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JPS629191B2 - - Google Patents
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JPS629191B2 - - Google Patents

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JPS629191B2
JPS629191B2 JP59036197A JP3619784A JPS629191B2 JP S629191 B2 JPS629191 B2 JP S629191B2 JP 59036197 A JP59036197 A JP 59036197A JP 3619784 A JP3619784 A JP 3619784A JP S629191 B2 JPS629191 B2 JP S629191B2
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tin
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dihalide
compound
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JP59036197A
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Shigeru Torii
Kenji Uneyama
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS629191B2 publication Critical patent/JPS629191B2/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はホモアリルアルコール又はこれの置換
誘導体の製造法に関する。 ホモアリルアルコールとは、次式 CH2=CH―CH2―CH2―OH (A) で示される化合物を指し、こゝで「ホモ」とは、
ある化合物と同じ系列中でメチレン基1個を多く
もつことを意味する用語である(共立出版「化学
大辞典」8巻709頁)。ホモアリルアルコールは次
式 CH2=CH―CH2―OH (B) で示されるアリルアルコールに比べてアリル基
(CH2=CH―CH2―)の隣りにメチレン基(―
CH2―)1個を多く有することに相当する構造を
示す。ホモアリルアルコール、又はこれの炭素―
炭素鎖上の各種の置換基を有するホモアリルアル
コール置換誘導体は、例えば日本化学会発行の
「Chemistry Letters」919―922頁(1979年)又
は特開昭57―102828号公報に示されてある。 ホモアリルアルコールは1,3―ジエン,1,
3―ジオール,1,4―ジケトン,フラン誘導体
の製造中間体として有用なものである。従来、ホ
モアリルアルコールの製造には、ケトンあるいは
アルデヒドに対してアリルリチウム,アリル銅,
アリルグリニアール試薬,アリルシランなどのア
リル金属化合物を反応せしめる方法が知られる。
しかしながら、この反応方法は、無水条件下で化
学量論量のアリル金属化合物を必要とするもので
あるが、このアリル金属化合物はその調製が容易
でなく、かつ高価であり、工業的製造法としては
不利である。 他方、金属スズを臭化又は沃化アリルと反応さ
せるとジアリルスズ・ジブロマイド又はジアリル
スズ・ジヨーダイドを生成することはすでに公知
であり、さらにこのジアリルスズ・ジブロマイド
又はジヨーダイドを種々なアルデヒド又はケトン
化合物と水及び/又はメタノール,エタノールの
如き低級アルカノールの存在下にテトラヒドロフ
ラン(THF)又はエーテル類中で反応させる
と、好収率でホモアリルアルコールの置換誘導体
が製造できることが公知であり、この場合、使用
したジアリルスズ・ジハライドのアリル基上に各
種の置換基を有するジ―(置換アリル)スズ・ジ
ハライドを用いても同様に反応してホモアリルア
ルコールの置換誘導体が生成することも公知であ
る(日本化学会発行「Chemistry Letters」1527
―1528頁(1981年)及び特開昭57―102828号公報
参照)。しかも、この際、THFあるいは含水エー
テル類の溶剤中で金属スズと臭化又は沃化アリル
とを反応させてジアリルスズ・ジブロマイド又は
ジアリルスズ・ジヨーダイドを調製し、その同じ
反応系中で更にアルデヒド又はケトン化合物を反
応させる一段階反応方式でホモアリルアルコール
又はこれの置換誘導体の製造を実施できることが
知られている〔前出“Chem.Lett.”1527〜1528
頁(1981年);特開昭57―102828号公報及び
“Organomettallics”,191〜193頁(1983
年)〕。上記の一段階反応方法は、化学量論量以上
の金属スズを装入することが必要であり、スズの
価格が比較的高いこと、ならびに後処理工程で多
量のスズ物質を排出する必要があるなどの理由か
らホモアリルアルコール類の工業的製法としては
有利でない。 他方、臭化アリルを直接に電解還元して、相当
するアリル・アニオンとし、これをケトン化合物
と反応させてホモアリルアルコール類を製造する
