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JP7838263B2 - 予測プログラム、予測方法、予測装置、および予測システム - Google Patents
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JP7838263B2 - 予測プログラム、予測方法、予測装置、および予測システム - Google Patents

予測プログラム、予測方法、予測装置、および予測システム

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Description

本発明は、予測プログラム、予測方法、予測装置、および予測システムに関する。
イベント開催時や、災害発生の避難時など人の流れが集中する状況では、混雑が発生し、過密による事故や、避難の遅れによる人的被害が発生する可能性がある。そのため、事前に発生し得る混雑状況を予測し、事象が発生する以前に対策を検討できれば、事故や人的被害の発生の回避、リスク低減に繋がる。そのため、未来の人流を予測することが重要になってくる。
従来技術である、個々の人の動きをモデル化したエージェントベースドシミュレーションは、各歩行者の行動を仮定して移動・干渉をシミュレートし、人流を予測することで、これまでに経験のない現象について人流の状態を予測することができる。
また、気象予防などのシミュレーションに観測データを取り入れることで、シミュレーションの予測精度を上げる方法(「データ同化」という場合がある)が検討されており、人流の予測にもデータ同化の適用が検討されている。
特開2019-101860号公報 国際公開第2018/138803号
しかしながら、従来のエージェントベースドシミュレーションは、いわゆる、What-ifシナリオ分析であり、実際にシミュレーションの状況が起こるかは分からないため、実際の状況予測にはなっていない。また、人流予測に対するデータ同化については、個人の位置の追跡にとどまっており、人流の予測には適用できていない。
1つの側面では、人流の予測精度を向上させる予測プログラム、予測方法、予測装置、および予測システムを提供することを目的とする。
1つの態様において、予測プログラムは、人の複数の行動の意図に基づいて人流をシミュレーションし、人流の観測データに基づいて、シミュレーションされた人流を評価し、シミュレーションされた人流の評価結果に基づいて、人流を予測する処理をコンピュータに実行させる。
1つの側面では、人流の予測精度を向上させることができる。
図1は、人流と人の行動意図を説明するための図である。 図2は、実施例1にかかる予測システム1の構成例を示す図である。 図3は、実施例1にかかる人流予測の一例を示す図である。 図4は、実施例1にかかる予測装置10の構成例を示す図である。 図5は、実施例1にかかる人流評価の一例を示す図である。 図6は、実施例1にかかる行動意図の推定結果の一例を示す図である。 図7は、実施例1にかかる密度マップ群の一例を示す図である。 図8は、実施例1にかかる予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図9は、ハードウェア構成例を説明する図である。
以下に、本実施形態にかかる予測プログラム、予測方法、予測装置、および予測システムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本実施形態が限定されるものではない。また、各実施例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
まず、図1を用いて、人流と人の行動の意図について説明する。なお、人の行動の意図を単に「行動意図」という場合がある。図1は、人流と人の行動意図を説明するための図である。図1の左側は、X方向またはY方向に向かう通路の人流を示すものである。一方、図1の右側は、出口Aまたは出口Bに向かうエリアの人流を示すものである。このように、人流を予測したい場面では、〇〇に向かうなど、人の行動意図が限定されている場面が少なくない。なお、より具体的な人の行動意図は、例えば、駅の構内であれば、xx線に乗り換えるか、yy線に乗り換えるか、zz出口に行くか、などであり、避難時の状況であれば、どの出口から避難するか、いつ動き出すか、などであるが、これらに限定されない。また、例えば、60秒後に出口に向かうなど複数の行動意図が組み合わされて1つの行動意図となる場合もあり得る。
