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JP7849572B2 - 高純度ノルボルネンシリルエーテルを調製するためのプロセス - Google Patents
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JP7849572B2 - 高純度ノルボルネンシリルエーテルを調製するためのプロセス - Google Patents

高純度ノルボルネンシリルエーテルを調製するためのプロセス

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Description

関連出願に対する相互引用
本出願は、2023年3月15日に出願された米国仮出願第63/452,364号の利益を主張するものであり、その開示全体を本明細書に参照として援用する。
本発明の実施形態は、多様なノルボルネンシリルエーテルを調製するための産業規模のプロセスに関する。より具体的には、電子およびオプトエレクトロニクス高分子材料の製造における出発原料として含む、多様な産業応用におけるモノマーとして有用な高純度ノルボルネンアルキルシリルエーテルを調製するためのプロセスに関する。
官能基化されたノルボルネンモノマーは、特に電子産業において、幅広い用途を有するポリマーの調製に広く使用される。特に、ポリノルボルネンは、望ましい電子材料特性を備えた特有の成膜特性により、各種電子材料に利用されている。このような用途には、他の用途の中でも、誘電体、フォトレジスト、および保護層としての使用が含まれる。しかしながら、これらの用途においては、非常に高純度の材料が求められるため、高分子量のポリマーの形成を困難にするかもしれない不純物が各種官能基化ノルボルネンモノマーに含まれないことが特に重要である。
米国特許第9,382,271号には、多様なノルボルネンアルキルシリルエーテルモノマーを調製するためのプロセスが開示されている。しかしながら、同特許において開示されたプロセスは、tert-ブトキシドカリウムなどの塩基を化学量論量必要とするため、大量の廃棄物を生じる。そのため、このようなプロセスは産業的に好ましくなく、廃棄物処理により多大な費用を伴う。
以上のことから、高純度のノルボルネンアルキルシリルエーテルモノマーを調製するための、環境に優しく、産業的に実施可能なプロセスを開発する必要がある。
本発明のその他の目的および用途の範囲に関しては、下記の詳細説明で記述する。
式(I)の高純度ノルボルネンアルキルシリルエーテルを調製するためのプロセスは、さらに以下に記載されている。具体的には、産業規模の高純度ノルボルネンメチルシリルエーテルを調製するためのプロセスが開示されている。驚くべきことに、触媒量のトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランが、本明細書に記載の式(II)のノルボルネンアルカノールと式(III)のシランとの反応を促進する。本発明のプロセスに従って調製された式(I)の高純度ノルボルネンアルキルシリルエーテルモノマーは、多様な用途において有用であり、その用途は、その他各種用途において、多様な電子用途において利用可能な高品質かつ高純度のポリノルボルネンの調製を含むがこれに限定されない。
本明細書で用いる冠詞「a」、「an」、「the」は、明示的に1つの対象に一義に限定されない限り、複数の対象まで含むとみなす。
本明細書、および本明細書に添付された特許請求の範囲に記載される成分、反応条件などの量を示す数字、数値および/または式は、その数字、数値および/または式を得るために実施された測定の各種不確定要素を反映しているので、別途の記載がない限り、全て「約」という用語を含むものとみなす。
数値範囲が本明細書に開示される場合、かかる範囲は、当該範囲の最小値および最大値の両方、ならびにかかる最小値と最大値との間の各値を含み、連続的である。さらに、範囲が整数を指す場合、かかる範囲の最小値と最大値との間の各整数が含まれる。また、特徴または特性を説明するために複数の範囲が提供される場合、かかる範囲を組み合わせることができる。すなわち、特に断りのない限り、本明細書に開示される全ての範囲は、その中に含まれる任意のおよび全てのサブ範囲を包含するものと理解されるべきである。例えば、「1~10」の明示された範囲は、最小値の1と最大値の10との間の任意および全てのサブ範囲を含むものと見なされるべきである。当該範囲1~10の例示的なサブ範囲としては、例えば、1~6.1、3.5~7.8および5.5~10などが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で用いる「アルキル」という表現は、特定数の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状の飽和炭化水素置換基を意味する。特定のアルキル基は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチルなどである。「アルコキシ」、「チオアルキル」、「アルコキシアルキル」、「ヒドロキシアルキル」、「アルキルカルボニル」、「アルコキシカルボニルアルキル」、「アルコキシカルボニル」、「ジフェニルアルキル」、「フェニルアルキル」、「フェニルカルボキシアルキル」、および「フェノキシアルキル」などの派生表現は、それに応じて解釈されるべきである。
本明細書で用いる「シクロアルキル」という表現は、全ての既知の環状基を含む。「シクロアルキル」の代表例としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられるが、これに限定されるものでない。「シクロアルコキシ」、「シクロアルキルアルキル」、「シクロアルキルアリール」、「シクロアルキルカルボニル」などの派生表現は、それに応じて解釈されるべきである。
