JPS6237663B2 - - Google Patents
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- JPS6237663B2 JPS6237663B2 JP54002847A JP284779A JPS6237663B2 JP S6237663 B2 JPS6237663 B2 JP S6237663B2 JP 54002847 A JP54002847 A JP 54002847A JP 284779 A JP284779 A JP 284779A JP S6237663 B2 JPS6237663 B2 JP S6237663B2
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Description
本発明は、熱可塑性合成樹脂、特にポリオレフ
インとその共重合体、場合によつては熱可塑性を
有するエラストマーと、炭素質物質と、場合によ
つては慣用的な充填材を加えて成る混合組成物に
関する。 この種の混合組成物は、主として建設、架設分
野におけるシール用或は保護用として、例えば防
水用シート、パイプシール、パツキング、シール
部材等に、或は、容器類、配管材、電線等の保護
層とかコーテイング等に用いられるものである。 上記の使用領域について、合成樹脂材のみから
なるもの、或いはタールを基材とするものの他
に、数多くの混合組成物が提供されているが、そ
れらはいづれも合成樹脂成分としてエチレン共重
合体を、炭素質物質として特定のビチユーメンを
含み、更に場合によつては慣用的な充填材を加え
て成るのが一般である。ところでこの種の混合組
成物の開発が進み、合成樹脂素材に関しては著し
く効果のすぐれたものが提供されるに至つたが、
炭素質物質としてのビチユーメンの使用の基盤は
だんだん制約を受けるようになつてきている。と
いうのは特有の組成値を有するごく限られた産地
のビチユーメンを使用しなければ、所望の品質の
製品を得られないことが判明したからである。 米国特許第3249567号明細書には、石油から得
た約5〜95重量%の芳香族アスフアルトと、共重
合体の総重量に対して10〜40重量%のアルキルエ
ステルを含むエチレン共重合体約5〜95重量%と
を含む混合組成物が開示されている。この混合物
質から得た試験片の引張り強さは最高約4.5N/
mm2であり、破断時の伸び率は約900%である。 ドイツ特許第2441203号公報には、エチレン共
重合体とビチユーメンより成る成型混合物が開示
されており、そのビチユーメンは油出ビチユーメ
ンか沈澱ビチユーメン、或はその両者であり、ド
イツ工業規格1995による針入度は25℃で10以下で
ある。この混合組成物から得た試験片では、引張
り強さは最高8N/mm2、伸び率は最高1100%であ
る。 更に、ドイツ特許第1948526号明細書に開示さ
れているものは、エチレン共重合体含有のビチユ
ーメン系シーリング材で、ポリエチレン・アクリ
ル酸エステル共重合体と少量のビチユーメンとの
混合物約45〜50重量%と、高圧ポリエチレン約10
〜15重量%と、粒度30μ以下でその不燃性成分含
有比が30重量%以下の無煙炭微粉約40重量%とよ
り成る。その引張り強さ及び伸び率は、処理方法
如何即ち流し込み成形か押圧し成形かによつて異
なるが、引張り強さは2〜5N/mm2、伸び率300〜
1000%である。 上記の公知物質で作つた成型物は、温度が50℃
にもなると早くもその強度と伸び率が急激に低下
する欠点があり、例えば屋根材として用いた場合
著しく結果が思わしくない。更に、ビチユーメン
の原料としての基盤は益々制約されており、且原
油の不足からビチユーメンの価格も高くなつてき
ている。結局、原油の処理も硫黄や不純物の含有
量が高くなると異なり、従つてビチユーメンの品
質も一定せず、本発明分野における問題の上記混
合組成物にも悪影響を及ぼしているのが実情であ
る。 本発明の目的は、上記混合組成物の原料選択範
囲を少くとも製品の品質を低下させることなく拡
大し、更に高温時における安定性を改良すること
である。この目的は、本発明に基づいて、炭素質
原料として石炭液化によつて得た常圧下の沸点
350℃以上の生成物を用いることにより達成しう
る。 本発明の実施例によれば: a 石炭液化により得られる生成物のバラスト物
