の1つの管理室11がある。放射線撮影室10Aおよび10Bを挟んで管理室11の反対側には、これも放射線撮影室10Aおよび10Bに共通の待合室12がある。放射線撮影室10Aおよび10Bは、本開示の技術に係る「撮影場所」の一例である。
放射線撮影室10Aおよび10Bは同じ構成を有する。このため、以下は放射線撮影室10Aの構成のみを説明し、放射線撮影室10Bに関連する各部については、放射線撮影室10Aと同じ数字に「B」を加えた符号を付して説明を省略する。なお、以下の説明では、特に区別する必要がない場合、放射線撮影室10Aおよび10B、並びにこれらの各放射線撮影室10Aおよび10Bに関連する各部の符号を、「A」および「B」を省略した数字のみで表記する場合がある。
放射線撮影室10Aは矩形状をしている。放射線撮影室10Aの待合室12に面する壁面の一角には、待合室12に通じる出入口を開閉する第1扉15Aが設けられている。この第1扉15Aを介して、放射線撮影の対象の被写体Hが放射線撮影室10Aと待合室12との間を行き来することができる。第1扉15Aには電気錠16Aが取り付けられている。第1扉15Aは、電気錠16Aによって開錠または施錠される。
第1扉15Aが設けられた側と反対側の放射線撮影室10Aの壁面中央には、管理室11に通じる出入口を開閉する第2扉17Aが設けられている。この第2扉17Aを介して、診療放射線技師等のオペレータOPが放射線撮影室10Aと管理室11との間を行き来することができる。
第1扉15Aが設けられた一角と対角の放射線撮影室10Aの一角の天井73には、第1カメラ18Aが取り付けられている。第1カメラ18Aはデジタルな第1光学画像106A(図4参照)を撮影するデジタルカメラである。第1カメラ18Aは、放射線撮影室10Aの全景を撮影する全方位カメラである。第1カメラ18Aは、放射線科2の診療時間中に動作し、所定のフレームレートで順次第1光学画像106Aを出力する。第1カメラ18Aは、有線または無線により後述する撮影管理装置42と通信可能に接続されており、第1光学画像106Aを撮影管理装置42に逐次送信する。
放射線撮影室10Aをその長辺に平行な線で略2分した区画の第1扉15Aの側には、第1更衣室19Aおよび第2更衣室20Aの2つの更衣室が並べて設けられている。第1更衣室19Aおよび第2更衣室20Aは、放射線撮影前の被写体Hが自分の着衣から検査着に着替えたり、放射線撮影後の被写体Hが検査着から自分の着衣に着替えたりする場である。
第1更衣室19Aには、放射線撮影室10Aに通じる出入口を開閉する第3扉21Aが設けられている。この第3扉21Aを介して、被写体Hが放射線撮影室10Aと第1更衣室19Aとの間を行き来することができる。同様に、第2更衣室20Aには、放射線撮影室10Aに通じる出入口を開閉する第4扉22Aが設けられている。この第4扉22Aを介して、被写体Hが放射線撮影室10Aと第2更衣室20Aとの間を行き来することができる。
第1更衣室19A内には第1人感センサ23Aが設けられ、第2更衣室20A内には第2人感センサ24Aが設けられている。第1人感センサ23Aは、第1更衣室19Aに被写体Hが入室した場合にオンし、第2人感センサ24Aは、第2更衣室20Aに被写体Hが入室した場合にオンする。なお、図示は省略したが、第1更衣室19Aおよび第2更衣室20Aにはロッカーが設置されている。
放射線撮影室10Aをその長辺に平行な線で略2分した区画の第1カメラ18Aの側には、放射線撮影システム30Aが設置されている。放射線撮影システム30Aは立位撮影台31Aおよび放射線源32Aを含む。立位撮影台31Aはホルダ33Aを有する。ホルダ33A内には電子カセッテ34Aが収容されている。立位撮影台31Aは、本開示の技術に係る「撮影台」の一例である。
立位撮影台31Aと放射線源32Aの間の放射線撮影室10Aの床面には、第1足型35Aが塗料等でペイントされている。第1足型35Aは待機位置を明示し、被写体Hが両足を置く目印となる。待機位置は、立位撮影台31Aと放射線源32Aとの間に予め定められた位置であり、放射線源32Aおよびホルダ33A(電子カセッテ34A)の高さ位置等を調整する際に被写体Hが邪魔にならない位置である。
また、立位撮影台31Aの直下の放射線撮影室10Aの床面には、第2足型36Aが塗料等でペイントされている。第2足型36Aは撮影位置を明示し、被写体Hが両足を置く目印となる。撮影位置は、最も撮影の機会が多い胸部立位正面撮影において推奨される被写体Hの立ち位置である。
立位撮影台31Aの前の放射線撮影室10Aの壁面には、撮影室モニタ37Aが取り付けられている。撮影室モニタ37Aは、被写体Hに向けた放射線撮影に関するガイド情報111(図5等参照)を表示する。
放射線撮影システム30Aが設置された側の放射線撮影室10Aの壁面上部には、スピーカー38Aが取り付けられている。スピーカー38Aは、ガイド情報111の音声アナウンスであるガイド音声152(図7等参照)を出力する。また、スピーカー38Aは、管理室11にいるオペレータOPの発話音声も出力する。なお、ガイド音声152は、ガイド音声152B(図7参照)、ガイド音声152C(図9参照)等、後述するように複数種類あるが、以下の説明では、それら複数種類のガイド音声152B、152C等をまとめてガイド音声152と表記する場合がある。
管理室11には、放射線撮影室10と反対側の壁面中央に操作卓40が配されている。操作卓40は、オペレータOPが椅子41に座って操作するのに丁度よい高さである。操作卓40上には撮影管理装置42が設置されている。撮影管理装置42は、例えばデスクトップ型のパーソナルコンピュータである。撮影管理装置42は、ディスプレイ43Aおよび43Bと、キーボードおよびマウス等の入力デバイス44とを有する。ディスプレイ43Aには、オペレータOPに向けた放射線撮影室10Aに関する情報が表示される。ディスプレイ43Bには、オペレータOPに向けた放射線撮影室10Bに関する情報が表示される。入力デバイス44はオペレータOPの操作指示を受け付ける。なお、1台のディスプレイ43の画面を分割して、放射線撮影室10Aに関する情報と放射線撮影室10Bに関する情報を表示してもよい。
ここで、管理室11に配置されるオペレータOPの人数は、放射線撮影システム30の台数よりも少ない人数である。図1においては、2台の放射線撮影システム30に対して1人のオペレータOPが配置された場合を例示している。
撮影管理装置42にはマイクロフォン45が接続されている。マイクロフォン45はオペレータOPの発話音声を収音する。マイクロフォン45で収音されたオペレータOPの発話音声はスピーカー38から出力される。なお、撮影管理装置42は、ノート型のパーソナルコンピュータあるいはタブレット端末等でもよい。
待合室12の各放射線撮影室10Aおよび10Bの前には、被写体Hが座って待つためのベンチ50Aおよび50Bが設けられている。ベンチ50Aに対面する壁面であって、放射線撮影室10Aと待合室12を仕切る壁面の第1扉15Aの横には、待合室モニタ51Aが取り付けられている。待合室モニタ51Aは、待合室12にいる被写体Hに向けた情報を表示する。同様に、ベンチ50Bに対面する壁面であって、放射線撮影室10Bと待合室12を仕切る壁面の第1扉15Bの横には、待合室モニタ51Bが取り付けられている。待合室モニタ51Bは、待合室12にいる被写体Hに向けた情報を表示する。待合室モニタ51Aおよび51Bはスピーカー(図示省略)付きであり、当該スピーカーからガイド音声152およびオペレータOPの発話音声を出力することができる。なお、待合室12は、被写体H、およびオペレータOPをはじめとした医療施設の関係者の通路を兼ねていてもよい。
一例として図2に示すように、放射線撮影システム30は、X線、γ線といった放射線Rを用いて被写体Hの放射線撮影を行うシステムである。放射線撮影システム30は、本開示の技術に係る「医用画像撮影システム」の一例である。
立位撮影台31は、立位姿勢の被写体Hを放射線撮影するための撮影台である。立位撮影台31は、放射線撮影室10の床面に設置される台座60と、台座60から高さ方向に延びる支柱61と、前述のホルダ33とを有する。ホルダ33は接続部62を介して支柱61に接続されている。接続部62、ひいてはホルダ33は、撮影部位または被写体Hの体格に合わせてモータ等により支柱61に対して昇降される。ホルダ33の昇降は、撮影管理装置42を通じて管理室11から行うことができる。ホルダ33の高さ位置は、例えばリニアエンコーダーによって検出される。
支柱61の先端部分には取付具63が設けられている。取付具63は、支柱61の先端部分からホルダ33側に向けて斜め上方に突き出している。この取付具63の先端部分には、第2カメラ64が取り付けられている。第2カメラ64はデジタルな第2光学画像90(図3参照)を撮影するデジタルカメラである。第2カメラ64は、放射線撮影の進行状況が「位置調整終了」(図11参照)となってから「放射線撮影終了」(図20参照)となるまで動作し、所定のフレームレートで順次第2光学画像90を出力する。第2カメラ64は、有線または無線により撮影管理装置42と通信可能に接続されており、第2光学画像90を撮影管理装置42に逐次送信する。
電子カセッテ34は、被写体Hを透過した放射線Rに応じた放射線画像103(図4参照)を検出する可搬型の放射線画像検出器である。電子カセッテ34は、有線または無線により撮影管理装置42と通信可能に接続されている。電子カセッテ34は、立位撮影台31のホルダ33内に収容して使用される他、ホルダ33から取り外して、被写体Hに持たせたり、病室のベッドに仰臥する被写体Hの下に挿入したりして使用することも可能である。電子カセッテ34は、本開示の技術に係る「放射線画像検出器」の一例である。
電子カセッテ34は、放射線Rに応じた電荷を蓄積する複数の画素が二次元マトリックス状に配列された検出パネルを有する。検出パネルはFPD(Flat Panel Detector)とも呼ばれる。放射線Rの照射が開始された場合、検出パネルは、画素に電荷を蓄積させる蓄積動作を開始する。放射線Rの照射が終了された場合、検出パネルは、画素に蓄積された電荷を電気信号として読み出す読み出し動作を開始する。
放射線源32は線源懸架装置70のアーム71の先端に取り付けられている。線源懸架装置70は、アーム71に加えて台車72を有する。台車72にはアーム71の基端が取り付けられている。アーム71は、モータ等により鉛直方向に沿って伸縮可能である。アーム71を鉛直方向に伸縮させることで、撮影部位または被写体Hの体格に合わせて放射線源32の高さ位置を変更することができる。アーム71の伸縮位置、ひいては放射線源32の高さ位置は、例えばリニアエンコーダーによって検出される。また、放射線源32は、被写体Hへの放射線Rの入射角度を調整するため、モータ等によりアーム71に対して紙面に垂直な軸回りに回転される。放射線源32の回転角度は、例えばロータリーエンコーダーまたはポテンショメータによって検出される。ホルダ33の昇降と同じく、放射線源32の昇降および回転も、撮影管理装置42を通じて管理室11から行うことができる。
台車72は、放射線撮影室10の天井73に敷設されたレール74に接続されている。レール74は直線状で、ホルダ33に収容された電子カセッテ34の放射線Rの検出面の法線と平行である。台車72、ひいては放射線源32は、モータ等によりレール74に沿って平行移動することが可能である。こうして放射線源32がレール74に沿って平行移動することで、放射線Rの発生点から電子カセッテ34の放射線Rの検出面までの距離であるSID(Source to Image receptor Distance)が変更される。レール74に対する台車72の位置は、例えばリニアエンコーダーによって検出される。ホルダ33の昇降等と同じく、放射線源32の平行移動も、撮影管理装置42を通じて管理室11から行うことができる。
