JP7855505B2 - 抗vegfタンパク質組成物及びその製造方法 - Google Patents
抗vegfタンパク質組成物及びその製造方法Info
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本出願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含有し、その全体が参照として本明細書に組み入れられる。当該ASCIIコピーは2020年8月13日に作成され、070816-02251_SL.txtと明記され、サイズは134,385バイトである。
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関連出願の相互参照
本出願は、2020年8月13日に出願された米国仮特許出願番号第63/065,012号に対する優先権及びその恩典を主張するものであり、その内容は全体が本明細書に参照として組み入れられる。
本出願は、2020年8月13日に出願された米国仮特許出願番号第63/065,012号に対する優先権及びその恩典を主張するものであり、その内容は全体が本明細書に参照として組み入れられる。
分野
本発明は概して、抗VEGF組成物及びその製造方法に関する。
本発明は概して、抗VEGF組成物及びその製造方法に関する。
背景
タンパク質をベースとするバイオ医薬組成物は、眼科疾患、がん、自己免疫疾患、感染症、並びに他の疾患及び障害の治療薬である、研究目的の重要な製品として台頭してきた。バイオ医薬品は、製薬産業の急速に成長している製品区分の1つである。
タンパク質をベースとするバイオ医薬組成物は、眼科疾患、がん、自己免疫疾患、感染症、並びに他の疾患及び障害の治療薬である、研究目的の重要な製品として台頭してきた。バイオ医薬品は、製薬産業の急速に成長している製品区分の1つである。
血管内皮細胞に対し選択性を有する細胞由来の二量体マイトジェンのクラスは、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)と同定され、かつこの名称で呼ばれている。
持続的な血管新生は、乾癬、関節リウマチ、血管腫、血管線維腫、糖尿病性網膜症、及び血管新生緑内障などの特定疾患を引き起こしたり、悪化させたりする可能性がある。VEGF活性の阻害薬は、こうした疾患、並びに他のVEGF誘発性病理学的血管新生及び血管透過性状態、例えば腫瘍血管形成の治療薬として有用である。アンジオポエチン及び血管内皮増殖因子(VEGF)ファミリーのメンバーは、血管内皮細胞に対して主に特異性があると考えられている唯一の成長因子である。
いくつかの眼障害は、病理学的血管新生に関連する。例えば、加齢黄斑変性(AMD)の発症は、脈絡膜新生血管(CNV)と呼ばれるプロセスに関連する。CNVからの漏出により、黄斑浮腫、及び視力喪失の原因となる黄斑下の分泌液の集合を引き起こす。糖尿病性黄斑浮腫(DME)は、血管新生成分を有する別の眼障害である。DMEは糖尿病患者における中程度の視力喪失の最も広く認められている原因であり、網膜の血管に悪影響を与える疾患である糖尿病性網膜症の一般的な合併症である。臨床的に重要なDMEは、鮮明な直視に関係している網膜の感光部分である黄斑の中心へ分泌液が漏出する時に発生する。黄斑中に分泌液が存在することで、重症の視力喪失又は失明を引き起こす可能性がある。
例えばVEGFトラップのEylea(アフリベルセプト)といった様々なVEGF阻害薬は、こうした眼障害を処置するために承認されている。
概要
本発明は、融合タンパク質である、VEGFトラップタンパク質であるアフリベルセプトを含む、抗VEGFタンパク質に関する。本発明はまた、新規の抗VEGFタンパク質、アフリベルセプトMiniTrap又はVEGF MiniTrap(特に明記しない限り、MiniTrapと総称される)に関する。本明細書では、関心対象のタンパク質を産生する効率的かつ効果的な手段を提供する製造様式を含む、これらの抗VEGFタンパク質を作製する方法を開示する。一態様においては、本発明は抗VEGFタンパク質を産生する合成培地(CDM)の使用を目的に行われる。特定の態様においては、関心対象のCDMは使用時、タンパク質試料を産生するCDMであり、この試料は黄褐色であり、酸化種を含み得る。更に本出願では、アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントは、付随する製造方法と共に開示される。
本発明は、融合タンパク質である、VEGFトラップタンパク質であるアフリベルセプトを含む、抗VEGFタンパク質に関する。本発明はまた、新規の抗VEGFタンパク質、アフリベルセプトMiniTrap又はVEGF MiniTrap(特に明記しない限り、MiniTrapと総称される)に関する。本明細書では、関心対象のタンパク質を産生する効率的かつ効果的な手段を提供する製造様式を含む、これらの抗VEGFタンパク質を作製する方法を開示する。一態様においては、本発明は抗VEGFタンパク質を産生する合成培地(CDM)の使用を目的に行われる。特定の態様においては、関心対象のCDMは使用時、タンパク質試料を産生するCDMであり、この試料は黄褐色であり、酸化種を含み得る。更に本出願では、アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントは、付随する製造方法と共に開示される。
アフリベルセプトの製造
本開示は、細胞培地を使用するアフリベルセプトの製造を説明する。一実施形態において、細胞培養培地は合成培地(「CDM」)である。CDMは、これがタンパク質を含まず動物由来成分を使用しない合成製剤であり、培地の組成物に関して確実性が存在することから、多くの場合使用される。別の実施形態において、細胞培養培地はダイズ加水分解培地である。
本開示は、細胞培地を使用するアフリベルセプトの製造を説明する。一実施形態において、細胞培養培地は合成培地(「CDM」)である。CDMは、これがタンパク質を含まず動物由来成分を使用しない合成製剤であり、培地の組成物に関して確実性が存在することから、多くの場合使用される。別の実施形態において、細胞培養培地はダイズ加水分解培地である。
一実施形態において、組換えタンパク質を産生する方法は、(a)関心対象の組換えタンパク質を発現させるために遺伝子改変された宿主細胞を提供する工程、(b)この細胞が関心対象の組換えタンパク質を発現する好適な条件の下で、宿主細胞をCDM中で培養する工程、及び(c)この細胞によって産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収する工程、を含む。一態様においては、関心対象の組換えタンパク質は抗VEGFタンパク質である。特定の態様においては、抗VEGFタンパク質は、アフリベルセプト及び組換えMiniTrap(その例は、米国特許第7,279,159号に開示される)、アフリベルセプトscFv及び他の抗VEGFタンパク質からなる群から選択される。好ましい態様において、関心対象の組換えタンパク質はアフリベルセプトである。
本実施形態の一態様においては、アフリベルセプトは好適な宿主細胞内で発現される。こうした宿主細胞の非限定的な例としては、CHO、CHO K1、EESYR(登録商標)、NICE(登録商標)、NS0、Sp2/0、胎児腎細胞、及びBHKが挙げられるがこれらに限定されない。
好適なCDMとしては、ダルベッコ改変イーグル(DME)培地、ハム栄養混合物、Excell培地、及びIS CHO-CD培地が挙げられる。当業者に公知である他のCDMはまた、本発明の範囲内で企図されている。特定の態様においては、好適なCDMはCDM1B(Regeneron)又はExcell Advanced Medium(SAFC)である。
一実施形態において、アフリベルセプトを含むCDM培養物からの清澄化された回収試料は、捕捉クロマトグラフィー手順に供される。一態様においては、捕捉工程は、例えばプロテインAを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順である。更なる態様において、アフィニティー手順の溶出液は特定の色を呈する。例えばこの溶出液は黄褐色を呈し得る。以下でより詳細に説明するように、色は(i)定性的な外観検査を行う欧州の色標準「BY」、又は(ii)BYシステムよりも定量的である比色アッセイ(CIE L*、a*、b*(又はCIELAB)を使用して評価することができる。ただしいずれの場合においても、複数の試料間での色評価は、意味ある調査であることを保証するために、タンパク質濃度に対して正規化されなければならない。例えば、以下の実施例9を参照すると、プロテインAの溶出液は、およそ2.52の「b*」値を有し、これはおよそBY5のBY値に対応する(プロテインA溶出液において、5g/Lタンパク質濃度にて測定した場合)。プロテインA溶出液の色を別の試料と比較する場合には、続いてその比較は同じタンパク質濃度で行われなければならない。CIELAB色空間におけるb*値は試料の呈色を表すために使用され、青色(-)から黄色(+)までカバーしている。別の試料と比較して試料のb*値がより高くなることは、他の試料と比較して試料中の黄褐色の呈色がより濃くなることを示す。
一実施形態において、アフリベルセプトは、CDMを使用してアフリベルセプトを発現するために遺伝子改変された宿主細胞から産生される。一態様においては、アフリベルセプトの別の種又はバリアントもまた産生される。これらのバリアントには、オキソバリアントとして総称される、1つ以上の酸化アミノ酸残基を含む、アフリベルセプトアイソフォームが含まれる。アフリベルセプト及びそのオキソバリアントを含む、CDMを使用して製造された清澄化された回収試料は、捕捉クロマトグラフィー手順に供され得る。一態様においては、捕捉工程は、例えばプロテインAカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順である。黄褐色を示し得る又は示すことがない、アフィニティー溶出液から抽出された試料を、例えば液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析する場合、アフリベルセプトの1つ以上の酸化バリアントを検出することができる。ヒスチジン及び/又はトリプトファン残基を含むがこれらに限定されない変性アフリベルセプトの特定のアミノ酸残基は、酸化されることが示されている。一態様においては、バリアントは1つ以上のメチオニン残基及び他の残基の酸化を含むことができる。以下を参照されたい。
別の態様において、バリアントは、N-ホルミルキヌレニンを形成する、1つ以上のトリプトファン残基の酸化を含むことができる。更なる態様において、バリアントは、モノ-ヒドロキシルトリプトファンを形成する、1つ以上のトリプトファン残基の酸化を含むことができる。特定の態様においては、タンパク質バリアントは、ジ-ヒドロキシルトリプトファンを形成する、1つ以上のトリプトファン残基の酸化を含むことができる。特定の態様においては、タンパク質バリアントは、トリ-ヒドロキシルトリプトファンを形成する、1つ以上のトリプトファン残基の酸化を含むことができる。
別の態様において、バリアントは、以下からなる群から選択される、1つ以上の修飾を含むことができる:例えば1つ以上のアスパラギンの脱アミド化;1つ以上のアスパラギン酸のイソアスパルタート及び/又はAsnへの変換;1つ以上のメチオニンの酸化;1つ以上のトリプトファンのN-ホルミルキヌレニンへの酸化;1つ以上のトリプトファンのモノ-ヒドロキシルトリプトファンへの酸化;1つ以上のトリプトファンのジ-ヒドロキシルトリプトファンへの酸化;1つ以上のトリプトファンのトリ-ヒドロキシルトリプトファンへの酸化;1つ以上のアルギニンのArg3-デオキシグルコソン化;C末端グリシンの除去;及び1つ以上のグリコシル化されていないグリコサイトの存在。
別の実施形態において、本発明はアフリベルセプトの製造方法に関する。一態様においては、アフリベルセプト及びそのバリアントを含む、清澄化された回収試料は、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーといった捕捉工程に供される。アフィニティー工程に続き、アフィニティー溶出液は、イオン交換クロマトグラフィーに供することができる。イオン交換クロマトグラフィーは、陽イオン交換クロマトグラフィー又は陰イオン交換クロマトグラフィーのいずれかであり得る。以下で更に述べられる混合モード又はマルチモーダルクロマトグラフィー、及び他のクロマトグラフィー手順が、本実施形態の範囲内にあることもまた企図されている。特定の態様においては、イオン交換クロマトグラフィーは陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)である。AEXを使用するための好適な条件は、約8.3~約8.6のpHであるトリス塩酸塩を含むがこれに限定されない。例えば約8.3~約8.6のpHであるトリス塩酸塩を使用して平衡化した後、試料をAEXカラムに負荷する。カラムの負荷後、カラムを例えば平衡化バッファを使用し、1回又は複数回洗浄することができる。特定の態様において、大部分のオキソバリアントがAEXカラムの固定相に保持され、カラムをストリップした際に得ることができる一方で、大量のオキソバリアントが存在しないアフリベルセプトを含む画分はフロースルー画分中で収集され得るように、使用する条件が、アフリベルセプト及びその酸化バリアントの差動的なクロマトグラフィー挙動を促進させることができる。以下実施例2及び図11を参照されたい。図11及び実施例2を参照すると、オキソバリアントに関する変化は、異なる製造工程間で観察され得る。例えば、この変化は「トリプトファン酸化レベル(%)」セクション(特異的には「W138(+16)」カラム)にてデータにより例示され得る。ここで、オキソバリアント(特異的にはオキソ-トリプトファン)は、AEXクロマトグラフィー(AEX分離2)後、負荷試料中の約0.131%からフロースルー試料中では約0.070%になったことが観察可能であり、これは、AEXを使用したアフリベルセプトのオキソバリアント中で減少があったことを示す。
色を軽減又は最小化するため、イオン交換が使用され得る。本実施形態の一態様においては、清澄化された回収試料は、例えばプロテインAアフィニティークロマトグラフィーを使用する捕捉クロマトグラフィーに供される。アフィニティーカラムは溶出され、それに割り当てられた特定のBY及び/又はb*値を有する第1色を有する。続いて、このプロテインA溶出液は、陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)などのイオン交換クロマトグラフィーに供される。イオン交換カラムを洗浄し、フロースルーを収集し、それに割り当てられた特定のBY及び/又はb*値を有する第2色を有する。特定の態様において、第1色の色値(「BY」又は「b*」のいずれか)は第2色とは異なる。更なる態様において、プロテインA溶出液の第1色は、それぞれBY及び/又はb*値により反映されるように、AEXフロースルーの第2色と比較した場合、より黄褐色を有する。典型的には、プロテインA溶出液の第1色と比較したときには、AEX後の第2色の黄褐色は減少している。例えば、陰イオン交換の使用により、AEX後、b*値は約3.06(第1色)から約0.96(第2色)へと、プロテインA溶出液試料において観察される黄褐色は減少した。以下の実施例2、表2~3を参照されたい。
本実施形態の一態様において、AEXカラム用の平衡化バッファ及び洗浄バッファの両方のpHは、約8.30~約8.60であり得る。別の態様において、AEXカラム用の平衡化バッファ及び洗浄バッファの両方の伝導度は、約1.50~約3.00mS/cmであり得る。
本実施形態の一態様において、平衡化バッファ及び洗浄バッファは約50mMのトリス塩酸であり得る。一態様においては、ストリップバッファは、2Mの塩化ナトリウム又は1Nの水酸化ナトリウム、又はその両方を含む(表2-2を参照されたい)。
本実施形態は、特定の順序ではない、1つ以上の工程の追加、例えば疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、アフィニティークロマトグラフィー、マルチモーダルクロマトグラフィー、ウイルス不活化(例えば低pHを使用)、ウイルスろ過、及び/又は限外ろ過/透析ろ過、並びに他の周知のクロマトグラフィー工程を含むことができる。
一実施形態において、抗VEGFタンパク質は、以下のように1つ以上のアスパラギンにてグリコシル化される:G0-GlcNAcグリコシル化、G1-GlcNAcグリコシル化、G1S-GlcNAcグリコシル化、G0グリコシル化、G1グリコシル化、G1Sグリコシル化、G2グリコシル化、G2Sグリコシル化、G2S2グリコシル化、G0Fグリコシル化、G2F2Sグリコシル化、G2F2S2グリコシル化、G1Fグリコシル化、G1FSグリコシル化、G2Fグリコシル化、G2FSグリコシル化、G2FS2グリコシル化、G3FSグリコシル化、G3FS3グリコシル化、G0-2GlcNAcグリコシル化、Man4グリコシル化、Man4_A1G1グリコシル化、Man4_A1G1S1グリコシル化、Man5グリコシル化、Man5_A1G1グリコシル化、Man5_A1G1S1グリコシル化、Man6グリコシル化、Man6_G0+リン酸グリコシル化、Man6+リン酸グリコシル化、及び/又はMan7グリコシル化。一態様において、抗VEGFタンパク質はアフリベルセプト、抗VEGF抗体又はVEGF MiniTrapであり得る。
一態様において、抗VEGFタンパク質の組成物のグリコシル化プロファイルは、以下である:約40%~約50%の総フコシル化グリカン、約30%~約55%の総シアリル化グリカン、約6%~約15%のマンノース-5、及び約60%~約79%のガラクトシル化グリカン(実施例6を参照されたい)。一態様において、抗VEGFタンパク質は約32.4%のアスパラギン123残基、及び/又は約27.1%のアスパラギン196残基にてMan5グリコシル化を有する。
一実施形態において、このプロセスは薬学的に許容される賦形剤を使用して原薬を製剤化することを更に含み得る。本実施形態の一態様において、薬学的に許容される賦形剤は、以下:水、緩衝剤、糖、塩、界面活性剤、アミノ酸、ポリオール、キレート剤、乳化剤、及び保存剤から選択され得る。当業者に周知の他の賦形剤は、本実施形態の範囲内である。
本実施形態の一態様において、製剤はヒト対象への投与に好適であり得る。特に、投与は、硝子体内注射により影響を受ける可能性がある。一態様において、この製剤は約40~約200mg/mLの関心対象のタンパク質を有し得る。
製剤は、加齢黄斑変性症(例えば湿性又は乾性)、黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、脈絡膜新生血管(CNV)、虹彩新生血管、血管新生緑内障、緑内障の術後線維症、増殖性硝子体網膜症(PVR)、視神経円板血管新生、角膜血管新生、網膜血管新生、硝子体血管新生、パンヌス、翼状片、血管性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫に罹っている対象における糖尿病性網膜症、又は糖尿病性網膜症(例えば、非増殖性糖尿病性網膜症(例えば、約47又は53の糖尿病性網膜症の重症度スコア(DRSS)レベルによって特徴付けられる)又は増殖性糖尿病性網膜症(例えばDMEに罹患していない対象における)を含み得る血管新生性眼障害を、処置又は予防する方法として使用され得る。
VEGF MiniTrapの製造
本開示は、アフリベルセプトの改変バージョンの製造を説明し、このFc部分は、取り除かれるか又は存在しておらず、アフリベルセプトMiniTrap又はVEGF MiniTrapと称される。このMiniTrapは、合成培地(CDM)又はダイズ加水分解培地を含む細胞培養培地にて産生され得る。
本開示は、アフリベルセプトの改変バージョンの製造を説明し、このFc部分は、取り除かれるか又は存在しておらず、アフリベルセプトMiniTrap又はVEGF MiniTrapと称される。このMiniTrapは、合成培地(CDM)又はダイズ加水分解培地を含む細胞培養培地にて産生され得る。
一実施形態において、MiniTrapはCDMを使用して産生される。MiniTrap製造の一態様において、全長アフリベルセプトは、好適な宿主を使用し及び好適な条件の下で産生され、更に処理され、それによりFc部分が酵素的に除去され、結果MiniTrapが得られる。代替的には、MiniTrapをコードした遺伝子(例えば、そのFc部分が存在しないアフリベルセプトをコードしたヌクレオチド配列)は、好適な宿主細胞を使用し、好適な条件の下で産生され得る。
一実施形態において、MiniTrapの製造方法は、全長アフリベルセプト融合タンパク質の産生、これに続くFc領域の切断を含む。一態様において、この方法は、いわゆる全長アフリベルセプト融合タンパク質(その全体の教示が本明細書に参照として組み入れられる米国特許第7,279,159号を参照されたい)といった組換えタンパク質を産生することに関与し、これは(a)全長アフリベルセプトを発現させるために遺伝子改変された宿主細胞を提供する工程、(b)細胞が全長アフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、宿主細胞をCDM中で培養する工程、(c)この細胞によって産生された全長アフリベルセプトの調製物を回収する工程、及び(d)全長アフリベルセプトを、融合タンパク質のFc部分の除去に特異的な酵素的切断に供する工程、を含む。別の態様において、アフリベルセプトをコードしたヌクレオチド配列からそのFc部分を差し引いたものは、当業者に周知の好適な条件の下で、好適な宿主細胞から発現される(米国特許第7,279,159号を参照されたい)。
本実施形態の一態様においては、アフリベルセプトは好適な宿主細胞内で発現される。こうした宿主細胞の非限定的な例としては、CHO、CHO K1、EESYR(登録商標)、NICE(登録商標)、NS0、Sp2/0、胎児腎細胞、及びBHKが挙げられるがこれらに限定されない。
好適なCDMとしては、ダルベッコ改変イーグル(DME)培地、ハム栄養混合物、EX-CELL培地(SAFC)、及びIS CHO-CD培地(Irvine)が挙げられる。当業者に公知である他のCDMはまた、本発明の範囲内で企図されている。特定の態様においては、好適なCDMは、CDM1B(Regeneron)又はExcell培地(SAFC)である。
一態様において、MiniTrapの製造中、関心対象のタンパク質(すなわち、アフリベルセプト融合タンパク質及び/又はMiniTrap)及びそのバリアント(オキソバリアントを含む)を含む試料は、特定の色特性、すなわち黄褐色を呈し得る。例えば、アフィニティークロマトグラフィー工程からの溶出液試料は、BY及び/又はb*システムを使用して測定された特定の黄褐色を呈することができる(以下、実施例2及び9を参照されたい)。「試料」向けの例示的な供給源としては、例えばプロテインAといったアフィニティークロマトグラフィーを含む;この試料はイオン交換クロマトグラフィー手順のフロースルー画分から得ることができる;また、この試料はイオン交換カラムのストリップから得ることができる。当業者に周知である製造プロセス中に、試料を分析可能である他の供給源が存在する。上述のように、及び以下に更に詳細に説明するように、色は、(i)定性的な外観検査を行う欧州の色標準「BY」、又は(ii)BYシステムよりも定量的である比色アッセイ(CIELAB)を使用して、評価することができる。ただしいずれの場合においても、複数の試料間での色評価は、試料間で意味ある調査であることを保証するために、例えばタンパク質濃度を使用し、正規化されなければならない。
本実施形態の一態様において、全長アフリベルセプト融合タンパク質は、例えばプロテアーゼ又は酵素的に活性であるそれらのバリアントを使用したタンパク質分解性消化を使用してVEGF MiniTrapを生み出すために、酵素処理(「切断動作」)に供され得る。本実施形態の一態様において、プロテアーゼは、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)(IdeS)の免疫グロブリン分解酵素であり得る。別の態様において、プロテアーゼは、トロンビントリプシン、エンドプロテイナーゼArg-C、エンドプロテイナーゼAsp-N、エンドプロテイナーゼGlu-C、外膜プロテアーゼT(OmpT)、IdeS、キモトリプシン、ペプシン、サーモリシン、パパイン、プロナーゼ、又は黒麹菌(Aspergillus Saitoi)由来のプロテアーゼであり得る。一態様において、プロテアーゼはシステインプロテアーゼであり得る。本実施形態の特定の態様において、プロテアーゼはIdeSであり得る。別の態様において、プロテアーゼはIdeSのバリアントであり得る。IdeSのバリアントの非限定的な例を以下にて説明する。このバリアントは、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16からなる群に記載されるようなアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む。一態様において、プロテアーゼはアガロース又は別の好適なマトリックス上に固定され得る。
一態様において、関心対象のタンパク質(そのバリアントも伴う)は、CDMを使用して産生される。特定の態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト又はMiniTrapを含む。バリアントは、1つ以上の酸化アミノ酸残基、総称してオキソバリアントを含む。酸化残基の例としては、1つ以上のヒスチジン及び/又はトリプトファン残基を含むがこれらに限定されず、LC-MSを使用する他の酸化残基もまた検出され、これは酸化メチオニンなど以下で説明される。AEXなど、続くクロマトグラフィーを使用し、所与の試料中の関心対象のタンパク質からこれらのオキソバリアントを単離することができ、これは本明細書にて説明される。
一態様において、バリアントはN-ホルミルキヌレニンを形成する、1つ以上のトリプトファン残基の酸化を含むことができる。更なる態様において、バリアントは、モノ-ヒドロキシルトリプトファンを形成する、1つ以上のトリプトファン残基の酸化を含むことができる。特定の態様においては、タンパク質バリアントは、ジ-ヒドロキシルトリプトファンを形成する、1つ以上のトリプトファン残基の酸化を含むことができる。特定の態様においては、タンパク質バリアントは、トリ-ヒドロキシルトリプトファンを形成する、1つ以上のトリプトファン残基の酸化を含むことができる。
別の態様において、オキソバリアントは、以下からなる群から選択される、1つ以上の修飾を含むことができる:1つ以上のアスパラギン残基の脱アミド化;1つ以上のアスパラギン酸のイソアスパルタート及び/又はAsnへの変換;1つ以上のメチオニン残基の酸化;1つ以上のトリプトファン残基を酸化することによるN-ホルミルキヌレニンの形成;1つ以上のトリプトファン残基を酸化することによるモノ-ヒドロキシルトリプトファンの形成;1つ以上のトリプトファン残基を酸化することによるジ-ヒドロキシルトリプトファンの形成;1つ以上のトリプトファン残基を酸化することによるトリ-ヒドロキシルトリプトファンの形成;1つ以上のアルギニン残基のArg3-デオキシグルコソン化;C末端グリシンの除去;及び1つ以上のグリコシル化されていないグリコサイトの存在。
一実施形態において、MiniTrapタンパク質の製造方法は、(a)第1クロマトグラフィープラットフォーム上にて全長アフリベルセプト融合タンパク質を捕捉する工程、及び(b)アフリベルセプトを切断し、それによりMiniTrapタンパク質、すなわちそのFcドメインが存在しないアフリベルセプトを形成する工程、を含む。一態様において、第1クロマトグラフィー支持体は、アフィニティークロマトグラフィー媒体、イオン交換クロマトグラフィー媒体、又は疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を含む。特定の態様において、第1クロマトグラフィープラットフォームは、プロテインAといったアフィニティークロマトグラフィープラットフォームを含む。更なる態様において、捕捉工程(a)のタンパク質は、切断工程(b)の前に第1クロマトグラフィープラットフォームから溶出される。加えて更なる態様において、第2捕捉工程が切断工程(b)の後に続く。特定の態様において、この第2捕捉工程は、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーなどのアフィニティークロマトグラフィーにより促進され得る。この第2捕捉工程のフロースルー(MiniTrapを含む)は、第1色、例えば黄褐色を有し、特定のBY及び/又はb*値を有すると測定される。例えば、以下の実施例9を参照されたい。加えて、この第2捕捉フロースルーのLC-MS分析は、MiniTrapの1つ以上の残基が酸化されているオキソバリアントの存在を実証する(以下、実施例9を参照されたい)。
更なる態様において、第2捕捉フロースルーは、AEXなどのイオン交換クロマトグラフィーに供され得る。このAEXカラムは好適なバッファを使用して洗浄され、本質的にMiniTrapを含むAEXフロースルー画分が収集され得る。このAEXフロースルー画分は、特定のBY及び/又はb*値を有する黄褐色である第2色を有し得る。更なる態様において、第1色(第2捕捉工程からのフロースルー)及び第2色(イオン交換手順のフロースルー)は、BY及び/又はb*システムのいずれかにより測定されるような異なる色を有する。一態様において、第2色は、AEX後にBY及び/又はb*値のいずれかを使用して第1色と比較するときには、黄褐色の減少を実証する。
別の実施形態において、工程(b)の切断動作は、クロマトグラフィーのカラムを使用して実施され得、この切断動作は例えば酵素活性であり、カラムマトリックスに付着又は固定化されている。工程(b)にて使用されるカラムは、既に言及され、かつ以下にてより完全に説明されるプロテアーゼのうち1つ以上を含み得る。
一実施形態において、イオン交換クロマトグラフィー手順は、陰イオン交換(AEX)クロマトグラフィー媒体を含み得る。別の態様において、イオン交換クロマトグラフィー媒体は、陽イオン交換(CEX)クロマトグラフィー媒体を含み得る。AEXを使用するための好適な条件は、約8.3~約8.6のpHであるトリス塩酸塩を含むがこれに限定されない。例えば約8.3~約8.6のpHであるトリス塩酸塩を使用して平衡化した後、試料をAEXカラムに負荷する。カラムの負荷後、カラムを例えば平衡化バッファを使用し、1回又は複数回洗浄することができる。特定の態様において、オキソバリアントがAEXカラムに実質的に保持され、カラムをストリップした際に収集され得る一方で、MiniTrapがフロースルー画分中に実質的に存在するように、使用する条件は、AEXを用いてMiniTrap及びそのオキソバリアントの差動的なクロマトグラフィー挙動を促進させることができる(以下の実施例9を参照されたい)。
一例において、製造の異なる段階からの試料を、色及びオキソバリアントの存在について分析した。実施例9を参照すると、アフィニティーフロースループール(第2プロテインAアフィニティー工程からのフロースルー)は、約1.58の第1b*値を有した(表9-3を参照されたい)。この第2アフィニティーフロースルーをAEXに供した。AEXフロースルーは、約0.50の第2b*値を有し、これは、AEXの使用後、黄褐色が著しく減少したことを示している。AEXカラムのストリップによりストリップ試料を得、約6.10の第3b*値が観察され、これはこのストリップ試料が、負荷又はフロースルーのいずれかと比較したときに、より黄褐色を有することを示していた。
再び実施例9を参照すると、オキソバリアント分析もまた実施された。分析される試料はアフィニティーフロースループール(第2プロテインAアフィニティー溶出液)、AEXフロースルー、及びAEXストリップであった。表9-5及び表9-6を参照すると、オキソバリアントに関する変化は、異なる製造工程間で観察され得る。例えば、この変化は「トリプトファン酸化レベル(%)」セクション(特異的には「W58(+16)」カラム)にてデータにより例示され得る。ここで、オキソバリアント(特異的にはオキソ-トリプトファン)は、AEXクロマトグラフィー後、負荷試料中の約0.055%からフロースルー試料中では約0.038%になったことが観察可能であり、これは、AEX後のオキソバリアント中で減少があったことを示す。AEXストリップを分析し、オキソトリプトファン種の割合は約0.089%であることが見出された。このストリップ値を、負荷量(及びフロースルー)と比較すると、このオキソバリアントの大部分がAEXカラム上に保持されていることが明らかであった。
本実施形態は、特定の順序ではない、1つ以上の工程の追加、例えば疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、マルチモーダルクロマトグラフィー、ウイルス不活化(例えば低pHを使用)、ウイルスろ過、及び/又は限外ろ過/透析ろ過を含むことができる。
本発明の一実施形態は、樹脂を含むクロマトグラフィーカラムの再生方法に関する。本実施形態の一態様において、樹脂は固定化された加水分解剤を有する。本実施形態の更なる別の態様において、樹脂は固定化されたプロテアーゼ酵素を含む。本実施形態の更なる別の態様において、樹脂はFabRICATOR(登録商標)樹脂又は樹脂の変異体である。本実施形態の一態様において、樹脂を含むカラムの再生方法により、樹脂の反応効率が向上する。
本実施形態の一態様において、樹脂を含むカラムの再生方法は、酢酸とカラム樹脂をインキュベートすることを含む。一態様において、使用される酢酸の濃度は約0.1M~約2Mである。一態様においては、酢酸の濃度は約0.5Mである。一態様において、樹脂は少なくとも約10分間インキュベートされる。別の態様において、樹脂は少なくとも約30分間インキュベートされる。本実施形態の更に別の態様において、樹脂は少なくとも約50分間インキュベートされる。本実施形態の更に別の態様において、樹脂は少なくとも約100分間インキュベートされる。本実施形態の更に別の態様において、樹脂は少なくとも約200分間インキュベートされる。本実施形態の更に別の態様において、樹脂は少なくとも約300分間インキュベートされる。
任意選択で、カラム樹脂は塩酸グアニジン(Gu-HCl)で更にインキュベートされる。一態様において、酢酸を含まないGu-HClを使用してカラム樹脂を再生する。使用されるGu-HClの濃度は約1N~約10Nである。別の態様において、Gu-HClの濃度は約6Nである。更なる態様において、カラム樹脂は、再生剤(酢酸、Gu-HCl)と少なくとも約10分間インキュベートされ得る。更に別の態様において、樹脂は少なくとも約30分間インキュベートされる。更に別の態様において、樹脂は少なくとも約50分間インキュベートされる。更に別の態様において、当該樹脂は少なくとも約100分間インキュベートされる。
一実施形態において、樹脂を含むカラムはエタノール中で保管される。一態様において、カラムはエタノール中に保管され、このエタノールの割合は約5%v/v~約20%v/vである。特定の態様において、カラムは20%v/vエタノールを使用して保管される。
一実施形態において、このプロセスは、薬学的に許容される賦形剤を使用して、VEGF MiniTrapを製剤化することを更に含み得る。一態様において、薬学的に許容される賦形剤は、以下:水、緩衝剤、糖、塩、界面活性剤、アミノ酸、ポリオール、キレート剤、乳化剤、及び保存剤から選択され得る。当業者に周知の他の賦形剤は、本実施形態の範囲内である。
本発明の製剤は、ヒト対象への投与に好適である。本実施形態の一態様において、投与は、硝子体内注射により行うことができる。一態様において、この製剤は、約40~約200mg/mLの関心対象のタンパク質を有し得る。特定の態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト又はアフリベルセプトMiniTrapのいずれかである。
製剤は、加齢黄斑変性症(例えば湿性又は乾性)、黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、脈絡膜新生血管(CNV)、虹彩新生血管、血管新生緑内障、緑内障の術後線維症、増殖性硝子体網膜症(PVR)、視神経円板血管新生、角膜血管新生、網膜血管新生、硝子体血管新生、パンヌス、翼状片、血管性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫に罹っている対象における糖尿病性網膜症、又は糖尿病性網膜症(例えば、非増殖性糖尿病性網膜症(例えば、約47又は53の糖尿病性網膜症の重症度スコア(DRSS)レベルによって特徴付けられる)又は増殖性糖尿病性網膜症(例えばDMEに罹患していない対象における)を含み得る血管新生性眼障害を処置又は予防する方法で使用され得る。
IdeSのバリアント
本開示は、VEGF MiniTrapを産生するための、IdeS(FabRICATOR)(配列番号1)又はIdeSバリアントである他のポリペプチド(配列番号2~16)の使用を説明する。IdeS(配列番号1)は、87位、130位、182位、及び/又は274位におけるアスパラギン残基を含む(以下の配列番号1では太字かつイタリック体にて「N*」と示される)。これらの位置のアスパラギンは、アスパラギン以外のアミノ酸に変異され、IdeSバリアントを形成することができる(変異した(1つ以上の)アミノ酸は、イタリック体かつ下線で強調された(1つ以上の)アミノ酸として示されている):
本開示は、VEGF MiniTrapを産生するための、IdeS(FabRICATOR)(配列番号1)又はIdeSバリアントである他のポリペプチド(配列番号2~16)の使用を説明する。IdeS(配列番号1)は、87位、130位、182位、及び/又は274位におけるアスパラギン残基を含む(以下の配列番号1では太字かつイタリック体にて「N*」と示される)。これらの位置のアスパラギンは、アスパラギン以外のアミノ酸に変異され、IdeSバリアントを形成することができる(変異した(1つ以上の)アミノ酸は、イタリック体かつ下線で強調された(1つ以上の)アミノ酸として示されている):
一実施形態において、ポリペプチドは、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16からなる群に記載されるような単離されたアミノ酸配列の全長にわたり、少なくとも70%の配列同一性を含む単離されたアミノ酸配列を有する。一態様において、単離されたアミノ酸配列は、単離されたアミノ酸配列の全長にわたり少なくとも約80%の配列同一性を有する。別の態様において、単離されたアミノ酸配列は、単離されたアミノ酸配列の全長にわたり少なくとも約90%の配列同一性を有する。別の態様において、単離されたアミノ酸配列は、単離されたアミノ酸配列の全長にわたり約100%の配列同一性を有する。一態様において、ポリペプチドは、標的タンパク質を断片へと切断することが可能であり得る。特定の態様において、標的タンパク質はIgGである。別の態様において、標的タンパク質は融合タンパク質である。更に別の態様において、断片はFab断片及び/又はFc断片を含み得る。
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16。
本開示はまた、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16からなる群に記載されるような単離されたアミノ酸配列の全長にわたり、少なくとも70%の配列同一性を含む単離されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする、単離された核酸分子を含む。一態様において、単離されたアミノ酸配列は、単離されたアミノ酸配列の全長にわたり少なくとも約80%の配列同一性を有する。別の態様において、単離されたアミノ酸配列は、単離されたアミノ酸配列の全長にわたり少なくとも約90%の配列同一性を有する。別の態様において、単離されたアミノ酸配列は、単離されたアミノ酸配列の全長にわたり約100%の配列同一性を有する。一態様において、ポリペプチドは、標的タンパク質を断片へと切断することが可能であり得る。特定の態様において、標的タンパク質はIgGである。別の特定の態様において、標的タンパク質は融合タンパク質である。更に別の特定の態様において、断片はFab断片及び/又はFc断片を含み得る。
本開示はまた、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16からなる群に記載されるような単離されたアミノ酸配列の全長にわたり、少なくとも70%の配列同一性を含む単離されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸を含むベクターを含む。一態様において、核酸分子は宿主細胞内でその発現を指示することが可能である発現制御配列に作動可能に連結される。一態様において、ベクターはプラスミドである。一態様において、単離されたアミノ酸配列は、単離されたアミノ酸配列の全長にわたり少なくとも約80%の配列同一性を有する。別の態様において、単離されたアミノ酸配列は、単離されたアミノ酸配列の全長にわたり少なくとも約90%の配列同一性を有する。別の態様において、単離されたアミノ酸配列は、単離されたアミノ酸配列の全長にわたり約100%の配列同一性を有する。一態様において、ポリペプチドは、標的タンパク質を断片へと切断することが可能であり得る。特定の態様において、標的タンパク質はIgGである。別の態様において、標的タンパク質は融合タンパク質である。更に別の態様において、断片はFab断片及び/又はFc断片を含み得る。
一実施形態において、単離されたアミノ酸は、アスパラギン以外のアミノ酸に変異した87位、130位、182位及び/又は274位のアスパラギン残基を有する、配列番号1により定義される親アミノ酸配列を含み得る。一態様において、変異は親アミノ酸配列と比較すると、アルカリpH値での化学的安定性の増加をもたらし得る。別の態様において、変異は親アミノ酸配列と比較すると、アルカリpH値での化学的安定性の50%の増加をもたらし得る。一態様において、アミノ酸はアスパラギン酸、ロイシン、及びアルギニンから選択され得る。特定の態様において、87位のアスパラギン残基はアスパラギン酸残基に変異される。別の態様において、130位のアスパラギン残基はアルギニン残基に変異される。更なる別の態様において、182位のアスパラギン残基はロイシン残基に変異される。更なる別の態様において、274位のアスパラギン残基はアスパラギン酸残基に変異される。更なる別の態様において、87位及び130位のアスパラギン残基は変異される。更なる別の態様において、87位及び182位のアスパラギン残基は変異される。更なる別の態様において、87位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更なる別の態様において、130位及び182位のアスパラギン残基は変異される。更なる別の態様において、130位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更なる別の態様において、182位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更なる別の態様において、87位、130位及び182位のアスパラギン残基は変異される。更なる別の態様において、87、182位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更なる別の態様において、130位、182位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更なる別の態様において、87位、130位、182位及び274位のアスパラギン残基は変異される。
関連する実施形態において、本開示は、アスパラギン以外のアミノ酸へと変異した87位、130位、182位及び/又は274位でのアスパラギン残基を有する、配列番号1により定義される親アミノ酸配列を含む単離されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする、単離された核酸分子を含む。上記を参照されたい。変異は親アミノ酸配列と比較すると、アルカリpH値での化学的安定性の増加をもたらし得る。
更に関連する実施形態において、本開示はベクターを含む。このベクターは、アスパラギン以外のアミノ酸へと変異した87位、130位、182位及び/又は274位でのアスパラギン残基を有する、配列番号1により定義される親アミノ酸配列を含む単離されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸分子を含む。上記を参照されたい。変異は親アミノ酸配列と比較すると、アルカリpH値での化学的安定性の増加をもたらし得る。一態様において、核酸分子は宿主細胞内でその発現を指示することが可能である発現制御配列に作動可能に連結される。一態様において、ベクターはプラスミドであり得る。
アフィニティーベースの産生
本開示はまた、アフィニティークロマトグラフィーを使用して抗VEGFタンパク質を産生する間、宿主細胞タンパク質並びに望ましくない他のタンパク質及び核酸を減少させる方法を提供する。
本開示はまた、アフィニティークロマトグラフィーを使用して抗VEGFタンパク質を産生する間、宿主細胞タンパク質並びに望ましくない他のタンパク質及び核酸を減少させる方法を提供する。
一実施形態において、組換えタンパク質を産生する方法は、(a)関心対象の組換えタンパク質を発現させるために遺伝子改変された宿主細胞を提供する工程、(b)この細胞が関心対象の組換えタンパク質を発現する好適な条件下で、宿主細胞を培養する工程、及び(c)この細胞によって産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収する工程、を含む。一態様においては、関心対象の組換えタンパク質は抗VEGFタンパク質である。特定の態様においては、抗VEGFタンパク質は、アフリベルセプト、MiniTrap、組換えMiniTrap(その例は、米国特許第7,279,159号に開示される)、scFv及び他の抗VEGFタンパク質からなる群から選択される。
本実施形態の一態様においては、関心対象の組換えタンパク質は好適な宿主細胞内で発現される。好適な宿主細胞の非限定的な例としては、CHO、CHOK1、EESYR(登録商標)、NICE(登録商標)、NS0、Sp2/0、胎児腎細胞及びBHKが挙げられるがこれらに限定されない。
本実施形態の一態様において、関心対象の組換えタンパク質はCDM中で培養される。好適なCDMとしては、ダルベッコ改変イーグル(DME)培地、ハム栄養混合物、Excell培地、及びIS CHO-CD培地、及びCDM1Bが挙げられる。当業者に公知である他のCDMはまた、本発明の範囲内であることが企図されている。
産生調製物は、関心対象の組換えタンパク質に加えて1つ以上の宿主細胞タンパク質を含む、少なくとも1種類の夾雑物を含み得る。少なくとも1種の夾雑物は、細胞基質、細胞培養、又は下流プロセスに由来し得る。
一実施形態において、本発明は、アフィニティークロマトグラフィーを使用して生物学的試料から抗VEGFタンパク質を製造する方法に関する。特定の態様において、本明細書に開示される方法は、少なくとも部分的には、抗VEGFタンパク質の培養物産生プロセス中に形成される1つ以上の宿主細胞タンパク質及び核酸(例えばDNA)から、抗VEGFタンパク質を分離するために使用され得る。
一態様において、この方法は、抗VEGFタンパク質を含む生物学的試料を、付随する夾雑物と共に、好適な条件の下でアフィニティークロマトグラフィーに供する工程を含み得る。特定の態様において、アフィニティークロマトグラフィーは抗VEGFタンパク質に選択的又は特異的に結合(「捕捉」)可能である材料を含み得る。そのようなクロマトグラフィー材料の非限定的な例としては、プロテインA、プロテインG、例えば抗VEGFタンパク質に結合可能なタンパク質を含むクロマトグラフィー材料、及びFc結合タンパク質を含むクロマトグラフィー材料が挙げられる。特定の態様において、抗VEGFタンパク質に結合可能であるか又はこれと相互作用可能であるタンパク質は、抗体、融合タンパク質、又はそれらの断片であり得る。抗VEGFタンパク質に選択的又は特異的に結合可能であるこうした材料の非限定的な例は、実施例7にて説明される。
本実施形態の一態様において、この方法は、抗VEGFタンパク質及び1つ以上の宿主細胞タンパク質/夾雑物を含む生物学的試料を、好適な条件の下でアフィニティークロマトグラフィーに供する工程を含むことができ、このアフィニティークロマトグラフィーの固定相は、抗VEGFタンパク質に選択的又は特異的に結合可能であるタンパク質を含む。特定の態様において、タンパク質は抗体、融合タンパク質、scFv又は抗体断片であり得る。特定の態様において、タンパク質はVEGF165、VEGF121、例えばウサギといった他の種由来のVEGFフォームであり得る。例えば、表7-1及び表7-10に例示されるように、抗VEGFタンパク質に選択的又は特異的に結合可能であるか又はこれと相互作用可能であるタンパク質としてVEGF165を使用することで、MT5(抗VEGFタンパク質)、アフリベルセプト及び抗VEGF scFv断片の首尾よい生成につながった。別の特定の態様において、タンパク質は配列番号73~80に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質のうち1つ以上であり得る。表7-1はまた、抗VEGFタンパク質(MT5)に選択的又は特異的に結合可能なタンパク質として、配列番号73~80に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質を使用するMT5の首尾よい生成も開示する。
本実施形態の一態様において、この方法は、抗VEGFタンパク質及び1つ以上の宿主細胞タンパク質/夾雑物を含む生物学的試料を、好適な条件の下でアフィニティークロマトグラフィーに供する工程を含むことができ、このアフィニティークロマトグラフィーの固定相は、抗VEGFタンパク質に選択的又は特異的に結合可能であるか又はこれと相互作用可能であるタンパク質を含み、この抗VEGFタンパク質は、アフリベルセプト、VEGF MiniTrap、又は抗VEGF抗体から選択され得る。特定の態様において、VEGF MiniTrapはVEGF受容体成分から更に得ることができ、これは宿主細胞中のVEGF MiniTrapの組換え発現により形成され得る。この方法を実施することで、試料中の1つ以上の宿主細胞タンパク質の量を減少させることができる。例えば、図35A及び図35Bは、5種類の異なるアフィニティークロマトグラフィーカラムを使用した際、MT5(抗VEGFタンパク質)を含む試料中のすべての宿主細胞タンパク質で著しい減少を示している。この5種類の異なるアフィニティークロマトグラフィーカラムは、MT5に選択的又は特異的に結合可能である異なるタンパク質として、(i)VEGF165(配列番号72)、(ii)mAb1(配列番号73は重鎖であり、配列番号74は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbヒトIgG1)、(iii)mAb2(配列番号75は重鎖であり、配列番号76は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbヒトIgG1)、(iv)mAb3(配列番号77は重鎖であり、配列番号78は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbマウスIgG1)、及び(v)mAb4(配列番号79は重鎖であり、配列番号80は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbマウスIgG1)を含む。図35A及び図35Bに見られるように、アフィニティーベースの製造プロセスのそれぞれからの溶出液はそれぞれ、7000ppm超から約25ppmまで及び約55ppmまで、宿主細胞タンパク質を減少させた。
アフィニティークロマトグラフィーを使用するための好適な条件としては、平衡化バッファを使用する、アフィニティークロマトグラフィーカラムの平衡化が挙げられるがこれに限定されない。例えば約8.3~約8.6のpHであるトリス塩酸塩を使用して平衡化した後、生物学的試料をアフィニティークロマトグラフィーカラムに負荷する。カラムの負荷後、カラムを例えばダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水(DPBS)などの平衡化バッファを使用し、1回又は複数回洗浄することができる。異なるバッファを使用する洗浄を含む他の洗浄は、カラムを溶出する前に使用され得る。カラムの溶出は、バッファの種類及びpH及び伝導度により影響を受ける可能性があり、当業者に周知の他の溶出条件を適用することができる。例えば約2.0~約3.0のpHであるグリシンといった1種以上の溶出バッファを使用して溶出した後、溶出画分は、例えばpH7.5の1Mトリスといった中和バッファの添加により中和され得る。
本実施形態の一態様において、洗浄バッファ及び平衡化バッファの両方のpHは、約7.0~約8.6であり得る。本実施形態の一態様において、洗浄バッファはDPBSであり得る。一態様において、溶出バッファは約2.5のpHを有する100mMのグリシンバッファを含み得る。別の態様において、溶出バッファは約2.0~約3.0のpHを有するバッファであり得る。一態様において、中和バッファは約7.5のpHを有する1Mトリスを含み得る。
本実施形態の一態様において、本方法は洗浄バッファでカラムを洗浄する工程を更に含み得る。本実施形態の一態様において、本方法は、溶出画分を得るために溶出バッファでカラムを溶出する工程を更に含み得る。特定の態様において、溶出画分中の宿主細胞タンパク質の量は、生物学的試料中の宿主細胞タンパク質の量と比較して、例えば約70%、約80%、約90%、約95%、約98%、又は約99%だけ著しく減少する。
本実施形態は、特定の順序ではない、1つ以上の工程の追加を含むことができ、例えば疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティーベースのクロマトグラフィー、マルチモーダルクロマトグラフィー、ウイルス不活化(例えば低pHを使用)、ウイルスろ過、及び/又は限外ろ過/透析ろ過を含むことができる。
一態様において、抗VEGFタンパク質の組成物のグリコシル化特性は、以下である:約40%~約50%の総フコシル化グリカン、約30%~約55%の総シアリル化グリカン、約6%~約15%のマンノース-5、及び約60%~約79%のガラクトシル化グリカン。
本実施形態の一態様において、抗VEGFタンパク質は約32.4%のアスパラギン123残基、及び/又は約27.1%のアスパラギン196残基にてMan5グリコシル化を有する。特定の実施形態において、抗VEGFタンパク質は、アフリベルセプト、抗VEGF抗体、又はVEGF MiniTrapであり得る。
一実施形態において、この方法は薬学的に許容される賦形剤を使用して原薬を製剤化する工程を更に含み得る。一態様において、薬学的に許容される賦形剤は、以下:水、緩衝剤、糖、塩、界面活性剤、アミノ酸、ポリオール、キレート剤、乳化剤及び保存剤から選択され得る。当業者に周知の他の賦形剤は、本実施形態の範囲内である。
本実施形態の一態様において、製剤はヒト対象への投与に好適であり得る。本実施形態の一態様において、投与は、硝子体内注射により行うことができる。一態様において、この製剤は約40~約200mg/mLの関心対象のタンパク質を有し得る。特定の態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト、抗VEGF抗体、又はVEGF MiniTrapであり得る。
製剤は、加齢黄斑変性症(例えば湿性又は乾性)、黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、脈絡膜新生血管(CNV)、虹彩新生血管、血管新生緑内障、緑内障の術後線維症、増殖性硝子体網膜症(PVR)、視神経円板血管新生、角膜血管新生、網膜血管新生、硝子体血管新生、パンヌス、翼状片、血管性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫に罹っている対象における糖尿病性網膜症、又は糖尿病性網膜症(例えば、非増殖性糖尿病性網膜症(例えば、約47又は53の糖尿病性網膜症の重症度スコア(DRSS)レベルによって特徴付けられる)又は増殖性糖尿病性網膜症(例えばDMEに罹患していない対象における)を含み得る血管新生性眼障害を処置又は予防する方法で使用され得る。
オキソ種の合成
本発明の一実施形態は、光を使用して酸化タンパク質種を合成する1つ以上の方法に関する。本実施形態の一態様において、関心対象のタンパク質は抗VEGFタンパク質である。特定の態様において、抗VEGFタンパク質はアフリベルセプトである。別の態様において、抗VEGFタンパク質は組換えVEGF MiniTrapを含むVEGF MiniTrapである。本実施形態の更なる別の態様において、抗VEGFタンパク質は一本鎖可変断片(scFv)である。
本発明の一実施形態は、光を使用して酸化タンパク質種を合成する1つ以上の方法に関する。本実施形態の一態様において、関心対象のタンパク質は抗VEGFタンパク質である。特定の態様において、抗VEGFタンパク質はアフリベルセプトである。別の態様において、抗VEGFタンパク質は組換えVEGF MiniTrapを含むVEGF MiniTrapである。本実施形態の更なる別の態様において、抗VEGFタンパク質は一本鎖可変断片(scFv)である。
本実施形態の一態様において、試料は例えば、最小限のオキソバリアントを有するか又はオキソバリアントを有さないアフリベルセプト融合タンパク質といった、関心対象のタンパク質を含む。試料に光ストレスをかけ、アフリベルセプトの酸化種を合成する。特定の態様において、試料は冷白色光を使用することにより光ストレスをかけられる。別の特定の態様において、試料は紫外線を使用することにより光ストレスをかけられる。
本実施形態の特定の態様において、アフリベルセプト又は別の抗VEGFタンパク質を含む試料は、約30時間~約300時間冷白色光に曝露され、修飾オリゴペプチドの約1.5~約50倍の増加を生じる。これらのペプチドは、酵素的に消化され、かつ分析され、
DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、TNYLTH*R(配列番号21)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIH*MTEGR(配列番号22)、VH*EKDK(配列番号23)、SDTGRPFVEM*YSEIPEIIHMTEGR(配列番号64)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIHM*TEGR(配列番号65)、TQSGSEM*K(配列番号66)、SDQGLYTC*AASSGLM*TK(配列番号67)、IIW*DSR(配列番号28)、RIIW*DSR(配列番号115)、IIW*DSRK(配列番号114)、TELNVGIDFNW*EYPSSK(配列番号29)、GFIISNATY*K(配列番号69)、KF*PLDTLIPDGK(配列番号70)F*LSTLTIDGVTR(配列番号32)
からなる群から1つ以上を含み、この場合、H*はヒスチジンであり2-オキソ-ヒスチジンに酸化され、C*はシステインでありカルボキシメチル化され、M*は酸化メチオニンであり、W*は酸化トリプトファンであり、Y*は酸化チロシンであり、F*は酸化フェニルアラニンである。消化は、ここまでに言及されたプロテアーゼにより、例えばトリプシンにより実施され得る。オリゴペプチドは質量分析法を使用して分析され得る。
DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、TNYLTH*R(配列番号21)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIH*MTEGR(配列番号22)、VH*EKDK(配列番号23)、SDTGRPFVEM*YSEIPEIIHMTEGR(配列番号64)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIHM*TEGR(配列番号65)、TQSGSEM*K(配列番号66)、SDQGLYTC*AASSGLM*TK(配列番号67)、IIW*DSR(配列番号28)、RIIW*DSR(配列番号115)、IIW*DSRK(配列番号114)、TELNVGIDFNW*EYPSSK(配列番号29)、GFIISNATY*K(配列番号69)、KF*PLDTLIPDGK(配列番号70)F*LSTLTIDGVTR(配列番号32)
からなる群から1つ以上を含み、この場合、H*はヒスチジンであり2-オキソ-ヒスチジンに酸化され、C*はシステインでありカルボキシメチル化され、M*は酸化メチオニンであり、W*は酸化トリプトファンであり、Y*は酸化チロシンであり、F*は酸化フェニルアラニンである。消化は、ここまでに言及されたプロテアーゼにより、例えばトリプシンにより実施され得る。オリゴペプチドは質量分析法を使用して分析され得る。
本実施形態の特定の態様において、アフリベルセプト又は別の抗VEGFタンパク質を含む試料は、約4時間~約40時間紫外線に曝露され、修飾オリゴペプチド産物(消化を行った際に取得)の約1.5~約25倍の増加を生じ、この場合、試料は、
DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、TNYLTH*R(配列番号21)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIH*MTEGR(配列番号22)、VH*EKDK(配列番号23)、SDTGRPFVEM*YSEIPEIIHMTEGR(配列番号64)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIHM*TEGR(配列番号65)、TQSGSEM*K(配列番号66)、SDQGLYTC*AASSGLM*TK(配列番号67)、IIW*DSR(配列番号28)、RIIW*DSR(配列番号115)、IIW*DSRK(配列番号114)、TELNVGIDFNW*EYPSSK(配列番号29)、GFIISNATY*K(配列番号69)、KF*PLDTLIPDGK(配列番号70)F*LSTLTIDGVTR(配列番号32)
からなる群から選択される1つ以上の修飾オリゴペプチドを含み、この場合、H*はヒスチジンであり2-オキソ-ヒスチジンに酸化され、C*はシステインでありカルボキシメチル化され、M*は酸化メチオニンであり、W*は酸化トリプトファンであり、Y*は酸化チロシンであり、F*は酸化フェニルアラニンである。消化は、ここまでに言及されたプロテアーゼにより、例えばトリプシンにより実施され得る。オリゴペプチドは質量分析法を使用して分析され得る。
DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、TNYLTH*R(配列番号21)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIH*MTEGR(配列番号22)、VH*EKDK(配列番号23)、SDTGRPFVEM*YSEIPEIIHMTEGR(配列番号64)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIHM*TEGR(配列番号65)、TQSGSEM*K(配列番号66)、SDQGLYTC*AASSGLM*TK(配列番号67)、IIW*DSR(配列番号28)、RIIW*DSR(配列番号115)、IIW*DSRK(配列番号114)、TELNVGIDFNW*EYPSSK(配列番号29)、GFIISNATY*K(配列番号69)、KF*PLDTLIPDGK(配列番号70)F*LSTLTIDGVTR(配列番号32)
からなる群から選択される1つ以上の修飾オリゴペプチドを含み、この場合、H*はヒスチジンであり2-オキソ-ヒスチジンに酸化され、C*はシステインでありカルボキシメチル化され、M*は酸化メチオニンであり、W*は酸化トリプトファンであり、Y*は酸化チロシンであり、F*は酸化フェニルアラニンである。消化は、ここまでに言及されたプロテアーゼにより、例えばトリプシンにより実施され得る。オリゴペプチドは質量分析法を使用して分析され得る。
黄褐色を最小化する方法
本開示は、CDM中に産生されるアフリベルセプト、MiniTrap又はその同等物の産生中、黄褐色の呈色を低減させる方法を提供する。
本開示は、CDM中に産生されるアフリベルセプト、MiniTrap又はその同等物の産生中、黄褐色の呈色を低減させる方法を提供する。
一実施形態において、この方法は、好適な条件の下で、関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程、続いて関心対象の組換えタンパク質を含む調製物を回収する工程を含む。一態様において、関心対象の組換えタンパク質は抗VEGFタンパク質である。特定の態様においては、抗VEGFタンパク質は、アフリベルセプト、MiniTrap、組換えMiniTrap(その全体が参照として本明細書に組み入れられる米国特許第7,279,159号に、その例が開示される)、scFv、及び他の抗VEGFタンパク質からなる群から選択される。一態様において、この方法は関心対象の組換えタンパク質の調製物を産生し、この調製物の色はEuropean BY法又はCIELAB法(b*)を使用して特徴付けられる。加えて、オキソバリアントの存在は例えばLC-MSを使用して分析され得る。
本実施形態の一態様において、軽減条件には、例えば塩及び前駆体を含む、アミノ酸、金属又は抗酸化剤といった1つ以上の培地成分の累積濃度を増加又は減少させることを含む。これは色並びにアフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントにおける低減に対応している。アミノ酸の非限定的な例としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン及びバリンが挙げられる。特定の態様において、システインの低下は、調製物の黄褐色を低下させる上で効果的であり得る。システイン濃度はまた、オキソバリアントにも影響を与える可能性がある。
一実施形態において、この方法は、好適な条件の下でアフリベルセプトといった関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程、細胞により産生された関心対象のタンパク質の調製物を回収する工程を含み、好適な条件は、CDM中のシステインの累積濃度を約10mM以下にまで低下させることにより部分的に得られる。好適な培地の例としては、CDM1B、Excell又はその同等物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書にて使用される場合、用語「累積量」は、CDMを形成する細胞培養の過程を通じてバイオリアクタに加えられる特定成分の総量を指し、これは培養の開始時(0日目のCDM)で加えられた量及び順次加えられた成分の量を含む。成分の累積量を計算するときには、バイオリアクタでの産生前(すなわち、0日目のCDM前)にシードトレイン培養又は種菌に加えられる成分の量もまた含まれる。累積量は、培養中の経時的な成分の損失(例えば、代謝又は化学分解による)により影響を受けることはない。したがって、例えば、成分が異なる時期に2つの培養物に加えられる場合(例えば、ある培養物においてはそのすべての成分が最初に加えられ、別の培養物においては、成分が経時的に加えられる場合)、成分について同じ累積量を有する2つの培養物であったとしても、異なる絶対レベルを有する場合がある。累積量はまた、培養中に経時的に成分をその場で合成させることで(例えば、代謝又は化学的変換による)影響を受けることはない。したがって、例えば成分が、生物変換プロセスの途中、2つの培養物のうち一方の中でその場で合成される場合には、所与の成分の同じ累積量を有する2つの培養物であったとしても異なる絶対レベルを有する場合がある。累積量は、例えば成分のグラム又はモルといった単位で表され得る。
本明細書にて使用される場合、用語「累積濃度」は、培養物中で使用される任意の種菌由来の開始体積への追加を含む、製造バッチの開始時のバイオリアクタ内の液体の体積で割った、成分の累積量を指す。例えば、バイオリアクタが製造バッチの開始時に2リットルの細胞培養培地を含有し、1グラムの成分Xが、0日目、1日目、2日目、及び3日目に加えられる場合には、3日目以降の累積濃度は2g/Lである(すなわち、4グラムを2リットルで割る)。仮に4日目に、成分Xを含有しない1リットルの追加の液体をバイオリアクタに加えても、累積濃度は2g/Lのままである。仮に5日目に、いくらかの量の液体がバイオリアクタから失われる(例えば蒸発による)としても、累積濃度は2g/Lのままである。累積濃度は例えば、グラム/リットル、又はモル/リットルといった単位で表され得る。
本実施形態の一態様において、この方法は、好適な条件の下で、関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程、細胞により産生されたタンパク質の調製物を回収する工程を含み、好適な条件は、約1:50~約1:30の累積総アミノ酸濃度に対する、約1:10~1:29の累積システイン濃度の比率を低下させることにより得られる。
一実施形態において、この方法は、(i)好適な条件の下で、例えばアフリベルセプトなどの関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程、(ii)細胞により産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収する工程を含み、好適な条件は、CDM中の鉄の累積濃度を約55.0μM未満にまで低下させることにより得られる。本実施形態の一態様において、この方法により得られた調製物は、CDM中の鉄の累積濃度が約55.0μM超までの方法によって得られた調製物よりも黄褐色が低減していることを示す。
一実施形態において、この方法は、好適な条件の下で、アフリベルセプトなどの関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程を含む。この方法は、細胞によって産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収する工程を更に含み、好適な条件は、CDM中の銅の累積濃度を約0.8μM以下にまで低下させることにより得られる。本実施形態の一態様において、この方法により得られた調製物は、CDM中の銅の累積濃度が約0.8μM超までの方法によって得られた調製物よりも黄褐色が低減していることを示す。
一実施形態において、この方法は、好適な条件の下で、例えばアフリベルセプトなどの関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程、細胞により産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収する工程を含み、好適な条件は、CDM中のニッケルの累積濃度を約0.40μM以下にまで低下させることにより得られる。本実施形態の一態様において、この方法により得られた調製物は、CDM中のニッケルの累積濃度が約0.40μM超までの方法によって得られた調製物よりも黄褐色が低減していることを示す。
