JPS6315280B2 - - Google Patents
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- JPS6315280B2 JPS6315280B2 JP52066576A JP6657677A JPS6315280B2 JP S6315280 B2 JPS6315280 B2 JP S6315280B2 JP 52066576 A JP52066576 A JP 52066576A JP 6657677 A JP6657677 A JP 6657677A JP S6315280 B2 JPS6315280 B2 JP S6315280B2
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- C07K14/655—Somatostatins
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Description
本発明は一般的に生長ホルモン(以下、単に
「GH」と略す。)、インシユリンおよびグルカゴ
ンの分泌抑制に関する選択的生物活性を有するペ
プチドに関する。さらに詳細には、本発明は脳下
垂体からのGHの分泌のみを、若しくは膵臓から
のグルカゴンまたはインシユリンの分泌のみを選
択的に抑制するのに有効なペプチドに関する。 生長ホルモンの分泌抑制効果を有するペプチド
はグイレミン(Guillemin)等の米国特許第
3904594号明細書に、その特性などが開示されて
いる。このペプチドは“ソマトスタチン
(Somatostatin)”と命名されている。ソマトス
タチン(この物質はまた、ソマトトロピン放出抑
制因子としても知られている。)はテトラデカペ
プチドであり、下記の構造を有する: ソマトスタチン、線状のソマトスタチン(ジヒ
ドロソマトスタチン)およびソマトスタチンなら
びにジヒドロソマトスタチンの各種アシル化誘導
体は前記の米国特許出願明細書に開示されてい
る。 ソマトスタチンおよび多数のソマトスタチン類
似体は、試験管内で培養され、分散されたラツト
に下垂体前葉細胞からのGH分泌抑制およびラツ
トのインシユリンおよびグルカゴンの生体内分泌
抑制に関して活性を示す。GH、インシユリンま
たはグルカゴンの分泌のみを選択的に抑制するの
にはソマトスタチンを使用することが望ましいと
大いに考究される様になつた。選択的生物活性を
有し、かつGH、インシユリンまたはグルカゴン
の分泌のみを抑制するソマトスタチン類似体の開
発に対する努力がなされてきた。ヒトおよび潅流
ラツトの膵臓を用いるインビトロ試験ではグルカ
ゴンに比較してインシユリンの抑制に必要なソマ
トスタチンの量が異なることを引証した報告が存
在するが、ソマトスタチンおよび若干のソマトス
タチン類似体はこれら二種のホルモンの抑制に関
してはほぼ同等の力価を示す。 ソマトスタチンおよびジヒドロソマトスタチン
の基幹中のアミノ酸成分を特定のアミノ酸で置換
することによつてGH、インシユリンまたはグル
カゴンの分泌抑制に関し選択的生物活性を有する
ペプチドが得られることを発見した。本発明はか
かる知見に基づいて完成された。便利な簡略形と
して、本発明の新規なペプチドを置換されたアミ
ノ酸部分、置換位置および置換がソマトスタチン
(以下、単に「SS」と略す。)に行なわれたのか
またはジヒドロソマトスタチン(以下、単に
「DHSS」と略す。)に行なわれたのかについて述
べる。本発明のペプチドの説明に使用する学名は
通常の慣例および前記の様な要領に従つて付され
たものである。他の方法で特に示さなければ、学
名は企図したアミノ酸のうちL形のものを示す。 本発明の新規なペプチドは下記の式によつて定
義される。式中、ペプチドの個々のアミノ酸は、
同定の容易化を図るために左から右へ番号を付し
てある。 〔式中(a)X1がデス―Asnであり、X2がD―
Trpであり、X3がSerであり且つX4がCysである
か、また(b)X1がAsnであり、X2がTrpであり、
X3がD―Serであり且つX4がCysであるか、また
は(c)X1がAsnであり、X2がTrpであり、X3がSer
であり且つX4がD―Cysであるか、または(d)X1
がAsnであり、X2がD―Trpであり、X3がSerで
あり且つX4がD―Cysである。〕 GH、インシユリンおよびグルカゴンの放出に
関する特異な生物活性を有する本発明の新規なペ
プチドは、 〔des―Asn5〕―〔D―Trp8〕―SS; 〔D―Ser13〕―SS; 〔D―Cys14〕―SS; 〔D―Trp8〕―〔D―Cys14〕―SSである。 また、ペプチドの医薬的に許容しうる酸付加塩
も本発明の範囲内に含まれる。該酸付加塩の例と
しては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、安息香
酸塩、コハク酸塩、マリン酸塩、アスコルビン酸
塩、酒石酸塩等である。しかし、これらに限定さ
れるものではない。 本発明の式()の化合物の合成に使用される
中間体の1つは、下記の式 R―Ala―Gly―Cys―(R1)―Lys(R2)―
(X1)―Phe―Phe―(X2)―Lys(R3)―Thr
(R4)―Phe―Thr(R5)―(X3)―(R6)―
(X4)―(R7)―(X5) (式中、Rは水素またはα―アミノ保護基のい
ずれかである。)で示される。Rで示されるα―
アミノ保護基はポリペプチドの段階合成において
有用であると当業者に知られているものである。
Rで示されるα―アミノ保護基の種類のうち、例
えば次のものがある。 (1) ホルミル、トリフルオロアセチル、フタリ
ル、トルエンスルホニル(トシル)、ベンゼン
スルホニル、ニトロフエニルスルフエニル、ト
リチルスルフエニル、o―ニトロフエノキシア
セチル、クロロアセチル、アセチル等の様なア
シル型保護基; (2) ベンジルオキシカルボニルおよびp―クロロ
ベンジルオキシカルボニル、p―ニトロベンジ
ルオキシカルボニル、p―ブロモベンジルオキ
シカルボニル、p―メトキシベンジルオキシカ
ルボニル等の置換ベンジルオキシカルボニルの
様な芳香族ウレタン型保護基; (3) α―t―ブチルオキシカルボニル、ジイソプ
ロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、アリルオ
キシカルボニルの様な脂肪族ウレタン型保護
基; (4) シクロペンチルオキシカルボニル、アダマン
チルオキカルボニル、シクロヘキシルオキシカ
ルボニルの様な脂環式ウレタン型保護基; (5) フエニルチオカルボニルの様なチオウレタン
型保護基; (6) トリフエニルメチル(トリチル)、ベンジル
の様なアルキル型保護基;および (7) トリメチルシランの様なトリアルキルシラン
基 などがある。Xで示されるα―アミノ保護基のう
ち好ましいものはt―ブチルオキシカルボニルで
ある。 R1およびR7は各々、CysまたはD―Cys用の保
護基であり、S―p―メトキシベンジル、S―p
―メチルベンジル、S―アセタミドメチル、S―
トリチル、S―ベンジル等から成る群から選択さ
れる。好ましい保護基はS―p―メトキシベンジ
ルである。R1および/またはR7は水素であり得、
これは硫黄基上に保護基が存在しないことを意味
する。 R2およびR3は各々、リジンの側鎖アミノ置換
基用の保護基であるか、若しくはR2および/ま
たはR3は水素であり得、これは側鎖アミノ置換
基上に保護基が存在しないことを意味する。適当
な側鎖アミノ保護基の例としては、ベンジル、ク
ロロベンジルオキシカルボニル、ベンジルオキシ
カルボニル、トシル、t―アミルオキシカルボニ
ル、t―ブチルオキシカルボニル等がある。保護
基は合成過程におけるα―アミノ基の脱保護中に
除去されない様なものでなければならないことを
除いて、前記の側鎖アミノ保護基の選択は本発明
の絶対要件ではない。従つて、α―アミノ保護基
と側鎖アミノ保護基は同一とはなり得ない。 R4、R5およびR6はThrおよびSerのヒドロキシ
基用の保護基であり、アセチル、ベンゾイル、t
―ブチル、トリチル、テトラヒドロピラニル、ベ
ンジル、2,6―ジクロロベンジルおよびベンジ
