JP7849382B2 - シロップ剤 - Google Patents
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Description
ALKの異常を伴う疾患として、例えばがん及びがん転移(非特許文献1、特許文献1)、うつ、認知機能障害(非特許文献2)等が知られており、ALK阻害剤の提供はそれらの疾患の有効な治療及び予防薬を提供する。
アレクチニブは、下記式(I)で示されるモルホリン骨格を有する4環性化合物(化合物名:9-エチル-6,6-ジメチル-8-(4-モルホリン-4-イル-ピペリジン-1-イル)-11-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]カルバゾール-3-カルボニトリル)
ALK異常は広く様々な小児悪性固形腫瘍にも認められ、小児がん領域においても、ALK阻害剤は、ALK異常を有するがんの治療薬開発における重要な標的と考えられており、ALK異常を有する小児がんを含む希少がんに対し、アレクチニブの有効性の評価が行われている(非特許文献)。しかしながら、当該試験に供されている製剤はカプセル剤であるため、小児が嚥下することは困難であり、例えば2歳以下の小児に対しては、カプセルごと水に懸濁させた溶液を経管投与する方法が用いられていた(非特許文献3)。
アレクチニブは難溶性の塩基性薬剤であり、その製剤化において、溶解補助剤を共存させた組成物とすること(特許文献3)や、アレクチニブ又はその塩を含む顆粒を形成し、該顆粒を崩壊剤と共存させることにより、溶出性の良好なカプセル剤とすること(特許文献5)、アレクチニブ又はその塩と界面活性剤に塩基性物質を共存させることにより崩壊性や溶出性が良好な製剤とすること(特許文献6)が報告されている。
すなわち、本発明は以下の態様が含まれる。
(A-1) アレクチニブ又はその塩を含有する、シロップ剤であって、前記シロップ剤は、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上の血中濃度プロファイルを有する、シロップ剤。
(A-2) アレクチニブ又はその塩を含有する、シロップ剤であって、前記シロップ剤は、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上のAUC及びCmaxを有する、シロップ剤。
(A-3) アレクチニブ又はその塩を含有する、シロップ剤であって、前記シロップ剤は、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、生物学的同等性を有する、シロップ剤。
(A-4) 前記シロップ剤が、さらにゲル状化抑制物質を含有する、(A-1)~(A-3)のいずれかに記載のシロップ剤。
(A-5) 前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90である、(A-4)に記載のシロップ剤。
(A-6) 前記シロップ剤が、さらに界面活性剤及びゲル状化抑制物質を含有する、(A-1)~(A-5)のいずれかに記載のシロップ剤。
(A-7) 前記ゲル状化抑制物質が、塩類である、(A-6)に記載のシロップ剤。
(A-8) 前記塩類が、水溶性の塩類である、(A-7)に記載のシロップ剤。
(A-9) 前記塩類が、無機塩又は有機塩である、(A-7)又は(A-8)に記載のシロップ剤。
(A-10) 前記無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(A-9)に記載のシロップ剤。
(A-11) 前記有機塩が、酒石酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、アミノ酸塩、アルギン酸塩及びソルビン酸塩からなる群から選択される、(A-9)に記載のシロップ剤。
(A-12) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される、(A-7)~(A-10)のいずれかに記載のシロップ剤。
(A-13) 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤である、(A-6)~(A-12)のいずれかに記載のシロップ剤。
(A-14) 前記陰イオン界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである、(A-13)に記載のシロップ剤。
(A-15) さらにpH調整剤を含有する、(A-6)~(A-14)のいずれかに記載のシロップ剤。
(A-16) 前記pH調整剤が酒石酸である、(A-15)に記載のシロップ剤。
(A-17) さらに崩壊剤、賦形剤及び結合剤から選択される1以上の物質を含有する、(A-6)~(A-16)のいずれかに記載のシロップ剤。
(A-18) 前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90である、(A-6)~(A-17)のいずれかに記載のシロップ剤。
(A-19) 前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90である、(A-6)~(A-18)のいずれかに記載のシロップ剤。
(A-20) さらに保存剤、増粘剤、甘味料及び香料から選択される1以上の物質を含有する、(A-6)~(A-19)のいずれかに記載のシロップ剤。
(A-21) 前記増粘剤が、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択され、前記甘味料が白糖、マンニトール、フルクトース、ラクトース、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリスリトール、スクラロース、アセスルファムカリウムからなる群から選択され、前記香料が、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー、アップルフレーバー、チェリーブラックフレーバー、及びヨーグルトフレーバーからなる群から選択される、(A-20)に記載のシロップ剤。
(A-22) 前記シロップ剤が、ドライシロップ剤である、(A-1)~(A-21)のいずれかに記載のシロップ剤。
(B-1) アレクチニブ又はその塩、界面活性剤及びゲル状化抑制物質を含有するシロップ剤。
(B-2) 前記ゲル状化抑制物質が、塩類である、(B-1)に記載のシロップ剤。
(B-3) 前記塩類が、水溶性の塩類である、(B-2)に記載のシロップ剤。
(B-4) 前記塩類が、無機塩又は有機塩である、(B-2)又は(B-3)に記載のシロップ剤。
(B-5) 前記無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(B-4)に記載のシロップ剤。
(B-6) 前記有機塩が、酒石酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、アミノ酸塩、アルギン酸塩及びソルビン酸塩からなる群から選択される、(B-4)に記載のシロップ剤。
(B-7) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される、(B-2)~(B-5)のいずれかに記載のシロップ剤。
(B-8) 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤である、(B-1)~(B-7)のいずれかに記載のシロップ剤。
(B-9) 前記陰イオン界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである、(B-8)に記載のシロップ剤。
(B-10) さらにpH調整剤を含有する、(B-1)~(B-9)のいずれかに記載のシロップ剤。
(B-11) 前記pH調整剤が酒石酸である、(B-10)に記載のシロップ剤。
(B-12) さらに崩壊剤、賦形剤及び結合剤から選択される1以上の物質を含有する、(B-1)~(B-11)のいずれかに記載のシロップ剤。
(B-13) 前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90である、(B-1)~(B-12)のいずれかに記載のシロップ剤。
(B-14) 前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90である、(B-1)~(B-13)のいずれかに記載のシロップ剤。
(B-15) さらに保存剤、増粘剤、甘味料及び香料から選択される1以上の物質を含有する、(B-1)~(B-14)のいずれかに記載のシロップ剤。
(B-16) 前記増粘剤が、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択され、前記甘味料が白糖、マンニトール、フルクトース、ラクトース、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリスリトール、スクラロース、アセスルファムカリウムからなる群から選択され、前記香料が、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー、アップルフレーバー、チェリーブラックフレーバー、及びヨーグルトフレーバーからなる群から選択される、(B-15)に記載のシロップ剤。
(B-17) 前記シロップ剤が、ドライシロップ剤である、(B-1)~(B-16)のいずれかに記載のシロップ剤。
(C-1) アレクチニブ又はその塩及びゲル状化抑制物質を含む、経口バイオアベイラビリティが増強されたシロップ剤。
(C-2) 前記シロップ剤は、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含むカプセル剤と比較して、前記経口バイオアベイラビリティが増強された、(C-1)に記載のシロップ剤。
(C-3) 前記シロップ剤が、更に界面活性剤を含む、(C-1)に記載のシロップ剤。
(C-4) 前記シロップ剤が、さらに界面活性剤及びゲル状化抑制物質を含有する、(C-1)~(C-5)のいずれかに記載のシロップ剤。