一実施形態において、この方法は、好適な条件の下で、アフリベルセプトなどの関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程を含む。この方法は、細胞により産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収する工程を更に含み、好適な条件は、CDM中の亜鉛の累積濃度を約56μM以下にまで低下させることにより得られる。本実施形態の一態様において、この方法により得られた調製物は、CDM中の亜鉛の累積濃度が約56μM超までの方法によって得られた調製物よりも黄褐色が低減していることを示す。
一実施形態において、この方法は、好適な条件の下で、アフリベルセプトなどの関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程を含む。この方法は、細胞により産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収する工程を更に含み、好適な条件は、単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10mMの累積濃度でCDM中に抗酸化剤が存在することで得られ、複数の抗酸化剤が当該CDM中に加えられる場合には、約30mM以下の累積濃度で存在することで得られる。本実施形態の一態様において、この方法により得られた調製物は、およそ約0.01mM未満又は約100mM超の累積濃度でCDM中に抗酸化剤が存在しない方法により得られた調製物よりも黄褐色が低減していることを示す。抗酸化剤の非限定的な例としては、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、塩化コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、キレート剤、カタラーゼ、S-カルボキシメチル-L-システイン、及びこれらの組合せであり得る。キレート剤の非限定的な例としては、アウリントリカルボン酸(ATA)、デフェロキサミン(DFO)、EDTA及びクエン酸を含む。
一実施形態において、この方法は、好適な条件の下で、アフリベルセプトなどの関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程を含む。この方法は、細胞により産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収する工程を更に含み、好適な条件は、約55μM未満である当該CDM中の鉄の累積濃度、約0.8μM以下である当該CDM中の銅の累積濃度、約0.40μM以下である当該CDM中のニッケルの累積濃度、約56μM以下である当該CDM中の亜鉛の累積濃度、10mM未満である当該CDM中のシステインの累積濃度、及び/又は単一の抗酸化剤に対する約0.001mM~約10mMの濃度である、当該CDM中の抗酸化剤、及び複数の抗酸化剤が当該CDMに加えられる場合、約30mM以下である累積濃度を有するCDMを含む。
本実施形態の一態様において、好適な条件を使用することで得られた調製物は、アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントの望ましい量(アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントの「目標値」と称される)まで、アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントの減少をもたらす。本実施形態の更なる態様において、好適な条件を使用することで得られた調製物は、アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのバリアントを含むタンパク質の調製物を5g/L又は10g/Lの濃度に正規化するときには、所望のb*値又はBY値(それぞれ「目標b*値」、「目標BY値」と称される)まで調製物の色の低減をもたらす。本実施形態の更なる態様において、目標b*値(又は目標BY値)及び/又はバリアントの目標値は、力価が増加するか又は著しく減少しない場合には調製物において得ることが可能である。
[本発明1001]
合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞において発現されるアフリベルセプトバリアントの量が減少しているアフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するように遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)アフリベルセプト試料を産生するために、前記宿主細胞がアフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)前記宿主細胞により産生されるタンパク質を回収する工程であって、アフリベルセプトバリアントの目標値が以下である:
i.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の鉄の累積濃度が約55.0μM以下である、
ii.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の銅の累積濃度が約0.8μM以下である、
iii.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中のニッケルの累積濃度が約0.4μM以下である、
iv.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の亜鉛の累積濃度が約56.0μM以下である、
v.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中のシステインの累積濃度が約10.0mM以下である、並びに/又は
vi.バリアントの前記目標値が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10mM、複数の抗酸化剤が加えられる場合には総抗酸化剤が約30mM以下の、前記CDM中の抗酸化剤の累積濃度を加えることで得られる、回収する工程と
を含む、方法。
[本発明1002]
バリアントの前記目標値が、約20%未満のアフリベルセプトバリアントを含むタンパク質である、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記CDM中の鉄の前記累積濃度が約55.0μM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1004]
前記CDM中の銅の前記累積濃度が約0.8μM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1005]
前記CDM中のニッケルの前記累積濃度が約0.4μM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1006]
前記CDM中の亜鉛の前記累積濃度が約56.0μM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1007]
前記CDM中のシステインの前記累積濃度が約10.0mM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1008]
前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10mM、複数の抗酸化剤が加えられる場合には総抗酸化剤が約30mM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1009]
前記宿主細胞が、CHO、NS0、Sp2/0、胎児腎細胞、及びBHKからなる群から選択される、本発明1001の方法。
[本発明1010]
前記清澄化された回収物が1種以上のアフリベルセプトバリアントを含み、前記バリアントが少なくとも1つの酸化アミノ酸残基を有する、本発明1001の方法。
[本発明1011]
前記酸化アミノ酸残基が、メチオニン、トリプトファン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、本発明1010の方法。
[本発明1012]
前記酸化アミノ酸残基がヒスチジンである、本発明1011の方法。
[本発明1013]
前記酸化アミノ酸残基がトリプトファンである、本発明1011の方法。
[本発明1014]
前記アフリベルセプトバリアントが、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、及びこれらの組合せからなる群から選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む、本発明1001の方法。
[本発明1015]
前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、本発明1001の方法。
[本発明1016]
(b)の前記アフリベルセプト試料が黄褐色を有し、前記色がCIEのL * 、a * 、b * 色空間で特徴付けられ、アフリベルセプトの濃度が5.0g/Lに正規化されるときにL * は約70~約99、a * は約0、b * は約20以下である、本発明1001の方法。
[本発明1017]
(b)の前記黄褐色が、以下:
a.欧州の色標準BY2と同じ黄褐色;
b.欧州の色標準BY3と同じ黄褐色;
c.欧州の色標準BY4と同じ黄褐色;
d.欧州の色標準BY5と同じ黄褐色;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;及び
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
のように特徴付けられ、
清澄化された回収物からのアフリベルセプトのタンパク質濃度が5.0g/Lに正規化される、
本発明1001の方法。
[本発明1018]
合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されるアフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するように遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記宿主細胞が前記アフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程であって、前記回収物の色が以下:
a.欧州の色標準BY2と同じ黄褐色;
b.欧州の色標準BY3と同じ黄褐色;
c.欧州の色標準BY4と同じ黄褐色;
d.欧州の色標準BY5と同じ黄褐色;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;及び
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
のように特徴付けられる、回収する工程と
を含み、
CIEのL * 、a * 、b * 色空間において、L * が約70~約99、a * が約0、b * が約20以下であり、アフリベルセプトの濃度が5.0g/Lに正規化されている、
方法。
[本発明1019]
特定の目標BY値を有する前記回収物が、以下の条件:
i.約55.0μM以下である、前記CDM中の鉄の累積濃度;
ii.約0.8μM以下である、前記CDM中の銅の累積濃度;
iii.約0.4μM以下である、前記CDM中のニッケルの累積濃度;
iv.約56.0μM以下である、前記CDM中の亜鉛の累積濃度;
v.10.0mM未満である、前記CDM中のシステインの累積濃度;及び/又は
vi.前記CDMが抗酸化剤を含み、抗酸化剤の累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について、約0.001mM~約10.0mMである
の下で、前記CDMを使用することにより得られる、本発明1018の方法。
[本発明1020]
前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、本発明1019の方法。
[本発明1021]
前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について約0.001mM~約10.0mMであり、すべての抗酸化剤の累積濃度が、約30.0mM以下である、本発明1019の方法。
[本発明1022]
金属濃度が低下していない前記CDM中で培養されたアフリベルセプトと比較して、前記CDM中の金属濃度を0.5倍に低下させることにより、力価の上昇を伴いながら色が低減した、本発明1001又は1019の方法。
[本発明1023]
合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されるアフリベルセプトの産生を増加させ、かつアフリベルセプト試料の色を低減させる方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するために遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記宿主細胞がアフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)アフリベルセプトを含む回収物を形成する前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程と
を含み、
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が約55.0μM以下である;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が約0.8μM以下である;
iii.前記CDM中のニッケルの累積濃度が約0.4μM以下である;
iv.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が約56μM以下である;
v.前記CDM中のシステインの累積濃度が10mM未満である;及び/又は
vi.任意の単一の抗酸化剤について、約0.001mM~約10.0mMである累積濃度で、前記CDM中に1種以上の抗酸化剤を含む、
方法。
[本発明1024]
前記回収物中のタンパク質の濃度が5.0g/Lに正規化されるときに、前記アフリベルセプトの力価は増加するが、前記試料の色は増加しない、本発明1023の方法。
[本発明1025]
前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10.0mMであり、すべての抗酸化剤の累積濃度が、約30.0mM以下である、本発明1023の方法。
[本発明1026]
前記回収物中のタンパク質の濃度が5.0g/Lに正規化されるときに、前記試料の色のBY値がおよそのBY3よりも大きい、本発明1024の方法。
[本発明1027]
(i)~(vi)の濃度が維持されていない前記CDM中で培養されたアフリベルセプトと比較すると、前記試料の色が、約45%だけ低減されたb * 値を有する、本発明1023の方法。
[本発明1028]
前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、本発明1023の方法。
[本発明1029]
前記CDMが、ウリジン、マンガン、ガラクトース、又はこれらの組合せを含む、本発明1023の方法。
[本発明1030]
力価、生存細胞濃度、生存率、アンモニア、又は浸透圧に対する影響が最小限である、本発明1023の方法。
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の説明及び添付の図面と合わせて考えると、よりよく認識され、かつよりよく理解されるであろう。以下の説明は、様々な実施形態及びそれらの多数の特定の詳細部分を示すが、例示として与えられており限定するものではない。本発明の範囲内で、多くの置換、修正、追加、又は再配置を行うことができる。
合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞において発現されるアフリベルセプトバリアントの量が減少しているアフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するように遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)アフリベルセプト試料を産生するために、前記宿主細胞がアフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)前記宿主細胞により産生されるタンパク質を回収する工程であって、アフリベルセプトバリアントの目標値が以下である:
i.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の鉄の累積濃度が約55.0μM以下である、
ii.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の銅の累積濃度が約0.8μM以下である、
iii.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中のニッケルの累積濃度が約0.4μM以下である、
iv.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の亜鉛の累積濃度が約56.0μM以下である、
v.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中のシステインの累積濃度が約10.0mM以下である、並びに/又は
vi.バリアントの前記目標値が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10mM、複数の抗酸化剤が加えられる場合には総抗酸化剤が約30mM以下の、前記CDM中の抗酸化剤の累積濃度を加えることで得られる、回収する工程と
を含む、方法。
[本発明1002]
バリアントの前記目標値が、約20%未満のアフリベルセプトバリアントを含むタンパク質である、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記CDM中の鉄の前記累積濃度が約55.0μM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1004]
前記CDM中の銅の前記累積濃度が約0.8μM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1005]
前記CDM中のニッケルの前記累積濃度が約0.4μM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1006]
前記CDM中の亜鉛の前記累積濃度が約56.0μM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1007]
前記CDM中のシステインの前記累積濃度が約10.0mM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1008]
前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10mM、複数の抗酸化剤が加えられる場合には総抗酸化剤が約30mM以下である、本発明1001の方法。
[本発明1009]
前記宿主細胞が、CHO、NS0、Sp2/0、胎児腎細胞、及びBHKからなる群から選択される、本発明1001の方法。
[本発明1010]
前記清澄化された回収物が1種以上のアフリベルセプトバリアントを含み、前記バリアントが少なくとも1つの酸化アミノ酸残基を有する、本発明1001の方法。
[本発明1011]
前記酸化アミノ酸残基が、メチオニン、トリプトファン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、本発明1010の方法。
[本発明1012]
前記酸化アミノ酸残基がヒスチジンである、本発明1011の方法。
[本発明1013]
前記酸化アミノ酸残基がトリプトファンである、本発明1011の方法。
[本発明1014]
前記アフリベルセプトバリアントが、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、及びこれらの組合せからなる群から選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む、本発明1001の方法。
[本発明1015]
前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、本発明1001の方法。
[本発明1016]
(b)の前記アフリベルセプト試料が黄褐色を有し、前記色がCIEのL * 、a * 、b * 色空間で特徴付けられ、アフリベルセプトの濃度が5.0g/Lに正規化されるときにL * は約70~約99、a * は約0、b * は約20以下である、本発明1001の方法。
[本発明1017]
(b)の前記黄褐色が、以下:
a.欧州の色標準BY2と同じ黄褐色;
b.欧州の色標準BY3と同じ黄褐色;
c.欧州の色標準BY4と同じ黄褐色;
d.欧州の色標準BY5と同じ黄褐色;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;及び
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
のように特徴付けられ、
清澄化された回収物からのアフリベルセプトのタンパク質濃度が5.0g/Lに正規化される、
本発明1001の方法。
[本発明1018]
合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されるアフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するように遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記宿主細胞が前記アフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程であって、前記回収物の色が以下:
a.欧州の色標準BY2と同じ黄褐色;
b.欧州の色標準BY3と同じ黄褐色;
c.欧州の色標準BY4と同じ黄褐色;
d.欧州の色標準BY5と同じ黄褐色;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;及び
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
のように特徴付けられる、回収する工程と
を含み、
CIEのL * 、a * 、b * 色空間において、L * が約70~約99、a * が約0、b * が約20以下であり、アフリベルセプトの濃度が5.0g/Lに正規化されている、
方法。
[本発明1019]
特定の目標BY値を有する前記回収物が、以下の条件:
i.約55.0μM以下である、前記CDM中の鉄の累積濃度;
ii.約0.8μM以下である、前記CDM中の銅の累積濃度;
iii.約0.4μM以下である、前記CDM中のニッケルの累積濃度;
iv.約56.0μM以下である、前記CDM中の亜鉛の累積濃度;
v.10.0mM未満である、前記CDM中のシステインの累積濃度;及び/又は
vi.前記CDMが抗酸化剤を含み、抗酸化剤の累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について、約0.001mM~約10.0mMである
の下で、前記CDMを使用することにより得られる、本発明1018の方法。
[本発明1020]
前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、本発明1019の方法。
[本発明1021]
前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について約0.001mM~約10.0mMであり、すべての抗酸化剤の累積濃度が、約30.0mM以下である、本発明1019の方法。
[本発明1022]
金属濃度が低下していない前記CDM中で培養されたアフリベルセプトと比較して、前記CDM中の金属濃度を0.5倍に低下させることにより、力価の上昇を伴いながら色が低減した、本発明1001又は1019の方法。
[本発明1023]
合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されるアフリベルセプトの産生を増加させ、かつアフリベルセプト試料の色を低減させる方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するために遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記宿主細胞がアフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)アフリベルセプトを含む回収物を形成する前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程と
を含み、
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が約55.0μM以下である;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が約0.8μM以下である;
iii.前記CDM中のニッケルの累積濃度が約0.4μM以下である;
iv.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が約56μM以下である;
v.前記CDM中のシステインの累積濃度が10mM未満である;及び/又は
vi.任意の単一の抗酸化剤について、約0.001mM~約10.0mMである累積濃度で、前記CDM中に1種以上の抗酸化剤を含む、
方法。
[本発明1024]
前記回収物中のタンパク質の濃度が5.0g/Lに正規化されるときに、前記アフリベルセプトの力価は増加するが、前記試料の色は増加しない、本発明1023の方法。
[本発明1025]
前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10.0mMであり、すべての抗酸化剤の累積濃度が、約30.0mM以下である、本発明1023の方法。
[本発明1026]
前記回収物中のタンパク質の濃度が5.0g/Lに正規化されるときに、前記試料の色のBY値がおよそのBY3よりも大きい、本発明1024の方法。
[本発明1027]
(i)~(vi)の濃度が維持されていない前記CDM中で培養されたアフリベルセプトと比較すると、前記試料の色が、約45%だけ低減されたb * 値を有する、本発明1023の方法。
[本発明1028]
前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、本発明1023の方法。
[本発明1029]
前記CDMが、ウリジン、マンガン、ガラクトース、又はこれらの組合せを含む、本発明1023の方法。
[本発明1030]
力価、生存細胞濃度、生存率、アンモニア、又は浸透圧に対する影響が最小限である、本発明1023の方法。
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の説明及び添付の図面と合わせて考えると、よりよく認識され、かつよりよく理解されるであろう。以下の説明は、様々な実施形態及びそれらの多数の特定の詳細部分を示すが、例示として与えられており限定するものではない。本発明の範囲内で、多くの置換、修正、追加、又は再配置を行うことができる。
詳細な説明
既存の血管系からの新しい血管の増殖である血管新生は、適切な胎児性血管発生及び出生後の血管発生にとって重要である、高度な組織化プロセスである。異常血管新生又は病理学的血管新生は、がん及び複数の網膜疾患の特徴である。この場合、血管内皮増殖因子(VEGF)といった血管新生促進因子の上方制御により、内皮増殖の増加、血管形態の変化、及び血管透過性の増加が引き起こされる。様々な眼疾患の患者の硝子体液及び網膜血管では、高レベルのVEGFが見出されている。VEGF活性を遮断することもまた、DME、湿性AMD、CNV、網膜静脈閉塞症n及び異常血管新生が病因の根底にある他の眼疾患を処置する最適な治療となる。
既存の血管系からの新しい血管の増殖である血管新生は、適切な胎児性血管発生及び出生後の血管発生にとって重要である、高度な組織化プロセスである。異常血管新生又は病理学的血管新生は、がん及び複数の網膜疾患の特徴である。この場合、血管内皮増殖因子(VEGF)といった血管新生促進因子の上方制御により、内皮増殖の増加、血管形態の変化、及び血管透過性の増加が引き起こされる。様々な眼疾患の患者の硝子体液及び網膜血管では、高レベルのVEGFが見出されている。VEGF活性を遮断することもまた、DME、湿性AMD、CNV、網膜静脈閉塞症n及び異常血管新生が病因の根底にある他の眼疾患を処置する最適な治療となる。
本明細書にて使用される場合、アフリベルセプトは、ヒトIgG1の(Fc)とのインライン融合体(inline fusion)として発現されるヒトVEGFR1の第2Igドメイン及びヒトVEGFR2の第3Igドメインを含む、すべてのヒトアミノ酸配列を含むこうした抗VEGFタンパク質の1つである。アフリベルセプトは、すべての形態のVEGF-A(VEGF)と結合するが、更にはPlGF及びVEGF-Bとも結合する。いくつかの他のホモ二量体であるVEGF MiniTrapは、アフリベルセプトから酵素的切断された産物、又は宿主細胞株から直接組換え発現されたものとして、生成される。こうしたVEGF MiniTrapの一例を図1に示す。この図では、末端リジンが示されており(k)、一部の培養プロセスはこの末端リジンを除去するが、一方で他の培養プロセスでは除去を行わない。図1は、末端リジンが残存するプロセスを例示している。一般には、アフリベルセプトは末端リジンが存在する場合及び末端リジンを含まない場合の両方を包含する。
本明細書にて示される場合、本発明は、CDMを使用する、抗VEGFタンパク質の産生(実施例1)を部分的に開示する。特定のCDMを使用して産生されたアフリベルセプトを含む溶液の分析は、強い黄褐色といったある特定の色特性を示した。溶液の色の強度は使用されるCDMに応じて異なった。調査されたCDMのすべてが、溶液を5g/Lの濃度に正規化した後に明確な黄褐色を有する試料を生成したわけではなかった。
注射可能な治療薬溶液において、黄褐色といった色は、望ましくない特徴であり得る。これは、薬物製品が、特定の治療にとっての所定の精製レベル及び品質レベルを充足しているかどうかを判定するために使用される重要なパラメータであり得る。バイオ医薬品の製造経路に伴って観察される黄褐色といった色は、そのバイオ医薬品の化学修飾、製剤賦形剤の分解生成物、又はバイオ医薬品と製剤賦形剤の反応により形成される分解生成物により生じ得る。ただし、こうした情報は色変化の原因を理解するために役立ち得る。これはまた、こうした色変化を促進させる修飾を防ぐため、短期保管条件及び長期保管条件の設計を支援することができる。
本発明者らは、抗VEGFタンパク質溶液の生成中にAEXを使用することが、黄褐色への呈色を最小化させることを観察した。加えて、本発明者らは、アフリベルセプト又はMiniTrapなどの修飾アフリベルセプトといった組換えタンパク質を産生するために使用される細胞培養物を改変することにより黄褐色への呈色が減少され得ることを発見した。
本発明は、抗VEGFタンパク質及びCDMを使用するそれらの産生を包含する。加えて、本発明は、タンパク質産生のため上流プロセス技術及び下流プロセス技術を同定及び最適化することに基づいている。
本明細書にて示される場合、以下に記載される実施例のいくつかは、抗VEGFタンパク質の産生(実施例1)、抗VEGFタンパク質の酸化種の産生(実施例4)、培養培地を最適化することによる抗VEGFタンパク質の酸化種を減少させる方法(実施例5)、及び製造方法を最適化することによる抗VEGFタンパク質の酸化種を減少させる方法(実施例2)を説明する。
近年のいくつかの特許出願及び取得済み特許は、様々なアフリベルセプト種及びそれらを製造する方法の説明を意図しているが、本明細書に説明される抗VEGF組成物及びそれらの製造方法を説明又は提案しているものは存在しない。例えば、Coherus Biosciences Inc.の米国特許出願第16/566,847号、Sam Chun Dang Pharm.Co.,Ltd.の米国特許第10,646,546号、Formycon AGの米国特許第10,576,128号、Amgen Inc.の国際出願番号PCT/US2020/015659号、及びMomenta Pharmaceuticals,Incの米国特許第8,956,830号、同第9,217,168号、同第9,487,810号、同第9,663,810号、同第9,926,583号、及び同第10,144,944号を参照されたい。
I.選択された用語の説明
特に説明されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。当業者に公知の本明細書に説明される方法及び材料と類似するか又は同等の方法及び材料は、本明細書に説明される特定の実施形態の実施に使用することができる。言及されたすべての刊行物は、その全体が参照として本明細書に組み入れられる。
特に説明されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。当業者に公知の本明細書に説明される方法及び材料と類似するか又は同等の方法及び材料は、本明細書に説明される特定の実施形態の実施に使用することができる。言及されたすべての刊行物は、その全体が参照として本明細書に組み入れられる。
「1つの(a)」という用語は「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきであり、「約」及び「およそ」という用語は、当業者によって理解されるように標準的な変動を許容すると理解されるべきであり、範囲が提供される場合、終点が含まれる。
本明細書にて使用される場合、「血管新生性眼障害」という用語は、血管の成長若しくは増殖又は血管漏出によって引き起こされる、又はそれに関連する眼の任意の疾患を意味する。
本明細書にて使用される場合、「合成培地(chemically defined medium)」又は「合成培地(chemically defined media)」(両方とも「CDM」と略記される)という用語は、すべての成分の同定及び濃度が定義されている合成増殖培地を指す。合成培地は、微生物、酵母、動物又は植物抽出物、動物血清又は血漿を含有しないが、個別の植物又は動物由来成分(例えばタンパク質、ポリペプチドなど)は加えられてもよい。合成培地は、リン酸塩、硫酸塩、及び増殖を支援するために必要とされる同等物といった無機塩を含有してもよい。炭素源は定義され、通常は、グルコース、ラクトース、ガラクトース、及びそれらの同等物といった糖、又はグリセロール、乳酸塩、酢酸塩、及びそれらの同等物といった他の化合物である。ある特定の合成培地はまた、バッファとしてリン酸塩を使用する一方、例えば炭酸水素ナトリウム、HEPES、クエン酸、トリエタノールアミン、及びそれらの同等物といった他のバッファを使用してもよい。市販の合成培地の例としては、様々なダルベッコ改変イーグル(DME)培地(Sigma-Aldrich Co;SAFC Biosciences,Inc.)、ハムの栄養混合物(Sigma-Aldrich Co;SAFC Biosciences,Inc.)、様々なEX-CELL培地(Sigma-Aldrich Co;SAFC Biosciences,Inc.)、様々なIS CHO-CD培地(FUJIFILM Irvine Scientific)、これらの組合せ、及びこれらの同等物が挙げられるが、これらに限定されない。合成培地を調製する方法は当技術分野において、例えば、米国特許第6,171,825号及び同第6,936,441号、国際公開第2007/077217号、及び米国特許出願公開第2008/0009040号及び同第2007/0212770号にて公知であり、その全体の教示が参照として本明細書に組み入れられる。
本明細書にて使用される場合、用語「累積量」は、CDMを形成する細胞培養の過程を通じてバイオリアクタに加えられる特定成分の総量を指し、これは培養の開始時(0日目のCDM)で加えられた量及び順次加えられた成分の量を含む。成分の累積量を計算するときには、バイオリアクタでの産生前(すなわち、0日目のCDM前)にシードトレイン培養又は種菌に加えられる成分の量もまた含まれる。累積量は、培養中の経時的な成分の損失(例えば、代謝又は化学分解による)により影響を受けることはない。したがって、例えば、成分が異なる時期に2つの培養物に加えられる場合(例えば、ある培養物においてはそのすべての成分が最初に加えられ、別の培養物においては、成分が経時的に加えられる場合)、成分について同じ累積量を有する2つの培養物であったとしても、異なる絶対レベルを有する場合がある。累積量はまた、培養中に経時的に成分をその場で合成させることで(例えば、代謝又は化学的変換による)影響を受けることはない。したがって、例えば成分が、生物変換プロセスの途中、2つの培養物のうち一方の中でその場で合成される場合には、所与の成分の同じ累積量を有する2つの培養物であったとしても異なる絶対レベルを有する場合がある。累積量は、例えば成分のグラム又はモルといった単位で表すことができる。
本明細書にて使用される場合、用語「累積濃度」は、培養物中で使用される任意の種菌由来の開始体積への追加を含む、製造バッチの開始時にバイオリアクタ内の液体の体積で割った成分の累積量を指す。例えば、バイオリアクタが製造バッチの開始時に2リットルの細胞培養培地を含有し、1グラムの成分Xが、0日目、1日目、2日目、及び3日目に加えられる場合には、3日目以降の累積濃度は2g/Lである(すなわち、4グラムを2リットルで割る)。仮に4日目に、成分Xを含有しない1リットルの追加の液体をバイオリアクタに加えても、累積濃度は2g/Lのままである。仮に5日目に、いくらかの量の液体がバイオリアクタから失われる(例えば蒸発による)としても、累積濃度は2g/Lのままである。累積濃度は例えば、グラム/リットル、又はモル/リットルといった単位で表され得る。
本明細書にて使用される場合、用語「製剤」は、1種以上の薬学的に許容されるビヒクルと共に製剤化される関心対象のタンパク質を指す。一態様において、関心対象のタンパク質はアフリベルセプト及び/又はMiniTrapである。いくつかの例示的な実施形態において、製剤中の関心対象のタンパク質の量は、約0.01mg/mL~約600mg/mLの範囲であり得る。いくつかの特定の実施形態において、製剤中の関心対象のタンパク質の量は、約0.01mg/mL、約0.02mg/mL、約0.03mg/mL、約0.04mg/mL、約0.05mg/mL、約0.06mg/mL、約0.07mg/mL、約0.08mg/mL、約0.09mg/mL、約0.1mg/mL、約0.2mg/mL、約0.3mg/mL、約0.4mg/mL、約0.5mg/mL、約0.6mg/mL、約0.7mg/mL、約0.8mg/mL、約0.9mg/mL、約1mg/mL、約2mg/mL、約3mg/mL、約4mg/mL、約5mg/mL、約6mg/mL、約7mg/mL、約8mg/mL、約9mg/mL、約10mg/mL、約15mg/mL、約20mg/mL、約25mg/mL、約30mg/mL、約35mg/mL、約40mg/mL、約45mg/mL、約50mg/mL、約55mg/mL、約60mg/mL、約65mg/mL、約70mg/mL、約5mg/mL、約80mg/mL、約85mg/mL、約90mg/mL、約100mg/mL、約110mg/mL、約120mg/mL、約130mg/mL、約140mg/mL、約150mg/mL、約160mg/mL、約170mg/mL、約180mg/mL、約190mg/mL、約200mg/mL、約225mg/mL、約250mg/mL、約275mg/mL、約300mg/mL、約325mg/mL、約350mg/mL、約375mg/mL、約400mg/mL、約425mg/mL、約450mg/mL、約475mg/mL、約500mg/mL、約525mg/mL、約550mg/mL、約575mg/mL、又は約600mg/mLであり得る。いくつかの例示的な実施形態において、組成物のpHは約5.0超であり得る。例示的な一実施形態において、pHは約5.0超、約5.5超、約6超、約6.5超、約7超、約7.5超、約8超、又は約8.5超であり得る。
本明細書にて使用される場合、用語「データベース」は、バイオインフォマティクスツールを指し、これは、(1つ以上の)データベース中、すべてのあり得る配列に対して解釈されていないMS-MSスペクトルを検索する可能性を提供するものである。このようなツールの非限定的な例としては、Mascot(http://www.matrixscience.com)、Spectrum Mill(http://www.chem.agilent.com)、PLGS(http://www.waters.com)、PEAKS(http://www.bioinformaticssolutions.com)、Proteinpilot(http://download.appliedbiosystems.com//proteinpilot)、Phenyx(http://www.phenyx-ms.com)、Sorcerer(http://www.sagenresearch.com)、OMSSA(http://www.pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/omssa/)、X!Tandem(http://www.thegpm.org/TANDEM/)、ProteinProspector(http://www.http://prospector.ucsf.edu/prospector/mshome.htm)、Byonic(https://www.proteinmetrics.com/products/byonic)、又はSequest(http://fields.scripps.edu/sequest)がある。
本明細書にて使用される場合、用語「限外ろ過」又は「UF」は、水を半透膜に強制的に通すために静水圧を使用する、逆浸透と類似の膜ろ過プロセスを含み得る。限外ろ過は、Leos J.Zeman&Andrew L.Zydney,Microfiltration and ultrafiltration:principles and applications(1996)に詳細に説明されており、その全体の教示が本明細書に組み入れられる。0.1μmより小さい細孔径を有するフィルタを限外ろ過に使用することができる。こうした小さい細孔径を有するフィルタを使用することにより、タンパク質をフィルタの後ろに保持させつつ、フィルタを通して試料バッファを浸透させることで試料の体積を減少させることができる。
本明細書にて使用される場合、「透析ろ過」又は「DF」は、塩、糖、及び非水性溶媒を除去及び交換し、結合種から分離させ、低分子量材料を除去し、並びに/又はイオン環境及び/若しくはpH環境の迅速な変化を引き起こすために、限外フィルタを使用する方法を含み得る。微小溶質は、限外ろ過速度とほぼ同等の速度で限外ろ過されている溶液に溶媒を加えることで最も効率的に除去される。こうすることで、微小種は一定量で溶液から洗浄される。本発明のある特定の例示的な実施形態において、透析ろ過工程を使用し、例えばクロマトグラフィー若しくは他の製造工程の前に本発明に関連して使用される様々なバッファを交換し、不純物をタンパク質調製物から除去することができる。本明細書にて使用される場合、用語「下流プロセス技術」は、タンパク質を産生する上流プロセス技術後に使用される1つ以上の技法を指す。下流プロセス技術には、例えばプロテインAアフィニティークロマトグラフィーと、VEGF受容体(VEGF R)などその同族と相互作用可能であるVEGFなどの明確に定義された分子を有する固相を使用するアフィニティークロマトグラフィーとを含む、アフィニティークロマトグラフィー;陰イオン交換クロマトグラフィー又は陽イオンクロマトグラフィーなどのイオン交換クロマトグラフィー;疎水性相互作用クロマトグラフィー;又は置換クロマトグラフィーを使用する、例えばタンパク質産物の生成を含む。
語句「組換え宿主細胞」(又は単純に「宿主細胞」)は、関心対象のタンパク質をコードする組換え発現ベクターが導入される細胞を含む。こうした用語は、特定の対象の細胞だけでなく、こうした細胞の子孫もまた指すことを意図していることを理解されたい。ある特定の改変は、変異又は環境の影響のいずれかが原因で世代を継ぐ際に発生する可能性があることから、こうした子孫は実際のところは親細胞と同一ではない可能性があるが、これは本明細書にて使用される場合、用語「宿主細胞」の範囲内に依然として含まれる。一実施形態において、宿主細胞は生命の各界のいずれかから選択される原核細胞及び真核細胞を含む。一態様において、真核細胞は原生生物細胞、真菌細胞、植物細胞及び動物細胞を含む。更なる態様において、宿主細胞は植物細胞及び/又は動物細胞といった真核細胞を含む。細胞は哺乳動物細胞、魚類細胞、昆虫細胞、両生類細胞又は鳥類細胞であり得る。特定の態様において、宿主細胞は哺乳動物細胞である。培養での増殖に好適な様々な哺乳動物細胞株は、American Type Culture Collection(Manassas,Va.)及び他の寄託機関、並びに商業的な供給業者から入手可能である。本発明のプロセスにて使用され得る細胞としては、MK2.7細胞;PER-C6細胞;例えばCHO-K1(ATCC CCL-61)、DG44(Chasin et al.,1986,Som.CellMolec.Genet.,12:555-556;Kolkekar et al.,1997,Biochemistry,36:10901-10909;及び国際公開第01/92337号A2)、ジヒドロ葉酸還元酵素ネガティブCHO細胞(CHO/-DHFR、Urlaub and Chasin,1980,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,77:4216)、及びdp12.CHO細胞(米国特許第5,721,121号)などのチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO);サル腎細胞(CV1、ATCC CCL-70);SV40(COS細胞、COS-7、ATCC CRL-1651)により形質転換されるサル腎臓CV1細胞;HEK293細胞、及びSp2/0細胞、5L8ハイブリドーマ細胞、Daudi細胞、EL4細胞、HeLa細胞、HL-60細胞、K562細胞、Jurkat細胞、THP-1細胞、Sp2/0細胞、初代上皮細胞(例えば、ケラチノサイト、子宮頸部上皮細胞、気管支上皮細胞、気管上皮細胞、腎臓上皮細胞及び網膜上皮細胞)、並びに樹立細胞株及びそれらの株細胞(例えば、ヒト胎児腎細胞(例えば、293細胞、又は懸濁培養で増殖するようにサブクローニングされた293細胞、Graham et al.,1977,J.Gen.Virol.,36:59);ベビーハムスター腎臓細胞(BHK、ATCC CCL-10);マウスセルトリ細胞(TM4、Mather、1980、Biol.Reprod.,23:243-251);ヒト子宮頸がん細胞(HELA、ATCC CCL-2);イヌ腎細胞(MDCK、ATCC CCL-34);ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL-75);ヒト肝臓がん細胞(HEP-G2、HB8065);マウス乳がん細胞(MMT 060562、ATCC CCL-51);バッファローラット肝細胞(BRL3A、ATCC CRL-1442);TRI細胞(Mather,1982,Annals NY Acad.Sci.,383:44-68);MCR5細胞;FS4細胞;PER-C6網膜細胞、MDBK(NBL-1)細胞、911細胞、CRFK細胞、MDCK細胞、BeWo細胞、Chang細胞、Detroit562細胞、HeLa229細胞、HeLa S3細胞、Hep-2細胞、KB細胞、LS180細胞、LS174T細胞、NCI-H-548細胞、RPMI2650細胞、SW-13細胞、T24細胞、WI-28VA13、2RA細胞、WISH細胞、BS-C-I細胞、LLC-MK2細胞、クローンM-3細胞、1-10細胞、RAG細胞、TCMK-1細胞、Y-1細胞、LLC-PK1細胞、PK(15)細胞、GH1細胞、GH3細胞、L2細胞、LLC-RC256細胞、MH1C1細胞、XC細胞、MDOK細胞、VSW細胞、及びTH-I、B1細胞、又はそれらの誘導体)、任意の組織又は器官からの線維芽細胞(心臓、肝臓、腎臓、結腸、腸、食道、胃、神経組織(脳、脊髄)、肺、血管組織(動脈、静脈、毛細血管)、リンパ組織(リンパ腺、咽頭扁桃、扁桃腺、骨髄及び血液)、脾臓及び線維芽細胞及び線維芽細胞様細胞株(例えば、TRG-2細胞、IMR-33細胞、Don細胞、GHK-21細胞、シトルリン血症細胞、Dempsey細胞、Detroit551細胞、Detroit510細胞、Detroit525細胞、Detroit529細胞、Detroit532細胞、Detroit539細胞、Detroit548細胞、Detroit573細胞、HEL299細胞、IMR-90細胞、MRC-5細胞、WI-38細胞、WI-26細胞、MiCl1細胞、CV-1細胞、COS-1細胞、COS-3細胞、COS-7細胞、アフリカミドリザル腎細胞(VERO-76、ATCC CRL-1587;VERO、ATCC CCL-81);DBS-FrhL-2細胞、BALB/3T3細胞、F9細胞、SV-T2細胞、M-MSV-BALB/3T3細胞、K-BALB細胞、BLO-11細胞、NOR-10細胞、C3H/IOTI/2細胞、HSDM1C3細胞、KLN205細胞、McCoy細胞、マウスL細胞、株2071(マウスL)細胞、L-M株(マウスL)細胞、L-MTK(マウスL)細胞、NCTCクローン2472及び2555、SCC-PSA1細胞、Swiss/3T3細胞、インドキョン(Indian muntac)細胞、SIRC細胞、CII細胞、及びJensen細胞、若しくはそれらの誘導体)細胞株を含むがこれらに限定されない)又は当業者に公知の任意の他の細胞タイプが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書にて使用される場合、用語「宿主細胞タンパク質」(HCP)は、宿主細胞に由来するタンパク質を含み、所望の関心対象のタンパク質とは無関係であり得る。宿主細胞タンパク質は、製造プロセスに由来し得るプロセスに関連する不純物であり得、これは、細胞基質由来、細胞培養由来、及び下流由来の3つの主要なカテゴリを含み得る。細胞基質由来の不純物としては、宿主器官及び核酸(宿主細胞のゲノム、ベクター、又は全DNA)由来のタンパク質が挙げられるがこれらに限定されない。細胞培養由来の不純物としては、誘導物質、抗菌薬、血清及び他の培地成分が挙げられるがこれらに限定されない。下流由来の不純物としては、酵素、化学処理試薬、及び生物学的処理試薬(例えば、臭化シアン、グアニジン、酸化剤及び還元剤)、無機塩(例えば、重金属、ヒ素、非金属イオン)、溶媒、担体、リガンド(例えば、モノクローナル抗体)、及び他の浸出可能な物質が挙げられるがこれらに限定されない。
いくつかの例示的な実施形態において、宿主細胞タンパク質は、約4.5~約9.0の範囲でpIを有し得る。例示的な実施形態において、pIは、約4.5、約5.0、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6.0、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、約8.0、約8.1、約8.2、約8.3、約8.4、約8.5、約8.6、約8.7、約8.8、約8.9、又は約9.0であり得る。
本明細書にて使用される場合、用語「加水分解剤」は、タンパク質の消化を実施可能である多数の異なる薬剤のいずれか1つ又はその組合せを指す。酵素消化を実施可能である加水分解剤の非限定的な例としては、黒麹菌由来のプロテアーゼ、エラスターゼ、スブチリシン、プロテアーゼXIII、ペプシン、トリプシン、Tryp-N、キモトリプシン、アスペルギロペプシンI、LysNプロテアーゼ(Lys-N)、LysCエンドプロテイナーゼ(Lys-C)、エンドプロテイナーゼAsp-N(Asp-N)、エンドプロテイナーゼArg-C(Arg-C)、エンドプロテイナーゼGlu-C(Glu-C)又は外膜タンパク質T(OmpT)、化膿性連鎖球菌の免疫グロブリン分解酵素(IdeS)、サーモリシン、パパイン、プロナーゼ、V8プロテアーゼ、又は生物学的に活性である断片、又はそれらの相同体、又はこれらの組合せが挙げられる。非酵素的消化を実行することができる加水分解剤の非限定的な例としては、高温、マイクロ波、超音波、高圧、赤外線、溶媒(非限定的な例はエタノール及びアセトニトリル)、固定化酵素消化(IMER)、磁性粒子固定化酵素、及びオンチップ固定化酵素の使用が挙げられる。タンパク質消化に利用可能な技術を述べている近年の総説としては、Switzar et al.,「Protein Digestion:An Overview of the Available Techniques and Recent Developments」(Linda Switzar,Martin Giera&Wilfried M.A.Niessen,Protein Digestion:An Overview of the Available Techniques and Recent Developments,12 Journal of Proteome Research 1067-1077(2013)、その全体の教示が本明細書に組み入れられる)を参照されたい。加水分解剤の1つ又は組合せは、配列特異的な方法でタンパク質又はポリペプチドのペプチド結合を切断し、より短いペプチドの予測可能な収集物を生成することができる。タンパク質に対する加水分解剤の比率及び消化に必要とされる時間は、タンパク質の最適な消化を得るために適切に選択され得る。基質に対する酵素の比率が不適切に高い場合、それに対応して消化速度が速くなり、質量分析計でペプチドを分析する時間が十分な確保されず、配列網羅性が損なわれる可能性がある。一方で、E/S比が低いことで消化に長い時間が必要となり、これによりデータ取得時間が長くなる。酵素と基質の比は、約1:0.5~約1:200の範囲であり得る。本明細書にて使用される場合、用語「消化」は、タンパク質の1つ以上のペプチド結合の加水分解を指す。適切な加水分解剤を使用して生物学的試料中のタンパク質の消化を実行するいくつかのアプローチが存在し、これは例えば、酵素消化又は非酵素的消化である。試料中のタンパク質の消化にとって広範に受け入れられている方法の1つは、プロテアーゼの使用に関与している。多くのプロテアーゼが利用可能であり、それらのそれぞれは特異性、効率及び最適な消化条件といった点で独自の特性を有している。プロテアーゼは、エンドペプチダーゼ及びエキソペプチダーゼの両方を指し、ペプチド内部の非末端又は末端アミノ酸で切断するというプロテアーゼの能力に基づいて分類される。代替的には、プロテアーゼはまた、触媒作用の機構に基づいて分類されるように、アスパラギン酸プロテアーゼ、グルタミンプロテアーゼ、及びメタロプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、及びスレオニンプロテアーゼといった6種類の異なるクラスを指す。用語「プロテアーゼ」及び「ペプチダーゼ」は、ペプチド結合を加水分解する酵素を指すために互換的に使用される。
用語「に伴い」は、抗ANG2といった別の薬剤と共に、本発明の抗VEGF組成物といった成分を、同時送達用の単一組成物へと製剤化、又は2つ以上の組成物(例えば、各成分を含むキット)へと別々に製剤化することができることを示している。互いに伴って投与される成分は、他の成分を投与するとき以外の異なる時間に、対象へ投与することができる。例えば、各投与は所与の期間にわたり間隔をあけて非同時に(例えば、別々に又は順次)与えられ得る。互いに伴って投与される別個の成分はまた、同じ投与セッション中、本質的には同時に(例えば、正確に同じ時間で、又は非臨床的に有意な期間により分けられて)投与され得る。更には、互いに伴って投与される別個の成分は、同じ経路又は異なる経路により対象へ投与され得、例えば、アフリベルセプトの組成物は抗ANG2といった別の薬剤と共に投与され、このアフリベルセプトの組成物は約15%未満のそのバリアントを含む。
本明細書にて使用される場合、用語「液体クロマトグラフィー」は、流体により運搬される生物学的/化学的混合物を、静止流体相又は固相を通って(又はその中へ)流れながら、成分を差次的に分配した結果としての成分へと分離可能であるプロセスを指す。液体クロマトグラフィーの非限定的な例としては、逆相液体クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、混合モードクロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、又は混合モードクロマトグラフィーが挙げられる。
本明細書にて使用される場合、「アフィニティークロマトグラフィー」は、2つの物質を、クロマトグラフィー材料へのそれらの親和性に基づき分離する任意の方法を含む分離を含み得る。これは、好適なアフィニティークロマトグラフィーの媒体を含むカラムに物質を供することを含み得る。このようなクロマトグラフィー媒体の非限定的な例としては、プロテインA樹脂、プロテインG樹脂、それに対する結合分子(例えば抗体)を産生した抗原を含むアフィニティー支持体、関心対象のタンパク質に結合可能なタンパク質、及びFc結合タンパク質を含むアフィニティー支持体が挙げられるが、これらに限定されない。一態様において、アフィニティーカラムは、試料の負荷前に好適なバッファで平衡化され得る。好適なバッファの一例は、トリス/NaClバッファ(pHはおよそ7.0~8.0)であり得る。当業者は過度の負担なく、好適なバッファを開発することができる。この平衡化の後、試料をカラムに負荷することができる。カラムの負荷後、カラムを例えば平衡化バッファを使用し、1回又は複数回洗浄することができる。異なるバッファを使用する洗浄を含む他の洗浄を、カラムを溶出する前に使用することができる。次いで、適切な溶出バッファを使用してアフィニティーカラムを溶出させることができる。好適な溶出バッファの一例は、酢酸/NaClバッファ(pHはおよそ2.0~3.5)であり得る。更に、当業者は過度の負担なく適切な溶出バッファを開発することができる。溶出液は、紫外線を含む当業者に周知の技術を使用してモニタリングされ、例えば、280nmでの吸光度が、関心対象の試料が芳香環(例えば、トリプトファンなどの芳香族アミノ酸を有するタンパク質)を含む場合には特に使用可能である。
本明細書にて使用される場合、「イオン交換クロマトグラフィー」は、2つの物質を、関心対象の分子上及び/又はクロマトグラフィー材料上のいずれかで、関心対象の分子及び/又はクロマトグラフィー材料の特定領域上にまとめて又は局所的に、それらのそれぞれのイオン電荷における差異に基づいて分離する任意の方法を含む分離を指し得る。したがって、これは陽イオン交換材料又は陰イオン交換材料のいずれかを使用可能である。イオン交換クロマトグラフィーは、関心対象の分子の局所電荷とクロマトグラフィー材料の局所電荷との間の差異に基づき、分子を分離する。イオン交換クロマトグラフィーのパックドカラム又はイオン交換膜デバイスは、結合-溶出モード、フロースルーモード、又はハイブリッドモードで操作され得る。平衡化バッファ又は別のバッファを用いてカラム又は膜デバイスを洗浄した後、イオン交換マトリックスの荷電部位に対して溶質と競合する溶出バッファのイオン強度(すなわち伝導度)を増加させることにより、生成物の回収を行うことができる。pHを変化させ、それにより溶質の電荷を変えることは、溶質の溶出を達成する別の方法であり得る。伝導度又はpHにおける変化は、段階的(グラジエント溶出)又は段階的(ステップ溶出)であってもよい。クロマトグラフィー用の陰イオン支持体又は陽イオン支持体を形成するために、陰イオン置換基又は陽イオン置換基をマトリックスへと結合させてもよい。陰イオン交換置換基の非限定的な例としては、ジエチルアミノエチル(DEAE)、第四級アミノエチル(QAE)、及び第四級アミン(Q)基が挙げられる。陽イオン置換基は、カルボキシメチル(CM)、スルホエチル(SE)、スルホプロピル(SP)、リン酸塩(P)、及びスルホン酸塩(S)を含む。セルロースイオン交換媒体又は支持体は、DE23(商標)、DE32(商標)、DE52(商標)、CM-23(商標)、CM-32(商標)、及びCM-52(商標)を含むことができ、これらはWhatman Ltd.Maidstone,Kent,U.K.から入手可能である。SEPHADEX(登録商標)ベースのイオン交換体及びSEPHADEX(登録商標)架橋イオン交換体もまた公知である。例えば、DEAE-SEPHADEX(登録商標)、QAE-SEPHADEX(登録商標)、CM-SEPHADEX(登録商標)、及びSP-SEPHADEX(登録商標)、及びDEAE-SEPHAROSE(登録商標)、Q-SEPHAROSE(登録商標)、CM-SEPHAROSE(登録商標)、S-SEPHAROSE(登録商標)、及びSEPHAROSE(登録商標)Fast Flow、及びCapto(商標)Sはすべて、GE Healthcareから入手可能である。更には、TOYOPEARL(商標)DEAE-650S又はM、及びTOYOPEARL(商標)CM-650S又はMといった、DEAE及びCM誘導体化(derivitized)エチレングリコール-メタクリラートコポリマーの両方は、Toso Haas Co.(Philadelphia,Pa.)から、Nuvia S及びUNOSphere(商標)Sは、BioRad,(Hercules,Calif.)から、Eshmuno(登録商標)SはEMD Millipore(MA)から入手可能である。
本明細書にて使用される場合、用語「疎水性相互作用クロマトグラフィー樹脂」は、フェニル、オクチル、ブチル、又はその同等物で共有結合的に修飾され得る固相を含むことができる。疎水性相互作用クロマトグラフィーは、疎水性といった特性を使用し、分子を互いに分離させることができる。このタイプのクロマトグラフィーでは、フェニル、オクチル、ヘキシル、又はブチルといった疎水基がカラムの固定相を形成することができる。タンパク質、ペプチド、及びその同等物といった分子は、その表面上に1種以上の疎水性領域を有するか又は疎水性ポケットを有するHIC(疎水性相互作用クロマトグラフィー)カラムを通過し、HICの固定相を構成する疎水基と相互作用することができる。HIC樹脂又は支持体の例としては、Phenyl sepharose FF、Capto Phenyl(GE Healthcare,Uppsala,Sweden)、Phenyl 650-M(Tosoh Bioscience,Tokyo,Japan)及びSartobind Phenyl(Sartorius corporation,New York,USA)が挙げられる。
本明細書にて使用される場合、用語「混合モードのクロマトグラフィー」又は「マルチモーダルクロマトグラフィー」(両方とも「MMC」)には、複数の相互作用モード又は機構を通じて溶質が固定相と相互作用するクロマトグラフィー方法が含まれる。MMCは、従来の逆相(RP)クロマトグラフィー、イオン交換(IEX)クロマトグラフィー、及び順相(NP)クロマトグラフィーの代替ツール又は補完ツールとして使用され得る。疎水性相互作用、親水性相互作用、及びイオン性相互作用のそれぞれが支配的な相互作用モードである、RP、NP、及びIEXクロマトグラフィーとは異なり、混合モードのクロマトグラフィーは、これらの相互作用モードのうち2つ以上の組合せを使用することができる。混合モードのクロマトグラフィー媒体は、単一モードのクロマトグラフィーが再現できない、独自の選択性を提供することができる。混合モードのクロマトグラフィーはまた、アフィニティーベースの方法と比較すると、潜在的なコスト削減、カラム寿命の長期化、及び操作の柔軟性も提供することができる。いくつかの例示的な実施形態において、混合モードのクロマトグラフィー媒体は、時にベースマトリックスと表示され、直接又はスペーサを介して有機支持体又は無機支持体に結合される、混合モードの配位子から構成され得る。支持体は、本質的には球形粒子といった粒子、モノリス、フィルタ、膜、表面、キャピラリーなどの形態であってもよい。いくつかの例示的な実施形態において、支持体は、架橋された炭水化物材料といった天然ポリマーから調製され得る。例えばこれは、アガロース、agPV、セルロース、デキストラン、キトサン、コンニャク、カラギーナン、ゲラン、アルギナートなどである。高い吸着能力を得るには、支持体は多孔質であり得、次いで配位子は外面及び細孔表面に結合される。このような天然ポリマー支持体は、標準的な方法、例えば逆懸濁ゲル化(S Hjerten:Biochim Biophys Acta 79(2),393-398(1964)、その全体の教示が本明細書に組み入れられる)に従い調製され得る。代替的には、支持体は架橋された合成ポリマーなどの合成ポリマー、例えば、スチレン又はスチレン誘導体、ジビニルベンゼン、アクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルエステル、ビニルアミド、及びそれらの同等物から調製され得る。このような合成ポリマーは、標準的な方法、例えば「Styrene based polymer supports developed by suspension polymerization」(R Arshady:Chimica e L’Industria 70(9),70-75(1988)、その全体の教示が本明細書に組み入れられる)に従い調製され得る。多孔質天然又は合成ポリマー支持体はまた、GE Healthcare(Uppsala,Sweden)といった製造元からも入手可能である。
本明細書にて使用される場合、用語「質量分析計」は、特異的な分子種を同定しかつそれらの正確な質量を測定することができる装置を含む。この用語は、その中でポリペプチド又はペプチドを特徴付けられ得る任意の分子検出器を含むことを意味する。質量分析計には3つの主要部分である、イオン源、質量分析器、及び検出器が含まれ得る。イオン源の役割は、気相のイオンを作り出すことである。分析物の原子、分子、又はクラスタを気相へと移行させ、同時に(エレクトロスプレーイオン化法にて)又は分離プロセスを通じてのいずれかでイオン化させることができる。イオン源の選択は用途に応じて異なる。いくつかの例示的な実施形態において、質量分析計はタンデム質量分析計であり得る。本明細書にて使用される場合、用語「タンデム質量分析法」は、質量選択及び質量分離といった複数の段階を使用することにより試料分子上の構造情報を得る技術を含む。必要条件としては、試料分子を気相へと移行させこれをイオン化することで、最初の質量選択工程後に予測可能かつ制御可能な方法でフラグメントを形成することである。多段階MS/MS又はMSnは、最初にプリカーサイオン(MS2)を選択及び分離し、これをフラグメンテーションして第1フラグメントイオン(MS3)を分離し、これをフラグメンテーションして第2フラグメント(MS4)を分離するなどによって、重要な情報を得ることができるか又はフラグメントイオン信号が検出可能である限り、実施される。タンデムMSは、多くの種類の分析器を組み合わせて首尾よく実施される。特定のアプリケーション向けにどの分析器を組み合わせるかは、多くの異なる要因、例えば感度、選択性、及び速さだけでなく、サイズ、コスト、及び有効性などにもよって、決定される。タンデムMS法の主要な2つのカテゴリは、空間的タンデム及び時間的タンデムであるが、時間的タンデム分析器を空間的に連結させた、又は空間的タンデム分析器と連結させたハイブリッドもまた存在する。空間的タンデム質量分析計は、イオン源、プリカーサイオン活性化装置、及び少なくとも2つの非トラップ型質量分析器を備える。特定のm/zによる分離機能は、機器の1セクションにてイオンを選択して中間領域でこれを解離させ、生成イオンを次いでm/zによる分離及びデータ取得のために別の分析器に送るように設計され得る。時間的タンデムでは、イオン源で生成された質量分析計イオンは、同じ物理装置内に閉じ込められ、単離され、フラグメンテーションされ、かつm/zで分離され得る。質量分析計により同定されたペプチドは、無処置のタンパク質及びそれらの翻訳後修飾の代用の代表物として使用され得る。これらは、実験的及び理論的MS/MSデータ(後者は、タンパク質配列データベース中の可能性があるペプチドから生成される)を相関させることによりタンパク質特性評価のために使用され得る。特性評価としては、タンパク質断片のアミノ酸のシークエンシング、タンパク質シークエンシングの決定、タンパク質のde novoシークエンシングの決定、翻訳後修飾の位置決定、又は翻訳後修飾の同定、又は比較分析、又はこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書にて使用される場合、「Mini-Trap」又は「MiniTrap」又は「MiniTrap結合分子」は、VEGF分子に結合可能である。このようなMiniTrapとしては、(i)キメラポリペプチド、及び(ii)非共有結合的に、例えば1つ以上のジスルフィド架橋により結合される2つ以上のポリペプチドを含む多量体(例えば二量体)分子が挙げられ得る。MiniTrapは、化学修飾、酵素活性、又は組換え製造により産生され得る。
本明細書にて使用される場合、「VEGF MiniTrap」又は「VEGF MiniTrap結合分子」は、VEGFに結合する分子又は分子の複合体であり得、これはVEGF受容体であるIg様ドメイン(又はそれらのバリアント)(例えば、VEGFR1 Igドメイン2及び/又はVEGFR2 Igドメイン3及び/4)及び改変された多量体化成分(MC)の1つ以上のセットを有するか、又はこの改変された多量体化成分を含まず、このMCは改変された免疫グロブリンFcである。この改変は、VEGF trap(例えばアフリベルセプト又はコンベルセプト)のタンパク質分解性消化の結果、又は短縮されたMC配列を有する得られたポリペプチド鎖の直接発現の結果であり得る。(図1に示される分子構造を参照されたい。)図1は、化膿性連鎖球菌IdeSでアフリベルセプトをタンパク質分解した産物である、VEGF MiniTrap分子を示している。ホモ二量体分子は、2つの平行なジスルフィド結合により接続されるIgヒンジドメイン断片を有するものとして示されている。VEGFR1ドメイン、VEGFR2ドメイン、及びヒンジドメイン断片(MC)を示している。IdeS切断が生じるアフリベルセプト中の点は、「//」で示されている。アフリベルセプトから切断されたFc断片もまた示されている。二量体化されていないこうした単一のキメラポリペプチドはまた、これがVEGF結合活性を有する場合にはVEGF MiniTrapであり得る。用語「VEGF MiniTrap」は、1つ以上のVEGF受容体Igドメイン(又はそれらのバリアント)の第1のセットを含む単一のポリペプチドを含み、MCを欠いているが、1つ以上のVEGF受容体Igドメイン(又はそれらのバリアント)の1つ以上の更なるセットに対するリンカー(例えばペプチドリンカー)と融合される。本発明のVEGF MiniTrap中のVEGF結合ドメインは、同一であってもよく、又は別のものとは異なっていてもよい(その全体の教示が本明細書に組み入れられる、国際公開第2005/00895号を参照されたい)。