人の行動意図をθとして、行動意図θは人流からは観測不可能であるが、例えば、複雑な人流であっても、人流は、いくつかの単純な行動意図θに基づいて行動している個人の行動の重ね合わせによって形成されているといえる。例えば、駅の構内であれば、xx線に乗り換える行動意図θに基づいて行動している人と、yy線に乗り換える行動意図θに基づいて行動している人と、・・・行動意図θに基づいて行動している人とによって人流が形成される。そして、それぞれの行動意図θは観測できず不明であるが、各行動意図θの結果としての行動は、各人を追跡することにより観測可能である。例えば、xx線に乗り換える行動意図θに基づいて行動している人を追跡することにより、その人が通路をZ方向に向かう行動を観測できる。この観測できたZ方向に向かう行動は、行動意図θの結果としての行動であるため、観測できた行動から、観測できない行動意図θを導出できれば、行動意図に基づいたシミュレーションにより未来の人流を予測できることになる。また、エージェントベースドシミュレーションは実時間よりも早く実行可能であるため、人の行動、延いては人流の観測データを得た後に人流を予測し、制御につなげることが可能である。
そこで、本実施形態では、人の複数の行動意図から人流をシミュレーションし、観測データでシミュレーション結果を評価することで行動意図を推定し、推定結果に基づいて人流を予測することを目的の一つとする。
[予測システム1のシステム構成]
図2は、実施例1にかかる予測システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、予測システム1は、予測装置10と、観測装置100-1~100-n(nは任意の整数。以下、まとめて「観測装置100」という)とが、ネットワーク50を介して相互に通信可能に接続されるシステムである。
ネットワーク50には、有線や無線を問わず、例えば、駅の構内など所定エリア内で利用されるイントラネットなどの各種通信網を採用できる。また、ネットワーク50は、単一のネットワークではなく、例えば、イントラネットとインターネットとがゲートウェイなどネットワーク装置やその他の装置(図示せず)を介して構成されてよい。
予測装置10は、観測装置100によって観測されたデータを、観測装置100から受信する。ここで、観測されたデータとは、例えば、観測装置100によって撮影される映像や画像や、当該映像や画像から生成される所定の時刻における人流の密度マップであってよいが、これらに限定されない。予測装置10は、人の複数の行動意図から人流をシミュレーションし、観測装置100から受信した観測データでシミュレーション結果を評価することで行動意図を推定し、推定結果に基づいて人流を予測する。
観測装置100は、所定エリア内の人流を観測するための装置であり、例えば、カメラ装置である。また、図2に示す予測システム1は、複数の観測装置100を含んでいるが、1台であってもよい。観測装置100は、例えば、1秒ごとに人流を観測して観測データを生成する。また、観測装置100は、GPSなどにより人流の位置情報を取得できる。
[機能概要]
図3は、実施例1にかかる人流予測の一例を示す図である。図3に示すように、例えば、予測装置10は、駅の構内や通路などの所定エリアにいる人々に対し、500パターンなど様々な行動意図θに基づいて個々の人の行動をシミュレーションする。シミュレーションされた個々の人の行動の集合が人流となるため、予測装置10は、観測装置100によって得られた所定エリアの人流の観測データを用いて、シミュレートされた人流を評価する。詳細は後述するが、観測データは、例えば、所定の時刻における人流の密度マップであり、予測装置10は、シミュレーションされた人流を同一フォーマットの密度マップに変換して両密度マップを比較することにより、シミュレーションされた人流を評価できる。
そして、予測装置10は、シミュレーションされた人流の評価結果から、実際の観測データに近い、シミュレートされた人流の基となった行動意図θを推定し、推定された行動意図θに基づいて未来の人流を予測する。このような人流予測は、例えば、左右に向かう通路で左側に行きたい人が何割いるかを示す行動意図θを推定し、推定された行動意図θに基づいて人流をさらにシミュレーションして予測するものである。なお、人流のシミュレーションは、例えば、粒子フィルタなどの既存技術のアルゴリズムやシミュレーションモデルを用いて実行されてよい。
[予測装置10の機能構成]
