JPS637527B2 - - Google Patents
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- JPS637527B2 JPS637527B2 JP58125355A JP12535583A JPS637527B2 JP S637527 B2 JPS637527 B2 JP S637527B2 JP 58125355 A JP58125355 A JP 58125355A JP 12535583 A JP12535583 A JP 12535583A JP S637527 B2 JPS637527 B2 JP S637527B2
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07H—SUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
- C07H19/00—Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
- C07H19/02—Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
- C07H19/04—Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
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- C07H19/20—Purine radicals with the saccharide radical esterified by phosphoric or polyphosphoric acids
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Description
本発明はアデノシン−5′−ジホスフエート(以
下、ADPという)および(または)アデノシン
−5′−トリホスフエート(以下、ATPという)
を有効成分とする悪性細胞(malignant cells)
の成長を選択的に阻害し、さらには殺し、それに
よつてたとえばヒト腫瘍細胞(tumor cells)の
成長を阻害する正常な代謝物(normal
metabolite)を利用する作用を有する医薬に関す
る。 抗腫瘍剤としてプリン、ピリジンなどの代謝拮
抗物質(antimetabolites)(たとえば細胞毒性
(cytotoxic)ヌクレオシドまたは塩基)を利用す
ることは知られている。しかしながら、かかる代
謝拮抗物質は正常細胞にも取込まれるため、腫瘍
細胞の成長のみならず正常細胞の成長まで阻害し
てしまう。 米国特許第4291024号のタールコツテ
(Turcotte)の特許明細書では、公知の細胞毒性
を有するヌクレオシドまたは塩基のリポヌクレオ
チド(liponucleotide)誘導体(たとえば、1−
β−D−アラビノフラノシル−シトシン、以下、
Ara−Cという)の製造法が開示されている。該
特許明細書では、かかるヌクレオシドのリボヌク
レオチド誘導体が腫瘍細胞に細胞毒性ヌクレオシ
ドを運ぶ手段を果すことが開示されている。細胞
毒性ヌクレオシドは一度細胞内に入ると、リン酸
化型に変換しうるためヌクレオシド自身に対する
キナーゼ(Kinase)活性の作用が回避される。
そのため細胞毒性ヌクレオシドまたはそのヌクレ
オシドトリホスフエート型で抗増殖
(antiproliferative)活性を示すので叙上のごと
き性質は好都合である。米国特許第4291024号で
述べられている目的は、リボヌクレオチド誘導体
経由で腫瘍細胞に正常な細胞代謝物質(たとえば
ADPまたはATP)を運び込むことには触れてい
ない。しかしながら、ADPのリボヌクレオチド
誘導体は該米国特許を幅広く解釈すれば、その開
示に一致することになる。いずれにしても、ター
ルコツテによつて開示されたリボヌクレオチド誘
導体はリソソーム向性(lysosometropism)もし
くは関連した膜の現象の過程を経て癌細胞に入り
込む。ただし、この際にはかかる誘導体は正常な
非癌細胞(たとえば骨髄、リンパ節、腸管上皮細
胞)にも入り込み、その結果正常な細胞代謝の周
期が分裂してしまう。 ATPはヒトおよび実験動物の循環系に変化を
ひきおこす血管拡張薬として知られる。たとえ
ば、デービーズ(Davies)ら:「ヒトにおけるア
デノシントリホスフエートの循環系および呼吸系
に対する効果(Circulatory and Respiratory
Effects of Adenosine Triphosphate in
Man)」、循環(Circulation)、3、543〜550
(1951年4月);ダフ(Duff)ら:「ヒトの手およ
び前腕の血管のアデノシントリホスフエートに対
する反応の定量的研究(A Quantitative
Study of the Response to Adenosine
Triphosphate of the Blood Vessels of the
Human Hand and Forearm)」、ジヤーナル・
オブ・フイジオロジ−(J.physiol.)、125、581〜
589(1954);ロ−(Rowe)ら:「アデノシントリ
ホスフエートおよびアデノシンの全身性および冠
状血流力学的効果(The Systemic and
Coronary Hemodynamic Effects of
Adenosine Triphosphate and Adenosine)」、
アメリカン・ハート・ジヤーナル(American
Heart J.)、64、228〜264(1962)を参照。さら
に、酸可溶性(acid−soluble)ヌクレオチドの
細胞プール(cellular pool)、とくにADPおよび
ATPがDNA複製の調節および哺乳動物細胞の成
長に作用することがすでにラパポート
(Rapaport)およびその共同研究者らによつて示
されている。たとえば、ラパポートら:「アデノ
シンのATPへの取込み:区分けされたATPの形
成(Incorporation of Adenosine into ATP:
Formation of Compartmentalized ATP)」、プ
ロシーデイング・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・ユナイテツ
ド・ステーツ・オブ・アメリカ(Proc.Natl.
Acad.Sci.USA、以下、プロナスという)、73巻、
9号、3122〜3125(1976年9月);ラパポートら:
「血清欠如哺乳動物細胞におけるアデニンヌクレ
オチドプールへのアデノシンの取込みの増加
(Increased Incorporation of Adenosine into
Adenine Nucleotide Pools in Serum−
Deprived Mammalian Cells)」、プロナス、75
巻、3号、1145〜1147(1978年3月);ラパポート
ら:「線維芽細胞におけるアデノシンの毒性を介
在する核のATPプールおよびATP/ADPの比の
増加(Elevated Nuclear ATP Pools and
ATP/ADP Ratios Mediate Adenosine
Toxicity in Fibroblasts)」、低分子量媒体によ
る巨大分子合成の調節(Regulation of
Macromolecular Synthesis by Low
Molecular Weight Mediators)、アカデミツ
ク・プレス・(Academic Press)、223〜231頁
(1979);ラパポートら:「ATPおよびADPプー
ルによるS期の核におけるDNA複製の調節
(Regulation of DNA Replication in S
Phase Nuclei by ATP and ADP Pools)」、プ
ロナス、76巻、4号、1643〜1647(1979年4月);
ラパポートら、「形質転換されていないおよびポ
リオーマウイルスで形質転換されたハムスター線
維芽細胞のグルコースの損失および再補給に対す
るウリジン、グアノシンおよびシトシントリホス
フエートの選択的高代謝性の不安定性
(Selective High Metabolic Lability of
Uridine,Guanosine and Cytosine
Triphosphates in Response to Glucose
Deprivation and Refeeding of Untransformed
and Polyoma Virus−transformed Hamster
Fibroblasts)」、ジヤーナル・オブ・セル・フイ
ジオロジー(J.Cell.Physiol)、第101巻、2号、
229〜236(1979年11月);ラパポートら:「形質転
換していないおよびポリオーマウイルスによつて
形質転換したハムスター線維芽細胞のグルコサミ
ン補給に対するウリジントリホスフエートの選択
的高代謝性の不安定性(Selective High
Metabolic Lability of Uridine Triphosphate
