JPS6157526B2 - - Google Patents
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Classifications
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Description
発明の分野
この発明は、水処理汚泥、あるいは焼却装置か
ら排出される灰やダストなどを溶融しスラグ化す
るための溶融装置に関し、より特定的には、ダス
ト回収流路内を循環しがちな低沸点ダストを効果
的に回収するための構造が備えられた溶融装置に
関する。 先行技術の説明 都市廃棄物を焼却処理する設備において、焼却
残渣や回収ダストを固形化るために、焼却炉の後
工程に焼却炉を設けて、焼却残渣および回収ダス
トを溶融スラグとした後、冷却固化して排気する
ことが広く行なわれている。また、水処理汚泥な
どは、直接焼却炉において溶融スラグとされ、冷
却固化して排出されている。 第1図は、上述のような溶融処理を行なうため
の従来の溶融装置のフロー図を示す。市中から収
集されてきた廃棄物1は貯留ピツトに一旦貯留さ
れた後、焼却炉において焼却される。焼却炉から
は、灰または不燃物などの焼却残渣2ならびに排
ガス3が排出される。このうち焼却残渣2は所定
の温度に昇温されている溶融炉に導入され、溶融
スラグとされた後、冷却固化されて固形スラグ7
として系外へ排出される。他方、排ガス3は、排
ガス冷却部A(たとえば散水式冷却装置)に通さ
れることにより冷却され、集塵部Aにおいて排ガ
ス中のダストを除去された後、系外へ排出されて
いる。また、集塵部Aで回収されたダスト4は前
記溶融炉に導入され、焼却残渣2とともに溶融ス
ラグ化される。さらに溶融炉において焼却残渣2
および収集ダスト4を溶融させるときに生成する
排ガス5は、熱交換器に導入され冷却された後、
ライン6を経て前記焼却炉排ガス3と合流されて
集塵部Aへ供給され、ダストが再び回収される。 しかしながら、上述のような溶融装置において
発生あるいは回収される塩化物またはダスト分に
は、たとえばZnCl2,PbCl2,CdCl2,KCl,NaCl
およびFeCl2などの溶融炉内温度よりも低沸点の
成分が含まれている。これらの低沸点ダストは溶
融炉では気化し、排ガスとともに排出されてしま
い、スラグとして固化することはできない。そし
て、このようなガス状低沸点成分は、熱交換器等
で冷却されると、再び固化してダストとなり集塵
部Aで回収される。したがつて再び溶融炉へ再投
入される。しかしながら、溶融炉の内部温度は、
このような低沸点成分の沸点よりも高いので、低
沸点成分は再度気化し、系内を循環することにな
る。このように低沸点成分はいつまでも回収シス
テム内を循環し、系外へは排出されない。それゆ
えに、この種の溶融装置を長期間運転し続けるう
ちに低沸点ダストが回収システム内に蓄積し、溶
融炉排出ガス5が流れる管路および熱交換器に相
当量付着し、閉塞あるいは故障を招くという問題
が生じていた。 そこで、本願発明者は、未だ未公開の先願すな
わち特願昭57−100119号において、上述の問題点
を解消する構成を提案した。ここでは、溶融炉の
排ガスライン6に別個の集塵部が設けられてお
り、この集塵部で捕集された低沸点ダストが別途
設計された炉温の低い再溶融炉に導入されて、溶
融スラグ化され、系外へ排出される構造が開示さ
れている。 しかしながら、この改良された溶融装置におい
ても、構造が比較的複雑であること、ならびに新
たに導入した再溶融炉の運転がコストがかさむこ
となどの問題があつた。 発明の概要 それゆえに、この発明の目的は、低沸点ダスト
を効率的に系外へ排出することができ、比較的構
造が簡単でありかつ運転コストが小さくて済む溶
融装置を提供することにある。 この発明は、要約すれば、廃棄物を焼却処理す
るための焼却炉と、焼却炉から排出された焼却残
渣を溶融しスラグとするための溶融炉と、該焼却
炉で排出されかつ回収されたダストを溶融炉へ供
給するための第1のダスト供給ラインと、該溶融
炉のスラグ排出口から分岐される排ガスダクトと
を備え、該排ガスダクトに排ガス冷却部を介して
集塵部を設けてなる溶融装置において、排ガスダ
クトに前記排ガス冷却部より上流側に低温溶融部
を設け、かつ前記低温溶融部から排出されたスラ
グを冷却するための冷却手段を配置し、さらに前
記集塵部で捕集されたダストを低温溶融部へ戻す
ための第2のダスト供給ラインと、第1のダスト
供給ラインから分岐され第2のダスト供給ライン
に接続される第3のダスト供給ラインとを設けた
ことを特徴とする、溶融装置である。 この発明のその他の特徴は、以下の実施例の説
明により明らかとなろう。 実施例の説明 第2図は、この発明の一実施例の溶融装置のフ
ロー説明図である。第2図から明らかなように、
この実施例の溶融装置は、1点鎖線Xで囲まれた
焼却処理部分と、1点鎖線Yで囲まれた溶融処理
部分とからなる。なお、以下の説明において記号
Aは第1図に示した従来の装置においても備えら
れている構造を示し、記号Bはこの実施例におい
て初めて備えられた装置を意味する。 焼却処理される廃棄物11は、貯留ピツト12
に貯留され、次に、焼却炉13に投入される。焼
却炉13において廃棄物11は焼却処理され、焼
却残渣14と排ガス15とが発生する。焼却残渣
14は、後述する溶融処理部分Yに供給される。
他方、焼却炉13で発生した排ガス15は、排ガ
ス冷却部A16で冷却された後、排ガス処理部1
7に導かれる。排ガス処理部17は、HCl吸収部
18および集塵部A19からなる。HCl吸収部1
8では焼却炉13においてたとえばPVC製品な
どの燃焼により発生したHClが吸収または吸着さ
れて除去される。なお、HClの吸収にあたつて
は、CaCO3,Ca(OH)2,CaOまたはNaOHなど
が乾式法あるいは湿式法で用いられる。吸収反応
の結果、CaCl2あるいはNaCl(以下、塩化物と称
す)等が生成する。他方、排ガス中のダストは、
