JPS6240293B2 - - Google Patents
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- JPS6240293B2 JPS6240293B2 JP10956881A JP10956881A JPS6240293B2 JP S6240293 B2 JPS6240293 B2 JP S6240293B2 JP 10956881 A JP10956881 A JP 10956881A JP 10956881 A JP10956881 A JP 10956881A JP S6240293 B2 JPS6240293 B2 JP S6240293B2
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明はプラスチツク、塗料などの着色に好適
で、透明な黄色ないし赤色の色調を与える顔料用
微細酸化鉄粉末の製造法に関する。 従来プラスチツク、塗料、ゴムなどに黄色ない
し赤色の色調を与える顔料として、いわゆる透明
酸化鉄顔料と称するFeO(OH)またはFe2O3・
xH2Oの化学式で示される酸化鉄微粉末が知られ
ているが、これらの酸化鉄微粉末は長軸が200〜
600nm、短軸が20〜100nm程度でかつ粒度分布
が広いため、透明性は不十分でしかも合成操作が
複雑で再現性に乏しく、色相にバラツキを生ずる
などの欠点があり、従つて実用的な顔料としては
不満足なものであつた。 酸化鉄顔料に高い透明性を付与するためには、
酸化鉄粉末の平均粒径を可視光線の波長(400n
m)以下可及的に微小にすればよいことが当然に
予想されるが、従来工業的に得られた酸化鉄微粉
末は長軸200〜600nm、短軸25〜100nm程度が限
度で、これ以下の粒径の酸化鉄微粉末を再現性よ
く製造する技術はなお未解決の課題であつた。 たとえば、特公昭43−11661号公報記載の「透
明な酸化第二鉄水加物の製造方法」には、硫酸第
一鉄水溶液にヘキサメタリン酸ナトリウムを添加
し、空気とアンモニアを供給して生成する水酸化
第一鉄懸濁液から酸化第二鉄水加物の結晶核を生
成させ、これを析出成長させて幅25〜100nm、
長さ250〜600nmの茶色ないし黄色の酸化第二鉄
水加物を製造する方法及びヘキサメタリン酸ナト
リウムの添加量を加減することによつて、結晶粒
度を上記の範囲でコントロールする方法が開示さ
れている。 また、特公昭55−40533号公報記載の「酸化鉄
の製造方法」には、Na及びKの水酸化物及び炭
酸塩の水溶液に、PH12以上かつ液温20〜35℃に保
ちつつ、硫酸第一鉄水溶液を加え、水酸化第一鉄
を生成せしめ、該水性混合物に酸素含有気体を通
気して、該水酸化第一鉄の15〜40%の部分を直径
6〜18nm、長さ40〜80nmのFe2O3・xH2Oの種
に変化させ、該種を直径20nm、長さ200nm程度
の水和した酸化第二鉄に成長させる製造方法が開
示されている。 上記のいずれの方法においても、最終的に得ら
れる酸化鉄粒子の粒径は長軸200〜600nm、短軸
20〜100nmにまで成長することが避けられず、
長軸を100nm以下で粒成長を停止させることは
至難であつた。 上記特公昭55−40533号公報には、上述したよ
うに、長さ40〜80nmのFe2O3・xH2Oの種が得ら
れることが示されてはいるが、その割合は出発原
料の15〜40%に過ぎず、またこのような微粒子の
沈殿を粒子同志の凝集を防ぎながら水から分離す
る方法は開示されていない。なお、新実験化学講
座8「無機化合物の合成」において、一次粒子
が5nm程度の超微粒の非晶質の水酸化第二鉄の
製造法が示されているが、このものは凝集が著し
く、プラスチツク、塗料などのビヒクル中に一次
粒子の粒径を保つて分散させることが不可能で顔
料用には適しない。 一般に、水溶液中の水酸化鉄の沈殿は該水溶液
中では微細な状態であつても、別、乾燥、加熱
等の工程を経る際に粒成長や凝集、焼結が起るこ
とを避けることができず、しかもこの傾向は微細
な沈殿ほど著しい。 本発明者らは上記の従来技術の問題点を解決
