JPS6157891B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6157891B2 JPS6157891B2 JP19196581A JP19196581A JPS6157891B2 JP S6157891 B2 JPS6157891 B2 JP S6157891B2 JP 19196581 A JP19196581 A JP 19196581A JP 19196581 A JP19196581 A JP 19196581A JP S6157891 B2 JPS6157891 B2 JP S6157891B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- wire drawing
- steel
- wire
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/06—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of rods or wires
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
ボルト、自動車用機械部品等に用いられる冷間
鍛造用鋼棒鋼線は、冷間鍛造性の向上を図るた
め、鋼中炭化物の球状化処理を施すことが多い。
具体的にはJISG4051〜G4052、G4102〜4108、
G4202、G4805、G4403、G4805、G4301等に規定
される炭素量が1.5%以下の中・低合金鋼の棒材
線材が球状化処理の対象となつている。本発明
は、このような球状化処理の対象となる炭素量
1.5%以下の中・低合金鋼からなる鋼棒鋼線用素
材の、鋼中炭化物の球状化処理の改良に関する。 〔従来の技術〕 この球状化処理は従来、次の方法によつて行わ
れていた。第1図は従来の球状化処理方法の一例
を示した説明図で、1は素材コイル、2は酸洗装
置、3は潤滑処理装置、4はダイス伸線装置、5
は球状化焼鈍炉である。 素材コイル1は酸洗装置でデスケール及び脱炭
防止処理を施された後、潤滑処理装置に搬送さ
れ、潤滑処理を施された後、アンコイラー6で巻
戻しされダイス7で所望の寸法(径)に伸線され
ると共に球状化性の向上が図られ、コイラー8に
巻取られた後、球状化焼鈍炉5に搬送され、球状
化焼鈍処理を施される。この従来方法は、各工程
毎にコイル単位で処理されるいわゆるバツチ式で
あり、次の〜の欠点がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 工程が複数であるため生産性が低く、従つて
コスト高となる。 工程中の仕掛品が多く、管理に手間がかかる
うえに、運搬などでの疵発生のトラブルが起こ
り易い。 球状化焼鈍には数時間乃至20数時間の極めて
長時間を要し、多大のコストがかかる。 酸洗による公害対策を要する。 一方、前記従来方法の他に、高度の冷間鍛造性
を要求されない用途向に対して、潤滑、ダイス伸
線の工程を省略して、酸洗した素材コストを直ち
に焼鈍処理する簡単な方法もあるが、この方法で
は圧延素材径により製品径が制約される欠点が加
わるばかりでなく、上記の欠点は何等解消され
ない。また酸洗に代えてメカニカルデスケーラー
を用い、メカニカルデスケーラー→潤滑→ダイス
伸線の工程をインラインで連続的に処理する方法
が開発されているが、球状化焼鈍による上記の
欠点は依然残る。 本発明は、従来方法の上記4つの欠点をすべて
解消すべくなされたもので、従来方法における酸
洗、潤滑の両工程を省略するとともに、ダイスに
よる伸縮ををロールベンデイング装置にかえて、
前処理工程を含めた球状化処理工程全体を簡略化
するとともに、インラインで連続的に球状化処理
して処理時間を大幅に短縮させ、コストの低減を
図ることを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、球状化処理に関して種々実験研
究の結果、鋼にA3変態点以下の温度域で塑性変
形を加えると、鋼中炭化物の30〜50%が球状化
し、さらにその温度に短時間保持することにより
炭化物のほとんど全部が球状化するという新事実
の知見を得、この知見に基づいて球状化処理時間
の短縮を図るとともに、処理工程全体をインライ
ンで連続化した本発明方法を完成するに至つたも
のである。 すなわち本発明は、 (1) 鋼棒鋼線用素材を、350℃以上850℃以下の温
度に加熱してその温度域でロールベンデイング