集塵部A19で捕捉される。 HCl吸収部18において生成した塩化物、およ
び集塵部A19で捕捉されたダストは、それぞれ
集められて第1のダスト供給ライン21により溶
融炉22へ供給される。なお、この第1のダスト
供給ライン21からは、別の第3のダスト供給ラ
イン23が分岐されている。第3のダスト供給ラ
イン23は、後述するように溶融処理部Yの低温
溶融部29へ導かれる。 焼却残渣14と排ガス中の塩化物およびダスト
は、併せて溶融炉22に投入され、溶融スラグ化
された後、スラグ冷却部A25にて冷却固化さ
れ、固化スラグとして系外へ排出される。 ところで、溶融炉22は通常1300℃〜1500℃と
比較的高温に保たれている。したがつて、溶融炉
22で発生する排ガス中には前述したような低沸
点成分ダストの気化物が大量に含まれる。この気
化物は、排ガスダストに設けられた排ガス冷却部
B26で冷却固化された後、集塵部B27で捕捉
される。集塵部B27で捕捉された低沸点ダスト
は、第2のダスト供給ライン28を経て第3のダ
スト供給ライン23からのダストと併せて低温溶
融部29に投入される。第2図から明らかなよう
に、低温溶融部29は、排ガス冷却部B26より
上流側に配置されている。したがつて、低温溶融
部29には溶融炉22から排出された熱量を有す
る排ガスが供給されており、この排ガスの熱量に
より低沸点ダストが溶融処理される。結果、低沸
点成分は、溶融スラグ30となり、スラグ冷却部
B31より固化スラグとして系外へ排出される。 上述した第2図に示した装置においては、溶融
炉22の前段に焼却炉13が配置されていた。し
かしながら、被処理廃棄物が水処理汚泥の場合に
は、第2図に想像線で示すように、焼却炉13な
どを用いずとも水処理汚泥41をいきなり溶融炉
22に供給することにより、処理することができ
る。この場合には低温溶融部29へ供給されるダ
ストは集塵部B27で捕捉されたもののみとな
る。もつとも、スラグ冷却部A25より排出され
たスラグの一部をスラグ供給ライン49(想像線
で示す。)にて、集塵部B27よりのダストと共
に低温溶融部29へ供給してもよい。 次に、この実施例の溶融装置の具体的構成を、
第3図に沿つて説明する。なお、この装置におい
て最も重要な特徴は、未公知の先願発明のような
別途の熱源を要する低温溶融部を構成することな
く、溶融炉で発生した排ガスの顕熱を直接利用す
る低温溶融部を備えることにある。 第3図を参照して、この実施例の溶融装置は、
溶融炉22、低温溶融部29、溶融炉スラグ冷却
水槽25低温溶融部スラグ冷却水槽31(先のフ
ロー図におけるスラグ冷却部B31に相当するも
のである。)、排ガス冷却部B26、集塵部B27
などから構成される。溶融炉22の上部にはホツ
パHが取付けられている。このホツパHに、貯留
ピツト12からの破砕廃棄物、焼却炉13からの
焼却灰、HCl吸収部18からの回収塩化物、集塵
部A19からの収集ダストなどの廃棄物が一括し
て投入される。なお、上述したように、水処理汚
泥などの廃棄物の処理にあつては、水処理汚泥は
このホツパHに直接投入され、後述するような溶
融装置が施される。 ホツパHから投入された被処理廃棄物は、溶融
炉22の火炎室32の上部耐火壁33の略中央に
設けられたバーナ34,34からの火炎熱により
溶融される。溶融炉22の底部には再燃焼室35
が形成されている。再燃焼室35は、溶融スラグ
の落下路としての機能、ならびに溶融炉で発生し
た排ガス(H2やCOなどを含む不完全燃焼排ガ
ス)を再燃焼させる働きを有する。 溶融スラグ36は、再燃焼室35の傾斜底部3
7上に落下する。ところで、この実施例では、傾
斜底部37の表面を覆うように傾斜スラグシユー
ト38が設けられている。傾斜スラグシユート3
8は、たとえば耐腐蝕性ならびに耐熱性に優れた
ステンレス鋼板などにより構成されている。ま
た、傾斜スラグシユート38の上方では再燃焼室
35の側壁に冷却水供給口39が設けられてお
り、この冷却水供給口39から傾斜スラグシユー
ト38上へ冷却水が供給されている。したがつ
て、再燃焼室35内に落下してきた溶融スラグ3
6は傾斜底部37に直接接触せず、傾斜スラグシ
ユート38上に落下する。それゆえに、溶融スラ
グ36の有する熱による傾斜底部37の損傷を、
効果的に防止することができる。また、溶融スラ
グ36落下時の衝撃もまた、傾斜スラグシユート
38により緩和されるため、溶融スラグ36の落
下に起因する傾斜底部37の損傷も回避され得
る。傾斜スラグシユート38より冷却水とともに
流下した溶融スラグは、冷却水槽25において固
化され、コンベア42により系外へ排出される。 なお、冷却水供給口39と冷却水回収路43a
との間には、余剰冷却水循環経路Aa,Abが設け
られており、これは、冷却水供給口39から傾斜
スラグシユート38上へ供給される冷却水の循環
経路となるものである。この場合、冷却水として
は、冷却水槽25に貯留される冷却水の一部が利
用される。すなわち、冷却水として循環される水
は、冷却水槽25の上部に併設された余剰冷却水
回収路43aに流入したオーバーフロー水を利用
するものであり、該回収路43aに流入した余剰
冷却水はポンプ44により吸引され、冷却水循環
路Aaから熱交換器45に送り込まれる。熱交換
器45で冷却された後、この水は冷却水循環経路
Aaを経て冷却水供給口39に導かれる。そし
て、冷却水供給口39から吐出される冷却水は、
傾斜スラグシユート38を経て冷却水槽25内に
流入し、再び余剰冷却水回収路43aにオーバー
フローする。このようにして、冷却水が循環さ
れ、傾斜スラグシユート38上に常に冷却水が供
給され、落下してくる溶融スラグ36が冷却水槽
25側へスムーズに押し流されると同時に、冷却
される。したがつて、上述のように傾斜底部37
に加熱されるという問題は効果的に解消され得
る。 なお、溶融スラグ36は、傾斜スラグシユート
38上で冷却水により冷却されて水蒸気を発生さ
せる。しかしながら、冷却水は傾斜スラグシユー
ト38上を常に流れているものであるため、現実
