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JPS6139859B2 - - Google Patents
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JPS6139859B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6139859B2
JPS6139859B2 JP54139188A JP13918879A JPS6139859B2 JP S6139859 B2 JPS6139859 B2 JP S6139859B2 JP 54139188 A JP54139188 A JP 54139188A JP 13918879 A JP13918879 A JP 13918879A JP S6139859 B2 JPS6139859 B2 JP S6139859B2
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JP
Japan
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liquid
ink
pressurizing chamber
piezoelectric ceramic
elastic body
Prior art date
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Expired
Application number
JP54139188A
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English (en)
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JPS5662568A (en
Inventor
Yoshitaka Murono
Etsuji Minami
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP13918879A priority Critical patent/JPS5662568A/ja
Publication of JPS5662568A publication Critical patent/JPS5662568A/ja
Publication of JPS6139859B2 publication Critical patent/JPS6139859B2/ja
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  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • Special Spraying Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は液体噴射装置に関し、特に、たとえ
ば電子的記録装置におけるインジエクト記録部の
インクを噴射させるような液体噴射装置に関す
る。 最近では、従来の機械的記録装置に代えて電子
的記録装置が多く用いられている。電子的記録装
置は機械的記録装置に比較して、 (a) 記録機構は本質的に動作速度が速く、高速記
録が可能である。 (b) 記録紙に対して機械的衝撃力が働かないた
め、記録するときの騒音が極めて低いこと。 (c) 母型文字印刷の多い機械的記録装置に比べ、
ドツトマトリクスにより文字形成を行なつて印
刷するため、印刷文字の字体、文字数および文
字寸法などの制約が少なく、印刷画像に対する
融通性が高いこと。 (d) 部品の小型化、部品数の削減が可能であり、
かつしたがつて大量生産や低コスト化が図れる
こと。 などの条件を有し、記録方式別に分類すると、静
電記録、放電記録、電子写真記録、感熱記録、電
解記録、インクジエツト記録、インクミスト記録
などが実用化されている。 しかしながら、電子的記録装置は、一般に、そ
れぞれの記録方式に適合する特殊処理を施した記
録紙を必要とし、前記電子的記録方式のうちわず
かインクジエツト記録およびインクミスト記録方
式のみが普通紙記録になつているにすぎない。特
殊処理記録紙は製紙コストが高くかつ記録紙の表
面が不自然なものが多く、記録中に悪臭が発生す
る方式もあり、また記録後の保存性も優れたもの
は少ない。この意味でインクジエツト記録とイン
クミスト記録は前述の問題点を解消できる能力を
有し、高速かつ普通紙記録方式として有望な方式
の1つといえる。 また、最近の傾向としてドツトマトリクスによ
る漢字印刷の要求が高まつているが、1文字を形
成するのに必要なドツト数を増加させたり、印字
品位を上げるために、最小単位を構成するドツト
径を微小化することが必要になる。このため、1
つ1つの位置決め制御の可能な微小記録用ドツト
を高速で発生する印刷機構の出現が望まれてい
た。高速で普通紙記録ができかつ記録用粒子を
個々に制御できるインクジエツト記録方式は、そ
の範ちゆうでも方式が限定されており、 (A) 電界噴射型インクジエツト(静電噴射型) (A‐1) 静電界によるインクの洩糸現象を利用した
もの。 (A‐2) 静電界によるインクの等速粒子形成現象を
利用したもの。 (B) 連続加圧型噴射ジエツト (B‐1) 加圧噴射流をノズルの偏向により、ジエツ
トを偏向させるもの(ガルバノメータ型)。 (B‐2) 液滴帯電量を制御し、静電場で偏向させる
もの(荷電量制御型)。 (C) 衝撃加圧噴射型のインクジエツト (C‐1) インク加圧室の一面が円形バイモルフ振動
子で構成され、インク噴射室と2重構造にな
つているもの。この一例として特開昭48−
9622号公報、特公昭53−45698号公報に記載
されているものがある。 (C‐2) インク加圧室の一面が矩形バイモルフ振動
子で構成され、かつ複数個配設されているも
の。この一例として特開昭47−2006号公報お
よび特公昭53−12138号公報に記載されてい
るものがある。 (C‐3) インク加圧室が円筒型圧電体で構成され、
かつ呼吸振動(半径方向の膨張および収縮)
により、直接インク加圧室の内壁を収縮、膨
張させるもの。この一例として特開昭47−
6308号公報、特公昭51−39495号公報、特開
昭52−28321号公報および特開昭52−49035号
公報で記載されているものがある。 上述のインクジエツト記録方式のうち高速およ
び高品位記録できるものは前記(B−2)方式で
あつた。この方式では、ノズルより噴出する同期
化されたインク液滴の噴射周波数は50kHz〜
100kHzの間で実用化されているものが多く、直
接ドツト記録に使用できる液滴は帯電液滴間の静
電的干渉力を緩和するために、無帯電液滴を記録
用液滴間に挿入しなければならず、実際上の液滴
記録周波数は、ノズルよりの噴射周波数の1/2以
下になるので、実用上では25kHz〜50kHzがこれ
までの上限となつていた。 また、この方式は、静圧を印加しかつインクを