(C-5) 前記ゲル状化抑制物質が、塩類である、(C-4)に記載のシロップ剤。
(C-6) 前記塩類が、水溶性の塩類である、(C-5)に記載のシロップ剤。
(C-7) 前記塩類が、無機塩又は有機塩である、(C-5)又は(C-6)に記載のシロップ剤。
(C-8) 前記無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(C-7)に記載のシロップ剤。
(C-9) 前記有機塩が、酒石酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、アミノ酸塩、アルギン酸塩及びソルビン酸塩からなる群から選択される、(C-7)に記載のシロップ剤。
(C-10) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される、(C-5)~(C-8)のいずれかに記載のシロップ剤。
(C-11) 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤である、(C-4)~(C-10)のいずれかに記載のシロップ剤。
(C-12) 前記陰イオン界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである、(C-11)に記載のシロップ剤。
(C-13) さらにpH調整剤を含有する、(C-4)~(C-12)のいずれかに記載のシロップ剤。
(C-14) 前記pH調整剤が酒石酸である、(C-13)に記載のシロップ剤。
(C-15) さらに崩壊剤、賦形剤及び結合剤から選択される1以上の物質を含有する、(C-4)~(C-14)のいずれかに記載のシロップ剤。
(C-16) 前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90である、(C-4)~(C-15)のいずれかに記載のシロップ剤。
(C-17) 前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90である、(C-4)~(C-16)のいずれかに記載のシロップ剤。
(C-18) さらに保存剤、増粘剤、甘味料及び香料から選択される1以上の物質を含有する、(C-4)~(C-17)のいずれかに記載のシロップ剤。
(C-19) 前記増粘剤が、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択され、前記甘味料が白糖、マンニトール、フルクトース、ラクトース、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリスリトール、スクラロース、アセスルファムカリウムからなる群から選択され、前記香料が、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー、アップルフレーバー、チェリーブラックフレーバー、及びヨーグルトフレーバーからなる群から選択される、(C-18)に記載のシロップ剤。
また、本発明には、以下の態様も含まれる。
(1) アレクチニブ又はその塩、界面活性剤及びゲル状化抑制物質を含有するシロップ剤。
(2) 前記ゲル状化抑制物質が、塩類である、(1)に記載のシロップ剤。
(3) 前記塩類が、水溶性の塩類である、(2)に記載のシロップ剤。
(4) 前記塩類が、無機塩又は有機塩である、(2)又は(3)に記載のシロップ剤。
(4a1) 前記塩類が、金属の無機塩又は有機塩である、(2)又は(3)に記載のシロップ剤。
(5) 前記無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(4)に記載のシロップ剤。
(5a) 前記金属の無機塩が、金属のハロゲン化物塩、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、硫酸塩、または水酸化物塩である、(4a1)に記載のシロップ剤。
(5a1) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、酒石酸塩ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アルギン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムからなる群から選択される、(2)または(3)に記載のシロップ剤。
(6) 前記有機塩が、酒石酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、アミノ酸塩、アルギン酸塩及びソルビン酸塩からなる群から選択される、(4)に記載のシロップ剤。
(7) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される、(2)~(5)のいずれかに記載のシロップ剤。
(8) 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤である、(1)~(7)のいずれかに記載のシロップ剤。
(9) 前記陰イオン界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである、(8)に記載のシロップ剤。
(10) さらにpH調整剤を含有する、(1)~(9)のいずれかに記載のシロップ剤。
(10a1) 前記pH調整剤が、酒石酸、クエン酸及びマレイン酸からなる群から選択される、(10)に記載のシロップ剤。
(11) 前記pH調整剤が酒石酸である、(10)に記載のシロップ剤。
(12) さらに崩壊剤、賦形剤及び結合剤から選択される1以上の物質を含有する、(1)~(11)のいずれかに記載のシロップ剤。
(12a1) 前記崩壊剤が、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム及びクロスカルメロースナトリウムからなる群から選択され、前記賦形剤が、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択され、前記結合剤が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポビドン(ポリビニルピロリドン)及びアラビアゴム末からなる群から選択される、(12)に記載のシロップ剤。
(12a2) 前記崩壊剤としてクロスポビドン、前記賦形剤として乳糖水和物、及び前記結合剤としてヒドロキシプロピルセルロースから選択される1以上の物質を含有する、(12)に記載のシロップ剤。
(13) 前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:10~100:70である、(1)~(8)のいずれかに記載のシロップ剤。
(13a1) 前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90である、(1)~(13)のいずれかに記載のシロップ剤。
(14) さらに保存剤、増粘剤、甘味料及び香料から選択される1以上の物質を含有する、(1)~(9)のいずれかに記載のシロップ剤。
(15) 前記増粘剤が、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択され、前記甘味料が白糖、マンニトール、フルクトース、ラクトース、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリスリトール、スクラロース、アセスルファムカリウムからなる群から選択され、前記香料が、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー、アップルフレーバー、チェリーブラックフレーバー、及びヨーグルトフレーバーからなる群から選択される、(14)に記載のシロップ剤。
(16) 前記シロップ剤が、ドライシロップ剤である、(1)~(15)のいずれかに記載のシロップ剤。
(17) アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウム及び塩化カルシウムを含有するドライシロップ剤。
(18) アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウム、塩化カルシウム及び酒石酸を含有するドライシロップ剤。
(19) アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、酒石酸及びクロスポビドンを含有するドライシロップ剤。
(20) アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、酒石酸、クロスポビドン、安息香酸ナトリウム、スクラロース、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロースを含有するドライシロップ剤。
(21) アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、酒石酸、クロスポビドン、安息香酸ナトリウム、スクラロース、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム及びストロベリーフレーバーを含有するドライシロップ剤。
(1b) アレクチニブ又はその塩及び界面活性剤を含有する医薬組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることを含む、前記医薬組成物の流動性の低下を抑制する方法。
(2b) 前記ゲル状化抑制物質が、塩類である、(1b)に記載の方法。
(3b) 前記塩類が、水溶性の塩類である、(2b)に記載の方法。
(4b) 前記塩類が、無機塩又は有機塩である、(2b)又は(3b)に記載の方法。
(4b1) 前記塩類が、金属の無機塩又は有機塩である、(2b)又は(3b)に記載の方法。
(4b2) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、酒石酸塩ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アルギン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムからなる群から選択される、(2b)または(3b)に記載の方法。
