JPS6142033B2 - - Google Patents
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- JPS6142033B2 JPS6142033B2 JP8836078A JP8836078A JPS6142033B2 JP S6142033 B2 JPS6142033 B2 JP S6142033B2 JP 8836078 A JP8836078 A JP 8836078A JP 8836078 A JP8836078 A JP 8836078A JP S6142033 B2 JPS6142033 B2 JP S6142033B2
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Description
本発明は皮革状構造物の製造方法に関する。更
に詳しくは、本発明は、織布あるいは不織布など
の繊維基材とポリウレタンなどのゴム状弾性体と
からなる、良好な柔軟性、帯電防止性、汚れ防止
性等を有する皮革状構造物の製造方法に関するも
のである。 従来、天然皮革の代替物として、主として繊維
不織布あるいは織編物とポリウレタン組成物とか
らなる人工皮革は公知である。しかしながら、か
かる人工皮革は静電気を帯びやすく、その結果ほ
こりなどを吸着して汚れやすいという欠点があつ
た。また履物や衣料用として使用するには柔軟性
が十分でなかつた。 本発明者らは、かかる欠点を有しない人工皮革
を得ることを目的として鋭意研究の結果、本発明
に到達したものである。 即ち、本発明は、繊維基材にゴム状弾性体の溶
液または分散液を付与し次いで該繊維基材から溶
媒または分散媒を乾燥することによつて除去して
皮革状構造物を製造する方法において、(1)繊維基
材に、あらかじめ該繊維基材重量の0.05〜5.0%
の親水性構造と親油性構造とを有する界面活性剤
を付着せしめておくこと、(2)ゴム状弾性体の溶液
または分散液中に、あらかじめ該ゴム状弾性体重
量の0.1〜5.0%の親水基分子量と疎水基分子量の
比が13以下の界面活性剤を添加せしめておくこと
及び(3)溶媒または分散媒の乾燥に先立つてゴム状
弾性体の溶液または分散液を付与した繊維基材を
短時間水中に浸漬せしめることを特徴とする皮革
状構造物の製造方法である。 本発明において、あらかじめ繊維基材、例えば
織布あるいは不織布に付着せしめられる界面活性
剤としては、水溶性あるいは水分散性の界面活性
剤が用いられるが、好ましくは水溶性である方が
好ましい。即ち、親水性構造を有するべきであ
る。水分散性であるとコロイド粒子の大きさによ
つては、織布あるいは不織布に処理を施す場合、
単純な浸漬では織布あるいは不織布などの中まで
均一に界面活性剤を付着せしめることが困難とな
る。また織布あるいは不織布を構成する繊維の性
格によつて界面活性剤の種類を選択すべきであ
り、例えば繊維と親和性を有する親油構造を有す
る界面活性剤を選ぶべきである。親油基構造とし
ては、例えば、天然油脂、ポリエステル、ポリエ
ーテル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリビニ
ル、ポリアクリル、ポリアミド、ポリシリカなど
天然あるいは合成の化学構造が挙げられる。親水
基構造としては、(−CH2CH2O)−o、−COO、−
SO2O、=POO、=P、=S、=N=など
が挙げられる。親水基構造としては(−CH2CH2O
)−oが特に好ましい。界面活性剤の水溶液または
水分散液は、浸漬法、スプレー法等によつて繊維
基材に付着せしめられる。付着せしめられる界面
活性剤の量は、繊維基材重量に対して0.05%〜
5.0%、好ましくは0.1%〜0.8%である。付着率が
5.0%を超えると最終製品が、使用される界面活
性剤によつては粘着を起こす。あるいは、表面に
界面活性剤がブリードする傾向にあるなどの点で
不適当である。付着量が0.05%未満であると、本
発明の特徴である帯電防止、柔軟性改良などの効
果が得られないので好ましくない。繊維基材に界
面活性剤を付着せしめた後、繊維基材を、例えば
赤外線等で加熱処理すれば本発明の効果がより助
長される。 本発明において、あらかじめゴム状弾性体の溶
