JPS6114198B2 - - Google Patents
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Description
本発明は燃料添加剤、それを含む石油燃料油及
びニツケル及びコバルト基合金の腐食減少方法に
関するものであり、さらに詳しくはアルカリ金属
及びバナジウム汚染物が存在することによる高温
ガス流における金属合金の熱間腐蝕を減少させる
方法に関するものである。 ガスターブン用ブレード及び羽根を鋳造しまた
は鍛造する材料として高温に耐えるニツケル母体
超合金及びコバルト母体超合金が使用される。タ
ービン中のガス流は15%程度の酸素を含有し、そ
の入口温度はたとえば926.7〜1260℃(1700〜
2300〓)の程度であり、最初の段階のブレード及
び羽根の表面温度は平均899℃(1650〓)にな
り、頂点では約954℃(1750〓)に達する。この
ように比較的高速の酸化性燃焼ガスの流れは苛酷
な条件であるので、部品は高温に耐える超合金か
らできている必要がある。 原油から高温留分までのいろいろな等級の石油
燃料がガスタービンに使用でき、その中に含まれ
ている微量の不純物がガス流の一部となり、ガス
流にさらされる物質が腐蝕される問題が生じる。
燃料中のアルカリ金属(ナトリウム及びカリウ
ム)及びバナジウムなどの汚染物がこのような腐
蝕の問題を生じることが知られている。高い等級
の燃料油、たとえば高温留分は通常少い量の汚染
物を含有する。アルカリ金属の汚染物は通常可溶
性の塩化物塩として存在するのでアルカリ金属の
濃度を減少させるためには主として蒸留操作の前
後において水洗が行わる。高温部分における腐蝕
を最小に保つためにはガスタービンの燃料の規格
をアルカリ金属及びバナジウムの両方とも
0.5ppm以下に保つようにしなければならない。
このようにして高温における汚染物を減少させる
方法は、より不純物の多い低留分、残油及び原油
の製造よりはるかに多くの処理操作を必要とする
ので費用がかかり、この費用はブレード、羽根及
び他の部品、特に最初の段階におけるものの交換
費用と釣合う。 ガス流の温度を減少させることによつても腐蝕
速度を減少させることができるが、その低温にし
た場合のガスタービンの効率の低下と経済的に見
合うものでなければならない。アルカリ金属汚染
物は燃料以外の源からもガス流中に混入すること
に注意すべきである。アルカリ金属塩は当然のこ
とながら塩水の操作環境にも存在する。これらの
塩は海洋装置、海岸または塩分の多い環境に設置
した装置における燃焼空気または燃焼の冷却水に
も存在する。 (1)アルカリ金属及び(2)バナジウムの高温におけ
る個々の腐蝕機構を研究した結果これらの汚染物
による腐蝕を減小させるのに別の有用な方法があ
ることを発見した。燃焼または入口空気中のアル
カリ金属は燃焼工程に導入され、燃料中に通常存
在するイオウと一緒になつてアルカリ金属硫酸塩
(たとえばNa2SO4)を生成する。これらの硫酸塩
は高温の合金部材と接触した場合、硫化として知
られている機構によつて劣化する。ガス流中に金
属酸化物(たとえばCr2O3)を提供するためにク
ロム及びある種の他の金属元素化合物を添加する
ことが、前述の硫化によるコーテイングしたまた
はコーテイングしない超合金部材の腐蝕を減少さ
せまたは防止するのに効果的であることは先行技
術に記載されている。 酸化クロムがバナジウム汚染燃料による劣化ま
たは腐蝕を防止するのにも効果的であるとは紹介
されていず、実際にたとえば数ppmのバナジウ
ムを含有する燃料から得られるガス流に酸化クロ
ムだけを加えた場合には許容できないほどの品質
劣化が起きる。超合金の品質劣化は違つた機構に
よつて生じ、大半はこのバナジウムの汚染による
著しい酸化に帰因する。燃料中のバナジウムは酸
化されて熔融状態の五酸化バナジウム(融点690
℃)を生成する。この五酸化バナジウムの熔融物
をタービン用ブレード及び羽根またはボイラーチ
ユーブなどの高温の金属表面にさらした場合に
は、合金の急激な酸化が起こる。しかしながらバ
ナジウムの汚染によるこの酸化変質はマグネシウ
ム化合物をガス流に導入することによつて解消さ
れることが知られている。高温のガス流中で生成
する酸化マグネシウムは五酸化バナジウムと反応
してマグネシウム・オルソバナデート(3MgO・
V2O5)を生成すると考えられ、この化合物はガス
タービン及びボイラーの通常の操作温度において
超合金に対して無害である。ナトリウム及びカリ
ウムなどのアルカリ金属汚染物も存在する場合に
は、マグネシウム添加物の効果は著しく減小す
る。 従つて比較的高濃度のバナジウム汚染物を含有
する燃料から水処理によつてアルカリ金属汚染物
をナトリウムが変質進行に助成しない程度の量に
なるまで除去する。通常ガスタービン燃焼器に入
れられる燃料はナトリウム+カリウムが0.5ppm
以下になるように定められる。燃料中またはさら
に重要なこととしてはガス流中におけるアルカリ
金属汚染物の量はバナジウムが燃料中における上
限の0.5ppmを越える場合にさらに臨界的とな
る。高温部分の合金の腐蝕の程度はアルカリ金属
及びバナジウムの両方がそれぞれ0.5ppmより高
い濃度で存在する場合、それぞれ単独で存在する
場合の腐蝕の程度の単なる和より数段大きくな
る。この望ましくない腐蝕の相乗作用は研究する
ことが難かしいが、非常に腐蝕性の低融点のナト
リウムバナデートが生成するためであると考えら
れる。このように腐蝕の速度が増進することはし
ばしば経験することである。より低融点の腐蝕性
化合物はより多くのガスタービンの部材を腐蝕さ
せる。 米国特許第3581491号はアルカリ金属塩を含有
するガス流をクロム、錫、サマリウム及びコロン
ビウムの酸化物で処理することによつてガスター
ビンエンジンにおけるニツケル母体及びコバルト
母体合金の硫化による腐蝕を防止する方法を記載
している。 R.C.Farmer著の「Rx for Sodium
Sulfidation」(1974年9月−10月、第15巻第5号
のGas Turbine Internationalの第32−35頁)と
題する記事にはガスタービンにおける高温ガス流
のナトリウム汚染による硫化による腐蝕の防止剤
としてのCr2O3が記載されており、燃料に可溶性
の溶媒中におけるクロム含有有機化合物を燃料に
加えることによる硬化を記載している。 S.Y.Lee,W.E.Young及びG.Vermeg著の
