JPS6144597B2 - - Google Patents
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- JPS6144597B2 JPS6144597B2 JP11249480A JP11249480A JPS6144597B2 JP S6144597 B2 JPS6144597 B2 JP S6144597B2 JP 11249480 A JP11249480 A JP 11249480A JP 11249480 A JP11249480 A JP 11249480A JP S6144597 B2 JPS6144597 B2 JP S6144597B2
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Landscapes
- Arc Welding In General (AREA)
- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はAl又はAl合金(以下Al合金と述べ
る)の突き合わせ開先部を横向き姿勢でガスシー
ルドアーク溶接する方法に関するものである。
る)の突き合わせ開先部を横向き姿勢でガスシー
ルドアーク溶接する方法に関するものである。
Al合金の横向き溶接は、以下述べる様な治金
的及び物理的特性故に、極めて問題点の多い溶接
法であると考えられている。
的及び物理的特性故に、極めて問題点の多い溶接
法であると考えられている。
(1) Al合金の表面を覆つている酸化皮膜の融点
は地金に比べて格段に高い。従つて地金の溶融
金属と接触しているという程度では、酸化皮膜
は溶融し難く、コールドラツプや融合不良等の
溶接欠陥を生じ易い。即ち良好な溶接を行なう
為には、母材表面に対して直接アーク力を及ぼ
すことが必要とされている。
は地金に比べて格段に高い。従つて地金の溶融
金属と接触しているという程度では、酸化皮膜
は溶融し難く、コールドラツプや融合不良等の
溶接欠陥を生じ易い。即ち良好な溶接を行なう
為には、母材表面に対して直接アーク力を及ぼ
すことが必要とされている。
(2) Al合金の熱伝導性は鋼材に比べて良好であ
り、溶融金属の保有熱は速やかに母材中へ拡散
されるので、(1)で述べた欠陥が促進される。
り、溶融金属の保有熱は速やかに母材中へ拡散
されるので、(1)で述べた欠陥が促進される。
(3) 横向き溶接では、下側開先面における溶融金
属の保持能力が小さく、1パス当りの溶融金属
重量には制限がある。その為全体として低入熱
の溶接施工が余儀なくされている。
属の保持能力が小さく、1パス当りの溶融金属
重量には制限がある。その為全体として低入熱
の溶接施工が余儀なくされている。
(4) 上側開先面のAl合金が溶融すると直ちに垂
下してくるから、上側には未溶融の母材が露出
され、下側開先面の母材は、(1)で述べた様に溶
融金属で保護された様になり、母材をアーク力
から守る(本明細書ではこれをクツシヨン効果
と呼ぶ)。即ち上側開先部の母材はアーク力の
影響を直接的に受け易く、溶け込み深さは、上
下間で大きなアンバランスを生じる。
下してくるから、上側には未溶融の母材が露出
され、下側開先面の母材は、(1)で述べた様に溶
融金属で保護された様になり、母材をアーク力
から守る(本明細書ではこれをクツシヨン効果
と呼ぶ)。即ち上側開先部の母材はアーク力の
影響を直接的に受け易く、溶け込み深さは、上
下間で大きなアンバランスを生じる。
この様な考察を踏まえ従来のAl合金横向き溶
接においては、開先角度を十分大きくとり、
溶接電流を抑えて溶融金属量を少なくすると共
に、消耗電極の挿入角度、狙い位置、溶接速度
等の溶接条件を厳格に管理する、という対策を立
てていた。従つて溶接能率は極めて悪く、何らか
の改善が望まれ、次の様な手段が提案されてい
る。
接においては、開先角度を十分大きくとり、