本明細書で用いる「ペルハロアルキル」という表現は、上記で定義されたようなアルキルを表し、当該アルキル基の全ての水素原子が、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素から選択されるハロゲン原子で置き換えられている。説明例としては、例えば、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、トリブロモメチル、トリヨードメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、ペンタブロモエチル、ペンタヨードエチル、ならびに、直鎖状または分岐状のヘプタフルオロプロピル、ヘプタクロロプロピル、ヘプタブロモプロピル、ノナフルオロブチル、ノナクロロブチル、ウンデカフルオロペンチル、ウンデカクロロペンチル、トリデカフルオロヘキシル、トリデカクロロヘキシルなどが挙げられる。派生表現「ペルハロアルコキシ」は、それに応じて解釈されるべきである。さらに、本明細書に記載のアルキル基のうちいくつか、例えば「アルキル」などは、部分的にフッ素化されていてもよい、すなわち、当該アルキル基の水素原子の一部のみがフッ素原子で置き換えられ、それに応じて解釈されるべきである。
本明細書で用いる「アシル」という表現は、「アルカノイル」と同じ意味を有し、「R-CO-」で構造的に表されることもでき、ここにおいて、Rは、特定数の炭素原子を有する本明細書に定義される「アルキル」である。加えて、「アルキルカルボニル」は、本明細書に定義される「アシル」と同じ意味を有する。具体的には、「(C-C)アシル」は、ホルミル、アセチルまたはエタノイル、プロパノイル、n-ブタノイルなどを意味する。「アシロキシ」および「アシロキシアルキル」などの派生表現は、それに応じて解釈されるべきである。
本明細書で用いる「アリール」という表現は、置換または非置換のフェニルまたはナフチルを意味する。置換のフェニルまたはナフチルの具体例としては、例えば、o-、p-、m-トリル、1,2-、1,3-、1,4-キシリル、1-メチルナフチル、2-メチルナフチルなどが挙げられる。「置換フェニル」または「置換ナフチル」は、本明細書でさらに定義される可能な置換基のいずれか、または当技術分野で知られているものを含む。
本明細書で用いる「アリールアルキル」という表現は、本明細書に定義されるアリールが、本明細書に定義されるアルキルにさらに結合していることを意味する。代表例としては、例えば、ベンジル、フェニルエチル、2-フェニルプロピル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチルなどが挙げられる。
本明細書で用いる「アルケニル」という表現は、特定数の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む非環状の直線状もしくは分岐状の炭化水素鎖を意味し、エテニル、ならびに、直鎖状または分岐状のプロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニルなどを含む。派生表現「アリールアルケニル」および5員または6員の「ヘテロアリールアルケニル」は、それに応じて解釈されるべきである。このような派生表現の説明例としては、フラン-2-エテニル、フェニルエテニル、4-メトキシフェニルエテニルなどが挙げられる。
本明細書で用いる「ヘテロアリール」という表現は、芳香族ラジカルを含有する全ての既知のヘテロ原子を含む。代表的な5員ヘテロアリールラジカルとしては、フラニル、チエニルまたはチオフェニル、ピロリル、イソピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリルなどが含まれる。代表的な6員ヘテロアリールラジカルとしては、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなどのラジカルが含まれる。二環式ヘテロアリールラジカルの代表例としては、例えば、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、ピリドフラニル、ピリドチエニルなどのラジカルが挙げられる。
本明細書で用いる「ヘテロ環」という表現は、環状ラジカルを含む全ての公知のヘテロ原子を含む。代表的な5員のヘテロ環ラジカルとしては、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、2-チアゾリニル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリルなどが含まれる。代表的な6員環のヘテロ環ラジカルとしては、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニルなどが含まれる。他の各種ヘテロ環ラジカルとしては、制限されず、例えば、アジリジニル、アゼパニル、ジアゼパニル、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イル、トリアゾカニルなどが含まれる。
「ハロゲン」または「ハロ」は、クロロ、フルオロ、ブロモおよびヨードを意味する。
広義において、「置換」という用語は、有機化合物のすべての許容される置換基を含むことを企図している。本明細書に開示される特定の実施形態のいくつかにおいて、「置換」という用語は、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニル、(C-C)パーフルオロアルキル、フェニル、ヒドロキシ、-COH、エステル、アミド、(C-C)アルコキシ、(C-C)チオアルキル、および(C-C)パーフルオロアルコキシからなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で置換されることを意味する。しかしながら、当業者に知られている他の好適な置換基のいずれかは、これらの実施形態においても使用され得る。