質と慣用的充填材との量は、混合組成物全体の
40重量%以下であり、 b 熱可塑性エラストマーの割合は混合組成物全
体の25重量%以下であり、 c 熱可塑性物質として使用するエチレン・ビニ
ルアセテート共重合体中のビニルアセテート含
量は共重合体に対して1〜70重量%であり、 d 石炭液化によつて得られた常圧下350℃以上
で沸騰する生成物は固形バラスト物質から遊離
して得たものである。 石炭液化を行うには種々の方法がある。通常
は、約100〜700気圧の高圧下、約400〜500℃で通
常触媒の存在下に石炭液化を行つている。通常粒
度200μm以下の微粉炭は、油と混ぜ合せて用い
ている。液化生成物の組成に応じて、量に多少の
差はあるが水素をガス状のまま或は水素を放出す
る油の形態で加える。水素の添加量が多ければ多
いほど、得られる液化生成物の沸点は低くなる。
とはいつても得られる生成物の範囲内には、通常
メタンに始まり軽質油から重質油へと順次沸点の
高くなる各種の炭化水素並びに不溶性石炭成分と
ミネラル(灰分)が含まれる。周知の石炭液化法
としては、例えばベルギウス・ピエール法
(Bergius―Pier法)ポツト・ブローシユ法(Pott
―Broche法)、IG急速水素添加法、又は溶媒精製
炭(SRC)法がある。 更に別の石炭液化法としてフイツシヤー・トロ
ープシユ合成法(Fischer―Tropsch法)があ
り、この方法は第一段階で先ず投入炭からCOと
H2から成る合成ガスを生成し、次いで第二段階
でこれを液状生成物とするものである。この方法
では、液状生成物としていわわゆる重タールも石
炭ガス化(Kohle―Druck―Vergasung=KDV)
の間に生じる。このタールは、ガス化反応器内で
温度約500〜700℃で生成され、ガスから分離され
る。 更に、石炭液化の別の変形法によれば、無煙炭
又は褐炭を最初から温度約500〜700℃で低温乾留
することができ(ルルギー・ルールガス法=LR
法)、生じた硫黄含有生成物に次の水素添加段階
において容易に水素添加して油を得ることができ
る。 ところで、驚くべきことに、上述の諸方法のい
ずれかによる石炭液化方法により得られた生成物
であつて常圧下350℃以上で沸騰するものは、頭
初で述べた混合組成物用炭素物質としてきわめて
すぐれた適性を有しており、諸炭素質物質を用い
れば、混合組成物の高温時における機械的性質も
改善されることが判明した。更にこのことは、ほ
とんどのビチユーメンと比較してC:H比が高い
他の炭素質物質(石炭液化により得られた本発明
に係る生成物も同様にC:H比が高い)について
は、それらを前述の混合組成物に用いれば、その
特性を改善するどころか却つて劣化を招く(脆性
が増す)ことが知られているだけに正に驚くべき
ことである。更に特に注目すべきは、石炭成分の
うち固形のバラスト物質即ちイナーチニツト
(inertinite)のような液化不能の石炭成分や、未
処理炭中のミネラル成分や、場合によつては触媒
なども混入したまま利用でき、しかもそれらが前
記混合組成物の強度増加に著しく好結果をもたら
すという点である。而して、従来は焼却したり廃
棄していた残留物について、全く新しい利用分野
が発見されたわけである。 本発明による混合組成物の個々の成分は、互い
に何らの制約も受けずに混和しうるものである
が、添加成分の効果を明確に確認するには、本発
明に係る石炭液化生成物と混合すべくポリオレフ
イン及びその共重合体から選択された熱可塑性合
成樹脂及び場合によつては熱可塑性エラストマー
の含有量を最低3重量%とすべきである。しかし
ながら、大ていの場合熱可塑性合成樹脂及び場合
によつては熱可塑性エラストマーの含有率は30〜
90重量%が適当である。というのは合成樹脂材の
含有率の低い混合組成物で作つた成型製品は引張
り強度及び破断時の伸び率が低下し、一方合成樹
脂材の含有率が高すぎると、合成樹脂材のみの混
合物から成るものと比較してごく僅かしか有利で
なく、且その溶着性は却つて劣るからである。 石炭液化生成物に混合する熱可塑性合成樹脂及
び場合によつては熱可塑性エラストマーは、加熱
により塑性変形するので、その出発材料として切
れ端や残り物或いは使用済の物を用い、これを再
生し成型しうるのみならず、強度、伸び率、熱風
による溶着性並びにその他の好ましい諸特性を発
揮せしめることができる。 熱可塑性合成樹脂としてのポリオレフイン及び