放射線源32は、放射線管75および照射野限定器76を有する。放射線管75には、フィラメント、ターゲット、グリッド電極等(いずれも図示省略)が設けられている。陰極であるフィラメントと陽極であるターゲットの間には電圧が印加される。このフィラメントとターゲットの間に印加される電圧は、管電圧と呼ばれる。フィラメントは、印加された管電圧に応じた熱電子をターゲットに向けて放出する。ターゲットは、フィラメントからの熱電子の衝突によって放射線Rを放射する。グリッド電極は、フィラメントとターゲットの間に配置されている。グリッド電極は、印加電圧に応じて、フィラメントからターゲットに向かう熱電子の流量を変更する。このフィラメントからターゲットに向かう熱電子の流量は、管電流と呼ばれる。
照射野限定器76はコリメータとも呼ばれ、放射線管75から放射された放射線Rの照射野を限定する。照射野限定器76は、例えば、放射線Rを遮蔽する鉛等の4枚の遮蔽板が四角形の各辺上に配置され、放射線Rを透過させる四角形の出射開口が中央部に形成された構成である。照射野限定器76は、各遮蔽板の位置を変更することで出射開口の大きさを変化させ、これにより放射線Rの照射野を変更する。
放射線源32には管電圧発生器77が接続され、管電圧発生器77には線源制御装置78が接続されている。そして、線源制御装置78には撮影管理装置42が接続されている。管電圧発生器77は放射線撮影室10に配され、線源制御装置78は管理室11に配されている。
管電圧発生器77は、入力電圧をトランスによって昇圧することで管電圧を発生する。管電圧発生器77で発生された管電圧は、図示省略した電圧ケーブルを伝って放射線管75に供給される。
線源制御装置78は、撮影管理装置42からの放射線Rの照射開始指示信号79に応じて、放射線源32の動作を制御する。照射開始指示信号79は、オペレータOPが放射線源32に放射線Rの照射開始を指示する際に、撮影管理装置42の入力デバイス44を通じて入力する信号である。照射開始指示信号79は、放射線Rの照射前に放射線管75にウォームアップ動作を行わせるためのウォームアップ指示信号も兼ねる。
線源制御装置78には放射線Rの照射条件が設定される。照射条件は、放射線管75に印加する管電圧、管電流、および放射線Rの照射時間である。線源制御装置78は、撮影管理装置42から照射開始指示信号79が入力された場合、設定された照射条件にしたがって管電圧発生器77を動作させ、放射線管75から放射線Rを照射させる。線源制御装置78は、放射線Rの照射開始後、照射条件で設定された照射時間が経過した場合、放射線管75からの放射線Rの照射を停止させる。線源制御装置78は、放射線Rの照射が終了した旨を示す照射終了信号80を撮影管理装置42に送信する。
なお、自動露出制御(AEC:Auto Exposure Control)機能により放射線Rの照射を終了させてもよい。AEC機能は、放射線Rの照射中に、電子カセッテ34に到達した放射線Rの線量を検出して、検出した線量の積算値である累積線量が予め設定した目標線量に達した時点で、放射線管75からの放射線Rの照射を停止させる機能である。この場合、電子カセッテ34の検出パネルは、放射線Rの累積線量が目標線量に達したときに読み出し動作を開始する。
放射線源32の照射野限定器76に先端中央には、第3カメラ81が取り付けられている。第3カメラ81はデジタルな第3光学画像91(図3参照)を撮影するデジタルカメラである。第3カメラ81は、放射線撮影の進行状況が「待機」(図10参照)となってから「放射線撮影終了」となるまで動作し、所定のフレームレートで順次第3光学画像91を出力する。第3カメラ81は、有線または無線により撮影管理装置42と通信可能に接続されており、第3光学画像91を撮影管理装置42に逐次送信する。なお、第3カメラ81は、照射野限定器76に内蔵されていてもよい。
図3は、立位撮影台31の前に立った被写体Hを第2カメラ64および第3カメラ81で撮影する様子の一例を示す。第2カメラ64は、ホルダ33、およびホルダ33と立位撮影台31の前に立った被写体Hとの間の領域を撮影することが可能な視野FOV(Field of view)1を有する。こうして第2カメラ64で撮影した第2光学画像90には、ホルダ33、およびホルダ33と立位撮影台31の前に立った被写体Hとの間の領域が写っている。一方、第3カメラ81は、胸部立位正面撮影において、立位撮影台31の前に立った被写体Hの背面の頭頂部から膝下まで(上半身の全体と下半身の一部)を撮影することが可能な視野FOV2を有する。こうして第3カメラ81で撮影した第3光学画像91には、立位撮影台31の一部と、立位撮影台31の前に立った被写体Hの背面の頭頂部から膝下までが写っている。
一例として図4に示すように、撮影管理装置42は、前述のディスプレイ43および入力デバイス44に加えて、ストレージ95、メモリ96、CPU(Central Processing Unit)97、および通信I/F(Interface)98を備えている。これらディスプレイ43、入力デバイス44、ストレージ95、メモリ96、CPU97、および通信I/F98は、図示省略したバスラインを介して相互接続されている。ストレージ95、メモリ96、CPU97、およびバスラインは、本開示の技術に係る「コンピュータ」の一例である。
ストレージ95は、撮影管理装置42を構成するコンピュータに内蔵、またはケーブル、ネットワークを通じて接続されたハードディスクドライブである。ストレージ95には、オペレーティングシステム等の制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、およびこれらのプログラムに付随する各種データ等が記憶されている。なお、ハードディスクドライブに代えてソリッドステートドライブを用いてもよい。
メモリ96は、CPU97が処理を実行するためのワークメモリである。CPU97は、ストレージ95に記憶されたプログラムをメモリ96へロードして、プログラムにしたがった処理を実行する。これによりCPU97は、コンピュータの各部を統括的に制御する。CPU97は、本開示の技術に係る「プロセッサ」の一例である。なお、メモリ96は、CPU97に内蔵されていてもよい。通信I/F98は、電子カセッテ34といった外部装置との各種情報の伝送制御を行う。
CPU97は、通信I/F98を介して、放射線科情報システム(RIS:Radiology Information System)からの撮影オーダーを受信する。撮影オーダーには、被写体Hを識別するための被写体ID(Identification Data)、撮影オーダーを発行した診療科の医師等による撮影手技の指示等が登録されている。CPU97は、入力デバイス44によるオペレータOPの操作に応じて撮影オーダーをディスプレイ43に表示する。オペレータOPは、ディスプレイ43を通じて撮影オーダーの内容を確認する。
CPU97は、複数種の撮影メニュー100を選択可能な形態でディスプレイ43に表示する。撮影メニュー100は、「胸部 立位 正面」等、被写体Hの撮影部位、被写体Hの撮影姿勢、および被写体Hの撮影方向が1セットとなった撮影手技を規定する。撮影部位には、胸部の他に、頭部、頸部、腹部、腰部、肩、肘、手、膝、足首等がある。撮影姿勢には、立位の他に、臥位、座位等がある。撮影方向には、正面の他に、背面、側面等がある。オペレータOPは、入力デバイス44を操作して、複数種の撮影メニュー100のうち、撮影オーダーで指定された撮影手技と一致する1つの撮影メニュー100を選択する。これによりCPU97は撮影メニュー100を受け付ける。またこの際、オペレータOPは、放射線撮影を行う放射線撮影室10を選択する。
CPU97は、受け付けた撮影メニュー100に対応する照射条件を、ストレージ95に記憶された照射条件テーブル101から読み出す。CPU97は、読み出した照射条件をディスプレイ43に表示する。照射条件テーブル101には、各種撮影メニュー100に対応する照射条件が登録されている。照射条件は、前述のように、放射線管75に印加する管電圧と管電流、および放射線Rの照射時間である。管電流および照射時間の代わりに、管電流照射時間積を照射条件としてもよい。
図示は省略したが、CPU97は、設定された照射条件を、通信I/F98を介して線源制御装置78に送信する。また、CPU97は、オペレータOPにより入力デバイス44を通じて入力された照射開始指示信号79を受け付け、照射開始指示信号79を線源制御装置78に送信する。照射開始指示信号79を受け付けた場合、CPU97は、放射線Rの照射が開始される旨の同期信号102を電子カセッテ34に送信する。さらに、CPU97は、放射線Rの照射が終了した旨を示す照射終了信号80を線源制御装置78から受信する。照射終了信号80を受信した場合、CPU97は、放射線Rの照射が終了した旨の同期信号102を電子カセッテ34に送信する。
撮影管理装置42から放射線Rの照射が開始される旨の同期信号102を受信した場合、電子カセッテ34は、検出パネルに蓄積動作を開始させる。また、撮影管理装置42から放射線Rの照射が終了した旨の同期信号102を受信した場合、電子カセッテ34は、検出パネルに読み出し動作を開始させる。なお、電子カセッテ34に放射線Rの照射開始および照射終了を検知する機能を持たせ、当該機能により放射線Rの照射開始を検知した場合に検出パネルに蓄積動作を開始させ、放射線Rの照射終了を検知した場合に検出パネルに読み出し動作を開始させてもよい。
CPU97は、通信I/F98を介して電子カセッテ34からの放射線画像103を受信する。CPU97は、放射線画像103に対して各種画像処理を施した後、放射線画像103をディスプレイ43に表示し、オペレータOPの閲覧に供する。
図示は省略したが、CPU97は、通信I/F98を介して立位撮影台31に位置調整信号を送信する。位置調整信号は、ホルダ33を昇降させるモータ等に与える駆動信号であって、ホルダ33、ひいては電子カセッテ34を、撮影部位または被写体Hの体格に合わせた高さ位置とするための信号である。
位置調整信号を受信する前、立位撮影台31は、ホルダ33を予め設定されたホームポジションに位置させている。位置調整信号を受信した場合、立位撮影台31は、モータ等によりホルダ33を昇降させ、ホルダ33、ひいては電子カセッテ34を、撮影部位または被写体Hの体格に合わせた高さ位置に調整する。位置調整後、立位撮影台31は、位置調整終了信号を撮影管理装置42に送信する。
CPU97は、通信I/F98を介して立位撮影台31からの位置調整終了信号を受信する。立位撮影台31からの位置調整終了信号を受信した場合、CPU97は、今度は線源懸架装置70に位置調整信号104を送信する。位置調整信号104は、アーム71を伸縮させるモータ等に与える駆動信号であって、放射線源32を、撮影部位または被写体Hの体格に合わせたホルダ33と同じ高さ位置とするための信号を含む。また、位置調整信号104は、台車72をレール74に沿って移動させるモータ等に与える駆動信号であって、撮影メニュー100に応じたSIDの位置に放射線源32を移動させるための信号を含む。なお、位置調整信号104は、撮影メニュー100によっては、放射線源32を回転させるモータ等に与える駆動信号も含む。
位置調整信号104を受信する前、線源懸架装置70は、放射線源32を予め設定されたホームポジションに位置させている。位置調整信号104を受信した場合、線源懸架装置70は、モータ等によりアーム71を昇降させ、アーム71、ひいては放射線源32を、撮影部位または被写体Hの体格に合わせたホルダ33と同じ高さ位置に調整する。また、線源懸架装置70は、モータ等により台車72をレール74に沿って移動させ、撮影メニュー100に応じたSIDの位置に放射線源32を移動させる。位置調整後、線源懸架装置70は、位置調整終了信号105を撮影管理装置42に送信する。CPU97は、通信I/F98を介して線源懸架装置70からの位置調整終了信号105を受信する。