に水蒸気が発生する位置は連絡通路46の下方部
分となることが理解され得るであろう。また、傾
斜スラグシユート38を流下した冷却水は、連絡
通路46部分で傾斜水膜すなわち水カーテンを形
成する。したがつて、冷却水槽25で発生する水
蒸気は、この水カーテンにより上昇を妨げられ
る。それゆえに再燃焼室35内部へ水蒸気が流れ
込むおそれもなく、再燃焼室35内の温度を一定
に保つことが可能となる。 他方、熱交換器45には、ポンプ44より送ら
れる冷却水を冷却するために、管路Ba,Bbより
たとえば水などの冷却媒体が供給され続けてい
る。すなわち貯留タンク51からポンプ52によ
り冷却媒体が熱交換器45に供給されており、熱
交換器45で熱交換された後、管路Bbより排出
されている。管路Bbより送り出された冷却媒体
すなわち加熱された冷却媒体は、余熱を利用する
ための末端機器へ適宜供給される。それによつて
排熱を効果的に利用することができる。 次に、この発明の特徴的構成である排ガス中の
ダストの処理につき説明する。溶融炉22で発生
した不完全燃焼排ガスは、再燃焼室35内に設け
られた再燃焼バーナ53により完全燃焼される。
完全燃焼された排ガスは、再燃焼室35から分岐
された排ガスダクト54を経由して排ガス冷却部
B26に導入される。排ガス冷却部B26では、
排ガス中の低沸点ダスト気化物が冷却により固化
される。したがつてこれらの固化されたダスト
は、集塵部B27で捕集され、清浄化された排ガ
スは、系外へ排出される。 他方、排ガスダクト54の排ガス冷却部B26
の上流側には、低温溶融部29が挿設されてい
る。低温溶融部29は、外面が耐火物で覆われた
サイロ状挿入管55と、サイロ状挿入管55の下
方に鍋56を吊り下げた構造を有する。低温溶融
部29の下方には、水封式の低温溶融部スラグ冷
却水槽31が配設されている。上述のように集塵
部B27で捕集されたダストは、第2のダスト供
給ライン28を経て低温溶融部29へ投入され
る。ところで、このダスト供給ライン28の途中
には混合器58が設けられている。混合器58に
は、焼却処理部分のHCl吸収部18および集塵部
A19から溶融炉22へ向かう第1のダスト供給
ライン21から分岐された第3のダスト供給ライ
ン23も接続されている。さらに、混合器58に
はFeSO4を添加するための導入ライン60も接続
されている。したがつて、低温溶融部29へは、
これらのダストおよびFeSO4などが一括して投入
されるように構成されている。混合器58では、
ダスト供給ライン28,23から供給されるダス
トの配合比率を所定の値とし得るような構成が備
えられており、それによつて後述するようにダス
ト配合比率を好ましい値とすることができる。 また、低温溶融部29へダストを供給するにあ
たつては、混合器58において各ダストを均一に
混合することが望ましい。このために、混合器5
8に、たとえば前述した余熱利用水管路Bbから
供給される温水を導き、任意の撹拌手段により各
ダストおよびFeSO4を混練してもよい。また、温
水でなく、水を混入してもよいことは言うまでも
ない。撹拌手段としては、周知の機械的撹拌装置
あるいはエアーバブリングなどの手段が用いられ
得る。さらに、エアーバブリングを行なうため
に、集塵部B27より排出されるガスを用いれ
ば、装置を簡略化することができる。このように
混合器58を設けて、焼却処理部分からの第3の
ダスト供給ライン23より供給されるダストを混
合する理由は、のちほど詳細に説明される。 低温溶融部29に投入されたダストは、ペース
ト状であるため、サイロ状挿入管55内を流下す
る。このときサイロ状挿入管55の先端が排ガス
ダクト54内に挿入されているため、排ガスダク
ト54内を流れる高温の排ガスにより加熱され、
徐々に昇温される。ところで、排ガスダクト54
内を流れる排ガスの温度は、溶融炉22および再
燃焼室35内の温度よりも低く、低沸点ダストが
気化されるほどの温度を有しない。したがつて、
低沸点ダストは低温溶融部29内で確実に溶融さ
れ、鋼56内に溜まり、鍋56の端縁からオーバ
ーフローし、冷却水槽31内に落下する。溶融ス
ラグは、冷却水槽31で冷却されて固化され、コ
ンベア61により外部へ排出される。 上述の溶融装置においては、焼却灰などの高沸
点ダストを溶融スラグとするためには、溶融炉2
2内の温度は約1350℃に昇温されている。しかし
ながら、溶融炉22から再燃焼室35、排ガスダ
クト54を経て低温溶融部29に到達した排ガス
の温度は1000℃〜1200℃程度である。したがつ
て、排ガスにより加熱される挿入管55内のダス
トはせいぜい900℃から950℃にしか昇温されれ
ず、挿入管55内部の低沸点ダストは溶融される
に留まり、気化するには至らない。よつて、低沸
点ダストは溶融スラグとなり冷却水槽31へ落下
する。 この実施例の溶融装置は、低沸点ダストを選択
的に取出し、これを融点以上、沸点以下の温度で
溶融スラグ化させるに際し、その熱源として排ガ
ス保有熱を利用し得るように、かつ第3のダスト
供給ラインよりのダストをも低温溶融部へ投入す
るように構成したところに特徴を有する。したが
つて低沸点ダストを経済的にスラグ化することが
できることがわかる。 次に、上述した撹拌器58におけるダスト供給
ライン28から供給されるダストと、ダスト供給
ライン23から供給されるダストとの混合につき
説明する。まず、混合器58は、この発明に必須
の構成ではないことを指摘しておく。すなわち、
混合器58を取り除いた構造であつてもよい。こ
の場合であつても、排ガスダクト54内を流れる
排ガスの保有熱により、低沸点ダストが溶融スラ
グ化され、したがつて確実に系外へ低沸点ダスト
を排出し得ることが理解されるであろう。もつと
も、好ましくは、上述のように混合器58を設
け、焼却処理部分からのダスト供給ライン23な
らびにFeSO4導入ライン60が接続され、混合ダ
ストとして低温溶融部29へ供給される。この理
由を、以下の実施例に基づき詳細に説明する。 第4図は、第2のダスト供給ライン28から供