その共重合体の例を挙げれば、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート
共重合体などである。エチレンビニルアセテート
共重合体を用いる場合には、ビニルアセテートの
含有量は1〜70%の範囲とするべきことが判明し
ている。ビニルアセテートの含有量が高すぎると
成型品の強度が弱すぎて使いものにならないので
ある。熱可塑性エラストマーのうち特に適当なも
のはエチレン・プロピレンゴム(以下EPMと略
称する)及びエチレン・プロピレン・ターポリマ
ーゴム(以下ターポリマーとしてジエンを用いた
場合をEPDMと略称する)である。この熱可塑性
エラストマーの比率は全重量に対してせいぜい25
重量%とするのが好適であることが判明してい
る。これ以上比率を高くするとゴムの性質が優勢
になりすぎて溶着性は損われる。 常圧下の沸点350℃以上の石炭液化生成物中の
固形バラスト物質即ち不溶性石炭成分、ミネラ
ル、及び場合によつては触媒の比率に応じて、慣
用的充填材、例えば黒鉛、媒煙、無煙炭粉塵、白
亜、無機物粉、木粉等を添加してもよい。しかし
ながら本発明の混合組成物においては、前記固形
バラスト物質と慣用的充填材との合計が40重量%
以上とならないようにするのが好都合であること
が判明している。 要するに、本発明の混合組成物は、常圧下の沸
点350℃以下の石炭液化成分をその生成物からほ
とんど除去すれば、所望の特性値を有することが
判明したのであり、このことは正に驚くべきこと
である。低沸点成分が存在すると、そのような混
合組成物で作られた成型品はにじみ出る油のため
べとつく。石炭液化方法の相違により、低沸点油
及び軽質炭化水素の含有率は変る。即ち、前述し
た如く、抽出法による石炭液化(水素添加量少)
によつて得られる本発明生成物はすべての反応生
成物が完全に同一であるが、これに反して触媒水
素添加による石炭液化法により多量の水素を加え
た場合には、真空蒸留後、好ましくない残滓物
(おり)が残る(この残滓物は投入炭の約10〜30
重量%にあたる)。この場合、この残滓物を本発
明の混合組成物に利用できるということは真に好
都合である。というのは、残滓物の処理問題、即
ち廃棄、低温乾留、焼却或はガス化のいずれによ
つても将来環境問題の原因となるものがこれによ
つて解決されるからである。 フイツシヤー・トロープシユ合成法の場合、そ
のガス化段階(KDV)で生ずる前述の低温ター
ルは、そのC:H比が好都合であるので同様に本
発明に係る混合組成物に好適である。同じことが
前述のLR法による低温タールについてもいえ
る。しかしながら、いずれの場合も沸点350℃以
下の油成分は除去しておかねばならない。生成物
中に存在する固形成分は何ら問題とはならない。 例えば特別な可塑特性など特殊な必要性を満す
必要のある混合組成物の場合には、石炭液化生成
物から固形バラスト物質を分離する方が好ましい
場合もあるが、そのような場合には、例えば圧力
濾過などの公知手法によつて行なえばよい。 本発明に係る混合組成材から成型製品を製造す
るのは公知方法によればよい。一般には混合物を
250℃以下の温度でよく混練し、次いで通常は押
出成型機又は射出成型機による。 実施例 実施例において使用した熱可塑性合成樹脂は次
のものである。 ・ 低圧ポリエチレン(PE)…密度0.955g/
cm3、結晶融解範囲127〜131℃ ・ エチレン・ビニルアセテート(EVA)…ビ
ニルアセテート含量約24〜28%、メルトインデ
ツクス約5 熱可塑性エラストマーとしては次のものを用い
た。 ・ エチレン・プロピレン共重合体ゴム
(EPM)…密度0.86、ムーニー粘度 約85、重
合体粗強度 約13MPa ・ ターポリマー成分としてジエンを有するエチ
レン・プロピレン・ターポリマーゴム
(EPDM)…シーケンス型、密度 約0.86、ム
ーニー粘度 約85、ポリマー粗強度約13MPa 充填材としては次の工業用白亜(IK)を用い
た。 CaCO3 98.5〜98.7% 密度 2.7 平均粒径 1〜3μ (シヤンパーニユ白亜) 常圧下350℃以上で沸騰する石炭液化生成物は
次の方法で得た。 ポツト・ブローシユ法と同様の方法により、粒
度200μm以下に微粉砕したガス用長炎炭2Kg
と、溶媒(アントラセン油)3と、触媒(コバ