このように、電子カセッテ34の高さ位置の変更に連動して放射線源32の高さ位置を自動的に変更する機能は、オートトラッキング機能と呼ばれる。なお、オートトラッキング機能とは逆に、放射線源32の高さ位置の変更に連動して電子カセッテ34の高さ位置を自動的に変更するリバーストラッキング機能を採用してもよい。
CPU97は、通信I/F98を介して第1カメラ18からの第1光学画像106を受信する。同様に、CPU97は、通信I/F98を介して、第2カメラ64からの第2光学画像90、および第3カメラ81からの第3光学画像91を受信する。
一例として図5に示すように、ストレージ95には作動プログラム110が記憶されている。作動プログラム110は、コンピュータを撮影管理装置として機能させるためのアプリケーションプログラムである。すなわち、作動プログラム110は、本開示の技術に係る「撮影管理装置の作動プログラム」の一例である。
ストレージ95には、ガイド情報111も記憶されている。ガイド情報111は、ガイド情報111A(図6参照)、ガイド情報111B(図7参照)等、後述するように複数種類あるが、以下の説明では、それら複数種類のガイド情報111A、111B等をまとめてガイド情報111と表記する場合がある。
作動プログラム110が起動されると、CPU97は、メモリ96等と協働して、第1画像取得部120、第2画像取得部121、第3画像取得部122、第1画像解析部123、第2画像解析部124、第3画像解析部125、位置調整制御部126、状況認識部127、入室制御部128、スピーカー制御部129、モニタ制御部130、およびディスプレイ制御部131として機能する。
第1画像取得部120は、第1カメラ18から所定のフレームレートで出力される第1光学画像106を逐次取得する。第1画像取得部120は、第1光学画像106を第1画像解析部123に出力する。
第2画像取得部121は、第2カメラ64から所定のフレームレートで出力される第2光学画像90を逐次取得する。第2画像取得部121は、第2光学画像90を第2画像解析部124およびディスプレイ制御部131に出力する。また、煩雑を避けるために図示は省略したが、第2画像取得部121は、第2光学画像90をモニタ制御部130に出力する。
第3画像取得部122は、第3カメラ81から所定のフレームレートで出力される第3光学画像91を逐次取得する。第3画像取得部122は、第3光学画像91を第3画像解析部125およびディスプレイ制御部131に出力する。また、煩雑を避けるために図示は省略したが、第3画像取得部122は、第3光学画像91をモニタ制御部130に出力する。
第1画像解析部123は、第1光学画像106を画像解析し、放射線撮影室10における被写体Hの位置を検出する。より詳しくは、第1画像解析部123は、周知の画像認識技術を用いて、第1光学画像106に写る被写体Hを認識する。第1画像解析部123は、第1光学画像106の位置と実際の放射線撮影室10の位置との既知の対応関係に基づいて、認識した被写体Hが第1光学画像106のどの位置に写っているかで、実際に被写体Hが放射線撮影室10のどこにいるかを検出する。第1画像解析部123は、放射線撮影室10における被写体Hの位置を示す被写体位置情報135を状況認識部127に出力する。被写体位置情報135は、本開示の技術に係る「進行状況情報」の一例である。
第2画像解析部124は、第2光学画像90を画像解析し、被写体Hの状態が放射線撮影に適しているか否かを判定する。第2画像解析部124は、被写体Hの状態が放射線撮影に適しているか否かの判定結果である第1適否判定結果136を状況認識部127に出力する。第1適否判定結果136は、被写体位置情報135と同様に、本開示の技術に係る「進行状況情報」の一例である。また、第1適否判定結果136は、本開示の技術に係る「撮影準備完了情報」および「判定結果」の一例である。
第3画像解析部125は、第3光学画像91を画像解析し、第2画像解析部124とは異なる観点で、被写体Hの状態が放射線撮影に適しているか否かを判定する。第3画像解析部125は、被写体Hの状態が放射線撮影に適しているか否かの判定結果である第2適否判定結果137を状況認識部127に出力する。第2適否判定結果137は、被写体位置情報135等と同様に、本開示の技術に係る「進行状況情報」の一例である。また、第2適否判定結果137は、第1適否判定結果136とともに、本開示の技術に係る「撮影準備完了情報」および「判定結果」の一例である。
第3画像解析部125は、第3光学画像91を画像解析することで被写体Hの身長を推定する。第3画像解析部125は、被写体Hの身長推定結果138を位置調整制御部126に出力する。なお、立位撮影台31の支柱61または立位撮影台31の近傍の放射線撮影室10の壁面等、第3光学画像91の視野FOV2内に身長を表す物差しを設置し、第3光学画像91に写る物差しの目盛りを画像認識することで、被写体Hの身長を推定してもよい。
位置調整制御部126は、第3画像解析部125からの身長推定結果138に応じた位置調整信号104を線源懸架装置70に送信する。また、図示は省略したが、位置調整制御部126は、立位撮影台31にも第3画像解析部125からの身長推定結果138に応じた位置調整信号を送信する。
状況認識部127は、第1画像解析部123からの被写体位置情報135、第2画像解析部124からの第1適否判定結果136、および第3画像解析部125からの第2適否判定結果137を取得する。加えて、状況認識部127は、線源懸架装置70からの位置調整終了信号105を取得する。また、状況認識部127は、第1人感センサ23および第2人感センサ24(図5ではまとめて人感センサと表記)からのオン信号139およびオフ信号140(図5ではオン/オフ信号と表記)を取得する。位置調整終了信号105とオン信号139およびオフ信号140も、被写体位置情報135等と同様に、本開示の技術に係る「進行状況情報」の一例である。また、図示は省略したが、状況認識部127は、線源制御装置78に送信する照射開始指示信号79、および線源制御装置78からの照射終了信号80も取得する。照射開始指示信号79および照射終了信号80も、本開示の技術に係る「進行状況情報」の一例である。
状況認識部127は、照射開始指示信号79、照射終了信号80、位置調整終了信号105、被写体位置情報135、第1適否判定結果136、第2適否判定結果137、並びにオン信号139およびオフ信号140から、放射線撮影の進行状況を認識する。状況認識部127は、認識した進行状況を表す信号を入室制御部128に出力する。また、状況認識部127は、認識した進行状況に応じたガイド情報111をストレージ95から読み出す。状況認識部127は、読み出したガイド情報111をスピーカー制御部129およびモニタ制御部130に出力する。
状況認識部127は、被写体Hの状態が放射線撮影に適しているという内容の第1適否判定結果136および第2適否判定結果137を取得した場合、放射線撮影のタイミングが到来した旨の信号をディスプレイ制御部131に出力する。
入室制御部128は、電気錠16に開錠信号141または施錠信号142(図5では開錠/施錠信号と表記)を出力することで、電気錠16の開錠または施錠を制御する。入室制御部128は、電気錠16の開錠タイミングを放射線撮影室10Aおよび10Bでずらす制御を行うことで、被写体Hの放射線撮影室10Aおよび10Bへの入室タイミングをずらし、これにより放射線撮影室10Aおよび10Bにおける放射線撮影のタイミングをずらす(図26参照)。
スピーカー制御部129はスピーカー38の動作を制御する。スピーカー制御部129は、ガイド情報111の音声アナウンスであるガイド音声152をスピーカー38から出力させる制御を行う。スピーカー制御部129は、ガイド音声152の出力タイミングをずらす制御を行うことで、放射線撮影の進行速度を変化させ、これにより放射線撮影室10Aおよび10Bにおける放射線撮影のタイミングをずらす(図27参照)。
モニタ制御部130は撮影室モニタ37および待合室モニタ51(図5ではまとめてモニタと表記)の動作を制御する。モニタ制御部130は、ガイド情報111に基づくガイド画面155(図12参照)を生成し、生成したガイド画面155を撮影室モニタ37に表示する制御を行う。また、モニタ制御部130は、ガイド情報111に基づく入室案内画面150(図6等参照)を生成し、生成した入室案内画面150を待合室モニタ51に表示する制御を行う。さらに、モニタ制御部130は、ガイド情報111の音声アナウンスであるガイド音声152を、待合室モニタ51のスピーカーから出力させる制御を行う。スピーカー制御部129と同様に、モニタ制御部130は、ガイド画面155または入室案内画面150の表示タイミング、およびガイド音声152の出力タイミングをずらす制御を行うことで、放射線撮影の進行速度を変化させ、これにより放射線撮影室10Aおよび10Bにおける放射線撮影のタイミングをずらす。
ディスプレイ制御部131はディスプレイ43の動作を制御する。ディスプレイ制御部131は、放射線撮影室10に関する情報表示画面175(図18参照)を生成し、生成した情報表示画面175をディスプレイ43に表示する制御を行う。なお、図示は省略したが、CPU97には、これら各処理部120~131の他にも、RISからの撮影オーダーを受け付ける受付部、放射線画像103に対して各種画像処理を施す画像処理部、および線源制御装置78に照射条件を設定する設定部等が構築される。
以下の説明では、第1放射線撮影室10Aにおいて、受付番号001番の被写体Hと受付番号002番の被写体Hに対して、続けて胸部立位正面撮影を行う場合の一連の流れを説明する。なお、受付番号001番の被写体Hと受付番号002番の被写体Hを区別する場合は、受付番号001番の被写体Hを被写体H1、受付番号002番の被写体Hを被写体H2と表記する。
まず、一例として図6に示すように、モニタ制御部130は、待合室モニタ51Aに入室案内画面150Aを表示する制御を行う。入室案内画面150Aにはガイド情報111Aが表示される。ガイド情報111Aは、放射線撮影室10A(図6では第1放射線撮影室と表記)への入室を被写体H1に促す内容である。また、モニタ制御部130は、ガイド情報111Aと同じ内容のガイド音声(図示省略)を、待合室モニタ51Aのスピーカーから出力させる制御を行う。
モニタ制御部130による入室案内画面150Aの表示制御と同時に、入室制御部128は、電気錠16Aに開錠信号141を出力する。これにより電気錠16Aが開錠され、被写体H1が第1扉15Aを開けて放射線撮影室10Aに入室することが可能となる。
被写体H1は、入室案内画面150Aのガイド情報111Aおよびガイド音声にしたがって、第1扉15Aを開けて放射線撮影室10Aに入室する。
図7は、第1扉15Aを開けて被写体H1が放射線撮影室10Aに入室し、被写体H1が放射線撮影室10Aの出入口付近に立っている場合を示す。この場合、被写体位置情報135は「撮影室出入口」という内容である。この被写体位置情報135によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「入室」であると認識する。状況認識部127は、ガイド情報111Bをストレージ95から読み出し、ガイド情報111Bをスピーカー制御部129に出力する。スピーカー制御部129は、ガイド情報111Bの音声アナウンスであるガイド音声152Bをスピーカー38Aから出力させる制御を行う。ガイド音声152Bは、第1更衣室19Aでの検査着への着替えと、金属を外すことを被写体H1に促す内容である。
また、状況認識部127は、進行状況が「入室」であると認識した旨の信号を入室制御部128に出力する。入室制御部128は、状況認識部127からの進行状況が「入室」であると認識した旨の信号を受けて、電気錠16Aに施錠信号142を出力する。これにより電気錠16Aが施錠され、被写体H1以外は放射線撮影室10Aに入室することが不可能となる。
被写体H1は、ガイド音声152Bにしたがって、第3扉21Aを開いて第1更衣室19Aに入室し、第1更衣室19Aにて検査着に着替える。被写体H1は、場合によっては指輪、腕時計等の金属を外す。