常時噴射させて、液柱より液滴に分裂する時刻と
タイミングとを合わせて、液滴を帯電しなければ
ならない。一般にこの分裂する時刻は、インクの
粘性、加振用圧電体印加電圧、インク中に存在す
る微粒子などによつて変動し、分裂時刻の検知装
置と帯電制御回路と飛行空気抵抗と隣接液滴に対
する帯電誘導防止用帯電補正回路とがこの方式を
複雑かつ高価なものにしている。さらに、非印字
期間中もインク液滴が噴射しているため、インク
回収用ガターおよびその他のインク循環系より、
インクに微粒子の混入や水分や溶剤の蒸発によ
り、インクの物性値が変化し、インク供給装置な
どの複雑さやインク物性制御装置と合わせて印刷
機としての全体の信頼性を向上させにくい原因と
なつている。 これに対して、(C)の衝撃加圧噴射型インクジエ
ツトは、印字に直接使用されるインク液滴を必要
なタイミングで噴射させるものであり、そのいず
れの方式「(C−1)〜(C−3)」のインク加圧
室の内容積の収縮および膨張をインク液滴の噴射
原理としている。インク加圧室の収縮時に液圧が
上昇し、インクが非圧縮性であれば、収縮体積に
等しい量のインクがインク噴出口(オリフイス)
およびインク供給口へ移動する。このとき、オリ
フイスから噴射するのに必要な液滴の加速力と、
液体の移動に伴う粘性摩擦力と液柱成長に働く表
面張力の緩和以上の力がインク加圧室から作用す
れば液滴の噴射が行なわれる。ところが、現実に
は液滴の噴射運動エネルギ以外に消費されるエネ
ルギの割合も高いため、インク加圧室の体積収縮
量は充分大きなものでなければならない。 このため、インク室の内壁をバイモルフ振動子
(圧電セラミツクと金属などの弾性体を接着し、
たわみ振動を利用したもの)で構成されている例
が多く、前述の(C−1)、(C−2)の特許出願
はこの方式に該当する。 バイモルフ振動子は長さ方向(半径方向)に収
縮する圧電セラミツクを2枚貼合わせたものまた
は金属板と圧電セラミツクとを貼合わせたもので
あり、一方が伸びるとき他方が縮み、全体として
屈曲振動を起こすものである。円形バイモルフの
固有共振周波数は、一例として下記の第(1)式で示
すような式で与えられ、圧電体を構成する材料の
物性値(ヤング率E、密度ρ、ポアソン比υ)が
一定であれば、振動応答最高周波数を決定する固
有共振周波数は、バイモルフの半径rの2乗に反
比例し、全体の厚みtに比例する。
【表】 インク加圧室の一面を構成するバイモルフ振動
子の振動面積は、πr2であるが、インク噴射繰返
速度を上げるためには、r2の値を少なくしかつt
の値を大きくしなければならない。このとき、イ
ンク加圧室の体積変化量は、振動子の平均振幅と
振動面積の積に比例するので、体積変化量を犠性
にしなければ応答周波数は向上しないという矛循
点がある。 第1図は矩形バイモルフ振動子の場合の支持方
法、形状寸法が与えられたときの変位、共振周波
数などの関係式を示す図である。第2図は両端支
持での長さ(lmm)、厚み(tmm)が与えられた
ときの共振周波数の割出しを示す図である。 矩形バイモルフ振動子の固有共振周波数は、円
形バイモルフ振動子と同様に、バイモルフの長さ
(l)の2乗に反比例し、かつ全体の厚みtに比例す
る。この矩形バイモルフ振動子の共振周波数は次
の第(2)式によつて求めることができる。 次に、各バイモルフ振動子の基本振動によつて
生じる体積変化量を解析する。 第3図はこの発明の背景となる円周支持の円形
バイモルフを説明するための図解図である。この
第3図に示すように、円周支持の円形バイモルフ
が圧電セラミツクに電圧が印加されて、均一な圧
力Pが作用したとき、そのたわみ量ω(r)は、
中心部を座標原点とすると、次の第(3)式で与えら
れる。 ω(r)=P/64D(a−r2)(5+υ/1+υa2
r2) ……(3) ただしk=5+υ/1+υ D=Et/12(1−υ) a:円形バイモルフの半径 t:円形バイモルフの厚み υ:バイモルフ材のポアソン比 E:バイモルフ材のヤング率 D:曲げのこわさ 中心より半径rの円環状部分の体積変化△Vは △V=2πr△rω(r) となり、半径r=0より半径r=aまで円環状積
分を行なうと、 V=∫r=a r=0△V=2πP/64D∫r=a r=0r(a2−r2)(ka2−r2)dr =2πP/64(1−υ)(2υ+14)(t/h) ……(4) となる。一方、共振周波数fpは前述の第(1)式よ
となるので、この第(5)式を前記第(4)式に代入する
と、 V=2πP/64(1−υ)(2υ+14)(k/f
……(6) となる。この第(6)式より円形バイモルフ振動子の
体積変化量は、共振周波数fpの3乗に反比例す
ることがわかる。 第4図はこの発明の背景となる両端支持の矩形
バイモルフを説明するための図解図である。この
第2図に示すように、両端支持の矩形バイモルフ
について体積変化量を計算すると、長さl、幅b
および均一圧力Pが作用するとき、支持点より距
離xにおけるたわみ量ω(x)は次の第(7)式で与
えられる。 ω(t)=Pl/24EI(x/l−2x/l
+x/l)……(7) また、体積変化は、 △V=b∫x=l x=0ω(x)dx=Pbl/5×2
4×EI ……(8) I=bt/12 ……(9) t:バイモルフの厚み 前述の第(9)式を第(8)式に代入して、 △V=P/10E(l/t) ……(10) また、第(2)式より共振周波数fpは、 となるので、この共振周波数fpを第(10)式に代入
すると、 △V=P/10El(k′/f ……(11) ゆえに、矩形バイモルフの場合も矩形長lを一
定にすれば、体積変化量が共振周波数の3乗に反
比例することになる。 第5図はこの発明の背景となる中空円筒のバイ
モルフ振動子の外観斜視図である。この第5図を
参照して、中空円筒における呼吸運動の体積変化
量と共振周波数とについて検討すると、肉厚t、
内径r、長さlを有する薄肉円筒3の内部に均一
圧力Pが作用したとき、内径の増加は第(12)式のよ
うになる。 よつて体積変化は、 となる。一方、呼吸振動における共振周波数は、
第(14)式で与えられ、 したがつて、第(14)式を第(13)式に代入し
て体積変化量を共振周波数で表現すると第(15)
式のようになる。 △V=2πP/Et(1−υ/2)l(k″/f
……(15) この結果より円筒の呼吸振動においても、共振
周波数の3乗に反比例することがわかる。 第6図はこの発明が適用される中空円筒の振動
子を示す外観斜視図である。この発明の主要な構
成要素である中空円筒の軸方向振動では、内径
r、長さl、軸方向圧力Pが円筒両端面に働くと
き、その内部の体積変化量は、 △V=πr2(1−2υ)△l =πkEP(1−2υ)r2l ……(16) となる。一方、軸方向の共振周波数fpとなり、第(17)式を第(16)式に代入すると、 △V=πkPE(1−2υ)r2(k/f) ……(18) となる。よつて、この方式における体積変化量
は、共振周波数の1乗に反比例するのみで、内径
rに関してr2が比例項として作用するので、内径
