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JPS6312949B2 - - Google Patents
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JPS6312949B2 - - Google Patents

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JPS6312949B2
JPS6312949B2 JP59247546A JP24754684A JPS6312949B2 JP S6312949 B2 JPS6312949 B2 JP S6312949B2 JP 59247546 A JP59247546 A JP 59247546A JP 24754684 A JP24754684 A JP 24754684A JP S6312949 B2 JPS6312949 B2 JP S6312949B2
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neodymium
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electrolytic
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JP59247546A
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Katsuhisa Ito
Yoshiaki Watanabe
Eiji Nakamura
Masayasu Toyoshima
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は、ネオジム−鉄合金の製造装置に係
り、特にネオジム−鉄合金、なかでも高性能永久
磁石用の母合金に適した、ネオジム含有量が高
く、有害な不純物や介在物の含有量の低い、ネオ
ジム−鉄合金を連続的に製造するに適した装置に
関するものである。 (発明の背景) 最近、高価なサマリウムあるいはコバルトを含
有せず、しかもハードフエライトより磁気特性の
優れた高性能磁石として、希土類−鉄系、希土類
−鉄−ホウ素系の永久磁石が注目されている。な
かでも、ネオジム−鉄−ホウ素系磁石は、最高エ
ネルギー積:(BH)maxが36MGOe以上になり、
比重、機械的強度の点からも極めて優れているこ
とが認められている(例えば、特開昭59−46008
号公報など参照)。このネオジム−鉄系あるいは
ネオジム−鉄−ホウ素系永久磁石は、何れも磁気
特性を劣化させる不純物の少ない原料を必要と
し、特に反応性の大きいネオジム原料について
は、酸素等の不純物の少ないものを製造する工業
的な方法を確立することが必要となつている。 ところで、金属ネオジムは、従来、殆ど用途が
なく、その製造方法としては、一般に活性金属、
特にカルシウムによる還元法と溶融塩電解法が知
られているのみで、工業的製造方法は充分に確立
されていない。従つて、上述した如き高性能永久
磁石の原料に適したネオジム−鉄母合金の工業的
製造方法にあつても、充分に確立されていないの
である。 かかる状況下、従来の技術水準より考えられる
ネオジム−鉄合金の製造方法としては、溶融塩電
解法の範疇に属する塩化物電解浴の電解(例え
ば、塩川二朗他「電気化学」第35巻、1967年、第
496頁等参照)と、フツ化物電解浴に溶解した酸
化物(Nd2O3)の電解(E.モーリス他、「U.S.
Bur.Min.、Rep.Invest.」、No.6957、1967年参照)
や、所謂消耗陰極法の範疇に属する、フツ化物電
解浴中へ酸化ネオジムを供給して電解を行ない、
ネオジム−鉄合金を得ている研究例(E.モーリス
他、「U.S.Bur.Min.、Rep.Invest.」、No.7146、
1968年参照)等があるが、それぞれの手法には各
種の問題点が内在しており、何れも、ネオジム−
鉄合金を連続的に製造する工業的な乃至は実用的
な手法として充分満足させ得るものではないので
ある。 このため、本発明者らは、先に特願昭59−
20773号として、従来の消耗陰極法を利用した、
原料としてフツ化ネオジムを用いた電解還元手法
