JPS6358826B2 - - Google Patents
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- JPS6358826B2 JPS6358826B2 JP58011980A JP1198083A JPS6358826B2 JP S6358826 B2 JPS6358826 B2 JP S6358826B2 JP 58011980 A JP58011980 A JP 58011980A JP 1198083 A JP1198083 A JP 1198083A JP S6358826 B2 JPS6358826 B2 JP S6358826B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vitamin
- sugar
- weight
- lecithin
- powdered
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
本発明は安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタ
ミンAの製造法に関する。 さらに詳しくは5〜50重量%のマルトースまた
はマルトースを主成分とする糖類と50〜95重量%
の少糖類または/およびでん粉加水分解物とより
なる糖組成物に水を加え糖固形分濃度を30〜85重
量%に調整し、90〜150℃に加熱した後、20〜80
℃に冷却した該糖類水溶液中にレシチンおよびビ
タミンAを加え、乳化混合後、粉末化することに
より、安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタミン
Aの製造することに関する。 ビタミンAは人間または動物に対し、視覚、
骨、粘膜の正常維持機能を有し、その欠乏は夜盲
症、角膜乾燥症、成長阻害をひき起し、保健上欠
くことのできない物質である。 ビタミンAは通常酢酸またはパルミチン酸など
の脂肪酸エステルとして提供され、水に不溶の油
状または結晶性の物質である。 しかしビタミンAは酸化に対しては極めて不安
定であり、植物油や動物油などに溶解したものは
オープンの状態で放置すると室温一日でほとんど
分解されてしまう。 ビタミンAの安定化には一般に酸化防止剤が用
いられるが、トコフエロール、ローズマリー抽出
物、没食子酸、γ−オリザノールなどの天然酸化
防止剤は殆ど効果がないため、強力な酸化防止能
を有するジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、
ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ノルジヒ
ドログアヤレチツク酸(NDGA)、没食子酸プロ
ピル(PG)またはNN′−ジフエニールパラフエ
ニレンジアミン(DPPD)などの合成酸化防止剤
が使用されている。 ビタミンAを安定で且つ水分散性に優れた粉末
となし、貯蔵安定性や取り扱い簡便性を改善しよ
うとする試みは、いくつか行われている。 即ち、ビタミンAをゼラチン、カゼイン、デキ
ストリンなどを用いて被覆して粒状または粉末状
として空気との接触を断つて安定化する方法など
がある。 しかしながらこれらの粒状または粉末状のビタ
ミンAは基材による被覆効果が十分でないため
か、ビタミンAの安定性が悪く、実際には前述の
合成抗酸化剤を添加して安定性をはかつているの
が現状である。 特に食品向けの用途に関しては非常に複雑な条
件下で強い安定性を発揮しなければならず、しか
も安定性が厳しく要求されるので、合成抗酸化剤
の使用は好ましくないため、実用化されている粒
状または粉末状のビタミンAは皆無である。 本発明者らは安全性に問題のない基材を使用し
て、取扱い易く、且つ安定性のよい水分散性の粉
末状ビタミンAを製造し、食品、医薬あるいは飼
料分野などに提供する目的で鋭意検討した結果本
発明を完成した。 本発明の第一工程は5〜50重量%のマルトース
またはマルトースを主成分とする糖類と50〜95重
量%の少糖類または/およびでん粉加水分解物と
よりなる糖組成物に水を加えて糖固形分濃度を30
〜85重量%に調整し、90〜150℃に加熱する工程
である。加熱は糖分子の完全溶解のために必要な
