JPS6147866B2 - - Google Patents
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- JPS6147866B2 JPS6147866B2 JP53023101A JP2310178A JPS6147866B2 JP S6147866 B2 JPS6147866 B2 JP S6147866B2 JP 53023101 A JP53023101 A JP 53023101A JP 2310178 A JP2310178 A JP 2310178A JP S6147866 B2 JPS6147866 B2 JP S6147866B2
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- JP
- Japan
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- acid
- stabilizer
- pentaerythritol
- chlorine
- stabilizer according
- Prior art date
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は塩素含有樹脂の熱安定性向上のための
安定剤に関する。さらに詳しくは、ペンタエリス
リトールまたはペンタエリスリトール脱水縮合ポ
リオール類を二塩基酸以上の多塩基酸と長鎖の脂
肪酸(C8〜C24)またはそれらの誘導体で混合部
分エステル化したポリヒドロキシ混合エステル反
応生成物を含有する塩素含有樹脂用の安定剤に関
する。 塩素含有樹脂、とくにポリ塩化ビニル樹脂は、
熱、光に対して不安定であり、加工時の熱によつ
て着色、劣化することがよく知られている。この
欠点を補うため、鉛系、カドミウム系、錫系、亜
鉛系などの安定剤が開発され使用されてきた。し
かし、最近は重金属による環境上、衛生上の汚染
が問題となり、とくに鉛系、カドミウム系などの
効果のすぐれた安定剤は使用範囲が限定されたり
規制されるにいたつた。 そして、現在、塩素含有樹脂用の安定剤は、前
記鉛系、カドミウム系の安定剤から無毒性配合と
して注目されているカルシウム―亜鉛系、バリウ
ム―亜鉛系の安定剤に移行しつつあるが、これら
の無毒性安定剤は本質的に効果が低い。すなわ
ち、これらは鉛系やカドミウム系の安定剤に比べ
て耐熱性がかなり劣るという欠点を有している。
しかして、それを改良すべく各種の研究がなされ
ているが、いまだ充分に満足しうるものが見出さ
れていない。 本発明者らは、効果がすぐれ、かつ安全衛生面
でも弊害を生じない安定剤を開発すべく、日本塩
ビ食品衛生協議会のPL規格C―14―(10)に記
載され、無毒性であり、人体への影響がないと保
証されているペンタエリスリトール、ジペンタエ
リスリトールまたはその類似化合物を用い種々研
究を重ねた結果、今までまつたく報告されたこと
のない、すぐれた安定化効果を有する塩素含有樹
脂用の安定剤をうることに成功し、本発明を完成
するにいたつた。 すなわち、本発明は、ペンタエリスリトールお
よびペンタエリスリトール脱水縮合ポリオール類
よりなる群から選ばれた少なくとも1種を二塩基
酸以上の多塩基酸と長鎖の脂肪酸(C8〜C24)お
よびそれらのエステル、酸ハライド、酸無水物な
どの誘導体よりなる群から選ばれた少なくとも2
種で混合部分エステル化した水酸基含有率10〜40
%のポリヒドロキシ混合エステル反応生成物を含
有する塩素含有樹脂用安定剤を提供するものであ
る。 なお、前記水酸基含有率とはつぎの式で示され
るものである。 水酸基含有率(%)=ポリヒドロキシ混合エステル反応生成物中の水酸基の重量部/ポリヒドロキシ混合エステル
反応生成物の重量部×100 本発明において用いるペンタエリスリトールお
よびペンタエリスリトール脱水縮合ポリオール類
としては、一般式() (式中、nは0または1以上の整数である) で示されるペンタエリスリトール類(たとえば、
n=0であるペンタエリスリトール、n=1であ
るジペンタエリスリトール、n=2であるトリペ
ンタエリスリトール、n=3であるテトラペンタ
エリスリトールなど)のほか、前記一般式()
で示されるペンタエリスリトール類が分子内で部
分的にエーテル結合したもの、中間メチロール基
が他の分子とエーテル結合したもの、さらには網
目状に連らなつたもの、分子が大きくなつて各所
で大環状エーテル構造になつたものなどがあげら
