JPS6257438B2 - - Google Patents
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- JPS6257438B2 JPS6257438B2 JP52096310A JP9631077A JPS6257438B2 JP S6257438 B2 JPS6257438 B2 JP S6257438B2 JP 52096310 A JP52096310 A JP 52096310A JP 9631077 A JP9631077 A JP 9631077A JP S6257438 B2 JPS6257438 B2 JP S6257438B2
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明はアルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス
中、または酸素、炭酸ガスなどを上記不活性ガス
に添加したシールドガス中で行う消耗電極式の直
流アーク溶接方法に関するものである。
中、または酸素、炭酸ガスなどを上記不活性ガス
に添加したシールドガス中で行う消耗電極式の直
流アーク溶接方法に関するものである。
[従来技術]
一般に、不活性ガスを主成分とするガス雰囲気
中で鋼、ステンレス鋼などの消耗電極ワイヤを用
いて逆極性で、(すなわち電極を陽極とし被溶接
物を陰極として)行う従来の直流アーク溶接方法
においては、電極材料、電極直径、シールドガス
成分によつて定まる一定の電流値以上で移行溶滴
が細粒化する現象が見られる。この電流値を臨界
電流と呼び、臨界電流値以上のアーク形態では溶
滴の移行は通常100〜200回/秒のスプレー状で行
なわれている。このアーク形態では巨視的にみた
アーク長(電極先端と溶融池表面間距離)の変動
がほとんどなく、アークが安定しているために、
実際の溶接ではスプレー移行が広く用いられてい
る。しかし、近年、被溶接材料の多様化にともな
い、従来から用いられてきたほゞ平滑な直流電源
による溶接方法では、アークの安定化及びビード
形状の改善の面で、その要求を満足できない場合
がきわめて多くなつてきた。
中で鋼、ステンレス鋼などの消耗電極ワイヤを用
いて逆極性で、(すなわち電極を陽極とし被溶接
物を陰極として)行う従来の直流アーク溶接方法
においては、電極材料、電極直径、シールドガス
成分によつて定まる一定の電流値以上で移行溶滴
が細粒化する現象が見られる。この電流値を臨界
電流と呼び、臨界電流値以上のアーク形態では溶
滴の移行は通常100〜200回/秒のスプレー状で行
なわれている。このアーク形態では巨視的にみた
アーク長(電極先端と溶融池表面間距離)の変動
がほとんどなく、アークが安定しているために、
実際の溶接ではスプレー移行が広く用いられてい
る。しかし、近年、被溶接材料の多様化にともな
い、従来から用いられてきたほゞ平滑な直流電源
による溶接方法では、アークの安定化及びビード
形状の改善の面で、その要求を満足できない場合
がきわめて多くなつてきた。
第1図aは、従来から用いられている一般的な
直流溶接電源による消耗電極式直流アークのアー
ク電流波形を示している。同図にみられるリツプ
ルは、磁気増巾器またはサイリスタ素子による位
相制御によるもので、一次電源周波数に対応し、
50〜60Hzまたはその2、3、6倍波であり、また
リツプル波高値は通常可能なかぎり小さくしてい
る。
直流溶接電源による消耗電極式直流アークのアー
ク電流波形を示している。同図にみられるリツプ
ルは、磁気増巾器またはサイリスタ素子による位
相制御によるもので、一次電源周波数に対応し、
50〜60Hzまたはその2、3、6倍波であり、また
リツプル波高値は通常可能なかぎり小さくしてい
る。
[発明が解決しようとする問題点]
このような出力電流波形の溶接電源を用い、そ
