JPH0121986B2 - - Google Patents
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- JPH0121986B2 JPH0121986B2 JP60180481A JP18048185A JPH0121986B2 JP H0121986 B2 JPH0121986 B2 JP H0121986B2 JP 60180481 A JP60180481 A JP 60180481A JP 18048185 A JP18048185 A JP 18048185A JP H0121986 B2 JPH0121986 B2 JP H0121986B2
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Description
【発明の詳細な説明】
発明の背景
(技術分野)
本発明は、血液透析に用いられる人工透析装置
の製造方法に関するものである。詳しく述べると
本発明は、再生セルロース中空繊維を用いた人工
透析装置において、高透析能および低除水能を有
する血液透析に用いられる人工透析装置の製造方
法に関するものである。 (先行技術) 腎不全、毒劇物中毒等の患者の血液透析に用い
られる人工透析装置は、体液中に含まれる尿素、
尿酸、クレアチニン等の毒性代謝産物もしくは毒
劇物を、血液から該人工透析装置の透析膜を透過
させて透析液中へと濃度差によつて移動させるも
のであるが、体液中の水分の一部を除くことも人
工透析装置の重要な機能の1つである。 従来、このような人工透析装置に組込まれる透
析膜としては、再生セルロース、酢酸セルロース
等のセルロース系物質、ポリスルホン、ポリアク
リロニトリル、ポリメチルメタクリレート等が知
られているが、現在実用化されているものは、主
として再生セルロース膜であり、特に、銅アンモ
ニアセルロースからの再生セルロース膜である。
また人工透析装置は、その構造により中空糸型、
コイル型、平膜型に大別できるが、中空糸型のも
のが、コンパクトでかつ高い透析性能を示し得る
ものであるために、現在最も広く用いられてい
る。 さて、このような人工透析装置は、患者の症状
に応じて、適切な除水能、透析能のものが選定さ
れる必要があり、例えば、人工透析の初期導入患
者に対しては、比較的除水能の低い人工透析装置
が適当である。 この低除水能の人工透析装置は、従来、用いら
れる再生セルロース中空繊維の膜厚を厚くする、
あるいは、再生セルロース中空繊維の製造工程に
おいて、可塑化時に含ませるグリセリン量の加
減、ノルマン化濃度の調整もしくは乾燥条件の変
化などにより得られるものであつた。しかしなが
らこのような方法による除水量の制御は、不安定
であり、さらにこのように、種々の性能の中空繊
維を紡糸するためには、それぞれに対応する複数
の製造ラインを必要とし、非常に不合理であつ
た。 発明の目的 従つて、本発明は、新規な血液透析に用いられ
る人工透析装置の製造方法を提供することを目的
とする。本発明はまた、高透析能、高除水能の再
生セルロース中空繊維を高透析能を維持しつつ除
水能を低下させる血液透析に用いられる人工透析
装置の製造方法を提供することを目的とする。本
発明は、さらに、血液透析における人工透析の初
期導入患者に好適な人工透析装置の製造方法を提
供することを目的とする。 これらの諸目的は、再生セルロース中空繊維束
を筒状本体内に装填し、その両端を前記筒状体に
固定した後、該再生セルロース中空繊維に60〜
150℃の熱風を10〜120秒間接触させることを特徴
とする血液透析に用いられるドライタイプの人工
透析装置の製造方法により達成される。 本発明はさらに、前記熱風の接触は、前記中空
繊維内に熱風を通すことにより行うものであるド
ライタイプの人工透析装置の製造方法を示すもの
である。本発明はまた、前記熱風の接触は、前記
中空繊維の外側に熱風を通すことにより行うもの
であるドライタイプの人工透析装置の製造方法を
示すものである。本発明はさらに再生セルロース
中空繊維が銅アンモニアセルロース紡糸原液から
得られるものであるドライタイプの人工透析装置