れる。これらのポリオール類はペンタエリスリト
ールの製造時に副生するか、あるいはペンタエリ
スリトール類の酸または塩基および(または)溶
剤の存在下またはそのままでの加熱による脱水縮
合によりポリペンタエリスリトールの混合物とし
てうることができる。 本発明において用いる二塩基酸以上の多塩基酸
としては、炭素数4以上のジ、トリまたはそれ以
上のポリカルボン酸で、たとえばフタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、トリメリツト酸、ピロ
メリツト酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、
プロパン―1,2,3―トリカルボン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバチン酸、リンゴ酸、
酒石酸、クエン酸、グリセリン酸、5―ノルボル
ネン―2,3―ジカルボン酸、(O―,m―,P
―)ヘキサヒドロフタル酸、(O―,m―,P
―)テトラヒドロフタル酸、1,2,3,4―ブ
タンテトラカルボン酸などがあげられる。 一方、長鎖の脂肪酸としては、炭素数が8以上
の高級脂肪酸で、たとえばカプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、リシノール酸、やし油脂肪酸などがあげられ
る。これらの長鎖脂肪酸は、常温で固体であり、
かつ得られた安定剤が常温で固体あることが好ま
しく、C8〜C24の下限外の脂肪酸は常温で液体で
あり、上限外では得られた安定剤がオイル状にな
り好ましくない。そして、これらの二塩基酸以上
の多塩基酸及び長鎖の脂肪酸は、それらのエステ
ル、酸ハライド、酸無水物などの誘導体も前記ポ
リオール類を部分エステル化するのに使用するこ
とができる。 本発明において、たとえばポリオール成分とし
てジペンタエリスリトール2モルを用い、多塩基
酸成分としてアジピン酸1モル、長鎖の脂肪酸成
分としてステアリン酸1モルを用いた場合、えら
れるポリヒドロキシ混合エステル反応生成物とし
ては、下記のような構造式で示される化合物が主
になるものと推察される。 本発明においては、ペンタエリスリトールまた
はペンタエリスリトール脱水縮合ポリオール類に
対する二塩基酸以上の多塩基酸および長鎖の脂肪
酸のモル比を適宜変化させることにより、任意の
水酸基含量、エステル価および融点を有する反応
生成物をうることができる。しかし、塩素含有樹
脂に対する熱安定化効果は、ポリオール類が本来
有している水酸基を全部またはほとんどエステル
化したものはあまり効果がなく、逆に水酸基のエ
ステル化度があまりにも低すぎるものは原料のポ
リオール類そのものの欠点が現われることになる
から、反応生成物を平均して原料のポリオール類
1分子あたり、少なくとも1個のエステル結合が
あり、かつ反応生成物の水酸基含有率が10〜40%
の範囲であることが必要である。 本発明の安定剤を利用しうる塩素含有樹脂とし
ては、たとえば塩化ビニル、塩化ビニリデンなど
のホモポリマー、あるいは塩化ビニルとその他の
オレフイン化合物との共重合物などがあげられ
る。本発明の安定剤は、とくに一般的に広く普及
しているポリ塩化ビニル樹脂に対して良好な熱安
定性を付与するという特徴がある。通常、ポリ塩
化ビニル樹脂の加工に際しては、カルシウム―亜
鉛系、バリウム―亜鉛系、マグネシウム―亜鉛系
などの通称金属石ケン型の安定剤あるいは複合型
液状安定剤などが用いられるが、本発明の反応生
成物は、これらの安定剤の安定化効果をさらに助
長する働きが強く、これらの安定剤との併用が最
も好ましい使用形態である。なお、これらの亜鉛
系安定剤の外に、例えば鉛系、カドミウム系、錫
系等の他の安定剤を併用することは何等差支えな
く、特に低毒性の配合として錫系の併用は好まし
い。 本発明の安定剤の添加量としては、カルシウム
―亜鉛系、バリウム―亜鉛系、マグネシウム―亜
鉛系などの安定剤の種類や添加量にもよるが、塩
素含有樹脂100部(重量部、以下同様)に対し0.1
部より効果を示し、多いほど熱着色黒化までの時
間が長くなるが、実際上10部までで充分である。 耐熱性試験方法としては、塩素含有樹脂の加工
に実際に使用されている方法に準じて配合を行な
い、ロールによつて混練し、シートを作成し、該
シートをギヤーオーブンに入れ、その経時変化を
観察する方法が採用される。しかして該試験結果
によれば、本発明の安定剤を添加しなかつたもの