工程であり、加熱が不充分であると、糖分子の集
合体が水により膨潤するのみで、充分に溶解せ
ず、糖分子同志の水素結合により糖が結晶化を起
し、ビタミンAの封じ込めが不充分となる。 加熱時間は特に制限されるものではないが、通
常5分〜40分間で充分である。加熱温度は90℃以
下では糖類組成物の完全溶解は困難であり、150
℃以上では糖類が分解され易くなるので好ましく
ない。 本発明で5〜50重量%のマルトースまたはマル
トースを主成分とする糖類と50〜95重量%の少糖
類または/およびでん粉加水分解物とよりなる糖
組成物を使用するのは、これらを含む水溶液中で
の糖の結晶化を防止するためである。糖組成物は
水溶液中で、いくつかの糖分子が水素結合によつ
て集合体として分散しているので、充分な温度に
加熱すれば各々の糖分子はそれぞれ他の種類の糖
分子と隣接し合い、容易に結晶化することなく完
全に溶解するものと考えられる。 本発明はかかる結晶化が発生し難い糖組成物を
見出した事により第一工程の目的は達成された。 本発明の糖組成物中、マルトースまたはマルト
ースを主成分とする糖類が50重量%以上であると
粉末化の工程で潮解性が極めて強くなり、粉末化
が困難である。また5重量%以下であると該糖組
成物の溶液中での結晶化を完全に抑えることが困
難となる。 本発明の糖組成物の糖類水溶液で糖固形分濃度
が85重量%以上であると、糖類の完全溶解が困難
になるのと、糖液の粘度が極めて高くなり、ビタ
ミンAとの乳化混合が充分に行えないので好まし
くない。また糖固形分濃度が30重量%以下である
と、乾燥工程での蒸発水分量が多く不経済であ
る。 本発明でいう少糖類とは二糖類乃至六糖類であ
つて庶糖、乳糖、セルビオース、トレハロース、
ゲンチオビオース、メリビオース、イソマルトー
ス、ラフイノース、スタキオース、メンジトー
ス、パノースなどであつて、これらの一種また二
種以上を使用することができる。 またでん粉加水分解物とはデキストリン、水
飴、粉末水飴、液糖などであつてこれらの一種ま
たは二種以上を使用することができる。 本発明の第二工程は第一工程で得られた糖類溶
液を20〜80℃に冷却し、次いでレシチンおよびビ
タミンAを加え乳化混合する工程である。 本発明者らは第一工程で得た非結晶性糖液にビ
タミンAおよびグリセリン脂肪酸エステル、シヨ
糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、レシチンなどの乳化剤を
用いて混合乳化し、乾燥を経てビタミンA粉末を
試作したところ、乾燥条件下では安定であるが、
加湿下ではレシチンを使用した場合を除き不安定
であるとの結果が得られた。即ちレシチンを用い
た場合に特異的な安定性が得られのは、非結晶性
糖液中でビタミンAの酸化に関与する酸素の移動
をレシチンが効果的に抑制するためである。この
ことはレシチンの中のリン脂質が疎水性部、極性
部およびこの2つの間にはさまれた水素結合帯部
の3部分からなつていることが他の乳化剤にない
特徴であり、レシチンの保護膜形成能がビタミン
Aの安定性に極めて効果的であることを見出し、
本発明を完成した。 本発明で糖類溶液を20〜80℃に冷却するのはビ
タミンAの分解を防ぐためであり、レシチンを併
用するのはビタミンAの乳化分散の促進ならびに
得られる粉末ビタミンAの水分散性改善のほか
に、前述のようなレシチンの保護膜形成能にもと
づくビタミンAの安定化に効果を有するためであ
る。 本発明でいうビタミンAとはビタミンA、ビタ
ミンA油、ビタミンA脂肪酸エステル、ビタミン
A酸などである。 また本発明でいうレシチンとは大豆リン脂質、
卵黄レシチンなどであり、得られる粉末ビタミン
A中の総リン脂質の割合が20重量%以下好ましく
は1〜10重量%の範囲で添加するのがよい。その
割合が20重量%以上となると得られた粉末ビタミ
ンAの吸湿性が強くなり、ブロツキングなどの粉
末製品には好ましくない現象を呈する。 本発明の乳化混合は、高速撹拌機式乳化機、ピ
ストンホモジナイザー、超音波乳化機などにより
行うことができる。 本発明の非結晶性糖液、ビタミンAおよびレシ
チンのほかに必要ならば動植物性油脂、プロピレ
ングリコール、エタノールなどの希釈剤ならびに