ルト・モリブデン)20gとの混合物を容積10の
圧力釜に充填し、分子状水素を該圧力釜に300気
圧に圧入し、次いで該圧力釜を撹拌しつつ420℃
まで加熱した。2時間の反応時間後この圧力釜を
冷却し生じた反応混合物を取り出した。溶媒等の
低沸点成分を蒸留装置により温度300℃、圧力30
ミリバールで分離し、常圧下350℃以上の沸点を
有する石炭液化生成物を得た(ポツト・ブローシ
ユ法生成物、以下PBPという)。 第二の生成物は、前述の方法で得た抽出物を圧
力釜から取り出した後、該抽出物を圧力濾過装置
により温度240℃、圧力4〜8気圧でミネラルや
触媒等の不溶性石炭成分から分離することによつ
て得た。この生成物(以下、PBP(F)で示す)は、
低沸点成分を前述の蒸留分離した後得たものであ
る。 本発明に係るその他のいくつかの石炭液化生成
物は、ベルギウス・ピエール法と同様の方法によ
つても得られた。即ち、ガス用長炎炭を粒径100
μ以下に微粉化した後、これを水素添加過程自体
で得られた添加油と長炎炭4部に対し添加油6部
の割合で混和し、この混合物を触媒(Fe2O3)と
共に水素添加反応器内で圧力300気圧、温度475℃
により、約5%の分子状水素を加えて水素添加し
た。水素添加反応器内では、ガス、種々の沸点の
石炭油、蒸留不能の有機成分、ミネラル、及び触
媒の混合物が生成する。この混合物は、分離器に
より、重油、アスフアルト、不溶性石炭、ミネラ
ル及び触媒より成る底層生成物と、比較的沸騰し
易い油成分及びガスより成る上層生成物とに分離
される。底層生成物は、真空蒸留装置により、圧
力約35ミリバール、温度200〜300℃で蒸留油と分
離する。かくして得られた残留物が常圧下350℃
以上で沸騰する石炭液化生成物を構成するのであ
る。圧力35ミリバール、温度200℃で真空蒸留し
て得られた生成物を以下ベルギウス・ピエール法
生成物1と称し、BPP1で表す。又、圧力35ミリ
バール、温度300℃で真空蒸留して得られた生成
物は以下ベルギウス・ピエール法生成物2と称
し、BPP2で表す。これら両生成物から一部を温
度250℃、圧力2〜8気圧で濾過したところ、不
溶性石炭成分、ミネラル成分及び触媒が分離され
た。これらの本発明に係る生成物を以下、BPB1
(F)及びBPB2(F)で夫々示す。 低温タールとして、圧力ガス化装置(以下
KDVPで示す)及び低温乾留装置(以下LRPで示
す)から得られた2種の生成物を用いた。KDVP
による試験標本は固形成分15%を含有し、軟化点
95℃のタールであり、LRPによる試験標本は固形
成分約15%を含有し、軟化点85℃のタールであ
る。この両生成物から沸点350℃以下の油成分を
分留した。 上述の諸実施例における混合組成物はいずれも
温度150〜250℃にて同様に強制混合機又は強制混
練機にかけて混和した後好ましくは約180℃の温
度で板状にプレス成型した。このようにして得た
板材からドイツ工業規格53455(試験標本No.4)
に定める引張り強さ用試験標本を打抜いた。ドイ
ツ工業規格に規定する試験要領に基づいて、温度
23℃並びに50℃における各引張り強さを単位N/
mm2で、又伸び率を%で求めた。これらの値は、実
施例で使用した試験標本の組成と共に別表に示
す。この別表には、更に比較試験標本(第13番目
に示す)の結果も示し、本発明に係る混合組成物
と公知のそれとの差異を明らかにしてある。この
比較試験標本としては、ドイツ特許第1948526号
明細書に示された実施例に基づく混合組成物を用
意して使用した。 この別表から、本発明による混合組成物から得
た試験標本が、従来技術のものと比較してすぐれ
ていることは明白である。 本発明による混合組成物から作成した成型製品
は、熱風を用いて溶着可能であり、著しい局部応
力や荷重及び紫外線照射にも耐え、且あらゆる気
象条件にも耐えうるものである。更に難燃性であ
るので、屋根材として用いられるほか、例えばシ
ート状にしたものを貯水槽のライニングに使用し
たり、塵埃処理場やトンネル工事用にも利用でき
る。又、本発明の混合組成物は、射出成型部品と
したり、壁面、各種容器等の保
インとその共重合体、場合によつては熱可塑性を
有するエラストマーと、炭素質物質と、場合によ
つては慣用的な充填材を加えて成る混合組成物に
関する。 この種の混合組成物は、主として建設、架設分
野におけるシール用或は保護用として、例えば防
