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JP7844787B2 - 対称剛性調整手段を備えた時計共振器機構のためのヒゲゼンマイ、及び時計共振器機構 - Google Patents
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JP7844787B2 - 対称剛性調整手段を備えた時計共振器機構のためのヒゲゼンマイ、及び時計共振器機構 - Google Patents

対称剛性調整手段を備えた時計共振器機構のためのヒゲゼンマイ、及び時計共振器機構

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Description

本発明は、時計共振器機構のためのヒゲゼンマイであって、前記ヒゲゼンマイの剛性を調整するための対称性手段が設けられたヒゲゼンマイに関する。本発明はまた、かかるヒゲゼンマイを備えた時計共振器機構に関する。
機械式時計の大半において、針(例えば分針及び時針)を回転させるのに必要なエネルギーは、香箱において蓄積され、その後、ヒゲゼンマイとして知られる螺旋状に巻かれたストリップの形態にあるバネと組み合わされたバネ式バランスとして知られるフライホイールを含むバネ式バランスシステムによって運ばれる。
ヒゲゼンマイの内端が、バネ式バランスとともに回転する一体化シャフトに取り付けられ、ヒゲゼンマイの外端が、固定されたブリッジ(又はコック)に自身が一体化されたスタッドホルダにマウントされたヒゲゼンマイスタッドに取り付けられる。
脱進機構によってバネ式バランスの回転が維持されてその振動がカウントされる。脱進機構は、低振幅振動ムーブメントにより駆動されるパレットを含む。低振幅振動ムーブメントは、ガンギ車の歯に係合する2つのパレットを備える。ガンギ車がこのように係合すると、ステップごとの回転運動が当該ガンギ車に課せられ、その周波数は、パレットの振動の周波数によって決定される。パレットはそれ自身が、バネ式バランスの振動の周波数に整合される。
伝統的な脱進機機構において、振動の周波数は近似的に4Hz、つまり近似的に毎時28,800回の振動(A/h)である。優れた時計職人の目的のひとつは、バネ式バランスの等時性及び規則正しい振動(又は一定の速度)を確保することである。
バネ式バランスの速度を、ヒゲゼンマイの有効長さを調整することによって規制する慣行が知られている。この有効長さは、ヒゲゼンマイの内端と、ヒゲゼンマイの外端の近傍に位置するカウントポイントとの間の曲線長さとして定義され、一般には、インデックスアセンブリシステムにマウントされたピンによって支持された一対のストッパによって定義される。
作動時、このインデックスアセンブリシステムは、ヒゲゼンマイの軸に対して回転可能に固定される。しかしながら、その角度位置は、例えば、ドライバーを使用してインデックスアセンブリシステムにおける、カムのように作動する偏心器を回転させることによって、手動で微調整され得る。
ブリッジ、インデックスアセンブリシステム、ピン、スタッドホルダ、ヒゲゼンマイスタッド、シャフト、ヒゲゼンマイ、バネ式バランスを含むアセンブリは、一般に「レギュレータ」として知られている。レギュレータの例は、双方とも時計製造業者ETAの名義である特許文献1及び2に記載されている。
ヒゲゼンマイの一端が取り付けられるスタッドホルダを有するインデックスアッセンブリシステムが存在する。ここで、インデックスアッセンブリシステムのピンは、ヒゲゼンマイが2つのストッパ間を動くことができるように十分な遊びを残している。しかしながら、クロノメーター特性、特に振幅の関数としての異時性は、インデックスピンにおける遊びに対して非常に敏感であり、この遊びを正確に制御することは困難である。
所定のデバイスにおいて、ストッパは、特にヒゲゼンマイの動作中に遊びをなくすべく、ヒゲゼンマイを締め付けるように調整され得る。この場合において、速度が、最初にインデックスピンを動かすことによって調整され、その後、そのピンを使ってヒゲゼンマイを締め付けることによって調整される。しかしながら、インデックスピンを使ってヒゲゼンマイを締め付けることは、ヒゲゼンマイにストレスをかけることとなるので、特にコイルが偏心してクロノメーターに不具合が生じるリスクとなる。加えて、遊びをなくすと速度も改変されてしまい、ひとたびヒゲゼンマイが締め付けられると、もはや、速度の微調整を完了するべくヒゲゼンマイに沿ってインデックスピンを動かすことができなくなる。
