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JP7852452B2 - 成形装置および弓形磁石 - Google Patents
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成形装置および弓形磁石

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Description

本開示は、成形装置および弓形磁石に関する。
上パンチと下パンチとダイスによって形成されるキャビティ内に粉末を充填してプレスすることによって弓形形状の成形体を得る粉体プレス装置において、前記弓形形状の成形体に接触する前記上パンチまたは下パンチの少なくともいずれか一方の接触面に溝を有する粉体プレス装置が特許文献1に記載されている。
特開2000-197998号公報
特許文献1の粉体プレス装置では、特許文献1の図3に示されるように、上パンチまたは下パンチの凸状湾曲面(弓形形状の成形体の内周面を形成するための面)に溝が形成されている。この溝によって、粉体プレス装置から弓形形状の成形体を取り出す際の離型性が改善される。
しかし、特許文献1の粉体プレス装置であっても、成形体の形状やサイズによっては成形体の取り出しが困難な場合があり、離型性が十分であるとは言えなかった。また、得られた成形体の内周面には溝痕が形成され、当該溝痕が焼結後の焼結体にも残存するため、後工程となる焼結体の加工工程において、当該溝痕を除去するために時間を要したり歩留まりが悪くなるなどの問題が生じる場合があった。
本開示の実施形態は、成形装置から弓形形状の成形体を取り出す際の離型性をさらに改善できる成形装置の提供を可能にする。
また、本開示の実施形態は、焼結体の加工工程において、加工が容易な弓形磁石の提供を可能にする。
本開示の限定的ではない例示的な成形装置は、
ダイと上パンチと下パンチとを含み、前記ダイと前記上パンチと前記下パンチとによって形成されるキャビティ内の磁性粉末を加圧して、外周面、内周面、周方向端面および軸方向端面を有する弓形成形体を製造する成形装置であって、
前記上パンチまたは前記下パンチは、前記内周面を形成するための凸状湾曲面と、
前記周方向端面の一部または全部を形成するための平面と、を有し、
前記平面の少なくとも一部の表面粗さRaが、前記凸状湾曲面の表面粗さRaよりも大きい。
ある実施形態において、前記平面の表面粗さRaは0.1μm以上であり、前記凸状湾曲面の表面粗さRaは0.1未満である。
ある実施形態において、前記凸状湾曲面には1μm以下のコーティング層が設けられている。
本開示の限定的ではない例示的な弓形磁石は、
外周面、内周面、周方向端面および軸方向端面を有する弓形磁石であって、
研削加工前の焼結体において、前記周方向端面の少なくとも一部の表面粗さRaが、前記内周面の表面粗さRaよりも大きい。
ある実施形態において、弓形磁石がフェライト焼結磁石である。
本開示の実施形態によれば、成形装置から弓形形状の成形体を取り出す際の離型性をさらに改善できる成形装置の提供が可能となる。
また、本開示の実施形態によれば、焼結体の加工工程において、加工が容易な弓形磁石の提供が可能となる。
実施形態の上パンチまたは下パンチを概略的に示す斜視図である。
本開示の実施形態による成形装置は、ダイと上パンチと下パンチとを含み、前記ダイと前記上パンチと前記下パンチとによって形成されるキャビティ内の磁性粉末を加圧して、外周面、内周面、周方向端面および軸方向端面を有する弓形成形体を製造する成形装置であって、前記上パンチまたは前記下パンチは、前記内周面を形成するための凸状湾曲面と、前記周方向端面の一部または全部を形成するための平面と、を有し、前記平面の少なくとも一部の表面粗さRaが、前記凸状湾曲面の表面粗さRaよりも大きいことを特徴する。
すなわち、前記特許文献1のように、上パンチまたは下パンチにおける、弓形形状の成形体の内周面を形成するため凸状湾曲面に溝を形成するのではなく、図1に示すように、上パンチまたは下パンチ1における、前記弓形成形体の前記周方向端面の一部または全部を形成するための平面2(図1の斜線部分)の少なくとも一部の表面粗さRaを、凸状湾曲面3の表面粗さRaよりも大きくする。これによって、成形装置から弓形形状の成形体を取り出す際の離型性をさらに改善できる。
本開示の実施形態において、前記平面の表面粗さRaは、平面の全体(全部)が同じ表面粗さRaになっていることが好ましいが、加工や処理の仕方によっては、部分的に異なる表面粗さRaになっている場合も想定される。しかし、この場合においても、平面の少なくとも一部、好ましくは面積割合で約50%以上の表面粗さRaが凸状湾曲面の表面粗さRaよりも大きくなっていれば、離型性を改善することができる。
前記平面の表面粗さRaは0.1μm以上が望ましく、前記凸状湾曲面の表面粗さRaは0.1未満であることが望ましい。前記平面の表面粗さRaを0.1μm以上、前記凸状湾曲面の表面粗さRaは0.1未満にするには、以下の方法を採用することができるが、これらに限られない。
(a)前記上パンチまたは下パンチの前記凸状湾曲面と前記平面とを別々に加工して、前記凸状湾曲面をRa0.1未満、前記平面をRa0.1μm以上に加工する。
(b)前記凸状湾曲面と前記平面を含む前記上パンチの下面または下パンチの上面を、Ra0.1μm以上となるように加工した後、前記凸状湾曲面のみをRa0.1未満となるように加工する。
