JPH0143966B2 - - Google Patents
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- JPH0143966B2 JPH0143966B2 JP18099281A JP18099281A JPH0143966B2 JP H0143966 B2 JPH0143966 B2 JP H0143966B2 JP 18099281 A JP18099281 A JP 18099281A JP 18099281 A JP18099281 A JP 18099281A JP H0143966 B2 JPH0143966 B2 JP H0143966B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyethylene
- cross
- density
- insulator
- thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、特に高温時の耐電圧特性が改善さ
れた架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルに関する
ものである。 導体上に、内部半導電層、絶縁体層、必要に応
じて外部半導電層及び金属テープなどによる遮蔽
層を設け、その外側に保護シース層をこれらの順
に設けてなる電力ケーブルが一般に広く使用され
ているが、電力使用量の増大などによりこれらの
電力ケーブルに対して高電圧特性に対する要請が
益々高まる機運にある。 かかる要請、即ち高電圧用電力ケーブルの研究
開発に関しては多くの努力が払われて居り、特に
近年絶縁体として架橋ポリエチレンを用いた架橋
ポリエチレン絶縁電力ケーブルの高電圧化にはめ
ざましいものがある。 従来かかる高電圧化を達成するための一方策と
して、絶縁体中の異物、ボイドの含有量の低減化
などを進め或る程度の耐電圧特性の向上が得られ
ているが、未だ充分とは云えない。特に、高温時
の架橋ポリエチレン電力ケーブルの絶縁体の破壊
値は、常温下でのそれに比べて著しく低くなり、
使用目的により大きな制約を受ける問題があつ
た。 具体的には例えば、常時使用温度(90℃)での
電力ケーブルのインパルス破壊値が、常温(20
℃)における値の約70%程度に低下してしまうも
のもある。 従つて常温下での上記破壊値が比較的高い材料
による電力ケーブルであつても、該電力ケーブル
に対して常時使用条件下における導体温度の上昇
を見越し絶縁体層を予め増厚して使用しなければ
ならないのが実情である。 発明者等は上述の高温下での電力ケーブルの絶
縁破壊特性の向上に関し、鋭意検討を重ねた結
果、絶縁体層を構成する架橋ポリエチレンの密
度、結晶厚み、ゲル分率及び配向強度などの因子
が絶縁破壊特性の向上に著しく影響を及ぼすこと
を見いだし、よつてこの発明を完成したものであ
る。 即ちこの発明は、導体の外側に、密度0.918
g/cm3以上、結晶厚み76Å以上、ゲル分率60%以
上でかつ広角X線回折法にて測定した配向強度が
100cps以上である架橋ポリエチレンからなる絶縁
体層を有することを特徴とする架橋ポリエチレン
絶縁電力ケーブルである。 この発明による架橋ポリエチレン絶縁電力ケー
ブルが上記の問題を解決する理由は以下のように
考えられる。 この発明において絶縁体として用いた架橋ポリ
エチレンのインパルス特性は、その密度、結晶厚
み、ゲル分率及び後記詳述する配向強度に密接に
関連を有しているのであり、これらの値が上記の
如く特定されていることによりこの発明の架橋ポ
リエチレン絶縁電力ケーブルの高温下でのインパ
ルス破壊値の低下が抑制されるのである。 即ち先づ、本願における架橋ポリエチレンの密
度が従来用いられているポリエチレンのそれより
高い値を示すことは、絶縁体中の結晶相が非晶相
に比べて従来より多く分布していることを意味
し、これは高温下での活性化電子が結晶相に衝突
する機会を増し、該衝突により電子の持つエネル
ギーを減少させ結果的にインパルス破壊値の低下
が少くなるものと考えられる。 次に架橋ポリエチレンの結晶厚みが大きいこと
は、絶縁体の構成結晶が大きいことを意味する。
この結晶が大きいことにより高温下でも結晶を維
持する傾向が高く、上記電子エネルギーを減少さ
せる効果が更に高められるものと推定される。 更に架橋ポリエチレンのゲル分率が高いこと
は、これによる絶縁体の高温下での機械特性及び
物理特性が一定水準以上に向上され、これも結果
