JPS6318599B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6318599B2 JPS6318599B2 JP54172435A JP17243579A JPS6318599B2 JP S6318599 B2 JPS6318599 B2 JP S6318599B2 JP 54172435 A JP54172435 A JP 54172435A JP 17243579 A JP17243579 A JP 17243579A JP S6318599 B2 JPS6318599 B2 JP S6318599B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- formula
- group
- methylpropanoyl
- phenylalanine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、抗高血圧作用を有する新規で有用な
プロリン誘導体、更に詳しくは一般式() (式中、R1は低級アルキル基を意味する。) で表わされる1―(3―低級アルカノイルチオ―
2―メチルプロパノイル)プロリルフエニルアラ
ニン類の製造法の関する。 上記式()におてR1で表わされる低級アル
キル基とは、炭素原子数1〜6の直鎖状または分
枝鎖状のアルキル基を意味し、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec―ブチル基、tert―ブチ
ル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基
があげられる。 式()の化合物は3個の不斉炭素原子を有す
るので、8個の立体異性体が存在する。本発明の
化合物にはこれらの立体異性体およびそれらの混
合物が包含されるが、3―低級アルカノイルチオ
―2―メチルプロパノイル基の2位のメチル基の
立体配置がD型で、プロリンおよびフエニルアラ
ニン部分の立体配置がL型である異性体が好まし
い。 近年、Cushmanらは、種々のメルカプトアル
カノイルアミノ酸類を合成し、そのin vitroにお
けるアンジオテンシンI転換酵素阻害作用を検討
し、その結果、1―(D―3―メルカプト―2―
メチルプロパノイル)―L―プロリン(SQ―
14225)の作用が特に優れていると報告している
〔Bioche―mistry16,5484(1977)〕。更に、SQ―
14225がin vivoにおいても優れたアンジオテンシ
ン転換酵素阻害作用を示し、かつ実験高血圧動
物において、この阻害作用に基づく優れた抗高血
圧作用を示すことを報告している〔Science
196,441(1977)〕。 特開昭52−116457号はSQ―14225および関連化
合物を開示している。 本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、SQ―
14225のメルカプト基を低級アルカノイル化し、
プロリン部分のカルボキシル基をフエニルアラニ
ンとのアミド結合に変換すると、SQ―14225に比
べて抗高圧作用がより緩和に発現し、かつ作用持
続時間のより長い化合物が得られることを見出
し、本発明を完成した。 式()の化合物およびその生理的に許容され
る塩類は、主としてアンジオテンシン転換酵素
阻害作用に基づく、優れた抗高血圧作用を有し、
抗高血圧剤として有用できる。その作用発現が緩
和で、持続時間の長い抗高血圧作用から安定した
血圧降下が期待でき、臨床適応上、非常に有用で
あると考えられる。すなわち、急激な血圧下降に
よる臨床上の不都合さの解消および服用回数の減
少が期待される。 本発明によれば、一般式() (式中、R1は前掲に同じものを意味する。) で表わされる化合物またはそのカルボキシル基に
おける反応性誘導体と一般式() (式中、R2は水素原子またはtert―ブチル基を
意味する。) で表わされる化合物とを反応させ、R2がtert―ブ
チル基の場合には、生成物中に存在する該基を離
脱させ、更に生成物が立体異性体の混合物として
存在する場合には、所望によりそれを個々の異性
体に分離することにより、式()の化合物を得
ることができる。 式()の化合物またはそのカルボキシル基に
おける反応性誘導体と式()の化合物との反応
は、ペプチド合成分野における公知の方法に従つ
て行うことができる。本反応は通常、溶媒中で行
われる。使用する溶媒は、原料化合物の種類等に
従つて適宜選択されるべきであるが、例えばテト
ラヒドロフラン,クロロホルム,ジクロルメタ
ン,酢酸エチル,アセトン,ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルスルホキシド,ピリジンおよび水が
