JPS6338977B2 - - Google Patents
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- JPS6338977B2 JPS6338977B2 JP54153591A JP15359179A JPS6338977B2 JP S6338977 B2 JPS6338977 B2 JP S6338977B2 JP 54153591 A JP54153591 A JP 54153591A JP 15359179 A JP15359179 A JP 15359179A JP S6338977 B2 JPS6338977 B2 JP S6338977B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- butanol
- butyl methacrylate
- reaction
- catalyst
- distillation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
本発明はメタクリル酸メチルとプタノールとを
エステル交換触媒および重合禁止剤の存在下にエ
ステル交換させることによつてメタクリル酸ブチ
ルを製造する方法に関する。 エステル交換法によりメタクリル酸ブチルを製
造する際に酸性又は塩基性触媒を使用することは
公知であり、酸性触媒の例としては硫酸、p―ト
ルエンスルホン酸等が挙げられる。一方塩基性触
媒の例としては各種アルカリ金属アルコラート及
び水酸化リチウム、水酸化バリウム等が挙げら
れ、アルカリ金属アルコラートの例としてはナト
リウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、
アルミニウム等の金属アルコラートが示されてお
り、この他にもチタンアルコラート、タリウムア
ルコラート等が知られている。 しかし乍ら、本発明者等の知見及び実験結果に
よれば、塩基性触媒、特にナトリウムメチラー
ト、チタンテトライソプロピラート等で代表され
る金属アルコラート触媒はメタクリル酸メチルの
二重結合部へ、エステル交換反応で生成するメタ
ノールが附加した副生物が出来やすい、といつた
重大な欠点を有しており、この他にもナトリウム
メチラートおよびチタンテトライソプロピラート
等を除いては、触媒活性が低く反応速度が遅い
上、一般的に高価であり殆ど実用性に乏しい。 これに対し、酸性触媒、特に硫酸は多少の副反
応を惹起するものの、その影響は小さく、価格の
低廉さと相まつて最も多用されているエステル交
換触媒である。 しかしながら、硫酸触媒の最大の欠点はその腐
蝕性にあり、反応装置の材質として、ハステロ
イ、ジルコニウム等の超高価な金属以外の他の金
属、例えば最も汎用的なSUS系ステンレス鋼を
用いることが不可能であり、通常ガラスライニン
グの装置が使用される。このため製造設備の建設
費はSUS系ステンレス鋼を用いた場合に較べか
なり割高にならざるを得ない。 さらに硫酸触媒の欠点として次の点が挙げられ
る。 すなわち、硫酸触媒は触媒活性が必ずしも高く
ないため必要使用量が多い。一方、本エステル交
換反応は(1)式で示され、平衡を 破り高収率下にメタクリル酸ブチルを得るために
は、反応を右へ進めなければならず、生成するメ
タノールをメタクリル酸メチルとの共沸蒸留によ
り留出させる必要がある。さらに、反応速度を上
げ、且つ重合物を抑制するため、ブタノールに対
し過剰量のメタクリル酸メチルを用いるが、これ
を留出せしめ、次いで粗メタクリル酸ブチルを蒸
留し精製メタクリル酸ブチルを得るプロセスが一
般的であり、このため製造形式は回分式が多く、
反応の進行および蒸留の進行と共に反応槽内の液
量が減少し硫酸濃度が高くなり、且つ、反応槽内
の温度も上昇するためメタクリル酸エステルの重
合が起り易すくなる。この重合を抑制する目的
で、反応終了時、即ちメタノールとメタクリル酸
メチルの共沸留分の留出終了時、又は、この後の
過剰に用いたメタクリル酸メチルの留出後に、水
酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液を用いて硫
酸を塩の形で水抽出除去する方法が採用される。
このため上述の各有機層とこれに溶解した水との
分離操作が必要となり、プロセスが複雑になると
いつた欠点を有する。 本発明者等は従来の塩基性触媒や酸性触媒の上