的に高温下でのインパルス破壊値の低下を抑制す
るものと考えられる。 そして更に本発明で用いる架橋ポリエチレンが
上述のように密度が大きく、これが結晶厚を大き
くすることになり、更に配向強度を大きくするこ
とがその結晶分子鎖の配列を向上させ、上述した
活性電子の結晶中での衝突機会を増加させ電子エ
ネルギー減少効果を助長しインパルス破壊値を向
上させることになる。 この発明の効果は以上詳述した如く、絶縁体と
して用いた架橋ポリエチレンの密度、結晶厚み、
ゲル分率及び配向強度の上記特定によるこれらの
諸作用が綜合的に作用したことによるものと考え
られる。 実際にこの発明による架橋ポリエチレン絶縁電
力ケーブルにおいては、後記実施例にも示される
如く常温におけるインパルス破壊値が従来品に比
べて優れているばかりでなく諸電力ケーブル使用
温度が常温から90℃に上昇した際のインパルス破
壊値は概ね90%以上を保つものであり、比較品の
約80%に比し著しく優れているのである。 この発明において絶縁体としての架橋ポリエチ
レンに関し、その密度を0.918g/cm3以上、結晶
厚みを76Å以上、ゲル分率を60%以上、そして更
に後に定義する広角X線回折法にて測定した配向
強度を100cps以上に限定した理由は、この値以下
では架橋ポリエチレンの高温下でのインパルス破
壊値の低下が抑え得ずこの発明の上記作用効果が
充分達成されないことによるものである。 ここで結晶厚み(lc)は、高分子の結晶構造に
ついての2相モデルを適用したものであり(下記
注参照)、例えば第1図の結晶構造モデル図の如
く、小角X線散乱により測定される長周期(l)
(結晶部と非晶部の繰り返し単位の長さ)に結晶
化度(Xv)(結晶部の体積分率)を乗じて求めた
ものである。 (注) 参考文献 S.Kavesh and J.M.Schultz、“Lameller and
Interlameller Structure in Melt Crystallized
Polyethylene、 Lameller Spacing
Interlameller Thickness、Interlameller
Density and Sacking Disorder”Journal of
Polymer Science:Part A−2、Vo19、No.1、
PP85−114、1971 上述の小角X線散乱は、波長(λ)1.54ÅのX
線により、シンチレーシヨンカウンターを用いて
測定される。散乱強度にLorentz補正を行ない、
ピーク強度を示す散乱角度(2θpeak)より
Braggの式を用い次式(1)により長周期(l)を求
められる。 2l・sinθpeak=λ (1) ここでθpeakは散乱角度(2θpeak)の半値であ
り、λはX線の波長1.54Åである。 又結晶厚み(lc)及び非晶厚み(la)は第1図
の2相モデルを適用し次式(2)、(3)により求められ
る。 lc=Xv・l (2) la=(1−Xv)・l (3) ここでXvは結晶化度を体積分率で表わしたも
のであり、次式(4)が成り立つ。 Xv=lc/(lc+la)=lc/l (4) 尚本発明における上記値の測定には原材料ポリ
エチレンを160℃でプレス成形し、約30℃/min
で冷却した1mm厚シートを試料片とし架橋ポリエ
チレンでは絶縁体層から絶縁体層の厚み方向(半
径方向)に約1mmの厚さで切り出したシートを試
料片とした。そして、架橋ポリエチレンの結晶厚
みは、絶縁体層の厚み方向(半径方向)にX線を
入射しケーブルの長さ方向にシンチレーシヨンカ
ウンターを作動して測定した。 又、上記の密度に関してはJIS K6760に基づく
密度勾配管による方法、更にゲル分率はJIS
C3005に準拠して測定したものである。 次に本発明における上記配向強度は、広角X線
回折法により測定されたものを意味するのであ
り、即ち或る(hkl)の回折角度に検出器を固定
し、被験試料を回転させながらその強度分布(方
位角方向の強度分布)を測定するのであり、配向
強度は該強度分布の極大強度からバツクグラウン
ドの強度を差引いて求められるのである。 このような配向強度を得る手段は、例えば押出
成形時に押出速度に対して引張り速度を大きくす
ることによつて得られる。(一般に引落しと云
う)、具体的には該引落し率は ダイニツプル間断面積−ケーブル絶
縁層断面積/ダイニツプル間断面積×100(%) で表わされ、約30%以上であるようにして得られ
る。 この発明において上記の如く特定される架橋ポ