し、分散性のすぐれた顔料用微細酸化鉄粉末を提
供すべく種々検討を重ねた結果、沈殿生成条件と
空気酸化条件と凝集防止条件とを組み合わせるこ
とによつて、分散性のよい粒径が長軸100nm以
下でかつ短軸40nm以下の微細酸化鉄粉末の製造
法を確立し、このような長軸と短軸とを有する微
細酸化鉄粉末は凝集することなくビヒクル中によ
く分散し透明酸化鉄顔料用として好適であること
を見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明
の要旨とするところは次の通りである。 (1) 第一鉄塩に対して2倍モル以上の炭酸アルカ
リを含む水溶液に第一鉄塩1モル当り2〜10g
のメタリン酸塩を溶解させ、次いで該水溶液
に、液温を50℃を超えない範囲に保ちつつ、最
終含水酸化鉄沈殿量が液量1当りFeとして
約7〜28gとなるような濃度の第一鉄塩水溶液
を添加して第一鉄沈殿を生成させる沈殿生成工
程と該生成した第一鉄沈殿を含む懸濁液に、液
温を50℃を超えない範囲に保ちつつ、Fe1モル
当り毎分1〜4の空気を通気し、含水酸化鉄
沈殿を生成させる湿式酸化工程と該生成した含
水酸化鉄沈殿を含む懸濁液に該含水酸化鉄沈殿
中のFe重量の0.1〜2.5重量%のノニオン系界面
活性剤を添加したのち、該含水酸化鉄沈殿を
別、洗浄、乾燥、粉砕して黄色の微細酸化鉄粉
末を得る凝集防止工程とよりなることを特徴と
する顔料用微細酸化鉄粉末の製造法。 本発明はさらに、上記の顔料用微細酸化鉄粉
末の製造法で得られた黄色の微細酸化鉄粉末を
250〜500℃の温度範囲で加熱するという加熱脱
水工程に付すことによつて、赤色の微細酸化鉄
粉末とすることができる。 このように、本発明方法により製造された顔
料用微細酸化鉄粉末は黄色ないし赤色で粒径は
いずれも長軸50〜100nm、短軸20〜40nmであ
つて、ビヒクル中に凝集することなくよく分散
し透明酸化鉄顔料用としてきわめて好適であ
る。この黄色の微細酸化鉄粉末の製造法は、上
記のように、沈殿生成工程と湿式酸化工程と凝
集防止工程との組合せよりなるものであり、ま
た赤色の微細酸化鉄粉末の製造法は上記3工程
にさらに加熱脱水工程を加えた組合せよりなる
ものである。 次に、本発明にこれらの工程について詳述す
る。 (1) 沈殿生成工程 この工程で用いられるアルカリ水溶液は炭酸
アルカリ水溶液であることが必要である。炭酸
アルカリとしては炭酸ソーダが好適である。炭
酸ソーダの代りに水酸化ナトリウムまたは水酸
化ナトリウムを混合した炭酸ソーダ水溶液を使
用すると、目的としないマグネタイトが副生し
やすくなるのみならず、最終的に得られる微細
酸化鉄粉末の長軸対短軸の比、いわゆる針状比
率が極端に大きくなり、顔料として使用したと
き、配向性に基づく色むらの問題をも生ずるこ
とがある。この炭酸ソーダの使用量は第一鉄塩
に対して2倍モル以上が必要である。炭酸ソー
ダの使用量が2倍モル未満では上記同様の問題
を生ずる傾向が見られる。 生成される第二鉄沈殿としては微細な沈殿で
あることが要求されるので、第一鉄イオンの希
薄な状態で沈殿を生成させること、すなわち、
メタリン酸塩を溶解した炭酸ソーダ溶液に第一
鉄塩水溶液を添加することが必要であり、逆の
添加では所要の均一粒度の微細沈殿は得られな
い。 炭酸ソーダ溶液に溶解したメタリン酸は第一
鉄沈殿の表面に何らかの作用をして該沈殿の粒
成長を抑制するものと推定されるので、沈殿生
成時にメタリン酸塩が希薄にすぎると効果が小
さいため、所要量のメタリン酸をあらかじめ炭
酸ソーダ溶液に溶解させておくことが必要であ
る。 メタリン酸塩添加量としてはヘキサメタリン
酸ソーダの場合は第一鉄塩1モル当り少なくと
も2gは必要で添加量は多いほど沈殿は微細に
なるが、第一鉄塩1モル当り10gの添加で効果
は飽和する傾向が観察されるので、添加量は第
一鉄塩1モル当り2〜10gの範囲である。 一方、第一鉄塩としては硫酸第一鉄、塩化第
一鉄、硝酸第一鉄が使用されるが、硫酸第一鉄
が好適である。その添加量は生成する沈殿の量