方法が知られている〔“Bull.Chem.Soc.Jpn.,
56,1791〜1794(1983)〕。しかしながら、この
方法は収率が低く、工業的製法とはなり難い。 前述の公知方法において、用いるジアリルス
ズ・ジハライド又はジ―(置換アリル)スズ・ジ
ハライドは一般的に書くと次の一般式() 〔式中、R3,R4,R5,R6及びR7は夫々水素原
子、アルキル基、シクロアルキル基、アルキニル
基又はアリール基を表わし、Xはハロゲン原子を
表わす〕で示される化合物である。 また、用いるアルデヒド又はケトンは、一般的
に書くと、次の一般式() 〔式中、R1及びR2は夫々に水素原子、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基又はアルケニル基を表わすか、又はR1及び
R2は合同で1個のシクロアルキル基を表わす〕
で示されるカルボニル化合物である。 式()の化合物と式()のカルボニル化合
物を水又は低級アルカノールの存在下で反応させ
てホモアリルアルコール類を生成する前述公知方
法において、その反応機構の詳細な未解明である
けれども、次の2つの反応式のように進行すると
推定されている。 第1の反応式 第2の反応式 但し、式()の化合物のYは水の存在下で反
応する時には水素原子であり、低級アルカノール
の存在下で反応する時にはそのアルカノールから
来るアルキル基である。また、式()の出発化
合物におけるR3,R4,R6,R7が夫々互いに同じ
く例えば水素原子を表わす場合には、第1の反応
式を経て生成する式(a)の化合物と、第2の
反応式を経て生成する式(b)の化合物とは、
同一となつて互いに区別することはできない。 本発明者らは、式()のジアリルスズ・ジハ
ライド又はジ―(置換アリル)スズ・ジハライド
を式()のカルボニル化合物と反応させて式
(a)及び式(b)のホモアリルアルコール
類を製造する前述の公知方法について、ホモアリ
ルアルコール類の製造反応に際して副生する推定
式()で示されるスズ化合物を再利用できるよ
うに工夫して式(a),(b)のホモアリルア
ルコール類の全体的な製造効率の向上及び経費節
減を計ることを意図して研究を行つた。その結
果、原料カルボニル化合物()のホモアリルア
ルコール化の反応で副生した推定式()の4価
スズ化合物を反応系内に残留させたまゝ、あるい
は反応系外に一旦、取出した後に電解還元し、次
式() で示されると推定される2価のスズの化合物とゼ
ロ価のスズ(すなわち金属スズ)に変え、これを
次式() で示されるアリルハライドと反応させて式()
のジアリルスズ・ジハライド又はこれの置換体に
変換し、すなわち式()の化合物を再生し、こ
れを再び式()のカルボニル化合物と反応させ
るようにすると、反応剤スズ化合物を循環、再使
用できることを見出し、本発明を完成するに至つ
た。 すなわち、本発明の要旨とするところは、有機
溶媒中で水又は式() R8OH () 〔式中、R8は炭素数1〜5のアルキル基を表
わす〕で示される低級アルカノール又は式() R9COOH () 〔式中、R9は炭素数1〜5のアルキル基又は
水素を表わす〕で示される低級アルカン酸である
プロトン供給体の存在下に、一般式() 〔式中、R3,R4,R5,R6及びR7は夫々に水素
原子、アルキル基、シクロアルキル基、、アルキ
ニル基又はアリール基を表わし、Xはハロゲン原
子を表わす〕で示されるジアリルスズ・ジハライ
ド又はジ―(置換アリル)スズ・ジハライドと一
般式() 〔式中、R1及びR2は夫々に水素原子、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基又はアルケニル基を表わすか、又はR1及び
R2は合同で1個のシクロアルキル基を表わす〕
で示されるケトンあるいはアルデヒドとを反応さ
せて一般式(a)及び(b) 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6及びR7
夫々に前記の意味をもつ〕で示されるホモアリル
アルコール又はこれの置換誘導体を生成し、上記
の式()のジアリルスズ・ジハライド又はジ―
(置換アリル)スズ・ジハライドが前記反応で消
費されて式(a)及び式(b)で示されるホ
モアリルアルコール又はこれの置換誘導体を生成
する前記の反応が終つた際に生成したスズ化合
物、すなわち次式() 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7及びXは前記と
同じ意味をもち、Yは前記のプロトン供与体とし
て水を用いた時には水素原子であり、また低級ア
ルカノールを用いた時にはR8と同じアルキル基
であり、また低級アルカン酸を用いた時にはアル
カノイル基―OCR9である〕で示されると推定さ
れるスズ化合物をプロトン供与体を含む溶媒中で
電解的に還元することにより、次式() 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7及びXは前記と
同じ意味をもつ〕で示されると推定される活性ス
ズ化合物と金属スズとに変え、その後、前記の活
性スズ化合物と金属スズに一般式() 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7及びXは前記の
意味をもつ〕で示されるアリル・ハライド又は置