は、早期に黒化、不透明、表面劣化の現象が見ら
れたが、本発明の安定剤を添加したものは、添加
量が多いほど黒化までの時間が大巾に延長される
ことが示された。しかも本発明の安定剤が添加さ
れたものは、シート面の光沢性が失なわれず、た
とえ黒化してもシートの柔軟性が損なわれず、機
械的な劣化が阻止されていることなどが観察され
た。 本発明のポリヒドロキシ混合エステル反応生成
物は、エステル化度の増減により、滑性、可塑性
などの効果も発揮しうるなど、有用な多種の性能
を有する工業上きわめて有意な添加剤である。 本発明のポリヒドロキシ混合エステル反応生成
物の塩素含有樹脂に対する安定化の機構について
は、いまだ不明確な点が多いが、高い水酸基含有
率、分子構造的な対称性のよさ、さらには比較的
高分子量による樹脂への相溶性のよさなどに基づ
くものであると思われる。 ポリヒドロキシ化合物については、塩素含有樹
脂の安定化助剤として効果のあることが以前より
知られており、一部実用化されているが、水溶
性、昇華性、相溶性などの点において問題があ
り、とくにペンタエリスリトール類は熱安定効果
は一応評価されながらも融点が高く樹脂の加工温
度で溶融せず、そのため製品中に白点を生じた
り、機械的な強度の低下をもたらすなどの欠点が
指摘されてきた。本発明のポリヒドロキシ混合エ
ステル反応生成物は前記の欠点を解消し、全般に
わたる安定化効果をさらに高めたものである。 本発明の安定剤は、熱、光に対する他の安定
剤、可塑剤、滑剤、顔料などの添加剤と併用しう
ることはもちろん可能である。 つぎに実施例をあげて本発明の安定剤を説明す
る。 実施例 (1) ポリヒドロキシ混合エステル反応生成物の合
成 ジペンタエリスリトール254g(1モル)にア
ジピン酸73g(0.5モル)、ステアリン酸142g
(0.5モル)を加えて加熱し、内温180〜230℃で撹
拌下に脱水反応を行なわしめた。反応時間は2時
間であり、脱水量は26.4gであつた。えられたジ
ペンタエリスリトール混合エステル反応生成物を
バツトに流し込み冷却後、室温にて粉砕して白色
の粉末をえた。 この反応生成物の融点は100〜160℃、水酸基含
有率は17.1%、エステル価は188、酸価は0.8であ
つた。なお、このものは後記第1表の試料No.4に
該当する。 以下同様にして、第1表に示すごときポリオー
ル類と二塩基酸以上の多塩基酸および長鎖の脂肪
酸とから各種のポリヒドロキシ混合エステル反応
生成物(試料No.1〜14)をえた。
安定剤に関する。さらに詳しくは、ペンタエリス
リトールまたはペンタエリスリトール脱水縮合ポ
リオール類を二塩基酸以上の多塩基酸と長鎖の脂
肪酸(C8〜C24)またはそれらの誘導体で混合部
分エステル化したポリヒドロキシ混合エステル反
応生成物を含有する塩素含有樹脂用の安定剤に関
する。 塩素含有樹脂、とくにポリ塩化ビニル樹脂は、
熱、光に対して不安定であり、加工時の熱によつ
て着色、劣化することがよく知られている。この
欠点を補うため、鉛系、カドミウム系、錫系、亜
鉛系などの安定剤が開発され使用されてきた。し
かし、最近は重金属による環境上、衛生上の汚染
が問題となり、とくに鉛系、カドミウム系などの
効果のすぐれた安定剤は使用範囲が限定されたり
規制されるにいたつた。 そして、現在、塩素含有樹脂用の安定剤は、前
記鉛系、カドミウム系の安定剤から無毒性配合と
して注目されているカルシウム―亜鉛系、バリウ
ム―亜鉛系の安定剤に移行しつつあるが、これら
の無毒性安定剤は本質的に効果が低い。すなわ
ち、これらは鉛系やカドミウム系の安定剤に比べ
て耐熱性がかなり劣るという欠点を有している。
しかして、それを改良すべく各種の研究がなされ
ているが、いまだ充分に満足しうるものが見出さ
れていない。 本発明者らは、効果がすぐれ、かつ安全衛生面
でも弊害を生じない安定剤を開発すべく、日本塩
ビ食品衛生協議会のPL規格C―14―(10)に記
載され、無毒性であり、人体への影響がないと保
証されているペンタエリスリトール、ジペンタエ
リスリトールまたはその類似化合物を用い種々研
究を重ねた結果、今までまつたく報告されたこと
のない、すぐれた安定化効果を有する塩素含有樹
脂用の安定剤をうることに成功し、本発明を完成
するにいたつた。 すなわち、本発明は、ペンタエリスリトールお
よびペンタエリスリトール脱水縮合ポリオール類
よりなる群から選ばれた少なくとも1種を二塩基
酸以上の多塩基酸と長鎖の脂肪酸(C8〜C24)お
よびそれらのエステル、酸ハライド、酸無水物な