によつて、ネオジム−鉄合金、なかでも高性能永
久磁石の製造に特に適したネオジム−鉄母合金
を、大規模に、且つ連続的に、有利に製造し得る
技術を明らかにした。 すなわち、この先に提案した技術は、鉄陰極及
び炭素陽極を用いて、ネオジム化合物を溶融塩電
解浴中において電解還元せしめ、生成するネオジ
ムを前記鉄陰極上に析出させると共に、該陰極を
構成する鉄と合金化せしめて、ネオジム−鉄合金
を形成させるに際して、ネオジム原料としての前
記ネオジム化合物に、フツ化ネオジムを用いると
共に、かかるフツ化ネオジムを前記溶融塩電解浴
の主たる構成成分の一つとして用いるようにした
ものであつて、これよつてネオジム−鉄合金が電
解還元操作の一段階で製造でき、そして永久磁石
の磁気的性質に悪影響を与える酸素等の不純物や
介在物等の含有量が低く、且つネオジム含有量の
高い、ネオジム−鉄合金が一段階で効果的に製造
され得ることとなつたのである。 ところで、この種の溶融塩電解用の一般的な陰
極としては、従来、丸棒、線、線束、溝付き丸
棒、網等が使用あるいは提案されているが、上記
の如き、鉄を消耗陰極として、ネオジム−鉄合金
を生成せしめる電解還元法では、ネオジムが陰極
の表面に析出し、その表面で陰極の鉄と反応し
て、ネオジム−鉄の液状合金を生成することがポ
イントとなつており、そしてこのネオジム析出反
応は表面反応であるところから、鉄陰極としてあ
まりに大きな直径の棒状の陰極を使用すると、そ
の陰極の中心部まで鉄が消耗させられるのに時間
がかかり、そのために所定の陰極電流密度を確保
すべく、電解浴中に挿入、浸漬される陰極長さが
長くなつて、電解槽の底部に衝突する等、電解操
作に支障を来す問題を内在している。従つて、鉄
陰極は、実用上において、棒状の場合、或る程度
の直径のものまでしか用いられ得ないのである。 また、上述の如きフツ化ネオジムを原料とする
消耗陰極法によるネオジム−鉄合金の電解製造に
際しては、0.50〜55A/cm2の広い範囲内で選択さ
れる陰極電流密度に比べると、陽極電流密度が
0.05〜0.06A/cm2程度と遥かに小さく、それ故、
一定電流の下では、陽極表面積を陰極表面積に比
して遥かに大きく採る必要があり、また770℃〜
950℃の範囲に好適に設定される電解浴の温度を
電解電流による発生ジユール熱によつて維持する
場合には、一定電流電解の時、電解電圧を狭い範
囲に保つておかないと、電解浴の温度に大きな変
動を生じ、有効な電解還元操作を行なうことは困
難となる。 ところで、上述のような大きな電流密度差を得
るには、一般に複数の陽極を陰極に対向させて配
列する形態が採用されることとなるが、そのよう
な場合において、かかる陽極として大径のものを
用い、またその使用本数を多くすると、幾何学的
制約上から、極間距離を大きくとる必要が生じ、
このために当該部分での電解浴の抵抗に基づく浴
部電圧降下が大きくなり、そして電解槽電圧が大
きくなり過ぎて、電解の電力原単位を悪化させる
問題を生じ、また電解電流による発熱量(発生ジ
ユール熱)が大きくなり過ぎて、熱バランスを乱
し、浴温を上げ過ぎる等の問題を生じるのであ
る。 (発明の概要) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであつて、その目的とするとこ
ろは、ネオジム−鉄合金、なかでも高性能永久磁
石の製造に特に適したネオジム−鉄母合金を、大
規模に且つ連続的に製造し得る装置を提供するこ
とにあり、また他の目的とするところは、フツ化
ネオジムを原料とする消耗陰極法によるネオジム
−鉄合金の電解製造装置において、鉄陰極の効果
的な消耗を図り、以て連続的な電解還元操作を有
利に行なわしめ得ると共に、大径の複数の陽極を
用いた場合においても、極間距離が大きくならな
いようにして、装置設計の自由度を効果的に高め
得る構造を提供することにある。 すなわち、本発明は、かくの如き目的を達成す
るために、(a)実質的に、フツ化ネオジム及びフツ
化リチウム、並びに必要に応じて添加されたフツ
化バリウム、フツ化カルシウムからなる溶融塩電
解浴を収容する、耐火性材料から構成された電解
槽と、(b)該電解槽の内面の接浴部に施されたライ
ニングと、(c)該電解槽の溶融塩電解浴中に挿入、
浸漬される、実質的に長さ方向に形状変化のない
長手の炭素陽極と、(d)該電解槽の溶融塩電解浴中