ルオキシカルボニルから成る群から選択される。
好ましい保護基はベンジルである。R4および/
またはR5および/またはR6は水素であり得、こ
れはヒドロキシル基上に保護基が存在しないこと
を意味する。 X1,X2,X3およびX4は前記に定義したとうり
である。X5は―OH、―OCH3、エステル類、ア
ミド類、ヒドラジド類、および、式 ―O―CH2―ポリスチレン樹脂支持体 および O―CH2―ベンジル―ポリスチレン樹脂支持体 で示される固体樹脂支持体に結合した固相合成で
使用するベンジルエステル固着結合またはヒドロ
キシメチルエステル固着結合から成る群から選択
される。前記重合体は架橋剤としてジビニルベン
ゼン約0.5〜2.0%を有するスチレンの共重合体で
あることが好ましい。架橋剤はポリスチレン重合
体を特定の有機溶剤に対し完全に不溶性とする。
前記の式において、R、R1、R2、R3、R4、
R5、R6およびR7のうち少なくとも一つは保護基
である。 式のペプチドの合成に使用すべき特定の側鎖
保護基の選定においては、次の規則に従わなけれ
ばならない。 (a) 保護基は反応試薬に対し安定であり、しか
も、合成の各工程でα―アミノ保護基の除去に
関して選択された反応条件下で安定でなければ
ならない: (b) 保護基はその保護特性を維持しなければなら
ない。従つて、カツプリング条件下で分離され
てはならない: (c) 側鎖保護基は、所望のアミノ酸生成物を含有
する合成が終了したとき、ペプチド鎖を変質さ
せない様な反応条件下で除去可能でなければな
らない。 式のペプチドは固相合成法を用いて合成でき
る。この合成はα―アミノ保護樹脂を使用し、ペ
プチドのC末端から開始される。該出発物質はα
―アミノおよびS―保護Cysをクロロメチル化樹
脂またはヒドロキシメチル樹脂に結合させること
によつて生成できる。ヒドロキシメチル樹脂の生
成はボタンツキ―(Bodanszky)等によつて
Chem.Ind.(ロンドン)38,1597―98(1966)に開
示されている。クロロメチル化樹脂はカリフオル
ニア州、リツチモンドにあるバイオラドラボラト
リース(Bio Rad Laboratories)から市販され
ている。また、該樹脂の生成はスチユワート
(SteWart)等によつて“固相ペプチド合成
(Solid Phase Peptide Synthesis)”(サンフラン
シスコのフリーマン社によつて発行された。)、第
1章、1〜6頁に開示されている。α―アミノと
S―保護Cysは、マナハン(Monahan)とギロ
ン(Gilon)によつて“バイオポリマー
(Biopolymer)12,2513〜19頁(1973)に開示さ
れた方法によつてクロロメチル化樹脂に結合され
る。α―アミノおよびS―保護Cysの樹脂支持体
への結合につづいて、α―アミノ保護基を例え
ば、塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸、トリフ
ルオロ酢酸単独またはジオキサン中のHClを使用
することによつて除去する。脱保護は約0℃〜室
温の範囲の温度で行なう。 シユロダー(Schroder)およびルブケ
(Lubke)によつて“ペプチド(The Peptides)”
1,72〜75頁(アカデミツクプレス社1965年発
行)に開示されている様に、特定のα―アミノ保
護基を除去するためその他の標準的開裂剤および
条件が使用できる。 Cysのα―アミノ保護基を除去した後、残つた
α―アミノと側鎖保護アミノ酸を所望の順序で段
階的にカツプリングし、式の化合物を得るか、
或いは各アミノ酸を個別に合成物に付加していく
かわりに、いくつかのアミノ酸を固相反応器に加
える前にあらかじめカツプリングしておくことも
できる。適当なカツプリング剤の選定は当業者に
公知である。カツプリング剤として特に好適なの
はN,N1―ジシクロヘキシルカルボジイミドで
ある。 ペプチドの固相合成で使用する活性化剤はペプ
チド合成にたずさわる当業者に周知である。適当
な活性化剤の例は (i) N,N―ジイソプロピルカルボジイミド、N
―エチル―N1―(y―ジメチルアミノプロピ
ルカルボジイミド)の様なカルボジイミド類; (ii) N,N―ジベンジルシアナミドの様なシアナ
ミド類; (iii) ケテイミン類; (iv) N―エチル―5―フエニルイソオキサゾリウ
ム―31―スルホネートの様なイソオキサゾリウ
ム塩類; (v) イミダゾライド類、ピラゾライド類、1,
2,4―トリアゾライド類の様な環中にチツ素
原子を1個〜4個含有する芳香族性の単環式チ
ツ素含有異項環アミド類。好適に用いうる異項
環アミドにはN,N1―カルボニルジイミダゾ
ール、N,N1―カルボニル―ジ―1,2,4
―トリアゾールが含まれる; (vi) エトキシアセチレンの様なアルコキシル化ア
セチレン; (vii) アミノ酸のカルボキシル部分と混和無水物を
生成する化合物、例えばエチルクロロホルメー
トおよびイソブチルクロロホルメートなど;お
よび (viii) 一つの環チツ素上にヒドロキシ基を有するチ
ツ素含有異項環化合物、例えばN―ヒドロキシ
フタルイミド、N―ヒドロキシサクシンイミド
および1―ヒドロキシベンゾトリアゾールなど
である。 その他の活性化剤およびペプチドのカツプリン
グにおけるそれらの使用法はシユロダーおよびル
ブケの前掲書第2章、およびカツパー
(Kappoor)によるJ.Pham.Sci.,59,1〜27頁
(1970)に開示されている。 各保護アミノ酸またはアミノ酸一連結合物を約
4倍過剰量で固相反応器に導入し、カツプリング
(連結)反応をジメチルホルムアミドと塩化メチ
レンの1対1混合溶剤中、またはジメチルホルム
アミド若しくは塩化メチレンの単独溶剤中で行な
う。不完全なカツプリングが起つた場合、α―ア
ミノ保護基を除去する前にカツプリング手順を再
度くりかえし、その後次のアミノ酸をカツプリン
グする。各合成工程でのカツプリング反応の首尾
はニンヒドリン反応によつて観測する。このニン
ヒドリン反応についてはイ―・カイサー(E.
Kaiser)等がAnalyt.Biochem.,34595(1970)に
開示している。 式の所望のアミノ酸配列を合成した後、液状
フツ化水素の様な試薬で処理することによつて樹
脂支持体からペプチドを除去する。このフツ化水
素はペプチドを樹脂から開裂するばかりでなく残
つている全ての側鎖保護基R1,R2,R3、R4、
R5、R6およびR7ならびにα―アミノ保護基Rを
も除去し、式の鎖状ペプチドを直接に生成す
る。 〔式中(a)X1がデス―Asnであり、X2がD―
Trpであり、X3がSerであり且つX4がCysである
か、また(b)X1がAsnであり、X2がTrpであり、
X3がD―Serであり且つX4がCysであるか、また
は(c)X1がAsnであり、X2がTrpであり、X3がSer
であり且つX4がD―Cysであるか、または(d)X1
がAsnであり、X2がD―Trpであり、X3がSerで
あり且つX4がD―Cysである。〕式の環状ペプ
チドは式のペプチドを常法に従つて酸化するこ
とによつて得られる。すなわち、リビエル
(Rivier)らがバイオポリマース
(Biopolymers),17,1927―1938,1978に記載し
た方法に従つて、式のペプチド(鎖状ペプチ
ド)を1%酢酸に溶解し、フエリシアン化カリウ
ム溶液中に滴下しながら加えると、Cys残基間に
ジスルフイルド結合(S―S結合)が生じ、式
のペプチド(環状ペプチド)が生成する。また式
のペプチドは空気中で容易に酸化されて式の
ペプチドとなる。 別法として、樹脂支持体に結合したペプチドは
アルコール分解し、その後回収されたC―末端メ
チルエステルを加水分解して酸に変換することに
よつて樹脂から分離できる。いずれの側鎖保護基
も、その後前記の様にして、若しくはTrp部分を
害せずに保つ様な条件を用いる接触還元(例えば
BaSO4に担持したPd)の様なその他の方法によ
つて除去できる。除去にフツ化水素を使用する場
合、アニソールをスカベンジヤーとして反応容器
中に配合する。 前述の固相合成方法は当業者に周知であり、か
つ、メリーフイールド(Merrifield)によつてJ.