「Evaluation of Additives for Prevention of
High Temperature Corrosion of Super Alloys
in GasTurbines」(ASMEの会報であるJournal
of Engineering For Power,Vol.95,SeriesA,
No.4,第333〜339頁,1973年10月)と題する記事
にはバナジウムによる腐蝕を減少させるためのマ
グネシウムを含むある種の添加剤を記載してい
る。 S.Y.Lee,W.E.Young及びC.E.Hussy著の
「Environmental Effects on the High−
TemperatureCorrosion of Super Alloys in
Present and Future Gas Turbines」(ASMEの
会報であるJournal of Engineering for Power,
Vol.94,Series A,No.2,第149−153頁,1972
年4月)と題する記事には燃料中における汚染物
によるある種の超合金の高温における腐蝕の問題
が記載されている。 F.J.Wall及びS.T.Michael著の「Effect of
sulfate Salts on Corrosion Resistance of Gas
Turbine Alloys」(Hot Corrosion Problems
Associatedwith Gas Turbines,ASTM Special
Technical Publication No.421第223〜245頁,
1967)と題する記事には低融点の共融点を形成す
る硫酸マグネシウム及び硫酸ナトリウムにさらし
た合金についての腐蝕テストの結果を記載してい
る。 本発明の主な目的は比較的高濃度のアルカリ金
属塩及びバナジウム化合物を不純物として含有す
る石油燃料に添加し、燃焼室またはガスタービン
部材の超合金にぶつかる高温ガス流中の前記不純
物の存在によつて起こる腐蝕を防止させるための
組成物を提供するものである。 本発明の別の目的は比較的高い濃度のナトリウ
ム及びバナジウムを含有する石油燃料、特に
0.5ppmより高い濃度のナトリウム+カリウム及
び0.5ppmより高い濃度のバナジウムを含有する
高い等級の原油を燃焼することによつて生成する
ガス流によつてタービンの羽根及びブレードが変
質する速度を弱める方法を提供するものである。 本発明によればアルカリ金属及びバナジウムで
汚染された石油燃料用添加剤組成物は石油燃料に
可溶性の石油燃料留出油溶媒及び油溶性有機塩の
形態のクロム及びマグネシウムの溶液から成る。 本発明の別の目的は0.5ppmより高いアルカリ
金属及び0.5ppmより高いバナジウムを含有する
石油燃料油において、前記燃料油が前記燃料油を
燃焼させることによつて生成するガス流による金
属の腐食を防止または減少させるのに有効量の油
溶性有機塩形態のクロム及びマグネシウムを含有
する石油燃料油を提供するにある。 本発明にはさらにアルカリ金属汚染物及びバナ
ジウム汚染物を含有する石油燃料油の燃焼生成物
を含有する高温ガス流によるニツケル基合金及び
コバルト基合金の腐食を減少させる方法におい
て、燃料油にクロムの油溶性有機塩及びマグネシ
ウムの油溶性有機塩を添加することを特徴とする
ニツケル基合金及びクロム基合金の腐食減少方法
が含まれる。 燃料油を燃焼させた場合、添加剤組成物の油溶
性有機塩の形態のクロム及びマグネシウムは高温
ガス流中にクロム及びマグネシウムの酸化物を提
供する。これらの酸化物の組合わせは燃料油中の
比較的多量のナトリウム及びバナジウム、代表的
にはSaudi原油中のナトリウム及びバナジウム
(3ppmのナトリウム及び5ppmのバナジウム)の
組合わせの存在によつて起こされる急速な腐蝕を
防止しまたは減小させる。すなわちSaudi原油ま
たは他の経済的な0.5ppm以上のアルカリ金属及
び0.5ppm以上のバナジウムを含有する燃料を燃
焼させてガスタービンを駆動させるガス流として
使用する場合、本発明の組成物を添加することに
よつて、ニツケル基またはコバルト基超合金から
作られてているコーテイングしたまたはコーテイ
ングしていないブレード、羽根または他の部材の
腐蝕または変質を減少できる。 本発明によれば、0.5ppmより高い濃度のアル
カリ金属(ナトリウム+カリウム)及び0.5ppm
より高い濃度のバナジウムを含有する石油燃料を
燃焼させることによつて得られるガス流にさらす
ことによるニツケル基及びコバルト基超合金の変
質は燃焼の前に油溶性の有機塩形態のクロム化合
物及び可溶性マグネシウム化合物の組合わせを燃
料油に添加することによつて減少させることが発
見された。水洗操作はアルカリ金属の濃度を
0.5ppmより低い濃度に減少させる方法としては
比較的簡便で経済的な方法ではあるが(なぜなら
ばアルカリ金属は水溶性の塩として存在する)、
容易に入手できる洗浄水はそれ自体アルカリ金属
塩で汚染されている可能性があり、従つてその場
合効果的な水洗操作の支障となる。すでに洗浄し
た燃料もタンクカー、タンク及びパイプラインを
海水で洗浄することによつて残留するアルカリ金
属塩で汚染することがある。飲用に適した洗浄水
が無い場合において、数種の軽質アラビア原油、
特に0.5ppm以上のナトリウム+カリウム及び
0.5ppm以上のバナジウムを含有するサウジ
(Saudi)原油などの燃料油を使用する際に、高
温での腐蝕を減少させることができれば非常に望
ましい。 クロム及びマグネシウムの両方が添加され、好
ましくは不純物で汚染した燃料油に溶解される。
マグネシウムはナフテン酸マグネシウムまたはス
ルホン酸マグネシウムなどの油溶性の有機塩とし
て燃料油に加えられ、好ましくはMg:Vが約
3:1の重量比となるような量で加えられる(こ
こに記載する全ての濃度及び量比は特に明記しな
い限り重量に基づく)。クロムは好ましくはオク
タン酸クロムなどの油溶性有機塩の形態で燃料油
に加えられ、好ましくはCr:Na+Kの比が約
4.5:1となるような量で加えられる。Mg:V及
びCr:Na+Kの比は好ましい比からかなり変わ
つても良く、それでも腐蝕または変質を減少させ
る利点がある。Mg:V及びCr:Na+Kが好まし
い比より低い燃料を使用すればガスタービンのブ
レード及び羽根の交換の頻度は高まるが、本発明
の組合わせ添加殺剤は低い量比で使用しても本発
明の添加剤を使用しない場合よりも寿命が長くな