あげられる。これらの溶媒は、それぞれ単独で、
また2種以上混合して使用できる。本反応は必要
に応じて塩基の存在下に行われ、塩基の具体例と
しては、重炭酸ナトリウム,重炭酸カリウムのよ
うな重炭酸アルカリ、炭酸ナトリウム,炭酸カリ
ウムのような炭酸アルカリ、水酸化ナトリウム,
水酸化カリウムのような水酸化アルカリあるいは
トリエチルアミン,トリ―n―ブチルアミン、N
―メチルモルホリン,ジシクロヘキシルアミンの
ような有機塩基があげられる。式()の化合物
は酸付加塩の形で使用することもでき、この場
合、反応系中に当量の前記塩基を加えることによ
り、遊離型の式()の化合物を生成させること
ができる。反応温度は用いる原料化合物の種類等
により異なるが、通常、約−50℃ないし約60℃の
範囲である。 式()の化合物をそのままの形で式()の
化合物と反応させる場合には、ジシクロヘキシル
カルボジイミド,N,N′―カルボニルジイミダ
ゾールのような縮合剤の存在下に有利に行われ
る。また、式()の化合物のカルボキシル基に
おける反応性誘導体には、ペプチド合成分野にお
いて通常用いられる反応性誘導体が含まれる。そ
の具体例としては、酸ハライド(特に酸クロリ
ド),混合酸無水物,活性エステル,対称性無水
物および酸アチド等があげられるが、前三者が特
に好ましい。 上記方法により得られる化合物中に場合により
存在するtert―ブチル基の離脱は、常法に従つて
行うことができ、例えば生成物をトリフルオロ酢
酸とアニソールで処理することにより容易に対応
するカルボン酸誘導体に導くことができる。 上記反応により生成する式()の化合物は、
抽出,クロマトグラフイー,再結晶等の常法によ
り単離,精製することができる。上記製造法にお
ける原料化合物()または()は、ラセミ体
であつても立体異性体であつてもよい。しかし、
所望の立体異性体を得るためには、原料化合物
()におけるプロリンおよびフエニルアラニン
部分の立体配置は、目的化合物のそれに一致させ
ておくことが望ましい。原料化合物()におけ
る3―低級アルカノイルチオ―2―メチルプロパ
ノイル基の2位のメチル基の立体配置はDL型で
あつてもよい。DL型を用いた場合、生成物中の
立体異性体はクロマトグラフイー,分別再結晶等
の常法により分離することができる。 式()の化合物は、常法に従つて生理的に許
容される各種の無機塩基または有機塩基と処理す
ることにより、塩類に導くことができる。これら
の塩類としては、例えばアルカリ金属塩(例 ナ
トリウム塩,カリウム塩),アルカリ土類金属塩
(例 カルシウム塩、マグネシウム塩),アンモニ
ウム塩,ベンザチン塩,ヒドラバミン塩,リジン
塩があげられる。 以下に、本発明の代表的化合物である1―(D
―3―アセチルチオ―2―メチルプロパノイル)
―L―プロリル―L―フエニルアラニン(以下、
化合物Aと記す。)および1―(D―3―プロパ
ノイルチオ―2―メチルプロパノイル)―L―プ
ロリル―L―フエニルアラニン(以下、化合物B
と記す。)並びにSQ―14225について抗高血圧作
用を検定した結果を説明する。 実験動物として8週令のSTDウイスター系雄
性ラツト1群5匹を用いた。エーテル麻酔下に各
ラツトの左腎動脈を銀製クリツプ(内径0.20mm)
で狭窄し、右腎および腎動脈はそのままとし、飲
料水として水道水を給与した。このように処置し
たラツトを通常、腎性高血圧の二腎性Goldblatt
ラツトといい、このようなラツトは曲型的なレニ
ン・アンジオテンシン依存性高血圧症と考えられ
ている。クリツプ装着後10〜21日目で血圧が190
〜220mmHgの時期に、化合物A,BおよびSQ―
14225を各々0.1mmol/Kg経口的に1回投与し、
血圧を経時的に測定した。血圧の測定はテイル・
プレチスモグラフ法(tail―
plethysmographicmethod)により無麻酔下で非
観血的に行つた。図面に血圧の経時的変化を示
す。 図面から明らかなように、化合物AおよびBの
抗高血圧作用は、SQ―14225に比べてより緩和に
発現するばかりでなく、その作用持続時間がSQ
―14225に比べてかなり長い。 このように式()の化合物およびその生理的
に許容される塩類は、優れた抗高血圧作用を示す
ので、抗高血圧剤として高血圧症の治療に用いる
ことができる。特に、レニン・アンジオテンシン
系の亢進に基づく高血圧症の治療に有用である。
その投与形態としては、経口投与,非経口投与,
直腸内投与のいずれでもよいが、経口投与が好ま
しい。本発明の化合物の投与量は、化合物の種
類,投与方法,患者の症状,年令等により異なる
が、約0.1〜200mg/Kg/日、好ましくは0.2〜50