液または分散液中に添加せしめられる界面活性剤
は、親水基分子量と疎水基(親油基)分子量の比
が13以下のもの、好ましくは10以下のものであ
り、前述の織布あるいは不織布に付着せしめられ
る界面活性剤と同じものであつてもよい。且し、
最終製品における界面活性剤のブリードが、これ
らの化学構造に基因して生じることがあるので、
使用されるゴム状弾性体の化学組成によつて添加
される界面活性剤は選択されるべきである。界面
活性剤の親水基分子量と疎水基分子量のが13を超
えると、あまりにも溶液又は分散液の親水性が強
いため、乾燥する際、付与されたゴム状弾性体の
収縮が大きく、均一な皮革構造を得ることが出来
ないため好ましくない。本発明においては親水基
分子量/疎水基分子量の値が13以下でかつ曇点が
30〜60℃のものが特に好ましい。界面活性剤の添
加量は、ゴム状弾性体の溶液または分散液中に含
まれるゴム状弾性体重量(乾燥重量)に対し0.1
〜5.0%である。界面活性剤の添加量が0.1%未満
の場合は、本発明の目的である柔軟化効果は得ら
れず、添加量が5.0%を超えると、溶液又は分散
液の親水性が強すぎるため、前記と同様な理由で
均一な皮革構造を得ることが出来ず好ましくな
い。 本発明においては、前述のごとくあらかじめ界
面活性剤を付着せしめられた繊維基材に、特定の
界面活性剤を含有するゴム状弾性体の溶液または
分散液を付与し、その後繊維基材から公知の方法
によつて溶媒または分散媒が除去される。 本発明において、溶媒または分散媒の完全な除
去に先立つて、ゴム状弾性体の溶液または分散液
を付与せしめられた繊維基材を短時間水中に浸漬
せしめると、繊維基材自体が親水化されているた
めに水が速やかに繊維基材中に浸透し、繊維とゴ
ム状弾性の特に優れた皮革状構造物が得られる。
水への体の界面に達し、ゴム状弾性体の凝固を速
めると共に両者の接着を妨げる作用をする。そし
てその後、乾燥工程によつて繊維基材中の水分及
び溶媒を除去すると、柔軟性の特に優れた皮革状
構造物が得られる。水への浸漬時間は30秒以上数
分程度が好ましく、水の温度は10〜30℃が好まし
い。 本発明において、ゴム状弾性体溶液または分散
液として、ゴム状弾性体の有機溶剤(好ましくは
沸点が120℃以下のもの)溶液に水を混合分散し
て得られる含水スラリーを用いると、前記柔軟効
果がより著しく発揮できる。これは、ゴム状弾性
体が凝固し始めると、弾性体中に分散していた水
が弾性体の外側に排出され、繊維と弾性体の界面
に水を存在せしめるため、前述の水中浸漬によつ
て存在する水と共に、大きく繊維とゴム状弾性体
の非接合効果に寄与するためである。混合分散さ
れる水の量は、ゴム状弾性体の有機溶剤溶液中に
含まれるゴム状弾性体重量(乾燥重量)に対して
50〜600%が好ましい。前述の含水スラリーを安
定化するためには、含水スラリーを構成するゴム
状弾性体の分子中に25重量%までのポリオキシエ
チレン鎖を導入することが好ましい。この場合、
ゴム状弾性体を付与された繊維基材を水中に浸漬
すると、より繊維基材への水の浸漬速度が速くな
り、ゴム状弾性体の凝固速度を速める効果も達成
できる。このゴム状弾性体の含有するポリオキシ
エチレン鎖が25重量%を超えると、あまりにもゴ
ム状弾性体の親水性が強くなり、乾燥する際、水
の蒸発と共にゴム状弾性体の収縮が強くおこり、
均一な皮革構造が得られにくいため好ましくな
い。 以上詳述した如き本発明の方法によれば、柔軟
性、帯電防止性、汚れ防止性等の非常に優れた皮
革状構造物が得られ、これは衣料用、スポーツ用
品用、内装用等の人工皮革として広い用途を有し
ている。 以下に本発明の実施の態様を詳述する。実施例
中において「部」とあるのはすべて「重量部」を
意味する。 実施例1〜9、比較例1〜7 〔ゴム状弾性体(P−1)の合成〕 ポリブチレンアジペート(平均分子量1720)
345.9部、ポリオキシテトラメチレングリコール
(平均分子量1510)303.7部およびジフエニルメタ
ンジイソシアネート285.2部をメチルエチルケト
ン250部に溶解した溶液を、撹拌しながら1.5時
間、60℃に保ち、次いで1・4−ブタンジオール
65.2部をメチルエチルケトン570部に溶解した溶