次に、本実施形態の実行主体となる予測装置10の機能構成について説明する。図4は、実施例1にかかる予測装置10の構成例を示す図である。図4に示すように、予測装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
通信部20は、例えば、ネットワーク50を介して観測装置100との間の通信を制御する処理部であり、例えば、ネットワークインタフェースカードなどの通信インタフェースである。
記憶部30は、各種データや、制御部40が実行するプログラムを記憶する記憶装置の一例であり、例えば、メモリやハードディスクなどである。記憶部30は、シミュレーションモデル31、シミュレーション結果データ32、および観測データ33などを記憶する。
シミュレーションモデル31は、例えば、人の行動意図から人流をシミュレーションするためのモデルである。本実施形態では、シミュレーションモデル31を用いて人の行動意図からシミュレートされた人流を観測データ33で評価し、評価結果に基づいてさらに人流をシミュレーションモデル31でシミュレーションすることで予測精度を向上させる。なお、シミュレーションモデル31は、駅の構内や通路などの所定エリアや、イベント開催時および災害発生の避難時などの所定シーンごとに作成されてよい。
シミュレーション結果データ32は、例えば、シミュレーションモデル31を用いて人の行動意図に基づいてシミュレーションされた人流に関するデータである。また、シミュレーション結果データ32は、観測データ33による評価結果に基づいてさらにシミュレーションされた人流に関するデータを含んでよい。また、シミュレーション結果データ32は、所定の時刻における予測された人流の密度マップであってよい。
観測データ33は、例えば、例えば、観測装置100によって駅の構内や通路などの所定エリアを撮影した映像や画像や、当該映像や画像から生成される所定の時刻における人流の密度マップである。特に、密度マップは、予測装置10が観測装置100から基となるデータを受信して生成してもよいし、観測装置100によって生成されたものを予測装置10が受信してもよい。
なお、記憶部30に記憶される上記各種情報はあくまでも一例であり、記憶部30は、上記情報以外にも様々な情報を記憶できる。
制御部40は、予測装置10全体を司る処理部であり、例えば、プロセッサなどである。制御部40は、シミュレーション部41、推定部42、予測部43、および出力部44を備える。なお、各処理部は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
シミュレーション部41は、人の複数の行動意図に基づいて人流をシミュレーションする。また、シミュレーション部41は、シミュレーションされた人流の推定結果に基づいて予測部43によって予測された行動の意図に基づいて人流をシミュレーションする。これは、いわゆる再シミュレーションであり、予測装置10は、初回は予め定められた行動意図に基づいて人流をシミュレーションし、2回目以降は推定部42によって推定された行動意図に基づいて人流をシミュレーションする。これにより、人流に対して、観測データとの評価結果に基づいて尤もらしい予測および再シミュレーションが行え、人流の予測精度をより向上させることができる。
推定部42は、人流の観測データに基づいて、シミュレーションされた人流を評価する。これは、例えば、人流の観測データとシミュレーションされた人流との誤差に基づいて、当該誤差の逆数をシミュレーションされた人流の尤度として算出する処理である。なお、当該誤差の算出は、人の第1の密度マップである観測データに基づいて、シミュレーションされた人流における個々の人の位置から第2の密度マップを生成し、第1の密度マップと第2の密度マップとに基づいて算出されてよい。そして、推定部42は、シミュレーションされた人流の評価結果に基づいて、実際の人流の観測データに近いシミュレーションされた人流の基となった行動意図と現在の人流の状態を推定する。なお、行動意図の推定は、例えば、実際に観測される行動を説明する行動意図として複数のものを想定し、それらを推定することもできる。例えば、推定部42は、避難行動予測において、避難先傾向の行動意図として、複数の出口に対してそれぞれの出口を選択する人の度合いと、避難開始傾向の行動意図として、ある時刻や所定時刻からの経過時間において移動を開始する人の度合いとを推定できる。
予測部43は、推定部42によって推定された行動意図と人流の状態に基づいて、人流をシミュレーションして人流を予測する。なお、人流のシミュレーションは、シミュレーション部41によって行われてよい。また、予測部43は、人流の予測結果として、例えば、経過時間ごとの密度マップを生成する。