rの増加によつて共振周波数を下げることなく体
積量を大きくすることができる。 上述のごとくインク加圧室の構造別による容器
体積変化量と応答周波数の決め手となる共振周波
数を、それぞれ振動姿態別にまとめると別表1の
ようになる。 従来からよく用いられている間欠噴射用インク
加圧室はその内壁の一部または全部が (A) 円形バイモルフ振動子で構成されているも
の。 (B) 矩形バイモルフ振動子で構成されているも
の。 (C) 半径方向収縮用円筒で構成されているもの。 があり、別表1に示した理論式を利用すると、そ
の体積変化量は構成材料の物理定数(υ:ポアソ
ン比、E:ヤング率、ρ:密度)および外力
(P)が一定であれば、幾何学的形状すなわち長
さ(l)、半径(r)、厚み(t)により変化する。
長さ(l)、半径(r)の増加は体積を増加させ、厚
み(t)の増加は体積を減少させる。 一方、液滴の噴射繰返し最高周波数を制限する
インク加圧室の共振周波数も、幾何学的形状l、
r、tの関数となり、l、rの増加は応答周波数
を低下させ、かつxの増加は周波数を向上させる
ことになる。つまり、液滴からノズルより噴射す
る機構に最も係りのあるインク加圧室の体積変化
量と応答最高周波数とは、相反する関係にあり、
体積変化量を少なくしないで応答周波数を向上さ
せることは本質的に不可能である。共振周波数f
pに対し、前述の (A)では1/f に比例し、 (B)では1/l・f に比例し、 (C)ではl/f に比例する。 すなわち、共振周波数を2倍、3倍、4倍にす
ると、体積変化量は1/8、1/27、1/64と大幅に減
少する。 したがつて、応答周波数を上げようとする体積
変化量が少なくなり、高い周波数でインクの噴射
が不可能な従来のインク加圧室では、高速でイン
クジエツト印刷をすることができないという問題
点があつた。 それゆえに、この発明の主たる目的は、加圧室
の体積変化量と共振周波数とを独立に設定するこ
とができかつ応答周波数の高い液体噴射装置を提
供することである。 この発明を要約すれば、液体加圧室の体積変化
によつて液体を噴射させる液体噴射装置であつ
て、中空筒形状の弾性体の両端にフランジ部を形
成するとともに、その内部に液体を充填するため
の液体加圧室を形成し、この弾性体の一端には液
体加圧室に連通するように液体噴射口を形成し、
他端に液体供給口を形成し、その内径が弾性体の
外径よりも大きい中空筒形状に形成された圧電セ
ラミツクを弾性体の両端のフランジ部によつて挾
持することにより、圧電セラミツクの厚み振動に
より液体加圧室の体積変化をもたらせるようにし
たものである。 この発明の上述の目的およびその他の目的と特
徴は以下に図面を参照して行う詳細な説明から一
層明らかとなろう。 この発明の液体噴射装置のインク加圧室は、基
本構造として前記第6図に示すごとく、弾性中空
円筒形状であり、かつ軸方向の外力により円筒を
軸方向に伸縮させるものである。この第4図に示
すインク加圧室の軸方向の引張応力をPとすれ
ば、軸方向変化△l=kEPl、半径方向変化−△
r=υkEPr(υは弾性体のポアソン比)による
変形が生じ、軸方向へ伸長したときは、内容積変
化△Vが正となり、前述の第(16)式で示したと
おり、 △V=πPkE(1−2υ)r2l になる。一般に、ポアソン比υ=0.3ないし0.4で
あるので、(1−2υ)=0.4ないし0.2となり、内
径収縮による体積増加の相殺現象が起らない。体
積変化量△Vは、外力P、円筒軸長l、材質の弾
性率、円筒の断面体にそれぞれ比例することがわ
かる。応答周波数の上限の目安となる第1次共振
周波数は、円筒の軸方向の縦振動モードを利用す
るので、前述の第(17)式より、 となり、共振周波数を高めるためには、共振周波
数fpが軸方向寸法lに反比例するので、lを小
さくすればよい。この場合の体積変化量は第
(18)式より共振周波数で表わすと、 △V=πkPE(1−2υ)r2(k/f) となり、fpの1乗に反比例するものの、内径r
が2乗の形式で式に残存するため、共振周波数を
変化させないで、内径の選定により体積変化を大
きくすることができる。具体的な一例として共振
周波数を2倍、3倍、4倍にするとき、内径rを
√2倍、√3倍、√4倍にそれぞれ設定すれば、
体積変化量を同一にすることができる。以上のよ
うに、この発明によれば体積変化を犠牲にしない
で共振周波数を上げることができる特徴を有し、
高速間欠噴射に適したインク加圧室の振動姿態が
得られる。 さて、従来の3種類のインク加圧室の振動姿態
と、この発明による振動姿態の特徴を、体積変化
量と共振周波数の見地より説明したが、実際の加
圧室として使用されるときは、その内部に液体イ
ンクが充填される。ところが、一般に使用される
電気機械変換素子としての圧電セラミツクはイン
クと直接接触してはならない。これは、圧電セラ
ミツクが多孔性のため、インクを吸収してしまい
絶縁が低下すると共にその他の特性変化が発生し
たり、インクの電気分解が起るからである。した
がつて、圧電セラミツクに関連してインクと耐蝕
性のある材質で構成された加圧室を設けなければ
ならない。このため、前述の(A)、(B)の両方式では
バイモルフ振動子が圧電セラミツクと金属板との
2重構造により形成され、通常金属板面がインク
に接触するようになつている。また、前述の(C)方
式では、円筒状圧電セラミツクの内部に、たとえ
ばガラス管や金属管などの弾性円筒が挿入され、
これがインク加圧室となつている。この発明にお
いても、インク加圧室はたとえば耐蝕性金属やガ
ラスなどで構成され、軸方向外力は圧電セラミツ
クの縦振動や圧み振動によつて得ている。 第7図はこの発明の一実施例のインク加圧室用
弾性円筒を環状圧電セラミツクの中央部に配置し
て示す縦断面図である。この第7図において、液
体加圧室5はたとえばステンレス(SUS)などの
弾性体金属材料51によつて中空円筒形状に形成
される。圧電セラミツク52は前記中空円筒形状
の弾性体51の外形よりも大きい内径を有する中
空円筒形状に形成される。そして、この圧電セラ
ミツク52は、弾性体51の両端に形成されかつ
弾性体51とねじによつて歯合するフランジ5
3,54によつて締め付けられて固定される。こ
のときの圧電セラミツク52を締め付ける機械的
圧力の反作用として、弾性体51には引張力が加
えられ、このバイアス引張力を中心にして圧電セ
ラミツク52に印加される電気的パルスの極性に
応じてインク室55に収縮、引張力が重畳され
る。このときの円筒内容積変化△Vがインク室5
5の容積変化になる。 第8図はこの発明の他の実施例のインク加圧室
の内部に円柱状圧電セラミツクを配置して示す縦
断面図である。この第8図では、円柱状圧電セラ
ミツク61の両端面が体積変化用弾性円筒62の
内側端面と、この内側端面に対向する外部容器6
3の内面に形成された突出部分631とで挾持さ
れる。そして、弾性円筒62の他方側は、前記突
起部631に形成されたねじ部64によつて外部
容器63に固定される。外部容器63は弾性円筒
62と所定の間隙を隔てるようにしてこの弾性円