が増すに従つて粒子が粗大化するので、最終含
水酸化鉄沈殿量が液量1当りFeとして0.5モ
ル(約28g)を越えないようにすることが必要
であり、また該沈殿量を減ずることによる粒度
の調整も可能であるが、液量1当りFeとし
て0.125モル(約7g)程度で粒度微細化の効
果は飽和する。さらに、この工程では液温が50
℃を超えると、マグネタイトが副生し混入する
ため、50℃を超えないように液温をコントロー
ルしなければならない。 (2) 湿式酸化工程 この工程は前工程で得られた第一鉄沈殿に空
気を吹込んで湿式酸化し含水酸化鉄とする工程
である。空気の吹込み速度が生成含水酸化鉄の
粒度に影響し、吹込み速度の大なる程含水酸化
鉄の粒度は小さくなる傾向にある。そのため、
目的の粒度以下に保つためには、Fe1モル当り
少なくとも毎分1以上の速度で吹込む必要が
あり、吹込み速度が4を超えると効果に差が
なくなる。 上記沈殿生成工程および本工程において、硫
酸第一鉄から含水酸化鉄沈殿を生成せしめる反
応は次の通りである。 2FeSO4+2Na2CO3+1/2O2+H2O →2FeO(OH)+2Na2SO4+2CO2 この工程においても、液温が50℃を越える
と、マグネタイトが副生し混入するため、50℃
を超えないように液温をコントロールする必要
がある。 (3) 凝集防止工程 この工程では前工程で得られた含水酸化鉄沈
殿を含む懸濁液にノニオン系界面活性剤を添加
した後、常法に従つて該沈殿を別、洗浄、乾
燥、粉砕すると、X線回折像でα−FeO
(OH)に一致する黄色の微細酸化鉄粉末が得
られる。この場合、懸濁液中の沈殿粒子が微細
なほど、沈殿から水を除去する間の粒子同志の
凝集が著しいが、上記のようにノニオン系界面
活性剤を添加することにより、はじめて沈殿粒
子同志の凝集をほとんど起こさずに乾燥温度70
〜120℃で付着水を除去することが可能とな
り、通常の粉砕工程を経て得られた黄色の微細
酸化鉄粉末は粒径が長軸50〜100nm、短軸20
〜40nmで、塗料、プラスチツクなどのビヒク
ル中に良好に分散して透明な黄色の色調を与え
る。上記ノニオン系界面活性剤は沈殿粒子の凝
集防止剤として作用するもので、ポリエチレン
グライコール系(構造式は
で、透明な黄色ないし赤色の色調を与える顔料用
微細酸化鉄粉末の製造法に関する。 従来プラスチツク、塗料、ゴムなどに黄色ない
し赤色の色調を与える顔料として、いわゆる透明
酸化鉄顔料と称するFeO(OH)またはFe2O3・
xH2Oの化学式で示される酸化鉄微粉末が知られ
ているが、これらの酸化鉄微粉末は長軸が200〜
600nm、短軸が20〜100nm程度でかつ粒度分布
が広いため、透明性は不十分でしかも合成操作が
複雑で再現性に乏しく、色相にバラツキを生ずる
などの欠点があり、従つて実用的な顔料としては
不満足なものであつた。 酸化鉄顔料に高い透明性を付与するためには、
酸化鉄粉末の平均粒径を可視光線の波長(400n
m)以下可及的に微小にすればよいことが当然に
予想されるが、従来工業的に得られた酸化鉄微粉
末は長軸200〜600nm、短軸25〜100nm程度が限
度で、これ以下の粒径の酸化鉄微粉末を再現性よ
く製造する技術はなお未解決の課題であつた。 たとえば、特公昭43−11661号公報記載の「透
明な酸化第二鉄水加物の製造方法」には、硫酸第
一鉄水溶液にヘキサメタリン酸ナトリウムを添加
し、空気とアンモニアを供給して生成する水酸化
第一鉄懸濁液から酸化第二鉄水加物の結晶核を生
成させ、これを析出成長させて幅25〜100nm、
長さ250〜600nmの茶色ないし黄色の酸化第二鉄
水加物を製造する方法及びヘキサメタリン酸ナト
リウムの添加量を加減することによつて、結晶粒
度を上記の範囲でコントロールする方法が開示さ
れている。 また、特公昭55−40533号公報記載の「酸化鉄
の製造方法」には、Na及びKの水酸化物及び炭
酸塩の水溶液に、PH12以上かつ液温20〜35℃に保
ちつつ、硫酸第一鉄水溶液を加え、水酸化第一鉄
を生成せしめ、該水性混合物に酸素含有気体を通