出力部44は、予測部43によって予測された人流を予測結果として出力する。なお、予測結果の出力は、予測装置10と通信可能に接続された他の情報処理装置に出力されてもよいし、予測装置10と通信可能に接続されたディスプレイ装置など出力されてもよい。または、単にログや画像ファイルなどに出力されてよい。
[機能詳細]
図1、3、5~7を用いて、人流の予測精度を向上させる、人流の予測処理についてより詳細に説明する。ここで、予測する人流が発生する所定エリアとして、図1の右側に示す出口Aおよび出口Bのあるエリアを例として説明する。
まず、図3を用いて説明したように、予測装置10は、既存技術のアルゴリズムやシミュレーションモデルを用いて、所定エリアにいる人々に対してランダムに設定された様々な行動意図θに基づいて個々の人の行動をシミュレーションする。また、予測装置10は、シミュレーション結果である個々の人の位置を、観測データと比較するために観測データと同一フォーマットの密度マップ(人/m)に変換する。そして、予測装置10は、所定エリアの人流を観測した観測データを観測装置100から受信すると、当該観測データを用いてシミュレーション結果を評価する。
図5は、実施例1にかかる人流評価の一例を示す図である。図5の左側に示されるのは、観測装置100による人流の観測開始からの経過時間50秒後の所定エリアに対する人流のシミュレーション結果を示すシミュレーション結果データ32である。一方、図の右側に示されるのは、観測装置100による人流の観測開始からの経過時間50秒後の人流の観測データ33である。
図5に示すように、シミュレーション結果データ32および観測データ33は、同一フォーマットの密度マップによって示すことができ、予測装置10は、両密度マップの誤差を算出して、シミュレーション結果データ32を評価する。すなわち、シミュレーション結果データ32と観測データ33との誤差が小さいほど、予測装置10は、実際の個々の人の位置、これらの集合として人流を正確に予測できていることを示す。
シミュレーション結果データ32の評価値の一例として、予測装置10は、例えば、両密度マップの誤差総量を逆数にして尤度を算出する。これにより、誤差が小さいほど尤度が高くなり、予測装置10は、尤度が高いほど人流をより正確に予測できたと評価できる。
そして、予測装置10は、様々な行動意図θに基づいてシミュレーションして得られた複数のシミュレーション結果データ32の集合から、その尤度に基づいて、現在の人流の状態と行動意図θを推定する。推定された人流の状態と行動意図θは、次のシミュレーションに用いられる。
このように、予測装置10は、人流の予測シミュレーションによる結果を評価し、実際の人流の観測データに近いシミュレーションから現在の人流と行動意図θの推定と、推定結果に基づくシミュレーションを繰り返すことにより、人流の予測精度を向上させることができる。
図6は、実施例1にかかる行動意図の推定結果の一例を示す図である。図6は、結果的に行動意図θ=0.7(例えば、出口Aに向かった人が7割)が正解である場合の行動意図θの推定結果の推移を示すグラフである。図6に示すように、経過時間0秒のシミュレーション初回時は、予めランダムに設定された行動意図θによるシミュレーションが行われるため、行動意図θの推定値が約0.5であり正解の0.7と離れている。しかしながら、経過時間と共に、観測装置100から観測データ33が取得され、観測データ33を用いたシミュレーション結果データ32の評価が行われ、行動意図θの推定値が徐々に正解に近づいてくる。
次に、密度マップによる推移を示す。図7は、実施例1にかかる密度マップ群の一例を示す図である。図7の上段に示される密度マップ群は、それぞれ、観測装置100による人流の観測開始からの経過時間50秒後、100秒後、150秒後の人流の観測データ33-1、33-2、33-3である。一方、図7の下段に示される密度マップ群は、それぞれ、観測装置100による人流の観測開始からの経過時間50秒後、100秒後、150秒後の人流のシミュレーション結果を示すシミュレーション結果データ32-1、32-2、32-3である。
図7に示すように、予測装置10は、経過時間ごとにシミュレーション結果データ32と観測データ33とを比較してシミュレーション結果データ32を評価する。そして、シミュレーション結果データ32から現在の人流の状態と行動意図θを推定し、次の経過時間のシミュレーション、延いては予測に用いる。これにより、予測装置10は、経過時間と共に、シミュレーション結果データ32を正解である観測データ33に徐々に近づけることができ、人流の予測精度を向上させることができる。