例えば、本発明の一実施形態において、未修飾免疫グロブリンFcドメインは、アミノ酸配列又はそれらのアミノ酸1~226を含む:
(配列番号33、この中でX1はL又はPであり、X2はA又はTである)。
(配列番号33、この中でX1はL又はPであり、X2はA又はTである)。
VEGFの阻害としては、例えばVEGF(例えば、VEGF110、VEGF121、及び/又はVEGF165)結合に対するVEGF受容体と競合することによる、例えばVEGF受容体に結合するVEGFの拮抗作用が挙げられる。こうした阻害により、例えば、細胞表面上のIL18Rα及び/又はIL18Rβ細胞内ドメインに融合するVEGFR細胞外ドメインを有しかつNFkB-ルシフェラーゼ-IRES-eGFPレポーター遺伝子、例えば本明細書に記載されるような細胞株HEK293/D9/Flt-IL18Rα/Flt-IL18Rβを有するキメラVEGF受容体(例えば、それらのホモ二量体)を発現している細胞株(例えばHEK293)においてルシフェラーゼ発現が阻害されるなど、VEGFRのVEGFによる活性化が阻害され得る。
本発明のVEGF MiniTrapのVEGF受容体Igドメイン成分は、
(i)1つ以上のVEGFR1(Flt1)の免疫グロブリン様(Ig)ドメイン2(R1D2)、
(ii)1つ以上のVEGFR2(Flk1又はKDR)のIgドメイン3(Flk1D3)(R2D3)、
(iii)1つ以上のVEGFR2(Flt1又はKDR)のIgドメイン4(Flk1D4)(R2D4)、及び/又は
(iv)1つ以上のVEGFR3(Flt4)のIgドメイン3(FltD3又はR3D3)
を含むことができる。
(i)1つ以上のVEGFR1(Flt1)の免疫グロブリン様(Ig)ドメイン2(R1D2)、
(ii)1つ以上のVEGFR2(Flk1又はKDR)のIgドメイン3(Flk1D3)(R2D3)、
(iii)1つ以上のVEGFR2(Flt1又はKDR)のIgドメイン4(Flk1D4)(R2D4)、及び/又は
(iv)1つ以上のVEGFR3(Flt4)のIgドメイン3(FltD3又はR3D3)
を含むことができる。
VEGF受容体の免疫グロブリン様ドメインは、本明細書ではVEGFR「Ig」ドメインと称され得る。例えば、R1D2(VEGFR1(d2)と本明細書では称され得る))、R2D3(VEGFR2(d3)と本明細書では称され得る))、R2D4(VEGFR2(d4)と本明細書では称され得る))及びR3D3(VEGFR3(d3)と本明細書では称され得る))といった本明細書にて参照されるVEGFR Igドメインは、完全な野生型Igドメインだけでなく、例えばVEGF MiniTrapへ組み入れられるときには機能VEGF結合ドメインを形成する能力を保持する、野生型ドメインの機能特性を実質的に保持するそれらのバリアントも包含するように意図されている。野生型ドメインと同様の機能特性を実質的に保持する上記Igドメインの多数のバリアントを得ることができることは、当業者には容易に明らかであるであろう。
本発明は、以下のドメイン構造を含むVEGF MiniTrapポリペプチドを提供する:
・((R1D2)-(R2D3))a-リンカー-((R1D2)-(R2D3))b;
・((R1D2)-(R2D3)-(R2D4))c-リンカー-((R1D2)-(R2D3)-(R2D4))d;
・((R1D2)-(R2D3))e-(MC)g;
・((R1D2)-(R2D3)-(R2D4))f-(MC)g;
式中、
- R1D2は、VEGF受容体1(VEGFR1)Igドメイン2(D2)であり;
- R2D3は、VEGFR2 Igドメイン3であり;
- R2D4は、VEGFR2 Igドメイン4であり;
- MCは多量体化成分(例えばIgG1に由来する、例えばIgGヒンジドメイン又はそれらの断片)であり;
- リンカーは、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、又は16アミノ酸を含むペプチドであり、例えば(GGGS) g (配列番号104)であり;
並びに、
独立して、
a=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
b=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
c=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
d=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
e=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
f=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;及び
g=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15。
・((R1D2)-(R2D3))a-リンカー-((R1D2)-(R2D3))b;
・((R1D2)-(R2D3)-(R2D4))c-リンカー-((R1D2)-(R2D3)-(R2D4))d;
・((R1D2)-(R2D3))e-(MC)g;
・((R1D2)-(R2D3)-(R2D4))f-(MC)g;
式中、
- R1D2は、VEGF受容体1(VEGFR1)Igドメイン2(D2)であり;
- R2D3は、VEGFR2 Igドメイン3であり;
- R2D4は、VEGFR2 Igドメイン4であり;
- MCは多量体化成分(例えばIgG1に由来する、例えばIgGヒンジドメイン又はそれらの断片)であり;
- リンカーは、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、又は16アミノ酸を含むペプチドであり、例えば(GGGS) g (配列番号104)であり;
並びに、
独立して、
a=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
b=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
c=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
d=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
e=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;
f=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15;及び
g=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15。
本発明の一実施形態において、R1D2は、アミノ酸配列:
(配列番号34)を含む。一態様において、R1D2はN末端SDTを欠いている。
(配列番号34)を含む。一態様において、R1D2はN末端SDTを欠いている。
本発明の一実施形態において、R1D2は、アミノ酸配列:
(配列番号35)を含む。
(配列番号35)を含む。
本発明の一実施形態において、R2D3は、アミノ酸配列:
(配列番号36)を含む。
(配列番号36)を含む。
本発明の一実施形態において、R2D4は、アミノ酸配列:
(配列番号37)を含む。
(配列番号37)を含む。
本発明の一実施形態において、R2D4は、アミノ酸配列:
(配列番号38)を含む。
(配列番号38)を含む。
本発明の一実施形態において、VEGF MiniTrapにて使用するための多量体化成分(MC)はペプチドであり、例えば別の多量体化成分に結合可能である改変されたFc免疫グロブリン(例えば、IgG1由来)である。一態様において、MCは免疫グロブリンヒンジ領域を含む、改変されたFc免疫グロブリンである。例えば、本発明の一実施形態において、MCは別のMC中のシステインを有する1つ以上のシステイン架橋を形成可能である、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5又は6)のシステインを含むペプチドであり、例えば、DKTHTCPPC(配列番号39)、DKTHTCPPCPPC(配列番号40)、DKTHTCPPCPPCPPC(配列番号41)、DKTHTC(PPC)h(式中、hは1、2、3、4、又は5)(配列番号105)、DKTHTCPPCPAPELLG(配列番号60)、DKTHTCPLCPAPELLG(配列番号.:43)、DKTHTC(配列番号44)、又はDKTHTCPLCPAP(配列番号45)である。
本発明はまた、以下のドメイン構造を含むVEGF MiniTrapポリペプチドも提供する:
(i)(R1D2)a-(R2D3)b-(MC)c;又は
(ii)(R1D2)a-(R2D3)b-(R2D4)c-(MC)d;
これらは、例えば各ポリペプチドのMC間で結合することにより、当該第2のポリペプチドとホモ二量体化することができる。
この場合、
(i)当該R1D2ドメイン同士が整列して、
(ii)当該R2D3ドメイン同士が整列して、及び/又は
(iii)当該R2D4ドメイン同士が整列して、
二量体VEGF結合ドメインを形成する。
(i)(R1D2)a-(R2D3)b-(MC)c;又は
(ii)(R1D2)a-(R2D3)b-(R2D4)c-(MC)d;
これらは、例えば各ポリペプチドのMC間で結合することにより、当該第2のポリペプチドとホモ二量体化することができる。
この場合、
(i)当該R1D2ドメイン同士が整列して、
(ii)当該R2D3ドメイン同士が整列して、及び/又は
(iii)当該R2D4ドメイン同士が整列して、
二量体VEGF結合ドメインを形成する。
本発明の一実施形態において、VEGF MiniTrapポリペプチドは、アミノ酸配列:
を含む。述べられるように、こうしたポリペプチドは多量体化されることができ(例えば、二量体化(例えば、ホモ二量体化))、この場合、ポリペプチド間の結合は多量体化成分を介して媒介される。
を含む。述べられるように、こうしたポリペプチドは多量体化されることができ(例えば、二量体化(例えば、ホモ二量体化))、この場合、ポリペプチド間の結合は多量体化成分を介して媒介される。
本発明の一実施形態において、本発明の単量体VEGF MiniTrapのVEGFR1 Ig様ドメイン2は、N36及び/若しくはN68にN-結合グリコシル化;及び/若しくはC30とC79の間の鎖内ジスルフィド架橋を有し;並びに/又は本発明の単量体VEGF MiniTrapのVEGFR2 Ig様ドメイン3は、N123及び/若しくはN196にN-結合グリコシル化;及び/若しくはC124とC185の間の鎖内ジスルフィド架橋を有する。
本発明の一実施形態において、VEGF MiniTrapは構造:
・(R1D2)1-(R2D3)1-(G4S)3-(R1D2)1-(R2D3)1(「(G4S)3」:配列番号107として開示される);
・(R1D2)1-(R2D3)1-(G4S)6-(R1D2)1-(R2D3)1(「(G4S)6」:配列番号108として開示される);
・(R1D2)1-(R2D3)1-(G4S)9-(R1D2)1-(R2D3)1(「(G4S)9」:配列番号109として開示される);又は
・(R1D2)1-(R2D3)1-(G4S)12-(R1D2)1-(R2D3)1(「(G4S)12」:配列番号110として開示される)
を含む。G4Sは、-Gly-Gly-Gly-Gly-Ser-(配列番号111)である。
・(R1D2)1-(R2D3)1-(G4S)3-(R1D2)1-(R2D3)1(「(G4S)3」:配列番号107として開示される);
・(R1D2)1-(R2D3)1-(G4S)6-(R1D2)1-(R2D3)1(「(G4S)6」:配列番号108として開示される);
・(R1D2)1-(R2D3)1-(G4S)9-(R1D2)1-(R2D3)1(「(G4S)9」:配列番号109として開示される);又は
・(R1D2)1-(R2D3)1-(G4S)12-(R1D2)1-(R2D3)1(「(G4S)12」:配列番号110として開示される)
を含む。G4Sは、-Gly-Gly-Gly-Gly-Ser-(配列番号111)である。
本発明の一実施形態において、VEGF MiniTrapはアミノ酸配列:
(この場合、xは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である)を含む。本明細書にて述べられるように、これらのポリペプチドは二次構造を含むことができ、この場合、同様のVEGER Igドメインは鎖内VEGF結合ドメインを形成するように結合する(例えば、図2)。本発明の一実施形態において、こうしたポリペプチドの2つ以上は多量体化し(例えば、二量体化(例えば、ホモ二量体化))し、この場合、各鎖のVEGFR Igドメインは、鎖内VEGF結合ドメインを形成するために別の鎖の同様のIgドメインと結合する。
(この場合、xは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である)を含む。本明細書にて述べられるように、これらのポリペプチドは二次構造を含むことができ、この場合、同様のVEGER Igドメインは鎖内VEGF結合ドメインを形成するように結合する(例えば、図2)。本発明の一実施形態において、こうしたポリペプチドの2つ以上は多量体化し(例えば、二量体化(例えば、ホモ二量体化))し、この場合、各鎖のVEGFR Igドメインは、鎖内VEGF結合ドメインを形成するために別の鎖の同様のIgドメインと結合する。
本発明のある特定の実施形態において、本発明のVEGF MiniTrapは、VEGF MiniTrapポリペプチドのアミノ酸残基の任意の有意な修飾(例えばN末端及び/又はC末端での、例えばPEG化又はヨードアセトアミド化といった指向性の化学修飾)を欠いている。
本発明の一実施形態において、ポリペプチドは二次構造を含み、この場合、単一のキメラポリペプチド(例えば、(R1D2)a-(R2D3)b-リンカー-(R1D2)c-(R2D3)d;又は(R1D2)a-(R2D3)b-(R2D4)c-リンカー-(R1D2)d-(R2D3)e-(R2D4)f)又は別個のキメラポリペプチド(例えばホモ二量体)中の同様のVEGFR Igドメインは、VEGF結合ドメインを形成するために整列する。例えばこの場合、
(i)当該R1D2ドメイン同士が整列して、
(ii)当該R2D3ドメイン同士が整列して、及び/又は
(iii)当該R2D4ドメイン同士が整列して、
VEGF結合ドメインを形成する。図2は、そのようなドメイン配置を示す一本鎖VEGF MiniTrapを示す。VEGFR1、VEGFR2、及びリンカードメインが示される。示されるリンカーは(G4S)6 (配列番号108)である。本発明は、(G4S)3 (配列番号107);(G4S)9 (配列番号109);又は(G4S)12 (配列番号110)リンカーを有する一本鎖VEGF MiniTrapを含む。
(i)当該R1D2ドメイン同士が整列して、
(ii)当該R2D3ドメイン同士が整列して、及び/又は
(iii)当該R2D4ドメイン同士が整列して、
VEGF結合ドメインを形成する。図2は、そのようなドメイン配置を示す一本鎖VEGF MiniTrapを示す。VEGFR1、VEGFR2、及びリンカードメインが示される。示されるリンカーは(G4S)6 (配列番号108)である。本発明は、(G4S)3 (配列番号107);(G4S)9 (配列番号109);又は(G4S)12 (配列番号110)リンカーを有する一本鎖VEGF MiniTrapを含む。
加えて、本発明はまた、VEGFポリペプチド又はその断片又はその融合物と複合体を形成する、本明細書にて述べられるVEGF MiniTrapを含む複合体も提供する。本発明の一実施形態において、VEGF(例えば、VEGF165)はホモ二量体化され、及び/又はVEGF MiniTrapは2:2複合体(2VEGF:2MiniTrap)でホモ二量体化され、及び/又はVEGF MiniTrapは1:1複合体でホモ二量体化される。複合体としては、ホモ二量体化されたVEGF MiniTrapポリペプチドに結合されるホモ二量体化VEGF分子が挙げられる。本発明の一実施形態において、複合体はインビトロである(例えば、固体基質に固定化)、又は対象の身体内に存在する。本発明はまた、VEGF MiniTrapで複合体を形成したVEGF二量体(例えば、VEGF165)の複合体の組成物も含む。
本明細書にて使用される場合、用語「タンパク質」又は「関心対象のタンパク質」としては、共有結合されたアミド結合を有する、任意のアミノ酸ポリマーが挙げられ得る。関心対象のタンパク質の例としては、アフリベルセプト及びMiniTrapが挙げられるがこれらに限定されない。タンパク質は、当技術分野にて一般には「ポリペプチド」として公知である1種以上のアミノ酸ポリマー鎖を含む。「ポリペプチド」は、アミノ酸残基から構成されるポリマー、関連する天然に存在する構造バリアント、及びペプチド結合を介して結合される天然に存在しないそれらの合成アナログ、関連する天然に存在する構造バリアント、及び天然に存在しないそれらの合成アナログを指す。「合成ペプチド又はポリペプチド」は、天然に存在しないペプチド又はポリペプチドを指す。合成ペプチド又はポリペプチドは、例えば自動ポリペプチドシンセサイザーを使用して合成され得る。様々な固相ペプチド合成法が当業者に知られている。タンパク質は1種又は複数種のポリペプチドを含み、単一の機能性生体分子を形成することができる。別の例示的な態様では、タンパク質には抗体断片、ナノボディ、組換え抗体キメラ、サイトカイン、ケモカイン、ペプチドホルモン、及びそれらの同等物が含まれ得る。関心対象のタンパク質には、バイオ治療タンパク質、研究又は治療に使用される組換えタンパク質、トラップタンパク質及び他のキメラ受容体Fc融合タンパク質、キメラタンパク質、抗体、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、ヒト抗体、及び二重特異性抗体のいずれかが含まれ得る。特定の態様において、関心対象のタンパク質は抗VEGF融合タンパク質(例えば、アフリベルセプト又はMiniTrap)である。タンパク質は、例えば昆虫バキュロウイルス(bacculovirus)系、酵母系(例えば、ピキア種(Pichia sp.))、哺乳動物系(例えば、CHO細胞及びCHO-K1細胞などのCHO誘導体)といった組換え細胞ベースの産生システムを使用して産生され得る。バイオ治療タンパク質及びそれらの産生について述べた近年の総説としては、Ghaderi et al.,「Production platforms for biotherapeutic glycoproteins.Occurrence,impact,and challenges of non-human sialylation」(Darius Ghaderi et al.,Production platforms for biotherapeutic glycoproteins.Occurrence,impact,and challenges of non-human sialylation,28 BIOTECHNOLOGY AND GENETIC ENGINEERING REVIEWS 147-176(2012)、その全体の教示が本明細書に組み入れられる)を参照されたい。いくつかの例示的な実施形態において、タンパク質は修飾物、付加物、及び他の共有結合された部分を含む。こうした修飾、付加物、及び部分としては例えば、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、グリカン(例えば、N-アセチルガラクトサミン、ガラクトース、ノイラミン酸、N-アセチルグルコサミン、フコース、マンノース、及び他の単糖類)、PEG、ポリヒスチジン、FLAGタグ、マルトース結合タンパク質(MBP)、キチン結合タンパク質(CBP)、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)myc-エピトープ、蛍光標識、及び他の色素、及びそれらの同等物が挙げられる。タンパク質は、組成及び溶解度に基づいて分類可能であり、したがって、タンパク質としては、球状タンパク質及び繊維状タンパク質といった単純タンパク質、核タンパク質、糖タンパク質、ムコタンパク質、色素タンパク質、リンタンパク質、金属タンパク質、及びリポタンパク質といった複合タンパク質、並びに一次誘導タンパク質及び二次誘導タンパク質といった誘導タンパク質が挙げられる。
いくつかの例示的な実施形態において、関心対象のタンパク質は組換えタンパク質、抗体、二重特異性抗体、多重特異性抗体、抗体断片、モノクローナル抗体、融合タンパク質、scFv、及びこれらの組合せであり得る。
本明細書にて使用される場合、用語「組換えタンパク質」は、好適な宿主細胞へと組み入れられる組換え発現ベクターにて運ばれる遺伝子の転写及び翻訳の結果として産生されるタンパク質を指す。特定の例示的な実施形態において、組換えタンパク質は融合タンパク質であり得る。特定の態様において、組換えタンパク質は抗VEGF融合タンパク質(例えば、アフリベルセプト又はMiniTrap)である。特定の例示的な実施形態において、組換えタンパク質は、例えばキメラ抗体、ヒト化抗体、又は完全ヒト抗体といった抗体であり得る。特定の例示的な実施形態において、組換えタンパク質は、IgG、IgM、IgA1、IgA2、IgD、又はIgEからなる群から選択されるアイソタイプの抗体であり得る。特定の例示的な実施形態において、抗体分子は全長抗体(例えばIgG1)、又は代替的には抗体は断片(例えば、Fc断片又はFab断片)であり得る。
本明細書にて使用される場合、用語「抗体」は、4つのポリペプチド鎖(ジスルフィド結合により相互接続される2つの重(H)鎖及び2つの軽(L)鎖)を含む免疫グロブリン分子、並びにそれらの多量体(例えばIgM)を含む。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書ではHCVR又はVHと略される)及び重鎖定常領域を含む。重鎖定常領域は、CH1、CH2、及びCH3といった3つのドメインを含む。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書ではLCVR又はVLと略される)及び軽鎖定常領域を含む。軽鎖定常領域は1つのドメイン(CL1)を含む。VH領域及びVL領域は、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変領域へと更に細分され、フレームワーク領域(FR)と呼ばれるより保存されている領域に点在している。各VH及びVLは、3つのCDR及び4つのFRから構成され、アミノ末端からカルボキシル末端までFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4の順で配列される。本発明の異なる実施形態において、抗big-ET-1抗体のFR(又はその抗原結合部分)は、ヒト生殖系列配列と同一であり得、又は自然に若しくは人工的に改変され得る。アミノ酸コンセンサス配列は、2つ以上のCDRのサイドバイサイド分析に基づいて定義され得る。本明細書にて使用される場合、用語「抗体」はまた、完全抗体分子の抗原結合断片も含む。本明細書にて使用される場合、抗体の用語「抗原結合部分」、抗体の「抗原結合断片」、及びそれらの同等物は、抗原に特異的に結合して複合体を形成する、任意の天然に存在するポリペプチド又は糖タンパク質、酵素的に得ることができるポリペプチド又は糖タンパク質、合成ポリペプチド又は糖タンパク質、あるいは遺伝子的に改変されたポリペプチド又は糖タンパク質を含む。抗体の抗原結合断片は、例えばタンパク質分解性消化又は可変ドメイン及び任意で定常ドメインをコードするDNAの操作及び発現に関与する組換え遺伝子改変技術といった、任意の好適な標準技術を使用し、完全抗体分子から誘導され得る。このようなDNAは公知であり、及び/又は例えば製造元、DNAライブラリ(例えば、ファージ-抗体ライブラリを含む)から容易に入手可能であり、又は合成することができる。DNAは、例えば、1つ以上の可変ドメイン及び/若しくは定常ドメインを好適な構成へと配置させるため、又はコドンを導入し、システイン残基を生成し、アミノ酸を修飾、添加、若しくは欠失させるために、化学的に又は分子生物学的技術を使用することで、配列決定及び操作され得る。
本明細書にて使用される場合、「抗体断片」としては、例えば抗体の抗原結合領域又は可変領域といった無処置抗体の一部が挙げられる。抗体断片の例としては、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、scFv断片、Fv断片、dsFv二重特異性抗体、dAb断片、Fd’断片、Fd断片、及び単離された相補性決定領域(CDR)領域、並びにトリアボディ、テトラボディ、線形抗体、一本鎖抗体分子、及び抗体断片から形成された多重特異性抗体が挙げられるが、これらに限定されない。Fv断片は、免疫グロブリン重鎖及び軽鎖の可変領域の組合せであり、scFvタンパク質は、免疫グロブリン軽鎖可変領域及び重鎖可変領域がペプチドリンカーにより接続されている組換え一本鎖ポリペプチド分子である。いくつかの例示的な実施形態において、抗体断片は、親抗体が結合するのと同じ抗原に結合する断片である親抗体の十分なアミノ酸配列を含み、いくつかの例示的な実施形態において、断片は親抗体と同等の親和性で抗原に結合し、抗原への結合について親抗体と競合する。抗体断片は、任意の手段により産生され得る。例えば、抗体断片は無処置抗体の断片化により酵素的若しくは化学的に産生され得、及び/又は部分的な抗体配列をコードする遺伝子から組換え産生され得る。代替的に又は加えて、抗体断片は全体的に又は部分的に合成によって産生され得る。抗体断片は、任意で一本鎖抗体断片を含み得る。代替的に又は加えて、抗体断片は、例えばジスルフィド結合により共に結合されている複数の鎖を含み得る。抗体断片は、任意で複数分子の複合体を含み得る。機能的抗体断片は典型的には少なくとも約50アミノ酸、より典型的には少なくとも約200アミノ酸を含む。
用語「二重特異性抗体」は、2つ以上のエピトープを選択的に結合可能である抗体を含む。二重特異性抗体は一般には、2つの異なる分子(例えば複数の抗原)又は同じ分子(例えば同じ抗原)のいずれかの上で、異なるエピトープに特異的に結合する各重鎖を有する2つの異なる重鎖を含む。二重特異性抗体が2つの異なるエピトープ(第1エピトープ及び第2エピトープ)に選択的に結合可能である場合、第1エピトープの第1重鎖の親和性は、一般には、第2エピトープの第1重鎖の親和性よりも少なくとも1~2桁又は1~3桁又は1~4桁低くなることがあり、またこの逆もあり得る。二重特異性抗体により認識されるエピトープは、同じ標的又は異なる標的(例えば、同じタンパク質又は異なるタンパク質)上であり得る。二重特異性抗体は例えば、同じ抗原の異なるエピトープを認識する重鎖を組み合わせることにより作製され得る。例えば、同じ抗原の異なるエピトープを認識する重鎖可変配列をコードする核酸配列は、異なる重鎖定常領域をコードする核酸配列に融合され得、こうした配列は、免疫グロブリン軽鎖を発現する細胞内で発現され得る。
典型的な二重特異性抗体は、3つの重鎖CDRをそれぞれ有する2つの重鎖、続いてCH1ドメイン、ヒンジ、CH2ドメイン及びCH3ドメイン、どれもが抗原結合特異性をもたらさないがそれぞれの重鎖と結合可能である免疫グロブリン軽鎖、又は各重鎖と結合可能でありかつ重鎖抗原結合領域により結合された1つ以上のエピトープに結合可能である免疫グロブリン軽鎖、又は各重鎖と結合可能でありかつ1つ若しくは両方のエピトープに1つ若しくは両方の重鎖の結合が可能であり得る免疫グロブリン軽鎖を有する。BsAbは、2つの主要クラスへと分けることができ、これらはFc領域(IgG様)を有するものと、Fc領域を欠いているものであり、後者は通常、IgG及びFcを含むIgG様二重特異的分子よりも小さいものである。IgG様bsAbは例えば、トリオマブ、ノブ・イントゥ・ホール(knobs into holes)IgG(kih IgG)、クロスマブ、orth-Fab IgG、デュアル可変ドメインIg(DVD-Ig)、トゥー・イン・ワン又はデュアルアクションFab(DAF)、IgG一本鎖Fv(IgG-scFv)、又はκλ-ボディといった異なるフォーマットを有し得るがこれらに限定されない。非IgG様の異なるフォーマットとしては、タンデムscFv、ダイアボディフォーマット、一本鎖ダイアボディ、タンデムダイアボディ(TandAb)、デュアルアフィニティー再標的分子(DART)、DART-Fc、ナノボディ、又はドック・アンド・ロック(DNL)法(Gaowei Fan,Zujian Wang&Mingju Hao,Bispecific antibodies and their applications,8 JOURNAL OF HEMATOLOGY&ONCOLOGY 130;Dafne Muller&Roland E.Kontermann,Bispecific Antibodies,HANDBOOK OF THERAPEUTIC ANTIBODIES 265-310(2014)、その全体の教示が本明細書に組み入れられる)により産生された抗体が挙げられる。bsAbを産生する方法は、2つの異なるハイブリドーマ細胞株の体細胞融合物に基づくクアドローマ技術、化学的架橋リンカーを含む化学的コンジュゲーション、組換えDNA技術を利用する遺伝子的アプローチに限定されない。bsAbの例としては、以下:2010年6月25日に提出された米国特許番号第12/823838号、2012年6月5日に提出された米国特許番号第13/488628号、2013年9月19日に提出された米国特許番号第14/031075号、2015年7月24日に提出された米国特許番号第14/808171号、2017年9月22日に提出された米国特許番号第15/713574号、2017年9月22日に提出された米国特許番号第15/713569号、2016年12月21日に提出された米国特許番号第15/386453号、2016年12月21日に提出された米国特許番号第15/386443号、2016年7月29年に提出された米国特許番号第15/22343号、及び2017年11月15日に提出された米国特許番号15814095号といった特許出願に開示されるものが挙げられ、これらは参照として本明細書に組み入れられる。低レベルのホモ二量体不純物は、二重特異性抗体を製造する間の複数の工程に存在し得る。ホモ二量体不純物の存在量が低く、通常の液体クロマトグラフィー法を使用して実行されるときには、これらの不純物は主要種と共溶出されることから、このようなホモ二量体不純物の検出は、インタクト質量分析を使用して実施されるときには困難なものとなる可能性がある。
本明細書にて使用される場合、「多重特異性抗体」は、少なくとも2つの異なる抗原に対する結合特異性を有する抗体を指す。このような分子は通常、2つの抗原にのみ結合する(すなわち、二重特異性抗体、bsAb)が、三重特異性抗体及びKIH三重特異性といった追加の特異性を有する抗体はまた、本明細書に開示されるシステム及び方法により処理され得る。
本明細書にて使用される場合、用語「モノクローナル抗体」はハイブリドーマ技術により産生された抗体に限定されない。モノクローナル抗体は、当技術分野にて入手可能であり公知である任意の手段により、任意の真核細胞クローン、原核細胞クローン、又はファージクローンを含む単一クローンから誘導され得る。本開示に有用なモノクローナル抗体は、ハイブリドーマ技術、組換え技術、及びファージディスプレイ技術、又はこれらの組合せの使用を含む、当技術分野にて公知の様々な技術を使用して調製され得る。
いくつかの例示的な実施形態において、関心対象のタンパク質は約4.5~約9.0の範囲でpIを有し得る。例示的な特定の一実施形態において、pIは、約4.5、約5.0、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6.0、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、約8.0、約8.1、約8.2、約8.3、約8.4、約8.5、約8.6、約8.7、約8.8、約8.9、又は約9.0であり得る。いくつかの例示的な実施形態において、組成物中の関心対象のタンパク質の種類は2種以上であり得る。
いくつかの例示的な実施形態において、関心対象のタンパク質は哺乳動物細胞から産生され得る。哺乳動物細胞はヒト起源であり得、又は非ヒト起源は、初代上皮細胞(例えば、ケラチノサイト、頸部上皮細胞、気管支上皮細胞、気管上皮細胞、腎臓上皮細胞及び網膜上皮細胞)、樹立された細胞系統及びそれらの株(例えば、293胎児腎細胞、BHK細胞、HeLa子宮頸部上皮細胞及びPER-C6網膜細胞、MDBK(NBL-1)細胞、911細胞、CRFK細胞、MDCK細胞、CHO細胞、BeWo細胞、Chang細胞、Detroit562細胞、HeLa229細胞、HeLaS3細胞、Hep-2細胞、KB細胞、LSI80細胞、LS174T細胞、NCI-H-548細胞、RPMI2650細胞、SW-13細胞、T24細胞、WI-28 VA13、2RA細胞、WISH細胞、BS-C-I細胞、LLC-MK2細胞、クローンM-3細胞、1-10細胞、RAG細胞、TCMK-1細胞、Y-l細胞、LLC-PKi細胞、PK(15)細胞、GHi細胞、GH3細胞、L2細胞、LLC-RC256細胞、MHiCi細胞、XC細胞、MDOK細胞、VSW細胞、及びTH-I、B1細胞、BSC-1細胞、RAf細胞、RK-細胞、PK-15細胞又はそれらの誘導体)、任意の組織又は器官からの線維芽細胞(心臓、肝臓、腎臓、結腸、腸、食道、胃、神経組織(脳、脊髄)、肺、血管組織(動脈、静脈、毛細血管)、リンパ組織(リンパ腺、咽頭扁桃、扁桃腺、骨髄及び血液)、脾臓及び線維芽細胞及び線維芽細胞様細胞株(例えば、CHO細胞、TRG-2細胞、IMR-33細胞、Don細胞、GHK-21細胞、シトルリン血症細胞、Dempsey細胞、Detroit551細胞、Detroit510細胞、Detroit525細胞、Detroit529細胞、Detroit532細胞、Detroit539細胞、Detroit548細胞、Detroit573細胞、HEL299細胞、IMR-90細胞、MRC-5細胞、WI-38細胞、WI-26細胞、Midi細胞、CHO細胞、CV-1細胞、COS-1細胞、COS-3細胞、COS-7細胞、Vero細胞、DBS-FrhL-2細胞、BALB/3T3細胞、F9細胞、SV-T2細胞、M-MSV-BALB/3T3細胞、K-BALB細胞、BLO-11細胞、NOR-10細胞、C3H/IOTI/2細胞、HSDMiC3細胞、KLN205細胞、McCoy細胞、マウスL細胞、株2071(マウスL)細胞、L-M株(マウスL)細胞、L-MTK’(マウスL)細胞、NCTCクローン2472及び2555、SCC-PSA1細胞、Swiss/3T3細胞、インドキョン(Indian muntac)細胞、SIRC細胞、Cn細胞、及びJensen細胞、Sp2/0、NS0、NS1細胞若しくはそれらの誘導体)を含むがこれらに限定されない)を含み得る。
本明細書にて使用される場合、用語「タンパク質アルキル化剤」は、タンパク質中の特定の遊離アミノ酸残基をアルキル化するために使用される薬剤を指す。タンパク質アルキル化剤の非限定的な例としては、ヨードアセトアミド(IOA)、クロロアセトアミド(CAA)、アクリルアミド(AA)、N-エチルマレイミド(NEM)、メチルメタンチオスルホナート(MMTS)、及び4-ビニルピリジン又はこれらの組合せである。
本明細書にて使用される場合、「タンパク質変性」は、分子の3次元形状をその天然状態から変化させるプロセスを指し得る。タンパク質の変性は、タンパク質変性剤を使用して実行され得る。タンパク質変性剤の非限定的な例としては、熱、高pH又は低pH、DTTなどの還元剤(以下を参照されたい)又はカオトロピック剤への曝露が挙げられる。いくつかのカオトロピック剤はタンパク質変性剤として使用され得る。カオトロピック溶質は、水素結合、ファンデルワールス力、及び疎水作用などの非共有結合力により媒介される分子内相互作用に干渉することで、系のエントロピーを増加させる。カオトロピック剤の非限定的な例としては、ブタノール、エタノール、塩化グアニジニウム、過塩素酸リチウム、酢酸リチウム、塩化マグネシウム、フェノール、プロパノール、ドデシル硫酸ナトリウム、チオ尿素、N-ラウロイルサルコシン、尿素、及びそれらの塩が挙げられる。
本明細書にて使用される場合、用語「タンパク質還元剤」は、タンパク質中のジスルフィド架橋を還元するために使用される薬剤を指す。タンパク質を還元するために使用されるタンパク質還元剤の非限定的な例としては、ジチオトレイトール(DTT)、β-メルカプトエタノール、エルマン試薬、ヒドロキシルアミン塩酸塩、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP-HCl)、又はこれらの組合せである。
本明細書にて使用される場合、ポリペプチドの用語「バリアント」(例えば、VEGFR Igドメインのバリアント)は、関心対象のタンパク質の参照アミノ酸配列又は天然アミノ酸配列と少なくとも約70~99.9%(例えば、70、71、72、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5、99.9%)同一又は類似するアミノ酸配列を含むポリペプチドを指す。配列比較は、例えばBLASTアルゴリズムにより実施され得、この場合、このアルゴリズムのパラメータは、それぞれの参照配列の全長にわたるそれぞれの配列間で、最大の一致をもたらすように選択される(例えば、しきい値:10、ワードサイズ3、クエリ幅:0での最大一致、BLOSUM62マトリックス、ギャップコスト:存在11、伸長1、条件付き構成スコアマトリックスの調整を想定する)。ポリペプチドのバリアント(例えば、VEGFR Igドメインのバリアント)はまた、例えば、ミスセンス置換(例えば、保存的置換)、ナンセンス変異、欠失又は挿入といった、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10)の変異を除いた参照アミノ酸配列を含むポリペプチドも指す。以下の参照は、配列分析に多くの場合使用されるBLASTアルゴリズムに関するものである:BLAST ALGORITHMS:Altschul et al.(2005)FEBS J.272(20):5101-5109;Altschul,S.F.,et al.,(1990)J.Mol.Biol.215:403-410;Gish,W.,et al.,(1993)Nature Genet.3:266-272;Madden,T.L.,et al.,(1996)Meth.EnzyMol.266:131-141;Altschul,S.F.,et al.,(1997)Nucleic Acids Res.25:3389-3402;Zhang,J.,et al.,(1997)Genome Res.7:649-656;Wootton,J.C.,et al.,(1993)Comput.Chem.17:149-163;Hancock,J.M.et al.,(1994)Comput.Appl.Biosci.10:67-70;ALIGNMENT SCORING SYSTEMS:Dayhoff,M.O.,et al.,「A model of evolutionary change in proteins.」Atlas of Protein Sequence and Structure中,(1978)vol.5,suppl.3.M.O.Dayhoff(ed.),pp.345-352,Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,D.C.;Schwartz,R.M.,et al.,「Matrices for detecting distant relationships」 Atlas of Protein Sequence and Structure中,(1978)vol.5,suppl.3.M.O.Dayhoff(ed.),pp.353-358,Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,D.C.;Altschul,S.F.,(1991)J.Mol.Biol.219:555-565;States,D.J.,et al.,(1991)Methods3:66-70;Henikoff,S.,et al.,(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA89:10915-10919;Altschul,S.F.,et al.,(1993)J.Mol.Evol.36:290-300;ALIGNMENT STATISTICS:Karlin,S.,et al.,(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA87:2264-2268;Karlin,S.,et al.,(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA90:5873-5877;Dembo,A.,et al.,(1994)Ann.Prob.22:2022-2039;andAltschul,S.F.「Evaluating the statistical significance of multiple distinct local alignments.」Theoretical and Computational Methods in Genome Research(S.Suhai,ed.)中,(1997)pp.1-14,Plenum,N.Y.;これらの全体の教示は本明細書に組み入れられる。
いくつかのバリアントは、ポリペプチドがそれらのリボソーム合成(同時翻訳修飾)中又はそれらのリボソーム合成(翻訳後修飾「PTM」)後のいずれかにて受ける共有結合修飾であり得る。PTMは一般には、特異的な酵素又は酵素経路により導入される。多くは、タンパク質バックボーン内の特定の特徴的なタンパク質配列(例えば、シグネチャー配列)の部位にて生じる。数百ものPTMが記録されており、これらの修飾はタンパク質の構造又は機能のいくつかの態様に一定して影響を及ぼす(Walsh,G.「Proteins」(2014)第2版,Wiley and Sons,Ltd.から発行,ISBN:9780470669853、その全体の教示が本明細書に組み入れられる)。特定の例示的な実施形態において、タンパク質組成物は、関心対象のタンパク質の2タイプ以上のタンパク質バリアントを含み得る。
アフリベルセプトの場合におけるタンパク質バリアント(及びアフリベルセプトの構造特性、例えば、アフリベルセプトの1つ以上の重鎖領域又は軽鎖領域を共有するタンパク質)としては、例えば、ヒスチジン、システイン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン及び/又はチロシン残基で生じる1種以上のアミノ酸残基の酸化から生じ得る酸化バリアント、アスパラギン残基及び/又はデオキシグルコソン化アルギニン残基での脱アミド化から生じ得る脱アミド化バリアントを含み得るが、これらに限定されない。
アフリベルセプト(及びアフリベルセプトの構造特性、例えば、アフリベルセプトの1つ以上の重鎖領域又は軽鎖領域を共有するタンパク質)に関して、酸化バリアントは、His86、His110、His145、His209、His95、His19及び/若しくはHis203(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのヒスチジン残基の酸化;Trp58及び/若しくはTrp138(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのトリプトファン残基の酸化;Tyr64(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の位置)でのチロシン残基の酸化;Phe44及び/若しくはPhe166(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのフェニルアラニン残基の酸化;並びに/又はMet10、Met20、Met163及び/若しくはMet192(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのメチオニン残基での酸化を含み得る。
アフリベルセプト(及びアフリベルセプトの構造特性、例えば、アフリベルセプトの1つ以上の重鎖領域又は軽鎖領域を共有するタンパク質)に関して、脱アミド化バリアントは、Asn84及び/又はAsn99(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのアスパラギン残基の脱アミド化を含み得る。
アフリベルセプト(及びアフリベルセプトの構造特性、例えば、アフリベルセプトの1つ以上の重鎖領域又は軽鎖領域を共有するタンパク質)に関して、デオキシグルコソン化バリアントは、Arg5(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのアルギニン残基の3-デオキシグルコソン化を含み得る。
タンパク質バリアントは、酸性種及び塩基性種の両方を含み得る。酸性種は、典型的には、CEXからはメインピークより早く溶出する又はAEXからはメインピークより遅く溶出するバリアントであり、一方で塩基性種は、CEXからはメインピークより遅く溶出する又はAEXからはメインピークより早く溶出するバリアントである。
本明細書にて使用される場合、用語「酸性種」、「AS」、「酸性領域」、「及びAR」は、全体的な酸性電荷により特徴付けられるタンパク質のバリアントを指す。例えば、組換えタンパク質の調製においてこうした酸性種は、例えばWCX-10 HPLC(弱陽イオン交換クロマトグラフィー)といったイオン交換、又はIEF(等電点電気泳動)といった様々な方法により検出され得る。抗体の酸性種としては、バリアント、構造バリアント、及び/又は断片化バリアントが挙げられてもよい。例示的なバリアントとしては、脱アミド化バリアント、脱フコシル化バリアント、酸化バリアント、メチルグリオキサル(MGO)バリアント、糖化バリアント、及びクエン酸バリアントが挙げられ得るがこれらに限定されない。例示的な構造バリアントとしては、グリコシル化バリアント及びアセトン化バリアントが挙げられるがこれらに限定されない。例示的な断片化バリアントとしては、Fc断片及びFab断片、Fabを欠損している断片、重鎖可変ドメインを欠損している断片を含むがこれらに限定されない、ペプチド鎖の解離、酵素的及び/又は化学的修飾による標的分子からの任意の改変タンパク質種;C末端切断型バリアント;軽鎖中のN末端Aspを切除したバリアント;及び軽鎖のN末端切断を有するバリアントが挙げられる。他の酸性種バリアントとしては、不対ジスルフィド、宿主細胞タンパク質、及び宿主の核酸、クロマトグラフィー材料、及び培地成分を含むバリアントが挙げられる。一般に、酸性種はCEX中にメインピークよりも早く溶出し、又はAEX分析中にメインピークよりも遅く溶出する(図16及び図17を参照されたい)。
特定の実施形態において、タンパク質組成物は、2タイプ以上の酸性種バリアントを含み得る。例えば、限定するものではないが、総酸性種はピークが出現しているクロマトグラフィーの保持時間に基づき分類され得る。総酸性種が分類され得る別の例は、バリアントのタイプ(バリアント、構造バリアント、又は断片化バリアント)に基づき得る。
用語「酸性種」又は「AS」は、プロセス関連不純物を指すわけではない。本明細書にて使用される場合、用語「プロセス関連不純物」は、タンパク質を含む組成物中に存在するが、それ自体タンパク質由来ではない不純物を指す。プロセス関連不純物としては、宿主細胞タンパク質(HCP)、宿主細胞の核酸、クロマトグラフィー材料、及び培地成分が挙げられるがこれらに限定されない。
例示的な一実施形態において、関心対象のタンパク質と比較した抗VEGF組成物中の酸性種の量は、最大で約20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり得、上記のうち1つ以上の範囲内である。抗VEGF組成物の例は、以下のセクションIIIにて述べられる。一態様において、抗VEGF組成物は、アフリベルセプト、組換えMiniTrap(その例は、米国特許第7,279,159号に開示される)、scFv及び他の抗VEGFタンパク質からなる群から選択される抗VEGFタンパク質を含み得る。好ましい態様において、関心対象の組換えタンパク質はアフリベルセプトである。
酸性種又は塩基性種に関係している化学分解経路の中で、タンパク質及びペプチド中に生じる2つの最も一般的に観察される共有結合修飾は、脱アミノ化及び酸化である。メチオニン、システイン、ヒスチジン、トリプトファン、及びチロシンは、Met及びCysはそれらの硫黄原子を理由として、His、Trip、及びTyrはそれらの芳香環を理由として、酸化に対して最も感受性が高いアミノ酸である。
本明細書にて使用される場合、用語「酸化種」、「OS」又は「酸化バリアント」は、酸化により形成されたタンパク質のバリアントを指す。こうした酸性種はまた、例えばWCX-10 HPLC(弱陽イオン交換クロマトグラフィー)といったイオン交換、又はIEF(等電点電気泳動)といった様々な方法により検出され得る。酸化バリアントは、ヒスチジン、システイン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン及び/又はチロシン残基で生じる酸化からもたらされ得る。特に、アフリベルセプト(及びアフリベルセプトの構造特性、例えば、アフリベルセプトの1つ以上の重鎖領域又は軽鎖領域を共有するタンパク質)に関して、酸化バリアントは、His86、His110、His145、His209、His95、His19及び/若しくはHis203(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのヒスチジン残基の酸化;Trp58及び/若しくはTrp138(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのトリプトファン残基の酸化;Tyr64(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の位置)でのチロシン残基の酸化;Phe44及び/若しくはPhe166(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのフェニルアラニン残基の酸化;並びに/又はMet10、Met20、Met163及び/若しくはMet192(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのメチオニン残基での酸化を含み得る。
例示的な一実施形態において、関心対象のタンパク質と比較した抗VEGF組成物中の酸化種の量は、最大で約15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり得、上記のうち1つ以上の範囲内である。抗VEGF組成物の例は、以下のセクションIIIにて述べられる。一態様において、抗VEGF組成物は、アフリベルセプト、組換えMiniTrap(その例は、米国特許第7,279,159号に開示される)、scFv及び他の抗VEGFタンパク質からなる群から選択される抗VEGFタンパク質を含み得る。好ましい態様において、関心対象の組換えタンパク質はアフリベルセプト又はMiniTrapである。
システイン残基は自発的酸化を受け、分子内又は分子間ジスルフィド結合のいずれか、又はスルフェン酸といった単分子の副生成物を形成することができる。
ヒスチジン残基はまた、追加のヒドロキシル種を順次生成可能である、それらのイミダゾール環による反応を介した酸化に対し、高い感受性を有する(Li,S,C Schoneich,and RT.Borchardt.1995.Chemical Instability of Protein Pharmaceuticals:Mechanisms of Oxidation and Strategies for Stabilization.Biotechnol.Bioeng.48:490-500,その全体の教示は本明細書に組み入れられる)。ヒスチジン酸化のための提案された機構は、図2及び図3に強調される。詳細な機構的研究は、Anal.Chem.2014,86,4940-4948及びJ.Pharm.Biomed.Anal.21(2000)1093-1097にて利用可能であり、その全体の教示が本明細書に組み入れられる。
メチオニンの酸化は、メチオニンスルホキシドの形成を引き起こし得る(Li,S,C Schoneich,and RT.Borchardt.1995.Chemical Instability of Protein Pharmaceuticals:Mechanisms of Oxidation and Strategies for Stabilization.Biotechnol.Bioeng.48:490-500)。メチオニン残基の可能である様々な酸化機構は、文献中で述べられている(Brot,N.,Weissbach,H.1982.The biochemistry of methionine sulfoxide residues in proteins.Trends Biochem.Sci.7:137-139、その全体の教示が本明細書に組み入れられる)。
トリプトファンの酸化は、生成物の複雑な混合物をもたらし得る。一次生成物は、一酸化、二酸化及び/又は三酸化生成物を伴うN-ホルミルキヌレニン及びキヌレニンであり得る(図4)。酸化Trp修飾を有するペプチドは、一般には、キヌレニン(KYN)、ヒドロキシトリプトファン(WOX1)、及びN-ホルミルキヌレニン/ジヒドロキシトリプトファン(NFK/WOX2、「二重酸化Trp」とも称される)、トリヒドロキシトリプトファン(WOX3、「三重酸化Trp」とも称される)、及び例えばヒドロキシキヌレニン(KYNOX1、+20Da)といったこれらの組合せの形成に対応して、4Da、16Da、32Da、及び48Daの質量増加を呈する。ヒドロキシトリプトファン(WOX1)の酸化(Mass spectrometric identification of oxidative modifications of tryptophan residues in proteins:chemical artifact or post-translational modification? J.Am.Soc.Mass Spectrom.2010 Jul;21(7):1114-1117、その全体の教示が本明細書に組み入れられる)。メチオニン及びヒスチジン酸化ではなく、トリプトファン酸化がタンパク質産物における色変化を産生することが見出された(Characterization of the Degradation Products of a Color-Changed Monoclonal Antibody:Tryptophan-Derived Chromophores.dx.doi.org/10.1021/ac404218t|Anal.Chem.2014,86,6850-6857)。トリプトファン同様、チロシン酸化は最初に3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン(DOPA)及びジチロシンを産生する(Li,S,C Schoneich,and RT.Borchardt.1995.Chemical Instability of Protein Pharmaceuticals:Mechanisms of Oxidation and Strategies for Stabilization.Biotechnol.Bioeng.48:490-500)。
本明細書にて使用される場合、用語「塩基性種」、「塩基性領域」及び「BR」は、例えば、それらの抗体又は抗原結合部分といったタンパク質のバリアントを指し、これらは、タンパク質中に存在する一次電荷バリアント種と比較すると、全体的な塩基性電荷により特徴付けられる。例えば、組換えタンパク質の調製においてこうした塩基性種は、例えばWCX-10 HPLC(弱陽イオン交換クロマトグラフィー)といったイオン交換、又はIEF(等電点電気泳動)といった様々な方法により検出され得る。例示的なバリアントとしては、リジンバリアント、アスパラギン酸の異性化、アスパラギンでのスクシンイミド形成、メチオニン酸化、アミド化、不完全なジスルフィド結合形成、セリンからアルギニンの変異、グリコシル化、断片化及び凝集が挙げられるがこれらに限定されない。一般に、塩基性種はCEX中にメインピークよりも遅く溶出し、又はAEX分析中にメインピークよりも早く溶出する。(Chromatographic analysis of the acidic and basic species of recombinant monoclonal antibodies,MAbs.2012 Sep 1;4(5):578-585.doi:10.4161/mabs.21328,その全体の教示が本明細書に組み入れられる。)
特定の実施形態において、タンパク質組成物は、2タイプ以上の塩基性種バリアントを含み得る。例えば、限定するものではないが、総塩基性種はピークが出現しているクロマトグラフィーの保持時間に基づき分離され得る。総塩基性種が分離され得る別の例は、バリアントのタイプ(バリアント、構造バリアント、又は断片化バリアント)に基づき得る。
酸性種について述べたように、用語「塩基性種」は、プロセス関連不純物を含まず、塩基性種は生成物調製の結果(本明細書では「調製由来塩基性種」と称される)、又は保管の結果(本明細書では「保管由来塩基性種」と称される)であり得る。
例示的な一実施形態において、関心対象のタンパク質と比較した抗VEGF組成物中の塩基性種の量は、最大で約15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり得、上記のうち1つ以上の範囲内である。抗VEGF組成物の例は、以下のセクションIIIにて述べられる。一態様において、抗VEGF組成物は、アフリベルセプト、組換えMiniTrap(その例は、米国特許第7,279,159号に開示される)、scFv及び他の抗VEGFタンパク質からなる群から選択される抗VEGFタンパク質を含み得る。好ましい態様において、関心対象の組換えタンパク質はアフリベルセプトである。
本明細書にて使用される場合、「試料マトリックス」又は「生物学的試料」は、細胞培養流体(CCF)、回収された細胞培養流体(HCCF)といったバイオプロセスの任意の工程、下流処理における任意の工程(最終的に製剤化された製品を含む原薬(DS)又は薬物製品(DP))から得ることができる。いくつかの他の特定の例示的な実施形態において、生物学的試料は、清澄、クロマトグラフィー生成、ウイルス不活化、又はろ過といった下流プロセスの任意工程から選択され得る。いくつかの特定の例示的な実施形態において、薬物製品は、クリニック、輸送、保管又は取り扱いにおいて製造された薬物製品から選択され得る。
本明細書にて使用される場合、用語「対象」は、哺乳動物(例えば、ラット、マウス、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、ウマ、ヤギ、ウサギ)、好ましくはがん又は血管新生性眼障害の予防及び/又は処置の必要があるヒトを指す。対象は、がん若しくは血管新生性眼障害を有し得る、又はがん若しくは血管新生性眼障害を発症する素因を有し得る。
タンパク質の製剤化に関して、本明細書にて使用される場合、用語「安定した」は、本明細書にて定義される例示的条件の下で保管した後、化学的構造又は生物学的機能を許容できる程度に保持することができる、製剤中の関心対象のタンパク質を指す。製剤は、規定の時間にわたって保管した後、中に含有される関心対象のタンパク質が100%の化学的構造又は生物学的機能を維持していない場合であったとしても、安定した状態であり得る。特定の状況下にて、規定の時間にわたる保管後の約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%のタンパク質構造又は機能の維持は、「安定している」と見なされ得る。
用語「処置する」又は「処置」は、例えば、任意の臨床的に測定可能な程度で、望ましくない疾患又は障害(例えば、血管新生性眼障害又はがん)を、こうした疾患又は障害の1つ以上の症状又は徴候の退行、安定化、又は除去を引き起こすことによって(例えば、血管新生性眼障害に関しては、糖尿病性網膜症の重症度スコア(DRSS)の低減又はこの維持を生じさせることによって、視覚を改善若しくは維持し(例えば、ETDRS視力検査の文字についての増加により測定されるような、例えば最善に補正された視力に関して)、視野を増大させるか若しくはこれを維持し、及び/又は中心網膜の厚みを減少させるか若しくはこれを維持することによって、がんに関しては、対象内のがん細胞の増殖、生存時間、及び/又は転移を停止又は退行させることによって)、好転、安定化、又は除去する治療処置を指す。典型的には、治療的測定は、疾患又は障害を抱える対象に、治療有効量のVEGF MiniTrapを、1回以上の用量で投与することである。
本明細書にて使用される場合、タンパク質調製の文脈における用語「上流プロセス技術」は、関心対象のタンパク質の細胞培養中、又はこの後に、細胞からタンパク質を産生及び収集することに関与する動作を指す。本明細書にて使用される場合、用語「細胞培養」は、関心対象の組換えタンパク質を産生可能な宿主細胞の集団を生成及び維持するための方法、並びに関心対象のタンパク質の産生及び収集を最適化するための方法及び技術を指す。例えば、発現ベクターが適切な宿主細胞へ組み入れられると、宿主細胞は、関連するヌクレオチドをコードする配列の発現並びに所望の組換えタンパク質の収集及び産生に好適な条件の下で、維持され得る。
本発明の細胞培養技術を使用するときには、関心対象のタンパク質は、細胞内部、細胞膜周辺腔で産生され得るか、又は培地に直接分泌される。関心対象のタンパク質が細胞内部で産生される実施形態において、宿主細胞又は溶解細胞のいずれかである粒状の細片(例えば均質化により生じる)は、遠心分離又は限外ろ過を含むがこれらに限定されない様々な手段により取り除かれ得る。関心対象のタンパク質が培地に分泌される場合、こうした発現系からの上清は、例えば、Amicon(商標)Millipore Pellicon(商標)限外ろ過ユニットを用いて、市販のタンパク質濃度フィルタを使用して、最初に濃縮することができる。一態様において、関心対象のタンパク質は遠心分離に続いて深層ろ過、次いでアフィニティー捕捉クロマトグラフィーにより回収され得る。
本明細書にて使用される場合、「VEGFアンタゴニスト」は、VEGFに結合するか又はこれに相互作用する任意のタンパク質又はペプチドである。典型的には、こうした結合又は相互作用は、VEGFがその受容体(VEGFR1及びVEGFR2)に結合することを阻害し、及び/又はVEGFの生物学的シグナル伝達及びその活性を阻害する。VEGFアンタゴニストとしては、VEGFと天然VEGF受容体との相互作用に干渉する分子が挙げられ、例えば、VEGF又はVEGF受容体に結合する分子、及びVEGFとVEGF受容体との相互作用を防止又は他の方法で妨害する分子である。特定の例示的なVEGFアンタゴニストとしては、抗VEGF抗体(例えば、ラニビズマブ[LUCENTIS(登録商標)]、抗VEGF受容体抗体(例えば、抗VEGFR1抗体、抗VEGFR2抗体、及びそれらの同等物)、並びに、例えばアフリベルセプト、ジブ-アフリベルセプト、及び配列番号60を有するアミノ酸を有するタンパク質など、VEGF受容体ベースのキメラ分子又はVEGF阻害融合タンパク質(「VEGF-Trap」又は「VEGF MiniTrap」と本明細書では呼ばれる)が挙げられる。VEGF-Trapの別の例は、ALT-L9、M710、FYB203、及びCHS-2020である。VEGF-Trapの追加例は、米国特許第7,070,959号、同第7,306,799号、同第7,374,757号、同第7,374,758号、同第7,531,173号、同第7,608,261号、同第5,952,199号、同第6,100,071号、同第6,383,486号、同第6,897,294号&同第7,771,721号に見出すことができ、その全体が参照として特異的に本明細書に特に組み入れられる。
VEGF受容体ベースのキメラ分子としては、VEGFR1(Flt1とも呼ばれる)及び/又はVEGFR2(Flk1又はKDRとも呼ばれる)といったVEGF受容体の2種以上の免疫グロブリン(Ig)様ドメインを含む、キメラポリペプチドが挙げられ、これはまた、多量体ドメイン(例えば、2種以上のキメラポリペプチドの多量体化[例えば、二量体化]を促進させるFcドメイン)も含むこともできる。例示的なVEGF受容体ベースのキメラ分子は、VEGFR1R2-FcΔC1(a)と称される分子(アフリベルセプトとしても公知であり、商品名EYLEA(登録商標)の下で販売される)である。特定の例示的な実施形態において、アフリベルセプトは
(配列番号55)として記載されるアミノ酸配列を含む。
(配列番号55)として記載されるアミノ酸配列を含む。
本明細書にて使用される場合、「ウイルスろ過」は、Asahi Kasei Pharma製のPlanova 20N(商標)、Planova 50N又はBioEx、EMD Millipore製のViresolve(商標)フィルタ、Sartorius製のViroSart CPV、Pall Corporation製のUltipor DV20又はUltipor DV50(商標)を含むがこれらに限定されない好適なフィルタを使用するろ過が挙げられ得る。所望のろ過性能を得るための好適なフィルタを選択することは、当業者には明らかであろう。
II.色判定
本明細書にて使用される場合、組換えタンパク質、特に抗VEGFタンパク質の産生中に観察される色は、様々な方法により測定され得る。非限定的な例としては、ヨウ素色数、ハーゼン色数、ガードナー色数、ロビボンド色数、セーボルト色数、鉱油色数、欧州薬局方色数、米国薬局方色数、CIE L*、a*、b*(又はCIELAB)、クレット色数、Hess-Ives色数、黄色度、ADMI色数、並びにASBC及びEBC醸造所色数の使用が挙げられる。こうしたスケールにおける詳細は、LangeによるアプリケーションレポートNo.3.9eに見出すことができ、その全体の教示は本明細書に組み入れられる。
本明細書にて使用される場合、組換えタンパク質、特に抗VEGFタンパク質の産生中に観察される色は、様々な方法により測定され得る。非限定的な例としては、ヨウ素色数、ハーゼン色数、ガードナー色数、ロビボンド色数、セーボルト色数、鉱油色数、欧州薬局方色数、米国薬局方色数、CIE L*、a*、b*(又はCIELAB)、クレット色数、Hess-Ives色数、黄色度、ADMI色数、並びにASBC及びEBC醸造所色数の使用が挙げられる。こうしたスケールにおける詳細は、LangeによるアプリケーションレポートNo.3.9eに見出すことができ、その全体の教示は本明細書に組み入れられる。
欧州薬局方(Ph Eur)の基準に基づく視覚的なカラーマッチング(欧州の色標準、European Pharmacopoeia.Chapter 2.2.2.Degree of coloration of liquids.8th ed.EPを参照されたい。この全体の教示は本明細書に組み入れられる)は、欧州薬局方(EP 2.2.2.Degree of Coloration of Liquids 2)に説明されるように、色参照液の調製を含み得、すなわち、赤(塩化コバルト(II))、黄色(塩化鉄(III))、及び青色(硫酸銅(II))といった3つの親溶液及び1%の塩酸、黄色(Y)、緑黄色(GY)、黄褐色(BY)、褐色(B)、及び赤色(R)色相の5色の参照液が調製される。これらの5種類の参照液を順番に用いて、全部で37色の参照液を調製する(Y1~Y7、GY1~GY7、BY1~BY7、B1~B9、及びR1~R7)。各参照液は、例えば明度、色相、及び彩度によって、CIE-Lab色空間において明確に定義される。7つの黄褐色標準(BY標準)のうち、BY1は最も暗い標準であり、BY7は最も明るい暗色である。BY色標準の試料と所与の試料とのマッチングは、典型的には拡散状態の日光の下で実施される。欧州の黄褐色標準の組成を以下の表1に説明する。
(表1)欧州の黄褐色標準の組成
黄褐色標準溶液(BY):10.8g/LのFeCl3.6H2O、6.0g/LのCoCl2.6H2O及び2.5g/LのCuSO4.5H2O
黄褐色標準溶液(BY):10.8g/LのFeCl3.6H2O、6.0g/LのCoCl2.6H2O及び2.5g/LのCuSO4.5H2O
液体の色の検査は、試験液と色標準液とを比較することにより実施される。色標準液の組成は、試験液の色の色相及び強度に応じて選択される。典型的には、内径及びすべての点で可能な限りほぼ一致している無色透明な中性ガラスの平底の試験管(例えば、約12mm、15mm、16mm、又は25mmの径の試験管)で、比較が実施される。例えば、比較は2~10mLの試験液と色標準液との比較であり得る。液体の深さは例えば、約15mm、25mm、40mm又は50mmであり得る。試験液に割り当てる色が、標準色よりも更に濃くなってはならない。色比較は典型的には、白色の背景に対し、拡散光(例えば日光)で実行される。色は試験管の縦軸又は横軸を下ることで比較され得る。
EP色測定とは対照的に、米国薬局方医薬品各条1061、Color-Instrumental MeasurementはCIE L*、a*、b*(又はCIELAB)色測定の使用を参照し、正確かつ客観的に色を定量化している。合計で20色の参照液(文字A~Tにより順次同定される)は、米国薬局方により定義される。測定された試料の色は、色参照液と自動的に相関される。これは、試料に最も近い色参照液(すなわち、試料の色に対して最も小さい色差ΔE*を有する参照液)が表示されることを意味する。ΔL*値、Δa*値及びΔb*値は、試料のL*値、a*値、b*値と、表示される米国薬局方溶液のL*値、a*値、b*値との定量的な差を示す。CIE L*、a*、b*座標系では、L*は色の明度を0~100のスケール(最も暗いものを0、最も明るいものを100とする)で表し、a*は色の赤色及び緑色を表し(a*の正の値は赤色を表すが、一方でa*の負の値は緑色を表す)、b*は試料の黄色又は青色を表す(b*の正の値は黄色を表すが、b*の負の値は青色を表す)。標準又は評価時の最初の試料からの色差は、それぞれの色成分であるΔL*、Δa*及びΔb*における変化により表され得る。複合変化、又は色差は、式:
を使用し、空間内の単純ユークリッド距離として計算され得る。CIE L*、a*、b*色座標は、例えば、Hunter Labs UltrascanPro(Hunter Associates Laboratory,Reston,Virginia)を使用して、又はBYK Gardner LCS IV(BYK-Gardner,Columbia,Maryland)上で生成され得る。Hunter Labs UltraScanProに関しては、波長の較正のため、Didymium Filter Testを実行することができる。この機器は、使用前に0.780インチのポートインサート及びDIWを備えたTTRANにて標準化され得る。これにより、ライトトラップ及び黒色板を使用し、測光スケールの最上部(L=100)及び最下部(L=0)を確立する。Pack et al.,Modernization of Physical Appearance and Solution Color Tests Using Quantitative Tristimulus Colorimetry:Advantages,Harmonization,and Validation Strategies,J.Pharmaceutical Sci.104:3299-3313(2015)を参照されたい。その全体の教示は本明細書に組み入れられる。BY標準の色はまた、CIE L*、a*、b*色空間(「CIELAB」又は「CIELab」色空間)の下で発現され得る。表2を参照されたい。