一例として図8に示すように、被写体H1が第1更衣室19Aに入室した場合、第1人感センサ23Aは被写体H1を感知してオン信号139を出力する。このオン信号139によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「着替え中at第1更衣室(撮影前)」であると認識する。
検査着への着替えが終了した後、被写体H1は、第3扉21Aを開いて第1更衣室19Aから再び放射線撮影室10Aに戻る。
図9は、検査着への着替えが終わって、被写体H1が第1更衣室19Aから放射線撮影室10Aに戻り、被写体H1が第1更衣室19Aの出入口付近に立っている場合を示す。この場合、被写体位置情報135は「第1更衣室出入口」という内容である。また、この場合、第1人感センサ23Aは被写体H1を感知しなくなるためオフ信号140を出力する。この被写体位置情報135およびオフ信号140によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「着替え終了at第1更衣室(撮影前)」であると認識する。状況認識部127は、ガイド情報111Cをストレージ95から読み出し、ガイド情報111Cをスピーカー制御部129に出力する。スピーカー制御部129は、ガイド情報111Cの音声アナウンスであるガイド音声152Cをスピーカー38Aから出力させる制御を行う。ガイド音声152Cは、第1足型35Aがある待機位置まで移動して待機することを被写体H1に促し、かつ、立位撮影台31A(ホルダ33A)と放射線源32Aの位置調整を行う旨を被写体H1に報知する内容である。
被写体H1は、ガイド音声152Cにしたがって待機位置に移動し、第1足型35Aに両足を置いて立つ。
図10は、被写体H1が待機位置に立っている場合を示す。この場合、被写体位置情報135は「待機位置」という内容である。この被写体位置情報135によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「待機」であると認識する。状況認識部127は、ガイド情報111Dをストレージ95から読み出し、ガイド情報111Dをスピーカー制御部129に出力する。スピーカー制御部129は、ガイド情報111Dの音声アナウンスであるガイド音声152Dをスピーカー38Aから出力させる制御を行う。ガイド音声152Dは、立位撮影台31A(ホルダ33A)と放射線源32Aの位置調整中である旨を被写体H1に報知し、かつ待機位置で動かないように被写体H1に指示する内容である。
進行状況が「待機」であると認識した場合、状況認識部127は第3カメラ81に動作開始指示信号を送信する。これにより第3カメラ81は動作を開始し、第3光学画像91を出力する。第3光学画像91は第3画像取得部122によって取得され、第3画像取得部122から第3画像解析部125に出力される。そして、第3画像解析部125において被写体H1の身長が推定され、身長推定結果138が第3画像解析部125から位置調整制御部126に出力される。この身長推定結果138に応じた位置調整信号が、位置調整制御部126から立位撮影台31Aに送信される。これにより撮影部位または被写体H1の体格に合わせた高さ位置にホルダ33(電子カセッテ34)が移動される。その後、身長推定結果138に応じた位置調整信号104が、位置調整制御部126から線源懸架装置70Aに送信される。これにより撮影部位または被写体H1の体格に合わせたホルダ33と同じ高さ位置に放射線源32が移動される。また、撮影メニュー100に応じたSIDの位置に放射線源32が移動される。
図11は、位置調整制御部126による放射線源32の位置調整が終了し、線源懸架装置70Aから撮影管理装置42に位置調整終了信号105が送信された場合を示す。この位置調整終了信号105によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「位置調整終了」であると認識する。状況認識部127は、ガイド情報111Eをストレージ95から読み出し、ガイド情報111Eをスピーカー制御部129に出力する。スピーカー制御部129は、ガイド情報111Eの音声アナウンスであるガイド音声152Eをスピーカー38Aから出力させる制御を行う。ガイド音声152Eは、第2足型36Aがある撮影位置まで移動し、撮影室モニタ37Aのガイド画面155を参照して、自ら位置および姿勢を調整することを被写体H1に促す内容である。
被写体H1は、ガイド音声152Eにしたがって撮影位置に移動し、第2足型36Aに両足を置いて立つ。
進行状況が「位置調整終了」であると認識した場合、状況認識部127は第2カメラ64に動作開始指示信号を送信する。これにより第2カメラ64は動作を開始し、第2光学画像90を出力する。第2光学画像90は第2画像取得部121によって取得され、第2画像取得部121から第2画像解析部124に出力される。
進行状況が「位置調整終了」であると認識した場合、状況認識部127は、ガイド情報111F_1および111F_2(図12参照)をストレージ95から読み出し、ガイド情報111F_1および111F_2をモニタ制御部130に出力する。
一例として図12に示すように、モニタ制御部130は、所定の表示間隔、例えば5秒間隔でガイド画面155A_1および155A_2を交互に切り替えつつ撮影室モニタ37Aに表示する制御を行う。ガイド画面155A_1には第2光学画像90およびガイド情報111F_1が表示される。モニタ制御部130は、第2カメラ64から所定のフレームレートで出力される第2光学画像90を逐次更新しつつガイド画面155A_1に表示する。つまり、ガイド画面155A_1に表示される第2光学画像90はライブビュー画像(動画像)である。
ガイド情報111F_1は、矢印156およびメッセージ157を含む。矢印156は、第2光学画像90の被写体H1の両肩の外側の部分に重畳表示される。矢印156の向きは、両肩を立位撮影台31A側に覆いかぶさるように動かすことを被写体H1に促す向きである。メッセージ157は、胸全体を立位撮影台31A(ホルダ33A)に密着させることを被写体H1に促す内容である。
ガイド画面155A_2には第3光学画像91およびガイド情報111F_2が表示される。ガイド画面155A_1の場合と同様に、モニタ制御部130は、第3カメラ81から所定のフレームレートで出力される第3光学画像91を逐次更新しつつガイド画面155A_2に表示する。つまり、ガイド画面155A_2に表示される第3光学画像91はライブビュー画像(動画像)である。
ガイド情報111F_2は、イラストレーション158およびメッセージ159を含む。イラストレーション158およびメッセージ159は、肩甲骨を立位撮影台31A(ホルダ33A)側に覆いかぶさるよう開き、胸全体を立位撮影台31A(ホルダ33A)に密着させることを被写体H1に促す内容である。なお、イラストレーション158を第3光学画像91に重畳表示してもよい。
被写体H1は、ガイド画面155A_1および155A_2の第2光学画像90および第3光学画像91、並びにガイド情報111F_1および111F_2を参照して、自らの位置および姿勢を調整する。
一例として図13に示すように、第2画像解析部124は、第2光学画像90に対して密着度算出処理165を施す。密着度算出処理165は、例えば以下のように行う。すなわち、第2光学画像90からホルダ33Aおよび被写体H1の肩を画像認識により抽出する。そして、抽出したホルダ33Aと被写体H1の肩の位置関係から、ホルダ33Aに対する被写体H1の密着度合いを示す密着度166を算出する。密着度166は、例えば1~10の10段階の数値であり、数値が高い程、ホルダ33Aに対する被写体H1の密着度合いが高いことを示す。
次いで、第2画像解析部124は第1適否判定処理167を行う。第1適否判定処理167は、密着度算出処理165にて算出した密着度166と予め設定された第1閾値TH1の大小を比較し、ホルダ33Aに対する被写体H1の密着度合いが放射線撮影に適しているか否かを判定して第1適否判定結果136を出力する処理である。ホルダ33Aに対する被写体H1の密着度合いは、本開示の技術に係る「被写体の状態」の一例である。
第1閾値TH1には、例えば、その数値未満であると経験的に診断に推奨される画質の放射線画像103を得られない数値が設定されている。図13においては、第1閾値TH1として7が設定されている。
一例として図14に示すように、第2画像解析部124は、密着度166が第1閾値TH1以上であるか否かによって、ホルダ33Aに対する被写体H1の密着度合いが放射線撮影に適しているか否かを判定する。図14Aに示すように、密着度166が第1閾値TH1以上であった場合、第2画像解析部124は、ホルダ33Aに対する被写体H1の密着度合いが放射線撮影に適していると判定し、その旨の第1適否判定結果136を出力する。一方、図14Bに示すように、密着度166が第1閾値TH1未満であった場合、第2画像解析部124は、ホルダ33Aに対する被写体H1の密着度合いが放射線撮影に適していない(不適切である)と判定し、その旨の第1適否判定結果136を出力する。
ホルダ33Aに対する被写体H1の密着度合いが放射線撮影に適していない旨の第1適否判定結果136は、ディスプレイ43に表示される情報表示画面175を通じてオペレータOPに報知される。この場合、オペレータOPは、マイクロフォン45を通じてスピーカー38Aに音声アナウンスを流し、ホルダ33Aにさらに密着するよう被写体H1に指示する。
一例として図15に示すように、第3画像解析部125は、第3光学画像91に対して画像化領域画定処理170を施す。画像化領域画定処理170は、放射線画像103にて画像化すべき画像化領域IRを第3光学画像91内に画定する処理である。画像化領域IRは、撮影メニュー100に応じて予め設定された領域であり、当該撮影メニュー100で放射線画像103に収めるべき人体の領域である。
画像化領域画定処理170は、例えば以下のように行う。まず、周知の画像認識技術、あるいは機械学習モデルを用いて、第3光学画像91に写る被写体H1の特徴点を抽出する。この場合の特徴点は、左右肩関節点および左右股関節点である。肩関節点は、肩甲骨と上腕骨との接続点である。股関節点は、寛骨と大腿骨との接続点である。
続いて、特徴点に基づいて、画像化領域IRに係る注目箇所を抽出する。この場合の注目箇所は、隆椎の中心点(以下、隆椎点と表記する)である。隆椎点は、例えば、左右肩関節点を結ぶ線の中点と、左右股関節点を結ぶ線の中点と、を結ぶ線の長さの係数倍の点である。係数は、過去の不特定多数の被写体Hのデータから統計的に求められたものである。
最後に、注目箇所に基づいて画像化領域IRを画定する。ここでは、例えば、隆椎点を上辺の中心とする矩形領域であって、SIDおよび第3カメラ81のFOV2に応じたサイズの矩形領域を、画像化領域IRとして画定する。
また、第3画像解析部125は、SIDおよび第3カメラ81のFOV2に基づいて、電子カセッテ34Aの放射線Rの検出領域DR(図16参照)を第3光学画像91内に画定する。検出領域DRは、電子カセッテ34Aの検出パネルの表面の略全面の領域である。その後、第3画像解析部125は第2適否判定処理を行う。第2適否判定処理は、ホルダ33A(電子カセッテ34A)に対する被写体H1の位置および姿勢が放射線撮影に適しているか否かを判定して第2適否判定結果137を出力する処理である。ホルダ33A(電子カセッテ34A)に対する被写体H1の位置および姿勢は、本開示の技術に係る「被写体の状態」の一例である。
一例として図16に示すように、第3画像解析部125は、検出領域DR内に画像化領域IRが収まっているか否かによって、ホルダ33Aに対する被写体H1の位置および姿勢が放射線撮影に適しているか否かを判定する。図16Aに示すように、検出領域DR内に画像化領域IRが収まっている場合、第3画像解析部125は、ホルダ33Aに対する被写体H1の位置および姿勢が放射線撮影に適していると判定し、その旨の第2適否判定結果137を出力する。一方、図16Bに示すように、検出領域DR内に画像化領域IRが収まっていない場合、第3画像解析部125は、ホルダ33Aに対する被写体H1の位置および姿勢が放射線撮影に適していない(不適切である)と判定し、その旨の第2適否判定結果137を出力する。