mg/Kg/日である。 以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。 参考例 1 3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸 チオプロパン酸50gとメタクリル酸34.1gの混
合物を沸騰水浴上で3時間加熱後、室温で一夜放
置する。反応混合物を減圧下に蒸留し、沸点135
〜138℃(2mmHg)の留分を分離して目的化合物
を得る。 参考例 2 3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸
クロリド 3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸
19.7gと塩化チオニル16gを混合し、室温で一夜
撹拌する。反応混合物を減圧下に蒸留し、沸点
135〜137℃(35mmHg)の留分を分離して目的化
合物を得る。 実施例 1 1―(D―3―アセチルチオ―2―メチルプロ
パノイル)―L―プロリル―L―フエニルアラ
ニン L―プロリル―L―フエニルアラニン・tert―
ブチルエステル1.0gをジクロルメタンに溶解す
る。この溶液を−30℃前後に冷却し、撹拌しなが
らN―メチルモルホリン0.32gを加え、次いで3
―アセチルチオ―2―メチルプロパン酸クロリド
0.57gを滴下する。30分撹拌後、室温で更に1時
間撹拌する。 反応液を4%重炭酸ナトリウム,水,10%クエ
ン酸および水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフイーに付し、クロロホルムで溶
出して1―(3―アセチルチオ―2―メチルプロ
パノイル)―L―プロリル―L―フエニルアラニ
ン・tert―ブチルエステルを得る。これをアニソ
ール10mlとトリフルオロ酢酸20mlの混合溶液に溶
解し、室温で1時間放置する。反応液を減圧で濃
縮乾固する。残渣を少量のエタノールに溶解し、
適量のn―ヘキサンを加えて放置する。析出結晶
を取し、これをエタノールとn―ヘキサンの混
合溶媒から再結晶を繰返して目的化合物を得る。
融点 155〜156℃ 〔α〕25 D=−81.3゜(c=1.02,エタノール) IR νKBr naxcm-1:3240,1740,1685,1645,1620 実施例 2 1―(D―3―アセチルチオ―2―メチルプロ
パノイル)―L―プロリル―L―フエニルアラ
ニン L―プロリル―L―フエニルアラニン0.52gを
1N水酸化ナトリウム2mlに溶解する。この溶液
に、氷冷下はげしく撹拌しながら、3―アセチル
チオ―2―メチルプロパン酸クロリド0.36gと
2N水酸化ナトリウム1mlを加える。この溶液を
室温で3時間撹拌後、エーテルで洗浄し、酸性に
して酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧濃縮乾固する。残渣を少
量のエタノールに溶解し、適量のn―ヘキサンを
加えて放置する。析出結晶を取し、これをエタ
ノールとn―ヘキサンの混合溶媒から再結晶を繰
返して目的化合物を得る。 実施例 3 1―(D―3―プロパノイルチオ―2―メチル
プロパノイル)―L―プロリル―L―フエニル
アラニン L―プロリル―L―フエニルアラニン・tert―
ブチルエステル0.70gをジクロルメタンに溶解す
る。この溶液を−30℃前後に冷却し、撹拌しなが
らN―メチルモルホリン0.22gを加え、次いで3
―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸クロ
リド0.43gを滴下する。30分撹拌後、室温で更に
1時間撹拌する。 反応液を4%重炭酸ナトリウム,水,10%クエ
ン酸および水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフイーに付し、クロロホルムで溶
出して1―(3―プロパノイルチオ―2―メチル
プロパノイル)―L―プロリル―L―フエニルア
ラニン・tert―ブチルエステルを得る。 このエステル体をアニソール10mlとトリフルオ
ロ酢酸20mlの混合溶液に溶解し、室温で1時間放
置する。反応液を減圧で濃縮乾固し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーに付し、クロロ
ホルム―メタノール(98:2)で溶出して1―
(3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパノイ
ル)―L―プロリル―L―フエニルアラニンを得
る。これを適量のジエチルエーテルに溶解し、目
的化合物の種を加えて冷蔵庫で放置する。析出結
晶を取し、これをジエチルエーテルと石油エー
テルの混合溶媒から再結晶を繰返して目的化合物