in Response to Glucosamine Feeding of
Untransformed and Polyoma Virus−
Transformed Hamster Fibroblasts)」、ジヤー
ナル・オブ・セル・フイジオロジー、104、253〜
259(1980);ラパポート:「アデノシンから産生さ
れる区分けされたATPプールは核のプールであ
る(Compartmentalized ATP Pools Produced
from Adenosine Are Nuclear Pools)」、ジヤ
ーナル・オブ・セル・フイジオロジー、105、267
〜274(1980);およびラパポートら:「レチン酸に
よつて促進される3T3細胞中の総細胞ATPプー
ルの増加はその促進効果および成長阻害効果を媒
介しうる(Retinoic Acid−Promoted
Expansion of Total Cellular ATP Pools in
3T3 Cells Can Mediate its Stimulatory and
Growth Inhibitory Effects)」、ジヤーナル・オ
ブ・セル・フイジオロジー、110、318〜322(1982
年)を参照。 しかしながら、前記参考文献例はADPおよび
ATPをDNA複製および哺乳動物細胞の成長の調
節因子として利用することを示すが、ADPおよ
びATP、またはそれらを用いた方法が正常細胞
を攻撃することなく選択的に悪性細胞、たとえば
ヒトの悪性細胞を攻撃し、その結果、実質的に正
常細胞の成長を阻止したり、正常細胞を殺すこと
なく悪性細胞の成長を阻止し、悪性細胞を殺すこ
とができる、ということは開示していない。 したがつて本発明の目的は、実質的に正常細胞
の成長を阻止したりあるいは殺すことなく選択的
に悪性細胞、たとえばヒトの悪性細胞の成長を阻
止しかつ殺す作用を有する医薬を提供することに
ある。 さらに本発明のいまひとつの目的として、選択
的に腫瘍細胞のみにはいり込んで細胞の代謝を中
断させる作用を有する正常な代謝物質を利用して
腫瘍細胞の成長を阻害する医薬を提供することが
ある。 叙上のごとき目的を達成するために本発明者は
鋭意研究を重ねた結果、低用量のADPおよび
(または)ATPを種々の悪性細胞、たとえば種々
の型のヒトの悪性細胞に作用させたところ、
DNA合成の顕著な阻害および細胞周期のS期に
ある細胞のポピユレーシヨンの大部分の成長が阻
止され、さらに低用量のADPおよび(または)
ATPを前記悪性細胞に作用させ続けると、該悪
性細胞が死滅し、しかもかかる効果は悪性細胞の
みに及び、実質的に正常細胞には及ばないという
ことを見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、ADPおよびATPは腫瘍細胞、たと
えばヒトの腫瘍細胞の原形質膜を透過することが
でき、しかもその際ADPおよびATPは膜を透過
する前にアデノシン−5′−モノホスフエート(以
下、AMPという)またはアデノシンに分解する
ことがなく、細胞の酸可溶性ヌクレチドプールへ
取込まれ、引き続き細胞機能が崩壊する。種々の
原料由来の腫瘍細胞は外から加えられたADPお
よび(または)ATPを該腫瘍細胞の酸可溶性ヌ
クレオチドプールへ直接取込む。 叙上のごとく、ADPまたはATPは予めAMP
またはアデノシンに分解することなく腫瘍細胞の
原形質膜を透過するが、正常な動物の細胞ではか
かる現象はおこらない。つまり、酸可溶性ヌクレ
オチドはその負の電荷のために無傷(intact)の
形で正常な動物細胞内にはいり込むことができな
く、予めAMPやアデノシンに分解されてしまう
にちがいないということが幅広く知られている。
ADPおよび(または)ATPが正常細胞の原形質
膜は透過しないが種々の腫瘍細胞の原形質膜は透
過する能力を有することは、多くの型の腫瘍細胞
だけにみられる原形質膜上の病変(Iesions)に
関係がある。 ADPおよび(または)ATPが腫瘍細胞の細胞
性酸可溶性ヌクレオチドプールに取込まれること
によつて、該プールは変化し、その結果細胞周期
のS期における成長が阻止され、最終的に細胞が
死滅する。かかる効果はADPおよびATPに特異
的なものであり、他のアデニンヌクレオチドまた
はアデノシンでは達成しえない。たとえば、
40μMのADPおよび(または)ATPを48時間
種々のヒトの腫瘍細胞に作用させると、DNA合
成が顕著に阻害され、細胞周期のS期にある細胞
のポピユレーシヨンの大部分が阻止される。さら
に引き続きこの細胞に40μMのADPまたはATP
を48時間作用させると大部分の細胞が死滅する。
細胞周期のS期にあるヒトの腫瘍細胞を阻止する
にはADPまたはATPを連続して投与する必要は
ない。しかしながら、細胞の死滅は、ADPおよ
び(または)ATP投与後48時間の内に達成され
るS期の阻止力の強さに直接に関係する。したが
つて、かかる方法によつてヒトの腫瘍細胞を死滅
させるための判定基準となるものは該腫瘍細胞の
最初のS期の阻止力にある。 ADPおよび(または)ATPの医薬として許容
しうる塩は水溶液に非常によく溶けるので、抗癌
剤としてヒトに投与するのにきわめて好適であ
る。ADPおよび(または)ATPを注射または注
入(infusions)によつて投与すればADPおよび
(または)ATPの血中レベルを充分に保持しう
る。ホスホモノエステラーゼ活性は、とくに腎臓
でその活性が高く、ADPおよび(または)ATP
を代謝し、ADPおよび(または)ATPの血漿レ
ベルを低下させる傾向がある。しかしながら、ヒ
トの組織のホスホモノエステラーゼ活性はマウス
やその他の実験動物のそれに比して低く、とくに
ヒト腎臓ではホスホモノエステラーゼのレベルが
低いことが報告されている。抗癌剤ヌクレオチ
ド、ヌクレオシドまたはそれらの塩基の誘導体は
宿主中の腫瘍細胞と正常に増殖している細胞(た
とえば、骨髄、リンパ節、腸管上皮細胞など)を
区別せず、両者に対して細胞毒性作用を有してい
るが、ADPおよび(または)ATPの低用量(5
〜100μM)を用いると目的とする抗新生物(anti
−neoplastic)選択性がえられる。ADPまたは
ATPのより好ましい投与量の範囲は5〜50μMで
ある。高用量のATP(250μMを超える)を投与し
たばあいにのみ免疫機構の細胞成分に影響が及ぶ
ことが報告されており、また本明細書中ではヒト
の腸管細胞は低用量のADPまたはATPによつて
影響を受けない旨を示唆している。 ADPおよび(または)ATPは医薬として許容
しうる塩の形で用いることができ、種々の通常の
製剤を採用しうる。かかる製剤は内報用に適した
無機または有機物質を含有しうる。ADPおよび
(または)ATPの塩は塩化ナトリウムなどの等張
水溶中での溶解度が高く、かかる薬剤は1回もし
くは複数投与量の注射または注入の形態で投与し
うる。該注射または注入は静脈または動脈経由で
なされる。ADPおよび(または)ATPはまた通
常の有機もしくは無機のキヤリアー物質とともに
用いれば経口、腸内または局所投与も可能であ
る。有効投与量の範囲は、経口または局所投与の
ばあいには1〜100mg/Kg(mg/Kg体重、以下同
様)であり、注射のばあいには0.05〜20mg/Kgで
ある。ADPおよび(または)ATPを静脈または
動脈経由で注入するばあいには、適当な塩の形に
して1分あたり0.001〜1.5mg/Kgの速度で注入す
るのが好ましい。 固形腫瘍(solid tumors)に対してはADPま
たはATPを注入するのが好ましく、なぜなら注
入によれば、腫瘍の周辺にADPまたはATPをよ
り多く運びこむことができ、しかも血流には最小
の生理的影響(physiological effects)しか与え
ないからである。 かかる薬剤の放出(delivery)は、ポンプ、リ
ゾームなど種々の薬物放出システム(drug
delivery systems)を用いて行ないうるが、これ
らに限定されるわけではない。ADPまたはATP
は医薬として許容しうる塩として用いうるのみな
らず、放射性核種(radio−nuclides)とのキレ
ート、たとえば 99mTc、 111In、 67Gaなどとの
キレートとしても用いうる。放射性核種とのキレ
ートの形で用いると、かかる薬剤はヒト腫瘍の治
療のみならず診断にも用いられうる。 ADPおよび(または)ATPの注入速度に関し
ては、前記のごとくATPが公知の血管拡張薬で
あることを開示した例など種々の参考例があげら
れる。かかる参考例から、ATPのナトリウム塩
40mgを1回、急速に静脈または動脈注射すると人
体にいくらか本質的な生理的変化が生じるという
ことがわかつている。一方、前記と等用量の
ATPを徐々に注射するかあるいは注入するばあ
いには、ほんのわずかな変化が生じるか、あるい
は全く変化が生じない(デービーズら、上記を参
照)。 イヌを用いた実験では、冠状循環(coronary
circulation)にいささかでも影響を及ぼす注入
のばあいの投与量の閾値は1分あたりATP2マイ
クロモル(1.2mg)/Kgである(ロウら、上記参
照)。該実験においては注入を30分間続けている。
