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JPS6341890B2 - - Google Patents
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JPS6341890B2 - - Google Patents

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JPS6341890B2
JPS6341890B2 JP53059873A JP5987378A JPS6341890B2 JP S6341890 B2 JPS6341890 B2 JP S6341890B2 JP 53059873 A JP53059873 A JP 53059873A JP 5987378 A JP5987378 A JP 5987378A JP S6341890 B2 JPS6341890 B2 JP S6341890B2
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JP
Japan
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fibrinogen
injected
rats
plasma
carrageenan
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JP53059873A
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JPS5417107A (en
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Ruuensutorotsuto Bauaa Geeruharuto
Sheereru Rainaa
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MATSUKUSU PURANKU G TSUA FUERUDERUNKU DERU UITSUSENSHAFUTEN EE FUAU
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MATSUKUSU PURANKU G TSUA FUERUDERUNKU DERU UITSUSENSHAFUTEN EE FUAU
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Publication of JPS6341890B2 publication Critical patent/JPS6341890B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、血漿中の1種以上の血漿蛋白質の濃
度が増加する病的過程、特に炎症過程を抑制及
び/又は軽減する薬剤に関する。ここでの炎症
は、血清中に含まれる1種以上の血漿蛋白質の濃
度の変化を伴なうか、又はそのような変化を惹起
する病状と定義される。 多くの炎症には血球沈降(BKS)−速度の増加
を伴なうことは公知である。更にBKS−速度の
増加はいわゆるアグロメリン(沈降促進体)の増
加に帰因し、主として血漿の成分、特に血漿蛋白
質が問題であることが知られている。この場合、
1種以上の血漿蛋白質の濃度変化は特定の炎症
(一般的に言えば病的過程)に特異的である、即
ち、特定の炎症は若干の血漿蛋白質の濃度の特異
的変化をもたらすことが確認されている。即ち、
種々の病的過程に対して特異的“血漿−蛋白質−
プロフイル”(PPP)が認められる。これらの認
識から特に肝炎、胃炎及びその他の病状における
医薬の領域で新しい鑑別診断法が研究された〔シ
エラー(Scherer)、モラレスク(Morarescu)、
ルーエンシユトロート・バウエル(Ruhenstroth
−Bauer)著、クリニツシエ・ヴオヘンシユリフ
ト(Klin.Wochenschrift)53(1975)、265〜273
頁:メルキ(Ma¨rki)、H.H.著、Dtsch.Med.J.23
(1972)、217頁;ボルタクス(Boltax)、A.J.著、
Amer.J.Med.20、418頁(1956);ハレン
(Hallen)、J.、ローレル(Laurell)、C.−B.著、
Scand.J.Clin.Lab.lnvest.29、追補124、97頁
(1972);オーレンシユレーガー
(Ohlenschla¨ger)、G.、ベーガー(Berger)、I.著
G.I.T.Fachz.Lab.18、1124頁(1974);クラーク
(Clarke)、H.G.M.、フレーマン(Freeman)、
T.、プライス−フイリブス(Pryse−Philips)、
W.E.M.著、Clin.Sci.40、337頁(1971);ヨハン
ソン(Johansson)、B.G.及びその共同研究者、
Scand.J.Clin.Lab.Invest.29、追補124、117頁
(1972);ブラウン(Braun)、H.J.、ドイチエ・
メデイツイニイシエス.ジユールナール23
(1972)、227頁;J.S.著、セレクタ(Selecta)41
(1974)、3574頁;キンドマルク(Kindmark)、
C.O.及びその共同研究者著、Scand.J.Clin.Lab.
Invest.29、追補124、105頁(1972);ルーエンシ
ユトロート・バウエル(Ruhenstroth−Bauer)、
G.著、モナーツクルゼ・エルツトリツヘ・フオ
ルトビルドウングMonatskurse a¨rztl.