装置により伸び率5%以上の伸びを与え、ひき
つづきコイラーに巻取り前または巻取り後に
450℃以上750℃以下の温度で2分以上保持する
処理を連続して実施する鋼棒鋼線の連続球状化
処理方法。 (2) 鋼棒鋼線用素材を予め冷間でロールベンデイ
ング装置により適当な伸びを与え、さらに350
℃以上850℃以下の温度に加熱してその温度域
でロールベンデイング装置により伸び率5%以
上の伸びを与え、ひきつづきコイラーに巻取り
前または巻取り後に450℃以上750℃以下の温度
で2分以上保持する処理を連続して実施する鋼
棒鋼線の連続球状化処理方法。 を骨子とするものである。 以下図面に基づいて、本発明を詳細に説明す
る。 第2図は本発明方法を施する鋼線の球状化処理
ラインの説明図である。本発明方法ではアンコイ
ラー11から連続的に送り出される鋼線素材10
は、冷間伸線工程12を経てまたは経ないでアン
コイラー11から直接、加熱工程13、温間伸線
工程14、保温処理工程15を順次通過して球状
化処理を施された後コイラー16に巻取られる。 まず冷間伸線工程12について説明する。 一般に焼鈍前に予め素材を冷間伸線すること
は、球状化焼鈍処理をより一層高めるために有効
とされており、従来はダイス伸線が行われていた
が、ダイス伸線は前処理として素材の酸洗潤滑を
要し、コスト高となるとともにインライン化が困
難であつた。そこで本発明の冷間伸線工程12に
は複数個のロール17をライン上に配列したロー
ルベンデイング装置による伸線を用いた。ロール
ベンデイング装置の伸線には、上記如き素材の潤
滑処理を必要とせずまた伸線と同時にデスケーリ
ングが可能であるため、酸洗等の前処理を要しな
いで熱延素材をそのまま伸線できる利点があつて
コストを大幅に低減できる。また伸線径がロール
の圧下量で変えられるため、インラインあるいは
走間にて線径の変更が可能であり、伸線のインラ
イン連続処理に最も適している。 この冷間伸線工程12における伸び率は、球状
化焼鈍効果を向上させる観点から5%以上が適当
であり、この範囲内で伸びが大きい程、球状化の
効果があるが、現実には鋼線素材の変形能や加工
硬化能に当然制約される。すなわち、一般に冷間
伸線工程ではロールベンデイング装置と引抜き駆
動装置の1セツトの組合わせからなる1ユニツト
あたりの伸び率付与の最大値は、素材の変形能や
加工硬化能による制約から、炭素量1.5%以下の
中・低合金鋼の場合で75%であり、この1セツト
の組合わせからなるユニツトを複数タンデムにラ
インに組み込んだとしても95%の伸びが限界とな
り、現実にはこの95%が伸び率の上限となる。 なお、この冷間伸線工程12は、特に高度の球
状化を要しない用途向で実用可能な程度の鋼線を
得ようとする場合には、省略しても差し支えな
い。 加熱工程13においては、素材を350℃以上850
℃以下、好ましくは500℃以上750℃以下、の温度
に加熱する。加熱温度を上記の如く限定したの
は、上記温度域で伸線が行われる次の温間伸線工
程において、成分がC0.1〜0.55%の主要な冷間鍛
造用素材の場合に、850℃を越えるとA3変態点を
越えてしまい、鋼中炭化物が固溶するため球状化
作用が期待できなくなり、また350℃未満では鋼
中炭素の拡散速度が遅くなり、短時間の球状化が
不可能になるからである。加熱の方法はライン速
度が低い場合には、トンネル炉による雰囲気加熱
が使用可能であるが、ライン速度が高速の場合
は、高周波誘導加熱または直接通電加熱が適して
いる。直接通電加熱の場合は、予め表面スケール
を除去しておく必要があるので、デスケーリング
工程との組合わせを要する。 温間伸線工程14における素材の伸線は、前述
した冷間伸線におけると同様に、ロールベンデイ
ング装置によつて行われる。加熱工程で上記温度
に加熱された素材10は、直ちにロールベンデイ
ング装置に通し、上記温度域の高温状態で伸線さ
れる。この温間伸線によつて、高中炭化物の30〜
50%が球状化される。この温間伸線における伸び
率を5%以上と限定したのは、5%未満では素材
のデスケーリングが不十分であり、且つ、伸線に
よる球状化促進の効果が不十分であるからであ
る。また最大値は冷間伸線工程で述べたと同様
に、素材の変形能や加工硬化能に制約される範囲
内で大きい程、好ましいが現実には95%の伸び率
が上限となる。また温間伸線工程14にロールベ
ンデイング装置を採用したのは、高温下では潤滑
処理が困難であるため、ダイス伸線は採用できな
いが、ロールベンデイング装置の場合は無潤滑で