またATPのナトリウム塩の代わりにマジネシウ
ム塩を用いるとATPによる血管拡張がより強く
なることも示されている。ATPのナトリウム塩
を1mg/分の速度で健康体の上腕動脈に注入して
も何ら本質的な知覚または生理的影響はみられな
い(ダフら、上記参照)。 本発明をさらに詳しく説明するために、ヒトの
腸の細胞(すなわち、正常細胞)由来の種々のヒ
ト腫瘍細胞および細胞系(Cell line)(第1表に
まとめて示す)を用いて実験を行なつた。
下、ADPという)および(または)アデノシン
−5′−トリホスフエート(以下、ATPという)
を有効成分とする悪性細胞(malignant cells)
の成長を選択的に阻害し、さらには殺し、それに
よつてたとえばヒト腫瘍細胞(tumor cells)の
成長を阻害する正常な代謝物(normal
metabolite)を利用する作用を有する医薬に関す
る。 抗腫瘍剤としてプリン、ピリジンなどの代謝拮
抗物質(antimetabolites)(たとえば細胞毒性
(cytotoxic)ヌクレオシドまたは塩基)を利用す
ることは知られている。しかしながら、かかる代
謝拮抗物質は正常細胞にも取込まれるため、腫瘍
細胞の成長のみならず正常細胞の成長まで阻害し
てしまう。 米国特許第4291024号のタールコツテ
(Turcotte)の特許明細書では、公知の細胞毒性
を有するヌクレオシドまたは塩基のリポヌクレオ
チド(liponucleotide)誘導体(たとえば、1−
β−D−アラビノフラノシル−シトシン、以下、
Ara−Cという)の製造法が開示されている。該
特許明細書では、かかるヌクレオシドのリボヌク
レオチド誘導体が腫瘍細胞に細胞毒性ヌクレオシ
ドを運ぶ手段を果すことが開示されている。細胞
毒性ヌクレオシドは一度細胞内に入ると、リン酸
化型に変換しうるためヌクレオシド自身に対する
キナーゼ(Kinase)活性の作用が回避される。
そのため細胞毒性ヌクレオシドまたはそのヌクレ
オシドトリホスフエート型で抗増殖
(antiproliferative)活性を示すので叙上のごと
き性質は好都合である。米国特許第4291024号で
述べられている目的は、リボヌクレオチド誘導体
経由で腫瘍細胞に正常な細胞代謝物質(たとえば
ADPまたはATP)を運び込むことには触れてい
ない。しかしながら、ADPのリボヌクレオチド
誘導体は該米国特許を幅広く解釈すれば、その開
示に一致することになる。いずれにしても、ター
ルコツテによつて開示されたリボヌクレオチド誘
導体はリソソーム向性(lysosometropism)もし
くは関連した膜の現象の過程を経て癌細胞に入り
込む。ただし、この際にはかかる誘導体は正常な
非癌細胞(たとえば骨髄、リンパ節、腸管上皮細
胞)にも入り込み、その結果正常な細胞代謝の周
期が分裂してしまう。 ATPはヒトおよび実験動物の循環系に変化を
ひきおこす血管拡張薬として知られる。たとえ
ば、デービーズ(Davies)ら:「ヒトにおけるア
デノシントリホスフエートの循環系および呼吸系
に対する効果(Circulatory and Respiratory
Effects of Adenosine Triphosphate in
Man)」、循環(Circulation)、3、543〜550
(1951年4月);ダフ(Duff)ら:「ヒトの手およ
び前腕の血管のアデノシントリホスフエートに対
する反応の定量的研究(A Quantitative
Study of the Response to Adenosine
Triphosphate of the Blood Vessels of the
Human Hand and Forearm)」、ジヤーナル・
オブ・フイジオロジ−(J.physiol.)、125、581〜
589(1954);ロ−(Rowe)ら:「アデノシントリ
ホスフエートおよびアデノシンの全身性および冠
状血流力学的効果(The Systemic and
Coronary Hemodynamic Effects of
Adenosine Triphosphate and Adenosine)」、
アメリカン・ハート・ジヤーナル(American
Heart J.)、64、228〜264(1962)を参照。さら
に、酸可溶性(acid−soluble)ヌクレオチドの
細胞プール(cellular pool)、とくにADPおよび
ATPがDNA複製の調節および哺乳動物細胞の成
長に作用することがすでにラパポート
(Rapaport)およびその共同研究者らによつて示
されている。たとえば、ラパポートら:「アデノ
シンのATPへの取込み:区分けされたATPの形
成(Incorporation of Adenosine into ATP:
Formation of Compartmentalized ATP)」、プ
ロシーデイング・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・ユナイテツ
ド・ステーツ・オブ・アメリカ(Proc.Natl.
Acad.Sci.USA、以下、プロナスという)、73巻、
9号、3122〜3125(1976年9月);ラパポートら:
「血清欠如哺乳動物細胞におけるアデニンヌクレ
オチドプールへのアデノシンの取込みの増加
(Increased Incorporation of Adenosine into
Adenine Nucleotide Pools in Serum−
Deprived Mammalian Cells)」、プロナス、75
巻、3号、1145〜1147(1978年3月);ラパポート
ら:「線維芽細胞におけるアデノシンの毒性を介
在する核のATPプールおよびATP/ADPの比の
増加(Elevated Nuclear ATP Pools and
ATP/ADP Ratios Mediate Adenosine
Toxicity in Fibroblasts)」、低分子量媒体によ
る巨大分子合成の調節(Regulation of
Macromolecular Synthesis by Low
Molecular Weight Mediators)、アカデミツ
ク・プレス・(Academic Press)、223〜231頁
(1979);ラパポートら:「ATPおよびADPプー
ルによるS期の核におけるDNA複製の調節
(Regulation of DNA Replication in S
Phase Nuclei by ATP and ADP Pools)」、プ
ロナス、76巻、4号、1643〜1647(1979年4月);
ラパポートら、「形質転換されていないおよびポ
リオーマウイルスで形質転換されたハムスター線
維芽細胞のグルコースの損失および再補給に対す
るウリジン、グアノシンおよびシトシントリホス
フエートの選択的高代謝性の不安定性
(Selective High Metabolic Lability of
Uridine,Guanosine and Cytosine
Triphosphates in Response to Glucose
Deprivation and Refeeding of Untransformed
and Polyoma Virus−transformed Hamster
Fibroblasts)」、ジヤーナル・オブ・セル・フイ
ジオロジー(J.Cell.Physiol)、第101巻、2号、
229〜236(1979年11月);ラパポートら:「形質転
換していないおよびポリオーマウイルスによつて
形質転換したハムスター線維芽細胞のグルコサミ
ン補給に対するウリジントリホスフエートの選択
的高代謝性の不安定性(Selective High
Metabolic Lability of Uridine Triphosphate
in Response to Glucosamine Feeding of
Untransformed and Polyoma Virus−
Transformed Hamster Fibroblasts)」、ジヤー
ナル・オブ・セル・フイジオロジー、104、253〜
259(1980);ラパポート:「アデノシンから産生さ
れる区分けされたATPプールは核のプールであ
る(Compartmentalized ATP Pools Produced
from Adenosine Are Nuclear Pools)」、ジヤ
ーナル・オブ・セル・フイジオロジー、105、267
〜274(1980);およびラパポートら:「レチン酸に
よつて促進される3T3細胞中の総細胞ATPプー
ルの増加はその促進効果および成長阻害効果を媒
介しうる(Retinoic Acid−Promoted
Expansion of Total Cellular ATP Pools in
3T3 Cells Can Mediate its Stimulatory and
Growth Inhibitory Effects)」、ジヤーナル・オ
ブ・セル・フイジオロジー、110、318〜322(1982
年)を参照。 しかしながら、前記参考文献例はADPおよび
ATPをDNA複製および哺乳動物細胞の成長の調
節因子として利用することを示すが、ADPおよ
びATP、またはそれらを用いた方法が正常細胞
