JPS6354002B2 - - Google Patents
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- JPS6354002B2 JPS6354002B2 JP11833681A JP11833681A JPS6354002B2 JP S6354002 B2 JPS6354002 B2 JP S6354002B2 JP 11833681 A JP11833681 A JP 11833681A JP 11833681 A JP11833681 A JP 11833681A JP S6354002 B2 JPS6354002 B2 JP S6354002B2
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- latex
- paste
- sol
- plasticizer
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- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は、可塑剤を含有するペーストゾルを塩
化ビニルペーストレジンの水性ラテツクスから直
接製造する方法に係る。 従来から、プラスチゾルまたはオルガノゾル等
のペーストゾルは、塩化ビニルペーストレジン重
合後の水性ラテツクスを一旦噴霧乾燥及び粉砕し
てペーストレジンを製造し、該レジンに可塑剤を
添加して調製されていた。 この方法によると、塩化ビニル重合後、噴霧乾
燥に供されるラテツクスの固形分濃度は、通常30
〜60重量%であり、多量の水分を蒸発させる必要
があり、また噴霧乾燥されたレジンは、凝集体で
あるために粒子径が大きく、粉砕が必要であつ
た。これらの工程は、多量のエネルギーを消費す
るので、ペーストレジンのコスト高の一因となつ
ていた。また、ペーストレジンの実際の用途にお
いては、これらのペーストレジンを可塑剤、熱安
定剤、その他添加物と混練し、プラスチゾルある
いはオルガノゾル等ペーストゾルとして使用され
るが、ペーストゾルの製造工程においてはペース
トレジンが微粉末であるために粉立ちが激しく、
取扱い上の難点となつていた。 この粉立ちの問題に関しては、ペーストレジン
の製造工程においても同様であり、安全衛生の確
保のためにも特別な装置を必要としていた。要す
るに省エネルギー及び労働衛生上の問題があつ
た。 本発明者らは、噴霧乾燥及び粉砕工程を経るこ
となく、直接ラテツクスからペーストゾルを製造
する方法につき鋭意検討した結果、塩化ビニル重
合後のペーストレジンラテツクスに直接可塑剤を
添加してペーストゾルを製造する際に、特定の油
水分離剤を添加すれば、ラテツクス中の水分が容
易に分離してペーストレジンが速やかに可塑剤層
に移行し、その後可塑剤の層を取り出すことによ
つて容易にペーストゾルが得られることを見い出
し、本発明に到達した。 すなわち、本発明の目的は、塩化ビニル重合後
のラテツクスから噴霧乾燥、粉砕工程を経ること
なく、直接ペーストゾルを製造する方法を提供す
るにある。 しかして、本発明の要旨は、塩化ビニルペース
トレジンラテツクスと可塑剤の混合系から直接ペ
ーストゾルを製造する方法において、該混合系に 一般式 HO(C2H4O)a−(C3H6O)b−(C2H4O)cH
……〔〕 〔式中、a+b+cは20〜110の整数、a+c/
bの比は0.01〜0.4の値を示す。a及びcは異な
つてもよい〕 または一般式 〔式中、x1+y1、x2+y2、x3+y3及びx4+y4はそ
れぞれ5〜60の整数、y1/x1、y2/x2、y3/x3、
及びy4/x4の合計の平均y/xの比は0.01〜0.3の
値を示す。 x1、x2、x3、及びx4並びにy1、y2、y3及びy4は
それぞれ同数であつても異数であつてもよい。〕 で表わされる油水分離剤を含有させることを特徴
とするペーストゾルの製造方法に存する。 本発明方法を詳細に説明する。 本発明方法に使用しうる塩化ビニルペーストレ
ジンラテツクスは、塩化ビニルまたは塩化ビニル
とそれに共重合可能なコモノマー、例えば酢酸ビ
ニル、アクリル酸、アクリル酸メチル等の混合物
を通常の乳化重合法によりまたは微細懸濁重合法
によつて製造されたラテツクスであるのが好まし
い。 塩化ビニルに共重合可能なコモノマーは、上述
の具体例に限定されるものではなく、また重合時
に用いられる乳化剤または懸濁剤もその種類は特
に限定されるものではない。 本発明方法では特に乳化重合法で製造されたも
のを使用するのが好ましく、この際使用される乳
化剤は、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
等のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
類、アルキル基の炭素原子数14〜16のノルマルパ
ラフインスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸ナ
トリウム塩類、スルホこはく酸ジナトリウム−N
−オクタデシルアミド、スルホこはく酸ジオクチ
ルナトリウム、スルホこはく酸ジヘキシルナトリ
ウム等のスルホこはく酸アルキルヱステルナトリ
ウム塩類、またはスルホこはく酸アルキルアミド
類、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ヱ
ステルナトリウム塩類、ミリスチン酸ナトリウ
ム、ミリスチン酸アンモニウム、パルミチン酸ナ
トリウム、ラウリン酸ナトリウム、等の脂肪酸ナ
トリウムまたはアンモニウム塩類が後述するラテ
ツクス破壊剤を用いる場合に好都合であり、ま
た、好ましい結果を与える。 また、ラテツクスは、後述のペーストゾル化に
悪影響を与えない限り、重合前または重合中に添
加された重合助剤、炭酸カルシウム等の粉末状の
充填材を含んでいてもよく、さらに重合後のラテ