記の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、
本発明を完成したものであり、その目的とすると
ころはメタクリル酸ブチルを製造するに当り、装
置材質としてSUS系ステンレス鋼が使用でき、
触媒活性が高く且つ副反応が少なく、さらに、触
媒コストの安価な触媒を開発することにある。 すなわち、本発明は「メタクリル酸メチルとブ
タノールをエステル交換触媒および重合禁止剤の
存在下にエステル交換させることによつてメタク
リル酸ブチルを製造するに当り、エステル交換触
媒として、水酸化ナトリウムおよび/又は水酸化
カリウムを使用することを特徴とするメタクリル
酸ブチルの製造法」である。 本発明の方法において、メタクリル酸メチルの
使用量はブタノール1モルに対して1.2〜10モル
倍、好ましくは1.5〜5モル倍の範囲である。重
合禁止剤としてはフエノチアジン、ハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどを用
いることが出来、その添加量は反応液に対して
0.05〜1重量の範囲が好ましい。次に触媒として
は水酸化ナトリウムおよび/又は水酸化カリウム
を用いるが、その純度は工業薬品程度で十分であ
る。このうち水酸化カリウムの場合、JIS規格の
純度は85%程度で残りの大部分は水であるが、こ
の程度の水分の存在は反応上なんら影響をおよぼ
さない。この点において、従来の代表的な触媒で
ある金属アルコラート触媒を用いた場合水の存在
が許されないのとは好対照である。水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムは各々単独で用いられる
が、これらを任意の割合で混用することも出来
る。該触媒の使用量は原料ブタノールに対して
0.1〜20モル%の範囲であり、より好ましくは0.5
〜10モル%の範囲である。0.1モル%以下では触
媒としての効果が少なく、20モル%以上使用して
も効果は実質的に変らない。該触媒は原料ブタノ
ールに予め溶かして用いられるが、ブタノールと
メタクリル酸メチルの混合系に固形状態のまゝ添
加して用いてもなんらさしつかえない。 本発明の方法において、エステル交換反応は通
常常圧下で実施されるが、場合により減圧下での
反応も有効な方法であり、200トール〜760トール
の範囲が好ましい。減圧下の反応の場合は反応槽
の温度が下がるため反応速度は幾分低下するが、
重合の抑制の点から好ましい態様である。反応槽
温度は常圧法においては95〜120℃程度であり、
減圧法では多少低下する。反応形式は、(1)式で示
されるとおり平衡を破り反応を完結させる必要上
回分式が好ましい。ここで回分操作を採用した場
合の、反応操作の一態様を示すと、反応槽として
は、蒸留塔付き反応槽を使用し蒸留塔頂の温度は
66〜70℃程度の範囲が好ましい。塔頂からの留出
ガスをメタノールとメタクリル酸メチルの共沸組
成に近ずけ、又、ブタノールの留出を最少限に押
えるため、前記塔頂温度を保つと同時に適当な比
率での還流を実施する必要があり、還流比は2〜
10程度の範囲が好ましい。反応の進行に伴ないメ
タノールの生成が減少するため、塔頂温度は上昇
する。この温度を監視することにより反応の進行
状態を把握できる。 次いで目的物の分離・精製を行うがこの工程は
回分式・連続式のいずれでも行いうる。まず過剰
のメタクリル酸メチルを留出せしめるが、本工程
はメタクリル酸エステルの重合を抑制するため、
50〜300トールの範囲の蒸留条件が好ましい。本
工程で回収されたメタクリル酸メチルは次回の反
応時の原料として用いることが出来る。本工程は
回分式、連続式のいずれの方法においても問題な
く実施出来るが、通常は反応槽内で、メタノール
とメタクリル酸メチルの共沸留分の留出後引続い
て留出させるのが好ましい。 次いでメタクリル酸メチル留出後の粗メタクリ
ル酸ブチル層から製品メタクリル酸ブチルを留出
せしめる。本工程においてもメタクリル酸ブチル
の重合を抑制するため減圧下での蒸留が必須であ
り、数トール〜100トールの範囲での減圧蒸留が
好ましい。 而して、本工程は、メタクリル酸メチルの留出
後反応槽内で引続いて実施出来るが、メタクリル
酸ブチルの留出に伴ない液量が減少し最後には液
量が殆ど零となるため、装置効率は極端に低下す