を攻撃することなく選択的に悪性細胞、たとえば
ヒトの悪性細胞を攻撃し、その結果、実質的に正
常細胞の成長を阻止したり、正常細胞を殺すこと
なく悪性細胞の成長を阻止し、悪性細胞を殺すこ
とができる、ということは開示していない。 したがつて本発明の目的は、実質的に正常細胞
の成長を阻止したりあるいは殺すことなく選択的
に悪性細胞、たとえばヒトの悪性細胞の成長を阻
止しかつ殺す作用を有する医薬を提供することに
ある。 さらに本発明のいまひとつの目的として、選択
的に腫瘍細胞のみにはいり込んで細胞の代謝を中
断させる作用を有する正常な代謝物質を利用して
腫瘍細胞の成長を阻害する医薬を提供することが
ある。 叙上のごとき目的を達成するために本発明者は
鋭意研究を重ねた結果、低用量のADPおよび
(または)ATPを種々の悪性細胞、たとえば種々
の型のヒトの悪性細胞に作用させたところ、
DNA合成の顕著な阻害および細胞周期のS期に
ある細胞のポピユレーシヨンの大部分の成長が阻
止され、さらに低用量のADPおよび(または)
ATPを前記悪性細胞に作用させ続けると、該悪
性細胞が死滅し、しかもかかる効果は悪性細胞の
みに及び、実質的に正常細胞には及ばないという
ことを見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、ADPおよびATPは腫瘍細胞、たと
えばヒトの腫瘍細胞の原形質膜を透過することが
でき、しかもその際ADPおよびATPは膜を透過
する前にアデノシン−5′−モノホスフエート(以
下、AMPという)またはアデノシンに分解する
ことがなく、細胞の酸可溶性ヌクレチドプールへ
取込まれ、引き続き細胞機能が崩壊する。種々の
原料由来の腫瘍細胞は外から加えられたADPお
よび(または)ATPを該腫瘍細胞の酸可溶性ヌ
クレオチドプールへ直接取込む。 叙上のごとく、ADPまたはATPは予めAMP
またはアデノシンに分解することなく腫瘍細胞の
原形質膜を透過するが、正常な動物の細胞ではか
かる現象はおこらない。つまり、酸可溶性ヌクレ
オチドはその負の電荷のために無傷(intact)の
形で正常な動物細胞内にはいり込むことができな
く、予めAMPやアデノシンに分解されてしまう
にちがいないということが幅広く知られている。
ADPおよび(または)ATPが正常細胞の原形質
膜は透過しないが種々の腫瘍細胞の原形質膜は透
過する能力を有することは、多くの型の腫瘍細胞
だけにみられる原形質膜上の病変(Iesions)に
関係がある。 ADPおよび(または)ATPが腫瘍細胞の細胞
性酸可溶性ヌクレオチドプールに取込まれること
によつて、該プールは変化し、その結果細胞周期
のS期における成長が阻止され、最終的に細胞が
死滅する。かかる効果はADPおよびATPに特異
的なものであり、他のアデニンヌクレオチドまた
はアデノシンでは達成しえない。たとえば、
40μMのADPおよび(または)ATPを48時間
種々のヒトの腫瘍細胞に作用させると、DNA合
成が顕著に阻害され、細胞周期のS期にある細胞
のポピユレーシヨンの大部分が阻止される。さら
に引き続きこの細胞に40μMのADPまたはATP
を48時間作用させると大部分の細胞が死滅する。
細胞周期のS期にあるヒトの腫瘍細胞を阻止する
にはADPまたはATPを連続して投与する必要は
ない。しかしながら、細胞の死滅は、ADPおよ
び(または)ATP投与後48時間の内に達成され
るS期の阻止力の強さに直接に関係する。したが
つて、かかる方法によつてヒトの腫瘍細胞を死滅
させるための判定基準となるものは該腫瘍細胞の
最初のS期の阻止力にある。 ADPおよび(または)ATPの医薬として許容
しうる塩は水溶液に非常によく溶けるので、抗癌
剤としてヒトに投与するのにきわめて好適であ
る。ADPおよび(または)ATPを注射または注
入(infusions)によつて投与すればADPおよび
(または)ATPの血中レベルを充分に保持しう
る。ホスホモノエステラーゼ活性は、とくに腎臓
でその活性が高く、ADPおよび(または)ATP
を代謝し、ADPおよび(または)ATPの血漿レ
ベルを低下させる傾向がある。しかしながら、ヒ
トの組織のホスホモノエステラーゼ活性はマウス
やその他の実験動物のそれに比して低く、とくに
ヒト腎臓ではホスホモノエステラーゼのレベルが
低いことが報告されている。抗癌剤ヌクレオチ
ド、ヌクレオシドまたはそれらの塩基の誘導体は
宿主中の腫瘍細胞と正常に増殖している細胞(た
とえば、骨髄、リンパ節、腸管上皮細胞など)を
区別せず、両者に対して細胞毒性作用を有してい
るが、ADPおよび(または)ATPの低用量(5
〜100μM)を用いると目的とする抗新生物(anti
−neoplastic)選択性がえられる。ADPまたは
ATPのより好ましい投与量の範囲は5〜50μMで
ある。高用量のATP(250μMを超える)を投与し
たばあいにのみ免疫機構の細胞成分に影響が及ぶ
ことが報告されており、また本明細書中ではヒト
の腸管細胞は低用量のADPまたはATPによつて
影響を受けない旨を示唆している。 ADPおよび(または)ATPは医薬として許容
しうる塩の形で用いることができ、種々の通常の
製剤を採用しうる。かかる製剤は内報用に適した
無機または有機物質を含有しうる。ADPおよび
(または)ATPの塩は塩化ナトリウムなどの等張
水溶中での溶解度が高く、かかる薬剤は1回もし
くは複数投与量の注射または注入の形態で投与し
うる。該注射または注入は静脈または動脈経由で
なされる。ADPおよび(または)ATPはまた通
常の有機もしくは無機のキヤリアー物質とともに
用いれば経口、腸内または局所投与も可能であ
る。有効投与量の範囲は、経口または局所投与の
ばあいには1〜100mg/Kg(mg/Kg体重、以下同
様)であり、注射のばあいには0.05〜20mg/Kgで
ある。ADPおよび(または)ATPを静脈または
動脈経由で注入するばあいには、適当な塩の形に
して1分あたり0.001〜1.5mg/Kgの速度で注入す
るのが好ましい。 固形腫瘍(solid tumors)に対してはADPま
たはATPを注入するのが好ましく、なぜなら注
入によれば、腫瘍の周辺にADPまたはATPをよ
り多く運びこむことができ、しかも血流には最小
の生理的影響(physiological effects)しか与え
ないからである。 かかる薬剤の放出(delivery)は、ポンプ、リ
ゾームなど種々の薬物放出システム(drug
delivery systems)を用いて行ないうるが、これ
らに限定されるわけではない。ADPまたはATP
は医薬として許容しうる塩として用いうるのみな
らず、放射性核種(radio−nuclides)とのキレ
ート、たとえば 99mTc、 111In、 67Gaなどとの
キレートとしても用いうる。放射性核種とのキレ
ートの形で用いると、かかる薬剤はヒト腫瘍の治
療のみならず診断にも用いられうる。 ADPおよび(または)ATPの注入速度に関し
ては、前記のごとくATPが公知の血管拡張薬で
あることを開示した例など種々の参考例があげら
れる。かかる参考例から、ATPのナトリウム塩
40mgを1回、急速に静脈または動脈注射すると人
体にいくらか本質的な生理的変化が生じるという
ことがわかつている。一方、前記と等用量の
ATPを徐々に注射するかあるいは注入するばあ
いには、ほんのわずかな変化が生じるか、あるい
は全く変化が生じない(デービーズら、上記を参
照)。 イヌを用いた実験では、冠状循環(coronary
circulation)にいささかでも影響を及ぼす注入
のばあいの投与量の閾値は1分あたりATP2マイ
クロモル(1.2mg)/Kgである(ロウら、上記参
照)。該実験においては注入を30分間続けている。
またATPのナトリウム塩の代わりにマジネシウ
ム塩を用いるとATPによる血管拡張がより強く
なることも示されている。ATPのナトリウム塩
を1mg/分の速度で健康体の上腕動脈に注入して
も何ら本質的な知覚または生理的影響はみられな
い(ダフら、上記参照)。 本発明をさらに詳しく説明するために、ヒトの
腸の細胞(すなわち、正常細胞)由来の種々のヒ
ト腫瘍細胞および細胞系(Cell line)(第1表に
まとめて示す)を用いて実験を行なつた。
35mmペトリ皿中で活発に増殖している細胞(対
数期の細胞)に、熱で失活させた10%牛胎児血清
含有の対応する培地2ml中に含有せしめた種々の
ヌクレオチドを作用させた。48時間後に培地を除
去し、血清を含まない対応する培地1ml中の〔
3H〕−チミジン(1μci/ml培地)を1時間作用さ
せた。培地を除去し、すぐに細胞をキサントシン
ジホスフエート(以下、XDPという;高速液体
クロマトグラフイー(以下、HPLCという)で酸
可溶性ヌクレオチドプールを定量するときのマー
カー)の3.4ナノモルを含む氷冷した15%トリク
ロロ酢酸(以下、TCAという)1mlで処理した。
氷上で酸可溶性ヌクレオチドを30分間抽出した。
TCA抽出物をフレオン(Freon)−113中の0.5M
トリ−n−オクチルアミンで激しく抽出すること
によつて中和した。中和された抽出物は強イオン
交換カラム(ホワツトマン(whatman)社製、
パーテイシル(Partisil)−10SAX)上の酸可溶