Am.Chem.Soc.,85,2149頁(1964)に本質的に
開示されている。 GH、インシユリンおよびグルカゴンの分泌抑
制に関する選択的効果を有する本発明のペプチド
は糖尿病の治療に特に重要であると思料される。
糖尿病の伝統的な見解によれば、その病気がイン
シユリン生成の障害によつてのみ発生する病気で
あるとされてきた。しかし臨床および研究の経験
が一層広範囲にわたる様になるにつれて、インシ
ユリン分泌の障害に加えて、若干の因子が糖尿病
に作用することが明らかとなつた。糖尿病におい
てはインシユリンは通常不足するが、グルカゴン
は通常過剰に存在することが知られている。今
日、グルカゴンの存在は少なくとも、インシユリ
ンの不存在と同様に糖尿病における重要な因子で
ある。 インシユリンの不足は通常グルカゴンの過剰存
在に随伴されるという事実は、糖尿病におけるグ
ルカゴンの役割の研究を難解にしている。余分な
量のホルモン(例えばインシユリン)を添加する
のは容易であるが、グルカゴンの濃度を低下させ
ることが極めて困難であることが証明された。ソ
マトスタチンの発見は糖尿病におけるグルカゴン
の役割に関する研究を促進した。ソマトスタチン
はインシユリンおよびグルカゴンの双方の分泌を
抑制する。糖尿病研究におけるソマトスタチンの
役割は“サイエンス(Science)”,188巻,920〜
923頁,1975年5月30日発行にのつた論文に詳述
されている。しかしながら、糖尿病治療剤として
ソマトスタチンを使用することに関してはいくつ
かの問題がある。ソマトスタチンはグルカゴンと
共にインシユリンの分泌をも抑制する。従つて、
糖尿病治療に関連してインシユリンおよびグルカ
ゴンの分泌抑制に関して選択的な効果を有するペ
プチドの必要性が認識されてきた。本発明の新規
なペプチドはこのような選択的効果を提供する。
より詳細には、本発明の特定なペプチドはグルカ
ゴンの分泌を抑制するのに有効であるが、インシ
ユリンの分泌抑制に対してはより少ない効果を有
している。 次の実施例は本発明の各種の特徴を例証するも
のである。しかしながら、本発明の範囲はこれら
実施例によつて制限されるものではない。 実施例 1 本発明のペプチドは一般に米国特許第3904595
号明細書に記載された方法に従う固相法により合
成した。この合成はクロロメチル化樹脂上で段階
的に行なつた。この樹脂はスチレンと1〜2%の
ジビニルベンゼンとの共重合により製造された合
成樹脂の微細ビーズ(直径20〜70ミクロン)から
構成されたものであつた。この樹脂のベンゼン核
を、フリーデル・クラフツ反応によりクロロメチ
ルエーテルおよび塩化第二スズを用いてクロロメ
チル化した。このようにして導入された塩素は、
反応性の塩化ベンジル型の結合である。フリーデ
ル・クラフツ反応は、樹脂がその1g当り0.5〜2
ミリモルの塩素を含有するまで、行なう。以下に
ペプチドの合成について更に説明するが、使用し
た反応成分はまずその化学名を記載し、そしてカ
ツコ内にその普通の略号を記載する。それ以降に
おいては、反応成分は普通の略号で示す。 下記の構造式、 で示されるペプチドを下記に述べる様な固相法に
よつて合成した。前記したその他のペプチドも同
様な方法により合成した。 Cysのターシヤリーブチルオキシカルボニル―
S―パラメトキシベンジル(Boc―SpOMe―
Bzl)誘導体を次の三つの方法のいずれかによつ
て樹脂に結合した:(i)トリエチルアミンの存在下
エタノール中で還流させる;(ii)Boc保護アミノ酸
のセシウム塩を一晩ジメチルアミド(DMF)中
で50℃に保つ;(iii)Boc保護アミノ酸のカリウム塩
を2時間ジメチルスルホキシド(DMSO)中で
80℃に保つ。樹脂上Cl1ミリ当量(mEq)あたり
保護Cys1mEqのみを使用した。方法(iii)を下記に
さらに詳細に説明する:樹脂およびDMSO中に
溶解した保護Cysのスラリーにアミノ酸1mEqあ
たりターシヤリーブトキサイドカリウム
(KOtBut)0.9mEqを添加した。琥珀色が観察さ
れない様にできるだけ短時間その反応混合物を空
気に暴露した。温度80℃で2時間反応させると好
適なペプチド合成用の置換樹脂が生成した(樹脂
1gあたりアミノ酸誘導体約0.2mEq)。脱保護およ
び中和後、ペプチド鎖を樹脂上に構築した。脱保
護、中和および各アミノ酸の添加は以下の表1に
従つて行なつた。各アミノ酸のN〓―t―ブチル
オキシカルボニル(Boc)誘導体を使用したが、
1位のアラニン残基のα―アミノ保護基として
は、それがHFで除去しうる限り、どのような保
護基(ベンジルオキシカルボニル,Z,Bocな
ど)でも使用しうる。第1表(工程3〜8)に従
つて第1の残基(即ち、SpOMe Bzl Cys)を脱
保護した後、カツプリング剤、例えば、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(DCC)(表1の工程
9)と共にSerのNBoc誘導体を次に添加する。
Serの側鎖はベンジルエーテル(OBzl)で保護す
る。0―ベンジル(OBzl)保護基はまたスレオ
ニンの保護に使用する。p―ニトロフエニルエス
テル(ONp)をAsnのカルボキシル末端基を活
性化するのに使用した。O―ニトロフエニルエス
テルはこの目的のために同様に使用できる。フオ
ルミル基はインドールN―Hの保護に信用でき
る。Lys側鎖の保護基として、ベンジルオキシカ
ルボニル(Z)またはベンジルオキシカルボニル
―2Cl〔Z(2―Cl)〕を使用した。
「GH」と略す。)、インシユリンおよびグルカゴ
ンの分泌抑制に関する選択的生物活性を有するペ
プチドに関する。さらに詳細には、本発明は脳下
垂体からのGHの分泌のみを、若しくは膵臓から
のグルカゴンまたはインシユリンの分泌のみを選
択的に抑制するのに有効なペプチドに関する。 生長ホルモンの分泌抑制効果を有するペプチド
はグイレミン(Guillemin)等の米国特許第
3904594号明細書に、その特性などが開示されて
いる。このペプチドは“ソマトスタチン
(Somatostatin)”と命名されている。ソマトス
タチン(この物質はまた、ソマトトロピン放出抑
制因子としても知られている。)はテトラデカペ
プチドであり、下記の構造を有する: ソマトスタチン、線状のソマトスタチン(ジヒ
ドロソマトスタチン)およびソマトスタチンなら
びにジヒドロソマトスタチンの各種アシル化誘導
体は前記の米国特許出願明細書に開示されてい
る。 ソマトスタチンおよび多数のソマトスタチン類
似体は、試験管内で培養され、分散されたラツト
に下垂体前葉細胞からのGH分泌抑制およびラツ
トのインシユリンおよびグルカゴンの生体内分泌
抑制に関して活性を示す。GH、インシユリンま
たはグルカゴンの分泌のみを選択的に抑制するの
にはソマトスタチンを使用することが望ましいと
大いに考究される様になつた。選択的生物活性を
有し、かつGH、インシユリンまたはグルカゴン
の分泌のみを抑制するソマトスタチン類似体の開
発に対する努力がなされてきた。ヒトおよび潅流
ラツトの膵臓を用いるインビトロ試験ではグルカ
ゴンに比較してインシユリンの抑制に必要なソマ
トスタチンの量が異なることを引証した報告が存
在するが、ソマトスタチンおよび若干のソマトス
タチン類似体はこれら二種のホルモンの抑制に関
してはほぼ同等の力価を示す。 ソマトスタチンおよびジヒドロソマトスタチン
の基幹中のアミノ酸成分を特定のアミノ酸で置換
することによつてGH、インシユリンまたはグル
カゴンの分泌抑制に関し選択的生物活性を有する
ペプチドが得られることを発見した。本発明はか
かる知見に基づいて完成された。便利な簡略形と
して、本発明の新規なペプチドを置換されたアミ
ノ酸部分、置換位置および置換がソマトスタチン
(以下、単に「SS」と略す。)に行なわれたのか
またはジヒドロソマトスタチン(以下、単に
「DHSS」と略す。)に行なわれたのかについて述
べる。本発明のペプチドの説明に使用する学名は
通常の慣例および前記の様な要領に従つて付され