ホルダ33Aに対する被写体H1の位置および姿勢が放射線撮影に適していない旨の第2適否判定結果137は、ディスプレイ43に表示される情報表示画面175を通じてオペレータOPに報知される。この場合、オペレータOPは、マイクロフォン45を通じてスピーカー38Aに音声アナウンスを流し、検出領域DR内に画像化領域IRを収めるためにホルダ33Aに対する位置および姿勢を直すよう被写体H1に指示する。
図17は、被写体H1が撮影位置に立っている場合を示す。この場合、被写体位置情報135は「撮影位置」という内容である。また、図17は、ホルダ33Aに対する被写体H1の密着度合いが放射線撮影に適していて、その旨の第1適否判定結果136が第2画像解析部124から出力された場合を示す。さらに、図17は、ホルダ33Aに対する被写体H1の位置および姿勢が放射線撮影に適していて、その旨の第2適否判定結果137が第3画像解析部125から出力された場合を示す。
これらの被写体位置情報135、第1適否判定結果136、および第2適否判定結果137によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「被写体ポジショニング完了」であると認識する。
状況認識部127は、進行状況が「被写体ポジショニング完了」であると認識した旨の信号を、放射線撮影のタイミングが到来した旨の信号としてディスプレイ制御部131に出力する。ディスプレイ制御部131は、状況認識部127からの放射線撮影のタイミングが到来した旨の信号を受けて、一例として図18に示す情報表示画面175Aをディスプレイ43Aに表示する制御を行う。
図18において、情報表示画面175Aは、撮影メニュー100の表示領域176、および照射条件の表示領域177を有する。表示領域176には、それまでに登録された撮影メニュー100と被写体IDおよび被写体Hの氏名の組が並べて表示される。現在放射線撮影を行っている撮影メニュー100は、ハッチングで示すように他の撮影メニュー100と異なる色で表示される。表示領域177には、照射条件の管電圧、管電流、および照射時間が調整可能な状態で表示される。
情報表示画面175Aは、第2光学画像90または第3光学画像91の表示領域178と、表示領域179も有する。表示領域178の下部には表示切替ボタン180が設けられている。表示切替ボタン180を選択することで、第2光学画像90または第3光学画像91が表示領域178に切替表示される。ディスプレイ制御部131は、第2カメラ64または第3カメラ81から所定のフレームレートで出力される第2光学画像90または第3光学画像91を逐次更新しつつ表示領域178に表示する。つまり、表示領域178に表示される第2光学画像90または第3光学画像91はライブビュー画像(動画像)である。
進行状況が「被写体ポジショニング完了」であると状況認識部127が認識し、放射線撮影のタイミングが到来した旨の信号を状況認識部127から受けた場合、ディスプレイ制御部131は、図示するように表示領域179に撮影準備完了マーク181および照射開始指示ボタン182を出現させる。撮影準備完了マーク181は、放射線撮影室10Aにおける被写体H1の放射線撮影の準備が完了し、放射線撮影のタイミングが到来したことをオペレータOPに報知するためのマークである。撮影準備完了マーク181は、丸印と「撮影準備完了」の文字からなる。照射開始指示ボタン182は、線源制御装置78Aに照射開始指示信号79を送信するためのボタンである。なお、放射線撮影のタイミングが到来したことをオペレータOPに報知する音声を、ディスプレイ43Aのスピーカーから出力してもよい。
オペレータOPは、表示領域178の第2光学画像90または第3光学画像91を視認し、被写体H1のポジショニングを最終確認した後、照射開始指示ボタン182を選択する。これにより撮影管理装置42から線源制御装置78Aに照射開始指示信号79が送信される。そして、照射開始指示信号79の送信から設定時間経過後、線源制御装置78Aの制御の下、放射線源32Aから放射線Rが照射される。この場合の設定時間には、図19に示すガイド音声152Gによって、被写体H1が息を大きく吸って止める所作を行うに十分な時間、例えば5秒間が設定される。
なお、状況認識部127が認識した放射線撮影の進行状況を、情報表示画面175Aに表示してもよい。進行状況が放射線撮影のタイミングに近付くにつれてバーの数が減るカラーバーを情報表示画面175Aに表示してもよい。また、表示領域178の第2光学画像90に密着度166を表示してもよい。表示領域178の第3光学画像91に画像化領域IRを示す枠および検出領域DRを示す枠を表示してもよい。さらに、表示領域178に第1光学画像106を切替表示してもよい。
図19は、撮影管理装置42から線源制御装置78Aに照射開始指示信号79が送信された場合を示す。この照射開始指示信号79によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「放射線撮影」であると認識する。状況認識部127は、ガイド情報111Gをストレージ95から読み出し、ガイド情報111Gをスピーカー制御部129に出力する。スピーカー制御部129は、ガイド情報111Gの音声アナウンスであるガイド音声152Gをスピーカー38Aから出力させる制御を行う。ガイド音声152Gは、息を大きく吸って止め、そのまま動かないことを被写体H1に促し、かつ放射線Rの照射タイミングを被写体H1に報知する内容である。
被写体H1は、ガイド音声152Gにしたがって、息を大きく吸って止める。放射線Rの照射が終了した後、被写体H1は通常の呼吸状態に戻る。
一例として図20に示すように、放射線Rの照射が終了した後、線源制御装置78から撮影管理装置42に照射終了信号80が送信される。この照射終了信号80によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「放射線撮影終了」であると認識する。状況認識部127は、ガイド情報111Hをストレージ95から読み出し、ガイド情報111Hをスピーカー制御部129に出力する。スピーカー制御部129は、ガイド情報111Hの音声アナウンスであるガイド音声152Hをスピーカー38Aから出力させる制御を行う。ガイド音声152Hは、放射線撮影が終了した旨を被写体H1に報知し、かつ第1更衣室19Aでの自分の着衣への着替えを被写体H1に促す内容である。
進行状況が「放射線撮影終了」であると認識した場合、状況認識部127は第2カメラ64および第3カメラ81に動作停止指示信号を送信する。これにより第2カメラ64および第3カメラ81は動作を停止する。
被写体H1は、ガイド音声152Hにしたがって、第3扉21Aを開いて第1更衣室19Aに入室し、第1更衣室19Aにて自分の着衣に着替える。
一例として図21に示すように、被写体H1が第1更衣室19Aに入室した場合、第1人感センサ23Aは被写体H1を感知してオン信号139を出力する。このオン信号139によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「着替え中at第1更衣室(撮影後)」であると認識する。状況認識部127は、進行状況が「着替え中at第1更衣室(撮影後)」であると認識した旨の信号を、入室制御部128およびモニタ制御部130に送信する。
一例として図22に示すように、モニタ制御部130は、待合室モニタ51Aに入室案内画面150Aを表示する制御を行う。入室案内画面150Aには、今度は放射線撮影室10Aへの入室を受付番号002番の被写体H2に促す内容のガイド情報111Aが表示される。また、モニタ制御部130は、ガイド情報111Aと同じ内容のガイド音声(図示省略)を、待合室モニタ51Aのスピーカーから出力させる制御を行う。
モニタ制御部130による入室案内画面150Aの表示制御と同時に、入室制御部128は、電気錠16Aに再び開錠信号141を出力する。これにより電気錠16Aが開錠され、被写体H2が第1扉15Aを開けて放射線撮影室10Aに入室することが可能となる。
被写体H2は、入室案内画面150Aのガイド情報111Aおよびガイド音声にしたがって、第1扉15Aを開けて放射線撮影室10Aに入室する。
図23は、図7の場合と同様に、第1扉15Aを開けて被写体H2が放射線撮影室10Aに入室し、被写体H2が放射線撮影室10Aの出入口付近に立っている場合を示す。この場合、状況認識部127は、図7の場合と同様に、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「入室」であると認識する。スピーカー制御部129は、図7の場合と同様に、ガイド音声152Bをスピーカー38Aから出力させる制御を行う。ガイド音声152Bは、今度は第2更衣室20Aでの検査着への着替えと、金属を外すことを被写体H2に促す内容である。また、入室制御部128は、図7の場合と同様に、電気錠16Aに施錠信号142を出力する。これにより電気錠16Aが施錠され、被写体H1およびH2以外は放射線撮影室10Aに入室することが不可能となる。
被写体H2は、ガイド音声152Bにしたがって、第4扉22Aを開いて第2更衣室20Aに入室し、第2更衣室20Aにて検査着に着替える。被写体H2は、場合によっては指輪、腕時計等の金属を外す。
一例として図24に示すように、被写体H2が第2更衣室20Aに入室した場合、第2人感センサ24Aは被写体H2を感知してオン信号139を出力する。このオン信号139によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「着替え中at第2更衣室(撮影前)」であると認識する。
また、図24は、自分の着衣への着替えが終わって、被写体H1が第1更衣室19Aから放射線撮影室10Aに戻り、被写体H1が第1更衣室19Aの出入口付近に立っている場合を示す。この場合、被写体位置情報135は「第1更衣室出入口」という内容である。また、この場合、第1人感センサ23Aは被写体H1を感知しなくなるためオフ信号140を出力する。この被写体位置情報135およびオフ信号140によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「着替え終了at第1更衣室(撮影後)」であると認識する。状況認識部127は、ガイド情報111Jをストレージ95から読み出し、ガイド情報111Jをスピーカー制御部129に出力する。スピーカー制御部129は、ガイド情報111Jの音声アナウンスであるガイド音声152Jをスピーカー38Aから出力させる制御を行う。ガイド音声152Jは、放射線撮影室10Aからの退室を被写体H1に促す内容である。
状況認識部127は、進行状況が「着替え終了at第1更衣室(撮影後)」であると認識した旨の信号を入室制御部128に出力する。入室制御部128は、状況認識部127からの進行状況が「着替え終了at第1更衣室(撮影後)」であると認識した旨の信号を受けて、電気錠16Aに開錠信号141を出力する。これにより電気錠16Aが開錠され、被写体H1が第1扉15Aを開けて放射線撮影室10Aを退室することが可能となる。
図25は、被写体H1が放射線撮影室10Aを退室した場合を示す。この場合、被写体位置情報135は、「撮影室出入口」から「なし」に遷移する。この被写体位置情報135の遷移によって、状況認識部127は、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「退室」であると認識する。