給されるダストと、第3のダスト供給ライン23
から供給されるダストとの混合比を変化させた場
合の混合ダストの融点の変化を示すグラフであ
る。第4図から明らかなように、第2のダスト供
給ライン28から供給されるダスト対第3のダス
ト供給ライン23から供給されるダストの配合比
が1:2を越えると、混合ダストの融点は900℃
を越えることが理解されるであろう。したがつ
て、この配合比率を越えると、塩化物などの低沸
点ダストが気化されてしまい、溶融スラグとする
ことはできなくなる。それゆえに、第2のダスト
供給ライン28より供給されるダストと、第3の
ダスト供給ライン23より供給されるダストの配
合比率は、1:2以下であることが要求される。
好ましくは、この比率は1:0.9以下であること
が望ましい。それによつて混合ダストの融点を
800℃以下とすることができ、低沸点ダストの気
化を確実に防止し得るからである。 ところで、混合ダストにして処理する根本的理
由は、低温溶融部29およびスラグ冷却水槽31
で冷却固化されたスラグからの重金属、たとえば
Cd,Pbなどの溶出を防止するためである。すな
わち、集塵部B27で捕集された低沸点ダストの
みを第2のダスト供給ライン28より低温溶融部
29へ投入して得られたスラグでは、Cd,Pbな
どの重金属を溶出させることが実験で確かめられ
ている。これを防止するために、上述のように第
3のダスト供給ライン23よりのダストを混合器
58で混合するのである。この実施例の溶融装置
において、種々の条件で実験を繰返したところ、
以下の結果がわかつている。第1表に、得られた
スラグからの重金属溶出についての結果を示す。
ら排出される灰やダストなどを溶融しスラグ化す
るための溶融装置に関し、より特定的には、ダス
ト回収流路内を循環しがちな低沸点ダストを効果
的に回収するための構造が備えられた溶融装置に
関する。 先行技術の説明 都市廃棄物を焼却処理する設備において、焼却
残渣や回収ダストを固形化るために、焼却炉の後
工程に焼却炉を設けて、焼却残渣および回収ダス
トを溶融スラグとした後、冷却固化して排気する
ことが広く行なわれている。また、水処理汚泥な
どは、直接焼却炉において溶融スラグとされ、冷
却固化して排出されている。 第1図は、上述のような溶融処理を行なうため
の従来の溶融装置のフロー図を示す。市中から収
集されてきた廃棄物1は貯留ピツトに一旦貯留さ
れた後、焼却炉において焼却される。焼却炉から
は、灰または不燃物などの焼却残渣2ならびに排
ガス3が排出される。このうち焼却残渣2は所定
の温度に昇温されている溶融炉に導入され、溶融
スラグとされた後、冷却固化されて固形スラグ7
として系外へ排出される。他方、排ガス3は、排
ガス冷却部A(たとえば散水式冷却装置)に通さ
れることにより冷却され、集塵部Aにおいて排ガ
ス中のダストを除去された後、系外へ排出されて
いる。また、集塵部Aで回収されたダスト4は前
記溶融炉に導入され、焼却残渣2とともに溶融ス
ラグ化される。さらに溶融炉において焼却残渣2
および収集ダスト4を溶融させるときに生成する
排ガス5は、熱交換器に導入され冷却された後、
ライン6を経て前記焼却炉排ガス3と合流されて
集塵部Aへ供給され、ダストが再び回収される。 しかしながら、上述のような溶融装置において
発生あるいは回収される塩化物またはダスト分に
は、たとえばZnCl2,PbCl2,CdCl2,KCl,NaCl
およびFeCl2などの溶融炉内温度よりも低沸点の
成分が含まれている。これらの低沸点ダストは溶
融炉では気化し、排ガスとともに排出されてしま
い、スラグとして固化することはできない。そし
て、このようなガス状低沸点成分は、熱交換器等
で冷却されると、再び固化してダストとなり集塵
部Aで回収される。したがつて再び溶融炉へ再投
入される。しかしながら、溶融炉の内部温度は、
このような低沸点成分の沸点よりも高いので、低
沸点成分は再度気化し、系内を循環することにな
る。このように低沸点成分はいつまでも回収シス
テム内を循環し、系外へは排出されない。それゆ
えに、この種の溶融装置を長期間運転し続けるう
ちに低沸点ダストが回収システム内に蓄積し、溶
融炉排出ガス5が流れる管路および熱交換器に相
当量付着し、閉塞あるいは故障を招くという問題
が生じていた。 そこで、本願発明者は、未だ未公開の先願すな
わち特願昭57−100119号において、上述の問題点
を解消する構成を提案した。ここでは、溶融炉の
排ガスライン6に別個の集塵部が設けられてお
り、この集塵部で捕集された低沸点ダストが別途
設計された炉温の低い再溶融炉に導入されて、溶
融スラグ化され、系外へ排出される構造が開示さ
れている。 しかしながら、この改良された溶融装置におい
ても、構造が比較的複雑であること、ならびに新
たに導入した再溶融炉の運転がコストがかさむこ
となどの問題があつた。 発明の概要 それゆえに、この発明の目的は、低沸点ダスト
を効率的に系外へ排出することができ、比較的構
造が簡単でありかつ運転コストが小さくて済む溶
融装置を提供することにある。 この発明は、要約すれば、廃棄物を焼却処理す
るための焼却炉と、焼却炉から排出された焼却残
渣を溶融しスラグとするための溶融炉と、該焼却
炉で排出されかつ回収されたダストを溶融炉へ供
給するための第1のダスト供給ラインと、該溶融
炉のスラグ排出口から分岐される排ガスダクトと
を備え、該排ガスダクトに排ガス冷却部を介して
集塵部を設けてなる溶融装置において、排ガスダ
クトに前記排ガス冷却部より上流側に低温溶融部
を設け、かつ前記低温溶融部から排出されたスラ
グを冷却するための冷却手段を配置し、さらに前
記集塵部で捕集されたダストを低温溶融部へ戻す
ための第2のダスト供給ラインと、第1のダスト
供給ラインから分岐され第2のダスト供給ライン
に接続される第3のダスト供給ラインとを設けた
ことを特徴とする、溶融装置である。 この発明のその他の特徴は、以下の実施例の説
明により明らかとなろう。 実施例の説明 第2図は、この発明の一実施例の溶融装置のフ
ロー説明図である。第2図から明らかなように、