を使用し、空間内の単純ユークリッド距離として計算され得る。CIE L*、a*、b*色座標は、例えば、Hunter Labs UltrascanPro(Hunter Associates Laboratory,Reston,Virginia)を使用して、又はBYK Gardner LCS IV(BYK-Gardner,Columbia,Maryland)上で生成され得る。Hunter Labs UltraScanProに関しては、波長の較正のため、Didymium Filter Testを実行することができる。この機器は、使用前に0.780インチのポートインサート及びDIWを備えたTTRANにて標準化され得る。これにより、ライトトラップ及び黒色板を使用し、測光スケールの最上部(L=100)及び最下部(L=0)を確立する。Pack et al.,Modernization of Physical Appearance and Solution Color Tests Using Quantitative Tristimulus Colorimetry:Advantages,Harmonization,and Validation Strategies,J.Pharmaceutical Sci.104:3299-3313(2015)を参照されたい。その全体の教示は本明細書に組み入れられる。BY標準の色はまた、CIE L*、a*、b*色空間(「CIELAB」又は「CIELab」色空間)の下で発現され得る。表2を参照されたい。
(表2)CIE L*、a*、b*色空間における欧州の黄褐色標準の特性評価
^Pack et alにより報告。
~各BY色標準に関して、本明細書ではL*値及びb*値を実験的に測定。
^Pack et alにより報告。
~各BY色標準に関して、本明細書ではL*値及びb*値を実験的に測定。
色彩アッセイの高スループットスクリーニングを可能とするためには、分光測色アッセイ法(CIELAB)は、BY色標準よりも好適で定量的な測定である。代用のアッセイは、実施例セクションに説明されるように更に最適化された。
色について評価されたいずれの試料についても、試験試料のタンパク質濃度は、比較のため、例えば5g/L、10g/L及びその同等物といった試料中のタンパク質濃度に対して標準化されなければならない。
III.抗VEGF組成物
VEGFシグナル伝達経路を制御するタンパク質のVEGFファミリーの少なくとも5つのメンバーが存在する。すなわち、VEGF-A、VEGF-B、VEGF-C、VEGF-D、及び胎盤増殖因子(PlGF)である。抗VEGF組成物は、VEGFアンタゴニストを含むことができ、これは、タンパク質のVEGFファミリーの1つ以上のメンバーと特異的に相互作用し、例えば、分裂促進性活性、血管新生活性、及び/又は血管透過性活性といった1つ以上のその生物学的活性を阻害する。
VEGFシグナル伝達経路を制御するタンパク質のVEGFファミリーの少なくとも5つのメンバーが存在する。すなわち、VEGF-A、VEGF-B、VEGF-C、VEGF-D、及び胎盤増殖因子(PlGF)である。抗VEGF組成物は、VEGFアンタゴニストを含むことができ、これは、タンパク質のVEGFファミリーの1つ以上のメンバーと特異的に相互作用し、例えば、分裂促進性活性、血管新生活性、及び/又は血管透過性活性といった1つ以上のその生物学的活性を阻害する。
一実施形態において、抗VEGFタンパク質を産生する方法は、(a)抗VEGFタンパク質を発現するよう遺伝子改変された宿主細胞を提供する工程、(b)細胞が抗VEGFタンパク質を発現するのに好適な条件の下で、CDM中の宿主細胞を培養する工程、及び(c)細胞により産生された抗VEGFタンパク質の調製物を回収する工程、を含む。一態様において、抗VEGFタンパク質はアフリベルセプト、組換えMiniTrap(その例は、米国特許第7,279,159号に開示される)、scFv及び他の抗VEGFタンパク質からなる群から選択される。好ましい態様において、関心対象の組換えタンパク質はアフリベルセプトである。
本発明者らは、ある特定のCDM中で抗VEGFタンパク質(例えばアフリベルセプト)を製造することで、明確な色を呈する生物学的試料を生成したことを発見した。明確な色特性は、異なる製造工程中、更には抗VEGFタンパク質を含む最終製剤中にて観察された。実施例9で観察されるように、VEGF MiniTrapの産生については、CDM中で細胞を培養することで、強い黄褐色を有する抗VEGFタンパク質(例えばアフリベルセプト)を産生した。回収後のアフィニティー捕捉工程はまた、黄褐色といった特定の色を呈する溶出液も産生した。AEXを使用しての更なる製造工程も黄褐色を呈したが、この強さは低減されていた。
以下に詳細に説明するように、色は(i)定性的な外観検査を行う欧州の色標準「BY」、又は(ii)BYシステムよりも定量的である、比色アッセイであるCIELABを使用して評価され得る。ただしいずれの場合においても、複数の試料間での色評価は、意味ある調査/比較であることを保証するためにタンパク質濃度に対して正規化された。例えば実施例9、特に表9-2を参照すると、プロテインAの溶出液は、およそ2.52の「b*」値を有すし、これはおよそのBY値であるBY5に対応する(プロテインA溶出液において、5g/Lタンパク質濃度にて測定した場合)。プロテインA溶出液の色を別の試料と比較する場合には、続いてその比較は同じタンパク質濃度を用いて行われなければならない。したがって、プロテインA溶出液と、およそ0.74のb*値を有するAEXプールとを比較すると(プロテインA溶出液中、5g/Lのタンパク質濃度にて測定される場合)、この生成方法は、AEXクロマトグラフィー後のAEXプールに対する、プロテインA溶出液からの試料の黄褐色については実質的な低減が認められる。
本発明の組成物は、本明細書にて述べられる黄褐色により特徴付けられ得、例えば、欧州の黄褐色標準(BY2~BY3、BY3~BY4、BY4~BY5、又はBY5~BY6)と同等の暗さ/強さであり、17~23、10~17、5~10、3~5、又は1~3のb*値を有し、この組成物は、約5g/Lの抗VEGFタンパク質又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物は、清澄化された回収物からの試料、又は清澄化された回収物のプロテインA溶出液として得られる。
一実施形態において、CDMを使用して生成された本発明の組成物は、明確な黄褐色を有する生物学的試料を生成し、この試料は、
(i)欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
(ii)欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
(iii)欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
(iv)欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
(v)欧州の色標準でBY2~BY3の間;
(vi)欧州の色標準でBY3~BY4の間;
(vii)欧州の色標準でBY4~BY5の間
で認識される標準色特性評価により特徴付けられ得る。この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物は清澄化された回収物であるプロテインA溶出液からの試料として得られる。
(i)欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
(ii)欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
(iii)欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
(iv)欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
(v)欧州の色標準でBY2~BY3の間;
(vi)欧州の色標準でBY3~BY4の間;
(vii)欧州の色標準でBY4~BY5の間
で認識される標準色特性評価により特徴付けられ得る。この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物は清澄化された回収物であるプロテインA溶出液からの試料として得られる。
別の実施形態において、CDMを使用して生成された本発明の組成物は、異なる黄褐色を有する生物学的試料を生成し、この組成物は、CIELABスケール:
(i)約22~23のb*値より黄褐色ではない;
(ii)約16~17のb*値より黄褐色ではない;
(iii)9~10のb*値より黄褐色ではない;
(iv)4~5のb*値より黄褐色ではない;
(v)2~3のb*値より黄褐色ではない;
(vi)17~23の間のb*値;
(vii)10~17の間のb*値;
(viii)5~10の間のb*値;
(ix)3~5の間のb*値;又は
(x)1~3の間のb*値
で認識される標準色特性評価により特徴付けられ得る。この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物は清澄化された回収物であるプロテインA溶出液からの試料として得られる。
(i)約22~23のb*値より黄褐色ではない;
(ii)約16~17のb*値より黄褐色ではない;
(iii)9~10のb*値より黄褐色ではない;
(iv)4~5のb*値より黄褐色ではない;
(v)2~3のb*値より黄褐色ではない;
(vi)17~23の間のb*値;
(vii)10~17の間のb*値;
(viii)5~10の間のb*値;
(ix)3~5の間のb*値;又は
(x)1~3の間のb*値
で認識される標準色特性評価により特徴付けられ得る。この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物は清澄化された回収物であるプロテインA溶出液からの試料として得られる。
一実施形態において、CDMを使用して生成された本発明の組成物は、抗VEGFタンパク質の他の種又はバリアントを含み得る。これらのバリアントには、オキソバリアントとして総称される、1つ以上の酸化アミノ酸残基を含む、抗VEGFタンパク質アイソフォームが含まれる。抗VEGFタンパク質及びそのオキソバリアントを含むこうした組成物の酵素消化は、以下:
約0.004~0.013%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、
約0.006~0.028%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、
約0.049~0.085%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、
約0.057~0.092%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、
約0.008~0.022%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TNYLTH*R(配列番号21)、及び/又は
約0.185~0.298%の二酸化トリプトファンを含む、IIWDSR(配列番号56)、
又は
約0.008%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、
約0.02%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、
約0.06%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、
約0.07%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、
約0.01%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TNYLTH*R(配列番号21)、及び/又は
約0.23%のジ-オキソトリプトファンを含む、IIWDSR(配列番号56)
のうち1つ以上を含むことができ、H*は2-オキソ-ヒスチジンへと酸化され得るヒスチジンであり、C*はカルボキシメチル化され得るシステインである。特定の実施形態において、抗VEGFタンパク質はアフリベルセプトである。別の実施形態において、抗VEGFタンパク質はVEGF MiniTrapである。
約0.004~0.013%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、
約0.006~0.028%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、
約0.049~0.085%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、
約0.057~0.092%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、
約0.008~0.022%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TNYLTH*R(配列番号21)、及び/又は
約0.185~0.298%の二酸化トリプトファンを含む、IIWDSR(配列番号56)、
又は
約0.008%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、
約0.02%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、
約0.06%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、
約0.07%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、
約0.01%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TNYLTH*R(配列番号21)、及び/又は
約0.23%のジ-オキソトリプトファンを含む、IIWDSR(配列番号56)
のうち1つ以上を含むことができ、H*は2-オキソ-ヒスチジンへと酸化され得るヒスチジンであり、C*はカルボキシメチル化され得るシステインである。特定の実施形態において、抗VEGFタンパク質はアフリベルセプトである。別の実施形態において、抗VEGFタンパク質はVEGF MiniTrapである。
本発明の例示的な一実施形態において、本発明の組成物は抗VEGFタンパク質を含み、抗VEGFタンパク質の約1%以下、約0.1%以下、又は約0.1~1%、約0.2~1%、約0.3~1%、約0.4~1%、約0.5~1%、約0.6~1%、約0.7~1%、約0.8~1%、又は約0.9~1%のヒスチジン残基は2-オキソ-ヒスチジンである。そのような組成物において、様々な量の2-オキソ-ヒスチジン残基及び非酸化ヒスチジン残基をそれぞれ有する抗VEGFタンパク質バリアントの不均一な集団が存在し得る。したがって、組成物中の2-オキソ-ヒスチジン抗VEGFタンパク質の割合は、抗VEGF分子中の部位特異的な2-オキソ-ヒスチジンを、抗VEGFタンパク質(酸化したものに加えて非酸化状態のもの)の分子中の合計の部位特異的ヒスチジンで割り、100をかけたものを指す。組成物中の2-オキソ-ヒスチジンのレベルを定量化する1つの方法は、プロテアーゼ(例えば、Lys-C及び/又はトリプシン)でポリペプチドを消化し、例えば質量分析法(ms)により、得られたペプチド中の2-オキソ-ヒスチジンの量を分析することである。
抗VEGFタンパク質の消化前に、システインのスルフヒドリル基は、ヨードアセトアミド(IAM)による反応により遮断され、以下の化学的構造:
により表される残基を生じる。このような修飾は、遊離チオールがジスルフィド架橋を再形成するのを防止し、ジスルフィド結合のスクランブルを防ぐ。本発明は抗VEGFタンパク質及びそのバリアントを含む組成物(例えば、水性組成物)を含む。IAMで修飾され、プロテアーゼ(例えば、Lys-C及びトリプシン)で消化され、質量分析法により分析される場合に、これは以下のペプチド:
約0.004~0.013%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、
約0.006~0.028%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、
約0.049~0.085%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、
約0.057~0.092%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、
約0.008~0.022%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TNYLTH*R(配列番号21)、及び/又は
約0.185~0.298%の二酸化トリプトファンを含む、IIWDSR(配列番号56)、
又は
約0.008%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、
約0.02%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、
約0.06%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、
約0.07%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、
約0.01%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TNYLTH*R(配列番号21)、及び/又は
約0.23%のジ-オキソトリプトファンを含む、IIWDSR(配列番号56)
を含み、ここでH*は2-オキソ-ヒスチジンであり、C*はカルボキシメチル化システインである。本発明の一実施形態において、ペプチドはPNGase Fで脱グリコシル化される。
により表される残基を生じる。このような修飾は、遊離チオールがジスルフィド架橋を再形成するのを防止し、ジスルフィド結合のスクランブルを防ぐ。本発明は抗VEGFタンパク質及びそのバリアントを含む組成物(例えば、水性組成物)を含む。IAMで修飾され、プロテアーゼ(例えば、Lys-C及びトリプシン)で消化され、質量分析法により分析される場合に、これは以下のペプチド:
約0.004~0.013%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、
約0.006~0.028%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、
約0.049~0.085%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、
約0.057~0.092%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、
約0.008~0.022%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TNYLTH*R(配列番号21)、及び/又は
約0.185~0.298%の二酸化トリプトファンを含む、IIWDSR(配列番号56)、
又は
約0.008%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、
約0.02%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、
約0.06%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、
約0.07%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、
約0.01%の2-オキソ-ヒスチジンを含む、TNYLTH*R(配列番号21)、及び/又は
約0.23%のジ-オキソトリプトファンを含む、IIWDSR(配列番号56)
を含み、ここでH*は2-オキソ-ヒスチジンであり、C*はカルボキシメチル化システインである。本発明の一実施形態において、ペプチドはPNGase Fで脱グリコシル化される。
本発明は、抗VEGFタンパク質を含む組成物を含み、この抗VEGFタンパク質のすべてのヒスチジンのうち、約0.1%~10%は2-オキソ-ヒスチジンに改変される。更には、組成物の色は、例えば、欧州の黄褐色標準(BY2~BY3、BY3~BY4、BY4~BY5、又はBY5~BY6)と同等の暗さ/強さであり、代替的には約17~23、10~17、5~10、3~5、又は1~3のCIEのL*、a*、b*を使用することを特徴とするb*値を有し、この組成物は、約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含む。この組成物は、清澄化された回収物、又は清澄化された回収物のプロテインA溶出液に由来する試料のいずれかとして得られる。このような組成物は、回収材料が捕捉クロマトグラフィー手順に供されるときには清澄化された回収物から得ることができる。一態様において、捕捉工程は例えば、プロテインAアフィニティーカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順である。アフィニティー試料が液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のバリアントが検出され得る。
本発明は、抗VEGFタンパク質を含む組成物を含み、この抗VEGFタンパク質のすべてのトリプトファンのうち、約0.1%~10%はキヌレニンに改変される。更には、組成物の色は、欧州の黄褐色標準(BY2~BY3、BY3~BY4、BY4~BY5、若しくはBY5~BY6)と同等の暗さ/強さであり、並びに/又は約17~23、10~17、5~10、3~5、若しくは1~3のCIEのL*、a*、b*により特徴付けられるように、b*値を有し、この組成物は、約5g/Lの抗VEGFタンパク質又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含む。この組成物は、清澄化された回収物、又は清澄化された回収物のプロテインA溶出液に由来する試料として得られる。このような組成物は、捕捉クロマトグラフィー手順に供されるときには清澄化された回収物から得ることができる。この捕捉工程は例えば、プロテインAアフィニティーカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順である。アフィニティー試料が液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のこれらのバリアントが検出され得る。
本発明は、抗VEGFタンパク質を含む組成物を含み、この抗VEGFタンパク質のすべてのトリプトファンのうち、約0.1%~10%はモノ-ヒドロキシルトリプトファンに改変される。更には、組成物の色は、欧州の黄褐色標準(BY2~BY3、BY3~BY4、BY4~BY5、若しくはBY5~BY6)と同等の暗さ/強さであり、並びに/又は約17~23、10~17、5~10、3~5、若しくは1~3のCIEのL*、a*、b*により特徴付けられるb*値を有し、この組成物は、約5g/Lの抗VEGFタンパク質又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含む。この組成物は、清澄化された回収物、又は清澄化された回収物のプロテインA溶出液に由来する試料として得られる。このような組成物は、捕捉クロマトグラフィー手順に供されるときには清澄化された回収物から得ることができる。この捕捉工程は例えば、プロテインAアフィニティーカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順である。アフィニティー工程から抽出された試料が液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のこれらのバリアントが検出され得る。
本発明は、抗VEGFタンパク質を含む組成物を含み、この抗VEGFタンパク質のすべてのトリプトファンのうち、約0.1%~10%はジ-ヒドロキシルトリプトファンに改変される。更には、この色は、欧州の黄褐色標準(BY2~BY3、BY3~BY4、BY4~BY5、若しくはBY5~BY6)と同等の暗さ/強さであり、並びに/又は約17~23、10~17、5~10、3~5、若しくは1~3のCIEのL*、a*、b*を使用することを特徴とするb*値を有し、この組成物は、約5g/Lの抗VEGFタンパク質又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含む。この組成物は、清澄化された回収物、又は清澄化された回収物のプロテインA溶出液に由来する試料として得られる。そのような組成物は、捕捉クロマトグラフィー手順に供される抗VEGFタンパク質及びそのオキソバリアントを含むCDMを使用して作製された、清澄化された回収物から得ることができる。この捕捉工程は例えば、プロテインAアフィニティーカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順である。アフィニティー工程から抽出された試料が液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のこれらのバリアントが検出され得る。
本発明は、抗VEGFタンパク質を含む組成物を含み、この抗VEGFタンパク質のすべてのトリプトファンのうち、約0.1%~10%はトリ-ヒドロキシルトリプトファンに改変される。更には、組成物の色は、欧州の黄褐色標準(BY2~BY3、BY3~BY4、BY4~BY5、若しくはBY5~BY6)と同等の暗さ/強さであり、並びに/又は約17~23、10~17、5~10、3~5、若しくは1~3のCIEのL*、a*、b*により特徴付けられるb*値を有し、この組成物は、約5g/Lの抗VEGFタンパク質又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含む。この組成物は、清澄化された回収物、又は清澄化された回収物のプロテインA溶出液に由来する試料として得られる。このような組成物は、捕捉クロマトグラフィーを使用して得ることができる。この捕捉工程は例えば、プロテインAアフィニティーカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順である。アフィニティーから抽出された試料が液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のこれらのバリアントが検出され得る。
一実施形態において、本発明の組成物は、抗VEGFタンパクを含むことができ、この場合、抗VEGFタンパク質は、以下のような1つ以上の残基の修飾を含み得る:1つ以上のアスパラギンが脱アミド化される;1つ以上のアスパラギン酸がイソアスパルタート及び/又はAsnに変換される;1つ以上のメチオニンが酸化される;1つ以上のトリプトファンがN-ホルミルキヌレニンに変換される;1つ以上のトリプトファンがモノ-ヒドロキシルトリプトファンである;1つ以上のトリプトファンがジ-ヒドロキシルトリプトファンである;1つ以上のトリプトファンがトリ-ヒドロキシルトリプトファンである;1つ以上のアルギニンがArg3-デオキシグルコソンに変換される;C末端グリシンが存在しない;並びに/又は1つ以上の非グリコシル化グリコサイトが存在する。
そのような組成物は、例えば、捕捉クロマトグラフィー手順に供される抗VEGFタンパク質及びそのバリアントを含むCDMを使用して作製された、清澄化された回収物から得ることができる。この捕捉工程は例えば、プロテインAカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順である。アフィニティー工程から抽出された試料が、例えば液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のこれらのバリアントが検出され得る。
例示的な一実施形態において、本発明の組成物は、以下:His86、His110、His145、His209、His95、His19、及び/若しくはHis203(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)、Trp58及び/若しくはTrp138(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)、Tyr64(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の位置)、Phe44及び/若しくはPhe166(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)、並びに/又はMet10、Met20、Met163及び/若しくはMet192(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)のうち1つ以上で酸化され得るアフリベルセプトの構造特性を共有する抗VEGFタンパク質を含み得る。そのような組成物は、捕捉クロマトグラフィー手順に供されるアフリベルセプト及びそのオキソバリアントを含むCDMを使用して作製された、清澄化された回収物から得ることができる。この捕捉工程は例えば、プロテインAカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順であり得る。アフィニティー工程から抽出された試料が、例えば液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のこれらのバリアントが検出され得る。
一実施形態において、本発明の組成物は、配列番号46のアミノ酸配列を有するVEGF MiniTrapを含むことができる、これは、His86、His110、His145、His209、His95、His19、及び/又はHis203;Trp58及び/又はTrp138;Tyr64;Phe44及び/又はPhe166;及び/又はMet10、Met20、Met163、及び/又はMet192で酸化され得る。そのような組成物は、捕捉クロマトグラフィー手順に供されるVEGF MiniTrap及びそのオキソバリアントを含むCDMを使用して作製された、清澄化された回収物から得ることができる。捕捉工程は、例えばプロテインAカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順であり、液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のこれらのバリアントが検出され得る。
いくつかの例示的な実施形態において、本発明の組成物は、抗VEGFタンパク質及びそのバリアント(オキソバリアントを含む)を含むことができ、この組成物中のタンパク質バリアントの量は、最大で約20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり得、上記のうち1つ以上の範囲内である。そのような組成物は、捕捉クロマトグラフィー手順に供される抗VEGFタンパク質及びそのバリアントを含むCDMを使用して作製された、清澄化された回収物から得ることができる。捕捉工程は、例えばプロテインAカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順であり、液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のこれらのバリアントが検出され得る。一態様において、こうした組成物の色は、例えば、欧州の黄褐色標準(BY2~BY3、BY3~BY4、BY4~BY5、若しくはBY5~BY6)と同等の暗さ/強さであり、及び/又は約17~23、10~17、5~10、3~5、若しくは1~3のCIEのL*、a*、b*により特徴付けられるb*値を有し、この組成物は、約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含む。
他の例示的な実施形態において、本発明の組成物は抗VEGFタンパク質及びそのバリアントを含み、この組成物中のタンパク質バリアントの量は、約0%~約20%であり得、例えば約0%~約20%、約0.05%~約20%、約0.1%~約20%、約0.2%~約20%、約0.3%~約20%、約0.4%~約20%、約0.5%~約20%、約0.6%~約20%、約0.7%~約20%、約0.8%~約20%、約0.9%~約20%、約1%~約20%、約1.5%~約20%、約2%~約20%、約3%~約20%、約4%~約20%、約5%~約20%、約6%~約20%、約7%~約20%、約8%~約20%、約9%~約20%、約10%~約20%、約0%~約10%、約0.05%~約10%、約0.1%~約10%、約0.2%~約10%、約0.3%~約10%、約0.4%~約10%、約0.5%~約10%、約0.6%~約10%、約0.7%~約10%、約0.8%~約10%、約0.9%~約10%、約1%~約10%、約1.5%~約10%、約2%~約10%、約3%~約10%、約4%~約10%、約5%~約10%、約6%~約10%、約7%~約10%、約8%~約10%、約9%~約10%、約0%~約7.5%、約0.05%~約7.5%、約0.1%~約7.5%、約0.2%~約7.5%、約0.3%~約7.5%、約0.4%~約7.5%、約0.5%~約7.5%、約0.6%~約7.5%、約0.7%~約7.5%、約0.8%~約7.5%、約0.9%~約7.5%、約1%~約7.5%、約1.5%~約7.5%、約2%~約7.5%、約3%~約7.5%、約4%~約7.5%、約5%~約7.5%、約6%~約7.5%、約7%~約7.5%、約0%~約5%、約0.05%~約5%、約0.1%~約5%、約0.2%~約5%、約0.3%~約5%、約0.4%~約5%、約0.5%~約5%、約0.6%~約5%、約0.7%~約5%、約0.8%~約5%、約0.9%~約5%、約1%~約5%、約1.5%~約5%、約2%~約5%、約3%~約5%、約4%~約5%であり得、上記のうち1つ以上の範囲内である。このような組成物は、回収試料上で捕捉クロマトグラフィーを実施して得ることができる。この捕捉工程は例えば、プロテインAカラムを使用するアフィニティークロマトグラフィー手順である。試料が液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)を使用して分析されるときには、1つ以上のこれらのバリアントが検出され得る。一態様において、こうした組成物の色は、例えば、欧州の黄褐色標準(BY2~BY3、BY3~BY4、BY4~BY5、若しくはBY5~BY6)と同等の暗さ/強さであり、及び/又は約17~23、10~17、5~10、3~5、若しくは1~3のCIEのL*、a*、b*により特徴付けられるb*値を有し、この組成物は、約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含む。
一実施形態において、本発明の組成物は、その酸性種を含む抗VEGFタンパク質を含むことができ、この組成物中の酸性種の量は、約20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり得、上記のうち1つ以上の範囲内である。上記で述べられるように、こうした酸性種は、例えばWCX(WCX-10 HPLC、弱陽イオン交換クロマトグラフィー)といったイオン交換、又はIEF(等電点電気泳動)といった様々な方法により検出され得る。一般に、酸性種はCEX中にメインピークよりも早く溶出し、又はAEX分析中にメインピークよりも遅く溶出する(図16及び図17を参照されたい)。酸性種を含む組成物は、回収物又はイオン交換クロマトグラフィーを使用したアフィニティー生成された材料といった生物学的材料から得ることができる。
一態様において、こうした組成物の色は、例えば、欧州の黄褐色標準(BY2~BY3、BY3~BY4、BY4~BY5、若しくはBY5~BY6)と同等の暗さ/強さであり、及び/又は約17~23、10~17、5~10、3~5、若しくは1~3のCIEのL*、a*、b*により特徴付けられるb*値を有し、この組成物は、約5g/L又は約10g/Lを含む。一例としては、図16及び図17を参照すると、画分F1及びF2は、酸性種の大部分を含む酸性画分を表す。図17におけるMT1のピーク1及びピーク2は酸性種を含み、画分F1及びF2は、酸性画分の大部分を含む。このような酸性種(F1及びF2)を含む画分はまた、他の画分と比較すると黄褐色を示した(図18B及び図18C)。
別の実施形態において、本発明の組成物はその酸性種を含む抗VEGFタンパク質を含み、この組成物中の酸性種の量は、約0%~約20%であり得、例えば約0%~約20%、約0.05%~約20%、約0.1%~約20%、約0.2%~約20%、約0.3%~約20%、約0.4%~約20%、約0.5%~約20%、約0.6%~約20%、約0.7%~約20%、約0.8%~約20%、約0.9%~約20%、約1%~約20%、約1.5%~約20%、約2%~約20%、約3%~約20%、約4%~約20%、約5%~約20%、約6%~約20%、約7%~約20%、約8%~約20%、約9%~約20%、約10%~約20%、約0%~約10%、約0.05%~約10%、約0.1%~約10%、約0.2%~約10%、約0.3%~約10%、約0.4%~約10%、約0.5%~約10%、約0.6%~約10%、約0.7%~約10%、約0.8%~約10%、約0.9%~約10%、約1%~約10%、約1.5%~約10%、約2%~約10%、約3%~約10%、約4%~約10%、約5%~約10%、約6%~約10%、約7%~約10%、約8%~約10%、約9%~約10%、約0%~約7.5%、約0.05%~約7.5%、約0.1%~約7.5%、約0.2%~約7.5%、約0.3%~約7.5%、約0.4%~約7.5%、約0.5%~約7.5%、約0.6%~約7.5%、約0.7%~約7.5%、約0.8%~約7.5%、約0.9%~約7.5%、約1%~約7.5%、約1.5%~約7.5%、約2%~約7.5%、約3%~約7.5%、約4%~約7.5%、約5%~約7.5%、約6%~約7.5%、約7%~約7.5%、約0%~約5%、約0.05%~約5%、約0.1%~約5%、約0.2%~約5%、約0.3%~約5%、約0.4%~約5%、約0.5%~約5%、約0.6%~約5%、約0.7%~約5%、約0.8%~約5%、約0.9%~約5%、約1%~約5%、約1.5%~約5%、約2%~約5%、約3%~約5%、約4%~約5%であり得、上記のうち1つ以上の範囲内である。上で述べられるように、こうした酸性種は、例えばWCX(WCX-10 HPLC、弱陽イオン交換クロマトグラフィー)といったイオン交換、又はIEF(等電点電気泳動)といった様々な方法により検出され得る。典型的には、酸性種はCEX中にメインピークよりも早く溶出し、又はAEX分析中にメインピークよりも遅く溶出する(図16及び図17を参照されたい)。
陽イオン交換カラムを使用することで、関心対象のメインピーク前に溶出しているすべてのピークを酸性領域として合計し、関心対象のタンパク質後に溶出しているすべてのピークを塩基性領域として合計した。例示的な実施形態において、酸性種は2つ以上の酸性領域として溶出することができ、ピークの特定の保持時間及び使用されるイオン交換カラムに基づき、AR1、AR2、AR3などと番号付けされ得る。
一実施形態において、組成物は酸性種を含む抗VEGFタンパク質を含むことができ、AR1は、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。一態様において、組成物はその酸性種を含む抗VEGFタンパク質を含むことができ、AR1は、約0.0%~約10%、約0.0%~約5%、約0.0%~約4%、約0.0%~約3%、約0.0%~約2%、約3%~約5%、約5%~約8%、又は約8%~約10%、又は約10%~約15%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。上で述べられるように、こうした酸性領域は、例えばWCX(WCX-10 HPLC、弱陽イオン交換クロマトグラフィー)といったイオン交換、又はIEF(等電点電気泳動)といった様々な方法により検出され得る。一般に、酸性種はCEX中にメインピークよりも早く溶出し、又はAEX分析中にメインピークよりも遅く溶出する(図16及び図17を参照されたい)。
別の実施形態において、組成物は酸性種を含む抗VEGFタンパク質を含むことができ、AR2は、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。一態様において、組成物は酸性種を含む抗VEGFタンパク質を含むことができ、AR2は、約0.0%~約10%、約0.0%~約5%、約0.0%~約4%、約0.0%~約3%、約0.0%~約2%、約3%~約5%、約5%~約8%、又は約8%~約10%、又は約10%~約15%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。
一実施形態において、組成物は、その塩基性種を含む抗VEGFタンパク質を含むことができ、この組成物中の塩基性種の量は、最大で約20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり得、上記のうち1つ以上の範囲内である。一態様において、組成物は抗VEGFタンパク質及びその塩基性種を含むことができ、抗VEGFタンパク質と比較してこの組成物中の塩基性種の量は、約0%~約20%であり得、例えば0%~約20%、約0.05%~約20%、約0.1%~約20%、約0.2%~約20%、約0.3%~約20%、約0.4%~約20%、約0.5%~約20%、約0.6%~約20%、約0.7%~約20%、約0.8%~約20%、約0.9%~約20%、約1%~約20%、約1.5%~約20%、約2%~約20%、約3%~約20%、約4%~約20%、約5%~約20%、約6%~約20%、約7%~約20%、約8%~約20%、約9%~約20%、約10%~約20%、約0%~約10%、約0.05%~約10%、約0.1%~約10%、約0.2%~約10%、約0.3%~約10%、約0.4%~約10%、約0.5%~約10%、約0.6%~約10%、約0.7%~約10%、約0.8%~約10%、約0.9%~約10%、約1%~約10%、約1.5%~約10%、約2%~約10%、約3%~約10%、約4%~約10%、約5%~約10%、約6%~約10%、約7%~約10%、約8%~約10%、約9%~約10%、約0%~約7.5%、約0.05%~約7.5%、約0.1%~約7.5%、約0.2%~約7.5%、約0.3%~約7.5%、約0.4%~約7.5%、約0.5%~約7.5%、約0.6%~約7.5%、約0.7%~約7.5%、約0.8%~約7.5%、約0.9%~約7.5%、約1%~約7.5%、約1.5%~約7.5%、約2%~約7.5%、約3%~約7.5%、約4%~約7.5%、約5%~約7.5%、約6%~約7.5%、約7%~約7.5%、約0%~約5%、約0.05%~約5%、約0.1%~約5%、約0.2%~約5%、約0.3%~約5%、約0.4%~約5%、約0.5%~約5%、約0.6%~約5%、約0.7%~約5%、約0.8%~約5%、約0.9%~約5%、約1%~約5%、約1.5%~約5%、約2%~約5%、約3%~約5%、約4%~約5%であり得、上記のうち1つ以上の範囲内である。
塩基性種は、2つ以上の塩基性領域として溶出することができ、ピークの特定の保持時間及び使用されるイオン交換に基づき、BR1、BR2、BR3などと番号付けされ得る。
一実施形態において、組成物は塩基性種を含む抗VEGFタンパク質を含むことができ、BR1は、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。一態様において、組成物は抗VEGFタンパク質及びその塩基性種を含むことができ、BR1は、約0.0%~約10%、約0.0%~約5%、約0.0%~約4%、約0.0%~約3%、約0.0%~約2%、約3%~約5%、約5%~約8%、又は約8%~約10%、又は約10%~約15%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。
別の実施形態において、組成物は抗VEGFタンパク質及びその塩基性種を含むことができ、BR2は、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。一態様において、組成物は抗VEGFタンパク質及び抗VEGFタンパク質のその塩基性種を含むことができ、BR2は、約0.0%~約10%、約0.0%~約5%、約0.0%~約4%、約0.0%~約3%、約0.0%~約2%、約3%~約5%、約5%~約8%、又は約8%~約10%、又は約10%~約15%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。
別の実施形態において、組成物は抗VEGFタンパク質及びその塩基性種を含むことができ、BR3は、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.9%、1.8%、1.7%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%又は0.0%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。一態様において、組成物は抗VEGFタンパク質及び抗VEGFタンパク質のその塩基性種を含むことができ、BR3は、約0.0%~約10%、約0.0%~約5%、約0.0%~約4%、約0.0%~約3%、約0.0%~約2%、約3%~約5%、約5%~約8%、又は約8%~約10%、又は約10%~約15%であり、上記のうち1つ以上の範囲内である。
アフリベルセプトの光誘起酸化
CDMを使用して生成された抗VEGFタンパク質組成物の異なる色特性又はそのバリアントの発見に加え、本発明者らはまた、光に曝露することで、実験室にてこうした組成物を人工的に生成することができることも発見した。
CDMを使用して生成された抗VEGFタンパク質組成物の異なる色特性又はそのバリアントの発見に加え、本発明者らはまた、光に曝露することで、実験室にてこうした組成物を人工的に生成することができることも発見した。
酸化を含む、改変された抗VEGF組成物のバリアントは、抗VEGFタンパク質を冷白色光白色又は紫外線に曝露することで生成され得る。一態様において、抗VEGF組成物は、試料と比較すると1種以上の修飾オリゴペプチドにおいて約1.5~約50倍の増加を含み、このオリゴペプチドは、
DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、TNYLTH*R(配列番号21)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIH*MTEGR(配列番号22)、VH*EKDK(配列番号23)、SDTGRPFVEM*YSEIPEIIHMTEGR(配列番号64)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIHM*TEGR(配列番号65)、TQSGSEM*K(配列番号66)、SDQGLYTC*AASSGLM*TK(配列番号67)、IIW*DSR(配列番号28)、RIIW*DSR(配列番号115)、IIW*DSRK(配列番号114)、TELNVGIDFNW*EYPSSK(配列番号29)、GFIISNATY*K(配列番号69)、KF*PLDTLIPDGK(配列番号70)F*LSTLTIDGVTR(配列番号32)
からなる群から選択され、ここで、H*はヒスチジンであり2-オキソ-ヒスチジンに酸化され、C*はシステインでありカルボキシメチル化され、M*は酸化メチオニンであり、W*は酸化トリプトファンであり、Y*は酸化チロシンであり、F*は酸化フェニルアラニンである。更なる態様において、抗VEGF組成物は、例えば約30時間といった一定期間にわたり、抗VEGF組成物を冷白色光に曝露することにより1種以上の修飾オリゴペプチドにおいて約1.5~約10倍の増加を含むことができる。別の態様において、抗VEGF組成物は、約75時間にわたり、試料を冷白色光に曝露することにより1種以上の修飾オリゴペプチドにおいて約1.5~約10倍の増加を含むことができる。更に別の態様において、抗VEGF組成物は、約100時間にわたり、試料を冷白色光に曝露することにより、前に説明される1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約20倍の増加を含むことができる。更に別の態様において、抗VEGF組成物は、約150時間にわたり、試料を冷白色光に曝露することにより、前に説明される1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約20倍の増加を含むことができる。更に別の態様において、抗VEGF組成物は、約300時間にわたり、試料を冷白色光に曝露することにより、1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約50倍の増加を含むことができる(以下実施例4を参照されたい)。
DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、EIGLLTC*EATVNGH*LYK(配列番号18)、QTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、TNYLTH*R(配列番号21)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIH*MTEGR(配列番号22)、VH*EKDK(配列番号23)、SDTGRPFVEM*YSEIPEIIHMTEGR(配列番号64)、SDTGRPFVEMYSEIPEIIHM*TEGR(配列番号65)、TQSGSEM*K(配列番号66)、SDQGLYTC*AASSGLM*TK(配列番号67)、IIW*DSR(配列番号28)、RIIW*DSR(配列番号115)、IIW*DSRK(配列番号114)、TELNVGIDFNW*EYPSSK(配列番号29)、GFIISNATY*K(配列番号69)、KF*PLDTLIPDGK(配列番号70)F*LSTLTIDGVTR(配列番号32)
からなる群から選択され、ここで、H*はヒスチジンであり2-オキソ-ヒスチジンに酸化され、C*はシステインでありカルボキシメチル化され、M*は酸化メチオニンであり、W*は酸化トリプトファンであり、Y*は酸化チロシンであり、F*は酸化フェニルアラニンである。更なる態様において、抗VEGF組成物は、例えば約30時間といった一定期間にわたり、抗VEGF組成物を冷白色光に曝露することにより1種以上の修飾オリゴペプチドにおいて約1.5~約10倍の増加を含むことができる。別の態様において、抗VEGF組成物は、約75時間にわたり、試料を冷白色光に曝露することにより1種以上の修飾オリゴペプチドにおいて約1.5~約10倍の増加を含むことができる。更に別の態様において、抗VEGF組成物は、約100時間にわたり、試料を冷白色光に曝露することにより、前に説明される1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約20倍の増加を含むことができる。更に別の態様において、抗VEGF組成物は、約150時間にわたり、試料を冷白色光に曝露することにより、前に説明される1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約20倍の増加を含むことができる。更に別の態様において、抗VEGF組成物は、約300時間にわたり、試料を冷白色光に曝露することにより、1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約50倍の増加を含むことができる(以下実施例4を参照されたい)。
抗VEGF組成物は、約4時間にわたり、抗VEGF組成物の試料を紫外線に曝露することにより、上で説明されるように、1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約3倍の増加を含むことができる。別の態様において、抗VEGF組成物は、約10時間にわたり、試料を紫外線に曝露することにより1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約10倍の増加を含むことができる。更に別の態様において、抗VEGF組成物は、約16時間にわたり、試料を紫外線に曝露することにより、説明される1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約10倍の増加を含むことができる。更に別の態様において、抗VEGF組成物は、約20時間にわたり、試料を紫外線に曝露することにより1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約25倍の増加を含むことができる。更に別の態様において、抗VEGF組成物は、約40時間にわたり、試料マトリックスを紫外線に曝露することにより1種以上のオリゴペプチドにおいて約1.5~約25倍の増加を含むことができる。実施例4を参照されたい。
糖質多様性-CDMを使用して生成された抗VEGFタンパク質
本発明の組成物は抗VEGFタンパク質を含み、CDM中に生成された抗VEGFタンパク質は様々な糖質多様性を有する。抗VEGFタンパク質の異なるグリコシル化プロファイルは、本発明の範囲内である。
本発明の組成物は抗VEGFタンパク質を含み、CDM中に生成された抗VEGFタンパク質は様々な糖質多様性を有する。抗VEGFタンパク質の異なるグリコシル化プロファイルは、本発明の範囲内である。
本発明のいくつかの例示的な実施形態において、この組成物は、以下のような1つ以上のアスパラギンにてグリコシル化された抗VEGFタンパク質を含むことができる:G0-GlcNAcグリコシル化、G1-GlcNAcグリコシル化、G1S-GlcNAcグリコシル化、G0グリコシル化、G1グリコシル化、G1Sグリコシル化、G2グリコシル化、G2Sグリコシル化、G2S2グリコシル化、G0Fグリコシル化、G2F2Sグリコシル化、G2F2S2グリコシル化、G1Fグリコシル化、G1FSグリコシル化、G2Fグリコシル化、G2FSグリコシル化、G2FS2グリコシル化、G3FSグリコシル化、G3FS3グリコシル化、G0-2GlcNAcグリコシル化、Man4グリコシル化、Man4_A1G1グリコシル化、Man4_A1G1S1グリコシル化、Man5グリコシル化、Man5_A1G1グリコシル化、Man5_A1G1S1グリコシル化、Man6グリコシル化、Man6_G0+リン酸グリコシル化、Man6+リン酸グリコシル化、及び/又はMan7グリコシル化。一態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト、抗VEGF抗体、又はVEGF MiniTrapであり得る。
一実施形態において、この組成物は、以下のようなグリコシル化特性を有し得る:約40%~約50%の総フコシル化グリカン、約30%~約50%の総シアリル化グリカン、約6%~約15%のマンノース-5、及び約60%~約79%のガラクトシル化グリカン。(実施例6)。
一実施形態において、組成物は、抗VEGFタンパク質を含むことができ、関心対象のタンパク質は、アスパラギン123残基の約32.4%、及び/又はアスパラギン196残基の約27.1%で、Man5グリコシル化を有する。一態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト、抗VEGF抗体、又はVEGF MiniTrapであり得る。
別の実施形態において、この組成物は、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、又は約50%の総フコシル化グリカンを有し得る。
更なる別の実施形態において、この組成物は、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、又は約50%の総シアリル化グリカンを有し得る。
一実施形態において、組成物は、約6%、約7%、約8%、約8%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、又は約15%のマンノース-5を含み得る。
別の実施形態において、この組成物は、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、又は約79%の総ガラクトシル化グリカンを有し得る。
一実施形態において、抗VEGFタンパク質は、約1%、1.2%、1.5%、2%、2.2%、2.5%、3%、3.2%、3.5%、4%、4.2%、4.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%だけ減少したレベルのフコシル化グリカンを有し得る。ダイズ加水分解物を使用して産生された抗VEGFタンパク質中のフコシル化グリカンのレベルと比較して、例えば1~10%、1~15%、1~20%、1~25%、1~30%、1~35%、1~40%、1~41%、1~42%、1~43%、1~44%、1~45%、1~46%、1~47%、1~48%、1~49%、1~50%、2~10%、2~15%、2~20%、2~25%、2~30%、2~35%、2~40%、2~41%、2~42%、2~43%、2~44%、2~45%、2~46%、2~47%、2~48%、2~49%、2~50%、3~10%、3~15%、3~20%、3~25%、3~30%、3~35%、3~40%、3~41%、3~42%、3~43%、3~44%、3~45%、3~46%、3~47%、3~48%、3~49%、3~50%、4~10%、4~15%、4~20%、4~25%、4~30%、4~35%、4~40%、4~41%、4~42%、4~43%、4~44%、4~45%、4~46%、4~47%、4~48%、4~49%、4~50%、又は1~99%といった、上記の値のうち1つ以上の範囲内である。
一実施形態において、抗VEGFタンパク質は、約1%、1.2%、1.5%、2%、2.2%、2.5%、3%、3.2%、3.5%、4%、4.2%、4.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%だけ減少したレベルのシアリル化グリカンを有し得る。ダイズ加水分解物を使用して産生された抗VEGFタンパク質中のシアリル化グリカンのレベルと比較して、例えば1~10%、1~15%、1~20%、1~25%、1~30%、1~35%、1~40%、1~41%、1~42%、1~43%、1~44%、1~45%、1~46%、1~47%、1~48%、1~49%、1~50%、2~10%、2~15%、2~20%、2~25%、2~30%、2~35%、2~40%、2~41%、2~42%、2~43%、2~44%、2~45%、2~46%、2~47%、2~48%、2~49%、2~50%、3~10%、3~15%、3~20%、3~25%、3~30%、3~35%、3~40%、3~41%、3~42%、3~43%、3~44%、3~45%、3~46%、3~47%、3~48%、3~49%、3~50%、4~10%、4~15%、4~20%、4~25%、4~30%、4~35%、4~40%、4~41%、4~42%、4~43%、4~44%、4~45%、4~46%、4~47%、4~48%、4~49%、4~50%、又は1~99%といった、上記の値のうち1つ以上の範囲内である。
別の実施形態において、抗VEGFタンパク質は、約1%、1.2%、1.5%、2%、2.2%、2.5%、3%、3.2%、3.5%、4%、4.2%、4.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%だけ減少したレベルのガラクトシル化グリカンを有し得る。ダイズ加水分解物を使用して産生された抗VEGFタンパク質中のガラクトシル化グリカンのレベルと比較して、例えば1~10%、1~15%、1~20%、1~25%、1~30%、1~35%、1~40%、1~41%、1~42%、1~43%、1~44%、1~45%、1~46%、1~47%、1~48%、1~49%、1~50%、2~10%、2~15%、2~20%、2~25%、2~30%、2~35%、2~40%、2~41%、2~42%、2~43%、2~44%、2~45%、2~46%、2~47%、2~48%、2~49%、2~50%、3~10%、3~15%、3~20%、3~25%、3~30%、3~35%、3~40%、3~41%、3~42%、3~43%、3~44%、3~45%、3~46%、3~47%、3~48%、3~49%、3~50%、4~10%、4~15%、4~20%、4~25%、4~30%、4~35%、4~40%、4~41%、4~42%、4~43%、4~44%、4~45%、4~46%、4~47%、4~48%、4~49%、4~50%、又は1~99%といった、上記の値のうち1つ以上の範囲内である。
一実施形態において、抗VEGFタンパク質は、約1%、1.2%、1.5%、2%、2.2%、2.5%、3%、3.2%、3.5%、4%、4.2%、4.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%だけ増加したレベルのマンノシル化グリカンを有し得る。ダイズ加水分解物を使用して産生された抗VEGFタンパク質中のマンノシル化グリカンのレベルと比較して、例えば1~10%、1~15%、1~20%、1~25%、1~30%、1~35%、1~40%、1~41%、1~42%、1~43%、1~44%、1~45%、1~46%、1~47%、1~48%、1~49%、1~50%、2~10%、2~15%、2~20%、2~25%、2~30%、2~35%、2~40%、2~41%、2~42%、2~43%、2~44%、2~45%、2~46%、2~47%、2~48%、2~49%、2~50%、3~10%、3~15%、3~20%、3~25%、3~30%、3~35%、3~40%、3~41%、3~42%、3~43%、3~44%、3~45%、3~46%、3~47%、3~48%、3~49%、3~50%、4~10%、4~15%、4~20%、4~25%、4~30%、4~35%、4~40%、4~41%、4~42%、4~43%、4~44%、4~45%、4~46%、4~47%、4~48%、4~49%、4~50%、又は1~99%といった、上記の値のうち1つ以上の範囲内である。
このセクションで説明される組成物は、以下のセクションIV及びVのそれぞれにおいて説明される、複数の上流パラメータ及び下流パラメータにより生成され得る。
IV.上流プロセス技術を使用した組成物の調製
バイオ医薬品の場合、頑強で柔軟性のある上流プロセスの実装が望ましい。効率的な上流プロセスは、関心対象のタンパク質の望ましい産生及びスケールアップにつながり得る。本発明者らは、抗VEGFタンパク質を含む本発明の組成物は、CDMの培地成分の変更など、上流でのタンパク質産生中の条件を調整することで生成され得る。上流プロセスの各工程は、製造されるタンパク質の品質、純度及び量に影響を与え得る。
バイオ医薬品の場合、頑強で柔軟性のある上流プロセスの実装が望ましい。効率的な上流プロセスは、関心対象のタンパク質の望ましい産生及びスケールアップにつながり得る。本発明者らは、抗VEGFタンパク質を含む本発明の組成物は、CDMの培地成分の変更など、上流でのタンパク質産生中の条件を調整することで生成され得る。上流プロセスの各工程は、製造されるタンパク質の品質、純度及び量に影響を与え得る。
本開示は、CDMを使用して産生されたアフリベルセプト及び/又はMiniTrapの特定のバリアントの存在を証明する。これらのバリアントは、1つ以上の酸化アミノ酸残基を含むアイソフォームを含む。酸化残基の例としては、1つ以上のヒスチジン残基、トリプトファン残基、メチオニン残基、フェニルアラニン残基、又はチロシン残基を含むがこれらに限定されない。改変CDMを使用することにより生成された組成物は、アフリベルセプト及び/又はMiniTrapのタンパク質バリアントの所望の目標値を伴った、抗VEGFタンパク質の調製物を産生することができる。上で言及したように、CDMを使用して産生された断片と関連する黄褐色もまた存在し得る。(上で言及したように、本発明者らにより検査されたCDMのすべてが明確な変色を示したわけではない。)
本発明は、細胞が関心対象の組換えタンパク質を発現する好適な条件の下で改変CDM中の宿主細胞を培養することと、続いて細胞により産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収することと、を含む。こうした改変CDMは、上のセクションIIIにて説明された組成物を生成するために使用され得る。(なお、CDMは、アフリベルセプトが発現されるときには黄褐色である培地であることに注意されたい。)
一実施形態において、この方法は、好適な条件の下で、アフリベルセプトなどの関心対象の組換えタンパク質を発現する宿主細胞をCDM中で培養する工程を含む。この方法は、細胞により産生された関心対象の組換えタンパク質の調製物を回収する工程を更に含み、好適な条件は、以下を有するCDMを含む:約55μM未満である当該CDM中の鉄の累積濃度、約0.8μM以下である当該CDM中の銅の累積濃度、約0.40μM以下である当該CDM中のニッケルの累積濃度、約56μM以下である当該CDM中の亜鉛の累積濃度、約10mM未満である当該CDM中のシステインの累積濃度、及び/又は単一の抗酸化剤に対して約0.001mM~約10mMの濃度である当該CDM中の抗酸化剤、及び複数の抗酸化剤が当該CDMに加えられる場合、約30mM以下である累積濃度。
本実施形態の一態様において、好適な条件を使用することで得られた調製物は、アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントの望ましい量(アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントの「目標値」と称される)まで、アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントの減少をもたらす。本実施形態の更なる態様において、好適な条件を使用することで得られた調製物は、アフリベルセプト及びVEGF MiniTrapのバリアントを含むタンパク質の調製物を5g/L、10g/L又はそれ以上の濃度に正規化するときには、所望のBY値(「目標BY値」と称される)まで調製物の色の低減をもたらす。
本実施形態の更なる態様において、目標BY値及び/又はバリアントの目標値は、力価が増加するか又は著しく減少しない場合には調製物において得ることが可能である(例5を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、改変CDMを使用することにより生成される組成物は、所望の目標のBY値を伴う抗VEGFタンパク質の調製物を生成することができる。この調製物の色は、以下:
(i)欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
(ii)欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
(iii)欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
(iv)欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
(v)欧州の色標準でBY2~BY3の間;
(vi)欧州の色標準でBY3~BY4の間;
(vii)欧州の色標準でBY4~BY5の間
のように特徴付けられ、この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物の試料は清澄化された回収物であるプロテインA溶出液からの試料として得ることができる。以下の実施例9、表9-3で確認されるように、5g/Lのアフリベルセプトを含むプロテインA溶出液は、黄褐色を呈し、これは1.77のb*値を有すると測定される。AEX後の下流で生成されたとき、こうした試料は、0.50のb*値を有した。これは、試料の黄褐色を低下させるAEXの有用性を実証している(表9-3)。
(i)欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
(ii)欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
(iii)欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
(iv)欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
(v)欧州の色標準でBY2~BY3の間;
(vi)欧州の色標準でBY3~BY4の間;
(vii)欧州の色標準でBY4~BY5の間
のように特徴付けられ、この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物の試料は清澄化された回収物であるプロテインA溶出液からの試料として得ることができる。以下の実施例9、表9-3で確認されるように、5g/Lのアフリベルセプトを含むプロテインA溶出液は、黄褐色を呈し、これは1.77のb*値を有すると測定される。AEX後の下流で生成されたとき、こうした試料は、0.50のb*値を有した。これは、試料の黄褐色を低下させるAEXの有用性を実証している(表9-3)。
改変CDMを使用することにより生成される組成物は、抗VEGFタンパク質の調製物を生成することができ、この調製物の色は、CIELABスケール:
(i)約22~23のb*値より黄褐色ではない;
(ii)約16~17のb*値より黄褐色ではない;
(iii)9~10のb*値より黄褐色ではない;
(iv)4~5のb*値より黄褐色ではない;
(v)2~3のb*値より黄褐色ではない;
(vi)17~23のb*値;
(vii)10~17のb*値;
(viii)5~10のb*値;
(ix)3~5のb*値;又は
(x)1~3のb*値
での認められた標準色特性評価により特徴付けられ、この場合、この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物は清澄化された回収物であるプロテインA溶出液からの試料として得られる。実施例9、表9-3を参照されたい。
(i)約22~23のb*値より黄褐色ではない;
(ii)約16~17のb*値より黄褐色ではない;
(iii)9~10のb*値より黄褐色ではない;
(iv)4~5のb*値より黄褐色ではない;
(v)2~3のb*値より黄褐色ではない;
(vi)17~23のb*値;
(vii)10~17のb*値;
(viii)5~10のb*値;
(ix)3~5のb*値;又は
(x)1~3のb*値
での認められた標準色特性評価により特徴付けられ、この場合、この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物は清澄化された回収物であるプロテインA溶出液からの試料として得られる。実施例9、表9-3を参照されたい。