の製造方法を示すものである。 発明の詳細な説明 以下、本発明を図面に基づき、詳細に説明す
る。 第1図は本発明の人工透析装置の製造方法の一
実施例における熱風処理過程を示す図面である。 第1図に示すように、本発明の人工透析装置の
製造方法は、再生セルロース中空繊維束1を人工
透析装置の筒状本体2内に装填し、その両端を固
定して組立てられた人工透析装置3の一方の血液
ポート4または10へ、途中にヒータ5等の空気
加熱装置を介して空気供給源6へと接続された回
路チユーブ7を接続し、空気供給源6より圧送さ
れる空気を60〜150℃、好ましくは100〜140℃に
ヒータ5で加熱して、該血液ポート4または、い
ずれかの透析液ポートより人工透析装置3内へ送
り、人工透析装置3の再生セルロース中空繊維に
該熱風を通すことを特徴とするものである。しか
しながら、該再生セルロース中空繊維束1をその
両端において固定した段階で、回路チユーブ7に
接続された適当な把持具をいずれか一方の端部の
取付け熱風処理を行なつた後、人工透析装置を組
立てることも可能である。 本発明に用いられる人工透析装置3の再生セル
ロース中空繊維としては、高い透析能を有するも
のであればいずれでもよいが、望ましくは銅アン
モニアセルロースから得られる再生セルロース中
空繊維であり、例えば銅アンモニアセルロース溶
液に必要に応じて透過性能制御剤を混合して配位
結合させてなる紡糸原液を、環状紡糸孔から吐出
させ、同時に内部中央部に非凝固性液を導入充填
し、ついで凝固性液内を通過させて凝固再生し、
このようにして得られた中空繊維を洗浄し、必要
に応じてグリセリン処理を行なつた後、適当な方
法で乾燥させることにより得られるものである。
また該再生セルロース中空繊維は、膜厚5〜
30μm、好ましくは10〜25μm程度のものである。 このような再生セルロース中空繊維は所定の長
さに裁断された後、必要な膜面積を達成するよう
に束とされて、人工透析装置の筒状本体2内に装
填される。該再生セルロース中空繊維束1を筒状
本体2へ固定するには、常法に従い行なわれ、例
えば再生セルロース中空繊維束1の両端部をポリ
ウレタン等のポツテイング剤8,9で前記筒状本
体2の両端部とともにそれぞれシールすることで
行なわれる。該筒状本体2の両端には、血液用の
流入ポート4または排出ポート10をそれぞれ備
えたヘツダー11,12がそれぞれ当接され、キ
ヤツプ13,14によりヘツダー11,12と筒
状本体2がそれぞれ固着されている。なお筒状本
体2の両端部位には透析液用の流入ポート15お
よび排出ポート16がそれぞれ設けられている。 このようにして人工透析装置3を組立てた後、
人工透析装置3の血液用の流入ポート4(または
排出ポート10)または、透析液の流入ポート1
5(または流出ポート16)へ、途中にヒーター
5等の空気加熱装置を介して空気供給源6へと接
続された回路チユーブ7を接続する。この状態で
空気供給源6およびヒーター5を作動させて、回
路チユーブ7より人工透析装置3の血液ポート4
に熱風を送り込む。該熱風は、60〜150℃、より
好ましくは100〜140℃の温度である。すなわち、
熱風の温度が60℃未満では実質的に熱風処理によ
る除水能低下に対する効果が見られず、一方、熱
風の温度が高いほど、人工透析装置の除水能低下
の効果がみられるが、150℃を越えると中空繊維
の収縮、機械的強度の低下、膜厚の不均一化等の
劣化をきたす虞れがあるためである。このような
再生セルロース中空繊維の熱による劣化を考える
と、100〜140℃が最適である。この熱風処理時間
は、10〜120秒、好ましくは30〜60秒が適当であ
り、またその熱風の中空繊維に対する送風圧は
0.5〜2.0Kg/cm2、好ましくは1.0〜1.5Kg/cm2である。
血液ポート4より入つた熱風は、各再生セルロー
ス中空繊維内部を通過した後、他方の血液ポート
10および透析液ポート15,16より人工透析
装置3外部へと流出する。また、熱風処理は、人
工透析装置にヘツダー11,12を取り付ける前
に行つてもよい。この場合、回路チユーブ7の端
部に、筒状本体2の端部にほぼ気密に取付けられ
るコネクター(図示しない)を設ければよい。 驚くべきことに、このように簡単な熱風処理を