明細書における本文、図解、実施例、および表において原子価を満たしていない任意の原子は、このような原子価を満たす適宜な数の水素原子を有するものと推定される。
このため、本発明の実施によれば、式(I)の化合物を調製するためのプロセスが提供される。
ここにおいて、
nは、1以上10以下の整数であり、ここで1つ以上のCHが(C-C10)アルキルまたは(C-C10)パーフルオロアルキルで置換されてよく、
mは、0以上2以下の整数であり、
、R、およびRは、同一であっても異なってもよく、互いに独立して、水素、ハロゲン、メチル、エチル、直鎖状もしくは分岐鎖状の(C-C12)アルキル、(C-C12)シクロアルキル、(C-C12)ビシクロアルキル、(C-C14)トリシクロアルキル、(C-C10)アリール、(C-C10)アリール(C-C)アルキル、(C-C10)ヘテロアリール、(C-C10)ヘテロアリール(C-C)アルキル、(C-C12)アルコキシ、(C-C12)シクロアルコキシ、(C-C12)ビシクロアルコキシ、(C-C14)トリシクロアルコキシ、(C-C10)アリールオキシ(C-C)アルキル、(C-C10)ヘテロアリールオキシ(C-C)アルキル、(C-C10)アリールオキシ、(C-C10)ヘテロアリールオキシ、および、(C-C)アシルオキシからなる群より選択され、
、R、およびRは、同一であっても異なってもよく、互いに独立して、メチル、エチル、直鎖状もしくは分岐鎖状の(C-C12)アルキル、および、置換または無置換の(C-C14)アリールからなる群より選択され、
当該プロセスは、
不活性雰囲気下で、好適な反応器にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの溶液を導入することと、
上記溶液に、式(II)の化合物
および式(III)のシラン
SiH (III)
を、約40℃~約90℃の温度で、約10分~約120分の期間にわたって、同時に加えることと、
反応混合物を、さらに少なくとも約15分の期間反応させることと、
反応混合物を室温まで冷却し、炭酸リチウム、重炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、および、ピリジンからなる群より選択される塩基の水溶液で処理することと、
反応混合物を、約130℃~約170℃の温度で、減圧下で蒸留して、式(I)の化合物を得ることと、を含む。
驚くべきことに、触媒量のトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを含む溶液に、実質的に等モル量の式(II)の化合物と式(III)の化合物とを含む混合物を計量的に添加することにより、スキームIに要約されるように、式(I)の化合物を定量収率かつ高純度で得ることができることが見出された。
なお、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランと同様の性質を有する他の各種のルイス酸触媒も、本発明のプロセスにおいて触媒として用いることができる。本明細書において、「ルイス酸」とは、電子対を取り込んで共有結合を形成する任意の物質である。すなわち、電子対受容体である。例示として挙げられるそのようなルイス酸としては、トリス(2,4,6-トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,6-ジフルオロフェニル)ボラン、トリス(4-フルオロフェニル)ボラン、およびトリス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボランなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
一般的に、スキームIに示されるように目的の反応をもたらすためには、式(II)および(III)の化合物と相溶又は両立性のある溶媒に可溶でもあるルイス酸を使用することが有利である。したがって、式(IV)のルイス酸は、本発明のプロセスにおいて適用可能な好適なルイス酸である。
M(R (IV)
ここで、Mは、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウムおよびタリウムからなる群より選択され、Rは、独立して、互いに同一であっても異なってもよく、置換された1価の(C-C14)アリールを表し、ここで、当該アリールは、-CF、-NO、-CNおよびハロゲンからなる群より選択される少なくとも1つの電子吸引性基で置換されており、Xはハロゲンであり、xは1以上3以下の整数であり、yは0以上3以下の整数であり、ただし、x+y=3である。いくつかの実施形態において、Rは、少なくとも2つのハロゲンで置換されている。いくつかの他の実施形態において、本発明のプロセスにおいて好適なルイス酸は、式(V)で表される。
B(R (V)
ここにおいて、それぞれのRは、独立して、互いに同一であっても異なってもよく、置換された1価の(C-C14)アリールを表し、ここで、当該アリールは、-CF、-NO、-CNおよびハロゲンからなる群より選択される少なくとも1つの電子吸引性基で置換されており、Xはハロゲンであり、xは1以上3以下の整数であり、yは0以上3以下の整数であり、ただし、x+y=3である。いくつかの実施形態において、Rは、少なくとも2つのハロゲンで置換されている。