る。前述の好ましい比よりも高い比率で本発明の
添加剤を使用した場合には腐蝕を減少させる能力
を充分に発揮し、導入ガス及びブレードの温度を
高めることが可能であるが、タービン内に多量の
堆積物が生成する欠点がある。その結果ガスター
ビン上の堆積物を頻繁に洗浄する必要がある。燃
料油が10ppmまたは100ppmものバナジウムを含
有するものであるならばMg:Vの比が好ましい
ものであつても多量の堆積物が生成する欠点があ
る。しかしながら腐蝕が減少する効果は達成され
る。 本発明の添加剤を燃料油に注入するための最も
簡便な方法は燃料油に可溶性の溶剤中にマグネシ
ウム及びクロムを溶解して溶液として添加するこ
とである。この溶剤は石油燃料の留出油または好
ましくは燃料に可溶性の溶媒、たとえばケロシー
ン、ミネラルスピリツトまたはベンゼンである。
これらの後者の溶媒はかなり低い流動点及び粘度
を有し、より容易にポンビングし、注入でき、取
扱いが容易な溶液を提供する。これらの利点が本
発明の添加剤組成物を燃料に可溶性の石油留出油
溶媒中に油溶性有機塩の形態のクロム及びマグネ
シウムを溶解した溶液として使用するのが望まれ
る理由である。溶液中のクロム及びマグネシウム
の濃度は臨界的ではない。便宜上取扱う溶液の容
積を小さくするために、比較的高濃度にした方が
望ましい。クロムオクトエート及びマグネシウム
スルホネートは比較的普通の安価な油溶性溶媒中
に溶解でき、約8%のクロム及び8%のマグネシ
ウムを含有する溶液が提供される。クロム及び/
又はマグネシウムのいずれかを含有する種々の有
機金属化合物の溶解度は試験によつて容易に定め
ることができる。これらの化合物のための溶媒の
石油に対する溶解度も同様に測定できる。 油溶性溶媒中のクロム及びマグネシウムの量比
は燃料中のV:Na+Kの比がわかつている場
合、好ましい比であるMg:V=3:1、Cr:Na
+K=4.5:1となるように調整される。たとえ
ば3ppmのNa+k及び5ppmのバナジウムを含有
するサウジ原油の場合、油溶性溶液中のクロム:
マグネシウムの重量比は13.5:15とされる。従つ
てナトリウム+カリウム及びバナジウムの濃度及
び量比が実質的に変わらない限り、前述の好まし
い量比が採用できることを念頭に入れて所定の測
定量でサウジ原油の燃料油に添加剤を1つの溶液
として加えることができる。これらの不純物の濃
度または量比が著しく変わる場合には2種の別々
の油溶性溶液を使用するのが都合良く、一方はマ
グネシウムを含有する溶液で、他方はクロムを含
有する溶液とし、しかる後変化に応じてそれぞれ
の溶液の添加量を変えることができる。 燃料油以外の源からもアルカリ金属が高温ガス
流中に混入される可能性があることを認識してお
くべきである。海岸及び海洋設備において、アル
カリ金属不純物は燃焼に使用される空気または炎
の温度を調節するために燃焼室に注入される水に
混入する。不純物の由来に関係なく、ガス流中の
アルカリ金属不純物はバナジウム不純物とともに
超合金部材を速やかに変質させる。この変質また
は腐蝕は当然のことながら可溶性のマグネシウム
及びクロム化合物の組合わせを燃料油に加えるこ
とによつて減少させ、防止させることができる。
燃料中のマグネシウム及びクロムの濃度及び量比
は出所に関係なくガス流に混入する全てのアルカ
リ金属を考慮に入れてCr:Na+Kが前述の好ま
しい量比となるように選択される。この作業は燃
焼空気中のナトリウム+カリウムを測定し、燃料
中の相当濃度に換算することによつて成され、こ
の換算は燃料:空気の比が知られているから比較
的簡単にできる。 本発明の効果はまたクロム及びマグネシウムを
含有する物質で金属部分をコーテイングすること
によつて得られる。実際本発明によれば、アルカ
リ金属及びバナジウム(それぞれ燃料中約
0.5ppm以上の量に相当する)を含有する燃焼生
成ガスがニツケル基またはコバルト基超合金から
作つた部材にぶつかるいずれの場所においても腐
蝕の程度が減小する効果がある。 具体的にガスタービンについて記載すると、
0.5ppm以上のアルカリ金属及び0.5ppm以上のバ
ナジウムを含有する燃料(あるいはこれらに相当
する量の不純物を含有するガス流)を使用する場
合、クロム:アルカリ金属の比が約4.5:1でマ
グネシウム:バナジウムの比が約3:1になるよ
うな量でそれぞれクロム及びマグネシウムを燃料
に加えるのが好ましい。ニツケル基超合金のブレ
ード及びコバルト基合金の羽根を有するガスター
ビンにこれらの燃料を使用しても、ブレード及び
羽根の平均温度が899℃(1650〓)で一点のピー
クの温度が954℃(1750〓)の場合第1段階の寿
命が長く良好である。現在のところ商業的ガスタ
ービン技術において、前記第1段階の金属部材の
温度に対応する公称の入口のガス流の温度は約
1132℃(2070〓)であり、このガス流は公称±
149℃(300〓)の幅で変化する。 本発明は下記の実施例に従つてさらに説明され
る。 例 研究室用タービンを使用し、一般に使用される
ガスタービン用ニツケル母体及びコバルト母体超
合金のサンプルをバナジウム及びナトリウム不純
物を含有するガス流にさらして腐蝕テストを行つ
た。これらのテストで使用した燃料はナトリウム
及びバナジウムの含有率がいずれも0.5ppm以下
である。No.2石油燃料の留分であつた。前述の天
然の原油に似せるためにテスト留分中のこれらの
不純物の実際の濃度を分析測定した。しかる後、
テスト燃料油にカルボン酸ナトリウム及びカルボ
ン酸バナジウムを適当に加えることによつてナト
リウム及びバナジウムの量を適当な濃度に調整し
たテスト燃料を得た。テスト燃料は0.5%のイオ
ウも含有した。クロムはナフテン酸クロムとして
テスト燃料に加えた。マグネシウムはPetrolite
Corp.のTretolite Divisionから市販されている
KI−16として知られている燃料油に可溶性の溶
液として加えた。添加剤のテスト燃料への投与量
はCr:Na=4.5:1、Mg:V=3:1の量比と
なるように定めた。ナトリウムまたはバナジウム
を含有しない天性ガスの場合には酸化の結果が得
られた。テストサンプルの合金は6.4mm(1/4イン
チ)の直径のピンであつた。テストピンは高圧腐
蝕テストの通路に取付け、そこで通常のガスター
ビンのガス流の特性を有するテストガス流にさら
した。テスト装置及び操作手順についてのさらに
詳細な記載はS.Y.Lee,S.M.DeCorso及びW.E.