どの誘導体よりなる群から選ばれた少なくとも2
種で混合部分エステル化した水酸基含有率10〜40
%のポリヒドロキシ混合エステル反応生成物を含
有する塩素含有樹脂用安定剤を提供するものであ
る。 なお、前記水酸基含有率とはつぎの式で示され
るものである。 水酸基含有率(%)=ポリヒドロキシ混合エステル反応生成物中の水酸基の重量部/ポリヒドロキシ混合エステル
反応生成物の重量部×100 本発明において用いるペンタエリスリトールお
よびペンタエリスリトール脱水縮合ポリオール類
としては、一般式() (式中、nは0または1以上の整数である) で示されるペンタエリスリトール類(たとえば、
n=0であるペンタエリスリトール、n=1であ
るジペンタエリスリトール、n=2であるトリペ
ンタエリスリトール、n=3であるテトラペンタ
エリスリトールなど)のほか、前記一般式()
で示されるペンタエリスリトール類が分子内で部
分的にエーテル結合したもの、中間メチロール基
が他の分子とエーテル結合したもの、さらには網
目状に連らなつたもの、分子が大きくなつて各所
で大環状エーテル構造になつたものなどがあげら
れる。これらのポリオール類はペンタエリスリト
ールの製造時に副生するか、あるいはペンタエリ
スリトール類の酸または塩基および(または)溶
剤の存在下またはそのままでの加熱による脱水縮
合によりポリペンタエリスリトールの混合物とし
てうることができる。 本発明において用いる二塩基酸以上の多塩基酸
としては、炭素数4以上のジ、トリまたはそれ以
上のポリカルボン酸で、たとえばフタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、トリメリツト酸、ピロ
メリツト酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、
プロパン―1,2,3―トリカルボン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバチン酸、リンゴ酸、
酒石酸、クエン酸、グリセリン酸、5―ノルボル
ネン―2,3―ジカルボン酸、(O―,m―,P
―)ヘキサヒドロフタル酸、(O―,m―,P
―)テトラヒドロフタル酸、1,2,3,4―ブ
タンテトラカルボン酸などがあげられる。 一方、長鎖の脂肪酸としては、炭素数が8以上
の高級脂肪酸で、たとえばカプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、リシノール酸、やし油脂肪酸などがあげられ
る。これらの長鎖脂肪酸は、常温で固体であり、
かつ得られた安定剤が常温で固体あることが好ま
しく、C8〜C24の下限外の脂肪酸は常温で液体で
あり、上限外では得られた安定剤がオイル状にな
り好ましくない。そして、これらの二塩基酸以上
の多塩基酸及び長鎖の脂肪酸は、それらのエステ
ル、酸ハライド、酸無水物などの誘導体も前記ポ
リオール類を部分エステル化するのに使用するこ
とができる。 本発明において、たとえばポリオール成分とし
てジペンタエリスリトール2モルを用い、多塩基
酸成分としてアジピン酸1モル、長鎖の脂肪酸成
分としてステアリン酸1モルを用いた場合、えら
れるポリヒドロキシ混合エステル反応生成物とし
ては、下記のような構造式で示される化合物が主
になるものと推察される。 本発明においては、ペンタエリスリトールまた
はペンタエリスリトール脱水縮合ポリオール類に
対する二塩基酸以上の多塩基酸および長鎖の脂肪
酸のモル比を適宜変化させることにより、任意の
水酸基含量、エステル価および融点を有する反応
生成物をうることができる。しかし、塩素含有樹
脂に対する熱安定化効果は、ポリオール類が本来
有している水酸基を全部またはほとんどエステル
化したものはあまり効果がなく、逆に水酸基のエ
ステル化度があまりにも低すぎるものは原料のポ
リオール類そのものの欠点が現われることになる
から、反応生成物を平均して原料のポリオール類
1分子あたり、少なくとも1個のエステル結合が
あり、かつ反応生成物の水酸基含有率が10〜40%
の範囲であることが必要である。 本発明の安定剤を利用しうる塩素含有樹脂とし
ては、たとえば塩化ビニル、塩化ビニリデンなど
のホモポリマー、あるいは塩化ビニルとその他の
オレフイン化合物との共重合物などがあげられ
る。本発明の安定剤は、とくに一般的に広く普及
しているポリ塩化ビニル樹脂に対して良好な熱安
定性を付与するという特徴がある。通常、ポリ塩
化ビニル樹脂の加工に際しては、カルシウム―亜