溶接電流を抑えて溶融金属量を少なくすると共
に、消耗電極の挿入角度、狙い位置、溶接速度
等の溶接条件を厳格に管理する、という対策を立
てていた。従つて溶接能率は極めて悪く、何らか
の改善が望まれ、次の様な手段が提案されてい
る。
特公昭51−263831は、上側に開先を形成せず、
下側にのみ開先を形成するもので、溶接欠陥の解
消にとつては有効な様であるが、溶融金属の垂れ
下りについては従来以上にシビヤーな管理が必要
である。従つて溶接電流を行くするという効果が
謳われてはいるものの、溶接パス数を有意に減少
させ得るほどではなく、しかも溶接作業者に上向
き姿勢を強いることになり、必ずしも推奨できる
ものではない。
下側にのみ開先を形成するもので、溶接欠陥の解
消にとつては有効な様であるが、溶融金属の垂れ
下りについては従来以上にシビヤーな管理が必要
である。従つて溶接電流を行くするという効果が
謳われてはいるものの、溶接パス数を有意に減少
させ得るほどではなく、しかも溶接作業者に上向
き姿勢を強いることになり、必ずしも推奨できる
ものではない。
又特公昭52−36940は、可及的に狭開先形状と
し、消耗電極先端を板厚方向へオツシレートさせ
ることにより、パス数の減少を実現したものであ
り、各パス毎の作業手順をほぼ同一のものとする
ことができたこととも相俟つて、高能率手段とし
て推奨される。しかし開先間隔を狭くしたことと
の関連で開先寸法の許容誤差範囲が狭くなつてお
り、実構造物への適用に当つて問題が無い訳では
ない。
し、消耗電極先端を板厚方向へオツシレートさせ
ることにより、パス数の減少を実現したものであ
り、各パス毎の作業手順をほぼ同一のものとする
ことができたこととも相俟つて、高能率手段とし
て推奨される。しかし開先間隔を狭くしたことと
の関連で開先寸法の許容誤差範囲が狭くなつてお
り、実構造物への適用に当つて問題が無い訳では
ない。
本発明はこの様な事情に着目してなされたもの
であつて、開先製作上の誤差に対する許容範囲が
広く、且つ溶接施工が簡単で高能率に溶接するこ
とができ、しかも信頼性の高い溶接継手が得られ
る様な溶接方法を提供しようとするものである。
であつて、開先製作上の誤差に対する許容範囲が
広く、且つ溶接施工が簡単で高能率に溶接するこ
とができ、しかも信頼性の高い溶接継手が得られ
る様な溶接方法を提供しようとするものである。
即ち本発明は、消耗電極と溶融池表面とで形成
される溶接進行方向前方側の角度を90度より大き
くしてAl又はAl合金を横向き突合せガスシール
ドアーク溶接するに当り、前記電極先端を開先幅
方向に揺動させると共に、該揺動過程の下開先面
側折返し点近傍で溶接電流を高めて溶接する点に
要旨を有するものである。
される溶接進行方向前方側の角度を90度より大き
くしてAl又はAl合金を横向き突合せガスシール
ドアーク溶接するに当り、前記電極先端を開先幅
方向に揺動させると共に、該揺動過程の下開先面
側折返し点近傍で溶接電流を高めて溶接する点に
要旨を有するものである。
以下本発明の溶接条件を、図面に基づいて説明
する。
する。
第1図は横向溶接継手を示す縦断面図で、第2
図の−線断面図に相当し、第2図は同上部を
示す水平断面図で、第1図の−線断面図に相
当する。但し第2図には開先奥部に形成された既
成ビード7及び溶融池9を示す。これらの図にお
いて、Al合金で形成される上側母材1aと下側
母材1bは、Aで示す様な開先部を介して突き合
わされる。他方外部シールドノズル4及び内部シ
ールドノズル5を備えた通電チツプからは電極ワ
イヤ2が突出しており、上記開先部Aの奥方向に
向つて挿入され、アーク8を発生している。
図の−線断面図に相当し、第2図は同上部を
示す水平断面図で、第1図の−線断面図に相
当する。但し第2図には開先奥部に形成された既
成ビード7及び溶融池9を示す。これらの図にお
いて、Al合金で形成される上側母材1aと下側