の平均電流値Iavを臨界電流値Icより大きく設定
して溶接を行なつた場合の溶滴移行形態を高速度
写真などで観測すると、第1図bのような溶滴の
移行が見られ、溶滴の平均の直径はワイヤ径と同
程度でスプレー状となるが、移行する時期は電流
リツプル周期とはまつたく同期していない。この
ような移行形態においては、主として溶接電流と
溶接速度で定まる被溶接物への入熱を一定とし、
かつ被溶接物の溶融を充分に確保して溶込み深さ
を大幅に変化させることは事実上不可能である。
の平均電流値Iavを臨界電流値Icより大きく設定
して溶接を行なつた場合の溶滴移行形態を高速度
写真などで観測すると、第1図bのような溶滴の
移行が見られ、溶滴の平均の直径はワイヤ径と同
程度でスプレー状となるが、移行する時期は電流
リツプル周期とはまつたく同期していない。この
ような移行形態においては、主として溶接電流と
溶接速度で定まる被溶接物への入熱を一定とし、
かつ被溶接物の溶融を充分に確保して溶込み深さ
を大幅に変化させることは事実上不可能である。
従来のMIGアーク溶接方法においては、鋼系の
消耗電極を使用した場合、アーク長を短くしてい
くと、スプレー状の溶滴から突然大粒の溶滴に変
化し、ビードが不連続で実用困難な溶接となる。
この現象はステンレス鋼やニツケル鋼等の高級鋼
においても同様に起る。またこの現象は不活性ガ
スであるアルゴン気中ではアーク長が3〜5mm以
下の場合に生じ、ヘリウム気中においてはアーク
長が7〜10mm程度の場合に起る。このため、鋼系
ワイヤを消耗電極とする従来のMIG溶接方法で
は、不活性ガスに1〜5%の酸素または炭酸ガス
を添加したシールドガスを用いて溶接を行つてい
る。このようなシールドガスを使用すれば安定し
たスプレー状の溶滴となり、アークは安定する
が、反面、溶接中の金属の酸化や溶接金属の性質
の低下、または溶接ビードのミルスケール等が問
題となる。
消耗電極を使用した場合、アーク長を短くしてい
くと、スプレー状の溶滴から突然大粒の溶滴に変
化し、ビードが不連続で実用困難な溶接となる。
この現象はステンレス鋼やニツケル鋼等の高級鋼
においても同様に起る。またこの現象は不活性ガ
スであるアルゴン気中ではアーク長が3〜5mm以
下の場合に生じ、ヘリウム気中においてはアーク
長が7〜10mm程度の場合に起る。このため、鋼系
ワイヤを消耗電極とする従来のMIG溶接方法で
は、不活性ガスに1〜5%の酸素または炭酸ガス
を添加したシールドガスを用いて溶接を行つてい
る。このようなシールドガスを使用すれば安定し
たスプレー状の溶滴となり、アークは安定する
が、反面、溶接中の金属の酸化や溶接金属の性質
の低下、または溶接ビードのミルスケール等が問
題となる。
第2図は、不活性ガス気中でのステンレス消耗
電極による臨界電流値以上での溶滴移行状態を示
すもので、同図aはアーク長が長い場合であり、
この図から、溶滴が細粒化していることがわか
る。ところが、アーク長が特に短い場合や、アー
ク長が特に短くなくてもヘリウム気中の場合に
は、同図bの様な大粒の溶滴に変る。なお、7は
消耗電極、9は被溶接物である。
電極による臨界電流値以上での溶滴移行状態を示
すもので、同図aはアーク長が長い場合であり、
この図から、溶滴が細粒化していることがわか
る。ところが、アーク長が特に短い場合や、アー
ク長が特に短くなくてもヘリウム気中の場合に
は、同図bの様な大粒の溶滴に変る。なお、7は
消耗電極、9は被溶接物である。
一般には同図aのようにアーク長を長く保つ
と、溶接の実際のねらい位置がはつきりしなくな
つたり、溶込み不良が生じたりする等の問題が生
じる。また、アーク長を長く保つとクリーニング
幅が広くなり、ビードが蛇行するという問題も生
じる。
と、溶接の実際のねらい位置がはつきりしなくな
つたり、溶込み不良が生じたりする等の問題が生
じる。また、アーク長を長く保つとクリーニング