を得る。融点 107〜140℃ 〔α〕20 D=−81.1゜(c=1.00,エタノール) IR νKBr naxcm-1:3220,1730,1670,1635,1610 実施例 4 1―(D―3―プロパノイルチオ―2―メチル
プロパノイル)―L―プロリル―L―フエニル
アラニン 3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸
0.30gとジシクロヘキシルカルボジイミド0.35g
をジクロルメタン10mlに溶解し、これにL―プロ
リル―L―フエニルアラニン・tert―ブチルエス
テル0.54gを加え、氷水浴上で1時間撹拌した
後、更に室温で一夜撹拌する。反応液を減圧濃縮
し、残渣に酢酸エチルを加えて冷却した後、析出
結晶を去する。液を4%重炭酸ナトリウム,
水,10%クエン酸および水で順次洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイーに付し、クロ
ロホルムで溶出して1―(3―プロパノイルチオ
―2―メチルプロパノイル)―L―プロリル―L
―フエニルアラニン・tert―ブチルエステルを得
る。このエステル体を実施例3の第三パラグラフ
と同様に反応・処理して目的化合物を得る。
プロリン誘導体、更に詳しくは一般式() (式中、R1は低級アルキル基を意味する。) で表わされる1―(3―低級アルカノイルチオ―
2―メチルプロパノイル)プロリルフエニルアラ
ニン類の製造法の関する。 上記式()におてR1で表わされる低級アル
キル基とは、炭素原子数1〜6の直鎖状または分
枝鎖状のアルキル基を意味し、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec―ブチル基、tert―ブチ
ル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基
があげられる。 式()の化合物は3個の不斉炭素原子を有す
るので、8個の立体異性体が存在する。本発明の
化合物にはこれらの立体異性体およびそれらの混
合物が包含されるが、3―低級アルカノイルチオ
―2―メチルプロパノイル基の2位のメチル基の
立体配置がD型で、プロリンおよびフエニルアラ
ニン部分の立体配置がL型である異性体が好まし
い。 近年、Cushmanらは、種々のメルカプトアル
カノイルアミノ酸類を合成し、そのin vitroにお
けるアンジオテンシンI転換酵素阻害作用を検討
し、その結果、1―(D―3―メルカプト―2―
メチルプロパノイル)―L―プロリン(SQ―
14225)の作用が特に優れていると報告している
〔Bioche―mistry16,5484(1977)〕。更に、SQ―
14225がin vivoにおいても優れたアンジオテンシ
ン転換酵素阻害作用を示し、かつ実験高血圧動
物において、この阻害作用に基づく優れた抗高血
圧作用を示すことを報告している〔Science
196,441(1977)〕。 特開昭52−116457号はSQ―14225および関連化
合物を開示している。 本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、SQ―
14225のメルカプト基を低級アルカノイル化し、
プロリン部分のカルボキシル基をフエニルアラニ
ンとのアミド結合に変換すると、SQ―14225に比
べて抗高圧作用がより緩和に発現し、かつ作用持
続時間のより長い化合物が得られることを見出
し、本発明を完成した。 式()の化合物およびその生理的に許容され
る塩類は、主としてアンジオテンシン転換酵素
阻害作用に基づく、優れた抗高血圧作用を有し、
抗高血圧剤として有用できる。その作用発現が緩
和で、持続時間の長い抗高血圧作用から安定した
血圧降下が期待でき、臨床適応上、非常に有用で
あると考えられる。すなわち、急激な血圧下降に
よる臨床上の不都合さの解消および服用回数の減
少が期待される。 本発明によれば、一般式() (式中、R1は前掲に同じものを意味する。) で表わされる化合物またはそのカルボキシル基に
おける反応性誘導体と一般式() (式中、R2は水素原子またはtert―ブチル基を
意味する。) で表わされる化合物とを反応させ、R2がtert―ブ
チル基の場合には、生成物中に存在する該基を離
脱させ、更に生成物が立体異性体の混合物として
存在する場合には、所望によりそれを個々の異性
体に分離することにより、式()の化合物を得
ることができる。 式()の化合物またはそのカルボキシル基に
おける反応性誘導体と式()の化合物との反応
は、ペプチド合成分野における公知の方法に従つ
て行うことができる。本反応は通常、溶媒中で行
われる。使用する溶媒は、原料化合物の種類等に
従つて適宜選択されるべきであるが、例えばテト