他のヒゲゼンマイは一体型調整デバイスを有する。これらのヒゲゼンマイにおいて、速度はヒゲゼンマイの有効長を改変することによって調整されるのではなく、ヒゲゼンマイと直列に配列された可撓性要素に力又はトルクを加えることによって調整される。事実上、ストリップの一端と固定マウントとの間に可撓性要素をストリップと直列に配置することにより、ピニングポイント(pinning point)の剛性を改変し、共振器にさらなる柔軟性を与えている。このように、共振器の有効剛性は、ストリップの剛性、及び可撓性要素の剛性を含む。
その後、可撓性要素にプレストレスをかけるべく可変の力又はトルクが加えられる。可撓性要素にプレストレスをかけることにより、その剛性が変化し、そこからバネ式バランスに作用する戻り力が部分的に生じるが、ストリップの剛性は不変のままである。この可撓性要素の剛性を改変することにより、共振器全体の剛性(ストリップの剛性及び可撓性要素の剛性)が変わるので、その結果、共振器の速度が改変され、タイムベースの周波数が正確に調整され得る。これにより、速度を調整するときに高い精度が得られる。剛性を調整するために使用される要素が一つのみだからである。
かかる弾性要素が装着されたヒゲゼンマイは、例えばOmega社のために出願された特許文献3に記載されている。
しかしながら、可撓性要素の幾何学的構成は、ムーブメントにおいてヒゲゼンマイのための固定マウントを取り付けるべく使用される接着剤に影響を与えるクリープのリスクをもたらす。事実上、固定マウントの位置と、可撓性要素に加えられる力又はトルクの配向とにより、接着剤にストレスが発生し、それがクリープをもたらすので、調整の精度が改変される。
加えて、製造誤差、組立誤差、アライメント誤差等に起因して、調整力が加わる方向が意図した方向と異なり得る。この差異が速度を改変する効果を有するので、調整の精度が劣化する。
加えて、衝撃及び摩擦ゆえに、調整機構にヒステリシスが存在し得る。力が加わる方向が変化するので、衝撃の後に最初の方向に戻らないからである。その結果、速度が変化し、調整精度が劣化する。
国際公開第2016/192957号 欧州特許出願公開第2876504号明細書 欧州特許出願公開第4009115号明細書
本発明の目的は、上述した欠点の一部又は全部を克服することであり、詳しくは、調整力の方向の変化に対する感度を最小限に抑えることであり、これは、特に、前記ヒゲゼンマイの有効剛性を改変することによって時計の速度を調整するように構成された有効かつ正確な調整手段を備えたヒゲゼンマイを設けることによる。
この目的に向けて、本発明は、時計共振器機構のためのヒゲゼンマイに関する。このヒゲゼンマイは、それ自身に複数のコイルで巻かれた可撓性ストリップを含む。ストリップは所定の剛性を有し、ヒゲゼンマイは、その剛性を調整する手段を含み、調整手段は、ストリップと直列に配列された可撓性要素を含み、可撓性要素は、前記ストリップの一端を固定マウントに接続することによってストリップの続きに付加的な剛性を加える。可撓性要素は、ストリップの剛性よりも大きい剛性を有することが好ましい。
本発明が注目されるのは、可撓性要素が2つの可撓性部分を含み、各可撓性部分がストリップを固定マウントに接続し、これら2つの部分が軸に沿って互いに軸対称に配列され、軸(A)が好ましくは実質的にヒゲゼンマイの中心を通過する点である。
可撓性要素の2つの部分が対称的に配列されているおかげで、バランスの取れた可変の力又はトルクを加えることができ、ムーブメントにおいて固定マウントの取り付けに使用される接着剤にクリープが影響を与えるリスクが回避される。事実上、力又はトルクが可撓性要素にわたって均等に分散されることにより、固定マウントとムーブメントとの接合部にわたって分散される。
本発明の特定の実施形態によれば、可撓性要素はストリップの外端に配列される。
本発明の特定の実施形態によれば、2つの可撓性部分は実質的に同一である。
本発明の特定の実施形態によれば、各可撓性部分は、一つ又は2つの可撓性ネックを含む。
本発明の特定の実施形態によれば、各可撓性部分は、2つの実質的に平行な可撓性ブレードを備えた並進テーブルと、ストリップが接続される可動剛性部分とを含む。
本発明の特定の実施形態によれば、可撓性要素は、2つのオフセットブレードを備えた可撓性ガイドを含む。
本発明の特定の実施形態によれば、可撓性部分は可撓性ブレードを含む。
本発明の特定の実施形態によれば、各可撓性部分は、ストリップが接続される可撓性アームを含む。
本発明の特定の実施形態によれば、各可撓性部分は可撓性フックを含む。
本発明の特定の実施形態によれば、調整手段は、可撓性要素のみの剛性を変化させるように、可撓性要素に可変の力又はトルクを加えるプレストレス手段を含む。
本発明の特定の実施形態によれば、プレストレス手段は、可撓性要素の各部分に可変の力又はトルクを加えるように構成されている。
本発明の特定の実施形態によれば、トルク又は力は、プレストレス手段によって連続的に調整可能である。