ツクスには、親油性の熱安定剤、着色剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、滑剤、充填材等の各種物性
改良助剤または加工助剤を添加したものであつて
もよい。 しかして、ラテツクスの固形分濃度は、重合性
モノマー及び水の浴比、添加物、重合の程度によ
り異なるけれども、可塑剤の添加、水の分離、装
置の大きさ等を勘案すると高い程好ましく、通常
全ラテツクスに対し30重量%以上の範囲にあるも
のを使用するのが望ましい。 本発明方法に用いられる可塑剤は、塩化ビニル
樹脂の可塑剤として使用されるものなら種々のも
のが使用され、特に限定されるものではない。 例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチ
ル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソデシ
ル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸ジトリデ
シル、フタル酸ブチルベンジル、ブチルフタリル
ブチルグリコレート等のフタル酸ヱステル系可塑
剤、トリメリツト酸トリオクチル等のトリメツト
酸ヱステル系可塑剤、燐酸トリクレジル、燐酸ト
リオクチル等の燐酸ヱステル系可塑剤、クヱン酸
トリ−n−ブチル、アジピン酸ジオクチル、アジ
ピン酸ブチルベンジル、アゼライン酸ジオクチ
ル、セバシン酸ジオクチル、アセチルリシノール
酸メチル等の脂肪酸ヱステル系可塑剤、アルキル
ヱポキシステアレート、ヱポキシ化大豆油等のヱ
ポキシ系可塑剤を挙げることができ、これから可
塑剤を一種または二種以上混合して使用できる。 ラテツクスに添加される可塑剤の量は、ラテツ
クスからのペーストゾルの分離法、分離操作、ペ
ーストゾルの最終用途等種々の条件によつて異る
けれども、特にその使用量は限定されるものでは
なく、ラテツクス中の固形分100重量部に対して
20重量部以上用いるのが望ましく、普通100重量
部、好ましくは50重量部までの範囲であるのが好
ましい。 例えばペーストゾルを粒状で取り出したい場合
には可塑剤の量は20〜30重量部程度添加し、また
ゾル状で取り出したい場合は30重量部、好ましく
は40重量部以上用いればよい。ラテツクス中の固
形分100重量部に対して可塑剤の量が20重量部未
満の場合には、水相にあるペーストレジンを完全
に可塑剤相に移行させることが難しくなり、また
可塑剤の使用量を100重量部を超えて使用すると
処理量が多くなるばかりか、得られるペーストゾ
ルの高濃度分野での使用が不可能となる。したが
つて、可塑剤量50重量部程度までの高濃度のペー
ストゾルを取り出し、使用時に適当な濃度に稀釈
するのが好ましい。 本発明方法に添加する一般式〔〕で表わされ
る油水分離剤は、例えばプロピレングリコールに
プロピレンオキサイドを付加重合した重合体にヱ
チレンオキサイドを添加共重合して得られる高分
子系の活性剤であつて公知の方法によつて製造さ
れたものである。式中、aまたはcの一方はOで
あつてもよく、a、b及びcの合計量が20〜110
の範囲、特に、30〜90の範囲にあり、かつa+
c/bが約0.01〜0.4、特に0.05〜0.15の範囲にあ
るものを使用するのが好ましい。 プロピレンオキサイド及びヱチレンオキサイド
は、油水分離剤製造時に略完全に反応するので、
本発明で規定したa+b+cの値及びa+c/b
の値は、油水分離剤製造時のプロピレンオキサイ
ド及びヱチレンオキサイドの添加(仕込)モル比
で表わしている。 また一般式〔〕で表わされる油水分離剤は、
一般式〔〕と類似の公知の方法で製造されたも
のであり、例えば、ヱチレンジアミンにプロピレ
ンオキサイドを付加重合した重合体に、ヱチレン
オキサイドを添加して共重合体とされる。式中、
y1、y2、y3及びy4は、それのいずれかがOであつ
てもよく、y1+x1、y2+x2、y3+x3及びy4+x4の
値(以下、代表してy+xという)がそれぞれ5
〜60、特に20〜40の範囲にあるのが好ましく、
y1/x1、y2/x2、y3/x3及びy4/x4の平均y/x
値が約0.01〜0.3の値の範囲、好ましくは0.05〜
0.15の値の範囲である。そして、x1、x2、x3、及
びx4の数は、それぞれ同数であつてもよい。 プロピレンオキサイド及びヱチレンオキサイド
は、一般式〔〕の油水分離剤と同様に、油水分
離剤の製造過程で略完全に反応し、かつ平均的に
付加反応するので、本発明で規定するy+x及び
y/xの値を、油水分離剤の製造で使用するプロ
ピレンオキサイド及びヱチレンオキサイドの添加
モル比で表わした。 これらの油水分離剤は、主に親油性基として作
用するプロピレンオキサイドと親水性基として作
用するヱチレンオキサイドとを共重合させた重合
体であるため、分子量、HLB等が連続的に自由
に変えられ、幅広い製品の製造が可能であり、本
発明方法においては、ペーストゾルの製造条件、
ペーストゾルの用途等を勘案して種々の油水分離
剤を選択することができる。 しかして、これら油水分離剤の添加量は、特に
限定されるものではないが、油水分離剤の種類、
可塑剤の種類、ラテツクス中の水量、ラテツクス
中に存在する塩類等によつて異なることもあり、
通常ラテツクス100重量部に対して0.001〜2重量
部、好ましくは0.01〜1特に0.01〜0.1重量部用い
るのが望ましい。0.001重量部以下の添加では速
やかな油水分離は望めず、また1重量部以上添加
しても著しい効果の向上は認められず、経済的に
不利となろう。 本発明方法は、塩化ビニルペーストレジンラテ
ツクスと可塑剤の混合系に一般式〔〕または一
般式〔〕で表わされる油水分離剤を存在させて
撹拌し、ペーストレジンが可塑剤相に移行してペ
ーストゾルと水に分離が完全になるまで撹拌を続
け、上層になつた水相と下層になつたペーストゾ
ル相を別々に分離するにある。 油水分離剤は、一般式〔〕のものと一般式
〔〕のものとを併用しても差支えない。 可塑剤及び油水分離剤をラテツクスに添加する