リエチレンによる絶縁体層は、具体的に例えば下
記の如き方法にて得られる。 (i) 密度0.925g/cm3以上でかつ結晶厚90Å以上
の原材料ポリエチレンに、ジクミルパーオキサ
イドなどの化学架橋剤の適量を混合し、これを
導体外側に引落し成形しつつ押出被覆した後、
該被覆体を加熱架橋させる方法。 (ii) 密度0.920g/cm3以上0.925g/cm3未満でかつ
結晶厚80Å以上の原材料ポリエチレンに化学架
橋剤の適量を加え、又該ポリエチレン100重量
部に対して0.3重量部以上のジベンジリデン−
D−ソルビトールを加え、これを導体外側に引
落し成形しつつ押出被覆した後、該被覆体を加
熱架橋させる方法。 かかる具体的な例示方法において、原材料ポリ
エチレンの上記密度、結晶厚みなどの諸条件が満
されないと、前述した60%以上の架橋度を得るた
めの結晶化が阻害されることがあり、目的とする
架橋ポリエチレンで得ることが困難になる。 この発明において原材料ポリエチレンとしては
高圧法、中圧法あるいは低圧法によるもの、ある
いはこれらのブレンド物が用いられるが特に好ま
しいのは押出時のスコーチの発生の少ない高圧法
によるものである。 又用いる化学架橋剤には特に限定はなく通常用
いられるジクミルパーオキサイド、ターシヤリブ
チルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル
2,5−ジ(ターシヤリブチルパーオキシ)のキ
シンなどが用いられ、必要に応じて他の老化防止
剤、電圧安定剤、銅害防止剤、カーボンブラツク
その他の適量の充填剤の添加は差支えない。 この発明は以上の説明及び後記実施例から明ら
かなように、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル
において、絶縁体を構成する架橋ポリエチレンを
上記のように特定されたものとしたことにより、
高温下での絶縁破壊値の低下を著しく抑制できた
ものでありその工業的効果はまことに大きい。 以下実施例によりこの発明を具体的に説明す
る。 実施例1〜3、比較例1〜2 下表に示した原料ポリエチレンを用い、同表組
成の架橋性ポリエチレンを得た。 第2図の如く250mm2の銅撚線1上に1mm厚の内
部半導電層2を設け、この上に前記架橋性ポリエ
チレンによる絶縁体層3を、130℃で同表の引落
し率にて11mm厚に押出被覆し、該層を加熱架橋さ
せ、以下1mm厚の外部半導電層4、0.6mm厚の銅
テープ遮蔽層5及び4mm厚の塩化ビニルシース層
6をこの順に設け66KVの架橋ポリエチレン絶縁
ケーブルを得た。 得られた各電力ケーブルに関して絶縁体層の密
度、結晶厚、ゲル分率、配向強度を求めてこれを
同表に示すと共に、該ケーブルの常温及び高温
(90℃)下でのインパルス破壊値を求め同表に示
した。 同表から明らかなように、架橋ポリエチレン絶
縁体の密度0.918g/cm3以上、結晶厚76Å以上、
ゲル分率60%以上及び配向強度100cps以上の諸条
件を満す実施例品が、常温におけるインパルス破
壊値が従来品に比べて優れているばかりでなく高
温下でも常温の90%以上のインパルス破壊値を示
すのに対し、比較品はこれが約80%であつた。 【表】
れた架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルに関する
ものである。 導体上に、内部半導電層、絶縁体層、必要に応
じて外部半導電層及び金属テープなどによる遮蔽
層を設け、その外側に保護シース層をこれらの順
に設けてなる電力ケーブルが一般に広く使用され
ているが、電力使用量の増大などによりこれらの
電力ケーブルに対して高電圧特性に対する要請が
益々高まる機運にある。 かかる要請、即ち高電圧用電力ケーブルの研究
開発に関しては多くの努力が払われて居り、特に
近年絶縁体として架橋ポリエチレンを用いた架橋
ポリエチレン絶縁電力ケーブルの高電圧化にはめ
ざましいものがある。 従来かかる高電圧化を達成するための一方策と
して、絶縁体中の異物、ボイドの含有量の低減化
などを進め或る程度の耐電圧特性の向上が得られ
ているが、未だ充分とは云えない。特に、高温時
の架橋ポリエチレン電力ケーブルの絶縁体の破壊
値は、常温下でのそれに比べて著しく低くなり、
使用目的により大きな制約を受ける問題があつ
た。 具体的には例えば、常時使用温度(90℃)での
電力ケーブルのインパルス破壊値が、常温(20
℃)における値の約70%程度に低下してしまうも