本発明の特定の実施形態によれば、プレストレス手段は、可撓性要素の各部分に可変の力又はトルクを加えるように構成されている。
本発明の特定の実施形態によれば、プレストレス手段は、可撓性要素に当接するように構成されたネジを含む。
本発明の特定の実施形態によれば、プレストレス手段は、それぞれが可撓性部分に接続された2つの可撓性レバーを含む。
本発明の特定の実施形態によれば、プレストレス手段は2つのバネを含み、各バネは一の可撓性部分に接続されている。
本発明の特定の実施形態によれば、プレストレス手段は、各可撓性部分に接続された二次可撓性ブレードを含む。
本発明の特定の実施形態によれば、2つのレバーは互いに可動体によって接続されている。
本発明はまた、振動おもり及びかかるヒゲゼンマイを含む、特に時計ムーブメントのための回転共振器機構に関する。
本発明の目的、利点及び特徴が、添付図面を参照して、非網羅的な例によってのみ与えられる一定数の実施形態から明らかとなる。
本発明の第1実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に表す。 本発明の第2実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に表す。 本発明の第3実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に表す。 本発明の第4実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に表す。 本発明の第5実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に示す。 本発明の第6実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に表す。 本発明の第7実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に表す。 本発明の第8実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に示す。 本発明の第9実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に表す。 本発明の第10実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に表す。 本発明の第11実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に表す。 本発明の第12実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に示す。 本発明の第13実施形態に係るヒゲゼンマイの上面図を概略的に示す。 図13における本発明の第13実施形態に係るヒゲゼンマイの一部の拡大図である。
図1から図13はそれぞれ、特に時計共振器機構のための、ヒゲゼンマイ1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110の異なる実施形態の概略的な代表例を示す。この場合において、ヒゲゼンマイは実質的に一つの平面に延びる。ヒゲゼンマイ1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110は、それ自身に複数のコイルで巻かれた可撓性ストリップ2を含み、ストリップ2は所定の剛性を有する。ヒゲゼンマイは、その剛性を調整する手段を有する。例えば、調整手段は、ヒゲゼンマイが時計ムーブメントのプレートにマウントされているときに作動させ得る。
調整手段は、ストリップ2と直列に配列された可撓性要素5を含み、この可撓性要素5は、前記ストリップ2の一端4、9を、ストリップ2の両端4、9の一方と一体の固定マウント11、14、17、24、29、38、44に接続する。可撓性要素5は、ストリップ2の剛性に付加的な剛性を加える。可撓性要素5は、ストリップ2よりも大きな剛性を有することが好ましい。可撓性要素5は、ストリップ2の、その延長上にある連続部に配列されている。調整手段5とストリップ2とは好ましくは一体であり、又は同じ材料から作られる。
ヒゲゼンマイ1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120はまた、可撓性要素5に可変の力又はトルクを加えるプレストレス手段6も含む。このようにして、ヒゲゼンマイ1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110の剛性を、特にムーブメントの速度精度を向上させるべく調整することができる。