有利なことに、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは、式(I)の化合物の調製において良好な触媒活性を提供することが見出された。前述のように、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの使用量は触媒量であるため、最終生成物の精製においては最小限の手間で済む。使用し得るトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの量は、概して、調製される式(I)化合物の種類に依存する。概して、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの使用量は、式(II)の化合物の使用モルに対して0.1モル%以下である。すなわち、式(II):トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのモル比が、概して2000:≦2である。いくつかの他の実施形態において、式(II)の化合物:トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのモル比は、概して約2000:1である。すなわち、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのモル%は、式(II)の化合物の使用モルに対して約0.05モル%である。したがって、いくつかの実施形態において、例えば、0.05モル%、0.001モル%、又は、それ以下のモル%など、0.1モル%よりも低いトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは、より高純度な式(I)の化合物を得るために使用され得る。同様に、いくつかの他の実施形態において、0.2モル%よりも高いトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは、調製される式(I)化合物の種類によって、使用され得る。使用されるトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの触媒量のそのようなすべての変形は、本発明のプロセスの範囲内に含まれる。
本発明に係るプロセス条件を実施することにより、高純度の式(I)の化合物を調製することが可能となった。本明細書に使用されるように、「高純度」は、他の不純物から独立した生成物を意味する。したがって、いくつかの実施態様において、本発明により調製された式(I)の化合物は、少なくとも99%の純度である。いくつかの他の実施形態において、式(I)の化合物は、少なくとも99.5%の純度である。さらに他の実施形態において、式(I)の化合物は、少なくとも99.8%の純度である。
式(III)の各種シランを好適に使用することによって、式(II)の各種ノルボルネンアルカノールは、対応する式(I)のシリルエーテルを形成するために使用され得る。いくつかの実施形態において、使用される式(II)の化合物は、nが1で、R、R、およびRがそれぞれ水素で、Rがメチルで、RおよびRがそれぞれフェニルである。
一般的に、本発明のプロセスは、不活性雰囲気下で行われる。既知の不活性雰囲気のいずれも、本明細書において使用され得る。いくつかの実施形態において、使用される不活性雰囲気は窒素である。使用され得る他の不活性雰囲気としては、ヘリウム又はアルゴンを含む。
驚くべきことに、式(II)の化合物と式(III)の化合物との等モル混合物を、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの溶液に、適度に低い温度で加えると、式(I)の化合物が形成されることが、見出された。トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは、不活性溶媒のいずれにも溶解できる。このような好適な溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素溶媒、ジクロロメタン、1,1-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロ炭化水素溶媒が含まれ、これらの任意の組み合わせによる混合物を含む。いくつかの実施形態において、使用される溶媒はトルエンである。
前述のように、一般的に、使用される上記式(II)の化合物および上記式(III)の化合物は、等モル比である。しかしながら、式(I)の化合物の高い収率をもたらし得る他の各種モル比はまた、当業者に十分理解されているように使用され得る。したがって、いくつかの実施形態においては、式(III)の化合物をわずかなに過剰に使用する。例えば、式(III)の化合物を5~10モル%過剰に使用することにより、式(I)の化合物のより高い収率をもたらすようである。
スキームIに示すように、本発明のプロセスに従って、式(II)の化合物と式(III)の化合物との略等モル混合物は、不活性雰囲気下で、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの撹拌された溶液にゆっくりと加えられて、水素が同時に発生しながら、式(I)の化合物を形成する。室温よりも適度に昇温した温度で反応を好適に行うことができる。例えば、このような反応は、好適な反応器システムにおいて、約40℃~約90℃の温度範囲で行うことができる。いくつかの実施形態において、反応は、約50℃~約80℃の温度範囲で行うことができ、いくつかの他の実施形態において、約60℃~約70℃の温度範囲、さらにいくつかの他の実施形態において、約65℃の温度で行うことができる。いくつかの他の実施形態において、約90℃よりも高い温度で反応を行うことができる。
一般的に、式(II)の化合物と式(III)の化合物との反応は、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの存在下で発熱性であるため、反応物の添加は所定の順序で行われる。混合物は、一般的に、1時間以上の期間にわたってゆっくり加えられる。いくつかの実施形態において、混合物の添加は、約10分~120分の期間にわたって行われる。いくつかの他の実施形態において、混合物の添加は、技術者に自明であるように、120分を超えて行うことも可能である。混合物の添加後、反応をさらに約10分、又は20分以上の期間行うことが、一般的に有利である。好適な反応器システムは、ベント付きガラス反応器、ガラス製の好適な容器および/または反応器、並びにガラスライニングされた金属製のものなどを含むが、これらに限定されない。