Young著の「Laboratory Procedures for
Evaluating High−Temperature Corrosion
Resistance of Gas Turbine Alloys」(ASMEの
会報であるJournal of Engineeribng for
Power,Vol.93,SeriegA,No.1,第313〜320
頁,1971年7月)と題する記事に載つている。前
記記事はニツケル基及びコバルト基超合金の組成
についても記載している。洗浄してあかを落とし
た金属についての腐蝕テストの結果として重量の
損失及びサンプルの直径の縮小の度合を測定し
た。 代表的なガスタービン用の羽根のコバルト母体
合金X−45及び代表的な回転ブレードのニツケル
母体合金U−500についての899℃(1650〓)での
テスト結果をそれぞれ第1図及び第2図に示す。
これらのテスト結果は本発明のマグネシウム及び
クロムの組合わせを燃料に含ませた場合、バナジ
ウム及びナトリウムによる腐蝕速度をかなり減小
させることを示している。本発明のクロム及びマ
グネシウムの組合わせは不純物の無い天然ガスを
使用したテストで起きるような単純な酸化からも
ある程度超合金を保護する。本発明の添加剤の効
果はガスタービンエンジンで使用される他の種々
のニツケル基及びコバルト基超合金に対して等し
く及ぶ。本発明の添加剤はコーテイングされたブ
レード及び羽根に対しても等しく効果的である。 下記の表1及び表2は本発明のマグネシウム及
びクロムの組合わせの添加剤を前述の好ましい
Cr:Na及びMg:V比で使用した場合の効果を示
す。
びニツケル及びコバルト基合金の腐食減少方法に
関するものであり、さらに詳しくはアルカリ金属
及びバナジウム汚染物が存在することによる高温
ガス流における金属合金の熱間腐蝕を減少させる
方法に関するものである。 ガスターブン用ブレード及び羽根を鋳造しまた
は鍛造する材料として高温に耐えるニツケル母体
超合金及びコバルト母体超合金が使用される。タ
ービン中のガス流は15%程度の酸素を含有し、そ
の入口温度はたとえば926.7〜1260℃(1700〜
2300〓)の程度であり、最初の段階のブレード及
び羽根の表面温度は平均899℃(1650〓)にな
り、頂点では約954℃(1750〓)に達する。この
ように比較的高速の酸化性燃焼ガスの流れは苛酷
な条件であるので、部品は高温に耐える超合金か
らできている必要がある。 原油から高温留分までのいろいろな等級の石油
燃料がガスタービンに使用でき、その中に含まれ
ている微量の不純物がガス流の一部となり、ガス
流にさらされる物質が腐蝕される問題が生じる。
燃料中のアルカリ金属(ナトリウム及びカリウ
ム)及びバナジウムなどの汚染物がこのような腐
蝕の問題を生じることが知られている。高い等級
の燃料油、たとえば高温留分は通常少い量の汚染
物を含有する。アルカリ金属の汚染物は通常可溶
性の塩化物塩として存在するのでアルカリ金属の
濃度を減少させるためには主として蒸留操作の前
後において水洗が行わる。高温部分における腐蝕
を最小に保つためにはガスタービンの燃料の規格
をアルカリ金属及びバナジウムの両方とも
0.5ppm以下に保つようにしなければならない。
このようにして高温における汚染物を減少させる
方法は、より不純物の多い低留分、残油及び原油
の製造よりはるかに多くの処理操作を必要とする
ので費用がかかり、この費用はブレード、羽根及
び他の部品、特に最初の段階におけるものの交換
費用と釣合う。 ガス流の温度を減少させることによつても腐蝕
速度を減少させることができるが、その低温にし
た場合のガスタービンの効率の低下と経済的に見
合うものでなければならない。アルカリ金属汚染
物は燃料以外の源からもガス流中に混入すること
に注意すべきである。アルカリ金属塩は当然のこ
とながら塩水の操作環境にも存在する。これらの
塩は海洋装置、海岸または塩分の多い環境に設置
した装置における燃焼空気または燃焼の冷却水に
も存在する。 (1)アルカリ金属及び(2)バナジウムの高温におけ
る個々の腐蝕機構を研究した結果これらの汚染物
による腐蝕を減小させるのに別の有用な方法があ
ることを発見した。燃焼または入口空気中のアル
カリ金属は燃焼工程に導入され、燃料中に通常存
在するイオウと一緒になつてアルカリ金属硫酸塩
(たとえばNa2SO4)を生成する。これらの硫酸塩
は高温の合金部材と接触した場合、硫化として知
られている機構によつて劣化する。ガス流中に金
属酸化物(たとえばCr2O3)を提供するためにク
ロム及びある種の他の金属元素化合物を添加する
ことが、前述の硫化によるコーテイングしたまた
はコーテイングしない超合金部材の腐蝕を減少さ
せまたは防止するのに効果的であることは先行技
術に記載されている。 酸化クロムがバナジウム汚染燃料による劣化ま
たは腐蝕を防止するのにも効果的であるとは紹介
されていず、実際にたとえば数ppmのバナジウ
ムを含有する燃料から得られるガス流に酸化クロ
ムだけを加えた場合には許容できないほどの品質
劣化が起きる。超合金の品質劣化は違つた機構に
よつて生じ、大半はこのバナジウムの汚染による
著しい酸化に帰因する。燃料中のバナジウムは酸
