JPS6143444B2 - - Google Patents
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- JPS6143444B2 JPS6143444B2 JP3813677A JP3813677A JPS6143444B2 JP S6143444 B2 JPS6143444 B2 JP S6143444B2 JP 3813677 A JP3813677 A JP 3813677A JP 3813677 A JP3813677 A JP 3813677A JP S6143444 B2 JPS6143444 B2 JP S6143444B2
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- Artificial Filaments (AREA)
Description
本発明は延伸によつてシルクフアクターの大き
い繊維となし得る新規な綿混用高配向未延伸ポリ
エステル繊維トウ及びその製造法に関するもので
ある。 最近、ポリエステル繊維の溶融紡糸において高
速紡糸が採用されつつあり、ステープルフアイバ
ー製造用のポリエステル繊維トウ又はサブトウ
(以下「トウ」と総称する)の製造工程において
も紡糸引取速度2500m/min以上の高速紡糸が試
みられている。例えば特公昭51−24002号公報に
は紡糸引取速度3200m/minで紡糸しワインダー
にて巻取つた複屈折率0.042のポリエチレンテレ
フタレート糸条をトウ状に集束して延伸−捲縮−
熱処理−オイリング−切断を行ない、強度4.7g/
de、伸度24.5%のステープルフアイバーを製造す
る例が記載されている。 かかる高速紡糸によれば、従来の低速紡糸に比
べて紡糸の生産性の向上が期待でき、且つ未延伸
繊維の経時変化が小さい等の利点を有するが、高
速紡糸によつて得られた高配向未延伸ポリエステ
ル繊維のトウを延伸すると延伸条件を如何に選定
してもシルクフアクターの低い繊維しか得られ
ず、特に綿混用ステープルフアイバーとして有用
な伸度が20%台でシルクフアクター32以上のもの
を製造することが極めて難しいという問題が存す
る。 本発明者らは、高速紡糸によつて得た高配向未
延伸ポリエステル繊維トウに特有の上述の如き問
題について検討した結果、特に綿混用途に使用さ
れるステープルフアイバー用ポリエステル繊維は
単糸デニールが小さく(一般に製品デニール1.0
〜1.5de程度)、高速紡糸した高配向未延伸ポリエ
ステル繊維トウ(複屈折率0.03以上)の単糸デニ
ールも2.5de以下にする必要があるが、高速紡糸
によつてこのような細デニールの繊維を得ようと
すると、繊維中に結晶核及び/又は微結晶が生成
するため、これを延伸すると如何に適切な条件を
選んでも延伸により充分な分子配向が与えられ
ず、その結果シルクフアクターの低い繊維しか得
られないことが判明した。 本発明者らは、かかる知見に基づき、延伸後の
シルクフアクターが充分高くなるような綿混用高
配向未延伸ポリエステル繊維のトウを提供すべく
研究を重ねた結果、(1)複屈折率が高い細デニール
の高配向未延伸ポリエステル繊維にあつては、特
定範囲の結晶化度と沸水収縮率とを併用する新規
な繊維に限り、延伸によつてシルクフアクターが
大きく且つ適度の伸度をもつ綿混用として好適な
ポリエステル繊維となし得ること、及び(2)かかる
高配向未延伸ポリエステル繊維のトウは、ポリエ
ステルを極めて限定された条件で高速紡糸するこ
とによつてのみ製造し得ることを見出し、本発明
に至つたものである。 即ち、本発明の第1は、複屈折率が0.03以上
(好ましくは0.04〜0.10)で且つ単糸デニールが
2.5de以下(好ましくは1.0〜2.2de)のポリエス
テル繊維からなるトウであつて、前記ポリエステ
ル繊維が15%以下の結晶化度と55%以上の(好ま
しくは60%より高く80%より低い)沸水収縮率と
を有する綿混用高配向未延伸ポリエステル繊維ト
ウであり、本発明の第2は、ポリエステルを紡糸
口金より溶融吐出し紡糸筒内にて冷却風により冷
却固化せしめて2500m/min以上の速度で引取り
複屈折率0.03以上単糸デニール2.5de以下のポリ
エステル繊維からなる高配向未延伸ポリエステル
繊維トウを製造するに際し、紡糸口金から溶融吐
出するポリマー温度を285℃以上となし、且つ紡