に挿入、浸漬される、実質的に長さ方向に形状変
化のない、長手方向に中空の管状の鉄陰極と、(e)
開口部が該鉄陰極の下方に位置するように、前記
電解槽の溶融塩電解浴中に配置せしめられて、前
記炭素陽極と鉄陰極との間に印加される直流電流
によるフツ化ネオジムの電解還元によつて該鉄陰
極上に生じるネオジム−鉄合金の液滴が滴下せし
められる、かかるネオジム−鉄合金液滴を集める
ための合金受器と、(f)該合金受器内の液体状態の
ネオジム−鉄合金を電解槽外に取り出すための液
状合金取出手段と、(g)前記鉄陰極を、前記ネオジ
ム−鉄合金の生成に伴なうその消耗に従つて、前
記電解槽の溶融塩電解浴中に所定の電流密度が得
られるように挿入するための陰極挿入手段とを、
含む装置を用いるものである。 尤も、このようなネオジム−鉄合金の製造装置
は、更に前記炭素陽極を前記電解槽の溶融塩電解
浴中に所定の電流密度が得られるように挿入する
ための陽極挿入手段や、原料としてのフツ化ネオ
ジムを前記電解槽内に供給するための原料供給手
段を備えていることが望ましく、また前記電解槽
の内面に施されるライニングとしては、モリブデ
ン、タングステン等の難融金属材料に代えて、安
価な鉄材料が好適に用いられることとなる。本発
明者らの検討によつて、そのような鉄材料が優れ
た耐浴、耐食性を示し、フツ化物電解浴の場合の
良好なライニング材となることが見い出されたの
である。 また、本発明にあつては、電解槽内に配置され
た合金受器中に集められた液体状態のネオジム−
鉄合金を、液体状態のままにおいて電解槽外に効
果的に取り出すために、前記液状合金取出手段が
該合金受器内の液状のネオジム−鉄合金中に挿入
されるパイプ状ノズルを有するように構成され、
該ノズルを通じて、真空吸引作用により該ネオジ
ム−鉄合金を吸い上げて、電解槽外に取り出すよ
うにすることが、工業的な実施の観点から有利に
採用されることとなる。 さらに、本発明における管状の鉄陰極は、その
長手方向の中空部を利用して、前記原料供給手段
を兼ねるようにすることもでき、更にはかかる鉄
陰極の電解槽外側の開口部に所定の保護ガス供給
手段を接続せしめて、該保護ガス供給手段にて該
鉄陰極の中空部内に正圧の保護ガスが導入せしめ
られるようにして、これにより、そのような保護
ガスの電解浴中への吹込みによつて、電解浴を撹
拌したり、陰極管内部スペースの腐食防止を図つ
たりすることが可能である。 そして、このような本発明に従う装置を用いる
ことによつて、ネオジム−鉄合金が電解還元操作
の一段階で製造され得、しかも永久磁石の磁気的
性質に悪影響を与える酸素等の不純物や介在物等
の含有量が低く、且つネオジム含有量の高い、ネ
オジム−鉄合金が一段階で効果的に製造すること
ができることとなつたのである。しかも、固体の
陰極を使用するため、陰極の取扱が容易であるこ
とは勿論、生成合金を電解時の液体合金のままで
取り出すために、実質上、電解を中断することな
く、連続操業が可能であり、そして陰極消耗法の
利点である低温操業が連続的に行なわれ得る結
果、電解成績並びに生成合金品位が効果的に改善
されるのである。 また、かかる本発明に従えば、装置の大型化、
操業の連続化が容易に達成され、更に酸化ネオジ
ムを原料とするフツ化物−酸化物混合溶融塩の電
解による製造手段における連続操業上の困難を悉
く回避することができるのであり、更にまた塩化
ネオジムを原料とする塩化物混合溶融塩の電解に
よる製造手法では達成できない高電流効率を長時
間にわたつて達成し得るのである。 このように、本発明に従えば、高性能永久磁石
用原料に適した高ネオジム、低不純物含有ネオジ
ム−鉄合金を、経済的に且つ大規模、連続的に製
造できることとなつたのである。そして、このよ
うなネオジム−鉄合金は、また、ネオジム金属製
造の中間原料としても有利に使用されるものであ
る。 (構成の具体的な説明) ところで、かくの如き本発明に従う装置の具体
的な一例が第1図に模式的に示されているが、そ
こにおいて、電解槽10は、下部槽12とその開
口部を覆蓋する蓋体14にて構成されている。ま
た、これら下部槽12および蓋体14の外側は、
通常、鋼等の金属よりなる槽外枠16,18より
構成されている。さらに、下部槽12および蓋体
14は、それぞれ外側に煉瓦やキヤスタブル・ア