この実施例の溶融装置は、1点鎖線Xで囲まれた
焼却処理部分と、1点鎖線Yで囲まれた溶融処理
部分とからなる。なお、以下の説明において記号
Aは第1図に示した従来の装置においても備えら
れている構造を示し、記号Bはこの実施例におい
て初めて備えられた装置を意味する。 焼却処理される廃棄物11は、貯留ピツト12
に貯留され、次に、焼却炉13に投入される。焼
却炉13において廃棄物11は焼却処理され、焼
却残渣14と排ガス15とが発生する。焼却残渣
14は、後述する溶融処理部分Yに供給される。
他方、焼却炉13で発生した排ガス15は、排ガ
ス冷却部A16で冷却された後、排ガス処理部1
7に導かれる。排ガス処理部17は、HCl吸収部
18および集塵部A19からなる。HCl吸収部1
8では焼却炉13においてたとえばPVC製品な
どの燃焼により発生したHClが吸収または吸着さ
れて除去される。なお、HClの吸収にあたつて
は、CaCO3,Ca(OH)2,CaOまたはNaOHなど
が乾式法あるいは湿式法で用いられる。吸収反応
の結果、CaCl2あるいはNaCl(以下、塩化物と称
す)等が生成する。他方、排ガス中のダストは、
集塵部A19で捕捉される。 HCl吸収部18において生成した塩化物、およ
び集塵部A19で捕捉されたダストは、それぞれ
集められて第1のダスト供給ライン21により溶
融炉22へ供給される。なお、この第1のダスト
供給ライン21からは、別の第3のダスト供給ラ
イン23が分岐されている。第3のダスト供給ラ
イン23は、後述するように溶融処理部Yの低温
溶融部29へ導かれる。 焼却残渣14と排ガス中の塩化物およびダスト
は、併せて溶融炉22に投入され、溶融スラグ化
された後、スラグ冷却部A25にて冷却固化さ
れ、固化スラグとして系外へ排出される。 ところで、溶融炉22は通常1300℃〜1500℃と
比較的高温に保たれている。したがつて、溶融炉
22で発生する排ガス中には前述したような低沸
点成分ダストの気化物が大量に含まれる。この気
化物は、排ガスダストに設けられた排ガス冷却部
B26で冷却固化された後、集塵部B27で捕捉
される。集塵部B27で捕捉された低沸点ダスト
は、第2のダスト供給ライン28を経て第3のダ
スト供給ライン23からのダストと併せて低温溶
融部29に投入される。第2図から明らかなよう
に、低温溶融部29は、排ガス冷却部B26より
上流側に配置されている。したがつて、低温溶融
部29には溶融炉22から排出された熱量を有す
る排ガスが供給されており、この排ガスの熱量に
より低沸点ダストが溶融処理される。結果、低沸
点成分は、溶融スラグ30となり、スラグ冷却部
B31より固化スラグとして系外へ排出される。 上述した第2図に示した装置においては、溶融
炉22の前段に焼却炉13が配置されていた。し
かしながら、被処理廃棄物が水処理汚泥の場合に
は、第2図に想像線で示すように、焼却炉13な
どを用いずとも水処理汚泥41をいきなり溶融炉
22に供給することにより、処理することができ
る。この場合には低温溶融部29へ供給されるダ
ストは集塵部B27で捕捉されたもののみとな
る。もつとも、スラグ冷却部A25より排出され
たスラグの一部をスラグ供給ライン49(想像線
で示す。)にて、集塵部B27よりのダストと共
に低温溶融部29へ供給してもよい。 次に、この実施例の溶融装置の具体的構成を、
第3図に沿つて説明する。なお、この装置におい
て最も重要な特徴は、未公知の先願発明のような
別途の熱源を要する低温溶融部を構成することな
く、溶融炉で発生した排ガスの顕熱を直接利用す
る低温溶融部を備えることにある。 第3図を参照して、この実施例の溶融装置は、
溶融炉22、低温溶融部29、溶融炉スラグ冷却
水槽25低温溶融部スラグ冷却水槽31(先のフ
ロー図におけるスラグ冷却部B31に相当するも
のである。)、排ガス冷却部B26、集塵部B27
などから構成される。溶融炉22の上部にはホツ
パHが取付けられている。このホツパHに、貯留
ピツト12からの破砕廃棄物、焼却炉13からの
焼却灰、HCl吸収部18からの回収塩化物、集塵
部A19からの収集ダストなどの廃棄物が一括し
て投入される。なお、上述したように、水処理汚
泥などの廃棄物の処理にあつては、水処理汚泥は
このホツパHに直接投入され、後述するような溶
融装置が施される。 ホツパHから投入された被処理廃棄物は、溶融
炉22の火炎室32の上部耐火壁33の略中央に
設けられたバーナ34,34からの火炎熱により
溶融される。溶融炉22の底部には再燃焼室35
が形成されている。再燃焼室35は、溶融スラグ
の落下路としての機能、ならびに溶融炉で発生し
た排ガス(H2やCOなどを含む不完全燃焼排ガ
ス)を再燃焼させる働きを有する。 溶融スラグ36は、再燃焼室35の傾斜底部3
7上に落下する。ところで、この実施例では、傾
斜底部37の表面を覆うように傾斜スラグシユー
ト38が設けられている。傾斜スラグシユート3
8は、たとえば耐腐蝕性ならびに耐熱性に優れた
ステンレス鋼板などにより構成されている。ま
た、傾斜スラグシユート38の上方では再燃焼室
35の側壁に冷却水供給口39が設けられてお
り、この冷却水供給口39から傾斜スラグシユー
ト38上へ冷却水が供給されている。したがつ
て、再燃焼室35内に落下してきた溶融スラグ3
6は傾斜底部37に直接接触せず、傾斜スラグシ
ユート38上に落下する。それゆえに、溶融スラ
グ36の有する熱による傾斜底部37の損傷を、
効果的に防止することができる。また、溶融スラ
グ36落下時の衝撃もまた、傾斜スラグシユート
38により緩和されるため、溶融スラグ36の落
下に起因する傾斜底部37の損傷も回避され得
る。傾斜スラグシユート38より冷却水とともに
流下した溶融スラグは、冷却水槽25において固
化され、コンベア42により系外へ排出される。 なお、冷却水供給口39と冷却水回収路43a
との間には、余剰冷却水循環経路Aa,Abが設け
られており、これは、冷却水供給口39から傾斜
スラグシユート38上へ供給される冷却水の循環
経路となるものである。この場合、冷却水として