(5b) 前記無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(4b)に記載の方法。
(5b1) 前記金属の無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(4b1)に記載の方法。
(6b) 前記有機塩が、酒石酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、アミノ酸塩、アルギン酸塩及びソルビン酸塩からなる群から選択される、(4b)、(4b’)に記載の方法。
(7b) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される、(2b)~(5b)のいずれかに記載の方法。
(8b) 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤である、(1b)~(7b)のいずれかに記載の方法。
(9b) 前記陰イオン界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである、(8b)に記載の方法。
(10b) さらにpH調整剤を含有する、(1b)~(9b)のいずれかに記載の方法。
(10b1) 前記pH調整剤が、酒石酸、クエン酸及びマレイン酸からなる群から選択される、(10b)に記載の方法。
(11b) 前記pH調整剤が酒石酸である、(10b)に記載の方法。
(12b) 前記医薬組成物が、さらに崩壊剤、賦形剤及び結合剤から選択される1以上の物質を含有する、(1b)~(11b)のいずれかに記載の方法。
(12b1) 前記崩壊剤が、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム及びクロスカルメロースナトリウムからなる群から選択され、前記賦形剤が、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからな群から選択され、前記結合剤が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポビドン(ポリビニルピロリドン)及びアラビアゴム末からなる群から選択される、(12b)に記載の方法。
(12b2) 前記崩壊剤としてクロスポビドン、前記賦形剤として乳糖水和物、及び前記結合剤としてヒドロキシプロピルセルロースから選択される1以上の物質を含有する、(12b)に記載の方法。
(13b) 前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:10~100:70である、(1b)~(8b)のいずれかに記載の方法。
(13b1) 前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90である、(1b)~(13b)のいずれかに記載のシロップ剤。
(14b) 前記医薬組成物が、さらに保存剤、増粘剤、甘味料及び香料から選択される1以上の物質を含有する、(1b)~(9b)のいずれかに記載の方法。
(15b) 前記増粘剤が、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択され、前記甘味料が白糖、マンニトール、フルクトース、ラクトース、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリスリトール、スクラロース、アセスルファムカリウムからなる群から選択され、前記香料が、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー、アップルフレーバー、チェリーブラックフレーバー、及びヨーグルトフレーバーからなる群から選択される、(14b)に記載の方法。
(16b1) 前記医薬組成物が、シロップ剤である、(1b)~(15b)のいずれかに記載の方法。
(16b2) 前記医薬組成物が、ドライシロップ剤である、(1b)~(15b)のいずれかに記載の方法。
(1c) アレクチニブ又はその塩及び界面活性剤を含有する医薬組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることを含む、前記医薬組成物を含むシロップ剤を製造する方法。
(1c-1) アレクチニブ又はその塩を含有する医薬組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることを含む、前記医薬組成物を含むシロップ剤を製造する方法であって、前記シロップ剤は、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上の血中濃度プロファイルを有する、方法。
(1c-2) アレクチニブ又はその塩を含有する医薬組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることを含む、前記医薬組成物を含むシロップ剤を製造する方法であって、前記シロップ剤は、前記シロップ剤は、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上のAUCを有する、方法。
(1c-3) アレクチニブ又はその塩を含有する医薬組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることを含む、前記医薬組成物を含むシロップ剤を製造する方法であって、前記シロップ剤は、前記シロップ剤は、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、生物学的同等性を有する、方法。
(1c-4) 前記医薬組成物が、さらに界面活性剤を含有する、(1c-1)~(1c-3)のいずれかに記載の方法。
(2c) 前記ゲル状化抑制物質が、塩類である、(1c)~(1c-4)のいずれかに記載の方法。
(3c) 前記塩類が、水溶性の塩類である、(2c)に記載の方法。
(4c) 前記塩類が、無機塩又は有機塩である、(2c)又は(3c)に記載の方法。
(4c1) 前記塩類が、金属の無機塩又は有機塩である、(2c)又は(3c)に記載の方法。
(4c2) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、酒石酸塩ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アルギン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムからなる群から選択される、(2c)または(3c)に記載の方法。
(5c) 前記無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(4c)に記載の方法。
(5c1) 前記金属の無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(4c1)に記載の方法。
(6c) 前記有機塩が、酒石酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、アミノ酸塩、アルギン酸塩及びソルビン酸塩からなる群から選択される、(4c)に記載の方法。
(7c) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される、(2c)~(5c)のいずれかに記載の方法。
(8c) 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤である、(1c)~(7c)のいずれかに記載の方法。
(9c) 前記陰イオン界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである、(8c)に記載の方法。
(10c) さらにpH調整剤を含有する、(1c)~(9c)のいずれかに記載の方法。
(10c1) 前記pH調整剤が、酒石酸、クエン酸及びマレイン酸からなる群から選択される、(10c)に記載の方法。
(11c) 前記pH調整剤が酒石酸である、(10c)に記載の方法。
(12c) 前記医薬組成物が、さらに崩壊剤、賦形剤及び結合剤から選択される1以上の物質を含有する、(1c)~(11c)のいずれかに記載の方法。
(12c1) 前記崩壊剤が、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム及びクロスカルメロースナトリウムからなる群から選択され、前記賦形剤が、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからな群から選択され、前記結合剤が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポビドン(ポリビニルピロリドン)及びアラビアゴム末からなる群から選択される、(12c)に記載の方法。
(12c2) 前記崩壊剤としてクロスポビドン、前記賦形剤として乳糖水和物、及び前記結合剤としてヒドロキシプロピルセルロースから選択される1以上の物質を含有する、(12c)に記載の方法。
(13c) 前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:10~100:70である、(1c)~(12c2)のいずれかに記載の方法。
(13c1) 前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90である、(1c)~(13c)のいずれかに記載のシロップ剤。
(14c) 前記医薬組成物が、さらに保存剤、増粘剤、甘味料及び香料から選択される1以上の物質を含有する、(1c)~(13c1)のいずれかに記載の方法。
