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JPS6256136B2 - - Google Patents
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JPS6256136B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6256136B2
JPS6256136B2 JP54142152A JP14215279A JPS6256136B2 JP S6256136 B2 JPS6256136 B2 JP S6256136B2 JP 54142152 A JP54142152 A JP 54142152A JP 14215279 A JP14215279 A JP 14215279A JP S6256136 B2 JPS6256136 B2 JP S6256136B2
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JP
Japan
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antitumor
antibody
tumor
substance
antibodies
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Application number
JP54142152A
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English (en)
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JPS5665828A (en
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Chikao Yoshikumi
Takami Fujii
Masahiko Fujii
Kenichi Matsunaga
Yoshiharu Oguchi
Koichi Niimura
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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Priority to US06/103,474 priority patent/US4315851A/en
Priority to SE7910483A priority patent/SE7910483L/xx
Priority to PH23447A priority patent/PH16902A/en
Priority to FR797932054A priority patent/FR2445149B1/fr
Priority to GB7944494A priority patent/GB2038836B/en
Priority to CH11501/79A priority patent/CH655010A5/de
Priority to DE2952690A priority patent/DE2952690C2/de
Priority to IT28464/79A priority patent/IT1127324B/it
Publication of JPS5665828A publication Critical patent/JPS5665828A/ja
Priority to US06/321,486 priority patent/US4401592A/en
Priority to SE8406511A priority patent/SE8406511D0/xx
Priority to SE8406510A priority patent/SE8406510L/xx
Publication of JPS6256136B2 publication Critical patent/JPS6256136B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規抗腫瘍剤に関し、更に詳しく
は、腫瘍抗原に対する抗体をアフイニテイクロマ
トグラフイーにより精製したものに抗腫瘍性アル
キル化剤又はアミノ基又はカルボキシル基を導入
した抗腫瘍性アルキル化剤をアミド結合させた物
質を有効成分として含有する抗腫瘍剤に関する。 本発明者はさきにマイトマイシンC、塩酸ドキ
ソルビシン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、
アクチノマイシンおよびザルコマイシンのごとき
抗生物質の抗腫瘍剤を腫瘍抗体に結合してなる物
質を有効成分とする抗腫瘍剤を発明した(特願昭
53−161388参照)。 しかし、上記抗生物質系の抗腫瘍剤は主として
微生物により生産される物質であつて構造が複雑
であるため、これを腫瘍抗体と結合させて抗腫瘍