気して、該水酸化第一鉄の15〜40%の部分を直径
6〜18nm、長さ40〜80nmのFe2O3・xH2Oの種
に変化させ、該種を直径20nm、長さ200nm程度
の水和した酸化第二鉄に成長させる製造方法が開
示されている。 上記のいずれの方法においても、最終的に得ら
れる酸化鉄粒子の粒径は長軸200〜600nm、短軸
20〜100nmにまで成長することが避けられず、
長軸を100nm以下で粒成長を停止させることは
至難であつた。 上記特公昭55−40533号公報には、上述したよ
うに、長さ40〜80nmのFe2O3・xH2Oの種が得ら
れることが示されてはいるが、その割合は出発原
料の15〜40%に過ぎず、またこのような微粒子の
沈殿を粒子同志の凝集を防ぎながら水から分離す
る方法は開示されていない。なお、新実験化学講
座8「無機化合物の合成」において、一次粒子
が5nm程度の超微粒の非晶質の水酸化第二鉄の
製造法が示されているが、このものは凝集が著し
く、プラスチツク、塗料などのビヒクル中に一次
粒子の粒径を保つて分散させることが不可能で顔
料用には適しない。 一般に、水溶液中の水酸化鉄の沈殿は該水溶液
中では微細な状態であつても、別、乾燥、加熱
等の工程を経る際に粒成長や凝集、焼結が起るこ
とを避けることができず、しかもこの傾向は微細
な沈殿ほど著しい。 本発明者らは上記の従来技術の問題点を解決
し、分散性のすぐれた顔料用微細酸化鉄粉末を提
供すべく種々検討を重ねた結果、沈殿生成条件と
空気酸化条件と凝集防止条件とを組み合わせるこ
とによつて、分散性のよい粒径が長軸100nm以
下でかつ短軸40nm以下の微細酸化鉄粉末の製造
法を確立し、このような長軸と短軸とを有する微
細酸化鉄粉末は凝集することなくビヒクル中によ
く分散し透明酸化鉄顔料用として好適であること
を見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明
の要旨とするところは次の通りである。 (1) 第一鉄塩に対して2倍モル以上の炭酸アルカ
リを含む水溶液に第一鉄塩1モル当り2〜10g
のメタリン酸塩を溶解させ、次いで該水溶液
に、液温を50℃を超えない範囲に保ちつつ、最
終含水酸化鉄沈殿量が液量1当りFeとして
約7〜28gとなるような濃度の第一鉄塩水溶液
を添加して第一鉄沈殿を生成させる沈殿生成工
程と該生成した第一鉄沈殿を含む懸濁液に、液
温を50℃を超えない範囲に保ちつつ、Fe1モル
当り毎分1〜4の空気を通気し、含水酸化鉄
沈殿を生成させる湿式酸化工程と該生成した含
水酸化鉄沈殿を含む懸濁液に該含水酸化鉄沈殿
中のFe重量の0.1〜2.5重量%のノニオン系界面
活性剤を添加したのち、該含水酸化鉄沈殿を
別、洗浄、乾燥、粉砕して黄色の微細酸化鉄粉
末を得る凝集防止工程とよりなることを特徴と
する顔料用微細酸化鉄粉末の製造法。 本発明はさらに、上記の顔料用微細酸化鉄粉
末の製造法で得られた黄色の微細酸化鉄粉末を
250〜500℃の温度範囲で加熱するという加熱脱
水工程に付すことによつて、赤色の微細酸化鉄
粉末とすることができる。 このように、本発明方法により製造された顔
料用微細酸化鉄粉末は黄色ないし赤色で粒径は
いずれも長軸50〜100nm、短軸20〜40nmであ
つて、ビヒクル中に凝集することなくよく分散
し透明酸化鉄顔料用としてきわめて好適であ
る。この黄色の微細酸化鉄粉末の製造法は、上
記のように、沈殿生成工程と湿式酸化工程と凝
集防止工程との組合せよりなるものであり、ま
た赤色の微細酸化鉄粉末の製造法は上記3工程
にさらに加熱脱水工程を加えた組合せよりなる
ものである。 次に、本発明にこれらの工程について詳述す
る。 (1) 沈殿生成工程 この工程で用いられるアルカリ水溶液は炭酸
アルカリ水溶液であることが必要である。炭酸
アルカリとしては炭酸ソーダが好適である。炭
酸ソーダの代りに水酸化ナトリウムまたは水酸
化ナトリウムを混合した炭酸ソーダ水溶液を使
用すると、目的としないマグネタイトが副生し
やすくなるのみならず、最終的に得られる微細
酸化鉄粉末の長軸対短軸の比、いわゆる針状比