換アリル・ハライドを反応せしめて一般式() 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7及びXは前記の
意味をもつ〕で示されジアリルスズ・ジハライド
又はジ―(置換アリル)スズ・ジハライドを再生
し、この再生された一般式()のジアリルス
ズ・ジハライド又はジ―(置換アリル)スズ・ジ
ハライドに一般式() 〔式中、R1及びR2は前記の意味をもつ〕で示
されるケトンあるいはアルデヒドを反応させるこ
とにより一般式(a)及び(b) 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6及びR7
夫々に前記の意味をもつ〕で示されるホモアリル
アルコール又はこれの置換誘導体を生成させるこ
とを特徴とする、前記一般式(a)及び(
b)で示されるホモアリルアルコール又はこれの
置換誘導体の製造方法にある。 本発明の方法に用いる一般式()のアルデヒ
ド又はケトン化合物の例としては、アルキルアル
デヒド、例えばアセトアルデヒド、プロピルアル
デヒド、イソプロピルアルデヒド、ヘキシルアル
デヒド等;アルケニルアルデヒド例えばクロトン
アルデヒド、アクリルアルデヒド、メタクリルア
ルデヒド、シトラール;シクロヘキサノン;2―
メチルシクロヘキサノン;ベンジルアルデヒド;
ベンズアルデヒド;アセトン、ブチルメチルケト
ン、アセチルピロピオン酸、ベンジルメチルケト
ン、フエネチルメチルケトン、等がある。 本発明の方法に用いる一般式()のジアリル
スズ・ジハライド又はジ―(置換アリル)スズ・
ジハライドは一般的には、有機基としてβ,γ―
不飽和炭化水素残基をもつジオルガノスズから誘
導されたジハライドであることができ、更に特別
には、アリル基部分に種々の置換基(R3,R4
R5,R6,R7)を有し得るジアリルスズ・ジハライ
ドであることができる。ジハライドとしては、ジ
クロライド、ジブロマイド又はジヨーダイドの形
であることができる。一般式()の化合物にお
ける式
【式】の部分の好ましい例には、 アリル基、メタリル基、クロチル基、プレニル
基、α,α―ジメチルアリル基、シンナミル基な
どのアルケニル基を挙げることができる。 本発明の方法における一般式()の化合物と
一般式()の化合物との反応に際して存在させ
るプロトン供給体としては、水;又は式()の
低級アルカノール、例えばメタノール、エタノー
ルがある。また、低級アルカン酸、例えば酢酸、
プロピオン酸、酪酸の如き一般式() R9COOH () 〔式中、R9は炭素数1〜5のアルキル基又は
水素である)のアルカン酸をプロトン供与体とし
て用いることもでき、このアルカン酸を存在させ
た場合には、副生した4価スズ化合物は次式 で示される化合物であると推定される。硫酸、塩
酸、臭化水素酸の如き無機酸をプロトン供与体と
して用いることもできる。一般式()の化合物
との反応に当つて、一般式()のアルデヒド又
はケトン化合物のカルボニル基に対してプロトン
を供与する働きをする化合物であれば何れでもよ
い。 本発明の方法において一般式()の化合物と
一般式()の化合物との反応工程に際して用い
られる反応媒質としての溶媒は、次後工程の電解
還元反応を阻害することのない有機溶媒であれば
よく、有機溶媒の単独にても、2種以上の混合物
でもよいし、水と有機溶媒の混合溶媒を用いるこ
ともできる。使用しうる有機溶媒を以下に例示す
ると、メタノール、エタノール、プロパノール、
第3級ブタノールなどの低級アルカノール、及び
その他の脂肪族アルコール、酢酸、プロピオン
酸、酪酸などの低級アルカン酸及びその他の脂肪
酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、モ
ノグライム、ジグライム、ジオキサンなどのエー
テル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、蟻酸エチ
ル、炭酸ジエチルなどのエステル類、アセトニト
リル、プロピオニトリルなどの脂肪族ニトリル
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ならびに塩化メチレ
ン、ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロゲ
ン化炭化水素、などを挙げることができる。溶媒
の使用量は特に制限はないが、一般に一般式
()の化合物の1モルに対して、0.1〜10、好
ましくは0.2〜1である。 一般式()の化合物と一般式()の化合物
と反応媒質とよりなる反応混合物に酸を加えて、
反応性の低い一般式()のカルボニル化合物を
活性化することもできる。この活性化に用いられ
る酸は、硫酸、塩酸、臭化水素酸、硝酸などの無
機酸、あるいはギ酸、酢酸、プロピオン酸、パラ
トルエンスルホン酸などの有機酸、ならびに塩化
アルミニウム、三弗化ホウ素などのルイス酸など
がある。酸の使用量はカルボニル化合物()の
1モルに対して、0.01〜10モル相当量の範囲で、
特に0.05〜5モル相当量が好ましい。 一般式()の化合物と一般式()の化合物
との反応は10〜100℃の比較的広範囲の温度で行
うことができるが、通常は室温で、また必要に応
じて加熱下又は冷却下に行うことができる。 本発明の方法においては、当初から、予じめ調