行なうことで再生セルロース中空繊維を該中空繊
維の透析能には何ら影響を与えることがなく除水
能を低下させることがることが明らかとなつた。
その明確な理由はわからないが、上記熱風処理に
より、中空繊維の形状がほぼ確定した後(再生セ
ルロースであれば凝固後)の製造経歴での最高温
度付近、または以上に加温させるため、中空繊維
の膜構造に変化が生じたものと思われる。 以上のようにして、組立てた後熱風処理を行な
われた人工透析装置は、その後、例えばエチレン
オキサイドガス滅菌法等により滅菌されてドライ
タイプの人工透析装置として提供される。 上記説明では、主に、熱風を中空繊維内に接触
させるもので説明したが、これに限らず、いずれ
かの透析液ポートより、熱風を導入し熱風を中空
繊維外側に接触させてもよい。尚、熱風の各中空
繊維への接触は、透析装置の形成からみて、血液
ポートより導入する方が確実であると考える。 次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明
する。 実施例 1 内径約200μm、膜厚12μm、有効長235mmの銅ア
ンモニアセルロース中空繊維約6800本を用いて有
効膜面積約1.0m2の人工透析装置を組立てた。こ
の人工透析装置の半製品に片側の血液ポートより
140℃の熱風を60秒間通過させた後、エチレンオ
キサイドガス滅菌を行なつた。得られた人工透析
装置の性能を調べるために、除水能、尿素、クレ
アチニンおよびビタミンB12の除去能ならびにイ
ヌリンの透過率を測定した。結果を第1表に示
す。 なお、除水能の程度を示す指標として水系にお
ける限外濾過速度(UFR)を測定するために、
膜間圧差TMP(注1)100mmHgの条件で、37℃の
温度下、流速200ml/分にて市水を人工透析装置
の血液側に循環し、15分間に水が抜ける量をメス
シリンダーにより測定し、次式により限外過速
度(UFR)を測定した。 UFR(ml/mmHg・hr・m2=測定値(ml)/圧力(mmHg)
・時間(hr)・面積(m2) (注1:(血液入口側圧力Pi+血液出口側圧力
Po)/2=100mmHg) また尿素、クレアチニンおよびビタミンB12の
除去能については、各成分2mg/dlを含む水溶液
を37℃にて人工透析装置の血液側に流量200ml/
minで流し、一方、透析液側には、37℃の市水を
流量500ml/minで流し、またこの時の血液側の
圧力の差は0として除水のない状態を保ち、この
状態において血液側の入口側溶液と出口側溶液を
サンプリングし、各成分の濃度差により算出した
クリアランスをその指標とした。 クリアランス(ml/min)=入口側濃度(mg/dl)−出
口側濃度(mg/dl)/入口側濃度(mg/dl)×200(ml
/min) イヌリンの除去能については、20mg/dlのイヌ
リンを含む0.01Mリン酸緩衝溶液(PH6.8)を37
℃に加温し、人工透析装置の血液側に流量200
ml/minで循環し、TMP200mmHgにて限外液
と入口側溶液をサンプリングし濃度比により求め
た透過率をその指標とした。 透過率(%)=限外液濃度(mg/dl)/入口側溶液濃
度(mg/dl)×100 実施例 2 実施例1と同様に組立てられた人工透析装置半
製品に片側の血液ポートより125℃の熱風を60秒
間通過させて熱風処理を行なつた後、エチレンオ
キサイドガス滅菌を行なつた。得られた人工透析
装置の性能の除水能、尿素、クレアチニンおよび
ビタミンB12の除去能ならびにイヌリンの透過率
を測定した。結果を第1表に示す。 実施例 3 熱風の導入を片側の透析液ポートより行つた以
外は、実施例1と同様に行つた。 比較例 1 実施例1と同様に組立てられた人工透析装置の
半製品に熱風処理を行なわずにエチレンオキサイ
ドガス滅菌を行なつて製品を得た。得られた人工
透析装置の除水能、尿素、クレアチニンおよびビ
タミンB12の除去能ならびにイヌリンの透過率を
測定して実施例と比較した。結果を第1表に示
す。 比較例 2 熱風の温度を50℃とする以外は実施例1と同様
にして製品を得た。得られた人工透析装置の除水