(15c) 前記増粘剤が、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択され、前記甘味料が白糖、マンニトール、フルクトース、ラクトース、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリスリトール、スクラロース、アセスルファムカリウムからなる群から選択され、前記香料が、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー、アップルフレーバー、チェリーブラックフレーバー、及びヨーグルトフレーバーからなる群から選択される、(14c)に記載の方法。
(16c) 前記医薬組成物が、ドライシロップ剤である、(1c)~(15c)のいずれかに記載の方法。
(17c) 前記医薬組成物は、懸濁時に流動性の低下を生じない、(1c)~(16c)のいずれかに記載の方法。
(1d) アレクチニブ又はその塩を含有する医薬組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることを含む、前記医薬組成物を含む経口バイオアベイラビリティが増強されたシロップ剤を製造する方法。
(2d) 前記ゲル状化抑制物質が、塩類である、(1d)に記載の方法。
(3d) 前記塩類が、水溶性の塩類である、(2d)に記載の方法。
(4d) 前記塩類が、無機塩又は有機塩である、(2d)又は(3d)に記載の方法。
(4d1) 前記塩類が、金属の無機塩又は有機塩である、(2d)又は(3d)に記載の方法。
(4d2) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、酒石酸塩ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アルギン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムからなる群から選択される、(2d)又は(3d)に記載の方法。
(5d) 前記無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(4d)に記載の方法。
(5d1) 前記金属の無機塩が、塩化物塩、硫酸塩、水酸化物塩、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群から選択される、(4d1)に記載の方法。
(6d) 前記有機塩が、酒石酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、アミノ酸塩、アルギン酸塩及びソルビン酸塩からなる群から選択される、(4d)に記載の方法。
(7d) 前記塩類が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される、(2d)~(5d)のいずれかに記載の方法。
(8d) 前記医薬組成物が、さらに界面活性剤を含む、(1d)~(7d)のいずれかに記載の方法。
(9d) 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤である、(8d)に記載の方法。
(10d) 前記陰イオン界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである、(9d)に記載の方法。
(11d) さらにpH調整剤を含有する、(1d)~(10d)のいずれかに記載の方法。
(11d1) 前記pH調整剤が、酒石酸、クエン酸及びマレイン酸からなる群から選択される、(11d)に記載の方法。
(12d) 前記pH調整剤が酒石酸である、(11d)又は(11d1)に記載の方法。
(13d) 前記医薬組成物が、さらに崩壊剤、賦形剤及び結合剤から選択される1以上の物質を含有する、(1d)~(12d)のいずれかに記載の方法。
(13d1) 前記崩壊剤が、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム及びクロスカルメロースナトリウムからなる群から選択され、前記賦形剤が、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからな群から選択され、前記結合剤が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポビドン(ポリビニルピロリドン)及びアラビアゴム末からなる群から選択される、(12c)に記載の方法。
(13d2) 前記崩壊剤としてクロスポビドン、前記賦形剤として乳糖水和物、及び前記結合剤としてヒドロキシプロピルセルロースから選択される1以上の物質を含有する、(13d)に記載の方法。
(14d) 前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:10~100:70である、(1d)~(13d2)のいずれかに記載の方法。
(14d1) 前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90である、(1c)~(14d)のいずれかに記載のシロップ剤。
(15d) 前記医薬組成物が、さらに保存剤、増粘剤、甘味料及び香料から選択される1以上の物質を含有する、(1d)~(14d1)のいずれかに記載の方法。
(16d) 前記増粘剤が、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択され、前記甘味料が白糖、マンニトール、フルクトース、ラクトース、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリスリトール、スクラロース、アセスルファムカリウムからなる群から選択され、前記香料が、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー、アップルフレーバー、チェリーブラックフレーバー、及びヨーグルトフレーバーからなる群から選択される、(14c)に記載の方法。
(17d) 前記医薬組成物が、ドライシロップ剤である、(1d)~(16d)のいずれかに記載の方法。
(18d) 前記医薬組成物は、懸濁時に流動性の低下を生じない、(1d)~(17d)のいずれかに記載の方法。
アレクチニブの「塩」は、薬学的に許容される塩が好ましく、「薬学的に許容される塩」としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、サリチル酸塩などのカルボン酸塩、又は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩などのアンモニウム塩などが含まれる。
好ましくは塩酸塩であり、最も好ましくは一塩酸塩である。
アレクチニブ又はその塩は、公知の方法(例えば、特許文献2に記載の方法)により製造することができる。
アレクチニブの一塩酸塩は、非晶質であっても結晶であってもよく、結晶の場合は、粉末X線回折パターンにおいて8.4°、14.0°、16.7°、18.8°、23.3°付近の回折角(2θ)にピークを有する結晶が好ましい。アレクチニブの一塩酸塩の非晶質体は、WO2016/021707に記載の方法により、当該ピークを有する結晶は、WO2015/163447に記載の方法により製造することができる。
アレクチニブ又はその塩は、本発明の組成物又は製剤の全量に対し、フリー体に換算して10~60重量%、好ましくは15~40重量%、さらに好ましくは25~30重量%含有する。
イオン性界面活性剤とは、水に溶解したとき、電離してイオン(電荷をもつ原子又は原子団)となるイオン性界面活性剤を意味する。イオン性界面活性剤は、生成するイオンの電荷により、更に陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤に分類される。好ましくは陰イオン界面活性剤である。
本発明において、界面活性剤は、2種以上を適宜の割合で組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤は、製剤の全体に対し、2.5重量%以上、好ましくは2.5重量%以上20重量%以下、より好ましくは2.5重量%以上15重量%以下、最も好ましくは3.75重量%以上7.5重量%以下含有する。
本発明の組成物又は製剤に含まれる界面活性剤は、アレクチニブ又はその塩と界面活性剤との重量比が100:3~100:50であることが好ましく、より好ましくは100:12.5~100:50、最も好ましくは100:12.5~100:25である。
これらの塩類は、1種類を単独で使用することもできるが、これらの中の2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
本発明において「無機塩」は、無機酸由来のアニオン及び無機塩基由来のカチオンがイオン結合した化合物をいう。無機塩を構成するアニオンとしては、例えば、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、水酸化物イオン等が挙げられる。無機塩を構成するカチオンとしては、例えば、金属イオン[例えば、アルカリ金属イオン(ナトリウムイオン、カリウムイオン等)、アルカリ土類金属イオン(カルシウムイオン、マグネシウムイオン等)など]や、アンモニアイオン等が挙げられる。好ましくは、水溶性の無機塩である。なお、無機塩は、水和物を形成していてもよい。
無機塩の具体例としては、金属の無機塩として、例えば、金属のハロゲン化物塩、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、硫酸塩、リン酸塩、水酸化物塩等や、アンモニアの無機塩として、例えば、アンモニアのハロゲン化物塩、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、硫酸塩、リン酸塩、水酸化物塩等が挙げられる。好ましくは、金属の無機塩であり、さらに好ましくは、アルカリ又はアルカリ土類金属の無機塩(ナトリウムの無機塩、カリウムの無機塩、カルシウムの無機塩、マグネシウムの無機塩)である。
ハロゲン化物塩としては、アルカリ又はアルカリ土類金属のハロゲン化物、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム又はその一水和物、二水和物、四水和物もしくは六水和物、塩化マグネシウム又はその六水和物等の金属のハロゲン化物塩、塩化アンモニウム等のアンモニアのハロゲン化物塩が挙げられる。好ましくは、塩化物塩である。