ストリップ2の端部は、プレストレス手段の調整にかかわらず、実質的に不動のままであることが好ましい。可撓性要素5に加えられる力又はトルクは、可撓性要素が接続されているストリップ2の端部4の位置を改変することがない。ストリップ2が直接作用を受けることなく、可撓性要素5のみが作用を受けてその剛性が改変される。これにより、剛性を調整するべく使用される要素が一つのみとなるので、精度がさらに向上する。振動の間、ストリップ2の端部4が可動となり得る。
加えて、トルク又は力は、プレストレス手段6によって連続的に調整可能である。換言すれば、トルク又は力は一回限りの値に制限されない。したがって、可撓性要素5の剛性が、非常に正確に調整され得る。
プレストレス手段6は、好ましくは、可撓性要素5がヒゲゼンマイの平面内で並進動又は回転動することを許容する。このようにして、可撓性要素5の剛性が変化され得る。
以下に説明する実施形態は、ストリップ2の外端4に一体化された可撓性要素5を含む。ストリップ2の内端9は、共振器の振動質量のマウント3に接続される。図面には示されていない代替実施形態において、可撓性要素は、ストリップと振動質量マウントとの間に直列になるように、ストリップの内端に接続される。
図1から図13に記載されたヒゲゼンマイ1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120の実施形態において、可撓性要素5は、ストリップ2を固定マウント11、14、17、24、29、38、44に接続する2つの可撓性部分15、16を含む。
本発明によれば、2つの可撓性部分15、16は、ヒゲゼンマイの軸Aに沿って互いに軸対称に配置される。換言すれば、2つの可撓性部分15、16は、前記軸Aに対して対称となるように位置決めされる。
軸Aは、ヒゲゼンマイ1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120の実質的に中心0を通るのが好ましく、さらに、軸Aは、ストリップ2の外端4を通るのが好ましい。
すなわち、2つの可撓性部分15,16は、ヒゲゼンマイ1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120の中心0から同じ距離に配列されるように、ヒゲゼンマイの外周に配列される。
2つの可撓性部分15、16は、軸Aに対して「ミラー」効果によって互いに配置されることが好ましい。この目的に向けて、2つの可撓性部分15、16は、実質的に同一であることが好ましい。
プレストレス手段6は、各可撓性部分15、16に実質的に同一の力又はトルクを加えることが好ましい。力の方向は実質的に平行であることが好ましい。
一変形例において、プレストレス手段6は、各可撓性部分15、16に互いから独立した力又はトルクを加える。
代替的に、プレストレス手段6は、単一の力又はトルクを加え、この力又はトルクは、2つの可撓性部分15、16にわたって、好ましくは実質的に均等に、再分配される。
第1実施形態のヒゲゼンマイ1において、調整手段は、単一の可撓性ブレード7を可撓性部分15,16として含む。可撓性要素5はまた、2つの細長先端17、18を有するフォーク形状の固定マウント14も含む。各可撓性ブレード7は、ストリップ2の端部4を固定マウント14の異なる細長先端17、18に接続する。可撓性ブレード7は、ヒゲゼンマイ1の静止位置において同一軸上に配列されている。
図2に見える例において、ヒゲゼンマイ1の可撓性要素5の可撓性部分15、16はそれぞれが、材料の厚さの点で薄くされたネック8を含み、ネック8は可撓性である。可撓性要素5はまた、第1実施形態と同様に、2つの細長先端17、18を有するフォーク形状の固定マウント14を含む。各ネック8がストリップ5の端部4を細長先端17、18に接続し、これらのネック8は同じ方向に配列される。
図3に見えるヒゲゼンマイ10の第3実施形態は、剛性セクションによって接続された2つの可撓性ネックを含む可撓性部分を有する。
図4に見えるヒゲゼンマイ20の第4実施形態において、ヒゲゼンマイ20の可撓性要素5の各可撓性部分15、16は、オフセットされた可撓性ブレードを有するピボットを含む。この場合、ピボットは、一方ではストリップ2の端部4に、他方では固定マウント24の突起に、互いに引き離されることによって結合された2つのオフセットされた可撓性ブレード51、52を含む。各ピボットの第1の可撓性ブレードが端部4に対して接線方向に配列される一方、第2の可撓性ブレードは端部4から離れるように動くことによって斜めとなる。
図5、図6及び図7は、ヒゲゼンマイ30を示し、その可撓性要素5の可撓性部分は並進テーブルを含む。並進テーブルは2つの可撓性ブレードを含む。2つの可撓性ブレード21、22は実質的に平行であり、異なる線上に配列されている。並進テーブルの可撓性ブレード21、22は、固定マウントの同じ面25に接合されることが好ましい。剛性部分23は細長い矩形の形状を有し、この剛性部分23の一側に、ストリップ2の外端4がその延長において接合されている。二次可撓性ブレード21、22は、剛性部分23に対し、かつ、外端4に対し、実質的に垂直である。図面において、可変の力又はトルクは、好ましくはブレード21、22に平行に、剛性部分23に加えられる。