Fortbildung7(1976);シエラー(Scherer)著、
メデイツイン・イン・ウンゼラー・ツアイト
(Medizin in unserer Zeit ).33(1977)参
照〕。急性炎症によるPPP−変化は、人の場合、
細菌感染(例えば丹毒又はグラム陰性敗血症)の
ような刺激によるか、又は単純な外科的処置によ
つて起る。硬塞後の心筋壊疽は、同様に局所的炎
症刺激として作用し、この刺激は、急性期の反応
として表われる。特異的な血漿蛋白質組成の変化
及び血球沈降の促進を起す。 本発明の課題は、血漿蛋白質プロフイルの変化
を示す病的過程の抑制に適当な薬剤を提供するこ
とである。 この課題は、後述するように、有効成分として (a) 治療すべき病的過程によつて血漿中の濃度が
増加している血漿蛋白質1種以上、又は、 (b) aの血漿蛋白質を含む混合物、又は (c) 治療すべき病的過程に特異的な、血漿蛋白質
の濃度変化を起す内因性媒体、特に白血球性内
因性媒体(LEM)を含むことを特徴とする薬
剤が上記病的過程を抑制することが見い出され
たことにより解決されるに至つた。 本発明によれば、通常より高い血清中フイブ
リン濃度で特徴づけられる哺乳動物の炎症過程
は、フイブリノーゲン、又はフイブリノーゲン
とトロンビンとの反応によつてフイブリンを形
成する際に生じる分解生成物(フイブリノペプ
チドA又はフイブリノペプチドB)を含む治療
剤により抑制される。 本発明に係る薬理試験及び実施例を、図面及び
表に基づいて以下に説明する;図において、 第1a図及び第1b図は、脂質Aの腹膜腔内注
射により人為的に炎症を起した後のラツトの血清
中の12種の血漿蛋白質の濃度の経時変化率を示す
線図、 第2a図及び第2b図は、後足にカラゲーナン
を足底下注射することにより人為的に炎症を起し
た後のラツトの血清中の12種の血漿蛋白質の濃度
の経時変化率を示す線図、 第3a図及び第3b図は、脂質A(第3a図)
又はカラゲーナン(第3b図)を注射し、それぞ
れ予めフエニルブタゾンを注射して同時に治療し
た場合の11種の血漿蛋白質の濃度の経時変化の増
強又は抑制を示す線図、 第4図は、予めフイブリノーゲンを腹膜腔内に
注射して、又は注射せずに、カラゲーナン注射に
より人為的に炎症を起した後の炎症の経時変化を
示す線図、 第5a図、第5b図及び第5c図は、カラゲー
ナンを注射した場合及び注射しない場合の総フイ
ブリノーゲン含有量(第5a図)、凝固可能のフ
イブリノーゲン分(第5b図)及び循環フイブリ
ノーゲン分(第5c図)の経時変化を示す線図、
及び 第6a図、第6b図及び第6c図は、トロンビ
ンを用いてフイブリノーゲンから脱離したフイブ
リノペプチド又は凝固したフイブリンの系統的投
与の、ラツトの足のカラゲーナン誘発浮腫に対す
る作用を示す線図である。 第1a図、第1b図及び第2図は、人間の場合
と同様にラツトの場合にも血漿蛋白質プロフイル
において病気特異性変化が起ることを示す。この
関係を立証するため、腹膜腔内に脂質Aを、又は
足底下に後足にカラゲーナンを注射することによ
つてラツトに人為的に炎症を起させた。フエノー
ル−クロロホルム−石油エーテルを使用して公知
抽出法によりサルモネラ・ミネソタ
(Salmonella Minnesota)のR595突然変異体か
ら得た細菌のリボ多糖類−内毒素の脂質−A成分
を使用した〔ガロノス(Galanos)等著、Eur.J.
Biochem.9(1969)245〜249頁;リツセ(Risse)
等著、Eur.J.Biochem.1(1967)、216〜232頁参
照〕。滅菌0.9%食塩溶液中の脂質A2mlの懸濁液
2mgを注射した。使用したカラゲーナンは市販品
(ハイデルベルクのセルバ社)であり、これから
滅菌0.9%食塩溶液中の2%懸濁液を製造した。
0.2mlを注射した。動物は体重90〜140gの雄のウ
イスター系ラツト〔ノイヘルベルクのゲゼルシヤ
フト・フユア・シユトラーレン・ウント・ウムヴ
エルトシユツツ(Gesellschaft fu¨r Strahlen−
und Umweltschutz)製〕である。第1図及び第
2図に記入した時間間隔後、1試験毎に3匹のラ
ツトを殺し、これから得た血清を評価のためプー
ルした。対照群の動物には、単に0.9%食塩溶液
だけを注射した。 列挙した血漿蛋白質の濃度の第1表に記載した
変化は、時間に関連して生じた。変化率の測定
は、クラーク(Clarke)及びフリーマン
(Freeman)による2次元の免疫電気泳動(Clin.