のもある。 従つて常温下での上記破壊値が比較的高い材料
による電力ケーブルであつても、該電力ケーブル
に対して常時使用条件下における導体温度の上昇
を見越し絶縁体層を予め増厚して使用しなければ
ならないのが実情である。 発明者等は上述の高温下での電力ケーブルの絶
縁破壊特性の向上に関し、鋭意検討を重ねた結
果、絶縁体層を構成する架橋ポリエチレンの密
度、結晶厚み、ゲル分率及び配向強度などの因子
が絶縁破壊特性の向上に著しく影響を及ぼすこと
を見いだし、よつてこの発明を完成したものであ
る。 即ちこの発明は、導体の外側に、密度0.918
g/cm3以上、結晶厚み76Å以上、ゲル分率60%以
上でかつ広角X線回折法にて測定した配向強度が
100cps以上である架橋ポリエチレンからなる絶縁
体層を有することを特徴とする架橋ポリエチレン
絶縁電力ケーブルである。 この発明による架橋ポリエチレン絶縁電力ケー
ブルが上記の問題を解決する理由は以下のように
考えられる。 この発明において絶縁体として用いた架橋ポリ
エチレンのインパルス特性は、その密度、結晶厚
み、ゲル分率及び後記詳述する配向強度に密接に
関連を有しているのであり、これらの値が上記の
如く特定されていることによりこの発明の架橋ポ
リエチレン絶縁電力ケーブルの高温下でのインパ
ルス破壊値の低下が抑制されるのである。 即ち先づ、本願における架橋ポリエチレンの密
度が従来用いられているポリエチレンのそれより
高い値を示すことは、絶縁体中の結晶相が非晶相
に比べて従来より多く分布していることを意味
し、これは高温下での活性化電子が結晶相に衝突
する機会を増し、該衝突により電子の持つエネル
ギーを減少させ結果的にインパルス破壊値の低下
が少くなるものと考えられる。 次に架橋ポリエチレンの結晶厚みが大きいこと
は、絶縁体の構成結晶が大きいことを意味する。
この結晶が大きいことにより高温下でも結晶を維
持する傾向が高く、上記電子エネルギーを減少さ
せる効果が更に高められるものと推定される。 更に架橋ポリエチレンのゲル分率が高いこと
は、これによる絶縁体の高温下での機械特性及び
物理特性が一定水準以上に向上され、これも結果
的に高温下でのインパルス破壊値の低下を抑制す
るものと考えられる。 そして更に本発明で用いる架橋ポリエチレンが
上述のように密度が大きく、これが結晶厚を大き
くすることになり、更に配向強度を大きくするこ
とがその結晶分子鎖の配列を向上させ、上述した
活性電子の結晶中での衝突機会を増加させ電子エ
ネルギー減少効果を助長しインパルス破壊値を向
上させることになる。 この発明の効果は以上詳述した如く、絶縁体と
して用いた架橋ポリエチレンの密度、結晶厚み、
ゲル分率及び配向強度の上記特定によるこれらの
諸作用が綜合的に作用したことによるものと考え
られる。 実際にこの発明による架橋ポリエチレン絶縁電
力ケーブルにおいては、後記実施例にも示される
如く常温におけるインパルス破壊値が従来品に比
べて優れているばかりでなく諸電力ケーブル使用
温度が常温から90℃に上昇した際のインパルス破
壊値は概ね90%以上を保つものであり、比較品の
約80%に比し著しく優れているのである。 この発明において絶縁体としての架橋ポリエチ
レンに関し、その密度を0.918g/cm3以上、結晶
厚みを76Å以上、ゲル分率を60%以上、そして更
に後に定義する広角X線回折法にて測定した配向
強度を100cps以上に限定した理由は、この値以下
では架橋ポリエチレンの高温下でのインパルス破
壊値の低下が抑え得ずこの発明の上記作用効果が
充分達成されないことによるものである。 ここで結晶厚み(lc)は、高分子の結晶構造に
ついての2相モデルを適用したものであり(下記
注参照)、例えば第1図の結晶構造モデル図の如
く、小角X線散乱により測定される長周期(l)
(結晶部と非晶部の繰り返し単位の長さ)に結晶
化度(Xv)(結晶部の体積分率)を乗じて求めた
ものである。 (注) 参考文献 S.Kavesh and J.M.Schultz、“Lameller and
Interlameller Structure in Melt Crystallized
Polyethylene、 Lameller Spacing
Interlameller Thickness、Interlameller
Density and Sacking Disorder”Journal of
Polymer Science:Part A−2、Vo19、No.1、
PP85−114、1971 上述の小角X線散乱は、波長(λ)1.54ÅのX