図5において、固定マウント14は、2つの細長先端のフォークの形態をとり、並進テーブルの複数のブレードが、当該端部4をフォークの一の細長先端に接続している。これらのブレードは、ストリップ2の端部4に向かう接線方向に配列されている。
図6のヒゲゼンマイ50において、可撓性部分16、17それぞれの並進テーブルの可撓性ブレードは、可撓性要素5の対称軸Aに対して実質的に平行である。各固定マウント29は逆T字形態をとり、可撓性ブレードがT字の頂部をストリップ2の端部4に接続する。端部4は、ストリップ2に向かって接線方向に細長い形態を有し、それに並進テーブルの可撓性ブレードが接合される。
上記実施形態におけるヒゲゼンマイ1、10、20、30、40、50の全体的な剛性を改変するべく、プレストレス手段6が、可撓性要素5の可撓性部分16、17それぞれに可変の力又はトルクを加える。例えば、力F、Fが、可撓性部分16、17の方を向いた矢印によって表される。
これにより、可撓性要素5の可撓性部分15、16の剛性が改変されるので、ストリップ2及び可撓性要素5を含むアセンブリの剛性が改変される。
プレストレス手段6は、例えば、前記力F、Fを加えるべく、各可撓性部分16,17に接触するネジ(図面には示されていない)を含む。
代替的に、プレストレス手段6は、可撓性要素5の可撓性部分16、17に接触する一以上のアクチュエータを含む。
各可撓性部分15、16に加えられる可変の力又はトルクは、好ましくは同一である。しかしながら、これらの実施形態において、各可撓性部分15、16に加えられる可変の力又はトルクは異なっていてもよい。
図7のヒゲゼンマイ60において、可撓性部分16、17それぞれの並進テーブルの可撓性ブレードは、可撓性要素5の対称軸Aに対して実質的に平行である。各固定マウント29は逆T字形態をとり、可撓性ブレードがT字の頂部をストリップ2の端部4に接続する。端部4は、ストリップ2に向かって接線方向に細長い形態を有し、それに並進テーブルの可撓性ブレードが接合される。
図7におけるヒゲゼンマイ60の可撓性部分16、17は、2つの可動体35、36を含み、2つの可動体35、36はそれぞれが、ストリップ2に対して実質的に接線方向にある二次可撓性ブレード7によってストリップ2の端部4に接続される。並進テーブルの可撓性ブレード42、43は、逆T字の形態にある固定マウント29に可動体35、36を接続し、二次ブレード7に対して実質的に垂直である。
プレストレス手段6はまた、円弧の形態にある第3の可動体19を含む。第3の可動体19は、2つの可撓性レバー26、27を介して可撓性要素5の2つの可動体35、36に接続される。各可撓性レバー26、27は、巻かれたストリップ2を部分的に取り囲む。第3の可動体19は、固定マウント38にとってヒゲゼンマイ60の他側に配列される。
ヒゲゼンマイ60の全体的な剛性を改変するべく、プレストレス手段6は、プレストレス手段6の第3の可動体19に可変の力又はトルクを加える。例えば、力Fが第3の可動体19の方を向いた矢印によって表される。力Fは軸Aに平行であることが好ましい。
この場合において、実質的に同一の力が、第3の可動体19に加えられる単一の力Fから、2つのレバー26、27を介して、可撓性要素5の2つの可撓性部分16、17に伝達される。
図8において、ヒゲゼンマイ70の可撓性要素5の可撓性部分15、16は、固定マウント44の細長先端の代わりに、丸まった可撓性フック28を有する。可撓性フック28の先端は、ストリップ2の端部4の方に向けられ、単一の可撓性ブレード7によってストリップ2の端部4に接続される。
可撓性フック28はまた、2つの可撓性レバー26、27によって、上記実施形態と同様に、固定マウント29にとってヒゲゼンマイ70の他側に配列された円弧の形態にある本体に接続される。
図9及び図10におけるヒゲゼンマイ90の実施形態は、図7における実施形態と同様に、並進テーブル31、単一の可撓性ブレード7、及び第1の可動体32をそれぞれが備えた可撓性部品15、16を含む。
第1の可動体32は湾曲しており、第1の可動体32の一端には並進テーブル31のブレード33が配列される。
プレストレス手段6はまた、第1の可動体32を第2の可動体37に接続するバネ34を含む。この場合において、バネ34は、第1の可動体32の他端に接続された複数の実質的に平行な三次ブレード、例えば3つの三次ブレード、によって形成される。