伸線加工が可能であるからである。 保温処理工程15においては、上記温間伸線工
程14で一部球状化された素材の鋼中炭化物を、
保温によつてさらに球状化の促進を図るものであ
る。保温処理装置は、内部の熱放散を防止するよ
う、周囲を断熱材料で囲んだ通常の保熱炉が用い
られ、炉内に装入された高温素材の自己保有熱で
所要温度に保温するものであるが、インラインで
保温する場合で、保温終了温度が低下するおそれ
がある場合は、補助加熱源(図示せず)の使用が
望ましい。 素材の保温処理は、450℃以上750℃以下、好ま
しくは600℃以上720℃以下の温度で2分以上、好
ましくは7分以上、保持して行われる。実際の素
材の保温開始温度は、温間伸線工程14の出口温
度であるが、前記温度が低い場合でも保温終了温
度を450℃以上とすればよい。 保温温度を上記の如く限定したのは、素材が高
温で加熱状態にあるときには、750℃を越えると
鋼中炭化物の溶解が迫り、球状化が行われなくな
り、また450℃未満では、鋼中炭素の拡散速度が
遅くなり、短時間の球状化が不可能になるからで
ある。また上記温度域での保持時間を2分以上限
定したのは、2分未満では球状化の進行が不十分
であるからである。また冷間伸線工程12のない
場合は、球状化の速度が若干遅くなるので7分以
上の保持時間が望ましい。保持時間の上限につい
ては、通常の焼鈍では10時間以上100時間以下の
加熱保持が行われるが、本発明では上述のように
短時間で効果的な焼鈍が行われ、10時間を超える
加熱保持は熱経済的に好ましくない。 保温の方法には2種類あつて、一つは図示例の
ようにコイラー16に巻取り前にインラインの保
熱炉15内を所要時間かけて通過させる方法と他
の一つはコイラーに巻取り後の素材コイルを保熱
炉内に装入して所要時間保持する方法であるが、
いずれも保温による球状化促進の効果は同じであ
る。 〔実施例〕 次に実施例を揚げて本発明法の効果を説明す
る。 試験例 1 材質がS45C、線径11.0mmφの線材の熱延素材
を、高周波加熱装置を通して加熱した後、直ちに
ロールベンデイング装置を通してベンデイング伸
線を行い、ひきつづいて保熱炉内のコイラーに巻
取つて保熱する球状化処理を行つた。この処理に
おける加熱、伸線、保熱の条件は次の通りであ
る。 1 高周波加熱 加熱温度:300℃〜900℃ 2 温間ベンデイング伸線 ロール径:90mmφ、ピツチ:130mm ロール数:水平方向5個、垂直方向5個 入口線温:700℃、出口線温:680℃ 付与伸び率:5%〜55% 3 保熱炉 炉内温度:700℃、コイラー径:800mmφ 保熱時間:コイラー巻取り後2分〜120分 雰囲気ガス:N2ガス 試験例 2 材質がS45C、線径11.0mmφの線材の熱延素材
を、高周波加熱装置を通して加熱した後、直ちに
ロールベンデイング装置を通してベンデイング伸
線を行い、ひきつづいてトンネル炉内を通して保
熱した後、炉外でコイラーに巻取る球状化処理を
行つた。この処理における加熱、伸線、保熱の条
件は次の通りである。 1 高周波加熱 加熱温度:700℃ 2 温間ベンデイング伸線 ロール径:90mmφ、ピツチ:130mm ロール数:水平方向5個、垂直方向5個 入口線温:700℃、出口線温:680℃ 付与伸び率:55% 3 保熱炉 炉内温度:700℃ 通過時間:7分 雰囲気ガス:N2ガス 試験例 3 材質がSCM435、SCr435、線径12.7mmφの線材
の熱延素材を、冷間でロールベンデイング装置を
通してデスケーリングした後、通電加熱装置で加
熱し、直ちにロールベンデイング装置を通して温
間ベンデイング伸線を行い、ひきつづいて保熱炉
内のコイラーに巻取つて保熱する球状化処理を行
つた。この処理における加熱、伸線保熱の条件は
次の通りである。 1 冷間ベンデイング伸線 付与伸び率:25% 2 通電加熱 加熱温度:700℃ 3 温間ベンデイング伸線 ロール径:90mmφ、ピツチ:130mm ロール数:水平方向5個、垂直方向5個 入口線温:700℃、出口線温:680℃ 付与伸び率:55% 4 保熱炉 炉内温度:690℃、コイラー径:800mmφ 保熱時間:コイラー巻取り後15分 雰囲気ガス:N2ガス 試験例 4 材質がS45C、線径12.7mmφの線材の熱延素材
を、冷間でロールベンデイング装置を通してデス
ケーリングした後、通電加熱装置で加熱し、直ち
にロールベンデイング装置を通して温間ベンデイ
ング伸線を行い、ひきつづいてトンネル炉内を通
して保熱した後、炉外でコイラーに巻取る球状化