線により、シンチレーシヨンカウンターを用いて
測定される。散乱強度にLorentz補正を行ない、
ピーク強度を示す散乱角度(2θpeak)より
Braggの式を用い次式(1)により長周期(l)を求
められる。 2l・sinθpeak=λ (1) ここでθpeakは散乱角度(2θpeak)の半値であ
り、λはX線の波長1.54Åである。 又結晶厚み(lc)及び非晶厚み(la)は第1図
の2相モデルを適用し次式(2)、(3)により求められ
る。 lc=Xv・l (2) la=(1−Xv)・l (3) ここでXvは結晶化度を体積分率で表わしたも
のであり、次式(4)が成り立つ。 Xv=lc/(lc+la)=lc/l (4) 尚本発明における上記値の測定には原材料ポリ
エチレンを160℃でプレス成形し、約30℃/min
で冷却した1mm厚シートを試料片とし架橋ポリエ
チレンでは絶縁体層から絶縁体層の厚み方向(半
径方向)に約1mmの厚さで切り出したシートを試
料片とした。そして、架橋ポリエチレンの結晶厚
みは、絶縁体層の厚み方向(半径方向)にX線を
入射しケーブルの長さ方向にシンチレーシヨンカ
ウンターを作動して測定した。 又、上記の密度に関してはJIS K6760に基づく
密度勾配管による方法、更にゲル分率はJIS
C3005に準拠して測定したものである。 次に本発明における上記配向強度は、広角X線
回折法により測定されたものを意味するのであ
り、即ち或る(hkl)の回折角度に検出器を固定
し、被験試料を回転させながらその強度分布(方
位角方向の強度分布)を測定するのであり、配向
強度は該強度分布の極大強度からバツクグラウン
ドの強度を差引いて求められるのである。 このような配向強度を得る手段は、例えば押出
成形時に押出速度に対して引張り速度を大きくす
ることによつて得られる。(一般に引落しと云
う)、具体的には該引落し率は ダイニツプル間断面積−ケーブル絶
縁層断面積/ダイニツプル間断面積×100(%) で表わされ、約30%以上であるようにして得られ
る。 この発明において上記の如く特定される架橋ポ
リエチレンによる絶縁体層は、具体的に例えば下
記の如き方法にて得られる。 (i) 密度0.925g/cm3以上でかつ結晶厚90Å以上
の原材料ポリエチレンに、ジクミルパーオキサ
イドなどの化学架橋剤の適量を混合し、これを
導体外側に引落し成形しつつ押出被覆した後、
該被覆体を加熱架橋させる方法。 (ii) 密度0.920g/cm3以上0.925g/cm3未満でかつ
結晶厚80Å以上の原材料ポリエチレンに化学架
橋剤の適量を加え、又該ポリエチレン100重量
部に対して0.3重量部以上のジベンジリデン−
D−ソルビトールを加え、これを導体外側に引
落し成形しつつ押出被覆した後、該被覆体を加
熱架橋させる方法。 かかる具体的な例示方法において、原材料ポリ
エチレンの上記密度、結晶厚みなどの諸条件が満
されないと、前述した60%以上の架橋度を得るた
めの結晶化が阻害されることがあり、目的とする
架橋ポリエチレンで得ることが困難になる。 この発明において原材料ポリエチレンとしては
高圧法、中圧法あるいは低圧法によるもの、ある
いはこれらのブレンド物が用いられるが特に好ま
しいのは押出時のスコーチの発生の少ない高圧法
によるものである。 又用いる化学架橋剤には特に限定はなく通常用
いられるジクミルパーオキサイド、ターシヤリブ
チルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル
2,5−ジ(ターシヤリブチルパーオキシ)のキ
シンなどが用いられ、必要に応じて他の老化防止
剤、電圧安定剤、銅害防止剤、カーボンブラツク
その他の適量の充填剤の添加は差支えない。 この発明は以上の説明及び後記実施例から明ら
かなように、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル
において、絶縁体を構成する架橋ポリエチレンを
上記のように特定されたものとしたことにより、
高温下での絶縁破壊値の低下を著しく抑制できた
ものでありその工業的効果はまことに大きい。 以下実施例によりこの発明を具体的に説明す
る。 実施例1〜3、比較例1〜2 下表に示した原料ポリエチレンを用い、同表組
成の架橋性ポリエチレンを得た。 第2図の如く250mm2の銅撚線1上に1mm厚の内
部半導電層2を設け、この上に前記架橋性ポリエ
チレンによる絶縁体層3を、130℃で同表の引落