化されて熔融状態の五酸化バナジウム(融点690
℃)を生成する。この五酸化バナジウムの熔融物
をタービン用ブレード及び羽根またはボイラーチ
ユーブなどの高温の金属表面にさらした場合に
は、合金の急激な酸化が起こる。しかしながらバ
ナジウムの汚染によるこの酸化変質はマグネシウ
ム化合物をガス流に導入することによつて解消さ
れることが知られている。高温のガス流中で生成
する酸化マグネシウムは五酸化バナジウムと反応
してマグネシウム・オルソバナデート(3MgO・
V2O5)を生成すると考えられ、この化合物はガス
タービン及びボイラーの通常の操作温度において
超合金に対して無害である。ナトリウム及びカリ
ウムなどのアルカリ金属汚染物も存在する場合に
は、マグネシウム添加物の効果は著しく減小す
る。 従つて比較的高濃度のバナジウム汚染物を含有
する燃料から水処理によつてアルカリ金属汚染物
をナトリウムが変質進行に助成しない程度の量に
なるまで除去する。通常ガスタービン燃焼器に入
れられる燃料はナトリウム+カリウムが0.5ppm
以下になるように定められる。燃料中またはさら
に重要なこととしてはガス流中におけるアルカリ
金属汚染物の量はバナジウムが燃料中における上
限の0.5ppmを越える場合にさらに臨界的とな
る。高温部分の合金の腐蝕の程度はアルカリ金属
及びバナジウムの両方がそれぞれ0.5ppmより高
い濃度で存在する場合、それぞれ単独で存在する
場合の腐蝕の程度の単なる和より数段大きくな
る。この望ましくない腐蝕の相乗作用は研究する
ことが難かしいが、非常に腐蝕性の低融点のナト
リウムバナデートが生成するためであると考えら
れる。このように腐蝕の速度が増進することはし
ばしば経験することである。より低融点の腐蝕性
化合物はより多くのガスタービンの部材を腐蝕さ
せる。 米国特許第3581491号はアルカリ金属塩を含有
するガス流をクロム、錫、サマリウム及びコロン
ビウムの酸化物で処理することによつてガスター
ビンエンジンにおけるニツケル母体及びコバルト
母体合金の硫化による腐蝕を防止する方法を記載
している。 R.C.Farmer著の「Rx for Sodium
Sulfidation」(1974年9月−10月、第15巻第5号
のGas Turbine Internationalの第32−35頁)と
題する記事にはガスタービンにおける高温ガス流
のナトリウム汚染による硫化による腐蝕の防止剤
としてのCr2O3が記載されており、燃料に可溶性
の溶媒中におけるクロム含有有機化合物を燃料に
加えることによる硬化を記載している。 S.Y.Lee,W.E.Young及びG.Vermeg著の
「Evaluation of Additives for Prevention of
High Temperature Corrosion of Super Alloys
in GasTurbines」(ASMEの会報であるJournal
of Engineering For Power,Vol.95,SeriesA,
No.4,第333〜339頁,1973年10月)と題する記事
にはバナジウムによる腐蝕を減少させるためのマ
グネシウムを含むある種の添加剤を記載してい
る。 S.Y.Lee,W.E.Young及びC.E.Hussy著の
「Environmental Effects on the High−
TemperatureCorrosion of Super Alloys in
Present and Future Gas Turbines」(ASMEの
会報であるJournal of Engineering for Power,
Vol.94,Series A,No.2,第149−153頁,1972
年4月)と題する記事には燃料中における汚染物
によるある種の超合金の高温における腐蝕の問題
が記載されている。 F.J.Wall及びS.T.Michael著の「Effect of
sulfate Salts on Corrosion Resistance of Gas
Turbine Alloys」(Hot Corrosion Problems
Associatedwith Gas Turbines,ASTM Special
Technical Publication No.421第223〜245頁,
1967)と題する記事には低融点の共融点を形成す
る硫酸マグネシウム及び硫酸ナトリウムにさらし
た合金についての腐蝕テストの結果を記載してい
る。 本発明の主な目的は比較的高濃度のアルカリ金
属塩及びバナジウム化合物を不純物として含有す
る石油燃料に添加し、燃焼室またはガスタービン
部材の超合金にぶつかる高温ガス流中の前記不純
物の存在によつて起こる腐蝕を防止させるための
組成物を提供するものである。 本発明の別の目的は比較的高い濃度のナトリウ
ム及びバナジウムを含有する石油燃料、特に
0.5ppmより高い濃度のナトリウム+カリウム及
び0.5ppmより高い濃度のバナジウムを含有する
高い等級の原油を燃焼することによつて生成する
ガス流によつてタービンの羽根及びブレードが変
質する速度を弱める方法を提供するものである。 本発明によればアルカリ金属及びバナジウムで
汚染された石油燃料用添加剤組成物は石油燃料に