時期は、特に制限されないが、ペーストレジン重
合後のラテツクスならいつでも可能である。 しかし、ペーストレジンの可塑剤相への移行を
速やかにするために、塩化ビニルペーストレジン
ラテツクスの分散系を破壊し、ペーストレジンに
ゆるやかな凝集を起させた後に可塑剤及び油水分
離剤を同時にまたは別々に添加するのが好まし
い。 塩化ビニルペーストラテツクスの分散系を破壊
する方法は、例えば高速撹拌等機械的剪断力を作
用させる方法、超音波等を照射する方法、蒸気等
による加熱加温する方法、塩酸、苛性ソーダー等
の酸またはアルカリを添加し、分散剤等を分解す
る方法、ポリアクリルアミド等の高分子凝集剤を
添加する方法、塞剤により凍結させる方法等種々
の方法が採用されるが、本発明方法においては特
にソフトな多価金属塩のようなラテツクス破壊剤
を用いるのが好ましい。 該ラテツクス破壊剤としては、例えば蟻酸、酢
酸、シユウ酸、マレイン酸、アジビン酸、コハク
酸、脂肪族カルボン酸、塩酸、硫酸、燐酸等有機
酸または無機酸のバリウム、カルシウム、マグネ
シウム、アルミニウム、スズ、ナマリ、亜鉛等の
金属塩が挙げられ、特に蟻酸カルシウム、蟻酸バ
リウム、塩化アルミニウム等が好ましい。これら
のラテツクス破壊剤は、乳化重合時に使用した乳
化剤の系を破壊し好適に塩化ビニルラテツクスを
凝集させ、またラテツクス破壊剤でもペーストゾ
ル加熱時の熱安定性を向上させるものを選択する
ことにより、成形時への好影響を付与することが
できる。 しかして、ラテツクス破壊剤の使用量は、その
種類、乳化系に存在する乳化剤の種類及び量、ラ
テツクスの濃度、ラテツクス破壊剤添加後の撹拌
条件、温度等により異なるけれども、ラテツクス
100重量部に対して0.01〜2重量部、好ましくは
0.05〜1重量部程度で充分であろう。ラテツクス
破壊剤の選択により、得られるペーストゾルの熱
安定性を向上させることもできる。 油水分離剤の添加は、ラテツクス破壊時に行う
のが好ましく、特に油水分離剤とラテツクス破壊
剤とを併用することにより速やかにペーストレジ
ンと水相を分離させることができる。 一方、可塑剤の添加は、油水分離剤と同時に添
加しても油水分離後あるいは、油水分離前に添加
してもよい。好ましくは、ペーストレジンと水相
が分離し始める時に添加するのが最も好ましく、
短時間でペーストゾルと水相との分離が認められ
る。 さらにラテツクスに可塑剤を添加する時期はラ
テツクス中のペーストレジンが可塑剤を速やかに
吸収しない温度、例えば40℃以下、好ましくは35
℃以下であるのが望ましい。 可塑剤を40℃以上の温度でラテツクスに添加す
るとペーストレジンへ可塑剤の吸収が急激に起
り、その結果可塑剤の粘度が上昇し、あるいは極
端な場合にはゲル化を起す。この温度は、適用す
るラテツクス中のペーストレジンの組成によつて
異なり、例えば高重合度のストレートホモポリマ
ーであれば40℃以上の温度、例えば50℃で処理す
ることも可能になり、また低重合度ポリマーある
いはコポリマーの場合には比較的低温、すなわち
35℃以下の温度で処理しなければならないものも
ある。したがつて、本発明方法の場合、ラテツク
スの温度を35℃以下に保つておればほぼ充分であ
る。 本発明方法は、必要に応じて可塑剤の添加時に
疎水性の稀釈剤、例えばテキサノールイソブチレ
ート、ドデジルベンゼン、燈油、ミネラルスピリ
ツト、石油ヱーテル、石油ベンジン、リグロリ
ン、マシン油、ベンゼン、トルヱン、キシレン、
モノクロルベンゼン等を可塑剤と一緒に併用する
ことも可能である。しかし稀釈剤がペーストレジ
ンと親和性の低いものであれば相分離がうまくい
かない場合もありうる。 したがつて、オルガノゾルを目的とする稀釈剤
は、ペーストゾルの分離取り出し後に添加するの
が望ましい。 ラテツクスに可塑剤を添加した後の撹拌は、そ
の速度、時間等は特に制限されるものではなく、
ペーストゾル相と水相の層分離が完全に行われる
まで、例えば数分ないし数十分行えばよい。撹拌
にはかなりの動力を必要とするので、若干大きい
目の動力を備えた撹拌機を用いるのが好ましく、
通常のプラスチゾルの混練に使用されるような混
合ミキサーを使用するのが望ましい。上述の撹拌
下での層分離は容易であり、完全に分離した後撹
拌を弱めまたは静置し、上層である水相をデカン
テーシヨンで除くかまたは下層の可塑剤相を抜き
とる方法によりペーストゾルを分離取り出す。 取り出したペーストゾルは、必要に応じその中
に含まれる乳化剤、懸濁剤等の分散剤、分散系の
破壊に用いた電解質等の不純物を除くために、純
水を加え撹拌、分離が繰り返される。 このようにして得られたペーストゾルは、まだ
かなりの水分を含む場合もあるので脱水工程を経
て水分を除くのが好ましい。 脱水する方法は、例えばペーストゾルを簡単な
三本ロール等を通して大部分の水を分離し、その
後減圧脱水を行う。 水分をより効果的に除去するために、三本ロー
ルによるしぼり脱水の前に適当な界面活性剤を加
えた後実施する方法も採用される。しかし、用途
によつては、例えば極薄膜等の成形に用いる場合
には、上述の脱水工程を省略することもできる。 また、本発明方法によつて製造されたペースト
ゾルは、その使用時に可塑剤、稀釈剤、紫外線吸
収剤、着色剤、熱安定剤、酸化防止剤、発泡剤、
発泡助剤、充填材等通常のペーストゾルに使用さ
れる添加剤(材)を適宜添加出来ることは勿論で
ある。 本発明によるプラスチゾルまたはオルガノゾル
等のペーストゾルの製造法によれば塩化ビニルペ
ーストレジンラテツクスを噴霧乾燥及び粉砕する
ことなくゾル化できるので粉立ちが防止でき、ま
たそれらに要していた多量のヱネルギーは全く不
要になり、安価にペーストゾルが製造でき、省ヱ
ネルギー及び労働衛生上極めて工業的価値が高
い。そして、得られたペーストゾルは、乾燥、粉
砕工程を経ることなく製造されているので固い凝
集粒子が含まれず、成形加工に際しても加熱ゲル
化性が良好であり、得られた成形品につやがある
とともに加熱による着色が少ない。また、従来の