ルミナ等よりなる耐火断熱材層20,22、およ
び内側に黒鉛、炭素質スタンプ材等からなる耐浴
材層24,26を配置して、構成されている。 そして、下部槽12の内側耐浴材層24の内面
の接浴面には、ライニング材28が設けられて、
かかる接浴面を被覆している。このライニング材
28は、耐浴材層24からの不純物の混入を防ぐ
他、それがタングステンやモリブデン等の難融金
属にて形成されている場合には、生成する液状ネ
オジム−鉄合金の受器を兼ねることもできる。尤
も、本発明にあつては、かかるライニング材28
として安価な鉄材料を用いることが推奨される。
けだし、本発明者らの検討によつて、安価な鉄が
優れた耐食性を示し、フツ化物電解浴の場合の良
好なライニング材となることが見い出されたから
である。また、耐浴材層24は、必ずしも必要で
はなく、耐火断熱材層20上に直接にライニング
材28を適用しても何等差支えない。 そして更に、このような電解槽10のライニン
グ材28にて囲まれた槽内には、溶融塩電解浴3
0を構成する溶剤が装入せしめられている。な
お、この溶剤としては、フツ化ネオジム(NdF3
とフツ化リチウム(LiF)が用いられるが、これ
らに加えて、フツ化バリウム(BaF2)とフツ化
カルシウム(CaF2)を、単独で或いは両者同時
に添加して用いることも可能である。なかでも、
不純物や介在物の少ないネオジム−鉄合金を製造
する上においては、電解温度を低下せしめること
が好ましく、そのためにかかる溶融塩電解浴30
は、実質的に35〜76%(重量基準、以下同じ)の
フツ化ネオジム、20〜60%のフツ化リチウム、40
%までのフツ化バリウム、及び20%までのフツ化
カルシウムにて構成される、実質的にフツ化物の
みよりなる混合溶融塩からなるように選ばれ、そ
してそのような電解浴30に原料のフツ化ネオジ
ムが添加された場合にあつても、電解中は常にか
かる組成範囲の電解浴となるように調整されるこ
ととなる。 また、かかる電解槽10の蓋体14をそれぞれ
貫通して鉄陰極32と、この鉄陰極32に対向す
るように、該鉄陰極32の周りに同心円状に配置
された複数本の炭素陽極34が設けられており、
またそれら両電極32,34は、下部槽12内に
収容される前記所定の溶融塩よりなる電解浴30
中に、所定の電流密度となる長さにわたつて浸漬
されるようになつている。なお、ここでは、炭素
陽極34,34は、鉄陰極32と向かい合つて配
置される陽極のうちの2本が示されており、それ
らの材質としては黒鉛が好適に用いられることと
なる。 さらに、これら炭素陽極34,34は、棒状、
板状、管状等の形態で用いられ、またそれは、電
解浴30への浸漬部分の陽極表面積を大きくして
陽極電流密度を下げるために、公知のように溝付
きとすることも可能である。なお、図面では、炭
素陽極34,34には、電解による陽極消耗の跡
を示して、陽極浸漬部に僅かに傾斜が付けられて
いる。この陽極34には、給電のために、金属等
の適当な導電体の電気リードが取り付けられてい
ても何等差支えない。また、陽極34は、陽極挿
入手段としての陽極昇降機構36によつて上下動
せしめられるようになつており、これにより電解
継続のための適切な陽極電流密度:0.05〜
0.60A/cm2、好ましくは0.10〜0.40A/cm2が確保さ
れるように、間欠的に或いは連続的に、その浸漬
部の表面積を浸漬深さで調整し得るようになつて
いる。なお、陽極昇降機構36,36は、陽極へ
の電気接続機能を兼ね備えることもできるように
なつている。 一方、陰極32は、電解還元作用にて析出せし
められる金属ネオジムと合金化させるべき鉄材料
からなる、パイプ状ないしは管状の部材にて構成
されており、そして陰極挿入手段としての陰極昇
降機構38によつて、合金生成による消耗分を補
なつて、電解浴30中へ連続的あるいは間欠的に
送り込まれるようになつている。また、この陰極
昇降機構38は、ここでは陰極32への電気接続
機能を兼ね備えており、更にかかる鉄陰極32は
その浸漬部以外の表面が防食のために適当な保護
スリーブ等で保護されるようになつていても、何
等差支えない。 そして、かかるパイプ状の鉄陰極32の電解槽
10の外側の開口部には、保護ガス供給装置40
が設けられており、かかる保護ガス供給装置40
から供給される保護ガス、例えば希ガス等の不活
性なガスによつて、かかる鉄陰極32の中空部内
