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JPH0125710B2 - - Google Patents
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JPH0125710B2 - - Google Patents

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JPH0125710B2
JPH0125710B2 JP3063380A JP3063380A JPH0125710B2 JP H0125710 B2 JPH0125710 B2 JP H0125710B2 JP 3063380 A JP3063380 A JP 3063380A JP 3063380 A JP3063380 A JP 3063380A JP H0125710 B2 JPH0125710 B2 JP H0125710B2
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JP
Japan
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alkyl group
carbon atoms
film
formula
mol
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JP3063380A
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JPS56127450A (en
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Kozo Maeda
Tsuguo Fujii
Tasuku Kamisaka
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、接着性、透明性、滑り性等にすぐれ
た2次加工適性と、すぐれた耐水性とを兼ね備え
た合成樹脂フイルムに関する。 合成樹脂フイルム、特に2軸延伸された、ポリ
プロピレン、ポリエチレンテレフタレートフイル
ム等は、その優れた寸法安定性、機械的強度、透
明性等の性質から、包装材料用、金属蒸着用、写
真用、製図用、磁気テープ用その他の各種の工業
用途等、非常に多岐にわたる分野での応用がなさ
れている。しかしこれらいずれの場合においても
合成樹脂フイルムがすべての性質において満足さ
れているわけではない。殆んどの用途の場合、フ
イルムは単体で用いられることは少なく、何等か
の2次加工がなされる。このためその加工時にお
ける作業性、製品の性能及び品質の安定性等の点
から、特に、表面の滑り性、接着性等の特性は重
要な課題とされている。例えば、滑り性において
は、フイルム巻反の送り出し、巻き取り、スリツ
ト、カツテイング、コーデイング等、あらゆる目
的の2次加工に必須の工程である基本作業の能率
を著しく左右すると共に、得られたフイルムのユ
ーザーにおける作業能率、例えば包装用途であれ
ば自動包装機における能率が、事務用、製図用等
のカツト用途であれば、つき揃い性、送り性等の
作業能率等が大きく左右される。このため、従来
からフイルム表面の滑り性を改善する目的で、ワ
ツクス系や脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩等の高級
脂肪酸系化合物、或は、二酸化チタン、炭酸カル
シウム、タルク、カオリン、二酸化硅素等の不活
性な無機化合物粒子等のいわゆる滑剤をフイルム
用合成樹脂中に分散させることにより、成形後の
フイルム表面に微細な凹凸を与え、フイルム面ど
うしの接触面積を低減させる方法がとられてい
る。また、特にポリエステルフイルムの場合に限
れば上記以外の滑剤として、ポリエステル製造時
に使用する金属化合物触媒たとえば、アルカリ金
属化合物、アルカリ土類金属化合物等によつて微
粒子を形成せしめる方法や、ポリエステル製造時
の原料の1種であるテレフタル酸とカルシウム、