グリセリン脂肪酸エステル、シヨ糖脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルなどの乳化剤を併用することができる。 本発明の第三工程は粉末化工程である。第二工
程で得られた非結晶性糖液とビタミンAおよびレ
シチンを含有する乳化混合液は、水分含量が高い
場合はビタミンAが酸化され易いので、速やかに
効率的な乾燥を行い含水率を5%以下に下げる必
要がある。 乾燥方法としては、乾燥中のビタミンAの酸化
を最少限に抑えることができれば、いずれの方法
でも良いが、凍結乾燥、真空乾燥、噴霧乾燥など
で乾燥することができる。また必要ならば含水率
をさらに低下せしめるために前述の方法以外に通
風乾燥、流動層乾燥などを組合せてもよい。次い
で必要に応じて、得られたビタミンA含有乾燥物
をロール粉砕機、衝撃粉砕機、遠心式粉砕機、ボ
ールミルなどにより粉末化する。 かくして安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタ
ミンAを得ることができる。 本発明はビタミンAの安定化を計るものである
が、酸化に弱いビタミンD、ビタミンF、ビタミ
ンK、ユビキノン、プロスタグラジンなどの脂溶
性ビタミン類の安定化にも応用が可能と考えられ
る。 以下実施例、試験例により説明するが、本発明
はこれらの例に限定されるものではない。 なお実施例で%と表示したのはすべて重量%で
ある。 実施例 1 マルトース水飴(固形分75%、固形分中マルト
ース75%)104gとデキストリン(DE7)307gに
水300gを加え、糖固形分濃度を54.1%にした後、
オートクレーブ中で130℃、10分間加熱して得ら
れた糖液を60℃に冷却し、これにビタミンAアセ
テート(280万IU/g)100g、大豆レシチン10
g、シヨ糖脂肪酸エステル(HLB7)5gを予め
60℃で混合溶解したものを加え、高速回転撹拌式
乳化機により乳化混合する。次いで得られた乳化
液を入風温度160℃で噴霧乾燥して54.6万IU/g
の安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタミンAを
得た。 実施例 2 マルトース20gと還元粉末水飴(DE17)380g
に水170gを加え、糖固形分濃度を70.2%にした
後、104℃、30分間加熱して得られた糖液を70℃
に冷却し、水を加えて糖固形分濃度を70%に調整
し、これにビタミンAアセテート(280万IU/
g)64g、大豆レシチン12gを予め60℃で混合溶
解したものを加え、高速回転撹拌式乳化機により
乳化混合する。次いで得られた乳化液を70℃で真
空乾燥し、乾燥後粉砕して、37万IU/gの安定
で且つ水分散性に優れた粉末ビタミンAを得た。
得られた粉末ビタミンAを5gとり、20℃100ml
の水に入れ1分間撹拌後1時間放置後も水分散状
態は変化せず水分散性は良好であつた。 実施例 3 マルトース50gと水飴(固形分75%、DE30)
100g、デキストリン(DE3)350gに水300gを
加え、糖固形分濃度を59.4%にした後、オートク
レーブ中で140℃、30分間加熱して得られた糖液
を50℃に冷却し、これにビタミンAアセテート
(280万IU/g)40g、大豆レシチン30g、ソル
ビタン脂肪酸エステル(HLB4.7)5g、大豆油
40gを予め60℃で混合溶解したものを加え、高速
回転撹拌式乳化機で乳化混合する。次いで得られ
た乳化液を凍結乾燥し、乾燥後粉砕して18.5万
IU/gの安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタ
ミンAを得た。 得られた粉末ビタミンAを実施例2と同様の水
分散性試験を行つた結果、水分散性は良好であつ
た。 実施例 4 マルトース水飴(固形分75%、固形分中マルト
ース75%)54gとデキストリン(DE12)360gに
水360gを加え、糖固形分濃度を51.7%にした後、
オートクレーブ中で125℃、10分間加熱して得ら
れた糖液を70℃に冷却し、これにビタミンAパル
ミテート(170万IU/g)40g、精製粉末レシチ
ン12g、シヨ糖脂肪酸エステル(HLB3.7)2g
を予め60℃で混合溶解したものを加え、ピストン
ホモジナイザーで乳化混合する。次いで得られた