糸筒として密閉型紡糸筒を使用するとともに、該
紡糸筒における冷却風の風量を該紡糸筒内での熱
交換終了後の冷却風の風量を紡糸筒内での熱交換
終了後の冷却風紡糸口金(理論値)が、Tg−15
(℃)〜Tg(℃)〔但し、Tg:ポリエステルのガ
ラス転移温度〕となるように調整することを特徴
とする綿混用高配向未延伸ポリエステル繊維トウ
の製造法である。 本発明において言う「ポリエステル」とは、ポ
リエチレンテレフタレートを主たる対象とする
が、少量(例えば5モル%以下)の第3成分を共
重合したものでもよく、また、少量の艷消剤、着
色剤、改質剤等を含むものでもよい。ポリエステ
ルの重合度は繊維の用途や要求特性によつて異る
が、綿混用の場合繊維の極限粘度〔η〕(35
℃、O−クロロフエノール中)にして0.5〜0.7の
ものが適当である。 本発明のトウは、複屈折率0.03以上、好ましく
は0.04〜0.10の未延伸ポリエステル繊維によつて
構成される。かかるトウは通常の場合その複屈折
率に応じて1.5〜2.0倍の範囲内で延伸されたの
ち、捲縮−熱処理−切断等の処理を受けてステー
プルフアイバーとされるものであるから、製品デ
ニールに鑑み該未延伸繊維の単糸デニールは
2.5de以下であることが要求され、特に1.0〜
2.2deが好適である。 従来の高速紡糸によつても、複屈折率0.03以上
単糸デニール2.5de以下の高配向未延伸ポリエス
テル繊維を得ることは勿論可能であるが、かかる
高配向未延伸ポリエステル繊維にあつては、上述
の如く繊維中に結晶核及び/又は微結晶が内在し
ているため、結晶化度が15%より大きくなり、ま
た沸水収縮率が55%未満となる。そしてかかる繊
維からなるトウを延伸すると最適条件を選んでも
伸度が20%台の場合、延伸繊維のシルクフアクタ
ーは高々30程度であり、綿混用として要求される
シルクフアクター(32以上)に及ばない。 かかる従来の高配向未延伸ポリエステル繊維ト
ウに比較して、本発明のトウは繊維の結晶化度が
15%以下と低く且つ沸水収縮率が55%以上(好ま
しくは60%を越え80%迄)と非常に大きいという
特徴を有する。 第1図は高速紡糸による高配向未延伸ポリエス
テル繊維の物性とこれを延伸した繊維の物性とを
対比して示すグラフであり、図の左側が未延伸繊
維に関するデータ、右側が延伸繊維に関するデー
タである(なお、何れの場合も延伸繊維の単糸デ
ニールが1.1〜1.2de、伸度が24〜26%となるよう
紡糸吐出量、延伸倍率等の条件を選定した)。ま
た図中の実線は常法により高速紡糸した従来公知
のトウを構成する高配向未延伸繊維(又はこれを
延伸した繊維)を示し破線は後述する特殊な方法
で高速紡糸した本発明のトウを構成する高配向未
延伸繊維(又はこれを延伸した繊維)を示す。 第1図より明らかな如く、従来公知のトウ(実
線)の場合、紡糸引取速度が2500m/minを超え
ると未延伸繊維の複屈折率は0.03以上となるが結
晶化度が急激に増加し始め、一方沸水収縮率が急
激に減少する。そしてこのトウを延伸する延伸張
力が異常に高くなるにも拘らず延伸繊維のシルク
フアクターも低目となる。特に結晶化度が15%よ
り大又は沸水収縮率が55%未満になると延伸繊維
のシルクフアクターが32以下となり、綿混用ステ
ープルフアイバーとしての有用性が損われる。 しかるに、本発明のトウは、紡糸速度と繊維の
複屈折率との関係は従来のトウとほぼ同じである
が、未延伸繊維の複屈折率が高いも拘らず結晶化
度が15%以下の範囲にあり且つ沸水収縮率は55%
以上特に60%より高い範囲で複屈折率に比例して
漸増する。そしてこのトウを延伸すると延伸張力
が低くても高倍率に延伸可能であり、最適条件で
延伸した繊維は綿混用として有用なシルクフアク
ターをもつものとなる。該未延伸繊維はまた従来
の高配向未延伸繊維に比し密度が小さく殆んどの
場合1.34〜1.35g/cm3の範囲内にあり且つ伸度が
250%以下、特に100〜220%の範囲内にある。紡
糸工程での引取トウデニールは紡糸装置の能力に
よつて相違するが、一般に一万〜20万deの範囲
が工業的に有利であり、かかるトウは延伸工程で
数本〜数十本集束して1.5〜2.5倍の範囲内の適当
な倍率で1段又は多段で延伸することができる。
延伸時の加熱温度は80〜200℃が適当で、加熱方
式は乾熱(加熱ローラ又はプレート)でも湿熱
(温水又はスチーム)でもよい。何れの場合も従