可溶性の石油燃料留出油溶媒及び油溶性有機塩の
形態のクロム及びマグネシウムの溶液から成る。 本発明の別の目的は0.5ppmより高いアルカリ
金属及び0.5ppmより高いバナジウムを含有する
石油燃料油において、前記燃料油が前記燃料油を
燃焼させることによつて生成するガス流による金
属の腐食を防止または減少させるのに有効量の油
溶性有機塩形態のクロム及びマグネシウムを含有
する石油燃料油を提供するにある。 本発明にはさらにアルカリ金属汚染物及びバナ
ジウム汚染物を含有する石油燃料油の燃焼生成物
を含有する高温ガス流によるニツケル基合金及び
コバルト基合金の腐食を減少させる方法におい
て、燃料油にクロムの油溶性有機塩及びマグネシ
ウムの油溶性有機塩を添加することを特徴とする
ニツケル基合金及びクロム基合金の腐食減少方法
が含まれる。 燃料油を燃焼させた場合、添加剤組成物の油溶
性有機塩の形態のクロム及びマグネシウムは高温
ガス流中にクロム及びマグネシウムの酸化物を提
供する。これらの酸化物の組合わせは燃料油中の
比較的多量のナトリウム及びバナジウム、代表的
にはSaudi原油中のナトリウム及びバナジウム
(3ppmのナトリウム及び5ppmのバナジウム)の
組合わせの存在によつて起こされる急速な腐蝕を
防止しまたは減小させる。すなわちSaudi原油ま
たは他の経済的な0.5ppm以上のアルカリ金属及
び0.5ppm以上のバナジウムを含有する燃料を燃
焼させてガスタービンを駆動させるガス流として
使用する場合、本発明の組成物を添加することに
よつて、ニツケル基またはコバルト基超合金から
作られてているコーテイングしたまたはコーテイ
ングしていないブレード、羽根または他の部材の
腐蝕または変質を減少できる。 本発明によれば、0.5ppmより高い濃度のアル
カリ金属(ナトリウム+カリウム)及び0.5ppm
より高い濃度のバナジウムを含有する石油燃料を
燃焼させることによつて得られるガス流にさらす
ことによるニツケル基及びコバルト基超合金の変
質は燃焼の前に油溶性の有機塩形態のクロム化合
物及び可溶性マグネシウム化合物の組合わせを燃
料油に添加することによつて減少させることが発
見された。水洗操作はアルカリ金属の濃度を
0.5ppmより低い濃度に減少させる方法としては
比較的簡便で経済的な方法ではあるが(なぜなら
ばアルカリ金属は水溶性の塩として存在する)、
容易に入手できる洗浄水はそれ自体アルカリ金属
塩で汚染されている可能性があり、従つてその場
合効果的な水洗操作の支障となる。すでに洗浄し
た燃料もタンクカー、タンク及びパイプラインを
海水で洗浄することによつて残留するアルカリ金
属塩で汚染することがある。飲用に適した洗浄水
が無い場合において、数種の軽質アラビア原油、
特に0.5ppm以上のナトリウム+カリウム及び
0.5ppm以上のバナジウムを含有するサウジ
(Saudi)原油などの燃料油を使用する際に、高
温での腐蝕を減少させることができれば非常に望
ましい。 クロム及びマグネシウムの両方が添加され、好
ましくは不純物で汚染した燃料油に溶解される。
マグネシウムはナフテン酸マグネシウムまたはス
ルホン酸マグネシウムなどの油溶性の有機塩とし
て燃料油に加えられ、好ましくはMg:Vが約
3:1の重量比となるような量で加えられる(こ
こに記載する全ての濃度及び量比は特に明記しな
い限り重量に基づく)。クロムは好ましくはオク
タン酸クロムなどの油溶性有機塩の形態で燃料油
に加えられ、好ましくはCr:Na+Kの比が約
4.5:1となるような量で加えられる。Mg:V及
びCr:Na+Kの比は好ましい比からかなり変わ
つても良く、それでも腐蝕または変質を減少させ
る利点がある。Mg:V及びCr:Na+Kが好まし
い比より低い燃料を使用すればガスタービンのブ
レード及び羽根の交換の頻度は高まるが、本発明
の組合わせ添加殺剤は低い量比で使用しても本発
明の添加剤を使用しない場合よりも寿命が長くな
る。前述の好ましい比よりも高い比率で本発明の
添加剤を使用した場合には腐蝕を減少させる能力
を充分に発揮し、導入ガス及びブレードの温度を
高めることが可能であるが、タービン内に多量の
堆積物が生成する欠点がある。その結果ガスター
ビン上の堆積物を頻繁に洗浄する必要がある。燃
料油が10ppmまたは100ppmものバナジウムを含
有するものであるならばMg:Vの比が好ましい
ものであつても多量の堆積物が生成する欠点があ
る。しかしながら腐蝕が減少する効果は達成され
る。 本発明の添加剤を燃料油に注入するための最も
簡便な方法は燃料油に可溶性の溶剤中にマグネシ
ウム及びクロムを溶解して溶液として添加するこ
とである。この溶剤は石油燃料の留出油または好
ましくは燃料に可溶性の溶媒、たとえばケロシー
ン、ミネラルスピリツトまたはベンゼンである。
これらの後者の溶媒はかなり低い流動点及び粘度
を有し、より容易にポンビングし、注入でき、取
扱いが容易な溶液を提供する。これらの利点が本
発明の添加剤組成物を燃料に可溶性の石油留出油
溶媒中に油溶性有機塩の形態のクロム及びマグネ
シウムを溶解した溶液として使用するのが望まれ
る理由である。溶液中のクロム及びマグネシウム
の濃度は臨界的ではない。便宜上取扱う溶液の容