の雰囲気が正圧の保護ガスにて構成されるように
なつている。 なお、かかるパイプ状の鉄陰極32の下方に受
器開口部が位置するように、電解浴30内におい
て下部槽12の底部上に生成合金受器42が配置
せしめられており、陰極32と陽極34との間に
所定の直流の電流を印加せしめることにより、電
解浴中のフツ化ネオジム原料の電解還元操作によ
つて、該鉄陰極32上に生成された液状のネオジ
ム−鉄合金44は、陰極表面より滴下して、その
直下において開口する生成合金受器42内に溜め
られる。なお、この生成合金受器42は、生成合
金44との反応性の小さな難融金属、例えばタン
グステン、タンタル、モリブデン、ニオブ、或い
はそれらの合金等を用いて形成される他、窒化ホ
ウ素等のホウ化物や酸化物等のセラミツクス、或
いはサーメツト等の材料を用いて形成することも
できる。 このような構造の装置において、鉄陰極32と
炭素陽極34との間に印加せしめられる直流電流
によつて、電解浴30中のフツ化ネオジム原料の
電解還元が行なわれ、そして上述のように、鉄陰
極32上に析出した金属ネオジムは、直ちに陰極
32を構成する鉄と液体状態の合金を生成せし
め、陰極32表面より滴下して、電解槽10内の
電解浴30中に設置した受器42内に集められる
こととなる。なお、この電解還元に際して採用さ
れる温度、一般には770℃〜950℃の温度では、か
かる鉄陰極32上に生成する合金は、液体状態と
なるものであり、また前述のような溶融塩よりな
る電解浴30の比重は、生成合金のそれよりも小
さくされているところから、かかる液体状の合金
が鉄陰極32上に生成されるに従つて、それは陰
極32表面より下方に落下するようになるのであ
る。 このように、鉄陰極32の表面においては、液
状のネオジム−鉄合金44の生成に従つて、かか
る鉄陰極32自身が消費されることとなり、それ
故電解還元操作の進行に従つて、鉄陰極32は、
その径を漸次小さくすることとなるが、かかる鉄
陰極32はパイプ形状を呈しているため、その肉
厚(管壁)部分の消耗によつて陰極の所定長さ部
分が完全に消費されることとなるところから、太
い棒状陰極を使用した場合の如く、細長な状態で
陰極が溶け残り、電解槽(電解浴)の底部にまで
達する等の問題は、何等生じることはないのであ
る。 特に、大径の複数の炭素陽極34を陰極32に
対向させて配列する場合において、上述の如く、
鉄陰極32をパイプ状と為すことにより、その消
耗を効果的に為し得るところから、大径のパイプ
状鉄陰極32を用いることができ、これによつて
極間距離が大きくなり過ぎることに基因する浴部
電圧降下、電解槽電圧の増大、電解の電力原単位
の悪化、電解浴の温度の大きな変動(過度の上
昇)等の問題が、効果的に解消され得るのであ
る。 なお、かかる鉄陰極32の管外径は、用いられ
る炭素陽極34の径に応じて、所望の陰極電流密
度:0.50〜55A/cm2が得られるように、広い範囲
より適宜に選び得るものであるが、その管外径を
大きく採つた場合には、管の肉厚をそれが消耗さ
せられるに有効な厚さと為すことにより、上述の
如き問題を回避しつつ、連続的な電解操作を効果
的に為すことが可能である。勿論、鉄陰極32の
管の断面形状は、円形が一般的であるが、これに
限定されるものではなく、楕円、三角形、四角
形、五角形、六角形、八角形等の多角形形状、或
いはひし形、長方形、星形等の各種の断面形状
の、長手方向に中空の管状物が用いられ得るので
ある。また、電極の配列についても、電流密度が
所定の範囲内にあり、且つ陰極32に陽極34が
向かい合うものである限りにおいて、例示の如
き、鉄陰極32を中心にして、その周りに同心円
状に炭素陽極34を配列する以外の他の配列形態
が適宜に採用され得るものであることは、言うま
でもないところである。 また、このような電解装置における電解操作に
よつて消費される電解原料は、原料供給装置46
から、蓋体14に設けられた原料供給孔48を通
じて供給され、所定組成の電解浴30が形成せし
められるようになつており、また鉄陰極32から
滴下して、受器42内に溜められた生成合金44
は、それが所定量溜まつた時に、液体状態のまま
で所定の合金回収機構(取出し手段)によつて、
例えばパイプ状の真空吸引ノズル50を生成合金
吸引孔52を通じて電解浴30内に差し入れ、そ