来の高配向未延伸ポリエステル繊維トウに比べて
同一延伸倍率で延伸張力は低目(0.2〜0.8g/d
e)となり、円滑に延伸することができる。延伸
後の繊維は必要に応じて捲縮−熱固定−切断等の
処理を施しステープルフアイバーとなる。 得られたステープルフアイバーは最適条件で延
伸熱固定等を行なつた場合、単糸デニール1.0〜
1.5de、強度6.0〜7.5g/de、伸度18〜30%、シル
クフアクター32〜36程度であり、綿混用としてき
わめてすぐれた特性を示す。 以上の如き諸利点を有する本発明の綿混用高配
向未延伸ポリエステル繊維トウは、ポリエステル
特にポリエチレンテレフタレートを紡糸口金によ
り溶融吐出し紡糸筒内にて吐出繊条に冷却風を吹
付けて冷却固化せしめ、必要に応じてオイリング
を施した後、2500m/分以上、好ましくは3000〜
4000m/分の速度で引取るに際し、 (a) 紡糸口金から吐出するポリマー温度を常法よ
りも高く285℃以上、好ましくは288〜300℃と
なし、且つ (b) 紡糸筒として密閉型(繊条の固化完了迄は繊
条が外気と接触しない紡糸筒構造)のものを使
用するとともに、 (c) 紡糸筒において繊条の吹付ける冷却風の風量
を、該紡糸筒内で熱交換を終了した冷却風温度
(理論値)Ta(℃)がTg−15(℃)〜Tg
(℃)、好ましくはTg−10(℃)〜Tg−2
(℃)となるように調整する。 ことによつて工業的に有利に製造することができ
る。 以下、第2図を参照しながら本発明のトウ製造
方法について詳述する。第2図は、本発明のトウ
製造方法を実施するための紡糸装置を示す簡路断
面図であり、図中の1は紡糸口金、Y,Y′は繊
条、2はその内周面から矢印方向に繊条Yに向け
て冷却風を吹付けるようにした紡糸筒で、2aは
冷却風吹出部、2bは冷却風排出部、2cは繊条
排出孔である。本発明ではこのような繊条Yの冷
却固化が完了する迄は外気と接触しないような構
造の密閉型紡糸筒を使用する。3はオイリングロ
ーラ、4はガイドローラである。 一般に、高速紡糸によつてステープルフアイバ
ー製造用ポリエステル繊維トウを製造する場合、
溶融ポリマーは紡糸口金1より280℃又はこれよ
り僅かに高度で吐出されて繊条Yを形成し、紡糸
筒2内で繊条Yの周囲から吹付けられる冷却風と
熱交換して冷却固化した後、紡糸筒2底部の繊条
排出口2cから筒外へ導出され、オイリングロー
ラ3により油剤処理を施されたのちガイドローラ
4を経て隣接の紡糸錘で紡糸された繊条Y′と合
糸され、引取装置(図示せず)にて2500m/分以
上の一定速度で引取られケンスに収缶される。 本発明の方によれば、紡糸口金1から吐出され
る溶融ポリマー温度を常法より高く285℃以上
(好ましくは288〜300℃)に調整するとともに、
紡糸筒2としては図示の如き密閉型を使用し、且
つ紡糸筒2の内周面から繊条Yへ向けて吹出す冷
却風の風量A(Nm3/min)を常法より少くして紡
糸筒2内における熱交換終了後の冷却風温度の理
論値Ta(℃)が、ポリエステルのガラス転移温
度Tg(℃)に応じてTg−15(℃)〜Tg(℃)、
好ましくはTg−10(℃)〜Tg−2(℃)となる
ように調整する。 前記冷却風温度の理論値Ta(℃)は次式によ
つて定義され、工業的に冷却風量A(Nm3/min)
によつて調整し得るものである。 ここで、 θp:ポリマー吐出温度(℃) θa:吹付冷却風温度(℃) Cp:ポリマーの比熱(cal/g・deg) Ca:冷却風の比熱(cal/g・deg) Gp:ポリマー吐出量(g/min) Ga:冷却風量(g/min) そして、冷却風量(g/min)はA(Nm3/mi
n)より次式によつて求められる。 Ga=ρaA ここで、ρa:冷却風の比重(=1.2×103g/
m3) 前記条件を満足する風量Aは、前式からも明ら
かな如くポリマーの吐出温度、吐出量、冷却風温
度等によつて異るが、ポリマー吐出量が約500g/
minの場合3〜5Nm3/minが好ましい。 また、紡糸口金1は孔径0.20〜0.30mmφ、孔数
500以上が好適であり、紡糸口金1の下面から冷
却風吹出部2aの上端までの距離Hを5〜15cmと
なし且つ冷却風吹出部2aの長さLを20〜40cmとす
るのが好ましい。紡糸ドラフトは従来より低くし
て150〜300にすると効果が大きい。また、紡糸引
取速度は少くとも2500m/minとする必要があ
り、とくに3000〜4000m/minにすると本発明の