性物質を製造するうえで最適のものとは言えな
い。 本発明者は更に研究した結果、クロラムブチ
ル、メルフアラン、、ACNU、ウラムスチン、シ
クロホスフアミドのごときアルキル化剤系の物質
が腫瘍抗体と結合させて抗腫瘍性物質を製造する
のに適している事を見いだし本発明をなすに至つ
た。本発明は、細胞毒性の高い上掲の抗腫瘍性ア
ルキル化剤を、極めて穏和な条件下で腫瘍抗原に
対する抗体とアミド結合(−NHCO−)によつて
結合させた新規な物質を有効成分とする抗腫瘍剤
に係るものであつて、抗腫瘍効果にすぐれながら
細胞毒性は、出発物質の1つである上記抗腫瘍性
アルキル化剤にくらべて格段に低い抗腫瘍剤を提
供することを目的とする。 さらに、本発明は腫瘍抗原に対する抗体自身の
精製手段およびかかる精製抗体をアミノ基又はカ
ルボキシル基を有する上記の抗腫瘍性アルキル化
剤及びアミノ基又は、カルボキシル基を導入した
上記の抗腫瘍性アルキル化剤にアミド結合(−
NHCO−)によつて結合させることからなる上記
の物質を有効成分とする抗腫瘍剤を製造する方法
を提供することを目的とする。 近年、種々の抗腫瘍剤が広く使用されており、
或る程度の効果をあげている。これらの抗腫瘍剤
としてクロラムブチル、メルフアラン、ACNU、
ウラムスチン、シクロホスフアミドのごときアル
キル化剤も使用されているが、これらの物質はそ
れ自体何れも高い細胞毒性を有していて、投与し
た時に白血球減少、脱毛、胃腸障害等の副作用を
呈することが知られており、その為にこれら薬剤
の使用に限度のあるのが実情である。 また、従来からある種の腫瘍抗原に対する抗体
を製造または単離してこれをその腫瘍の治療に用
いる試みがなされているが、望ましい抗腫瘍効果
は得られていない。さらに、最近腫瘍抗体に抗腫
瘍剤を化学的に結合させて得られる新規な物質に
よる抗腫瘍効果を期待することが提案されている
が、上記物質を得るための化学反応の条件が過酷
すぎるために十分な成果は得られていない。また
これらの実験で用いられる抗体は、免疫グロブリ
ン画分までの精製しか行なわれていないので、一
般の免疫グロブリンを含有していて、真の意味で
は、腫瘍抗体とは認め難い。そして抗体が一般の
免疫グロブリンの為に、上記物質を投与された生
体に正常組織の障害や全身痙攣または、硬直など
のアナフイラキシーシヨツクの生ずる事が多い。
本発明は、動物に接種した腫瘍の抗原に対する抗
体を含む抗血清を採取し、この中の免疫グロブリ
ン画分を分取し、これを更に、特異な手段で精製
することによつて、より純粋な腫瘍抗体を先ず、
単離し、これを抗腫瘍性アルキル化剤と結合させ
ることにより、穏和な反応条件下で製造でき、か
つ上述のごときアナフイラキシーシヨツクを生じ
ない抗腫瘍剤を提供し得るものである。 以下本発明を詳しく説明する。 本発明の有効成分である物質は、抗体および抗
腫瘍性アルキル化剤の両者に元来存在しているア
ミノ基又はカルボキシル基を穏和な反応条件下に
反応せしめるが、或は上記アルキル化剤にさらに
アミノ基又はカルボキシル基を導入したものを抗
体と反応させることにより得られる。 本物質の製造に用いる抗腫瘍性アルキル化剤と
してはクロラムブチル、メルフアラン、ACNU、
ウラムスチンならびにシクロホスフアミドが好ま
しい。 なお、これらのアルキル化剤の名称は一般名で
あつて、構造式は次のとおりである。 クロラムブチル: メルフアラン: ACNU: ウラムスチン: シクロホスフアミド: また、本物質の出発物質の1つである抗体とし
ては治療を目的とする腫瘍の抗体が用いられる。
腫瘍としてはザルコーマ180、左藤肺癌、吉田肉
腫、エーリツヒ癌、L−1210白血病、急性リンパ
性白血病、骨髄癌、慢性リンパ性白血病、悪性リ
ンパ腫、卵巣癌、乳癌、肉腫、白血病、癌腫など
の各種の腫瘍があげられる。 本発明で用いる抗体の製造は日本免疫学会総会
記録第6巻198頁(1976年)記載の方法により、
又はDauphin、M.J.らの方法〔J.Immunol.113
948(1974)〕に準じて行なう。前者はフロイント
のコンブリートアジユバンド(Complete
Ajuvant)を用い先ず腫瘍細胞を動物に皮下注射
することによつて、これを免疫し、更に続けて腫
瘍細胞を静脈内に注射することにより追加免疫し
てこれから抗体を得る方法であり、後者は、腫瘍
抗原を動物の腹腔内に3〜4回反復投与して、動
物を免疫して、これから抗体を得る方法である。 なお、本発明で用いる抗体は同種抗体、異種抗
体のいずれでもよいが、同種抗体が好ましい。 このようにして得た抗体は、アフイニテイクロ
マトグラフイーにおけるカラムの充填剤に治療の
目的の腫瘍抗原を先ずブロムシアンを用いて結合
せしめておいて、これをカラムに充填し、カラム
に免疫グロブリン画分まで精製した抗体の溶液を
流入させる。かくてカラム中で、抗原と抗体とを
結合させた後に、特殊な溶剤をカラムに流入して
抗原・抗体結合を解かして、抗体のみを溶出さ
せ、更に、これを透析して精製抗体水溶液を得
る。即ち、かくて得られた抗体は、従来の免疫グ