して該ノズル50の先端を生成合金受器42内の
生成合金44中に浸漬せしめ、図示されていない
所定の真空装置の真空吸引作用を利用して吸引す
ることにより吸い上げられて、電解槽10外に取
り出されることとなる。さらに、かかる電解槽1
0内には、電解浴30、生成合金44、電極3
2,34、電解槽10の構成材料等の変質を防
ぎ、生成合金44への有害不純物や介在物の混入
を避けること等のために、前述したような保護ガ
スが導入されるようになつており、そして電解還
元操作によつて発生したガスは、かかる導入され
た保護ガスと共に、排ガス出口54を通じて外部
に排出されるようになつている。 ところで、ここでは、原料供給手段46,48
や生成合金取出手段50,52、更には保護ガス
供給手段(図示せず)等が別途に電解槽10に設
けられた構造となつているが、上記したように、
鉄陰極32をパイプ状と為すことにより、その中
空部を利用して、保護ガスを供給したり、或いは
電解原料たるフツ化ネオジムを供給したり、更に
はそれを生成合金の取出し孔に利用することが可
能である。 すなわち、例示の如く、鉄陰極32の外部開口
部に設けた保護ガス供給装置40から管内部空間
に保護ガスを正圧で導入するようにすれば、該陰
極32の中空部内の外気による腐食を防止するこ
とができ、また管内に電解浴30が入り込み、こ
の部分に目的とする電流密度以下の低電流密度の
電流が流れ込むのを効果的に防止することができ
る。 さらに、かかる保護ガス供給装置40からパイ
プ状鉄陰極32内に供給される保護ガス量を増大
せしめて、該陰極32の下端開口部から電解浴3
0内に保護ガスを吹き込むようにすれば、電解浴
30の有効な撹拌が行なわれ得て、原料:フツ化
ネオジムの電解浴30中への溶解を促進させ得る
他、電解槽10内の電解浴30上の空間に満たさ
れる保護ガスとしても利用することができる。 一方、上記の如き保護ガス供給装置40から供
給される保護ガスの吹込みと同時に、パイプ状の
鉄陰極32の中空部内を通じて、電解浴30中へ
原料のフツ化ネオジム粉末を吹き込むようにする
ことによつて、原料の供給と電解浴30への溶解
促進を同時に行なうことができ、また電解槽10
(蓋体14)に原料供給孔48を設ける必要性が
解消される利点を生ずる。尤も、原料のフツ化ネ
オジムは、粉末として電解浴30内に投入される
ばかりではなく、一定の形状に成形された固形物
としても供給されるものではあるが、このような
固形の成形品の供給孔としても、鉄陰極32の管
状の中空部内を利用することが可能である。 そして、このような鉄陰極32の管状の中空部
内の利用形態において、上記保護ガス導入管とし
ては、陰極の管そのものを利用することができる
他、さらに別の適当な径の管を利用して、それを
管状の陰極の中空内部に装入する形態を採ること
も可能である。 また、生成合金受器42内に所定量溜められた
生成合金44を、電解槽10外に真空吸引ノズル
50にて取り出す際に、鉄陰極32の内部空間を
該ノズル50の挿入孔として、生成合金吸引孔5
2の代わりに利用し、該鉄陰極32の管状内部を
通じて、ノズル50の先端部を電解浴30内の生
成合金受器42の生成合金44中に差し込み、か
かる生成合金44を真空吸引操作によつて槽外に
回収するようにすることも、可能である。 尤も、生成合金受器42内の生成合金44の取
出しは、上述のような真空吸引による生成合金4
4の吸引取出し方式が好適に採用される手段では
あるが、これに限定されるものでは決してなく、
これに代えて、電解槽10(下部槽12)の下部
を貫通する取出しパイプを設け、この取出しパイ
プの先端を更に生成合金受器42を貫通させて、
該受器42内に開口せしめることにより、かかる
取出しパイプを通じて生成合金44を槽外下方に
流し出す合金回収機構を採用することも、可能で
ある。 (実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明に従う幾つかの実施例を示すが、本発
明がそのような実施例の記載によつて何等制限的
に解釈されるものでないことは、言うまでもない
ところである。 本発明は、上述した本発明の具体的な説明並び
に以下の実施例の他にも、各種の態様において実
施され得るものであり、本発明の趣旨を逸脱しな