ラヒドロフラン,クロロホルム,ジクロルメタ
ン,酢酸エチル,アセトン,ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルスルホキシド,ピリジンおよび水が
あげられる。これらの溶媒は、それぞれ単独で、
また2種以上混合して使用できる。本反応は必要
に応じて塩基の存在下に行われ、塩基の具体例と
しては、重炭酸ナトリウム,重炭酸カリウムのよ
うな重炭酸アルカリ、炭酸ナトリウム,炭酸カリ
ウムのような炭酸アルカリ、水酸化ナトリウム,
水酸化カリウムのような水酸化アルカリあるいは
トリエチルアミン,トリ―n―ブチルアミン、N
―メチルモルホリン,ジシクロヘキシルアミンの
ような有機塩基があげられる。式()の化合物
は酸付加塩の形で使用することもでき、この場
合、反応系中に当量の前記塩基を加えることによ
り、遊離型の式()の化合物を生成させること
ができる。反応温度は用いる原料化合物の種類等
により異なるが、通常、約−50℃ないし約60℃の
範囲である。 式()の化合物をそのままの形で式()の
化合物と反応させる場合には、ジシクロヘキシル
カルボジイミド,N,N′―カルボニルジイミダ
ゾールのような縮合剤の存在下に有利に行われ
る。また、式()の化合物のカルボキシル基に
おける反応性誘導体には、ペプチド合成分野にお
いて通常用いられる反応性誘導体が含まれる。そ
の具体例としては、酸ハライド(特に酸クロリ
ド),混合酸無水物,活性エステル,対称性無水
物および酸アチド等があげられるが、前三者が特
に好ましい。 上記方法により得られる化合物中に場合により
存在するtert―ブチル基の離脱は、常法に従つて
行うことができ、例えば生成物をトリフルオロ酢
酸とアニソールで処理することにより容易に対応
するカルボン酸誘導体に導くことができる。 上記反応により生成する式()の化合物は、
抽出,クロマトグラフイー,再結晶等の常法によ
り単離,精製することができる。上記製造法にお
ける原料化合物()または()は、ラセミ体
であつても立体異性体であつてもよい。しかし、
所望の立体異性体を得るためには、原料化合物
()におけるプロリンおよびフエニルアラニン
部分の立体配置は、目的化合物のそれに一致させ
ておくことが望ましい。原料化合物()におけ
る3―低級アルカノイルチオ―2―メチルプロパ
ノイル基の2位のメチル基の立体配置はDL型で
あつてもよい。DL型を用いた場合、生成物中の
立体異性体はクロマトグラフイー,分別再結晶等
の常法により分離することができる。 式()の化合物は、常法に従つて生理的に許
容される各種の無機塩基または有機塩基と処理す
ることにより、塩類に導くことができる。これら
の塩類としては、例えばアルカリ金属塩(例 ナ
トリウム塩,カリウム塩),アルカリ土類金属塩
(例 カルシウム塩、マグネシウム塩),アンモニ
ウム塩,ベンザチン塩,ヒドラバミン塩,リジン
塩があげられる。 以下に、本発明の代表的化合物である1―(D
―3―アセチルチオ―2―メチルプロパノイル)
―L―プロリル―L―フエニルアラニン(以下、
化合物Aと記す。)および1―(D―3―プロパ
ノイルチオ―2―メチルプロパノイル)―L―プ
ロリル―L―フエニルアラニン(以下、化合物B
と記す。)並びにSQ―14225について抗高血圧作
用を検定した結果を説明する。 実験動物として8週令のSTDウイスター系雄
性ラツト1群5匹を用いた。エーテル麻酔下に各
ラツトの左腎動脈を銀製クリツプ(内径0.20mm)
で狭窄し、右腎および腎動脈はそのままとし、飲
料水として水道水を給与した。このように処置し
たラツトを通常、腎性高血圧の二腎性Goldblatt
ラツトといい、このようなラツトは曲型的なレニ
ン・アンジオテンシン依存性高血圧症と考えられ
ている。クリツプ装着後10〜21日目で血圧が190
〜220mmHgの時期に、化合物A,BおよびSQ―
14225を各々0.1mmol/Kg経口的に1回投与し、
血圧を経時的に測定した。血圧の測定はテイル・
プレチスモグラフ法(tail―
plethysmographicmethod)により無麻酔下で非
観血的に行つた。図面に血圧の経時的変化を示
す。 図面から明らかなように、化合物AおよびBの
抗高血圧作用は、SQ―14225に比べてより緩和に
発現するばかりでなく、その作用持続時間がSQ
―14225に比べてかなり長い。 このように式()の化合物およびその生理的
に許容される塩類は、優れた抗高血圧作用を示す
ので、抗高血圧剤として高血圧症の治療に用いる
ことができる。特に、レニン・アンジオテンシン
系の亢進に基づく高血圧症の治療に有用である。
その投与形態としては、経口投与,非経口投与,
直腸内投与のいずれでもよいが、経口投与が好ま
しい。本発明の化合物の投与量は、化合物の種