ロブリン画分よりも、更に純度の高い抗腫瘍免疫
グロブリンである。 一般に抗体の精製には、硫安塩析とDEAEセル
ロースカラムによるイオン交換クロマトグラフイ
ーを使つて、抗血清から分画を得る方法がしばし
ば用いられる。本発明では、これに加えて、アフ
イニテイクロマトグラフイーを用いて腫瘍細胞に
対する特異的抗体のみを選択的に得る為の特異的
精製操作を行なつた。 アフイニテイクロマトグラフイーは、酵素と基
質、抗体と抗原などのような生体物質相互間に働
く特異的親和力を利用し、一方の生体物質を使つ
て他方を選択的に分離するという原理にもとづく
ものである。 本発明で用いられるアフイニテイクロマトグラ
フイーには、(1)腫瘍細胞から抽出した抗原をセフ
アロース(Shepharose)のごとき担体に(ブロ
ムシアンを用いて)共有結合させ、これをカラム
に充填し、抗体溶液を通して、抗体を抗原に結合
させ、更に十分量の溶媒を流して結合しなかつた
抗体を洗い去つた後、PHのより低い緩衝溶液を流
し入れて、抗体・抗原の結合を解いて、分離した
抗体を溶出させる方法、(2)カラムを用いず、抗原
を結合させた担体と抗体溶液を混合して抗体を抗
原に結合させ、担体粒子を洗浄して結合しなかつ
た抗体を除いた後、抗体を溶離させる方法、およ
び(3)上記で抗原を結合させた担体の代りに、腫瘍
細胞自身を用いる方法を含むが本発明の実施例で
は上記(1)と(3)の方法を採用した。 従つて、アフイニテイクロマトグラフイーによ
つて精製された抗体は従来の免疫グロブリン画分
よりも遥に純度の高い抗腫瘍免疫グロブリン即ち
抗腫瘍抗体である。 このようにして得られた抗体を抗腫瘍性アルキ
ル化剤に結合させるには、アミノ基又はカルボキ
シル基を有する抗腫瘍性アルキル化剤もしくはア
ミノ基又はアミノ基を導入した抗腫瘍性アルキル
化剤と抗体とを水溶性溶媒中に溶解せしめ、これ
にカルボジイミドを触媒として加えて0〜50℃好
ましくは10〜40℃で、10分〜8時間好ましくは30
分〜5時間反応させて酢酸−酢酸ナトリウム緩衝
液などの添加で反応を停止させる。次にこの反応
液中の過剰な抗腫瘍性アルキル化剤、触媒および
上記反応停止液の成分ならびに塩類を除く為に透
析ゲル過ならびに限外過の何れかの操作を行
なうか又はこれらの操作を組み合せた操作を行な
う。 上記反応で触媒として用いるカルボジイミド
は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド、1−シクロヘキシル−3
−(2−モルホリノエチル)カルボジイミド又
は、ジシクロヘキシルカルボジイミドを含む。 抗腫瘍性アルキル化剤に必要によりアミノ基又
はカルボキシル基を導入するには、抗腫瘍剤をそ
のままあるいはNa、K、Agのごとき塩の形体に
して一般式X(CH2)nCOOH(式中XはCl又は
Brを示しnは1、2、又は3の整数を示す)も
しくは一般式HOl・NH2(CH2)nCOX(式中X
はCl又はBrを示し、nは1乃至3の整数を示
す)を有する化合物を水性溶媒、例えばメタノー
ル、水、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジ
オキサン中で0〜50℃好ましくは10〜40℃で10分
〜72時間反応させるとよい。ついで得られた反応
生成物から水、アルコール、クロロホルム、ジオ
キサン、等の溶媒を用い再結晶によりアルキル基
又はカルボキシル基が導入された抗腫瘍性アルキ
ル化剤誘導体が得られる。 なお、上記化合物としてはモノクロル酢酸が好
ましい。 本物質は抗体1分子に対して抗腫瘍性アルキル
化剤の1〜10分子が結合したものである。 本物質の哺乳動物に対する急性毒性はマウスを
用い100mg/Kgの静脈投与で調べたが1週間の観
察で死亡が認められなかつた。 したがつて、物質は毒性も低く各種の人癌に対
して有効である。例えば慢性リンパ性白血病、悪
性リンパ腫、骨髄癌、卵巣癌、乳癌、肉腫、白血
病、癌腫等に有効である。 本物質を抗腫瘍剤として用いる場合の製剤化方
法および投与の方法としては抗腫瘍剤に関する公
知の方法を適用し得る。投与方法としては経口、
注射または直腸投与があげられ投与形態としては
粉末、顆粒、錠剤または注射剤、座薬等のいずれ
であつてもよい。 特に注射による投与が好ましい。 注射薬の製剤には生理的食塩水、滅菌水リンゲ
ル液等の水溶性溶剤、非水性溶剤、等張化剤、無
痛化剤、溶解補助剤、安定剤、防腐剤、懸濁化
剤、緩衝剤、乳化剤等を任意に用い得る。 その一例を示すと、物質10mgとマンニトール50
mgを蒸留水に溶解して10mlとして常法で除菌した
後2ml宛を注射用小瓶に分注し、又はそのまま凍
結乾燥して注射剤とする。そして本剤は使用に際
し、生理的食塩水で稀釈して注射液とする。 本物質は製剤化中一般に0.01〜90%好ましくは
0.1〜60%含有することができる。 本物質の投与量は主として症状に左右されるが
成人1人1日当り0.01〜3000mg好ましくは0.1〜
500mgである。 なお、本発明によると、抗体の向腫瘍性と抗腫