炭酸又は炭酸水素塩としては、アルカリもしくはアルカリ土類金属の炭酸もしくは炭酸水素金属塩、例えば、炭酸ナトリウム又はその一水和物もしくは十水和物、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸アンモニウム等のアンモニアの炭酸塩又はその水和物等があげられる。
硫酸塩としては、アルカリもしくはアルカリ土類金属塩の硫酸塩、例えば、硫酸ナトリウム又はその十水和物、硫酸マグネシウム又はその七水和物、硫酸カルシウム又はその半水和物もしくは二水和物、硫酸アンモニウム等のアンモニアの硫酸塩又はその水和物等が挙げられる。
リン酸塩としては、アルカリもしくはアルカリ土類金属塩のリン酸塩、例えば、リン酸ナトリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸三カルシウム、及びこれらの水和物、リン酸アンモニウム等のアンモニアのリン酸塩又はその水和物等が挙げられる。
水酸化物塩は、アルカリもしくはアルカリ土類金属の水酸化物塩を意味し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金属の水酸化物塩、水酸化アンモニウム等のアンモニアの水酸化物塩又はその水和物等が挙げられる。水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムが好ましい。
無機塩として、好ましくは、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸二水素カルシウム、又はそれらの水和物である。さらに好ましくは、塩化カルシウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、又はそれらの水和物である。
中性の無機塩は、強酸と強塩基からなる正塩を意味し、具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の金属ハロゲン化物、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、又はそれらの水和物等が挙げられる。
上記無機塩は、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。本発明において、無機塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
クエン酸塩としては、クエン酸一ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸カルシウム等の金属のクエン酸塩、クエン酸アンモニウム等のアンモニアのクエン酸塩が挙げられる。酢酸塩としては、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム等の金属の酢酸塩、酢酸アンモニウム等のアンモニアの酢酸塩が挙げられる。酒石酸塩としては、酒石酸塩ナトリウム等の金属の酒石酸塩、酒石酸アンモニウム等のアンモニアの酒石酸塩が挙げられ、アミノ酸塩としては、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム等の金属のアミノ酸塩、グルタミン酸アンモニウム等のアンモニアのアミノ酸塩が挙げられる。アルギン酸塩としては、アルギン酸ナトリウムやアルギン酸アンモニウム等、ソルビン酸塩としては、ソルビン酸カリウムやソルビン酸アンモニウム等が挙げられる。これらの有機塩には、それらの水和物(酢酸ナトリウム三水和物、酢酸マグネシウム四水和物等)等も含まれる。好ましくは、酒石酸塩ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アルギン酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択されるアルカリもしくはアルカリ土類金属塩の有機塩である。
上記有機塩は、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。本発明において、有機塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
ゲル状化抑制物質として、最も好ましくは、塩化カルシウム又はその水和物である。
ゲル状化抑制物質は、シロップ剤全体に対し、10重量%以上、10重量%以上30重量%以下、20重量%以上、20重量%以上30重量%以下含有する。
アレクチニブ又はその塩とゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:10~100:70であることが好ましく、より好ましくは100:30~100:70、最も好ましくは100:60~100:70である。
本発明において、「血中濃度プロファイル」とは、アレクチニブ又はその塩を含有する製剤を健康成人に単回経口投与したときのアレクチニブ(フリー体)の平均血漿中濃度の推移に関する指標を意味する。また、静脈血サンプル中のアレクチニブとそのM4代謝物の血漿中濃度は、LC-MS/MS法により測定し, Bioanalysis (2016) 8(14), 1465-79に記載の方法(Method 2)に準じて分析する。
本発明において、「同等以上の血中濃度プロファイル」とは、対象製剤の血中濃度プロファイルが比較製剤に対して同等又は上昇することをいう。具体的には、アレクチニブ又はその塩を含有するシロップ製剤を健康成人に単回経口投与したときのアレクチニブ(フリー体)の平均血漿中濃度の推移が同用量の対照カプセル剤と比較して同等又は上昇することをいう。
本発明において「生物学的同等」とは、対象製剤のバイオアベイラビリティが比較製剤と同等であることをいう。単回投与試験では、AUC及びCmaxを生物学的同等性判定パラメータとし、Cmaxは実測値を用い、AUCは台形法で計算した値を用いる。具体的には、アレクチニブ又はその塩を含有するシロップ製剤を健康成人に単回経口投与したときのアレクチニブ(フリー体)の平均血漿中濃度及びAUCを、同用量の対照カプセル剤と比較する。一般的には、試験製剤と比較製剤の生物学的同等性判定パラメータの対数値の平均値の差の90%信頼区間が、log(0.80)~log(1.25)の範囲にあるとき,試験製剤と標準製剤は生物学的に同等と判定する。本願明細書では、実測値の幾何平均値による比較で、カプセル剤のパラメータの値を100%とする場合、80%以上125%以下を同等とする。
本発明において、「経口バイオアベイラビリティが増強された」とは、対象製剤のバイオアベイラビリティが比較製剤よりも増強されたことをいう。本願明細書では、実測値の幾何平均値による比較で、カプセル剤のパラメータの値を100%とする場合、125%を超える場合を増強とする。
本発明において「医薬組成物」とは、疾患の治療・予防などに用いられる、2以上の物質の混合物を意味する。本発明の一つの態様として、当該医薬組成物は、医薬製剤の製造に用いられる。「医薬製剤」とは、疾患の治療・予防などのための製剤を意味し、本発明においてはシロップ剤が好ましい。「シロップ剤」とは、経口的に投与することができる糖類又は甘味剤を含む粘性のある液状又は固形の製剤(シロップ用剤)であり、活性成分は主に腸管から吸収される。なお、「シロップ剤」は、第十六改正日本薬局方製剤総則に定められているシロップ剤を言い、ドライシロップ剤を含む。「シロップ用剤」は、水を加えるとき、シロップ剤となる顆粒状又は粉末状の製剤である。ドライシロップ剤とも称される。シロップ用剤又はドライシロップ剤は、顆粒状又は粉末状の製剤を、水などを用いて、用時、溶解又は懸濁して用いる。
「賦形剤」としては、例えばトウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギコデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、アルファ-化デンプン、有孔デンプン等のデンプン類;乳糖水和物、果糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビトール等の糖又は糖アルコール類:結晶セルロース、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウムなどが挙げられる。好ましい賦形剤としては、デンプン、バレイショデンプン、トウモロコシデンプン等のデンプン、乳糖水和物、結晶セルロース等を挙げることができる。最も好ましくは乳糖水和物である。
本発明における「崩壊剤」とは、錠剤などの固形製剤を内服の際や、シロップ用剤などを水などを用いて製剤を懸濁又は溶解する際に、固形製剤やシロップ用剤の速やかな崩壊を促すための成分である。
崩壊剤の例としては、デンプングリコール酸ナトリウム、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、アルファー化デンプン、トウモロコシデンプン、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、無水ケイ酸、カルメロースなどが挙げられる。好ましくは、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム及びクロスカルメロースナトリウムから選択され、最も好ましくはクロスポビドンである。
崩壊剤の使用量は、本発明の組成物全体又は製剤全体に対し、例えば、5重量%以上、好ましくは7.5重量%以上、さらに好ましくは10重量%以上である。使用量の上限は、特に限定されないが、例えば30重量%である。
「着色剤」としては医薬品に添加することが許可されているものであれば、いかなるものでもよく、例えば食用黄色5号(サンセットイエロー、米国の食用黄色6号)、食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素、食用レーキ色素、三二酸化鉄などが挙げられる。