リチウム等の金属とによる塩による粒子を発生さ
せるいわゆる内部粒子法、これらの化合物粒子を
予め合成しておき、ポリエステル製造系へ添加す
る方法等もあげられる。しかし、これら従来の滑
剤添加法による場合は、いずれの方法を用いて
も、滑り性が向上すると同時に必らず透明性が低
下するという難点を有しており、この相反する両
者、滑り性と透明性を共に完全な意味で満足する
ことは不可能とされ、常に某しかの妥協が強いら
れて来た。また、これら滑剤粒子添加による表面
凹凸付与法は、作業性等の一時的な意味での滑り
性向上には、それなりの効果を発揮するものの、
例えば磁気テープ用途等のように、一定時間連続
的に機械的摩耗操作が加えられるごとき場合に
は、突起状粒子の破壊が起り、白粉状汚れ物の発
生等の実用上欠点の発生要因となつている。 更に、接着性に関しては例えば、包装用途の場
合には、印刷インキとの間の接着性が、金属蒸着
とする場合には、蒸着層との接着性が、写真用フ
イルムベースとして用いる場合にはゼラチン層と
の接着性が、製図用として用いる場合には、マツ
ト化剤層との接着性が、磁気テープ用として用い
る場合には、磁性塗料層との接着性等がそれぞれ
重要な課題であり、他の特性に悪影響なく、接着
性を改良することが必要になる。このため通常
は、各用途に応じてアルキルチタネート系、ウレ
タン系等のいわゆるアンカーコート剤をフイルム
表面に塗布する方法が用いられる。しかし、これ
らは、一般的には、その性能が未だ不充分である
ばかりでなく、ある場合には有効であつても、他
の場合にはまつたく効果がないなどの汎用性に乏
しく、またその自身加水分解、貯蔵性等の点で非
常に不安定なものが多い。さらには、これらはい
ずれも高価格であり、一般に有機溶剤系で用いら
れるためその引火性、毒性等の危険が多く、作業
性、公害、省エネルギー等の立場からも非常に不
都合なものである。また、ポリエステルフイルム
を対象とした場合最近これらのアンカーコート剤
に代るポリエステルに良好な接着性を有する下塗
り剤として、特公昭48−37480号公報に一例がみ
られるようなポリエステル系、ポリエーテルテス
テル共重合体系等が提案されている。しかしなが
ら、これらの重合体は、一般的にはポリエステル
フイルムに対する接着性は良好であるが、他の2
次加工時における上塗り剤に対しては特定の場合
にのみ効果を発揮し、汎用性に乏しい。又、これ
ら加工剤に適した溶剤は少なく、塗布に供し得る
様に、共重合組成を変化せしめた場合には、ポリ
エステルフイルム表面に塗布時の塗布面が粘着性
を増し、巻取り時、或は2次加工時のフイルム面
の滑り性を悪化させたり、放置時のブロツキング
性が大であるなど作業性を著しく低下させること
にもなる。更には、これらポリエステル系、ポリ
エーテル・エステル共重合体系等の下塗り加工剤
は一般に高価格であり、その溶剤も、毒性、引火
性の強いものが多い。これらの点から、特公昭54
−16557号公報にもみられるごとく、加工剤を組
成的に変化させ水溶化させる試みも数多くなされ
ているが、この場合には、当然のことながら、得
られた下塗り塗膜の耐水性が乏しく、水分に接す
るごとき最終用途では欠点を発生しやすい。一
方、これらの方法とは別に、ポリオレフイン系フ
イルムを中心としたプラスチツクフイルムに対
し、ヒートシール性、ガスバリア性等を付与する
目的で塩化ビニリデン系樹脂を塗工する際のアン
カーコーテイング剤として、アクリル酸エステル
又はメタクリル酸エステル及び、アクリル酸又は
メタクリル酸、メチロールアクリルアミド、アク
リルアミド又はメタクリルアミド等の共重合体よ
り成る水溶性アクリル系重合体(特開昭48−
80127号公報)等のアクリル系アンカーコート剤
が提案されている。しかしこの場合には、水溶性
であるために、当然のことながら耐水性を要する
用途には問題を生じやすい。と同時に完全な水溶
液系の場合には、疎水性フイルム基材に対する濡
れが悪く、均一な塗膜が得られ難く、何等かの有
機溶剤を併用せざるを得ない。又、これらアクリ
ル系化合物を、界面活性剤を乳化剤として含む系
で乳化重合を行ない、粒子状として塗布する方法