処理を行つた。この処理における加熱、伸線、保
熱の条件は次の通りである。 1 冷間ベンデイング伸線、 付与伸び率:25% 2 通電加熱 加熱温度:700℃ 3 温間ベンデイング伸線 ロール径:90mmφ、ピツチ:130mm ロール数:水平方向5個、垂直方向5個 入口線温:700℃、出口線温:680℃ 付与伸び率:55% 4 保熱炉 炉内温度:690℃ 保熱時間:7分 雰囲気ガス:N2ガス 上記試験例1乃至試験例4による各条件で、イ
ンラインで連続的に各種の線材の熱延素材に球状
化処理を施して27例の試験材を製造した。また比
較のため、材質がS45C、線径90mmφの線材の熱
延素材を酸洗、潤滑の両工程を経て、ダイスによ
る7.37mmφとした後、750℃まで3.75時間昇温、
750℃で3時間保持、ひきつづいて10℃/Hで550
℃に降温、以後放冷の、所要時間26.65時間の球
状化焼鈍する通常の方法による球状化処理を行い
従来例とした。
鍛造用鋼棒鋼線は、冷間鍛造性の向上を図るた
め、鋼中炭化物の球状化処理を施すことが多い。
具体的にはJISG4051〜G4052、G4102〜4108、
G4202、G4805、G4403、G4805、G4301等に規定
される炭素量が1.5%以下の中・低合金鋼の棒材
線材が球状化処理の対象となつている。本発明
は、このような球状化処理の対象となる炭素量
1.5%以下の中・低合金鋼からなる鋼棒鋼線用素
材の、鋼中炭化物の球状化処理の改良に関する。 〔従来の技術〕 この球状化処理は従来、次の方法によつて行わ
れていた。第1図は従来の球状化処理方法の一例
を示した説明図で、1は素材コイル、2は酸洗装
置、3は潤滑処理装置、4はダイス伸線装置、5
は球状化焼鈍炉である。 素材コイル1は酸洗装置でデスケール及び脱炭
防止処理を施された後、潤滑処理装置に搬送さ
れ、潤滑処理を施された後、アンコイラー6で巻
戻しされダイス7で所望の寸法(径)に伸線され
ると共に球状化性の向上が図られ、コイラー8に
巻取られた後、球状化焼鈍炉5に搬送され、球状
化焼鈍処理を施される。この従来方法は、各工程
毎にコイル単位で処理されるいわゆるバツチ式で
あり、次の〜の欠点がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 工程が複数であるため生産性が低く、従つて
コスト高となる。 工程中の仕掛品が多く、管理に手間がかかる
うえに、運搬などでの疵発生のトラブルが起こ
り易い。 球状化焼鈍には数時間乃至20数時間の極めて
長時間を要し、多大のコストがかかる。 酸洗による公害対策を要する。 一方、前記従来方法の他に、高度の冷間鍛造性
を要求されない用途向に対して、潤滑、ダイス伸
線の工程を省略して、酸洗した素材コストを直ち
に焼鈍処理する簡単な方法もあるが、この方法で
は圧延素材径により製品径が制約される欠点が加
わるばかりでなく、上記の欠点は何等解消され
ない。また酸洗に代えてメカニカルデスケーラー
を用い、メカニカルデスケーラー→潤滑→ダイス
伸線の工程をインラインで連続的に処理する方法
が開発されているが、球状化焼鈍による上記の
欠点は依然残る。 本発明は、従来方法の上記4つの欠点をすべて
解消すべくなされたもので、従来方法における酸
洗、潤滑の両工程を省略するとともに、ダイスに
よる伸縮ををロールベンデイング装置にかえて、
前処理工程を含めた球状化処理工程全体を簡略化
するとともに、インラインで連続的に球状化処理
して処理時間を大幅に短縮させ、コストの低減を
図ることを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、球状化処理に関して種々実験研
究の結果、鋼にA3変態点以下の温度域で塑性変
形を加えると、鋼中炭化物の30〜50%が球状化
し、さらにその温度に短時間保持することにより
炭化物のほとんど全部が球状化するという新事実
の知見を得、この知見に基づいて球状化処理時間
の短縮を図るとともに、処理工程全体をインライ
ンで連続化した本発明方法を完成するに至つたも
のである。 すなわち本発明は、 (1) 鋼棒鋼線用素材を、350℃以上850℃以下の温
度に加熱してその温度域でロールベンデイング
装置により伸び率5%以上の伸びを与え、ひき
つづきコイラーに巻取り前または巻取り後に
450℃以上750℃以下の温度で2分以上保持する
処理を連続して実施する鋼棒鋼線の連続球状化
処理方法。 (2) 鋼棒鋼線用素材を予め冷間でロールベンデイ
ング装置により適当な伸びを与え、さらに350