状況認識部127は、進行状況が「退室」であると認識した旨の信号を入室制御部128に出力する。入室制御部128は、状況認識部127から進行状況が「退室」であると認識した旨の信号を受けた場合、電気錠16Aに施錠信号142を出力する。これにより電気錠16Aが施錠され、被写体H2以外は放射線撮影室10Aに入室することが不可能となる。
図26は、入室制御部128による放射線撮影室10Aおよび10Bへの入室タイミングの制御の一例を示す図である。放射線撮影室10Aにおいては、受付番号001番の被写体H1と受付番号002番の被写体H2に放射線撮影を行う。また、放射線撮影室10Bにおいては、受付番号003番の被写体H3と受付番号004番の被写体H4に放射線撮影を行う。この場合、入室制御部128は、まず、時間T1において、放射線撮影室10Aの第1扉15Aの電気錠16Aに開錠信号141を出力し、電気錠16Aを開錠する。これにより放射線撮影室10Aに被写体H1が入室する。
被写体H1の入室後、入室制御部128は、電気錠16Aに施錠信号142を出力し、電気錠16Aを施錠する。これにより被写体H1以外の放射線撮影室10Aへの入室は不可能となる。入室制御部128は、この電気錠16Aの施錠状態を、放射線撮影後に自分の着衣に着替えるために被写体H1が第1更衣室19Aに入室するまで継続する。
被写体H1の検査着への着替えが終わって、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「着替え終了at第1更衣室(撮影前)」となった時間T3において、入室制御部128は、放射線撮影室10Bの第1扉15Bの電気錠16Bに開錠信号141を出力し、電気錠16Bを開錠する。これにより放射線撮影室10Bに被写体H3が入室する。
被写体H3の入室後、入室制御部128は、電気錠16Bに施錠信号142を出力し、電気錠16Bを施錠する。これにより被写体H3以外の放射線撮影室10Bへの入室は不可能となる。入室制御部128は、この電気錠16Bの施錠状態を、放射線撮影後に自分の着衣に着替えるために被写体H3が第1更衣室19Bに入室するまで継続する。
放射線撮影後に自分の着衣に着替えるために被写体H1が第1更衣室19Aに入室し、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「着替え中at第1更衣室(撮影後)」となった時間T6において、入室制御部128は、電気錠16Aに開錠信号141を出力し、電気錠16Aを開錠する。これにより放射線撮影室10Aに被写体H2が入室する。
被写体H1の自分の着衣への着替えが終わって、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「着替え終了at第1更衣室(撮影後)」となった時間T7において、入室制御部128は、電気錠16Aに開錠信号141を出力し、電気錠16Aを開錠する。これにより放射線撮影室10Aから被写体H1が退室する。
被写体H1の退室後、入室制御部128は、電気錠16Aに施錠信号142を出力し、電気錠16Aを施錠する。これにより被写体H2以外の放射線撮影室10Aへの入室は不可能となる。入室制御部128は、この電気錠16Aの施錠状態を、放射線撮影後の被写体H2が自分の着衣への着替えを終えるまで継続する。
放射線撮影後に自分の着衣に着替えるために被写体H3が第1更衣室19Bに入室し、放射線撮影室10Bにおける放射線撮影の進行状況が「着替え中at第1更衣室(撮影後)」となった時間T8において、入室制御部128は、電気錠16Bに開錠信号141を出力し、電気錠16Bを開錠する。これにより放射線撮影室10Bに被写体H4が入室する。
被写体H3の自分の着衣への着替えが終わって、放射線撮影室10Bにおける放射線撮影の進行状況が「着替え終了at第1更衣室(撮影後)」となった時間T9において、入室制御部128は、電気錠16Bに開錠信号141を出力し、電気錠16Bを開錠する。これにより放射線撮影室10Bから被写体H3が退室する。
被写体H3の退室後、入室制御部128は、電気錠16Bに施錠信号142を出力し、電気錠16Bを施錠する。これにより被写体H4以外の放射線撮影室10Bへの入室は不可能となる。入室制御部128は、この電気錠16Bの施錠状態を、放射線撮影後の被写体H4が自分の着衣への着替えを終えるまで継続する。
被写体H2の自分の着衣への着替えが終わって、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「着替え終了at第2更衣室(撮影後)」となった時間T12において、入室制御部128は、電気錠16Aに開錠信号141を出力し、電気錠16Aを開錠する。これにより放射線撮影室10Aから被写体H2が退室する。
また、被写体H4の自分の着衣への着替えが終わって、放射線撮影室10Bにおける放射線撮影の進行状況が「着替え終了at第2更衣室(撮影後)」となった時間T14において、入室制御部128は、電気錠16Bに開錠信号141を出力し、電気錠16Bを開錠する。これにより放射線撮影室10Bから被写体H4が退室する。
放射線撮影室10Aにおいては、被写体H1に対する放射線撮影が時間T5に開始され、被写体H2に対する放射線撮影が時間T10に開始される。一方、放射線撮影室10Bにおいては、入室タイミングをずらした分、被写体H3に対する放射線撮影が時間T7に開始され、被写体H4に対する放射線撮影が時間T12に開始される。
また、放射線撮影室10Aにおいては、被写体H1が自分の着衣に着替え中に被写体H2が入室し、被写体H2が検査着に着替え中に被写体H1が退室するので、被写体H1と被写体H2が接触することはない。放射線撮影室10Bにおいても同様に、被写体H3が自分の着衣に着替え中に被写体H4が入室し、被写体H4が検査着に着替え中に被写体H3が退室するので、被写体H3と被写体H4が接触することはない。
図27は、スピーカー制御部129によるガイド音声152の出力タイミングの制御の一例を示す図である。図27では、放射線撮影室10Aにおける被写体H1の被写体ポジショニングが長引き、入室タイミングをずらしたにも関わらず放射線撮影室10Bにおける被写体H3の被写体ポジショニングの開始タイミングが追い付いてしまった場合を例示している。この場合、スピーカー制御部129は、ガイド音声152Eの出力タイミングを遅らせる。具体的には、スピーカー制御部129は、ガイド音声152Eの出力タイミングを、放射線撮影室10Bにおける放射線撮影の進行状況が「位置調整終了」となった本来の出力タイミングである時間T6から、放射線撮影室10Aにおける放射線撮影の進行状況が「被写体ポジショニング完了」となった時間T7に遅らせる。なお、ガイド音声152Eは、図11で示したように、第2足型36Bがある撮影位置まで移動し、撮影室モニタ37Bのガイド画面155を参照して、自ら位置および姿勢を調整することを被写体H3に促す内容である。
一例として図28に示すように、ガイド音声152Eの出力タイミングを遅らせている間、スピーカー制御部129は、ガイド情報111Kの音声アナウンスであるガイド音声152Kをスピーカー38Bから出力させる制御を行う。ガイド音声152Kは、時間調整中である旨を被写体H3に報知し、かつそのままで待機する旨を被写体H3に指示する内容である。
以上説明したように、撮影管理装置42のCPU97は、状況認識部127、入室制御部128、スピーカー制御部129、およびモニタ制御部130を有する。状況認識部127は、放射線撮影室10内の被写体Hの位置を示す被写体位置情報135等、放射線撮影室10Aおよび10Bの各々の放射線撮影の進行状況を示す進行状況情報を取得する。入室制御部128は、進行状況情報に基づいて、被写体Hの放射線撮影室10Aおよび10Bへの入室制御を行う。スピーカー制御部129およびモニタ制御部130は、被写体Hに向けた撮影に関するガイド音声152およびガイド情報111の出力制御を行う。CPU97は、これら入室制御部128による入室制御、並びにスピーカー制御部129およびモニタ制御部130による出力制御を行うことで、放射線撮影室10Aおよび10Bにおける放射線撮影のタイミングをずらす。このため、放射線撮影室10Aおよび10Bで放射線撮影のタイミングがかち合うということがなくなる。したがって、放射線撮影室10Aおよび10Bに設置された放射線撮影システム30Aおよび30Bによる放射線撮影を管理する場合に、オペレータOPの混乱を招く事態を抑制することが可能となる。
本例によれば、オペレータOPは最低限の指示をするだけで済むので、オペレータOPの負担を軽減することができる。また、本例によれば、被写体HとオペレータOPの接触の機会を減らすことができるため、感染症対策としても有効である。
進行状況情報は、放射線撮影の準備が完了し、放射線撮影のタイミングが到来したことを示す撮影準備完了情報としての第1適否判定結果136および第2適否判定結果137を含む。ディスプレイ制御部131は、第1適否判定結果136および第2適否判定結果137を取得した場合、情報表示画面175Aの表示領域179に撮影準備完了マーク181を表示することで、放射線撮影のタイミングが到来したことをオペレータOPに報知する。このため、オペレータOPは、放射線撮影のタイミングが到来したことを知ることができる。オペレータOPが放射線撮影のタイミングを逃すおそれを低減することができる。
状況認識部127は、被写体Hの状態が放射線撮影に適しているとの判定結果を、撮影準備完了情報として取得する。より詳しくは、状況認識部127は、放射線撮影のために被写体Hが位置決めされる立位撮影台31に対する被写体Hの密着度合いが放射線撮影に適しているとの第1適否判定結果136を、撮影準備完了情報として取得する。このため、立位撮影台31に対する被写体Hの密着度合いが撮影に適していない状態で放射線撮影が行われてしまい、撮影失敗となって被写体Hが無駄な被曝に晒されることを防止することができる。また、診断に適した放射線画像103を得られる可能性が高まる。
さらに、状況認識部127は、放射線Rを受けて放射線画像103を検出する電子カセッテ34の放射線Rの検出領域DR内に、放射線画像103にて画像化すべき領域である画像化領域IRが収まっている旨の第2適否判定結果137を、撮影準備完了情報として取得する。このため、検出領域DR内に画像化領域IRが収まっていない状態で放射線撮影が行われてしまい、撮影失敗となって被写体Hが無駄な被曝に晒されることを防止することができる。また、診断に適した放射線画像103を得られる可能性が高まる。
放射線撮影システム30は、規模の大小を問わず、大体どの医療施設にも1台は必ず設置されていて普及率が高い。このため、他の医用画像撮影システムと比べて、放射線撮影システム30による放射線撮影を、効率化のために少ない人数のオペレータOPにより管理することへの要望が高い。したがって、本開示の技術を放射線撮影システム30に適用することで、そうした要望に応えることができる。
なお、上記第1実施形態では、立位撮影台31に対する被写体Hの密着度合いが放射線撮影に適しているとの第2適否判定結果136、および検出領域DR内に画像化領域IRが収まっている旨の第2適否判定結果137の両方を状況認識部127が取得した場合に、放射線撮影のタイミングが到来したとしているが、これに限らない。立位撮影台31に対する被写体Hの密着度合いが放射線撮影に適しているとの第1適否判定結果136、および検出領域DR内に画像化領域IRが収まっている旨の第2適否判定結果137のうちの少なくともいずれか1つを状況認識部127が取得した場合に、放射線撮影のタイミングが到来したとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、放射線撮影室10Aおよび10Bにおける放射線撮影のタイミングをずらす方法として、入室制御部128による放射線撮影室10Aおよび10Bへの入室制御と、スピーカー制御部129およびモニタ制御部130によるガイド音声152およびガイド情報111の出力制御の両方を行う例を示したが、これに限らない。入室制御部128による入室制御と、スピーカー制御部129およびモニタ制御部130による出力制御のうちの少なくともいずれか1つを行うことで、放射線撮影室10Aおよび10Bにおける放射線撮影のタイミングをずらしてもよい。