積を小さくするために、比較的高濃度にした方が
望ましい。クロムオクトエート及びマグネシウム
スルホネートは比較的普通の安価な油溶性溶媒中
に溶解でき、約8%のクロム及び8%のマグネシ
ウムを含有する溶液が提供される。クロム及び/
又はマグネシウムのいずれかを含有する種々の有
機金属化合物の溶解度は試験によつて容易に定め
ることができる。これらの化合物のための溶媒の
石油に対する溶解度も同様に測定できる。 油溶性溶媒中のクロム及びマグネシウムの量比
は燃料中のV:Na+Kの比がわかつている場
合、好ましい比であるMg:V=3:1、Cr:Na
+K=4.5:1となるように調整される。たとえ
ば3ppmのNa+k及び5ppmのバナジウムを含有
するサウジ原油の場合、油溶性溶液中のクロム:
マグネシウムの重量比は13.5:15とされる。従つ
てナトリウム+カリウム及びバナジウムの濃度及
び量比が実質的に変わらない限り、前述の好まし
い量比が採用できることを念頭に入れて所定の測
定量でサウジ原油の燃料油に添加剤を1つの溶液
として加えることができる。これらの不純物の濃
度または量比が著しく変わる場合には2種の別々
の油溶性溶液を使用するのが都合良く、一方はマ
グネシウムを含有する溶液で、他方はクロムを含
有する溶液とし、しかる後変化に応じてそれぞれ
の溶液の添加量を変えることができる。 燃料油以外の源からもアルカリ金属が高温ガス
流中に混入される可能性があることを認識してお
くべきである。海岸及び海洋設備において、アル
カリ金属不純物は燃焼に使用される空気または炎
の温度を調節するために燃焼室に注入される水に
混入する。不純物の由来に関係なく、ガス流中の
アルカリ金属不純物はバナジウム不純物とともに
超合金部材を速やかに変質させる。この変質また
は腐蝕は当然のことながら可溶性のマグネシウム
及びクロム化合物の組合わせを燃料油に加えるこ
とによつて減少させ、防止させることができる。
燃料中のマグネシウム及びクロムの濃度及び量比
は出所に関係なくガス流に混入する全てのアルカ
リ金属を考慮に入れてCr:Na+Kが前述の好ま
しい量比となるように選択される。この作業は燃
焼空気中のナトリウム+カリウムを測定し、燃料
中の相当濃度に換算することによつて成され、こ
の換算は燃料:空気の比が知られているから比較
的簡単にできる。 本発明の効果はまたクロム及びマグネシウムを
含有する物質で金属部分をコーテイングすること
によつて得られる。実際本発明によれば、アルカ
リ金属及びバナジウム(それぞれ燃料中約
0.5ppm以上の量に相当する)を含有する燃焼生
成ガスがニツケル基またはコバルト基超合金から
作つた部材にぶつかるいずれの場所においても腐
蝕の程度が減小する効果がある。 具体的にガスタービンについて記載すると、
0.5ppm以上のアルカリ金属及び0.5ppm以上のバ
ナジウムを含有する燃料(あるいはこれらに相当
する量の不純物を含有するガス流)を使用する場
合、クロム:アルカリ金属の比が約4.5:1でマ
グネシウム:バナジウムの比が約3:1になるよ
うな量でそれぞれクロム及びマグネシウムを燃料
に加えるのが好ましい。ニツケル基超合金のブレ
ード及びコバルト基合金の羽根を有するガスター
ビンにこれらの燃料を使用しても、ブレード及び
羽根の平均温度が899℃(1650〓)で一点のピー
クの温度が954℃(1750〓)の場合第1段階の寿
命が長く良好である。現在のところ商業的ガスタ
ービン技術において、前記第1段階の金属部材の
温度に対応する公称の入口のガス流の温度は約
1132℃(2070〓)であり、このガス流は公称±
149℃(300〓)の幅で変化する。 本発明は下記の実施例に従つてさらに説明され
る。 例 研究室用タービンを使用し、一般に使用される
ガスタービン用ニツケル母体及びコバルト母体超
合金のサンプルをバナジウム及びナトリウム不純
物を含有するガス流にさらして腐蝕テストを行つ
た。これらのテストで使用した燃料はナトリウム
及びバナジウムの含有率がいずれも0.5ppm以下
である。No.2石油燃料の留分であつた。前述の天
然の原油に似せるためにテスト留分中のこれらの
不純物の実際の濃度を分析測定した。しかる後、
テスト燃料油にカルボン酸ナトリウム及びカルボ
ン酸バナジウムを適当に加えることによつてナト
リウム及びバナジウムの量を適当な濃度に調整し
たテスト燃料を得た。テスト燃料は0.5%のイオ
ウも含有した。クロムはナフテン酸クロムとして
テスト燃料に加えた。マグネシウムはPetrolite
Corp.のTretolite Divisionから市販されている
KI−16として知られている燃料油に可溶性の溶
液として加えた。添加剤のテスト燃料への投与量
はCr:Na=4.5:1、Mg:V=3:1の量比と
なるように定めた。ナトリウムまたはバナジウム
を含有しない天性ガスの場合には酸化の結果が得
られた。テストサンプルの合金は6.4mm(1/4イン
チ)の直径のピンであつた。テストピンは高圧腐
蝕テストの通路に取付け、そこで通常のガスター
ビンのガス流の特性を有するテストガス流にさら
した。テスト装置及び操作手順についてのさらに
詳細な記載はS.Y.Lee,S.M.DeCorso及びW.E.