効果が顕著である。紡糸引取デニールは生産性、
収缶性の両面から1万〜20万デニールが適当であ
る。トウの引取には従来公知の高速引取装置が使
用し得るが、延伸前の段階でトウが加熱されるこ
とは好ましくないので、トウの引取に当つてもト
ウが高温に曝されることのないよう留意すべきで
ある。 以上の如き特殊な紡糸方法を採用することによ
り前述した特殊な物質を有する高配向未延伸ポリ
エステル繊維を工業的に生産性良く製造すること
ができる。 次に、本発明で言う各物性の定義及び測定法に
ついて説明する。 結晶化度:米国特許第3249597号明細書に記載
のX線回折を利用する方法により測定する。 沸水収縮率:JIS L 1073のフイラメントの沸
水収縮率の測定方法に準じて試料長500mm、荷重
100g/1500de、浸漬時間30分の条件にて測定す
る。 強伸度及びシルクフアクター:JIS L 1069の
方法により引張試験を行なつて破断時の強度(S
g/de)及び伸度(E%)を測定し、次式により
シルクフアクターを算出する。 シルクフアクター=S×√ ガラス転移温度(Tg):米国特許第2556295号
明細書に記載の方法により測定する。ポリエチレ
ンテレフタレートの場合のTgは約70℃である。 実施例 極限粘度(O−クロロフエノール35℃中)0.64
のポリエチレンテレフタレートを紡糸口金孔数
720ホール、吐出量500g/min、冷却風温度25℃
の条件は固定し他を第1表上段に示す条件にして
溶融紡糸を行ない、各種の高配向未延伸ポリエス
テル繊維のトウを製造した。得られたトウの未延
伸繊維物性は第1表下段に示す通りであつた。 次にそれぞれのトウを集束して供給ローラ温度
60℃、ホツトプレート温度140℃、延伸速度150
m/minの条件で第2表上段に示す延伸倍率に延
伸した。得られたトウの延伸繊維物性は第2表下
段に示す通りであつた。 第1表および第2表より、本発明による実験
No.2、3、4、5のものは延伸後のシルクフア
クターが良好であり、綿混用として好適なものと
なるが、従来法による実験No.1や比較例である
実験No.6、7、8のものは何れも延伸張力がが
高いにも拘らず延伸繊維のシルクフアクターが不
十分であり綿混用として不適当であることが明ら
かである。
い繊維となし得る新規な綿混用高配向未延伸ポリ
エステル繊維トウ及びその製造法に関するもので
ある。 最近、ポリエステル繊維の溶融紡糸において高
速紡糸が採用されつつあり、ステープルフアイバ
ー製造用のポリエステル繊維トウ又はサブトウ
(以下「トウ」と総称する)の製造工程において
も紡糸引取速度2500m/min以上の高速紡糸が試
みられている。例えば特公昭51−24002号公報に
は紡糸引取速度3200m/minで紡糸しワインダー
にて巻取つた複屈折率0.042のポリエチレンテレ
フタレート糸条をトウ状に集束して延伸−捲縮−
熱処理−オイリング−切断を行ない、強度4.7g/
de、伸度24.5%のステープルフアイバーを製造す
る例が記載されている。 かかる高速紡糸によれば、従来の低速紡糸に比
べて紡糸の生産性の向上が期待でき、且つ未延伸
繊維の経時変化が小さい等の利点を有するが、高
速紡糸によつて得られた高配向未延伸ポリエステ
ル繊維のトウを延伸すると延伸条件を如何に選定
してもシルクフアクターの低い繊維しか得られ
ず、特に綿混用ステープルフアイバーとして有用
な伸度が20%台でシルクフアクター32以上のもの
を製造することが極めて難しいという問題が存す
る。 本発明者らは、高速紡糸によつて得た高配向未
延伸ポリエステル繊維トウに特有の上述の如き問
題について検討した結果、特に綿混用途に使用さ
れるステープルフアイバー用ポリエステル繊維は
単糸デニールが小さく(一般に製品デニール1.0
〜1.5de程度)、高速紡糸した高配向未延伸ポリエ
ステル繊維トウ(複屈折率0.03以上)の単糸デニ
ールも2.5de以下にする必要があるが、高速紡糸
によつてこのような細デニールの繊維を得ようと
すると、繊維中に結晶核及び/又は微結晶が生成
するため、これを延伸すると如何に適切な条件を
選んでも延伸により充分な分子配向が与えられ
ず、その結果シルクフアクターの低い繊維しか得
られないことが判明した。 本発明者らは、かかる知見に基づき、延伸後の
シルクフアクターが充分高くなるような綿混用高
配向未延伸ポリエステル繊維のトウを提供すべく