製した式()のジアリルスズ・ジハライド又は
ジ―(置換アリル)スズ・ハライドを用いてプロ
トン供給体の存在下にこれを式()のカルボニ
ル化合物に作用させてもよいが、事前に、本発明
の方法を行うべき反応容器内において、プロトン
供給体を含む反応媒質中で式()のカルボニル
化合物の存在下に式()のアリル・ハライド又
は置換アリル・ハライドに後記の如き前駆体スズ
化合物を加えて反応することにより式()のジ
アリルスズ・ジハライド又はジ―(置換アリル)
スズ・ジハライドを現場で調製し、これを共存し
ている式()のカルボニル化合物に作用させて
式(a)及び式(b)のホモアリルアルコー
ル類の生成反応を行うこともできる。そのような
前駆体スズ化合物としては、金属スズ、もしくは
塩化第1スズ、臭化第1スズの如き第1スズ・ハ
ライドなどの2価スズ化合物、4塩化スズ、4臭
化スズの如き第2スズ・ハライド、あるいはジア
リル―ジフエニル・スズなどの4価スズ化合物を
単独または混合して用いることができる。その使
用量は式()のカルボニル化合物の1モルに対
し、0.01〜1モル相当量、好ましくは0.1〜0.5モ
ル相当量である。 上記の如くして式()のカルボニル化合物と
式()のジアリルスズ・ジハライド又はジ―
(置換アリル)スズ・ジハライドとプロトン供給
体化合物とを反応させる工程で式(a)及び
(b)のホモアリルアルコール又はこれの置換
誘導体が生成される。上記の反応で式()のス
ズ化合物は化学的変換を受けて式()で示され
ると推定される4価スズ化合物を副生することに
なる。この副生された4価スズ化合物は従来法で
は単に廃出されていたが、本発明の方法では、こ
れを次に電解還元と、式()の化合物との反応
とにより、式()のスズ化合物を再生して再び
式()のカルボニル化合物との反応に利用され
る。 前記の副生した4価スズ化合物の再利用のため
には、式(a)及び式(b)のホモアリルア
ルコール類生成物を含む反応液から常法でこれら
目的のホモアリルアルコール類生成物を回収し、
またそれと同時に、前記の式()で示されると
推定される副生した4価スズ化合物を一旦分離
し、そしてこの副生の4価スズ化合物を電解還元
しその后に式()の化合物との反応による式
()のスズ化合物を生成再生することからなる
過程にかけてもよい。しかしながら、上記の反応
液中に未反応の式()のカルボニル化合物が残
留していれば、その反応液をそのまゝ、あるいは
必要に応じてその反応液に式()のカルボニル
化合物を補給し、また式()のアリル・ハライ
ド又は置換アリル・ハライドを添加しながら、前
記副生の4価スズ化合物を含有したままの前記反
応液を電解還元反応にかけることができる。後者
の操作手段の方が簡便である。 式()で示されると推定される副生の4価ス
ズ化合物を反応液から一旦、分離した場合には、
上記の電解還元工程は、その分離回収された副生
の4価スズ化合物の有機溶液を、一対の陰極、陽
極の間に置いて行われる。電解還元を進行させる
ために、プロトン供給体が電解反応系に存在する
必要があるが、これは水、低級アルカン酸の如き
有機酸又は無機酸又はこれらの混合物であること
ができ、必要に応じて追加又は添加される。 電解反応により陽極で発生する活性ハロゲン化
剤を捕捉するため、エチレン、プロペン、シクロ
ヘキセンなどのオレフイン類を共存させて用いる
ことができ、この捕捉剤の使用量は式()のカ
ルボニル化合物の使用量1モルに対し0.1〜100モ
ル相当量、好ましくは、1〜5モル相当量であ
る。 本発明の方法における前記の電解還元工程に用
いられる電極は、金、白金、金もしくは白金でメ
ツキしたチタンまたはニツケル、スズ、炭素、チ
タン、ニツケル、ステンレス鋼、鉛など一般に電
解反応に用いられるものでよく、より好結果を与
える材質としては白金、スズ、ステンレス鋼、炭
素が好ましい。電流密度としては1〜100mA/
cm2、の範囲で用いられるが、電流効率及び反応速
度の面から、3〜20mA/cm2が好ましい。本電解
反応の理論電気量は2フアラデー/モルである
が、実際には1〜20フアラデー/モル、特に2〜
10フアラデー/モルの通電が好ましい。 電解還元反応の温度は10〜100℃の比較的広範
囲の温度で行うことができる。 電解槽は単一槽あるいは陽陰極分離槽いずれで
も用いることができ、電解反応の方式としては、
連続式にても、回分式にても電解還元反応を受け
ると、式()で示されると推定される副生の4
価スズ化合物は式()で示されると推定される
2価スズの化合物とゼロ価のスズ(すなわち金属
スズ)とに変換される。 他方、式()で示されると推定される副生の
4価スズ化合物を反応液から一旦、分離すること
なく、それを含有したままの反応液を電解還元反
応にかける場合には、この反応液を一対の陰極、
陽極の間に置いて行われる。この場合も電解還元
は前記の場合と全く同様に行い得るが、電解還元
の開始時に、予じめ式()のアリル・ハライド
又は置換アリル・ハライドを反応液に添加して置
くことができる。電解還元により生成された式
()で示されると推定される2価スズ化合物と
金属スズとは、共存している式()のアリル・
ハライド又は置換アリル・ハライドと直ちに反応
して式()のジアリルスズ・ジハライド又はジ
―(置換アリル)スズ・ジハライドを再び生成す
る。このジアリルスズ・ジハライド又はジ―(置