液を添加し、70℃に保ちながら鎖伸長反応を行な
い、最終的に20%濃度のポリウレタン−メチルエ
チルケトン溶液を得た。 〔ゴム状弾性体(P−2)の合成〕 ポリブチレンアジペート(平均分子量1720)
313.4部、ポリオキシエチレングリコール(平均
分子量1540)60.0部、ポリオキシテトラメチレン
グリコール(平均分子量1510)275.2部およびジ
フエニルメタンジイソシアネート286.0部をメチ
ルエチルケトン250部に溶解した溶液を、撹拌し
ながら1.5時間、60℃に保ち、次いで1・4−ブ
タンジオール65.4部をメチルエチルケトン50部に
溶解した溶液を添加し、70℃に保ちながら鎖伸長
反応を行ない、最終的に20%濃度のポリウレタン
−メチルエチルケトン溶液を得た。 〔界面活性剤(S−1)の合成〕 ポリオキシプロピレングリコール(平均分子量
2100)522.7部およびジフエニルメタンジイソシ
アネート94.0部をメチルエチルケトン264部に溶
解した溶液を1.5時間50℃に保ち、次いでポリオ
キシエチレングリコール(平均分子量1540)
383.3部をメチルエチルケトン403部しに溶解た溶
液を添加し1.5時間50℃に保ち、60%濃度の界面
活性剤−メチルエチルケトン溶液を得た。 〔繊維基材含浸液の調製〕 前述の如くして得られたゴム状弾性体P−1及
びP−2のそれぞれの溶液に、前述の如くして得
られた界面活性剤S−1の溶液を、弾性体100部
に対し界面活性剤が0.8部となるような量添加混
合し、繊維基材含浸液D−1およびD−2を調製
した。また別にD−2の100部に対し、水を25部
混合分散した含水スラリーD−3も調製した。更
に比較用として、P−2の溶液100部に対し、水
を25部混合分散して、界面活性剤の添加されてい
ない含水スラリーD−4も調製した。 〔繊維基材の作成〕 70℃の温水中での収縮率が45%のポリエチレン
テレフタレート繊維(太さが2.5デニール、長さ
25mm)を用いて、フラツトカードにより、重さが
200g/m2のウエブを作成した。このウエブをニー
ドルロツカールームに通し、800本/cm3のニード
ルパンチを行ない、その後68℃の温水中に5分間
浸漬して原面績の62%にまで収縮させた。この収
縮ウエブを0.3%濃度の石鹸水(浴用石鹸水)に
浸漬し、次いでニツプし、ベルト乾燥機を用い、
0.1Kg/cm2の圧力で加圧しつつ130℃で乾燥し、重
さが290g/m2、厚さが1.1mm、見掛密度0.26g/cm3
の不織布F−1を得た(石鹸付着量は対繊維重量
当り1.0重量%)。同様にして、前記界面活性剤S
−1の0.3%水溶液に上記収縮ウエブを浸漬して
不織布F−2を得た(S−1付着量は対繊維重量
当り1.0重量%)。また、上記収縮ウエブを界面活
性剤S−1の0.3%水溶液に浸漬し、ニツプした
後、赤外線プレートヒーターで180℃に1分間加
熱して、前記F−2と同様にベルト乾燥して不織
布F−3を得た(S−1付着量は対繊維重量当り
1.0重量%)。比較用として、上記収縮ウエブを界
面活性剤溶液で処理せずに、前述と同様にベルト
乾燥して不織布F−4を得た。 〔皮革状構造物の製造〕 不織布F−1、F−2、F−3およびF−4の
各々に、含浸液D−1、D−2、D−3およびD
−4の各々を含浸付与し、含浸不織布を水中に2
分間浸漬し、その後乾燥して皮革状構造物を得
た。得られた皮革状構造物の物性を第1表に示し
た。 第1表に示された種々の物理的性能は以下の如
き方法で測定されたものである。 (1) 曲げ剛性率 本発明の皮革状構造物から、幅2.5cm、長さ
30cmの試験片を切り取り、この試験片を水平台
から突出させた。そして試験片の突出長さl
(cm)、突出角度θ(水平台の水平面の延長線と
試験片の突出部分の原点(水平台の末端)と突
出部分の先端とを結ぶ線とのなす角)、重量W
(g/cm2)及び500g/cm2の荷重下での厚さh
(cm)を測定した。そして曲げ剛性率は次式か
ら算出された。 曲げ剛性率=12・RC/h3(Kg/cm2) 値が小さい程柔かいことを示す。値が90以下で
あれば天然皮革なみの柔軟性である。 (2) 表面電気抵抗 本発明の皮革状構造物から幅6cm、長さ12cm