[処理の流れ]
次に、図8のフローチャートを用いて、予測装置10による人流の予測処理の流れを説明する。図8は、実施例1にかかる予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、予測装置10は、初期シミュレーション群の生成として、人流を予測する駅の構内や通路などの所定エリアにおける人々の位置情報や、移動速度、行動意図θなどのシミュレーションパラメータをランダムに設定する(ステップS101)。なお、行動意図θは、例えば、500パターンなど様々なパターンがランダムに設定されてよい。
次に、予測装置10は、ステップS101で設定したシミュレーションパラメータの各々を、既存技術のアルゴリズムやシミュレーションモデルに入力することで、人流予測のシミュレーションを実行する(ステップS102)。なお、当該シミュレーションの実行は、行動意図ごとに実行されてよく、例えば、定期的、または不定期的に実行されてよい。また、予測される人流は、30秒後や50秒後など予め定められた経過時間のものであってよい。
次に、予測装置10は、経過時間ごとにシミュレートされた人流をシミュレーション結果として出力する(ステップS103)。
次に、予測装置10が、ステップS102でシミュレートした経過時間の観測データを観測装置100から受信していない場合(ステップS104:No)は、ステップS102に戻り、次の経過時間の人流を予測する。
一方、シミュレートした経過時間の観測データを受信している場合(ステップS104:Yes)、予測装置10は、ステップS103で出力したシミュレートされた人流を、例えば、受信した観測データ相当の密度マップに変換する(ステップS105)。なお、観測データの密度マップのフォーマットが予め分かっている場合、予測装置10は、例えば、ステップS103のシミュレーション結果の出力の際に、シミュレートされた人流を密度マップに変換して出力してもよい。この場合、当然ながらステップS105の密度マップへの変換は再度実行されなくてよい。
次に、予測装置10は、観測データに対するシミュレーション結果の尤度を算出し、評価する(ステップS106)。これは、例えば、観測データの密度マップと、シミュレートされた人流の密度マップとの誤差の逆数を尤度として算出し、尤度に基づいてシミュレーション結果を評価する処理である。また、当該シミュレーション結果の評価は、シミュレートされた人流の基となった行動意図ごとに実行されてよい。
次に、予測装置10は、シミュレーション結果の尤度に基づいて、シミュレーション群を再構成する(ステップS107)。これは、例えば、尤度に基づきシミュレーション結果を取捨選択し、その基となった行動意図θを推定した上で、次のシミュレーションパラメータを設定する処理である。より具体的には、予測装置10は、例えば、ステップS101で初期値として行動意図θを0.1~1.0の間で設定しており、尤度が最も高い行動意図θが0.6であった場合、0.5~0.7の間で次のシミュレーションパラメータの行動意図θを設定する。なお、ここで説明する行動意図θの各値はあくまでも一例である。また、人々の位置情報や移動速度など、その他のシミュレーションパラメータは、観測データに基づいて再構成されてよい。
次に、予測装置10は、再構成されたシミュレーション群での人々の位置情報や、移動速度、行動意図θなどのシミュレーションパラメータを出力する(ステップS108)。そして、ステップS102に戻り、予測装置10は、ステップS108で出力されたシミュレーションパラメータを、既存技術のアルゴリズムやシミュレーションモデルに入力することで、人流予測の再シミュレーションを実行する。なお、これ以上、シミュレーションを実行しない場合、ステップS102に戻ることなく、図8に示す予測処理は終了する。
[効果]
上述したように、予測装置10は、人の複数の行動の意図に基づいて人流をシミュレーションし、人流の観測データ33に基づいて、シミュレーションされた人流を評価し、シミュレーションされた人流の評価結果に基づいて、人流を予測する。
これにより、予測装置10は、人の複数の行動の意図から人流をシミュレーションし、観測データでシミュレーション結果を評価することで、人流の状態と行動意図を推定し、シミュレーションの評価結果に基づいて人流を予測して、人流の予測精度を向上させることができる。
また、予測装置10によって実行される、シミュレーションされた人流を評価する処理は、観測データ33とシミュレーションされた人流との誤差に基づいて、評価結果として、シミュレーションされた人流の尤度を算出する。