鉛系、バリウム―亜鉛系、マグネシウム―亜鉛系
などの通称金属石ケン型の安定剤あるいは複合型
液状安定剤などが用いられるが、本発明の反応生
成物は、これらの安定剤の安定化効果をさらに助
長する働きが強く、これらの安定剤との併用が最
も好ましい使用形態である。なお、これらの亜鉛
系安定剤の外に、例えば鉛系、カドミウム系、錫
系等の他の安定剤を併用することは何等差支えな
く、特に低毒性の配合として錫系の併用は好まし
い。 本発明の安定剤の添加量としては、カルシウム
―亜鉛系、バリウム―亜鉛系、マグネシウム―亜
鉛系などの安定剤の種類や添加量にもよるが、塩
素含有樹脂100部(重量部、以下同様)に対し0.1
部より効果を示し、多いほど熱着色黒化までの時
間が長くなるが、実際上10部までで充分である。 耐熱性試験方法としては、塩素含有樹脂の加工
に実際に使用されている方法に準じて配合を行な
い、ロールによつて混練し、シートを作成し、該
シートをギヤーオーブンに入れ、その経時変化を
観察する方法が採用される。しかして該試験結果
によれば、本発明の安定剤を添加しなかつたもの
は、早期に黒化、不透明、表面劣化の現象が見ら
れたが、本発明の安定剤を添加したものは、添加
量が多いほど黒化までの時間が大巾に延長される
ことが示された。しかも本発明の安定剤が添加さ
れたものは、シート面の光沢性が失なわれず、た
とえ黒化してもシートの柔軟性が損なわれず、機
械的な劣化が阻止されていることなどが観察され
た。 本発明のポリヒドロキシ混合エステル反応生成
物は、エステル化度の増減により、滑性、可塑性
などの効果も発揮しうるなど、有用な多種の性能
を有する工業上きわめて有意な添加剤である。 本発明のポリヒドロキシ混合エステル反応生成
物の塩素含有樹脂に対する安定化の機構について
は、いまだ不明確な点が多いが、高い水酸基含有
率、分子構造的な対称性のよさ、さらには比較的
高分子量による樹脂への相溶性のよさなどに基づ
くものであると思われる。 ポリヒドロキシ化合物については、塩素含有樹
脂の安定化助剤として効果のあることが以前より
知られており、一部実用化されているが、水溶
性、昇華性、相溶性などの点において問題があ
り、とくにペンタエリスリトール類は熱安定効果
は一応評価されながらも融点が高く樹脂の加工温
度で溶融せず、そのため製品中に白点を生じた
り、機械的な強度の低下をもたらすなどの欠点が
指摘されてきた。本発明のポリヒドロキシ混合エ
ステル反応生成物は前記の欠点を解消し、全般に
わたる安定化効果をさらに高めたものである。 本発明の安定剤は、熱、光に対する他の安定
剤、可塑剤、滑剤、顔料などの添加剤と併用しう
ることはもちろん可能である。 つぎに実施例をあげて本発明の安定剤を説明す
る。 実施例 (1) ポリヒドロキシ混合エステル反応生成物の合
成 ジペンタエリスリトール254g(1モル)にア
ジピン酸73g(0.5モル)、ステアリン酸142g
(0.5モル)を加えて加熱し、内温180〜230℃で撹
拌下に脱水反応を行なわしめた。反応時間は2時
間であり、脱水量は26.4gであつた。えられたジ
ペンタエリスリトール混合エステル反応生成物を
バツトに流し込み冷却後、室温にて粉砕して白色
の粉末をえた。 この反応生成物の融点は100〜160℃、水酸基含
有率は17.1%、エステル価は188、酸価は0.8であ
つた。なお、このものは後記第1表の試料No.4に
該当する。 以下同様にして、第1表に示すごときポリオー
ル類と二塩基酸以上の多塩基酸および長鎖の脂肪
酸とから各種のポリヒドロキシ混合エステル反応
生成物(試料No.1〜14)をえた。
【表】
【表】
(2) 塩素含有樹脂熱安定化テスト
ポリ塩化ビニル樹脂100部、カルシウム―亜鉛
系複合安定剤3部およびエポキシ大豆油3部から
なる配合を基準配合とし、これに前記第1表に示
した各種のポリヒドロキシ混合エステル反応生成
物を2部ずつ加え、190〜200℃で5分間ロールで
混練し、厚さ1mmのシートをつくり、該シートを
190℃のギヤーオーブンに入れ、10分間で取りだ
し、経時的な着色変化などを観察した(実施例1
〜14)。その結果を第2表に示す。 比較のため、前記基準配合に安定剤を添加しな
かつたもの(比較例1)および前記基準配合に安
定剤としてジペンタエリスリトールを2部添加し
たものについても前記と同様にして熱による経時
的な着色、変化などを観察し、その結果を第2表
に示した。 なお、第2表の実施例1〜14の安定剤は前記第
1表の試料番号で表示した。