たものである。他の方法で特に示さなければ、学
名は企図したアミノ酸のうちL形のものを示す。 本発明の新規なペプチドは下記の式によつて定
義される。式中、ペプチドの個々のアミノ酸は、
同定の容易化を図るために左から右へ番号を付し
てある。 〔式中(a)X1がデス―Asnであり、X2がD―
Trpであり、X3がSerであり且つX4がCysである
か、また(b)X1がAsnであり、X2がTrpであり、
X3がD―Serであり且つX4がCysであるか、また
は(c)X1がAsnであり、X2がTrpであり、X3がSer
であり且つX4がD―Cysであるか、または(d)X1
がAsnであり、X2がD―Trpであり、X3がSerで
あり且つX4がD―Cysである。〕 GH、インシユリンおよびグルカゴンの放出に
関する特異な生物活性を有する本発明の新規なペ
プチドは、 〔des―Asn5〕―〔D―Trp8〕―SS; 〔D―Ser13〕―SS; 〔D―Cys14〕―SS; 〔D―Trp8〕―〔D―Cys14〕―SSである。 また、ペプチドの医薬的に許容しうる酸付加塩
も本発明の範囲内に含まれる。該酸付加塩の例と
しては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、安息香
酸塩、コハク酸塩、マリン酸塩、アスコルビン酸
塩、酒石酸塩等である。しかし、これらに限定さ
れるものではない。 本発明の式()の化合物の合成に使用される
中間体の1つは、下記の式 R―Ala―Gly―Cys―(R1)―Lys(R2)―
(X1)―Phe―Phe―(X2)―Lys(R3)―Thr
(R4)―Phe―Thr(R5)―(X3)―(R6)―
(X4)―(R7)―(X5) (式中、Rは水素またはα―アミノ保護基のい
ずれかである。)で示される。Rで示されるα―
アミノ保護基はポリペプチドの段階合成において
有用であると当業者に知られているものである。
Rで示されるα―アミノ保護基の種類のうち、例
えば次のものがある。 (1) ホルミル、トリフルオロアセチル、フタリ
ル、トルエンスルホニル(トシル)、ベンゼン
スルホニル、ニトロフエニルスルフエニル、ト
リチルスルフエニル、o―ニトロフエノキシア
セチル、クロロアセチル、アセチル等の様なア
シル型保護基; (2) ベンジルオキシカルボニルおよびp―クロロ
ベンジルオキシカルボニル、p―ニトロベンジ
ルオキシカルボニル、p―ブロモベンジルオキ
シカルボニル、p―メトキシベンジルオキシカ
ルボニル等の置換ベンジルオキシカルボニルの
様な芳香族ウレタン型保護基; (3) α―t―ブチルオキシカルボニル、ジイソプ
ロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、アリルオ
キシカルボニルの様な脂肪族ウレタン型保護
基; (4) シクロペンチルオキシカルボニル、アダマン
チルオキカルボニル、シクロヘキシルオキシカ
ルボニルの様な脂環式ウレタン型保護基; (5) フエニルチオカルボニルの様なチオウレタン
型保護基; (6) トリフエニルメチル(トリチル)、ベンジル
の様なアルキル型保護基;および (7) トリメチルシランの様なトリアルキルシラン
基 などがある。Xで示されるα―アミノ保護基のう
ち好ましいものはt―ブチルオキシカルボニルで
ある。 R1およびR7は各々、CysまたはD―Cys用の保
護基であり、S―p―メトキシベンジル、S―p
―メチルベンジル、S―アセタミドメチル、S―
トリチル、S―ベンジル等から成る群から選択さ
れる。好ましい保護基はS―p―メトキシベンジ
ルである。R1および/またはR7は水素であり得、
これは硫黄基上に保護基が存在しないことを意味
する。 R2およびR3は各々、リジンの側鎖アミノ置換
基用の保護基であるか、若しくはR2および/ま
たはR3は水素であり得、これは側鎖アミノ置換
基上に保護基が存在しないことを意味する。適当
な側鎖アミノ保護基の例としては、ベンジル、ク
ロロベンジルオキシカルボニル、ベンジルオキシ
カルボニル、トシル、t―アミルオキシカルボニ
ル、t―ブチルオキシカルボニル等がある。保護
基は合成過程におけるα―アミノ基の脱保護中に
除去されない様なものでなければならないことを
除いて、前記の側鎖アミノ保護基の選択は本発明
の絶対要件ではない。従つて、α―アミノ保護基
と側鎖アミノ保護基は同一とはなり得ない。 R4、R5およびR6はThrおよびSerのヒドロキシ
基用の保護基であり、アセチル、ベンゾイル、t
―ブチル、トリチル、テトラヒドロピラニル、ベ
ンジル、2,6―ジクロロベンジルおよびベンジ
ルオキシカルボニルから成る群から選択される。
好ましい保護基はベンジルである。R4および/
またはR5および/またはR6は水素であり得、こ
れはヒドロキシル基上に保護基が存在しないこと
を意味する。 X1,X2,X3およびX4は前記に定義したとうり
である。X5は―OH、―OCH3、エステル類、ア
ミド類、ヒドラジド類、および、式 ―O―CH2―ポリスチレン樹脂支持体 および O―CH2―ベンジル―ポリスチレン樹脂支持体 で示される固体樹脂支持体に結合した固相合成で
使用するベンジルエステル固着結合またはヒドロ
キシメチルエステル固着結合から成る群から選択
される。前記重合体は架橋剤としてジビニルベン
ゼン約0.5〜2.0%を有するスチレンの共重合体で
あることが好ましい。架橋剤はポリスチレン重合
体を特定の有機溶剤に対し完全に不溶性とする。
前記の式において、R、R1、R2、R3、R4、
R5、R6およびR7のうち少なくとも一つは保護基
である。 式のペプチドの合成に使用すべき特定の側鎖
保護基の選定においては、次の規則に従わなけれ
ばならない。 (a) 保護基は反応試薬に対し安定であり、しか
も、合成の各工程でα―アミノ保護基の除去に
関して選択された反応条件下で安定でなければ
ならない: (b) 保護基はその保護特性を維持しなければなら
ない。従つて、カツプリング条件下で分離され
てはならない: (c) 側鎖保護基は、所望のアミノ酸生成物を含有
する合成が終了したとき、ペプチド鎖を変質さ
せない様な反応条件下で除去可能でなければな
らない。 式のペプチドは固相合成法を用いて合成でき
る。この合成はα―アミノ保護樹脂を使用し、ペ
プチドのC末端から開始される。該出発物質はα
―アミノおよびS―保護Cysをクロロメチル化樹
脂またはヒドロキシメチル樹脂に結合させること
によつて生成できる。ヒドロキシメチル樹脂の生
成はボタンツキ―(Bodanszky)等によつて
Chem.Ind.(ロンドン)38,1597―98(1966)に開
示されている。クロロメチル化樹脂はカリフオル
ニア州、リツチモンドにあるバイオラドラボラト
リース(Bio Rad Laboratories)から市販され
ている。また、該樹脂の生成はスチユワート
(SteWart)等によつて“固相ペプチド合成
(Solid Phase Peptide Synthesis)”(サンフラン
シスコのフリーマン社によつて発行された。)、第
1章、1〜6頁に開示されている。α―アミノと
S―保護Cysは、マナハン(Monahan)とギロ
ン(Gilon)によつて“バイオポリマー
(Biopolymer)12,2513〜19頁(1973)に開示さ
れた方法によつてクロロメチル化樹脂に結合され
る。α―アミノおよびS―保護Cysの樹脂支持体
への結合につづいて、α―アミノ保護基を例え
ば、塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸、トリフ
ルオロ酢酸単独またはジオキサン中のHClを使用
することによつて除去する。脱保護は約0℃〜室
温の範囲の温度で行なう。 シユロダー(Schroder)およびルブケ
(Lubke)によつて“ペプチド(The Peptides)”
1,72〜75頁(アカデミツクプレス社1965年発
行)に開示されている様に、特定のα―アミノ保
護基を除去するためその他の標準的開裂剤および