母材1bは、Aで示す様な開先部を介して突き合
わされる。他方外部シールドノズル4及び内部シ
ールドノズル5を備えた通電チツプからは電極ワ
イヤ2が突出しており、上記開先部Aの奥方向に
向つて挿入され、アーク8を発生している。
電極ワイヤ2と溶融池9表面とで形成される溶
接進行方向前方側の角度θを90度より大きくする
との前提を設けたのは、以下の理由による。
接進行方向前方側の角度θを90度より大きくする
との前提を設けたのは、以下の理由による。
(1) θ>90゜とすることにより、アーク8が溶融
池9に先行し、直接母材表面に当り、そのクリ
ーニング作用によつて母材表面の高融点酸化皮
膜が除去される。
池9に先行し、直接母材表面に当り、そのクリ
ーニング作用によつて母材表面の高融点酸化皮
膜が除去される。
(2) アーク力が直接母材表面に作用し、深い溶け
込みを得ることができる。
込みを得ることができる。
これに対しθ≦90゜とすると、アーク8は常に
溶融池9の方へ指向し、前記のクリーニング作用
が得られなくなると共に、溶融池のクツシヨン効
果によつて溶け込みが不十分になる。
溶融池9の方へ指向し、前記のクリーニング作用
が得られなくなると共に、溶融池のクツシヨン効
果によつて溶け込みが不十分になる。
ところで本発明において最も重要なポイント
は、電極ワイヤ2を第1図の矢印6で示す様に開
先Aの幅方向へ揺動させる点に存在する。即ち第
3図は開先幅が10mmを越える様な広開先部を示す
縦断面図であるが、単に板厚方向への揺動のみを
行なう従来法によつて1層1パス溶接を得ようと
しても第3図Aに示す様な傾斜ビード7となり、
アンダーカツト7aやオーバーラツプ7bが形成
され、溶接欠陥につながる。これに対し本発明で
は、上記揺動によつてアークが開先幅方向に広が
るので第3図Bに示す様な良好なビード7が得ら
れ、その表面は開先奥部の板面とほぼ平行にな
る。この様な効果は開先幅20mm程度のものにおい
ても発揮され、1層1パス溶接の可能な開先幅許
容度は従来の約2倍にも拡大される。
は、電極ワイヤ2を第1図の矢印6で示す様に開
先Aの幅方向へ揺動させる点に存在する。即ち第
3図は開先幅が10mmを越える様な広開先部を示す
縦断面図であるが、単に板厚方向への揺動のみを
行なう従来法によつて1層1パス溶接を得ようと
しても第3図Aに示す様な傾斜ビード7となり、
アンダーカツト7aやオーバーラツプ7bが形成
され、溶接欠陥につながる。これに対し本発明で
は、上記揺動によつてアークが開先幅方向に広が
るので第3図Bに示す様な良好なビード7が得ら
れ、その表面は開先奥部の板面とほぼ平行にな
る。この様な効果は開先幅20mm程度のものにおい
ても発揮され、1層1パス溶接の可能な開先幅許
容度は従来の約2倍にも拡大される。
本発明の第2のポイントは、上記開先幅方向へ
の揺動過程において、下開先面側折返し点近傍に
おいて溶接電流を高める点に存在する。即ち上記
揺動溶接によつて形成された溶融金属はその重力
作用によつて下開先面側へ垂れ下つてくるので、
単なる開先幅方向の揺動だけでは、下開先面側に
指向したアークは溶融池によるクツシヨン効果の
影響を受け易い。これに対して上開先面側ではク
ツシヨン効果を受けずアンバランスである。そこ
で電極ワイヤが下開先面側折返し点近傍に来た段
階で溶接電流を高めてアーク力を強くし、溶融池
を溶接進行方向に対して後方側へ押し戻す様にす
るという構成を採用した。これによつてアーク力
が下側開先面にも十分作用し、上記のクリーニン
グ作用が発揮されると共に深い溶込みが確保され
ることとなつた。
の揺動過程において、下開先面側折返し点近傍に
おいて溶接電流を高める点に存在する。即ち上記
揺動溶接によつて形成された溶融金属はその重力
作用によつて下開先面側へ垂れ下つてくるので、
単なる開先幅方向の揺動だけでは、下開先面側に
指向したアークは溶融池によるクツシヨン効果の
影響を受け易い。これに対して上開先面側ではク