系複合安定剤3部およびエポキシ大豆油3部から
なる配合を基準配合とし、これに前記第1表に示
した各種のポリヒドロキシ混合エステル反応生成
物を2部ずつ加え、190〜200℃で5分間ロールで
混練し、厚さ1mmのシートをつくり、該シートを
190℃のギヤーオーブンに入れ、10分間で取りだ
し、経時的な着色変化などを観察した(実施例1
〜14)。その結果を第2表に示す。 比較のため、前記基準配合に安定剤を添加しな
かつたもの(比較例1)および前記基準配合に安
定剤としてジペンタエリスリトールを2部添加し
たものについても前記と同様にして熱による経時
的な着色、変化などを観察し、その結果を第2表
に示した。 なお、第2表の実施例1〜14の安定剤は前記第
1表の試料番号で表示した。
【表】
第2表より明らかなごとく、本発明の安定剤を
加えたものは、比較例1よりは格段に熱安定性が
すぐれ、1部を除いては比較例2のジペンタエリ
スリトールを加えたものより、熱安定性がはるか
にすぐれており、相溶性も高くポリ塩化ビニル樹
脂の着色、劣化を効果的に防止している。 つぎに第1表の試料No.4の安定剤の配合部数を
0.5〜3部の範囲で変化させ、配合部数と熱安定
性との関係を前記と同様にして調べた(実施例15
〜18)。比較のため、ジペンタエリスリトールの
配合部数を1〜3部の範囲で変化させたものにつ
いても配合部数と熱安定性との関係を調べた(比
較例3〜5)。その結果を第3表に示す。
加えたものは、比較例1よりは格段に熱安定性が
すぐれ、1部を除いては比較例2のジペンタエリ
スリトールを加えたものより、熱安定性がはるか
にすぐれており、相溶性も高くポリ塩化ビニル樹
脂の着色、劣化を効果的に防止している。 つぎに第1表の試料No.4の安定剤の配合部数を
0.5〜3部の範囲で変化させ、配合部数と熱安定
性との関係を前記と同様にして調べた(実施例15
〜18)。比較のため、ジペンタエリスリトールの
配合部数を1〜3部の範囲で変化させたものにつ
いても配合部数と熱安定性との関係を調べた(比
較例3〜5)。その結果を第3表に示す。
【表】
第3表より明らかなごとく、本発明の安定剤を
加えたものは、添加量をふやせばふやすほど、飛
躍的にその黒化時間が長くなる。なお実施例15の
シートは190℃のギヤーオーブンに150分間入れた
のちでさえも濃赤色で透明性があり、シート表面
の光沢ならびにシートの柔軟性が失なわれていな
かつた。
加えたものは、添加量をふやせばふやすほど、飛
躍的にその黒化時間が長くなる。なお実施例15の
シートは190℃のギヤーオーブンに150分間入れた
のちでさえも濃赤色で透明性があり、シート表面
の光沢ならびにシートの柔軟性が失なわれていな
かつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ペンタエリスリトールおよび/またはペンタ
エリスリトールの脱水縮合ポリオール類を、2塩
基酸以上の多塩基酸と長鎖脂肪酸(C8〜24)また
はそれらの誘導体にて、混合部分エステル化した
水酸基含有率10〜40%のポリヒドロキシ混合エス
テル反応生成物を含有する塩素含有樹脂の安定
剤。 2 ペンタエリスリトールの脱水縮合ポリオール
類が、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリ
スリトールまたはテトラペンタエリスリトールで
ある特許請求の範囲第1項記載の安定剤。 3 ペンタエリスリトール脱水縮合ポリオール類
が、ペンタエリスリトールまたはジペンタエリス
リトール以上のポリペンタエリスリトールをその
まま、あるいは触媒および(または)溶剤の存在
下、加熱下に脱水縮合させて得たポリオール混合
物である特許請求の範囲第1項記載の安定剤。 4 二塩基酸以上の多塩基酸がマレイン酸、フマ
ル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、イタ
コン酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フタル
酸、イソフタル酸またはテレフタル酸である特許
請求の範囲第1項記載の安定剤。 5 長鎖脂肪酸(C8〜C24)が、カプリル酸、ラ
ウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール
酸またはベヘン酸である特許請求の範囲第1項記
載の安定剤。 6 塩素含有樹脂が塩化ビニル樹脂である特許請