[第2実施形態]
一例として図29に示すように、第2実施形態では、状況認識部127は、線源懸架装置70からの位置調整終了信号105を、撮影準備完了情報として取得する。状況認識部127は、位置調整終了信号105を取得した場合、その旨の信号をディスプレイ制御部131に出力する。ディスプレイ制御部131は、図18で示した情報表示画面175をディスプレイ43に表示する制御を行うことで、放射線撮影のタイミングが到来したことをオペレータOPに報知するとともに、放射線Rの照射開始指示信号79の入力をオペレータOPに許可する。
このように、第2実施形態では、状況認識部127は、放射線Rを照射する放射線源32、および放射線Rを受けて放射線画像103を検出する電子カセッテ34の位置の調整が終了した旨の位置調整終了信号105を、撮影準備完了情報として取得する。このため、上記第1実施形態の場合よりも放射線撮影のタイミングが到来したことをオペレータOPに報知する時間を早めることができる。このため、オペレータOPは余裕を持って放射線Rの照射開始指示を行うことができる。
[第3実施形態]
一例として図30に示すように、第3実施形態の撮影管理装置42のCPU97は、上記第1実施形態の各処理部120~131(第3画像取得部122、第2画像解析部124、第3画像解析部125、状況認識部127、およびディスプレイ制御部131以外は図示省略)に加えて、第4画像解析部190として機能する。
第4画像解析部190には、第3画像取得部122からの第3光学画像91が入力される。第4画像解析部190は、第2光学画像91に基づいて、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適しているか否かを判定する。第4画像解析部190は、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適しているか否かの判定結果である第3適否判定結果191を状況認識部127に出力する。被写体Hの静止度合いは、本開示の技術に係る「被写体の状態」の一例である。また、第3適否判定結果191は、本開示の技術に係る「進行状況情報」、「撮影準備完了情報」、および「判定結果」の一例である。
一例として図31に示すように、第4画像解析部190は、撮影時刻が異なる2枚の第3光学画像91に対して動き量算出処理195を施す。撮影時刻が異なる2枚の第3光学画像91とは、具体的には撮影時刻Tに撮影した第3光学画像91Tと、撮影時刻T+ΔTに撮影した第3光学画像91T+ΔTである。ΔTは、例えば第3光学画像91のフレーム間隔である。動き量算出処理195は、第3光学画像91Tの各画素に対する、第3光学画像91T+ΔTの各画素の移動量(距離)の代表値を、被写体Hの動き量196として算出する。代表値は、例えば平均値、あるいは最頻値等である。動き量算出処理195は、時間的に連続する画像間では、画像に写る物体の明るさは変わらない、および、隣接する画素の動き量196は大体同じ値となる、という仮定に基づいている。第4画像解析部190は、第3光学画像91が更新される度に動き量算出処理195を行う。
次いで、第4画像解析部190は第3適否判定処理197を行う。第3適否判定処理197は、動き量算出処理195にて算出した動き量196と予め設定された第2閾値TH2の大小を比較し、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適しているか否かを判定して第3適否判定結果191を出力する処理である。第4画像解析部190は、ガイド音声152Gにおいて息を大きく吸って止める旨を被写体Hに促す音声アナウンスが出力された場合に、これらの動き量算出処理195および第3適否判定処理197を行う。ここで、本第3実施形態においては、スピーカー制御部129は、上記第1実施形態のように撮影管理装置42から線源制御装置78に照射開始指示信号79が送信された場合ではなく、第1適否判定結果136および第2適否判定結果137がともに、被写体Hの状態が放射線撮影に適しているという内容であった場合に、ガイド音声152Gのうちの息を大きく吸って止める旨の指示をスピーカー38から出力する制御を行う。
第2閾値TH2には、例えば、放射線撮影において許容できない体動が被写体Hに生じた場合の動き量196の平均値が設定される。図31においては、第2閾値TH2として500が設定されている。
一例として図32に示すように、第4画像解析部190は、動き量196が第2閾値TH2未満であるか否かによって、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適しているか否かを判定する。図32Aに示すように、動き量196が第2閾値TH2未満であった場合、第4画像解析部190は、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適していると判定し、その旨の第3適否判定結果191を出力する。一方、図32Bに示すように、動き量196が第2閾値TH2以上であった場合、第4画像解析部190は、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適していないと判定し、その旨の第3適否判定結果191を出力する。
一例として図33に示すように、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適しているという内容の第3適否判定結果191を取得した場合、状況認識部127は、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適している旨の信号をディスプレイ制御部131に出力する。ディスプレイ制御部131は、図18で示した情報表示画面175をディスプレイ43に表示する制御を行うことで、放射線撮影のタイミングが到来したことをオペレータOPに報知するとともに、放射線Rの照射開始指示信号79の入力をオペレータOPに許可する。
このように、第3実施形態では、状況認識部127は、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適しているとの第3適否判定結果191を、撮影準備完了情報として取得する。このため、正に放射線撮影のタイミングの間際に、放射線撮影のタイミングが到来したことをオペレータOPに報知することができる。そのうえ、放射線撮影において許容できない体動が被写体Hに生じているにも関わらず放射線撮影が行われてしまい、撮影失敗となって被写体Hが無駄な被曝に晒されることを防止することができる。また、診断に適した放射線画像103を得られる可能性が高まる。
なお、第3光学画像91の全体ではなく、図15で示した画像化領域画定処理170により画定した画像化領域IRに対してのみ動き量算出処理195を施してもよい。そうすれば、撮影部位以外の放射線撮影に関係ない人体部位、例えば撮影部位が胸部の場合の頭部、腕、手、腰、および足等の動きを拾ってしまうことがなく、純粋に撮影部位の体動のみを検知することができる。また、第3光学画像91の全体に対して処理を行う場合と比べて、処理を高速化することができる。
[第4実施形態]
一例として図34に示すように、第4実施形態の撮影管理装置42のCPU97は、上記第3実施形態と同じく、上記第1実施形態の各処理部120~131(モニタ制御部130以外は図示省略)に加えて、第4画像解析部190として機能する。第4画像解析部190は、動き量算出処理195にて算出した動き量196の被写体Hの頭尾軸に沿う軸の成分を、被写体Hの呼吸による体動の検知結果(以下、呼吸体動検知結果と表記する)200としてモニタ制御部130に出力する。
ここで、動き量196の被写体Hの頭尾軸に沿う軸の成分を呼吸体動検知結果200とするのは、以下の理由による。すなわち、胸部立位正面撮影の場合は、第3光学画像91に写る被写体Hの呼吸による体動が、主として被写体Hの頭尾軸方向に沿う横隔膜の上下に起因すると考えられるためである。なお、胸部立位側面撮影の場合は、第3光学画像91に写る被写体Hの呼吸による体動は、主として被写体Hの前後軸方向に沿う腹部の膨張収縮に起因すると考えられる。このため胸部立位側面撮影の場合は、動き量196の被写体Hの前後軸に沿う軸の成分を、呼吸体動検知結果200とすればよい。
モニタ制御部130は、呼吸体動検知結果200に基づく被写体Hの呼吸状態の遷移を示すアニメーション201を、ガイド情報111L_1の一部として撮影室モニタ37に表示する制御を行う。撮影室モニタ37は、本開示の技術に係る「表示器」の一例である。
より詳しくは、モニタ制御部130は、一例として図35に示すガイド画面155_3を、図12で示したガイド画面155A_1および155A_2と表示を切り替えつつ、撮影室モニタ37に表示する制御を行う。ガイド画面155_3には第3光学画像91およびガイド情報111L_1が表示される。ガイド情報111L_1は、アニメーション201およびメッセージ202を含む。アニメーション201は、人の横顔に被写体Hの吸気量を表す線を引いて色付けをしたものである。メッセージ202は、息を大きく吸って止める旨を被写体Hに促す内容である。
一例として図36に示すように、アニメーション201は、呼吸体動検知結果200に応じて表示が遷移する。すなわち、被写体Hが息を吸って呼吸体動検知結果200が増加している間は、人の横顔の口元に息を吸っていることを示す風の流れが表示される。そして、吸気量を表す線と、例えば緑色の色付け領域とが、首元から徐々に頭頂部に向かって移動する。被写体Hが息を止めて呼吸体動検知結果200が略一定となっている間は、人の横顔の口元には風の流れは表示されず、代わりに呼吸を我慢していることを示す皺が表示される。そして、人の横顔は、全て例えば赤色の色付け領域とされる。さらに、被写体Hが息を吐いて呼吸体動検知結果200が減少している間は、人の横顔の口元に息を吐いていることを示す風の流れが表示される。そして、吸気量を表す線と、例えば緑色の色付け領域とが、頭頂部から徐々に首元に向かって移動する。
図37および図38は、アニメーションの別の例を示す。図37において、ガイド情報111L_2の一部としてガイド画面155_3に表示されるアニメーション205は、二重丸の中に上下左右の矢印が配されたものである。
一例として図38に示すように、アニメーション205は、アニメーション201と同様に、呼吸体動検知結果200に応じて表示が遷移する。すなわち、被写体Hが息を吸って呼吸体動検知結果200が増加している間は、二重丸内の上下左右の矢印が全て外向きに表示される。そして、呼吸体動検知結果200の増加、つまり吸気量の増加に伴って、二重丸が大きく膨張する。被写体Hが息を止めて呼吸体動検知結果200が略一定となっている間は、二重丸の大きさは最大となって変化しない。さらに、被写体Hが息を吐いて呼吸体動検知結果200が減少している間は、二重丸内の上下左右の矢印が全て内向きに表示される。そして、呼吸体動検知結果200の減少、つまり吸気量の減少に伴って、二重丸が小さく萎む。
このように、第4実施形態では、モニタ制御部130は、被写体Hの呼吸体動検知結果200を取得し、呼吸体動検知結果200に基づく被写体Hの呼吸状態の遷移を示すアニメーション201または205を、ガイド情報111L_1または111L_2の一部として撮影室モニタ37に表示する制御を行う。このため、アニメーション201または205により呼吸状態の遷移を分かりやすく被写体Hに報知することができる。被写体Hは息を止めるタイミングを容易に知ることができる。
なお、アニメーション201および205を両方ガイド画面155_3に表示してもよい。また、呼吸体動検知結果200の時間変化を表すグラフを、撮影室モニタ37および/またはディスプレイ43に表示してもよい。