反応完了後、反応混合物から残留触媒であるトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランをすべて除去することが、非常に重要である。有利なことに、反応混合物を好適な塩基で処理することにより、残留するトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを実質的に全て除去することが可能であることが見出された。好適な塩基としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、もしくはセシウムの水酸化塩、アルコキシド、炭酸塩、もしくは重炭酸塩などのアルカリ金属塩基、カルシウムもしくはマグネシウムの水酸化塩、アルコキシド、炭酸塩、もしくは重炭酸塩などのアルカリ土類金属塩基を含むが、これらに限定されず、好適な無機又は有機塩基としては、アンモニア、トリアルキルアミン、イミダゾール、ピリジンなどを含むが、これらに限定されない。具体的なアルカリ基としては、水酸化リチウム、メトキシドリチウム、エトキシドリチウム、tert-ブトキシドリチウム、炭酸リチウム、重炭酸リチウム、水酸化ナトリウム、メトキシドナトリウム、エトキシドナトリウム、tert-ブトキシドナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、メトキシドカリウム、エトキシドカリウム、tert-ブトキシドカリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、水酸化セシウム、メトキシドセシウム、エトキシドセシウム、tert-ブトキシドセシウム、炭酸セシウム、重炭酸セシウム、水酸化カルシウム、メトキシドカルシウム、エトキシドカルシウム、tert-ブトキシドカルシウム、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、メトキシドマグネシウム、エトキシドマグネシウム、tert-ブトキシドマグネシウム、炭酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、イミダゾール、および、これらの混合物の任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを除去するために使用される塩基は、水溶液の形態の炭酸ナトリウムである。
一般的に、反応の進行は、反応器から試料を分取し、薄層クロマトグラフィー(TLC)、ガスクロマトグラフィー(GC)、液体クロマトグラフィー(LC)もしくは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、またはGC/質量分析(MS)、LC/MSの組み合わせ、その他の既知の技術といった適切な方法で分析することによりモニタリングすることができる。
本明細書で記載の式(II)の各種ノルボルネンアルカノールは、公知の方法により容易に製造することができる、公知のものである。例えば、米国特許第9,382,271号には、高純度ノルボルネンアルカノールを調製するためのプロセスが記載されており、その関連部分は引用により本明細書に組み込まれる。
炭酸ナトリウム水溶液処理後に、反応混合物は単離され、蒸留を行う。得られる生成物混合物中に存在する溶媒(例えば、トルエン)などの揮発性の有機物を、比較的低温かつ減圧条件下で除去することが有利であることが見出された。したがって、いくつかの実施形態において、得られる生成物混合物に対して、約130℃~160℃の温度、かつ、100~200Torrの圧力で蒸留を行う。次いで、生成物に対して、約160℃~170℃の温度、1~2Torrで減圧蒸留を行い、本明細書に記載されるように極めて高純度の式(I)の化合物を得る。
驚くことに、なお、本発明のプロセスの実施によって、使用された触媒から残留するホウ素を実質的に含まない式(I)の化合物を得ることができる。したがって、いくつかの実施形態において、式(I)の化合物に存在するホウ素の量は、5ppm未満、4ppm未満、3ppm未満、2ppm未満、1ppm未満である。いくつかの他の実施形態において、式(I)の化合物に存在するホウ素の量は、約1ppm~2ppmである。式(I)の化合物が高純度であるだけでなく、ホウ素を含まないことは、極めて重要である。これは、当該化合物が高品質ポリマーの調製においてモノマーとして使用されるためであり、このことは以下の具体例に示される。
本発明の別の実施形態において、本明細書に記載の式(I)の化合物を調製するためのプロセスがさらに提供され、これは、
窒素雰囲気下で、好適な反応器にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのトルエン溶液を導入することと、
上記溶液に、本明細書に記載の式(II)の化合物と本明細書に記載の式(III)のシランとを、約60℃~約70℃の温度で約120分の期間にわたって、等モル量加えることと、
反応混合物を、さらに約15分~30分の期間で完全に反応させることと、
反応混合物を室温まで冷却し、炭酸ナトリウムで処理することと、
約130℃の温度、100~200Torrでの減圧蒸留によりトルエンを除去することと、
約160℃~170℃の温度かつ1Torr未満で減圧蒸留して、純度が少なくとも99%であり、残留ホウ素が約5ppm未満の式(I)の化合物を得ることと、を含む。