(特開昭52−155633号公報)等も提案されている
が、含まれる界面活性剤のために、やはり耐水性
が問題となる。更には、アクリル系共重合体とメ
チロール化メラミン化合物を併用し、架橋皮膜を
形成させ耐水性、密着性を向上させる方法(特公
昭46−42240)も提案されているが、架橋反応の
必要性、硬化皮膜のため、再利用性の低下など問
題は多い。一方これら、従来の接着性付与のため
のアンカーコート剤は、いずれの場合にも、その
粘着性、加水分解、含有せる乳化剤の吸湿、いず
れかの理由によつて、フイルム処理面の滑り性を
低下せしめる傾向を有しており、先述した種々の
理由によつて、大きな問題点を有している。 そこで、本発明者らは、これら各種の従来技術
の種々の問題点を総合的に解決し、滑剤添加によ
る表面凹凸付与法でなく、平滑な面を有しながら
良好な滑り性と優れた透明性、そして2次加工剤
に対する高度の接着性を同時に満足すべく、鋭意
研究の結果、本発明に到達したものである。即
ち、ポリエステル系樹脂またはポリオレフイン系
樹脂よりなるフイルムの少なくとも片面に、次式
で表される、単量体(a)より選ばれた1種または2
種以上を99〜50モル%、単量体(b)より選ばれた1
種または2種以上を0.5〜30モル%および、単量
体(c)より選ばれた1種または2種以上を0.5〜20
モル%の各々を含有する単量体混合物を反応させ
て得られた共重合体の水性分散液を、乾燥重量で
0.01mg/dm2以上3.0mg/dm2未満好ましくは、
0.1〜1.0mg/dm2となる如く塗布し、しかる後乾
燥して得た滑り性、接着性が共に優れ、且つ耐ブ
ロツキング性が良好で、自身のそれよりも滑り性
が良好な、2次加工適正の特に優れたフイルムで
ある。 (a)
【式】 R1=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R2=炭素数1〜8のアルキル基
【式】 R3=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R4、R5=Hまたは炭素数1〜8のアルキル基 (b)
【式】 R6=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R7=H、−(CH2o−OH−(CH2o−OR8
{(CH2o−O−}n−R9 または
【式】 n、m=1〜3 R8、R9=炭素数1〜4のアルキル基 (c)
【式】 R10=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 M=Hまたは1価アルカリ金属
【式】 CH2=CHSO2R12 R11=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R12=Hまたは炭素数1〜8のアルキル基
【式】 R13、R14=Hまたは炭素数1〜4のアルキル
基 本発明における、ポリエステル系樹脂よりなる
フイルムとしてはポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート等の芳香族ジカルボン酸類とグリコール
類とからなる芳香族線状ポリエステル、脂肪族ジ
カルボン酸類とグリコール類とからなる脂肪族ポ
リエステル、及びそれらの共重合体等のポリエス
テル系フイルムが、またポリオレフイン系樹脂よ
りなるフイルムとしてはポリエチレン、ポリプロ
ピレン等があげられるが、その物性、表面特性、
用途等の点から、2軸延伸されたポリエチレンテ
レフタレートの場合において、本発明が特に効果
を発揮する。 本発明における塗工剤を形成するための単量体
(a)としては、例えばアクリル酸または、メタアク
リル酸とメチル、エチル、プロピル、ブチル、ア
ミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチ
ルヘキシル等の低級アルキルを有するアルコール
とから成るエステル、または、スチレンおよび、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチル等の低級アルキルよ
り成る0、m、p−モノアルキルスチレン、2,