類,投与方法,患者の症状,年令等により異なる
が、約0.1〜200mg/Kg/日、好ましくは0.2〜50
mg/Kg/日である。 以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。 参考例 1 3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸 チオプロパン酸50gとメタクリル酸34.1gの混
合物を沸騰水浴上で3時間加熱後、室温で一夜放
置する。反応混合物を減圧下に蒸留し、沸点135
〜138℃(2mmHg)の留分を分離して目的化合物
を得る。 参考例 2 3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸
クロリド 3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸
19.7gと塩化チオニル16gを混合し、室温で一夜
撹拌する。反応混合物を減圧下に蒸留し、沸点
135〜137℃(35mmHg)の留分を分離して目的化
合物を得る。 実施例 1 1―(D―3―アセチルチオ―2―メチルプロ
パノイル)―L―プロリル―L―フエニルアラ
ニン L―プロリル―L―フエニルアラニン・tert―
ブチルエステル1.0gをジクロルメタンに溶解す
る。この溶液を−30℃前後に冷却し、撹拌しなが
らN―メチルモルホリン0.32gを加え、次いで3
―アセチルチオ―2―メチルプロパン酸クロリド
0.57gを滴下する。30分撹拌後、室温で更に1時
間撹拌する。 反応液を4%重炭酸ナトリウム,水,10%クエ
ン酸および水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフイーに付し、クロロホルムで溶
出して1―(3―アセチルチオ―2―メチルプロ
パノイル)―L―プロリル―L―フエニルアラニ
ン・tert―ブチルエステルを得る。これをアニソ
ール10mlとトリフルオロ酢酸20mlの混合溶液に溶
解し、室温で1時間放置する。反応液を減圧で濃
縮乾固する。残渣を少量のエタノールに溶解し、
適量のn―ヘキサンを加えて放置する。析出結晶
を取し、これをエタノールとn―ヘキサンの混
合溶媒から再結晶を繰返して目的化合物を得る。
融点 155〜156℃ 〔α〕25 D=−81.3゜(c=1.02,エタノール) IR νKBr naxcm-1:3240,1740,1685,1645,1620 実施例 2 1―(D―3―アセチルチオ―2―メチルプロ
パノイル)―L―プロリル―L―フエニルアラ
ニン L―プロリル―L―フエニルアラニン0.52gを
1N水酸化ナトリウム2mlに溶解する。この溶液
に、氷冷下はげしく撹拌しながら、3―アセチル
チオ―2―メチルプロパン酸クロリド0.36gと
2N水酸化ナトリウム1mlを加える。この溶液を
室温で3時間撹拌後、エーテルで洗浄し、酸性に
して酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧濃縮乾固する。残渣を少
量のエタノールに溶解し、適量のn―ヘキサンを
加えて放置する。析出結晶を取し、これをエタ
ノールとn―ヘキサンの混合溶媒から再結晶を繰
返して目的化合物を得る。 実施例 3 1―(D―3―プロパノイルチオ―2―メチル
プロパノイル)―L―プロリル―L―フエニル
アラニン L―プロリル―L―フエニルアラニン・tert―
ブチルエステル0.70gをジクロルメタンに溶解す
る。この溶液を−30℃前後に冷却し、撹拌しなが
らN―メチルモルホリン0.22gを加え、次いで3
―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸クロ
リド0.43gを滴下する。30分撹拌後、室温で更に
1時間撹拌する。 反応液を4%重炭酸ナトリウム,水,10%クエ
ン酸および水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフイーに付し、クロロホルムで溶
出して1―(3―プロパノイルチオ―2―メチル
プロパノイル)―L―プロリル―L―フエニルア
ラニン・tert―ブチルエステルを得る。 このエステル体をアニソール10mlとトリフルオ
ロ酢酸20mlの混合溶液に溶解し、室温で1時間放
置する。反応液を減圧で濃縮乾固し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーに付し、クロロ
ホルム―メタノール(98:2)で溶出して1―
(3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパノイ
ル)―L―プロリル―L―フエニルアラニンを得
る。これを適量のジエチルエーテルに溶解し、目