ツシヨン効果を受けずアンバランスである。そこ
で電極ワイヤが下開先面側折返し点近傍に来た段
階で溶接電流を高めてアーク力を強くし、溶融池
を溶接進行方向に対して後方側へ押し戻す様にす
るという構成を採用した。これによつてアーク力
が下側開先面にも十分作用し、上記のクリーニン
グ作用が発揮されると共に深い溶込みが確保され
ることとなつた。
上記で本発明の基本的構成を説明したが、更に
その実施態様を詳述する。
その実施態様を詳述する。
まずワイヤ先端の開先幅方幅揺動のストローク
については、開先幅の1/2以下(絶対値としては
15mm以下)とするのが好ましいが、揺動の必要性
は下開先面側において特に大きいから、揺動スト
ロークの中心点を下開先面側に寄せ、全体として
下側において揺動を行なわせる様にするのが好ま
しい。揺動ストロークが過大になると、後述のミ
クロフイツシヤーを生じ易い。
については、開先幅の1/2以下(絶対値としては
15mm以下)とするのが好ましいが、揺動の必要性
は下開先面側において特に大きいから、揺動スト
ロークの中心点を下開先面側に寄せ、全体として
下側において揺動を行なわせる様にするのが好ま
しい。揺動ストロークが過大になると、後述のミ
クロフイツシヤーを生じ易い。
次に第1図の矢視方向からの正面図(第4
図)において、溶接線Wと直交する垂線Hを考え
た場合、電極ワイヤは単にH方向へ揺動させるだ
けでなく、W方向への揺動を加味することが望ま
しく、それらの合成によつて得られる揺動方向
は、第4図においてジグザグ状の矢印で示した。
そしてこの合成方向とH方向との成す角度βは、
−45乃至+45゜の範囲から選択するのが好まし
い。第4図のAはβ=+45°の場合、Bはβ=−
45゜の場合を夫々示す。この様な態様が好まれる
理由は、1パスでの溶融金属量を増大させようと
する本発明の場合、溶融池の表面が傾斜する傾向
があるからであつて、揺動方向をこの表面に沿わ
せることによつてクリーニング作用が強まり、且
つ母材表面に対するアーク力の影響が大きくな
る。
図)において、溶接線Wと直交する垂線Hを考え
た場合、電極ワイヤは単にH方向へ揺動させるだ
けでなく、W方向への揺動を加味することが望ま
しく、それらの合成によつて得られる揺動方向
は、第4図においてジグザグ状の矢印で示した。
そしてこの合成方向とH方向との成す角度βは、
−45乃至+45゜の範囲から選択するのが好まし
い。第4図のAはβ=+45°の場合、Bはβ=−
45゜の場合を夫々示す。この様な態様が好まれる
理由は、1パスでの溶融金属量を増大させようと
する本発明の場合、溶融池の表面が傾斜する傾向
があるからであつて、揺動方向をこの表面に沿わ
せることによつてクリーニング作用が強まり、且
つ母材表面に対するアーク力の影響が大きくな
る。
又この様な傾斜揺動を行なうと、本発明法の適
用姿勢が拡大するという効果も得られる。即ち溶
接線が水平方向に対して傾斜する様な場合であつ
ても、その溶融池表面の傾斜度に応じて揺動方向
を選定すれば、上記の様な本発明の効果が、何ら
の希釈なしにそのまま発揮される。尚傾斜角βが
±45゜の範囲を越えると、下開先面側におけるク
ツシヨン作用を回避することが困難となり、又開
先幅方向に対する実質的な揺動幅が小さくなり、
本発明の効果が減縮される。そして開先誤差が大
きい溶接線を溶接する場合には、それに応じて揺
動ストロークを変動させてやる必要が生じ、部分
的(特にビート前端部において)にビードの凝
固・再溶融という反復現象が生じてビード内部に
ミクロフイツシヤーを発生させる原因ともなつて
いた。
用姿勢が拡大するという効果も得られる。即ち溶
接線が水平方向に対して傾斜する様な場合であつ
ても、その溶融池表面の傾斜度に応じて揺動方向
を選定すれば、上記の様な本発明の効果が、何ら
の希釈なしにそのまま発揮される。尚傾斜角βが
±45゜の範囲を越えると、下開先面側におけるク