4−(又は2,5−、2,6−、3,4−、3,
5−)ジアルキルスチレン、2,4,5−(又は
2,4,6−)トリアルキルスチレン、2,3,
4,5−テトラアルキルスチレンまたはこれらの
α−メチル置換体等が挙げられる。アクリル酸エ
チルエステルおよび、メタクリル酸メチルエステ
ルまたは、スチレンは特に有用でこれらの適量の
組合せ使用は、支持ベースフイルムへの強力な接
着力と、塗工層の皮膜形成性に重要な役割をはた
す。単量体(b)としては、例えばアクリル酸、メタ
クリル酸およびそのヒドロキシアルキルエステ
ル、アルコキシアルキルエステル、アルキルアル
キレングリコールエスチテル、グリシジルエステ
ル等の官能性モノマーが挙げられる。特にヒドロ
キシアルキルメタアクリレート、グリシジルメタ
アクリレート等は有用であり、これらの適量の組
合せ使用は2次加工用上塗り樹脂との接着力を著
しく向上すると共に、下塗り層を塗膜の耐溶剤そ
の他の耐性を高めることに重要な役割を果す。 単量体(c)は、本発明において最も重要で特徴的
な成分であり、下塗り剤共重合体を実質的に乳化
剤として界面活性剤を含まない水分散系で得る方
法、いわゆる無乳化剤乳化重合を安定的に行なわ
しむると同時に、2次加工用上塗り剤との間に優
れた接着力を発現させる意味において、非常に重
要な役割を果す。成分(c)の例としては、エチレン
スルホン酸およびそのナトリウム、カリウム等ア
ルカリ金属塩またはビニルメチルスルホン、ビニ
ルエチルスルホン、ビニルブチルスルホン等のビ
ニルアルキルスルホン類、ビニルスルホンアミ
ド、ビニルスルホンアニリド、ビニルスルホンメ
チルアニリド等のビニルスルホンアミド類、スチ
レンスルホン酸およびそのナトリウム、カリウム
等のアルカリ金属塩等が挙げられる。特に、エチ
レンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸
ナトリウム等が有用であり、これらの1種または
2種の少量を共重合体モノマーとして使用するこ
とにより実質的に乳化剤としての界面活性を含ま
ない水系での乳化重合を非常に安定に行うことが
出来るものである。 これによつて、従来、水分散系加工剤の難点で
あつた乳化剤の存在による滑り性、耐水性、耐ブ
ロツキング性の低下が著しく改善されると同時
に、極性基の導入に伴う接着力の大幅な向上を可
能としたものである。もつとも、必要に応じて水
性分散液を得るに際し界面活性剤を使用すること
を否定するものではない。 本発明における下塗り用共重合体成分の好適な
組成は、単量体(a)より選ばれた1種または、2種
以上を99〜50モル%、好ましくは、アクリル酸エ
ステルおよび/または、メタクリル酸エステルま
たはスチレン誘導体を90〜70モル%、単量体(b)よ
り選ばれた1種または2種以上を0.5〜30モル%、
好ましくは、アクリル酸またはメタクリル酸のヒ
ドロキシアルキルエステルおよび/または、グリ
シジルエステルを1〜20モル%、単量体(c)より選
ばれた1種または2種以上を0.5〜20モル%、好
ましくは、エチレンスルホン酸ナトリウムおよ
び/またはスチレンスルホン酸ナトリウムを0.5
〜15モル%を共重合して得られる組成である。 単量体(a)が、99モル%以上になると、単量体(b)
および(c)の必要量を与えることが出来ず、2次加
工用上塗り剤に対する接着性は不充分なものとな
り50モル%以下では、フイルムベースに対する良
好な接着性が得られ難い。また単量体(b)が30モル
%を越えると、得られた下塗り塗膜の性質は、2
次加工用上塗り剤に対しては良好な接着力を示す
ものの、フイルムベースに対する接着性が不充分
な結果を示すことになり、0.5モル%以下では、
所期の効果を得ることが困難となる。単量体(c)に
ついては、その濃度範囲は最も重要であり、20モ
ル%を越える場合には、親水性が増大しすぎ、部
分的に水溶化状態となるため、共重合体エマルジ
ヨンの分散性はむしろ不安定となり、0.5モル%
以下の場合には、乳化剤としての界面活性剤が実
質的に存在しない系では、安定な乳化分散液を得
ることが困難となる。本発明の目的を逸脱しない