性ヌクレオチドのHPLC分析(ウオーターズ・ア
ソシエイツ(Waters Associates)製、ALC204)
に供した。細胞系HT29およびHS294Tを用い、
AMPまたはATPで48時間処理したのち、全細胞
の酸可溶性ヌクレオチドをクロマトグラフイーで
分離した。結果を第1A〜1D図に示す。第1A
〜1D図はAMPおよびATPでそれぞれ処理した
細胞系HT29およびHS294Tの全細胞の酸可溶性
ヌクレオチドプールの量を示すクロマトグラムで
あり、第1Aおよび第1B図はHT29細胞をそれ
ぞれAMPおよびATPで48時間処理したばあいを
示し、第1Cおよび第1D図はHS294T細胞をそ
れぞれAMPおよびATPで48時間処理したばあい
を示す。各図中、縦軸は254mmにおける吸光度、
横軸はクロマトグラフイー開始後の時間(分)を
示す。また各クロマトグラフイーに用いられた抽
出物は、細胞数がそれぞれA:1.4×106個、B:
0.8×10個、C:0.3×106個、D:0.2×106個であ
り、40μMのヌクレオチドで処理した。 ピークはヒユーレツトパツカード(Hewlett−
packard)HP3380Aインテグレーターを用いて
電気的に積分した。すべてのデオキシチミジン三
リン酸(以下、dTTPという)のピークを集める
ことによつて〔 3H〕dTTPのピークの放射比活
性をもとめた。〔 3H〕チミジン取込後のTCA不
溶性物質を氷冷した5%TCAで2回、95%エタ
ノールで2回洗浄した。ついで酸不溶性物質を
0.3MNaOH溶液1mlで溶解し、カウントした。
結果を第2〜6表に示す。すなわち、第2〜6表
には低用量(40μM)のアデノシン、AMP、
ADPおよびATPで種々のヒト腫瘍細胞を48時間
処理した際のアデノシン、AMP、ADP、ATP
のDNA合成および全細胞酸可溶性ヌクレオチド
プールに対する影響が示されている。なお、各表
中において実験開始時の細胞数は、対照例(ヌク
レオシドまたはヌクレオチド処理なし)と種々の
アデニンヌクレオチド処理群とで同じである。ま
た各表に対応する細胞の成長曲線を第3図に示
す。
数期の細胞)に、熱で失活させた10%牛胎児血清
含有の対応する培地2ml中に含有せしめた種々の
ヌクレオチドを作用させた。48時間後に培地を除
去し、血清を含まない対応する培地1ml中の〔
3H〕−チミジン(1μci/ml培地)を1時間作用さ
せた。培地を除去し、すぐに細胞をキサントシン
ジホスフエート(以下、XDPという;高速液体
クロマトグラフイー(以下、HPLCという)で酸
可溶性ヌクレオチドプールを定量するときのマー
カー)の3.4ナノモルを含む氷冷した15%トリク
ロロ酢酸(以下、TCAという)1mlで処理した。
氷上で酸可溶性ヌクレオチドを30分間抽出した。
TCA抽出物をフレオン(Freon)−113中の0.5M
トリ−n−オクチルアミンで激しく抽出すること
によつて中和した。中和された抽出物は強イオン
交換カラム(ホワツトマン(whatman)社製、
パーテイシル(Partisil)−10SAX)上の酸可溶
性ヌクレオチドのHPLC分析(ウオーターズ・ア
ソシエイツ(Waters Associates)製、ALC204)
に供した。細胞系HT29およびHS294Tを用い、
AMPまたはATPで48時間処理したのち、全細胞
の酸可溶性ヌクレオチドをクロマトグラフイーで
分離した。結果を第1A〜1D図に示す。第1A
〜1D図はAMPおよびATPでそれぞれ処理した
細胞系HT29およびHS294Tの全細胞の酸可溶性
ヌクレオチドプールの量を示すクロマトグラムで
あり、第1Aおよび第1B図はHT29細胞をそれ
ぞれAMPおよびATPで48時間処理したばあいを
示し、第1Cおよび第1D図はHS294T細胞をそ
れぞれAMPおよびATPで48時間処理したばあい
を示す。各図中、縦軸は254mmにおける吸光度、
横軸はクロマトグラフイー開始後の時間(分)を
示す。また各クロマトグラフイーに用いられた抽
出物は、細胞数がそれぞれA:1.4×106個、B:
0.8×10個、C:0.3×106個、D:0.2×106個であ
り、40μMのヌクレオチドで処理した。 ピークはヒユーレツトパツカード(Hewlett−
packard)HP3380Aインテグレーターを用いて
電気的に積分した。すべてのデオキシチミジン三
リン酸(以下、dTTPという)のピークを集める
ことによつて〔 3H〕dTTPのピークの放射比活
性をもとめた。〔 3H〕チミジン取込後のTCA不
溶性物質を氷冷した5%TCAで2回、95%エタ
ノールで2回洗浄した。ついで酸不溶性物質を
0.3MNaOH溶液1mlで溶解し、カウントした。
結果を第2〜6表に示す。すなわち、第2〜6表
には低用量(40μM)のアデノシン、AMP、
ADPおよびATPで種々のヒト腫瘍細胞を48時間
処理した際のアデノシン、AMP、ADP、ATP
のDNA合成および全細胞酸可溶性ヌクレオチド
プールに対する影響が示されている。なお、各表
中において実験開始時の細胞数は、対照例(ヌク
レオシドまたはヌクレオチド処理なし)と種々の
アデニンヌクレオチド処理群とで同じである。ま
た各表に対応する細胞の成長曲線を第3図に示
す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
細胞を100mmペトリ皿で培養した。非同調培養
(Asynchronous cultures)した細胞を熱で失活
させた牛胎児血清を加えた相当する培地10ml中に
含有せしめたヌクレオチド40μMで48時間処理し
た。ついでトリプシン/EDTAで処理して皿か
ら細胞をはがした。かかる細胞を0.1%クエン酸
ナトリウムおよび0.1%ノニデツト(Nonidet)
P−40中に0.05mg/mlのヨウ化プロピジウム
(propidium)を含む染色溶液を用いてDNAの螢
光染色を行なつた(106個細胞/0.3ml染色溶液)。
染色された細胞をオルト診断システム(Ortho
Diagnostic Systems)50H(500ミリワツト、488
mmで励起)を用いたフロー・マイクロフルオリメ
トリツク分析に供した。全フルオレツセンスを
590nmの範囲で測定した。3種のヒト腫瘍細胞系
と1種の正常なヒト腸細胞でえられた結果を第2
A〜2D図に示す。すなわち、第2A〜2D図は
それぞれ、アデノシン、AMP、ADPまたは
ATP処理後48時間でのヒト腫瘍細胞のCAPAN
−1細胞、HT29細胞、HS584T細胞およびヒト
正常腸細胞のHS5861NT細胞におけるDNAの分
布を未処理の各細胞と比較したフロー・マイクロ
フルオリメトリツク分析の結果を示すチヤートで
あり、図中、縦方向に細胞の相対数、横方向に
DNAの相対含量が示されている。細胞のDNAの
相対含量は、G1期の細胞集団(左のピーク)、S
期の細胞集団(丘(trough))、G2+M期の細胞
集団(右のピーク)を示す。 低用量のADPまたはATPでヒト腫瘍細胞を48
時間処理することによつて、試験に供したヒト腫
瘍細胞のすべてにおいてS期の細胞が実質的に増
加した。正常な細胞集団HS586INTでは、腫瘍
細胞と同じ処理をしたのちでもDNAの分布には
何ら変化が生じなかつた。 第2A〜2D図に示されたデータに基づいて考
察すると、ヒト腫瘍細胞はADPまたはATPで処
理することによつて、とくにその細胞周期のS期
において阻止される。また成長の阻止は直接的に
ADPまたはATPの処理によつて生じるものであ
り、それらの分解物(アデノシン、AMP)によ
るものではない。このことはAMPもアデノシン
もヒト腫瘍細胞のDNA分布には何ら極だつた影
響を及ぼさないことから明らかである。 実施例 3 〔ヒト腫瘍細胞に低用量のADPまたはATPを
48時間より長く作用させることによるヒト腫瘍
細胞の致死的処理〕 ヒト腫瘍細胞を35mmペトリ皿で培養し、40μM
のAMP、ADPまたはATPを含有する熱により
失活させた10%牛胎児血清を加えた培地2mlで処
理した。処理開始後、任意の時間においてトリプ
シ/EDTAで細胞を皿からはがし、電子的粒子
カウンター(electronic particle counter)(コ
ールター・エレクトロニクス社製)で細胞数を数
えた。第3図に未処理のまたは低用量40μMの
ADPで処理したヒト腫瘍細胞の成長曲線を示す。
すなわち、第3図は48時間より長くADPでヒト
腫瘍細胞を処理することによつてヒト腫瘍細胞が
死滅することを示す。第3図中、直線は40μMの
ADPで処理したばあい、破線は未処理のばあい
を示し、また(〇)で示したのはHT29細胞、
(□)で示したのはHT294T細胞、(△)で示し
たのはCAPAN−1細胞および(●)で示したの
はBxPc細胞である。ADPの代わりにATPを用
いたばあいにも同様の結果がえられたが、AMP
を用いたばあいは同様の結果はえられなかつた。
これらのことから、ADPまたはATPをヒト腫瘍
細胞に作用させると、叙上のごとく最初に細胞の
成長が阻止され、その後細胞が致命的な死に至る
ことがわかつた。ADPまたはATPがヒト腫瘍細
胞を殺すのは、それらがアデノシンまたはAMP
に分解することによつて惹起されるのではなく、