本発明の別の実施形態において、式(IB)の(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシランを調製するためのプロセスも提供する。
当該プロセスは、
窒素雰囲気下で、好適な反応器にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのトルエン溶液を導入することと、
上記溶液に、等モル量のノルボルネンメタノール(IIB)とメチルジフェニルシラン(IIIB)とを、約100分~約120分の期間にわたって加えることと、
(C(CH)SiH (IIIB)
反応混合物を、さらに約20分の期間反応させることと、
反応混合物を室温まで冷却し、炭酸ナトリウムで処理することと、
蒸発によりトルエンを除去することと、
減圧蒸留を行い、純度が99%以上であり、残留ホウ素が約2ppm未満の式(IB)の(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシランを得ることと、を含む。本発明のプロセスの別の実施形態において、(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシランは、純度が少なくとも99.8%であり、残留ホウ素が約1ppm未満である。
説明のために提供され、本発明の範囲を限定するものではない、以下の例によって本発明はさらに説明される。
(一般)実施例
次の略語は、本明細書において本発明の特定の実施形態を説明するために採用されたいくつかの化合物、器具、および/または方法を記述するために用いられた。
NBMeOH:ノルボルネンメタノール;
DPMS:ジフェニルメチルシラン;
FAB:トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン;
Pd-1206:(アセトニトリル)ビス(トリイソプロピルホスフィン)パラジウム(酢酸塩)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩;
DANFABA:ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩;
EA:酢酸エチル;
GC-FID:ガスクロマトグラフィー-水素炎イオン化検出器;
GPC:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー;
:重量平均分子量;
PDI:分散度指数
実施例1
NBMeOSiPhMe:(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシラン
適切なサイズの撹拌反応器に、FAB(0.98g)のトルエン(2930mL)溶液を入れた。その後、反応器を封止して窒素を充填し、耐圧試験を行った。反応器は、ベントシステムに高流量の窒素を流してベントモードで運転した。反応器を65℃に加熱した。温度に到達後、NBMeOH(584g)とDPMS(971g)の混合物を反応器に定量的に加え(100分にわたって)、水素と本発明の化合物を生成させた。定量添加が完了したら、反応混合物は、この温度で20分間保持された後、室温(約25℃)まで冷却された。冷却した反応混合物に、炭酸ナトリウムの溶液(4100g、2.5wt%)を加え、30分間撹拌した。層を約30~45分間沈降させた後、下層の水層をデカントし、廃棄した。イオン交換水(4100g)でプロセスを2回繰り返した。その後、揮発性の有機物(主にトルエン)を減圧下(約100Torrおよび160℃)で除去した。
その後、得られた本発明の化合物をショートパスワイプドフィルムエバポレーターによる減圧蒸留により精製した。130℃、約1Torrにおける第1の蒸留パスにより、軽微な不純物(約5重量%)を除去した。164℃、約1Torrにおける第2の蒸留パスにより、本発明の化合物を得た(約85%回収)。本発明の化合物の純度は、GC FIDおよび収率によって決定されたように、>99%であった。残留ホウ素(FAB由来)は、約1ppmであった。
本発明の化合物の重合により、以下に示すように高品質なポリマーが得られた。
実施例1の本発明の化合物の共重合
40mLバイアルに、トルエン(15mL)、ヘキシルノルボルネン(0.8g)、実施例1の本発明の化合物(1.5g)、および1-ヘキセン(0.2g)を仕込み、80℃に加熱した。その後、無水EA0.1mL中のPd-1206(0.00044g)とDANFABA(0.00029g)との触媒溶液を反応混合物に加え、重合を開始させた。35分後、トルエン0.4mLに溶解したヘキシルノルボルネン0.2gをさらに加えた。3.5時間後、得られたポリマーの転化率は82%であった。ポリマーの分子量はGPCにより決定され、M:156,000およびPDI:3.1であった。
比較例1
NBMeOSiPhMe:(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシラン
適切なサイズの撹拌反応器に、FAB(0.98g)のトルエン(2900mL)溶液を入れた。その後、反応器を封止して窒素を充填し、耐圧試験を行った。その後、反応器は、ベントシステムに高流量の窒素を流してベントモードで運転した。その後、反応器を65℃に加熱した。NBMeOH(584g)とDPMS(971g)の混合物を反応器に定量的に仕込み(100分にわたって)、水素と本発明の化合物と生成させた。計量添加が完了したら、混合物を、反応温度を65℃に保ち、さらに20分の期間反応させた。その後、FABを失活させるために、ピリジン(26g)を密閉移送により加え、内容物を冷却し、密閉移送により排出した。その後、揮発性の有機物(主にトルエン)を減圧下のストリッピング(約100Torrおよび160℃)で除去した。