能、尿素、クレアチニンおよびビタミンB12の除
去能ならびにイヌリンの透過率を測定して実施例
と比較した。結果を第1表に示す。 比較例 3 熱風の温度を170℃とする以外は実施例1と同
様に熱風処理を行なつたところ、中空繊維に急激
な収縮が発生し、これにより中空繊維束を両端部
において支持する隔壁部分が内部に引張られその
中央部が陥没した形で変形し、人工透析装置とし
て供用できないものとなつた。
の製造方法に関するものである。詳しく述べると
本発明は、再生セルロース中空繊維を用いた人工
透析装置において、高透析能および低除水能を有
する血液透析に用いられる人工透析装置の製造方
法に関するものである。 (先行技術) 腎不全、毒劇物中毒等の患者の血液透析に用い
られる人工透析装置は、体液中に含まれる尿素、
尿酸、クレアチニン等の毒性代謝産物もしくは毒
劇物を、血液から該人工透析装置の透析膜を透過
させて透析液中へと濃度差によつて移動させるも
のであるが、体液中の水分の一部を除くことも人
工透析装置の重要な機能の1つである。 従来、このような人工透析装置に組込まれる透
析膜としては、再生セルロース、酢酸セルロース
等のセルロース系物質、ポリスルホン、ポリアク
リロニトリル、ポリメチルメタクリレート等が知
られているが、現在実用化されているものは、主
として再生セルロース膜であり、特に、銅アンモ
ニアセルロースからの再生セルロース膜である。
また人工透析装置は、その構造により中空糸型、
コイル型、平膜型に大別できるが、中空糸型のも
のが、コンパクトでかつ高い透析性能を示し得る
ものであるために、現在最も広く用いられてい
る。 さて、このような人工透析装置は、患者の症状
に応じて、適切な除水能、透析能のものが選定さ
れる必要があり、例えば、人工透析の初期導入患
者に対しては、比較的除水能の低い人工透析装置
が適当である。 この低除水能の人工透析装置は、従来、用いら
れる再生セルロース中空繊維の膜厚を厚くする、
あるいは、再生セルロース中空繊維の製造工程に
おいて、可塑化時に含ませるグリセリン量の加
減、ノルマン化濃度の調整もしくは乾燥条件の変
化などにより得られるものであつた。しかしなが
らこのような方法による除水量の制御は、不安定
であり、さらにこのように、種々の性能の中空繊
維を紡糸するためには、それぞれに対応する複数
の製造ラインを必要とし、非常に不合理であつ
た。 発明の目的 従つて、本発明は、新規な血液透析に用いられ
る人工透析装置の製造方法を提供することを目的
とする。本発明はまた、高透析能、高除水能の再
生セルロース中空繊維を高透析能を維持しつつ除
水能を低下させる血液透析に用いられる人工透析
装置の製造方法を提供することを目的とする。本
発明は、さらに、血液透析における人工透析の初
期導入患者に好適な人工透析装置の製造方法を提
供することを目的とする。 これらの諸目的は、再生セルロース中空繊維束
を筒状本体内に装填し、その両端を前記筒状体に
固定した後、該再生セルロース中空繊維に60〜
150℃の熱風を10〜120秒間接触させることを特徴
とする血液透析に用いられるドライタイプの人工
透析装置の製造方法により達成される。 本発明はさらに、前記熱風の接触は、前記中空
繊維内に熱風を通すことにより行うものであるド
ライタイプの人工透析装置の製造方法を示すもの
である。本発明はまた、前記熱風の接触は、前記
中空繊維の外側に熱風を通すことにより行うもの
であるドライタイプの人工透析装置の製造方法を
示すものである。本発明はさらに再生セルロース
中空繊維が銅アンモニアセルロース紡糸原液から
得られるものであるドライタイプの人工透析装置
の製造方法を示すものである。 発明の詳細な説明 以下、本発明を図面に基づき、詳細に説明す
る。 第1図は本発明の人工透析装置の製造方法の一
実施例における熱風処理過程を示す図面である。 第1図に示すように、本発明の人工透析装置の
製造方法は、再生セルロース中空繊維束1を人工
透析装置の筒状本体2内に装填し、その両端を固
定して組立てられた人工透析装置3の一方の血液
ポート4または10へ、途中にヒータ5等の空気
加熱装置を介して空気供給源6へと接続された回
路チユーブ7を接続し、空気供給源6より圧送さ