これにより、予測装置10は、人流の予測精度を向上させることができる。
また、予測装置10は、人の第1の密度マップである観測データ33に基づいて、シミュレーションされた人流における個々の人の位置から第2の密度マップを生成し、第1の密度マップと第2の密度マップとに基づいて誤差を算出する。
これにより、予測装置10は、人流の予測精度を向上させることができる。
また、予測装置10は、評価結果に基づいて、人流の状態と行動の意図を推定し、予測装置10によって実行される、行動の意図に基づいて人流をシミュレーションする処理は、予測された行動の意図に基づいて人流をシミュレーションする処理を含む。
これにより、予測装置10は、人流の予測精度をより向上させることができる。
[システム]
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更できる。また、実施例で説明した具体例、分布、数値などは、あくまで一例であり、任意に変更できる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、および当該CPUやGPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
[ハードウェア]
図9は、ハードウェア構成例を説明する図である。図9に示すように、予測装置10は、通信インタフェース10a、HDD(Hard Disk Drive)10b、メモリ10c、プロセッサ10dを有する。また、図9に示した各部は、バスなどで相互に接続される。
通信インタフェース10aは、ネットワークインタフェースカードなどであり、他のサーバとの通信を行う。HDD10bは、図4に示した機能を動作させるプログラムやDBを記憶する。
プロセッサ10dは、図4に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムをHDD10bなどから読み出してメモリ10cに展開することで、図4などで説明した各機能を実行するプロセスを動作させるハードウェア回路である。すなわち、このプロセスは、予測装置10が有する各処理部と同様の機能を実行する。具体的には、プロセッサ10dは、シミュレーション部41および推定部42などと同様の機能を有するプログラムをHDD10bなどから読み出す。そして、プロセッサ10dは、シミュレーション部41および推定部42などと同様の処理を実行するプロセスを実行する。
このように予測装置10は、図4に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムを読み出して実行することで動作制御処理を実行する情報処理装置として動作する。また、予測装置10は、媒体読取装置によって記録媒体からプログラムを読み出し、読み出されたプログラムを実行することで上述した実施例と同様の機能を実現することもできる。なお、この他の実施例でいうプログラムは、予測装置10によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他のコンピュータまたはサーバがプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本実施形態を同様に適用できる。
また、図4に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布できる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行できる。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)人の複数の行動の意図に基づいて人流をシミュレーションし、
前記人流の観測データに基づいて、前記シミュレーションされた人流を評価し、
前記シミュレーションされた人流の評価結果に基づいて、前記人流を予測する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする予測プログラム。
(付記2)前記シミュレーションされた人流を評価する処理は、
前記観測データと前記シミュレーションされた人流との誤差に基づいて、前記評価結果として、前記シミュレーションされた人流の尤度を算出する
処理を含むことを特徴とする付記1に記載の予測プログラム。
(付記3)前記人の第1の密度マップである前記観測データに基づいて、前記シミュレーションされた人流における個々の前記人の位置から第2の密度マップを生成し、