℃以上850℃以下の温度に加熱してその温度域
でロールベンデイング装置により伸び率5%以
上の伸びを与え、ひきつづきコイラーに巻取り
前または巻取り後に450℃以上750℃以下の温度
で2分以上保持する処理を連続して実施する鋼
棒鋼線の連続球状化処理方法。 を骨子とするものである。 以下図面に基づいて、本発明を詳細に説明す
る。 第2図は本発明方法を施する鋼線の球状化処理
ラインの説明図である。本発明方法ではアンコイ
ラー11から連続的に送り出される鋼線素材10
は、冷間伸線工程12を経てまたは経ないでアン
コイラー11から直接、加熱工程13、温間伸線
工程14、保温処理工程15を順次通過して球状
化処理を施された後コイラー16に巻取られる。 まず冷間伸線工程12について説明する。 一般に焼鈍前に予め素材を冷間伸線すること
は、球状化焼鈍処理をより一層高めるために有効
とされており、従来はダイス伸線が行われていた
が、ダイス伸線は前処理として素材の酸洗潤滑を
要し、コスト高となるとともにインライン化が困
難であつた。そこで本発明の冷間伸線工程12に
は複数個のロール17をライン上に配列したロー
ルベンデイング装置による伸線を用いた。ロール
ベンデイング装置の伸線には、上記如き素材の潤
滑処理を必要とせずまた伸線と同時にデスケーリ
ングが可能であるため、酸洗等の前処理を要しな
いで熱延素材をそのまま伸線できる利点があつて
コストを大幅に低減できる。また伸線径がロール
の圧下量で変えられるため、インラインあるいは
走間にて線径の変更が可能であり、伸線のインラ
イン連続処理に最も適している。 この冷間伸線工程12における伸び率は、球状
化焼鈍効果を向上させる観点から5%以上が適当
であり、この範囲内で伸びが大きい程、球状化の
効果があるが、現実には鋼線素材の変形能や加工
硬化能に当然制約される。すなわち、一般に冷間
伸線工程ではロールベンデイング装置と引抜き駆
動装置の1セツトの組合わせからなる1ユニツト
あたりの伸び率付与の最大値は、素材の変形能や
加工硬化能による制約から、炭素量1.5%以下の
中・低合金鋼の場合で75%であり、この1セツト
の組合わせからなるユニツトを複数タンデムにラ
インに組み込んだとしても95%の伸びが限界とな
り、現実にはこの95%が伸び率の上限となる。 なお、この冷間伸線工程12は、特に高度の球
状化を要しない用途向で実用可能な程度の鋼線を
得ようとする場合には、省略しても差し支えな
い。 加熱工程13においては、素材を350℃以上850
℃以下、好ましくは500℃以上750℃以下、の温度
に加熱する。加熱温度を上記の如く限定したの
は、上記温度域で伸線が行われる次の温間伸線工
程において、成分がC0.1〜0.55%の主要な冷間鍛
造用素材の場合に、850℃を越えるとA3変態点を
越えてしまい、鋼中炭化物が固溶するため球状化
作用が期待できなくなり、また350℃未満では鋼
中炭素の拡散速度が遅くなり、短時間の球状化が
不可能になるからである。加熱の方法はライン速
度が低い場合には、トンネル炉による雰囲気加熱
が使用可能であるが、ライン速度が高速の場合
は、高周波誘導加熱または直接通電加熱が適して
いる。直接通電加熱の場合は、予め表面スケール
を除去しておく必要があるので、デスケーリング
工程との組合わせを要する。 温間伸線工程14における素材の伸線は、前述
した冷間伸線におけると同様に、ロールベンデイ
ング装置によつて行われる。加熱工程で上記温度
に加熱された素材10は、直ちにロールベンデイ
ング装置に通し、上記温度域の高温状態で伸線さ
れる。この温間伸線によつて、高中炭化物の30〜
50%が球状化される。この温間伸線における伸び
率を5%以上と限定したのは、5%未満では素材
のデスケーリングが不十分であり、且つ、伸線に
よる球状化促進の効果が不十分であるからであ
る。また最大値は冷間伸線工程で述べたと同様
に、素材の変形能や加工硬化能に制約される範囲
内で大きい程、好ましいが現実には95%の伸び率
が上限となる。また温間伸線工程14にロールベ
ンデイング装置を採用したのは、高温下では潤滑
処理が困難であるため、ダイス伸線は採用できな
いが、ロールベンデイング装置の場合は無潤滑で
伸線加工が可能であるからである。 保温処理工程15においては、上記温間伸線工
程14で一部球状化された素材の鋼中炭化物を、
保温によつてさらに球状化の促進を図るものであ
る。保温処理装置は、内部の熱放散を防止するよ
う、周囲を断熱材料で囲んだ通常の保熱炉が用い
られ、炉内に装入された高温素材の自己保有熱で