れる空気を60〜150℃、好ましくは100〜140℃に
ヒータ5で加熱して、該血液ポート4または、い
ずれかの透析液ポートより人工透析装置3内へ送
り、人工透析装置3の再生セルロース中空繊維に
該熱風を通すことを特徴とするものである。しか
しながら、該再生セルロース中空繊維束1をその
両端において固定した段階で、回路チユーブ7に
接続された適当な把持具をいずれか一方の端部の
取付け熱風処理を行なつた後、人工透析装置を組
立てることも可能である。 本発明に用いられる人工透析装置3の再生セル
ロース中空繊維としては、高い透析能を有するも
のであればいずれでもよいが、望ましくは銅アン
モニアセルロースから得られる再生セルロース中
空繊維であり、例えば銅アンモニアセルロース溶
液に必要に応じて透過性能制御剤を混合して配位
結合させてなる紡糸原液を、環状紡糸孔から吐出
させ、同時に内部中央部に非凝固性液を導入充填
し、ついで凝固性液内を通過させて凝固再生し、
このようにして得られた中空繊維を洗浄し、必要
に応じてグリセリン処理を行なつた後、適当な方
法で乾燥させることにより得られるものである。
また該再生セルロース中空繊維は、膜厚5〜
30μm、好ましくは10〜25μm程度のものである。 このような再生セルロース中空繊維は所定の長
さに裁断された後、必要な膜面積を達成するよう
に束とされて、人工透析装置の筒状本体2内に装
填される。該再生セルロース中空繊維束1を筒状
本体2へ固定するには、常法に従い行なわれ、例
えば再生セルロース中空繊維束1の両端部をポリ
ウレタン等のポツテイング剤8,9で前記筒状本
体2の両端部とともにそれぞれシールすることで
行なわれる。該筒状本体2の両端には、血液用の
流入ポート4または排出ポート10をそれぞれ備
えたヘツダー11,12がそれぞれ当接され、キ
ヤツプ13,14によりヘツダー11,12と筒
状本体2がそれぞれ固着されている。なお筒状本
体2の両端部位には透析液用の流入ポート15お
よび排出ポート16がそれぞれ設けられている。 このようにして人工透析装置3を組立てた後、
人工透析装置3の血液用の流入ポート4(または
排出ポート10)または、透析液の流入ポート1
5(または流出ポート16)へ、途中にヒーター
5等の空気加熱装置を介して空気供給源6へと接
続された回路チユーブ7を接続する。この状態で
空気供給源6およびヒーター5を作動させて、回
路チユーブ7より人工透析装置3の血液ポート4
に熱風を送り込む。該熱風は、60〜150℃、より
好ましくは100〜140℃の温度である。すなわち、
熱風の温度が60℃未満では実質的に熱風処理によ
る除水能低下に対する効果が見られず、一方、熱
風の温度が高いほど、人工透析装置の除水能低下
の効果がみられるが、150℃を越えると中空繊維
の収縮、機械的強度の低下、膜厚の不均一化等の
劣化をきたす虞れがあるためである。このような
再生セルロース中空繊維の熱による劣化を考える
と、100〜140℃が最適である。この熱風処理時間
は、10〜120秒、好ましくは30〜60秒が適当であ
り、またその熱風の中空繊維に対する送風圧は
0.5〜2.0Kg/cm2、好ましくは1.0〜1.5Kg/cm2である。
血液ポート4より入つた熱風は、各再生セルロー
ス中空繊維内部を通過した後、他方の血液ポート
10および透析液ポート15,16より人工透析
装置3外部へと流出する。また、熱風処理は、人
工透析装置にヘツダー11,12を取り付ける前
に行つてもよい。この場合、回路チユーブ7の端
部に、筒状本体2の端部にほぼ気密に取付けられ
るコネクター(図示しない)を設ければよい。 驚くべきことに、このように簡単な熱風処理を
行なうことで再生セルロース中空繊維を該中空繊
維の透析能には何ら影響を与えることがなく除水
能を低下させることがることが明らかとなつた。
その明確な理由はわからないが、上記熱風処理に
より、中空繊維の形状がほぼ確定した後(再生セ
ルロースであれば凝固後)の製造経歴での最高温
度付近、または以上に加温させるため、中空繊維
の膜構造に変化が生じたものと思われる。 以上のようにして、組立てた後熱風処理を行な