(c)前記凸状湾曲面と前記平面を含む前記上パンチの下面または下パンチの上面を、Ra0.1未満となるように加工した後、前記平面のみをRa0.1μm以上となるように加工する。
(d)前記凸状湾曲面と前記平面を含む前記上パンチの下面または下パンチの上面を、Ra0.1μm以上となるように加工した後、前記凸状湾曲面のみにRa1μm未満となるようにコーティング層を設ける。
(e)前記凸状湾曲面と前記平面を含む前記上パンチの下面または下パンチの上面に、Ra0.1μm未満となるようにコーティング層を設けた後、前記平面のみをRa0.1μm以上なるように加工する。
前記コーティングには、例えば、PVD・CVDコーティング、TiN・TiCコーティング、硬質クロムコーティング、ニッケルコーティング、セラミックコーティング、DLCコーティングなどの公知のコーティングを採用すればよい。
本開示の実施形態において、前記周方向端面を形成するための平面を一部または全部としたのは、弓形成形体の周方向端面の全部が図1の斜線部分の平面で形成される場合と、弓形成形体の周方向端面の一部が図1の斜線部分の平面で形成され、他部がダイの内面で形成される場合(前記弓形成形体の周方向端面が軸方向断面視で「く」の字状の場合)があるからである。
本開示の実施形態による成形装置によれば、前記特許文献1に記載される粉体プレス装置のように、比較的面積が大きい前記凸状湾曲面に溝を形成しなくとも(溝加工を行わずと)、比較的面積が小さい前記平面にのみに加工などを施すことによって、離型性を改善できるため、上パンチの下面または下パンチの上面(成形面)の加工コストを低減できることができる。
また、前記特許文献1に記載される粉体プレス装置では、前記凸状湾曲面に溝を有することにより離型性が改善されるが、前記の通り、前記凸状湾曲面は比較的面積が大きく、成形体の形状やサイズによっては溝の効果が低下し、成形体の取り出しが困難になる場合がある。一方、本開示の実施形態による成形装置によれば、前記平面の表面粗さRaを、前記凸状湾曲面の表面粗さRaよりも大きくするだけで、成形体の形状やサイズを問わず、優れた離型性が得られる。すなわち、離型性をさらに改善することができる。
本開示の実施形態による成形装置によって成形された弓形成形体を焼結(焼成)することによって、外周面、内周面、周方向端面および軸方向端面を有する弓形磁石であって、研削加工前の焼結体において、前記周方向端面の少なくとも一部の表面粗さRaが、前記内周面の表面粗さRaよりも大きい、本開示の実施形態による弓形磁石が得られる。
本開示の実施形態による弓形磁石は、特許文献1の粉体プレス装置によって得られる弓形形状の成形体のように内周面に溝痕が形成されないので、後工程となる焼結体の加工工程において、焼結体に残存する当該溝痕を除去するために時間を要したり歩留まりが悪くなるなどの問題が生じ難く、加工が容易である。
前記弓形磁石は、フェライト焼結磁石や、R-T-B系焼結磁石などの希土類焼結磁石であってよいが、希土類焼結磁石よりも平均結晶粒径が小さいフェライト焼結磁石である場合に、前記効果が顕著となる。
本開示の実施形態による弓形磁石がフェライト焼結磁石の場合、例えば、以下の工程を有する製造方法によって得ることができる。
Feなどの原料粉末を混合し、混合原料粉末を得る原料粉末混合工程、
前記混合原料粉末を仮焼し、仮焼体を得る仮焼工程、
前記仮焼体を粉砕し、仮焼体の粉末を得る粉砕工程、
前記仮焼体の粉末を、上述した成形装置によって成形し、成形体を得る成形工程、
前記成形体を焼成し、焼結体を得る焼成工程。
各工程における条件などは公知の製造方法の条件などを採用することができる。
本開示の実施形態による成形装置および弓形磁石は、成形装置から弓形形状の成形体を取り出す際の離型性をさらに改善できる成形装置の提供が可能である点、焼結体の加工工程において、加工が容易な弓形磁石の提供が可能である点において、産業上の利用可能性を有する。
1 上パンチまたは下パンチ
2 平面
3 凸状湾曲面

Claims (5)

  1. ダイと上パンチと下パンチとを含み、前記ダイと前記上パンチと前記下パンチとによって形成されるキャビティ内の磁性粉末を加圧して、外周面、内周面、周方向端面および軸方向端面を有する弓形成形体を製造する成形装置であって、
    前記上パンチまたは前記下パンチは、前記内周面を形成するための凸状湾曲面と、
    前記周方向端面の一部または全部を形成するための平面と、を有し、
    前記平面の少なくとも一部の表面粗さRaが、前記凸状湾曲面の表面粗さRaよりも大きいことを特徴する成形装置。
  2. 前記平面の表面粗さRaは0.1μm以上であり、前記凸状湾曲面の表面粗さRaは0.1未満であることを特徴とする請求項1に記載の成形装置。
  3. 前記凸状湾曲面には1μm以下のコーティング層が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の成形装置。
  4. 外周面、内周面、周方向端面および軸方向端面を有する弓形磁石であって、
    研削加工前の焼結体において、前記周方向端面の少なくとも一部の表面粗さRaが、前記内周面の表面粗さRaよりも大きいことを特徴とする弓形磁石。
  5. 弓形磁石がフェライト焼結磁石であることを特徴とする請求項4に記載の弓形磁石。
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