その後、得られた粗製の本発明の化合物をショートパスワイプドフィルムエバポレーターによる減圧蒸留により精製した。130℃、約1Torrにおける第1の蒸留パスにより、軽微な残留不純物(約5重量%)をさらに除去した。164℃、約1Torrにおける第2の蒸留パスにより、本発明の化合物を得た(約85%回収)。本発明の化合物の純度は、GC FIDによって決定されたように、>99%であった。残留ホウ素(FAB由来)は、約12ppmであった。
下記の例は、比較例1において製造された本発明の化合物が、低変換で劣った品質の共重合体を製造することを示している。
比較例1の本発明の化合物の共重合
40mLバイアルに、トルエン(15mL)、ヘキシルノルボルネン(0.8g)、比較例1のNBMeOSiPhMe(1.5g)、および1-ヘキセン(0.2g)を仕込み、80℃に加熱した。その後、無水EA0.1mL中のPd-1206(0.00044g)とDANFABA(0.00029g)との触媒溶液を反応混合物に仕込み、重合を開始させた。35分後、トルエン0.4mLに溶解したヘキシルノルボルネン0.2gをさらに加えた。3.5時間後、得られたポリマーの転化率は36%であった。ポリマーの分子量はGPCにより決定され、M:245,000およびPDI:2.1であった。
比較例2
NBMeOSiPhMe:(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシラン
本比較例2は、本発明のプロセスに記載の順序以外の順序で反応物を加えると、転化率が低下し、かつ、本発明の化合物の純度が低下することを示している。
温度計挿入口、撹拌子、セプタムを介したN注入口、ガス出口、オイルバブラー、および還流冷却器を備えた適切なサイズの四つ口丸底フラスコに、ノルボルネンメタノールNBMeOH(10g)およびトルエン(100mL)を仕込み、続いて、高流量のN下で、トルエン(9mL)中の10wt%溶液としてのFAB(0.82g)を加えた。この撹拌液に、ジフェニルメチルシラン(15.9g)のトルエン(80mL)溶液を、ガスの発生および発熱を制御する(温度を50℃未満に保つ)ため、ゆっくりと滴下した。添加完了(約1時間)後、反応混合物を18時間攪拌した。
その後、反応混合物を、シリカゲルプラグ(直径10cm×高さ2.5cm)でろ過した。シリカゲルプラグをトルエン(100mL×2)で洗浄し、シリカゲルケーキからの残留洗浄溶媒をTLCで確認し、目的生成物が既にプラグから溶出しきっていることを確認した。得られた溶液を少量に濃縮して、さらなる精製を行わずに、無色液体として目的物質を8.9g(収率34%)単離した。
本発明を上記実施例を挙げて説明したが、本発明は実施例に限定されず、本明細書で上述の一般的な領域を総体的に包含している。その精神および範囲から逸脱することなく、各種修正および実施形態は、行われ得る。

Claims (19)

  1. 式(I)の化合物を調製するためのプロセスであって、
    式(I)において、
    nは、1以上10以下の整数であり、ここで1つ以上のCHが、(C-C10)アルキルまたは(C-C10)パーフルオロアルキルで置換されていてもよく、
    mは、0以上2以下の整数であり、
    、R、およびRは、同一であっても異なってもよく、互いに独立して、水素、ハロゲン、メチル、エチル、直鎖状もしくは分岐鎖状の(C-C12)アルキル、(C-C12)シクロアルキル、(C-C12)ビシクロアルキル、(C-C14)トリシクロアルキル、(C-C10)アリール、(C-C10)アリール(C-C)アルキル、(C-C10)ヘテロアリール、(C-C10)ヘテロアリール(C-C)アルキル、(C-C12)アルコキシ、(C-C12)シクロアルコキシ、(C-C12)ビシクロアルコキシ、(C-C14)トリシクロアルコキシ、(C-C10)アリールオキシ(C-C)アルキル、(C-C10)ヘテロアリールオキシ(C-C)アルキル、(C-C10)アリールオキシ、(C-C10)ヘテロアリールオキシ、および、(C-C)アシルオキシからなる群より選択され、
    、R、およびRは、同一であっても異なってもよく、互いに独立して、メチル、エチル、直鎖状もしくは分岐鎖状の(C-C12)アルキル、および、置換または無置換の(C-C14)アリールからなる群より選択され、
    前記プロセスは、
    不活性雰囲気下で、好適な反応器にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの溶液を導入することと、
    前記溶液に、式(II)の化合物および式(III)のシランの混合物を、25℃~80℃の温度で、10分~120分の期間にわたり加えることと、
    SiH (III)
    反応混合物を、さらに15分~120分の期間反応させることと、
    前記反応混合物を室温まで冷却し、炭酸リチウム、重炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、および、ピリジンからなる群より選択される好適な塩基で処理することと、
    前記反応混合物を、130℃~170℃の温度で、減圧下で蒸留して、前記式(I)の化合物を得ることと、を含むプロセス。
  2. 前記式(I)の化合物が、少なくとも99%の純度である、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記式(I)の化合物が、少なくとも99.5%の純度である、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記式(I)の化合物が、少なくとも99.8%の純度である、請求項1に記載のプロセス。
  5. nが1であり、R、R、およびRがそれぞれ水素であり、Rがメチルであり、RおよびRがそれぞれフェニルである、請求項1に記載のプロセス。
  6. トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランが触媒量で存在する、請求項1に記載のプロセス。