条件が使用できる。 Cysのα―アミノ保護基を除去した後、残つた
α―アミノと側鎖保護アミノ酸を所望の順序で段
階的にカツプリングし、式の化合物を得るか、
或いは各アミノ酸を個別に合成物に付加していく
かわりに、いくつかのアミノ酸を固相反応器に加
える前にあらかじめカツプリングしておくことも
できる。適当なカツプリング剤の選定は当業者に
公知である。カツプリング剤として特に好適なの
はN,N1―ジシクロヘキシルカルボジイミドで
ある。 ペプチドの固相合成で使用する活性化剤はペプ
チド合成にたずさわる当業者に周知である。適当
な活性化剤の例は (i) N,N―ジイソプロピルカルボジイミド、N
―エチル―N1―(y―ジメチルアミノプロピ
ルカルボジイミド)の様なカルボジイミド類; (ii) N,N―ジベンジルシアナミドの様なシアナ
ミド類; (iii) ケテイミン類; (iv) N―エチル―5―フエニルイソオキサゾリウ
ム―31―スルホネートの様なイソオキサゾリウ
ム塩類; (v) イミダゾライド類、ピラゾライド類、1,
2,4―トリアゾライド類の様な環中にチツ素
原子を1個〜4個含有する芳香族性の単環式チ
ツ素含有異項環アミド類。好適に用いうる異項
環アミドにはN,N1―カルボニルジイミダゾ
ール、N,N1―カルボニル―ジ―1,2,4
―トリアゾールが含まれる; (vi) エトキシアセチレンの様なアルコキシル化ア
セチレン; (vii) アミノ酸のカルボキシル部分と混和無水物を
生成する化合物、例えばエチルクロロホルメー
トおよびイソブチルクロロホルメートなど;お
よび (viii) 一つの環チツ素上にヒドロキシ基を有するチ
ツ素含有異項環化合物、例えばN―ヒドロキシ
フタルイミド、N―ヒドロキシサクシンイミド
および1―ヒドロキシベンゾトリアゾールなど
である。 その他の活性化剤およびペプチドのカツプリン
グにおけるそれらの使用法はシユロダーおよびル
ブケの前掲書第2章、およびカツパー
(Kappoor)によるJ.Pham.Sci.,59,1〜27頁
(1970)に開示されている。 各保護アミノ酸またはアミノ酸一連結合物を約
4倍過剰量で固相反応器に導入し、カツプリング
(連結)反応をジメチルホルムアミドと塩化メチ
レンの1対1混合溶剤中、またはジメチルホルム
アミド若しくは塩化メチレンの単独溶剤中で行な
う。不完全なカツプリングが起つた場合、α―ア
ミノ保護基を除去する前にカツプリング手順を再
度くりかえし、その後次のアミノ酸をカツプリン
グする。各合成工程でのカツプリング反応の首尾
はニンヒドリン反応によつて観測する。このニン
ヒドリン反応についてはイ―・カイサー(E.
Kaiser)等がAnalyt.Biochem.,34595(1970)に
開示している。 式の所望のアミノ酸配列を合成した後、液状
フツ化水素の様な試薬で処理することによつて樹
脂支持体からペプチドを除去する。このフツ化水
素はペプチドを樹脂から開裂するばかりでなく残
つている全ての側鎖保護基R1,R2,R3、R4、
R5、R6およびR7ならびにα―アミノ保護基Rを
も除去し、式の鎖状ペプチドを直接に生成す
る。 〔式中(a)X1がデス―Asnであり、X2がD―
Trpであり、X3がSerであり且つX4がCysである
か、また(b)X1がAsnであり、X2がTrpであり、
X3がD―Serであり且つX4がCysであるか、また
は(c)X1がAsnであり、X2がTrpであり、X3がSer
であり且つX4がD―Cysであるか、または(d)X1
がAsnであり、X2がD―Trpであり、X3がSerで
あり且つX4がD―Cysである。〕式の環状ペプ
チドは式のペプチドを常法に従つて酸化するこ
とによつて得られる。すなわち、リビエル
(Rivier)らがバイオポリマース
(Biopolymers),17,1927―1938,1978に記載し
た方法に従つて、式のペプチド(鎖状ペプチ
ド)を1%酢酸に溶解し、フエリシアン化カリウ
ム溶液中に滴下しながら加えると、Cys残基間に
ジスルフイルド結合(S―S結合)が生じ、式
のペプチド(環状ペプチド)が生成する。また式
のペプチドは空気中で容易に酸化されて式の
ペプチドとなる。 別法として、樹脂支持体に結合したペプチドは
アルコール分解し、その後回収されたC―末端メ
チルエステルを加水分解して酸に変換することに
よつて樹脂から分離できる。いずれの側鎖保護基
も、その後前記の様にして、若しくはTrp部分を
害せずに保つ様な条件を用いる接触還元(例えば
BaSO4に担持したPd)の様なその他の方法によ
つて除去できる。除去にフツ化水素を使用する場
合、アニソールをスカベンジヤーとして反応容器
中に配合する。 前述の固相合成方法は当業者に周知であり、か
つ、メリーフイールド(Merrifield)によつてJ.
Am.Chem.Soc.,85,2149頁(1964)に本質的に
開示されている。 GH、インシユリンおよびグルカゴンの分泌抑
制に関する選択的効果を有する本発明のペプチド
は糖尿病の治療に特に重要であると思料される。
糖尿病の伝統的な見解によれば、その病気がイン
シユリン生成の障害によつてのみ発生する病気で
あるとされてきた。しかし臨床および研究の経験
が一層広範囲にわたる様になるにつれて、インシ
ユリン分泌の障害に加えて、若干の因子が糖尿病
に作用することが明らかとなつた。糖尿病におい
てはインシユリンは通常不足するが、グルカゴン
は通常過剰に存在することが知られている。今
日、グルカゴンの存在は少なくとも、インシユリ
ンの不存在と同様に糖尿病における重要な因子で
ある。 インシユリンの不足は通常グルカゴンの過剰存
在に随伴されるという事実は、糖尿病におけるグ
ルカゴンの役割の研究を難解にしている。余分な
量のホルモン(例えばインシユリン)を添加する
のは容易であるが、グルカゴンの濃度を低下させ
ることが極めて困難であることが証明された。ソ
マトスタチンの発見は糖尿病におけるグルカゴン
の役割に関する研究を促進した。ソマトスタチン
はインシユリンおよびグルカゴンの双方の分泌を
抑制する。糖尿病研究におけるソマトスタチンの
役割は“サイエンス(Science)”,188巻,920〜
923頁,1975年5月30日発行にのつた論文に詳述
されている。しかしながら、糖尿病治療剤として
ソマトスタチンを使用することに関してはいくつ
かの問題がある。ソマトスタチンはグルカゴンと
共にインシユリンの分泌をも抑制する。従つて、
糖尿病治療に関連してインシユリンおよびグルカ
ゴンの分泌抑制に関して選択的な効果を有するペ
プチドの必要性が認識されてきた。本発明の新規
なペプチドはこのような選択的効果を提供する。
より詳細には、本発明の特定なペプチドはグルカ
ゴンの分泌を抑制するのに有効であるが、インシ
ユリンの分泌抑制に対してはより少ない効果を有
している。 次の実施例は本発明の各種の特徴を例証するも
のである。しかしながら、本発明の範囲はこれら
実施例によつて制限されるものではない。 実施例 1 本発明のペプチドは一般に米国特許第3904595
号明細書に記載された方法に従う固相法により合
成した。この合成はクロロメチル化樹脂上で段階
的に行なつた。この樹脂はスチレンと1〜2%の
ジビニルベンゼンとの共重合により製造された合
成樹脂の微細ビーズ(直径20〜70ミクロン)から
構成されたものであつた。この樹脂のベンゼン核
を、フリーデル・クラフツ反応によりクロロメチ
ルエーテルおよび塩化第二スズを用いてクロロメ
チル化した。このようにして導入された塩素は、
反応性の塩化ベンジル型の結合である。フリーデ
ル・クラフツ反応は、樹脂がその1g当り0.5〜2
ミリモルの塩素を含有するまで、行なう。以下に
ペプチドの合成について更に説明するが、使用し
た反応成分はまずその化学名を記載し、そしてカ
ツコ内にその普通の略号を記載する。それ以降に
おいては、反応成分は普通の略号で示す。 下記の構造式、 で示されるペプチドを下記に述べる様な固相法に
よつて合成した。前記したその他のペプチドも同