所要温度に保温するものであるが、インラインで
保温する場合で、保温終了温度が低下するおそれ
がある場合は、補助加熱源(図示せず)の使用が
望ましい。 素材の保温処理は、450℃以上750℃以下、好ま
しくは600℃以上720℃以下の温度で2分以上、好
ましくは7分以上、保持して行われる。実際の素
材の保温開始温度は、温間伸線工程14の出口温
度であるが、前記温度が低い場合でも保温終了温
度を450℃以上とすればよい。 保温温度を上記の如く限定したのは、素材が高
温で加熱状態にあるときには、750℃を越えると
鋼中炭化物の溶解が迫り、球状化が行われなくな
り、また450℃未満では、鋼中炭素の拡散速度が
遅くなり、短時間の球状化が不可能になるからで
ある。また上記温度域での保持時間を2分以上限
定したのは、2分未満では球状化の進行が不十分
であるからである。また冷間伸線工程12のない
場合は、球状化の速度が若干遅くなるので7分以
上の保持時間が望ましい。保持時間の上限につい
ては、通常の焼鈍では10時間以上100時間以下の
加熱保持が行われるが、本発明では上述のように
短時間で効果的な焼鈍が行われ、10時間を超える
加熱保持は熱経済的に好ましくない。 保温の方法には2種類あつて、一つは図示例の
ようにコイラー16に巻取り前にインラインの保
熱炉15内を所要時間かけて通過させる方法と他
の一つはコイラーに巻取り後の素材コイルを保熱
炉内に装入して所要時間保持する方法であるが、
いずれも保温による球状化促進の効果は同じであ
る。 〔実施例〕 次に実施例を揚げて本発明法の効果を説明す
る。 試験例 1 材質がS45C、線径11.0mmφの線材の熱延素材
を、高周波加熱装置を通して加熱した後、直ちに
ロールベンデイング装置を通してベンデイング伸
線を行い、ひきつづいて保熱炉内のコイラーに巻
取つて保熱する球状化処理を行つた。この処理に
おける加熱、伸線、保熱の条件は次の通りであ
る。 1 高周波加熱 加熱温度:300℃〜900℃ 2 温間ベンデイング伸線 ロール径:90mmφ、ピツチ:130mm ロール数:水平方向5個、垂直方向5個 入口線温:700℃、出口線温:680℃ 付与伸び率:5%〜55% 3 保熱炉 炉内温度:700℃、コイラー径:800mmφ 保熱時間:コイラー巻取り後2分〜120分 雰囲気ガス:N2ガス 試験例 2 材質がS45C、線径11.0mmφの線材の熱延素材
を、高周波加熱装置を通して加熱した後、直ちに
ロールベンデイング装置を通してベンデイング伸
線を行い、ひきつづいてトンネル炉内を通して保
熱した後、炉外でコイラーに巻取る球状化処理を
行つた。この処理における加熱、伸線、保熱の条
件は次の通りである。 1 高周波加熱 加熱温度:700℃ 2 温間ベンデイング伸線 ロール径:90mmφ、ピツチ:130mm ロール数:水平方向5個、垂直方向5個 入口線温:700℃、出口線温:680℃ 付与伸び率:55% 3 保熱炉 炉内温度:700℃ 通過時間:7分 雰囲気ガス:N2ガス 試験例 3 材質がSCM435、SCr435、線径12.7mmφの線材
の熱延素材を、冷間でロールベンデイング装置を
通してデスケーリングした後、通電加熱装置で加
熱し、直ちにロールベンデイング装置を通して温
間ベンデイング伸線を行い、ひきつづいて保熱炉
内のコイラーに巻取つて保熱する球状化処理を行
つた。この処理における加熱、伸線保熱の条件は
次の通りである。 1 冷間ベンデイング伸線 付与伸び率:25% 2 通電加熱 加熱温度:700℃ 3 温間ベンデイング伸線 ロール径:90mmφ、ピツチ:130mm ロール数:水平方向5個、垂直方向5個 入口線温:700℃、出口線温:680℃ 付与伸び率:55% 4 保熱炉 炉内温度:690℃、コイラー径:800mmφ 保熱時間:コイラー巻取り後15分 雰囲気ガス:N2ガス 試験例 4 材質がS45C、線径12.7mmφの線材の熱延素材
を、冷間でロールベンデイング装置を通してデス
ケーリングした後、通電加熱装置で加熱し、直ち
にロールベンデイング装置を通して温間ベンデイ
ング伸線を行い、ひきつづいてトンネル炉内を通
して保熱した後、炉外でコイラーに巻取る球状化
処理を行つた。この処理における加熱、伸線、保
熱の条件は次の通りである。 1 冷間ベンデイング伸線、 付与伸び率:25% 2 通電加熱 加熱温度:700℃ 3 温間ベンデイング伸線 ロール径:90mmφ、ピツチ:130mm ロール数:水平方向5個、垂直方向5個 入口線温:700℃、出口線温:680℃ 付与伸び率:55% 4 保熱炉 炉内温度:690℃ 保熱時間:7分 雰囲気ガス:N2ガス 上記試験例1乃至試験例4による各条件で、イ