求の範囲第1項記載の安定剤。 7 水酸基含有率10〜40%のポリヒドロキシ混合
エステルを含有する塩素含有樹脂用の安定剤が、
カルシウム―亜鉛、バリウム―亜鉛等の亜鉛系安
定剤を併含する特許請求の範囲第1項記載の安定
剤。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2310178A JPS54114555A (en) | 1978-02-28 | 1978-02-28 | Stabilizer for chlorineecontaining resin |
| GB15684/78A GB1597688A (en) | 1977-04-22 | 1978-04-20 | Stabilizer for chlorine-containing resins |
| US05/898,286 US4202806A (en) | 1977-04-22 | 1978-04-20 | Stabilization of chlorine-containing resins |
| DE2817452A DE2817452C2 (de) | 1977-04-22 | 1978-04-21 | Stabilisatorzusammensetzung für Vinylchloridharze |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2310178A JPS54114555A (en) | 1978-02-28 | 1978-02-28 | Stabilizer for chlorineecontaining resin |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS54114555A JPS54114555A (en) | 1979-09-06 |
| JPS6147866B2 true JPS6147866B2 (ja) | 1986-10-21 |
Family
ID=12101053
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2310178A Granted JPS54114555A (en) | 1977-04-22 | 1978-02-28 | Stabilizer for chlorineecontaining resin |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS54114555A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5657844A (en) * | 1979-10-18 | 1981-05-20 | Kyodo Yakuhin Kk | Composition of resin containing chlorine having improved weather resistance |
| DE3118417A1 (de) * | 1981-05-09 | 1982-11-25 | Basf Ag, 6700 Ludwigshafen | Gleitmittel fuer die formgebende verarbeitung von polyvinylchlorid, die veresterte oligomere mehrwertige alkohole enthalten |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5120209A (ja) * | 1974-08-05 | 1976-02-18 | Komatsu Denshi Kinzoku Kk | Kuratsudogatakojundosekieibono renzokuseizohoho |
| JPS5133819A (en) * | 1974-09-14 | 1976-03-23 | Genji Yako | 3 soo 2 sonihenkansuru 3 so 2 sohenatsuki |
-
1978
- 1978-02-28 JP JP2310178A patent/JPS54114555A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS54114555A (en) | 1979-09-06 |
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