の試験片を切り取り、これを温度20℃、相対湿
度65%RHの雰囲気中に24時間放置した。その
後試験片の表面電気抵抗は、温度20℃、湿度65
%RHの雰囲気中で、繊維用電気伝導度測定装
置(興亜商会製)を用いて測定された。表面電
気抵抗値としては1×109Ω以下が好ましい。 第1表から明らかな如く、本発明の方法である
実施例1〜9において得られた皮革状構造物は、
優れた柔軟性と帯電防止性を有している。一方、
ゴム状弾性体溶液に界面活性剤を添加しない場合
(比較例1〜3)及び繊維基材にあらかじめ界面
活性剤を付着させない場合(比較例4〜7)に
は、得られる皮革状構造物は硬いものであり、帯
電防止性も不十分である。
に詳しくは、本発明は、織布あるいは不織布など
の繊維基材とポリウレタンなどのゴム状弾性体と
からなる、良好な柔軟性、帯電防止性、汚れ防止
性等を有する皮革状構造物の製造方法に関するも
のである。 従来、天然皮革の代替物として、主として繊維
不織布あるいは織編物とポリウレタン組成物とか
らなる人工皮革は公知である。しかしながら、か
かる人工皮革は静電気を帯びやすく、その結果ほ
こりなどを吸着して汚れやすいという欠点があつ
た。また履物や衣料用として使用するには柔軟性
が十分でなかつた。 本発明者らは、かかる欠点を有しない人工皮革
を得ることを目的として鋭意研究の結果、本発明
に到達したものである。 即ち、本発明は、繊維基材にゴム状弾性体の溶
液または分散液を付与し次いで該繊維基材から溶
媒または分散媒を乾燥することによつて除去して
皮革状構造物を製造する方法において、(1)繊維基
材に、あらかじめ該繊維基材重量の0.05〜5.0%
の親水性構造と親油性構造とを有する界面活性剤
を付着せしめておくこと、(2)ゴム状弾性体の溶液
または分散液中に、あらかじめ該ゴム状弾性体重
量の0.1〜5.0%の親水基分子量と疎水基分子量の
比が13以下の界面活性剤を添加せしめておくこと
及び(3)溶媒または分散媒の乾燥に先立つてゴム状
弾性体の溶液または分散液を付与した繊維基材を
短時間水中に浸漬せしめることを特徴とする皮革
状構造物の製造方法である。 本発明において、あらかじめ繊維基材、例えば
織布あるいは不織布に付着せしめられる界面活性
剤としては、水溶性あるいは水分散性の界面活性
剤が用いられるが、好ましくは水溶性である方が
好ましい。即ち、親水性構造を有するべきであ
る。水分散性であるとコロイド粒子の大きさによ
つては、織布あるいは不織布に処理を施す場合、
単純な浸漬では織布あるいは不織布などの中まで
均一に界面活性剤を付着せしめることが困難とな
る。また織布あるいは不織布を構成する繊維の性
格によつて界面活性剤の種類を選択すべきであ
り、例えば繊維と親和性を有する親油構造を有す
る界面活性剤を選ぶべきである。親油基構造とし
ては、例えば、天然油脂、ポリエステル、ポリエ
ーテル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリビニ
ル、ポリアクリル、ポリアミド、ポリシリカなど
天然あるいは合成の化学構造が挙げられる。親水
基構造としては、(−CH2CH2O)−o、−COO、−
SO2O、=POO、=P、=S、=N=など
が挙げられる。親水基構造としては(−CH2CH2O
)−oが特に好ましい。界面活性剤の水溶液または
水分散液は、浸漬法、スプレー法等によつて繊維
基材に付着せしめられる。付着せしめられる界面
活性剤の量は、繊維基材重量に対して0.05%〜
5.0%、好ましくは0.1%〜0.8%である。付着率が
5.0%を超えると最終製品が、使用される界面活
性剤によつては粘着を起こす。あるいは、表面に
界面活性剤がブリードする傾向にあるなどの点で
不適当である。付着量が0.05%未満であると、本
発明の特徴である帯電防止、柔軟性改良などの効
果が得られないので好ましくない。繊維基材に界
面活性剤を付着せしめた後、繊維基材を、例えば
赤外線等で加熱処理すれば本発明の効果がより助
長される。 本発明において、あらかじめゴム状弾性体の溶
液または分散液中に添加せしめられる界面活性剤
は、親水基分子量と疎水基(親油基)分子量の比
が13以下のもの、好ましくは10以下のものであ
り、前述の織布あるいは不織布に付着せしめられ