幅が広くなり、ビードが蛇行するという問題も生
じる。
また短いアーク長で溶滴の移行を連続的に安定
させるために不活性ガス中に酸素または炭酸ガス
を添加すると、溶滴の移行は連続するが、この場
合はビード表面にスケールが付着する。このスケ
ールは多層溶接の時にスラグの巻込み等の溶接欠
陥を生じる原因になるので、完全に除去しなけれ
ばならず、そのためグラインダー研磨等の手数を
必要とする。
させるために不活性ガス中に酸素または炭酸ガス
を添加すると、溶滴の移行は連続するが、この場
合はビード表面にスケールが付着する。このスケ
ールは多層溶接の時にスラグの巻込み等の溶接欠
陥を生じる原因になるので、完全に除去しなけれ
ばならず、そのためグラインダー研磨等の手数を
必要とする。
[問題点を解決するための手段]
本発明は、上記のような場合、すなわち不活性
ガスを主成分とするシールドガス気中で逆極性で
溶接を行う消耗電極式の直流アーク溶接方法にお
いて、電極材料、電極直径、シールドガス成分な
どで定まる臨界電流値以上で溶接を行う場合に、
アークおよび溶滴移行の安定性を確保しつつビー
ド形状の改善を図ることを目的とした直流アーク
溶接方法を提案したものである。
ガスを主成分とするシールドガス気中で逆極性で
溶接を行う消耗電極式の直流アーク溶接方法にお
いて、電極材料、電極直径、シールドガス成分な
どで定まる臨界電流値以上で溶接を行う場合に、
アークおよび溶滴移行の安定性を確保しつつビー
ド形状の改善を図ることを目的とした直流アーク
溶接方法を提案したものである。
本発明は、第3図に示すように、平均電流値
Iavが臨界電流値Ic以上でしかも最小値Ilが臨界電
流値Icを越えないような波形の周期的脈動電流を
流して、脈動電流の周波数を250Hz乃至1000Hzの
範囲に設定すると、シールドガスとして純不活性
ガスを用いてしかも溶滴の移行をスムーズにし、
アークを安定させることができるため、シールド
ガスに酸素や炭酸ガスを添加することにより生じ
ていた上記の諸問題を解決することができる。こ
の場合シールドガスとしては、アルゴン中に5〜
50%のヘリウムを混合したガスを用いるのが適当
である。
Iavが臨界電流値Ic以上でしかも最小値Ilが臨界電
流値Icを越えないような波形の周期的脈動電流を
流して、脈動電流の周波数を250Hz乃至1000Hzの
範囲に設定すると、シールドガスとして純不活性
ガスを用いてしかも溶滴の移行をスムーズにし、
アークを安定させることができるため、シールド
ガスに酸素や炭酸ガスを添加することにより生じ
ていた上記の諸問題を解決することができる。こ
の場合シールドガスとしては、アルゴン中に5〜
50%のヘリウムを混合したガスを用いるのが適当
である。
[作 用]
本発明の方法は、不活性ガスを主成分とするシ
ールドガスを使用し、材質が鋼、ステンレス鋼、
ニツケル合金鋼等の鋼系統の消耗電極を用いて逆
極性で溶接を行う直流アーク溶接方法であつて、
本発明においては、第3図に示すように、溶接電
流の平均値Iavを少なくとも臨界電流値Ic以上に
設定し、かつ250Hz以上1000Hz以下の周波数の周
期的脈動電流で波高値の最小値Ilが臨界電流値Ic
を越えないような電流波形の溶接電流を用いて溶
接を行う。
ールドガスを使用し、材質が鋼、ステンレス鋼、
ニツケル合金鋼等の鋼系統の消耗電極を用いて逆
極性で溶接を行う直流アーク溶接方法であつて、
本発明においては、第3図に示すように、溶接電
流の平均値Iavを少なくとも臨界電流値Ic以上に
設定し、かつ250Hz以上1000Hz以下の周波数の周
期的脈動電流で波高値の最小値Ilが臨界電流値Ic
を越えないような電流波形の溶接電流を用いて溶
接を行う。
以下図面を参照して本発明の方法を説明する。
第3図aは、本発明の溶接方法に使用する溶接
電流波形の一例を示したもので、その平均値Iav
は第1図aと同一値に設定されているが、その脈