改変CDMを形成するために細胞培養物に加えられる成分に関して、用語「累積量」は、CDMを形成する細胞培養の過程を通じてバイオリアクタに加えられる特定成分の総量を指し、これは培養の開始時(0日目のCDM)で加えられた量及び順次加えられた成分の量を含む。成分の累積量を計算するときには、バイオリアクタでの産生前(すなわち、0日目のCDM前)にシードトレイン培養又は種菌に加えられる成分の量もまた含まれる。累積量は、培養中の経時的な成分の損失(例えば、代謝又は化学分解による)により影響を受けることはない。したがって、例えば、成分が異なる時期に2つの培養物に加えられる場合(例えば、ある培養物においてはそのすべての成分が最初に加えられ、別の培養物においては、成分が経時的に加えられる場合)、成分について同じ累積量を有する2つの培養物であったとしても、異なる絶対レベルを有する場合がある。累積量はまた、培養中に経時的に成分をその場で合成させることで(例えば、代謝又は化学的変換による)影響を受けることはない。したがって、例えば成分が、生物変換プロセスの途中、2つの培養物のうち一方の中でその場で合成される場合には、所与の成分の同じ累積量を有する2つの培養物であったとしても異なる絶対レベルを有する場合がある。累積量は、例えば成分のグラム又はモルといった単位で表すことができる。用語「累積濃度」は、培養物中で使用される任意の種菌由来の開始体積への追加を含む、製造バッチの開始時にバイオリアクタ内の液体の体積で割った成分の累積量を指す。例えば、バイオリアクタが製造バッチの開始時に2リットルの細胞培養培地を含有し、1グラムの成分Xが、0日目、1日目、2日目、及び3日目に加えられる場合には、3日目以降の累積濃度は2g/Lである(すなわち、4グラムを2リットルで割る)。仮に4日目に、成分Xを含有しない1リットルの追加の液体をバイオリアクタに加えても、累積濃度は2g/Lのままである。仮に5日目に、いくらかの量の液体がバイオリアクタから失われる(例えば蒸発による)としても、累積濃度は2g/Lのままである。累積濃度は例えば、グラム/リットル、又はモル/リットルといった単位で表され得る。
A.アミノ酸:
いくつかの実施形態において、改変CDMは、CDM中のアミノ酸の累積濃度を減少又は増加させることにより得ることができる。こうしたアミノ酸の非限定的な例としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン及びバリン(又はこれらの塩)が挙げられる。改変CDMにおけるこれらのアミノ酸の累積量における増加又は減少は、出発CDMと比較すると、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である。代替的には、改変CDM中の1種以上のアミノ酸の累積量の増加又は減少は、未改変CDMと比較すると、約5~約20%、約10~約30%、約30%~約40%、約30%~約50%、約40%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、又は約90%~約100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である(図25~27及び実施例5を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、CDM中のアミノ酸の累積濃度を減少又は増加させることにより得ることができる。こうしたアミノ酸の非限定的な例としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン及びバリン(又はこれらの塩)が挙げられる。改変CDMにおけるこれらのアミノ酸の累積量における増加又は減少は、出発CDMと比較すると、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である。代替的には、改変CDM中の1種以上のアミノ酸の累積量の増加又は減少は、未改変CDMと比較すると、約5~約20%、約10~約30%、約30%~約40%、約30%~約50%、約40%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、又は約90%~約100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である(図25~27及び実施例5を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、CDM中のシステインの累積濃度を減少させることにより得ることができる。改変CDMを形成するため、CDM中のシステインの量における減少は、未改変CDMと比較すると、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である。代替的には、改変CDM中のシステインの累積量の減少は、CDMと比較すると、約5~約20%、約10~約30%、約30%~約40%、約30%~約50%、約40%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、又は約90%~約100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である。一態様において、改変CDM中の累積システインの量は、約1mM未満、約2mM未満、約3mM未満、約4mM未満、約5mM未満、約6mM未満、約7mM未満、約8mM未満、約9mM未満、又は約10mM未満である(図25~27及び実施例5を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、CDM中の累積システインの少なくともある特定の割合をシスチンで置換することにより得ることができる。置換は、未改変CDMと比較すると、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である。代替的には、置換は、未改変CDMと比較すると、約5%~約20%、約10%~約30%、約30%~約40%、約30%~約50%、約40%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、又は約90%~約100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である(図25~27及び実施例5を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、CDM中の累積システインの少なくともある特定の割合を硫酸システインで置換することにより得ることができる。置換は、未改変CDMと比較すると、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である。代替的には、置換は、未改変CDMと比較すると、約5~約20%、約10~約30%、約30%~約40%、約30%~約50%、約40%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、又は約90%~約100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である。
B.金属:
いくつかの実施形態において、改変CDMは、CDM中の金属の累積濃度を減少又は増加させることにより得ることができる。金属の非限定的な例としては、鉄、銅、マンガン、モリブデン、亜鉛、ニッケル、カルシウム、カリウム及びナトリウムが挙げられる。改変CDMにおける1種以上の金属の量における増加又は減少は、未改変CDMと比較すると、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である。代替的には、改変CDM中の1種以上の金属の累積量の増加又は減少は、未改変CDMと比較すると、約5~約20%、約10~約30%、約30%~約40%、約30%~約50%、約40%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、又は約90%~約100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である(図25~27及び実施例5を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、CDM中の金属の累積濃度を減少又は増加させることにより得ることができる。金属の非限定的な例としては、鉄、銅、マンガン、モリブデン、亜鉛、ニッケル、カルシウム、カリウム及びナトリウムが挙げられる。改変CDMにおける1種以上の金属の量における増加又は減少は、未改変CDMと比較すると、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である。代替的には、改変CDM中の1種以上の金属の累積量の増加又は減少は、未改変CDMと比較すると、約5~約20%、約10~約30%、約30%~約40%、約30%~約50%、約40%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、又は約90%~約100%であることができ、上記のうち1つ以上の範囲内である(図25~27及び実施例5を参照されたい)。
C.抗酸化剤:
いくつかの実施形態において、改変CDMは1種以上の抗酸化剤を含む。抗酸化剤の非限定的な例としては、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、塩化コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、及びこれらの組合せであり得る(図28A~E及び実施例5を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、改変CDMは1種以上の抗酸化剤を含む。抗酸化剤の非限定的な例としては、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、塩化コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、及びこれらの組合せであり得る(図28A~E及び実施例5を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、約0.01mM~約20mMのタウリン、すなわち、0.01mM~約1mM、約0.01mM~約5mM、約0.01mM~約10mM、0.1mM~約1mM、約0.1mM~約5mM、約0.1mM~約10mM、約1mM~約5mM、約1mM~約10mMを含み、及び上記のうち1つ以上の範囲内である。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、約0.01mM~約20mMのヒポタウリン、すなわち、0.01mM~約1mM、約0.01mM~約5mM、約0.01mM~約10mM、0.1mM~約1mM、約0.1mM~約5mM、約0.1mM~約10mM、約1mM~約5mM、約1mM~約10mMを含み、及び上記のうち1つ以上の範囲内である。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、約0.01mM~約20mMのグリシン、すなわち、0.01mM~約1mM、約0.01mM~約5mM、約0.01mM~約10mM、0.1mM~約1mM、約0.1mM~約5mM、約0.1mM~約10mM、約1mM~約5mM、約1mM~約10mMを含み、及び上記のうち1つ以上の範囲内である。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、約0.01μM~約5μMのチオクト酸、すなわち、約0.01μM~約0.1μM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約2.5μM、約1μM~約3μM、約1μM~約5μMを含み、及び上記のうち1つ以上の範囲内である。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、約0.01M~約5mMのグルタチオン、すなわち、0.01mM~約1mM、0.1mM~約1mM、約0.1mM~約5mM、約1mM~約5mMを含み、及び上記のうち1つ以上の範囲内である。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、約0.01μM~約5μMのヒドロコルチゾン、すなわち、約0.01μM~約0.1μM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約2.5μM、約1μM~約3μM、約1μM~約5μMを含み、及び上記のうち1つ以上の範囲内である。
いくつかの実施形態において、改変CDMは、約1μM~約50μMのビタミンC、すなわち、約1μM~約5μM、約5μM~約20μM、約10μM~約30μM、約5μM~約30μM、約20μM~約50μM、約25μM~約50μMを含み、及び上記のうち1つ以上の範囲内である。
D.グリコシル化を調整するための培地に対する変更:
本開示はまた、CDM中のある特定の成分の累積濃度を変更することにより、抗VEGFタンパク質のグリコシル化を調整する方法も含む。CDMに加えられる成分の累積量に基づき、フコシル化の合計%、ガラクトシル化の合計%、シアリル化の合計%及びマンノース-5を変更することができる。
本開示はまた、CDM中のある特定の成分の累積濃度を変更することにより、抗VEGFタンパク質のグリコシル化を調整する方法も含む。CDMに加えられる成分の累積量に基づき、フコシル化の合計%、ガラクトシル化の合計%、シアリル化の合計%及びマンノース-5を変更することができる。
例示的な実施形態において、抗VEGFタンパク質のグリコシル化を調整する方法は、ウリジンを含むCDMを追加することを含み得る。抗VEGFタンパク質は、約40%~約55%の総フコシル化グリカン、約30%~約50%の総シアリル化グリカン、約2%~約15%のマンノース-5、及び約60%~約79%のガラクトシル化グリカンを有し得る(以下の実施例6を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、抗VEGFタンパク質のグリコシル化を調整する方法は、マンガンをCDMに追加することを含み得る。一態様において、CDMは追加前にはマンガンを欠いている。抗VEGFタンパク質は、約40%~約50%の総フコシル化グリカン、約30%~約55%の総シアリル化グリカン、約2%~約15%のマンノース-5、及び約60%~約79%のガラクトシル化グリカンを有し得る(以下の実施例6を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、抗VEGFタンパク質のグリコシル化を調整する方法は、ガラクトースをCDMに追加することを含み得る。一態様において、CDMは追加前にはガラクトースを欠いている。抗VEGFタンパク質は、約40%~約50%の総フコシル化グリカン、約30%~約55%の総シアリル化グリカン、約2%~約15%のマンノース-5、及び約60%~約79%のガラクトシル化グリカンを有し得る(実施例6)。
いくつかの実施形態において、抗VEGFタンパク質のグリコシル化を調整する方法は、デキサメタゾンをCDMに追加することを含み得る。一態様において、CDMは追加前にはデキサメタゾンを欠いている。抗VEGFタンパク質は、約40%~約50%の総フコシル化グリカン、約30%~約55%の総シアリル化グリカン、約2%~約15%のマンノース-5、及び約60%~約79%のガラクトシル化グリカンを有し得る(以下の実施例6を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、抗VEGFタンパク質のグリコシル化を調整する方法は、ウリジン、マンガン、ガラクトース、及びデキサメタゾンのうち1つ以上をCDMに追加することを含み得る。一態様において、CDMは追加前には、ウリジン、マンガン、ガラクトース及びデキサメタゾンのうち1つ以上を欠いている。抗VEGFタンパク質は、約40%~約50%の総フコシル化グリカン、約30%~約55%の総シアリル化グリカン、約2%~約15%のマンノース-5、及び約60%~約79%のガラクトシル化グリカンを有し得る(実施例6)。
V.下流プロセス技術を使用した組成物の調製
本発明の抗VEGFタンパク質を含む組成物は、下流タンパク質産生中の条件を調整することにより産生され得る。本発明者らは、下流手順を最適化させることで、抗VEGFタンパク質の特定のバリアントが最小化し、かつこれが変色することを発見した。下流プロセスの最適化により、オキソバリアントが減少し、かつ色特性が最適化された組成物を生成することができる。
本発明の抗VEGFタンパク質を含む組成物は、下流タンパク質産生中の条件を調整することにより産生され得る。本発明者らは、下流手順を最適化させることで、抗VEGFタンパク質の特定のバリアントが最小化し、かつこれが変色することを発見した。下流プロセスの最適化により、オキソバリアントが減少し、かつ色特性が最適化された組成物を生成することができる。
下流プロセス技術は、単独で、又は上記セクションIVに説明される上流プロセス技術と組み合わせて使用されてもよい。
A.陰イオン交換クロマトグラフィー:
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、CDM中の宿主細胞で抗VEGFタンパク質を発現させることを含むプロセスに関与し得、この場合、抗VEGFタンパク質は宿主細胞から培地へと分泌され、清澄化された回収物が得られる。この回収物は、以下:(a)回収物から得られた生物学的試料を、陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)に負荷する工程、(b)好適な洗浄バッファでAEXカラムを洗浄する工程、(c)(1つ以上の)フロースルー画分を収集する工程、任意で(d)好適なストリップバッファでカラムを洗浄する工程、及び(e)ストリップされた画分を収集する工程に供される。
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、CDM中の宿主細胞で抗VEGFタンパク質を発現させることを含むプロセスに関与し得、この場合、抗VEGFタンパク質は宿主細胞から培地へと分泌され、清澄化された回収物が得られる。この回収物は、以下:(a)回収物から得られた生物学的試料を、陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)に負荷する工程、(b)好適な洗浄バッファでAEXカラムを洗浄する工程、(c)(1つ以上の)フロースルー画分を収集する工程、任意で(d)好適なストリップバッファでカラムを洗浄する工程、及び(e)ストリップされた画分を収集する工程に供される。
フロースルー画分は、陰イオン交換クロマトグラフィーカラムのストリップ画分中のオキソバリアントと比較すると、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%の抗VEGFタンパク質試料である抗VEGFタンパク質のオキソバリアントを含み得る。例えば、表9-5及び表9-6を参照すると、フロースルー画分は、抗VEGFタンパク質の酸化バリアントを含む。この場合、いくつかのヒスチジン及びトリプトファン残基は、ストリップ画分中の酸化バリアントと比較すると、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%(及び上記のうち1つ以上の範囲内で)酸化される。
AEXカラム用の平衡化バッファ及び洗浄バッファの両方のpHは、約8.20~約8.60であり得る。別の態様において、AEXカラム用の平衡化バッファ及び洗浄バッファの両方の伝導度は、約1.50~約3.0mS/cmであり得る。一態様において、平衡化バッファ及び洗浄バッファは約50mMのトリス塩酸であり得る。一態様においては、ストリップバッファは2Mの塩化ナトリウム又は1N水酸化ナトリウム、又はその両方を含む(表2-2を参照されたい)。実施例2は、平衡化バッファ及び洗浄バッファの濃度及び伝導度の最適化を更に例示している。
タンパク質バリアントは、以下のような1つ以上の残基の修飾を含み得る:1つ以上のアスパラギンが脱アミド化される;1つ以上のアスパラギン酸がイソアスパルタート及び/又はAsnに変換される;1つ以上のメチオニンが酸化される;1つ以上のトリプトファンがN-ホルミルキヌレニンに変換される;1つ以上のトリプトファンがモノ-ヒドロキシルトリプトファンである;1つ以上のトリプトファンがジ-ヒドロキシルトリプトファンである;1つ以上のトリプトファンがトリ-ヒドロキシルトリプトファンである;1つ以上のアルギニンがArg3-デオキシグルコソンに変換される;C末端グリシンが存在しない;並びに/又は1つ以上の非グリコシル化グリコサイトが存在する。
関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト、抗VEGF抗体、又はVEGF MiniTrapであり得る。タンパク質バリアントは、以下のうち1つ以上によって形成され得る:(i)His86、His110、His145、His209、His95、His19、及び/若しくはHis203(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)から選択されるヒスチジン残基からのヒスチジンの酸化、(ii)Trp58及び/若しくはTrp138(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)でのトリプトファン残基から選択されるトリプトファン残基の酸化、(iii)Tyr64(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の位置)でのチロシン残基の酸化、(iv)Phe44及び/若しくはPhe166(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)から選択されるフェニルアラニン残基の酸化、並びに/又は(v)Met10、Met20、Met163、及び/若しくはMet192(又はアフリベルセプトのある特定の構造特性を共有するタンパク質上の同等の残基位置)から選択されるメチオニン残基の酸化。
フロースルー画分は以下のうち1つ以上を含み得る:
(a)2-オキソ-ヒスチジンに酸化されているヒスチジン残基の割合であって、それらの色特性は以下:
(i)欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
(ii)欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
(iii)欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
(iv)欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
(v)欧州の色標準でBY2~BY3の間;
(vi)欧州の色標準でBY3~BY4の間;
(vii)欧州の色標準でBY4~BY5の間
であり、この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物はフロースルー画分からの試料として得られる。
(b)2-オキソ-ヒスチジンに酸化されているヒスチジン残基の割合。更には、これらの色は、BY2、BY3、BY4、BY5、BY6、BY7の色に近く、又はBY2よりも暗くなく/強くもなく、BY3よりも暗くなく、BY4よりも暗くなく、BY5よりも暗くなく、BY6よりも暗くなく、BY7よりも暗くなく、又はBY2~BY3の間であり、BY2~BY4の間であり、BY3~BY4の間であり、又はBY3~BY5の間である、黄褐色を有することで特徴付けられる。
(c)2-オキソ-ヒスチジンに酸化されているヒスチジン残基の割合であり、それらの色は以下:
(i)約22~23のb*値より黄褐色ではない;
(ii)約16~17のb*値より黄褐色ではない;
(iii)9~10のb*値より黄褐色ではない;
(iv)4~5のb*値より黄褐色ではない;
(v)2~3のb*値より黄褐色ではない;
(vi)17~23のb*値;
(vii)10~17のb*値;
(viii)5~10のb*値;
(ix)3~5のb*値;又は
(x)1~3のb*値
のようなCIEのL*、a*、b*色空間における色により特徴付けられ、この場合、この組成物は、約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物は、フロースルー画分からの試料として得られる。
(d)組成物中、約1%以下、約0.1%以下、又は約0.1~1%、約0.2~1%、約0.3~1%、約0.4~1%、約0.5~1%、約0.6~1%、約0.7~1%、約0.8~1%、又は約0.9~1%のヒスチジン残基は2-オキソ-ヒスチジンに酸化される。割合の計算はセクションIIに説明される。
(a)2-オキソ-ヒスチジンに酸化されているヒスチジン残基の割合であって、それらの色特性は以下:
(i)欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
(ii)欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
(iii)欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
(iv)欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
(v)欧州の色標準でBY2~BY3の間;
(vi)欧州の色標準でBY3~BY4の間;
(vii)欧州の色標準でBY4~BY5の間
であり、この組成物は約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物はフロースルー画分からの試料として得られる。
(b)2-オキソ-ヒスチジンに酸化されているヒスチジン残基の割合。更には、これらの色は、BY2、BY3、BY4、BY5、BY6、BY7の色に近く、又はBY2よりも暗くなく/強くもなく、BY3よりも暗くなく、BY4よりも暗くなく、BY5よりも暗くなく、BY6よりも暗くなく、BY7よりも暗くなく、又はBY2~BY3の間であり、BY2~BY4の間であり、BY3~BY4の間であり、又はBY3~BY5の間である、黄褐色を有することで特徴付けられる。
(c)2-オキソ-ヒスチジンに酸化されているヒスチジン残基の割合であり、それらの色は以下:
(i)約22~23のb*値より黄褐色ではない;
(ii)約16~17のb*値より黄褐色ではない;
(iii)9~10のb*値より黄褐色ではない;
(iv)4~5のb*値より黄褐色ではない;
(v)2~3のb*値より黄褐色ではない;
(vi)17~23のb*値;
(vii)10~17のb*値;
(viii)5~10のb*値;
(ix)3~5のb*値;又は
(x)1~3のb*値
のようなCIEのL*、a*、b*色空間における色により特徴付けられ、この場合、この組成物は、約5g/L又は約10g/Lの抗VEGFタンパク質を含み、この組成物は、フロースルー画分からの試料として得られる。
(d)組成物中、約1%以下、約0.1%以下、又は約0.1~1%、約0.2~1%、約0.3~1%、約0.4~1%、約0.5~1%、約0.6~1%、約0.7~1%、約0.8~1%、又は約0.9~1%のヒスチジン残基は2-オキソ-ヒスチジンに酸化される。割合の計算はセクションIIに説明される。
B.アフィニティークロマトグラフィー:
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、宿主細胞で抗VEGFタンパク質を発現させることを含むプロセスを使用して生成され得、この場合、抗VEGFタンパク質は宿主細胞から培地へと分泌され、清澄化された回収物が得られる。この回収物は、以下を含む工程に供される:(a)清澄化された回収物から得られた生物学的試料を、アフィニティークロマトグラフィーカラムに負荷する工程であって、アフィニティークロマトグラフィーが抗VEGFタンパク質に選択的又は特異的に結合可能なタンパク質を含む、工程、(b)好適な溶出バッファでアフィニティークロマトグラフィーカラムを洗浄する工程、及び(c)(1つ以上の)溶出画分を収集する工程。例えば、表7-1及び表7-7~7-10に例示されるように、抗VEGFタンパク質に選択的又は特異的に結合可能であるタンパク質としてVEGF165を使用し、かつ上記方法に従い、溶出画分を収集することで、MT5(抗VEGFタンパク質)、アフリベルセプト及び抗VEGF scFv断片の首尾よい生成につながった。表7-1はまた、MT5に選択的又は特異的に結合可能である異なるタンパク質として、(i)mAb1(配列番号73は重鎖であり、配列番号74は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbヒトIgG1)、(ii)mAb2(配列番号75は重鎖であり、配列番号76は軽鎖である、マウスの抗VEGFR1 mAbヒトIgG1)、(iii)mAb3(配列番号77は重鎖であり、配列番号78は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbマウスIgG1)、及び(iv)mAb4(配列番号79は重鎖であり、配列番号80は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbマウスIgG1)、を使用するMT5の首尾よい生成を開示する。
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、宿主細胞で抗VEGFタンパク質を発現させることを含むプロセスを使用して生成され得、この場合、抗VEGFタンパク質は宿主細胞から培地へと分泌され、清澄化された回収物が得られる。この回収物は、以下を含む工程に供される:(a)清澄化された回収物から得られた生物学的試料を、アフィニティークロマトグラフィーカラムに負荷する工程であって、アフィニティークロマトグラフィーが抗VEGFタンパク質に選択的又は特異的に結合可能なタンパク質を含む、工程、(b)好適な溶出バッファでアフィニティークロマトグラフィーカラムを洗浄する工程、及び(c)(1つ以上の)溶出画分を収集する工程。例えば、表7-1及び表7-7~7-10に例示されるように、抗VEGFタンパク質に選択的又は特異的に結合可能であるタンパク質としてVEGF165を使用し、かつ上記方法に従い、溶出画分を収集することで、MT5(抗VEGFタンパク質)、アフリベルセプト及び抗VEGF scFv断片の首尾よい生成につながった。表7-1はまた、MT5に選択的又は特異的に結合可能である異なるタンパク質として、(i)mAb1(配列番号73は重鎖であり、配列番号74は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbヒトIgG1)、(ii)mAb2(配列番号75は重鎖であり、配列番号76は軽鎖である、マウスの抗VEGFR1 mAbヒトIgG1)、(iii)mAb3(配列番号77は重鎖であり、配列番号78は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbマウスIgG1)、及び(iv)mAb4(配列番号79は重鎖であり、配列番号80は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbマウスIgG1)、を使用するMT5の首尾よい生成を開示する。
上の工程(a)に関して、アフィニティーカラムへと負荷される生物学的試料は、イオン交換クロマトグラフィー(陰イオン又は陽イオンのいずれか)を含むがこれに限定されないアフィニティー前に、清澄化された回収物を生成に供することが可能である試料に由来し得る。当業者に周知である他のクロマトグラフィー手順もまた、アフィニティー工程の使用前に利用することができる。重要な点としては、抗VEGFタンパク質を含む生物学的試料は、アフィニティークロマトグラフィーに供することができるという点である。
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、宿主細胞でVEGF MiniTrapタンパク質を発現させることを含むプロセスを使用して生成され得、この場合、VEGF MiniTrapは宿主細胞から培地へと分泌され、培地は清澄化された回収物を形成するために更に処理され得る。この回収物は、VEGF MiniTrapを含む生物学的試料を生産する、公知のクロマトグラフィー手順により更に処理され得る。この生物学的試料は、以下を含む工程を使用することで更に処理され得る:(a)生物学的試料を、アフィニティークロマトグラフィーカラムに負荷する工程であって、アフィニティークロマトグラフィーが、VEGF MiniTrapタンパク質と選択的若しくは特異的に結合可能又は相互作用可能なタンパク質を含む、工程、(b)好適な溶出バッファでアフィニティークロマトグラフィーカラムを洗浄する工程、及び(c)1つ以上の溶出画分を収集する工程。再び表7-1を参照すると、MT5と選択的又は特異的に結合可能又は相互作用可能である異なるタンパク質として、(i)VEGF165、(ii)mAb1(配列番号73は重鎖であり、配列番号74は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbヒトIgG1)、(iii)mAb2(配列番号75は重鎖であり、配列番号76は軽鎖である、マウスの抗VEGFR1 mAb ヒトIgG1)、(iv)mAb3(配列番号77は重鎖であり、配列番号78は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbマウスIgG1)、及び(v)mAb4(配列番号79は重鎖であり、配列番号80は軽鎖である、マウスの抗-VEGFR1 mAbマウスIgG1)、を使用するMT5(VEGF MiniTrap)の首尾よい生成をこの表にて開示する。
一実施形態において、アフィニティークロマトグラフィーはまた、他のMiniTrapタンパク質を単離するために使用され得る。アフリベルセプトの切断後、切断されたアフリベルセプトを含む試料は、切断アフリベルセプトに特異的な結合剤を使用してアフィニティークロマトグラフィーに供され得る。一態様において、結合剤は抗体又はその一部であり得る。
アフリベルセプトの切断は、VEGF MiniTrapを生成するために、例えばIdeSプロテアーゼ(FabRICATOR)又はそのバリアントを用いてアフリベルセプトのタンパク質分解性消化を使用して促進され得る。IdeSプロテアーゼ又はそのバリアントを用いたアフリベルセプトの切断により、Fc断片及びVEGF MiniTrapを含む生成物の混合物が生成され得る。VEGF MiniTrapは、本明細書にて説明される生成方針のうち1つ以上を使用することで更に処理される。
いくつかの例示的な実施形態において、例えばアフリベルセプト又はMiniTrapといった、抗VEGFタンパク質と選択的又は特異的に結合可能(「結合剤」)又は相互作用可能であるタンパク質は、ヒト又はマウスに起源を持ち得る。
アフィニティー生成プロセスは、生物学的試料に負荷する前に平衡化バッファを使用してアフィニティーカラムを平衡化することを更に含み得る。例示的な平衡化バッファは、20mMのリン酸ナトリウム(pH6~8、特にpH7.2)、10mMのリン酸ナトリウム、500mMのNaCl(pH6~8、特にpH7.2)、50mMのトリス(pH7~8)、DPBS(pH7.4)であり得る。
生物学的試料は、DPBSといった好適なバッファを使用して負荷され得る。
このアフィニティー生成プロセスは、1種以上の洗浄バッファでアフィニティーカラムを洗浄することを更に含み得る。カラムは1回又は複数回洗浄され得る。更には、洗浄物はまた、洗浄画分としても収集され得る。両方の洗浄バッファのpHは、約7.0~約8.60であり得る。一態様において、洗浄バッファはDPBSであり得る。別の態様において、洗浄バッファは、20mMのリン酸ナトリウム(pH6~8、特にpH7.2)、10mMのリン酸ナトリウム、500mMのNaCl(pH6~8、特にpH7.2)、50mMのトリス(pH7~8)、又はDPBS(pH7.4)であり得る。
このアフィニティープロセスは、1種以上の好適な溶出バッファでアフィニティーカラムを洗浄すること、及び溶出画分を収集することを更に含み得る。カラムは1回又は複数回洗浄され得る。このような好適な溶出バッファの非限定的な例としては、酢酸アンモニウム(約2.0~約3.0のpH)、酢酸(約2.0~約3.2のpH)、グリシン-HCl(約2.0~約3.0のpH)、クエン酸ナトリウム(約2.0~約3.0のpH)、クエン酸(約2.0~約3.0のpH)、イソチオシアン酸カリウム(約2.0~約3.0のpH)、又はこれらの組合せが挙げられる。
いくつかの態様において、溶出画分は中和バッファを使用して中和され得る。このような中和バッファの一例としては、トリス~トリス-HCl(約7.0~約9.0のpH)である。
C.IdeS変異体
アフリベルセプトといったFc融合タンパク質の切断に使用されるIdeSプロテアーゼは、塩基性pH条件の下で酵素活性を急速に損失し、これはVEGF MiniTrapの製造中、その使用を制限する可能性がある。したがってバリアントは、例えばNaOHといった強塩基の存在下で、塩基性pHで更に安定であるように開発されてきた。そのような塩基性条件は、0.05NのNaOHで1時間、又は0.1NのNaOHで0.5時間であり得る。
アフリベルセプトといったFc融合タンパク質の切断に使用されるIdeSプロテアーゼは、塩基性pH条件の下で酵素活性を急速に損失し、これはVEGF MiniTrapの製造中、その使用を制限する可能性がある。したがってバリアントは、例えばNaOHといった強塩基の存在下で、塩基性pHで更に安定であるように開発されてきた。そのような塩基性条件は、0.05NのNaOHで1時間、又は0.1NのNaOHで0.5時間であり得る。
いくつかの実施形態において、IdeS変異体は、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16からなる群に記載されるアミノ酸配列に対してその全長にわたり、少なくとも約70%の配列同一性を含むアミノ酸配列を有し得る。いくつかの態様において、アミノ酸配列は、上記にて直接言及されるアミノ酸配列に対してその全長にわたり、約75%、80%、85%、90%、95%又は約100%の配列同一性を有する。
いくつかの実施形態において、IdeS変異体は、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16からなる群に記載されるようなアミノ酸配列に対してその全長にわたり、少なくとも70%の配列同一性を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする、単離された核酸分子を有し得る。いくつかの態様において、アミノ酸配列は、上記にて直接言及されるアミノ酸配列に対してその全長にわたり、約75%、80%、85%、90%、95%又は約100%の配列同一性を有する。
いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16からなる群に記載されるアミノ酸配列に対してその全長にわたり、少なくとも70%の配列同一性を含むアミノ酸配列を有し、同定されたペプチド用にコードする核酸を含む好適なベクターを有する宿主細胞によって発現され得る。一態様において、核酸分子は宿主細胞内でその発現を指示することが可能である発現制御配列に作動可能に連結される。一態様において、ベクターはプラスミドである。いくつかの態様において、アミノ酸配列は、上記にて直接言及されるアミノ酸配列に対してその全長にわたり、約75%、80%、85%、90%、95%又は約100%の配列同一性を有する。いくつかの態様において、単離された核酸分子はポリペプチドをコードするために使用され得る。
いくつかの実施形態において、IdeS変異体は、アスパラギン以外のアミノ酸に変異した87位、130位、182位及び/又は274位のアスパラギン残基を有する、配列番号1(IdeS)により定義される親アミノ酸配列を含むアミノ酸配列を有し得る。一態様において、変異は親アミノ酸配列と比較すると、アルカリpH値での化学的安定性の増加をもたらし得る。別の態様において、変異は親アミノ酸配列と比較すると、アルカリpH値での化学的安定性の50%の増加をもたらし得る。一態様において、アミノ酸はアスパラギン酸、ロイシン、及びアルギニンから選択され得る。特定の態様において、87位のアスパラギン残基はアスパラギン酸残基に変異される。別の特定の態様において、130位のアスパラギン残基はアルギニン残基に変異される。更に別の特定の態様において、182位のアスパラギン残基はロイシン残基に変異される。更に別の特定の態様において、274位のアスパラギン残基はアスパラギン酸残基に変異される。更に別の特定の態様において、87位及び130位のアスパラギン残基は変異される。更に別の特定の態様において、87位及び182位のアスパラギン残基は変異される。更に別の特定の態様において、87位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更に別の特定の態様において、130位及び182位のアスパラギン残基は変異される。更に別の特定の態様において、130位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更に別の特定の態様において、182位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更に別の特定の態様において、87位、130位及び182位のアスパラギン残基は変異される。更に別の特定の態様において、87位、182位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更に別の特定の態様において、130位、182位及び274位のアスパラギン残基は変異される。更に別の特定の態様において、87位、130位、182位及び274位のアスパラギン残基は変異される。いくつかの態様において、アミノ酸配列は、上にて説明されるアミノ酸配列に対してその全長にわたり、約75%、80%、85%、90%、95%又は約100%の配列同一性を有する。いくつかの態様において、単離された核酸分子はポリペプチドをコードするために使用され得る。
標準的な分子生物学的技術に精通している当業者は、過度の負担なく、本発明のIdeS変異体を調製及び使用可能である。標準的な技術は、組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成、組織培養、及び形質転換(例えば、電気穿孔法、リポフェクション)のために使用され得る。例えば、上記のSambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manualを参照されたく、これは任意の目的のため、本明細書に参照として組み入れられる。酵素反応及び生成技術は、製造業者の仕様に従い、又は本明細書に説明されるように実施され得る。
VI.一般的なタンパク質産生
アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、混合モードのクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、及び疎水性相互作用クロマトグラフィーを含むがこれらに限定されず、単独で又は組み合わせられる、様々な異なる生成技術は本発明の範囲内にあることが想定される。これらのクロマトグラフィー工程は、それらの電荷、疎水性度、又はサイズ、又はこれらの組合せに基づき、分離の特定の形式に応じて、生物学的試料であるタンパク質の混合物を分離する。異なる複数のクロマトグラフィー樹脂は、上記に示唆された技術のそれぞれについて利用可能であり、これにより関与する特定のタンパク質に対する生成スキームを正確に作ることができる。各分離方法により、タンパク質が異なる速度でカラムを通過することで、それらがカラムを更に通過するたびに増加する物理分離又は分離媒体への選択的な付着が実現する。次いでタンパク質は、(i)適切な溶出バッファを使用して差次的に溶出され、及び/又は(ii)使用されるカラムから、任意選択で適切な平衡化バッファでカラムを洗浄することにより得られるフロースルー画分から収集される。場合によっては、不純物が優先的にカラムに付着し、関心対象のタンパク質がそれほど吸着しない、すなわち関心対象のタンパク質が特定のカラムの固相に吸着せず、したがってカラムを通過する場合、関心対象のタンパク質は、不純物(HCP、タンパク質バリアントなどの)から分離される。場合によっては、不純物がカラムに吸着できず、したがってカラムを通過する場合、この不純物は、関心対象のタンパク質から分離される。
アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、混合モードのクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、及び疎水性相互作用クロマトグラフィーを含むがこれらに限定されず、単独で又は組み合わせられる、様々な異なる生成技術は本発明の範囲内にあることが想定される。これらのクロマトグラフィー工程は、それらの電荷、疎水性度、又はサイズ、又はこれらの組合せに基づき、分離の特定の形式に応じて、生物学的試料であるタンパク質の混合物を分離する。異なる複数のクロマトグラフィー樹脂は、上記に示唆された技術のそれぞれについて利用可能であり、これにより関与する特定のタンパク質に対する生成スキームを正確に作ることができる。各分離方法により、タンパク質が異なる速度でカラムを通過することで、それらがカラムを更に通過するたびに増加する物理分離又は分離媒体への選択的な付着が実現する。次いでタンパク質は、(i)適切な溶出バッファを使用して差次的に溶出され、及び/又は(ii)使用されるカラムから、任意選択で適切な平衡化バッファでカラムを洗浄することにより得られるフロースルー画分から収集される。場合によっては、不純物が優先的にカラムに付着し、関心対象のタンパク質がそれほど吸着しない、すなわち関心対象のタンパク質が特定のカラムの固相に吸着せず、したがってカラムを通過する場合、関心対象のタンパク質は、不純物(HCP、タンパク質バリアントなどの)から分離される。場合によっては、不純物がカラムに吸着できず、したがってカラムを通過する場合、この不純物は、関心対象のタンパク質から分離される。
組換えタンパク質が上で説明される上流の生成方法を使用して産生された後、及び/又は当技術分野では通常の代替の生成方法により、生成プロセスが、分離工程にて開始されてもよい。例えば融合タンパク質といった関心対象のタンパク質を含む清澄化された溶液又は混合物が得られると、プロセス関連不純物(例えば、細胞から産生された他のタンパク質(HCPといったもの)、及び酸性バリアント又は塩基性バリアントといった生成物関連物質)からの関心対象のタンパク質の分離が実施される。アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー(例えば、CEX、AEX)、混合モード(MM)クロマトグラフィー、及び/又は疎水性相互作用クロマトグラフィーを含む、1種以上の異なる生成技術の組合せが使用され得る。こうした生成工程は、例えば電荷、疎水性度、及び/又は見かけ上のサイズを基に生物学的試料内の成分の混合物を分離する。多数のクロマトグラフィー樹脂は、本明細書にて言及されたそれぞれのクロマトグラフィー技術のために市販されており、これにより関与する特定のタンパク質に対する生成スキームを正確に作ることができる。それぞれの分離方法により、タンパク質は、異なる速度でカラムを通過し、カラムを更に通過するたびに増加する物理的分離を実現するか、又は分離樹脂(若しくは媒体)に選択的に吸着するかのいずれかが可能となる。次いで、タンパク質を差次的に収集することができる。場合によっては、他の成分がカラム樹脂に特異的に吸着しつつ、関心対象のタンパク質は吸着しない場合、関心対象のタンパク質は、生物学的試料の成分から分離される。
A.一次回収及びウイルス不活化
特定の実施形態において、本明細書に開示される生成方法の初期工程は、生物学的試料からの関心対象のタンパク質の清澄及び一次回収に関与している。一次回収は、宿主細胞及び付随する細胞細片から関心対象のタンパク質を分離する1回以上の遠心分離工程を含む。試料の遠心分離は、例えば限定するものではないが、7,000xgからおよそ12,750xgで実施され得る。大規模な生成という観点では、こうした遠心分離は、例えば得られる上清中、150NTUの混濁度レベルを実現するように設定された流速で生産ラインにて実施される。こうした上清は次いで、更なる処理のために収集され、又は試料の更なる清澄のために1つ以上のデプスフィルタに通してライン中にろ過され得る。
特定の実施形態において、本明細書に開示される生成方法の初期工程は、生物学的試料からの関心対象のタンパク質の清澄及び一次回収に関与している。一次回収は、宿主細胞及び付随する細胞細片から関心対象のタンパク質を分離する1回以上の遠心分離工程を含む。試料の遠心分離は、例えば限定するものではないが、7,000xgからおよそ12,750xgで実施され得る。大規模な生成という観点では、こうした遠心分離は、例えば得られる上清中、150NTUの混濁度レベルを実現するように設定された流速で生産ラインにて実施される。こうした上清は次いで、更なる処理のために収集され、又は試料の更なる清澄のために1つ以上のデプスフィルタに通してライン中にろ過され得る。
特定の実施形態において、一次回収は試料を清澄化する1回以上の深層ろ過工程の使用を含み、それにより関心対象のタンパク質の処理を支援することができる。他の実施形態において、一次回収は遠心分離後に1回以上の深層ろ過工程の使用を含むことができる。本発明の観点で使用され得るデプスフィルタの非限定的な例としては、Millistak+X0HC、F0HC、D0HC、A1HC、B1HCデプスフィルタ(EMD Millipore)、3M(商標)モデル30/60ZA、60/90 ZA、VR05、VR07、Delipidデプスフィルタ(3M Corp.)が挙げられる。Sartoriusの0.45/0.2μm Sartopore(商標)二重層といった0.2μmのフィルタ又はMilliporeのExpress SHR又はSHCフィルタカートリッジは、典型的にはデプスフィルタに追従する。当業者に周知である他のフィルタもまた使用され得る。
特定の実施形態において、一次回収プロセスはまた、生物学的試料に存在し得るウイルスを減少又は不活化させるためのポイントであり得る。ウイルス減少/不活化の様々な方法のうちいずれか1つ以上は、熱不活化(低温殺菌法)、pH不活化、バッファ/界面活性剤処理、紫外線及びγ線照射、及びβ-プロピオラクトン又は例えば米国特許第4,534,972号(その全体の教示が本明細書に参照として組み入れられる)にて説明される銅フェナントロリンといった特定の化学的不活化剤の添加を含む、生成の一次回収段階中に使用され得る。本発明のある特定の例示的な実施形態において、試料は一次回収段階で界面活性剤によるウイルス不活化に曝される。他の実施形態において、試料は一次回収段階中に低pHによる不活化に曝されてもよい。
ウイルス減少/不活化が使用されるそれらの実施形態において、生物学的試料は必要に応じ、更なる生成工程のために調整され得る。例えば、低pHのウイルス不活化後、試料のpHは、生成プロセスを継続する前に、約4.5~約8.5といったより中性のpHに典型的には調整される。加えて、混合物は所望の伝導度を得るため、注射用水(WFI)で希釈されてもよい。
B.アフィニティークロマトグラフィー
特定の例示的な実施形態において、関心対象のタンパク質の生成のため、生物学的試料をアフィニティークロマトグラフィーに供することが有利な場合がある。クロマトグラフィー材料は、関心対象のタンパク質と選択的又は特異的に結合可能又は相互作用可能である。そのようなクロマトグラフィー材料の非限定的な例としては、プロテインA、プロテインGが挙げられる。また、例えば関心対象のタンパク質に結合可能又は相互作用可能であるタンパク質又はその部分を含むクロマトグラフィー材料もまた挙げられる。一態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト、MiniTrap、又はこれらに関連するタンパク質などの抗VEGFタンパク質である。
特定の例示的な実施形態において、関心対象のタンパク質の生成のため、生物学的試料をアフィニティークロマトグラフィーに供することが有利な場合がある。クロマトグラフィー材料は、関心対象のタンパク質と選択的又は特異的に結合可能又は相互作用可能である。そのようなクロマトグラフィー材料の非限定的な例としては、プロテインA、プロテインGが挙げられる。また、例えば関心対象のタンパク質に結合可能又は相互作用可能であるタンパク質又はその部分を含むクロマトグラフィー材料もまた挙げられる。一態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト、MiniTrap、又はこれらに関連するタンパク質などの抗VEGFタンパク質である。
アフィニティークロマトグラフィーは、生物学的試料を好適なプロテインA樹脂を含むカラムに供することを伴う。本明細書にて使用される場合、「プロテインA」とは、その天然源から回収されたプロテインA、合成により産生されたプロテインA(例えば、ペプチド合成による又は組換え技術による)、CH2/CH3領域を有するタンパク質に結合する能力を保持するそれらのバリアントを包含する。特定の態様において、プロテインA樹脂は、領域を有するであろう分子のFc部分と特異的に相互作用することにより、アフィニティーベースの産生及び様々な抗体アイソタイプの単離にとって有用である。
タンパク質A樹脂について複数の製造元がある。好適な樹脂の1つは、GE Healthcare製のMabSelect(商標)である。好適な樹脂としては、GE Healthcare製のMabSelect SuRe(商標)、MabSelect SuRe LX、MabSelect、MabSelect SuRe pcc、MabSelect Xtra、rProtein A Sepharose;EMD Millipore製のProSep HC、ProSep Ultra及びProSep Ultra Plus;Life Technologies製のMapCaptureが挙げられるがこれらに限定されない。MabSelect(商標)で充填された好適なカラムの非限定的な例は、径約1.0cm×長さ約21.6cmのカラム(17mLの床体積)である。好適なカラムは、MabSelect(商標)SuReなどの樹脂又は類似の樹脂を含んでもよい。プロテインAは、Repligen、Pharmacia及びFermatechから市販され得る。
アフィニティーカラムは試料の負荷前に好適なバッファで平衡化され得る。カラムの負荷後、好適な洗浄バッファを使用し、カラムを1回又は複数回洗浄することができる。カラムは次いで、例えばグリシン-HCL、酢酸、又はクエン酸といった適切な溶出バッファを使用して溶出され得る。溶出液は、UV検出器などの当業者に周知の技術を使用してモニタリングされ得る。関心対象の溶出画分を収集し、次いで更なる処理のために調製され得る。
一態様において、溶出液は例えば、界面活性剤又は低pHのいずれかによりウイルス不活化に供されてもよい。所望のウイルス不活化結果を得るため、好適な界面活性剤濃度又は好適なpH(及び時間)が選択され得る。ウイルス不活化後、溶出液はその後の生成工程のため、通常はpH及び/又は伝導度が調整される。
混濁及び/又は様々な不純物を関心対象のタンパク質から取り除くため、追加のクロマトグラフィーのポリッシュ工程前に、溶出液は、デプスフィルタを通してろ過に供され得る。好適なデプスフィルタの例としては、Millistak+XOHC、FOHC、DOHC、AIHC、X0SP及びBIHCポッドフィルタ(EMD Millipore)又はZeta Plus 30ZA/60ZA、60ZA/90ZA、Delipid、VR07及びVR05フィルタ(3M)が挙げられるがこれらに限定されない。Emphaze AEX Hybrid Purifierマルチメカニズムフィルタはまた、溶出液を清澄化するために使用されてもよい。所望の不純物の除去及び深層ろ過工程からの生成物回収を得るため、特定のpH及び伝導度に調整するために溶出液プールが必要となり得る。
C.陰イオン交換クロマトグラフィー
ある特定の実施形態において、関心対象のタンパク質は、生物学的試料を少なくとも1つの陰イオン交換分離工程に供することにより生成される。あるシナリオにおいて、陰イオン交換工程は、アフィニティークロマトグラフィー(例えば、プロテインAアフィニティー)手順後に生じ得る。それ以外のシナリオにおいて、陰イオン交換工程はアフィニティークロマトグラフィー工程前に生じ得る。更に他のプロトコルにおいて、陰イオン交換はアフィニティークロマトグラフィー工程前と工程後の両方で生じ得る。一態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト又はMiniTrapのいずれかである。
ある特定の実施形態において、関心対象のタンパク質は、生物学的試料を少なくとも1つの陰イオン交換分離工程に供することにより生成される。あるシナリオにおいて、陰イオン交換工程は、アフィニティークロマトグラフィー(例えば、プロテインAアフィニティー)手順後に生じ得る。それ以外のシナリオにおいて、陰イオン交換工程はアフィニティークロマトグラフィー工程前に生じ得る。更に他のプロトコルにおいて、陰イオン交換はアフィニティークロマトグラフィー工程前と工程後の両方で生じ得る。一態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト又はMiniTrapのいずれかである。
陽イオン交換材料に対し、陰イオン交換材料の使用は、部分的には関心対象のタンパク質の局所電荷をベースとしている。陰イオン交換クロマトグラフィーは、アフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、及び当業者に公知である他のモードのクロマトグラフィーといった他のクロマトグラフィー手順と組み合わせて使用され得る。
分離を実施する際には、初期タンパク質組成物(生物学的試料)は、例えばバッチ生成技術又はクロマトグラフィー技術の使用といった様々な技術のうちいずれかを使用することで、陰イオン交換材料と接触させた状態で配置され得る。
バッチ生成という観点では、陰イオン交換材料は所望の出発バッファ中で調製され、又はこれと平衡化される。調製すると、陰イオン交換材料のスラリーが得られる。生物学的試料をスラリーと接触させ、陰イオン交換材料へのタンパク質吸着を可能にする。AEX材料に結合しない酸性種を含む溶液は、スラリーを静置させ、上清を取り除くことにより、スラリーから分離される。スラリーは、1回以上の洗浄工程及び/又は溶出工程に供され得る。
クロマトグラフィー分離という観点では、クロマトグラフィーのカラムは、クロマトグラフィー支持体材料(樹脂又は固相)を収容するために使用される。関心対象のタンパク質を含む試料は、特定のクロマトグラフィーのカラムに負荷される。次いで、カラムは好適な洗浄バッファを使用して1回以上の洗浄工程に供され得る。樹脂上へと吸着されていない試料の成分は、カラムを通って流れる可能性がある。樹脂に吸着される成分は、適切な溶出バッファを使用して差次的に溶出され得る。
負荷条件に類似する条件を使用して、又は代替的には、ステップワイズ方式又は直線グラジエント方式にて、洗浄液のpHを減少させる及び/又はイオン強度/伝導度を増加させることにより、洗浄工程は典型的に、AEXクロマトグラフィーにて実施される。一態様において、負荷バッファ及び洗浄バッファの両方に使用される塩水溶液は、関心対象のタンパク質の等電点(pI)であるpH又はこれに近いpHを有する。典型的には、pHは関心対象のタンパク質のpIよりも約0~2単位高い又は低いが、これは0~0.5単位高い又は低い範囲内であってもよい。これはまた、関心対象のタンパク質のpIに存在してもよい。
陰イオン作用物質は、酢酸塩、塩化物、ギ酸塩及びこれらの組合せからなる群から選択されてよい。陽イオン作用物質は、トリス、アルギニン、ナトリウム及びこれらの組合せからなる群から選択されてよい。特定の例において、バッファ溶液はトリス/ギ酸塩バッファである。バッファは、ピリジン、ピペラジン、L-ヒスチジン、ビス-トリス、ビス-トリスプロパン、イミダゾール、N-エチルモルホリン、TEA(トリエタノールアミン)、トリス、モルホリン、N-メチルジエタノールアミン、AMPD(2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール)、ジエタノールアミン、エタノールアミン、AMP(2-アミノ-2-メチル-1-プロパオール(propaol))、ピペラジン、1,3-ジアミノプロパン及びピペリジンからなる群から選択されてもよい。
充填された陰イオン交換クロマトグラフィーカラム、陰イオン交換膜デバイス、陰イオン交換モノリス型デバイス、又はデプスフィルタ媒体は、結合-溶出モード、フロースルーモード、又はハイブリッドモードのいずれかで操作され得、この場合、タンパク質は、クロマトグラフィー材料への結合を呈し、更には負荷バッファと同様又は実質的に類似のバッファを使用してこうした材料から洗浄され得る。
結合-溶出モードにおいて、特定のタンパク質は、樹脂ベースのマトリックスに吸着する条件下で、カラム又は膜デバイスは適切なイオン強度及びpHを有するバッファを用いて最初に条件づけされる。例えば、フィードの負荷中、関心対象のタンパク質は静電気引力作用により樹脂に吸着され得る。平衡化バッファ又は異なるpH及び/若しくは伝導度を有する別のバッファを用いてカラム又は膜デバイスを洗浄した後、陰イオン交換マトリックスの荷電部位に対して溶質と競合する溶出バッファのイオン強度(すなわち伝導度)を増加させることにより、生成物の回収を達成する。pHを変化させ、それにより溶質の電荷を変えることは、溶質の溶出を達成する別の方法である。伝導度又はpHにおける変化は、段階的(グラジエント溶出)又はステップワイズ(ステップ溶出)であってもよい。
フロースルーモードにおいて、関心対象のタンパク質は樹脂又は膜に結合しないが、一方で酸性種は、カラム上に保持されるか、又は関心対象のタンパク質と比較して異なる溶出プロファイルを有するかのいずれかとなるように、カラム又は膜デバイスは、選択されたpH及び伝導度にて操作される。この方針の観点では、酸性種は好適な条件下でクロマトグラフィー材料と相互作用又は結合し、一方で、関心対象のタンパク質と、関心対象のタンパク質の特定の凝集体及び/又は断片とは、カラムを通過する。
陰イオン交換樹脂の非限定的な例としては、ジエチルアミノエチル(DEAE)、第四級アミノエチル(QAE)、及び第四級アミン(Q)基が挙げられる。追加の非限定的な例としては、架橋ポリ[スチレン-ジビニルベンゼン]からなる骨格を有する強固なポリマービーズであるPoros 50PI及びPoros 50HQ;高流動性アガロースビーズであるCapto Q Impres及びCapto DEAE;ポリマーベースのビーズであるToyopearl QAE-550、Toyopearl DEAE-650及びToyopearl GigaCap Q-650;触手状イオン交換体を有する合成ポリマー樹脂であるFractogel(登録商標)EMD TMAE Hicap;第一級アミンの配位子を有する耐塩性クロマトグラフィー膜であるSartobind STIC(登録商標)PA nano;強陰イオン交換クロマトグラフィー膜であるSartobind Q nano;無機ろ過助剤、純化セルロース、及びイオン交換樹脂から構築されたゼータプラスデプスフィルタであるCUNO BioCap;無機ろ過助剤、セルロース、及び混合セルロースエステルから構築された深層ろ過媒体であるXOHCが挙げられる。
特定の実施形態において、試料のタンパク質負荷量は、約50g/L~約500g/L、又は約75g/L~約350g/L、又は約200g/L~約300g/Lであるカラムへの総タンパク質負荷量に調整され得る。他の実施形態において、負荷タンパク質混合物のタンパク質濃度は、約0.5g/L~約50g/L、約1g/L~約20g/L、又は約3g/L~約10g/Lである、カラムに負荷された材料のタンパク質濃度に調整される。更に他の実施形態において、負荷タンパク質混合物のタンパク質濃度は、約37g/Lのカラムに対する材料のタンパク質濃度(protein centration)に調整される。
ポリエチレングリコール(PEG)、界面活性剤、アミノ酸、糖類、カオトロピック剤といった添加剤は、より良好な分離、回収、及び/又は生成物の品質を達成するよう分離の性能を向上させるために加えられ得る。
アフリベルセプト及び/又はVEGF MiniTrapに関連するものを含む特定の実施形態において、本発明の方法を使用して、少なくとも10%のタンパク質バリアントを選択的に取り除き、大幅に減少させ、又は本質的に取り除くことができ、それによってタンパク質バリアントが減少したタンパク質組成物が生成される。
タンパク質バリアントは、以下のような1つ以上の残基の修飾を含み得る:1つ以上のアスパラギンが脱アミド化される;1つ以上のアスパラギン酸がアスパルタート-グリシン及び/又はAsn-Glyに変換される;1つ以上のメチオニンが酸化される;1つ以上のトリプトファンがN-ホルミルキヌレニンに変換される;1つ以上のトリプトファンがモノ-ヒドロキシルトリプトファンである;1つ以上のトリプトファンがジ-ヒドロキシルトリプトファンである;1つ以上のトリプトファンがトリ-ヒドロキシルトリプトファンである;1つ以上のアルギニンがArg3-デオキシグルコソンに変換される;C末端グリシンが存在しない;並びに/又は1つ以上の非グリコシル化グリコサイトが存在する。AEXの使用は、当該アフィニティー溶出液中の抗VEGFバリアントの酸化種及び酸性種を減少させることも観察された。アフィニティー溶出液と比較すると、AEXの使用後、フロースルー画分は、抗VEGFバリアントの酸化種及び/又は酸性種中、少なくとも約20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%又は5%の減少を示し得る。
アフリベルセプト及び/又はVEGF MiniTrapのタンパク質バリアントとしては、
(i)His86、His110、His145、His209、His95、His19、及び/若しくはHis203から選択されるヒスチジン残基からの酸化ヒスチジン、(ii)Trp58及び/又はTrp138のトリプトファン残基から選択される酸化トリプトファン残基、(iii)Tyr64の酸化チロシン残基、(iv)Phe44及び/又はPhe166から選択される酸化フェニルアラニン残基、並びに/又は(v)Met10、Met20、Met163、及び/又はMet192から選択される酸化メチオニン残基
のうち、1つ以上が挙げられ得る。
(i)His86、His110、His145、His209、His95、His19、及び/若しくはHis203から選択されるヒスチジン残基からの酸化ヒスチジン、(ii)Trp58及び/又はTrp138のトリプトファン残基から選択される酸化トリプトファン残基、(iii)Tyr64の酸化チロシン残基、(iv)Phe44及び/又はPhe166から選択される酸化フェニルアラニン残基、並びに/又は(v)Met10、Met20、Met163、及び/又はMet192から選択される酸化メチオニン残基
のうち、1つ以上が挙げられ得る。
D.陽イオン交換クロマトグラフィー
本発明の組成物は、関心対象のタンパク質を含む生物学的試料を少なくとも1回の陽イオン交換(CEX)工程に供することにより生成され得る。特定の例示的な実施形態において、CEX工程はAEX工程に追加され、AEX工程前又は工程後のいずれかで実施される。一態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト、MiniTrap、又はこれらに関連する分子のいずれかである。
本発明の組成物は、関心対象のタンパク質を含む生物学的試料を少なくとも1回の陽イオン交換(CEX)工程に供することにより生成され得る。特定の例示的な実施形態において、CEX工程はAEX工程に追加され、AEX工程前又は工程後のいずれかで実施される。一態様において、関心対象のタンパク質は、アフリベルセプト、MiniTrap、又はこれらに関連する分子のいずれかである。
上記にて述べられる陰イオン交換材料といった陰イオン交換材料に対する陽イオン交換材料の使用は、部分的には、所与の溶液及び所望の分離条件にて関心対象のタンパク質の局所電荷に基づいている。陰イオン交換工程の使用前の陽イオン交換工程の使用、又は陽イオン交換工程の使用前の陰イオン交換工程の使用は、本発明の範囲内である。更には、他のクロマトグラフィー手順と組み合わせた陽イオン交換工程のみの使用も、本発明の範囲内である。
陽イオン交換を実施する際には、関心対象のタンパク質を含む試料は、AEXについて上にて説明されるように、例えばバッチ生成技術又はクロマトグラフィー技術といった様々な技術のうちいずれかを使用することで、陽イオン交換材料と接触され得る。
塩水溶液は、関心対象のタンパク質の等電点(pI)よりも低いpHを有する負荷バッファ及び洗浄バッファの両方として使用されてもよい。一態様において、pHはタンパク質のpIよりも約0~5単位低い。別の態様において、pHはタンパク質のpIよりも1~2単位低い範囲内にある。更に別の態様において、pHはタンパク質のpIよりも1~1.5単位低い範囲内にある。
特定の実施形態において、塩水溶液中の陰イオン作用物質の濃度は、約3.5~約10.5、又は約4~約10、又は約4.5~約9.5、又は約5~約9、又は約5.5~約8.5、又は約6~約8、又は約6.5~約7.5のpHを達成するように増加又は減少される。一態様において、陰イオン作用物質の濃度は、5、又は5.5、又は6、又は6.5、又は6.8、又は7.5のpHを達成するように、塩水溶液中で増加又は減少される。CEX法で使用するのに好適なバッファ系としては、ギ酸トリス、酢酸トリス、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、又は硫酸ナトリウムが挙げられるがこれらに限定されない。
特定の実施形態において、塩水溶液の伝導度及びpHは、陽イオン作用物質の濃度を増加又は減少させることにより調整される。一態様において、陽イオン作用物質は、約20mM~約500mM、約50mMから約350mM、約100mM~約300mM、又は100mM~約200mMの範囲である濃度に維持される。陽イオン作用物質の非限定的な例としては、ナトリウム、トリス、トリエチルアミン、アンモニウム、アルギニン、及びこれらの組合せからなる群から選択される。
充填された陽イオン交換クロマトグラフィーカラム又は陰イオン交換膜デバイスは、結合-溶出モード、フロースルーモード、又はハイブリッドモードのいずれかで操作され得、この場合、生成物はクロマトグラフィー材料への結合又はこれとの相互作用を呈し、更には負荷バッファと同様又は実質的に類似のバッファを使用して、こうした材料から洗浄され得る(これらのモードの詳細は上にて概説されている)。