乳化液を入風温度140℃で噴霧乾燥して14.8万
IU/gの安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタ
ミンAを得た。 得られた粉末ビタミンAを実施例2と同様の水
分散性試験を行つた結果、水分散性は良好であつ
た。 試験例 1 本発明:実施例1で得た粉末 比較例1:実施例1の大豆レシチンを使用せずに
得た粉末 比較例2:実施例1の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解して得た粉末 比較例3:実施例1の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解し、且つ大豆レシチンを使用せずに得た
粉末 各試料をコーンスターチ(水分13.7%)で100
g当りビタミンAが16000IUになるように均一混
合し、ビニル袋に密封後35℃の恒温器に入れ、ビ
タミンAの残存率を経日的に測定した結果を第1
表に示した。
ミンAの製造法に関する。 さらに詳しくは5〜50重量%のマルトースまた
はマルトースを主成分とする糖類と50〜95重量%
の少糖類または/およびでん粉加水分解物とより
なる糖組成物に水を加え糖固形分濃度を30〜85重
量%に調整し、90〜150℃に加熱した後、20〜80
℃に冷却した該糖類水溶液中にレシチンおよびビ
タミンAを加え、乳化混合後、粉末化することに
より、安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタミン
Aの製造することに関する。 ビタミンAは人間または動物に対し、視覚、
骨、粘膜の正常維持機能を有し、その欠乏は夜盲
症、角膜乾燥症、成長阻害をひき起し、保健上欠
くことのできない物質である。 ビタミンAは通常酢酸またはパルミチン酸など
の脂肪酸エステルとして提供され、水に不溶の油
状または結晶性の物質である。 しかしビタミンAは酸化に対しては極めて不安
定であり、植物油や動物油などに溶解したものは
オープンの状態で放置すると室温一日でほとんど
分解されてしまう。 ビタミンAの安定化には一般に酸化防止剤が用
いられるが、トコフエロール、ローズマリー抽出
物、没食子酸、γ−オリザノールなどの天然酸化
防止剤は殆ど効果がないため、強力な酸化防止能
を有するジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、
ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ノルジヒ
ドログアヤレチツク酸(NDGA)、没食子酸プロ
ピル(PG)またはNN′−ジフエニールパラフエ
ニレンジアミン(DPPD)などの合成酸化防止剤
が使用されている。 ビタミンAを安定で且つ水分散性に優れた粉末
となし、貯蔵安定性や取り扱い簡便性を改善しよ
うとする試みは、いくつか行われている。 即ち、ビタミンAをゼラチン、カゼイン、デキ
ストリンなどを用いて被覆して粒状または粉末状
として空気との接触を断つて安定化する方法など
がある。 しかしながらこれらの粒状または粉末状のビタ
ミンAは基材による被覆効果が十分でないため
か、ビタミンAの安定性が悪く、実際には前述の
合成抗酸化剤を添加して安定性をはかつているの
が現状である。 特に食品向けの用途に関しては非常に複雑な条
件下で強い安定性を発揮しなければならず、しか
も安定性が厳しく要求されるので、合成抗酸化剤
の使用は好ましくないため、実用化されている粒
状または粉末状のビタミンAは皆無である。 本発明者らは安全性に問題のない基材を使用し
て、取扱い易く、且つ安定性のよい水分散性の粉
末状ビタミンAを製造し、食品、医薬あるいは飼
料分野などに提供する目的で鋭意検討した結果本
発明を完成した。 本発明の第一工程は5〜50重量%のマルトース
またはマルトースを主成分とする糖類と50〜95重
量%の少糖類または/およびでん粉加水分解物と
よりなる糖組成物に水を加えて糖固形分濃度を30
〜85重量%に調整し、90〜150℃に加熱する工程
である。加熱は糖分子の完全溶解のために必要な
工程であり、加熱が不充分であると、糖分子の集
合体が水により膨潤するのみで、充分に溶解せ
ず、糖分子同志の水素結合により糖が結晶化を起