水用シート、パイプシール、パツキング、シール
部材等に、或は、容器類、配管材、電線等の保護
層とかコーテイング等に用いられるものである。 上記の使用領域について、合成樹脂材のみから
なるもの、或いはタールを基材とするものの他
に、数多くの混合組成物が提供されているが、そ
れらはいづれも合成樹脂成分としてエチレン共重
合体を、炭素質物質として特定のビチユーメンを
含み、更に場合によつては慣用的な充填材を加え
て成るのが一般である。ところでこの種の混合組
成物の開発が進み、合成樹脂素材に関しては著し
く効果のすぐれたものが提供されるに至つたが、
炭素質物質としてのビチユーメンの使用の基盤は
だんだん制約を受けるようになつてきている。と
いうのは特有の組成値を有するごく限られた産地
のビチユーメンを使用しなければ、所望の品質の
製品を得られないことが判明したからである。 米国特許第3249567号明細書には、石油から得
た約5〜95重量%の芳香族アスフアルトと、共重
合体の総重量に対して10〜40重量%のアルキルエ
ステルを含むエチレン共重合体約5〜95重量%と
を含む混合組成物が開示されている。この混合物
質から得た試験片の引張り強さは最高約4.5N/
mm2であり、破断時の伸び率は約900%である。 ドイツ特許第2441203号公報には、エチレン共
重合体とビチユーメンより成る成型混合物が開示
されており、そのビチユーメンは油出ビチユーメ
ンか沈澱ビチユーメン、或はその両者であり、ド
イツ工業規格1995による針入度は25℃で10以下で
ある。この混合組成物から得た試験片では、引張
り強さは最高8N/mm2、伸び率は最高1100%であ
る。 更に、ドイツ特許第1948526号明細書に開示さ
れているものは、エチレン共重合体含有のビチユ
ーメン系シーリング材で、ポリエチレン・アクリ
ル酸エステル共重合体と少量のビチユーメンとの
混合物約45〜50重量%と、高圧ポリエチレン約10
〜15重量%と、粒度30μ以下でその不燃性成分含
有比が30重量%以下の無煙炭微粉約40重量%とよ
り成る。その引張り強さ及び伸び率は、処理方法
如何即ち流し込み成形か押圧し成形かによつて異
なるが、引張り強さは2〜5N/mm2、伸び率300〜
1000%である。 上記の公知物質で作つた成型物は、温度が50℃
にもなると早くもその強度と伸び率が急激に低下
する欠点があり、例えば屋根材として用いた場合
著しく結果が思わしくない。更に、ビチユーメン
の原料としての基盤は益々制約されており、且原
油の不足からビチユーメンの価格も高くなつてき
ている。結局、原油の処理も硫黄や不純物の含有
量が高くなると異なり、従つてビチユーメンの品
質も一定せず、本発明分野における問題の上記混
合組成物にも悪影響を及ぼしているのが実情であ
る。 本発明の目的は、上記混合組成物の原料選択範
囲を少くとも製品の品質を低下させることなく拡
大し、更に高温時における安定性を改良すること
である。この目的は、本発明に基づいて、炭素質
原料として石炭液化によつて得た常圧下の沸点
350℃以上の生成物を用いることにより達成しう
る。 本発明の実施例によれば: a 石炭液化により得られる生成物のバラスト物
質と慣用的充填材との量は、混合組成物全体の
40重量%以下であり、 b 熱可塑性エラストマーの割合は混合組成物全
体の25重量%以下であり、 c 熱可塑性物質として使用するエチレン・ビニ
ルアセテート共重合体中のビニルアセテート含
量は共重合体に対して1〜70重量%であり、 d 石炭液化によつて得られた常圧下350℃以上
で沸騰する生成物は固形バラスト物質から遊離
して得たものである。 石炭液化を行うには種々の方法がある。通常
は、約100〜700気圧の高圧下、約400〜500℃で通
常触媒の存在下に石炭液化を行つている。通常粒
度200μm以下の微粉炭は、油と混ぜ合せて用い
ている。液化生成物の組成に応じて、量に多少の
差はあるが水素をガス状のまま或は水素を放出す
る油の形態で加える。水素の添加量が多ければ多
いほど、得られる液化生成物の沸点は低くなる。
とはいつても得られる生成物の範囲内には、通常
メタンに始まり軽質油から重質油へと順次沸点の
高くなる各種の炭化水素並びに不溶性石炭成分と
ミネラル(灰分)が含まれる。周知の石炭液化法
としては、例えばベルギウス・ピエール法