率が極端に大きくなり、顔料として使用したと
き、配向性に基づく色むらの問題をも生ずるこ
とがある。この炭酸ソーダの使用量は第一鉄塩
に対して2倍モル以上が必要である。炭酸ソー
ダの使用量が2倍モル未満では上記同様の問題
を生ずる傾向が見られる。 生成される第二鉄沈殿としては微細な沈殿で
あることが要求されるので、第一鉄イオンの希
薄な状態で沈殿を生成させること、すなわち、
メタリン酸塩を溶解した炭酸ソーダ溶液に第一
鉄塩水溶液を添加することが必要であり、逆の
添加では所要の均一粒度の微細沈殿は得られな
い。 炭酸ソーダ溶液に溶解したメタリン酸は第一
鉄沈殿の表面に何らかの作用をして該沈殿の粒
成長を抑制するものと推定されるので、沈殿生
成時にメタリン酸塩が希薄にすぎると効果が小
さいため、所要量のメタリン酸をあらかじめ炭
酸ソーダ溶液に溶解させておくことが必要であ
る。 メタリン酸塩添加量としてはヘキサメタリン
酸ソーダの場合は第一鉄塩1モル当り少なくと
も2gは必要で添加量は多いほど沈殿は微細に
なるが、第一鉄塩1モル当り10gの添加で効果
は飽和する傾向が観察されるので、添加量は第
一鉄塩1モル当り2〜10gの範囲である。 一方、第一鉄塩としては硫酸第一鉄、塩化第
一鉄、硝酸第一鉄が使用されるが、硫酸第一鉄
が好適である。その添加量は生成する沈殿の量
が増すに従つて粒子が粗大化するので、最終含
水酸化鉄沈殿量が液量1当りFeとして0.5モ
ル(約28g)を越えないようにすることが必要
であり、また該沈殿量を減ずることによる粒度
の調整も可能であるが、液量1当りFeとし
て0.125モル(約7g)程度で粒度微細化の効
果は飽和する。さらに、この工程では液温が50
℃を超えると、マグネタイトが副生し混入する
ため、50℃を超えないように液温をコントロー
ルしなければならない。 (2) 湿式酸化工程 この工程は前工程で得られた第一鉄沈殿に空
気を吹込んで湿式酸化し含水酸化鉄とする工程
である。空気の吹込み速度が生成含水酸化鉄の
粒度に影響し、吹込み速度の大なる程含水酸化
鉄の粒度は小さくなる傾向にある。そのため、
目的の粒度以下に保つためには、Fe1モル当り
少なくとも毎分1以上の速度で吹込む必要が
あり、吹込み速度が4を超えると効果に差が
なくなる。 上記沈殿生成工程および本工程において、硫
酸第一鉄から含水酸化鉄沈殿を生成せしめる反
応は次の通りである。 2FeSO4+2Na2CO3+1/2O2+H2O →2FeO(OH)+2Na2SO4+2CO2 この工程においても、液温が50℃を越える
と、マグネタイトが副生し混入するため、50℃
を超えないように液温をコントロールする必要
がある。 (3) 凝集防止工程 この工程では前工程で得られた含水酸化鉄沈
殿を含む懸濁液にノニオン系界面活性剤を添加
した後、常法に従つて該沈殿を別、洗浄、乾
燥、粉砕すると、X線回折像でα−FeO
(OH)に一致する黄色の微細酸化鉄粉末が得
られる。この場合、懸濁液中の沈殿粒子が微細
なほど、沈殿から水を除去する間の粒子同志の
凝集が著しいが、上記のようにノニオン系界面
活性剤を添加することにより、はじめて沈殿粒
子同志の凝集をほとんど起こさずに乾燥温度70
〜120℃で付着水を除去することが可能とな
り、通常の粉砕工程を経て得られた黄色の微細
酸化鉄粉末は粒径が長軸50〜100nm、短軸20
〜40nmで、塗料、プラスチツクなどのビヒク
ル中に良好に分散して透明な黄色の色調を与え
る。上記ノニオン系界面活性剤は沈殿粒子の凝
集防止剤として作用するもので、ポリエチレン
グライコール系(構造式は
【式】)
のものが好適で、その添加量は含水酸化鉄沈殿
中のFe重量の0.1〜2.5重量%の範囲である。添
加量が0.1重量%未満では添加の効果が得られ
ず、また2.5重量%を超えると、効果の向上は
もはや観察されず、経済的に不利である。 (4) 加熱脱水工程 この工程では前工程で得られた黄色の微細酸
化鉄粉末を250〜500℃の温度範囲で加熱脱水
し、次いで常法により粉砕して赤色の微細酸化
鉄粉末が得られる。この赤色微細酸化粉末は粒