様な方法により合成した。 Cysのターシヤリーブチルオキシカルボニル―
S―パラメトキシベンジル(Boc―SpOMe―
Bzl)誘導体を次の三つの方法のいずれかによつ
て樹脂に結合した:(i)トリエチルアミンの存在下
エタノール中で還流させる;(ii)Boc保護アミノ酸
のセシウム塩を一晩ジメチルアミド(DMF)中
で50℃に保つ;(iii)Boc保護アミノ酸のカリウム塩
を2時間ジメチルスルホキシド(DMSO)中で
80℃に保つ。樹脂上Cl1ミリ当量(mEq)あたり
保護Cys1mEqのみを使用した。方法(iii)を下記に
さらに詳細に説明する:樹脂およびDMSO中に
溶解した保護Cysのスラリーにアミノ酸1mEqあ
たりターシヤリーブトキサイドカリウム
(KOtBut)0.9mEqを添加した。琥珀色が観察さ
れない様にできるだけ短時間その反応混合物を空
気に暴露した。温度80℃で2時間反応させると好
適なペプチド合成用の置換樹脂が生成した(樹脂
1gあたりアミノ酸誘導体約0.2mEq)。脱保護およ
び中和後、ペプチド鎖を樹脂上に構築した。脱保
護、中和および各アミノ酸の添加は以下の表1に
従つて行なつた。各アミノ酸のN〓―t―ブチル
オキシカルボニル(Boc)誘導体を使用したが、
1位のアラニン残基のα―アミノ保護基として
は、それがHFで除去しうる限り、どのような保
護基(ベンジルオキシカルボニル,Z,Bocな
ど)でも使用しうる。第1表(工程3〜8)に従
つて第1の残基(即ち、SpOMe Bzl Cys)を脱
保護した後、カツプリング剤、例えば、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(DCC)(表1の工程
9)と共にSerのNBoc誘導体を次に添加する。
Serの側鎖はベンジルエーテル(OBzl)で保護す
る。0―ベンジル(OBzl)保護基はまたスレオ
ニンの保護に使用する。p―ニトロフエニルエス
テル(ONp)をAsnのカルボキシル末端基を活
性化するのに使用した。O―ニトロフエニルエス
テルはこの目的のために同様に使用できる。フオ
ルミル基はインドールN―Hの保護に信用でき
る。Lys側鎖の保護基として、ベンジルオキシカ
ルボニル(Z)またはベンジルオキシカルボニル
―2Cl〔Z(2―Cl)〕を使用した。
【表】
工程13の後、アリコートをニンヒドリン試験用
に採取する。この試験が陰性であるとき、次のア
ミノ酸をカツプリングするために工程1にもど
り、この試験が陽性ないし多少陽性であるとき、
工程9〜13にもどる。ペプチド中にAsnが存在す
る場合には、Asn以外の各アミノ酸をCysにカツ
プリングさせるために上記表1を用いた。Asnを
有する本発明のペプチドに対しては、工程1〜8
は同一であるが、カツプリング反応の後半には表
1(2)を用いた。
に採取する。この試験が陰性であるとき、次のア
ミノ酸をカツプリングするために工程1にもど
り、この試験が陽性ないし多少陽性であるとき、
工程9〜13にもどる。ペプチド中にAsnが存在す
る場合には、Asn以外の各アミノ酸をCysにカツ
プリングさせるために上記表1を用いた。Asnを
有する本発明のペプチドに対しては、工程1〜8
は同一であるが、カツプリング反応の後半には表
1(2)を用いた。
【表】
工程14の後、アリコートを採つてニンヒドリン
試験に供した。 ニンヒドリン試験が陰性であるときは、次のア
ミノ酸をカツプリングするために工程1に戻る。
試験が陽性またはやや陽性のときは、工程9〜14
をくり返す。 樹脂(5g)からのペプチドの開裂およびペプ
チドの側鎖保護基の脱保護は、8mlのアニゾール
の存在下にフツ化水素酸(75ml)中で行なつた。
高真空下にフツ化水素酸を除去した後、樹脂―ペ
プチドをエーテルで洗浄した。 乾燥樹脂を25%酢酸150mlで迅速に抽出し、そ
して脱ガス水H2O(N2)で3000mlに稀釈した。溶
液のPHをNH4OHで6.6〜7.0に調節した。その溶
液を撹拌しながらフエリシアン化カリウム溶液
(1g/500mlH2O)で恒久的な黄色が観察される
まで滴下して滴定した。溶液を10分間放置し、か
つ、PHを氷酢酸で5.0に調節した。BiO―Rad
AG3―X4A樹脂(100―200メツシユ、塩化物形、
10―15g)を濁り溶液に添加し、そして、15分間
撹拌した。溶液をセライトを通して過し、そし
て、次の二種のカラムを連続的に通した:(a)Bio
Rad AG3―X4A樹脂(塩化物形、10ml);(b)Bio
ReX―70樹脂(カチオン形、100ml)。洗浄とし
て前記カラム(a)および(b)に適用された様な水
(500ml)でセライトと樹脂のケーキを完全に洗浄
した。それらペプチド物質をピリジン:酢酸:水
(30:4:66)または50%酢酸でBio ReX―70樹
脂カラムから溶出した。画分を捕集した。ペプチ
ドを含有する画分(ニンヒドリン反応陽性)のみ
を水で稀釈し、そして、ただちに凍結乾燥した。
クリーム色に着色した粗物質1.2gを得た。その物
質を平衡化したSephadexG―25Fゲルカラム(3
×200cm)に通し、そして2Nの酢酸で溶離した。 280nm(ナノメーター、以下同じ)で観察した
溶離パターンは2Vo(400mg)に集中した一つの大
きな対称的なピークを示した。これを続いて、下
層として管あたり10mlを用いる向流分配(溶剤
系:n―ブタノール対酢酸対水=4対1対5)に
付した。237回分配した。その結果、主要なピー
クは第48〜第64番目のものに見られた。化合物
(250ml)はTLCによつて均一であることが判明
した。 かくして得られた環状ペプチドの比旋光度は
〔α〕23 D=−38.2゜±1(c=1、1%酢酸中)であ
つた。この物質のアミノ酸分析は各種のアミノ酸
について予期した比率を示した。 活性エステルを固相合成に使用でき、そして古
典的合成法を使用して本発明のペプチドを製造す
ることもできる。 インビトロ効力検定 本発明の各種ペプチドの効果をバーレ(Vale)
等によつてEndocrinology,91,562頁〜571頁
(1972)に開示された方法によつて酵素的に解離
されたラツトの下垂体前葉細胞の初期培養による
GHの分泌に関しインビトロで試験した。この効
力検定はラツトから切除した下垂体を処理して細
胞をそれから分離することによつて行なう。この
細胞をダルベコの変性イーグル培地(Dulbecco′s
Modified Eagle Medium)(ダルベコ等、
Virology,8巻,p396,1949)の入つた培養皿
に置く。この細胞培地に二酸化炭素と酸素を供給
し、効力検定使用前37℃に4〜5日間保持する。
培地を変えた後、細胞培養物を4時間培養し、こ
れに特定のソマトスタチンペプチドを加える。放
射線免疫効力検定分析(radioimmunoassay
analysis)を用いて、ナノグラム(ng)/時で表
わした生長ホルモンの分泌速度を決定する。 グルカゴンおよびインシユリンの分泌抑制に関
するソマトスタチン(対照),ジヒドロソマトス
タチン(対照)ならびに本発明のペプチドの効果
試験を次の様にして行なつた: インビボ効力検定 スプラーク―ドーレイ(Sprague―Dawley)
種の雄ラツト(体重180―220g)を14時間光線
(7時〜21時まで光線をあてる。)をあてそして10
時間暗黒にし、温度および湿度を調節した場所で
飼育し、全ての試験に、このラツクを使用した。
ラツトには標準的なエサをやり、かつ、随意に水
を飲ませた。1400〜1600時間の間に供給者からラ
ツトが到着した後少なくとも5日目に試験を行な
つた。エーテルで麻酔した後、ペプチドまたは生
理食塩水0.2mlを外部頚静脈を経て投与した。門
脈から血液を採取する時期までラツトを麻酔状態
に維持した。血液サンプルを、血液1mlあたり
EDTA10mgと2Mベンズアミジン50μlを含有する
冷却された管中においた。 血漿をインシユリンとグルカゴン測定のために
−20℃で貯蔵した。インシユリンレベルをJ.