は、冷却水槽25に貯留される冷却水の一部が利
用される。すなわち、冷却水として循環される水
は、冷却水槽25の上部に併設された余剰冷却水
回収路43aに流入したオーバーフロー水を利用
するものであり、該回収路43aに流入した余剰
冷却水はポンプ44により吸引され、冷却水循環
路Aaから熱交換器45に送り込まれる。熱交換
器45で冷却された後、この水は冷却水循環経路
Aaを経て冷却水供給口39に導かれる。そし
て、冷却水供給口39から吐出される冷却水は、
傾斜スラグシユート38を経て冷却水槽25内に
流入し、再び余剰冷却水回収路43aにオーバー
フローする。このようにして、冷却水が循環さ
れ、傾斜スラグシユート38上に常に冷却水が供
給され、落下してくる溶融スラグ36が冷却水槽
25側へスムーズに押し流されると同時に、冷却
される。したがつて、上述のように傾斜底部37
に加熱されるという問題は効果的に解消され得
る。 なお、溶融スラグ36は、傾斜スラグシユート
38上で冷却水により冷却されて水蒸気を発生さ
せる。しかしながら、冷却水は傾斜スラグシユー
ト38上を常に流れているものであるため、現実
に水蒸気が発生する位置は連絡通路46の下方部
分となることが理解され得るであろう。また、傾
斜スラグシユート38を流下した冷却水は、連絡
通路46部分で傾斜水膜すなわち水カーテンを形
成する。したがつて、冷却水槽25で発生する水
蒸気は、この水カーテンにより上昇を妨げられ
る。それゆえに再燃焼室35内部へ水蒸気が流れ
込むおそれもなく、再燃焼室35内の温度を一定
に保つことが可能となる。 他方、熱交換器45には、ポンプ44より送ら
れる冷却水を冷却するために、管路Ba,Bbより
たとえば水などの冷却媒体が供給され続けてい
る。すなわち貯留タンク51からポンプ52によ
り冷却媒体が熱交換器45に供給されており、熱
交換器45で熱交換された後、管路Bbより排出
されている。管路Bbより送り出された冷却媒体
すなわち加熱された冷却媒体は、余熱を利用する
ための末端機器へ適宜供給される。それによつて
排熱を効果的に利用することができる。 次に、この発明の特徴的構成である排ガス中の
ダストの処理につき説明する。溶融炉22で発生
した不完全燃焼排ガスは、再燃焼室35内に設け
られた再燃焼バーナ53により完全燃焼される。
完全燃焼された排ガスは、再燃焼室35から分岐
された排ガスダクト54を経由して排ガス冷却部
B26に導入される。排ガス冷却部B26では、
排ガス中の低沸点ダスト気化物が冷却により固化
される。したがつてこれらの固化されたダスト
は、集塵部B27で捕集され、清浄化された排ガ
スは、系外へ排出される。 他方、排ガスダクト54の排ガス冷却部B26
の上流側には、低温溶融部29が挿設されてい
る。低温溶融部29は、外面が耐火物で覆われた
サイロ状挿入管55と、サイロ状挿入管55の下
方に鍋56を吊り下げた構造を有する。低温溶融
部29の下方には、水封式の低温溶融部スラグ冷
却水槽31が配設されている。上述のように集塵
部B27で捕集されたダストは、第2のダスト供
給ライン28を経て低温溶融部29へ投入され
る。ところで、このダスト供給ライン28の途中
には混合器58が設けられている。混合器58に
は、焼却処理部分のHCl吸収部18および集塵部
A19から溶融炉22へ向かう第1のダスト供給
ライン21から分岐された第3のダスト供給ライ
ン23も接続されている。さらに、混合器58に
はFeSO4を添加するための導入ライン60も接続
されている。したがつて、低温溶融部29へは、
これらのダストおよびFeSO4などが一括して投入
されるように構成されている。混合器58では、
ダスト供給ライン28,23から供給されるダス
トの配合比率を所定の値とし得るような構成が備
えられており、それによつて後述するようにダス
ト配合比率を好ましい値とすることができる。 また、低温溶融部29へダストを供給するにあ
たつては、混合器58において各ダストを均一に
混合することが望ましい。このために、混合器5
8に、たとえば前述した余熱利用水管路Bbから
供給される温水を導き、任意の撹拌手段により各
ダストおよびFeSO4を混練してもよい。また、温
水でなく、水を混入してもよいことは言うまでも
ない。撹拌手段としては、周知の機械的撹拌装置
あるいはエアーバブリングなどの手段が用いられ
得る。さらに、エアーバブリングを行なうため
に、集塵部B27より排出されるガスを用いれ
ば、装置を簡略化することができる。このように
混合器58を設けて、焼却処理部分からの第3の
ダスト供給ライン23より供給されるダストを混
合する理由は、のちほど詳細に説明される。 低温溶融部29に投入されたダストは、ペース
ト状であるため、サイロ状挿入管55内を流下す
る。このときサイロ状挿入管55の先端が排ガス
ダクト54内に挿入されているため、排ガスダク
ト54内を流れる高温の排ガスにより加熱され、
徐々に昇温される。ところで、排ガスダクト54
内を流れる排ガスの温度は、溶融炉22および再
燃焼室35内の温度よりも低く、低沸点ダストが
気化されるほどの温度を有しない。したがつて、
低沸点ダストは低温溶融部29内で確実に溶融さ
れ、鋼56内に溜まり、鍋56の端縁からオーバ
ーフローし、冷却水槽31内に落下する。溶融ス
ラグは、冷却水槽31で冷却されて固化され、コ
ンベア61により外部へ排出される。 上述の溶融装置においては、焼却灰などの高沸
点ダストを溶融スラグとするためには、溶融炉2
2内の温度は約1350℃に昇温されている。しかし
ながら、溶融炉22から再燃焼室35、排ガスダ
クト54を経て低温溶融部29に到達した排ガス
の温度は1000℃〜1200℃程度である。したがつ
て、排ガスにより加熱される挿入管55内のダス
トはせいぜい900℃から950℃にしか昇温されれ
ず、挿入管55内部の低沸点ダストは溶融される
に留まり、気化するには至らない。よつて、低沸
点ダストは溶融スラグとなり冷却水槽31へ落下
する。 この実施例の溶融装置は、低沸点ダストを選択