陽イオン置換基は、カルボキシメチル(CM)、スルホエチル(SE)、スルホプロピル(SP)、リン酸塩(P)、及びスルホン酸塩(S)を含む。追加の陽イオン材料としては、高流動性アガロースビーズであるCapto SP ImpRes;官能化ヒドロゲルでコーティング及び浸透されたセラミックビーズであり、250~400μeq/mLのイオン基であるCM Hyper D grade F;50~100μeq/mLのイオン交換容量を有する親水性ポリビニルエーテルのベースマトリックスであるEshmuno S;55~75με/mLであり、高度に架橋されたマクロ多孔質親水性ポリマーマトリックスから構成される疎水性陽イオン交換媒体であるNuvia C Prime;90~150με/mLのイオン基を有するUNOsphereベースマトリックスを有するNuvia S;架橋ポリ[スチレン-ジビニルベンゼン]からなる骨格を有する強固なポリマービーズであるPoros HS;架橋ポリ[スチレン-ジビニルベンゼン]からなる骨格を有する強固なポリマービーズであるPoros XS;0.225meq/mLのイオン交換容量を有するポリマーベースのビーズであるToyo Pearl Giga Cap CM 650M;ポリマーベースのビーズであるToyo Pearl Giga Cap S 650M;ポリマーベースのビーズであるToyo Pearl MX TRPが挙げられるが、これらに限定されない。CEXクロマトグラフィーは、本明細書に説明されるように、MM樹脂と共に使用され得ることに留意されたい。
関心対象のタンパク質を含む試料のタンパク質負荷量は、約5g/L~約150g/L、又は約10g/L~約100g/L、約20g/L~約80g/L、約30g/L~約50g/L、又は約40g/L~約50g/Lの、カラムに対する総タンパク質負荷量に調整される。特定の実施形態において、負荷タンパク質混合物のタンパク質濃度は、約0.5g/L~約50g/L、又は約1g/L~約20g/Lであるカラムへと負荷された材料のタンパク質濃度に調整される。
ポリエチレングリコール、界面活性剤、アミノ酸、糖類、カオトロピック剤といった添加剤は、より良好な分離、回収、及び/又は生成物の品質を達成するよう分離の性能を向上させるために加えられ得る。
特定の実施形態において、アフリベルセプト又は抗VEGF抗体又はVEGF MiniTrapに関連するものを含む、本発明の方法は、試料中のオキソバリアントのすべてを選択的に取り除くか、有意に低減するか、又は本質的に取り除くために使用され得、この場合、関心対象のタンパク質はCEX手順のフロースルー中に本質的には存在するが、一方でオキソバリアントはカラム媒体により実質的に捕捉される。
E.混合モードのクロマトグラフィー
混合モード(「MM」)クロマトグラフィーはまた、本発明の組成物を調製するために使用されてもよい。本明細書にて「マルチモーダルクロマトグラフィー」とも称されるMMクロマトグラフィーは、試料からの分析物又は関心対象のタンパク質と少なくとも2つの異なる相互作用をもたらすことが可能である配位子を含む支持体を利用する、クロマトグラフィー方針である。これらの部位のうち一方が、配位子と関心対象のタンパク質との間に誘引性の電荷-電荷相互作用をもたらし、もう一方は電子受容体-供与体相互作用及び/又は疎水性相互作用及び/又は親水性相互作用をもたらす。電子供与体-受容体相互作用としては、水素結合、π-π、陽イオン-π、電荷移動、双極子-双極子、誘起双極子などの相互作用が挙げられる。
混合モード(「MM」)クロマトグラフィーはまた、本発明の組成物を調製するために使用されてもよい。本明細書にて「マルチモーダルクロマトグラフィー」とも称されるMMクロマトグラフィーは、試料からの分析物又は関心対象のタンパク質と少なくとも2つの異なる相互作用をもたらすことが可能である配位子を含む支持体を利用する、クロマトグラフィー方針である。これらの部位のうち一方が、配位子と関心対象のタンパク質との間に誘引性の電荷-電荷相互作用をもたらし、もう一方は電子受容体-供与体相互作用及び/又は疎水性相互作用及び/又は親水性相互作用をもたらす。電子供与体-受容体相互作用としては、水素結合、π-π、陽イオン-π、電荷移動、双極子-双極子、誘起双極子などの相互作用が挙げられる。
混合モード分離に使用されるカラム樹脂は、Capto Adhereであり得る。Capto Adhereは、マルチモーダル機能を有する強陰イオン交換体である。この強陰イオン交換体のベースマトリックスは、例えばイオン性相互作用、水素結合、及び疎水性相互作用といった相互作用に対して異なる機能性を呈する配位子(N-ベンジル-N-メチルエタノールアミン)を有する高架橋アガロースである。特定の態様において、混合モード分離に使用される樹脂は、PPA-HyperCelとHEA-HyperCelから選択される。PPA-HyperCel及びHEA-HyperCelのベースマトリックスは、高多孔質の架橋セルロースである。それらの配位子は、それぞれフェニルプロピルアミン及びヘキシルアミンである。フェニルプロピルアミン及びヘキシルアミンは、タンパク質分離のため、異なる選択性及び疎水性の選択肢を提供する。追加の混合モードのクロマトグラフィー支持体としては、Nuvia C Prime、Toyo Pearl MX Trp 650M、及びEshmuno(登録商標)HCXが挙げられるがこれらに限定されない。特定の態様において、混合モードのクロマトグラフィー樹脂は、時にベースマトリックスと表示され、直接又はスペーサを介して有機支持体又は無機支持体に結合される配位子から構成され得る。支持体は、本質的には球形粒子といった粒子、モノリス、フィルタ、膜、表面、キャピラリー、及びそれらの同等物といった形態であってもよい。特定の態様において、支持体は、架橋された炭水化物材料、例えば、アガロース、寒天、セルロース、デキストラン、キトサン、コンニャク、カラギーナン、ゲラン、アルギナート、及びそれらの同等物などの天然ポリマーから調製され得る。高い吸着能力を得るには、支持体は多孔質であり得、次いで配位子は外面及び細孔表面に結合される。このような天然ポリマー支持体は、標準的な方法、例えば逆懸濁ゲル化(S Hjerten:Biochim Biophys Acta 79(2),393-398(1964)、その全体の教示が本明細書に参照として組み入れられる)に従い調製され得る。代替的には、支持体は、架橋された合成ポリマー、例えば、スチレン又はスチレン誘導体、ジビニルベンゼン、アクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルエステル、ビニルアミド、及びそれらの同等物などの合成ポリマーから調製され得る。このような合成ポリマーは、標準的な方法に従い調製され得る。「Styrene based polymer supports developed by suspension polymerization」(R Arshady:Chimica e L’Industria 70(9),70-75(1988)、その全体の教示が本明細書に参照として組み入れられる)を参照されたい。多孔質天然又は合成ポリマー支持体はまた、GE Healthcare(Uppsala,Sweden)といった製造元からも入手可能である。
関心対象のタンパク質を含む生物学的試料混合物のタンパク質負荷量は、約25g/L~約750g/L、又は約75g/L~約500g/L、又は約100g/L~約300g/Lの、カラムに対する総タンパク質負荷量に調整され得る。特定の例示的な実施形態において、負荷タンパク質混合物のタンパク質濃度は、約1g/L~約50g/L、又は約9g/L~約25g/Lである、カラムに負荷された材料のタンパク質濃度に調整される。
ポリエチレングリコール、界面活性剤、アミノ酸、糖類、カオトロピック剤といった添加剤は、より良好な分離、回収、及び/又は生成物の品質を達成するよう分離の性能を向上させるために加えられ得る。
アフリベルセプト及び/又はMiniTrapに関連するものを含む特定の実施形態において、本発明の方法は、オキソバリアントを含む、すべてのPTMを選択的に取り除くか、有意に減少させるか、又は本質的に取り除くために使用され得る。
本発明の組成物の製造方法はまた、連続クロマトグラフィーモードで実施可能である。このモードでは、少なくとも2つのカラムが使用される(「第1」カラム及び「第2」カラムと称される)。特定の実施形態において、この連続クロマトグラフィーモードは、例えばオキソバリアントといったPTMを含む溶出画分及び/又はストリップ画分が第2カラム(希釈の有無にかかわらず)へと順次又は同時に負荷され得るように、実施可能である。
一実施形態において、連続モード向けの媒体の選択は、疎水性ペンダント官能基及び陰イオン交換官能基を有する多くのクロマトグラフィー樹脂、モノリス型媒体、膜吸着媒体又は深層ろ過媒体のうち1つであり得る。
F.疎水性相互作用クロマトグラフィー
本発明の組成物はまた、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を使用して調製されてもよい。
本発明の組成物はまた、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を使用して調製されてもよい。
分離を実施する際には、生物学的試料は、例えばバッチ生成技術を使用して、又はカラム若しくは膜クロマトグラフィーを使用して、HIC材料と接触される。HIC処理の前に、樹脂又は膜への所望のタンパク質結合/相互作用を得るため、塩バッファの濃度を調整することが望ましい場合がある。
イオン交換クロマトグラフィーは選択的分離のために関心対象のタンパク質の局所電荷に依存する一方で、疎水性相互作用クロマトグラフィーは、選択的分離を達成するためにタンパク質の疎水特性を利用する。タンパク質上又はタンパク質内の疎水基は、クロマトグラフィー樹脂又は膜の疎水基と相互作用する。典型的には、好適な条件の下では、タンパク質(又はタンパク質の一部)の疎水性が高くなればなるほど、カラム又は膜とより強く相互作用する。したがって、好適な条件の下では、HICは、試料中の関心対象のタンパク質からの、プロセス関連不純物(例えばHCP)及び生成物関連物質(例えば凝集体又は断片)の分離を促進させるために使用され得る。
イオン交換クロマトグラフィー同様、HICカラム又はHIC膜デバイスはまた、溶出モード、フロースルーモード、又はハイブリッドモードで操作され得、この場合、生成物はクロマトグラフィー材料との結合又は相互作用を呈し、更には負荷バッファと同様又は実質的に類似のバッファを使用し、こうした材料から洗浄され得る。(これらのモードの詳細は、AEX処理に関連して上で概説されている。)疎水性相互作用は高いイオン強度では最も強いことから、この形態の分離は、イオン交換クロマトグラフィーに関連して典型的には使用される工程といった塩溶出工程後に好都合に使用される。代替的には、塩はHICを使用する前に試料に加えられ得る。HICカラムへのタンパク質の吸着は、高い塩濃度により有利に機能するが、実際の濃度は、関心対象のタンパク質の性質、塩の種類、及び選択される特定のHIC配位子に応じて、広範囲にわたって変化する可能性がある。様々なイオンは、疎水性相互作用(塩析作用)を促進させるか、水の構造を破壊して(カオトロピック効果)疎水性相互作用を弱めるかに応じ、いわゆる疎溶媒性系列(soluphobic)に配置され得る。陽イオンは、Ba2+;Ca2+;Mg2+;Li+;Cs+;Na+;K+;Rb+;NH4+など塩析作用を増加させるといった点で順位付けられる。一方陰イオンは、PO4
3-;SO4
2-;CH3CO3
-;CI-;Br-;NO3
-;ClO4
-;I-;SCN-などカオトロピック効果を増加させるといった点で順位付けられる。
一般的に、Na+、K+又はNH4+の硫酸塩は、HICを使用する配位子-タンパク質相互作用を効果的に促進させる。以下の関係性:(NH4)2SO4>Na2SO4>NaCl>NH4C1>NaBr>NaSCNにより与えられるように、相互作用の強度に影響を与える塩が製剤化されてもよい。一般的には、約0.75M~約2Mの硫酸アンモニウム、又は約1M~約4MのNaClの塩濃度が有用である。
HIC媒体は通常、疎水性配位子(例えば、アルキル基又はアリール基)が結合されるベースマトリックス(例えば架橋アガロース又は合成コポリマー材料)を含む。好適なHIC媒体は、フェニル基で官能化されたアガロース樹脂又は膜を含む(例えば、GE Healthcare製のPhenyl Sepharose(商標)又はSartorius製のPhenyl Membrane)。多くのHIC樹脂が市販されている。例としては、Capto Phenyl、低置換又は高置換を伴うPhenyl Sepharose(商標)6 Fast Flow、Phenyl Sepharose(商標)High Performance、Octyl Sepharose(商標)High Performance(GE Healthcare);Fractogel(商標)EMD Propyl又はFractogel(商標)EMD Phenyl(E.Merck,Germany);Macro-Prep(商標)メチルカラム又はMacro-Prep(商標)t-ブチルカラム(Bio-Rad,California);WP HI-Propyl(C3)(商標)(J.T.Baker,New Jersey);及びToyopearl(商標)エーテル、フェニル又はブチル(TosoHaas,PA);ToyoScreen PPG;ToyoScreenフェニル;ToyoScreenブチル;ToyoScreenヘキシル;GE HiScreen及びButyl FF HiScreenオクチルFFが挙げられるがこれらに限定されない。
関心対象のタンパク質を含む試料のタンパク質負荷量は、約50g/L~約1000g/L、約5g/L~約150g/L、約10g/L~約100g/L、約20g/L~約80g/L、約30g/L~約50g/L、又は約40g/L~約50g/Lの、カラムに対する総タンパク質負荷量に調整される。特定の実施形態において、負荷タンパク質混合物のタンパク質濃度は、約0.5g/L~約50g/L、又は約1g/L~約20g/Lである、カラムへと負荷された材料のタンパク質濃度に調整される。
任意の特定の生成プロセスのために選択されるpHは、タンパク質の安定性及び活性と両立することから、特定のpH条件はそれぞれの用途に特異的であり得る。ただし、pH5.0~8.5では特定のpH値がHIC分離の最終選択性及び解像度にほぼ有意性を有さないことを理由として、こうした条件は有利に機能し得る。pHの上昇は疎水性相互作用を弱め、8.5より高いか又は5.0未満のpHではタンパク質の保持をより大きく変化させる。更には、イオン強度の変更、有機溶媒の存在、温度及びpH(正味表面電荷が存在しないときには特に等電点pIにおけるもの)は、タンパク質の構造及び溶解度に影響を与え、結果としてHIC媒体におけるものといった、他の疎水性表面との相互作用にも影響を与え得る。したがって特定の実施形態において、本発明はプロセス関連不純物及び/又は生成物関連物質における所望の減少を達成するため、前述のもののうち1つ以上を調整する生成方針を取り入れている。
特定の実施形態において、オンラインモード、アットラインモード、又はインラインモードで関心対象のタンパク質及び不純物をモニタリングするために、UV、NIR、FTIR、蛍光、ラマンといった分光法を使用することができ、次いでこれは、HIC吸着性溶出液から収集された、プールされた材料中の凝集体のレベルを制御するために使用され得る。特定の実施形態において、オンライン、アットライン、又はインラインでのモニタリング方法は、クロマトグラフィー工程の溶出液ライン上で、又は収集容器中でのいずれかで使用することができ、これにより所望の生成物の品質/回収が達成可能となる。特定の実施形態において、UVシグナルは、適切な生成物の品質/回収を達成するための代用として使用され得、このUVシグナルは、通常のプロセスの変動に対処し、目標生成物の品質を達成可能とするため、積分法、微分法、移動平均などの処理技術を含むがこれに限定されずに適切に処理され得る。特定の実施形態において、こうした測定は、負荷/洗浄のイオン濃度/伝導度がフィードバックにより制御され、その結果、生成物の品質の制御を促進させることができるよう、インライン希釈法と組み合わせることができる。
G.サイズ排除クロマトグラフィー
サイズ排除クロマトグラフィー又はゲルろ過は、分子サイズの関数として成分の分離に依存する。分離は、流体中に存在する時間と比較して、物質が多孔質固定相中で費やす時間量に依存する。分子が細孔内に存在する確率は、分子及び細孔のサイズに依存する。加えて、物質が細孔内へと浸透する能力は、小さな巨大分子についてはより高い巨大分子の拡散移動度により決定される。非常に大きい巨大分子は、固定相の細孔に全く浸透しないことがある。また、非常に小さな巨大分子では、浸透する確率は1に近い。大きな分子サイズの成分は、より迅速に固定相を過ぎ去って移動するが、小さい分子サイズの成分は、固定相の細孔を通る経路がより長くなるため、固定相内により長く保持される。
サイズ排除クロマトグラフィー又はゲルろ過は、分子サイズの関数として成分の分離に依存する。分離は、流体中に存在する時間と比較して、物質が多孔質固定相中で費やす時間量に依存する。分子が細孔内に存在する確率は、分子及び細孔のサイズに依存する。加えて、物質が細孔内へと浸透する能力は、小さな巨大分子についてはより高い巨大分子の拡散移動度により決定される。非常に大きい巨大分子は、固定相の細孔に全く浸透しないことがある。また、非常に小さな巨大分子では、浸透する確率は1に近い。大きな分子サイズの成分は、より迅速に固定相を過ぎ去って移動するが、小さい分子サイズの成分は、固定相の細孔を通る経路がより長くなるため、固定相内により長く保持される。
クロマトグラフィー材料は、サイズ排除材料を含むことができ、この場合サイズ排除材料は樹脂又は膜である。サイズ排除に使用されるマトリックスは、好ましくは、例えば架橋アガロース及び/又は粒状ビーズ形態のデキストランといった架橋された多糖類の複合体であり得る不活性ゲル媒体である。架橋度は、膨潤したゲルビーズ中に存在する細孔のサイズを決定する。特定のサイズを超える分子はゲルビーズに侵入しないため、これによりクロマトグラフィーの床を最速で移動する。サイズ及び形状に応じた様々な程度でゲルビーズに侵入する、例えば界面活性剤、タンパク質、DNA及びその同等物といった小分子は、床を通過するのが遅延する。したがって、分子サイズが小さくなるほど、概して分子は溶出される。
ウイルスのサイズ排除クロマトグラフィーに適切な多孔質クロマトグラフィー樹脂は、異なる物理的特性を有するデキストロース、アガロース、ポリアクリルアミド、又はシリカから作製されてもよい。ポリマーの組合せもまた使用され得る。最も一般的に使用されるのは、Amersham Biosciencesから商品名「SEPHADEX」で入手可能であるものである。異なる構成の材料を由来とする他のサイズ排除支持体は、例えばToyopearl 55F(ポリメタクリラート、Tosoh Bioscience製、Montgomery Pa.)及びBio-Gel P-30 Fine(BioRad Laboratories,Hercules,CA)も適切である。
関心対象のタンパク質を含む試料のタンパク質負荷量は、約50g/L~約1000g/L、約5g/L~約150g/L、約10g/L~約100g/L、約20g/L~約80g/L、約30g/L~約50g/L、又は約40g/L~約50g/Lの、カラムに対する総タンパク質負荷量に調整され得る。特定の実施形態において、負荷タンパク質混合物のタンパク質濃度は、約0.5g/L~約50g/L、又は約1g/L~約20g/Lである、カラムへと負荷された材料のタンパク質濃度に調整される。
H.ウイルスろ過
ウイルスろ過は生成プロセス中のウイルス減少を目的とした工程である。この工程は、通常クロマトグラフィーのポリッシュ後に実施される。ウイルス減少は、Asahi Kasei Pharma製のPlanova 20N(商標)、Planova 50N、又はBioEx、EMD Millipore製のViresolve(商標)フィルタ、Sartorius製のViroSart CPV、Pall Corporation製のUltipor DV20又はUltipor DV50(商標)を含むがこれらに限定されない好適なフィルタの使用により達成され得る。所望のろ過性能を得るための好適なフィルタを選択することは、当業者には明らかであろう。
ウイルスろ過は生成プロセス中のウイルス減少を目的とした工程である。この工程は、通常クロマトグラフィーのポリッシュ後に実施される。ウイルス減少は、Asahi Kasei Pharma製のPlanova 20N(商標)、Planova 50N、又はBioEx、EMD Millipore製のViresolve(商標)フィルタ、Sartorius製のViroSart CPV、Pall Corporation製のUltipor DV20又はUltipor DV50(商標)を含むがこれらに限定されない好適なフィルタの使用により達成され得る。所望のろ過性能を得るための好適なフィルタを選択することは、当業者には明らかであろう。
I.限外ろ過/透析ろ過
本発明の特定の実施形態は、関心対象のタンパク質を更に濃縮及び製剤化するために限外ろ過及び透析ろ過を利用する。限外ろ過は、Microfiltration and Ultrafiltration:Principles and Applications,L.Zeman and A.Zydney(Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,1996);及び:Ultrafiltration Handbook,Munir Cheryan(Technomic Publishing,1986;ISBN No.87762-456-9)中に詳細が説明されており、それらの全体の教示が本明細書に参照として組み入れられる。ろ過プロセスの1つには、「Pharmaceutical Process Filtration Catalogue」と題されるMilliporeカタログの177~202頁(Bedford,Mass.,1995/96)(その全体の教示が本明細書に参照として組み入れられる)に説明されるようなタンジェンシャルフローろ過である。限外ろ過は、0.1μmより小さい細孔径を有するフィルタを使用したろ過を意味すると一般には考えられる。こうした小さい細孔径を有するフィルタを使用することにより、タンパク質を膜表面の上に保持させつつ、フィルタの膜細孔を通して試料バッファを浸透させることで試料の体積を減少させることができる。
本発明の特定の実施形態は、関心対象のタンパク質を更に濃縮及び製剤化するために限外ろ過及び透析ろ過を利用する。限外ろ過は、Microfiltration and Ultrafiltration:Principles and Applications,L.Zeman and A.Zydney(Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,1996);及び:Ultrafiltration Handbook,Munir Cheryan(Technomic Publishing,1986;ISBN No.87762-456-9)中に詳細が説明されており、それらの全体の教示が本明細書に参照として組み入れられる。ろ過プロセスの1つには、「Pharmaceutical Process Filtration Catalogue」と題されるMilliporeカタログの177~202頁(Bedford,Mass.,1995/96)(その全体の教示が本明細書に参照として組み入れられる)に説明されるようなタンジェンシャルフローろ過である。限外ろ過は、0.1μmより小さい細孔径を有するフィルタを使用したろ過を意味すると一般には考えられる。こうした小さい細孔径を有するフィルタを使用することにより、タンパク質を膜表面の上に保持させつつ、フィルタの膜細孔を通して試料バッファを浸透させることで試料の体積を減少させることができる。
当業者は、UF/DF操作に適切な膜フィルタデバイスを選択することができる。本発明に好適な膜カセットの例としては、EMD Millipore製の10kD、30kD、又は50kD膜を有するPellicon2カセット又はPellicon3カセット;GE Healthcare製のKvick 10kD、30kD、又は50kD膜カセット;及びPall Corporation製のCentramate又はCentrasette 10kD、30kD、又は50kDカセットが挙げられるが、これらに限定されない。
J.例示的な生成方針
一次回収は、生成バイオリアクタの回収物からの細胞及び細胞細片(HCPを含む)を取り除くためにpH低下、遠心分離、及びろ過を順次利用することで進められる。本発明は、一次回収から、関心対象のタンパク質を含む生物学的試料を、(特に順序は問わないが)AEX、CEX、SEC、HIC及び/又はMMを含む、1種以上の生成工程に供することに関する。本発明の特定の態様は、更なる処理工程を含む。追加的な処理手順の例としては、エタノール沈殿、等電点電気泳動、逆相HPLC、シリカでのクロマトグラフィー、ヘパリンSepharose(商標)でのクロマトグラフィー、更なる陰イオン交換クロマトグラフィー、及び/又は更なる陽イオン交換クロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS-PAGE、硫酸アンモニウム沈殿、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、及びアフィニティークロマトグラフィー(例えば、捕捉試薬としてプロテインA又はプロテインG、抗体、特異的基質、リガンド又は抗原を使用する)が挙げられる。特定の態様では、カラム温度(及び他のパラメータ)は、分離効率及び/又は任意の特定の生成工程の収率を向上させるために独立して変更され得る。
一次回収は、生成バイオリアクタの回収物からの細胞及び細胞細片(HCPを含む)を取り除くためにpH低下、遠心分離、及びろ過を順次利用することで進められる。本発明は、一次回収から、関心対象のタンパク質を含む生物学的試料を、(特に順序は問わないが)AEX、CEX、SEC、HIC及び/又はMMを含む、1種以上の生成工程に供することに関する。本発明の特定の態様は、更なる処理工程を含む。追加的な処理手順の例としては、エタノール沈殿、等電点電気泳動、逆相HPLC、シリカでのクロマトグラフィー、ヘパリンSepharose(商標)でのクロマトグラフィー、更なる陰イオン交換クロマトグラフィー、及び/又は更なる陽イオン交換クロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS-PAGE、硫酸アンモニウム沈殿、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、及びアフィニティークロマトグラフィー(例えば、捕捉試薬としてプロテインA又はプロテインG、抗体、特異的基質、リガンド又は抗原を使用する)が挙げられる。特定の態様では、カラム温度(及び他のパラメータ)は、分離効率及び/又は任意の特定の生成工程の収率を向上させるために独立して変更され得る。
特定の実施形態において、未結合フロースルー画分及び洗浄画分は更に分画され、目標生成物の純度をもたらす画分の組合せがプールされ得る。
カラム負荷工程及び洗浄工程は、特定の目標生成物の品質及び収率を達成するように、カラム流出液又は収集プールのいずれか又はこの両方の中で、生成物関連の不純物/物質のレベルを、インライン、アットライン、又はオフライン測定することによって、制御することができる。特定の実施形態において、負荷濃度は、分離効率及び/又は収率を向上させるために必要な分配を達成するため、バッファ又は他の溶液を用いてインライン又はバッチ又は連続希釈により動的に制御され得る。
そのような生成手順の例を図5~8に示す。
図5は、アフリベルセプトの産生に使用される例示的な一実施形態を表す。図5を参照すると、この方法は、(a)CDM中で培養された宿主細胞においてアフリベルセプトを発現させる工程、(b)アフィニティー捕捉樹脂を含み得る第1クロマトグラフィー支持体を使用して、アフリベルセプトを捕捉する工程、及び(c)少なくともアフリベルセプトの一部と、陰イオン交換クロマトグラフィーを含み得る第2クロマトグラフィー支持体とを接触させる工程、を含む。工程(c)は、AEXカラムを洗浄すること、及びアフリベルセプトを含む試料の(1つ以上の)フロースルー画分を収集することを更に含み得る。任意選択で、工程(c)は、第2クロマトグラフィー支持体をストリップし、ストリップされた画分を収集することを含み得る。工程は、上記に言及された方法論と併せてルーチンの方法論により実行され得る。当業者は、AEXよりも又はAEXに加えて、CEXの利用を選択する可能性があることを理解するだろう。特に順序は問わないが、追加のクロマトグラフィー工程は、HIC及びSECを含むがこれらに限定されない工程として利用されてもよい。
図5の例示的な実施形態に加え、他の追加の例示的な実施形態は、(d)工程(c)の当該アフリベルセプトの少なくとも一部と、第3クロマトグラフィー支持体とを接触させる工程を含み得る。一態様において、プロトコルは、(e)工程(d)のアフリベルセプトの少なくとも一部を、第4クロマトグラフィー支持体と接触させる工程を含み得る。本実施形態の一態様において、プロトコルは任意選択で、工程(c)のアフリベルセプトを含む試料を、5.5未満のpHに供する工程を含み得る。一態様において、本方法は工程(a)の前に清澄工程を含む。
図6は、VEGF MiniTrapの産生に使用される例示的な一実施形態を表す。この方法は、(a)CDM中で培養された宿主細胞においてアフリベルセプトを発現させる工程、(b)アフィニティークロマトグラフィー樹脂を含み得る第1クロマトグラフィー支持体を使用して、アフリベルセプトを捕捉する工程、(c)アフリベルセプトを切断し、それによりFcドメインを取り除き、VEGF MiniTrapを含む試料を形成する工程、(d)工程(c)の試料と、アフィニティークロマトグラフィーであり得る第2クロマトグラフィー支持体とを、接触させる工程、及び(e)工程(d)のフロースルーと、陰イオン交換クロマトグラフィーを含み得る第3クロマトグラフィー支持体とを、接触させる工程、を含む。工程(d)は、(1つ以上の)フロースルー画分の収集を含み、この場合、Fcドメインが存在しないことにより、MiniTrapがとどまる一方で、アフリベルセプト又はFcドメインを有する任意の他のタンパク質は、工程(d)のアフィニティーカラムと本質的に相互作用する必要がある。任意選択で、工程(d)は、第3クロマトグラフィー支持体をストリップし、ストリップされた画分を収集することを含み得る。工程は、上記に概説された方法論と併せてルーチンの方法論により実行され得る。特に順序は問わないが、追加のクロマトグラフィー工程は、HIC及びSECなどを含み得るがこれらに限定されない。
図7は、アフリベルセプトの産生のための例示的な一実施形態を表す。この方法は、(a)CDM中で培養された宿主細胞においてアフリベルセプトを発現させる工程、(b)陽イオン交換クロマトグラフィーを含み得る第1クロマトグラフィー支持体を使用して、アフリベルセプトを捕捉する工程、及び(c)工程(b)のフロースルーを、陰イオン交換クロマトグラフィーを含み得る第2クロマトグラフィー支持体と、接触させる工程、を含む。任意選択で、工程(c)は、第2クロマトグラフィー支持体をストリップし、ストリップされた画分を収集することを含み得る。工程は、上記に示唆されたプロトコルと併せてルーチンの方法論により実行され得る。特に順序は問わないが、他のクロマトグラフィー手順が利用されてもよく、これはHIC及びSECを含むがこれらに限定されない。
図8は、VEGF MiniTrapを産生するための例示的な一実施形態を表す。この方法は、(a)CDM中で培養された宿主細胞においてアフリベルセプトを発現させる工程、(b)イオン交換クロマトグラフィーを含み得る第1クロマトグラフィー支持体を使用して、アフリベルセプトを捕捉する工程、(c)アフリベルセプトを含む工程(b)のフロースルー画分を、アフィニティークロマトグラフィーに供して、アフリベルセプトを含む溶出液を溶出する工程、(d)工程(c)のアフリベルセプトを切断動作に供し、そうすることでFcドメインを切断して、結果VEGF MiniTrapを形成する工程、を含む。一態様において、工程(b)のイオン交換はAEXを含む。代替的には、工程(b)はCEXを含んでもよい。特に順序は問わないが、追加のクロマトグラフィー工程は、HIC及び/又はSECの追加といった、工程(d)後の更なるイオン交換クロマトグラフィー工程などを含んでもよい。
VII.組成物を含む医薬製剤
本発明はまた、抗VEGF組成物を含む製剤(上にて説明される)を開示する。抗VEGFタンパク質に好適な製剤としては、米国特許第7,608,261号、米国特許第7,807,164号、米国特許第8,092,803号、米国特許第8,481,046号、米国特許第8,802,107号、米国特許第9,340,594号、米国特許第9,914,763号、米国特許第9,580,489号、米国特許第10,400,025号、米国特許第8,110,546号、米国特許第8,404,638号、米国特許第8,710,004号、米国特許第8,921,316号、米国特許第9,416,167号、米国特許第9,511,140号、米国特許第9,636,400号及び米国特許第10,406,226号(その全体が本明細書に参照としてすべて組み入れられる)に説明される製剤が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明はまた、抗VEGF組成物を含む製剤(上にて説明される)を開示する。抗VEGFタンパク質に好適な製剤としては、米国特許第7,608,261号、米国特許第7,807,164号、米国特許第8,092,803号、米国特許第8,481,046号、米国特許第8,802,107号、米国特許第9,340,594号、米国特許第9,914,763号、米国特許第9,580,489号、米国特許第10,400,025号、米国特許第8,110,546号、米国特許第8,404,638号、米国特許第8,710,004号、米国特許第8,921,316号、米国特許第9,416,167号、米国特許第9,511,140号、米国特許第9,636,400号及び米国特許第10,406,226号(その全体が本明細書に参照としてすべて組み入れられる)に説明される製剤が挙げられるが、これらに限定されない。
上流プロセス技術(上記のセクションIVに説明される)、下流プロセス技術(上記のセクションVに説明される)は、製剤を製造するために、単独で又は互いに組み合わせて使用されてもよい。
本発明は、1種以上の成分/賦形剤を伴う抗VEGF組成物を含む製剤、並びにそれらを使用する方法、及びこうした組成物を作製する方法を開示する。本発明の一実施形態において、本発明の医薬製剤は、およそ5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、又は6.2のpHを有する。
抗VEGF組成物のための医薬製剤を調製するため、抗VEGF組成物は薬学的に許容される担体又は賦形剤と混合される。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences and U.S.Pharmacopeia:National Formulary,Mack Publishing Company,Easton,Pa.(1984);Hardman,et al.(2001)Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,McGraw-Hill,New York,N.Y.;Gennaro(2000)Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Lippincott,Williams,and Wilkins,New York,N.Y.;Avis,et al.(eds.)(1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,Marcel Dekker,NY;Lieberman,et al.(eds.)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Marcel Dekker,NY;Lieberman,et al.(eds.)(1990),Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,Marcel Dekker,N.Y.;Weiner and Kotkoskie(2000)Excipient Toxicity and Safety,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.を参照されたい(これらの全体の教示は本明細書に参照として組み入れられる)。本発明の一実施形態において、医薬製剤は無菌である。
本発明の医薬製剤としては、抗VEGF組成物と、例えば水、緩衝剤、保存剤、及び/又は界面活性剤を含む薬学的に許容される担体とを含む。
本発明は、本明細書に記載される抗VEGF組成物のいずれかと、薬学的に許容される担体とを含む医薬製剤を提供する。例えば、ポリペプチドの濃度は、約40mg/mL、約60mg/mL、約80mg/mL、90mg/mL、約100mg/mL、約110mg/mL、約120mg/mL、約130mg/mL、約140mg/mL、約150mg/mL、約200mg/mL又は約250mg/mLである。
本発明の範囲は、抗VEGFタンパク質及び薬学的に許容される担体を含む、例えば凍結乾燥など乾燥させた組成物を含み、この組成物は、実質的に(約85%~約99%以上)水を欠いている。
一実施形態において、本明細書に開示される抗VEGF組成物と共に対象に投与される更なる治療薬は、Physicians’ Desk Reference 2003(Thomson Healthcare;57th edition(Nov.1,2002)、その全体の教示が本明細書に参照として組み入れられる)に従い対象に投与される。
本発明は、本明細書に説明される抗VEGF組成物又は薬学的に許容される担体を含む医薬製剤のいずれかを含む、容器(例えばキャップ、又はクロマトグラフィーカラム、中空の太い針、又はシリンジのシリンダを備えた、プラスチック製バイアル及びガラス製バイアル)を提供する。本発明はまた、本明細書に記載される抗VEGF組成物又は製剤を含む、例えばシリンジ、事前充填シリンジ、又は自動注射器といった注射デバイスを提供する。一態様において、容器は、自然光又はそれ以外の光を遮断するため、着色されている(例えば茶色)。
本発明は、1種以上の更なる治療薬を伴う抗VEGF組成物を含む組合せを含む。抗VEGF組成物及び更なる治療薬は、単一の組成物にて又は別個の組成物にて存在し得る。例えば、治療薬はAng-2阻害薬(例えば、ネスバクマブ)、Tie-2受容体活性化因子、抗PDGF抗体又はその抗原結合断片、抗PDGF受容体又はPDGF受容体β抗体又はそれらの抗原結合断片、及び/又は追加のVEGFアンタゴニスト(例えばアフリベルセプト、コンベルセプト、ベバシズマブ、ラニビズマブ)、例えばペガプタニブ(例えばペガプタニブナトリウム)といった抗VEGFアプタマー、例えばブロルシズマブといった一本鎖(例えば、VL-VH)抗VEGF抗体、例えばアビシパル ペゴルDARPinといった抗VEGF DARPin、例えばANG2に結合する、RG7716といった二重特異性抗VEGF抗体、又はFc融合タンパク質として発現される、細胞外ドメイン1~3を含むヒト血管内皮増殖因子受容体-3(VEGFR-3)の可溶型である。
VIII.処置方法
本発明は、対象において、本明細書に開示される治療有効量の組成物を投与することを含む(上記セクションIII)、がん(例えば、その増殖及び/又は転移は、例えばVEGF介在血管新生など、VEGFが少なくとも部分的に介在する)又は血管新生性眼障害を処置又は予防する方法を提供する。
本発明は、対象において、本明細書に開示される治療有効量の組成物を投与することを含む(上記セクションIII)、がん(例えば、その増殖及び/又は転移は、例えばVEGF介在血管新生など、VEGFが少なくとも部分的に介在する)又は血管新生性眼障害を処置又は予防する方法を提供する。
上流プロセス技術(上記セクションIV)、下流プロセス技術(上記セクションV及びVI)は、眼科学的疾患及び腫瘍学的疾患を含む様々な障害を処置又は予防するために使用され得る、セクションIIIに説明される組成物及び/又はセクションVIIに説明される製剤を製造するため、単独で又は互いに組み合わせて使用され得る。
本発明はまた、本明細書に記載される(セクションIII及びセクションVII)組成物を対象(例えば、ヒト)に投与するための方法も提供し、この方法は、例えば約50μL、約70μL、又は約100μLといった約100μL以下で、約0.5mg、約2mg、約4mg、約6mg、約8mg、約10mg、約12mg、約14mg、約16mg、約18mg、又は約20mgの関心対象のタンパク質(例えば、アフリベルセプト又はMiniTrap)と、任意選択で更なる治療薬とを有する組成物を、例えば硝子体内注射などの眼球内注射により、対象の身体へと導入する工程を含む。
本発明は、必要がある対象において、例えばVEGF介在血管新生といったその増殖及び/又は転移が少なくとも部分的にVEGFによって介在されるがん、又は血管新生性眼障害を処置するための方法を提供する。この方法は、治療有効量の本明細書に記載される組成物(上記セクションIII及びセクションVII)、例えば約100μL以下で、2mg、4mg、6mg、8mg、又は10mgの関心対象のタンパク質と、任意選択で更なる治療薬とを、対象に投与することを含む。本発明の一実施形態において、投与は硝子体内注射により行われる。本明細書の方法を使用して処置可能又は予防可能である血管新生性眼障害の非限定的な例としては、以下が挙げられる:
・加齢黄斑変性症(例えば、湿性又は乾性)、
・黄斑浮腫、
・網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫、
・網膜静脈閉塞症(RVO)、
・網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、
・網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、
・糖尿病性黄斑浮腫(DME)、
・脈絡膜新生血管(CNV)、
・虹彩新生血管、
・血管新生緑内障、
・緑内障の術後線維症、
・増殖性硝子体網膜症(PVR)、
・視神経円板血管新生、
・角膜血管新生、
・網膜血管新生、
・硝子体血管新生、
・パンヌス、
・翼状片、
・血管性網膜症、
・糖尿病性黄斑浮腫に罹っている対象における糖尿病性網膜症;及び
・糖尿病性網膜症(例えば、非増殖性糖尿病性網膜症(例えば、約47若しくは53の糖尿病性網膜症重症度スケール(DRESS)レベル)によって特徴付けられる)又は増殖性糖尿病性網膜症(例えば、DMEに罹患していない対象))。
・加齢黄斑変性症(例えば、湿性又は乾性)、
・黄斑浮腫、
・網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫、
・網膜静脈閉塞症(RVO)、
・網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、
・網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、
・糖尿病性黄斑浮腫(DME)、
・脈絡膜新生血管(CNV)、
・虹彩新生血管、
・血管新生緑内障、
・緑内障の術後線維症、
・増殖性硝子体網膜症(PVR)、
・視神経円板血管新生、
・角膜血管新生、
・網膜血管新生、
・硝子体血管新生、
・パンヌス、
・翼状片、
・血管性網膜症、
・糖尿病性黄斑浮腫に罹っている対象における糖尿病性網膜症;及び
・糖尿病性網膜症(例えば、非増殖性糖尿病性網膜症(例えば、約47若しくは53の糖尿病性網膜症重症度スケール(DRESS)レベル)によって特徴付けられる)又は増殖性糖尿病性網膜症(例えば、DMEに罹患していない対象))。
こうした組成物又は製剤(セクションIII及びセクションVII)の投与の方法は、熟練した医師により変更及び決定することができる。投与経路としては、非経口、経口(non-parenteral)、経口(oral)、直腸、経粘膜、腸管、非経口;筋肉内、皮下、皮内、髄内、髄液内、直接脳室内、静脈内、腹腔内、鼻腔内、眼内、吸入、送気、局所、皮膚、眼内、硝子体内、経皮、又は動脈内が挙げられる。
本明細書の一実施形態において、本発明の医薬製剤(本発明の組成物又は製剤を含む)の硝子体内注射は、製剤を含むシリンジ及び針(例えば、30ゲージの注射針)で眼を刺す工程、及び製剤(例えば、約100マイクロリットル以下、約40、50、55、56、57、57.1、58、60又は70マイクロリットル)を、例えば約2、4、6、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、又は8.9、10又は20mgの関心対象のタンパク質を本明細書に記載される治療有効量で送達するための十分な量で、眼の硝子体へと注射する工程を含む。任意選択で、方法は、局所麻酔薬(例えば、プロパラカイン、リドカイン、又はテトラカイン)、抗菌薬(例えば、フルオロキノロン)、消毒薬(例えば、ポビドンヨード)、及び/又は瞳孔拡張剤を、注射される眼に投与する工程を含む。一態様において、注射される眼の周辺の無菌野は注射前に設置される。硝子体内注射後、対象は眼圧、炎症、及び/又は血圧の上昇についてモニタリングされる。
血管新生性眼障害に対する関心対象のタンパク質の有効量又は治療有効量は、任意の臨床的に測定可能な程度(例えば、血管新生性眼障害に関しては、糖尿病性網膜症の重症度スコア(DRSS)の低減又はこの維持を生じさせること、視覚の改善又はこの維持(例えば、ETDRSの文字についての増加により測定されるような、例えば最善に補正された視力に関して)、視野の増加若しくはこの維持、及び/又は中心網膜の厚みの減少若しくはこの維持、及びがんに関しては、対象内のがん細胞の増殖、生存率、及び/又は転移の停止又は退行)、例えば、こうしたがん又は血管新生性眼障害の1つ以上の症状又は徴候の退行、安定化、又は除去を引き起こすのに十分な、関心対象のタンパク質の量を指す。
本発明の一実施形態において、血管新生性眼障害を処置又は予防するための、アフリベルセプトといった関心対象のタンパク質の有効量又は治療有効量は、例えば約100μL以下で、約0.5mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約7.25mg、約7.7mg、約7.9mg、約8.0mg、約8.1mg、約8.2mg、約8.3mg、約8.4mg、約8.5mg、約8.6mg、約8.7mg、約8.8mg、約8.9mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg又は20mgである。この量は、投与される対象の年齢及び体型、標的疾患、条件、及び投与の経路などに応じて変更されてもよい。特定の例示的な実施形態において、初期投与後、初期投与とおおよそ同じ、又はそれより少ない、又はそれより多くなり得る量で、関心対象のタンパク質の二次投与、又はその後の複数回の投与があってもよく、この場合、その後の投与は、少なくとも1日~3日、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、少なくとも6週間、少なくとも7週間、少なくとも8週間、少なくとも9週間、少なくとも10週間、少なくとも12週間、又は少なくとも14週間、間隔をあけられる。
投与量の値は、緩和すべき状態の種類及び重症度により変更され得ることに留意されたい。任意の特定の対象について、特定の投与レジメンは、個々の必要性、及び組成物の投与を管理又は監督する者の専門的判断に従って、経時的に調整されるべきであり、本明細書に記載の投与量範囲は例示的なものにすぎず、特許請求される組成物の範囲又は実施を限定することを意図するものではないことを更に理解されたい。
IX.タンパク質バリアントのアッセイ方法
本明細書に説明される技術を使用して生成されたクロマトグラフィー試料中のタンパク質バリアントのレベルは、以下の実施例に説明されるように分析され得る。ある特定の実施形態において、cIEF法は、フッ化炭素コーティングされたキャピラリーカートリッジ(100μm×5cm)を備えるiCE3分析器(ProteinSimple)を使用して利用される。両性電解質溶液は、0.35%のメチルセルロース(MC)、4%のPharmalyte3-10担体両性電解質、4%のPharmalyte5-8担体両性電解質、10mMのL-アルギニンHCl、24%のホルムアミドの混合物からなり、精製水中、5.12及び9.77のpIマーカからなる。アノード液は、0.10%のメチルセルロース中80mMのリン酸であり、カソード液は、0.10%のメチルセルロース中100mMの水酸化ナトリウムであった。試料を、精製水を用いて10mg/mLに希釈した。試料を両性電解質溶液と混合し、次いで1分間1500Vの電位を導入し、次いで7分間3000Vの電位を導入して電気泳動にかけた。電気泳動にかけたバリアントの画像は、キャピラリーを通して280nmの紫外線を通過させ、電荷結合デバイスのデジタルカメラレンズに入れることによって得た。次いで、この画像を分析し、様々な電荷バリアントの分布を決定した。当業者は、所望の結果を達成しつつ、正確なパラメータを変更させることができる。
本明細書に説明される技術を使用して生成されたクロマトグラフィー試料中のタンパク質バリアントのレベルは、以下の実施例に説明されるように分析され得る。ある特定の実施形態において、cIEF法は、フッ化炭素コーティングされたキャピラリーカートリッジ(100μm×5cm)を備えるiCE3分析器(ProteinSimple)を使用して利用される。両性電解質溶液は、0.35%のメチルセルロース(MC)、4%のPharmalyte3-10担体両性電解質、4%のPharmalyte5-8担体両性電解質、10mMのL-アルギニンHCl、24%のホルムアミドの混合物からなり、精製水中、5.12及び9.77のpIマーカからなる。アノード液は、0.10%のメチルセルロース中80mMのリン酸であり、カソード液は、0.10%のメチルセルロース中100mMの水酸化ナトリウムであった。試料を、精製水を用いて10mg/mLに希釈した。試料を両性電解質溶液と混合し、次いで1分間1500Vの電位を導入し、次いで7分間3000Vの電位を導入して電気泳動にかけた。電気泳動にかけたバリアントの画像は、キャピラリーを通して280nmの紫外線を通過させ、電荷結合デバイスのデジタルカメラレンズに入れることによって得た。次いで、この画像を分析し、様々な電荷バリアントの分布を決定した。当業者は、所望の結果を達成しつつ、正確なパラメータを変更させることができる。
特許、特許出願、公開特許出願、受託番号、技術論文、及び学術論文を含む様々な刊行物が、本明細書全体を通して引用される。これらのそれぞれの引用された参考文献は、その全体が参照により組み入れられる。
本発明は、以下の実施例を参照することによってより完全に理解されるであろう。しかしながら、それらは本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実施例で述べられるMiniTrap(MT)1~6は以下の通りである:
MT1:CDM1を使用して産生されたアフリベルセプトの切断により得られるVEGF MiniTrap。
MT2:CDM2を使用して産生されたアフリベルセプトの切断により得られるVEGF MiniTrap。
MT3:CDM3を使用して産生されたアフリベルセプトの切断により得られるVEGF MiniTrap。
MT4:ダイズ加水分解物を使用して産生されたアフリベルセプトの切断により得られるVEGF MiniTrap。
MT5:組換えVEGF MiniTrap(二量体)。
MT6:組換えVEGF MiniTrap(scFv)。
MT1、MT5及びMT6の特性評価は、以下の実施例8にて説明される。
MT1:CDM1を使用して産生されたアフリベルセプトの切断により得られるVEGF MiniTrap。
MT2:CDM2を使用して産生されたアフリベルセプトの切断により得られるVEGF MiniTrap。
MT3:CDM3を使用して産生されたアフリベルセプトの切断により得られるVEGF MiniTrap。
MT4:ダイズ加水分解物を使用して産生されたアフリベルセプトの切断により得られるVEGF MiniTrap。
MT5:組換えVEGF MiniTrap(二量体)。
MT6:組換えVEGF MiniTrap(scFv)。
MT1、MT5及びMT6の特性評価は、以下の実施例8にて説明される。
試料の色評価
b*値を測定する分光光度アッセイ方法(CIELAB)は、色評価を実施するのに好適であることが分かった。
b*値を測定する分光光度アッセイ方法(CIELAB)は、色評価を実施するのに好適であることが分かった。
可視光線スペクトラム(380~780nm)にわたって1mLのタンパク質試料の吸光度を定量化し、一連の行列演算を使用して吸光度曲線をCIELAB色空間へと変換した。機器は、1時間におよそ6個の試料を処理可能である。アッセイの高スループットフォーマットは、CLARIOstar plate reader(BMG Labtech)を使用した。0.3mLの試料を必要とする96ウェルプレートを使用し、最大96個の試料を分析できる。
BY標準をb*値に変換するため、BY参照標準(BY1~BY7)を、高スループットアッセイフォーマットを使用して定量化した。
上に述べられるBY標準に従い、溶液を調製した。それぞれの標準についてのb*値は図9に示される通りである。この方法は、以下の表3に示す通り、試料の必要量がより少なく、実行時間がより短い、より速いアッセイを提供する。この方法を使用して評価したすべての試料について、試験試料のタンパク質濃度を5g/L又は10g/Lのいずれかに標準化した。
(表3)
[実施例1]合成培地を使用したタンパク質の産生
1.1 細胞供給源及び回収
本研究ではアフリベルセプト産生細胞株を利用した。合成培地(CDM)を使用してアフリベルセプト産生細胞株を培養し、回収した。
1.1 細胞供給源及び回収
本研究ではアフリベルセプト産生細胞株を利用した。合成培地(CDM)を使用してアフリベルセプト産生細胞株を培養し、回収した。
1.2 アフリベルセプトのタンパク質分解性切断
MT1を生成するため、固定化したIdeS酵素(Genovis(Cambridge,MA)から得たFabRICATOR(登録商標))を有するカラムを使用した。細胞培養回収物から得たアフリベルセプト(1.0mLの切断バッファ中、20mg)をカラムに加え、18℃で30分間インキュベートした。30分後、切断バッファ(1.0mL)でカラムを洗浄した。消化混合物と洗浄溶液を合わせた。分析用プロテインAアフィニティーカラム(Applied Biosystems(商標)、POROS(商標)20μMプロテインAカートリッジ、2.1×30mm、0.1mL(カタログ番号2-1001-00)に混合物を負荷し、ここから溶出させた。POROS(商標)20μMプロテインAカートリッジ、2.1×30mm、0.1mL(カタログ番号2-1001-00)向けのApplied Biosystems(商標)のプロトコルに従い、処理を行った。カラム高さは20±1.0cmであり、保持時間は15分間であった。また、平衡化/洗浄は40mMのトリス、54mMの酢酸塩(pH7.0±0.1)を使用して実施された。
MT1を生成するため、固定化したIdeS酵素(Genovis(Cambridge,MA)から得たFabRICATOR(登録商標))を有するカラムを使用した。細胞培養回収物から得たアフリベルセプト(1.0mLの切断バッファ中、20mg)をカラムに加え、18℃で30分間インキュベートした。30分後、切断バッファ(1.0mL)でカラムを洗浄した。消化混合物と洗浄溶液を合わせた。分析用プロテインAアフィニティーカラム(Applied Biosystems(商標)、POROS(商標)20μMプロテインAカートリッジ、2.1×30mm、0.1mL(カタログ番号2-1001-00)に混合物を負荷し、ここから溶出させた。POROS(商標)20μMプロテインAカートリッジ、2.1×30mm、0.1mL(カタログ番号2-1001-00)向けのApplied Biosystems(商標)のプロトコルに従い、処理を行った。カラム高さは20±1.0cmであり、保持時間は15分間であった。また、平衡化/洗浄は40mMのトリス、54mMの酢酸塩(pH7.0±0.1)を使用して実施された。
[実施例2]色を最小化させるための陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)
(A)色形成を減少するためにAEXを利用した
CDM1を使用して発現されたアフリベルセプトの産生中の呈色を取り除くため、AEXクロマトグラフィーを実施した。
(A)色形成を減少するためにAEXを利用した
CDM1を使用して発現されたアフリベルセプトの産生中の呈色を取り除くため、AEXクロマトグラフィーを実施した。
2.1 デザイン
表2-2に説明されるようなAEXプロトコルを用い、表2-1に詳述されるように、この調査のために5回のAEX分離を実施した。AKTA Avantベンチトップ型液体クロマトグラフィーコントローラに、15.7mLのQ Sepharose Fast Flowカラム(床高さ19.5cm、内径1.0cm)及び14.1mLのPOROS 50 HQカラム(床高さ18.0cm、内径1.0cm)を統合した。
表2-2に説明されるようなAEXプロトコルを用い、表2-1に詳述されるように、この調査のために5回のAEX分離を実施した。AKTA Avantベンチトップ型液体クロマトグラフィーコントローラに、15.7mLのQ Sepharose Fast Flowカラム(床高さ19.5cm、内径1.0cm)及び14.1mLのPOROS 50 HQカラム(床高さ18.0cm、内径1.0cm)を統合した。
2Mのトリス塩基又は2Mの酢酸を使用し、AEX負荷のpHを目標±0.05pH単位に調整した。5Mの塩化ナトリウム及び脱イオン水を使用し、AEX負荷の伝導度を目標±0.1mS/cmに調整した。高分子量(HMW)、色及び収率について、すべてのプール試料を分析した。
(表2-1)AEX色低減のための研究デザインの概要
(表2-2)色低減のためのAEXプロトコル
2.2 結果
産生へのAEX分離の利用は、色の著しい低減を呈した(表2-3)。例えば、表2-3で確認されるように、AEX分離1におけるフロースルー(FT)及び洗浄液(pH8.30~8.50、1.90~2.10mS/cm)中で観察される色は、3.06のb*値を有するAEXの負荷(「AEX負荷」)の色と比較して、1.05のb*値を有した。b*値における増加は、試料の黄褐色の強度を反映する。
産生へのAEX分離の利用は、色の著しい低減を呈した(表2-3)。例えば、表2-3で確認されるように、AEX分離1におけるフロースルー(FT)及び洗浄液(pH8.30~8.50、1.90~2.10mS/cm)中で観察される色は、3.06のb*値を有するAEXの負荷(「AEX負荷」)の色と比較して、1.05のb*値を有した。b*値における増加は、試料の黄褐色の強度を反映する。
樹脂(Q Sepharose FF又はPOROS 50 HQ)並びにpH及び伝導度設定点(pH8.40及び2.00mS/cm、pH8.00及び2.50mS/cm、又はpH7.80及び4.00mS/cm)の色低減に対する影響を評価するために、5回のAEX分離を実施した。POROS 50 HQに関して、設定点をより低いpH及びより高い伝導度に変更すると、収率(64.4、81.9、及び91.4%)及びプールHMWレベル(1.02、1.29、及び1.83%)は増加した。設定点をより低いpH及びより高い伝導度に変更すると、色(b*値)も増加した(1.05、1.33、及び1.55)。より高いpHレベル及びより低い伝導度は、POROS 50 HQについてのAEX分離を通して、最大の色低減をもたらした。
Q Sepharose Fast Flowに関して、設定点をより低いpH及びより高い伝導度に変更すると、収率(49.5%及び77.7%)及びプールHMWレベル(0.59%及び1.25%)は増加した。設定点をより低いpH及びより高い伝導度に変更すると、色(b*値)も増加した(0.96、及び1.35)。
AEXの使用は黄褐色を低減させる。表2-3を参照されたい。加えて、Q Sepharose Fast FlowはPOROS 50 HQよりも、両方の樹脂について評価した2つの設定点については、色を低減させると判定された。pH8.00及び2.50mS/cmの設定点において、POROS 50 HQプールは1.33のb*値を有し、一方でQ Sepharose Fast Flowプールは0.96のb*値を有した。同様に、pH7.80及び4.00mS/cmの設定点において、POROS 50 HQプールは1.55のb*値を有し、一方でQ Sepharose Fast Flowプールは1.35のb*値を有した(表2-3)。
(表2-3)AEX色低減調査の実験結果の概要
AEX、陰イオン交換クロマトグラフィー;HMW、高分子量種;N/A、該当なし
AEX、陰イオン交換クロマトグラフィー;HMW、高分子量種;N/A、該当なし
色測定のため、画分を10g/Lのタンパク質濃度に調整した。
2.3 結論
AEXの使用は黄褐色を低減させることが分かった。表2-3を参照されたい。表2-3を参照すると、AEX負荷は3.06のb*値を有するが、AEXクロマトグラフィーに供すると(AEX分離1~5)、b*値が減少し、これは黄褐色の減少を示している。この場合もまた、b*値が減少するにつれて呈色が低減し、b*値が増加するにつれて、所与の試料における黄褐色の増加を反映している。
AEXの使用は黄褐色を低減させることが分かった。表2-3を参照されたい。表2-3を参照すると、AEX負荷は3.06のb*値を有するが、AEXクロマトグラフィーに供すると(AEX分離1~5)、b*値が減少し、これは黄褐色の減少を示している。この場合もまた、b*値が減少するにつれて呈色が低減し、b*値が増加するにつれて、所与の試料における黄褐色の増加を反映している。
2つのAEX樹脂(POROS 50 HQ及びQ Sepharose Fast Flow)及び3つの設定点(pH8.40及び2.00mS/cm、pH8.00及び2.50mS/cm、及びpH7.80及び4.00mS/cm)を使用し、色低減を評価した。両方の樹脂について、より高いpH及びより低い伝導度の設定点について、色低減はより大きかった。加えて、Q Sepharose Fast FlowはPOROS 50 HQよりも、両方の樹脂について評価した2つの設定点(pH8.00及び2.50mS/cm、及びpH7.80及び4.00mS/cm)においては、より色低減をもたらした。しかし、5回すべてのAEX分離法は、AEX用の負荷溶液(「AEX負荷」)と比較すると著しい色低減をもたらし、CDMを使用して発現されたアフリベルセプト産生のプロセスにおけるAEX生成の重要性を実証した。(10g/Lの濃度での)AEX負荷の初期b*値は、約0.5~約30の範囲であり、より具体的には約1.0~約25.0、及び更により具体的には約2.0~約20.0の範囲であり得る。AEXの使用後、(10g/Lの濃度での)フロースルーのb*値は、0.5~約10.0の範囲であり、より具体的には約0.5~約7.0、及び更により具体的には約0.5~約5.0の範囲であり得る。
2.4 ペプチドマッピング
試料調製。翻訳後修飾(PTM)を同定及び定量化するため、上記実験(表2-3)のAEX負荷及びフロースルーから得られた還元及びアルキル化アフリベルセプト試料のトリプシンマッピング(Tryptic mapping)を実施した。各試料のアリコート(負荷及びフロースルー)を、8.0Mの尿素、0.1Mのトリス-HCl(pH7.5)を使用して変性し、DTTで還元し、次いでヨードアセトアミドでアルキル化した。変性、還元及びアルキル化された試料を、最初に組換えLys-C(rLys-C)を用い、37℃で30分間、1:100(w/w)の酵素対基質比にて消化し、最終尿素濃度が1.8Mとなるように0.1Mのトリス-HCl(pH7.5)で希釈して、続いてトリプシンを用い、37℃で2時間、1:20(w/w)の酵素対物質比にて消化し、次いでPNGaseFを用いて、37℃で1時間、1:5(w/w)の酵素基質比で脱グリコシル化した。ギ酸(FA)を用いてpHを2.0未満とすることにより、消化を停止した。
試料調製。翻訳後修飾(PTM)を同定及び定量化するため、上記実験(表2-3)のAEX負荷及びフロースルーから得られた還元及びアルキル化アフリベルセプト試料のトリプシンマッピング(Tryptic mapping)を実施した。各試料のアリコート(負荷及びフロースルー)を、8.0Mの尿素、0.1Mのトリス-HCl(pH7.5)を使用して変性し、DTTで還元し、次いでヨードアセトアミドでアルキル化した。変性、還元及びアルキル化された試料を、最初に組換えLys-C(rLys-C)を用い、37℃で30分間、1:100(w/w)の酵素対基質比にて消化し、最終尿素濃度が1.8Mとなるように0.1Mのトリス-HCl(pH7.5)で希釈して、続いてトリプシンを用い、37℃で2時間、1:20(w/w)の酵素対物質比にて消化し、次いでPNGaseFを用いて、37℃で1時間、1:5(w/w)の酵素基質比で脱グリコシル化した。ギ酸(FA)を用いてpHを2.0未満とすることにより、消化を停止した。
LC-MS分析。各試料から得られたrLys-C/トリプシンペプチドの20μgのアリコートを分離し、Waters ACQUITY UPLC CSH C18カラム(130Å、1.7μm、2.1×150mm)を使用して逆相超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)、続いてオンラインPDA検出(280nm、320nm及び350nmの波長にて)及び質量分析により分析した。移動相Aは水中0.1%FAであり、移動相Bはアセトニトリル中0.1%FAであった。試料注入後、0.1%のBにて5分間保持してグラジエントを開始し、続いて、最適なペプチド分離のため、75分間かけて35%までBを直線状に増加させた。MS/MS実験のペプチドフラグメンテーションに利用される高エネルギー衝突解離(HCD)を備えたThermo Scientific Q Exactiveハイブリッド四重極Orbitrap質量分析計を使用し、MS及びMS/MS実験を実施した。ペプチド同一性の割り当ては、実験的に決定されたフルMSスペクトラム中の所与のペプチドの正確な質量、及び対応するHCD MS/MSスペクトラム中のbフラグメントイオン及びyフラグメントイオンに基づいていた。負荷及びフロースルーからのペプチドの抽出イオンクロマトグラムを生成した(図10を参照されたい)。図10の抽出イオンクロマトグラムで確認されるように、AEX分離1~5(表2-3にて同定される)からの「AEX負荷」及び「AEX FT/洗浄液」において同定されたペプチド断片を示す。ペプチドマッピング分析から図10で同定されるこれらのいくつかのペプチドの相対的な存在量を図11に示す。
図11を参照すると、この図は、分析される様々なペプチド断片及びそれらの相対的な酸化レベルを示している。特に、3列目は、単離及び分析されたペプチド断片のアミノ酸残基(「ペプチド配列」)を示している。各ペプチド配列は、下線が引かれたアミノ酸残基を有する。下線が引かれたアミノ酸残基は、ペプチド配列中の酸化されたアミノ酸を示す。酸化アミノ酸は、ヒスチジン(H)酸化又はトリプトファン(W)酸化のいずれかに対応する。この図ではまた、それぞれのペプチド配列の行の右側に向かって、酸化種の存在量を示している。行中のこの陰影は、それぞれの列の見出しに示される異なるAEX分離を使用した、特定の試料中の酸化残基の相対的な量の差を示している。例えば、図11の2つ目のペプチド(EIGLLTCEATVNGHLYK(配列番号18))を参照して、水平方向に沿って読み取ると、特定の試料(「アフリベルセプトAEX負荷」)中のこのペプチドの酸化された相対的総集団は、およそ0.013%酸化されている。同じ行にわたって進むと、陰影がシフトしており、これは酸化種の相対的な存在量における変化を示している。例えば、この同じペプチド配列を使用すると、AEX分離についての酸化種の相対的な存在量は、異なるAEX分離プロトコルに従った場合、0.006%~0.010%である。したがって、AEXクロマトグラフィーは酸化種の存在量を減少させると理解することができる。
(B)MiniTrap産生における色形成を低減させるためにAEXを使用した
CDM1を使用して発現された全長アフリベルセプトの切断実施時に得られるMT1の産生中に生じる呈色を取り除くため、AEXクロマトグラフィーを実施した。
CDM1を使用して発現された全長アフリベルセプトの切断実施時に得られるMT1の産生中に生じる呈色を取り除くため、AEXクロマトグラフィーを実施した。
2.5 デザイン
表2-4にて説明されるように、本調査のために4回のAEX分離を実施した。MT1(「MT1ろ過プール」)のろ過試料から、AEX負荷を得た。この実験のため、AKTA Avantベンチトップ型液体クロマトグラフィーコントローラに、15.7mLのCapto Qカラム(床高さ20.0cm、内径1.0cm)、14.1mLのPOROS 50 HQカラム(床高さ18.0cm、内径1.0cm)、及び16.5mLのQ Sepharose FFカラム(床高さ21.0cm、内径1.0cm)を統合した。
表2-4にて説明されるように、本調査のために4回のAEX分離を実施した。MT1(「MT1ろ過プール」)のろ過試料から、AEX負荷を得た。この実験のため、AKTA Avantベンチトップ型液体クロマトグラフィーコントローラに、15.7mLのCapto Qカラム(床高さ20.0cm、内径1.0cm)、14.1mLのPOROS 50 HQカラム(床高さ18.0cm、内径1.0cm)、及び16.5mLのQ Sepharose FFカラム(床高さ21.0cm、内径1.0cm)を統合した。
2Mのトリス塩基又は2Mの酢酸を使用し、AEX負荷のpHを目標±0.05pH単位に調整した。5Mの塩化ナトリウム及び脱イオン水を使用し、AEX負荷の伝導度を目標±0.1mS/cmに調整した。HMW、色及び収率について、すべてのプール試料を分析した。
(表2-4)AEX色低減調査のための研究デザインの概要
(表2-5)色低減調査のために使用されるフロースルーAEXプロトコル
AEX、陰イオン交換クロマトグラフィー;CV、カラム体積
AEX、陰イオン交換クロマトグラフィー;CV、カラム体積
(表2-6)色低減調査のために使用される結合及び溶出AEXプロトコル
AEX、陰イオン交換クロマトグラフィー;CV、カラム体積
AEX、陰イオン交換クロマトグラフィー;CV、カラム体積
2.6 結果
4回のAEX分離はすべて、AEX分離1~4のフロースルー及び洗浄液の呈色に関して確認されるように、色の低減をもたらした(表2-7)。最初の3回のAEX分離を結合及び溶出モードにて評価したが(表2-6)、生成物の大部分は負荷ブロック及び洗浄液ブロックに存在していたことが観察された(62%~94%)。
4回のAEX分離はすべて、AEX分離1~4のフロースルー及び洗浄液の呈色に関して確認されるように、色の低減をもたらした(表2-7)。最初の3回のAEX分離を結合及び溶出モードにて評価したが(表2-6)、生成物の大部分は負荷ブロック及び洗浄液ブロックに存在していたことが観察された(62%~94%)。
最初の3回の分離では、Capto Q、POROS 50 HQ及びQ Sepharose FF樹脂について、pH8.4及び2.0mS/cmの設定点を評価した。3回の分離はすべて、良好な収率(80%超)であった。POROS 50 HQ AEXプールは、AEXプール中では最も弱い黄色であり(b*値2.09)、Q Sepharose FF AEXプール(b*値2.22)、及びCapto Q AEXプール(b*値2.55)が続いた。
(表2-7)AEX色低減調査の実験結果の概要