動分の振幅は大きく、かつその最小値Ilは臨界電
流値Ic以下である。第2図bはこのときの溶滴移
行形態を示すもので、移行回数乃び溶滴の直径は
第1図bに示した場合と同様であるが、脈動電流
の最小値Ilでは溶滴の移行は起らず、最大値付近
で確実に移行が生じており、脈動周波数との同期
移行が見られる。
電流波形の一例を示したもので、その平均値Iav
は第1図aと同一値に設定されているが、その脈
動分の振幅は大きく、かつその最小値Ilは臨界電
流値Ic以下である。第2図bはこのときの溶滴移
行形態を示すもので、移行回数乃び溶滴の直径は
第1図bに示した場合と同様であるが、脈動電流
の最小値Ilでは溶滴の移行は起らず、最大値付近
で確実に移行が生じており、脈動周波数との同期
移行が見られる。
不活性ガスを主成分とするシールドガスを使用
し、パルス状電流を通電して行う従来の消耗電極
式直流アーク溶接方法では、平均値Iavが臨界電
流値Ic以下で最大値Ihが臨界電流値Ic以上のパル
ス状の脈動電流、すなわちIav<IcでIh>Icの電
流を通電して溶滴を同期移行させることにより溶
滴を細粒化していた。本発明はこのような従来の
方法とは全く異なるもので、平均電流値Iavが臨
界電流値Ic以上でしかも最小値Ilが臨界電流値Ic
を越えないような波形の周期的脈動電流、すなわ
ちIav>IcでIl<Icの電流を流して、溶滴の移行を
脈動電流と同期させることに大きな特徴がある。
し、パルス状電流を通電して行う従来の消耗電極
式直流アーク溶接方法では、平均値Iavが臨界電
流値Ic以下で最大値Ihが臨界電流値Ic以上のパル
ス状の脈動電流、すなわちIav<IcでIh>Icの電
流を通電して溶滴を同期移行させることにより溶
滴を細粒化していた。本発明はこのような従来の
方法とは全く異なるもので、平均電流値Iavが臨
界電流値Ic以上でしかも最小値Ilが臨界電流値Ic
を越えないような波形の周期的脈動電流、すなわ
ちIav>IcでIl<Icの電流を流して、溶滴の移行を
脈動電流と同期させることに大きな特徴がある。
本発明者が行つた種々の実験の結果によると、
上記本発明の方法を実施するのに好適な脈動電流
の周波数範囲は250Hz乃至1000Hzである。
上記本発明の方法を実施するのに好適な脈動電流
の周波数範囲は250Hz乃至1000Hzである。
[実施例]
以下本発明者が行つた実験の結果について説明
する。
する。
本発明者は、スケールの発生をなくしてビード
外観を整えるために先ずシールドガスとしてアル
ゴンとヘリウムとの不活性ガスのみによる混合ガ
スを用いて実験を行つた。その結果の一部を第4
図に示す。同図に示すように、アルゴン気中への
ヘリウムの添加量(横軸%)を増加していくと、
同一電流値、同一溶接速度では、ビード幅BW
(縦軸mm)は最初増加し、次いで減少していく傾
向になる。ヘリウムの添加量が10%以上になると
ビード幅BWの増加が略止まり、ヘリウムの添加
量が50%までの範囲では、ビード幅BWが略一定
になる。一方、クリーニング幅CWはヘリウムガ
スの添加量の増大に伴つて減少して行き、ヘリウ
ムの添加量が50%以上になるとクリーニング幅
CWの減少が大きくなり過ぎてビード幅との差が
小さくなる。そのために、ヘリウムの添加量が50
%を越えるとビード幅BWが減少し始める。また
ヘリウムガスの添加量を50%以上とすると、ヘリ
ウムガスの影響が大きくなりすぎて、ヘリウムガ
スのみを用いる場合と同様にヒユームの発生を伴
う大粒粒子移行になりやすいことが判明した。従
つて、ヘリウムガスの添加量は10〜50%の範囲に
設定するのが適当であることが明らかになつた。
外観を整えるために先ずシールドガスとしてアル
ゴンとヘリウムとの不活性ガスのみによる混合ガ
スを用いて実験を行つた。その結果の一部を第4
図に示す。同図に示すように、アルゴン気中への
ヘリウムの添加量(横軸%)を増加していくと、