われた人工透析装置は、その後、例えばエチレン
オキサイドガス滅菌法等により滅菌されてドライ
タイプの人工透析装置として提供される。 上記説明では、主に、熱風を中空繊維内に接触
させるもので説明したが、これに限らず、いずれ
かの透析液ポートより、熱風を導入し熱風を中空
繊維外側に接触させてもよい。尚、熱風の各中空
繊維への接触は、透析装置の形成からみて、血液
ポートより導入する方が確実であると考える。 次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明
する。 実施例 1 内径約200μm、膜厚12μm、有効長235mmの銅ア
ンモニアセルロース中空繊維約6800本を用いて有
効膜面積約1.0m2の人工透析装置を組立てた。こ
の人工透析装置の半製品に片側の血液ポートより
140℃の熱風を60秒間通過させた後、エチレンオ
キサイドガス滅菌を行なつた。得られた人工透析
装置の性能を調べるために、除水能、尿素、クレ
アチニンおよびビタミンB12の除去能ならびにイ
ヌリンの透過率を測定した。結果を第1表に示
す。 なお、除水能の程度を示す指標として水系にお
ける限外濾過速度(UFR)を測定するために、
膜間圧差TMP(注1)100mmHgの条件で、37℃の
温度下、流速200ml/分にて市水を人工透析装置
の血液側に循環し、15分間に水が抜ける量をメス
シリンダーにより測定し、次式により限外過速
度(UFR)を測定した。 UFR(ml/mmHg・hr・m2=測定値(ml)/圧力(mmHg)
・時間(hr)・面積(m2) (注1:(血液入口側圧力Pi+血液出口側圧力
Po)/2=100mmHg) また尿素、クレアチニンおよびビタミンB12の
除去能については、各成分2mg/dlを含む水溶液
を37℃にて人工透析装置の血液側に流量200ml/
minで流し、一方、透析液側には、37℃の市水を
流量500ml/minで流し、またこの時の血液側の
圧力の差は0として除水のない状態を保ち、この
状態において血液側の入口側溶液と出口側溶液を
サンプリングし、各成分の濃度差により算出した
クリアランスをその指標とした。 クリアランス(ml/min)=入口側濃度(mg/dl)−出
口側濃度(mg/dl)/入口側濃度(mg/dl)×200(ml
/min) イヌリンの除去能については、20mg/dlのイヌ
リンを含む0.01Mリン酸緩衝溶液(PH6.8)を37
℃に加温し、人工透析装置の血液側に流量200
ml/minで循環し、TMP200mmHgにて限外液
と入口側溶液をサンプリングし濃度比により求め
た透過率をその指標とした。 透過率(%)=限外液濃度(mg/dl)/入口側溶液濃
度(mg/dl)×100 実施例 2 実施例1と同様に組立てられた人工透析装置半
製品に片側の血液ポートより125℃の熱風を60秒
間通過させて熱風処理を行なつた後、エチレンオ
キサイドガス滅菌を行なつた。得られた人工透析
装置の性能の除水能、尿素、クレアチニンおよび
ビタミンB12の除去能ならびにイヌリンの透過率
を測定した。結果を第1表に示す。 実施例 3 熱風の導入を片側の透析液ポートより行つた以
外は、実施例1と同様に行つた。 比較例 1 実施例1と同様に組立てられた人工透析装置の
半製品に熱風処理を行なわずにエチレンオキサイ
ドガス滅菌を行なつて製品を得た。得られた人工
透析装置の除水能、尿素、クレアチニンおよびビ
タミンB12の除去能ならびにイヌリンの透過率を
測定して実施例と比較した。結果を第1表に示
す。 比較例 2 熱風の温度を50℃とする以外は実施例1と同様
にして製品を得た。得られた人工透析装置の除水
能、尿素、クレアチニンおよびビタミンB12の除
去能ならびにイヌリンの透過率を測定して実施例
と比較した。結果を第1表に示す。 比較例 3 熱風の温度を170℃とする以外は実施例1と同
様に熱風処理を行なつたところ、中空繊維に急激
な収縮が発生し、これにより中空繊維束を両端部
において支持する隔壁部分が内部に引張られその
中央部が陥没した形で変形し、人工透析装置とし
て供用できないものとなつた。
【表】
第1表に示す結果から明らかなように、本発明
に係わる実施例1〜3のものは、熱風処理を行な