第2の移動体37は、ヒゲゼンマイ80の両側に配列される。第2の移動体37は、可変の力又はトルクを受け、バネ34を介して第1の移動体32に伝達する。
図10のヒゲゼンマイ90の実施形態において、プレストレス手段6はまた、2つのレバー39も含む。2つのレバー39はそれぞれが、第2の可動体37を、固定マウント38にとってヒゲゼンマイ90の他側に配列された円弧の形態にある第3の可動体41に接続する。
可変の力又はトルクが、例えばアクチュエータによって、又は第3の可動体41に接触するネジによって、第3の可動体41に加えられる。可変の力又はトルクは、少なくとも部分的に、バネ34を介して可撓性要素5の可撓性部分15、16に伝達される。
図11におけるヒゲゼンマイ100の第11実施形態は、逆T字の形態にある固定マウント38にネック53によってそれぞれが接続された2つの第1の可動体49を含む可撓性部品15、16を示している。
プレストレス手段6はまた、第2の可動体37を、固定マウント38にとってヒゲゼンマイ100の他側に配列された円弧の形態にある第3の可動体19にそれぞれが接続する2つのレバー26を含む。
可変の力又はトルクが、例えばアクチュエータによって、又は第3の可動体19に接触するネジによって、第3の可動体19に加えられる。可変の力又はトルクは、レバー26を介して、可撓性要素5の可撓性部分15、16のネック53に少なくとも部分的に伝達される。
図12に見える第12実施形態において、可撓性部分15、16はそれぞれが、湾曲可撓性ロッド54を含む。湾曲可撓性ロッド54は、好ましくは半円を形成し、逆T字の形態にある固定マウント44の端部から延びる。湾曲可撓性ロッド54はまた、それぞれが、単一の可撓性ブレード7によってストリップ2の外端4に接続される。
プレストレス手段6はまた、2つのレバー26も含む。2つのレバー26はそれぞれが、湾曲可撓性ロッド54を、固定マウント44にとってヒゲゼンマイ110の他側に配列された円弧の形態にある可動体19に接続する。
可変の力又はトルクが、例えばアクチュエータによって、又は第3の可動体19に接触するネジによって、第3の可動体19に加えられる。可変の力又はトルクは、レバー26を介して、可撓性要素5の可撓性部分15、16の各湾曲可撓性ロッド54に少なくとも部分的に伝達される。
図13に見える第13実施形態は、図12に見える実施形態の変形例である。湾曲ロッドは、湾曲可撓性ブレード55に置換される。固定マウント53は、ストリップ2の外端4に向かって長辺が開いた台形の形態をとる。可動体19はU字形状であり、レバー26に向かって接線方向に配列されているので、U字の中に挿入されたフック又はフィンガーを備えたアクチュエータ57と係合することができる。
図14は、図13におけるヒゲゼンマイ120の湾曲ブレード55の拡大図である。湾曲ブレード55は半円の曲線を形成し、一端が単一の可撓性ブレード7によって延長され、他端が固定マウント53によって延長される。マウント自体の端部56は、湾曲ブレード55の曲線とは反対の逆曲率を有する曲線を形成する。マウント53の端部56は、部分的に変形できるように半剛性である。
この曲率及び逆曲率の配列により、調整手段を使用して速度が改変されるときに、調整部材の等時性を改変させないことが可能となる。事実上、湾曲ブレード55の頂部に及ぶ力は、図14において複数の矢印によって示されるように、端部56の逆曲率の反動力によって補償される。したがって、単一の可撓性ブレード7のみが、プレストレス手段6によって加えられた力又はトルクを受ける。
ヒゲゼンマイの様々な実施形態において説明した可撓性ブレードは、図面において一般に当てはまるように、連続した可撓性ブレードであってよく、又は、剛性セクションと当該セクションを接続する可撓性ネックとを有するブレードであってもよい。
本発明はまた、特に時計ムーブメントのための回転共振器機構に関する。共振器機構は、図面には示されていない振動おもりと、上述したヒゲゼンマイとを含む。振動おもりは、例えば環状のバネ式バランスである。振動おもりは、マウントと一体となるようにヒゲゼンマイに接合されている。

Claims (19)

  1. 時計共振器機構のためのヒゲゼンマイであって、
    前記ヒゲゼンマイ(1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120)は、それ自体に複数のコイルで巻かれた可撓性のストリップ(2)を含み、前記ストリップ(2)は所定の剛性を有し、前記ヒゲゼンマイ(1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120)は、その剛性を調整する調整手段を含み、前記調整手段は、前記ストリップ(2)と直列に配列された可撓性要素(5)を含み、前記可撓性要素(5)は、前記ストリップ(2)の連続部に付加的な剛性を加えるように前記ストリップ(2)の端部(4)を固定マウント(11、14、17、24、29、38、44、53)に接続し、前記可撓性要素(5)は、前記ストリップ(2)の剛性よりも大きい剛性を有し、