範囲で他の共重合可能な成分を共重合することも
本発明に含むものである。 本発明における下塗り共重合体の適当な必要塗
布量は、乾燥重量で0.01mg/dm2以上3.0mg/d
m2未満であり、通常0.1〜2.0mg/dm2、好ましく
は、0.1〜1.0mg/dm2である。下塗り剤の塗布量
は本発明の場合、少量であるほど、2次加工用上
塗り剤に対する接着性が良好となるものであり、
3.0mg/dm2以上の場合には、目的とする充分な
性能を得ることが困難となる。また、少量ほど良
好であるとはいうものの、0.01mg/dm2未満の場
合には、性能を発揮し得るだけの塗膜の形成が困
難であり目的に適さない。 ベースフイルムとして、2軸配向ポリエステル
フイルムを用いる場合には、該下塗り剤組成物を
配合のための延伸工程の前、塗中、或は後に塗布
することが出来る。適量の塗膜を効果的に得るた
めには、該ベースフイルムを縦方向に延伸した
後、下塗り剤の塗布、乾燥を行ない、次いで直角
方向に延伸し、熱処理を行なう方法が合理的であ
る。 なお、本発明において、いうところの、乳化剤
としての界面活性剤を実質的に含まない系とは、
乳化重合系において、重合の場となる界面活性剤
ミセルを形成する濃度、即ち、臨界ミセル濃度以
下の界面活性剤濃度系をさすものであり、臨界ミ
セル濃度以下の、乳化剤として作用しない範囲で
の微少量の界面活性剤の使用をも制限するもので
はない。 また、本発明下塗り組成物の中には、その目的
等に応じて、無機粒子、合成及び天然ワツクス等
のブロツキング防止剤や、消泡剤、PH調節剤、粘
度調節剤、着色剤、艶消剤、光及び熱安定剤その
他の各種添加剤を加えても差し支えない。 以下、実施例により、さらに具体的に説明を加
えるが、本発明が、これらの実施態様にのみ制限
されるものでないことはもちろんである。 実施例及び比較例に用いた下塗用組成物は、次
のようにして作製した。 比較例組成物作製法(乳化剤添加例) 環流冷却器をそなえた24つ口フラスコに水
600ml、乳化剤(ソジウムラウリルサルフエート)
16g、単量体合計量400gの5分の1、ドデシル
メルカプタン(連鎖移動剤)0.4g、および触媒
(過硫酸カリウム)合計量0.8gの4分の1を加
え、窒素気流中で撹拌しつつ80℃まで昇温した。
そのまま温度を保ちつつ15分間反応せしめた後、
残りの単量体および触媒を1時間かけて徐々に適
加した。その後同温度で更に1時間撹拌を継続し
反応を終了し乳白色液状のラテツクスを得た。 実施例組成物作製法 比較例組成物作成法と同様のフラスコに、水
650ml単量体合計量350gの内、成分cに相当する
単量体の全量、残りの単量体の5分の1、ドデシ
ルメルカプタン0.35gおよび触媒合計量0.2gの
4分の1を加え、窒素気流中で撹拌しつつ80℃ま
で昇温せしめた後、同温度で残りの単量体及び触
媒を1時間30分かけて徐々に適加した。その後同
温度で更に1時間撹拌を継続し反応を終了し、乳
白色液状の均一で安定な無乳化剤ラテツクスを得
た。 実施例1〜3及び比較例1〜4 これらの例で用いた単量体及び乳化剤組成と得
られた重合体分散液の安定性を表−1に示す。 表−1中の単量体及び乳化剤略号は次のとおり
である。 EA:アクリル酸エチル BA:アクリル酸ブチル MMA:メタクリル酸メチル AA:アクリル酸 HEMA:メタクリル酸ヒドロキシエチル GMA:メタクリル酸グリシジル SVS:ビニルスルホン酸ナトリウム SSS:スチレンスルホン酸ナトリウム SLS:ラウリル硫酸ナトリウム
【表】 *−1 単量体モル% *−2 重量%対単
量体
表−1の結果からわかるように、乳化剤及び成
分cを共に含まない系である比較例1、2はいず
れも重合反応中に沈澱を生じ、安定な水分散液を
得ることはできなかつた。また、成分cを含む実
施例1〜3は、乳化剤を含まない系であるにもか
かわらず安定な水分散液を得ることが出来た。 このようにして得た安定な分散液(実施例1〜
3及び比較例3、4)を厚さ50μmのポリエチレ
ンテレフタレート2軸延伸フイルムの、コロナ処
理を施した片面に、グラビアロールを用いて、乾