る界面活性剤と同じものであつてもよい。且し、
最終製品における界面活性剤のブリードが、これ
らの化学構造に基因して生じることがあるので、
使用されるゴム状弾性体の化学組成によつて添加
される界面活性剤は選択されるべきである。界面
活性剤の親水基分子量と疎水基分子量のが13を超
えると、あまりにも溶液又は分散液の親水性が強
いため、乾燥する際、付与されたゴム状弾性体の
収縮が大きく、均一な皮革構造を得ることが出来
ないため好ましくない。本発明においては親水基
分子量/疎水基分子量の値が13以下でかつ曇点が
30〜60℃のものが特に好ましい。界面活性剤の添
加量は、ゴム状弾性体の溶液または分散液中に含
まれるゴム状弾性体重量(乾燥重量)に対し0.1
〜5.0%である。界面活性剤の添加量が0.1%未満
の場合は、本発明の目的である柔軟化効果は得ら
れず、添加量が5.0%を超えると、溶液又は分散
液の親水性が強すぎるため、前記と同様な理由で
均一な皮革構造を得ることが出来ず好ましくな
い。 本発明においては、前述のごとくあらかじめ界
面活性剤を付着せしめられた繊維基材に、特定の
界面活性剤を含有するゴム状弾性体の溶液または
分散液を付与し、その後繊維基材から公知の方法
によつて溶媒または分散媒が除去される。 本発明において、溶媒または分散媒の完全な除
去に先立つて、ゴム状弾性体の溶液または分散液
を付与せしめられた繊維基材を短時間水中に浸漬
せしめると、繊維基材自体が親水化されているた
めに水が速やかに繊維基材中に浸透し、繊維とゴ
ム状弾性の特に優れた皮革状構造物が得られる。
水への体の界面に達し、ゴム状弾性体の凝固を速
めると共に両者の接着を妨げる作用をする。そし
てその後、乾燥工程によつて繊維基材中の水分及
び溶媒を除去すると、柔軟性の特に優れた皮革状
構造物が得られる。水への浸漬時間は30秒以上数
分程度が好ましく、水の温度は10〜30℃が好まし
い。 本発明において、ゴム状弾性体溶液または分散
液として、ゴム状弾性体の有機溶剤(好ましくは
沸点が120℃以下のもの)溶液に水を混合分散し
て得られる含水スラリーを用いると、前記柔軟効
果がより著しく発揮できる。これは、ゴム状弾性
体が凝固し始めると、弾性体中に分散していた水
が弾性体の外側に排出され、繊維と弾性体の界面
に水を存在せしめるため、前述の水中浸漬によつ
て存在する水と共に、大きく繊維とゴム状弾性体
の非接合効果に寄与するためである。混合分散さ
れる水の量は、ゴム状弾性体の有機溶剤溶液中に
含まれるゴム状弾性体重量(乾燥重量)に対して
50〜600%が好ましい。前述の含水スラリーを安
定化するためには、含水スラリーを構成するゴム
状弾性体の分子中に25重量%までのポリオキシエ
チレン鎖を導入することが好ましい。この場合、
ゴム状弾性体を付与された繊維基材を水中に浸漬
すると、より繊維基材への水の浸漬速度が速くな
り、ゴム状弾性体の凝固速度を速める効果も達成
できる。このゴム状弾性体の含有するポリオキシ
エチレン鎖が25重量%を超えると、あまりにもゴ
ム状弾性体の親水性が強くなり、乾燥する際、水
の蒸発と共にゴム状弾性体の収縮が強くおこり、
均一な皮革構造が得られにくいため好ましくな
い。 以上詳述した如き本発明の方法によれば、柔軟
性、帯電防止性、汚れ防止性等の非常に優れた皮
革状構造物が得られ、これは衣料用、スポーツ用
品用、内装用等の人工皮革として広い用途を有し
ている。 以下に本発明の実施の態様を詳述する。実施例
中において「部」とあるのはすべて「重量部」を
意味する。 実施例1〜9、比較例1〜7 〔ゴム状弾性体(P−1)の合成〕 ポリブチレンアジペート(平均分子量1720)
345.9部、ポリオキシテトラメチレングリコール
(平均分子量1510)303.7部およびジフエニルメタ
ンジイソシアネート285.2部をメチルエチルケト
ン250部に溶解した溶液を、撹拌しながら1.5時
間、60℃に保ち、次いで1・4−ブタンジオール
65.2部をメチルエチルケトン570部に溶解した溶
液を添加し、70℃に保ちながら鎖伸長反応を行な
い、最終的に20%濃度のポリウレタン−メチルエ
チルケトン溶液を得た。 〔ゴム状弾性体(P−2)の合成〕 ポリブチレンアジペート(平均分子量1720)