(Bergius―Pier法)ポツト・ブローシユ法(Pott
―Broche法)、IG急速水素添加法、又は溶媒精製
炭(SRC)法がある。 更に別の石炭液化法としてフイツシヤー・トロ
ープシユ合成法(Fischer―Tropsch法)があ
り、この方法は第一段階で先ず投入炭からCOと
H2から成る合成ガスを生成し、次いで第二段階
でこれを液状生成物とするものである。この方法
では、液状生成物としていわわゆる重タールも石
炭ガス化(Kohle―Druck―Vergasung=KDV)
の間に生じる。このタールは、ガス化反応器内で
温度約500〜700℃で生成され、ガスから分離され
る。 更に、石炭液化の別の変形法によれば、無煙炭
又は褐炭を最初から温度約500〜700℃で低温乾留
することができ(ルルギー・ルールガス法=LR
法)、生じた硫黄含有生成物に次の水素添加段階
において容易に水素添加して油を得ることができ
る。 ところで、驚くべきことに、上述の諸方法のい
ずれかによる石炭液化方法により得られた生成物
であつて常圧下350℃以上で沸騰するものは、頭
初で述べた混合組成物用炭素物質としてきわめて
すぐれた適性を有しており、諸炭素質物質を用い
れば、混合組成物の高温時における機械的性質も
改善されることが判明した。更にこのことは、ほ
とんどのビチユーメンと比較してC:H比が高い
他の炭素質物質(石炭液化により得られた本発明
に係る生成物も同様にC:H比が高い)について
は、それらを前述の混合組成物に用いれば、その
特性を改善するどころか却つて劣化を招く(脆性
が増す)ことが知られているだけに正に驚くべき
ことである。更に特に注目すべきは、石炭成分の
うち固形のバラスト物質即ちイナーチニツト
(inertinite)のような液化不能の石炭成分や、未
処理炭中のミネラル成分や、場合によつては触媒
なども混入したまま利用でき、しかもそれらが前
記混合組成物の強度増加に著しく好結果をもたら
すという点である。而して、従来は焼却したり廃
棄していた残留物について、全く新しい利用分野
が発見されたわけである。 本発明による混合組成物の個々の成分は、互い
に何らの制約も受けずに混和しうるものである
が、添加成分の効果を明確に確認するには、本発
明に係る石炭液化生成物と混合すべくポリオレフ
イン及びその共重合体から選択された熱可塑性合
成樹脂及び場合によつては熱可塑性エラストマー
の含有量を最低3重量%とすべきである。しかし
ながら、大ていの場合熱可塑性合成樹脂及び場合
によつては熱可塑性エラストマーの含有率は30〜
90重量%が適当である。というのは合成樹脂材の
含有率の低い混合組成物で作つた成型製品は引張
り強度及び破断時の伸び率が低下し、一方合成樹
脂材の含有率が高すぎると、合成樹脂材のみの混
合物から成るものと比較してごく僅かしか有利で
なく、且その溶着性は却つて劣るからである。 石炭液化生成物に混合する熱可塑性合成樹脂及
び場合によつては熱可塑性エラストマーは、加熱
により塑性変形するので、その出発材料として切
れ端や残り物或いは使用済の物を用い、これを再
生し成型しうるのみならず、強度、伸び率、熱風
による溶着性並びにその他の好ましい諸特性を発
揮せしめることができる。 熱可塑性合成樹脂としてのポリオレフイン及び
その共重合体の例を挙げれば、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート
共重合体などである。エチレンビニルアセテート
共重合体を用いる場合には、ビニルアセテートの
含有量は1〜70%の範囲とするべきことが判明し
ている。ビニルアセテートの含有量が高すぎると
成型品の強度が弱すぎて使いものにならないので
ある。熱可塑性エラストマーのうち特に適当なも
のはエチレン・プロピレンゴム(以下EPMと略
称する)及びエチレン・プロピレン・ターポリマ
ーゴム(以下ターポリマーとしてジエンを用いた
場合をEPDMと略称する)である。この熱可塑性
エラストマーの比率は全重量に対してせいぜい25
重量%とするのが好適であることが判明してい
る。これ以上比率を高くするとゴムの性質が優勢
になりすぎて溶着性は損われる。 常圧下の沸点350℃以上の石炭液化生成物中の
固形バラスト物質即ち不溶性石炭成分、ミネラ
ル、及び場合によつては触媒の比率に応じて、慣
用的充填材、例えば黒鉛、媒煙、無煙炭粉塵、白
亜、無機物粉、木粉等を添加してもよい。しかし