同一電流値、同一溶接速度では、ビード幅BW
(縦軸mm)は最初増加し、次いで減少していく傾
向になる。ヘリウムの添加量が10%以上になると
ビード幅BWの増加が略止まり、ヘリウムの添加
量が50%までの範囲では、ビード幅BWが略一定
になる。一方、クリーニング幅CWはヘリウムガ
スの添加量の増大に伴つて減少して行き、ヘリウ
ムの添加量が50%以上になるとクリーニング幅
CWの減少が大きくなり過ぎてビード幅との差が
小さくなる。そのために、ヘリウムの添加量が50
%を越えるとビード幅BWが減少し始める。また
ヘリウムガスの添加量を50%以上とすると、ヘリ
ウムガスの影響が大きくなりすぎて、ヘリウムガ
スのみを用いる場合と同様にヒユームの発生を伴
う大粒粒子移行になりやすいことが判明した。従
つて、ヘリウムガスの添加量は10〜50%の範囲に
設定するのが適当であることが明らかになつた。
次に本発明者は、アルゴンに10〜50%のヘリウ
ムを添加したシールドガスを用い、鋼系の消耗電
極を用いて溶接を行う場合に、重畳する周期的脈
動電流の周波数を250〜500Hzの範囲に設定して溶
滴の移行を安定化させ得ることを確認するための
実験を行つた。その結果を第5図に示す。この実
験では、消耗電極として直径が1.6mmのステンレ
ス鋼消耗電極(臨界電流は約220A)を用い、平
均電流値を300A(一定)とし、ベース電流値
140A、ピーク電流値460Aの矩形波脈動電流を流
した。そして脈動電流の周波数Fを0Hz〜1、
000Hzまで変化させて、周波数Fとワイヤの溶融
部分の長さLoとの関係を調べた。
ムを添加したシールドガスを用い、鋼系の消耗電
極を用いて溶接を行う場合に、重畳する周期的脈
動電流の周波数を250〜500Hzの範囲に設定して溶
滴の移行を安定化させ得ることを確認するための
実験を行つた。その結果を第5図に示す。この実
験では、消耗電極として直径が1.6mmのステンレ
ス鋼消耗電極(臨界電流は約220A)を用い、平
均電流値を300A(一定)とし、ベース電流値
140A、ピーク電流値460Aの矩形波脈動電流を流
した。そして脈動電流の周波数Fを0Hz〜1、
000Hzまで変化させて、周波数Fとワイヤの溶融
部分の長さLoとの関係を調べた。
第5図はワイヤ溶融部分の長さLoが溶滴の落
下直前と落下直後とで変化する変動の大きさと脈
動電流の周波数Fとの関係を示したもので、横軸
に周波数Fをとり、縦軸には最大及び最小消耗電
極の溶融長Loをとつている。消耗電極の溶融長
Loの最大値と最小値との差ΔLoが溶滴移行の安
定性に影響を与える。第5図から明らかなよう
に、脈動電流の周波数が、直流0Hzから250Hzま
では、例えば100HzではΔLhと大きいために、相
当にアーク長を大にしなければ短絡を生じる。そ
こで短絡を生じないようにアーク長を大にする
と、アークが不安定となり、実用範囲から除外さ
れる。脈動電流の周波数が250Hz以上になると、
例えば250HzではΔLlと小さくなり、略一定値と
なるので、アーク長を短くしてもアークが安定す
る。脈動電流の周波数が1000Hzをこえると、周期
が短くなりすぎるために、消耗電極先端の溶滴移
行が脈動電流の最大値に追従することができない
ために、1000Hzを越えると本発明の効果がほとん
ど得られない。
下直前と落下直後とで変化する変動の大きさと脈
動電流の周波数Fとの関係を示したもので、横軸
に周波数Fをとり、縦軸には最大及び最小消耗電
極の溶融長Loをとつている。消耗電極の溶融長
Loの最大値と最小値との差ΔLoが溶滴移行の安
定性に影響を与える。第5図から明らかなよう
に、脈動電流の周波数が、直流0Hzから250Hzま
では、例えば100HzではΔLhと大きいために、相
当にアーク長を大にしなければ短絡を生じる。そ
こで短絡を生じないようにアーク長を大にする
と、アークが不安定となり、実用範囲から除外さ