し、ビタミンAの封じ込めが不充分となる。 加熱時間は特に制限されるものではないが、通
常5分〜40分間で充分である。加熱温度は90℃以
下では糖類組成物の完全溶解は困難であり、150
℃以上では糖類が分解され易くなるので好ましく
ない。 本発明で5〜50重量%のマルトースまたはマル
トースを主成分とする糖類と50〜95重量%の少糖
類または/およびでん粉加水分解物とよりなる糖
組成物を使用するのは、これらを含む水溶液中で
の糖の結晶化を防止するためである。糖組成物は
水溶液中で、いくつかの糖分子が水素結合によつ
て集合体として分散しているので、充分な温度に
加熱すれば各々の糖分子はそれぞれ他の種類の糖
分子と隣接し合い、容易に結晶化することなく完
全に溶解するものと考えられる。 本発明はかかる結晶化が発生し難い糖組成物を
見出した事により第一工程の目的は達成された。 本発明の糖組成物中、マルトースまたはマルト
ースを主成分とする糖類が50重量%以上であると
粉末化の工程で潮解性が極めて強くなり、粉末化
が困難である。また5重量%以下であると該糖組
成物の溶液中での結晶化を完全に抑えることが困
難となる。 本発明の糖組成物の糖類水溶液で糖固形分濃度
が85重量%以上であると、糖類の完全溶解が困難
になるのと、糖液の粘度が極めて高くなり、ビタ
ミンAとの乳化混合が充分に行えないので好まし
くない。また糖固形分濃度が30重量%以下である
と、乾燥工程での蒸発水分量が多く不経済であ
る。 本発明でいう少糖類とは二糖類乃至六糖類であ
つて庶糖、乳糖、セルビオース、トレハロース、
ゲンチオビオース、メリビオース、イソマルトー
ス、ラフイノース、スタキオース、メンジトー
ス、パノースなどであつて、これらの一種また二
種以上を使用することができる。 またでん粉加水分解物とはデキストリン、水
飴、粉末水飴、液糖などであつてこれらの一種ま
たは二種以上を使用することができる。 本発明の第二工程は第一工程で得られた糖類溶
液を20〜80℃に冷却し、次いでレシチンおよびビ
タミンAを加え乳化混合する工程である。 本発明者らは第一工程で得た非結晶性糖液にビ
タミンAおよびグリセリン脂肪酸エステル、シヨ
糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、レシチンなどの乳化剤を
用いて混合乳化し、乾燥を経てビタミンA粉末を
試作したところ、乾燥条件下では安定であるが、
加湿下ではレシチンを使用した場合を除き不安定
であるとの結果が得られた。即ちレシチンを用い
た場合に特異的な安定性が得られのは、非結晶性
糖液中でビタミンAの酸化に関与する酸素の移動
をレシチンが効果的に抑制するためである。この
ことはレシチンの中のリン脂質が疎水性部、極性
部およびこの2つの間にはさまれた水素結合帯部
の3部分からなつていることが他の乳化剤にない
特徴であり、レシチンの保護膜形成能がビタミン
Aの安定性に極めて効果的であることを見出し、
本発明を完成した。 本発明で糖類溶液を20〜80℃に冷却するのはビ
タミンAの分解を防ぐためであり、レシチンを併
用するのはビタミンAの乳化分散の促進ならびに
得られる粉末ビタミンAの水分散性改善のほか
に、前述のようなレシチンの保護膜形成能にもと
づくビタミンAの安定化に効果を有するためであ
る。 本発明でいうビタミンAとはビタミンA、ビタ
ミンA油、ビタミンA脂肪酸エステル、ビタミン
A酸などである。 また本発明でいうレシチンとは大豆リン脂質、
卵黄レシチンなどであり、得られる粉末ビタミン
A中の総リン脂質の割合が20重量%以下好ましく
は1〜10重量%の範囲で添加するのがよい。その
割合が20重量%以上となると得られた粉末ビタミ
ンAの吸湿性が強くなり、ブロツキングなどの粉
末製品には好ましくない現象を呈する。 本発明の乳化混合は、高速撹拌機式乳化機、ピ
ストンホモジナイザー、超音波乳化機などにより
行うことができる。 本発明の非結晶性糖液、ビタミンAおよびレシ
チンのほかに必要ならば動植物性油脂、プロピレ
ングリコール、エタノールなどの希釈剤ならびに
グリセリン脂肪酸エステル、シヨ糖脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルなどの乳化剤を併用することができる。 本発明の第三工程は粉末化工程である。第二工