ペーストゾルの同一成形温度での成形品に比較し
てその物性がすぐれている。 また、得られた製品は、ペーストゾルであるた
め、従来のようにペーストレジンと可塑剤とを
別々に輸送する必要はなく、輸送方法も粉体輸送
及び液体輸送から液体輸送のみに変えられ、パイ
プラインやタンクローリーの輸送が可能となり、
輸送システムにおいて蓄しい進歩が見られる。さ
らに、ペーストゾルの加工メーカーでは、ペース
トゾルの調製という操作が簡略化され、長時間、
高ヱネルギーを要する撹拌が省略され、ユーザー
側での付属設備を省略することができ、延いては
加工費が安価となり、産業上の利用価値は頗る高
い。 以下に実施例をもつて本発明方法を詳述する
が、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。 実施例 1 水中に塩化ビニル100重量部、ラウリル硫酸ナ
トリウム0.1重量部及びラウロイルパーオキサイ
ド0.15重量部を予備乳化したのち、45℃にて20時
間重合を行う。 このようにして得られた塩化ビニルペーストレ
ジンラテツクスは粒子濃度35重量%平均粒子径は
0.98μであつた。 このラテツクス1000gに硫酸マクネシウム1g
を添加し、ジオクチルフタレート210gと一般式
〔〕で表わされる油水分離剤(ヱチレンオキサ
イド12モル、プロピレンオキサイド120モル、
y/x=0.1、分子量約7550)0.1gを添加して激
しく撹拌した。 撹拌を止めると急速にペーストゾル相と水相が
分離を始めた。両相が完全に分離するために要す
る時間及び分離60分後のゾルに含まれる水分を測
定し(融解熱測定法による)、第1表に示した。 このペーストゾル100重量部を減圧脱水後Ca−
Zn系の熱安定剤を3重量部添加し、ガラス板上
に200μ厚に塗布し、195℃のオーブン中に20分間
放置した。得られたフイルムは平滑でかつ無色透
明であり、脱水性及び熱安定性が良好であつた。 実施例 2 実施例1において硫酸マクネシウムを用いない
ほかは、実施例1と同様にしてペーストゾルを製
造しペーストゾル相と水相の分離に要する時間及
び分離60分後のゾルに含まれる水分を測定し、第
1表に併記した。 フイルム製造テスト結果も実施例1と同じであ
つた。 実施例 3 実施例1で用いたのと同じラテツクス1000gに
蟻酸カルシウム1gを添加し、ジオクチルフタレ
ート210g及び一般式〔〕で表わされる油水分
離剤(プロピレンオキサイド60モル、ヱチレンオ
キサイド6モル、a+c/b=0.1、分子量約
3800)0.1gを添加して激しく撹拌した。撹拌を
止めると急速にペーストゾル相と水相とが分離し
始めた。 両相が完全に分離するに要する時間及び分離60
分後のゾルに含まれる水分を測定し、第1表に併
記した。 実施例1と同様にしてフイルムを製造したが、
195℃、20分間放置した後でも、得られたフイル
ムは平滑であり、また無色透明であつた。
化ビニルペーストレジンの水性ラテツクスから直
接製造する方法に係る。 従来から、プラスチゾルまたはオルガノゾル等
のペーストゾルは、塩化ビニルペーストレジン重
合後の水性ラテツクスを一旦噴霧乾燥及び粉砕し
てペーストレジンを製造し、該レジンに可塑剤を
添加して調製されていた。 この方法によると、塩化ビニル重合後、噴霧乾
燥に供されるラテツクスの固形分濃度は、通常30
〜60重量%であり、多量の水分を蒸発させる必要
があり、また噴霧乾燥されたレジンは、凝集体で
あるために粒子径が大きく、粉砕が必要であつ
た。これらの工程は、多量のエネルギーを消費す
るので、ペーストレジンのコスト高の一因となつ
ていた。また、ペーストレジンの実際の用途にお
いては、これらのペーストレジンを可塑剤、熱安
定剤、その他添加物と混練し、プラスチゾルある
いはオルガノゾル等ペーストゾルとして使用され
るが、ペーストゾルの製造工程においてはペース
トレジンが微粉末であるために粉立ちが激しく、
取扱い上の難点となつていた。 この粉立ちの問題に関しては、ペーストレジン
の製造工程においても同様であり、安全衛生の確
保のためにも特別な装置を必要としていた。要す
るに省エネルギー及び労働衛生上の問題があつ
た。 本発明者らは、噴霧乾燥及び粉砕工程を経るこ
となく、直接ラテツクスからペーストゾルを製造
する方法につき鋭意検討した結果、塩化ビニル重
合後のペーストレジンラテツクスに直接可塑剤を
添加してペーストゾルを製造する際に、特定の油
水分離剤を添加すれば、ラテツクス中の水分が容
易に分離してペーストレジンが速やかに可塑剤層
に移行し、その後可塑剤の層を取り出すことによ
つて容易にペーストゾルが得られることを見い出
し、本発明に到達した。 すなわち、本発明の目的は、塩化ビニル重合後
のラテツクスから噴霧乾燥、粉砕工程を経ること
なく、直接ペーストゾルを製造する方法を提供す
るにある。 しかして、本発明の要旨は、塩化ビニルペース
トレジンラテツクスと可塑剤の混合系から直接ペ
ーストゾルを製造する方法において、該混合系に 一般式 HO(C2H4O)a−(C3H6O)b−(C2H4O)cH
……〔〕 〔式中、a+b+cは20〜110の整数、a+c/
bの比は0.01〜0.4の値を示す。a及びcは異な
つてもよい〕 または一般式 〔式中、x1+y1、x2+y2、x3+y3及びx4+y4はそ
れぞれ5〜60の整数、y1/x1、y2/x2、y3/x3、
及びy4/x4の合計の平均y/xの比は0.01〜0.3の
値を示す。 x1、x2、x3、及びx4並びにy1、y2、y3及びy4は
それぞれ同数であつても異数であつてもよい。〕 で表わされる油水分離剤を含有させることを特徴
とするペーストゾルの製造方法に存する。 本発明方法を詳細に説明する。 本発明方法に使用しうる塩化ビニルペーストレ
ジンラテツクスは、塩化ビニルまたは塩化ビニル
とそれに共重合可能なコモノマー、例えば酢酸ビ
ニル、アクリル酸、アクリル酸メチル等の混合物
を通常の乳化重合法によりまたは微細懸濁重合法