燥固形分重量で2mg/dm2になるように塗布し、
乾燥、熱処理を行なつて、下塗り層塗布ポリエス
テルフイルムを得た。この下塗り層塗布ポリエス
テルフイルムの各種特性値を表−2に示す。表
中、静摩擦係数μSはASTM−1894に、透明性は
JIS K−6714に準じ測定する。最大表面粗さ
(μ)は顕微光波干渉計により観測し、得られた
表面凹凸の最高部と最低部の差をμ単位で表わ
す。また、耐水性は、沸とう水に30分間浸漬後の
フイルム塗布面外観を目視判定した。
【表】 表−2の結果から明らかなように、本発明によ
る実施例は、未加工及び乳化剤を含む系のものに
比し、表面凹凸がなく、良好な平面性を有しつ
つ、滑剤添加によつて得られるよりも、格段に優
れた滑り性を有し、且つ、良好な透明性と、優れ
た耐水性を有していることがわかる。 次に、得られた下塗り層塗布ポリエステルフイ
ルム表面に、上塗り剤として、ニトロセルロース
系印刷インキであるCCST94墨(東洋インキ製造
K.K製)をウエツト厚みで10μmの厚さにグラビ
アコーターを用いて塗布し、85℃で2分間の乾燥
を行ない、塗布皮膜の接着性をテストした。結果
を表−3に示す。 表中、接着性の評価は次のように行なつた。 ●セロテープ剥離テスト ニチバンK.K製セロテープ24mm幅を接着部分
の長さ10cmになるよう塗布面上に貼りつけ、強
くこすりつけた後、180度の角度で一気に強く
引き剥し、残りの塗布面の状態を次のように判
定した。 〇:インキがまつたく剥れない。 〇〜△:80%以上剥れずに残つている。 △:50〜80%剥れずに残つている。 △〜×:30%〜50%剥れずに残つている。 ×:70%以上が剥れる。 ●モミテスト 試料を10cm×15cmの大きさに切り取り、両端
部を両手に持ち、強くこすりつけるようにして
20回揉んだ後の塗布面の状態を次のように判定
した。 〇:インキがまつたく剥れない。 〇〜△:ややキズがつくがほとんど剥れない。 △:一部はがれる。 △〜×:はとんどはがれる。 ×:まつたくはがれる。 ●耐水性テスト 試料を沸とう水中に1時間浸漬し、乾燥した
後セロテープ剥離テストを行ない、接着性を調
べる。
【表】
【表】 * 未加工2のフイルムのコロナ放電処理面
表−3から明らかなように、本発明が特に優れ
た接着性と良好な耐水性を有していることがわか
る。 実施例4〜6及び比較例5〜7 実施例1によつて得た、下塗り用組成物水性分
散液を用いて、ポリエチレンテレフタレートフイ
ルム表面に、表−4に示すごとき各種の塗布量の
下塗り塗膜を与えた。表中、実施例6、7及び比
較例6は、2軸延伸処理後のポリエステルフイル
ムに、実施例4、5及び比較例5は、キヤステン
グドラムに押出ししたポリエステルシートを縦方
向に一軸延伸した直後に塗布し、更に横方向に延
伸、熱固定する方法によつて得た。 接着性のテストは、表−3に示したと同様の方
法で行なつた。
【表】
【表】 表−4の結果から、本発明における下塗り剤の
適量範囲が、0.01mg/dm2以上3.0mg/dm2未満
の内にあることがわかる。 実施例7〜10及び比較例8〜11 実施例4、5で得た下塗りポリエチレンテレフ
タレートフイルムをそれぞれ低湿度(40%RH)
及び、高湿度(80%RH)下のデシケーター中
で、40℃、48時間の調湿を行ない、実施例7〜10
のサンプルを得た。更に、比較例6で得た下塗り
ポリエチレンテレフタレートフイルム及び、比較
例3によつて得た下塗り用組成物水性分散液を用
いて実施例5と同様の方法で下塗りポリエチレン
テレフタレートフイルムをそれぞれ同様の方法で
調湿を行ない、比較例8〜11のサンプルを得た。
得られた各サンプルの特性値を表−5に示す。接
着性の評価は、実施例1〜3と同様の方法で、調
湿直後のサンプルに、上塗り剤インキを塗布した
後、12mm幅のセロテープを貼り付け、引つ張り試
験機を用いて、180度の角度での剥離力を測定し
た。
【表】
【表】 表−5から明らかなように、下塗り組成物、塗
布量共に、本発明の範囲による実施例7〜10は、
放置湿度条件にかかわらず、すベり性、透明性共
に非常に良好な値を示し、接着性に関しても剥離