313.4部、ポリオキシエチレングリコール(平均
分子量1540)60.0部、ポリオキシテトラメチレン
グリコール(平均分子量1510)275.2部およびジ
フエニルメタンジイソシアネート286.0部をメチ
ルエチルケトン250部に溶解した溶液を、撹拌し
ながら1.5時間、60℃に保ち、次いで1・4−ブ
タンジオール65.4部をメチルエチルケトン50部に
溶解した溶液を添加し、70℃に保ちながら鎖伸長
反応を行ない、最終的に20%濃度のポリウレタン
−メチルエチルケトン溶液を得た。 〔界面活性剤(S−1)の合成〕 ポリオキシプロピレングリコール(平均分子量
2100)522.7部およびジフエニルメタンジイソシ
アネート94.0部をメチルエチルケトン264部に溶
解した溶液を1.5時間50℃に保ち、次いでポリオ
キシエチレングリコール(平均分子量1540)
383.3部をメチルエチルケトン403部しに溶解た溶
液を添加し1.5時間50℃に保ち、60%濃度の界面
活性剤−メチルエチルケトン溶液を得た。 〔繊維基材含浸液の調製〕 前述の如くして得られたゴム状弾性体P−1及
びP−2のそれぞれの溶液に、前述の如くして得
られた界面活性剤S−1の溶液を、弾性体100部
に対し界面活性剤が0.8部となるような量添加混
合し、繊維基材含浸液D−1およびD−2を調製
した。また別にD−2の100部に対し、水を25部
混合分散した含水スラリーD−3も調製した。更
に比較用として、P−2の溶液100部に対し、水
を25部混合分散して、界面活性剤の添加されてい
ない含水スラリーD−4も調製した。 〔繊維基材の作成〕 70℃の温水中での収縮率が45%のポリエチレン
テレフタレート繊維(太さが2.5デニール、長さ
25mm)を用いて、フラツトカードにより、重さが
200g/m2のウエブを作成した。このウエブをニー
ドルロツカールームに通し、800本/cm3のニード
ルパンチを行ない、その後68℃の温水中に5分間
浸漬して原面績の62%にまで収縮させた。この収
縮ウエブを0.3%濃度の石鹸水(浴用石鹸水)に
浸漬し、次いでニツプし、ベルト乾燥機を用い、
0.1Kg/cm2の圧力で加圧しつつ130℃で乾燥し、重
さが290g/m2、厚さが1.1mm、見掛密度0.26g/cm3
の不織布F−1を得た(石鹸付着量は対繊維重量
当り1.0重量%)。同様にして、前記界面活性剤S
−1の0.3%水溶液に上記収縮ウエブを浸漬して
不織布F−2を得た(S−1付着量は対繊維重量
当り1.0重量%)。また、上記収縮ウエブを界面活
性剤S−1の0.3%水溶液に浸漬し、ニツプした
後、赤外線プレートヒーターで180℃に1分間加
熱して、前記F−2と同様にベルト乾燥して不織
布F−3を得た(S−1付着量は対繊維重量当り
1.0重量%)。比較用として、上記収縮ウエブを界
面活性剤溶液で処理せずに、前述と同様にベルト
乾燥して不織布F−4を得た。 〔皮革状構造物の製造〕 不織布F−1、F−2、F−3およびF−4の
各々に、含浸液D−1、D−2、D−3およびD
−4の各々を含浸付与し、含浸不織布を水中に2
分間浸漬し、その後乾燥して皮革状構造物を得
た。得られた皮革状構造物の物性を第1表に示し
た。 第1表に示された種々の物理的性能は以下の如
き方法で測定されたものである。 (1) 曲げ剛性率 本発明の皮革状構造物から、幅2.5cm、長さ
30cmの試験片を切り取り、この試験片を水平台
から突出させた。そして試験片の突出長さl
(cm)、突出角度θ(水平台の水平面の延長線と
試験片の突出部分の原点(水平台の末端)と突
出部分の先端とを結ぶ線とのなす角)、重量W
(g/cm2)及び500g/cm2の荷重下での厚さh
(cm)を測定した。そして曲げ剛性率は次式か
ら算出された。 曲げ剛性率=12・RC/h3(Kg/cm2) 値が小さい程柔かいことを示す。値が90以下で
あれば天然皮革なみの柔軟性である。 (2) 表面電気抵抗 本発明の皮革状構造物から幅6cm、長さ12cm
の試験片を切り取り、これを温度20℃、相対湿
度65%RHの雰囲気中に24時間放置した。その
後試験片の表面電気抵抗は、温度20℃、湿度65
%RHの雰囲気中で、繊維用電気伝導度測定装