によつて製造されたラテツクスであるのが好まし
い。 塩化ビニルに共重合可能なコモノマーは、上述
の具体例に限定されるものではなく、また重合時
に用いられる乳化剤または懸濁剤もその種類は特
に限定されるものではない。 本発明方法では特に乳化重合法で製造されたも
のを使用するのが好ましく、この際使用される乳
化剤は、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
等のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
類、アルキル基の炭素原子数14〜16のノルマルパ
ラフインスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸ナ
トリウム塩類、スルホこはく酸ジナトリウム−N
−オクタデシルアミド、スルホこはく酸ジオクチ
ルナトリウム、スルホこはく酸ジヘキシルナトリ
ウム等のスルホこはく酸アルキルヱステルナトリ
ウム塩類、またはスルホこはく酸アルキルアミド
類、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ヱ
ステルナトリウム塩類、ミリスチン酸ナトリウ
ム、ミリスチン酸アンモニウム、パルミチン酸ナ
トリウム、ラウリン酸ナトリウム、等の脂肪酸ナ
トリウムまたはアンモニウム塩類が後述するラテ
ツクス破壊剤を用いる場合に好都合であり、ま
た、好ましい結果を与える。 また、ラテツクスは、後述のペーストゾル化に
悪影響を与えない限り、重合前または重合中に添
加された重合助剤、炭酸カルシウム等の粉末状の
充填材を含んでいてもよく、さらに重合後のラテ
ツクスには、親油性の熱安定剤、着色剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、滑剤、充填材等の各種物性
改良助剤または加工助剤を添加したものであつて
もよい。 しかして、ラテツクスの固形分濃度は、重合性
モノマー及び水の浴比、添加物、重合の程度によ
り異なるけれども、可塑剤の添加、水の分離、装
置の大きさ等を勘案すると高い程好ましく、通常
全ラテツクスに対し30重量%以上の範囲にあるも
のを使用するのが望ましい。 本発明方法に用いられる可塑剤は、塩化ビニル
樹脂の可塑剤として使用されるものなら種々のも
のが使用され、特に限定されるものではない。 例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチ
ル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソデシ
ル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸ジトリデ
シル、フタル酸ブチルベンジル、ブチルフタリル
ブチルグリコレート等のフタル酸ヱステル系可塑
剤、トリメリツト酸トリオクチル等のトリメツト
酸ヱステル系可塑剤、燐酸トリクレジル、燐酸ト
リオクチル等の燐酸ヱステル系可塑剤、クヱン酸
トリ−n−ブチル、アジピン酸ジオクチル、アジ
ピン酸ブチルベンジル、アゼライン酸ジオクチ
ル、セバシン酸ジオクチル、アセチルリシノール
酸メチル等の脂肪酸ヱステル系可塑剤、アルキル
ヱポキシステアレート、ヱポキシ化大豆油等のヱ
ポキシ系可塑剤を挙げることができ、これから可
塑剤を一種または二種以上混合して使用できる。 ラテツクスに添加される可塑剤の量は、ラテツ
クスからのペーストゾルの分離法、分離操作、ペ
ーストゾルの最終用途等種々の条件によつて異る
けれども、特にその使用量は限定されるものでは
なく、ラテツクス中の固形分100重量部に対して
20重量部以上用いるのが望ましく、普通100重量
部、好ましくは50重量部までの範囲であるのが好
ましい。 例えばペーストゾルを粒状で取り出したい場合
には可塑剤の量は20〜30重量部程度添加し、また
ゾル状で取り出したい場合は30重量部、好ましく
は40重量部以上用いればよい。ラテツクス中の固
形分100重量部に対して可塑剤の量が20重量部未
満の場合には、水相にあるペーストレジンを完全
に可塑剤相に移行させることが難しくなり、また
可塑剤の使用量を100重量部を超えて使用すると
処理量が多くなるばかりか、得られるペーストゾ
ルの高濃度分野での使用が不可能となる。したが
つて、可塑剤量50重量部程度までの高濃度のペー
ストゾルを取り出し、使用時に適当な濃度に稀釈
するのが好ましい。 本発明方法に添加する一般式〔〕で表わされ
る油水分離剤は、例えばプロピレングリコールに
プロピレンオキサイドを付加重合した重合体にヱ
チレンオキサイドを添加共重合して得られる高分
子系の活性剤であつて公知の方法によつて製造さ
れたものである。式中、aまたはcの一方はOで
あつてもよく、a、b及びcの合計量が20〜110
の範囲、特に、30〜90の範囲にあり、かつa+
c/bが約0.01〜0.4、特に0.05〜0.15の範囲にあ
るものを使用するのが好ましい。 プロピレンオキサイド及びヱチレンオキサイド
は、油水分離剤製造時に略完全に反応するので、
本発明で規定したa+b+cの値及びa+c/b
の値は、油水分離剤製造時のプロピレンオキサイ
ド及びヱチレンオキサイドの添加(仕込)モル比
で表わしている。 また一般式〔〕で表わされる油水分離剤は、
一般式〔〕と類似の公知の方法で製造されたも
のであり、例えば、ヱチレンジアミンにプロピレ
ンオキサイドを付加重合した重合体に、ヱチレン
オキサイドを添加して共重合体とされる。式中、
y1、y2、y3及びy4は、それのいずれかがOであつ
てもよく、y1+x1、y2+x2、y3+x3及びy4+x4の
値(以下、代表してy+xという)がそれぞれ5
〜60、特に20〜40の範囲にあるのが好ましく、
y1/x1、y2/x2、y3/x3及びy4/x4の平均y/x
値が約0.01〜0.3の値の範囲、好ましくは0.05〜
0.15の値の範囲である。そして、x1、x2、x3、及