筒を覆うように形成される。そして、外部容器6
3と弾性円筒62との間隙空間65がインク加圧
室内容積となる。この構成でのインク加圧室内容
積65は、外部容器63の内容積と弾性円筒62
の外容積との差になり、弾性円筒62の膨張によ
りインク加圧室内容積65が減少する。弾性円筒
62には、その内部の圧電セラミツク61の圧縮
力の反作用として引張力が加わり、このバイアス
引張力を中心にして圧電セラミツク61に印加さ
れる電気的パルスの極性に対応して引張、収縮力
が重畳される。 前述の第7図および第8図で用いられる電気機
械変換素子としての圧電セラミツクは、縦振動ま
たは厚み振動を利用するものであつて、圧電セラ
ミツクの伸縮量は △l=d33・Vl ……(19) d33:縦または厚み振動における圧電率 Vl:縦または厚み方向の印加電圧 となる。 第9図はこの発明の一実施例が適用される単層
構造の圧電セラミツクを説明するための図であ
り、特に、第9図aは円筒状圧電セラミツクの外
観斜視図であり、第9図bは円柱状圧電セラミツ
クの外観斜視図であり、第9図cは前記圧電セラ
ミツクを駆動するための駆動回路を示す図であ
る。この第9図a,bに示すような円管状および
円柱状の単層構造の圧電セラミツクには、圧電セ
ラミツク軸方向寸法lに関係なく、印加電圧Vl
によつて伸縮量△lが決定される。 第10図はこの発明の一実施例が適用されるN
層構造の圧電セラミツクを説明するための図であ
り、特に第10図aは円環状の圧電セラミツクを
N層にしたものであり、第10図bは円柱状圧電
セラミツクをN層にしたものであり、第10図c
は前述のN層構造の圧電セラミツクを駆動する駆
動回路を示す図である。この第10図に示すよう
な分割N層構造では、電極を第10図cに示すよ
うに並列に接続することにより、総合伸縮量は、 △l=Nd33Vl ……(20) となり、同一電圧でN倍の伸縮量が得られる。た
だし、同一材料により製造された圧電セラミツク
では、駆動回路から見た負荷容量がN2倍に増加
する。 さて、前述の第9図a,bで示すような単一の
弾性体から構成された圧電セラミツクの共振周波
数は、前記第(17)式で与えられるが、実際のイ
ンク加圧室では加振源としての圧電セラミツクと
インク加圧室としての弾性体との複合構造にな
る。特に、前述の第7図に示した圧電セラミツク
固定用フランジ53,54の質量効果やインクを
インク加圧室55に流入させるインク供給機構
(図示せず)や加圧室55よりインクを流出させ
るオリフイスプレート(図示せず)などの機構の
質量効果により、共振周波数が前記第(17)式の
ような簡単な形式ではなくなり、厳密には複雑な
振動解析を行う必要がある。 第11図はこの発明の一実施例が適用された複
合振動体の縦断面図である。この第11図に示す
複合振動体は、弾性体で構成された円筒状加圧室
91の外囲に2個の円環状圧電セラミツク93,
94を配置し、これらの圧電セラミツク93,9
4はフランジ状ナツト95,96によつて締め付
けられる。この第11図において、各部の寸法を
図示のように定義すると、軸方向の共振条件式は
次のようになる。 Z1tanγ1l1−Z2cotγ/2 −Z3cotγ/2=0 ……(21) Z1=ρ1C1S1=ρ1C1(D/2)π……(22) Z2=ρ2C2S2=ρ2C2{(D/2) −(D/2)}π ……(23) Z3=ρ3C3S3=ρ1C1{(D/2) −(D/2)}π ……(24) γ=ω/C、γ=ω/C、γ=ω/C……
(25) ω=2πfp 但しC1、C2、C3は第13図(95,91)、
(93,94)、(92)の媒質中での音速 ρ、ρ、ρは同媒質の密度 fpは軸方向共振周波数 この結果、共振周波数は圧電セラミツク軸方向
寸法l2、円筒状加圧室軸方向寸法l1によつてほぼ
決定され、材料定数としての密度、音速、横断面
積などが2次的に影響する。したがつて、インク
加圧室の伸収応答周波数の上限を決定するには、
l1、l2の寸法を決めればよく、一般にこの値が小
さくなるほど共振周波数が高くなる。 第12図および第13図は第11図に示した複
合振動体の具体例を示す図である。第12図およ
び第13図において、2枚の円環状圧電セラミツ
ク102,103はインク加圧室弾性体ボルト部
101とナツト部104とによつて締め付けられ
て固定されている。前述の第11図に示した寸法
の記号でこの第12図および第13図の各種の共
振周波数を有する加圧室の寸法を表わすと次の表
2になる。そして、圧電セラミツク102,10
3とボルト部101とナツト部104とをそれぞ
れの軸方向の長さを図示のように選べば図示の周
波数で共振させることができる。
【表】 また、このときの材料定数を第11図の部品名
称に対応させると次の表3のようになる。
【表】 このような構造の振動子は、いわゆるランジバ
ン形振動子(Langevin−type)の基本形を変形
したものとみなすことができる。 第14図はランジバン形振動子の一例を示す外
観図である。この第14図に示すランジバン氏に
よつて発明されたランジバン形振動子は、圧電セ
ラミツク122を2つの弾性体金属121,12
3で挾んだものであり、圧電セラミツク122と
弾性体とは抗張力の高い接着剤で接合されてい
る。一般に、圧電セラミツクは応力分布の高い所
に位置し、弾性体は歪み分布の高い所に位置して
いる。このため、この種の振動子は軸方向の伸張
時に、接着剤に引張応力が印加され、接着剤が離
脱するというトラブルが多い。この引張応力に耐
える構造として考えだされたのがボルト締めラン
ジバン形振動子である。 第15図はボルト締めランジバン形振動子を示
す図である。この第15図に示すように一方の弾
性体131がボルト形構造を有し、他の弾性体1
34がナツト構造を有している。そして、この2
つの弾性体131,134の間にボルトねじ部1
33が貫通し得る中心孔が形成された円環状圧電
セラミツク132を設け、ボルトを有する弾性体
131とナツトを有する弾性体134によつて圧
電セラミツク132を締め付けるものである。し
たがつて、圧電セラミツク132に引張応力が加
わり、ボルトねじ部に引張応力がそれぞれ加わる
ため、弾性体131,134と圧電セラミツク1
32との接着が不要になる。圧電セラミツク13
2に直接電圧を印加したときのランジバン形振動
子の静的歪み量は、第12図に示す接着形ランジ
バン振動子の場合では圧電セラミツク122の圧
電率をd33とすると、d33×印加電圧に等しくな
る。しかしながら、第13図のランジバン振動子
の場合では、中心を貫通するナツト134のねじ
部の引張弾性変形に打勝つ仕事をしなければなら
ない。このため、接着形ランジバン振動子に対
し、同一の印加電圧では、静的歪み量が少なくな
る。 第16図はランジバン振動子の印加電圧対歪み
量に関係を示す特性図である。この第16図に示
す一例では、ボルト締めランジバン振動子の静的
歪み量が接着形ランジバン振動子に対し約1/2に
なつている。また、この発明のインク加圧室の一
方式である弾性円筒の内容積変化を利用するもの