研究を重ねた結果、(1)複屈折率が高い細デニール
の高配向未延伸ポリエステル繊維にあつては、特
定範囲の結晶化度と沸水収縮率とを併用する新規
な繊維に限り、延伸によつてシルクフアクターが
大きく且つ適度の伸度をもつ綿混用として好適な
ポリエステル繊維となし得ること、及び(2)かかる
高配向未延伸ポリエステル繊維のトウは、ポリエ
ステルを極めて限定された条件で高速紡糸するこ
とによつてのみ製造し得ることを見出し、本発明
に至つたものである。 即ち、本発明の第1は、複屈折率が0.03以上
(好ましくは0.04〜0.10)で且つ単糸デニールが
2.5de以下(好ましくは1.0〜2.2de)のポリエス
テル繊維からなるトウであつて、前記ポリエステ
ル繊維が15%以下の結晶化度と55%以上の(好ま
しくは60%より高く80%より低い)沸水収縮率と
を有する綿混用高配向未延伸ポリエステル繊維ト
ウであり、本発明の第2は、ポリエステルを紡糸
口金より溶融吐出し紡糸筒内にて冷却風により冷
却固化せしめて2500m/min以上の速度で引取り
複屈折率0.03以上単糸デニール2.5de以下のポリ
エステル繊維からなる高配向未延伸ポリエステル
繊維トウを製造するに際し、紡糸口金から溶融吐
出するポリマー温度を285℃以上となし、且つ紡
糸筒として密閉型紡糸筒を使用するとともに、該
紡糸筒における冷却風の風量を該紡糸筒内での熱
交換終了後の冷却風の風量を紡糸筒内での熱交換
終了後の冷却風紡糸口金(理論値)が、Tg−15
(℃)〜Tg(℃)〔但し、Tg:ポリエステルのガ
ラス転移温度〕となるように調整することを特徴
とする綿混用高配向未延伸ポリエステル繊維トウ
の製造法である。 本発明において言う「ポリエステル」とは、ポ
リエチレンテレフタレートを主たる対象とする
が、少量(例えば5モル%以下)の第3成分を共
重合したものでもよく、また、少量の艷消剤、着
色剤、改質剤等を含むものでもよい。ポリエステ
ルの重合度は繊維の用途や要求特性によつて異る
が、綿混用の場合繊維の極限粘度〔η〕(35
℃、O−クロロフエノール中)にして0.5〜0.7の
ものが適当である。 本発明のトウは、複屈折率0.03以上、好ましく
は0.04〜0.10の未延伸ポリエステル繊維によつて
構成される。かかるトウは通常の場合その複屈折
率に応じて1.5〜2.0倍の範囲内で延伸されたの
ち、捲縮−熱処理−切断等の処理を受けてステー
プルフアイバーとされるものであるから、製品デ
ニールに鑑み該未延伸繊維の単糸デニールは
2.5de以下であることが要求され、特に1.0〜
2.2deが好適である。 従来の高速紡糸によつても、複屈折率0.03以上
単糸デニール2.5de以下の高配向未延伸ポリエス
テル繊維を得ることは勿論可能であるが、かかる
高配向未延伸ポリエステル繊維にあつては、上述
の如く繊維中に結晶核及び/又は微結晶が内在し
ているため、結晶化度が15%より大きくなり、ま
た沸水収縮率が55%未満となる。そしてかかる繊
維からなるトウを延伸すると最適条件を選んでも
伸度が20%台の場合、延伸繊維のシルクフアクタ
ーは高々30程度であり、綿混用として要求される
シルクフアクター(32以上)に及ばない。 かかる従来の高配向未延伸ポリエステル繊維ト
ウに比較して、本発明のトウは繊維の結晶化度が
15%以下と低く且つ沸水収縮率が55%以上(好ま
しくは60%を越え80%迄)と非常に大きいという
特徴を有する。 第1図は高速紡糸による高配向未延伸ポリエス
テル繊維の物性とこれを延伸した繊維の物性とを
対比して示すグラフであり、図の左側が未延伸繊
維に関するデータ、右側が延伸繊維に関するデー
タである(なお、何れの場合も延伸繊維の単糸デ
ニールが1.1〜1.2de、伸度が24〜26%となるよう
紡糸吐出量、延伸倍率等の条件を選定した)。ま
た図中の実線は常法により高速紡糸した従来公知
のトウを構成する高配向未延伸繊維(又はこれを
延伸した繊維)を示し破線は後述する特殊な方法
で高速紡糸した本発明のトウを構成する高配向未
延伸繊維(又はこれを延伸した繊維)を示す。 第1図より明らかな如く、従来公知のトウ(実
線)の場合、紡糸引取速度が2500m/minを超え
ると未延伸繊維の複屈折率は0.03以上となるが結
晶化度が急激に増加し始め、一方沸水収縮率が急
激に減少する。そしてこのトウを延伸する延伸張
力が異常に高くなるにも拘らず延伸繊維のシルク