「保存剤」の好適な例としては、例えば、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウムなどが用いられる。
「抗酸化剤」の好適な例としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸などが用いられる。
上記した添加剤は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
液剤を製造するための溶媒としては、エタノール、フェノール、クロロクレゾール、精製水、蒸留水等を使用することができる。
1)アレクチニブ又はその塩を、界面活性剤、ゲル状化抑制物質、賦形剤、崩壊剤、結合剤、甘味料などの添加剤と共に混合した後、溶媒(例えば精製水やエタノール、又はその混合液など)を添加あるいは噴霧しながら造粒する。得られる造粒物に、適量の香料、増粘剤などを加えて混合することによって、本発明のシロップ剤を製造する。
2)アレクチニブ又はその塩を、界面活性剤、ゲル状化抑制物質、賦形剤、崩壊剤、甘味料などの添加剤と共に混合した後、結合剤と必要に応じて他の添加剤を溶媒(例えば精製水やエタノール、又はその混合液など)に分散又は溶解して得られる液を添加あるいは噴霧しながら造粒する。得られる造粒物に、適量の香料、増粘剤など加えて混合後することによって、本発明のシロップ剤を製造する。
ドライシロップ剤は、顆粒、又は顆粒に後末成分を加えた製剤であり、通例、糖類又は甘味剤を用いて顆粒の製法に準じて製造する。
本発明の医薬組成物の一態様としては、(i)アレクチニブ又はその塩と、(ii)界面活性剤、(iii)ゲル状化抑制物質、(iv)増粘剤、甘味料、矯味剤、矯臭剤又は香料とを含有する医薬組成物にも関する。
また、本発明の医薬組成物の一態様としては、(i)アレクチニブ又はその塩を含有する顆粒と、(ii)界面活性剤、(iii)ゲル状化抑制物質とを含有するドライシロップ剤にも関する。
本発明の医薬組成物のさらなる態様として、(i)アレクチニブ又はその塩、(ii)界面活性剤、(iii)ゲル状化抑制物質、(iv)増粘剤、甘味料、矯味剤、矯臭剤又は香料とを含有するドライシロップ剤である。
本発明の医薬組成物のさらなる態様として、(i)アレクチニブ又はその塩、(ii)界面活性剤、(iii)ゲル状化抑制物質、(iv)増粘剤、甘味料、矯味剤、矯臭剤又は香料とを含有する懸濁剤である。
本発明において、ドライシロップ剤又は顆粒は、上記の界面活性剤や崩壊剤の他に、種々の添加剤を含んでいてもよい。
例えば、ドライシロップ剤又は顆粒は、アレクチニブ又はその塩、崩壊剤、界面活性剤、賦形剤及び結合剤を含有してもよい。当該ドライシロップ剤又は顆粒は、さらに、滑沢剤、コーティング剤、安定剤、増粘剤、甘味料、矯味剤、矯臭剤又は香料及び希釈剤から選択される1以上の添加剤を含んでいてもよく、式(I)で表される化合物又はその塩、及び、任意に崩壊剤、界面活性剤、賦形剤、滑沢剤、コーティング剤、結合剤、安定剤、増粘剤、甘味料、矯味剤、矯臭剤又は香料、希釈剤などの添加剤を含む組成物を、通常の造粒工程を用いて造粒することにより製造できる。
本発明において「後末」及び「後末成分」とは、ドライシロップ剤において造粒された顆粒の外側に加える成分を意味する。該後末成分としては、崩壊剤、滑沢剤、流動化剤、増粘剤、甘味料、矯味剤、矯臭剤又は香料、増粘剤等の添加剤を加えることもできる。
「溶解補助剤」としては、有機高分子などが含まれ、本発明において用いられる「有機高分子」としては、具体的には、ヒドロキシプロピルセルロース(以下、HPCとも称する。)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カンテン末、グァーガム、ゼイン、ヒドロキシエチルメチルセルロースなどの多糖類、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、又は酢酸ビニル樹脂、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムなどの合成樹脂、カゼイン、カゼインナトリウムなどのリンタンパク質などが挙げられる。
有機高分子のうち水に対する溶解度が1g/100g以上の高分子を水溶性高分子と言う。具体的には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カゼインナトリウム、カルボキシビニルポリマー、カンテン末、グァーガム、コポリビドン、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
有機高分子のうち胃液のpHである1.2~3.5の酸性条件下で溶けるものを胃溶性高分子、腸内のpH6~8で速やかに溶解するものは、腸溶性高分子と称する。胃溶性高分子としては、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートなど、腸溶性高分子としては、メタクリル酸コポリマーLD(乳濁液)、メタクリル酸コポリマーS、精製セラック、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース(セラフェート)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カゼイン、ゼインなどが挙げられる。
好ましい溶解補助剤は、例えばカゼイン、カゼインナトリウム、脱脂粉乳、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、ステアリン酸ポリオキシル40、トリオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシル35ヒマシ油、ラウロマクロゴール、ラウロイルサルコシンナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、メチル硫酸ナトリウム、エチル硫酸ナトリウム、ブチル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記溶解補助剤は顆粒状のものでも、スプレードライにより得られたものでもよい。
本発明のシロップ剤は、例えば小児用製剤に通常使用される、増粘剤、甘味料、矯味剤、矯臭剤、香料、pH調整剤等を挙げることができる。これらは、ドライシロップ剤の場合、顆粒内又は後末成分として用いることができる。好ましくは、増粘剤、甘味料、矯味剤、矯臭剤及び香料のうち少なくとも1又は2を後末成分として用いる。
「増粘剤」は、シロップ剤の製造時、又はドライシロップ剤の懸濁時に、懸濁成分を溶液中に均一に分散するために用いられ、具体的には、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが用いられる。好ましくは、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウムである。最も好ましくは、キサンタンガムである。
「甘味料」は、医薬品に甘味をつけるために用いられ、白糖、マンニトール、フルクトース、ラクトース等の天然の糖類や甘草粉末、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリスリトール、スクラロース、アセスルファムカリウムなどの人口甘味料などが挙げられる。好ましくは、サッカリンナトリウム、スクラロース、アセスルファムカリウムである。最も好ましくは、スクラロースである。
「矯味剤」は、苦みのある薬物に添加して飲みやすくするために用いられ、上記糖類が主に用いられる。
「矯臭剤」は、薬の不快な臭いを消したりやわらげるために用いられ、l-メントール、ハッカ油などが用いられる。
「香料」には、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー、アップルフレーバー、チェリーブラックフレーバー、ヨーグルトフレーバーなどが用いられる。好ましくは、ストロベリーフレーバーである。
「pH調整剤」としては、塩酸、クエン酸、酒石酸、酢酸、マレイン酸、クエン酸三ナトリウムなどが用いられる。好ましくは、酒石酸、クエン酸、マレイン酸である。最も好ましくは、酒石酸である。
顆粒状である上記シロップ用剤;及び
ドライシロップ剤である上記シロップ用剤;
アレクチニブ又はその塩、陰イオン界面活性剤及びゲル状化抑制物質からなるシロップ剤であって、ゲル状化抑制物質を含まない当該組成物に比べて良好な流動性及び/又は服用性を有するシロップ剤;
も含まれる。
さらに、本発明には、アレクチニブ又はその塩と陰イオン界面活性剤を含有する組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることで、ゲル状化抑制物質を含まない当該組成物に比べて懸濁時の流動性を低下させる方法;
アレクチニブ又はその塩と陰イオン界面活性剤を含有する組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることで、ゲル状化抑制物質を含まない当該組成物に比べて流動性及び/又は服用性を改善する方法;及び
アレクチニブ又はその塩と陰イオン界面活性剤を含有する組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させる工程を含む、ゲル状化抑制物質を含まない当該組成物に比べて良好な薬剤の溶出性を有するシロップ用剤を製造する方法;も含まれる。