Chem.Endoocr.Metab.,25,1375(1965)に開示
されたハーバート(Herbert)等の方法によつて
測定した。この方法はブタインシユリン抗血清と
I125―ヨウ化インシユリントレーサーを使用す
る。ヒトインシユリン標準品はシユワルツマン
(ニユーヨーク州,オレンジバーク)(Schwary
Mann,Orangeburg,New York)から得た。
グルカゴンはヤツフエ(Jaffe)等の編集した
“メソツド オブ ホルモン ラジオイムノアツ
セイ(Methods of Hormone
Radioimmunoassay)”(アカデミツクプレス,
ニユーヨーク)、317頁(1974)におけるフアロー
ナ(Faloana)とウンゲル(Unger)の方法によ
つて測定した。この方法はグルカゴン抗血清30K
を使用する。グルコースはベツクマン グルコー
ス アナライザー(Beckman Glucose
Analyzer)を使用してグルコース酸化酵素法に
よつて測定した。 GH測定は下記の試薬を使用する組織培養用培
地上で行なつた: NIAMDDラツトGH標準品(GH―RP―1); NIAMDDモンキー抗ラツトGH(GH―血清―
3); およびヨウ素化用高純度ラツトGH。 全ての測定は非規則的な遮断配列で行なつた。
次の処理間の差異の分散分析をダネツト
(Dunnett)とダンカン(Duncan)の多重範囲テ
ストによつて測定した。力価は4または6点効力
検定から算出した。 本発明の各種ペプチドを前記した固相合成法に
よつて製造した。各ペプチドの組成を次の表2に
示す。これらのペプチドはいずれも環状ペプチド
である。 また、表2に本発明のペプチドのGH、インシ
ユリンおよびグルカゴンの分泌抑制作用をソマト
スタチンのそれと比較して示した。すなわち、ソ
マトスタチンのGH、インシユリンおよびグルカ
ゴン分泌抑制効果を各々100とした場合の相対強
度を示す。 また、各ペプチドの旋光度も併せて表2に示
す。旋光度〔α〕23 Dの測定条件は実施例1と同じ
である。 ソマトスタチンはインシユリンとグルカゴンと
いう相反する生理活性を有するホルモンの両方の
分泌を抑制するため、特定疾患の患者には投与が
好ましくないという欠点があつた。 ところが表2から明らかなように、本発明のペ
プチドはソマトスタチンに比較してインシユリン
およびグルカゴンの分泌に関して選択的抑制作用
を示す。即ち、[des―Asn5][D―Trp8]―SS
および[D―Ser13]―SSで示されるペプチドは
インシユリンのみを特異的に抑制することができ
る(各ペプチドのインシユリン/グルカゴン分泌
抑制比は60/1および>5/1である)ので、膵
臓細胞腺腫(insulinoma)を有する患者の治療
にとりわけ有用である。また逆に[D―Cys14]
―SSおよび[D―Trp8][D―Cys14]―SSはグ
ルカゴンのみを選択的に抑制することができる
(各ペプチドのインシユリン/グルカゴン分泌抑
制比は1/15.5および約1/8である)ので、これ
らのペプチドは糖尿病患者の治療にとりわけ有用
である。このように本発明ペプチドはソマトスタ
チンが有する多くの生物活性のうちの特定の活性
のみを発揮しうる、従つてソマトスタチン投与に
おける副作用を軽減しうる、特定疾患の治療に有
用なペプチドである。
試験に供した。 ニンヒドリン試験が陰性であるときは、次のア
ミノ酸をカツプリングするために工程1に戻る。
試験が陽性またはやや陽性のときは、工程9〜14
をくり返す。 樹脂(5g)からのペプチドの開裂およびペプ
チドの側鎖保護基の脱保護は、8mlのアニゾール
の存在下にフツ化水素酸(75ml)中で行なつた。
高真空下にフツ化水素酸を除去した後、樹脂―ペ
プチドをエーテルで洗浄した。 乾燥樹脂を25%酢酸150mlで迅速に抽出し、そ
して脱ガス水H2O(N2)で3000mlに稀釈した。溶
液のPHをNH4OHで6.6〜7.0に調節した。その溶
液を撹拌しながらフエリシアン化カリウム溶液
(1g/500mlH2O)で恒久的な黄色が観察される
まで滴下して滴定した。溶液を10分間放置し、か
つ、PHを氷酢酸で5.0に調節した。BiO―Rad
AG3―X4A樹脂(100―200メツシユ、塩化物形、
10―15g)を濁り溶液に添加し、そして、15分間
撹拌した。溶液をセライトを通して過し、そし
て、次の二種のカラムを連続的に通した:(a)Bio
Rad AG3―X4A樹脂(塩化物形、10ml);(b)Bio
ReX―70樹脂(カチオン形、100ml)。洗浄とし
て前記カラム(a)および(b)に適用された様な水
(500ml)でセライトと樹脂のケーキを完全に洗浄
した。それらペプチド物質をピリジン:酢酸:水
(30:4:66)または50%酢酸でBio ReX―70樹
脂カラムから溶出した。画分を捕集した。ペプチ
ドを含有する画分(ニンヒドリン反応陽性)のみ
を水で稀釈し、そして、ただちに凍結乾燥した。
クリーム色に着色した粗物質1.2gを得た。その物
質を平衡化したSephadexG―25Fゲルカラム(3
×200cm)に通し、そして2Nの酢酸で溶離した。 280nm(ナノメーター、以下同じ)で観察した
溶離パターンは2Vo(400mg)に集中した一つの大
きな対称的なピークを示した。これを続いて、下
層として管あたり10mlを用いる向流分配(溶剤
系:n―ブタノール対酢酸対水=4対1対5)に
付した。237回分配した。その結果、主要なピー
クは第48〜第64番目のものに見られた。化合物
(250ml)はTLCによつて均一であることが判明
した。 かくして得られた環状ペプチドの比旋光度は
〔α〕23 D=−38.2゜±1(c=1、1%酢酸中)であ
つた。この物質のアミノ酸分析は各種のアミノ酸
について予期した比率を示した。 活性エステルを固相合成に使用でき、そして古
典的合成法を使用して本発明のペプチドを製造す
ることもできる。 インビトロ効力検定 本発明の各種ペプチドの効果をバーレ(Vale)
等によつてEndocrinology,91,562頁〜571頁
(1972)に開示された方法によつて酵素的に解離
されたラツトの下垂体前葉細胞の初期培養による
GHの分泌に関しインビトロで試験した。この効
力検定はラツトから切除した下垂体を処理して細
胞をそれから分離することによつて行なう。この
細胞をダルベコの変性イーグル培地(Dulbecco′s
Modified Eagle Medium)(ダルベコ等、
Virology,8巻,p396,1949)の入つた培養皿
に置く。この細胞培地に二酸化炭素と酸素を供給
し、効力検定使用前37℃に4〜5日間保持する。
培地を変えた後、細胞培養物を4時間培養し、こ
れに特定のソマトスタチンペプチドを加える。放
射線免疫効力検定分析(radioimmunoassay
analysis)を用いて、ナノグラム(ng)/時で表
わした生長ホルモンの分泌速度を決定する。 グルカゴンおよびインシユリンの分泌抑制に関
するソマトスタチン(対照),ジヒドロソマトス
タチン(対照)ならびに本発明のペプチドの効果
試験を次の様にして行なつた: インビボ効力検定 スプラーク―ドーレイ(Sprague―Dawley)
種の雄ラツト(体重180―220g)を14時間光線
(7時〜21時まで光線をあてる。)をあてそして10
時間暗黒にし、温度および湿度を調節した場所で
飼育し、全ての試験に、このラツクを使用した。
ラツトには標準的なエサをやり、かつ、随意に水
を飲ませた。1400〜1600時間の間に供給者からラ
ツトが到着した後少なくとも5日目に試験を行な
つた。エーテルで麻酔した後、ペプチドまたは生
理食塩水0.2mlを外部頚静脈を経て投与した。門
脈から血液を採取する時期までラツトを麻酔状態
に維持した。血液サンプルを、血液1mlあたり
EDTA10mgと2Mベンズアミジン50μlを含有する
冷却された管中においた。 血漿をインシユリンとグルカゴン測定のために
−20℃で貯蔵した。インシユリンレベルをJ.