ンラインで連続的に各種の線材の熱延素材に球状
化処理を施して27例の試験材を製造した。また比
較のため、材質がS45C、線径90mmφの線材の熱
延素材を酸洗、潤滑の両工程を経て、ダイスによ
る7.37mmφとした後、750℃まで3.75時間昇温、
750℃で3時間保持、ひきつづいて10℃/Hで550
℃に降温、以後放冷の、所要時間26.65時間の球
状化焼鈍する通常の方法による球状化処理を行い
従来例とした。
以上説明したように、本発明の鋼棒鋼線の連続
球状化処理方法は、従来方法お酸洗、潤滑等の前
処理工程を省略できて工程が簡略化されるととも
に、長時間を要する焼鈍処理を必要とせず、イン
ラインでの極めて短時間の連続処理を可能とする
ので、冷間鍛造用鋼棒鋼線の球状化処理の生産性
向上、コスト低減等に大きな効果を発揮する。
球状化処理方法は、従来方法お酸洗、潤滑等の前
処理工程を省略できて工程が簡略化されるととも
に、長時間を要する焼鈍処理を必要とせず、イン
ラインでの極めて短時間の連続処理を可能とする
ので、冷間鍛造用鋼棒鋼線の球状化処理の生産性
向上、コスト低減等に大きな効果を発揮する。
第1図は、鋼線の従来の球状化処理方法の一例
を示す説明図。第2図は、本発明方法を実施する
鋼線の球状化処理ラインの一例を示す説明図であ
る。 1:素材コイル、2:酸洗装置、3:潤滑処理
装置、4:ダイス伸線装置、5:球状化焼鈍炉、
6,11:アンゴイラー、7:ダイス、8,1
6:コイラー、10:鋼線素材、12:冷間伸線
工程、13:加熱工程、14:温間伸線工程、1
5:保温処理工程、17:ロール。
を示す説明図。第2図は、本発明方法を実施する
鋼線の球状化処理ラインの一例を示す説明図であ
る。 1:素材コイル、2:酸洗装置、3:潤滑処理
装置、4:ダイス伸線装置、5:球状化焼鈍炉、
6,11:アンゴイラー、7:ダイス、8,1
6:コイラー、10:鋼線素材、12:冷間伸線
工程、13:加熱工程、14:温間伸線工程、1
5:保温処理工程、17:ロール。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭素量1.5%以下の中・低合金鋼からなる鋼
棒鋼線用素材を、350℃以上850℃以下の温度に加
熱してその温度域でロールベンデイング装置によ
り伸び率5%以上95%以下の伸びを与え、ひきつ
づきコイラーに巻取り前または巻取り後に450℃
以上750℃以下の温度で2分以上10時間以下保持
する処理を連続して実施することを特徴とする鋼
棒鋼線の連続球状化処理方法。 2 炭素量1.5%以下の中・低合金鋼からなる鋼
棒鋼線用素材を予め冷間でロールベンデイング装
置による伸び率5%以上95%以下の伸びを与え、
さらに350℃以上850℃以下の温度に加熱してその
温度域でロールベンデイング装置により伸び率5
%以上95%以下の伸びを与え、ひきつづきコイラ
ーに巻取り前または巻取り後に450℃以上650℃以
下の温度で2分以上10時間以下保持する処理を連
続して実施することを特徴とする鋼棒鋼線の連続
球状化処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19196581A JPS5893813A (ja) | 1981-11-28 | 1981-11-28 | 鋼棒鋼線の連続球状化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19196581A JPS5893813A (ja) | 1981-11-28 | 1981-11-28 | 鋼棒鋼線の連続球状化処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5893813A JPS5893813A (ja) | 1983-06-03 |
| JPS6157891B2 true JPS6157891B2 (ja) | 1986-12-09 |
Family
ID=16283388
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19196581A Granted JPS5893813A (ja) | 1981-11-28 | 1981-11-28 | 鋼棒鋼線の連続球状化処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5893813A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010097137A (ko) * | 2000-04-20 | 2001-11-08 | 홍민철 | 가열수단을 이용한 용접용 와이어의 연신 가공 방법 |