前記第1の密度マップと前記第2の密度マップとに基づいて前記誤差を算出する
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記2に記載の予測プログラム。
(付記4)前記評価結果に基づいて、前記行動の意図を推定する処理を前記コンピュータに実行させ、
前記行動の意図に基づいて前記人流をシミュレーションする処理は、
前記予測された行動の意図に基づいて前記人流をシミュレーションする
処理を含むことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1つに記載の予測プログラム。
(付記5)人の複数の行動の意図に基づいて人流をシミュレーションし、
前記人流の観測データに基づいて、前記シミュレーションされた人流を評価し、
前記シミュレーションされた人流の評価結果に基づいて、前記人流を予測する
処理をコンピュータが実行することを特徴とする予測方法。
(付記6)前記シミュレーションされた人流を評価する処理は、
前記観測データと前記シミュレーションされた人流との誤差に基づいて、前記評価結果として、前記シミュレーションされた人流の尤度を算出する
処理を含むことを特徴とする付記5に記載の予測方法。
(付記7)前記人の第1の密度マップである前記観測データに基づいて、前記シミュレーションされた人流における個々の前記人の位置から第2の密度マップを生成し、
前記第1の密度マップと前記第2の密度マップとに基づいて前記誤差を算出する
処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする付記6に記載の予測方法。
(付記8)前記評価結果に基づいて、前記行動の意図を推定する処理を前記コンピュータが実行し、
前記行動の意図に基づいて前記人流をシミュレーションする処理は、
前記予測された行動の意図に基づいて前記人流をシミュレーションする
処理を含むことを特徴とする付記5乃至7のいずれか1つに記載の予測方法。
(付記9)人の複数の行動の意図に基づいて人流をシミュレーションし、
前記人流の観測データに基づいて、前記シミュレーションされた人流を評価し、
前記シミュレーションされた人流の評価結果に基づいて、前記人流を予測する
処理を実行する制御部を有することを特徴とする予測装置。
(付記10)前記シミュレーションされた人流を評価する処理は、
前記観測データと前記シミュレーションされた人流との誤差に基づいて、前記評価結果として、前記シミュレーションされた人流の尤度を算出する
処理を含むことを特徴とする付記9に記載の予測装置。
(付記11)前記人の第1の密度マップである前記観測データに基づいて、前記シミュレーションされた人流における個々の前記人の位置から第2の密度マップを生成し、
前記第1の密度マップと前記第2の密度マップとに基づいて前記誤差を算出する
処理を前記制御部が実行することを特徴とする付記10に記載の予測装置。
(付記12)前記評価結果に基づいて、前記行動の意図を推定する処理を前記制御部が実行し、
前記行動の意図に基づいて前記人流をシミュレーションする処理は、
前記予測された行動の意図に基づいて前記人流をシミュレーションする
処理を含むことを特徴とする付記9乃至11のいずれか1つに記載の予測装置。
(付記13)人流を観測して人流の観測データを生成する観測装置と、
前記観測データを受信し、
人の複数の行動の意図に基づいて前記人流をシミュレーションし、
前記観測データに基づいて、前記シミュレーションされた人流を評価し、
前記シミュレーションされた人流の評価結果に基づいて、前記人流を予測する
処理を実行する予測装置と
を備えたことを特徴とする予測システム。
(付記14)前記シミュレーションされた人流を評価する処理は、
前記観測データと前記シミュレーションされた人流との誤差に基づいて、前記評価結果として、前記シミュレーションされた人流の尤度を算出する
処理を含むことを特徴とする付記13に記載の予測システム。
(付記15)前記人の第1の密度マップである前記観測データに基づいて、前記シミュレーションされた人流における個々の前記人の位置から第2の密度マップを生成し、
前記第1の密度マップと前記第2の密度マップとに基づいて前記誤差を算出する
処理を前記予測装置が実行することを特徴とする付記14に記載の予測システム。
(付記16)前記評価結果に基づいて、前記行動の意図を推定する処理を前記予測装置が実行し、
前記行動の意図に基づいて前記人流をシミュレーションする処理は、
前記予測された行動の意図に基づいて前記人流をシミュレーションする