瘍性ならびに抗腫瘍剤の抗腫瘍性は失われること
なく上記物質にそのまま保たれているので、本物
質は投与されると効率よく目的とする腫瘍部位に
到達し、抗腫瘍効果を発揮する。従つて本物質が
その成分として含有する抗腫瘍剤の重量を基準と
して考えるならば、同一の抗腫瘍剤そのものの投
与量の1/10〜1/20に相当する重量の抗腫瘍剤を成
分として含有する本物質の投与によつて同程度の
腫瘍増殖抑制が得られ、かつ成分として含有する
抗腫瘍剤による副作用は、同一の抗腫瘍剤そのも
のの投与の場合の1/10〜2/10にすぎないと期待さ
れる。これは本物質の成分それぞれの好ましい性
質の複合効果と云うことができる。 以下本発明を実施例によつて更に詳細に説明す
る。 実施例 1 1−1:アフイニテイクロマトグラフイ(3)を利用
した抗体の調製と精製 DONRYUラツトを用いて継代培養した吉田
肉腫細胞を生理的食塩水に懸濁させて、これに
マイトマイシンC(50μg/ml)を加えて30分
間37℃で処理した後、遠心分離によつて上清を
除き、細胞を0.85%の生理食塩水で3回洗滌し
た。かくして増殖能を失つた吉田肉腫細胞にフ
ロイント(Freund)のコンプリートアジユバ
ント(Complete Ajuvant)(FCAと略す)を
混合し、体重2.9Kgのウサギ足蹠の皮下に1匹
当り細胞108個の割合で注射し、2週間に同様
な方法で注射してウサギを免疫し、更に2週間
後同上の細胞108個をこのウサギの静脈に注射
した。1週間経過後に頚動脈にカニユーレを挿
入して全血を採取し、これより抗血清を分離し
て下記の精製を行つた。即ち、100mlの抗血清
に硫酸アンモニウムを飽和量の20〜30%添加し
て生ずる塩析画分を採取して、これを20mlの水
に再溶解し、この溶液をPH7.0の1mM燐酸塩
緩衝食塩水溶液(PBSと略す)に対して4℃、
72時間透析して脱塩した(この間、24時間毎に
透析外液の交換を行つた)。透析内液に食塩水
で3回洗浄した正常なDONRYUラツトの血球
を等量混合し、4℃で30分放置して吸収を行わ
しめた後、遠心分離して上清を得た。この吸収
操作を更に4回行つて、全部で5回の吸収操作
を加えた。かくて得られた抗体を精製前抗体と
云う(通称IgG)。次いで下記の方法で更に精
製を行つた。即ち上記吸収の済んだ上清に、吉
田肉腫細胞を等量混合し、4℃に30分放置して
吉田肉腫に対する抗体を吉田肉腫腫瘍細胞に結
合させた後、遠心離して上清を除き、沈澱にPH
3.0グリシン−塩酸緩衝液を加えて、抗体を遊
離せしめ、この混合物を遠心分離して、抗体を
含む上清を採取した。上清のPHを0.1M苛性ソ
ーダ水溶液で中性近くに調整した後、PBSに対
して4℃で24時間透析を行つた(8時間毎に透
析外液を交換した)。かくて行われたものがウ
サギの抗吉田田肉腫腫瘍免疫抗体の水溶液であ
る。 1−2:腫瘍細胞および正常細胞に対する障害性
試験(その1) 上記で得たウサギの抗吉田肉腫腫瘍免疫抗体
について補体(モルモツトの血清)存在下の細
胞障害試験を行つた。即ち上記抗体水溶液又は
これを10、100、および1000倍に稀釈したもの
と、吉田肉腫腫瘍細胞浮遊液或いは正常
DONRYUラツト脾細胞浮遊液(何れもイーグ
ル(Eagle)のMinimum Essential Medium
(以下MEMと略す)を溶媒として用い、細胞濃
度は5×106個×mlとした)とを100μ宛混合
し、室温で15分放置して抗体をそれぞれの細胞
に結合せしめた。その後モルモツトの血清をイ
ーグルのMEMで2倍に稀釈し(これを補体と
いう)この100μを、上記の混合液に加え、
37℃で30分培養し、遠心分離して、沈澱をイー
グルのMEMで一1回洗滌し、これにトリパン
ブルー液を加えて、顕微鏡下で上記それぞれの
細胞の死滅の程度を観察した。 その結果は下記の第1表に示すごとく、細胞
の死滅程度(細胞障害活性)を+、++、+++
の3段階に分けて表示する(死滅なしは一で示
す)と抗血清を上記の方法で精製した後に抗体
を取り出したものは、抗血清を精製することな
く抗体を取り出したものにくらべて吉田肉腫細
胞に対する毒性はあまり大きく異らないが、正
常のDONRYUラツト脾細胞に対する毒性は極
めて低く、これを殺すことはなかつた。即ち抗
血清の精製は目的にかなつていることがよく示
される。 【表】 なお、ここで正常細胞の代表として用いた
DONRYUラツトの脾細胞は、脾を摘出した
後、ピンセツトを用いてイーグルのMEM中で
これを細く砕き、200meshのステンレス網を通
過させ、1回MEMで洗滌し、トリス−(ヒドロ
キシルメチル)アミノメタン緩衝0.75%塩化ア
ンモニウム水溶液(PH7.4)3mlを加えて試料
中の赤血球を破壊し更にイーグルのMEMで3
回洗つて得たものである。 1−3:アフイニテイクロマトグラフイー(1)によ
る抗体の精製 腫瘍抗原を結合させたカラムを使用するアフ
イニテイクロマトグラフイを用いて下記に示す
ごとき精製を行つた。先ず抗原自身を下記によ
り精製した。即ちDONRYUラツトを用いて継