フアクターも低目となる。特に結晶化度が15%よ
り大又は沸水収縮率が55%未満になると延伸繊維
のシルクフアクターが32以下となり、綿混用ステ
ープルフアイバーとしての有用性が損われる。 しかるに、本発明のトウは、紡糸速度と繊維の
複屈折率との関係は従来のトウとほぼ同じである
が、未延伸繊維の複屈折率が高いも拘らず結晶化
度が15%以下の範囲にあり且つ沸水収縮率は55%
以上特に60%より高い範囲で複屈折率に比例して
漸増する。そしてこのトウを延伸すると延伸張力
が低くても高倍率に延伸可能であり、最適条件で
延伸した繊維は綿混用として有用なシルクフアク
ターをもつものとなる。該未延伸繊維はまた従来
の高配向未延伸繊維に比し密度が小さく殆んどの
場合1.34〜1.35g/cm3の範囲内にあり且つ伸度が
250%以下、特に100〜220%の範囲内にある。紡
糸工程での引取トウデニールは紡糸装置の能力に
よつて相違するが、一般に一万〜20万deの範囲
が工業的に有利であり、かかるトウは延伸工程で
数本〜数十本集束して1.5〜2.5倍の範囲内の適当
な倍率で1段又は多段で延伸することができる。
延伸時の加熱温度は80〜200℃が適当で、加熱方
式は乾熱(加熱ローラ又はプレート)でも湿熱
(温水又はスチーム)でもよい。何れの場合も従
来の高配向未延伸ポリエステル繊維トウに比べて
同一延伸倍率で延伸張力は低目(0.2〜0.8g/d
e)となり、円滑に延伸することができる。延伸
後の繊維は必要に応じて捲縮−熱固定−切断等の
処理を施しステープルフアイバーとなる。 得られたステープルフアイバーは最適条件で延
伸熱固定等を行なつた場合、単糸デニール1.0〜
1.5de、強度6.0〜7.5g/de、伸度18〜30%、シル
クフアクター32〜36程度であり、綿混用としてき
わめてすぐれた特性を示す。 以上の如き諸利点を有する本発明の綿混用高配
向未延伸ポリエステル繊維トウは、ポリエステル
特にポリエチレンテレフタレートを紡糸口金によ
り溶融吐出し紡糸筒内にて吐出繊条に冷却風を吹
付けて冷却固化せしめ、必要に応じてオイリング
を施した後、2500m/分以上、好ましくは3000〜
4000m/分の速度で引取るに際し、 (a) 紡糸口金から吐出するポリマー温度を常法よ
りも高く285℃以上、好ましくは288〜300℃と
なし、且つ (b) 紡糸筒として密閉型(繊条の固化完了迄は繊
条が外気と接触しない紡糸筒構造)のものを使
用するとともに、 (c) 紡糸筒において繊条の吹付ける冷却風の風量
を、該紡糸筒内で熱交換を終了した冷却風温度
(理論値)Ta(℃)がTg−15(℃)〜Tg
(℃)、好ましくはTg−10(℃)〜Tg−2
(℃)となるように調整する。 ことによつて工業的に有利に製造することができ
る。 以下、第2図を参照しながら本発明のトウ製造
方法について詳述する。第2図は、本発明のトウ
製造方法を実施するための紡糸装置を示す簡路断
面図であり、図中の1は紡糸口金、Y,Y′は繊
条、2はその内周面から矢印方向に繊条Yに向け
て冷却風を吹付けるようにした紡糸筒で、2aは
冷却風吹出部、2bは冷却風排出部、2cは繊条
排出孔である。本発明ではこのような繊条Yの冷
却固化が完了する迄は外気と接触しないような構
造の密閉型紡糸筒を使用する。3はオイリングロ
ーラ、4はガイドローラである。 一般に、高速紡糸によつてステープルフアイバ
ー製造用ポリエステル繊維トウを製造する場合、
溶融ポリマーは紡糸口金1より280℃又はこれよ
り僅かに高度で吐出されて繊条Yを形成し、紡糸
筒2内で繊条Yの周囲から吹付けられる冷却風と
熱交換して冷却固化した後、紡糸筒2底部の繊条
排出口2cから筒外へ導出され、オイリングロー
ラ3により油剤処理を施されたのちガイドローラ
4を経て隣接の紡糸錘で紡糸された繊条Y′と合
糸され、引取装置(図示せず)にて2500m/分以
上の一定速度で引取られケンスに収缶される。 本発明の方によれば、紡糸口金1から吐出され
る溶融ポリマー温度を常法より高く285℃以上
(好ましくは288〜300℃)に調整するとともに、
紡糸筒2としては図示の如き密閉型を使用し、且
つ紡糸筒2の内周面から繊条Yへ向けて吹出す冷
却風の風量A(Nm3/min)を常法より少くして紡
糸筒2内における熱交換終了後の冷却風温度の理
論値Ta(℃)が、ポリエステルのガラス転移温
度Tg(℃)に応じてTg−15(℃)〜Tg(℃)、