処理を含むことを特徴とする付記13乃至15のいずれか1つに記載の予測システム。
(付記17)プロセッサと、
プロセッサに動作可能に接続されたメモリと
を備えた予測装置であって、プロセッサは、
人の複数の行動の意図に基づいて人流をシミュレーションし、
前記人流の観測データに基づいて、前記シミュレーションされた人流を評価し、
前記シミュレーションされた人流の評価結果に基づいて、前記人流を予測する
処理を実行することを特徴とする予測装置。
10 予測装置
10a 通信インタフェース
10b HDD
10c メモリ
10d プロセッサ
20 通信部
30 記憶部
31 シミュレーションモデル
32 シミュレーション結果データ
33 観測データ
40 制御部
41 シミュレーション部
42 推定部
43 予測部
44 出力部
50 ネットワーク
100 観測装置

Claims (6)

  1. 人の複数の行動の意図ごとに、所定エリアにおける人流をシミュレーションし、
    前記複数の行動の意図それぞれに対して、前記所定エリアにおける実際の前記人流の観測データと、前記シミュレーションされた人流に関するデータとの誤差の値の逆数を尤度として算出し、前記尤度が最も高い行動の意図を選択し、
    選択された前記行動の意図について、前記所定エリアにおけるシミュレーションを再度実行して前記人流を予測する
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする予測プログラム。
  2. 前記人流がシミュレーションされた所定エリアにおける前記人の第1の密度マップである前記観測データと同一のフォーマットで、前記シミュレーションされた人流における個々の前記人の位置を用いた第2の密度マップを生成し、
    前記第1の密度マップと前記第2の密度マップとに基づいて前記誤差を算出する
    処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項に記載の予測プログラム。
  3. 前記選択する処理は、
    前記複数の行動の意図それぞれ対して、前記所定エリアにおける前記人の第1の密度マップである前記観測データと同一のフォーマットで、前記シミュレーションされた人流における個々の前記人の位置を用いた第2の密度マップを生成し、
    前記第1の密度マップと前記第2の密度マップとに基づいて誤差を算出し、
    前記誤差の逆数を尤度として算出し、
    前記尤度が最も大きい行動の意図を選択する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の予測プログラム。
  4. 人の複数の行動の意図ごとに、所定エリアにおける人流をシミュレーションし、
    前記複数の行動の意図それぞれに対して、前記所定エリアにおける実際の前記人流の観測データと、前記シミュレーションされた人流に関するデータとの誤差の値の逆数を尤度として算出し、前記尤度が最も高い行動の意図を選択し、
    選択された前記行動の意図について、前記所定エリアにおけるシミュレーションを再度実行して前記人流を予測する
    処理をコンピュータが実行することを特徴とする予測方法。
  5. 人の複数の行動の意図ごとに、所定エリアにおける人流をシミュレーションし、
    前記複数の行動の意図それぞれに対して、前記所定エリアにおける実際の前記人流の観測データと、前記シミュレーションされた人流に関するデータとの誤差の値の逆数を尤度として算出し、前記尤度が最も高い行動の意図を選択し、
    選択された前記行動の意図について、前記所定エリアにおけるシミュレーションを再度実行して前記人流を予測する
    処理を実行する制御部を有することを特徴とする予測装置。
  6. 所定エリアにおける実際の人流を観測して人流の観測データを生成する観測装置と、
    前記観測データを受信し、
    人の複数の行動の意図ごとに、前記所定エリアにおける人流をシミュレーションし、
    前記複数の行動の意図それぞれに対して、前記所定エリアにおける実際の前記人流の観測データと、前記シミュレーションされた人流に関するデータとの誤差の値の逆数を尤度として算出し、前記尤度が最も高い行動の意図を選択し、
    選択された前記行動の意図について、前記所定エリアにおけるシミュレーションを再度実行して前記人流を予測する、
    処理を実行する予測装置と
    を備えたことを特徴とする予測システム。
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