Sci.35(1968)、403〜413頁)によつて行なつた。
個々の血漿蛋白質の免疫沈澱は、それぞれ相応す
る染色により測定され、初濃度に対するピーク範
囲(%)の経時変化として示される〔測定の実施
に関しては、アプデル−フアター、(Abd−el−
Fattah)、シエラー(Scherer)、ルーエンシユト
ロート−バウエル(Ruhenstroth−Bauer)、ジ
ヤーナル・オブ・モレクユラー・メデイシン
(Journal of Molecular Medicine)、1(1976)、
211〜221頁参照〕。 第1図及び第2図からそれぞれ12種の血漿蛋白
質に関する試験結果が判る。若干の血漿蛋白質に
通常の名称を付していない場合、それらは単に評
価の際に付したピークの番号で示されている(例
えばNo.24、15、12)。 即ち、ラツトの場合にも、炎症特異性、即ち脂
質A又はカラゲーナンに帰因する炎症に特異性の
血漿蛋白質−プロフイルが生じた。 脂質A及びカラゲーナンに帰因する炎症に関す
る30種の血漿蛋白質の増加率又は減少率の、試験
の時間経過を経て生ずる最大値を、第1表に記載
する。
【表】
【表】 第1表から判るように、17種の血漿蛋白質で濃
度増加が生じ、8種で不変であり、6種の血漿蛋
白質で濃度減少が起る。若干の血漿蛋白質の濃度
変化の時間経過から、特異的差異が生ずる。特
に、セルロプラスミン及びヘモペキシンの場合に
は高い定量的差異が生ずる。カラゲーナンを注射
したラツトの場合に第1b図及び第2b図による
種々の血漿蛋白質の減少は、更に脂質Aを注射し
たラツトより迅速である。 前記の試験は、従来の治療法が血漿蛋白質プロ
フイルにどのように作用するかを説明する。この
場合、抗炎症物質であるフエニルブタゾンの作用
を4群のラツトについて試験した。A1群及びA2
群には後足に脂質A又はカラゲーナンを皮下注射
し、B群には同量のカラゲーナンを与えたが、1
時間前に予め特定量のフエニルブタゾンを注射
し、C群(対照群)には0.9%食塩溶液を注射し、
D群には0.9%食塩溶液を注射したが、B群と同
様にフエニルブタゾンを予め注射しておいた。フ
エニルブタゾン(B群及びD群の場合)は体重1
Kg当り200mgの投与量で肩甲骨の範囲に皮下注射
した。この投与量は、注射したラツトの足の浮腫
の形成を阻止するのに充分であつた。各群のラツ
トを試験開始後24時間、48時間又は72時間後に殺
し、それぞれ9匹のラツトの血清をプールし、分
析した。 結果を第2表に記載する。第2表には、急性反
応期の間のラツトの血清中の血漿蛋白質の濃度変
化の、フエニルブタゾンにより起つた増加率
(+)及び低下率(−)を示す。
【表】 第2表に示した結果は、第3a図及び第3b図
にグラフで示されている。本発明の基礎をなすこ
の試験の意外な結果は下記のとおりである; 脂質A又はカラゲーナンを注射する前に、フエ
ニルブタゾンをその都度感知しうる浮腫を抑制す
るのに充分な量で投与したにもかかわらず、冒頭
に述べた血漿蛋白質の鑑別診断の意義に基づいて
期待されるように、あまり明瞭でないか、又は全
く明らかでない血漿蛋白質プロフイルは生じない
で、むしろ血漿蛋白質プロフイルは増強された。
第3a図及び第3b図からも、それぞれ特定の炎
症に関してフエニルブタゾンでの治療によつて特
定の血漿−蛋白質が特異的に増加することが明ら
かになる。脂質Aを注射した場合、フエニルブタ
ゾンでの治療では、No.24で示した血漿蛋白質に
おいて最も著しい増加が起り、その次に強い増加
はα−1−酸性糖蛋白又はNo.15で示した血漿蛋
白質に起る。カラゲーナンを注射し、フエニルブ
タゾンで治療する場合、最も著しい増加はハプト
グロビン、次に著しい増加はα−1−酸性糖蛋白
又はNo.24で示した血漿蛋白質に起る。 この関係、即ち治療により炎症がなくなるにも
かかわらず、病気特異性血漿蛋白質は消失せず、
増加するという事実から、逆に、ある炎症に関し
て特異的な血漿蛋白質の増加が正に治療ではな
か、という凝問が起る。そして以下に示すよう
に、この疑問は是認される。従つて、血漿蛋白質
は、従来公知の治療剤(試験ではフエニルブタゾ
ン)によつて活動する生体固有の防制系である。
即ち、これらの治療剤は自体直接作用するのでは
なく、むしろ病気特異性又は一般に病的過程に特
異的な血漿蛋白質によつて形成される人体に固有
の防御系の発現剤として作用する。冒頭に論じた
血漿蛋白質プロフイルは鑑別診断を提供するばか
りでなく、同時に病気に特異的に増加する血漿蛋
白質の形で適当な投薬を提供する。 特定の血漿蛋白質の濃度の増加は、例えばフエ
ニルブタゾンによる治療によつて増強される生体
に固有の防御系であるという結論は、更に、この
種の薬剤で治療する場合には、炎症又は何らかの
炎症促進性刺激が与えられていない場合でも、特
定の血漿蛋白質の濃度の増加も起ることによつて
認識される。この結論を確認するため、更に下記
の試験を行なつた;周知のように、特定の炎症又
は腫瘍の成長に対する反応として、BKS速度を
高め、凝固を促進する作用を有する、血漿中に含
まれるフイブリノーゲンの濃度が、血漿蛋白質の
濃度と同様に増加する。これも、脂質A又はカラ
ゲーナンでの刺激に対する反応として証明したよ
うに、血漿蛋白質濃度の病気に特異的な増加であ
る。前記のように血漿蛋白質の、病気に基づく増