AEX、陰イオン交換クロマトグラフィー;HMW、高分子量種
AEX、陰イオン交換クロマトグラフィー;HMW、高分子量種
色測定のため、画分を5g/Lのタンパク質濃度に調整した。
2.7 結論
アフリベルセプトについて確認されるように(上のセクション2.3を参照されたい)、AEXの使用により、MiniTrap産生に関して黄褐色が低減すること(表2-7)が分かった。表2-7を参照すると、AEX負荷は4.17のb*値を有するが、AEXクロマトグラフィーに供すると(AEX分離1~4)、b*値が減少し、これは黄褐色における減少を示している。この場合もまた、b*値が減少するにつれて呈色も低減する。(5g/Lの濃度での)AEX負荷の初期b*値は、約0.5~約25の範囲であり、より具体的には約1.0~約20.0、及び更により具体的には約1.5~約15.0の範囲であり得る。AEXの使用後、(5g/Lの濃度での)フロースルーのb*値は、0.5~約10.0の範囲であり、より具体的には約0.5~約7.0、及び更により具体的には約0.5~約5.0の範囲であり得る。
アフリベルセプトについて確認されるように(上のセクション2.3を参照されたい)、AEXの使用により、MiniTrap産生に関して黄褐色が低減すること(表2-7)が分かった。表2-7を参照すると、AEX負荷は4.17のb*値を有するが、AEXクロマトグラフィーに供すると(AEX分離1~4)、b*値が減少し、これは黄褐色における減少を示している。この場合もまた、b*値が減少するにつれて呈色も低減する。(5g/Lの濃度での)AEX負荷の初期b*値は、約0.5~約25の範囲であり、より具体的には約1.0~約20.0、及び更により具体的には約1.5~約15.0の範囲であり得る。AEXの使用後、(5g/Lの濃度での)フロースルーのb*値は、0.5~約10.0の範囲であり、より具体的には約0.5~約7.0、及び更により具体的には約0.5~約5.0の範囲であり得る。
[実施例3]酸化ペプチド調査
3.1 ペプチドマッピング
試料調製。翻訳後修飾を同定及び定量化するため、還元及びアルキル化MiniTrap(MT1)及びMT4(ダイズ加水分解細胞培養を使用して産生された異なる全長アフリベルセプトを使用し、MT1と類似するMiniTrap)試料のトリプシンマッピングを実施した。各試料のアリコートは、0.1Mのトリス-HCl(pH7.5)中8.0Mの尿素を使用して変性させ、DTTで還元し、次いでヨードアセトアミドでアルキル化した。変性させ、還元し、かつアルキル化した原薬を、最初に組換えLys-C(rLys-C)を用い、37℃で30分間、1:100(w/w)の酵素対基質比にて消化し、最終尿素濃度が1.8Mとなるように0.1Mのトリス-HCl(pH7.5)で希釈して、続いてトリプシンを用い、37℃で2時間、1:20(w/w)の酵素対物質比にて消化し、次いでPNGaseFを用いて、37℃で1時間、1:5(w/w)の酵素基質比で脱グリコシル化した。ギ酸(FA)を用いてpHを2.0未満とすることにより、消化を停止した。
3.1 ペプチドマッピング
試料調製。翻訳後修飾を同定及び定量化するため、還元及びアルキル化MiniTrap(MT1)及びMT4(ダイズ加水分解細胞培養を使用して産生された異なる全長アフリベルセプトを使用し、MT1と類似するMiniTrap)試料のトリプシンマッピングを実施した。各試料のアリコートは、0.1Mのトリス-HCl(pH7.5)中8.0Mの尿素を使用して変性させ、DTTで還元し、次いでヨードアセトアミドでアルキル化した。変性させ、還元し、かつアルキル化した原薬を、最初に組換えLys-C(rLys-C)を用い、37℃で30分間、1:100(w/w)の酵素対基質比にて消化し、最終尿素濃度が1.8Mとなるように0.1Mのトリス-HCl(pH7.5)で希釈して、続いてトリプシンを用い、37℃で2時間、1:20(w/w)の酵素対物質比にて消化し、次いでPNGaseFを用いて、37℃で1時間、1:5(w/w)の酵素基質比で脱グリコシル化した。ギ酸(FA)を用いてpHを2.0未満とすることにより、消化を停止した。
LC-MS分析。各試料から得られたrLys-C/トリプシンペプチドの20μgのアリコートを分離し、Waters ACQUITY UPLC CSH C18カラム(130Å、1.7μm、2.1×150mm)を使用して逆相超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)、続いてオンラインPDA検出(280nm、320nm及び350nmの波長にて)及び質量分析により分析した。移動相Aは水中0.1%FAであり、移動相Bはアセトニトリル中0.1%FAであった。試料注入後、0.1%のBで5分間保持してグラジエントを開始し、続いて最適なペプチド分離のため、75分間かけて35%までBを直線状に増加させた。MS/MS実験のペプチドフラグメンテーションに利用される高エネルギー衝突解離(HCD)を備えたThermo Scientific Q Exactiveハイブリッド四重極Orbitrap質量分析計にて、MS及びMS/MS実験を実施した。ペプチド同一性の割り当ては、実験的に決定されたフルMSスペクトラム中の所与のペプチドの正確な質量、及び対応するHCD MS/MSスペクトラム中のbフラグメントイオン及びyフラグメントイオンに基づいた。MT1試料中の(1つ以上の)酸化アミノ酸残基の部位特異的割合を計算するために積分されたピーク領域を用い、酸化ペプチド及び対応する天然ペプチドの抽出イオンクロマトグラムを生成した。
350nmでの吸光度の増加に関連するペプチド断片
MT1及びMT4に関するトリプシンペプチドマップを比較した際に、MT1におけるPTMを観察した(図12Aは20.0~75分に溶出されたペプチドの吸光度を示している)。様々なUVピークを有するペプチドが強調されている。クロマトグラムの拡大図を図12Bに示し、これは16~30分に溶出したペプチドの吸光度を示している。MT1とMT4との間のUV吸光度で著しく対照的であるペプチドは、TNYLTH*R(配列番号21)、IIW(+4)DSR(配列番号28)及びIIIW(+132)DSR(配列番号124)であった(*又は下線は残基の酸化を表す)。更に、クロマトグラムの拡大図を図12Cに示し、これは30~75分に溶出したペプチドの吸光度を示している。MT1とMT4との間のUV吸光度で著しく対照的であるペプチドは、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、EIGLLTCEATVNGH*LYK(配列番号18)及びQTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)であった(*は残基の酸化を表す)。ペプチドマッピングにより、VEGF MiniTrap間で存在量において有意に異なるペプチドの同一性が明らかとなった。ペプチドマッピング分析から同定されたペプチドの相対的な存在量を表3-1に示す。MT1(CDM中で産生)中の2-オキソ-ヒスチジンの量は、MT4(ダイズ加水分解物中で産生)より高かった。これは、アフリベルセプトを発現するために使用された培地が、酸化ヒスチジン又は酸化トリプトファンを有するペプチドの相対的な存在量に有意な影響を有し得ることを示唆している。例えば、ペプチドQTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)に関しては、MT1(CDM中で産生)中のペプチドの相対的な存在量のパーセントは、MT4(ダイズ加水分解物中で産生;MT1と比較すると約15分の1)中のペプチドの相対的な存在量のパーセントと比較して0.015パーセントであった。
MT1及びMT4に関するトリプシンペプチドマップを比較した際に、MT1におけるPTMを観察した(図12Aは20.0~75分に溶出されたペプチドの吸光度を示している)。様々なUVピークを有するペプチドが強調されている。クロマトグラムの拡大図を図12Bに示し、これは16~30分に溶出したペプチドの吸光度を示している。MT1とMT4との間のUV吸光度で著しく対照的であるペプチドは、TNYLTH*R(配列番号21)、IIW(+4)DSR(配列番号28)及びIIIW(+132)DSR(配列番号124)であった(*又は下線は残基の酸化を表す)。更に、クロマトグラムの拡大図を図12Cに示し、これは30~75分に溶出したペプチドの吸光度を示している。MT1とMT4との間のUV吸光度で著しく対照的であるペプチドは、DKTH*TC*PPC*PAPELLG(配列番号17)、TELNVGIDFNWEYPSSKH*QHK(配列番号20)、EIGLLTCEATVNGH*LYK(配列番号18)及びQTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)であった(*は残基の酸化を表す)。ペプチドマッピングにより、VEGF MiniTrap間で存在量において有意に異なるペプチドの同一性が明らかとなった。ペプチドマッピング分析から同定されたペプチドの相対的な存在量を表3-1に示す。MT1(CDM中で産生)中の2-オキソ-ヒスチジンの量は、MT4(ダイズ加水分解物中で産生)より高かった。これは、アフリベルセプトを発現するために使用された培地が、酸化ヒスチジン又は酸化トリプトファンを有するペプチドの相対的な存在量に有意な影響を有し得ることを示唆している。例えば、ペプチドQTNTIIDVVLSPSH*GIELSVGEK(配列番号19)に関しては、MT1(CDM中で産生)中のペプチドの相対的な存在量のパーセントは、MT4(ダイズ加水分解物中で産生;MT1と比較すると約15分の1)中のペプチドの相対的な存在量のパーセントと比較して0.015パーセントであった。
(表3-1)
色及び2-オキソ-ヒスチジンの定量。質量分析法により測定されるように、プロテアーゼ消化により生成されたオリゴペプチド中の2-オキソ-ヒスチジンの割合も示す(表3-2)(値は、未修飾ペプチドに対して正規化した)。表3-2(I)は、AEXフロースルー:MT1 ロット1、MT1 ロット2のAEXフロースルー、MT1 ロット3のAEXフロースルーに関して観察された酸化ヒスチジン/トリプトファンのパーセントを示す。表3-2(II)は、MT1 ロット3に対するCEX分離の実施時に得られた酸性画分1、酸性画分2、及び主要画分に関して観察された酸化ヒスチジン/トリプトファンのパーセントを示す。この表から、酸性バリアントは酸化種から構成されていることが明らかである。表3-2(I)から、ペプチド/タンパク質を含む2-オキソ-ヒスチジン及びトリプトファン二酸化の%は、AEXストリップと比較すると、AEXフロースルー中では減少している。AEXカラムをストリップすることで、こうした修飾ペプチドの割合が高くなることが明らかである。例えば、修飾ペプチドである、AEXフロースルー(MT1 ロット1)中の「EIGLLTC[+57]EATVNGH[+14]LYK(配列番号18)」は0.013%であり、「AEXストリップ」中では0.080%であった。これはまた、AEXカラムが修飾ペプチドを捕捉し、そうすることでAEXフロースルー中の修飾ペプチドの割合を減少させていることも実証している。
(表3-2(I))2-オキソ-ヒスチジン/トリプトファンの割合
(表3-2(II))2-オキソ-ヒスチジン/トリプトファンの割合
表3-2(II)において、[+57]は、ヨードアセトアミドによるシステインのアルキル化がシステインのカルボキシメチルアミン部分を追加することを表す。これは未修飾システインと比べて約+57の正味の質量増加である。
表3-2(II)において、[+14]は、ヒスチジンから2-オキソ-ヒスチジンへの変化を表しており、1個の酸素原子が炭素2に加えられるが、2個の水素原子が失われる(1つは炭素2から、もう1つは窒素3から失われる)。これは未修飾ヒスチジンよりも約+14の正味の質量増加である。
表3-2(II)において、[+32]は、N-ホルミルキヌレニンの形成の原因となるトリプトファン二酸化を表す。これは未修飾トリプトファンよりも約+32の正味の質量増加である(図4)。
AEXクロマトグラフィーにより処理された、プロテアーゼ消化されたFabRICATOR切断型アフリベルセプトからのオリゴペプチド(MT4)中の2-オキソ-ヒスチジン(及びトリプトファン二酸化)の割合を評価するため、第2の実験セットを実施した(図13及び以下の表3-3)。プロテアーゼ消化されたFabRICATOR切断型アフリベルセプトからのオリゴペプチド(MT4)に対する、AEXストリップ中の2-オキソ-ヒスチジン及びトリプトファン二酸化のパーセントは、AEXフロースルー中の2-オキソ-ヒスチジン及びトリプトファン二酸化のパーセントよりも有意に高かった(以下の表3-3中の「MT1」を参照)。
(表3-3)2-オキソ-ヒスチジンの割合
aC末端ペプチドがMiniTrapと異なるので、全長アフリベルセプトについては異なるペプチドを使用して計算した値
aC末端ペプチドがMiniTrapと異なるので、全長アフリベルセプトについては異なるペプチドを使用して計算した値
AEXストリップ中の2-オキソ-ヒスチジン及びトリプトファン二酸化のパーセントは、MT1産生中の、AEXフロースルー中の2-オキソ-ヒスチジン及びトリプトファン二酸化のパーセントよりも有意に高かった(上の表3-3中の「MT1」を参照)。表3-2と比較すると、表3-3は、AEXカラムのストリップは、AEXフロースルー中の2-オキソ-ヒスチジン及びトリプトファン二酸化のパーセントと比較して、2-オキソ-ヒスチジン及びトリプトファン二酸化のパーセントが有意に高い試料を生成するという類似した結果を示す。これは、2-オキソ-ヒスチジン及びトリプトファン二酸化種が分離中にはAEXカラムに結合されており、AEXカラムのストリップ時に取り除かれることを示唆している。このことは、図14で確認される抽出イオンクロマトグラムで更に明らかである。
強陽イオン交換クロマトグラム(CEX)
抗VEGFタンパク質を含む試料中に存在する酸性種及び他のバリアントを同定するため、一連の実験を実施した。
抗VEGFタンパク質を含む試料中に存在する酸性種及び他のバリアントを同定するため、一連の実験を実施した。
MonoS(10/100)GLカラム(GE Life Sciences,Marlborough,MA)を使用して、強陽イオン交換クロマトグラフィーを実施した。試料分離について、使用した移動相は20mMの2-(N-モルフォリノ)エタンスルホン酸(MES)(pH5.7、移動相A)及び40mMのリン酸ナトリウム、100mMの塩化ナトリウム(pH9.0、移動相B)であった。280nmで検出されるMT1の電荷バリアントを溶出するため、非直線pHグラジエントを使用した。メインピークよりも早い相対保持時間で溶出するピークは、酸性種として本明細書では呼ばれる。
いかなる濃縮も行う前の、MT1 ロット2(BY3以下)からの試料を、図15に示されるような方法を使用してCEXに供した。MT1のバリアントの複雑さを減少させるために、脱シアリル化を試料に適用した。その後、移動相として1倍のDPBS(pH7.2±0.2)を使用し、分取SEC処理(Superdex 200プレップグレード XK26/100)を行った。脱シアリル化MiniTrap(dsMT1)を含む分取SECカラムから得られた画分を合わせ、MT1の電荷バリアントを濃縮するために、塩-pHのデュアルグラジエントを使用し、強陽イオン交換(SCX)クロマトグラフィーに更に供した。この手順により、合計7個の画分が得られた(F1~F7、MCは対照方法を表す。図16及び図17)。
CEXを実施した際に、酸性種はメインピークよりも早く溶出し、塩基性種はメインピーク後に溶出する。図17で観察されるように、ピーク3~5はメインピークである。ピーク1及びピーク2はMT1の主要種(ピーク3~5)の溶出前に溶出し、したがって酸性種を含む。ピーク6はMT1の主要種(ピーク3~5)の溶出後に溶出し、したがって塩基性種を含む。表3-4は、MCにおけるピークの相対的な存在量を示す(図16にて示される)。例えば、表3-4の2つ目の行(MCと標識される)は、MC中の酸性種のすべての相対量が約19.8%(すなわちピーク1+ピーク2)であることを示す。表3-4はまた、各個別の画分に関するピークの相対的な存在量を示す。異なる画分中に重複する種が存在するが(図16及び図17に反映される)、画分F1及びF2の大部分は酸性種である(すなわち、ピーク1及びピーク2)。例えば、画分F1は63.7%のピーク1及び19.2%のピーク2から構成される(合計で82.9%の酸性種)。画分F2は9.6%のピーク1及び75.9%のピーク2から構成される(合計で85.5%の酸性種)。画分F3~F5の大部分は、MT1の主要種である(ピーク3~5)。最後に、画分F6~F7の大部分は塩基性種(ピーク6)であるが、これは主要種の一部を含む(例えばピーク4及びピーク5)。
(酸性種を含む)画分F1及びF2は、(主要種又は「MT1」を含む)画分F3~F5と比較すると、強い黄褐色を有することもまた観察された。13mg/mL以上の濃度にて色に関してすべての画分を検査した。本実施例から明らかであるように、試料中の酸性種の存在は、黄褐色の出現に符合し、黄褐色の除去(又は最小化)は、MT1からの酸性種の除去(又は最小化)により達成され得る。
(表3-4)分析CEXに基づくピークの相対的な存在量
ND:検出されず
ND:検出されず
MT1 ロット2及び画分F1~F7の3Dクロマトグラムを図18A~Hに示す。MT1 ロット2は有意なスペクトル特性を何ら呈さなかった(図18A)。画分1及び画分2(酸性種を含む)は320~360nmの間でスペクトル特性を呈した(図18B中の円を参照されたい)。この特性は、画分2と比較して画分1においてより顕著であった(図18B及び図18C)。また、画分3及び画分4~7においては、この特性は存在せず(主要種、MT1)(図18D及び18H)、黄褐色を呈さなかった。
したがって、上において観察されるように、CEXは酸性種/酸性画分(画分1及び画分2)の同定をもたらし、これは主要種/画分(画分3~6)と比較して強い黄褐色を示す。この結果はまた、明確なスペクトル特性が画分F1~F2の3Dクロマトグラム中には存在し、画分F3~F7には存在しない、という形で観察された。
画像キャピラリー等電点電気泳動(icIEF)の電気泳動図
icIEFにより、画分F1~7及びMC(CEX後のMT1-ロット2由来)中のバリアントの分布を更に評価した(図19)。
icIEFにより、画分F1~7及びMC(CEX後のMT1-ロット2由来)中のバリアントの分布を更に評価した(図19)。
フルオロカーボンでコーティングしたキャピラリーカートリッジ(100μm×5cm)を備えるiCE3分析器(ProteinSimple)を使用し、icIEFにより、画分F1~7及びMC(CEX後のMT1-ロット2由来)中のバリアントの分布を更に評価した。両性電解質溶液は、0.35%のメチルセルロース(MC)、0.75%のPharmalyte3-10担体両性電解質、4.2%のPharmalyte 8-10.5担体両性電解質、及び精製水中、0.2%の7.40のpIマーカ、及び0.15%の9.77のpIマーカからなった。アノード液は0.10%のメチルセルロース中80mMのリン酸であり、カソード液は0.10%のメチルセルロース中100mMの水酸化ナトリウムであった。試料を精製水中に希釈し、1:200の酵素対基質比(MT1 1ミリグラムあたりのシアリダーゼAの単位)でシアリダーゼAを各希釈試料に加えた。続いておよそ16時間にわたり周囲温度でこれをインキュベートした。シアリダーゼA処理した試料を両性電解質溶液と混合し、次いで1分間1500Vの電位を導入し、次いで7分間3000Vの電位を導入して電気泳動にかけた。電気泳動にかけたMT1バリアントの画像は、280nmの紫外線をキャピラリーを通して電荷結合デバイスのデジタルカメラレンズに入れることで得た。次いで、この画像を分析し、様々な電荷バリアントの分布を決定した(図19)。図19を参照すると、画分F1及びF2(又は酸性画分)は、MC及び画分F3~F7(主要種、MT1)について明確に観察されるようなMT1に関するピークが存在しないことを示した。したがって、iclEF電気泳動図は、検討中のタンパク質(この場合はMT1)の異なる電荷バリアントの分布を検知及び判定可能であると考えられた。したがって、CEX分析を実施している酸性画分は、(a)2-オキソ-ヒスチジン又はジオキソ-トリプトファンのパーセントの相対的な存在量の増加(表3-2(II))、(b)黄褐色の増加(データ図示せず)、及び(c)画分1及び画分2の3Dクロマトグラム上にて確認されるスペクトル特性の存在(図18B及び図18C)を示した。
[実施例4]光誘起研究
この実施例では、タンパク質試料を様々な量の冷白色(CW)蛍光灯又は紫外線A(UVA)光に曝露することにより、例えばMT1といったVEGF MiniTrap(MT)の光誘起を実施した。光に曝露した試料の色及び酸化アミノ酸含有量を判定した。上で説明したように、曝露後にLCMS分析を実施した。MTを冷白色光又はUVA光に曝露することで、例えばヒスチジンといった酸化アミノ酸残基の増加が生じた(表4-1、表4-2及び表4-3)。
この実施例では、タンパク質試料を様々な量の冷白色(CW)蛍光灯又は紫外線A(UVA)光に曝露することにより、例えばMT1といったVEGF MiniTrap(MT)の光誘起を実施した。光に曝露した試料の色及び酸化アミノ酸含有量を判定した。上で説明したように、曝露後にLCMS分析を実施した。MTを冷白色光又はUVA光に曝露することで、例えばヒスチジンといった酸化アミノ酸残基の増加が生じた(表4-1、表4-2及び表4-3)。
(表4-1)光誘起研究デザイン
ICHは、ICH統一三極ガイドライン:新原薬及び新製剤の光安定性試験ガイドラインQ1Bを指す。これは、少なくとも120万ルクス*時間で冷白色蛍光灯、及び少なくとも200W*時間/m2の近紫外線エネルギーを用いて実施される光安定性研究を明記している。
ICHは、ICH統一三極ガイドライン:新原薬及び新製剤の光安定性試験ガイドラインQ1Bを指す。これは、少なくとも120万ルクス*時間で冷白色蛍光灯、及び少なくとも200W*時間/m2の近紫外線エネルギーを用いて実施される光安定性研究を明記している。
表4-2は、冷白色光及び紫外線に曝露されたMT試料の呈色における増加を示す。例えば、試料に対するb値(t=0)は9.58であった。この試料を240万ルクス*時間で冷白色光に曝露すると、b値は22.14に増加した。b値におけるこの増加は、240万ルクス*時間でMTを冷白色光に曝露することにより、この試料の黄褐色が試料(t=0)と比較して増加することを示している。同様に、MT試料(t=0)を400W*時間/m2で紫外線に曝露すると、b値は9.58から10.72へと増加する。b値におけるこの増加は、MT試料を400W*時間/m2で紫外線に曝露することにより、試料(t=0)と比較して、この試料の黄褐色の増加が生じたことを示している。
(表4-2)冷白色光及び紫外線に曝露された試料の色
試料の色は、CIELAB色空間(L*、a*、b*変数)を使用し、EPのBY色標準と比較して示される。ここでL*=白~黒(L*は明度)、a*=マゼンダ~アクア、b*=黄色~青色であり、b値が高くなるほど黄色が強くなる。
試料の色は、CIELAB色空間(L*、a*、b*変数)を使用し、EPのBY色標準と比較して示される。ここでL*=白~黒(L*は明度)、a*=マゼンダ~アクア、b*=黄色~青色であり、b値が高くなるほど黄色が強くなる。
(表4-3(I))紫外線ストレスMiniTrap由来のペプチド中の2-オキソ-ヒスチジンレベル
(表4-3(II))冷白色光ストレスMiniTrap由来のペプチド中の2-オキソ-ヒスチジンレベル
冷白色光又はUVA光へのアフリベルセプトMTの曝露は、酸化ヒスチジン(2-オキソ-ヒスチジン)の出現に符合した(表4-3)。表4-3を参照すると、オキソ-ヒスチジンを有するペプチド「SDTGRPFVEMYSEIPEIIHMTEGR(配列番号22)」は、MT試料(t=0)中に0.007%であり、一方でその存在量は、40時間紫外線に曝露した場合には0.324%に増加し(表4-3(I))、300時間冷白色光に曝露した場合には1.309%に増加した(表4-3(II))。
13.98Da種(図2に示される)及び15.99Da種(図3に示される)といった2-オキソ-ヒスチジンの2つの種を観察した。13.98Da種は光ストレスMiniTrap試料で優勢であった。15.99Da種は、銅金属触媒プロセスの生成物であることが知られている(Schoneich,J.Pharm.Biomed Anal.21:1093-1097(2000))。更には、13.98Da種は光駆動プロセスの生成物である(Liu et al.,Anal.Chem.86(10:4940-4948(2014)))。
冷白色光及びUVA光に曝露される試料中の酸化ヒスチジンの存在量が増加するのと同様に、冷白色光又はUVA光へのMTの曝露もまた、他のPTMの形成を誘導した(表4-4及び表4-5)。
(表4-4(I))紫外線ストレスMiniTrap由来のペプチド中の他のPTM
(表4-4(II))冷白色光ストレスMiniTrap由来のペプチド中の他のPTM
(表4-5(I))紫外線ストレスMiniTrap由来のペプチド中のトリプトファン/チロシン/フェニルアラニンの酸化レベル
(表4-5(II))冷白色光ストレスMiniTrap由来のペプチド中のトリプトファン/チロシン/フェニルアラニンの酸化レベル
このように、冷白色光又はUVA光へのMTの曝露は、酸化残基(例えばヒスチジン/トリプトファン(オキソ-トリプトファン)など)の出現に符合した。オキソ-トリプトファンの4つの種である、+4Da、+16Da、+32Da及び+48Daを観察した。+4Da種はキヌレニンの形成により説明される(図4)が、一方で16Da、+32Da及び+48Daはトリプトファン残基の一酸化物、二酸化物及び三酸化物である。図20に示すように、MT試料のトリプシン消化物のペプチドマッピングを320nmでモニタリングした。酸化残基を含むペプチドの相対的な存在を、図20にて比較することができる。例えば、ペプチドIIW(+4)DSRK(配列番号114)に関して、t=0でのMT試料、及び40時間UVAに曝露されたMT1試料、及び300時間CWLに曝露されたMT試料について、その存在における有意差を確認することができた。
HMW/低分子量(LMW)種の存在に関して、冷白色光又はUVA光へのMTの曝露もまた評価した(表4-6)。
(表4-6)拡張したUVA及びCWLストレス後にHMW/LMWが生成された
各試料についてHMW/LMW種に関する呈色を追跡調査するため、上で示されるように、すべてのストレス試料(CWL及びUVA)について、フルスペクトルPDA検出(SEC-PDA)を伴う分析用サイズ排除クロマトグラフィーを実施した。CWLストレスMTのSEC-PDA分析は、LMW種を除くすべてのサイズバリアントに関して、約350nmでの吸光度における有意な増加を明らかにする(図21)。一方UVAストレスMTに対するSEC-PDAは、約350nmでの吸光度において増加がないことを明らかにする(図22)。CWL処理ストレス試料とは異なり、UVA処理ストレス試料は、有意に定量化可能な黄褐色を少しも生成しなかった。
UVA及びCWLによりストレスが加えられた試料について320nm及び280nmでの吸光度比を調査したのち、同様の結果を得た。生の強度又は総ピーク領域のいずれかにより分析されるA320/A280比は、CWLストレス試料における黄色強度の増加に符合した(図23)。一方、A320/A280比は、UVA曝露ストレス試料における黄色強度の増加に符合しなかった(図24)。これは、UVAストレスに供されたMT1試料は、CWLストレス後に観察される同様の黄褐色を生じなかったという以前の観察を実証している。
[実施例5]呈色を低減する上流の方法
5.1 合成培地のインキュベーション調査
アフリベルセプトを含む新鮮な合成培地(CDM)へと加えられた様々な成分の、呈色に関する効果を調査した。
5.1 合成培地のインキュベーション調査
アフリベルセプトを含む新鮮な合成培地(CDM)へと加えられた様々な成分の、呈色に関する効果を調査した。
1本以上の、10mLのワーキングボリューム(新鮮なCDM1)を有する50mLの空気抜きキャップ付き振盪管を7日間インキュベートし、0日目及び7日目に試料を採取した。アフリベルセプト試料(5mMのリン酸ナトリウム、5mMのクエン酸ナトリウム、及び100mMの塩化ナトリウムを含むpH6.2の緩衝水溶液中の、アフリベルセプト組換えタンパク質)を、6g/Lの濃度で振盪管へと加えた。
累積濃度に到達させるために加えた成分:
・システイン:16.6mM
・鉄:0.23mM
・銅:0.0071mM
・亜鉛:0.54mM
・システイン:16.6mM
・鉄:0.23mM
・銅:0.0071mM
・亜鉛:0.54mM
加えられた各成分の、b*値(CIEのL*、a*、b*色空間)に対する見積もり効果は図25Aに記載されており、予測されたb*値に対する実際のb*値のプロットは図25Bに記載される。システインの添加により、最も大幅な黄褐色の増加を生じた。鉄及び亜鉛もまた色を生成した。葉酸及びBビタミン群(チアミン、ナイアシンアミド、D-パントテン酸、D-ビオチン、及びピリドキシン)は黄褐色を増加させた。リボフラビン及びビタミンB12は統計学的には色に影響しなかった。
5.2 システイン及び金属の減少による、b*値に対する効果
アフリベルセプト産生細胞株の種培養から、バイオリアクタ(例えば、2L)に播種した。35.5℃の温度、7.1±0.25のpH、22ccmのエアスパージ設定点で、播種した培養物を増殖させた。必要に応じて、グルコース、消泡剤及び基礎培地をバイオリアクタに補充した。アフリベルセプトが発現される時の、システイン濃度及び金属濃度の低下による、色に対する効果をCDM1で評価した。
0日目の培地=CDM1、1.48mMのシステインを含む
・栄養フィード:
-2日目=合成フィード(CDF)+1.3~2.1mMのシステイン
-4日目=CDF+1.6~1.7mMのシステイン
-6日目=CDF+1.6~1.7mMのシステイン
-8日目=CDF+1.6~1.7mMのシステイン
アフリベルセプト産生細胞株の種培養から、バイオリアクタ(例えば、2L)に播種した。35.5℃の温度、7.1±0.25のpH、22ccmのエアスパージ設定点で、播種した培養物を増殖させた。必要に応じて、グルコース、消泡剤及び基礎培地をバイオリアクタに補充した。アフリベルセプトが発現される時の、システイン濃度及び金属濃度の低下による、色に対する効果をCDM1で評価した。
0日目の培地=CDM1、1.48mMのシステインを含む
・栄養フィード:
-2日目=合成フィード(CDF)+1.3~2.1mMのシステイン
-4日目=CDF+1.6~1.7mMのシステイン
-6日目=CDF+1.6~1.7mMのシステイン
-8日目=CDF+1.6~1.7mMのシステイン
バイオリアクタの条件は以下の通りであった:
・システインを、培養物1Lあたり約6~7ミリモルの累積濃度、培養物1Lあたり8~9ミリモルの累積濃度、又は培養物1Lあたり10~11ミリモルの累積濃度で加えた。
・1倍レベルでのCDM1中の金属(CDM1レベルの0.5倍、1倍、又は1.5倍)は以下に列挙する(濃度は種菌追加前のものである):
- Fe=培養物1リットルあたり68~83マイクロモル
- Zn=培養物1リットルあたり6~7マイクロモル
- Cu=培養物1リットルあたり0.1~0.2マイクロモル
- Ni=培養物1リットルあたり0.5~1マイクロモル
・システインを、培養物1Lあたり約6~7ミリモルの累積濃度、培養物1Lあたり8~9ミリモルの累積濃度、又は培養物1Lあたり10~11ミリモルの累積濃度で加えた。
・1倍レベルでのCDM1中の金属(CDM1レベルの0.5倍、1倍、又は1.5倍)は以下に列挙する(濃度は種菌追加前のものである):
- Fe=培養物1リットルあたり68~83マイクロモル
- Zn=培養物1リットルあたり6~7マイクロモル
- Cu=培養物1リットルあたり0.1~0.2マイクロモル
- Ni=培養物1リットルあたり0.5~1マイクロモル
6~7ミリモル/Lまで累積システインレベルを減少させると、力価には有意な影響はないが黄褐色は低減した。培地中の金属濃度を0.5倍に減少させると、力価の有意な上昇を伴って色が低減した。力価、VCC(生存細胞濃度)、生存率、アンモニア又は浸透圧に対しては最小限の影響であった(図26A~Eを参照されたい)。b*値及び力価に対する、金属含有量及びシステインの予測見積もり効果を図27に記載する。
5.3 b*値に対する抗酸化剤の影響の評価
アフリベルセプトを含む使用済みCDMへと加えられる抗酸化剤であるタウリン、ヒポタウリン、チオクト酸、グルタチオン、グリシン及びビタミンCの、色に対する効果を評価した。1本以上の、10mLのワーキングボリューム(CDM1)を有する50mLの空気抜きキャップ付き振盪管を7日間インキュベートし、0日目及び7日目に試料を採取した。
アフリベルセプトを含む使用済みCDMへと加えられる抗酸化剤であるタウリン、ヒポタウリン、チオクト酸、グルタチオン、グリシン及びビタミンCの、色に対する効果を評価した。1本以上の、10mLのワーキングボリューム(CDM1)を有する50mLの空気抜きキャップ付き振盪管を7日間インキュベートし、0日目及び7日目に試料を採取した。
使用済みCDM1への成分添加のための条件は以下の通りである:
・アフリベルセプト試料(5mMのリン酸ナトリウム、5mMのクエン酸ナトリウム、及び100mMの塩化ナトリウムを含むpH6.2の緩衝水溶液中の、アフリベルセプト組換えタンパク質)は、6g/Lの濃度で振盪管へと加えた。
・抗酸化剤は以下の濃度にて使用済みCDM1に加えた:
- タウリン=培養物中10mM
- ヒポタウリン=培養物中10mM
- グリシン=培養物中10mM
- チオクト酸=培養物中0.0024mM
- 還元型グルタチオン=培養物中2mM
- ヒドロコルチゾン=培養物中0.0014mM
- ビタミンC(アスコルビン酸)=培養物中0.028mM
・アフリベルセプト試料(5mMのリン酸ナトリウム、5mMのクエン酸ナトリウム、及び100mMの塩化ナトリウムを含むpH6.2の緩衝水溶液中の、アフリベルセプト組換えタンパク質)は、6g/Lの濃度で振盪管へと加えた。
・抗酸化剤は以下の濃度にて使用済みCDM1に加えた:
- タウリン=培養物中10mM
- ヒポタウリン=培養物中10mM
- グリシン=培養物中10mM
- チオクト酸=培養物中0.0024mM
- 還元型グルタチオン=培養物中2mM
- ヒドロコルチゾン=培養物中0.0014mM
- ビタミンC(アスコルビン酸)=培養物中0.028mM
複数の抗酸化剤は、使用済み培地における色形成を減少させた(ヒポタウリン、タウリン及びグリシンの組み合わせ;チオクト酸;並びにビタミンC)。グルタチオンはb*値を増加させた。
(表5-1)MiniTrapの色形成に対する、抗酸化剤の効果の概要
*b*値を有意に減少させた抗酸化剤:ヒポタウリン/タウリン/グリシン、チオクト酸、ビタミンC。
*b*値を有意に減少させた抗酸化剤:ヒポタウリン/タウリン/グリシン、チオクト酸、ビタミンC。
b*値(CIEのL*、a*、b*色空間)に対する、様々な抗酸化剤の予測効果の概要は、図28(A~C)に記載されている。
アフリベルセプトを含む使用済みCDMへと加えた抗酸化剤の更なる追加の、色に対する効果を評価した。1本以上の、10mLのワーキングボリューム(CDM1)を有する50mLの空気抜きキャップ付き振盪管を7日間インキュベートし、0日目及び7日目に試料を採取した。
使用済みCDM1への成分添加のための条件は以下の通りである:
・アフリベルセプト試料(5mMのリン酸ナトリウム、5mMのクエン酸ナトリウム、及び100mMの塩化ナトリウムを含むpH6.2の緩衝水溶液中の、アフリベルセプト組換えタンパク質)は、6g/Lの濃度で振盪管へと加えた。
・2つのDOE実験を実施した:
・(i)抗酸化剤は以下の濃度にて使用済みCDM1に加えた:
- タウリン=培養物中10mM
- ヒポタウリン=培養物中10mM
- グリシン=培養物中10mM
- チオクト酸=培養物中0.0024mM
- ビタミンC(アスコルビン酸)=培養物中0.028mM
・(ii)抗酸化剤は以下の累積濃度に達成するように加えた:
- ATA=2.5μM~5μM
- デフェロキサミンメシル酸塩(DFO)=5μM~10μM
- カタラーゼ=101.5mg/L
- S-カルボキシメチル-L-システイン=10mM
・アフリベルセプト試料(5mMのリン酸ナトリウム、5mMのクエン酸ナトリウム、及び100mMの塩化ナトリウムを含むpH6.2の緩衝水溶液中の、アフリベルセプト組換えタンパク質)は、6g/Lの濃度で振盪管へと加えた。
・2つのDOE実験を実施した:
・(i)抗酸化剤は以下の濃度にて使用済みCDM1に加えた:
- タウリン=培養物中10mM
- ヒポタウリン=培養物中10mM
- グリシン=培養物中10mM
- チオクト酸=培養物中0.0024mM
- ビタミンC(アスコルビン酸)=培養物中0.028mM
・(ii)抗酸化剤は以下の累積濃度に達成するように加えた:
- ATA=2.5μM~5μM
- デフェロキサミンメシル酸塩(DFO)=5μM~10μM
- カタラーゼ=101.5mg/L
- S-カルボキシメチル-L-システイン=10mM
ヒポタウリンは使用済み培地における色形成を減少させることが分かった(図28D)。DFOもまた、使用済み培地における色形成を有意に減少させた(図28D)。他の抗酸化剤は色形成に統計学的な影響を有さなかった。
(表5-2)MiniTrapの色形成に対する、抗酸化剤の効果の概要
振盪フラスコ抗酸化剤調査
細胞培養物における色形成を減少させるそれらの能力に関して、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸及びビタミンCを個別及び組合せで評価した(表5-3)。
細胞培養物における色形成を減少させるそれらの能力に関して、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸及びビタミンCを個別及び組合せで評価した(表5-3)。
アフリベルセプト産生細胞株の種培養から、250mLの振盪フラスコに播種した。5%のCO2で制御されたインキュベータで35.5℃にて、播種した細胞を増殖させた。必要に応じて、グルコース及び基礎培地を振盪フラスコに補充した。上に説明されるプロセスを使用した。この場合、金属はCDM1中で0.5倍の濃度で存在し、システインを6~7mMの累積濃度で加えた。
(表5-3)
図28Eは、b*値(CIEのL*、a*、b*色空間)及び最終力価に対する、表5-3の抗酸化剤の予測効果を示す。タウリン、ヒポタウリン、グリシンは、力価に負の影響を与えることなくb*値を減少させた。
[実施例6]CDMを使用するアフリベルセプト産生のためのグリコシル化及び生存率研究
アフリベルセプト産生細胞株の種培養から、バイオリアクタ(例えば、2L)に播種した。35.5℃の温度、7.1±0.25のpH、22ccmのエアスパージ設定点で、播種した培養物を増殖させた。必要に応じて、グルコース、消泡剤及び基礎培地をバイオリアクタに補充した。CDM1を使用してアフリベルセプトタンパク質の産生を実施した(独自仕様)。CDM1(独自仕様)、CDM2(商業的に入手)、及びCDM3(商業的に入手)を使用して、アフリベルセプト融合タンパク質を発現する宿主細胞株の産生を実施した。追加の培地成分を含まないCDM1、CDM2及びCDM3を使用し、一連の実験を実施した。ガラクトシル化プロファイルを変更するため、マンガン(塩化マンガン四水和物、Sigma、3.2mg/L)、ガラクトース(Sigma、8g/L)、及びウリジン(Sigma、6g/L)をフィードに加えたCDM1~3を使用し、もう一つの一連の実験を実施した。最後に、ガラクトシル化プロファイルを変更するためにマンガン(塩化マンガン四水和物、Sigma、3.2mg/L)、ガラクトース(Sigma、8g/L)、及びウリジン(Sigma、6g/L)をフィードに加え、組成物のシアリル化プロファイルを変更するためにデキサメタゾン(Sigma、12mg/L)をフィードに加えたCDM1~3を使用し、一連の実験を実施した。遠心分離、次いで0.45μmのろ過により、それぞれのCDMを使用した清澄化された回収物を調製した。
アフリベルセプト産生細胞株の種培養から、バイオリアクタ(例えば、2L)に播種した。35.5℃の温度、7.1±0.25のpH、22ccmのエアスパージ設定点で、播種した培養物を増殖させた。必要に応じて、グルコース、消泡剤及び基礎培地をバイオリアクタに補充した。CDM1を使用してアフリベルセプトタンパク質の産生を実施した(独自仕様)。CDM1(独自仕様)、CDM2(商業的に入手)、及びCDM3(商業的に入手)を使用して、アフリベルセプト融合タンパク質を発現する宿主細胞株の産生を実施した。追加の培地成分を含まないCDM1、CDM2及びCDM3を使用し、一連の実験を実施した。ガラクトシル化プロファイルを変更するため、マンガン(塩化マンガン四水和物、Sigma、3.2mg/L)、ガラクトース(Sigma、8g/L)、及びウリジン(Sigma、6g/L)をフィードに加えたCDM1~3を使用し、もう一つの一連の実験を実施した。最後に、ガラクトシル化プロファイルを変更するためにマンガン(塩化マンガン四水和物、Sigma、3.2mg/L)、ガラクトース(Sigma、8g/L)、及びウリジン(Sigma、6g/L)をフィードに加え、組成物のシアリル化プロファイルを変更するためにデキサメタゾン(Sigma、12mg/L)をフィードに加えたCDM1~3を使用し、一連の実験を実施した。遠心分離、次いで0.45μmのろ過により、それぞれのCDMを使用した清澄化された回収物を調製した。
N-グリカン分析の前に、プロテインAにより試料を処理した。
力価測定
これらの実施例を通して、特段明記しない限り、低pH及び段階溶出グラジエントで作動し280nmで検出するAgilent(Santa Clara,CA)1200シリーズ HPLC又はその同等物を用いて、アフリベルセプト力価を毎日測定した。参照標準の検量線に対し、濃度を割り当てた。
これらの実施例を通して、特段明記しない限り、低pH及び段階溶出グラジエントで作動し280nmで検出するAgilent(Santa Clara,CA)1200シリーズ HPLC又はその同等物を用いて、アフリベルセプト力価を毎日測定した。参照標準の検量線に対し、濃度を割り当てた。
生存細胞密度(VCD)及び細胞生存率値
これらの実施例を通して、特段明記しない限り、Nova BioProfile Flex自動細胞計測器(Nova Biomedical,Waltham,MA)によるトリパンブルー排除法により、生存細胞密度(VCD)及び細胞生存率値を測定した。Nova BioProfile Flex(Nova Biomedical,Waltham,MA)を用いて、グルコース、乳酸塩、オフラインpH、溶存酸素(DO)、pCO2測定、及び浸透圧を測定した。
これらの実施例を通して、特段明記しない限り、Nova BioProfile Flex自動細胞計測器(Nova Biomedical,Waltham,MA)によるトリパンブルー排除法により、生存細胞密度(VCD)及び細胞生存率値を測定した。Nova BioProfile Flex(Nova Biomedical,Waltham,MA)を用いて、グルコース、乳酸塩、オフラインpH、溶存酸素(DO)、pCO2測定、及び浸透圧を測定した。
N-グリカンオリゴ糖プロファイリング
GlycoWorks Rapid Deglycosylation及びGlycoWorks RapiFluor-MSラベルキット(Waters部品番号186008939及び186008091のそれぞれ)を使用し、Waters GlycoWorksプロトコルに従い、N-グリカン分析のために、CDM1~3回収物からのおよそ15μgのプロテインA処理試料を調製した。50.5℃で5分間、PNGase-Fで試料を処理し、続いて25℃で5分間冷却することでアフリベルセプトタンパク質からN-グリカンを取り除いた。室温で5分間反応させることで、RapiFluor-MS蛍光色素により、放出されたグリカンを標識した。アセトニトリルを反応混合物に加えることでタンパク質を沈殿させ、2,204×gで10分間の遠心分離によりウェルの底にペレット化した。標識グリカンを含む上清を収集し、ポストカラム蛍光検出を伴う親水性相互作用液体クロマトグラフィー(Waters BEHアミドカラム)を使用してUPLCで分析した。カラムに結合させた後、標識グリカンを分離し、アセトニトリル及び50mMの水性ギ酸アンモニウム(pH4.4)から構成される二成分移動相グラジエントを使用して溶出させた。265nmの励起波長及び425nmの発光波長を用い、蛍光検出器を使用して標識グリカンを検出した。得られたクロマトグラムにおけるN-グリカンピークの相対的領域割合を使用し、(1)コアフコース残基を含有するN-グリカン(総フコシル化、表6-1)、(2)少なくとも1つのシアル酸残基を含有するN-グリカン(総シアリル化、表6-2)、(3)マンノース-5として同定されるN-グリカン(マンノース-5、表6-3)、(4)少なくとも1つのガラクトース残基を含有するN-グリカン(総ガラクトシル化、表6-4)、及び(5)公知の同一性のN-グリカン(同定された全ピーク、表6-5)の合計割合として、N-グリカン分布を報告した。
GlycoWorks Rapid Deglycosylation及びGlycoWorks RapiFluor-MSラベルキット(Waters部品番号186008939及び186008091のそれぞれ)を使用し、Waters GlycoWorksプロトコルに従い、N-グリカン分析のために、CDM1~3回収物からのおよそ15μgのプロテインA処理試料を調製した。50.5℃で5分間、PNGase-Fで試料を処理し、続いて25℃で5分間冷却することでアフリベルセプトタンパク質からN-グリカンを取り除いた。室温で5分間反応させることで、RapiFluor-MS蛍光色素により、放出されたグリカンを標識した。アセトニトリルを反応混合物に加えることでタンパク質を沈殿させ、2,204×gで10分間の遠心分離によりウェルの底にペレット化した。標識グリカンを含む上清を収集し、ポストカラム蛍光検出を伴う親水性相互作用液体クロマトグラフィー(Waters BEHアミドカラム)を使用してUPLCで分析した。カラムに結合させた後、標識グリカンを分離し、アセトニトリル及び50mMの水性ギ酸アンモニウム(pH4.4)から構成される二成分移動相グラジエントを使用して溶出させた。265nmの励起波長及び425nmの発光波長を用い、蛍光検出器を使用して標識グリカンを検出した。得られたクロマトグラムにおけるN-グリカンピークの相対的領域割合を使用し、(1)コアフコース残基を含有するN-グリカン(総フコシル化、表6-1)、(2)少なくとも1つのシアル酸残基を含有するN-グリカン(総シアリル化、表6-2)、(3)マンノース-5として同定されるN-グリカン(マンノース-5、表6-3)、(4)少なくとも1つのガラクトース残基を含有するN-グリカン(総ガラクトシル化、表6-4)、及び(5)公知の同一性のN-グリカン(同定された全ピーク、表6-5)の合計割合として、N-グリカン分布を報告した。
結果
追加成分有り又は無しでのCDM1~3に関しての、生存細胞数(VCC)、生存率、及び回収物力価の結果を図29~31に示す。
追加成分有り又は無しでのCDM1~3に関しての、生存細胞数(VCC)、生存率、及び回収物力価の結果を図29~31に示す。
9個の培養物中、ウリジン、マンガン、及びガラクトースを含むCDM1培養物は、12日目に最も高い力価を示した(5.5g/L)。追加成分を含まないCDM1もまた、他の7つの培養物と比較すると、12日目に高い力価を示した(約4.25g/L)(図29)。
細胞生存率結果は、過程6日目まで様々な条件にわたり類似していた。過程7日目の後、追加の培地成分有り又は無しでのCDM2及びCDM3培養物は、約90%超の生存率を示した(図30)。
ウリジン、マンガン及びガラクトースを有するCDM1培養物は、6日目頃に最大のVCCを示した(図31)。
培養物及び栄養補助剤の影響は、N-グリカンの全体分布において有意な影響を有した(表6-1~6-5)。ダイズ加水分解物を使用して作製されたプロテインA処理したアフリベルセプト(2つの試料を評価した)を使用し、グリカンレベルを比較した。同定された総ピークを表6-5に列挙する。
(表6-1)総フコシル化(%)
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
(表6-2)総シアリル化(%)
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
(表6-3)マンノース-5(%)
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
(表6-4)総ガラクトシル化(%)
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
(表6-5)同定された総ピーク(%)
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
Uはウリジンであり、Mはマンガンであり、Gはガラクトースであり、Dexはデキサメタゾンである。
様々なCDMの培養物のうち、12日目に観察された総フコシル化、総シアリル化、総ガラクトシル化及びマンノース-5は、それぞれ、42.61%~46.26%、30.84%~39.14%、59.02~66%及び8.86%~13.38%であった。グリコシル化のこれらの値は、ダイズ加水分解物を使用して観察されたグリコシル化値と異なる。
最後に、ウリジン、マンガン、及びガラクトースを添加したCDM1、CDM2、及びCDM3中のアフリベルセプトを発現する細胞から得られた清澄化された回収物について、色測定を実施した。バイオリアクタ調査工程に関する操作パラメータは、当業者に公知であるだろう。
[実施例7]抗VEGFタンパク質のアフィニティー生成
7.1 VEGF MiniTrapの発現
組換えVEGF MiniTrapのコーディング領域(例えば、MT5、配列番号46)をシグナル配列に機能的に結合し、哺乳動物発現ベクターにクローニングして、チャイニーズハムスター卵巣(CHO-K1)細胞へと形質移入し、12日間にわたり400μg/mLのハイグロマイシンを用いて選択した後、安定的に形質移入されたプールを単離した。タンパク質不含合成培地にて増殖した、安定したCHO細胞プールを使用し、調査のためにタンパク質を産生した。組換えポリペプチドを細胞から増殖培地へと分泌させた。
7.1 VEGF MiniTrapの発現
組換えVEGF MiniTrapのコーディング領域(例えば、MT5、配列番号46)をシグナル配列に機能的に結合し、哺乳動物発現ベクターにクローニングして、チャイニーズハムスター卵巣(CHO-K1)細胞へと形質移入し、12日間にわたり400μg/mLのハイグロマイシンを用いて選択した後、安定的に形質移入されたプールを単離した。タンパク質不含合成培地にて増殖した、安定したCHO細胞プールを使用し、調査のためにタンパク質を産生した。組換えポリペプチドを細胞から増殖培地へと分泌させた。
VEGF MiniTrapの構成ドメインの配列
・ヒト Flt1(アクセッション番号 NP_001153392.1)
・ヒト Flk1(アクセッション番号 NP_002244.1)
・ヒト Fc(IGHG1、アクセッション番号 P01857-1)
・ヒト Flt1(アクセッション番号 NP_001153392.1)
・ヒト Flk1(アクセッション番号 NP_002244.1)
・ヒト Fc(IGHG1、アクセッション番号 P01857-1)
このプロセスから(MT5)を有する組換えVEGF MiniTrapを得て、更にこれを処理した。
7.2 アフィニティークロマトグラフィーカラムの調製
VEGF MiniTrap(MT5)に結合可能である5つの異なるタンパク質を評価した。使用されるタンパク質は、VEGF165(配列番号72)、mAb1(配列番号73が重鎖であり、配列番号74が軽鎖である、マウス抗VEGFR1 mAb ヒトIgG1)、mAb2(配列番号75が重鎖であり、配列番号76が軽鎖である、マウス抗VEGFR1 mAb ヒトIgG1)、mAb3(配列番号77が重鎖であり、配列番号78が軽鎖である、マウス抗VEGFR1 mAbマウス IgG1)、及びmAb4(配列番号79が重鎖であり、配列番号80が軽鎖である、マウス抗VEGFR1 mAb マウスIgG1)、を含む。
VEGF MiniTrap(MT5)に結合可能である5つの異なるタンパク質を評価した。使用されるタンパク質は、VEGF165(配列番号72)、mAb1(配列番号73が重鎖であり、配列番号74が軽鎖である、マウス抗VEGFR1 mAb ヒトIgG1)、mAb2(配列番号75が重鎖であり、配列番号76が軽鎖である、マウス抗VEGFR1 mAb ヒトIgG1)、mAb3(配列番号77が重鎖であり、配列番号78が軽鎖である、マウス抗VEGFR1 mAbマウス IgG1)、及びmAb4(配列番号79が重鎖であり、配列番号80が軽鎖である、マウス抗VEGFR1 mAb マウスIgG1)、を含む。
1mL/分を超えない流速にて、6カラム体積(CV)の1mM氷冷塩酸でカラムを洗浄することにより、カラムを活性化した。各タンパク質10mgを3つのHiTrap NHS-活性化 HPアフィニティーカラム(1mL、GE Healthcare、カタログ番号17-0716-01)に負荷した。カップリングが起こることができるよう、室温で30分間このカラムを閉鎖した。18カラム体積の0.5M酢酸ナトリウム、0.5M NaCl(pH4.0)でカラムを洗浄し、18カラム体積の0.5Mトリス-HCl、0.5M NaCl(pH8.3)でオープンサイトをブロックした(洗浄を以下の順で実施した:6カラム体積の0.5Mトリス-HCl、0.5M NaCl(pH8.3);6カラム体積の0.5M酢酸ナトリウム(酢酸ナトリウム:JT Baker、カタログ番号3470-01)、0.5M NaCl(pH4.0);6カラム体積の0.5Mトリス(pH8.3);室温で30分間カラムをインキュベート;6カラム体積の0.5M酢酸ナトリウムバッファ、0.5MのNaCl(pH4.0);6カラム体積の0.5Mトリス-HCl、0.5 NaCl(pH8.3);及び6カラム体積の0.5M酢酸ナトリウムバッファ、0.5M NaCl(pH4.0))。カラムをpH7.5のDPBS中に保管した。評価した5つのカラムは、カラム1(VEGF165を含む)、カラム2(mAb1を含む)、カラム3(mAb2を含む)、カラム4(mAb3を含む)及びカラム5(mAb4を含む)と称される。
7.3 アフィニティークロマトグラフィーを使用するMiniTrapの産生
試料調製。MiniTrapのための2つの異なる生成プロセスを実施した。1つの場合において、それぞれのアフィニティーカラムを使用し、MiniTrap試料を有する材料を生成した。この場合、親材料(MiniTrap)を1倍のDPBSバッファで20mg/mLに希釈し、これをカラムに加え、室温で30分間含めた。アフィニティーカラムを使用し、MiniTrapを約7000ppmのHCPで単離した。
試料調製。MiniTrapのための2つの異なる生成プロセスを実施した。1つの場合において、それぞれのアフィニティーカラムを使用し、MiniTrap試料を有する材料を生成した。この場合、親材料(MiniTrap)を1倍のDPBSバッファで20mg/mLに希釈し、これをカラムに加え、室温で30分間含めた。アフィニティーカラムを使用し、MiniTrapを約7000ppmのHCPで単離した。
代替的には、0.4mg/mLのタンパク質を上清中に含む回収された培養物上清を使用し、異なるアフィニティーカラム(1~5)に負荷した。更なる希釈は行わなかった。次いで9CVの1倍のDPBSバッファでアフィニティーカラムを洗浄し、次いでIgG溶出バッファ(pH2.8)でタンパク質を溶出した(Thermo、カタログ番号21009)。
次いで、上で説明されるように得られたMiniTrap材料を、0.45μmのフィルタに通してろ過するか、又は上のセクション7.2に説明されるように調製されたカラムへ負荷する前に、遠心分離にかけた。およそ0.4mg/mLのタンパク質を含む25mLの負荷溶液をそれぞれのカラムに負荷し、20分間インキュベートした。平衡化のための溶出前に、9CVのDPBS(Invitrogen、カタログ番号14190-144)で各カラムを洗浄した。洗浄画分中のMT5の量を表7-1に示す。洗浄後、pH2.8の6CV(市販の溶出バッファ(Thermo、カタログ番号21009))、100mMのグリシンバッファ(pH2.5)を使用して溶出し、1Mのトリス(pH7.5)(Invitrogen、カタログ番号15567-027)を加えることにより画分を素早く中和した。溶出画分中のMiniTrapの量もまた表7-1に示す。
5つすべてのアフィニティーカラムから、MiniTrap(MT5)を首尾よく生成した。VEGF165を有するカラムからの収率は、mAb1カラム及びmAb2カラムと比較すると高かった。ヒト化抗VEGFR1 mAbを含むmAb3及びmAb4もまた、mAb1及びmAb2と類似の収率で、MT5の首尾よい生成を示した。表7-1では、100%の結合効率、及びアフィニティー捕捉タンパク質対MT5のモル比1:1に基づき、予測収率を計算した。
(表7-1)
7.4 カラム安定性調査
セクション7.3に述べられる方法に従い、カラム1及びカラム2を使用して複数回の運転を実行した(カラム1については表7-2及びカラム2については表7-3)。
セクション7.3に述べられる方法に従い、カラム1及びカラム2を使用して複数回の運転を実行した(カラム1については表7-2及びカラム2については表7-3)。
(表7-2)
(表7-3)
カラムを約5週間にわたり、4℃で保管した。各産生から同様の量のMT5を溶出した。これは良好なカラム安定性を実証している。
7.5 生成されたVEGF MiniTrapの安定性調査
3つのカラム(カラム1、カラム2、及びカラム3)からの溶出画分のSDS-PAGE分析を行った。非還元型及び還元型SDS-PAGE試料バッファ中で試料を調製し、1倍のMES(カタログ番号NP0322、Invitrogen,Carlsbad,CA)を使用し、4~12%勾配のNuPage bis-トリスゲルで運転を実行した。
3つのカラム(カラム1、カラム2、及びカラム3)からの溶出画分のSDS-PAGE分析を行った。非還元型及び還元型SDS-PAGE試料バッファ中で試料を調製し、1倍のMES(カタログ番号NP0322、Invitrogen,Carlsbad,CA)を使用し、4~12%勾配のNuPage bis-トリスゲルで運転を実行した。
(1)分子量標準物質、(2)負荷溶液、(3)カラム1からのカラム洗浄液、(4)カラム2からの溶出画分、(5)カラム1からの溶出画分、(6)カラム3からの溶出画分、(7)pH2.8で1分間保管したMT5、(8)pH2.8で30分間保管したMT5、及び(9)分子量標準物質、をウェルに負荷した(図33及び図34)。分析は、3つのアフィニティーカラムすべて(カラム1~3)からの溶出画分から得られた画分が同様のサイズプロファイルを示し、アフィニティーカラムの使用がMiniTrapを不安定化させなかったことを実証した。
7.6 宿主細胞タンパク質レベルの計算
CHO HCP ELISAキット、3G(F550)(Cygus Technologies)を使用し、宿主細胞タンパク質の濃度の標準曲線を得た(図32及び表7-4)。図32に示される標準曲線及び表7-4に列挙した曲線式を使用し、負荷溶液及び溶出画分中のHCPの量を計算した。
CHO HCP ELISAキット、3G(F550)(Cygus Technologies)を使用し、宿主細胞タンパク質の濃度の標準曲線を得た(図32及び表7-4)。図32に示される標準曲線及び表7-4に列挙した曲線式を使用し、負荷溶液及び溶出画分中のHCPの量を計算した。
(表7-4)
標準曲線を使用して総HCPを計算した。図35Aに宿主細胞タンパク質の総量についてのチャートを示す。図35Bもまた、カラム1、2、4及び5からの洗浄液及び溶出画分と比較した、負荷中の宿主細胞タンパク質の総量を示す。カラムを使用して複数回の運転を実行した。図35B中の(#)は、画分を評価した運転を表す。
MiniTrapに結合可能なタンパク質を使用するアフィニティー捕捉の使用は、約7000ppmから約25~50ppmへとHCPが効率的に減少したことを示した。収率について観察されるように、VEGF165を有するカラムは、mAb1カラム及びmAb2カラムによって示されるものよりも、HCPからのMiniTrapのより高い純度を示した。
7.7 アフィニティー生成前後のVEGF MiniTrapのSECプロファイル
3つのカラム(カラム1~3)からの溶出画分のSECプロファイルを、負荷溶液中のMiniTrapのSECプロファイルと比較した。図36及び表7-5にて確認されるように、アフィニティー生成前後のMT5のSECプロファイルは非常に類似していた。
3つのカラム(カラム1~3)からの溶出画分のSECプロファイルを、負荷溶液中のMiniTrapのSECプロファイルと比較した。図36及び表7-5にて確認されるように、アフィニティー生成前後のMT5のSECプロファイルは非常に類似していた。
(表7-5)
7.8 VEGF MiniTrapの、カラム前及び後の試料の mAb1、mAb2 、及び VEGF165 への結合の動態
Biacore T200機器を使用して、動態調査を実施した。
Biacore T200機器を使用して、動態調査を実施した。
Biacore T200機器を使用するリアルタイム表面プラズモン共鳴バイオセンサを使用し、カラム1及びカラム2からの溶出液及び負荷溶液中のMiniTrapに結合するVEGF165について、平衡解離定数(KD値)を測定した。25℃で、10mMのHEPES、150mMのNaCl、3mMのEDTA、及び0.05%のv/vの界面活性剤であるTween-20、pH7.4(HBS-ET)ランニングバッファを使用して、すべての結合調査を実施した。MT5を捕捉するため、mAb1を用いてBiacoreセンサ表面をアミンカップリングにより最初に誘導した(derivitized)。結合調査の略画表示を図37に示す。
簡潔には、カラムからの溶出液及び負荷溶液をHBS-EP(Biacore)バッファ中に希釈し、約70RUの捕捉レベルにて固定化したタンパク質マトリックス全体に注入した。次いで、VEGF165を50μL/分の流速で注入した。未処理の参照表面上へ等価濃度の分析物を同時注入し、バルク屈折率バックグラウンドを減算するためにブランクセンサグラムとして機能させた。10mMグリシンを25μL/分で5分間2回注入することで、サイクルとサイクルの間にセンサチップ表面を再生させた。次いで、動態速度パラメータを決定するため、BIA評価4.0.1ソフトウェアを使用して、得られた実験用結合センサグラムを評価した。各試料のデータセットを1:1のラングミュアモデルに適合させた。これらの調査のため、最大分析結合能力(RU)及びRmax特性の適合度を局所的に選択しつつ、グローバルフィット分析プロトコルの下で結合及び解離データを分析した。この場合、ソフトウェアは単一の解離定数(kd)、会合定数(ka)、及び親和定数(Kd)を計算した。平衡解離定数はKD=kd/kaである。0.03~2nMの範囲の異なるVEGF165濃度を使用することにより、オンレートの動態、オフレートの動態、及び全体の親和性を決定した(表7-6)。動態速度定数から解離半減期(t1/2)を計算した:t1/2=ln(2)/60*Kd。25℃でのアフィニティークロマトグラフィー生成の前後に得られたVEGF165に対するMT5の結合動態パラメータを表7-6に示す。
アフィニティークロマトグラフィー工程の(1つ以上の)効果を評価するために負荷溶液と比較した、アフィニティークロマトグラフィーにより産生されたMT5の親和性(KD)、オンレート(ka、M-1s-1)及びオフレート(kd)は、異なる試料からのMT5が、動態において変化しないことを示した。VEGF MiniTrap構築物のSPRセンサグラムを図38に示す。
(表7-6)
7.9 複数の生成サイクル
7.3に示されるように、カラム1(hVEGF165)及びカラム2(mAb1)を使用して、工程7.1により得られるような回収物のクロマトグラフィー生成を実施した。カラムを、複数のクロマトグラフィーサイクルに使用した。カラムの収率は、追加の運転により有意に変化することはなかった。これは、カラムが結合能力を保持していたことを示唆している(表7-7)。
7.3に示されるように、カラム1(hVEGF165)及びカラム2(mAb1)を使用して、工程7.1により得られるような回収物のクロマトグラフィー生成を実施した。カラムを、複数のクロマトグラフィーサイクルに使用した。カラムの収率は、追加の運転により有意に変化することはなかった。これは、カラムが結合能力を保持していたことを示唆している(表7-7)。
(表7-7)
7.4に説明される方法を使用して、カラム1及びカラム2に関する負荷溶液、洗浄画分及び溶出画分のHCP計算を得た(図39)。計算された総HCPは、カラムの繰り返しの使用が、MiniTrapに結合するカラムの能力を低減しないことを示した。
7.10 アフィニティークロマトグラフィーカラムの最適化
カラム1(VEGF165)及びカラム2(mAb1)を使用して、セクション7.1にて得られるような回収物質のクロマトグラフィー生成を実施した。最適化調査のため、10mgの代わりに14mg又は45mgのVEGF165又は抗VEGF R1 mAbを2つのHiTrap NHS活性化HPアフィニティーカラム(1mL、GE Healthcare)に負荷し、カラムを閉鎖して室温で30分間カップリングさせた。上の7.2及び7.3に述べられるように、カラム調製及びMiniTrapを含む回収物の生成を実行した。洗浄画分及び溶出画分中のMT5の量を表7-8に示す。10mgと比較した、14mg又は45mgのアフィニティーカラム(VEGF165又は抗VEGF R1 mAb(mAb1))結合量は、両方のカラムからのMiniTrapの収率の増加を示す。したがって、タンパク質対カラム比を最適化することにより、又はpH、インキュベーション時間、インキュベーション温度等を変更することによって結合効率を増加させることにより、概説した方法を使用したカラム収率を向上させることができる。
カラム1(VEGF165)及びカラム2(mAb1)を使用して、セクション7.1にて得られるような回収物質のクロマトグラフィー生成を実施した。最適化調査のため、10mgの代わりに14mg又は45mgのVEGF165又は抗VEGF R1 mAbを2つのHiTrap NHS活性化HPアフィニティーカラム(1mL、GE Healthcare)に負荷し、カラムを閉鎖して室温で30分間カップリングさせた。上の7.2及び7.3に述べられるように、カラム調製及びMiniTrapを含む回収物の生成を実行した。洗浄画分及び溶出画分中のMT5の量を表7-8に示す。10mgと比較した、14mg又は45mgのアフィニティーカラム(VEGF165又は抗VEGF R1 mAb(mAb1))結合量は、両方のカラムからのMiniTrapの収率の増加を示す。したがって、タンパク質対カラム比を最適化することにより、又はpH、インキュベーション時間、インキュベーション温度等を変更することによって結合効率を増加させることにより、概説した方法を使用したカラム収率を向上させることができる。
(表7-8)
7.11 アフィニティークロマトグラフィーを伴うCEXの使用
上のセクション7.3にて述べたように、カラム1を使用してMT5発現からの細胞培養物試料を生成した。得られた溶出液を陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)カラム(HiTrap Capto S、1mL)に供した。カラムの操作条件を表7-9に示す。
上のセクション7.3にて述べたように、カラム1を使用してMT5発現からの細胞培養物試料を生成した。得られた溶出液を陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)カラム(HiTrap Capto S、1mL)に供した。カラムの操作条件を表7-9に示す。
(表7-9)
元々の/出発細胞培養物試料、アフィニティークロマトグラフィーのカラム1の溶出液、及びCEX溶出液における総HCPは、それぞれ、約230,000ng/mL、約9,000ng/mL、及び約850ng/mLであった。上に言及したように、Cygnus CHO HCP ELISAキット 3Gを使用し、HCP量を定量化決定した。
7.12 他の抗VEGFタンパク質を生成するためのアフィニティークロマトグラフィーの使用
他の抗VEGFタンパク質を生成する能力を調査するため、カラム1を評価した。この調査のため、アフリベルセプト及びVEGF結合能力を有するscFv断片を使用した。セクション7.3に述べられるように、生成プロセスを実施した。表7-10は、カラム1が、他の抗VEGFタンパク質の結合及び溶出に成功したことを実証している。
他の抗VEGFタンパク質を生成する能力を調査するため、カラム1を評価した。この調査のため、アフリベルセプト及びVEGF結合能力を有するscFv断片を使用した。セクション7.3に述べられるように、生成プロセスを実施した。表7-10は、カラム1が、他の抗VEGFタンパク質の結合及び溶出に成功したことを実証している。
(表7-10)
[実施例8]VEGF MiniTrap構築物の質量分析法に基づく特性評価
材料。実施例1にて説明されるように、アフリベルセプトからVEGF MiniTrap(MT1)を生成した。実施例7にて説明されるように、VEGF MiniTrap5(MT5)を生成した。組換えVEGF MiniTrapのコーディング領域(MT5)をシグナル配列に機能的に結合し、哺乳動物の発現ベクターにクローニングして、チャイニーズハムスター卵巣(CHO-K1)細胞へと形質移入し、12日間にわたり400μg/mLのハイグロマイシンを用いて選択した後、安定的に形質移入されたプールを単離するといった方法によりVEGF MiniTrap(MT6)を生成した。分析用のタンパク質を生成するため、CDM中で増殖させた安定したCHO細胞プールを使用した。
材料。実施例1にて説明されるように、アフリベルセプトからVEGF MiniTrap(MT1)を生成した。実施例7にて説明されるように、VEGF MiniTrap5(MT5)を生成した。組換えVEGF MiniTrapのコーディング領域(MT5)をシグナル配列に機能的に結合し、哺乳動物の発現ベクターにクローニングして、チャイニーズハムスター卵巣(CHO-K1)細胞へと形質移入し、12日間にわたり400μg/mLのハイグロマイシンを用いて選択した後、安定的に形質移入されたプールを単離するといった方法によりVEGF MiniTrap(MT6)を生成した。分析用のタンパク質を生成するため、CDM中で増殖させた安定したCHO細胞プールを使用した。
8.1 糖タンパク質の脱グリコシル化
MT1、MT2及びMT3の清澄化された回収物からの試料を、1%(w/v)のRG界面活性剤(RapiGest SF、Waters,Milford,MA)及び50mMのHEPES(pH7.9)の28.8μLの溶液に入れ、0.52mg/mLの濃度に希釈又は再構成した。これらの溶液を約95℃で2分間にわたり加熱し、50℃まで冷却させて、1.2μLのPNGase F溶液(GlycoWorks Rapid PNGase F、Waters,Milford,MA)と混合した。50℃で5分間、試料をインキュベートすることにより脱グリコシル化を完了させた。