程で得られた非結晶性糖液とビタミンAおよびレ
シチンを含有する乳化混合液は、水分含量が高い
場合はビタミンAが酸化され易いので、速やかに
効率的な乾燥を行い含水率を5%以下に下げる必
要がある。 乾燥方法としては、乾燥中のビタミンAの酸化
を最少限に抑えることができれば、いずれの方法
でも良いが、凍結乾燥、真空乾燥、噴霧乾燥など
で乾燥することができる。また必要ならば含水率
をさらに低下せしめるために前述の方法以外に通
風乾燥、流動層乾燥などを組合せてもよい。次い
で必要に応じて、得られたビタミンA含有乾燥物
をロール粉砕機、衝撃粉砕機、遠心式粉砕機、ボ
ールミルなどにより粉末化する。 かくして安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタ
ミンAを得ることができる。 本発明はビタミンAの安定化を計るものである
が、酸化に弱いビタミンD、ビタミンF、ビタミ
ンK、ユビキノン、プロスタグラジンなどの脂溶
性ビタミン類の安定化にも応用が可能と考えられ
る。 以下実施例、試験例により説明するが、本発明
はこれらの例に限定されるものではない。 なお実施例で%と表示したのはすべて重量%で
ある。 実施例 1 マルトース水飴(固形分75%、固形分中マルト
ース75%)104gとデキストリン(DE7)307gに
水300gを加え、糖固形分濃度を54.1%にした後、
オートクレーブ中で130℃、10分間加熱して得ら
れた糖液を60℃に冷却し、これにビタミンAアセ
テート(280万IU/g)100g、大豆レシチン10
g、シヨ糖脂肪酸エステル(HLB7)5gを予め
60℃で混合溶解したものを加え、高速回転撹拌式
乳化機により乳化混合する。次いで得られた乳化
液を入風温度160℃で噴霧乾燥して54.6万IU/g
の安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタミンAを
得た。 実施例 2 マルトース20gと還元粉末水飴(DE17)380g
に水170gを加え、糖固形分濃度を70.2%にした
後、104℃、30分間加熱して得られた糖液を70℃
に冷却し、水を加えて糖固形分濃度を70%に調整
し、これにビタミンAアセテート(280万IU/
g)64g、大豆レシチン12gを予め60℃で混合溶
解したものを加え、高速回転撹拌式乳化機により
乳化混合する。次いで得られた乳化液を70℃で真
空乾燥し、乾燥後粉砕して、37万IU/gの安定
で且つ水分散性に優れた粉末ビタミンAを得た。
得られた粉末ビタミンAを5gとり、20℃100ml
の水に入れ1分間撹拌後1時間放置後も水分散状
態は変化せず水分散性は良好であつた。 実施例 3 マルトース50gと水飴(固形分75%、DE30)
100g、デキストリン(DE3)350gに水300gを
加え、糖固形分濃度を59.4%にした後、オートク
レーブ中で140℃、30分間加熱して得られた糖液
を50℃に冷却し、これにビタミンAアセテート
(280万IU/g)40g、大豆レシチン30g、ソル
ビタン脂肪酸エステル(HLB4.7)5g、大豆油
40gを予め60℃で混合溶解したものを加え、高速
回転撹拌式乳化機で乳化混合する。次いで得られ
た乳化液を凍結乾燥し、乾燥後粉砕して18.5万
IU/gの安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタ
ミンAを得た。 得られた粉末ビタミンAを実施例2と同様の水
分散性試験を行つた結果、水分散性は良好であつ
た。 実施例 4 マルトース水飴(固形分75%、固形分中マルト
ース75%)54gとデキストリン(DE12)360gに
水360gを加え、糖固形分濃度を51.7%にした後、
オートクレーブ中で125℃、10分間加熱して得ら
れた糖液を70℃に冷却し、これにビタミンAパル
ミテート(170万IU/g)40g、精製粉末レシチ
ン12g、シヨ糖脂肪酸エステル(HLB3.7)2g
を予め60℃で混合溶解したものを加え、ピストン
ホモジナイザーで乳化混合する。次いで得られた
乳化液を入風温度140℃で噴霧乾燥して14.8万
IU/gの安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタ
ミンAを得た。 得られた粉末ビタミンAを実施例2と同様の水
分散性試験を行つた結果、水分散性は良好であつ
た。 試験例 1 本発明:実施例1で得た粉末 比較例1:実施例1の大豆レシチンを使用せずに
得た粉末 比較例2:実施例1の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解して得た粉末 比較例3:実施例1の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解し、且つ大豆レシチンを使用せずに得た
粉末 各試料をコーンスターチ(水分13.7%)で100
g当りビタミンAが16000IUになるように均一混
合し、ビニル袋に密封後35℃の恒温器に入れ、ビ
タミンAの残存率を経日的に測定した結果を第1
表に示した。
【表】
試験例 2
本発明:実施例2で得た粉末
比較例4:実施例2の大豆レシチンの代りにソル
ビタン脂肪酸エステル(HLB6.7)4gを使用
して得た粉末 比較例5:実施例2の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解して得た粉末 各試料をそれぞれ5gづつ、シヤーレに入れフ
タをして40℃、湿度70%の恒温恒湿器に入れ、ビ
タミンAの残存率を経日的に測定した結果を第2
表に示した。
ビタン脂肪酸エステル(HLB6.7)4gを使用
して得た粉末 比較例5:実施例2の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解して得た粉末 各試料をそれぞれ5gづつ、シヤーレに入れフ
タをして40℃、湿度70%の恒温恒湿器に入れ、ビ
タミンAの残存率を経日的に測定した結果を第2
表に示した。
【表】
試験例 3
本発明:実施例3で得た粉末
本発明:実施例3のソルビタン脂肪酸エステルを
使用せずに得た粉末 比較例6:実施例3の大豆レシチンを使用せずに
得た粉末 比較例7:実施例3の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解して得た粉末 比較例8:実施例3の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解し、且つ大豆レシチンを使用せずに得た
粉末 各試料を小麦粉(水分14.5%)で100g当りビ
タミンAが16000IUになるように均一混合し、褐
色ガラスビンに密封後室温に放置し、、ビタミン
Aの残存率を経日的に測定した結果を第3表に示
した。
使用せずに得た粉末 比較例6:実施例3の大豆レシチンを使用せずに
得た粉末 比較例7:実施例3の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解して得た粉末 比較例8:実施例3の糖液を加熱処理せずに70℃
で溶解し、且つ大豆レシチンを使用せずに得た
粉末 各試料を小麦粉(水分14.5%)で100g当りビ
タミンAが16000IUになるように均一混合し、褐
色ガラスビンに密封後室温に放置し、、ビタミン
Aの残存率を経日的に測定した結果を第3表に示
した。
【表】
試験例 4
本発明:実施例4で得た粉末
比較例9:実施例4の精製粉末レシチンを使用せ
ずに得た粉末 比較例10:実施例4の糖液を加熱処理せずに80℃
で溶解して得た粉末 各試料を小麦粉(水分14.5%)で100g当りビ
タミンAが16000IUになるように均一混合し、ビ
ニル袋に密封後35℃の恒温器に入れ、ビタミンA
の残存率を経日的に測定した結果を第4表に示し
た。
ずに得た粉末 比較例10:実施例4の糖液を加熱処理せずに80℃
で溶解して得た粉末 各試料を小麦粉(水分14.5%)で100g当りビ
タミンAが16000IUになるように均一混合し、ビ
ニル袋に密封後35℃の恒温器に入れ、ビタミンA
の残存率を経日的に測定した結果を第4表に示し
た。
【表】
以上の結果から、本発明方法で得た粉末ビタミ
ンAは比較例と対比してもわかるように特に安定
性の悪いでん粉、小麦粉中および高湿度の条件で
も格段に優れている。 またレシチンを使用しない場合、および糖液を
加熱処理しなかつた場合には何れもよい結果が得
られなかつた。
ンAは比較例と対比してもわかるように特に安定