びx4の数は、それぞれ同数であつてもよい。 プロピレンオキサイド及びヱチレンオキサイド
は、一般式〔〕の油水分離剤と同様に、油水分
離剤の製造過程で略完全に反応し、かつ平均的に
付加反応するので、本発明で規定するy+x及び
y/xの値を、油水分離剤の製造で使用するプロ
ピレンオキサイド及びヱチレンオキサイドの添加
モル比で表わした。 これらの油水分離剤は、主に親油性基として作
用するプロピレンオキサイドと親水性基として作
用するヱチレンオキサイドとを共重合させた重合
体であるため、分子量、HLB等が連続的に自由
に変えられ、幅広い製品の製造が可能であり、本
発明方法においては、ペーストゾルの製造条件、
ペーストゾルの用途等を勘案して種々の油水分離
剤を選択することができる。 しかして、これら油水分離剤の添加量は、特に
限定されるものではないが、油水分離剤の種類、
可塑剤の種類、ラテツクス中の水量、ラテツクス
中に存在する塩類等によつて異なることもあり、
通常ラテツクス100重量部に対して0.001〜2重量
部、好ましくは0.01〜1特に0.01〜0.1重量部用い
るのが望ましい。0.001重量部以下の添加では速
やかな油水分離は望めず、また1重量部以上添加
しても著しい効果の向上は認められず、経済的に
不利となろう。 本発明方法は、塩化ビニルペーストレジンラテ
ツクスと可塑剤の混合系に一般式〔〕または一
般式〔〕で表わされる油水分離剤を存在させて
撹拌し、ペーストレジンが可塑剤相に移行してペ
ーストゾルと水に分離が完全になるまで撹拌を続
け、上層になつた水相と下層になつたペーストゾ
ル相を別々に分離するにある。 油水分離剤は、一般式〔〕のものと一般式
〔〕のものとを併用しても差支えない。 可塑剤及び油水分離剤をラテツクスに添加する
時期は、特に制限されないが、ペーストレジン重
合後のラテツクスならいつでも可能である。 しかし、ペーストレジンの可塑剤相への移行を
速やかにするために、塩化ビニルペーストレジン
ラテツクスの分散系を破壊し、ペーストレジンに
ゆるやかな凝集を起させた後に可塑剤及び油水分
離剤を同時にまたは別々に添加するのが好まし
い。 塩化ビニルペーストラテツクスの分散系を破壊
する方法は、例えば高速撹拌等機械的剪断力を作
用させる方法、超音波等を照射する方法、蒸気等
による加熱加温する方法、塩酸、苛性ソーダー等
の酸またはアルカリを添加し、分散剤等を分解す
る方法、ポリアクリルアミド等の高分子凝集剤を
添加する方法、塞剤により凍結させる方法等種々
の方法が採用されるが、本発明方法においては特
にソフトな多価金属塩のようなラテツクス破壊剤
を用いるのが好ましい。 該ラテツクス破壊剤としては、例えば蟻酸、酢
酸、シユウ酸、マレイン酸、アジビン酸、コハク
酸、脂肪族カルボン酸、塩酸、硫酸、燐酸等有機
酸または無機酸のバリウム、カルシウム、マグネ
シウム、アルミニウム、スズ、ナマリ、亜鉛等の
金属塩が挙げられ、特に蟻酸カルシウム、蟻酸バ
リウム、塩化アルミニウム等が好ましい。これら
のラテツクス破壊剤は、乳化重合時に使用した乳
化剤の系を破壊し好適に塩化ビニルラテツクスを
凝集させ、またラテツクス破壊剤でもペーストゾ
ル加熱時の熱安定性を向上させるものを選択する
ことにより、成形時への好影響を付与することが
できる。 しかして、ラテツクス破壊剤の使用量は、その
種類、乳化系に存在する乳化剤の種類及び量、ラ
テツクスの濃度、ラテツクス破壊剤添加後の撹拌
条件、温度等により異なるけれども、ラテツクス
100重量部に対して0.01〜2重量部、好ましくは
0.05〜1重量部程度で充分であろう。ラテツクス
破壊剤の選択により、得られるペーストゾルの熱
安定性を向上させることもできる。 油水分離剤の添加は、ラテツクス破壊時に行う
のが好ましく、特に油水分離剤とラテツクス破壊
剤とを併用することにより速やかにペーストレジ
ンと水相を分離させることができる。 一方、可塑剤の添加は、油水分離剤と同時に添
加しても油水分離後あるいは、油水分離前に添加
してもよい。好ましくは、ペーストレジンと水相
が分離し始める時に添加するのが最も好ましく、
短時間でペーストゾルと水相との分離が認められ
る。 さらにラテツクスに可塑剤を添加する時期はラ
テツクス中のペーストレジンが可塑剤を速やかに
吸収しない温度、例えば40℃以下、好ましくは35
℃以下であるのが望ましい。 可塑剤を40℃以上の温度でラテツクスに添加す
るとペーストレジンへ可塑剤の吸収が急激に起
り、その結果可塑剤の粘度が上昇し、あるいは極
端な場合にはゲル化を起す。この温度は、適用す
るラテツクス中のペーストレジンの組成によつて
異なり、例えば高重合度のストレートホモポリマ
ーであれば40℃以上の温度、例えば50℃で処理す
ることも可能になり、また低重合度ポリマーある
いはコポリマーの場合には比較的低温、すなわち
35℃以下の温度で処理しなければならないものも
ある。したがつて、本発明方法の場合、ラテツク
スの温度を35℃以下に保つておればほぼ充分であ
る。 本発明方法は、必要に応じて可塑剤の添加時に
疎水性の稀釈剤、例えばテキサノールイソブチレ
ート、ドデジルベンゼン、燈油、ミネラルスピリ
ツト、石油ヱーテル、石油ベンジン、リグロリ
ン、マシン油、ベンゼン、トルヱン、キシレン、
モノクロルベンゼン等を可塑剤と一緒に併用する
ことも可能である。しかし稀釈剤がペーストレジ
ンと親和性の低いものであれば相分離がうまくい
かない場合もありうる。 したがつて、オルガノゾルを目的とする稀釈剤
は、ペーストゾルの分離取り出し後に添加するの
が望ましい。 ラテツクスに可塑剤を添加した後の撹拌は、そ
の速度、時間等は特に制限されるものではなく、
ペーストゾル相と水相の層分離が完全に行われる
まで、例えば数分ないし数十分行えばよい。撹拌
にはかなりの動力を必要とするので、若干大きい
目の動力を備えた撹拌機を用いるのが好ましく、
通常のプラスチゾルの混練に使用されるような混
合ミキサーを使用するのが望ましい。上述の撹拌
下での層分離は容易であり、完全に分離した後撹