径が長軸50〜100nm、短軸20〜40nmで、塗
料、プラスチツクなどのビヒクル中に分散させ
ると、よく分散して透明性にすぐれたバラツキ
のない色調を与える。上記のノニオン系界面活
性剤を添加しない場合は加熱脱水時の粒子間の
凝集、焼結が著しく、得られた赤色酸化鉄粉末
は塗料、プラスチツクなどのビヒクル中に分散
し難くなり、透明性にも劣る。 上記黄色微細酸化鉄粉末の加熱脱水温度は
250〜500℃の範囲であり、加熱脱水温度が500
℃を超えると、一次粒子の成長や粒子間の凝集
が著しく、また250℃未満では安定な色調を得
るのに長時間を要する。 本発明の上記の各工程は操作において簡単で
あり、かつ所要顔料用微細酸化鉄粉末の大量生
産を可能とするものであり、その工業的価値は
大きい。 次に、本発明を実施例によつてさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例に限定されるものでない。 実施例 1 ヘキサメタリン酸ソーダ10gを溶解した
0.5mol/の炭酸ソーダ水溶液10を撹拌しなが
ら、0.25mol/の硫酸第一鉄水溶液10を添加
し、次いで45℃に昇温したのち、空気を10/
minで60分間吹込んで黄色の沈殿物を得た。この
懸濁液にノニオン系表面活性剤(日産化学製ニツ
サンノニオン04)1.4gを添加してから、該沈殿
を別、洗浄、乾燥、粉砕して黄色の微細酸化鉄
粉末を得た。この微細酸化鉄粉末を粉末X線回折
法で調べたところ、含水酸化鉄α−FeO(OH)
であり、電子顕微鏡で調べたところ、長軸50n
m、短軸20nmの粒状の微細粒子であつた。 この微細酸化鉄粉末のアクリル樹脂ワニスで塗
料化したところ、良好な分散を示し、黄色で透明
性がすぐれた塗膜が得られた。 実施例 2 実施例1で得られた黄色の微細酸化鉄粉末を
500℃で30分間加熱脱水することにより、実施例
1の場合と同じ大きさの粒子からなる赤色の微細
酸化鉄粉末α−Fe2O3を得た。このα−Fe2O3を
塗料化したところ、分散性が良好であり、赤色で
透明性がすぐれた塗膜が得られた。 実施例 3 ヘキサメタリン酸ソーダ20gを溶解した
6mol/の炭酸ソーダ水溶液10を撹拌しなが
ら、1mol/の硫酸第一鉄水溶液10を添加
し、次いで45℃に昇温したのち、空気を10/
minで3時間吹込んで黄色の沈殿を得た。この懸
濁液にノニオン系界面活性剤(ニツサン ノニオ
ン04およびニツサン ノニオンL4各7g)を添
加したのち、この沈殿物を別、洗浄、乾燥、粉
砕し、次いで350℃で1時間加熱脱水して赤色の
α−Fe2O3粉末を得た。この赤色の粉末は長軸
100nm、短軸40nmからなる米粒状の微細粒子で
あり、同量のステアリン酸亜鉛とともにPET樹
脂に混合し、射出成型したところ、透明性がすぐ
れた着色樹脂片が得られた。 比較例 1 ヘキサメタリン酸ソーダを無添加とした以外は
実施例3と同じ条件で操作して得た赤色のα−
Fe2O3は長軸250nm、短軸50nmであつた。 このα−Fe2O3をPS樹脂に同量のステアリン酸
亜鉛とともに混合し、射出成型したところ、実施
例3で得られた粉末の場合より透明性においては
るかに劣る着色樹脂片が得られた。 比較例 2 ノニオン系界面活性剤を無添加とした以外は実
施例3と同じ条件で操作したところ、加熱脱水後
の粉末は二次粒子の凝集が著しく、実施例3と同
一条件では分散不良で塗料化ができなかつた。 比較例 3 0.25mol/の炭酸ソーダ水溶液5と
0.25mol/のカセイソーダ水溶液5の混合ア
ルカリを使用した以外は実施例1と同じ条件で操
作したところ、得られた粉末はα−Fe2O3・
xH2Oでなく、黒色のFe3O4粉末であつた。
中のFe重量の0.1〜2.5重量%の範囲である。添
加量が0.1重量%未満では添加の効果が得られ
ず、また2.5重量%を超えると、効果の向上は
もはや観察されず、経済的に不利である。 (4) 加熱脱水工程 この工程では前工程で得られた黄色の微細酸
化鉄粉末を250〜500℃の温度範囲で加熱脱水
し、次いで常法により粉砕して赤色の微細酸化