ツシヨン作用を回避することが困難となり、又開
先幅方向に対する実質的な揺動幅が小さくなり、
本発明の効果が減縮される。そして開先誤差が大
きい溶接線を溶接する場合には、それに応じて揺
動ストロークを変動させてやる必要が生じ、部分
的(特にビート前端部において)にビードの凝
固・再溶融という反復現象が生じてビード内部に
ミクロフイツシヤーを発生させる原因ともなつて
いた。
次に開先幅方向への揺動インターバルとしては
200回/分以下とすることが推奨される。毎分200
回を越える様な速さの下では、アークが揺動方向
に引きずられ、アーク不安定に基づくスパツタが
多発し、好ましくはない。
200回/分以下とすることが推奨される。毎分200
回を越える様な速さの下では、アークが揺動方向
に引きずられ、アーク不安定に基づくスパツタが
多発し、好ましくはない。
次に第1図において示された角α(電極ワイヤ
2と下側開先面との成す角度)について述べる。
本発明の適用対象である横向き開先の形状は、I
形、レ形、V形、U形等の如何を問わないが、溶
接作業能率の向上や資材の軽減等を考慮すると、
開先角度は30度以下であることが望まれる。これ
に対し前記の角度αは、開先形状が積層法に応じ
てその都度最適値の設定を行なうが、一般的には
0〜40度の範囲内から選択する。即ち40度を越え
ると、溶接ビードの表面が被溶接材に対して著し
く傾斜して形成されるので、次パスの積層に際し
て溶融金属の保持が困難になる。又シールドノズ
ルも母材表面に対して大きく傾斜されるので、開
先内に対するシールドガスの提供が不十分になり
易いという問題が生じる。尚0度未満即ち電極ワ
イヤが上側開先面を指向する様になると、下側開
先面に対するアーク力の影響が乏しくなり、溶け
込み不良を起こす。
2と下側開先面との成す角度)について述べる。
本発明の適用対象である横向き開先の形状は、I
形、レ形、V形、U形等の如何を問わないが、溶
接作業能率の向上や資材の軽減等を考慮すると、
開先角度は30度以下であることが望まれる。これ
に対し前記の角度αは、開先形状が積層法に応じ
てその都度最適値の設定を行なうが、一般的には
0〜40度の範囲内から選択する。即ち40度を越え
ると、溶接ビードの表面が被溶接材に対して著し
く傾斜して形成されるので、次パスの積層に際し
て溶融金属の保持が困難になる。又シールドノズ
ルも母材表面に対して大きく傾斜されるので、開
先内に対するシールドガスの提供が不十分になり
易いという問題が生じる。尚0度未満即ち電極ワ
イヤが上側開先面を指向する様になると、下側開
先面に対するアーク力の影響が乏しくなり、溶け
込み不良を起こす。
次に下開先面側折返し点近傍における溶接電流
の増加について述べる。溶接電流の増加量は、ベ
ース電流に応じて定めればよいが、少なくとも
50A以上の増加電流とすることが推奨される。ベ
ース電流については、作業能率という観点からす
る限り高い程効果的であり、一般的には250A以
上の溶接電流を採用する。従つて折返し点近傍に
おける溶接電流は300A以上となる。もつともAl
合金の溶接においては、パツカリングの発生を防
止することが望まれるのでパツカリング電流以下
を採用すべきである。尚パツカリング電流は電極
ワイヤの直径やシールド条件によつて異なるが、
2.4mmφのワイヤを用いHeシールドの条件で溶接
する場合のは450Aとされているので、上記推奨
電流範囲であれば特別の不都合はない。
の増加について述べる。溶接電流の増加量は、ベ
ース電流に応じて定めればよいが、少なくとも
50A以上の増加電流とすることが推奨される。ベ
ース電流については、作業能率という観点からす
る限り高い程効果的であり、一般的には250A以
上の溶接電流を採用する。従つて折返し点近傍に
おける溶接電流は300A以上となる。もつともAl
合金の溶接においては、パツカリングの発生を防
止することが望まれるのでパツカリング電流以下