換アリル)スズ・ジハライドは反応液中に残存す
る又は追加された式()のカルボニル化合物と
更に反応して式(a)及び式(b)の目的の
ホモアリルアルコール類を生成する。 なお、前記の式()のアリル・ハライド又は
置換アリル・ハライドは、式()のジアリルス
ズ・ジハライド又はジ―(置換アリル)スズ・ジ
ハライドと式()のカルボニル化合物との反応
による式(a)及び式(b)のホモアリルア
ルコール類の生成反応を妨害しないから、式
()の化合物と式()の化合物との反応を行
う溶液中に予じめ式()の化合物を添加してお
くことができる。このように予じめ添加されてあ
れば式()の化合物は、次後の電解還元工程で
生成された式()の2価スズ化合物と金属スズ
との反応用に後から添加される必要はない。 所望ならば、本発明の方法においては、前記の
前駆体スズ化合物例えば金属スズ又は塩化第1ス
ズと式()のアリル・ハライド又は置換アリ
ル・ハライドとを含有して式()のカルボニル
化合物を添加された溶液を作り、この溶液中で前
駆体スズ化合物と式()の化合物との反応によ
つて式()のジアリルスズ・ジハライド類を調
製する操作と、この式()のスズ化合物と前記
溶液中に予じめ存在させてた式()のカルボニ
ル化合物との反応によつて式(a),(b)の
ホモアリルアルコール類を生成する操作と、これ
で副生した式()をもつと推定された4価スズ
化合物の電解還元を行う操作と、電解還元生成物
としての式()をもつと推定される2価スズ化
合物と金属スズに対する式()のアリル・ハラ
イド類との反応によつて式()のジアリルス
ズ・ジハライド類を再生的に生成させる操作と、
再生された式()のスズ化合物と式()のカ
ルボニル化合物との反応による式(a),(
b)のホモアリルアルコールを更に生成する操作
とを同じ反応容器中で並行的に行わせることが可
能である。 本発明の方法において式()のカルボニル化
合物と式()のジアリルスズ・ジハライド類と
の反応に際して副生した4価スズ化合物は、反応
媒質の種類、存在する試剤の種類、等に応じて
種々異なるものであり、種々の4価スズ化合物の
混成物よりなると推定されるものでその精確な同
定は難しいけれども、式()で示されると推定
される化合物が主体であり、この化合物は、何れ
にせよ、電解還元后には、式()で示されると
推定される2価スズ化合物と金属スズとになり、
これらが更に式()のアリル・ハライド類と反
応すると、式()のジアリルスズ・ジハライド
類を再生的に生成できるものである。 本発明の方法における反応機構の全体は十分に
解明されてないけれども、本発明方法の理解を容
易にするため、同一の反応系内で、式()のジ
アリルスズ・ジハライド類の一例であるジアリル
スズ・ジブロマイドを金属スズと臭化アリルとか
ら調製する反応の操作を含めて、本発明の方法を
行う実施法について例を取つて説明する。先づ当
初に、金属スズと過剰量の臭化アリルと過剰量の
カルボニル化合物()とを含む溶液を作り、こ
れを撹拌して反応を起させる。この場合、反応系
中で先づ金属スズが臭化アリルと反応し(この段
階では、カルボニル化合物()は反応に関与し
ない)、ジアリルスズ・ジブロマイドを生じ、こ
れが次に溶液中でカルボニル化合物()と反応
して反応液中に目的のホモアリルアルコール類
(a),(b)を与える。この時に副生した4
価スズ化合物()を含み且つホモアリルアルコ
ール類を含む反応液を電解還元操作にかけると、
4価スズ化合物()は2価スズ化合物()と
金属スズとに還元される。2価スズ化合物()
と金属スズは直ちに同一反応液内で未反応の残留
した臭化アリルと反応してジアリルスズ・ジブロ
マイドを再生的に生成するから、ジアリルスズ・
ジブロマイドの循環的調製システムが成立し、こ
の再生したジアリルスズ・ジブロマイドは同一溶
液内で残留するカルボニル化合物()と反応し
て再びホモアリルアルコール類(a),(b)
を生成することになる。 以上の説明から明らかなように、本発明は、ホ
モアリルアルコール類の生成反応で副生した4価
スズ化合物()を反応系外に廃出することな
く、同一反応系内で電解還元により2価スズ化合
物()と金属スズとし、更に式()のアリ
ル・ハライド類と反応させて反応剤スズ化合物
()の再生に供する技術を確立し、スズを循還
使用してカルボニル化合物からホモアリルアルコ
ール類を製造することを可能ならしめるものであ
り、工業的に極めて有意義な発明である。 以下、本発明を実施例により説明するが、本発
明は実施例によつて制限を受けるものではない。 実施例 1 (イ) 25mlの反応器に金属スズ粉末(0.089g,
0.75ミリモル)、臭化アリルCH2=CHCH2Br
(3.628g,30ミリモル)を入れメタノール(3
ml)と氷酢酸(0.75ml)の混合溶液を加えて、
その混合物を室温下に金属スズ粉末が溶解する
まで2時間かきまぜジアリルスズ・ジブロマイ
ドを調製する。 (ロ) このように生成されたジアリルスズ・ジブロ
マイドと未反応の臭化アリルとの含む反応溶液
を30mlの枝付試験管に移し、カルボニル化合物
()の一例としてのベンズアルデヒド(0.796
g,7.5ミリモル)およびシクロヘキセン(活
性ハロゲン化剤の捕捉剤として)(2.481g,30
ミリモル)を加えると、ジアリルスズ・ジブロ
マイドとベンズアルデヒドとの反応で1―フエ