加が生体に固有の防御系の反応である場合には、
フイブリノーゲンの注射も、フイブリノーゲン含
有量を増加する刺激の効果を減少させねばならな
い。このような試験を以下に記載する。 体重100gの雄のウイスター系ラツトに、
EDTA0.1%を含む等張食塩溶液中に溶解された、
ラツトのフイブリノーゲン〔コツホーライト・リ
ミテツド(Koch−Light Ltd.)製、コルンプル
ツク〕15mgを注射した。30分後、後足に滅菌等張
食塩溶液中の2%カラゲーナン液0.1mlを皮下注
射した。予めNaCl溶液だけを注射したラツトの
対照群にも同じ炎症刺激剤を注射した。 この試験の結果を第3表及び第4図に示す。
【表】 第4図において、各点は5又は6匹の動物での
試験に相当する。第4図には炎症の程度がカラゲ
ーナン注射後の時間に関連して、予めフイブリノ
ーゲンを注射したラツト及び予めフイブリノーゲ
ンを注射しなかつたラツトに関して示されてい
る。炎症の程度は、常法で刺激した足の重量増加
によつて測定した。これにより、予めラツト−フ
イブリノーゲンを注射した動物において対照群に
比較して20〜28%の浮腫形成減少が認められる。
このことから、フイブリノーゲン、即ち血漿蛋白
質が、血液中のフイブリノーゲン含有量を増加す
る病的過程に特異的な浮腫を減少するという前記
結論が認識される。更にこの点で顕著なことは、
人間のフイブリノーゲンがラツトにおけるこの作
用を示さず、ラツトにおけるこの作用がむしろラ
ツトのフイブリノーゲンによつて初めて起される
ことである。 換言すれば、炎症の指標として従来診断により
評価したBKS−速度を高める血漿蛋白質は、更
にその存在が増加する場合、刺激に基づく浮腫を
減少させる。従つて、正常値以上に増加する血漿
蛋白質を例えば注射によつて与えることによつ
て、病的過程を治療できることが判る。別の認識
として、BKS速度の増加が極めて多数に区分さ
れ、病気に特異的に反応する生体に固有の防御系
のある程度非特異的な結果であることが判つてい
る。そしてその防御系は急性反応期の間に特定の
血漿蛋白質の濃度変化として表われ、その血漿蛋
白質の投与によるその増加は特殊な治療である。 フイブリノーゲンが、多くの血漿蛋白質と同様
に、刺激のあつた個所ではなく、肝臓中で合成さ
れることは公知である。従つて、フイブリノーゲ
ンを腹膜腔内に注射する場合には、脂質A又はカ
ラゲーナン注射による刺激個所での効果は、フイ
ブリノーゲンの注射個所(腹膜腔内)から脂質A
又はカラゲーナンでの刺激個所(足)への吸収及
び輸送が起ることを前提条件とする。次にそこで
フイブリノーゲンが貯留しなければならない。こ
の現象を証明するため、ラツトフイブリノーゲン
125〔アメルシヤム・ブフラー(Amersham
Buchler)社、ブラウンシユヴアイク〕で公知方
法〔ホイサー(Heusser)等著、J.lmmunol.110
(1973)、820頁〕で標識する。6匹のラツトに、
前記実験と同様に、ラツトの放射性標識フイブリ
ノーゲン15mgを注射する。この量は体重110gの
健康なラツトの総フイブリノーゲン含有量とほぼ
同じである。30分後、3匹のラツトにカラゲーナ
ンを注射した。残りの3匹のラツトは対照群であ
る。次に、下記の量を測定した; (a) ラツトの血漿フイブリノーゲンの総量、 (b) 循環している 125−標識フイブリノーゲン
の量及び (c) 凝固可能の 125−標識フイブリノーゲン。 この測定結果を第4表及び第5a図、第5b図
及び第5c図に示す。
【表】 第4表から判るように、循環するラツト・フイ
ブリノーゲンの濃度は 125−フイブリノーゲン
の注射によつてあまり増加しない。 125−標識
フイブリノーゲンの吸収は、明らかに極めて徐々
に起る。この吸収はカラゲーナンを注射したラツ
トでも、対照群のラツトでもあまり差異はない。
標識フイブリノーゲンの総量の4%以下は、特定
の時点に血液循環中に検出された。他方、カラゲ
ーナンを注射したラツトの場合には、刺激個所、
即ち足でのフイブリノーゲン濃度が著しく増加す
る。従つて、フイブリノーゲンはその注射個所か
ら刺激個所に循環によつて輸送されると結論を下
すことができる。生体に固有の防御機能は、合成
個所、即ち肝臓から循環を経て刺激個所へと輸送
することを意味する。 この結果から下記のことが考えられる:病気特
異性の血漿蛋白質は肝臓で合成され、この刺激個
所に輸送されるので、何らかの方法で、刺激が起
つたという情報が肝臓に達し、それに基づいて肝
臓が当該刺激特異性血漿蛋白質の合成を増強す
る。従つて、この情報の伝達はどのようにされる
かが問題となる。 文献には、既にいわゆるLEM−媒体が記載さ
れている〔白血球内因性媒体=LEM;カンプシ
ユミツト(Kampschmidt)等著、Proc.Soc.
Biol.Med.146(1974)、904〜907頁;ペカレク
(Pekarek)等著、Proc.Soc.Exp.Med.141
(1972)、1029〜1031頁;ペカレク等著、Proc.
Soc.Exp.Biol.Med.141(1972)、643〜648頁参
照〕。この白血球内因性媒体は、白血球から得ら
れる分子量10000〜30000の蛋白質様物質として説
明される〔ペカレク等著、Proc.Soc.Exp.Biol.