Young著の「Laboratory Procedures for
Evaluating High−Temperature Corrosion
Resistance of Gas Turbine Alloys」(ASMEの
会報であるJournal of Engineeribng for
Power,Vol.93,SeriegA,No.1,第313〜320
頁,1971年7月)と題する記事に載つている。前
記記事はニツケル基及びコバルト基超合金の組成
についても記載している。洗浄してあかを落とし
た金属についての腐蝕テストの結果として重量の
損失及びサンプルの直径の縮小の度合を測定し
た。 代表的なガスタービン用の羽根のコバルト母体
合金X−45及び代表的な回転ブレードのニツケル
母体合金U−500についての899℃(1650〓)での
テスト結果をそれぞれ第1図及び第2図に示す。
これらのテスト結果は本発明のマグネシウム及び
クロムの組合わせを燃料に含ませた場合、バナジ
ウム及びナトリウムによる腐蝕速度をかなり減小
させることを示している。本発明のクロム及びマ
グネシウムの組合わせは不純物の無い天然ガスを
使用したテストで起きるような単純な酸化からも
ある程度超合金を保護する。本発明の添加剤の効
果はガスタービンエンジンで使用される他の種々
のニツケル基及びコバルト基超合金に対して等し
く及ぶ。本発明の添加剤はコーテイングされたブ
レード及び羽根に対しても等しく効果的である。 下記の表1及び表2は本発明のマグネシウム及
びクロムの組合わせの添加剤を前述の好ましい
Cr:Na及びMg:V比で使用した場合の効果を示
す。
【表】
【表】
【表】
本発明の効果は不純物として鉛を含有する燃料
にも及ぶ。鉛の汚染は石油燃料油をガソリンが残
存するタンクで船積みしたり、輸送したりする場
合に生じる。マグネシウム添加剤は鉛が燃料に混
入したことによる腐蝕変質を減小させるのにも効
果がある。鉛が存在する場合には鉛の濃度をバナ
ジウムの濃度に加算し、その合計量から添加すべ
きマグネシウムの量を算定すれば良い。
にも及ぶ。鉛の汚染は石油燃料油をガソリンが残
存するタンクで船積みしたり、輸送したりする場
合に生じる。マグネシウム添加剤は鉛が燃料に混
入したことによる腐蝕変質を減小させるのにも効
果がある。鉛が存在する場合には鉛の濃度をバナ
ジウムの濃度に加算し、その合計量から添加すべ
きマグネシウムの量を算定すれば良い。
第1図はガスタービン用の羽根のコバルト基合
金X−45についての899℃(1650〓)での腐蝕テ
スト結果を示す。曲線A1……クロム及びマグネ
シウム添加剤で処理した(Cr:Na=4.5:1,
Mg:V=3:1)3ppmのNa及び5ppmのVを含
有する燃料を使用して得られた結果を示す。曲線
B1……添加剤で処理しない5ppmのNa及び2ppm
のVを含有する燃料を使用して得られた結果を示
す。曲線C1……天然ガス燃料の酸化による腐蝕
結果を示す。 第2図は回転ブレードのニツケル基合金U−
500についての899℃(1650〓)での腐蝕テスト結
果を示す。曲線A2……クロム及びマグネシウム
添加剤で処理した(Cr:Na=4.5:1,Mg:V
=3:1)3ppmのNa及び5ppmのVを含有する
燃料を使用して得られた結果を示す。曲線B2…
…添加剤で処理しない5ppmのNa及び2ppmのV
を含有する燃料を使用して得られた結果を示す。
曲線C2……天然ガス燃料の酸化による腐蝕結果
を示す。
金X−45についての899℃(1650〓)での腐蝕テ
スト結果を示す。曲線A1……クロム及びマグネ
シウム添加剤で処理した(Cr:Na=4.5:1,
Mg:V=3:1)3ppmのNa及び5ppmのVを含
有する燃料を使用して得られた結果を示す。曲線
B1……添加剤で処理しない5ppmのNa及び2ppm
のVを含有する燃料を使用して得られた結果を示
す。曲線C1……天然ガス燃料の酸化による腐蝕
結果を示す。 第2図は回転ブレードのニツケル基合金U−
500についての899℃(1650〓)での腐蝕テスト結
果を示す。曲線A2……クロム及びマグネシウム
添加剤で処理した(Cr:Na=4.5:1,Mg:V
=3:1)3ppmのNa及び5ppmのVを含有する
燃料を使用して得られた結果を示す。曲線B2…
…添加剤で処理しない5ppmのNa及び2ppmのV
を含有する燃料を使用して得られた結果を示す。
曲線C2……天然ガス燃料の酸化による腐蝕結果
を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アルカリ金属及びバナジウムで汚染された石
油燃料油用の燃料添加剤組成物において、前記組
成物が前記石油燃料油に可溶性の石油燃料留出油
溶媒及び油溶性有機塩の形態のクロム及びマグネ
シウムの溶液からなることを特徴とする、燃料添
加剤組成物。 2 クロムがオクタン酸クロムである特許請求の
範囲第1項記載の燃料添加剤組成物。 3 マグネシウムがスルホン酸マグネシウムであ
る特許請求の範囲第1項記載の燃料添加剤組成
物。 4 クロム及びマグネシウムの重量比が実質的に
等しい特許請求の範囲第1項または第2項または
第3項記載の燃料添加剤組成物。 5 溶媒がケロシーンである特許請求の範囲第1
項から第4項までのいずれか1項記載の燃料添加
剤組成物。 6 0.5ppmより高いアルカリ金属及び0.5ppmよ
り高いバナジウムを含有する石油燃料油におい
て、前記燃料油が前記燃料油を燃焼させることに
よつて生成するガス流による金属の腐食を防止ま
たは減少させるのに有効量の油溶性有機塩形態の
クロム及びマグネシウムを含有することを特徴と
する石油燃料油。 7 Cr:Na+Kの量比が約4.5:1である特許請
求の範囲第6項記載の石油燃料油。 8 Mg:Vの量比が約3:1である特許請求の
範囲第6項記載の石油燃料油。 9 Mg:Vの量比において鉛の量がVとして含
まれる特許請求の範囲第8項記載の石油燃料油。 10 アルカリ金属汚染物及びバナジウム汚染物
を含有する石油燃料油の燃焼生成物を含有する高
温ガス流によるニツケル基合金及びコバルト基合
金の腐食を減少させる方法において、燃料油にク
ロムの油溶性有機塩及びマグネシウムの油溶性有
機塩を添加することを特徴とするニツケル基合金
及びクロム基合金の腐食減少方法。 11 高温ガス流が0.5ppmより高いアルカリ金
属及び0.5ppmより高いバナジウムを含む特許請
求の範囲第10項記載の方法。 12 石油燃料油におけるクロム:アルカリ金属
の量比が約4.5:1で、マグネシウム:バナジウ
ムの量比が約3:1である特許請求の範囲第10
項記載の方法。 13 合金がガスタービンの部材である特許請求
の範囲第項記載の方法10項記載の方法。 14 高温ガス流の温度が約1132℃である特許請
求の範囲第10項記載の方法。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US63126675A | 1975-11-12 | 1975-11-12 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5260808A JPS5260808A (en) | 1977-05-19 |
| JPS6114198B2 true JPS6114198B2 (ja) | 1986-04-17 |
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ID=24530474
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13548276A Granted JPS5260808A (en) | 1975-11-12 | 1976-11-12 | Additive composition for alloy corrosion inhibitor |
Country Status (6)
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|---|---|
| JP (1) | JPS5260808A (ja) |
| AR (1) | AR212512A1 (ja) |
| BE (1) | BE848216A (ja) |
| CA (1) | CA1085614A (ja) |
| GB (1) | GB1567637A (ja) |
| IT (1) | IT1125161B (ja) |
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