| KR100419496B1 (ko) * | 2001-06-19 | 2004-02-19 | 고려용접봉 주식회사 | 스풀에의 스테인레스스틸 플럭스인입와이어 권취방법 및 이를 위한 장치 |
-
1981
- 1981-11-28 JP JP19196581A patent/JPS5893813A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5893813A (ja) | 1983-06-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3888396B2 (ja) | 圧延ステンレス鋼板の連続製造方法と、それを実施するための製造ライン | |
| US3939015A (en) | In-line heat treatment of hot-rolled rod | |
| US4142919A (en) | Manufacture of elongated bodies of high strength carbon steel | |
| JPS646249B2 (ja) | ||
| JPS6157891B2 (ja) | ||
| JP2001049349A (ja) | 薄いストリップを直接鋳造して絞り加工用鋼板を製造する方法と、この方法で得られた鋼板 | |
| US4437901A (en) | Method and apparatus for improved heat treatment of aluminum alloy rod | |
| JP4215413B2 (ja) | 熱処理異形鋼線の製造方法 | |
| US4431168A (en) | Apparatus for improved heat treatment of elongated aluminum alloy materials | |
| EP2708609A1 (en) | System and method for induction treatment of metals | |
| US4421304A (en) | Apparatus for controlled temperature accumulator for elongated materials | |
| US4040688A (en) | Novel cylindrical rollers | |
| US4469534A (en) | Method for controlled temperature accumulator for elongated materials | |
| US4437904A (en) | Method for improved heat treatment of elongated aluminum alloy materials | |
| JPH04272135A (ja) | 線及び棒材料を圧延する方法及び装置 | |
| CN1300648A (zh) | 用于热处理线材的方法 | |
| US2358788A (en) | Production of silicon steel of uniformly low core loss | |
| JPH0436420A (ja) | 高張力線材の製造方法 | |
| SU1066689A1 (ru) | Способ изготовлени тонкой металлической полосы | |
| JPS60204836A (ja) | 表面疵のない加工性のすぐれたフエライト系ステンレス鋼薄板の製造法 | |
| JPS61257417A (ja) | 冷間加工性のすぐれた線材の製造方法 | |
| JPH05195082A (ja) | 硬鋼線の製造方法 | |
| SU1583453A1 (ru) | Способ термомеханической обработки изделий | |
| JPH0569033A (ja) | 低レラクゼーシヨンpc鋼線の製造方法と製造装置 | |
| SU1401061A1 (ru) | Способ обработки углеродистых сталей |