では、第11図の基本構造となるので、前述の第
15図に示すボルト締めランジバン振動子のボル
トねじ部133を中削りしたものに相当する。し
かしながら、ボルト締めランジバン振動子の一般
の使用例は、たとえばソナーにおける超音波送信
機の発振源や超音波洗浄器の加振源として用いら
れるのが大半であり、まれに見る例として液体燃
量粉霧化用の振動子がある。この発明の要旨であ
るインク加圧用の内容積変化の駆動力発生源とし
ての応用は今までになく、かつしたがつてこの発
明の新規性の要素となつている。 第17図はこの発明の一実施例のインク加圧室
の軸方向伸縮量の周波数特性を示す図である。こ
の特性から判断して、一般に第1次共振周波数f
pに対し、1/2fpないし1/3fpまでは、ほぼ平坦
な周波数特性を示し、かつ印加電圧に比例して歪
み量が増加している。したがつて、印加波形の占
有周波数帯域がインク加圧室の機械的固有共振周
波数の(×1/2ないし×1/3)以下であれば、印加
波形に対応する強制体積変形振動を生じさせるこ
とができる。 ここで、金属などからなる弾性容器と圧電セラ
ミツクから構成されるインク加圧装置に衝撃電圧
を印加し、インク加圧室の内容積の収縮によつて
インク液滴をオリフイスより噴射させるとき、最
も重要な点は次のとおりである。 (1) インク加圧室の体積変化量は、印加電気信号
と完全に比例的に対応しなければならないこ
と。 (2) インク液滴がオリフイスより噴射されるのに
十分な体積変化量が確保されること。 (3) インクは非圧縮性流体として作用すること。 (1)は目的とするインク噴射繰返し周波数まで応
答できるように、インク加圧機構全体の固有共振
周波数を高く設定すること。また、同じ繰返し周
波数でも印加波形の占有周波数帯域が少なくなる
波形でなければならず、立上り、立下りの急俊な
矩形波よりも孤立正弦波の方が好ましい。また、
単一の噴射液滴を得るための衝撃波形を印加し、
インク加圧室の体積変化を生じさせ、次に電気信
号を解除してもインク加圧室の体積変化振動は完
全に停止することは少なく、この径の固有振動周
期をもつて残留振動が続く。この残留振動による
体積変化が電気信号印加時の強制振動による体積
変化と比較して、無視できない程度の大きさを有
するときは、目的の噴射液滴に引続き衛星滴が発
生する。この衛星滴の発生は、残留振動と密接に
関係していて、残留振動の少ない印加波形を選択
する必要がある。この発明の代表的機構である第
11図のようなインク加圧室の圧電セラミツクの
印加電圧波形に対する内容積振動波形を測定し
た。 第18図はこの発明の一実施例のインク加圧室
の圧電セラミツクの印加電圧波形に対する内容積
振動波形を示す図である。この第18図において
aないしeは圧電セラミツクに印加する印加電圧
の立下がり特性を示し、a′ないしe′は前記圧電セ
ラミツクに印加電圧を印加したときのインク加圧
室軸方向の振動を示したものであり、膨張状態か
ら収縮状態に移行するときの残留振動を示す。印
加電圧の立下がり時間は、圧電セラミツク静電容
量Cpと駆動回路直列抵抗RDの積CpDで決まる
ので、直列抵抗RDを10Ω、100Ω、1kΩ、10k
Ω、100kΩと変化させて立下がり時間を制御し
たものである。この第18図から印加電圧の立下
がり時間が短くかつ波形が急俊になれば、印加波
形と振動波形とは対応関係が少なくなり、固有周
期での残留振動が持続することがわかる。 第19図はインク加圧室の圧電セラミツクに弧
立正弦波を印加したときのインク加圧室の軸方向
の振動波形を示す図である。この第19図におい
て、aないしiは孤立正弦波の繰返し周波数を
2kHzに固定し、正弦波の1波長の時間幅を3kHz
ないし30kHz波形相当の印加電圧波形を示し、
a′ないしi′は前記印加電圧における圧電セラミツ
クの応答振動波形を示す。インク加圧室は最初平
衡状態にあり、正弦波の+周期で膨張し、−周期
で収縮する。この弧立正弦波の持続時間が長いと
き、振動波形は印加電圧波形と比例的に対応する
が、継続時間が短くなると、残留振動の成分が成
長し、さらに短くすると印加電圧波形による強制
振動よりも残留自由振動がより大きく成長する。 上述のごとく印加電圧とインク加圧室体積変化
量が完全に対応しない領域で使用すると、残留振
動により液体の噴射が分割され、衛星滴の発生や
液滴径の減少や主滴と衛星滴の振動位相の相違に
よる噴射速度の減少などにつながりこれらを避け
なければならない。 次に、重要な点はインク加圧室の体積変化量で
あり、オリフイスより噴射する液滴とインク供給
経路へ逆流するインク体積量をまかなうに十分な
だけ確保しなければならない。ここで、第(16)
式より △V=πkEP(1−2υ)γ2l であるから、 (1) インク室収縮、膨張外力(∝P)を大きくす
ること。すなわち圧電セラミツクの印加電圧、
力係数A、軸方向断面積S、圧電率d33のそれ
ぞれに比例する。 (2) インク加圧室内容積を大きくすること。すな
わちインク室断面積πr2、軸方向長さlのそれ
ぞれに比例する。 (3) インク加圧室の材料定数すなわちヤング率
E、1−2υ(υはポアソン比)のそれぞれに
比例する。 上述の(1)ないし(3)は前述のように固有共振周波
数を下げないで選択できるのがこの発明の特徴で
ある。 次に、液体噴射装置としての性能の安定化と最
も係りのある他の条件は使用インクの物性であ
る。このうち、(1)粘性、(2)表面張力、(3)インク内
不溶性微粒子の含有量、(4)インクの体積圧縮率が
あり、インク加圧室の体積変化を利用する液体噴
射装置では、(4)の項目が最も大切である。元来、
水性インクや油性インクは気泡や溶存空気を一定
割合含んでおり、なおかつ液体噴射装置としてイ
ンク供給系、インク加圧室、インク噴射用オリフ
イスなどインク流体系を組み立てるとき、気泡が
流体系壁面にわずか付着しており、これらの気泡
が等価的なエアーチヤンバーとなり、インク室の
内容積の収縮時に圧力上昇を緩和する作用をす
る。 また、内容積の膨張には、溶存気体やインク加
圧室や液体系内付着気泡がキヤビテーシヨンの核
として作用し、圧力減少を同じく緩和する作用を
する。このような場合、オリフイスよりインク液
滴が噴射しないかまたは噴射してもその電圧感度
応答周波数範囲が悪くなる。このため、使用イン
クは気泡と溶存気体の除去のため、真空ポンプに
よる脱気や溶存気体の吸着能力を有する脱気体剤
(たとえば亜硫酸塩)をインクに加えることも必
要である。また、インク供給口、インク加圧室、
噴射オリフイスなどの流体系を組み立ててインク
を充填したとき、流路壁面などに付着している気
泡も、流体系全体を真空にして脱気しなければな
らない。 第20図はインク噴射機構における圧力の変化
を説明するための図解図である。この第20図に
示す液体噴射装置は、インク加圧室181,イン
ク噴射オリフイスとインク導出経路を含むインク
発射口182、インク保存タンク(図示せず)か
ら流入するインク供給口183から構成される。
この液体噴射装置18の休止平衡状態では、オリ