れる。脈動電流の周波数が250Hz以上になると、
例えば250HzではΔLlと小さくなり、略一定値と
なるので、アーク長を短くしてもアークが安定す
る。脈動電流の周波数が1000Hzをこえると、周期
が短くなりすぎるために、消耗電極先端の溶滴移
行が脈動電流の最大値に追従することができない
ために、1000Hzを越えると本発明の効果がほとん
ど得られない。
上記のように、脈動電流の周波数を250Hz乃至
1000Hzの範囲に設定しておけば、鋼系の溶接にお
いても溶滴を安定に移行させることができ、しか
もシールドガスとして純不活性ガスを用いること
ができる。
1000Hzの範囲に設定しておけば、鋼系の溶接にお
いても溶滴を安定に移行させることができ、しか
もシールドガスとして純不活性ガスを用いること
ができる。
一例として、75%アルゴンと25%ヘリウムとの
混合ガスをシールドガスとして使用し、パルス電
流の周波数を500Hzとして溶接を行つたところ、
ビードの蛇行がなく、かつスケールの付着がない
均一で安定した溶接結果を得ることができた。
混合ガスをシールドガスとして使用し、パルス電
流の周波数を500Hzとして溶接を行つたところ、
ビードの蛇行がなく、かつスケールの付着がない
均一で安定した溶接結果を得ることができた。
第6図a乃至dは、本発明を実施する場合の電
流波形の例を示したもので、同図aは略正弦波、
同図bは略三角波、同図cは矩形波、同図dは同
図b,cなどの波形を複合したものであるが、い
ずれも平均電流値は臨界電流値以上、脈動分の最
小値は臨界電流値以下である。
流波形の例を示したもので、同図aは略正弦波、
同図bは略三角波、同図cは矩形波、同図dは同
図b,cなどの波形を複合したものであるが、い
ずれも平均電流値は臨界電流値以上、脈動分の最
小値は臨界電流値以下である。
上記の波形は、各々、溶接目的によつてその利
用価値が異なる。例えば第6図a,bの波形は高
調波成分が少ないため、1KHz近くの周波数にお
いてアーク音が低く作業者に不快感を与えない。
同図cは逆にアーク音はかなり強いが、高い電流
値と低い電流値の時間率やその電流値の比率を変
えることにより広範囲にわたつて波形率を変化さ
せることができるため、溶込み深さやビード幅を
大幅に制御することができる利点がある。また、
同図dは、高電流の時間に溶滴に微細な振動を与
え、かつ確実な移行が可能であるため同期移行の
可能周波数が増大でき、従つて粘性の大きい鋼系
の金属の溶接に適している。
用価値が異なる。例えば第6図a,bの波形は高
調波成分が少ないため、1KHz近くの周波数にお
いてアーク音が低く作業者に不快感を与えない。
同図cは逆にアーク音はかなり強いが、高い電流
値と低い電流値の時間率やその電流値の比率を変
えることにより広範囲にわたつて波形率を変化さ
せることができるため、溶込み深さやビード幅を
大幅に制御することができる利点がある。また、
同図dは、高電流の時間に溶滴に微細な振動を与
え、かつ確実な移行が可能であるため同期移行の
可能周波数が増大でき、従つて粘性の大きい鋼系
の金属の溶接に適している。
なお上記の波形例を実現する手段としては、従
来から広く実用されているサイリスタなどのスイ
ツチング素子によるパルス重畳方法では、一次電
源周波の整数倍の周波数の波形しか発生出来ず、
また任意の波形を出力することは不可能であるた
めに、アナログ式のトランジスタ増幅器を主制御
素子とした溶接電源を用いる必要がある。
来から広く実用されているサイリスタなどのスイ
ツチング素子によるパルス重畳方法では、一次電
源周波の整数倍の周波数の波形しか発生出来ず、
また任意の波形を出力することは不可能であるた
めに、アナログ式のトランジスタ増幅器を主制御
素子とした溶接電源を用いる必要がある。
第7図は、アナログトランジスタを用いた溶接
電源による本発明の溶接方法を実施する装置の一
例を示す。