置(興亜商会製)を用いて測定された。表面電
気抵抗値としては1×109Ω以下が好ましい。 第1表から明らかな如く、本発明の方法である
実施例1〜9において得られた皮革状構造物は、
優れた柔軟性と帯電防止性を有している。一方、
ゴム状弾性体溶液に界面活性剤を添加しない場合
(比較例1〜3)及び繊維基材にあらかじめ界面
活性剤を付着させない場合(比較例4〜7)に
は、得られる皮革状構造物は硬いものであり、帯
電防止性も不十分である。
【表】
Claims (1)
- 1 繊維基材にゴム状弾性体の溶液または分散液
を付与し次いで該繊維基材から溶媒または分散媒
を乾燥することによつて除去して皮革状構造物を
製造する方法において、(1)繊維基材に、あらかじ
め該繊維基材重量の0.05〜5.0%の親水性構造と
親油性構造とを有する界面活性剤を付着せしめて
おくこと、(2)ゴム状弾性体の溶液または分散液中
に、あらかじめ該ゴム状弾性体重量の0.1〜5.0%
の親水基分子量と疎水基分子量の比が13以下の界
面活性剤を添加せしめておくこと及び(3)溶媒また
は分散媒の乾燥に先立つてゴム状弾性体の溶液ま
たは分散液を付与した繊維基材を短時間水中に浸
漬せしめることを特徴とする皮革状構造物の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8836078A JPS5516951A (en) | 1978-07-21 | 1978-07-21 | Production of leather like structure |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8836078A JPS5516951A (en) | 1978-07-21 | 1978-07-21 | Production of leather like structure |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5516951A JPS5516951A (en) | 1980-02-06 |
| JPS6142033B2 true JPS6142033B2 (ja) | 1986-09-18 |
Family
ID=13940636
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8836078A Granted JPS5516951A (en) | 1978-07-21 | 1978-07-21 | Production of leather like structure |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5516951A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016035127A (ja) * | 2014-08-05 | 2016-03-17 | 日本バイリーン株式会社 | 成形用不織布、自動車用表皮材、及び成形用不織布の製造方法 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20030039772A1 (en) * | 2000-02-03 | 2003-02-27 | Naohiko Takeyama | Leather-like sheety product and production method therefor |
-
1978
- 1978-07-21 JP JP8836078A patent/JPS5516951A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016035127A (ja) * | 2014-08-05 | 2016-03-17 | 日本バイリーン株式会社 | 成形用不織布、自動車用表皮材、及び成形用不織布の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5516951A (en) | 1980-02-06 |
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