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上の血中濃度プロファイルを有する、シロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90であるか、及び/又は、前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90であり、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上の血中濃度プロファイルを有する、シロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上のAUC及びCmaxからなる群から選択される1又は2以上の血中濃度プロファイルを有する、シロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90であるか、及び/又は、前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90であり、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上のAUC及びCmaxからなる群から選択される1又は2以上の血中濃度プロファイルを有する、シロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上のAUC及びCmaxを有する、シロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90であるか、及び/又は、前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90であり、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、同等以上のAUC及びCmaxを有する、シロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、生物学的同等性を有する、シロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90であるか、及び/又は、前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90であり、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、生物学的同等性を有する、シロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、経口バイオアベイラビリティが110~160%増強された、シロップ剤又はドライシロップ剤;
アレクチニブ又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムである界面活性剤、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択されるゲル化抑制物質、塩酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸からなる群から選択されるpH調整剤、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムから選択される保存剤、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される増粘剤、デンプン、乳糖水和物及び結晶セルロースからなる群から選択される賦形剤、クロスポビドンである崩壊剤、ヒドロキシプロピルセルロースである結合剤、サッカリンナトリウム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群から選択される甘味料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー及びチェリーブラックフレーバーからなる群から選択される香料、を含有するシロップ剤であって、前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90であるか、及び/又は、前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90であり、前記シロップ剤と同量のアレクチニブ又はその塩を含有するカプセル剤に対し、経口バイオアベイラビリティが110~160%増強された、シロップ剤又はドライシロップ剤。
小児がんとしては、小児悪性固形腫瘍や悪性リンパ腫があげられる。
小児悪性固形腫瘍としては、炎症性筋線維芽細胞腫瘍、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍(骨や骨以外のユーイング肉腫、未分化外胚葉腫瘍(PNET)、アスキン腫瘍(胸壁に原発するPNET)など)、平滑筋肉腫などの肉腫、神経芽腫、グリオーマ、神経芽細胞腫、悪性末梢神経鞘腫瘍などの中枢神経系腫瘍、悪性黒色腫、スピッツ腫瘍などの皮膚腫瘍、網膜芽細胞腫、非小細胞肺癌などの肺癌、腎細胞がん、甲状腺未分化がん、胸腺がん、卵巣がんなどが挙げられるほか、胆嚢・肝外胆管の上皮性腫瘍、甲状腺がん、胚細胞性腫瘍、悪性線維性組織球腫なども含まれる。
悪性黒色腫には、(1)肢端黒子型黒色腫(ALM)(2)表在拡大型黒色腫(SSM)(3)結節型黒色腫(NM)(4)悪性黒子型黒色腫(LMM)が含まれる。
スピッツ腫瘍には、悪性スピッツ腫瘍、悪性若年性黒色腫、スピッツ黒色腫、スピッツ母斑様黒色腫などが含まれる。
小児がんとしては、好ましくは、炎症性筋線維芽細胞腫瘍、神経芽腫、胸腺がん、卵巣がん、甲状腺未分化癌、神経芽細胞腫、スピッツ腫瘍、悪性黒色腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、中枢神経の神経膠腫が挙げられる。
小児がんとしては、炎症性筋線維芽細胞腫瘍、びまん性大細胞型B細胞型リンパ腫、及び神経芽腫が好ましい。
また、本発明のシロップ剤は、ALK異常を有する胸腺がん、卵巣がん、スピッツ腫瘍、悪性黒色腫、網膜芽細胞腫、びまん性大細胞型B細胞型リンパ腫、又は、胃がん、大腸がん、乳がん、もしくは肝臓がんの希少組織亜型などの小児がんに対する治療に用いることもできる。
好ましくは、先行治療無効、あるいは難治性又は再発の病変を有する上記小児がんである。
なお、「先行治療無効」は、先行する治療が無効であり中止された例を意味する。先行する治療としては、類似あるいは異なる作用機序を有する他剤による化学療法や放射線治療、外科的手術などが挙げられる。具体的には、クリゾチニブの投与により耐性が生じる例などが挙げられる。「再発」とは直近治療の最良奏効が完全寛解又は部分寛解を意味し、「難治性」とは直近治療の最良奏効が安定、進行を意味する。又は、転移性、治癒切除不能などの病態も含まれる。
「難溶性」とは、溶媒、特に水、緩衝液、又は消化管内液に対する溶解度が1mg/ml以下、より好ましくは100μg/ml以下、さらに好ましくは10μg/ml以下、特に好ましくは1μg/ml以下、最も好ましくは0.1μg/ml以下の状態を意味する。pH7以下のいずれかの溶媒に難溶性であるのが好ましく、pH4~7のいずれかの溶媒に難溶性であるのがより好ましく、pH4及び/又はpH7の溶媒に難溶性であるのがさらに好ましい。但し、分子内に塩基性基を有する化合物の場合は、pH7以上のいずれかの溶媒に難溶性であるのが好ましく、pH7~9のいずれかの溶媒に難溶性であるのがより好ましく、pH7及び/又はpH9の溶媒に難溶性であるのがさらに好ましい。溶解度を測定するための溶媒は特に限定されないが、pH4の溶媒としては、例えば、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液などである。pH5の溶媒としては、例えば、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液などである。pH7の溶媒としては、例えば、水、リン酸緩衝液などである。pH9の溶媒としては、例えば、炭酸緩衝液などである。溶解度の測定温度は、いずれの場合も、好ましくは20~40℃であり、より好ましくは37℃である。
「塩基性薬剤」は、少なくとも一種の塩基性基、例えば、第一級アミノ基(-NH2)、第二級アミノ基(イミノ基-NH-)、第三級アミノ基(>N-)、アミド基、塩基性窒素含有複素環基(ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、プリニル基、キノリル基、ピリジル基、ピペリジノ基、ピペリジル基、ピペラジニル基、トリアゾロ基など)などを有している。なお、アミノ基には、ヒドラジノ基(-NH-NH2)、ヒドラゾ基(-NH-NH-)なども含む。塩基性薬剤は少なくとも1つの塩基性基を有していればよく、同一又は異なる種類の複数の塩基性基を有していてもよい。また、薬物は塩(例えば、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸、酒石酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸などの有機カルボン酸、メシル酸などの有機スルホン酸などとの塩)を形成してもよい。なお、カチオン性又は塩基性薬物には、代謝物や生体内で活性を発現するプロドラッグ体がカチオン性又は塩基性である薬物も含まれる。
難溶性の薬剤の用途は特に制限されず、例えば、中枢神経系、自律神経性、呼吸器系、循環器系、消化器系、代謝系などに作用する薬物であってもよく、血液及び造血作用薬、眼科領域や耳鼻科領域の薬物、生体内活性物質(オータコイド)などであってもよい。具体的な種類としては、解熱剤、鎮痛剤、抗炎症薬、催眠・鎮静薬、リウマチ治療薬、抗うつ剤、抗てんかん剤、抗めまい剤、抗アレルギー剤、強心薬、β遮断剤、カルシウム拮抗剤、抗不整脈剤、利尿薬、狭心症治療薬、心不全治療薬、心筋梗塞治療薬、降圧剤(高血圧治療薬)、末梢循環障害治療薬、昇圧剤(低血圧治療薬)、気管支拡張薬、喘息治療薬、抗結核薬、糖尿病治療薬、糖尿病性合併症治療薬、高脂血症治療薬、高尿酸血症治療薬、鎮咳去痰薬、消化性潰瘍治療剤、甲状腺疾患治療薬、前立腺肥大症治療薬、抗癌剤、骨粗鬆症治療薬、アルツハイマー病治療薬、抗生物質、ビタミン類、抗プラスミン剤などであってもよい。
これらの難溶性の薬剤は、予防又は治療目的などに応じて、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
難溶性の薬剤、陰イオン界面活性剤及びゲル状化抑制物質からなる組成物であって、ゲル状化抑制物質を含まない当該組成物に比べて良好な服薬性を有する組成物;
前記組成物がシロップ剤である上記組成物;及び
前記組成物がドライシロップ剤である上記組成物;
も含まれる。