る。このためメタクリル酸ブチルの蒸留は別途小
容量の蒸留缶を用いて実施するのが実際的であ
り、とくに薄膜蒸発器を用いる蒸留が好ましい実
施態様である。 而して、上記一連の操作におけるメタクリル酸
ブチルの収率は、概ね、ブタノールの反応率(反
応ブタノールモル/原料ブタノールモル)として
は96〜98モル%、メタクリル酸ブチルの収率(生
成メタクリル酸ブチルモル/原料ブタノールモ
ル)は94〜96モル%でありその純度は99.3〜99.7
%に達する。尚、ブタノールのメタクリル酸ブチ
ルへの選択率(生成メタクリル酸ブチルモル/反
応ブタノールモル)は概ね98.0%であり、残りの
殆どが重合物でメタクリル酸ブチル留出後の釜残
として廃棄されるが取扱い上それほど問題のある
性状ではない。 本発明の方法によれば、反応槽、ポンプ、配管
等の装置材質としてSUS系ステンレス鋼、特に、
SUS316に較べ割安なSUS304鋼が十分に使用で
き建設費の低減化が可能となる。さらに、触媒活
性の点においても他の触媒に較べ十分満足出来る
ものであり副反応の惹起に伴なう収率の低下も微
少で、他の触媒に比較して高収率、且つ高純度の
メタクリル酸ブチルを得ることが出来る。又、触
媒コストの点でも明らかに他の触媒より圧倒的に
安い。以上総括して本発明の方法を採用すること
により、従来法に比較してかなり安価にメタクリ
ル酸ブチルを製造することが可能となる。 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明する。 ただし、本実施例は本発明を限定するものでは
ない。 実施例 1 外径5mm、長さ5mmのガラス管を50cm充填した
内径50mm、長さ55cmのガラスカラムをそなえた撹
拌機付2フラスコをオイルバスに設置した。ガ
ラスカラムは外側をリボンヒーターで加熱出来る
ようにしカラム塔頂にはスプリツター形式の還流
分配器を取り付けた。 上記フラスコにノルマルブタノール74.1g、メ
タクリル酸メチル400.4g、試薬一級苛性ソーダ
1.2gおよび重合禁止剤としてフエノチアジン1g、
ハイドロキノンモノメチルエーテル1gを入れ、
撹拌下にオイルバス温度を110℃とした。塔頂温
度が65.5〜66℃に下がるまで全還流し、前記温度
に到達後該温度を保つべく適当に還流比を変えな
がら、反応により生成したメタノールをメタクリ
ル酸メチルとの共沸で留出せしめた。この間の還
流比は概ね2〜6の範囲であり、塔頂温度が70
℃、還流比が10に達した時点で反応を打ち切つ
た。メタノール留分を留出せしめてからここまで
の反応時間はほゞ4時間であつた。次いで系内を
真空ポンプを用いて100mmHg(100トール)とし、
0.5〜1の範囲の還流比下に、塔頂温度45〜50℃
でメタクリル酸メチルを留出せしめた。本留分中
には2.0gの未反応ノルマブタノールが含まれてい
た。次いで同じく系内を5mmHg(5トール)と
し、メタクリル酸ブチルを還流なしで留出せしめ
た。この間の塔頂温度は40〜43℃であつた。本留
分の液量は136.1gであり、メタクリル酸ブチルの
純度は99.5%であつた。分析の結果、ノルマルブ
タノールの反応率は96.8%、メタクリル酸ブチル
の収率は95.2%でノルマルブタノールからメタク
リル酸ブチルへの選択率は98.3%であつた。一連
の操作の終了後フラスコの重量測定をし、重合禁
止剤および触媒を差し引いたところの釜残量は
1.5gであつた。 実施例 2〜3 比較例 1〜4 実施例1において、各々一部の組成等を変えた
他は実施例1と全く同様の実験を行なつた。その
結果を第1表に示す。
エステル交換触媒および重合禁止剤の存在下にエ
ステル交換させることによつてメタクリル酸ブチ
ルを製造する方法に関する。 エステル交換法によりメタクリル酸ブチルを製
造する際に酸性又は塩基性触媒を使用することは
公知であり、酸性触媒の例としては硫酸、p―ト
ルエンスルホン酸等が挙げられる。一方塩基性触
媒の例としては各種アルカリ金属アルコラート及
び水酸化リチウム、水酸化バリウム等が挙げら
れ、アルカリ金属アルコラートの例としてはナト
リウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、
アルミニウム等の金属アルコラートが示されてお
り、この他にもチタンアルコラート、タリウムア
ルコラート等が知られている。 しかし乍ら、本発明者等の知見及び実験結果に