最初に「息を吸って」といったガイド音声152を流し、呼吸体動検知結果200により示される吸気量が予め設定された閾値に到達した場合に、「息を止めて」といったガイド音声152を流してもよい。こうすることで、放射線撮影に適した吸気量にて被写体Hに息を止めさせるように仕向けてもよい。
上記各実施形態では、同じ医療施設の放射線科2の放射線撮影室10Aおよび10Bに設置された放射線撮影システム30Aおよび30Bの放射線撮影を管理する例を示したが、これに限らない。また、上記各実施形態では、放射線撮影室10Aおよび10Bの隣に管理室11を配した例(同じ建物内に放射線撮影室10と管理室11が配された例)を示したが、これに限らない。一例として図39に示す態様であってもよい。
図39では、複数の医療施設210A、210B、210C等に対して、1つの管理施設211が宛がわれている。医療施設210Aには放射線撮影室10Cおよび10Dがあり、放射線撮影室10Cおよび10Dにはそれぞれ放射線撮影システム30Cおよび30Dが設置されている。医療施設210Bには放射線撮影室10Eおよび10Fがあり、放射線撮影室10Eおよび10Fにはそれぞれ放射線撮影システム30Eおよび30Fが設置されている。医療施設210Cには放射線撮影室10Gがあり、放射線撮影室10Gには放射線撮影システム30Gが設置されている。管理施設211には1つの管理室11があり、管理室11には1台の撮影管理装置42が設置されている。このように、撮影管理装置42で放射線撮影を管理する放射線撮影システム30は、異なる医療施設210に設置されていてもよい。また、管理室11は、管理施設211といった放射線撮影室10とは異なる建物内にあってもよい。
撮影場所は放射線撮影室10に限らない。一例として図40に示すように、撮影場所は巡回検診車220Aおよび220Bといった巡回検診車220でもよい。巡回検診車220Aには放射線撮影システム30Hが搭載され、巡回検診車220Bには放射線撮影システム30Jが搭載されている。放射線撮影室10だけでなく、巡回検診車220における放射線撮影も管理することができる。
なお、巡回検診車220は自動運転車であってもよい。この場合、自宅療養中の被写体Hの放射線撮影を行うために、巡回検診車220の派遣拠点から被写体Hの自宅まで自動運転で行ってもよい。
なお、ガイド情報111、あるいは第1足型35、第2足型36等を、プロジェクタにより放射線撮影室10の床面、壁面、天井73、もしくは立位撮影台31のホルダ33等に投影してもよい。この場合、本来待機位置に投影すべき第1足型の代わりに、第1更衣室19の第3扉21の前または第2更衣室20の第4扉22の前に足型を投影してもよい。そして、当該足型の位置でしばらく待機するようオペレータOPに指示することで、複数の撮影場所における放射線撮影のタイミングをずらしてもよい。足型の投影位置を変更することは、本開示の技術に係る「ガイド情報の出力制御」の一例である。
第1更衣室19および第2更衣室20にモニタを設け、検査着に着替えている被写体Hに対して、これから行う放射線撮影のポジショニングに関する注意事項等を含むガイド情報111を表示してもよい。この場合、ガイド情報111の表示を開始するタイミング、ガイド情報111の表示を打ち切るタイミング、および/または、ガイド情報111を表示する動画の再生速度をずらし、第1更衣室19または第2更衣室20における被写体Hの滞在時間を変化させることで、複数の撮影場所における放射線撮影のタイミングをずらしてもよい。ガイド情報111の表示を開始するタイミング、ガイド情報111の表示を打ち切るタイミング、および/または、ガイド情報111を表示する動画の再生速度をずらすことは、本開示の技術に係る「ガイド情報の出力制御」の一例である。
第1扉15、第3扉21、および第4扉22に開閉検知センサを設け、開閉検知センサの出力を進行状況情報として状況認識部127に入力してもよい。第3扉21および第4扉22に電気錠を設け、第1更衣室19および第2更衣室20から放射線撮影室10に被写体Hが戻ることを制御してもよい。
第1更衣室19および第2更衣室20に、着替えを終えたことを被写体Hが自ら申告するためのボタンを設けておき、当該ボタンの操作信号を進行状況情報として取得してもよい。この場合、検査着への着替えを早く終えた被写体Hから優先的に放射線撮影を行う等してもよい。
第1扉15の上部に、電気錠16が開錠していることを示す緑色ランプと、電気錠16が施錠されていることを示す赤色ランプを取り付け、被写体Hに電気錠16の開錠/施錠状態が一目でわかるようにしてもよい。
図1で示した放射線撮影室10等のレイアウトはあくまでも一例である。このため、放射線撮影室10には、立位撮影台31だけでなく臥位撮影台が設置されていてもよい。また上記各実施形態では、放射線撮影室10内に第1更衣室19および第2更衣室20が設けられている例を説明したが、これに限らない。放射線撮影室10とは別に更衣室を設けてもよい。更衣室から待機位置への移動経路に金属探知ゲートを設け、被写体Hが金属を身に付けていないかを検知してもよい。
スピーカー38に代えて、あるいは加えて、撮影室モニタ37のスピーカーからガイド音声152を出力してもよい。ガイド画面155を表示するモニタを立位撮影台31に取り付けてもよい。
画像化領域IR内に手等の余計な部位が入っているか否かによって、被写体Hの状態が放射線撮影に適しているか否かを判定してもよい。また、画像化領域IRの中心と放射線Rの照射中心とのずれ量が予め設定された閾値以上であるか否かによって、放射線源32と電子カセッテ34との位置関係が放射線撮影に適しているか否かを判定してもよい。
立位撮影台31の側面から被写体Hをカメラで撮影し、これにより得られた光学画像に基づいて被写体Hの身長を推定したり、ホルダ33に対する被写体Hの密着度合いを判定したりしてもよい。また、立位撮影台31の側面から被写体Hをカメラで撮影して得られた光学画像から被写体Hの体厚を推定し、その推定結果に基づいて照射条件を補正してもよい。被写体Hの体厚推定は、TOF(Time-of-Flight)カメラの撮影画像に基づいて行ってもよい。
第1更衣室19および第2更衣室20、および立位撮影台31等、被写体Hが接触する箇所を自動的に殺菌消毒する機構、例えば紫外線照射機構等を設けてもよい。この場合、被写体Hが入れ替わる度に当該機構を動作させて殺菌消毒を行ってもよい。
第1閾値TH1をより条件が厳しい数値(図13で例示した7より大きい8等)に変更し、ホルダ33に対する被写体Hの密着度合いが放射線撮影に適しているとの判定の障壁を高くすることで、放射線撮影のタイミングをずらしてもよい。同様に、第2閾値TH2をより条件が厳しい数値(図31で例示した500より小さい100等)に変更し、被写体Hの静止度合いが放射線撮影に適しているとの判定の障壁を高くすることで、放射線撮影のタイミングをずらしてもよい。
放射線画像検出器として電子カセッテ34を例示したが、これに限らない。立位撮影台31に据え付けられた放射線画像検出器でもよい。また、放射線源32は、線源懸架装置70により放射線撮影室10の天井73に懸架される天井懸架式でなく、放射線撮影室10の床面に平行移動可能に設置された支柱に取り付けるタイプでもよい。
本開示の撮影管理装置を構成するコンピュータのハードウェア構成は種々の変形が可能である。例えば、撮影管理装置を、処理能力および信頼性の向上を目的として、ハードウェアとして分離された複数台のコンピュータで構成することも可能である。例えば、第1画像取得部120、第2画像取得部121、第3画像取得部122、第1画像解析部123、第2画像解析部124、および第3画像解析部125の機能と、位置調整制御部126、状況認識部127、入室制御部128、スピーカー制御部129、モニタ制御部130、およびディスプレイ制御部131の機能とを、2台のコンピュータに分散して担わせる。この場合は2台のコンピュータで撮影管理装置42を構成する。
このように、撮影管理装置42のコンピュータのハードウェア構成は、処理能力、安全性、および信頼性等の要求される性能に応じて適宜変更することができる。さらに、ハードウェアに限らず、作動プログラム110等のアプリケーションプログラムについても、安全性および信頼性の確保を目的として、二重化したり、あるいは、複数のストレージに分散して格納することももちろん可能である。
上記各実施形態において、例えば、第1画像取得部120、第2画像取得部121、第3画像取得部122、第1画像解析部123、第2画像解析部124、第3画像解析部125、位置調整制御部126、状況認識部127、入室制御部128、スピーカー制御部129、モニタ制御部130、ディスプレイ制御部131、および第4画像解析部190といった各種の処理を実行する処理部(Processing Unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(Processor)を用いることができる。各種のプロセッサには、上述したように、ソフトウェア(作動プログラム110)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU97に加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のASICの組み合わせ、および/または、ASICとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントおよびサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
医用画像撮影システムとして放射線撮影システム30を例示したが、これに限らない。CT撮影システム、MRI(Magnetic Resonance Imaging)撮影システム、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)撮影システム、あるいはPET(Positron Emission Tomography)撮影システム等に本開示の技術を適用してもよい。また、同種の医用画像撮影システムに限らず、例えば放射線撮影システム30とCT撮影システム等、異種の医用画像撮影システムの撮影を管理する態様でもよい。
本開示の技術は、上述の種々の実施形態および/または種々の変形例を適宜組み合わせることも可能である。また、上記各実施形態に限らず、要旨を逸脱しない限り種々の構成を採用し得ることはもちろんである。さらに、本開示の技術は、プログラムに加えて、プログラムを非一時的に記憶する記憶媒体にもおよぶ。
以上に示した記載内容および図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、および効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、および効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容および図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことはいうまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容および図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「Aおよび/またはB」は、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「Aおよび/またはB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、AおよびBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「および/または」で結び付けて表現する場合も、「Aおよび/またはB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。