好ましくはTg−10(℃)〜Tg−2(℃)となる
ように調整する。 前記冷却風温度の理論値Ta(℃)は次式によ
つて定義され、工業的に冷却風量A(Nm3/min)
によつて調整し得るものである。 ここで、 θp:ポリマー吐出温度(℃) θa:吹付冷却風温度(℃) Cp:ポリマーの比熱(cal/g・deg) Ca:冷却風の比熱(cal/g・deg) Gp:ポリマー吐出量(g/min) Ga:冷却風量(g/min) そして、冷却風量(g/min)はA(Nm3/mi
n)より次式によつて求められる。 Ga=ρaA ここで、ρa:冷却風の比重(=1.2×103g/
m3) 前記条件を満足する風量Aは、前式からも明ら
かな如くポリマーの吐出温度、吐出量、冷却風温
度等によつて異るが、ポリマー吐出量が約500g/
minの場合3〜5Nm3/minが好ましい。 また、紡糸口金1は孔径0.20〜0.30mmφ、孔数
500以上が好適であり、紡糸口金1の下面から冷
却風吹出部2aの上端までの距離Hを5〜15cmと
なし且つ冷却風吹出部2aの長さLを20〜40cmとす
るのが好ましい。紡糸ドラフトは従来より低くし
て150〜300にすると効果が大きい。また、紡糸引
取速度は少くとも2500m/minとする必要があ
り、とくに3000〜4000m/minにすると本発明の
効果が顕著である。紡糸引取デニールは生産性、
収缶性の両面から1万〜20万デニールが適当であ
る。トウの引取には従来公知の高速引取装置が使
用し得るが、延伸前の段階でトウが加熱されるこ
とは好ましくないので、トウの引取に当つてもト
ウが高温に曝されることのないよう留意すべきで
ある。 以上の如き特殊な紡糸方法を採用することによ
り前述した特殊な物質を有する高配向未延伸ポリ
エステル繊維を工業的に生産性良く製造すること
ができる。 次に、本発明で言う各物性の定義及び測定法に
ついて説明する。 結晶化度:米国特許第3249597号明細書に記載
のX線回折を利用する方法により測定する。 沸水収縮率:JIS L 1073のフイラメントの沸
水収縮率の測定方法に準じて試料長500mm、荷重
100g/1500de、浸漬時間30分の条件にて測定す
る。 強伸度及びシルクフアクター:JIS L 1069の
方法により引張試験を行なつて破断時の強度(S
g/de)及び伸度(E%)を測定し、次式により
シルクフアクターを算出する。 シルクフアクター=S×√ ガラス転移温度(Tg):米国特許第2556295号
明細書に記載の方法により測定する。ポリエチレ
ンテレフタレートの場合のTgは約70℃である。 実施例 極限粘度(O−クロロフエノール35℃中)0.64
のポリエチレンテレフタレートを紡糸口金孔数
720ホール、吐出量500g/min、冷却風温度25℃
の条件は固定し他を第1表上段に示す条件にして
溶融紡糸を行ない、各種の高配向未延伸ポリエス
テル繊維のトウを製造した。得られたトウの未延
伸繊維物性は第1表下段に示す通りであつた。 次にそれぞれのトウを集束して供給ローラ温度
60℃、ホツトプレート温度140℃、延伸速度150
m/minの条件で第2表上段に示す延伸倍率に延
伸した。得られたトウの延伸繊維物性は第2表下
段に示す通りであつた。 第1表および第2表より、本発明による実験
No.2、3、4、5のものは延伸後のシルクフア
クターが良好であり、綿混用として好適なものと
なるが、従来法による実験No.1や比較例である
実験No.6、7、8のものは何れも延伸張力がが
高いにも拘らず延伸繊維のシルクフアクターが不
十分であり綿混用として不適当であることが明ら
かである。
【表】
第1図は高速紡糸により得られた各種の高配向
未延伸ポリエステル繊維の物性及びこれを延伸し
た繊維の物性を示すグラフであり、図中の実線は
従来法によるもの、破線は本発明によるものを示
す。第2図は本発明の方法を実施する紡糸装置の
一例を示す簡略断面図であり、1は紡糸口金、2
は紡糸筒を表わす。
未延伸ポリエステル繊維の物性及びこれを延伸し
た繊維の物性を示すグラフであり、図中の実線は
従来法によるもの、破線は本発明によるものを示
す。第2図は本発明の方法を実施する紡糸装置の
一例を示す簡略断面図であり、1は紡糸口金、2
は紡糸筒を表わす。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 複屈折率が0.03以上で且つ単糸デニール