よれば、塩基性触媒、特にナトリウムメチラー
ト、チタンテトライソプロピラート等で代表され
る金属アルコラート触媒はメタクリル酸メチルの
二重結合部へ、エステル交換反応で生成するメタ
ノールが附加した副生物が出来やすい、といつた
重大な欠点を有しており、この他にもナトリウム
メチラートおよびチタンテトライソプロピラート
等を除いては、触媒活性が低く反応速度が遅い
上、一般的に高価であり殆ど実用性に乏しい。 これに対し、酸性触媒、特に硫酸は多少の副反
応を惹起するものの、その影響は小さく、価格の
低廉さと相まつて最も多用されているエステル交
換触媒である。 しかしながら、硫酸触媒の最大の欠点はその腐
蝕性にあり、反応装置の材質として、ハステロ
イ、ジルコニウム等の超高価な金属以外の他の金
属、例えば最も汎用的なSUS系ステンレス鋼を
用いることが不可能であり、通常ガラスライニン
グの装置が使用される。このため製造設備の建設
費はSUS系ステンレス鋼を用いた場合に較べか
なり割高にならざるを得ない。 さらに硫酸触媒の欠点として次の点が挙げられ
る。 すなわち、硫酸触媒は触媒活性が必ずしも高く
ないため必要使用量が多い。一方、本エステル交
換反応は(1)式で示され、平衡を 破り高収率下にメタクリル酸ブチルを得るために
は、反応を右へ進めなければならず、生成するメ
タノールをメタクリル酸メチルとの共沸蒸留によ
り留出させる必要がある。さらに、反応速度を上
げ、且つ重合物を抑制するため、ブタノールに対
し過剰量のメタクリル酸メチルを用いるが、これ
を留出せしめ、次いで粗メタクリル酸ブチルを蒸
留し精製メタクリル酸ブチルを得るプロセスが一
般的であり、このため製造形式は回分式が多く、
反応の進行および蒸留の進行と共に反応槽内の液
量が減少し硫酸濃度が高くなり、且つ、反応槽内
の温度も上昇するためメタクリル酸エステルの重
合が起り易すくなる。この重合を抑制する目的
で、反応終了時、即ちメタノールとメタクリル酸
メチルの共沸留分の留出終了時、又は、この後の
過剰に用いたメタクリル酸メチルの留出後に、水
酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液を用いて硫
酸を塩の形で水抽出除去する方法が採用される。
このため上述の各有機層とこれに溶解した水との
分離操作が必要となり、プロセスが複雑になると
いつた欠点を有する。 本発明者等は従来の塩基性触媒や酸性触媒の上
記の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、
本発明を完成したものであり、その目的とすると
ころはメタクリル酸ブチルを製造するに当り、装
置材質としてSUS系ステンレス鋼が使用でき、
触媒活性が高く且つ副反応が少なく、さらに、触
媒コストの安価な触媒を開発することにある。 すなわち、本発明は「メタクリル酸メチルとブ
タノールをエステル交換触媒および重合禁止剤の
存在下にエステル交換させることによつてメタク
リル酸ブチルを製造するに当り、エステル交換触
媒として、水酸化ナトリウムおよび/又は水酸化
カリウムを使用することを特徴とするメタクリル
酸ブチルの製造法」である。 本発明の方法において、メタクリル酸メチルの
使用量はブタノール1モルに対して1.2〜10モル
倍、好ましくは1.5〜5モル倍の範囲である。重
合禁止剤としてはフエノチアジン、ハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどを用
いることが出来、その添加量は反応液に対して
0.05〜1重量の範囲が好ましい。次に触媒として
は水酸化ナトリウムおよび/又は水酸化カリウム
を用いるが、その純度は工業薬品程度で十分であ
る。このうち水酸化カリウムの場合、JIS規格の
純度は85%程度で残りの大部分は水であるが、こ
の程度の水分の存在は反応上なんら影響をおよぼ
さない。この点において、従来の代表的な触媒で
ある金属アルコラート触媒を用いた場合水の存在
が許されないのとは好対照である。水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムは各々単独で用いられる
が、これらを任意の割合で混用することも出来
る。該触媒の使用量は原料ブタノールに対して
0.1〜20モル%の範囲であり、より好ましくは0.5