的に取出し、これを融点以上、沸点以下の温度で
溶融スラグ化させるに際し、その熱源として排ガ
ス保有熱を利用し得るように、かつ第3のダスト
供給ラインよりのダストをも低温溶融部へ投入す
るように構成したところに特徴を有する。したが
つて低沸点ダストを経済的にスラグ化することが
できることがわかる。 次に、上述した撹拌器58におけるダスト供給
ライン28から供給されるダストと、ダスト供給
ライン23から供給されるダストとの混合につき
説明する。まず、混合器58は、この発明に必須
の構成ではないことを指摘しておく。すなわち、
混合器58を取り除いた構造であつてもよい。こ
の場合であつても、排ガスダクト54内を流れる
排ガスの保有熱により、低沸点ダストが溶融スラ
グ化され、したがつて確実に系外へ低沸点ダスト
を排出し得ることが理解されるであろう。もつと
も、好ましくは、上述のように混合器58を設
け、焼却処理部分からのダスト供給ライン23な
らびにFeSO4導入ライン60が接続され、混合ダ
ストとして低温溶融部29へ供給される。この理
由を、以下の実施例に基づき詳細に説明する。 第4図は、第2のダスト供給ライン28から供
給されるダストと、第3のダスト供給ライン23
から供給されるダストとの混合比を変化させた場
合の混合ダストの融点の変化を示すグラフであ
る。第4図から明らかなように、第2のダスト供
給ライン28から供給されるダスト対第3のダス
ト供給ライン23から供給されるダストの配合比
が1:2を越えると、混合ダストの融点は900℃
を越えることが理解されるであろう。したがつ
て、この配合比率を越えると、塩化物などの低沸
点ダストが気化されてしまい、溶融スラグとする
ことはできなくなる。それゆえに、第2のダスト
供給ライン28より供給されるダストと、第3の
ダスト供給ライン23より供給されるダストの配
合比率は、1:2以下であることが要求される。
好ましくは、この比率は1:0.9以下であること
が望ましい。それによつて混合ダストの融点を
800℃以下とすることができ、低沸点ダストの気
化を確実に防止し得るからである。 ところで、混合ダストにして処理する根本的理
由は、低温溶融部29およびスラグ冷却水槽31
で冷却固化されたスラグからの重金属、たとえば
Cd,Pbなどの溶出を防止するためである。すな
わち、集塵部B27で捕集された低沸点ダストの
みを第2のダスト供給ライン28より低温溶融部
29へ投入して得られたスラグでは、Cd,Pbな
どの重金属を溶出させることが実験で確かめられ
ている。これを防止するために、上述のように第
3のダスト供給ライン23よりのダストを混合器
58で混合するのである。この実施例の溶融装置
において、種々の条件で実験を繰返したところ、
以下の結果がわかつている。第1表に、得られた
スラグからの重金属溶出についての結果を示す。
【表】
第1表から明らかなように、第2のダスト供給
ライン28から供給される溶融ダストと、第3の
ダスト供給ライン23から供給される焼却処理ダ
ストとの配合比が、1:0.7〜1:0.9の条件で、
PbおよびCdの溶出量を少なく抑え得ることが理
解されるであろう。もつとも、Cdを無視して、
Pbの溶出量を3.0PPM以下に抑えるだけであるな
らば、この配合比は1:0.5〜1:0.9の範囲であ
つてもよいことが理解されるであろう。 逆に、Pbを無視することができ、Cdの溶出量
を0.3PPM以下に抑えることのみが要求される場
合には、この配合比は1:0.6以上であればよい
ことが理解されるであろう。以上の第1表の結果
から明らかなように、混合器58において第3の
ダスト供給ライン23からの焼却処理部分のダス
トを混合することにより、低温溶融部29および
スラグ冷却水槽31で形成されたスラグからの重
金属の溶出を効果的に防止することができる。 次に、混合器58においてFeSO4導入ライン6
0を接続する利点につき説明する。第2表に、
FeSO4を混入した場合の実験結果を示す。
ライン28から供給される溶融ダストと、第3の
ダスト供給ライン23から供給される焼却処理ダ
ストとの配合比が、1:0.7〜1:0.9の条件で、
PbおよびCdの溶出量を少なく抑え得ることが理
解されるであろう。もつとも、Cdを無視して、
Pbの溶出量を3.0PPM以下に抑えるだけであるな
らば、この配合比は1:0.5〜1:0.9の範囲であ
つてもよいことが理解されるであろう。 逆に、Pbを無視することができ、Cdの溶出量
を0.3PPM以下に抑えることのみが要求される場
合には、この配合比は1:0.6以上であればよい
ことが理解されるであろう。以上の第1表の結果
から明らかなように、混合器58において第3の
ダスト供給ライン23からの焼却処理部分のダス
トを混合することにより、低温溶融部29および
スラグ冷却水槽31で形成されたスラグからの重
金属の溶出を効果的に防止することができる。 次に、混合器58においてFeSO4導入ライン6
0を接続する利点につき説明する。第2表に、
FeSO4を混入した場合の実験結果を示す。
【表】
第2表から明らかなように、FeSO4を1%加え
た場合には、加えていない場合に比べて、Cdお
よびPbの溶出量をより効果的に低減させ得るこ
とが理解されるであろう。また、FeSO4を添加す
れば、撹拌器58内で混練された混合ダストがよ
り均一にされ、したがつて安定な組成の混合ダス
トを得ることができ、スラグからの重金属溶出量
を確実に一定値以下にし得ることも確かめられて
いる。 発明の効果 この発明は、排ガスダクトの排ガス冷却部より
上流側に低温溶融部を設け、かつ低温溶融部から
排出されたスラグを冷却するための冷却手段を配
置し、さらに集塵部で捕集されたダストを低温溶
融部へ戻すための第2のダスト供給ラインと、焼
却炉から溶融炉へダストを供給する第1のダスト
供給ラインから分岐され第2のダスト供給ライン
に接続される第3のダスト供給ラインとを設けて
なる構造を有するため、低沸点のダストを経済的
にスラグ化することができ、かつ系内にダストが
蓄積することがないため、ダクトあるいは集塵器