わなかつた比較例1のものと比較して、明らかに
限外濾過速度が低下しており、より低除水能のも
のとなつている。一方、透析能に関しては中高分
子量のイヌリンの透過率において低下は見られた
が低ないし低中分子量の他の物質のクリアランス
は比較例のものと変らず、実質的に人工透析装置
としての透析能の低下は見られないものと判断さ
れた。 発明の具体的効果 以上述べたように、本発明は、再生セルロース
中空繊維の束を筒状本体内に挿入し、その両端を
前記筒状体に固定した後、該再生セルロース中空
繊維に60〜150℃の熱風を10〜120秒間接触させる
ことを特徴とする血液透析に用いられるドライタ
イプの人工透析装置の製造方法であるから、再生
セルロース中空繊維の製造工程において、可塑化
時に含ませるグリセリンの量の加減、ノルマン化
濃度の調整もしくは乾燥条件の変化などにより、
除水能を制御する場合に比べより安定にかつ極め
て簡便な操作で除水能を制御することが可能であ
り、かつその透析能にはほとんど影響を与えるこ
とがないので、人工透析の初期導入患者等の透析
患者に必要とされる比較的低除水能のドライタイ
プ人工透析装置を提供できるものである。また本
発明の製造方法によると、人工透析装置を組立て
た後、該再生セルロース中空繊維に60〜150℃の
熱風を10〜120秒間通して処理することができる
ので異なる除水能を有する人工透析装置を、同一
条件下で調製された再生セルロース中空繊維を用
いて製造することができ、除水能ごとによる再生
セルロース中空繊維の製造ラインの設定は不要と
なる。また、本発明方法はドライタイプであるの
で、ウエツトタイプのように水を充填する工程が
ないので製造工程が簡便であるばかりでなく、製
品は軽量でかつ運搬容易である。さらに、寒冷地
において凍結の心配はなく、保管に特別な注意を
要せず、また通常エチレンオキサイドガス等によ
る乾燥滅菌が行なわれるので耐熱、耐圧等の点で
特にハウジングの材質を選ばないという利点があ
る。 また、得られる人工透析装置は熱風処理時間が
10〜120秒間であり、再生セルロース中空繊維が
銅アンモニアセルロース紡糸原液から得られるも
のである場合にはより優れたものとなる。
に係わる実施例1〜3のものは、熱風処理を行な
わなかつた比較例1のものと比較して、明らかに
限外濾過速度が低下しており、より低除水能のも
のとなつている。一方、透析能に関しては中高分
子量のイヌリンの透過率において低下は見られた
が低ないし低中分子量の他の物質のクリアランス
は比較例のものと変らず、実質的に人工透析装置
としての透析能の低下は見られないものと判断さ
れた。 発明の具体的効果 以上述べたように、本発明は、再生セルロース
中空繊維の束を筒状本体内に挿入し、その両端を
前記筒状体に固定した後、該再生セルロース中空
繊維に60〜150℃の熱風を10〜120秒間接触させる
ことを特徴とする血液透析に用いられるドライタ
イプの人工透析装置の製造方法であるから、再生
セルロース中空繊維の製造工程において、可塑化
時に含ませるグリセリンの量の加減、ノルマン化
濃度の調整もしくは乾燥条件の変化などにより、
除水能を制御する場合に比べより安定にかつ極め
て簡便な操作で除水能を制御することが可能であ
り、かつその透析能にはほとんど影響を与えるこ
とがないので、人工透析の初期導入患者等の透析
患者に必要とされる比較的低除水能のドライタイ
プ人工透析装置を提供できるものである。また本
発明の製造方法によると、人工透析装置を組立て
た後、該再生セルロース中空繊維に60〜150℃の
熱風を10〜120秒間通して処理することができる
ので異なる除水能を有する人工透析装置を、同一
条件下で調製された再生セルロース中空繊維を用
いて製造することができ、除水能ごとによる再生
セルロース中空繊維の製造ラインの設定は不要と
なる。また、本発明方法はドライタイプであるの
で、ウエツトタイプのように水を充填する工程が
ないので製造工程が簡便であるばかりでなく、製
品は軽量でかつ運搬容易である。さらに、寒冷地
において凍結の心配はなく、保管に特別な注意を
要せず、また通常エチレンオキサイドガス等によ