Med.138(1971)、728頁参照〕。家兎にグリコーゲ
ン0.2%を含む滅菌食塩溶液を腹膜腔内に注射し
た。14時間後、腹膜の白血球を採取し、食塩溶液
で2回洗浄し、37℃で2時間恒温に保持した。刺
激された多形核白血球(PMN)によつて放出さ
れたLEMが遠心分離後の細胞を含まない上澄み
中に得られる。高分子量の狭雑蛋白質を除去する
ため、粗製LEM溶液をアミコン(Amicon)XM
−100フイルタで過し、最後にアミコンPM−
10フイルタで圧縮過して濃縮した。このLEM
−製剤を健康なラツトに腹膜腔内に注射した。投
与量は、血漿蛋白質プロフイルを完全に形成後12
時間に4.5×107個のPMNが分離するLEMと同一
である(LEMは媒体として有効な単一の蛋白質
ではなく、肝臓中での種々の血漿蛋白質の合成を
制御する低分子量蛋白質全群を意味する)。 この関係でLEMの生理学的意義を認識するた
め、試験動物の全部の白血球をメトトレキセート
(体重1Kg当り2.5mgを腹膜腔内に1日3回注射)
及び400Rの放射線で処理して破壊した。この処
理の結果、LEM−フアクタを放出する顆粒細胞
はもはや存在しない。即ち、試験動物の循環系中
に自然のLEMはもはや存在しなかつた。 こうしてその顆粒細胞及びLEMを除かれたラ
ツトの後足にカラゲーナンを足底下に注射した。
この刺激後24時間にラツトの血清の免疫電気泳動
分析を行なつて、急性期の反応、即ち血漿蛋白質
プロフイルの前記の炎症特異性変化が冒頭に示し
た結果に基づいて期待されるものに比べて著しく
減少していることが判つた。しかし48時間後に
は、この病状に期待どおりに対応して変化した血
漿蛋白質プロフイルが認められた。即ち、LEM
を放出した顆粒細胞を予め破壊することによつ
て、生体に固有の系統的応答が著しく遅延する。
これに反してLEMを注射すると、刺激物、例え
ばカラゲーナンを注射しなかつた場合にも、血漿
蛋白質が増加することによつて正常な系統的応答
が起つた。このことにより、カラゲーナンに対す
る系統的応答遅延は実際に循環性顆粒細胞又は白
血球系のその他の細胞の欠乏によることが認識さ
れる。 LEMが肝臓における血漿蛋白質合成を変更す
る前に既に、血清から肝臓への遊離アミノ酸の流
入を増加し、肝臓のRNA合成を増加することは
公知である〔ヴアンネマツヒヤー
(Wannemacher)及びその共同研究者著、Fed.
Proc.1523(1974)、33頁参照〕。更に、公知のとお
り、LEMの作用下では亜鉛及び鉄の肝臓による
吸収が増加し、セルロプラスミンの合成増加の結
果として血清銅濃度は増加し、骨随から好中性顆
粒細胞は末梢血液中に促進されて放出される〔バ
イセル(Beisel)、W.R.、Ann.Rev.Med.9
(1975)、26頁〕。急性PPP−変化及び“内因性発
熱物質”により生ずる熱を含めて病理学的系統反
応はすべて、急性感染又は非細菌性炎症過程の初
期に観察されような特異的生体反応である。多数
の血漿蛋白質、即ち炎症発生の間に多量合成され
る酸性の糖蛋白質の生理学的機能は知られていな
い。炎症個所で顆粒細胞から遊離されるリソソー
ム酵素活性、例えば酸性及び中性プロテアーゼ、
コラーゲナーゼ及びエラスターゼの組織破壊作用
を抑制するため、蛋白分解酵素の一連の抑制剤の
合成が増加することは明らかである。このことは
一部公知であるが、以下に再度総括する;
【表】 急性炎症刺激により著しく増加して合成される
多数の蛋白質の機能は未知であるが、これまでの
観察から、急性期の蛋白質の合成は肝臓の一般的
抑制機能であると結論され、該機能は局所的炎症
発生の組織破壊作用を抑制し、組織損傷の補修の
酵素作用を誘導する。 即ち、上記結果は下記のように総括することが
できる: 2つの方法で、即ち、 (a) 血漿中に病気に特異的に増加して存在する血
漿蛋白質の注射、 (b) この血漿蛋白質の合成を増加するLEMの投
与、 により、生体に固有の防御系は増強され、血漿蛋
白質−プロフイルの特異的変化を特徴とする病的
過程は軽減される。 血漿蛋白質プロフイルの変化として現われる特
定の病的過程用の本発明による薬剤は、血漿蛋白
質プロフイルを確認し、薬剤に有効成分として、
生体に固有の防御反応として血漿蛋白質プロフイ
ルに病気に特異的に増加して存在する血漿蛋白質
を加える方法で得られる。実際、恐らく特別の病
気に重要な血漿蛋白質だけが必らずしも存在する
のではなく、一般に病気にとつて重要なすべての
血漿蛋白質の混合物が存在する。炎症のある臓器
は、特別の状況に必要な血漿蛋白質を摂取するこ
とが期待される。また、薬剤は生体の防御の形成
を促進するLEMを有効成分として含む。本発明