ながら本発明の混合組成物においては、前記固形
バラスト物質と慣用的充填材との合計が40重量%
以上とならないようにするのが好都合であること
が判明している。 要するに、本発明の混合組成物は、常圧下の沸
点350℃以下の石炭液化成分をその生成物からほ
とんど除去すれば、所望の特性値を有することが
判明したのであり、このことは正に驚くべきこと
である。低沸点成分が存在すると、そのような混
合組成物で作られた成型品はにじみ出る油のため
べとつく。石炭液化方法の相違により、低沸点油
及び軽質炭化水素の含有率は変る。即ち、前述し
た如く、抽出法による石炭液化(水素添加量少)
によつて得られる本発明生成物はすべての反応生
成物が完全に同一であるが、これに反して触媒水
素添加による石炭液化法により多量の水素を加え
た場合には、真空蒸留後、好ましくない残滓物
(おり)が残る(この残滓物は投入炭の約10〜30
重量%にあたる)。この場合、この残滓物を本発
明の混合組成物に利用できるということは真に好
都合である。というのは、残滓物の処理問題、即
ち廃棄、低温乾留、焼却或はガス化のいずれによ
つても将来環境問題の原因となるものがこれによ
つて解決されるからである。 フイツシヤー・トロープシユ合成法の場合、そ
のガス化段階(KDV)で生ずる前述の低温ター
ルは、そのC:H比が好都合であるので同様に本
発明に係る混合組成物に好適である。同じことが
前述のLR法による低温タールについてもいえ
る。しかしながら、いずれの場合も沸点350℃以
下の油成分は除去しておかねばならない。生成物
中に存在する固形成分は何ら問題とはならない。 例えば特別な可塑特性など特殊な必要性を満す
必要のある混合組成物の場合には、石炭液化生成
物から固形バラスト物質を分離する方が好ましい
場合もあるが、そのような場合には、例えば圧力
濾過などの公知手法によつて行なえばよい。 本発明に係る混合組成材から成型製品を製造す
るのは公知方法によればよい。一般には混合物を
250℃以下の温度でよく混練し、次いで通常は押
出成型機又は射出成型機による。 実施例 実施例において使用した熱可塑性合成樹脂は次
のものである。 ・ 低圧ポリエチレン(PE)…密度0.955g/
cm3、結晶融解範囲127〜131℃ ・ エチレン・ビニルアセテート(EVA)…ビ
ニルアセテート含量約24〜28%、メルトインデ
ツクス約5 熱可塑性エラストマーとしては次のものを用い
た。 ・ エチレン・プロピレン共重合体ゴム
(EPM)…密度0.86、ムーニー粘度 約85、重
合体粗強度 約13MPa ・ ターポリマー成分としてジエンを有するエチ
レン・プロピレン・ターポリマーゴム
(EPDM)…シーケンス型、密度 約0.86、ム
ーニー粘度 約85、ポリマー粗強度約13MPa 充填材としては次の工業用白亜(IK)を用い
た。 CaCO3 98.5〜98.7% 密度 2.7 平均粒径 1〜3μ (シヤンパーニユ白亜) 常圧下350℃以上で沸騰する石炭液化生成物は
次の方法で得た。 ポツト・ブローシユ法と同様の方法により、粒
度200μm以下に微粉砕したガス用長炎炭2Kg
と、溶媒(アントラセン油)3と、触媒(コバ
ルト・モリブデン)20gとの混合物を容積10の
圧力釜に充填し、分子状水素を該圧力釜に300気
圧に圧入し、次いで該圧力釜を撹拌しつつ420℃
まで加熱した。2時間の反応時間後この圧力釜を
冷却し生じた反応混合物を取り出した。溶媒等の
低沸点成分を蒸留装置により温度300℃、圧力30
ミリバールで分離し、常圧下350℃以上の沸点を
有する石炭液化生成物を得た(ポツト・ブローシ
ユ法生成物、以下PBPという)。 第二の生成物は、前述の方法で得た抽出物を圧
力釜から取り出した後、該抽出物を圧力濾過装置
により温度240℃、圧力4〜8気圧でミネラルや
触媒等の不溶性石炭成分から分離することによつ
て得た。この生成物(以下、PBP(F)で示す)は、
低沸点成分を前述の蒸留分離した後得たものであ
る。 本発明に係るその他のいくつかの石炭液化生成
物は、ベルギウス・ピエール法と同様の方法によ
つても得られた。即ち、ガス用長炎炭を粒径100
μ以下に微粉化した後、これを水素添加過程自体
で得られた添加油と長炎炭4部に対し添加油6部
の割合で混和し、この混合物を触媒(Fe2O3)と
共に水素添加反応器内で圧力300気圧、温度475℃