い限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々な
る態様において実施され得るものは、何れも本発
明の範疇に属するものであることが、理解される
べきである。 実施例 1 ネオジム89%(重量基準。以下同じ)および鉄
9%の平均組成を有するネオジム−鉄(Nd−
Fe)合金10.0Kgが、次のようにして得られた。 すなわち、第1図に示される電解槽と同様な構
成の装置において、鉄るつぼを電解槽の耐浴容器
として用い、さらにその底部中央に設置したモリ
ブデン容器を生成合金受器として用いて、実質
上、フツ化ネオジムとフツ化リチウムとフツ化バ
リウムの三元系フツ化物混合溶融塩よりなる電解
浴を、不活性ガス雰囲気中で電解した。陰極とし
ては、鉄るつぼ中央部に位置するように、電解浴
中に下部を浸漬した34mmφ(外径)、3mmt(肉厚)
の上端を密閉した鉄管を用い、陽極としては、か
かる陰極の周りに同心円状に配列して電解浴中に
浸漬した、6本の80mmφの黒鉛棒を用いた。 そして、フツ化ネオジムを原料として、その粉
末を電解浴に連続的に供給しつつ、下記第1表に
示される範囲内の電解条件を保持して、24時間、
電解を行なつた。この間、電解操作は極めて良好
に継続することができ、液体状ネオジム−鉄合金
が順次滴下して、電解浴内に配置されたモリブデ
ンの受器内に溜められた。この溜められた合金
は、8時間毎に、真空吸引ノズルを有する真空吸
引式合金回収装置にて電解槽に取り出された。 かかる電解操作により得られた電解成績並びに
生成合金の分析結果を、下記第1表及び第2表に
示す。 実施例 2 ネオジム85%及び鉄13%の平均組成を有するネ
オジム−鉄合金6.7Kgが、次のようにして得られ
た。 すなわち、耐浴材としての黒鉛るつぼの内面に
鉄をライニングしたものを電解浴の容器として用
い、この底部中央に設置したタングステン容器を
生成合金の受器として用いて、実質上、フツ化ネ
オジムとフツ化リチウムの二元系フツ化物混合溶
融塩よりなる電解浴を、不活性ガス雰囲気中で電
解した。陰極としては、実施例1と同様の34mm
φ、3mmtの鉄管を用い、また陽極としては、実
施例1と同様に配列した5本の60mmφの黒鉛棒を
使用した。なお、陰極の鉄管上端には、保護ガス
導入キヤツプを取り付け、電解中、保護ガスを緩
やかに電解浴中に吹き込むことができるようにし
た。 そして、フツ化ネオジムを原料として、その粉
末を電解浴に連続的に供給しつつ、下記第1表に
示される範囲内の電解条件を保持して、24時間電
解を行なつた。この間、電解操作は極めて良好に
継続することができ、液体状のネオジム−鉄合金
が順次滴下して、電解浴中に配置されたタングス
テンの受器内に溜められた。この溜められた合金
は、8時間毎に、真空吸引ノズルを有する真空吸
引式合金回収装置にて、電解槽の外部に取り出さ
れた。 かかる電解操作により得られた電解成績並びに
生成合金の分析結果を、下記第1表及び第2表に
示す。 実施例 3 前記実施例1と同様の装置を用い、電解浴とし
て、実質上、フツ化ネオジムとフツ化リチウムの
二元系フツ化物混合溶融塩よりなる電解浴を用い
て、不活性ガス雰囲気中で電解を行なつた。 陰極としては、鉄るつぼの中央部に位置するよ
うに、電解浴中に下部が浸漬された110mmφ、14
mmtの鉄管を用い、陽極としては、かかる陰極の
周りに同心円状に配列して電解浴中に浸漬され
た、8本の80mmφの黒鉛棒を使用した。 そして、原料としてのフツ化ネオジムの粉末を
サイコロ状にプレス成形したものを、鉄製バスケ
ツトに入れ、陰極の鉄管上端より管内を通して、
電解浴中に浸漬せしめ、下記第1表に示される範
囲内の電解条件を保持して、8時間電解を行なつ
た。なお、この際、陰極の上端部に対して、電気
絶縁とガス密閉が施された。電解操作は良好に継
続することができ、受器内に溜められた合金は、
電解終了後、真空吸引ノズルを有する真空吸引式
合金回収装置にて電解槽の外部に取り出された。
また、鉄製バスケツト内のフツ化ネオジムは、全
量が溶解していた。 かかる電解操作によつて得られた電解成績並び
に生成合金の分析結果を、下記第1表及び第2表
に示す。
【表】
【表】
【表】 かかる第1表、第2表の結果から明らかなよう
に、本発明に従つて、フツ化ネオジムを電解する
ことにより、ネオジム含有量が高く、酸素等の不