性の悪いでん粉、小麦粉中および高湿度の条件で
も格段に優れている。 またレシチンを使用しない場合、および糖液を
加熱処理しなかつた場合には何れもよい結果が得
られなかつた。
Claims (1)
- 1 5〜50重量%のマルトースまたはマルトース
を主成分とする糖類と50〜95重量%の少糖類また
は/およびでん粉加水分解物とよりなる糖組成物
に水を加え糖固形分濃度を30〜85重量%に調整
し、90〜150℃に加熱した後、20〜80℃に冷却し
た該糖類水溶液中にレシチンおよびビタミンAを
加え、乳化混合後、粉末化することを特徴とする
安定で且つ水分散性に優れた粉末ビタミンAの製
造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58011980A JPS59137410A (ja) | 1983-01-27 | 1983-01-27 | 安定な粉末ビタミンaの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58011980A JPS59137410A (ja) | 1983-01-27 | 1983-01-27 | 安定な粉末ビタミンaの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59137410A JPS59137410A (ja) | 1984-08-07 |
| JPS6358826B2 true JPS6358826B2 (ja) | 1988-11-17 |
Family
ID=11792747
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58011980A Granted JPS59137410A (ja) | 1983-01-27 | 1983-01-27 | 安定な粉末ビタミンaの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59137410A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59152327A (ja) * | 1983-02-16 | 1984-08-31 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | 安定な静注用総合ビタミン製剤 |
| JP2577584B2 (ja) * | 1987-11-13 | 1997-02-05 | 雪印乳業株式会社 | 多価不飽和脂肪酸とビタミンaを含有する組成物の保存方法 |
| US5270063A (en) * | 1992-08-03 | 1993-12-14 | Kellogg Company | Ready-to-eat cereal products enriched with beta-carotene |
| JP3555640B2 (ja) * | 1996-05-10 | 2004-08-18 | ライオン株式会社 | 天然カロチノイドを包含した多芯型構造のマイクロカプセル並びに錠剤、食品用及び医薬品用配合剤 |
| CA2513260C (en) * | 2003-01-31 | 2013-01-08 | Childrens Hospital Los Angeles | Oral compositions of fenretinide having increased bioavailability and methods of using the same |
| CN101873848B (zh) * | 2007-07-19 | 2014-12-10 | 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 | 亲脂性健康成分的可片剂化制剂 |
-
1983
- 1983-01-27 JP JP58011980A patent/JPS59137410A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59137410A (ja) | 1984-08-07 |
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