鉄粉末が得られる。この赤色微細酸化粉末は粒
径が長軸50〜100nm、短軸20〜40nmで、塗
料、プラスチツクなどのビヒクル中に分散させ
ると、よく分散して透明性にすぐれたバラツキ
のない色調を与える。上記のノニオン系界面活
性剤を添加しない場合は加熱脱水時の粒子間の
凝集、焼結が著しく、得られた赤色酸化鉄粉末
は塗料、プラスチツクなどのビヒクル中に分散
し難くなり、透明性にも劣る。 上記黄色微細酸化鉄粉末の加熱脱水温度は
250〜500℃の範囲であり、加熱脱水温度が500
℃を超えると、一次粒子の成長や粒子間の凝集
が著しく、また250℃未満では安定な色調を得
るのに長時間を要する。 本発明の上記の各工程は操作において簡単で
あり、かつ所要顔料用微細酸化鉄粉末の大量生
産を可能とするものであり、その工業的価値は
大きい。 次に、本発明を実施例によつてさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例に限定されるものでない。 実施例 1 ヘキサメタリン酸ソーダ10gを溶解した
0.5mol/の炭酸ソーダ水溶液10を撹拌しなが
ら、0.25mol/の硫酸第一鉄水溶液10を添加
し、次いで45℃に昇温したのち、空気を10/
minで60分間吹込んで黄色の沈殿物を得た。この
懸濁液にノニオン系表面活性剤(日産化学製ニツ
サンノニオン04)1.4gを添加してから、該沈殿
を別、洗浄、乾燥、粉砕して黄色の微細酸化鉄
粉末を得た。この微細酸化鉄粉末を粉末X線回折
法で調べたところ、含水酸化鉄α−FeO(OH)
であり、電子顕微鏡で調べたところ、長軸50n
m、短軸20nmの粒状の微細粒子であつた。 この微細酸化鉄粉末のアクリル樹脂ワニスで塗
料化したところ、良好な分散を示し、黄色で透明
性がすぐれた塗膜が得られた。 実施例 2 実施例1で得られた黄色の微細酸化鉄粉末を
500℃で30分間加熱脱水することにより、実施例
1の場合と同じ大きさの粒子からなる赤色の微細
酸化鉄粉末α−Fe2O3を得た。このα−Fe2O3を
塗料化したところ、分散性が良好であり、赤色で
透明性がすぐれた塗膜が得られた。 実施例 3 ヘキサメタリン酸ソーダ20gを溶解した
6mol/の炭酸ソーダ水溶液10を撹拌しなが
ら、1mol/の硫酸第一鉄水溶液10を添加
し、次いで45℃に昇温したのち、空気を10/
minで3時間吹込んで黄色の沈殿を得た。この懸
濁液にノニオン系界面活性剤(ニツサン ノニオ
ン04およびニツサン ノニオンL4各7g)を添
加したのち、この沈殿物を別、洗浄、乾燥、粉
砕し、次いで350℃で1時間加熱脱水して赤色の
α−Fe2O3粉末を得た。この赤色の粉末は長軸
100nm、短軸40nmからなる米粒状の微細粒子で
あり、同量のステアリン酸亜鉛とともにPET樹
脂に混合し、射出成型したところ、透明性がすぐ
れた着色樹脂片が得られた。 比較例 1 ヘキサメタリン酸ソーダを無添加とした以外は
実施例3と同じ条件で操作して得た赤色のα−
Fe2O3は長軸250nm、短軸50nmであつた。 このα−Fe2O3をPS樹脂に同量のステアリン酸
亜鉛とともに混合し、射出成型したところ、実施
例3で得られた粉末の場合より透明性においては
るかに劣る着色樹脂片が得られた。 比較例 2 ノニオン系界面活性剤を無添加とした以外は実
施例3と同じ条件で操作したところ、加熱脱水後
の粉末は二次粒子の凝集が著しく、実施例3と同
一条件では分散不良で塗料化ができなかつた。 比較例 3 0.25mol/の炭酸ソーダ水溶液5と
0.25mol/のカセイソーダ水溶液5の混合ア
ルカリを使用した以外は実施例1と同じ条件で操
作したところ、得られた粉末はα−Fe2O3・
xH2Oでなく、黒色のFe3O4粉末であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 第一鉄塩に対して2倍モル以上の炭酸アルカ
リを含む水溶液に第一鉄塩1モル当り2〜10gの
メタリン酸塩を溶解させ、次いで該水溶液に、液
温を50℃を超えない範囲に保ちつつ、最終含水酸