電源による本発明の溶接方法を実施する装置の一
例を示す。
同図において、1は溶接機、2,2は溶接機の
入力端子、3は溶接用変圧器、4は整流器、5は
並列接続された複数のトランジスタ、6は電流検
出器、7は消耗電極、8は電極送給機構、9は被
溶接物である。複数のトランジスタ5は、溶接電
流設定器11の出力信号とパルス信号発生器12
の出力信号と電流検出器6の出力信号とを入力と
する演算増幅器13の出力信号によつて制御さ
れ、例えば第6図a乃至dに示されたような波形
の出力が消耗電極7と被溶接物9との間に供給さ
れ、本発明の溶接方法が実施される。
入力端子、3は溶接用変圧器、4は整流器、5は
並列接続された複数のトランジスタ、6は電流検
出器、7は消耗電極、8は電極送給機構、9は被
溶接物である。複数のトランジスタ5は、溶接電
流設定器11の出力信号とパルス信号発生器12
の出力信号と電流検出器6の出力信号とを入力と
する演算増幅器13の出力信号によつて制御さ
れ、例えば第6図a乃至dに示されたような波形
の出力が消耗電極7と被溶接物9との間に供給さ
れ、本発明の溶接方法が実施される。
[発明の効果]
以上のように、本発明の鋼系統の材質を溶接す
る不活性ガスシールド消耗電極式の直流アーク溶
接方法によれば、溶接電流の平均値を少なくとも
臨界電流値以上に設定し、かつ250乃至1000Hzの
周波数の周期的脈動電流でその波高値の最小値が
臨界電流値を越えないような電流波形を用いて消
耗電極の溶滴を脈動電流の最大値に同期させて強
いアーク力により移行させることにより、従来の
パルス溶接にくらべて、被溶接物の溶融を充分に
確保して溶込み深さを大幅に変化させることがで
き、効果が大である。
る不活性ガスシールド消耗電極式の直流アーク溶
接方法によれば、溶接電流の平均値を少なくとも
臨界電流値以上に設定し、かつ250乃至1000Hzの
周波数の周期的脈動電流でその波高値の最小値が
臨界電流値を越えないような電流波形を用いて消
耗電極の溶滴を脈動電流の最大値に同期させて強
いアーク力により移行させることにより、従来の
パルス溶接にくらべて、被溶接物の溶融を充分に
確保して溶込み深さを大幅に変化させることがで
き、効果が大である。
第1図aは、従来から用いられている一般的な
直流電源によるアーク電流波形を示す線図、同図
bは、同図aとの関係において溶滴の移行形態を
示す説明図、第2図は、不活性ガス中でのステン
レス消耗電極による臨界電流値以上の溶滴移行状
態を説明する図であつて、同図a及びbは、それ
ぞれアーク長が長い場合及び短い場合を示す説明
図、第3図aは、本発明の溶接方法に使用する溶
接電流波形の一例を示す線図、同図bは、同図a
との関係において、溶滴の移行形態を示す説明
図、第4図はステンレス消耗電極を使用したMIG
溶接においてアルゴンとヘリウムとの混合ガスの
成分とクリーニング幅CW及びビード幅BWとの
関係を示す線図、第5図は、パルス周波数と最大
及び最小消耗電極の溶融長Loとの関係を示す線
図、第6図a乃至dは、それぞれ本発明の溶接方
法に使用する溶接電流波形の異なる例を示す線
図、第7図は、本発明の溶接方法を実施する溶接
機の回路構成の概略図である。 1……溶接機、3……溶接用変圧器、4……整
流器、5……トランジスタ、6……電流検出器、
7……消耗電極、9……被溶接物、11……溶接
電流設定器、12……パルス信号発生器、13…
…演算増幅器。
直流電源によるアーク電流波形を示す線図、同図
bは、同図aとの関係において溶滴の移行形態を
示す説明図、第2図は、不活性ガス中でのステン
レス消耗電極による臨界電流値以上の溶滴移行状
態を説明する図であつて、同図a及びbは、それ
ぞれアーク長が長い場合及び短い場合を示す説明
図、第3図aは、本発明の溶接方法に使用する溶
接電流波形の一例を示す線図、同図bは、同図a
との関係において、溶滴の移行形態を示す説明