    特徴は、前記可撓性要素(5)が2つの可撓性部分(15、16)を含み、前記2つの可撓性部分(15、16)はそれぞれが、前記ストリップ(2)を前記固定マウント(11、14、17、24、29、38、44、53)に接続し、前記2つの可撓性部分(15、16)は、軸(A)に沿って互いに軸対称に配列され、前記軸(A)がヒゲゼンマイの中心(0)を通過することと、前記可撓性要素(5)に加えられる力又はトルクによっては前記端部(4)の位置が改変されないこととにある、ヒゲゼンマイ。
  2. 前記2つの可撓性部分(15、16)が同一であることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
  3. 前記可撓性要素(5)が前記ストリップ(2)の外端(4)に配列されていることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
  4. 各可撓性部分(15、16)が一つ又は2つの可撓性ネック(8、53)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
  5. 各可撓性部分(15、16)が、2つの平行な可撓性ブレード(21、22、42、43、74、78)を備えた並進テーブルと、前記ストリップ(2)が接続されている可動剛性部分(23、45)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
  6. 各可撓部(15、16)が、2つのオフセットブレード(51、52)を備えた可撓性ガイドを含むことを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
  7. 各可撓性部分(15、16)が、前記ストリップ(2)が接続されている可撓性アーム(18)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
  8. 各可撓性部分(15、16)が可撓性ブレード(7)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
  9. 各可撓性部分(15、16)が可撓性フック(28)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
  10. 前記調整手段が、前記可撓性要素(5)のみの剛性を変化させるように、前記可撓性要素(5)に可変の力又はトルクを加えるプレストレス手段(6)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
  11. 前記プレストレス手段(6)が、前記可撓性要素(5)の各部分に可変の力又はトルクを加えるように構成されていることを特徴とする、請求項10に記載のヒゲゼンマイ。
  12. 前記力又はトルクが、前記プレストレス手段(6)によって連続的に調整可能であることを特徴とする、請求項10に記載のヒゲゼンマイ。
  13. 前記プレストレス手段(6)が、前記可撓性要素(5)の各部分に同一の、可変の力又はトルクを加えるように構成されていることを特徴とする、請求項10に記載のヒゲゼンマイ。
  14. 前記プレストレス手段(6)が、前記可撓性要素(5)に当接するように構成されたネジを含むことを特徴とする、請求項10に記載のヒゲゼンマイ。
  15. 前記プレストレス手段(6)が、前記可撓性部分(15、16)にそれぞれが接続された2つの可撓性レバー(26)を含むことを特徴とする、請求項10に記載のヒゲゼンマイ。
  16. 前記プレストレス手段(6)が2つのバネ(34)を含み、前記バネ(34)はそれぞれが可撓性部分(15、16)に接続されていることを特徴とする、請求項15に記載のヒゲゼンマイ。
  17. 前記プレストレス手段(6)が、各可撓性部分(15、16)に接続された二次可撓性ブレード(7)を含むことを特徴とする、請求項10に記載のヒゲゼンマイ。
  18. 前記2つの可撓性レバー(26)それぞれが可動体(19、41)を介して互いに接続されていることを特徴とする、請求項15に記載のヒゲゼンマイ。
  19. 時計ムーブメントのための回転共振器機構であって、振動おもりを含み、特徴は、請求項1に記載のヒゲゼンマイ(1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120)を含むことにある、回転共振器機構。
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