拌を弱めまたは静置し、上層である水相をデカン
テーシヨンで除くかまたは下層の可塑剤相を抜き
とる方法によりペーストゾルを分離取り出す。 取り出したペーストゾルは、必要に応じその中
に含まれる乳化剤、懸濁剤等の分散剤、分散系の
破壊に用いた電解質等の不純物を除くために、純
水を加え撹拌、分離が繰り返される。 このようにして得られたペーストゾルは、まだ
かなりの水分を含む場合もあるので脱水工程を経
て水分を除くのが好ましい。 脱水する方法は、例えばペーストゾルを簡単な
三本ロール等を通して大部分の水を分離し、その
後減圧脱水を行う。 水分をより効果的に除去するために、三本ロー
ルによるしぼり脱水の前に適当な界面活性剤を加
えた後実施する方法も採用される。しかし、用途
によつては、例えば極薄膜等の成形に用いる場合
には、上述の脱水工程を省略することもできる。 また、本発明方法によつて製造されたペースト
ゾルは、その使用時に可塑剤、稀釈剤、紫外線吸
収剤、着色剤、熱安定剤、酸化防止剤、発泡剤、
発泡助剤、充填材等通常のペーストゾルに使用さ
れる添加剤(材)を適宜添加出来ることは勿論で
ある。 本発明によるプラスチゾルまたはオルガノゾル
等のペーストゾルの製造法によれば塩化ビニルペ
ーストレジンラテツクスを噴霧乾燥及び粉砕する
ことなくゾル化できるので粉立ちが防止でき、ま
たそれらに要していた多量のヱネルギーは全く不
要になり、安価にペーストゾルが製造でき、省ヱ
ネルギー及び労働衛生上極めて工業的価値が高
い。そして、得られたペーストゾルは、乾燥、粉
砕工程を経ることなく製造されているので固い凝
集粒子が含まれず、成形加工に際しても加熱ゲル
化性が良好であり、得られた成形品につやがある
とともに加熱による着色が少ない。また、従来の
ペーストゾルの同一成形温度での成形品に比較し
てその物性がすぐれている。 また、得られた製品は、ペーストゾルであるた
め、従来のようにペーストレジンと可塑剤とを
別々に輸送する必要はなく、輸送方法も粉体輸送
及び液体輸送から液体輸送のみに変えられ、パイ
プラインやタンクローリーの輸送が可能となり、
輸送システムにおいて蓄しい進歩が見られる。さ
らに、ペーストゾルの加工メーカーでは、ペース
トゾルの調製という操作が簡略化され、長時間、
高ヱネルギーを要する撹拌が省略され、ユーザー
側での付属設備を省略することができ、延いては
加工費が安価となり、産業上の利用価値は頗る高
い。 以下に実施例をもつて本発明方法を詳述する
が、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。 実施例 1 水中に塩化ビニル100重量部、ラウリル硫酸ナ
トリウム0.1重量部及びラウロイルパーオキサイ
ド0.15重量部を予備乳化したのち、45℃にて20時
間重合を行う。 このようにして得られた塩化ビニルペーストレ
ジンラテツクスは粒子濃度35重量%平均粒子径は
0.98μであつた。 このラテツクス1000gに硫酸マクネシウム1g
を添加し、ジオクチルフタレート210gと一般式
〔〕で表わされる油水分離剤(ヱチレンオキサ
イド12モル、プロピレンオキサイド120モル、
y/x=0.1、分子量約7550)0.1gを添加して激
しく撹拌した。 撹拌を止めると急速にペーストゾル相と水相が
分離を始めた。両相が完全に分離するために要す
る時間及び分離60分後のゾルに含まれる水分を測
定し(融解熱測定法による)、第1表に示した。 このペーストゾル100重量部を減圧脱水後Ca−
Zn系の熱安定剤を3重量部添加し、ガラス板上
に200μ厚に塗布し、195℃のオーブン中に20分間
放置した。得られたフイルムは平滑でかつ無色透
明であり、脱水性及び熱安定性が良好であつた。 実施例 2 実施例1において硫酸マクネシウムを用いない
ほかは、実施例1と同様にしてペーストゾルを製
造しペーストゾル相と水相の分離に要する時間及
び分離60分後のゾルに含まれる水分を測定し、第
1表に併記した。 フイルム製造テスト結果も実施例1と同じであ
つた。 実施例 3 実施例1で用いたのと同じラテツクス1000gに
蟻酸カルシウム1gを添加し、ジオクチルフタレ
ート210g及び一般式〔〕で表わされる油水分
離剤(プロピレンオキサイド60モル、ヱチレンオ
キサイド6モル、a+c/b=0.1、分子量約
3800)0.1gを添加して激しく撹拌した。撹拌を
止めると急速にペーストゾル相と水相とが分離し
始めた。 両相が完全に分離するに要する時間及び分離60
分後のゾルに含まれる水分を測定し、第1表に併
記した。 実施例1と同様にしてフイルムを製造したが、
195℃、20分間放置した後でも、得られたフイル
ムは平滑であり、また無色透明であつた。
【表】
比較例 1
実施例1で用いたのと同じラテツクス1000gに
硫酸マグネシウム1gを添加した後、ジオクチル
フタレート210gを添加し、強撹拌後静置しペー
ストゾルを製造した。5時間静置後ペーストゾル
は約10%の水分を含有し、減圧脱水にも時間がか
かつた。 実施例1と同一時間減圧脱水に付した後のペー
ストゾルに100重量部にCa−Zn系熱安定剤を3重
量部添加して、ガラス板上に200μ厚に塗布し、
195℃で加熱した。得られたフイルムは、水分の
蒸発による発泡があり、その表面に凹凸ができ
(通称ガマ肌)、商品価値が少々劣つた。 実施例 4 乳化剤としてミリスチン酸アンモニウムを用
い、実施例1と類似の第1表により塩化ビニルペ
ーストレジンラテツクスを製造した。ラテツクス
中の粒子度は38%、平均粒子径は1.02μであつた。 該ラテツクス1000gに蟻酸カルシウム1g、ジ
オクチルフタレート210g及び実施例1で使用し
た一般式〔〕で表わされる油水分離剤0.1gを
添加して撹拌したのち水分離を行つた。ペースト
ゾルに相と水相との分離は直ちに起り、分離60分
後のゾルの含水量は約3%であつた。 また、実施例1と同様の方法によるフイルム熱
安定性試験を行つたが195℃のオーブン中で20分
間放置してもフイルム表面は平滑で変色は認めら