図、第4図はステンレス消耗電極を使用したMIG
溶接においてアルゴンとヘリウムとの混合ガスの
成分とクリーニング幅CW及びビード幅BWとの
関係を示す線図、第5図は、パルス周波数と最大
及び最小消耗電極の溶融長Loとの関係を示す線
図、第6図a乃至dは、それぞれ本発明の溶接方
法に使用する溶接電流波形の異なる例を示す線
図、第7図は、本発明の溶接方法を実施する溶接
機の回路構成の概略図である。 1……溶接機、3……溶接用変圧器、4……整
流器、5……トランジスタ、6……電流検出器、
7……消耗電極、9……被溶接物、11……溶接
電流設定器、12……パルス信号発生器、13…
…演算増幅器。
Claims (1)
- 1 不活性ガスを主成分とするシールドガスを使
用し、材質が鋼、ステンレス鋼、ニツケル合金鋼
等の鋼系統の消耗電極を用いて逆極性で溶接を行
う直流アーク溶接方法において、溶接電流の平均
値を少なくとも臨界電流値以上に設定し、かつ
250Hz以上1000Hz以下の周波数の周期的脈動電流
で波高値の最小値が前記臨界電流値を越えないよ
うな電流波形の溶接電流を用いて溶接を行う直流
アーク溶接方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9631077A JPS5431058A (en) | 1977-08-11 | 1977-08-11 | Arc welding |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9631077A JPS5431058A (en) | 1977-08-11 | 1977-08-11 | Arc welding |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15000286A Division JPS6297775A (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | ア−ク溶接方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5431058A JPS5431058A (en) | 1979-03-07 |
| JPS6257438B2 true JPS6257438B2 (ja) | 1987-12-01 |
Family
ID=14161441
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9631077A Granted JPS5431058A (en) | 1977-08-11 | 1977-08-11 | Arc welding |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5431058A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4273988A (en) * | 1979-08-23 | 1981-06-16 | Rockwell International Corporation | Pulse welding process |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3071680A (en) * | 1960-06-17 | 1963-01-01 | Air Reduction | Arc welding |
-
1977
- 1977-08-11 JP JP9631077A patent/JPS5431058A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5431058A (en) | 1979-03-07 |
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