代培養した吉田肉腫腫瘍細胞を凍結乾燥し、こ
のもの30gに5mM燐酸カリウム緩衝液で緩衝
した3MKCl溶液(PH7.4)を加えて、抗原の抽
出を20時間行い、抽出液を65000Gで10分間遠
心分離して上清を採取し、更にこの上清を
180000Gで30分間遠心分離して上清を採取し、
蒸溜水に対して4℃で70時間透析した(この間
24時間毎に外液を交換)。透析後更に65000Gで
透析液を遠心分離して沈澱を除き、上清に硫酸
アンモニウムを加えて2Mの濃度にしてから、
65000Gで10分間遠心分離して沈澱を採取し
た。この沈澱を蒸溜水に溶解し、この溶液を蒸
溜水に対して72時間透析した(この間、24時間
毎に外液を交換した)。 かくして得た吉田肉腫腫瘍抗原を用いて、ア
フイニテイクロマトグラフイー用カラムを下記
のごとく作製した。 先ず、アガロースゲル(Seharose4B;
Pharmacia Japan Co Ltdの製品)を水で膨潤
させて20mlとし、これに、1g/mlのブロムシ
アン水溶液20mlを加えて、PHを11.0に保ちつつ
両者を8分間反応させてから反応物をガラス
斗で過し、沈澱を斗上で氷冷した蒸溜水、
次に氷冷した0.5M炭酸水素ナトリウム水溶液
で洗滌した後、直ちに0.1M炭酸水素ナトリウ
ム水溶液に懸濁させ、これに上述した精製抗原
水溶液を添加し、室温で1夜撹拌しながら反応
せしめた。生成物をガラス斗で過し、先づ
0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで蒸溜
水、最後に燦酸塩緩衝食塩水溶液(0.85%、PH
7.0)で洗滌した。 この洗滌した反応生成物を内径13mm高さ15cm
のガラス管に充填してアフイニテイクロマトグ
ラフイ用カラムとした。このカラムに前記1−
1の操作(ただし吉田肉腫腫瘍細胞との結合に
よる操作は省略)で作成した抗体溶液(IgG)
3mlを流入し、次いで5mM燦酸塩緩衝食塩水
溶液(0.85%、PH7.0)を、カラムの溶出液に
蛋白が検出されなくなる迄流し、次いで、50m
Mのグリシン−塩酸緩衝水溶液(PH4.0)を添
加した0.5M食塩水溶液をカラムに流して、溶
出する画分を採取し、これを直ちに炭酸水素ナ
トリウムで中性にして、燐酸緩衝食塩水溶液
(0.85%、PH7.0)に対して72時間透析した(24
時間毎に透析外液を交換した)。かくしてカラ
ムによるアフイニテイクロマトグラフイを用い
て精製した吉田肉腫腫瘍に対する精製抗体水溶
液を得た。 1−4:腫瘍細胞および正常細胞に対す障害性試
験(その2) 上記1−3で得た抗吉田肉腫腫瘍免疫抗体に
ついて1−2と同様な方法で細胞障害性試験を
行つた。結果は下記第2表に示す。 【表】 この結果は、アフイニテイクロマトグラフイ
ーによる抗体の精製によつて抗体の吉田肉腫細
胞への活性が格段に高まり、脾細胞に対する毒
性が低下したことを示すもので、アフイニテイ
クロマトグラフイーによる精製の優秀さを示し
ている。 1−5:抗吉田肉腫抗体と抗腫瘍性アルキル化剤
との結合 前記1−1および1−3で調製し各々の方法
で精製したウサギ抗吉田肉腫抗体とクロラムブ
チル、メルフアラン(フエニル アラニンマス
タード)、ACNU、ウラムスチン、シクロホス
フアミドの各々とを反応せしめて、アミド結合
によるそれぞれの化合物を合成した。 以下その合成例を述べる。 合成例(その1) 抗体とクロラムブチルとの結合反応 1−1で得た精製ウサギ抗吉田肉腫抗体を1ml
の水中に10.0mg含有する水溶液10ml中に40mgのク
ロラムブチルを加えて撹拌下に塩酸で液のPHを
4.75に調節しつつ、1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩
25.2mgを加えて40分反応を行なつた。次に酢酸−
酢酸ナトリウム緩衝液(PH4.75)20mlの添加で反
応を停止させた。 次いで反応液4℃で72時間、5の蒸溜水に対
して透析(この間、外液を3回交換した)した。
透析内液を濃縮した後にデキストリン誘導体
(Sephadex G−200フアルマシア ジヤパン社
製)を充填した直径3cm高さ65cmのカラムを通し
て反応液中の高分子量物質及び低分子量物質を完
全に分離した。 溶出液を超遠心分機にて40000g×60分遠心分
離した。 上清を−20℃で凍結乾燥して目的物質を得た。
この物質中のタンパク含量は、アルブミンを標準
とした−銅−フオリン法により、アルキル化活性
は、Epsteinの方法(Epstein J.Aval−Chem27
1423(1955)でそれぞれ測定した。 この結果抗体1mgに対してクロラムブチル10μ
g結合していることがわかつた。 合成例(その2) 抗体とメルフアランとの結合反応 1−1で得た精製ウサギ抗吉田肉腫抗体を1ml
の水中に10.0mg含有する水溶液10ml中に41.0mgの
メルフアランを加えて撹拌下に塩酸で液のPHを
4.75に調節しつつ、25.2mgの1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド
塩酸塩を加えて60分間反応させた後、これに酢酸
−酢酸ナトリウム緩衝液(PH4.75)20mlを添加し
て反応を停止させた。次いで反応液を4℃で72時
間5のPBSに対して透析(この間、外液を3回
交換した)した。透析内液を濃縮した後にデキス
トリン誘導体(Sephadex G−200、フアルマシ
ア ジヤパン社製)を充填した直径3cm高さ65cm
のカラムを通して反応液中の高分子量物質及び低
分子物質を完に分離した。 溶出液を超遠心分離機にて40000g×60分遠心
分離した上清を−20℃で凍結乾燥して目的物質を
得た。この物質では抗体1mgにメルフアランが10
μg結合していた。 合成例(その3) 抗体とウラムスチンとの結合反応 1−1で得た精製ウサギ抗吉田肉腫抗体を1ml
の水中に10mg含有する水溶液10ml中に40mgのウラ
ムスチンを加えて撹拌下に塩酸で液のPHを4.75に
調節しつつ1−エチル−3−(3ジメチルアミノ
プロピル)−カルボジイミド塩酸塩25.2mgを加え
て65分反応を行なつた。次に反応生成物に酢酸−
酢酸ナトリウム緩衝液(PH4.75)20mlを添加して
反応を停止させた。 次いで反応液を4℃で72時間、5の蒸溜水に
対して透析(この間、外液を3回交換した)し
た。透析内液を濃縮した後にデキストリン誘導体
(Sephadex G−200フアルマシア ジヤパン社
製)を充填した直径3.0cm高さ65cmのカラムを通
して反応液中の高分子量物質及び低分子量物質を
完全に分離した。 溶出液を超遠心分離機にて40000g×60分遠心
分離した。上清を−20℃で凍結乾燥した。 このようにして得られた物質では抗体1.0mgに
対しウラムスチンはほとんど結合していなかつ
た。そこでウラムスチンにモノクロル酢酸を反応
させてその結合性を高めた。次にその例を述べ
る。 500mgのウラムスチンと139mgのカリウムメトキ
サイドを10mlのメチルアルコールに溶解し、それ
に188mgのモノクロル酢酸を加えて60分室温で撹
拌した。反応終了後、減圧濃縮を行ない残渣とメ
チルアルコール、クロロホルムより再結晶を行な
い、215mg(収率35%)の結晶を得た。この結晶
の分析から、下記の構造を有するウラムススチン
誘導体であることを確認した。 【式】融点200゜付近で分 解 元素分析結果 C% H% N% 計算値 38.70 4.19 13.54 実験値 38.50 4.00 13.30 次に、上述のごとくして得られたウラムスチン
誘導体を本合成例でさきに述べた方法とまつたく
同じ手順で1−1で得た精製ウサギ抗吉田肉腫抗
体を反応させて目的物質を得た。 この物質は抗体1mgに対してウラムスチン誘導
体を10μg含有していた。 合成例(その4) 1−1による抗体とメルフアラン誘導体との反
応 メルフアラン−銀塩200mgを10mlのジメチルス
ルフオキシド(DMSO)に溶解分散させた。 次にモノクロル酢酸100mgを加え64時間光を遮
断して室温で撹拌した。沈澱を除き、80℃の湯上
でDMSO、モノクロール酢酸を減圧除去した。水
を加え低温に冷却することにより白色結晶が析出
した。次に析出物を減圧乾燥した。収率は40%で
あつた。 該メルフアラン誘導体を用い、合成例(その
2)に記載とまつたく同じ手順で1−1による抗
体との結合物質を得た。得られた物質中の抗体1
mgに対しメルフアラン誘導体の結合量は16μgで
あつた。 合成例(その5) 次に1−3で得た精製ウサギ抗吉田肉腫抗体を
用い、前述したと同様な手順で該抗体をクロラム
ブチル、メルフアラン、その誘導体(合成例(そ
の4)参照)ならびにウラムスチン誘導体(合成
例(その3)参照)とそれぞれ反応させた。 得られる各物質は前記合成例により得られた物
質と殆んど同様な結合物質であつた。 実施例 2 2−1:腫瘍細胞に対する抗体の調製と精製 DONRYUラツトを用いて継代培養し、マイ
トマイシンCにて増殖能をなくした腹水型吉田
肉腫細胞107個を1週間毎に4回一匹の
DONRYUラツトの腹腔内に接種し、4回目の
接種後、7日目にラツトを麻酔して開腹し腹部
大静脈から採血し、この血液から抗体を含む抗
血清を調製した。かくて100匹のラツトから70
mlの抗血清を得た。抗血清から抗体の採取およ
び抗体の精製は1−1に準じて行ない、ラツト
の血球による吸収までで停めた。 2−2:アフイニテイクロマトグラフイーによる
抗体の精製 DONRYUラツトを用いて継代培養した吉田
肉腫腫瘍細胞を凍結乾燥し、このもの30gに5
mM燐酸カリウム緩衝液で緩衝した3MKCl溶
液(PH7.4)を加えて抗原の抽出を20時間行な
つた。この抽出液を65000Gで10分間遠心分離
して上清を採取し、更にこの上清を180000Gで
30分遠心分離して上清を採取して、これを蒸溜
水に対し4℃で72時間透析した。(この間、24
時間毎に透析外液を交換した。)かくして得ら
れた吉田肉腫腫瘍抗原によるアフイニテイクロ
マトグラフイーは次のごとく行なつた。 先ず、アガロースゲル(Sepharose4B;