ニル―3―ブテン―1―オールが生成する。こ
の化合物を分離することなく反応液の内部に一
対の白金電極(2cm×1.5cm)を取り付けた
後、温度を50℃に保ちながら50mA
(16.7mA/cm2)の定電流密度で電解を21時間行
う。この電解操作により、2価スズ化合物と金
属スズとを生成する電解還元反応が起る。また
この電解操作中は、2価スズ化合物及び金属ス
ズと臭化アリルとの反応によるジアリルスズ・
ジブロマイドの再生成反応、並びに再生成され
たジアリルスズ・ジブロマイドとベンズアルデ
ヒドとの反応による1―フエニル―3―ブテン
―1―オールの生成反応も進行する。 電解終了後、反応溶液を飽和NaHCO3水溶液で
中和し、沈殿物を吸引過で除く。液を減圧下
溶媒を留去した後、ヘキサン―酢酸(3:1)混
合溶媒で3回抽出し、飽和NaCl水溶液で1回洗
つた後、無水Na2SO4で乾燥する。つづいて減圧
下に溶媒を留去し粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフイーで精製すると、本発明方法の式
(a)及び式(b)の目的ホモアリルアルコ
ール類に相当する目的化合物として次式 で示される1―フエニル―3―ブテン―1―オー
ルが収率90.7%(0.968g)で得られる。比較の
ため、上記の電解を省略すると、目的化合物の収
率は10%以下に低下した。 実施例 2 30mlの枝付試験管にベンズアルデヒド(0.796
g,7.5ミリモル)、臭化アリル(3.628g,30ミ
リモル)、金属スズ粉末(0.089g,0.75ミリモ
ル)およびシクロヘキセン(2.481g,30ミリモ
ル)を蒸留メタノール(3ml)と氷酢酸(0.75
ml)の混合溶媒に溶かし、室温下、2時間かきま
ぜる。この際、実施例1の場合と同様にジアリル
スズ・ジブロマイドが調製される反応が起り、ま
た生成したジアリルスズ・ジブロマイドとベンズ
アルデヒドとの反応による1―フエニル―3―ブ
デン―1―オールの生成反応も起る。つぎに、生
成した1―フエニル―3―ブテン―1―オールを
分離することなく、この化合物を含む反応液を収
容する前記の枝付試験管に一対の白金電極を取り
付け、50〜55℃に保ち50mAの定電流で21時間
(5.2F/モル)通電して電解を行なう。この電解
操作中は、実施例1の場合と同様に、電解還元反
応及びジアリルスズ・ジブロマイドの再生成反
応、並びに再生成されたジアリルスズ・ジブロマ
イドとベンズアルデヒドとの反応による1―フエ
ニル―3―ブテン―1―オールの追加の生成反応
が進行する。 電解終了後、反応溶液を飽和NaHCO3水溶液で
中和し、つづいて吸引過で沈殿物を除いた後、
液を減圧下濃縮する。残留液をヘキサン―酢酸
エチル(1:1)の混合溶媒で3回抽出し、有機
層を飽和食塩水で1回洗浄した後、無水Na2SO4
で乾燥する。このものを減圧下溶媒を留去し、シ
リカゲルカラムにより精製すると、無色の油状物
として1―フエニル―3―ブテン―1―オールの
0.968g,(収率91%)を得る。 実施例 3 30mlの枝付試験管にベンズアルデヒド(0.796
g,7.5ミリモル)、スズ粉末(0.178g,1.5ミリ
モル)、臭化アリル(1.814g,15ミリモル)、シ
クロヘキセン(1.24g,15ミリモル)を入れ、メ
タノール(3ml)と氷酢酸(0.75ml)の混合溶液
に溶かす。その後、室温下2時間かきまぜる。こ
の際、実施例1〜2の場合と同様に、ジアリルス
ズ・ジブロマイドの生成反応が起り、また1―フ
エニル―3―ブテン―1―オールの生成反応も起
る。 次に、生成した1―フエニル―3―ブテン―1
―オールを含む反応液を収容する前記の試験管に
一対の白金電極(2cm×1.5cm)を取り付け温度
を50℃に保ちながら50mA(16.7mA/cm2)の定
電流密度で電解を26時間行う(電気量6.5F/モ
ル)。この電解操作中は、実施例2の場合と同様
な諸反応が進行する。 電解終了後、反応溶液を飽和NaHCO3水溶液で
中和し、沈殿物を吸引過で除く。液を減圧下
に溶媒を留去した後、ヘキサン―酢酸エチル
(3:1)混合溶媒で3回抽出し、飽和NaCl水溶
液で1回洗つた後、無水Na2SO4で乾燥する。 つづいて減圧下溶媒を留去し、粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーで精製すると、
1―フエニル―3―ブテン―1―オールが収率95
%(1.05g)で得られる。 実施例 4 30mlの枝付試験管にベンズアルデヒド(0.796
g,7.5ミリモル)、スズ粉末(0.178g,1.5ミリ
モル)、臭化アリル(1.814g,15ミリモル)、シ
クロヘキセン(1.24g,15ミリモル)を入れ、メ
タノール(3ml)と水(0.5ml)の混合溶液に溶
かす。その後、室温下2時間かきまぜる。この
際、実施例1〜2の場合と同様に、ジアリルス
ズ・ジブロマイドの生成反応が起り、また1―フ
エニル―3―ブテン―1―オールの生成反応が起
る。 次に、生成した1―フエニル―3―ブテン―1
―オールを含む皮応液が入つている前記の試験管
に一対の白金電極(2cm×1.5cm)を取り付け温
度を50℃に保ちながら50mA(16.7mA/cm2)の
定電流密度で電解を22.3時間行う(電気量5.6F/
モル)。この電解操作中は、実施例1〜2の場合