このことはアデノシンやAMP自身には該作用が
ないことからわかる。 低用量のADPおよびATPが2種の代表的なヒ
ト腫瘍細胞に対して致死効果を示すことを顕微鏡
で調べ、その結果を顕微鏡写真にとり、それぞれ
第4A〜第4C図および第5A〜5C図に示す。
第4A〜4C図および第5A〜5C図はそれぞれ
HT29細胞およびCAPAN−1細胞の未処理(第
4A図、第5A図)、40μM ADPで4日処理(第
4B図、第5B図)、40μM ATPで4日処理(第
4C図、第5C図)したときの結果の顕微鏡写真
(倍率50倍)である。 第4A〜4C図および第5A〜5C図の結果か
ら明らかなように、ADP処理後4日(第4B図、
第5B図)またはATP処理後4日(第4C図、
第5C図)における腫瘍細胞の広がりは未処理の
ばあい、(第4A図、第5A図)に比して減少し
た。 実施例 4 〔低用量ATPまたはADPによる軟寒天培養し
たヒト腫瘍細胞の成長阻害〕 充分に特性が解明されている2種のヒト直腸線
癌(adenocarcinoma)細胞(HT29およびSW−
620)および2種のヒト膵臓腺癌細胞(CAPAN
−1およびPANC−1)の細胞系を軟寒天培養
したものに5〜20μMのATPを外因的に作用させ
ると細胞の成長が阻止された。また5〜20μMの
ADPを前記と同種の細胞に作用させるとATPの
ばあいに比してわずかに劣るが細胞の成長阻害効
果がみられた。一方、20μMのAMPまたはアデ
ノシンを作用させても細胞はかろうじて増殖して
いた。叙上のごとき実験を成功させるには、培地
に熱で失活させた牛胎児血清を加えておくことが
必要であるが、これは正常の牛胎児血清にはアデ
ニンヌクレオチドの急速な分解を触媒する酵素活
性があるからである。 腫瘍細胞の成長を通常のコロニー形成検定や酸
不溶性物への〔 3H〕−チミジン取込みによつて
調べた。〔 3H〕−チミジンの取込みは培養後4〜
14日に行ない、その結果はコロニー形成検定法と
よく相関していた。軟寒天培養はハンバーガー
(Hamburger)および(Salmon)によつて開発
されたヒト腫瘍幹細胞(stem−cell)の検定に用
いるが、かかる培養法は抗癌剤のスクリーニン
グ、各患者個人に適した化学療法を選択するのに
一般的に用いられている。 ATPおよびADPの抗癌作用を調べる実験に用
いたヒト腫瘍細胞系は、CAPAN−1:上皮細胞
形態(epitheloid morphology)の膵臓腺癌、ス
ローン−ケツタリング癌研究協会(Sloan−
kettering Institute for Cancer Research)
(Rye、ニユーヨーク)のジエー・ホグ(J.Fogh)
博士から入手;PANC−1:上皮細胞形態の膵
臓腺癌、ナバル生物科学研究所(Naval
Bioscience Lab)(ナバル・サプライ・センタ
ー、CA、オークランド)から入手;SW−620:
上皮細胞形態の直腸腺癌、アメリカ組織コレクシ
ヨン(American Tissue Culture Collechion)
から入手;HT29:上皮細胞形態の直腸腺癌、ア
メリカ組織コレクシヨン(American Tissue
Culture Collection)から入手;HT29:上皮細
胞形態の直腸腺癌、ナバル生物科学研究所から入
手。用いた細胞系はすべてマイコプラズマの汚染
はなかつた。 軟寒天培養したヒト腫瘍細胞の増殖は低用量
(5〜20μM)のATPまたはADPを作用させるこ
とによつて著しく阻害された。結果を第7表に示
す。ATPは同濃度のADPより阻害効開が優れて
いた。
(Asynchronous cultures)した細胞を熱で失活
させた牛胎児血清を加えた相当する培地10ml中に
含有せしめたヌクレオチド40μMで48時間処理し
た。ついでトリプシン/EDTAで処理して皿か
ら細胞をはがした。かかる細胞を0.1%クエン酸
ナトリウムおよび0.1%ノニデツト(Nonidet)
P−40中に0.05mg/mlのヨウ化プロピジウム
(propidium)を含む染色溶液を用いてDNAの螢
光染色を行なつた(106個細胞/0.3ml染色溶液)。
染色された細胞をオルト診断システム(Ortho
Diagnostic Systems)50H(500ミリワツト、488
mmで励起)を用いたフロー・マイクロフルオリメ
トリツク分析に供した。全フルオレツセンスを
590nmの範囲で測定した。3種のヒト腫瘍細胞系
と1種の正常なヒト腸細胞でえられた結果を第2
A〜2D図に示す。すなわち、第2A〜2D図は
それぞれ、アデノシン、AMP、ADPまたは
ATP処理後48時間でのヒト腫瘍細胞のCAPAN
−1細胞、HT29細胞、HS584T細胞およびヒト
正常腸細胞のHS5861NT細胞におけるDNAの分
布を未処理の各細胞と比較したフロー・マイクロ
フルオリメトリツク分析の結果を示すチヤートで
あり、図中、縦方向に細胞の相対数、横方向に
DNAの相対含量が示されている。細胞のDNAの
相対含量は、G1期の細胞集団(左のピーク)、S
期の細胞集団(丘(trough))、G2+M期の細胞
集団(右のピーク)を示す。 低用量のADPまたはATPでヒト腫瘍細胞を48
時間処理することによつて、試験に供したヒト腫
瘍細胞のすべてにおいてS期の細胞が実質的に増
加した。正常な細胞集団HS586INTでは、腫瘍
細胞と同じ処理をしたのちでもDNAの分布には
何ら変化が生じなかつた。 第2A〜2D図に示されたデータに基づいて考
察すると、ヒト腫瘍細胞はADPまたはATPで処
理することによつて、とくにその細胞周期のS期
において阻止される。また成長の阻止は直接的に
ADPまたはATPの処理によつて生じるものであ
り、それらの分解物(アデノシン、AMP)によ
るものではない。このことはAMPもアデノシン
もヒト腫瘍細胞のDNA分布には何ら極だつた影
響を及ぼさないことから明らかである。 実施例 3 〔ヒト腫瘍細胞に低用量のADPまたはATPを
48時間より長く作用させることによるヒト腫瘍
細胞の致死的処理〕 ヒト腫瘍細胞を35mmペトリ皿で培養し、40μM
のAMP、ADPまたはATPを含有する熱により
失活させた10%牛胎児血清を加えた培地2mlで処
理した。処理開始後、任意の時間においてトリプ
シ/EDTAで細胞を皿からはがし、電子的粒子
カウンター(electronic particle counter)(コ
ールター・エレクトロニクス社製)で細胞数を数
えた。第3図に未処理のまたは低用量40μMの
ADPで処理したヒト腫瘍細胞の成長曲線を示す。
すなわち、第3図は48時間より長くADPでヒト
腫瘍細胞を処理することによつてヒト腫瘍細胞が
死滅することを示す。第3図中、直線は40μMの
ADPで処理したばあい、破線は未処理のばあい
を示し、また(〇)で示したのはHT29細胞、
(□)で示したのはHT294T細胞、(△)で示し
たのはCAPAN−1細胞および(●)で示したの
はBxPc細胞である。ADPの代わりにATPを用
いたばあいにも同様の結果がえられたが、AMP
を用いたばあいは同様の結果はえられなかつた。
これらのことから、ADPまたはATPをヒト腫瘍
細胞に作用させると、叙上のごとく最初に細胞の
成長が阻止され、その後細胞が致命的な死に至る
ことがわかつた。ADPまたはATPがヒト腫瘍細
胞を殺すのは、それらがアデノシンまたはAMP
に分解することによつて惹起されるのではなく、
このことはアデノシンやAMP自身には該作用が
ないことからわかる。 低用量のADPおよびATPが2種の代表的なヒ
ト腫瘍細胞に対して致死効果を示すことを顕微鏡
で調べ、その結果を顕微鏡写真にとり、それぞれ
第4A〜第4C図および第5A〜5C図に示す。
第4A〜4C図および第5A〜5C図はそれぞれ
HT29細胞およびCAPAN−1細胞の未処理(第
4A図、第5A図)、40μM ADPで4日処理(第
4B図、第5B図)、40μM ATPで4日処理(第
4C図、第5C図)したときの結果の顕微鏡写真
(倍率50倍)である。 第4A〜4C図および第5A〜5C図の結果か
ら明らかなように、ADP処理後4日(第4B図、
第5B図)またはATP処理後4日(第4C図、
第5C図)における腫瘍細胞の広がりは未処理の
ばあい、(第4A図、第5A図)に比して減少し
た。 実施例 4 〔低用量ATPまたはADPによる軟寒天培養し
たヒト腫瘍細胞の成長阻害〕 充分に特性が解明されている2種のヒト直腸線
癌(adenocarcinoma)細胞(HT29およびSW−
620)および2種のヒト膵臓腺癌細胞(CAPAN
−1およびPANC−1)の細胞系を軟寒天培養
したものに5〜20μMのATPを外因的に作用させ
ると細胞の成長が阻止された。また5〜20μMの
ADPを前記と同種の細胞に作用させるとATPの
ばあいに比してわずかに劣るが細胞の成長阻害効
果がみられた。一方、20μMのAMPまたはアデ
ノシンを作用させても細胞はかろうじて増殖して
いた。叙上のごとき実験を成功させるには、培地
に熱で失活させた牛胎児血清を加えておくことが
必要であるが、これは正常の牛胎児血清にはアデ
ニンヌクレオチドの急速な分解を触媒する酵素活
性があるからである。 腫瘍細胞の成長を通常のコロニー形成検定や酸
不溶性物への〔 3H〕−チミジン取込みによつて