などにおける閉塞などの事故を確実に防止するこ
とが可能である。
た場合には、加えていない場合に比べて、Cdお
よびPbの溶出量をより効果的に低減させ得るこ
とが理解されるであろう。また、FeSO4を添加す
れば、撹拌器58内で混練された混合ダストがよ
り均一にされ、したがつて安定な組成の混合ダス
トを得ることができ、スラグからの重金属溶出量
を確実に一定値以下にし得ることも確かめられて
いる。 発明の効果 この発明は、排ガスダクトの排ガス冷却部より
上流側に低温溶融部を設け、かつ低温溶融部から
排出されたスラグを冷却するための冷却手段を配
置し、さらに集塵部で捕集されたダストを低温溶
融部へ戻すための第2のダスト供給ラインと、焼
却炉から溶融炉へダストを供給する第1のダスト
供給ラインから分岐され第2のダスト供給ライン
に接続される第3のダスト供給ラインとを設けて
なる構造を有するため、低沸点のダストを経済的
にスラグ化することができ、かつ系内にダストが
蓄積することがないため、ダクトあるいは集塵器
などにおける閉塞などの事故を確実に防止するこ
とが可能である。
第1図は、従来の廃棄物溶融装置システムのフ
ロー図である。第2図は、この発明の一実施例の
溶融装置を組込んだシステムのフロー図である。
第3図は、第2図に示した溶融装置の具体的構造
を示す概略断面図である。第4図は、第2のダス
ト供給ラインより低温溶融部へ供給されるダスト
と、第3のダスト供給ラインにより低温溶融部へ
供給されるダストとの配合比率と、低温溶融部へ
供給されるダストの融点との関係を示す図であ
る。 13……焼却炉、21……第1のダスト供給ラ
イン、22……溶融炉、23……第3のダスト供
給ライン、26……排ガイ冷却部、27……集塵
部、28……第2のダスト供給ライン、29……
低温溶融部、31……冷却手段としての冷却水
槽、54……排ガスダクト。
ロー図である。第2図は、この発明の一実施例の
溶融装置を組込んだシステムのフロー図である。
第3図は、第2図に示した溶融装置の具体的構造
を示す概略断面図である。第4図は、第2のダス
ト供給ラインより低温溶融部へ供給されるダスト
と、第3のダスト供給ラインにより低温溶融部へ
供給されるダストとの配合比率と、低温溶融部へ
供給されるダストの融点との関係を示す図であ
る。 13……焼却炉、21……第1のダスト供給ラ
イン、22……溶融炉、23……第3のダスト供
給ライン、26……排ガイ冷却部、27……集塵
部、28……第2のダスト供給ライン、29……
低温溶融部、31……冷却手段としての冷却水
槽、54……排ガスダクト。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 廃棄物を焼却処理するための焼却炉と、焼却
炉から排出された焼却残渣を溶融しスラグとする
ための溶融炉と、前記焼却炉で排出されかつ回収
されたダストを前記溶融炉へ供給するための第1
のダスト供給ラインと、該溶融炉のスラグ排出口
から分岐される排ガスダクトとを備え、該排ガス
ダクトに排ガス冷却部を介して集塵部を設けてな
る溶融装置において、 前記排ガスダクトに前記排ガス冷却部より上流
側に低温溶融部を設け、かつ前記低温溶融部から
排出されたスラグを冷却するための冷却手段を配
置し、さらに前記集塵部で捕集されたダストを前
記低温溶融部へ戻すための第2のダスト供給ライ
ンと、前記第1のダスト供給ラインから分岐さ
れ、前記第2のダスト供給ラインへ接続される第
3のダスト供給ラインとを設けたことを特徴とす
る、 溶融装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19888883A JPS6091129A (ja) | 1983-10-24 | 1983-10-24 | 溶融装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19888883A JPS6091129A (ja) | 1983-10-24 | 1983-10-24 | 溶融装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6091129A JPS6091129A (ja) | 1985-05-22 |
| JPS6157526B2 true JPS6157526B2 (ja) | 1986-12-08 |
Family
ID=16398599
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19888883A Granted JPS6091129A (ja) | 1983-10-24 | 1983-10-24 | 溶融装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6091129A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4000265A1 (de) * | 1988-09-14 | 1990-07-12 | K & K Ofenbau Gmbh | Verfahren und vorrichtung zum verbrennen und nachverbrennen von rueckstaenden |
| JP2957627B2 (ja) * | 1990-03-15 | 1999-10-06 | 大阪瓦斯株式会社 | 都市ゴミ焼却溶融設備 |
| JP4556689B2 (ja) * | 2005-02-04 | 2010-10-06 | パナソニック株式会社 | 水素生成器 |
-
1983
- 1983-10-24 JP JP19888883A patent/JPS6091129A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6091129A (ja) | 1985-05-22 |
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