と同様な諸反応が進行する。 電解終了後、反応溶液を飽和NaHCO3水溶液で
中和し、沈殿物を吸引過で除く。液を減圧下
溶媒を留去した後、ヘキサン―酢酸エチル(3:
1)混合溶媒で3回抽出し、飽和NaCl水溶液で
1回洗つた後無水Na2SO4で乾燥する。 つづいて減圧下溶媒を留去し粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイーで精製すると、1
―フエニル―3―ブテン―1―オールが収率96%
(1.078g)で得られる。 実施例 5 30mlの枝付試験管にヘキシルメチルケトンCH3
(CH25COCH3(0.962g,7.5ミリモル)、スズ粉
末(0.178g,1.5ミリモル)、臭化アリル(3.628
g,30ミリモル)、シクロヘキセン(1.24g,15
ミリモル)を入れ、メタノール(3ml)と酢酸
(1.5ml)の混合溶液に溶かす。その後、室温下に
2時間かきまぜる。この際、実施例1〜2の場合
と同様にジアリルスズ・ジブロマイドの生成反応
が起る。この生成されたジアリルスズ・ジブロマ
イドとヘキシルメチルケトンとの反応により下記
の式で示されるホモアリルアルコール誘導体を生
成する反応も起る。 次に、目的生成物として生成した次式 のホモアリルアルコール誘導体を含む反応液を収
容する前記試験管に一対の白金電極(2cm×1.5
cm)を取り付け温度を50℃に保ちながら50mA
(16.7mA/cm2)の定電流密度で電解を44.7時間行
う(電気量11.2F/モル)。この電解操作中は、
実施例1〜2の場合と同様に諸反応が進行する。 電解終了後、反応溶液を飽和NaHCO3水溶液で
中和し、沈殿物を、吸引過で除く。液を減圧
下溶媒を留去した後、ヘキサン―酢酸エチル
(3:1)混合溶媒で3回抽出し、飽和NaCl水溶
液で1回洗つた後、無水Na2SO4で乾燥する。 つづいて減圧下溶媒を留去し粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイーで精製すると、目
的化合物が収率67%(0.855g)で得られる。 実施例 6 30mlの枝付試験管にベンズアルデヒド(0.796
g,7.5ミリモル)、スズ粉末(0.089g,0.75ミリ
モル)、臭化クロチルCH3―CH2=CH2―CH2Br
(1.519g,11.25ミリモル)、シクロヘキセン
(0.930g,11.25ミリモル)を入れ、メタノール
(3ml)と酢酸(0.75ml)の混合溶液に溶かす。
その後、室温下2時間かきまぜる。この際に、ジ
クロチルスズ・ジブロマイドの生成反応が起り、
またジクロチルスズ・ジブロマイドとベンズアル
デヒドとの反応による下記の式で示される化合物
(a)と化合物(b)とを生成する反応も起る。 次に、生成した次式 で示される化合物(a)すなわち1―フエニル―2―
メチル―3―ブテン―1―オール(本発明方法の
目的生成物のうち式(b)で示されるホモアリ
ルアルコール類に相当する)と次式 で示される化合物(b)すなわち1―フエニル―3―
ペンテン―1―オール(式(a)で示されるホ
モアリルアルコール類に相当する)(化合物(a)と
化合物(b)との生成比は約1:1)とを含む反応液
が入つている前記試験管に一対の白金電極(2cm
×1.5cm)を取り付け温度を50℃に保ちながら
50mA(16.7mAcm2)の定電流密度で電解を31時
間行う。この電解操作中は、実施例1の場合と同
様に諸反応が進行する。 電解終了後、反応溶液を飽和NaHCO3水溶液で
中和し、沈殿物を吸引過で除く。液を減圧下
溶媒を留去した後、ヘキサン―酢酸エチル(3:
1)混合溶媒で3回抽出し、飽和NaCl水溶液で
1回洗つた後、、無水Na2SO4で乾燥する。 つづいて減圧下溶媒を留去し粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイーで精製すると、化
合物(a)及び(b)が合計収率42.6%(0.520g)で得
られる。 実施例 7 ベンズアルデヒドの代りにシクロヘキサノン
(7.5ミリモル)を用いて実施例2の方法を反復し
た。但し電解操作中の通電気量は6.0F/モルと
した。次式 の1―ヒドロキシ―1―アリル―シクロヘキサン
が68%の収率で得られた。 実施例 8 30mlの枝付試験管にクロトンアルデヒド
CH3CH=CH―CHO(0.5257g,7.5ミリモル)
(安定のため、10%の水を含んでいる市販品を用
いた)、スズ粉末(0.089g,0.75ミリモル)、臭
化アリル(1.814g,15ミリモル)、シクロヘキセ
ン(0.930g,11.25ミリモル)を入れ、メタノー
ル(3ml)と氷酢酸(0.75ml)の混合溶液に溶か
す。その後、室温下2時間かきまぜる。この際、
実施例2の場合と同様にジアリルスズ・ジブロマ
イドの生成反応が起る。また、生成されたジアリ
ルスズ・ジブロマイドとクロトンアルデヒドとの
反応によつて次式で示されるホモアリルアルコー
ル類の生成反応も起る。次に、生成した次式 CH3―CH=CH―CH(OH)―CH2―CH=
CH2 で示されるα―プロペニルホモアリルアルコール
を含む反応液が入つた前記試験管に一対の白金電
極(2cm×1.5cm)を取り付け温度を室温(約15
℃)に保ちながら50mA(16.7mA/cm2)の定電
流密度で電解を18時間行う(電気量4.5F/モ