調べた。〔 3H〕−チミジンの取込みは培養後4〜
14日に行ない、その結果はコロニー形成検定法と
よく相関していた。軟寒天培養はハンバーガー
(Hamburger)および(Salmon)によつて開発
されたヒト腫瘍幹細胞(stem−cell)の検定に用
いるが、かかる培養法は抗癌剤のスクリーニン
グ、各患者個人に適した化学療法を選択するのに
一般的に用いられている。 ATPおよびADPの抗癌作用を調べる実験に用
いたヒト腫瘍細胞系は、CAPAN−1:上皮細胞
形態(epitheloid morphology)の膵臓腺癌、ス
ローン−ケツタリング癌研究協会(Sloan−
kettering Institute for Cancer Research)
(Rye、ニユーヨーク)のジエー・ホグ(J.Fogh)
博士から入手;PANC−1:上皮細胞形態の膵
臓腺癌、ナバル生物科学研究所(Naval
Bioscience Lab)(ナバル・サプライ・センタ
ー、CA、オークランド)から入手;SW−620:
上皮細胞形態の直腸腺癌、アメリカ組織コレクシ
ヨン(American Tissue Culture Collechion)
から入手;HT29:上皮細胞形態の直腸腺癌、ア
メリカ組織コレクシヨン(American Tissue
Culture Collection)から入手;HT29:上皮細
胞形態の直腸腺癌、ナバル生物科学研究所から入
手。用いた細胞系はすべてマイコプラズマの汚染
はなかつた。 軟寒天培養したヒト腫瘍細胞の増殖は低用量
(5〜20μM)のATPまたはADPを作用させるこ
とによつて著しく阻害された。結果を第7表に示
す。ATPは同濃度のADPより阻害効開が優れて
いた。
【表】
播種した腫
瘍細胞数
また叙上のごとくして軟寒天培養したヒト腫瘍
細胞を3週間後に顕微鏡で観察し、結果を顕微鏡
写真(倍率50倍)にとり、第6図に示す。第6図
中、1A〜4Aはそれぞれ未処理のHT29細胞、
SW−620細胞、CAPAN−1細胞およびPANC
−1細胞であり、1B〜4Bはそれぞれ40μMの
ATPで処理したHT29細胞、SW−620細胞、
CAPAN−1細胞およびPANC−1細胞である。
瘍細胞数
また叙上のごとくして軟寒天培養したヒト腫瘍
細胞を3週間後に顕微鏡で観察し、結果を顕微鏡
写真(倍率50倍)にとり、第6図に示す。第6図
中、1A〜4Aはそれぞれ未処理のHT29細胞、
SW−620細胞、CAPAN−1細胞およびPANC
−1細胞であり、1B〜4Bはそれぞれ40μMの
ATPで処理したHT29細胞、SW−620細胞、
CAPAN−1細胞およびPANC−1細胞である。
第1A図および第1B図はそれぞれHT29細胞
をAMPおよびATPで48時間処理したばあいの全
細胞酸可溶性ヌクレオチドプールの量を示すグラ
フ、第1C図および第1D図はそれぞれHS294T
細胞をAMPおよびATPで48時間処理したばあい
の全細胞酸可溶性ヌクレオチドプールの量を示す
グラフ、第2A〜2D図はそれぞれアデノシン、
AMP、ADPまたはATP処理後48時間のヒト腫
瘍細胞CAPAN−1、HT29、HS584Tおよびヒ
ト正常腸細胞HS586INTにおけるDNAの分布を
未処理の細胞と比較したフロー・マイクロフルオ
リメトリツク分析の結果を示すチヤート、第3図
は未処理または40μMのADPで処理した4種のヒ
ト腫瘍細胞の成長曲線、第4A〜4C図はそれぞ
れHT29細胞の未処理、40μMADP処理および
40μMATP処理後4日における顕微鏡写真(倍率
50倍)、第5A〜5C図はそれぞれCAPAN−1
細胞の未処理、40μMADP処理および40μMATP
処理後4日における顕微鏡写真(倍率50倍)、第
6図は軟寒天培養で3週間培養したヒト腫瘍細胞
系の顕微鏡写真(倍率50倍)であり、図中の1A
〜4Aはそれぞれ未処理のHT29細胞、SW−620
細胞、CAPAN−1細胞およびPANC−1細胞で
あり、1B〜4Bはそれぞれ40μMのATPで処理
したHT29細胞、SW−620細胞、CAPAN−1細
胞およびPANC−1細胞である。
をAMPおよびATPで48時間処理したばあいの全
細胞酸可溶性ヌクレオチドプールの量を示すグラ
フ、第1C図および第1D図はそれぞれHS294T
細胞をAMPおよびATPで48時間処理したばあい
の全細胞酸可溶性ヌクレオチドプールの量を示す
グラフ、第2A〜2D図はそれぞれアデノシン、
AMP、ADPまたはATP処理後48時間のヒト腫
瘍細胞CAPAN−1、HT29、HS584Tおよびヒ
ト正常腸細胞HS586INTにおけるDNAの分布を
未処理の細胞と比較したフロー・マイクロフルオ
リメトリツク分析の結果を示すチヤート、第3図
は未処理または40μMのADPで処理した4種のヒ
ト腫瘍細胞の成長曲線、第4A〜4C図はそれぞ
れHT29細胞の未処理、40μMADP処理および
40μMATP処理後4日における顕微鏡写真(倍率
50倍)、第5A〜5C図はそれぞれCAPAN−1
細胞の未処理、40μMADP処理および40μMATP
処理後4日における顕微鏡写真(倍率50倍)、第
6図は軟寒天培養で3週間培養したヒト腫瘍細胞
系の顕微鏡写真(倍率50倍)であり、図中の1A
〜4Aはそれぞれ未処理のHT29細胞、SW−620
細胞、CAPAN−1細胞およびPANC−1細胞で
あり、1B〜4Bはそれぞれ40μMのATPで処理
したHT29細胞、SW−620細胞、CAPAN−1細
胞およびPANC−1細胞である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アデノシン5′−ジホスフエートおよび(また
は)アデノシン5′−トリホスフエート、それらの
医薬として許容しうる塩または放射性核種とのキ
レートを有効成分とする、正常細胞には実質的に
作用することなく細胞周期のS期にある悪性細胞
の成長を選択的に阻止する抗癌剤。 2 投与量が5〜100μMの範囲である特許請求
の範囲第1項記載の抗癌剤。 3 投与量が5〜50μMの範囲である特許請求の
範囲第2項記載の抗癌剤。 4 前記悪性細胞に48時間より長く作用させて大
多数の悪性細胞を殺す作用を有する特許請求の範
囲第1項または第2項記載の抗癌剤。 5 前記悪性細胞がヒト悪性細胞である特許請求
の範囲第4項記載の抗癌剤。 6 前記ヒト悪性細胞が固形腫瘍である特許請求
の範囲第5項記載の抗癌剤。 7 前記ヒト悪性細胞がCAPAN−1、Bxpc、
HT29、HS294T、HS584T、SW620および
PANC−1よりなる群から選ばれたものである
特許請求の範囲第5項記載の抗癌剤。 8 注射、注入、経口投与、腸投与、局所投与、
薬物放出ポンプ、機器またはリボゾームに適した
形態である特許請求の範囲第1項記載の抗癌剤。 9 経口投与または局所投与に適した形態で、1
回の投与量が1〜100mg/Kg体重である特許請求
の範囲第8項記載の抗癌剤。 10 注射に適した形態で、1回の投与量が0.01
〜20mg/Kg体重である特許請求の範囲第8項記載
の抗癌剤。 11 注入に適した形態で、投与量が1分あたり
0.01〜1.5mg/Kg体重である特許請求の範囲第8
項記載の抗癌剤。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US397897 | 1982-07-13 | ||
| US06/397,897 US4880918A (en) | 1982-07-13 | 1982-07-13 | Arrest and killing of tumor cells by adenosine 5-diphosphate and adenosine-5-triphosphate |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5921618A JPS5921618A (ja) | 1984-02-03 |
| JPS637527B2 true JPS637527B2 (ja) | 1988-02-17 |
Family
ID=23573118
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58125355A Granted JPS5921618A (ja) | 1982-07-13 | 1983-07-08 | 抗癌剤 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4880918A (ja) |
| EP (1) | EP0100022B1 (ja) |
| JP (1) | JPS5921618A (ja) |
| AT (1) | ATE33556T1 (ja) |
| DE (1) | DE3376295D1 (ja) |
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|---|---|---|---|---|