れなかつた。 実施例 5 実施例4で用いたのと同じラテツクス1000gに
蟻酸アンモニウム1g、ジオクチルフタレート
210g、実施例3で用いた一般式〔〕で表わさ
れる油水分離剤0.1gを添加して撹拌したのち、
遠心分離機(2000rpm×30分間)でペーストゾル
相及び水相を分離した。 ゾル中の含水率は1.2%であつた。 実施例 6 実施例4で用いたのと同じラテツクス1000gに
蟻酸バリウム2g、ジオクチルフタレート150g
と一般式〔〕で表わされる油水分離剤(プロピ
レンオキサイド30モル、ヱチレンオキサイド4モ
ル、y/x≒0.13、分子量約1970)0.1gを添加
して、800rpmで30分撹拌したのち、遠心分離機
(3000rpm×30分間)でペーストゾル相と水相と
を分離した。ゾル中の含水率は0.9%であり、可
塑剤がやつとペーストレジンを包み込んだような
状態となつていた。 得られたゾル140gに可塑剤を20g及びBa−Zn
系熱安定剤を5g添加して撹拌した後実施例1と
同様の方法にてフイルムを製造したが195℃で20
分間加熱後でも無色透明のフイルムであつた。
硫酸マグネシウム1gを添加した後、ジオクチル
フタレート210gを添加し、強撹拌後静置しペー
ストゾルを製造した。5時間静置後ペーストゾル
は約10%の水分を含有し、減圧脱水にも時間がか
かつた。 実施例1と同一時間減圧脱水に付した後のペー
ストゾルに100重量部にCa−Zn系熱安定剤を3重
量部添加して、ガラス板上に200μ厚に塗布し、
195℃で加熱した。得られたフイルムは、水分の
蒸発による発泡があり、その表面に凹凸ができ
(通称ガマ肌)、商品価値が少々劣つた。 実施例 4 乳化剤としてミリスチン酸アンモニウムを用
い、実施例1と類似の第1表により塩化ビニルペ
ーストレジンラテツクスを製造した。ラテツクス
中の粒子度は38%、平均粒子径は1.02μであつた。 該ラテツクス1000gに蟻酸カルシウム1g、ジ
オクチルフタレート210g及び実施例1で使用し
た一般式〔〕で表わされる油水分離剤0.1gを
添加して撹拌したのち水分離を行つた。ペースト
ゾルに相と水相との分離は直ちに起り、分離60分
後のゾルの含水量は約3%であつた。 また、実施例1と同様の方法によるフイルム熱
安定性試験を行つたが195℃のオーブン中で20分
間放置してもフイルム表面は平滑で変色は認めら
れなかつた。 実施例 5 実施例4で用いたのと同じラテツクス1000gに
蟻酸アンモニウム1g、ジオクチルフタレート
210g、実施例3で用いた一般式〔〕で表わさ
れる油水分離剤0.1gを添加して撹拌したのち、
遠心分離機(2000rpm×30分間)でペーストゾル
相及び水相を分離した。 ゾル中の含水率は1.2%であつた。 実施例 6 実施例4で用いたのと同じラテツクス1000gに
蟻酸バリウム2g、ジオクチルフタレート150g
と一般式〔〕で表わされる油水分離剤(プロピ
レンオキサイド30モル、ヱチレンオキサイド4モ
ル、y/x≒0.13、分子量約1970)0.1gを添加
して、800rpmで30分撹拌したのち、遠心分離機
(3000rpm×30分間)でペーストゾル相と水相と
を分離した。ゾル中の含水率は0.9%であり、可
塑剤がやつとペーストレジンを包み込んだような
状態となつていた。 得られたゾル140gに可塑剤を20g及びBa−Zn
系熱安定剤を5g添加して撹拌した後実施例1と
同様の方法にてフイルムを製造したが195℃で20
分間加熱後でも無色透明のフイルムであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 塩化ビニルペーストレジンラテツクスと可塑
剤の混合系から直接ペーストゾルを製造する方法
において、該混合系に 一般式 HO(C2H4O)a−(C3H6O)b−(C2H4O)cH
……〔〕 〔式中、a+b+cは20〜110の整数、a+c/
bの比は0.01〜0.4の値を示す。a及びcは異な
つてもよい。〕 または一般式 〔式中、x1+y1、x2+y2、x3+y3及びx4+y4は、
それぞれ5〜60の整数、y1/x1、y2/x2、y3/x
及びy4/x4の合計の平均y/xの比は、0.01〜0.3
の値を示す。x1、x2、x3及びx4並びにy1、y2、y3
及びy4はそれぞれ同数であつても異数であつても
よい。〕 で表わされる油水分離剤を含有させることを特徴
とするペーストゾルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11833681A JPS5819349A (ja) | 1981-07-28 | 1981-07-28 | ペ−ストゾルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11833681A JPS5819349A (ja) | 1981-07-28 | 1981-07-28 | ペ−ストゾルの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5819349A JPS5819349A (ja) | 1983-02-04 |
| JPS6354002B2 true JPS6354002B2 (ja) | 1988-10-26 |
Family
ID=14734140
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11833681A Granted JPS5819349A (ja) | 1981-07-28 | 1981-07-28 | ペ−ストゾルの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5819349A (ja) |
Cited By (29)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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