Pharmacia Japan Co、Ltd.の製品)を水で膨
潤させて20mlとし、これに1g/mlのプロムシ
アン水溶液20mlを加えて、PHを11.0に保ちつつ
両者を8分間反応させてから、反応物をガラス
斗で過し、沈澱を斗上で氷冷した蒸溜
水、次に氷冷した0.5M炭酸水素ナトリウム水
溶液で洗滌した後直ちに0.1M炭酸水素ナトリ
ウムに懸濁させ、これに上述した精製抗原水溶
液を添加し、室温で1夜撹拌しながら反応せし
めた。生成物をガラス斗で過し、先づ
0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで蒸留
水、最後に燦酸塩緩衝食塩水(0.85%PH7.0)
で洗滌した。この洗滌した反応生成物を内径13
mm高さ15cmのガラス管に充填してアフイニテイ
クロマトグラフイー用カラムとした。前記2−
1の操作で作つた抗血清(抗体を含む)溶液3
mlの上記のアフイニテイクロマトグラフイ用カ
ラムに流入し、次いで5mM燐酸塩、緩衝食塩
水溶液(0.85%PH7.0)を、カラムの溶出液に
蛋白が検出されなくなるまで流した。次に50m
Mグリシン−塩酸緩衝水溶液(PH4.0)を添加
した0.5M食塩水溶液をカラムに流して溶出す
る画分を採取した。これを直ちに炭酸水素ナト
リウムで中性にして燐酸塩緩衝食塩水溶液
(0.85%PH7.0)に対して72時間透析した。24時
間毎に透析外液を交換した。)かくしてアフイ
ニテイクロマトグラフイーを用いて精製した吉
田肉腫腫瘍細胞に対する抗体水溶液を得た。 2−3:腫瘍細胞および正常細胞に対する障害性
試験 上記2−2で得たラツトの抗吉田肉腫腫瘍免
疫抗体について実施例1と同様な方法で細胞障
害性試験を行なつた。結果は下記第3表に示
す。 【表】 第3表でもわかるように前述と同様アフイニ
テイクロマトグラフイーによつて吉田肉腫細胞
への活性は格段に増大している。 2−4:ラツト抗吉田肉腫抗体と抗腫瘍剤との結
合 2−1および2−2で得たラツト抗吉田肉腫
抗体とクロラムブチルとを前記1−5で述べた
方法とまつたく同様の方法で結合せしめて両者
をアミド基で結合した化合物を得た。同様の方
法を用いてメルフアラン、メルフアラン誘導
体、ウラムスチン誘導体のそれぞれと抗体とを
アミド結合によつて結合した物質を得た。 これらの物質は何れも前記1−5で得た対応
化合物と殆ど同一の物理的・化学的性質を示し
た。 実施例 3 吉田肉腫に対する抗腫瘍効果 DONRYUラツトを用いて継代培養した腹水型
吉田肉腫細胞を、10匹からなる各群の各
DONRYUラツトの腹腔内に1×106個/匹移殖
し、移殖の24時間後から、各種抗体と各種市販抗
腫瘍剤それぞれ単独およびウサギ抗吉田肉腫抗体
と各種市販抗腫瘍剤との結合物およびラツト抗吉
田肉腫抗体と各種市販抗腫瘍剤との結合物のそれ
ぞれの水溶液を1日置に5回、合計で5回、各々
のラツトの腹腔内に注射し、試料投与群の平均生
存日数(T)および対照群の平均生存日数(C)を求
め、延命率(T/C×100)を算出した。 結果を第4表乃至第8表に示す。 【表】 【表】 【表】 【表】 わす。
【表】 【表】 た抗体を表わす。
上記第4〜7表で判るごとく、本化合物の吉田
肉腫に対するラツトの延命率は、有姿では、市販
の抗腫瘍剤の5〜10倍の投与量で、ほぼ市販抗腫
瘍剤の抑制率と等しい。このことは第8表からも
判るごとく、この程度の投与量では抗体自身の腫
瘍抑制力がほとんど現れないことを示すものであ
つて、当然のことである。本化合物の特徴は、本
化合物の成分である市販抗腫瘍剤の投与量と、本
化合物投与による市販抗腫瘍剤成分の投与量を比
較すると当然とするのであつて、後者は前者の1/
10〜1/20に過ぎないのに、殆んど前者と同程度の
腫瘍増殖抑制率を示している。この事は本化合物
の成分の1つである抗体が、他の成分である小量
市販抗腫瘍剤を如何に良く腫瘍部位に到達せしめ
ているかを示すものに外ならず、本発明の着想を
みごとに具体化している。 本物質はこの作用によつて、元来副作用の極度
に高い市販抗腫瘍剤の使用を従来の1/10〜1/20に
低下しながら、かつ従来と同程度の腫瘍増殖抑制
力を発揮するのである。 尚、特記すべきは、腫瘍増殖抑制率の点では抗
体の由来は関係ないが、ウサギを用いて調製、精
製した抗体と市販抗腫瘍剤と結合した物質をラツ
トに投与した場合に、10匹のラツトの内3匹程度
は全身痙攀および硬直などのアナフラキシーシヨ
ツクを呈した。これに対し、ウサギを用いて調製
し、本発明によりアフイニテイクロマトグラフイ
ーで精製した抗体を用いて合成した本物質を投与
した場合には、このようなアナフラキシーシヨツ
クの発生は大いに軽減された。 ラツトを用いて作成・精製した抗体を用いて合
成した物質の場合には、アナフラキシーシヨツク
の発生は極めて稀であつたが、更にこの抗体の精
製をアフイニテイクロマトグラフイーによつて行
つた場合の本物質ではアナフラキシーシヨツクの