個所はいずれもセロテープ←→上塗り層間であり、
フイルム←→下塗り層←→上塗り層が非常に強固に接
着、結合していることがわかる。 これに対し、下塗り剤塗布量が本発明の範囲を
越える比較例8、9は、接着力が不充分であり、
剥離個所も部分的に、上塗り層←→下塗り層間での
剥離が起り、強固な結合力が発揮されないこと、
及び特に高湿度下の放置によつて、滑り性、透明
性が若干の低下を示すことがわかる。更に、下塗
り組成物中に乳化剤としての界面活性剤を含む比
較例10、11の場合には、塗布量が本発明の範囲内
であつても、滑り性、透明性が不良であり、特に
高湿度下の放置時には著しく不良な結果しか得ら
れないことがわかる。 実施例11、12及び比較例12〜15 表−6に示すごとき、単量体組成による下塗り
用共重合体水性分散液を前記方法によつて調整し
た。得られた分散液の安定性は表−6に示した。
これらのうち、良好な分散安定性を示した分散液
を下塗り用塗布剤として、キヤステイングドラム
上に押出しした無配向の状態のポリエステルシー
トの片面に塗布した。その後直ちに、該シートを
ステンターにより乾燥及び横方向(幅方向)に
3.5倍延伸し、次で縦方向に3.5倍延伸の後、熱処
理を行い、25μmの塗布ポリエステル2軸配向フ
イルムを得た。得られたフイルムへの下塗り剤の
塗布量はおおよそ0.25mg/dm2であつた。この下
塗り剤塗布ポリエステルフイルムに実施例1〜3
と同様の方法で上塗り剤インキを塗布し、セロテ
ープ剥離による接着性テストを行なつた。結果を
表−6に示す。
【表】
【表】 表−6の結果から明らかなように、成分aの合
計量が、50%未満、及び、成分bの合計量が30%
を超える場合には、ポリエステルフイルムと、下
塗り層間の接着力が、更に、成分bの合計量が
0.5%未満の場合には、上塗り層と下塗り層間の
接着力が、それぞれ不充分である。また、成分c
の合計量が、0.5%未満及び20%を超える場合に
おいては、良好な水性分酸液安定性が得られ難い
ことがわかる。 実施例13、14及び比較例16 アイソタクチツクポリプロピレンを250℃にて
Tダイよりキヤステイングドラム上に押し出し縦
方向に5倍延伸した後、実施例1、11及び比較例
12で用いた下塗り用共重合体組成物を片面に塗布
し、直ちに、ステンターにより横方向に7倍延伸
し、熱処理を行ない厚さ22μmの塗布ポリピロピ
レン2軸延伸フイルムを得た。得られたフイルム
への下塗り剤塗布量はおよそ2mg/dm2であつ
た。得られたフイルムの上塗りインキ接着性を表
−7に示す。
【表】 表より、本発明がポロプロピレンフイルムにお
いてもすぐれた上塗りインキ接着性を有すること
がわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエステル系樹脂またはポリオレフイン系
    樹脂よりなるフイルムの少なくとも片面に、次式
    で表される、単量体(a)より選ばれた1種または2
    種以上を99〜50モル%、単量体(b)より選ばれた1
    種または2種以上を0.5〜30モル%、および単量
    体(c)より選ばれた1種または2種以上を0.5〜20
    モル%の各々を含有する単量体混合物を反応させ
    て得られた共重合体の水性分散液を乾燥重量で
    0.01mg/dm2以上3.0mg/dm2未満となる如く塗
    布し、しかる後乾燥して得たことを特徴とする、
    滑り性、接着性が共にすぐれたフイルム。 (a) 【式】 R1=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R2=炭素数1〜8のアルキル基 【式】 R3=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R4、R5=Hまたは炭素数1〜8のアルキル基 (b) 【式】 R6=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R7=H、−(CH2)n−OH、−(CH2)n−