により、約5%の分子状水素を加えて水素添加し
た。水素添加反応器内では、ガス、種々の沸点の
石炭油、蒸留不能の有機成分、ミネラル、及び触
媒の混合物が生成する。この混合物は、分離器に
より、重油、アスフアルト、不溶性石炭、ミネラ
ル及び触媒より成る底層生成物と、比較的沸騰し
易い油成分及びガスより成る上層生成物とに分離
される。底層生成物は、真空蒸留装置により、圧
力約35ミリバール、温度200〜300℃で蒸留油と分
離する。かくして得られた残留物が常圧下350℃
以上で沸騰する石炭液化生成物を構成するのであ
る。圧力35ミリバール、温度200℃で真空蒸留し
て得られた生成物を以下ベルギウス・ピエール法
生成物1と称し、BPP1で表す。又、圧力35ミリ
バール、温度300℃で真空蒸留して得られた生成
物は以下ベルギウス・ピエール法生成物2と称
し、BPP2で表す。これら両生成物から一部を温
度250℃、圧力2〜8気圧で濾過したところ、不
溶性石炭成分、ミネラル成分及び触媒が分離され
た。これらの本発明に係る生成物を以下、BPB1
(F)及びBPB2(F)で夫々示す。 低温タールとして、圧力ガス化装置(以下
KDVPで示す)及び低温乾留装置(以下LRPで示
す)から得られた2種の生成物を用いた。KDVP
による試験標本は固形成分15%を含有し、軟化点
95℃のタールであり、LRPによる試験標本は固形
成分約15%を含有し、軟化点85℃のタールであ
る。この両生成物から沸点350℃以下の油成分を
分留した。 上述の諸実施例における混合組成物はいずれも
温度150〜250℃にて同様に強制混合機又は強制混
練機にかけて混和した後好ましくは約180℃の温
度で板状にプレス成型した。このようにして得た
板材からドイツ工業規格53455(試験標本No.4)
に定める引張り強さ用試験標本を打抜いた。ドイ
ツ工業規格に規定する試験要領に基づいて、温度
23℃並びに50℃における各引張り強さを単位N/
mm2で、又伸び率を%で求めた。これらの値は、実
施例で使用した試験標本の組成と共に別表に示
す。この別表には、更に比較試験標本(第13番目
に示す)の結果も示し、本発明に係る混合組成物
と公知のそれとの差異を明らかにしてある。この
比較試験標本としては、ドイツ特許第1948526号
明細書に示された実施例に基づく混合組成物を用
意して使用した。 この別表から、本発明による混合組成物から得
た試験標本が、従来技術のものと比較してすぐれ
ていることは明白である。 本発明による混合組成物から作成した成型製品
は、熱風を用いて溶着可能であり、著しい局部応
力や荷重及び紫外線照射にも耐え、且あらゆる気
象条件にも耐えうるものである。更に難燃性であ
るので、屋根材として用いられるほか、例えばシ
ート状にしたものを貯水槽のライニングに使用し
たり、塵埃処理場やトンネル工事用にも利用でき
る。又、本発明の混合組成物は、射出成型部品と
したり、壁面、各種容器等の保
【表】
【表】
護被覆としても利用しうるものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリオレフイン及びその共重合体から選択さ
れた熱可塑性合成樹脂と、石炭液化によつて得ら
れる常圧下350℃以上で沸騰する炭素質物質とを
含む混合組成物。 2 熱可塑性合成樹脂がエチレン・ビニルアセテ
ート共重合体であり、該共重合体中のビニルアセ
テート含有率が重合体に対して1乃至70重量%で
ある特許請求の範囲第1項に記載の混合組成物。 3 熱可塑性特性を有するエラストマーをさらに
含む特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の混
合組成物。 4 熱可塑性特性を有するエラストマーの含有率
を混合組成物全体の25重量%以下とした特許請求
の範囲第3項に記載の混合組成物。 5 さらに公知充填材を含む特許請求の範囲第1
項乃至第4項のいずれかに記載の混合組成物。 6 石炭液化により得たバラスト物質と公知充填
材との合計が混合組成物全体の40重量%以下であ
る特許請求の範囲第5項に記載の混合組成物。 7 固形バラスト物質を分離した石炭液化生成物
を用いる特許請求の範囲第1項乃至第5項のいず
れかに記載の混合組成物。
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