的化合物の種を加えて冷蔵庫で放置する。析出結
晶を取し、これをジエチルエーテルと石油エー
テルの混合溶媒から再結晶を繰返して目的化合物
を得る。融点 107〜140℃ 〔α〕20 D=−81.1゜(c=1.00,エタノール) IR νKBr naxcm-1:3220,1730,1670,1635,1610 実施例 4 1―(D―3―プロパノイルチオ―2―メチル
プロパノイル)―L―プロリル―L―フエニル
アラニン 3―プロパノイルチオ―2―メチルプロパン酸
0.30gとジシクロヘキシルカルボジイミド0.35g
をジクロルメタン10mlに溶解し、これにL―プロ
リル―L―フエニルアラニン・tert―ブチルエス
テル0.54gを加え、氷水浴上で1時間撹拌した
後、更に室温で一夜撹拌する。反応液を減圧濃縮
し、残渣に酢酸エチルを加えて冷却した後、析出
結晶を去する。液を4%重炭酸ナトリウム,
水,10%クエン酸および水で順次洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイーに付し、クロ
ロホルムで溶出して1―(3―プロパノイルチオ
―2―メチルプロパノイル)―L―プロリル―L
―フエニルアラニン・tert―ブチルエステルを得
る。このエステル体を実施例3の第三パラグラフ
と同様に反応・処理して目的化合物を得る。
図面は化合物A(1),化合物B(2)およびSQ―
14225(3)を腎性高血圧の二腎性Goldblattラツトに
投与した際の血圧の経時的変化を示すグラフであ
る。各点は各々の平均値を、縦線は平均誤差を示
す。
14225(3)を腎性高血圧の二腎性Goldblattラツトに
投与した際の血圧の経時的変化を示すグラフであ
る。各点は各々の平均値を、縦線は平均誤差を示
す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1は低級アルキル基を意味する。) で表わされる化合物またはそのカルボキシル基に
おける反応性誘導体と一般式 (式中、R2は水素原子またはtert―ブチル基を
意味する。) で表わされる化合物とを反応させ、R2がtert―ブ
チル基の場合には、生成物中に存在する該基を離
脱させ、更に生成物が立体異性体の混合物として
存在する場合には、所望によりそれを個々の異性
体に分離することを特徴とする一般式 (式中、R1は前掲に同じものを意味する。) で表わされる1―(3―低級アルカノイルチオ―
2―メチルプロパノイル)プロリルフエニルアラ
ニン類の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17243579A JPS5692848A (en) | 1979-12-27 | 1979-12-27 | Preparation of 1- 3-lower alaknoylthio-2-methylpropanoyl prolylphenylalanine |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17243579A JPS5692848A (en) | 1979-12-27 | 1979-12-27 | Preparation of 1- 3-lower alaknoylthio-2-methylpropanoyl prolylphenylalanine |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5692848A JPS5692848A (en) | 1981-07-27 |
| JPS6318599B2 true JPS6318599B2 (ja) | 1988-04-19 |
Family
ID=15941920
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17243579A Granted JPS5692848A (en) | 1979-12-27 | 1979-12-27 | Preparation of 1- 3-lower alaknoylthio-2-methylpropanoyl prolylphenylalanine |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5692848A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU537592B2 (en) * | 1979-04-02 | 1984-07-05 | E.R. Squibb & Sons, Inc. | Mercaptoacyldipeptides |
-
1979