し率にて11mm厚に押出被覆し、該層を加熱架橋さ
せ、以下1mm厚の外部半導電層4、0.6mm厚の銅
テープ遮蔽層5及び4mm厚の塩化ビニルシース層
6をこの順に設け66KVの架橋ポリエチレン絶縁
ケーブルを得た。 得られた各電力ケーブルに関して絶縁体層の密
度、結晶厚、ゲル分率、配向強度を求めてこれを
同表に示すと共に、該ケーブルの常温及び高温
(90℃)下でのインパルス破壊値を求め同表に示
した。 同表から明らかなように、架橋ポリエチレン絶
縁体の密度0.918g/cm3以上、結晶厚76Å以上、
ゲル分率60%以上及び配向強度100cps以上の諸条
件を満す実施例品が、常温におけるインパルス破
壊値が従来品に比べて優れているばかりでなく高
温下でも常温の90%以上のインパルス破壊値を示
すのに対し、比較品はこれが約80%であつた。 【表】
第1図はポリエチレンの結晶構造モデル図、第
2図は本発明電力ケーブルの断面図である。 1……導体、2,4……内部、外部半導電層、
3……絶縁層、5……遮蔽層、6……シース。
2図は本発明電力ケーブルの断面図である。 1……導体、2,4……内部、外部半導電層、
3……絶縁層、5……遮蔽層、6……シース。
Claims (1)
- 1 導体の外側に、密度0.918g/cm3以上、結晶
厚み76Å以上、ゲル分率60%以上でかつ広角X線
回折法にて測定した配向強度が100cps以上である
架橋ポリエチレンからなる絶縁体層を有すること
を特徴とする架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブ
ル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18099281A JPS58103702A (ja) | 1981-11-13 | 1981-11-13 | 架橋ポリエチレン絶縁電力ケ−ブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18099281A JPS58103702A (ja) | 1981-11-13 | 1981-11-13 | 架橋ポリエチレン絶縁電力ケ−ブル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58103702A JPS58103702A (ja) | 1983-06-20 |
| JPH0143966B2 true JPH0143966B2 (ja) | 1989-09-25 |
Family
ID=16092839
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18099281A Granted JPS58103702A (ja) | 1981-11-13 | 1981-11-13 | 架橋ポリエチレン絶縁電力ケ−ブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58103702A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| SE8402396L (sv) * | 1984-05-03 | 1985-11-04 | Unifos Kemi Ab | Isoleringskomposition for kabel |
| JPH0520209U (ja) * | 1991-06-27 | 1993-03-12 | タツタ電線株式会社 | 耐屈曲性計装用ケーブル |
| JPH0520208U (ja) * | 1991-06-27 | 1993-03-12 | タツタ電線株式会社 | 耐屈曲性計装用ケーブル |
| JPH0520207U (ja) * | 1991-06-27 | 1993-03-12 | タツタ電線株式会社 | 耐屈曲性計装用ケーブル |
| JP2002170436A (ja) * | 2000-11-30 | 2002-06-14 | Hitachi Cable Ltd | 架橋ポリエチレン電気ケーブル及びその製造法 |
-
1981
- 1981-11-13 JP JP18099281A patent/JPS58103702A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58103702A (ja) | 1983-06-20 |
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