〜10モル%の範囲である。0.1モル%以下では触
媒としての効果が少なく、20モル%以上使用して
も効果は実質的に変らない。該触媒は原料ブタノ
ールに予め溶かして用いられるが、ブタノールと
メタクリル酸メチルの混合系に固形状態のまゝ添
加して用いてもなんらさしつかえない。 本発明の方法において、エステル交換反応は通
常常圧下で実施されるが、場合により減圧下での
反応も有効な方法であり、200トール〜760トール
の範囲が好ましい。減圧下の反応の場合は反応槽
の温度が下がるため反応速度は幾分低下するが、
重合の抑制の点から好ましい態様である。反応槽
温度は常圧法においては95〜120℃程度であり、
減圧法では多少低下する。反応形式は、(1)式で示
されるとおり平衡を破り反応を完結させる必要上
回分式が好ましい。ここで回分操作を採用した場
合の、反応操作の一態様を示すと、反応槽として
は、蒸留塔付き反応槽を使用し蒸留塔頂の温度は
66〜70℃程度の範囲が好ましい。塔頂からの留出
ガスをメタノールとメタクリル酸メチルの共沸組
成に近ずけ、又、ブタノールの留出を最少限に押
えるため、前記塔頂温度を保つと同時に適当な比
率での還流を実施する必要があり、還流比は2〜
10程度の範囲が好ましい。反応の進行に伴ないメ
タノールの生成が減少するため、塔頂温度は上昇
する。この温度を監視することにより反応の進行
状態を把握できる。 次いで目的物の分離・精製を行うがこの工程は
回分式・連続式のいずれでも行いうる。まず過剰
のメタクリル酸メチルを留出せしめるが、本工程
はメタクリル酸エステルの重合を抑制するため、
50〜300トールの範囲の蒸留条件が好ましい。本
工程で回収されたメタクリル酸メチルは次回の反
応時の原料として用いることが出来る。本工程は
回分式、連続式のいずれの方法においても問題な
く実施出来るが、通常は反応槽内で、メタノール
とメタクリル酸メチルの共沸留分の留出後引続い
て留出させるのが好ましい。 次いでメタクリル酸メチル留出後の粗メタクリ
ル酸ブチル層から製品メタクリル酸ブチルを留出
せしめる。本工程においてもメタクリル酸ブチル
の重合を抑制するため減圧下での蒸留が必須であ
り、数トール〜100トールの範囲での減圧蒸留が
好ましい。 而して、本工程は、メタクリル酸メチルの留出
後反応槽内で引続いて実施出来るが、メタクリル
酸ブチルの留出に伴ない液量が減少し最後には液
量が殆ど零となるため、装置効率は極端に低下す
る。このためメタクリル酸ブチルの蒸留は別途小
容量の蒸留缶を用いて実施するのが実際的であ
り、とくに薄膜蒸発器を用いる蒸留が好ましい実
施態様である。 而して、上記一連の操作におけるメタクリル酸
ブチルの収率は、概ね、ブタノールの反応率(反
応ブタノールモル/原料ブタノールモル)として
は96〜98モル%、メタクリル酸ブチルの収率(生
成メタクリル酸ブチルモル/原料ブタノールモ
ル)は94〜96モル%でありその純度は99.3〜99.7
%に達する。尚、ブタノールのメタクリル酸ブチ
ルへの選択率(生成メタクリル酸ブチルモル/反
応ブタノールモル)は概ね98.0%であり、残りの
殆どが重合物でメタクリル酸ブチル留出後の釜残
として廃棄されるが取扱い上それほど問題のある
性状ではない。 本発明の方法によれば、反応槽、ポンプ、配管
等の装置材質としてSUS系ステンレス鋼、特に、
SUS316に較べ割安なSUS304鋼が十分に使用で
き建設費の低減化が可能となる。さらに、触媒活
性の点においても他の触媒に較べ十分満足出来る
ものであり副反応の惹起に伴なう収率の低下も微
少で、他の触媒に比較して高収率、且つ高純度の
メタクリル酸ブチルを得ることが出来る。又、触
媒コストの点でも明らかに他の触媒より圧倒的に
安い。以上総括して本発明の方法を採用すること
により、従来法に比較してかなり安価にメタクリ
ル酸ブチルを製造することが可能となる。 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明する。 ただし、本実施例は本発明を限定するものでは
ない。 実施例 1 外径5mm、長さ5mmのガラス管を50cm充填した
内径50mm、長さ55cmのガラスカラムをそなえた撹
拌機付2フラスコをオイルバスに設置した。ガ
ラスカラムは外側をリボンヒーターで加熱出来る
ようにしカラム塔頂にはスプリツター形式の還流
分配器を取り付けた。 上記フラスコにノルマルブタノール74.1g、メ