は、若干の血漿蛋白質の濃度変化が病的過程にと
つて特異的であつて、前記意味での生体に固有の
防御作用がこれらの物質の混合物によつて支承さ
れる場合にも、適用しうる。 以下に、前記血漿蛋白質の1つ、即ちフイブリ
ノーゲンがどのように作用するかを詳述する。第
5表並びに第6a図、第6b図及び第6c図に示
したように、循環する血液中に最高約4%という
比較的少量のフイブリノーゲンが存在するにすぎ
ず、フイブリノーゲンの約1/3が凝固可能である
にすぎないという事実は、更に考察を加えるため
の出発点である。このことから下すべき結論を説
明する前に、この確認を得た試験を簡単に示す。 ラツトのフイブリノーゲンを、前記試験の場合
と同様に、放射性物質で標識した。ラクトパーオ
キシダーゼ法を使用してNa 125又はNa 131
〔マサチユーセツツ州ボストンのエヌエイエヌ・
ケミカルス(NEN Chemicals)社製〕で放射性
ヨウ素化を行なつた。ラツトの血清及び血漿の試
料中の放射能の測定は、ガンマ線計数により行な
つた〔シールレ(Searle)1195ガンマ線計数系、
プラン〕。 125−フイブリノーゲンの凝固能
は78.8%であつた。未標識フイブリノーゲンは、
家兎フイブリノーゲンに対する家兎抗体〔マルグ
ルクのベーリングウエルケ・アクチエンゲゼルシ
ヤフト(Beringwerke AG)社製〕を含むアガ
ロースゲル中への半径方向への免疫拡散によつて
定量した。 放射性物質で標識したラツトのフイブリノーゲ
ン15mg(この量は体重100gの健康なラツトの総
フイブリノーゲン含有率にほぼ相当する)を6匹
のラツトに腹膜腔内に注射した。30分後、3匹の
ラツトにカラゲーナンを注射し、残りの3匹のラ
ツトは対照群とした。次に、各群の血液試料をプ
ールし、ラツトプラスマ中のフイブリノーゲンの
総濃度、血液中に循環する 125−フイブリノー
ゲンの量及び実験中の凝固能を測定した。結果を
第5表に示す。
【表】 第3表に記載したデータから既に明らかなとお
り、実験に使用した最少用量以上にフイブリノー
ゲンの腹膜腔内注射量を増加しても、ラツトの足
の膨潤抑制はそれ以上高くならない。更に、別の
結果として、5mg/ラツトの投与量の心臓内注射
は対応する腹膜腔内注射より有効でないことが判
る。 第5表(その結果は第6a図にグラフで示され
ている)によりそれらの結果が確認される。即
ち、血液中に循環するラツトのフイブリノーゲン
の濃度が放射性標識フイブリノーゲン、即ち 125
−フイブリノーゲンの注射によつてはほとんど
上昇しないことが判る。むしろ、ラツト血漿中の
フイブリノーゲンの総濃度が上昇する際にも循環
血液中のその含有量が4%を越えないことが判る
(第5表2行、第6b図)。このことは、第3表に
基づいて前段落に示した結果、即ち腹膜腔内注射
されるフイブリノーゲンの投与量を一定値以上に
増加しても、炎症の抑制効果がもはや上昇しない
ことを確認する。対照群の動物は、炎症を刺激す
るためカラゲーナンを注射した動物と、放射性標
識フイブリノーゲンの吸収に関してほとんど差異
を示さない。更に、循環する放射性標識フイブリ
ノーゲンの1/3しか凝固により沈澱されないとい
う事実から、放射性物質で標識された蛋白質の比
較的多量が何らかの形で変化している、即ち分解
していることが判る。それというのは分解工程が
始まらなかつたときにだけ、フイブリノーゲンは
凝固できるからである。 他方、下記の試験により、後足がカラゲーナン
注射により炎症刺激をなされているラツトの場
合、注射個所で未刺激対照群と比較して、腹膜腔
内注射され、放射性標識フイブリノーゲン又はそ
の分解生成物の顕著な増加が認められる。 これを確認するため、後足にカラゲーナン注射
により刺激された炎症の場合にも、このような刺
激のない対照動物の場合にも、試験動物(ラツ
ト)の身体に関し、腹膜腔内注射された放射性標
識フイブリノーゲンの分布を測定した。公知の身
体放射線走査器〔ガンマ−カメラ、オハイオ、ニ
ユクリア・オン(Nuclear ON)110、
40W03412、高エネルギー・コリメータ、アメリ
カ合衆国、スロン/オハイオ〕を用いて測定し
た。 131−標識フイブリノーゲンは15mgの投与
量で腹膜腔内に注射した。これは0.35mCiの総放
射能に相当する。30分後、右後足にカラゲーナン
を注射した。対照動物も同様に処理するが、後足
にカラゲーナンの代りに滅菌生理食塩溶液を同量
注射した。4時間後、両ラツトの放射線走査を行
なつた。カラゲーナン注射を受けた動物の場合、
この刺激個所に 131−標識フイブリノーゲンの
顕著な増加が認められたが、対照動物群にはこれ