る乾燥滅菌が行なわれるので耐熱、耐圧等の点で
特にハウジングの材質を選ばないという利点があ
る。 また、得られる人工透析装置は熱風処理時間が
10〜120秒間であり、再生セルロース中空繊維が
銅アンモニアセルロース紡糸原液から得られるも
のである場合にはより優れたものとなる。
第1図は、本発明の製造方法の一実施例におけ
る熱風処理過程を示す図面である。 1…再生セルロース中空繊維束、2…筒状本
体、3…人工透析装置、4,10…血液ポート、
5…ヒーター、6…空気供給源。
る熱風処理過程を示す図面である。 1…再生セルロース中空繊維束、2…筒状本
体、3…人工透析装置、4,10…血液ポート、
5…ヒーター、6…空気供給源。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 再生セルロース中空繊維束を筒状本体内に挿
入し、その両端を前記筒状体に固定した後、該再
生セルロース中空繊維に60〜150℃の熱風を10〜
120秒間接触させることを特徴とする血液透析に
用いられるドライタイプの人工透析装置の製造方
法。 2 前記熱風の接触は、前記中空繊維内に熱風を
通すことにより行うものである特許請求の範囲第
1項に記載の人工透析装置の製造方法。 3 前記熱風の接触は、前記中空繊維の外側に熱
風を通すことにより行うものである特許請求の範
囲第1項に記載の人工透析装置の製造方法。 4 再生セルロース中空繊維が銅アンモニアセル
ロース紡糸原液から得られたものである特許請求
の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の人工透
析装置の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18048185A JPS6241664A (ja) | 1985-08-19 | 1985-08-19 | 人工透析装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18048185A JPS6241664A (ja) | 1985-08-19 | 1985-08-19 | 人工透析装置の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6241664A JPS6241664A (ja) | 1987-02-23 |
| JPH0121986B2 true JPH0121986B2 (ja) | 1989-04-24 |
Family
ID=16083976
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18048185A Granted JPS6241664A (ja) | 1985-08-19 | 1985-08-19 | 人工透析装置の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6241664A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58118546A (ja) * | 1982-01-08 | 1983-07-14 | Kawaken Fine Chem Co Ltd | 塩酸ジサイクロミンの製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60180482A (ja) * | 1984-02-24 | 1985-09-14 | Fuji Xerox Co Ltd | モ−タ用速度制御装置 |
| JPS61146306A (ja) * | 1984-12-20 | 1986-07-04 | Terumo Corp | 透析用中空繊維の製造方法 |
-
1985
- 1985-08-19 JP JP18048185A patent/JPS6241664A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6241664A (ja) | 1987-02-23 |
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