フイス外(大気圧)圧力をP0、インク加圧室18
1内の圧力をP2、インク供給口183の入口の圧
力をP3とするとき、オリフイス部で働く表面張
力、インク発射口182、インク供給口183の
管路抵抗で平衡が保たれている。このときの圧力
分布は、第20図bのようになると考えられる。
次に、インク加圧室181の内容積収縮−△Q2
が生じ、インク加圧室181の圧力が△Pだけ上
昇し、その内圧がP2+△Pになる。このとき、イ
ンク発射口の出口から△Q1が流出し、インク供
給口183の入口側へ△Q3が流出する。このと
きの圧力分布は、第20図cのようになると考え
られ、流れに関して次の第27式ないし第(29)式
が成立する。 △Q2=△Q1+△Q3 ……(27) △Q1=△P+(P−P)/R ……(28) △Q3=△P−(P−P)/R ……(29) が成立する。 但し、R1はC1の総合管路抵抗 R2はC3の総合管路抵抗 管路抵抗は一般にこの構造により異なり、本方
式の具体的一例として毛管では R1=128μl/πdρ ……(30) d:毛管内径、μ:液体の粘性係数、ρ:液体
密度、l:毛管長さ 短管オリフイスでは となり、管路抵抗は非線形である。また、インク
供給管路はその具体的構造として (1) 一様な断面積をもつ単管 (2) 多孔体(フイルタ)をもつもの (3) 管路抵抗が流れの方向によつて異なる弁をも
つもの 等がある。いずれもインク加圧室C2の内容積収
縮によつて、インク発射口C1の出口によりイン
クが流出するが、同一体積変化△Q2に対して
も、そのインク供給口C3の構造によつて噴射す
る姿態、液滴の形状衛星滴の有無等が異なる。
C3の管路抵抗は (1) 単管では30式と同様である。 (2) 多孔体(フイルタ)では、ダルシーの公式よ
り R3=μl/kS ……(31) S3:多孔体の断面積、l3:多孔体の厚み、
μ:流体の粘性係数、k:多孔体の透過率 また、多孔体で流体が乱流となる場合は慣性力
が働き、 △P−(P−P)/l=μ/K(△Q/S
+ρ/B(△Q/S) ……(32) R3=△P−(P−P)/△Q ……(33) となる。但し、K、Bは多孔体の内部構造によつ
て決まる定数である。次に流体に働く力に関して
考察すると、インク発射口C1とインク加圧室C2
の境界では、 π(d/2){P2−P0+△P}= ρ(d/2)πl1dυ/dt+8πμl1υ
…(34) が成立する。右辺第1項は発射口内インクの加速
運動にともなう慣性力で、右辺第2項は同インク
の粘性摩擦力である。インク供給口C3とインク
加圧室C3の境界では π(d/2){△P−(P3−P2)}= ρ(d/2)πl3dυ/dt+8πμl3υ
…(35) が同様に成立する。しかし、インク供給口では、
一般にd3≫d1、υ≪υとなるので、第(35)
式の右辺粘性摩擦項は、慣性力項に比較して小さ
くなる。一般に加圧収縮によつてインク発射口よ
りインクを発射させるとき、R3が大きくυ
小さい程、噴射感度が高くなる。 次に、インクの噴射が完了し、収縮したインク
加圧室181が膨張工程にある状態を解析する。
膨張形態として次の3種類がある。 (1) 静止平衡状態へ直接復帰する場合。 このとき、インク加圧室181の内圧はP2
なり、この行程は、 △Q1=0 △Q2>0 △Q3<0 となり、噴射量と等しい流量のインクが供給口
183から供給される。 (2) 静止平衡状態よりさらにインク加圧室181
が膨張する場合(第20図d参照) P0<P2−△P<P3 ノズル外圧力P0<P2−△Pとなる。このとき、
△Q1=0であるが、△Q2および△Q3の値が前記
(1)に比較して大きくなる。すなわち、インク供給
口183の圧力との差が大きくなるのでインク供
給速度が速くなる。また、ノズル外圧力よりイン
ク加圧室181の圧力が下降しないので、インク
発射口182付近のインクを逆流させ、室外の空
気をとり込むことはない。 (3) 静止平衡状態よりさらにインク加圧室181
が膨張し、ノズル外圧より低くなる場合(第2
0図e参照) P0>P2−△P<P3 このときはインク加圧室181の内圧がノズ
ル外圧力より低下するので、 △Q1<0 △Q2>0 △Q3<0 となり、膨張体行程量相当のインクがインク供
給口183およびインク発射口182から流入
する。一般には、インク噴射後のオリフイス部
は空気と接しているため、インク発射口182
に残留するインクを逆流させると同時に、室外
の空気をとり込み、インク加圧室181に気泡
を発生させることになる。しかし、インク供給
口との差圧も大きいため、インク供給口183
から流入するインク量も多くなるが、この流入
速度がインク発射口181からの流入速度に比
較して少なければ、前述のような結果になり、
液体噴射装置では必ず避けなければならない条
件である。インク加圧室181へ気泡が混入す
ると、インク加圧室181の収縮時に、体積変
化率の高い気泡のみが収縮し、インク加圧室1
81のインクの液圧が上昇しない。すなわち、
気泡は圧力緩衡剤として作用するため、他のす
べての流体制御機器で避けなければならないも
のとされている。 第21図および第22図は単ガン式インク噴射
装置の具体的な実施例を示す外観図である。第2
1図において、圧電体191が、円環形状をな
し、インク加圧室196の伸縮用外力発生源とな
る。この圧電体191はその同一分極面が互いに
対向して密着するように2枚以上設けられ、中空
円筒インク室196の一部であるフランジ状のボ
ルト部192とフランジ状のナツト部193とに
より強く締付けられている。電極201,202
はそれぞれワツシヤ状の金属薄板で形成され、一
方が2枚の圧電体191,191の間に介挿さ
れ、他方は圧電体191とインク室ナツト部19
3との接合面に介挿される。なお、電極202は
圧電体191とインク室ボルト部192との接合
に介挿するようにしてもよい。インク加圧室19
6はボルト部192とナツト部193との中心軸
を中ぐりしたものであつて、円柱状のインク室1
96を有している。このボルト軸の後端部には雄
ねじ(図示せず)が形成されていて、同一の径の
雌ねじが形成されたナツト部193と歯合する。
インク加圧室の軸方向の伸縮膨張は円環型圧電体
191,191の内部に位置する弾性体(薄肉円
筒)203の部分で行なわれ、ボルト部192と
ナツト部193とのねじ締着けにより初期応力が
与えられている。 圧電体191の分極極性と同一極性の電圧が電
極201,202に印加されるとき、圧電体19
1は厚み振動により膨張し、インク室196の中
空円筒に軸方向の引張力を与える。電極201,
202に圧電体191の極性と反対の極性を有す
る電圧が印加されるとき、圧電体191が収縮
し、中空円筒の初期応力により軸方向に収縮す
る。 なお、この第21図および第22図ではインク
発射口としてオリフイス195を有するオリフイ
スプレート194がインク加圧室19のボルト部
192の端面に取付けられている。また、インク
供給口はナツト部193の中央円筒の内面にジヨ
イント197が圧入されて構成される。このジヨ