を採用すべきである。尚パツカリング電流は電極
ワイヤの直径やシールド条件によつて異なるが、
2.4mmφのワイヤを用いHeシールドの条件で溶接
する場合のは450Aとされているので、上記推奨
電流範囲であれば特別の不都合はない。
ところで折り返し点近傍における溶接電流増大
方法としては次の様な手段が採用される。第1の
方法は第5図に示す通りであつて、特に下側開先
面を傾斜させる様に形成又は配置すると共に、開
先幅方向への電極揺動幅Sを、下側開先の奥隅部
Cをまたぐ様に設定する。この様な条件の下で定
電圧特性の溶接電源を用いると、「消耗電極送給
式ガスシールドアーク溶接におけるアーク長自己
保持現象」が、本発明にとつて好都合に発生す
る。即ち最初Mの状態にあつた電極ワイヤ2m
が、下側へ揺動してNの状態になると、電極ワイ
ヤ2nの先端は図の様に後退するが、その経過を
微少時間単位で観察すると、現象的にはまず開先
面へのアークの突つ込みが生じ、アーク長はlm
→ln→の様に短くなる。従つてアーク電圧はEm
→Enの様に低下し、第6図に示す電流・電圧関
係図から明らかである様に溶接電流はIm→Inと
増大する。尚電極ワイヤの突き出し長さはLm→
Lnと大幅に変化するが、この過程において電極
ワイヤ先端は、あたかも母材の板厚方向へ揺動中
であるかの様な挙動を示し、アークは下開先面に
沿つて移動しつつ開先に対する深い溶け込みを与
える。尚本手段を採用する場合、上記の角度αが
0度未満であるとアークが下側開先面に沿つてバ
ーンバツクするし、40度超のときには揺動幅(開
先幅方向)を相当に大きくとらないと前記の様な
電流増大効果が得られず実際的ではない。従つて
I形開先溶接では前記の角度αが小さくなつて上
記第1方法の採用が困難になるから、以下述べる
様な第2方法が採用される。即ち電極ワイヤ先端
の揺動については開先奥隅部Cを越えず、且つ奥
隅部Cより上方において揺動する様に設定すると
共に、奥隅部Cに接近してきた段階でアーク電圧
及び溶接電流を前記の様にEm→En、Im→Inへ切
り換える方法である。この様な切り換えは予め切
換条件を設定して行なうものであるから、溶接条
件の管理は極めて正確であり、板厚方向への揺動
を付加したい場合は独立して制御することができ
る。従つて先行パスにおけるビードの状況を見直
しながら溶接条件の変更を行なうことが可能であ
り、きめの細かい溶接ができる。
方法としては次の様な手段が採用される。第1の
方法は第5図に示す通りであつて、特に下側開先
面を傾斜させる様に形成又は配置すると共に、開
先幅方向への電極揺動幅Sを、下側開先の奥隅部
Cをまたぐ様に設定する。この様な条件の下で定
電圧特性の溶接電源を用いると、「消耗電極送給
式ガスシールドアーク溶接におけるアーク長自己
保持現象」が、本発明にとつて好都合に発生す
る。即ち最初Mの状態にあつた電極ワイヤ2m
が、下側へ揺動してNの状態になると、電極ワイ
ヤ2nの先端は図の様に後退するが、その経過を
微少時間単位で観察すると、現象的にはまず開先
面へのアークの突つ込みが生じ、アーク長はlm
→ln→の様に短くなる。従つてアーク電圧はEm
→Enの様に低下し、第6図に示す電流・電圧関
係図から明らかである様に溶接電流はIm→Inと
増大する。尚電極ワイヤの突き出し長さはLm→
Lnと大幅に変化するが、この過程において電極
ワイヤ先端は、あたかも母材の板厚方向へ揺動中
であるかの様な挙動を示し、アークは下開先面に
沿つて移動しつつ開先に対する深い溶け込みを与
える。尚本手段を採用する場合、上記の角度αが
0度未満であるとアークが下側開先面に沿つてバ
ーンバツクするし、40度超のときには揺動幅(開
先幅方向)を相当に大きくとらないと前記の様な
電流増大効果が得られず実際的ではない。従つて
I形開先溶接では前記の角度αが小さくなつて上
記第1方法の採用が困難になるから、以下述べる
様な第2方法が採用される。即ち電極ワイヤ先端