が認められなかつた。 以上記載した試験を、下記のようにまとめるこ
とができる。 (a) 放射性標識フイブリノーゲンの比較的少量
(最大4%)しかが、注射(腹膜腔内)の個所
から血液循環中に達しない。 (b) 循環する血液中に存在するフイブリノーゲン
の比較的多量(約2/3)はもはや凝固しない。 (c) 炎症の個所に、同様に、放射性標識フイブリ
ノーゲン又はその分解生成物が明らかに検知し
うる濃度で存在する。 (d) カラゲーナン注射により刺激されたラツトに
おける血漿中のフイブリノーゲン濃度の変化の
増加は、一定時間後に初めて行なわれる(第2
a図参照、16時間後比較的高い値が見られる)。 血液循環中に比較的少量の放射性標識フイブリ
ノーゲンしか検出されないことから、フイブリノ
ーゲンの効力は、フイブリノーゲン自体からでは
なく、トロンビンとの反応の際に生ずる分解生成
物から生ずるものであることが推察される。フイ
ブリノーゲンと血液中に存在するトロンビンとの
反応の際には、まずフイブリンが生ずる。この反
応は、フイブリノーゲンのα−鎖及びフイブリノ
ーゲンのβ−鎖からそれぞれ一部分が溶出する方
法で進行する。これらの部分は、フイブリノペプ
チドA及びBである。これらは溶解している、即
ち血液循環により刺激個所に輸送されうる。フイ
ブリノペプチド(量的には極めて少量の、フイブ
リノーゲンとトロンビンとの反応生成物しか形成
しない)の他に、更にフイブリンが生ずる。この
反応の際、即ちα−鎖又はβ−鎖からフイブリノ
ペプチドA及びBの溶出後、フイブリンはモノマ
ー状態で得られるにもかかわらず、フイブリノペ
プチドA及びBは一緒に沈澱し、不溶性凝塊を形
成する。しかもそれらは以前として放射性標識を
有する。即ち、特に多量の放射性標識物質、実際
にはこの反応の際生ずるフイブリンは、注射個所
(腹膜腔内)に存在する。 下記の試験は、炎症抑制作用の原因となるの
は、フイブリノペプチドA及びBであることを示
す。 これを試験するため、まずフイブリノーゲン
を、フイブリノペプチドを生じないように分解し
た。この目的で、ラツト・フイブリノーゲン8mg
をCu−プラスミン1mgと共に30℃で0分、10分、
30分及び120分間恒温に保持し、続いてそれぞれ
5mg/ラツトの投与量で注射した。カラゲーナン
の注射により刺激して4時間に、ラツトの後足の
浮腫の発生を観察したところ、そのように処理し
たラツトには、滅菌生理食塩溶液を注射したラツ
トと比べて、炎症経過の抑制又は軽減は認められ
なかつた。このことから、プラスミンで消化され
たフイブリノーゲン又はその際生ずる分解生成物
を全く作用を有しないと結論することができる。 これに反して、他方では凝塊形成が起つた。こ
の凝塊形成は、フイブリン形成と同時にフイブリ
ノペプチドA及びBを脱離する、フイブリノーゲ
ンと生体に固有のトロンビンとの反応の進行に対
応する。この事実を確認するため、ラツト−フイ
ブリノーゲンの溶液(フイブリノーゲン5mg/ml
生理食塩溶液)中に、トロンビン及び新鮮なラツ
ト血清(トロンビン2U+ラツト血清0.1ml/mlフ
イブリノーゲン溶液)を添加して凝固を起させ
た。凝塊形成後、遠心分離した。トロンビンとの
反応によつて遊離したフイブリノペプチドを含
む、凝塊上の上澄み液をラツトに心臓内にも腹膜
腔内に注射した。心臓内注射のためには、フイブ
リノペプチド溶液に更にヘパリン(0.7U/ラツ
ト)を添加した。対照群の動物には同量のトロン
ビン及びヘパリンを含む滅菌生理食塩溶液を注射
した。試験群の各ラツトにフイブリノペプチド
を、相応する反応の際にフイブリノーゲン5mgの
量から生ずる量で注射した。更に、相応するフイ
ブリン凝塊を機械的に均質化し、別のラツトに注
射した。 この実験の結果を第6表に示すが、これらの結
果から前記推論が確認される。フイブリノーゲ
ン、即ち出発物質を注射する場合と同様に、原則
として、ラツトの後足の炎症の尺度である膨潤を
フイブリノペプチド注射で抑制することによつ
て、同じ炎症抑制作用が生ずる。
【表】 フイブリノペプチドを腹膜腔内注射した場合、
4時間後対照群の動物に比べて19.2%の足の膨脹
の抑制が生ずる(第6表3行)。フイブリノペプ
チドを心臓内に注射した動物の場合、2時間後
15.2%の抑制率が認められたが、4時間後作用は
もはや認められない。この差異は、腹膜腔内注射
がある程度の持続作用をもたらすことに帰因す
る。 これに反して均質化されたフイブリンを投与す
る際には、極めて僅かな効果が生じた(第6表、
4行)。 これらの結果は、フイブリノーゲンとトロンビ
ンとの反応の際に生ずる分解生成物が炎症抑制作
用を発現するものであることを立証する。生体自