発生は全く見られなかつた。 実施例 4 4−1:腫瘍細胞に対する抗体の調製と精製 直腸癌患者(50才男性)から血液50mlを採血
し、この血液から抗体を含む抗血清22mlを得
た。 4−2:アフイニテイクロマトグラフイーによる
抗体の精製 手術時に摘出した患者腫瘍細胞を凍結乾燥
し、これに50mlの5mMリン酸カルシウム緩衝
液で緩衝した3MKCl溶液(PH7.4)を加えて、
抗原の抽出を20時間行なつた。この抽出液を
65000Gで10分間遠心分離して、上清を採取し
て、これを蒸留水に対し4℃で72時間透析した
(この間、24時間毎に透析外液を交換した。)。
かくして得られた患者腫瘍抗原によるアフイニ
テイークロマトグラフイーは次のごとく行なつ
た。 先ず、アガロースゲル(Sepharose4B;
Pharmacia JaPan Co、Ltd.の製品)を水で膨
潤させて20mlとし、これに1g/mlのブロムシ
アン水溶液20mlを加えてPHを11.0に保ちつつ両
者を8分間反応させてから、反応物をガラス
斗で過し、沈澱を斗上で氷冷した蒸留水で
洗滌し、ついで氷冷した0.5M炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で洗滌した後、これを直ちに0.1M
炭酸水素ナトリウムに懸濁させ、これに上述し
た精製抗原水溶液を添加し、室温で1夜撹拌し
ながら反応せしめた。得られる反応生成物をガ
ラス斗で過し、先ず0.1M炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で、次いて蒸溜水で、最後に燐酸塩
緩衝食塩水(0.85%PH7.0)でそれぞれ洗滌し
た。この洗滌した反応生成物を内径13mm高さ15
cmのガラス管に充填して、アフイニテイクロマ
トグラフイー用カラムとした。次に、上記4−
1で得た抗血清(抗体を含む)溶液3mlを上記
のアフイニテイクロマトグラフイ用カラムに流
入し、次いで5mM燐酸塩緩衝食塩水溶液
(0.85%PH7.0)を、カラムの溶出液に蛋白が検
出されなくなるまで流した。次に50mMグリシ
ン−塩酸緩衝水溶液(PH4.0)を添加した0.5M
食塩水溶液をカラムに流して溶出する画分を採
取した。これを直ちに炭酸水素ナトリウムで中
性にして燐酸塩緩衝食塩水溶液(0.85%PH
7.0)に対して72時間透析した。(24時間毎に透
析外液を交換した。)かくしてアフイニテイク
ロマトグラフイーを用いて精製した患者腫瘍に
対する抗体水溶液を得た。 このようにして得た抗体は、水に可溶でメタ
ノール、エタノール、アセトン、ベンゼンのご
とき有機溶媒には不溶であつた。この精製抗体
は添附図の第1図ならびに第2図に示すような
赤外線吸収スペクトルと、紫外線吸収スペクト
ルを示し、その分子量は、約15万で、disc電気
泳動ではRf0〜0.1の間に存在する物質であつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例4に記載の手順で調製した癌患
者からの抗血清をアフイニテイクロマトグラフイ
により精製して得られた抗体についての赤外線吸
収スペクトルを示し、第2図は同じく紫外線吸収
スペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 腫瘍抗原を結合させたアフイニテイクロマト
    グラフイーにより精製して得られる、腫瘍抗原に
    対する同種抗体と、少なくとも1個のアミノ基又
    はカルボキシル基を有する抗腫瘍性アルキル化剤
    がアミド結合してなる物質を有効成分とする抗腫
    瘍剤。 2 抗体は、ザルコーマ180、佐藤肺癌、L−
    1210白血病、エーリツヒ癌、吉田肉腫、急性リン
    パ性白血病、骨髄癌又はその他の人癌の抗原から
    誘起された免疫グロブリン画分を腫瘍抗原を結合
    させたアフイニテイクロマトグラフイーにより精
    製したものである特許請求の範囲第1項記載の抗
    腫瘍剤。 3 抗腫瘍性アルキル化剤はクロラムブチル、メ
    ルフアラン、ウラムスチン、ACNUおよびシクロ
    ホスフアミドからなる群から選択される特許請求
    の範囲第1項記載の抗腫瘍剤。 4 抗腫瘍性アルキル化剤のアミノ基又はカルボ
    キシル基は導入されたものである特許請求の範囲
    第1項又は第3項記載の抗腫瘍剤。 5 前記アミノ基又はカルボキシル基の導入は、
    X(CH2oCOOH(式中XはCl又はBrを示し、n
    は1、2又は3の整数を示す)で表わされる化合
    物を介して行われる特許請求の範囲第1項、第3
    項又は第4項記載の抗腫瘍剤。 6 前記物質は、同種抗体1分子当り抗腫瘍性ア
    ルキル化剤が1乃至10分子結合したものである特
    許請求の範囲第1項記載の抗腫瘍剤。 7 注射剤形態にある特許請求の範囲第1項乃至
    第6項記載のいずれかに記載の抗腫瘍剤。
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