- 1979-12-27 JP JP17243579A patent/JPS5692848A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5692848A (en) | 1981-07-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPS6134409B2 (ja) | ||
| JP2529172B2 (ja) | アミノ酸から誘導される新規な光学異性体と、その製造方法と、その医薬への応用 | |
| US5414013A (en) | Trifluoromethyl mercaptan and mercaptoacyl derivatives and method of using same | |
| KR100364947B1 (ko) | 엔케팔리나제및ace의억제제로서유용한신규의머캅토아세틸아미도1,3,4,5-테트라히드로-벤조[c]아제핀-3-온디술파이드유도체 | |
| JPS643870B2 (ja) | ||
| EP0031741A1 (fr) | Nouveaux iminoacides substitués, leurs procédés de préparation et leur emploi comme inhibiteurs d'enzymes | |
| JPS6121226B2 (ja) | ||
| HU185147B (en) | Process for the preparation of aza-bicyclo-alkan-dicarboxylic acid derivatives | |
| CH624932A5 (ja) | ||
| CH655317A5 (fr) | Derives de l'acide 3-amino 2-oxo azetidine 1-sulfonique, leur preparation, medicaments et compositions les renfermant. | |
| CA1341380C (fr) | Procede de synthese d'alpha amino acides n alkyles et de leurs esters, application a la synthese de carboxyalkyl dipeptides | |
| JPS6318599B2 (ja) | ||
| FR2468589A1 (fr) | Derives aminoacyles de mercaptoacyl amino-acides, a action antihypertensive | |
| KR880002594B1 (ko) | 트리펲타이드를 함유한 n-카르복시알킬프롤린을 제조하는 방법 | |
| CA1274347A (fr) | Derives d'acides isoindoledicarboxyliques et leur procede de preparation | |
| JP3250806B2 (ja) | N−(メルカプトアシル)アミノ酸と、その製造方法と、その治療での使用と、それを含む医薬組成物 | |
| FR2487341A1 (fr) | Tripeptides inhibiteurs de l'enzyme de transformation de l'angiotensine | |
| JPS62132846A (ja) | 4−アミノブタン酸誘導体及びその製法 | |
| JPH0667902B2 (ja) | 3―チオプロピオン酸誘導体の製造法 | |
| KR830002378B1 (ko) | 1-(3-메르캅토-2-메틸프로파노일)프롤릴 아미노산 유도체의 제조방법 | |
| JPS6216943B2 (ja) | ||
| JPS6027667B2 (ja) | システイン誘導体 | |
| WO1984001385A1 (fr) | Nouveaux derives acyles de l'acide dihydro orotique, leur preparation et leur emploi comme medicament | |
| FR2538389A2 (fr) | Nouveaux produits derives de l'acide 3-amino 2-oxo azetidine-1-sulfamique, nouveau procede de preparation de produits optiquement actifs, application des nouveaux produits comme medicaments et produits necessaires a leur preparation | |
| JPS6134422B2 (ja) |