体がトロンビン活性系を含むので、この反応は生
体中で起る。このことは、残余のフイブリンを投
与する際にも、同じ程度ではないとしても一定の
炎症抑制作用が認められた試験結果とも一致す
る。このことは凝塊中にはなおフイブリノペプチ
ドも含まれていることによつて説明される。 放射性標識フイブリノーゲン、即ちトロンビン
とまだ反応していないフイブリノーゲンが炎症個
所で検出されることは、有効なフイブリノペプチ
ドの少なくとも1部は、炎症の個所で初めてフイ
ブリノーゲンの分解によつて生ずることを意味す
る。即ち、この反応の生成物である、量的には多
量の分解生成物、即ちフイブリンも、炎症の個所
でこの反応によつて生ずる。このことは、損傷の
個所でのフイブリン網の形成をも説明する。この
フイブリン網の形成は、周知のように、刺激個所
での生体に固有の防御系の第一反応である。即
ち、これらのフイブリン系は同時に反応残分であ
り、この残分と共に生体に固有の防御体であるフ
イブリノペプチドがフイブリノーゲンと生体に固
有のトロンビンとの反応によつて作られる。 局所の炎症の結果として生ずる、血管の高い透
過性は、まず血漿蛋白質(フイブリノーゲン)の
浸出、続いて凝固系の活性化及びこの凝固の際に
生ずるフイブリンの、血管の外側に起る沈着を起
す。フイブリンは、まずある程度機械的に、止血
性凝固抑制剤として作用し、その後、公知のよう
に、毛細管の発育の基礎として作用し、従つて炎
症個所への線維芽細胞の移動に作用する。更に、
このフイブリン形成の際に比較的少量で生ずるフ
イブリノペプチドA及びBは前記方法で、炎症の
結果としての膨脹を防止する。有効成分としてフ
イブリノペプチドを含む薬剤によつて、この作用
が同様に起されるか、又は生体に固有のこの種の
作用が増強される。 即ち、フイブリノーゲンの炎症抑制作用は、フ
イブリノーゲンと血液中に存在するトロンビンと
の反応によりフイブリンを形成する際に生ずる分
解生成物から生ずることが判明した。炎症抑制作
用を生ずるのは、フイブリノペプチド、即ちフイ
ブリノペプチドA及びBである。即ち、フイブリ
ノペプチドは、フイブリノーゲンを形成するアミ
ノ酸の連鎖から脱離して、モノマーを一緒に沈澱
させて、フイブリンを生成し、これにより止血性
抑制作用を発現するばかりでない。むしろ、フイ
ブリノペプチドA及びBは進行する独自の炎症抑
制作用を有し、この作用は有効成分としてフイブ
リノペプチドを含む薬剤の投与によつて改善され
る。
【図面の簡単な説明】
第1a図及び第1b図は、脂質Aの腹膜腔内注
射により人為的に炎症を起した後のラツトの血清
中の12種の血漿蛋白質の濃度の経時変化率を示す
線図、第2a図及び第2b図は、後足にカラゲー
ナンを足底下注射することにより人為的に炎症を
起した後のラツトの血清中の12種の血漿蛋白質の
濃度の経時変化率を示す線図、第3a図及び第3
b図は、脂質A(第3a図)又はカラゲーナン
(第3b図)を注射し、それぞれ予めフエニルブ
タゾンを注射して同時に治療した場合の11種の血
漿蛋白質の濃度の経時変化の増強又は抑制を示す
線図、第4図は、予めフイブリノーゲンを腹膜腔
内に注射して、又は注射せずに、カラゲーナン注
射により人為的に炎症を起した後の炎症の経時変
化を示す線図、第5a図、第5b図及び第5c図
は、カラゲーナンを注射した場合及び注射しない
場合の総フイブリノーゲン含有量(第5a図、凝
固可能のフイブリノーゲン分(第5b図)及び循
環フイブリノーゲン分(第5c図)の経時変化を
示す線図及び、第6a図、第6b図及び第6c図
は、トロンビンを用いてフイブリノーゲンから脱
離したフイブリノペプチド又は凝固したフイブリ
ンの系統的投与の、ラツトの足のカラゲーナン誘
発浮腫に対する作用を示す線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 通常より高い血清中フイブリノーゲン濃度で
    一部特徴づけられる炎症過程に罹つている哺乳動
    物における上記炎症過程を抑制するための治療剤
    であつて、フイブリノーゲン、フイブリノペプチ
    ドA及びフイブリノペプチドBより成る群から選
    択された血漿蛋白質からなる炎症過程の治療剤。 2 上記哺乳動物がヒトである特許請求の範囲第
    1項記載の治療剤。
JP5987378A 1977-05-20 1978-05-19 Treating agent of abnormal progress Granted JPS5417107A (en)

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