  7. トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの使用量が、使用した式(II)の化合物のモルに基づいて0.2モル%未満である、請求項1に記載のプロセス。
  8. トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの使用量が、使用した式(II)の化合物のモルに対して、0.1モル%~0.2モル%である、請求項1に記載のプロセス。
  9. 前記不活性雰囲気が窒素である、請求項1に記載のプロセス。
  10. トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランがトルエンに溶解されている、請求項1に記載のプロセス。
  11. 式(I)の化合物を調製するためのプロセスであって、
    式(I)において、
    nは、1以上10以下の整数であり、ここで1つ以上のCHが、(C-C10)アルキルまたは(C-C10)パーフルオロアルキルで置換されていてもよく、
    mは、0以上2以下の整数であり、
    、R、およびRは、同一であっても異なってもよく、互いに独立して、水素、ハロゲン、メチル、エチル、直鎖状もしくは分岐鎖状の(C-C12)アルキル、(C-C12)シクロアルキル、(C-C12)ビシクロアルキル、(C-C14)トリシクロアルキル、(C-C10)アリール、(C-C10)アリール(C-C)アルキル、(C-C10)ヘテロアリール、(C-C10)ヘテロアリール(C-C)アルキル、(C-C12)アルコキシ、(C-C12)シクロアルコキシ、(C-C12)ビシクロアルコキシ、(C-C14)トリシクロアルコキシ、(C-C10)アリールオキシ(C-C)アルキル、(C-C10)ヘテロアリールオキシ(C-C)アルキル、(C-C10)アリールオキシ、(C-C10)ヘテロアリールオキシ、および、(C-C)アシルオキシからなる群より選択され、
    、R、およびRは、同一であっても異なってもよく、互いに独立して、メチル、エチル、直鎖状もしくは分岐鎖状の(C-C12)アルキル、および、置換または無置換の(C-C14)アリールからなる群より選択され、
    前記プロセスは、
    窒素雰囲気下で、好適な反応器にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのトルエン溶液を導入することと、
    前記溶液に、式(II)の化合物および式(III)のシランの混合物を、60℃~70℃の温度で、120分の期間にわたり加えることと、
    SiH (III)
    前記反応混合物を、さらに15分~30分の期間で完全に反応させることと、
    前記反応混合物を室温まで冷却し、炭酸ナトリウムで処理することと
    30℃の温度、および100~200Torrでの減圧蒸留によって、トルエンを除去することと
    60℃~170℃の温度、および1Torr未満で減圧蒸留して、少なくとも99%の純度であり、残留ホウ素が5ppm未満である、前記式(I)の化合物を得ることと、を含むプロセス。
  12. 前記式(I)の化合物が、少なくとも99.5%の純度であり、残留ホウ素が2ppm未満である、請求項11に記載のプロセス。
  13. nが1であり、R、R、およびRがそれぞれ水素であり、Rがメチルであり、RおよびRがそれぞれフェニルである、請求項11に記載のプロセス。
  14. トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランが触媒量で存在する、請求項11に記載のプロセス。
  15. トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの使用量が、使用した式(II)の化合物のモルに基づいて0.2モル%未満である、請求項11に記載のプロセス。
  16. トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの使用量が、使用した式(II)の化合物のモルに対して、0.1モル%~0.2モル%である、請求項11に記載のプロセス。
  17. 少なくとも99.8%の純度で(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシランを調製するための、請求項11に記載のプロセス。
  18. 式(IB)の(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシランを調製するためのプロセスであって、
    窒素雰囲気下で、好適な反応器にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのトルエン溶液を導入することと、
    前記溶液に、等モル量のノルボルネンメタノール(IIB)およびメチルジフェニルシラン(IIIB)を、100分~120分の期間にわたり加えることと、
    (C(CH)SiH (IIIB)
    反応混合物を、さらに20分の期間反応させることと、
    前記反応混合物を室温まで冷却し、炭酸ナトリウムで処理することと、
    トルエンを蒸発によって除去することと、
    減圧下で蒸留して、少なくとも99%の純度であり、残留ホウ素が2ppm未満である、式(IB)の(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシランを得ることと、を含むプロセス。
  19. (ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメトキシ)(メチル)ジフェニルシランの前記純度が少なくとも99.8%であり、残留ホウ素が1ppm未満である、請求項18に記載のプロセス。
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