さらに、本発明には、難溶性の薬剤と陰イオン界面活性剤を含有する組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることで、ゲル状化抑制物質を含まない当該組成物に比べて薬剤の溶出性を改善する方法;
難溶性の薬剤と陰イオン界面活性剤を含有する組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させることで、ゲル状化抑制物質を含まない当該組成物に比べて製剤の流動性及び/又は服用性を改善する方法;及び
難溶性の薬剤と陰イオン界面活性剤を含有する組成物に、ゲル状化抑制物質を共存させる工程を含む、ゲル状化抑制物質を含まない当該組成物に比べて良好な流動性及び/又は服用性を有する製剤を製造する方法;も含まれる。
なお、上記試験液は、好ましくは、塩化ナトリウム20.0gを水10,000mLに溶解し、37%塩酸でpHを約1.8に調節した溶液に、ポリオキシエチレンラウリルエーテル約400.0gを混合した無色澄明の溶液である。
(製剤の製造)
表1に記載の各成分量に従い、懸濁液を調製した。全量の約85%の精製水をガラスビーカーに加え、マグネチックスターラーで攪拌させながらラウリル硫酸ナトリウム及びアレクチニブ塩酸塩(以下、化合物A)を添加し、完全に分散するまで撹拌した。この懸濁液のpHを測定し、更にクエン酸溶液を加えてpHを4.0に調製した後、精製水で全量60mLになるようにメスアップした。
参考例1について、懸濁液を調製した直後及び室温2日後の懸濁液外観を目視にて観察した。室温2日後の外観写真を図1に示す。
参考例1の懸濁液は調製5分後から流動性が上昇し、ゲル状物質が形成された。図1に示す通り、室温2日後においても懸濁液は粘性が高い状態を維持し、懸濁液として流動性が著しく低下することが確認された。なお、ゲル状物質の形成とは懸濁液での化合物Aとラウリル硫酸ナトリウムによる著しい流動性低下のことをいう。
(製剤の製造)
表2に記載の各成分量に従い、懸濁液を調製した。処方中に含まれるXの飽和水溶液は表3に示す各物質を用いた。ガラス瓶にラウリル硫酸ナトリウムを添加した後、各飽和溶液20mLを添加した。続いて化合物Aを添加し完全に分散するまで混合し、懸濁液を調製した。
比較例1及び実施例1-10について、室温1日後の懸濁液外観を目視にて観察した。実施例1-10のゲル状物質形成の抑制効果を表4に示す。なお、本明細書中、表中に用いられる下記記号は以下の意味を示す。
―:ゲル状物質の形成を認める、又はゲル状物質形成の抑制効果を認めない
+:ゲル状物質形成の抑制効果を認める
表4に示す通り、実施例1-9において、Xとして塩類の飽和水溶液を用いて調製した懸濁液はゲル形成が認められず、実施例1-9の塩類はゲル状物質形成の抑制効果を示すことが確認された。
(製剤の製造)
表5及び表6に記載の錠剤処方の各成分量に従い、錠剤を調製した。処方中に含まれるY及びZは、表7及び表8に示す各物質を用いた。ガラス瓶に化合物A及びラウリル硫酸ナトリウムと、Yの各添加剤を1:1:1、又は、Zの各添加剤を10:10:1の比で加え、混合機を用いて32rpmで5分間で混合した後、静圧打錠機を用いて、直径12mmの円形錠用金型にて成型し、重量600mgの錠剤を得た。比較例2として化合物A600mgの錠剤を同様に調製した。錠剤はガラス瓶に入れ、70℃/75%RH14日間の保存試験を行った。保存した各サンプルについて含量及び類縁物質の生成量を評価した。
実施例11-25において、含量及び類縁物質の総量の観点から、配合変化が少ない添加剤を選定した。pH調整剤はクエン酸及びマレイン酸と比較して、類縁物質の総量の増加が最も少ない酒石酸を製剤に配合する添加剤として選定した。増粘剤及び香料はいずれの添加剤においても含量及び類縁物質の総量に顕著な変化は見られず、製剤に配合する添加剤として許容されることが確認された。甘味料である、スクラロース、アセスルファムカリウムはサッカリンナトリウムと比較して、類縁物質の総量が少ないことが確認された。保存剤はソルビン酸カリウムと比較して、類縁物質の総量の増加が少ない安息香酸ナトリウムを製剤に配合する添加剤として選定した。
(製剤の製造)
表10に記載の各成分量に従い、溶媒を調製した。200mLの精製水をガラスビーカーに加え、マグネチックスターラーで攪拌させながら、安息香酸ナトリウム・ラウリル硫酸ナトリウム・スクラロース・ストロベリーフレーバーの順で添加し、溶解するまで混合した。その後、塩化カルシウム二水和物を添加し、約10分間攪拌した。この溶媒のpHを測定し、更に0.1Mの塩酸を加えてpHを2.50-4.0に調製した後、精製水で全量300mLになるようにメスアップした。化合物Aを調製した溶媒5mLに添加し、懸濁液を調製した。
図2に示す通り、実施例28及び29は配合安定な甘味料及び香料を添加することで、懸濁液の嗜好性が向上し、味として許容できるレベルであることが確認された。
(製剤の製造)
表11に記載の各成分量に従い、顆粒処方成分を秤量し、高速攪拌造粒機を用いて混合、精製水を添加し造粒した。得られた造粒末をサイズ径3.962 mmのスクリーンを用いた整粒機により顆粒とし、乾燥減量が3%以下になるまで乾燥機で50℃に加温しながら乾燥した。得られた乾燥末をサイズ径1.143 mmのスクリーンを用いた整粒機により顆粒とし、後末成分とさらに混合することでドライシロップ剤を得た。ドライシロップ剤2000mgを精製水10mLLあるいはドライシロップ剤3000gmgを127.5mLLで再構築することで懸濁液を調製し、外観及び溶出性を検討した。
実施例30及び31について、懸濁液の外観を目視にて観察した。図3に示す通り、塩類である塩化カルシウムを共存させることで、ゲル状化を抑制し、懸濁液の流動性及び/又は服用性を確保できることが示された。
実施例30及び31について、試験液に4%ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名Brij(商標)35)塩酸/塩化ナトリウム溶液(pH1.8)900mLを用いて、パドル法にて37℃毎分50回転で試験を行った時の溶出プロファイルを図4に示す。なお、試験液は、塩化ナトリウム20.0gを水10,000mLに溶解し、37%塩酸でpHを約1.8に調節した溶液に、ポリオキシエチレンラウリルエーテル約400.0gを混合した無色澄明の溶液である。
図4に示す通り、塩類である塩化カルシウムを共存させることで、懸念された溶出低下は認められず、溶出試験において、60分後に60%以上の溶出性が得られたことから、懸濁液においても良好な溶出性を示すことが確認された。
健康被験者を対象に、カプセル剤と本発明のドライシロップ剤を単回投与した際の相対的バイオアベイラビリティを評価した非盲検及び単施設の第I相臨床試験を行った。
本発明のドライシロップ剤の懸濁投与は、水10mLにて懸濁液を調製し、投与後のボトルを40mLの水で3回リンスしたのち、リンス水を含む合計240mLの水で服用した。粉末投与は懸濁せずに投与し、投与後のボトルを40mLの水で3から6回リンスしたのち、リンス水を含む合計240mLの水で服用した。カプセル剤は、アレセンサ(登録商標)カプセル150mg(中外製薬株式会社)4個を水240mLと共に服用した。
-有害事象の発生率、性質、及び重症度
-標準12誘導心電図(ECG)パラメータ
-バイタルサイン
-臨床研究室の結果(臨床化学検査、血液検査、尿検査)
-身体検査
↑:幾何平均値の比が125%以上
→:幾何平均値の比が80~125%の範囲内
図5はカプセル剤及びドライシロップ剤を単回投与時の血漿中濃度推移を示す。ドライシロップ剤(実施例30及び実施例31)の懸濁液の単回投与はカプセル剤と比較して同等以上の高い暴露を示した。
さらにドライシロップ剤(実施例31)の懸濁液投与はドライシロップ剤(実施例31)の粉末投与と比較して同等以上の高い暴露を示した。
Claims (11)
- アレクチニブ又はその塩、界面活性剤及びゲル状化抑制物質を含有するシロップ剤であって、前記ゲル状化抑制物質が、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される、シロップ剤。
- 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤である、請求項1に記載のシロップ剤。
- 前記陰イオン界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである、請求項2に記載のシロップ剤。
- さらにpH調整剤を含有する、請求項1に記載のシロップ剤。
- 前記pH調整剤が酒石酸である、請求項4に記載のシロップ剤。
- さらに崩壊剤、賦形剤及び結合剤から選択される1以上の物質を含有する、請求項1に記載のシロップ剤。
- 前記アレクチニブ又はその塩と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:30~100:90である、請求項1に記載のシロップ剤。
- 前記アレクチニブ又はその塩と前記界面活性剤と前記ゲル状化抑制物質との重量比が、フリー体換算で、100:3:30~100:50:90である、請求項1に記載のシロップ剤。
- さらに保存剤、増粘剤、甘味料及び香料から選択される1以上の物質を含有する、請求項1に記載のシロップ剤。
- 前記増粘剤が、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択され、前記甘味料が白糖、マンニトール、フルクトース、ラクトース、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリスリトール、スクラロース、アセスルファムカリウムからなる群から選択され、前記香料が、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、オレンジフレーバー、アップルフレーバー、チェリーブラックフレーバー、及びヨーグルトフレーバーからなる群から選択される、請求項9に記載のシロップ剤。
- 前記シロップ剤が、ドライシロップ剤である、請求項1に記載のシロップ剤。
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