の揺動については開先奥隅部Cを越えず、且つ奥
隅部Cより上方において揺動する様に設定すると
共に、奥隅部Cに接近してきた段階でアーク電圧
及び溶接電流を前記の様にEm→En、Im→Inへ切
り換える方法である。この様な切り換えは予め切
換条件を設定して行なうものであるから、溶接条
件の管理は極めて正確であり、板厚方向への揺動
を付加したい場合は独立して制御することができ
る。従つて先行パスにおけるビードの状況を見直
しながら溶接条件の変更を行なうことが可能であ
り、きめの細かい溶接ができる。
第7図は第1方法における電極ワイヤの揺動幅
(開先幅方向)と電流変化の関係を示すグラフで
あり、第8図は第2方法における対応グラフであ
る。尚第7,8図の上方に示した揺動軌跡は、第
3図において矢印方向から見たものである。尚
Tは大電流を行なう溶接時間を示す。
(開先幅方向)と電流変化の関係を示すグラフで
あり、第8図は第2方法における対応グラフであ
る。尚第7,8図の上方に示した揺動軌跡は、第
3図において矢印方向から見たものである。尚
Tは大電流を行なう溶接時間を示す。
本発明の実施に当つて用いるシールドガスにつ
いては特に制限されないが、Arは空気の約1.7倍
の比重を有しているので、シールド性という点で
はHeに勝る。しかし電位傾度についてはHeの方
が大きいので、大入熱溶接を行なつて溶込みを深
くする上ではHeの方が好ましく、又溶接速度を
高速化できるという利点もある。従つて夫々の目
的に応じてAr+Heという混合ガスを利用するの
がもつとも実際的である。
いては特に制限されないが、Arは空気の約1.7倍
の比重を有しているので、シールド性という点で
はHeに勝る。しかし電位傾度についてはHeの方
が大きいので、大入熱溶接を行なつて溶込みを深
くする上ではHeの方が好ましく、又溶接速度を
高速化できるという利点もある。従つて夫々の目
的に応じてAr+Heという混合ガスを利用するの
がもつとも実際的である。
第9,10図は本発明における積層例であり、
第9図のA〜DはV開先の積層手順を示す経過図
で、第10図のAは開先幅が狭い場合、Bは開先
幅が広い場合を示す。尚各図において電極ワイヤ
を上下に示しているのは、夫々揺動の上限及び下
限を表わす。そして第10図Bにおける下開先側
のパスについては、電極ワイヤの狙い角度は同図
Aと同じにするのが好ましい。
第9図のA〜DはV開先の積層手順を示す経過図
で、第10図のAは開先幅が狭い場合、Bは開先
幅が広い場合を示す。尚各図において電極ワイヤ
を上下に示しているのは、夫々揺動の上限及び下
限を表わす。そして第10図Bにおける下開先側
のパスについては、電極ワイヤの狙い角度は同図
Aと同じにするのが好ましい。
本発明は上記の如く構成されているので、Al
合金の突き合わせ開先に対するガスシールドアー
ク横向き溶接を行なうに当つて、溶接能率を向上
させることができると共に、開先面特に下側開先
面に対して良好な溶け込みを得ることができる。
合金の突き合わせ開先に対するガスシールドアー
ク横向き溶接を行なうに当つて、溶接能率を向上
させることができると共に、開先面特に下側開先
面に対して良好な溶け込みを得ることができる。
次に本発明の実施例を示す。
供試材:Al合金 A5083−O材
板厚70mm
溶接ワイヤ:Al−MIG溶接ワイヤ 2.4mmφ
JIS 5183−WY
シールドガス:Ar2重シールド
内側20/min
外側40/min
開先形状:第11図
溶接条件:
溶接電流 280A←→350A
溶接電圧 29V←→33V
揺動条件 開先幅方向(β=0゜)
揺動幅 5〜8mm
揺動回数 80回/min
トーチ角度 θ=100゜
α=10゜
比較例
溶接電流 280〜300A(不特定)
溶接電圧 29〜30V(不特定)
揺動条件 板厚方向のみ
揺動幅 10mm
揺動回数 80回/min
トーチ角度 θ=100゜
α=10゜