純物の含有量の低いネオジム−鉄合金が一段階で
一挙に製造された。なお、第2表中の成分の数値
は、取り出された合金の分析値の平均値であり、
また第2表に示された不純物以外の不純物は、本
実施例の場合、実質上、ネオジム以外の他の希土
類金属よりなるものである。この第2表には、比
較のために、市販されているネオジム金属の分析
結果も示されているが、それら市販ネオジム金属
では、磁石材料として有害な酸素等の不純物含有
量が高くなつていることが認められる。 また、以上の実施例のうち、実施例1〜2で
は、更に長時間にわたつて継続して電解を行なう
ことが容易であり、それぞれの実施例の場合と同
様の結果が得られることが確認されている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従う電解槽の構造の一例を示
す断面図である。 10:電解槽、12:下部槽、14:蓋体、2
0,22:耐火断熱材層、24,26:耐浴材
層、28:ライニング材、30:電解浴、32:
鉄陰極、34:炭素陽極、36:陽極昇降機構、
38:陰極昇降機構、40:保護ガス供給装置、
42:生成合金受器、44:ネオジム−鉄合金、
46:原料供給装置、50:真空吸引ノズル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 実質的に、フツ化ネオジム及びフツ化リチウ
    ム、並びに必要に応じて添加されたフツ化バリウ
    ム、フツ化カルシウムからなる溶融塩電解浴を収
    容する、耐火性材料から構成された電解槽と、 該電解槽の内面の接浴部に施されたライニング
    と、 該電解槽の溶融塩電解浴中に挿入、浸漬され
    る、実質的に長さ方向に形状の変化のない長手の
    炭素陽極と、 該電解槽の溶融塩電解浴中に挿入、浸漬され
    る、実質的に長さ方向に形状の変化のない、長手
    方向に中空の管状の鉄陰極と、 開口部が該鉄陰極の下方に位置するように、前
    記電解槽の溶融塩電解浴中に配置せしめられて、
    前記炭素陽極と鉄陰極との間に印加される直流電
    流によるフツ化ネオジムの電解還元によつて該鉄
    陰極上に生じるネオジム−鉄合金の液滴が滴下せ
    しめられる、かかるネオジム−鉄合金液滴を集め
    るための合金受器と、 該合金受器内の液体状態のネオジム−鉄合金を
    電解槽外に取り出すための液状合金取出手段と、 前記鉄陰極を、前記ネオジム−鉄合金の生成に
    伴なうその消耗に従つて、前記電解槽の溶融塩電
    解浴中に所定の電流密度が得られるように挿入す
    るための陰極挿入手段とを、 含むことを特徴とするネオジム−鉄合金の製造装
    置。 2 前記炭素陽極を前記電解槽の溶融塩電解浴中
    に所定の電流密度が得られるように挿入するため
    の陽極挿入手段を備えた特許請求の範囲第1項記
    載の製造装置。 3 原料としてのフツ化ネオジムを前記電解槽内
    に供給する原料供給手段を備えた特許請求の範囲
    第1項又は第2項記載の製造装置。 4 前記鉄陰極が、前記原料供給手段を兼ね、該
    鉄陰極の中空部を通じて前記電解槽内に所定のフ
    ツ化ネオジム原料が供給される特許請求の範囲第
    3項記載の製造装置。 5 前記液状合金取出手段が、前記合金受器内の
    液状ネオジム−鉄合金中に挿入されるパイプ状ノ
    ズルを有し、該ノズルを通じて真空吸引作用によ
    り該ネオジム−鉄合金を吸い上げ、電解槽外に取
    り出すようにした特許請求の範囲第1項乃至第3
    項の何れかに記載の製造装置。 6 前記鉄陰極の電解槽外側の開口部に、所定の
    保護ガス供給手段が接続されており、該保護ガス
    供給手段にて該鉄陰極の中空部内に正圧の保護ガ
    スが導入せしめられる特許請求の範囲第1項乃至
    第5項の何れかに記載の製造装置。 7 前記ライニングが鉄材料にて構成されている
    特許請求の範囲第1項乃至第6項の何れかに記載
    の製造装置。 8 前記炭素陽極が黒鉛電極である特許請求の範
    囲第1項乃至第7項の何れかに記載の製造装置。
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