MT1、MT2及びMT3の清澄化された回収物からの試料を、1%(w/v)のRG界面活性剤(RapiGest SF、Waters,Milford,MA)及び50mMのHEPES(pH7.9)の28.8μLの溶液に入れ、0.52mg/mLの濃度に希釈又は再構成した。これらの溶液を約95℃で2分間にわたり加熱し、50℃まで冷却させて、1.2μLのPNGase F溶液(GlycoWorks Rapid PNGase F、Waters,Milford,MA)と混合した。50℃で5分間、試料をインキュベートすることにより脱グリコシル化を完了させた。
8.2 HILIC-蛍光-ESI-MS(MS/MS)分析
蛍光と質量分析検出とを組み合わせたHILIC分離により、MT1を分析した。MT2及びMT3をHILICのみを使用して分析した。フォトダイオードアレイ及び蛍光(FLR)検出器を搭載し、Waters Synapt G2-S質量分析計(MS条件)をインターフェース接続したWaters 2D Acquity UPLCを使用してクロマトグラフィーを実施した。Waters UPLCグリカンBEHアミドカラム(150×2.1mm、1.7μm)を用いて、親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)モードの分離を使用した。カラム温度を60℃に設定し、オートサンプラー温度を5℃に設定した。注入量は50μLであった。フォトダイオードアレイスキャン範囲は190~700nmであった。FLRを、RapiFluor標識グリカンについては励起265nm、発光425nm、糖ペプチド中に存在するチロシンについては励起274nm、及び発光303nmに設定した。初期流速は0.4mL/分であり、移動相Aは100mMのギ酸アンモニウム(pH4.4)からなり、移動相Bはアセトニトリルであった。
蛍光と質量分析検出とを組み合わせたHILIC分離により、MT1を分析した。MT2及びMT3をHILICのみを使用して分析した。フォトダイオードアレイ及び蛍光(FLR)検出器を搭載し、Waters Synapt G2-S質量分析計(MS条件)をインターフェース接続したWaters 2D Acquity UPLCを使用してクロマトグラフィーを実施した。Waters UPLCグリカンBEHアミドカラム(150×2.1mm、1.7μm)を用いて、親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)モードの分離を使用した。カラム温度を60℃に設定し、オートサンプラー温度を5℃に設定した。注入量は50μLであった。フォトダイオードアレイスキャン範囲は190~700nmであった。FLRを、RapiFluor標識グリカンについては励起265nm、発光425nm、糖ペプチド中に存在するチロシンについては励起274nm、及び発光303nmに設定した。初期流速は0.4mL/分であり、移動相Aは100mMのギ酸アンモニウム(pH4.4)からなり、移動相Bはアセトニトリルであった。
8.3 MS条件
Waters Synapt G2-S質量分析計を使用し、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)実験を実施した。スキャン範囲は、正イオンモード分析及び負イオンモード分析について、質量対電荷比100~2400であった。スキャン時間は1秒であり、glu-フィブリノペプチドBを校正物(「ロックマス」)として一定に注入(2μL/分)した。120℃のソース温度、500℃の脱溶媒和温度でキャピラリー電圧を2.5kVに設定した。窒素ネブライザガスフローを700L/時間に設定した。
Waters Synapt G2-S質量分析計を使用し、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)実験を実施した。スキャン範囲は、正イオンモード分析及び負イオンモード分析について、質量対電荷比100~2400であった。スキャン時間は1秒であり、glu-フィブリノペプチドBを校正物(「ロックマス」)として一定に注入(2μL/分)した。120℃のソース温度、500℃の脱溶媒和温度でキャピラリー電圧を2.5kVに設定した。窒素ネブライザガスフローを700L/時間に設定した。
8.4 ネイティブSEC-MS
すべてのオンラインSEC-MS分析のため、ACQUITY UPLC I クラスシステム(Waters、Milford,MA)を、Q Exactive HFハイブリッド四重極Orbitrap質量分析計(Thermo Scientific、Bremen,Germany)に連結した。ACQUITY UPLC Protein BEH SECカラム(200Å、1.7μm、4.6×300mm)を30℃に設定し、タンパク質分離のためにこれを使用した。移動相はpH6.8である100mMの酢酸アンモニウムであった。各分離は0.3mL/分の流速で30分間行い、注入量を40μgに設定した。オンラインSEC-ナノ-ESI-MSデータ取得のため、以下のMSパラメータを使用した。各取得は、試料注入直後に開始して25分であった。3kVのスプレー電圧、200℃のキャピラリー温度、及び70S-レンズのRFレベルであるポジティブモードにて、脱グリコシル化された試料をイオン化した。インソースCIDを75eVに設定した。2000~8000のm/zの質量範囲を有する15Kの分解能にて、フルMSスキャンを得た。フルMSスキャンのため、100msの最大注入時間、3e6の自動ゲインコントロール目標値、10マイクロスキャンを使用した。
すべてのオンラインSEC-MS分析のため、ACQUITY UPLC I クラスシステム(Waters、Milford,MA)を、Q Exactive HFハイブリッド四重極Orbitrap質量分析計(Thermo Scientific、Bremen,Germany)に連結した。ACQUITY UPLC Protein BEH SECカラム(200Å、1.7μm、4.6×300mm)を30℃に設定し、タンパク質分離のためにこれを使用した。移動相はpH6.8である100mMの酢酸アンモニウムであった。各分離は0.3mL/分の流速で30分間行い、注入量を40μgに設定した。オンラインSEC-ナノ-ESI-MSデータ取得のため、以下のMSパラメータを使用した。各取得は、試料注入直後に開始して25分であった。3kVのスプレー電圧、200℃のキャピラリー温度、及び70S-レンズのRFレベルであるポジティブモードにて、脱グリコシル化された試料をイオン化した。インソースCIDを75eVに設定した。2000~8000のm/zの質量範囲を有する15Kの分解能にて、フルMSスキャンを得た。フルMSスキャンのため、100msの最大注入時間、3e6の自動ゲインコントロール目標値、10マイクロスキャンを使用した。
8.5 ペプチドマッピング
ペプチドマッピングのための試料調製。5mmol/Lの最終濃度まで500mmol/Lのジチオトレイトール(DTT)を加え、続いて4℃で60分間インキュベートすることにより還元を達成した。10mmol/Lの最終濃度まで500mmol/Lのヨードアセトアミド(IAM)を加え、4℃で60分間、暗所でインキュベートすることによりアルキル化を実施した。Zeba(商標)Spin 7K MWCOサイズ排除脱塩カラム(P/N89882)(Thermo Scientific、Waltham,MA)を製造業者の指示に従って使用し、変性バッファを消化バッファ(0.1mol/Lのトリス中、1mol/Lの尿素、pH7.8)と交換した。(バッファ交換後、紫外可視分光法により測定されるVEGF MiniTrapタンパク質濃度に基づき)1:18(酵素:試料)の質量比で組換えブタトリプシン(Sigmaから購入、カタログ番号03708985001)を加えた。VEGF MiniTrapタンパク質の濃度を0.5μg/μLに調整し、室温で4時間のインキュベーション中に消化を進行させた。消化が完了したときに、LC-MSグレードの水中0.1%ギ酸を1:1の体積比で加えた。分析まで、-80℃で消化物を保管した。
ペプチドマッピングのための試料調製。5mmol/Lの最終濃度まで500mmol/Lのジチオトレイトール(DTT)を加え、続いて4℃で60分間インキュベートすることにより還元を達成した。10mmol/Lの最終濃度まで500mmol/Lのヨードアセトアミド(IAM)を加え、4℃で60分間、暗所でインキュベートすることによりアルキル化を実施した。Zeba(商標)Spin 7K MWCOサイズ排除脱塩カラム(P/N89882)(Thermo Scientific、Waltham,MA)を製造業者の指示に従って使用し、変性バッファを消化バッファ(0.1mol/Lのトリス中、1mol/Lの尿素、pH7.8)と交換した。(バッファ交換後、紫外可視分光法により測定されるVEGF MiniTrapタンパク質濃度に基づき)1:18(酵素:試料)の質量比で組換えブタトリプシン(Sigmaから購入、カタログ番号03708985001)を加えた。VEGF MiniTrapタンパク質の濃度を0.5μg/μLに調整し、室温で4時間のインキュベーション中に消化を進行させた。消化が完了したときに、LC-MSグレードの水中0.1%ギ酸を1:1の体積比で加えた。分析まで、-80℃で消化物を保管した。
トリプシン消化物のLC-MS/MS分析。40℃に設定したサーモスタットカラムオーブンで囲まれたC18カラムに、オートサンプラーを用いて1つ以上の2.5μg(10μL)のペプチド消化物を負荷した。注入を待つ間、試料を7℃に維持した。98%の移動相A(水中、0.1体積%であるギ酸の画分)及び2%の移動相B(アセトニトリル中、0.1体積%であるギ酸の画分)で、0.200mL/分で一定に設定した流速で、クロマトグラフィー方法を開始した。10分間洗浄した後、45%の移動相Bを含む最終組成物に到達するように、移動相Bの含量が1分あたり0.39%の速度で増加する勾配で110分にわたりペプチドを溶出させた。次の試料を注入する前に、97%の移動相Bでカラムを15分間洗浄し、次いで98%の移動相Aで25分間、平衡化させた。運転の最初の1.5分間及び最後の5分間の溶出液は廃棄した。214nmでのUV吸収、続いてLTQ Orbitrap Elite又はDiscovery XLでの質量分析法により、クロマトグラフィーカラムから溶出したペプチドを分析した。3つのタンデムMS(MS/MS)分析及び1つのMSのみの分析のそれぞれを含む、PS8670及びRM8671試料に関する反復ペプチドマッピングデータを収集した。データ依存モードにてペプチド同定するため、MS/MS分析を実施した。このモードでは、実験のうち1つのサイクルは、1回の300m/z~2000m/zのフルMSスキャン、続いてサイクルを開始させるMSスキャンにおいて、500の最小のしきい値カウントにて検出された1番目に強いイオンから5番目に強いイオンで実施される5回の連続したMS/MS事象からなる。マイクロスキャン=3で、順次質量分析(MSn)AGCターゲットを1E4に設定した。MS/MSフラグメントを分析するため、通常スキャン速度のセントロイドモードにて、イオントラップを使用した。1E6のフルスキャンAGCターゲット及びマイクロスキャン=1で、高分解FTMS分析器(R=30,000)を使用し、プロファイルモードにてフルMSスキャンを収集した。2Daの分離幅を使用し、MS/MSのためにイオンを選択し、次いで35の正規化CIDエネルギー、0.25の活性化Q及び10m秒の活性化時間を使用する、ヘリウムガスによる衝突誘起解離(CID)によりフラグメント化した。デフォルトの電荷状態をz=2に設定した。プリカーサイオンが30秒以内に2回事象を引き起こす場合には、データ依存する質量を排除リストに45秒間配置した。排除質量幅を±1Daに設定した。割り当てられていない電荷状態には電荷状態を拒否させることが可能であった。拒否質量リストは、122.08m/z、185.94m/z、355.00m/z、371.00m/z、391.00m/z、413.30m/z、803.10m/z、1222.10m/z、1322.10m/z、1422.10m/z、1522.10m/z、1622.10m/z、1722.10m/z、1822.10m/z、及び1922.10m/zで一般的な夾雑物を含んだ。TIC非還元型ペプチドマップ及び還元型ペプチドマップを生成するため、MSのみの分析を実施した。
8.6 結果
VEGF MiniTrap構築物の構造。VEGF MiniTrap MT1、MT5及びMT6の構造を図40、図41、図43及び図44に示す。
VEGF MiniTrap構築物の構造。VEGF MiniTrap MT1、MT5及びMT6の構造を図40、図41、図43及び図44に示す。
SEC-MSを使用する最初の質量分析により、脱グリコシル化後の無処置のタンパク質レベルでの3つの分子すべての同一性が確認された(図42)。ネイティブSEC-MS分析の総イオンクロマトグラム(TIC)は、およそ12~13分間で無処置のVEGF MiniTrap分子を検出するということを実証した。TICの低分子量(LMW)領域の拡大は、3つすべてのタンパク質試料におけるLMW不純物の存在を示した。
VEGF MiniTrapのデコンボリューションされたマススペクトルはそれらの同一性を更に確認し、二量体であるMT1及びMT5(図43)及び一本鎖タンパク質であるMT6(図44)を含む試料中に存在する主要なPTMを解明のためのデータを提供した。
MT1試料の分析。3つの異なるLMW不純物であるLMW1、LMW2、及びLMW3を試験するため、MT1を含む試料のSEC-MS分析のTICから同定されたLMW種を抽出した(図45A及び図45B)。LMW1種はアフリベルセプトの切断種を含んだ。LMW2種は、MiniTrapを生成するために実施されたアフリベルセプトの切断からの試料中に存在するFc不純物を含んだ。LMW3種はMT1(二量体)分子から切断された可能性のある単量体を含んだ。
MT1試料は、アフリベルセプトを切断してMiniTrapタンパク質を形成するために使用されたFabRICATOR酵素の存在を示さなかった。当該酵素が存在する場合には、これは約11.5分及び12.5分にて検出される。MT1試料のSEC-MS分析中、こうしたピークは検出されなかった(図46)。
MT5試料の分析。2つの異なるLMW不純物であるLMW1及びLMW2の存在を試験するため、MT5を含む試料のSEC-MS分析のTICから同定されたLMW種を抽出した(図47)。
MT6試料の分析。3つの異なるLMW不純物であるLMW1、LMW2及びLMW3の存在を試験するため、MT1を含む試料のSEC-MS分析のTICから同定されたLMW種を抽出した(図48)。LMW2種はMT6の断片を含み、切断は、G4Sリンカー(配列番号111)を有するVEGF MiniTrapの断片を生成した。LMW5種はMT6の断片を含み、切断はG4Sリンカー(配列番号111)の直前又は直後に起こった。
その質量、及びWaters及びthe National Institute for Bioprocessing Research and Training(Dublin,Ireland)が先駆けとなって開発したグルコース単位値を使用したHILICクロマトグラフィー方法における溶出順により、MT6試料中のグリカンを同定した(図49A及び図49B)。
遊離チオールの定量化。VEGF MiniTrap構築物のシステイン残基は、(1つ以上の)分子内及び分子間ジスルフィド結合の形成に関与している可能性がある。又はこれらは遊離チオールとして存在している場合がある。ペプチド及びタンパク質中のスルフィド結合の存在により、タンパク質に立体構造の剛性を与えると示されてきた。様々な試薬及び分離技術によりチオールを検出することができる。非常に低いレベルの遊離チオールについての3つのVEGF MiniTrap構築物の分析を表8-1に示す。
(表8-1)
トリスルフィドの定量化。VEGF MiniTrap構築物のシステイン残基における遊離チオールと同様に、トリスルフィド結合はタンパク質の構造に影響し得る。非常に低いレベルの遊離チオールを用いた条件の下で、3つのVEGF MiniTrap構築物の分析を表8-2に示す。
(表8-2)
ヒンジ領域における鎖内ジスルフィド。ヒンジ領域内の不対合形成されたジスルフィド結合は、VEGF MiniTrap構築物の構造、機能及び安定性に影響を有し得る。VEGF MiniTrap構築物のヒンジ領域における非常に低い鎖内ジスルフィド結合又はその欠如についての3つのVEGF MiniTrap構築物の分析[THTC*PPC*PAPELLG、C*は鎖内スルフィド結合が形成され得る場所を示す](配列番号83)を、表8-3に示す。
(表8-3)
交差ジスルフィド結合及び平行ジスルフィド結合異性体の定量化。ヒンジ領域内の平行ジスルフィド結合により結合された二量体であるMT1及びMT5について、ヒンジ領域内のジスルフィド結合が交差し得る異性体が存在している可能性がある(図50)。
平行対交差ジスルフィド結合のタイプの定量化は、FabRICATOR消化分子であるMT1と比較するとMT2組換え発現タンパク質はFcヒンジ領域内にわずかに高いレベルの交差ジスルフィド架橋を有することを示した(表8-4)。
(表8-4)
翻訳後修飾(PTM)
(表8-5)
3つすべてのVEGF MiniTrap構築物中のPTMの評価は、同等のレベルのPTMを示した(表8-5)。Asn84で観察された脱アミド化は、スクシンイミドを形成する場合には約3.1~3.2%の範囲であり、アスパラギン酸/イソアスパラギン酸を形成する場合には18.9~21.9%であった。3つすべてのVEGF MiniTrap構築物について、約0.7~6.8%の範囲にて、複数のメチオニン残基(例えばMet10、Met20m、Met163及びMet192)の酸化を観察した。MT1及びMT5とは対照的にリンカーを含むMT6は、リンカー上のメチオニン残基の追加的な酸化を示した(例えば、Met245及びMet255)。MT1及びMT5中の約0.1%及び2.0%のC末端グリシン(Gly211)は、グリシンの損失を示した。これはC末端グリシンを欠いているMT6については観察されなかった。
高度な糖化最終産物の修飾は、リジン及びアルギニン糖化に関連した。VEGF MiniTrap構築物の糖化はその構造及び機能を改変することが可能であり、これは抗VEGF活性を損なわせることにつながる。
(表8-6)
3つすべてのVEGF MiniTrap構築物中の修飾の評価は、同等のレベルを示した(表8-6)。
修飾部位。セクション8.5(表8-7)に例示される還元ペプチドマッピングを使用して、セクション8.4に従い無処置の質量分析により明らかにされるように、VEGF MiniTrap構築物上の修飾部位を確認及び定量化した。ペプチド配列TNYLTHR(配列番号21)の部位T90N91の**は、切断後にアスパラギンがアスパラギン酸に変換されたことを表し、一方で、ペプチド配列QTNTIIDVVLSPSHGIELSVGEK(配列番号19)の部位N99T100に関し、*は、トリプシンによる高レベルの非特異的な切断を表す。これら2つの切断部位は、MT1及びMT5の評価中にLMW種不純物を形成することが分かった。M245Y246での切断は、固有のリンカーを有するMT3でのみ見られ、MT3調製中のLMW2種不純物の原因であった。
(表8-7)
グリコサイト占有率の定量化。N-グリコシル化は一般的なPTMである。N-グリカンの巨大不均一性(グリコシル化部位占有率)及び微小不均一性(部位特異的グリカン構造)を含む、部位特異的N-グリコシル化を特徴付けることは、糖タンパク質の生合成及び機能の理解にとって重要である。グリコシル化の程度は、タンパク質がどの程度発現されているかに応じて変化し得る。N36でのグリコシル化のレベルは、3つすべてのVEGF MiniTrapに関して類似していた(表8-8及び図51)。同様に、N68でのグリコシル化のレベルもまた、3つすべてのVEGF MiniTrapに関して類似していた(表8-8及び図52)。N123でのグリコシル化のレベルもまた、3つすべてのVEGF MiniTrapに関して類似していた(表8-8及び図53)が、MT1調製物についてはマンノース-5が上昇していることが分かった。VEGF MiniTrap構築物に関しては、Asn196でのグリコシル化は、MT1と比較すると、MT5及びMT6については低かった(表8-8及び図54)。加えて、マンノース-5もまた、MT4及びMT6調製物よりもMT1調製物について上昇した。
(表8-8)
N-グリカンの分析。N36でのグリコシル化を表8-9に示す。G2F、G2FS、G2FS2は、3つすべてのVEGF MiniTrapで見られる主要なN-グリカンであった。表8-10に示されるN68でのグリコシル化に関しては、G2F及びG2FSは、3つすべてのVEGF MiniTrapで見られる主要なN-グリカンであった。N123でのグリコシル化については表8-11に示され、G2F及びG2Sは、3つすべてのVEGF MiniTrapで見られる主要なN-グリカンであり、マンノース-5は、MT5及びMT6と比較するとMT1中で高レベルで検出された。表8-12に示されるN196でのグリコシル化については、G2、G2S、G2S2は、3つすべてのVEGF MiniTrapで見られる主要なN-グリカンであり、マンノース-5は、MT5及びMT6と比較するとMT1中で高レベルで検出された。
(表8-9)
(表8-10)
(表8-11)
(表8-12)
MT3のリンカーでのO-グリカン。MT3におけるO-グリカンを調査するため、MT3のGSリンカーを評価した。O-キシロシル化は、MT3のGSリンカー
下線をつけたセリン残基はグリコシル化されている)(配列番号98)上に位置づけられるセリン残基で見られる。O-グリカンの組成を表8-13に示す。
下線をつけたセリン残基はグリコシル化されている)(配列番号98)上に位置づけられるセリン残基で見られる。O-グリカンの組成を表8-13に示す。
(表8-13)
HILIC-FLR-MS分析。セクション8.2に説明されているように、すべてのVEGF MiniTrapに関して、HILIC-FLR-MS分析を実施した。この分析は、MT5及びMT6のN-結合グリカンが、類似しているが、MT1に関して得られたものとは異なっていたことを示した(図55は、フルスケール及び並べて表示したクロマトグラムを示し、図56はフルスケール及びオーバーレイ表示のクロマトグラムを示し、図57はフルスケールで並べて表示され、正規化したクロマトグラムを示す)。
最後に、3つすべてのVEGF MiniTrapタンパク質についてのグリコシル化%及び詳細なグリカン同定及び定量化は、表8-14及び図58A~Cにそれぞれ列挙されている。すべてのグリカン分析で観察されるように、MT5及びMT6のグリコシル化プロファイル及びマンノースレベルは類似しているが、MT1とは異なっている。
(表8-14)
[実施例9]上流培地及びフィードプロセスの最適化を使用した生成及び色定量化
(A)最適化されていないCDM(対照バイオリアクタ)
実施例5に説明されるMiniTrapの製造を利用した。
(A)最適化されていないCDM(対照バイオリアクタ)
実施例5に説明されるMiniTrapの製造を利用した。
調査工程に関する操作パラメータは、当業者に公知の通りである。
0日目の培地=CDM1、これは以下の栄養素、抗酸化剤及び金属を含んでいた。
・8~9mMの累積濃度にてシステインを加えた。
・出発培地中の金属は、1倍濃度にて以下に列挙される(濃度は種菌の追加前のものである):
- Fe=培養物1リットルあたり68~83マイクロモル
- Zn=培養物1リットルあたり6~7マイクロモル
- Cu=培養物1リットルあたり0.1~0.2マイクロモル
- Ni=培養物1リットルあたり0.5~1マイクロモル
・8~9mMの累積濃度にてシステインを加えた。
・出発培地中の金属は、1倍濃度にて以下に列挙される(濃度は種菌の追加前のものである):
- Fe=培養物1リットルあたり68~83マイクロモル
- Zn=培養物1リットルあたり6~7マイクロモル
- Cu=培養物1リットルあたり0.1~0.2マイクロモル
- Ni=培養物1リットルあたり0.5~1マイクロモル
MT1を回収する際に、図59に示される生成手順に従った。クロマトグラフィーの操作パラメータは当業者に公知である。アフィニティー捕捉の操作パラメータ(図59の工程3)、アフィニティーフロースルー(図59の工程5)、AEX(図59の工程8)、及びHIC(図59の工程9)を表9-1に概説する。実施例1.2に概説される手順を使用して、アフィニティー捕捉及びろ過工程後のアフリベルセプトのタンパク質分解性切断を実行した。
(表9-1)
表9-2は、様々なクロマトグラフィー工程を実施する際に得られたプールの色定量化を示す。5g/Lのタンパク質濃度を有するプールからの試料を使用し、色定量化を行った。
アフィニティー捕捉プールは、アフィニティー捕捉工程を実施する際に収集された溶出液を指す(図59の工程3)。酵素プールは、酵素的切断工程を実施する際に収集されたフロースルーを指す(図59の工程4)。アフィニティーフロースループールは、アフィニティーフロースルー工程を実施する際に収集されたフロースルーを指す(図59の工程5)。アフィニティーフロースルー溶出液は、アフィニティーフロースルー工程を実施する際に収集された溶出液を指す(図59の工程5)。AEXプール及びAEXストリップは、陰イオン交換クロマトグラフィー工程を実施する際に得られたフロースルー画分及びストリップされた画分を指す(図59の工程8)。HICプールは、疎水性相互作用クロマトグラフィー工程を実施する際に収集されたフロースルーを指す(図59の工程9)。
表9-2で確認される各工程は、色の低減を示す(プールのb*値における低減から観察される)。例えば、アフィニティーフロースルークロマトグラフィーを実施する際に、フロースルー画分は2.16のb*値を有する(アフィニティー捕捉工程から収集されたフロースルーに対する、2.52のb*値から低減している)。b*値における2.16から0.74への低減で観察されるように、AEX分離後のフロースルー及び洗浄液は色を更に低減させる。予想される通り、AEXカラムをストリップすることで、b*値(8.10対0.74)から確認されるように、AEX分離後のフロースルー及び洗浄液からの呈色よりも大幅に濃い黄褐色を有する試料をもたらした。最後に、HIC工程は色の更なる低減をもたらした(5g/Lのタンパク質濃度に関して、b*値は、28.5g/Lのタンパク質濃度でHICプールについて得られたb*値から正規化され得る)。
(表9-2)様々な生成工程での試料の色定量化
(B)最適化CDM(低システイン、低金属、及び抗酸化剤を増加したバイオリアクタ)
以下のプロトコルを使用し、システイン濃度の低下、金属濃度の低下、及び抗酸化剤の増加の、呈色に対する効果を評価した:
以下のプロトコルを使用し、システイン濃度の低下、金属濃度の低下、及び抗酸化剤の増加の、呈色に対する効果を評価した:
0日目の培地=CDM1
- 5~6mMの累積濃度にてシステインを加えた
・以下の累積濃度に到達するようにCDM1に抗酸化剤を加えた(濃度は種菌追加の前のものである):
- タウリン=培養物中10mM
- グリシン=培養物中10mM
- チオクト酸=培養物中0.0024mM
- ビタミンC(アスコルビン酸)=培養物中0.028mM
・出発培地中の金属を1倍レベルで以下に列挙する。
- Fe=培養物1リットルあたり68~83マイクロモル
- Zn=培養物1リットルあたり6~7マイクロモル
- Cu=培養物1リットルあたり0.1~0.2マイクロモル
- Ni=培養物1リットルあたり0.5~1マイクロモル
- 含まれるすべての金属の低減は、培地に関して、上に記載されたものの0.25倍濃度を使用
- 5~6mMの累積濃度にてシステインを加えた
・以下の累積濃度に到達するようにCDM1に抗酸化剤を加えた(濃度は種菌追加の前のものである):
- タウリン=培養物中10mM
- グリシン=培養物中10mM
- チオクト酸=培養物中0.0024mM
- ビタミンC(アスコルビン酸)=培養物中0.028mM
・出発培地中の金属を1倍レベルで以下に列挙する。
- Fe=培養物1リットルあたり68~83マイクロモル
- Zn=培養物1リットルあたり6~7マイクロモル
- Cu=培養物1リットルあたり0.1~0.2マイクロモル
- Ni=培養物1リットルあたり0.5~1マイクロモル
- 含まれるすべての金属の低減は、培地に関して、上に記載されたものの0.25倍濃度を使用
MT1試料を回収する際、図59に示される生成手順に従った。クロマトグラフィーの操作パラメータは当業者に公知である。アフィニティー捕捉、アフィニティーフロースルー、及びHICの操作パラメータを表9-1に概説する。実施例1.2に概説される手順を使用し、アフィニティー捕捉及びろ過工程後のアフリベルセプトのタンパク質分解性切断を実行した。
表9-3は、様々なクロマトグラフィー工程を実施する際に得られたプールの色定量化を示す。5g/Lのタンパク質濃度を有するプールからの試料を使用し、色定量化を行った。表9-3で確認される工程は、表9-2における工程について確認されるのと類似の生成をもたらした。
(表9-3)MiniTrapの様々な生成工程での試料の色定量化
表9-2及び表9-3と比較すると、「低システイン、低金属、及び抗酸化剤を増加したバイオリアクタの条件」は、「対照バイオリアクタの条件」(2.52のb*値)と比較して、アフィニティー捕捉プール(1.77のb*値)について色が弱かった。
160g/Lの濃度を有するMT試料は、表9-2及び表9-3に列挙される工程を使用してMTを形成する場合には、「低システイン、低金属、及び抗酸化剤を増加したバイオリアクタの条件」については13.45のb*値、「対照バイオリアクタの条件」については17.45のb*値を有すると予測される。上流培地及びフィードを最適化することにより、色に関して23%の低減が得られる。同様に、110g/Lの濃度を有するMT試料は、表9-2及び表9-3に列挙される工程を使用してMTを形成する場合には、「低システイン、低金属、及び抗酸化剤を増加したバイオリアクタの条件」については9.25のb*値、「対照バイオリアクタの条件」については12のb*値を有すると予測される。
各生成ユニット操作が色低減にどれくらい寄与しているかを理解するため、各生成プロセス中間体のb*値を、アフィニティー捕捉プールの色に対する割合として、計算した(表9-4)。
(表9-4)
AEXユニット操作は、最も大きな色低減をもたらす(b*に関して1.08~1.42の変化)。一方、HICユニット操作は追加のいくらの色低減をもたらす(b*に関して0.08~0.19の変化)。評価したユニット操作は全体的に、アフィニティー捕捉プールに存在する色の76.3%~78.2%を取り除いた。
プロテアーゼ消化により生成されたオリゴペプチド中の2-オキソ-ヒスチジンの割合及びオキソ-トリプトファンの割合について、表9-5及び表9-6にそれぞれ示されるように質量分析により測定することで、「対照バイオリアクタの条件」及び「低システイン、低金属、及び抗酸化剤を増加したバイオリアクタの条件」に関する様々な生成プロセス中間体の色もまた調査した。実施例3に述べられるように、ペプチドマッピングを実施した。
表9-5を参照すると、異なる生成工程中のプールにおけるヒスチジン酸化レベルを比較した場合、形成されたMTに関するヒスチジン酸化レベルの割合の相対的な存在量は、生成プロセスが進行するにつれてプール中で減少することが明らかである。例えば、「対照バイオリアクタの条件」中のH209については、ヒスチジン酸化レベルのパーセントは酵素的切断プールについては0.062であり、これはAEXフロースルーについては0.029に減少し、HICプールについては更に0.020に減少した。同様に、「低システイン、低金属、及び抗酸化剤を増加したバイオリアクタの条件」中のH209については、ヒスチジン酸化レベルのパーセントは酵素的切断プールについては0.039であり、これはAEXフロースルーについては0.023に減少し、HICプールについては更に0.016に減少した。したがって、生成方法により、MT中のヒスチジン酸化レベルの割合に減少がもたらされた。呈色が低減するにつれ、試料中の一部の酸化残基の存在もまた低減した。ヒスチジン酸化と同様に、「対照バイオリアクタの条件」及び「低システイン、低金属、及び抗酸化剤を増加したバイオリアクタの条件」の両方について、異なる生成工程におけるプールに関するトリプトファン酸化レベルもまた追跡調査した(表9-6)。
(表9-5)
(表9-6)
例の列挙
例示的に列挙された以下の例は、限定を意図するものではなく、当業者により理解される本願明細書に基づき、CDM及びタンパク質バリアントや黄褐色を増減させるための改変条件を用いてアフリベルセプト及びVEGF MiniTrapを含む抗VEGF組成物を産生するための追加のバリエーションが、本願明細書に沿って実施され得ることが理解されるであろう。
1.合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞において発現される抗VEGFバリアントの量が減少している抗VEGFを産生する方法であって、
(a)抗VEGFを発現するように遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)抗VEGF試料を産生するために、前記宿主細胞が抗VEGFを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)前記宿主細胞により産生されるタンパク質を回収する工程であって、抗VEGFバリアントの目標値が以下である:
i.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の鉄の累積濃度が約55.0μM以下である、
ii.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の銅の累積濃度が約0.8μM以下である、
iii.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中のニッケルの累積濃度が約0.4μM以下である、
iv.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の亜鉛の累積濃度が約56.0μM以下である、
v.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中のシステインの累積濃度が約10.0mM以下である、並びに/又は
vi.バリアントの前記目標値が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10mM、複数の抗酸化剤が加えられる場合には総抗酸化剤が約30mM以下の、前記CDM中の抗酸化剤の累積濃度を加えることで得られる、回収する工程と
を含む、方法。
2.バリアントの前記目標値が、約20%未満の抗VEGFバリアントを含むタンパク質である、請求項1に記載の方法。
3.前記CDM中の鉄の前記累積濃度が約55.0μM以下である、請求項1に記載の方法。
4.前記CDM中の銅の前記累積濃度が約0.8μM以下である、請求項1に記載の方法。
5.前記CDM中のニッケルの前記累積濃度が約0.4μM以下である、請求項1に記載の方法。
6.前記CDM中の亜鉛の前記累積濃度が約56.0μM以下である、請求項1に記載の方法。
7.前記CDM中のシステインの前記累積濃度が約10.0mM以下である、請求項1に記載の方法。
8.前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10mM、複数の抗酸化剤が加えられる場合には総抗酸化剤が約30mM以下である、請求項1に記載の方法。
9.前記宿主細胞が、CHO、NS0、Sp2/0、胎児腎細胞、及びBHKからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
10.前記清澄化された回収物が1種以上の抗VEGFバリアントを含み、前記バリアントが少なくとも1つの酸化アミノ酸残基を有する、請求項1に記載の方法。
11.前記酸化アミノ酸残基が、メチオニン、トリプトファン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
12.前記酸化アミノ酸残基がヒスチジンである、請求項11に記載の方法。
13.前記酸化アミノ酸残基がトリプトファンである、請求項11に記載の方法。
14.前記抗VEGFバリアントが、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、及びこれらの組合せからなる群から選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む、請求項1に記載の方法。
15.前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、請求項1に記載の方法。
16.(b)の前記抗VEGF試料が黄褐色を有し、前記色がCIEのL*、a*、b*色空間で特徴付けられ、抗VEGFの濃度が5.0g/Lに正規化されるときにL*は約70~約99、a*は約0、b*は約20以下である、請求項1に記載の方法。
17.(b)の前記黄褐色が、以下:
a.欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
b.欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
c.欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
d.欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;及び
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
のように特徴付けられ、
清澄化された回収物からの抗VEGFのタンパク質濃度が5.0g/Lに正規化される、
請求項1に記載の方法。
18.合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されたMiniTrapを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するように遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記宿主細胞が前記アフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程と、
(d)前記清澄化された回収物からのアフリベルセプトを第1捕捉クロマトグラフィーに結合させる工程と、
(e)工程(d)の前記アフリベルセプトを溶出させ、前記アフリベルセプトを、そのFcドメインを除去するために酵素的切断に供し、それによってMiniTrapを形成する工程であって、前記溶出液の色が以下:
a.欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
b.欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
c.欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
d.欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;及び
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
のように特徴付けられる、回収する工程と
を含み、
CIEのL*、a*、b*色空間において、L*が約70~約99、a*が約0、b*が約20以下であり、アフリベルセプトの濃度が5.0g/Lに正規化されている、
方法。
19.特定の目標BY値を有する前記回収物が、以下の条件:
i.約55.0μM以下である、前記CDM中の鉄の累積濃度;
ii.約0.8μM以下である、前記CDM中の銅の累積濃度;
iii.約0.4μM以下である、前記CDM中のニッケルの累積濃度;
iv.約56.0μM以下である、前記CDM中の亜鉛の累積濃度;
v.10.0mM未満である、前記CDM中のシステインの累積濃度;及び/又は
vi.前記CDMが抗酸化剤を含み、抗酸化剤の累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について、約0.001mM~約10.0mMである
の下で、前記CDMを使用することにより得られる、請求項18に記載の方法。
20.前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、請求項19に記載の方法。
21.前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について約0.001mM~約10.0mMであり、すべての抗酸化剤の累積濃度が、約30.0mM以下である、請求項19に記載の方法。
22.金属濃度が低下していない前記CDM中で培養されたMiniTrapと比較して、前記CDM中の金属濃度を0.5倍に低下させることにより、力価の上昇を伴いながら色が低減した、請求項1又は19に記載の方法。
23.合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されたMiniTrapの産生を増加させ、かつMiniTrap試料の色を低減させる方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するために遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記宿主細胞がアフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程であって、
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が約55.0μM以下である;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が約0.8μM以下である;
iii.前記CDM中のニッケルの累積濃度が約0.4μM以下である;
iv.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が約56μM以下である;
v.前記CDM中のシステインの累積濃度が10mM未満である;及び/又は
vi.任意の単一の抗酸化剤について、約0.001mM~約10.0mMである累積濃度で、前記CDM中に1種以上の抗酸化剤を含む、
培養する工程と、
(c)アフリベルセプトを含む回収物を形成する前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程と、
(d)前記清澄化された回収物からのアフリベルセプトを第1捕捉クロマトグラフィーに結合させる工程と、
(e)工程(d)の前記アフリベルセプトを溶出させ、前記アフリベルセプトを、そのFcドメインを除去するために酵素的切断に供し、それによってMiniTrapを形成する工程と
を含む、方法。
24.前記回収物中のタンパク質の濃度が5.0g/Lに正規化されるときに、前記の力価は増加するが、前記試料の色は増加しない、請求項23に記載の方法。
25.前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10.0mMであり、すべての抗酸化剤の累積濃度が、約30.0mM以下である、請求項23に記載の方法。
26.前記回収物中のタンパク質の濃度が5.0g/Lに正規化されるときに、前記試料の色のBY値がおよそのBY3よりも大きい、請求項24に記載の方法。
27.(i)~(vi)の濃度が維持されていない前記CDM中で培養されたMiniTrapと比較すると、前記試料の色が、約45%たけ低減されたb*値を有する、請求項23に記載の方法。
28.前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、請求項23に記載の方法。
29.前記CDMが、ウリジン、マンガン、ガラクトース、又はこれらの組合せを含む、請求項23に記載の方法。
30.力価、生存細胞濃度、生存率、アンモニア、又は浸透圧に対する影響が最小限である、請求項23に記載の方法。
例示的に列挙された以下の例は、限定を意図するものではなく、当業者により理解される本願明細書に基づき、CDM及びタンパク質バリアントや黄褐色を増減させるための改変条件を用いてアフリベルセプト及びVEGF MiniTrapを含む抗VEGF組成物を産生するための追加のバリエーションが、本願明細書に沿って実施され得ることが理解されるであろう。
1.合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞において発現される抗VEGFバリアントの量が減少している抗VEGFを産生する方法であって、
(a)抗VEGFを発現するように遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)抗VEGF試料を産生するために、前記宿主細胞が抗VEGFを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)前記宿主細胞により産生されるタンパク質を回収する工程であって、抗VEGFバリアントの目標値が以下である:
i.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の鉄の累積濃度が約55.0μM以下である、
ii.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の銅の累積濃度が約0.8μM以下である、
iii.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中のニッケルの累積濃度が約0.4μM以下である、
iv.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中の亜鉛の累積濃度が約56.0μM以下である、
v.バリアントの前記目標値が、前記CDMを使用することにより得られ、前記CDM中のシステインの累積濃度が約10.0mM以下である、並びに/又は
vi.バリアントの前記目標値が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10mM、複数の抗酸化剤が加えられる場合には総抗酸化剤が約30mM以下の、前記CDM中の抗酸化剤の累積濃度を加えることで得られる、回収する工程と
を含む、方法。
2.バリアントの前記目標値が、約20%未満の抗VEGFバリアントを含むタンパク質である、請求項1に記載の方法。
3.前記CDM中の鉄の前記累積濃度が約55.0μM以下である、請求項1に記載の方法。
4.前記CDM中の銅の前記累積濃度が約0.8μM以下である、請求項1に記載の方法。
5.前記CDM中のニッケルの前記累積濃度が約0.4μM以下である、請求項1に記載の方法。
6.前記CDM中の亜鉛の前記累積濃度が約56.0μM以下である、請求項1に記載の方法。
7.前記CDM中のシステインの前記累積濃度が約10.0mM以下である、請求項1に記載の方法。
8.前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10mM、複数の抗酸化剤が加えられる場合には総抗酸化剤が約30mM以下である、請求項1に記載の方法。
9.前記宿主細胞が、CHO、NS0、Sp2/0、胎児腎細胞、及びBHKからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
10.前記清澄化された回収物が1種以上の抗VEGFバリアントを含み、前記バリアントが少なくとも1つの酸化アミノ酸残基を有する、請求項1に記載の方法。
11.前記酸化アミノ酸残基が、メチオニン、トリプトファン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
12.前記酸化アミノ酸残基がヒスチジンである、請求項11に記載の方法。
13.前記酸化アミノ酸残基がトリプトファンである、請求項11に記載の方法。
14.前記抗VEGFバリアントが、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、及びこれらの組合せからなる群から選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む、請求項1に記載の方法。
15.前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、請求項1に記載の方法。
16.(b)の前記抗VEGF試料が黄褐色を有し、前記色がCIEのL*、a*、b*色空間で特徴付けられ、抗VEGFの濃度が5.0g/Lに正規化されるときにL*は約70~約99、a*は約0、b*は約20以下である、請求項1に記載の方法。
17.(b)の前記黄褐色が、以下:
a.欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
b.欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
c.欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
d.欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;及び
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
のように特徴付けられ、
清澄化された回収物からの抗VEGFのタンパク質濃度が5.0g/Lに正規化される、
請求項1に記載の方法。
18.合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されたMiniTrapを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するように遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記宿主細胞が前記アフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程と、
(c)前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程と、
(d)前記清澄化された回収物からのアフリベルセプトを第1捕捉クロマトグラフィーに結合させる工程と、
(e)工程(d)の前記アフリベルセプトを溶出させ、前記アフリベルセプトを、そのFcドメインを除去するために酵素的切断に供し、それによってMiniTrapを形成する工程であって、前記溶出液の色が以下:
a.欧州の色標準BY2より黄褐色ではない;
b.欧州の色標準BY3より黄褐色ではない;
c.欧州の色標準BY4より黄褐色ではない;
d.欧州の色標準BY5より黄褐色ではない;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;及び
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
のように特徴付けられる、回収する工程と
を含み、
CIEのL*、a*、b*色空間において、L*が約70~約99、a*が約0、b*が約20以下であり、アフリベルセプトの濃度が5.0g/Lに正規化されている、
方法。
19.特定の目標BY値を有する前記回収物が、以下の条件:
i.約55.0μM以下である、前記CDM中の鉄の累積濃度;
ii.約0.8μM以下である、前記CDM中の銅の累積濃度;
iii.約0.4μM以下である、前記CDM中のニッケルの累積濃度;
iv.約56.0μM以下である、前記CDM中の亜鉛の累積濃度;
v.10.0mM未満である、前記CDM中のシステインの累積濃度;及び/又は
vi.前記CDMが抗酸化剤を含み、抗酸化剤の累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について、約0.001mM~約10.0mMである
の下で、前記CDMを使用することにより得られる、請求項18に記載の方法。
20.前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、請求項19に記載の方法。
21.前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について約0.001mM~約10.0mMであり、すべての抗酸化剤の累積濃度が、約30.0mM以下である、請求項19に記載の方法。
22.金属濃度が低下していない前記CDM中で培養されたMiniTrapと比較して、前記CDM中の金属濃度を0.5倍に低下させることにより、力価の上昇を伴いながら色が低減した、請求項1又は19に記載の方法。
23.合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されたMiniTrapの産生を増加させ、かつMiniTrap試料の色を低減させる方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するために遺伝子改変された前記宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記宿主細胞がアフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程であって、
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が約55.0μM以下である;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が約0.8μM以下である;
iii.前記CDM中のニッケルの累積濃度が約0.4μM以下である;
iv.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が約56μM以下である;
v.前記CDM中のシステインの累積濃度が10mM未満である;及び/又は
vi.任意の単一の抗酸化剤について、約0.001mM~約10.0mMである累積濃度で、前記CDM中に1種以上の抗酸化剤を含む、
培養する工程と、
(c)アフリベルセプトを含む回収物を形成する前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程と、
(d)前記清澄化された回収物からのアフリベルセプトを第1捕捉クロマトグラフィーに結合させる工程と、
(e)工程(d)の前記アフリベルセプトを溶出させ、前記アフリベルセプトを、そのFcドメインを除去するために酵素的切断に供し、それによってMiniTrapを形成する工程と
を含む、方法。
24.前記回収物中のタンパク質の濃度が5.0g/Lに正規化されるときに、前記の力価は増加するが、前記試料の色は増加しない、請求項23に記載の方法。
25.前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤については約0.001mM~約10.0mMであり、すべての抗酸化剤の累積濃度が、約30.0mM以下である、請求項23に記載の方法。
26.前記回収物中のタンパク質の濃度が5.0g/Lに正規化されるときに、前記試料の色のBY値がおよそのBY3よりも大きい、請求項24に記載の方法。
27.(i)~(vi)の濃度が維持されていない前記CDM中で培養されたMiniTrapと比較すると、前記試料の色が、約45%たけ低減されたb*値を有する、請求項23に記載の方法。
28.前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、請求項23に記載の方法。
29.前記CDMが、ウリジン、マンガン、ガラクトース、又はこれらの組合せを含む、請求項23に記載の方法。
30.力価、生存細胞濃度、生存率、アンモニア、又は浸透圧に対する影響が最小限である、請求項23に記載の方法。
Claims (29)
- 合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されるアフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するように遺伝子改変された宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記宿主細胞が前記アフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程であって、前記CDM中のニッケルの累積濃度が、0.4μM以下または0.4μMであり、かつ以下:
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が、55.0μM以下である;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が、0.8μM以下である;
iii.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が、56.0μM以下である;
iv.前記CDM中のシステインの累積濃度が、10.0mM以下である;及び
v.前記CDMが抗酸化剤を含み、抗酸化剤の累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について、0.001mM~10.0mMである
の1つまたは複数である、工程
と、
(c)前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程であって、回収物が、欧州の色標準BY7の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色を有し、アフリベルセプトの濃度が、5.0g/Lである、工程
と
を含む、方法。 - 前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、請求項1に記載の方法。
- 前記CDM中の抗酸化剤の前記累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について0.001mM~10.0mMであり、すべての抗酸化剤の累積濃度が、30.0mMであるか、30.0mM未満である、請求項1に記載の方法。
- アフリベルセプトの力価、生存細胞濃度、生存率、アンモニア、又は浸透圧が実質的に変化しない、請求項1に記載の方法。
- 前記宿主細胞が、CHO、NS0、Sp2/0、胎児腎細胞、及びBHKからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記回収物が1種以上のアフリベルセプトバリアントを含み、前記バリアントが少なくとも1つの酸化アミノ酸残基を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記酸化アミノ酸残基が、メチオニン、トリプトファン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
- 前記酸化アミノ酸残基がヒスチジンである、請求項7に記載の方法。
- 前記酸化アミノ酸残基がトリプトファンである、請求項7に記載の方法。
- 前記アフリベルセプトバリアントが、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、及びこれらの組合せからなる群から選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む、請求項6に記載の方法。
- 前記抗酸化剤が、タウリン、ヒポタウリン、グリシン、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せである、請求項1に記載の方法。
- 合成培地(CDM)中で培養された宿主細胞から回収されるアフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)前記宿主細胞が前記アフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記CDM中で前記宿主細胞を培養する工程であって、前記CDM中のニッケルの累積濃度が、0.4μM以下または0.4μMであり、かつ以下:
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が、55.0μM以下である;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が、0.8μM以下である;
iii.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が、56.0μM以下である;
iv.前記CDM中のシステインの累積濃度が、10.0mM以下である;及び
v.前記CDMが抗酸化剤を含み、抗酸化剤の累積濃度が、任意の単一の抗酸化剤について、0.001mM~10.0mMである
の1つまたは複数である、工程と、
(c)前記宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程であって、回収物が、欧州の色標準BY7の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色を有し、アフリベルセプトの濃度が、5.0g/Lである、工程と
を含む、
方法。 - 合成培地(CDM)が添加された細胞培養培地中で培養された哺乳動物宿主細胞から回収されるアフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するように遺伝子改変された哺乳動物宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記哺乳動物宿主細胞が前記アフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記哺乳動物宿主細胞を培養する工程であって、前記条件が、前記CDM中のニッケルの累積濃度が、0.25μM~0.4μMであり、かつ以下:
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が、34μM~41.5μMである;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が、0.05μM~0.1μMである;
iii.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が、3μM~3.5μMである;
iv.前記CDM中のシステインの累積濃度が、6mM~7mMである;及び
v.前記CDMが抗酸化剤を含み、前記抗酸化剤が、ヒポタウリン、タウリン、およびグリシンを含み、ヒポタウリンの累積濃度が1.0mM~7.5mMであり、タウリンの累積濃度が1.0mM~7.5mMであり、グリシンの累積濃度が2.0mM~9.5mMである、
工程
と、
(c)前記哺乳動物宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程
と
を含む、方法。 - アフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを、合成培地(CDM)が添加された細胞培養培地中の哺乳動物宿主細胞において発現させる工程であって、前記CDM中のニッケルの累積濃度が、0.25μM~0.4μMであり、かつ以下:
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が、34μM~41.5μMである;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が、0.05μM~0.1μMである;
iii.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が、3μM~3.5μMである;
iv.前記CDM中のシステインの累積濃度が、6mM~7mMである;及び
v.前記CDMが抗酸化剤を含み、前記抗酸化剤が、ヒポタウリン、タウリン、およびグリシンを含み、ヒポタウリンの累積濃度が1.0mM~7.5mMであり、タウリンの累積濃度が1.0mM~7.5mMであり、グリシンの累積濃度が2.0mM~9.5mMである、
工程
と、
(b)前記哺乳動物宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程
と
を含む、方法。 - 前記回収物が、欧州の色標準BY2の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色を有し、アフリベルセプトの濃度が、5.0g/Lである、請求項13または14に記載の方法。
- 前記抗酸化剤が、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せをさらに含む、請求項15に記載の方法。
- すべての抗酸化剤の累積濃度が、30.0mMであるか、30.0mM未満である、請求項15に記載の方法。
- アフリベルセプトの力価、生存細胞濃度、生存率、アンモニア、又は浸透圧が変化しない、請求項13または14に記載の方法。
- 前記哺乳動物宿主細胞が、CHO、NS0、Sp2/0、胎児腎細胞、及びBHKからなる群から選択される、請求項13または14に記載の方法。
- 前記回収物が1種以上のアフリベルセプトバリアントを含み、前記バリアントが少なくとも1つの酸化アミノ酸残基を有する、請求項13または14に記載の方法。
- 前記酸化アミノ酸残基が、メチオニン、トリプトファン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
- 前記酸化アミノ酸残基がヒスチジンである、請求項21に記載の方法。
- 前記酸化アミノ酸残基がトリプトファンである、請求項21に記載の方法。
- 前記アフリベルセプトバリアントが、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、及びこれらの組合せからなる群から選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む、請求項20に記載の方法。
- 前記抗酸化剤が、チオクト酸、グルタチオン、コリン、ヒドロコルチゾン、ビタミンC、ビタミンE、又はこれらの組合せをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
- 前記回収物が、
a.欧州の色標準BY2の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
b.欧州の色標準BY3の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
c.欧州の色標準BY4の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
d.欧州の色標準BY5の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;または
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
である色を有し、かつ
前記回収物中のアフリベルセプトの濃度が5.0g/Lである、
請求項13または14に記載の方法。 - 前記回収物の色がCIEのL * 、a * 、b * 色空間で特徴付けられ、アフリベルセプトの濃度が5.0g/LであるときにL * は70~99、a * は0、b * は20であるかまたは20未満である、請求項26に記載の方法。
- 合成培地(CDM)が添加された細胞培養培地中で培養された哺乳動物宿主細胞から回収されるアフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを発現するように遺伝子改変された哺乳動物宿主細胞を提供する工程と、
(b)前記哺乳動物宿主細胞が前記アフリベルセプトを発現する好適な条件の下で、前記哺乳動物宿主細胞を培養する工程であって、前記条件が、前記CDM中のニッケルの累積濃度が、0.25μM~0.4μMであり、かつ以下:
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が、34μM~41.5μMである;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が、0.05μM~0.1μMである;
iii.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が、3μM~3.5μMである;
iv.前記CDM中のシステインの累積濃度が、6mM~7mMである;及び
v.前記CDMが抗酸化剤を含み、前記抗酸化剤が、ヒポタウリン、タウリン、およびグリシンを含み、ヒポタウリンの累積濃度が1.0mM~7.5mMであり、タウリンの累積濃度が1.0mM~7.5mMであり、グリシンの累積濃度が2.0mM~9.5mMである、
工程と、
(c)前記哺乳動物宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程であって、前記回収物の色が:
a.欧州の色標準BY2の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
b.欧州の色標準BY3の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
c.欧州の色標準BY4の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
d.欧州の色標準BY5の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;または
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
であり、前記アフリベルセプトの濃度が5.0g/Lである、回収する工程と
を含む、
方法。 - アフリベルセプトを産生する方法であって、
(a)アフリベルセプトを、合成培地(CDM)が添加された細胞培養培地中の哺乳動物宿主細胞において発現させる工程であって、前記CDM中のニッケルの累積濃度が、0.25μM~0.4μMであり、かつ以下:
i.前記CDM中の鉄の累積濃度が、34μM~41.5μMである;
ii.前記CDM中の銅の累積濃度が、0.05μM~0.1μMである;
iii.前記CDM中の亜鉛の累積濃度が、3μM~3.5μMである;
iv.前記CDM中のシステインの累積濃度が、6mM~7mMである;及び
v.前記CDMが抗酸化剤を含み、前記抗酸化剤が、ヒポタウリン、タウリン、およびグリシンを含み、ヒポタウリンの累積濃度が1.0mM~7.5mMであり、タウリンの累積濃度が1.0mM~7.5mMであり、グリシンの累積濃度が2.0mM~9.5mMである、
工程と、
(b)前記哺乳動物宿主細胞により産生されるアフリベルセプトを回収する工程であって、前記回収物の色が:
a.欧州の色標準BY2の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
b.欧州の色標準BY3の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
c.欧州の色標準BY4の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
d.欧州の色標準BY5の黄褐色と同じかまたはより低減された黄褐色;
e.欧州の色標準でBY2とBY3の間;または
f.欧州の色標準でBY2とBY4の間
であり、前記アフリベルセプトの濃度が5.0g/Lである、回収する工程と
を含む、
方法。
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