得られた溶接部の断面マクロは参考写真1(本
発明)、同2(比較例)に示す通りである。前者
では溶け込みが十分であり、下開先側奥隅部には
十分溶融されたナゲツト形状が得られているのに
対し、後者では溶け込みが不十分であり、融合不
良も生じている。
発明)、同2(比較例)に示す通りである。前者
では溶け込みが十分であり、下開先側奥隅部には
十分溶融されたナゲツト形状が得られているのに
対し、後者では溶け込みが不十分であり、融合不
良も生じている。
第1図は溶接部の縦断面図、第2図は水平断面
図、第3図は継手部の縦断面図、第4図は溶接中
の経過を示す正面図、第5図は電極ワイヤの揺動
を示す縦断面図、第6図は電流・電圧関係図、第
7,8図は電極ワイヤの揺動幅と電流変化の関係
を示すグラフ、第9,10図は積層説明図、第1
1図は実施例の開先形状を示す縦断面図である。 2……電極ワイヤ、6……揺動方向、7……ビ
ード、9……溶融池。
図、第3図は継手部の縦断面図、第4図は溶接中
の経過を示す正面図、第5図は電極ワイヤの揺動
を示す縦断面図、第6図は電流・電圧関係図、第
7,8図は電極ワイヤの揺動幅と電流変化の関係
を示すグラフ、第9,10図は積層説明図、第1
1図は実施例の開先形状を示す縦断面図である。 2……電極ワイヤ、6……揺動方向、7……ビ
ード、9……溶融池。
Claims (1)
- 1 消耗電極と溶融池表面とで形成される溶接進
行方向前方側の角度を90度より大きくしてAl又
はAl合金の横向き突合せガスシールドアーク溶
接を行なう方法において、前記電極先端を開先幅
方向に揺動させると共に、該揺動過程の下開先面
側折返し点近傍で溶接電流を高めて溶接すること
を特徴とするAl又はAl合金の横向き突合せガス
シールドアーク溶接方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11249480A JPS5736076A (ja) | 1980-08-14 | 1980-08-14 | Almatahaalgokinnoyokomukitsukiawasegasushiirudoaakuyosetsuhoho |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11249480A JPS5736076A (ja) | 1980-08-14 | 1980-08-14 | Almatahaalgokinnoyokomukitsukiawasegasushiirudoaakuyosetsuhoho |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5736076A JPS5736076A (ja) | 1982-02-26 |
| JPS6144597B2 true JPS6144597B2 (ja) | 1986-10-03 |
Family
ID=14588044
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11249480A Granted JPS5736076A (ja) | 1980-08-14 | 1980-08-14 | Almatahaalgokinnoyokomukitsukiawasegasushiirudoaakuyosetsuhoho |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5736076A (ja) |
-
1980
- 1980-08-14 JP JP11249480A patent/JPS5736076A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5736076A (ja) | 1982-02-26 |
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