タクリル酸メチル400.4g、試薬一級苛性ソーダ
1.2gおよび重合禁止剤としてフエノチアジン1g、
ハイドロキノンモノメチルエーテル1gを入れ、
撹拌下にオイルバス温度を110℃とした。塔頂温
度が65.5〜66℃に下がるまで全還流し、前記温度
に到達後該温度を保つべく適当に還流比を変えな
がら、反応により生成したメタノールをメタクリ
ル酸メチルとの共沸で留出せしめた。この間の還
流比は概ね2〜6の範囲であり、塔頂温度が70
℃、還流比が10に達した時点で反応を打ち切つ
た。メタノール留分を留出せしめてからここまで
の反応時間はほゞ4時間であつた。次いで系内を
真空ポンプを用いて100mmHg(100トール)とし、
0.5〜1の範囲の還流比下に、塔頂温度45〜50℃
でメタクリル酸メチルを留出せしめた。本留分中
には2.0gの未反応ノルマブタノールが含まれてい
た。次いで同じく系内を5mmHg(5トール)と
し、メタクリル酸ブチルを還流なしで留出せしめ
た。この間の塔頂温度は40〜43℃であつた。本留
分の液量は136.1gであり、メタクリル酸ブチルの
純度は99.5%であつた。分析の結果、ノルマルブ
タノールの反応率は96.8%、メタクリル酸ブチル
の収率は95.2%でノルマルブタノールからメタク
リル酸ブチルへの選択率は98.3%であつた。一連
の操作の終了後フラスコの重量測定をし、重合禁
止剤および触媒を差し引いたところの釜残量は
1.5gであつた。 実施例 2〜3 比較例 1〜4 実施例1において、各々一部の組成等を変えた
他は実施例1と全く同様の実験を行なつた。その
結果を第1表に示す。
【表】
第1表より明らかなごとく、本発明の触媒を使
用した場合は、従来のアルコラート触媒の場合に
比較して製品BMAの収率が高いほか、特に純度
が高いという効果を有する。 この原因について種々検討した結果、アルコラ
ート触媒を使用した場合は、MMA(3)の二重結合
部へCH3OHが付加した次の分子式(2)で表わされ
る物質(以下(A)と称する)が、 BMAに対し、0.5〜1%副生し、これが製品中に
混入するためであることが判明した。すなわち、
Mgメチラート、Naメチラート、Tiイソプロピ
ラートなどの金属アルコラート触媒を用いた場合
は(A)の生成物が副生することは避けられず、(A)の
沸点がブタノールとBMAとの間にあるため、こ
の一部はMMA/BuOH層へ回収されるが、残り
はn―BMA層へ留出し製品純度を下げる結果と
なるのである。 又MMA/BuOH層へ留出した(A)についても、
本留分を繰り返し使用する為、(A)は蓄積され、平
衡濃度に達し、最終的には製品純度をより下げる
ことは避けられない。 これに対し、本発明の触媒を使用した場合は、
(A)は実質的に生成しないので上記問題は生じな
い。 比較例 5 実施例1において、各々一部の組成等を変えた
他は実施例1と全く同様の実験を行つた。 その結果を第2表に示す。 第2表から明らかなごとく、触媒としてLiOH
を使用した場合は、KOH/NaOHを使用する本
発明に比較して、ブタノール反応率、製品である
BMA収率、BMA純度、釜残量の何れの観点か
らも遥かに劣る結果しか与えないことがわかる。
用した場合は、従来のアルコラート触媒の場合に
比較して製品BMAの収率が高いほか、特に純度
が高いという効果を有する。 この原因について種々検討した結果、アルコラ
ート触媒を使用した場合は、MMA(3)の二重結合
部へCH3OHが付加した次の分子式(2)で表わされ
る物質(以下(A)と称する)が、 BMAに対し、0.5〜1%副生し、これが製品中に
混入するためであることが判明した。すなわち、
Mgメチラート、Naメチラート、Tiイソプロピ
ラートなどの金属アルコラート触媒を用いた場合
は(A)の生成物が副生することは避けられず、(A)の
沸点がブタノールとBMAとの間にあるため、こ
の一部はMMA/BuOH層へ回収されるが、残り
はn―BMA層へ留出し製品純度を下げる結果と
なるのである。 又MMA/BuOH層へ留出した(A)についても、
本留分を繰り返し使用する為、(A)は蓄積され、平
衡濃度に達し、最終的には製品純度をより下げる
ことは避けられない。 これに対し、本発明の触媒を使用した場合は、
(A)は実質的に生成しないので上記問題は生じな
い。 比較例 5 実施例1において、各々一部の組成等を変えた