化鉄沈殿量が液量1当りFeとして約7〜28g
となるような濃度の第一鉄塩水溶液を添加して第
一鉄沈殿を生成させる沈殿生成工程と該生成した
第一鉄沈殿を含む懸濁液に、液温を50℃を超えな
い範囲に保ちつつ、Fe1モル当り毎分1〜4の
空気を通気し、含水酸化鉄沈殿を生成させる湿式
酸化工程と該生成した含水酸化鉄沈殿を含む懸濁
液に該含水酸化鉄沈殿中のFe重量の0.1〜2.5重量
%のノニオン系界面活性剤を添加したのち、該含
水酸化鉄沈殿を別、洗浄、乾燥、粉砕して黄色
の微細酸化鉄粉末を得る凝集防止工程とよりなる
ことを特徴とする顔料用微細酸化鉄粉末の製造
法。 2 第一鉄塩に対して2倍モル以上の炭酸アルカ
リを含む水溶液に第一鉄塩1モル当り2〜10gの
メタリン酸塩を溶解させ、次いで該水溶液に、液
温を50℃を超えない範囲に保ちつつ、最終含水酸
化鉄沈殿量が液量1当りFeとして約7〜28g
となるような濃度の第一鉄塩水溶液を添加して第
一鉄沈殿を生成させる沈殿生成工程と該生成した
第一鉄沈殿を含む懸濁液に、液温を50℃を超えな
い範囲に保ちつつ、Fe1モル当り毎分1〜4の
空気を通気し、含水酸化鉄沈殿を生成させる湿式
酸化工程と該生成した含水酸化鉄沈殿を含む懸濁
液に該含水酸化鉄沈殿中のFe重量の0.1〜2.5重量
%のノニオン系界面活性剤を添加したのち、該含
水酸化鉄沈殿を別、洗浄、乾燥、粉砕して黄色
の微細酸化鉄粉末を得る凝集防止工程と該黄色の
微細酸化鉄粉末を250〜500℃の温度範囲で加熱し
た赤色の微細酸化鉄粉末とする加熱脱水工程とよ
りなることを特徴とする顔料用微細酸化鉄粉末の
製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10956881A JPS5815038A (ja) | 1981-07-14 | 1981-07-14 | 顔料用微細酸化鉄粉末の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10956881A JPS5815038A (ja) | 1981-07-14 | 1981-07-14 | 顔料用微細酸化鉄粉末の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5815038A JPS5815038A (ja) | 1983-01-28 |
| JPS6240293B2 true JPS6240293B2 (ja) | 1987-08-27 |
Family
ID=14513536
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10956881A Granted JPS5815038A (ja) | 1981-07-14 | 1981-07-14 | 顔料用微細酸化鉄粉末の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5815038A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61141616A (ja) * | 1984-12-11 | 1986-06-28 | Ishihara Sangyo Kaisha Ltd | 導電性二酸化チタン微粉末及びその製造方法 |
| AU2006202780A1 (en) * | 2005-07-27 | 2007-02-15 | Lanxess Deutschland Gmbh | Pigment/auxiliary combination having improved colour properties |
-
1981
- 1981-07-14 JP JP10956881A patent/JPS5815038A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5815038A (ja) | 1983-01-28 |
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