ル)。この電解操作中は、実施例2の場合と同様
に諸反応が進行する。 電解終了後、反応溶液を飽和NaHCO3水溶液で
中和し、沈殿物を吸引過で除く。液を減圧下
溶媒を留去した後、ヘキサン―酢酸エチル(5:
1)混合溶媒で3回抽出し、飽和NaCl水溶液で
1回洗つた後、無水Na2SO4で乾燥する。 つづいて減圧下溶媒を留去し粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイーで精製すると上記
の式の目的のホモアリールアルコール誘導体が収
率42.2%(0.357g)で得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機溶媒中で水又は式() R8OH () 〔式中、R8は炭素数1〜5のアルキル基を表
    わす〕で示される低級アルカノール又は式() R9COOH () 〔式中、R9は炭素数1〜5のアルキル基又は
    水素を表わす〕で示される低級アルカン酸である
    プロトン供給体の存在下に、一般式() 〔式中、R3,R4,R5,R6及びR7は夫々に水素
    原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルキニ
    ル基又はアリール基を表わし、Xはハロゲン原子
    を表わす〕で示されるジアリルスズ・ジハライド
    又はジ―(置換アリル)スズ・ジハライドと一般
    式() 〔式中、R1及びR2は夫々に水素原子、アルキ
    ル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
    ル基又はアルケニル基を表わすか、又はR1及び
    R2は合同で1個のシクロアルキル基を表わす〕
    で示されるケトンあるいはアルデヒドとを反応さ
    せて一般式(a)及び(b) 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6及びR7
    夫々に前記の意味をもつ〕で示されるホモアリル
    アルコール又はこれの置換誘導体を生成し、上記
    の式()のジアリルスズ・ジハライド又はジ―
    (置換アリル)スズ・ジハライドが前記反応で消
    費されて式(a)及び式(b)で示されるホ
    モアリルアルコール又はこれの置換誘導体を生成
    する前記の反応が終つた際に生成したスズ化合
    物、すなわち次式() 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7及びXは前記と
    同じ意味をもち、Yは前記のプロトン供与体とし
    て水を用いた時には水素原子であり、また低級ア
    ルカノールを用いた時にはR8と同じアルキル基
    であり、また低級アルカン酸を用いた時にはアル
    カノイル基―OCR9である〕で示されると推定さ
    れるスズ化合物をプロトン供与体を含む溶媒中で
    電解的に還元することにより、次式() 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7及びXは前記と
    同じ意味をもつ〕で示されると推定される活性ス
    ズ化合物と金属スズとに変え、その後、前記の活
    性スズ化合物と金属スズに一般式() 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7及びXは前記の
    意味をもつ〕で示されるアリル・ハライド又は置
    換アリル・ハライドを反応せしめて一般式() 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7及びXは前記の
    意味をもつ〕で示されるジアリルスズ・ジハライ
    ド又はジ―(置換アリル)スズ・ジハライドを再
    生し、この再生された一般式()のジアリルス
    ズ・ジハライド又はジ―(置換アリル)スズ・ジ
    ハライドに一般式() 〔式中、R1及びR2は前記の意味をもつ〕で示
    されるケトンあるいはアルデヒドを反応させるこ
    とにより一般式(a)及び(b) 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6及びR7
    夫々に前記の意味をもつ〕で示されるホモアリル
    アルコール又はこれの置換誘導体を生成させるこ
    とを特徴とする、前記一般式(a)及び(
    b)で示されるホモアリルアルコール又はこれの
    置換誘導体の製造方法。 2 一般式() 〔式中R1及びR2は前記の意味をもつ〕で示さ
    れるケトンあるいはアルデヒドと一般式() 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7及びXは前記の
    意味をもつ〕で示されるジアリルスズ・ジハライ
    ド又はジ―(置換アリル)スズ・ジハライドとの
    反応は、推定式()のスズ化合物の電解還元反
    応を行う電解槽と同一の槽内又は別途の反応槽の
    いずれかで行なう特許請求範囲第1項に記載の方
    法。
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