他は実施例1と全く同様の実験を行つた。 その結果を第2表に示す。 第2表から明らかなごとく、触媒としてLiOH
を使用した場合は、KOH/NaOHを使用する本
発明に比較して、ブタノール反応率、製品である
BMA収率、BMA純度、釜残量の何れの観点か
らも遥かに劣る結果しか与えないことがわかる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 メタクリル酸メチルとブタノールとをエステ
ル交換触媒および重合禁止剤の存在下にエステル
交換させることによつてメタクリル酸ブチルを製
造するに当り、エステル交換触媒として、水酸化
ナトリウムおよび/又は水酸化カリウムを使用す
ることを特徴とするメタクリル酸ブチルの製造
法。 2 ブタノールがノルマルブタノールである特許
請求の範囲第1項に記載のメタクリル酸ブチルの
製造法。 3 ブタノールがイソブタノールである特許請求
の範囲第1項に記載のメタクリル酸ブチルの製造
法。 4 水酸化ナトリウムを原料ブタノールに対して
0.5〜10モル%使用する特許請求の範囲第1項な
いし第3項のいずれかに記載の方法。 5 水酸化カリウムを原料ブタノールに対して
0.5〜10モル%使用する特許請求の範囲第1項な
いし第3項のいずれかに記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15359179A JPS5677242A (en) | 1979-11-29 | 1979-11-29 | Production of butyl methacrylate |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15359179A JPS5677242A (en) | 1979-11-29 | 1979-11-29 | Production of butyl methacrylate |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5677242A JPS5677242A (en) | 1981-06-25 |
| JPS6338977B2 true JPS6338977B2 (ja) | 1988-08-03 |
Family
ID=15565832
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15359179A Granted JPS5677242A (en) | 1979-11-29 | 1979-11-29 | Production of butyl methacrylate |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5677242A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001348364A (ja) * | 2000-06-06 | 2001-12-18 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 芳香族カーボネートの製造方法 |
| GB201619827D0 (en) | 2016-11-23 | 2017-01-04 | Lucite Int Uk Ltd | Process for the production of methyl methacrylate |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2744641B2 (de) * | 1977-10-04 | 1979-08-02 | Deutsche Gold- Und Silber-Scheideanstalt Vormals Roessler, 6000 Frankfurt | Verfahren zur Herstellung von Estern der Methacrylsäure |
-
1979
- 1979-11-29 JP JP15359179A patent/JPS5677242A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5677242A (en) | 1981-06-25 |
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