| US7220854B1 (en) | 1982-06-23 | 2007-05-22 | Enzo Life Sciences, Inc. C/O Enzo Biochem, Inc. | Sugar moiety labeled nucleotide, and an oligo- or polynucleotide, and other compositions comprising such sugar moiety labeled nucleotides |
| CA1223831A (en) | 1982-06-23 | 1987-07-07 | Dean Engelhardt | Modified nucleotides, methods of preparing and utilizing and compositions containing the same |
| US5049372A (en) * | 1982-07-13 | 1991-09-17 | Eliezer Rapaport | Anticancer activities in a host by increasing blood and plasma adenosine 5'-triphosphate (ATP) levels |
| US5227371A (en) * | 1982-07-13 | 1993-07-13 | Eliezer Rapaport | Utilization of adenine nucleotides and/or adenosine and inorganic phosphate for elevation of liver, blood and blood plasma adenosine 5'-triphosphate concentrations |
| JPS5925325A (ja) * | 1982-07-30 | 1984-02-09 | Taiho Yakuhin Kogyo Kk | 癌治療剤 |
| IT1162938B (it) * | 1983-08-26 | 1987-04-01 | Dino Spisni | Composizione per la cura dei tumori maligni in particolare sugli animali |
| JPS6240252A (ja) * | 1985-08-19 | 1987-02-21 | Sakuma Kenji | フライ食品の製造方法および装置 |
| US6180616B1 (en) | 1990-05-10 | 2001-01-30 | Atsuo F. Fukunaga | Use of purine receptor agonists to alleviate or normalize physiopathologically excited sensory nerve function |
| US5679650A (en) * | 1993-11-24 | 1997-10-21 | Fukunaga; Atsuo F. | Pharmaceutical compositions including mixtures of an adenosine compound and a catecholamine |
| US5677290A (en) * | 1990-05-10 | 1997-10-14 | Fukunaga; Atsuo F. | Therapeutic use of adenosine compounds as surgical anesthetics |
| US6004945A (en) * | 1990-05-10 | 1999-12-21 | Fukunaga; Atsuo F. | Use of adenosine compounds to relieve pain |
| US7671038B1 (en) * | 1993-10-08 | 2010-03-02 | Eliezer Rapaport | Method of therapeautic treatments including human immunodeficiency virus (HIV) disease and other conditions in a human host by administering adenine nucleotides |
| HU213677B (en) * | 1993-11-09 | 1997-12-29 | Immunal Kft | Pharmaceutical compositions for preventing and treating tumor diseases, and process for producing them |
| US6159701A (en) * | 1996-11-08 | 2000-12-12 | Link Technology Incorporated | Method and compositions for treating and diagnosing tumors using adenosine receptor activated cells |
| US20030008369A1 (en) * | 1999-03-03 | 2003-01-09 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Genetic and epigenetic manipulation of ABC transporters and ecto-phosphatases |
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| US6680052B1 (en) | 1999-11-08 | 2004-01-20 | Endacea, Inc. | Methods of inhibiting tumor growth using adenosine receptor activated cells |
| US7629329B2 (en) * | 2001-06-04 | 2009-12-08 | Tsi Health Sciences, Inc. | Method for increasing muscle mass and strength through administration of adenosine triphosphate |
| EP1583543A4 (en) * | 2002-01-16 | 2009-09-09 | Eliezer Rapaport | METHOD AND THERAPEUTIC COMPOSITIONS IN THE TREATMENT OF ADVANCED CARCINOMA |
| US7148210B2 (en) * | 2002-10-15 | 2006-12-12 | Trustees Of Dartmouth College | Method of treating bone metastasis |
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Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4396609A (en) * | 1975-02-18 | 1983-08-02 | Sterling Drug Inc. | Aminocyclitol antibiotics, pharmaceutical compositions and method of using same |
| JPS5634697A (en) * | 1979-08-31 | 1981-04-06 | Wakunaga Yakuhin Kk | Preparation of 5'-triphosphoryladnylyl-(2'-5')-adenylyl-(2'-5')-adenosine |
-
1982
- 1982-07-13 US US06/397,897 patent/US4880918A/en not_active Expired - Lifetime
-
1983
- 1983-07-08 JP JP58125355A patent/JPS5921618A/ja active Granted
- 1983-07-11 DE DE8383106808T patent/DE3376295D1/de not_active Expired
- 1983-07-11 AT AT83106808T patent/ATE33556T1/de not_active IP Right Cessation
- 1983-07-11 EP EP83106808A patent/EP0100022B1/en not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| ATE33556T1 (de) | 1988-05-15 |
| EP0100022B1 (en) | 1988-04-20 |
| EP0100022A1 (en) | 1984-02-08 |
| DE3376295D1 (en) | 1988-05-26 |
| JPS5921618A (ja) | 1984-02-03 |
| US4880918A (en) | 1989-11-14 |
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