イント197には、供給口としての管路198が
形成され、この管路198にインク供給パイプ
(図示せず)が連結される。また、この管路19
8の断面積はオリフイス195の内径に比較して
極めて大きいのが一般的である。 なお、第22図に示すインク加圧室の構成はほ
ぼ第21図に示すものと同じであるが、インク発
射口付近の断面積変化を連続的にするために、円
錐形のインク室先端199が形成されている。ま
た、第22図のインク加圧室では、インク供給口
側の管路抵抗を制御するために、金属繊維焼結フ
イルタ200がジヨイント197の内部に挿入さ
れていて、この金属繊維焼結フイルタ200に透
過率と軸方向厚み、断面積を適当に選択すること
により、目標の管路抵抗になるように定められて
いる。この第21図および第22図に示すインク
加圧室の膨張速度は、振動の数理解析の項で述べ
たごとく、ほぼインク加圧室の軸方向寸法で決ま
るが、厳密には前述の第(21)式から第(26)式
で求めることができる。なお、同一の厚み寸法を
有する円環型圧電体191に対して、インク加圧
室のボルト部192の軸方向寸法、ナツト部19
3の軸方向寸法が長ければ共振周波数が低くな
り、短かければ共振周波数が高くなる。したがつ
て、この単ガン式噴射装置の応答周波数特性を向
上させるためには、圧電体191以外の軸方向寸
法はできるだけ削除すべきである。 ここで、インク加圧室とインク発射口が一体構
造となつた形式のうち、試作したものの代表的構
造寸法と圧電体印加電圧およびそのときのインク
室体積変化量などの関係を別表2に示す。この別
表2には、所望の噴出液滴径を得るのに必要な圧
電体印加電圧を示してあるが、仮定としてインク
加圧室の軸方向に関するひずみの電圧感度が圧電
体のそれに比較して1/2であることおよびインク
加圧室の収縮時にインク供給口へインクが逆流し
ないようにしている。したがつて、実際の液滴発
射に必要な圧電体印加電圧はこの別表2の値より
もわずかに高くなる。 第23図はこの発明の他の実施例のマルチ型液
体噴射装置におけるベースプレートをインク加圧
室側から見た横断面図である。第24図は第23
図の線A−A′に沿う縦断面図であり、第25図
はエツチングプレートの平面図であり、第26図
はオリフイスプレートの平面図である。 次に、第23図ないし第26図を参照してマル
チ型液体噴射装置について説明する。ベースプレ
ート21は円板状に形成され、その上にたとえば
6個のインク加圧室22……が同心円上に配置さ
れる。これらのインク加圧室22……に関連して
インク供給ジヨイント23……が設けられる。こ
れらのインク加圧室22……とインク供給ジヨイ
ント23……とはたとえばビニールチユーブ24
……によつてそれぞれ連結される。また、ベース
プレート21の内部には周状にインク供給経路3
0が形成されていて、このインク供給経路30は
各インク供給ジヨイント23……と外部のインク
タンクから送られてくるインクを受けるインク供
給口29とを連通する。 インク加圧室22は第24図に示すように、円
筒型インク加圧室フランジ221と、円筒型イン
ク加圧室伸縮用弾性体222と、この弾性体22
2の内部がくりぬかれたインク室内部223と、
このインク室内部223に連通する逆止弁取付用
スペース224と、インク供給口225と、逆止
弁取付用ホルダ226と、2枚の円環型圧電体2
27,227と、圧電体227,227に電圧を
印加するための圧電体用電極228とを含む。 弾性体222の一方端の外周には、ねじが形成
されていて、このねじがベースプレート21に形
成された透孔211のねじに歯合される。また、
弾性体222のフランジ221を取付ける部分に
もねじが形成されていて、このねじ部分とフラン
ジ221のねじ部分とが歯合される。すなわち、
フランジ221を締付けることによつて圧電体2
27,227が固定される。なお、逆止弁取付用
スペース224には、流管抵抗を適当な値に設定
するための多孔体フイルタや供給排出時によつて
管路抵抗の異なる逆止弁を設けるようにしてもよ
い。 第25図において、エツチングプレート25は
前記ベースプレート21とほぼ同一の円板状に形
成され、そのほぼ中心部から放射状に延びるイン
ク導出部251……が形成される。これらのイン
ク導出部251……は前述のインク加圧室22に
よつて加圧されたインクを後述のオリフイスプレ
ート26に形成されたオリフイス261に導くも
のである。また、エツチングプレート25には、
このエツチングプレート25とベースプレート2
1とオリフイスプレート26とをボルトによつて
固定するためのボルト取付孔271……,281
……がそれぞれ穿設される。 第26図において、オリフイスプレート26は
ベースプレート21およびエツチングプレート2
5とほぼ同一の円板状に形成され、そのほぼ中心
部には6つのオリフイス261……が穿設され
る。また、このオリフイスプレート26にもボル
ト取付孔272……,282……が穿設されてい
る。 上述のベースプレート21とエツチングプレー
ト25とオリフイスプレート26とを組立てると
きには、ボルト27をそれぞれの取付孔212,
271,272に挿入して取付け、ボルト28を
それぞれの取付孔213,281,282に挿入
して取付ける。 次に、インクの流れについて説明する。まず、
インク保存タンク(図示せず)より供給パイプを
通してベースプレート21に形成されたインク供
給口29にインクが静圧で流入する。インク供給
口29に流入したインクはベースプレート21に
形成されたインク供給経路30を介して各インク
供給ジヨイント23……に流れる。各インク供給
ジヨイント23とインク加圧室22との間は、弾
性に富んだ気体透過率の低いパイプ24によつて
連通され、加圧室インク供給口225に連結され
る。インク加圧室22のインクは圧電体227,
227の収縮によつてインク室部223内の圧力
が上昇し、一部がインク供給口225へ逆流し、
ほかはエツチングプレート25のインク導出部2
51を介してオリフイスプレート26のオリフイ
ス261へ流れる。そして、オリフイス261か
らインクが数滴として発射される。また、オリフ
イス261から液滴が発射された後、インク加圧
室22の内容積膨張によつて、オリフイス261
の端面よりインクメニスカスが対向すると同時
に、インク加圧室22のインク供給口225を通
してインクが補給される。 上述のごとく、この実施例によれば、複数のイ
ンク加圧室を一体的に形成したことによつて、た
とえばドツトマトリクス形状の各ドツトを印字す
るときに、各オリフイス261から対応のインク
を発射させることができる。 上述のように、この実施例によれば、圧電セラ
ミツクの厚み振動を利用してインク加圧室の内容
積を変化させ、インク液滴を噴射させるようにし
ているため、この実施例による液体噴射装置の効
果は次のようになる。 (1) 従来の加圧方法(円形バイモルフ、矩形バイ
モルフ、円筒呼吸振動)でインク噴射応答周波
数を上げようとすると、インク加圧室の体積変