    OR8、−{(CH2)n−O−}m−R9 または 【式】 n、m=1〜3 R8、R9=炭素数1〜4のアルキル基 (c) 【式】 R10=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 M=H、1価アルカリ金属または−NH4基 【式】 CH2=CHSO2R12 R11=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R12=Hまたは炭素数1〜8のアルキル基 【式】 R13、R14=Hまたは炭素数1〜4のアルキル
    基 2 特許請求の範囲1における水性分散液が、乳
    化剤としての界面活性剤を実質的に含まない系で
    あることを特徴とするフイルム。 3 特許請求の範囲1におけるポリエステル系樹
    脂がポリエチレンテレフタレートであることを特
    徴とするフイルム。 4 特許請求の範囲1におけるポリオレフイン系
    樹脂がポリプロピレンであることを特徴とするフ
    イルム。 5 特許請求の範囲1における成分(a)、(b)および
    (c)とからなる共重合体水性分散液が、乳化剤とし
    ての界面活性剤を実質的に含まない系から乳化重
    合によつて製造される、エマルジヨン様をなす水
    性分散液であることを特徴とするフイルム。 6 ポリエステル系樹脂またはポリオレフイン系
    樹脂よりなるフイルムの少なくとも片面に次式で
    表される、単量体(a)より選ばれた1種または2種
    以上を99〜50モル%、単量体(b)より選ばれた1種
    または2種以上を0.5〜30モル%、および単量体
    (c)より選ばれた1種または2種以上を0.5〜20モ
    ル%の各々を含有する単量体混合物を反応させて
    得られた共重合体の水性分散液乾燥重量で0.01
    mg/dm2以上3.0mg/dm2未満となる如く塗布、
    乾燥し、しかる後少なくとも一方向に延伸し、次
    いで熱処理を行うことを特徴とする滑り性、接着
    性が共にすぐれたフイルムを製造する方法。 (a) 【式】 R1=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R2=炭素数1〜8のアルキル基 【式】 R3=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R4、R5=Hまたは炭素数1〜8のアルキル基 (b) 【式】 R6=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R7=H、−(CH2)n−OH、−(CH2)n−
    OR8、−{(CH2)n−O−}m−R9 または 【式】 n、m=1〜3 R8、R9=炭素数1〜4のアルキル基 (c) 【式】 R10=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 M=H、1価アルカリ金属または−NH4基 【式】 CH2=CHSO2R12 R11=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R12=Hまたは炭素数1〜8のアルキル基 【式】 R13、R14=Hまたは炭素数1〜4のアルキル
    基 7 特許請求の範囲第6項における水性分散液
    が、乳化剤としての界面活性剤を実質的に含まな
    い系であることを特徴とするフイルムを製造する
    方法。 8 特許請求の範囲第6項において水性分散液を
    未延伸合成樹脂フイルムに塗布、乾燥の後、テン
    ターを用い横方向に2倍以上延伸し、その後、縦
    方向に2倍以上延伸し、熱処理を行うことを特徴
    とするフイルムを製造する方法。 9 特許請求の範囲第6項において、水性分散液
    を未延伸フイルムを縦方向に2倍以上延伸して得
    たフイルムに塗布乾燥し、しかる後横方向に延伸
    し、次いで熱処理を行なうことを特徴とするフイ
    ルムを製造する方法。
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