Chem.Endoocr.Metab.,25,1375(1965)に開示
されたハーバート(Herbert)等の方法によつて
測定した。この方法はブタインシユリン抗血清と
I125―ヨウ化インシユリントレーサーを使用す
る。ヒトインシユリン標準品はシユワルツマン
(ニユーヨーク州,オレンジバーク)(Schwary
Mann,Orangeburg,New York)から得た。
グルカゴンはヤツフエ(Jaffe)等の編集した
“メソツド オブ ホルモン ラジオイムノアツ
セイ(Methods of Hormone
Radioimmunoassay)”(アカデミツクプレス,
ニユーヨーク)、317頁(1974)におけるフアロー
ナ(Faloana)とウンゲル(Unger)の方法によ
つて測定した。この方法はグルカゴン抗血清30K
を使用する。グルコースはベツクマン グルコー
ス アナライザー(Beckman Glucose
Analyzer)を使用してグルコース酸化酵素法に
よつて測定した。 GH測定は下記の試薬を使用する組織培養用培
地上で行なつた: NIAMDDラツトGH標準品(GH―RP―1); NIAMDDモンキー抗ラツトGH(GH―血清―
3); およびヨウ素化用高純度ラツトGH。 全ての測定は非規則的な遮断配列で行なつた。
次の処理間の差異の分散分析をダネツト
(Dunnett)とダンカン(Duncan)の多重範囲テ
ストによつて測定した。力価は4または6点効力
検定から算出した。 本発明の各種ペプチドを前記した固相合成法に
よつて製造した。各ペプチドの組成を次の表2に
示す。これらのペプチドはいずれも環状ペプチド
である。 また、表2に本発明のペプチドのGH、インシ
ユリンおよびグルカゴンの分泌抑制作用をソマト
スタチンのそれと比較して示した。すなわち、ソ
マトスタチンのGH、インシユリンおよびグルカ
ゴン分泌抑制効果を各々100とした場合の相対強
度を示す。 また、各ペプチドの旋光度も併せて表2に示
す。旋光度〔α〕23 Dの測定条件は実施例1と同じ
である。 ソマトスタチンはインシユリンとグルカゴンと
いう相反する生理活性を有するホルモンの両方の
分泌を抑制するため、特定疾患の患者には投与が
好ましくないという欠点があつた。 ところが表2から明らかなように、本発明のペ
プチドはソマトスタチンに比較してインシユリン
およびグルカゴンの分泌に関して選択的抑制作用
を示す。即ち、[des―Asn5][D―Trp8]―SS
および[D―Ser13]―SSで示されるペプチドは
インシユリンのみを特異的に抑制することができ
る(各ペプチドのインシユリン/グルカゴン分泌
抑制比は60/1および>5/1である)ので、膵
臓細胞腺腫(insulinoma)を有する患者の治療
にとりわけ有用である。また逆に[D―Cys14]
―SSおよび[D―Trp8][D―Cys14]―SSはグ
ルカゴンのみを選択的に抑制することができる
(各ペプチドのインシユリン/グルカゴン分泌抑
制比は1/15.5および約1/8である)ので、これ
らのペプチドは糖尿病患者の治療にとりわけ有用
である。このように本発明ペプチドはソマトスタ
チンが有する多くの生物活性のうちの特定の活性
のみを発揮しうる、従つてソマトスタチン投与に
おける副作用を軽減しうる、特定疾患の治療に有
用なペプチドである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 以下の式: 〔式中(a)X1がデス―Asnであり、X2がD―
Trpであり、X3がSerであり且つX4がCysである
か、また(b)X1がAsnであり、X2がTrpであり、
X3がD―Serであり且つX4がCysであるか、また
は(c)X1がAsnであり、X2がTrpであり、X3がSer
であり且つX4がD―Cysであるか、または(d)X1
がAsnであり、X2がD―Trpであり、X3がSerで
あり且つX4がD―Cysである〕 を有するペプチド。 2 X1がデス―Asnであり、X2がD―Trpであ
り、X3がSerであり且つX4がCysである特許請求
の範囲第1項に記載のペプチド。 3 X1がAsnであり、X2がTrpであり、X3がD
―Serであり且つX4がCysである特許請求の範囲
第1項に記載のペプチド。 4 X1がAsnであり、X2がTrpであり、X3がSer
であり且つX4がD―Cysである特許請求の範囲第
1項に記載のペプチド。 5 X1がAsnであり、X2がD―Trpであり、X3
がSerであり且つX4がD―Cysである特許請求の
範囲第1項に記載のペプチド。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US69328276A | 1976-06-07 | 1976-06-07 | |
| US05/785,533 US4133782A (en) | 1976-06-07 | 1977-04-07 | Somatostatin analogs with dissociated biological activities |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS52156885A JPS52156885A (en) | 1977-12-27 |
| JPS6315280B2 true JPS6315280B2 (ja) | 1988-04-04 |
Family
ID=27105142
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6657677A Granted JPS52156885A (en) | 1976-06-07 | 1977-06-06 | Peptide compound |
Country Status (11)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS52156885A (ja) |
| AU (1) | AU509631B2 (ja) |
| CA (1) | CA1102313A (ja) |
| CH (1) | CH640827A5 (ja) |
| DE (1) | DE2725735A1 (ja) |
| DK (1) | DK250977A (ja) |
| FR (1) | FR2375190A1 (ja) |
| GB (1) | GB1567341A (ja) |
| IL (1) | IL52231A (ja) |
| NL (1) | NL7706002A (ja) |
| SE (1) | SE441452B (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3904594A (en) * | 1973-07-02 | 1975-09-09 | Salk Inst For Biological Studi | Somatostatin and acylated des-(ala' 1', gly' 2') derivatives thereof |
| US3842067A (en) * | 1973-07-27 | 1974-10-15 | American Home Prod | Synthesis of(des-asn5)-srif and intermediates |
-
1977
- 1977-06-01 NL NL7706002A patent/NL7706002A/xx not_active Application Discontinuation
- 1977-06-02 AU AU25775/77A patent/AU509631B2/en not_active Expired
- 1977-06-02 IL IL52231A patent/IL52231A/xx unknown
- 1977-06-03 GB GB23695/77A patent/GB1567341A/en not_active Expired
- 1977-06-06 SE SE7706567A patent/SE441452B/xx not_active IP Right Cessation
- 1977-06-06 FR FR7717188A patent/FR2375190A1/fr active Granted
- 1977-06-06 CA CA279,918A patent/CA1102313A/en not_active Expired
- 1977-06-06 JP JP6657677A patent/JPS52156885A/ja active Granted
- 1977-06-07 DE DE19772725735 patent/DE2725735A1/de not_active Withdrawn
- 1977-06-07 DK DK250977A patent/DK250977A/da not_active Application Discontinuation
- 1977-06-07 CH CH702277A patent/CH640827A5/de not_active IP Right Cessation
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CH640827A5 (en) | 1984-01-31 |
| FR2375190A1 (fr) | 1978-07-21 |
| AU2577577A (en) | 1978-12-07 |
| JPS52156885A (en) | 1977-12-27 |
| IL52231A (en) | 1980-05-30 |
| AU509631B2 (en) | 1980-05-22 |
| NL7706002A (nl) | 1977-12-09 |
| GB1567341A (en) | 1980-05-14 |
| SE441452B (sv) | 1985-10-07 |
| IL52231A0 (en) | 1977-08-31 |
| DE2725735A1 (de) | 1977-12-15 |
| SE7706567L (sv) | 1977-12-08 |
| CA1102313A (en) | 1981-06-02 |
| DK250977A (da) | 1977-12-08 |
| FR2375190B1 (ja) | 1981-10-30 |
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