化量が急激に低下し、実質的に高速応答する液
体噴射装置を実現することができなかつたが、
この実施例では圧電セラミツクの厚み振動を直
接利用して弾性円筒の軸方向を伸縮させ、イン
ク室の内容積を変化させるようにしているた
め、体積変化量を低下させることなくインク噴
射繰返し周波数を高くすることができる。具体
的には、従来方法では1つのオリフイスで噴出
繰返し周波数20kHzが限度であつたが、この発
明による液体噴射装置の噴出繰返し周波数は
100kHzまで可能になつた。 (2) インク加圧室の体積変化量は、インク加圧室
を構成している弾性体の材料定数と形状および
圧電体の材料定数と形状ならびに印加電圧によ
つて定まり、従来のようにインク室内のインク
占有量や残留気体の量の影響を受けることがな
い。したがつて、インク物性変化による噴射装
置としての性能の変化を少なくすることができ
る。 (3) 体積変化に要する時間が他の方式に比較して
非常に短いため、液滴噴射速度が速く、ノズル
と記録紙、との間の距離を大きく設定すること
ができる。 (4) インク加圧室用弾性体と圧電体とを接着剤な
どを用いることなくねじによつて固定するよう
にしているため、組立や分解や修理を極めて容
易にすることができる。 以上のように、この発明によれば圧電セラミツ
クの厚み振動により、インク加圧室の体積を変化
させるようにしているため、体積変化量と共振周
波数とを独立に設定することができるとともに、
応答周波数を高めることができ、高速印字に適し
た液体噴射装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は矩形バイモルフ振動子の場合の支持方
法、形状寸法が与えられたときの変位、共振周波
数などの関係式を示す図である。第2図は両端支
持での長さ、厚みが与えられたときの共振周波数
の割出しを示す図である。第3図はこの発明の背
景となる円周支持の円形バイモルフを説明するた
めの図解図である。第4図はこの発明の背景とな
る両端支持の矩形バイモルフを説明するための図
解図である。第5図はこの発明の背景となる中空
円筒の呼吸振動子の外観斜視図である。第6図は
この発明が適用される中空円筒の軸方向振動子を
示す外観斜視図である。第7図はこの発明の一実
施例のインク加圧室用弾性円筒を環状圧電セラミ
ツクの中央部に配置して示す縦断面図である。第
8図はこの発明の他の実施例のインク加圧室の内
部に円柱状圧電セラミツクを配置して示す縦断面
図である。第9図はこの発明の一実施例に含まれ
る単層構造の圧電セラミツクを説明するための図
である。第10図はこの発明の一実施例に含まれ
るN層構造の圧電セラミツクを説明するための図
である。第11図は複合振動体の縦断面図であ
る。第12図および第13図はインク加圧室の具
体的形状とそのときの共振周波数とを説明するた
めの図である。第14図はランジバン振動子の一
例を示す外観図である。第15図はランジバン振
動子の他の例を示す外観図である。第16図はラ
ンジバン振動子の印加電圧対ひずみ量の関係を示
す特性図である。第17図はこの発明の一実施例
のインク加圧室の軸方向伸縮量の周波数特性を示
す図である。第18図はインク加圧室の圧電体の
印加電圧波形に対する内容積振動波形を示す図で
ある。第19図はインク加圧室の圧電体に弧立正
弦波を印加したときのインク加圧室の軸方向の振
動を示す図である。第20図はインク噴射機構に
おける圧力の変化を説明するための図解図であ
る。第21図および第22図は単ガン式液体噴射
装置の具体的な実施例を示す外観図である。第2
3図はこの発明のその他の実施例のマルチ型液体
噴射装置におけるベースプレートをインク加圧室
側から見た平面図である。第24図は第23図の
線A−A′に沿う要部縦断面図である。第25図
はマルチ型液体噴射装置に含まれるエツチングプ
レートの平面図である。第26図はマルチ型液体
噴射装置に含まれるオリフイスプレートの平面図
である。 図において、52,61,92,93,191
は圧電セラミツク、5,6,22はインク加圧
室、55,65,196,223はインク室、6
3は外部容器、51,62,92は弾性体、5
3,54,95,96,192,193はフラン
ジ部、195,261はオリフイス、197,2
25はインク供給口、251はインク導出部、2
3はインク供給ジヨイント、30はインク供給経
路、21はベースプレート、25はエツチングプ
レート、26はオリフイスプレートを示す。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 液体加圧室の体積変化によつて液体を噴射さ
    せる液体噴射装置において、 その両端にフランジ部を有し、その内部に液体
    を充填するための前記液体加圧室が形成された中
    空筒形状の弾性体、 前記液体加圧室に連通するように前記弾性体の
    一端に形成される液体噴射口、 前記液体加圧室に連通するように、前記弾性体
    の他端に形成される液体供給口、および その内径が前記弾性体の外径よりも大きい中空
    筒形状に形成され、その両端が前記弾性体の両端
    のフランジ部によつて挾持される圧電セラミツク
    を備えた、液体噴射装置。 2 前記液体加圧室は、基台上に複数形成され、 前記基台には、各液体加圧室の前記液体供給口
    に共通的に連通する液体供給経路が形成される、
    特許請求の範囲第1項記載の液体噴射装置。 3 液体加圧室の体積変化によつて液体を噴射さ
    せる液体噴射装置において、 前記液体加圧室は弾性体によつて中空筒形状に
    形成され、さらに 前記液体加圧室に連通する液体噴射口を有し、 前記液体加圧室の内部に設けられ、その厚み振
    動が該液体加圧室の筒形状の軸方向に沿う圧電セ
    ラミツクと、 前記液体加圧室の外壁から所定の間隙を隔てて
    この液体加圧室を覆う外部容器とを含み、 前記液体加圧室と前記外部容器との間隙には、
    前記液体が充填され、 前記圧電セラミツクに前記厚み振動を生じさせ
    るとき、前記圧電セラミツクが前記液体加圧室を
    前記軸方向に伸縮させ、それによつて前記液体噴
    射口から前記液体を噴射させるようにした、液体
    噴射装置。 4 前記圧電セラミツクは、前記弾性体の内側一
    方端面と、この内側一方端面に対向する前記外部
    容器の内側端面とで挾持される、特許請求の範囲
    第3項記載の液体噴射装置。 5 前記液体加圧室には、さらに前記液体を供給
    するための液体供給口が形成される、特許請求の
    範囲第3項または第4項記載の液体噴射装置。 6 前記液体加圧室は、基台上に複数形成され、 前記基台には、各液体加圧室の前記液体供給口
    に共通的に連通する液体供給経路が形成される、
    特許請求の範囲第3項ないし第5項のいずれかに
    記載の液体噴射装置。
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