2.5de以下のポリエステル繊維からなるトウであ
つて、前記ポリエステル繊維が15%以下の結晶化
度と55%より高い沸水収縮率とを有する綿混用高
配向未延伸ポリエステル繊維トウ。 2 ポリエステル繊維の複屈折率が0.04〜0.010
である特許請求の範囲第1項記載の綿混用高配向
未延伸ポリエステル繊維トウ。 3 ポリエステル繊維の沸水収縮率が60%より高
く80%より低い特許請求の範囲第1項又は第2項
記載の綿混用高配向未延伸ポリエステル繊維ト
ウ。 4 全デニールが1万〜20万deである特許請求
の範囲第1項記載の綿混用高配向未延伸ポリエス
テル繊維トウ。 5 ポリエステル繊維がポリエチレンテレフタレ
ート繊維である特許請求の範囲第1項記載の綿混
用高配向未延伸ポリエステル繊維トウ。 6 ポリエステルを紡糸口金より溶融吐出し、紡
糸筒内にて冷却風により冷却固化せしめて2500
m/min以上の速度で引取り、複屈折率0.03以上
単糸デニール2.5de以下の高配向未延伸ポリエス
テル繊維トウを製造するに際し、紡糸口金より溶
融吐出するポリマー温度を285℃以上となし、且
つ紡糸筒として密閉型紡糸筒を使用するととも
に、該筒における冷却風の風量を該筒内での熱交
換後の冷却風温度(理論値)がTg−15(℃)〜
Tg(℃)〔但し、Tg:ポリエステルのガラス転
移温度〕となるように調整することを特徴とする
綿混用高配向未延伸ポリエステル繊維トウの製造
法。 7 紡糸口金から冷却風吹出開始点までの距離H
(cm)を5〜15cmとする特許請求の範囲第6項記
載の綿混用高配向未延伸ポリエステル繊維トウの
製造法。 8 紡糸口金より吐出するポリマー温度を288〜
300℃となし、且つ冷却風の風量を紡糸筒内での
熱交換後の冷却風温度(理論値)がTg−10
(℃)〜Tg−2(℃)となるように調整する特許
請求の範囲第6項又は第7項記載の綿混用高配向
未延伸ポリエステル繊維トウの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3813677A JPS53126314A (en) | 1977-04-05 | 1977-04-05 | Tow of high-oriented undrawn polyester fiber and its production |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3813677A JPS53126314A (en) | 1977-04-05 | 1977-04-05 | Tow of high-oriented undrawn polyester fiber and its production |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS53126314A JPS53126314A (en) | 1978-11-04 |
| JPS6143444B2 true JPS6143444B2 (ja) | 1986-09-27 |
Family
ID=12517005
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3813677A Granted JPS53126314A (en) | 1977-04-05 | 1977-04-05 | Tow of high-oriented undrawn polyester fiber and its production |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS53126314A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01192875A (ja) * | 1988-01-25 | 1989-08-02 | Teijin Ltd | 樹脂被覆された布帛 |
-
1977
- 1977-04-05 JP JP3813677A patent/JPS53126314A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS53126314A (en) | 1978-11-04 |
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