JPH0151566B2 - - Google Patents
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- JPH0151566B2 JPH0151566B2 JP57007503A JP750382A JPH0151566B2 JP H0151566 B2 JPH0151566 B2 JP H0151566B2 JP 57007503 A JP57007503 A JP 57007503A JP 750382 A JP750382 A JP 750382A JP H0151566 B2 JPH0151566 B2 JP H0151566B2
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- diphenyl
- dicarboxylate
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Description
本発明はポリエステル繊維、詳しくは高モジユ
ラスで且つ低収縮性のポリエステル繊維及びその
製造法に関する。 ポリエステル繊維、特にポリエチレンテレフタ
レート繊維は、高結晶性、高融点を有し、耐熱
性、耐薬品性、耐光性、強度弾性係数等の点で優
れた性質を示すので、衣料用以外にも、例えばタ
イヤコード、コンベアベルト、動力伝達ベルト、
ホースの様なゴム補強用材料等に広く使用されて
いる。 これらの分野では、強度が高いことが必要であ
ると共にモジユラスが高く、かつ寸法安定性が良
いことも極めて重要である。ポリエチレンテレフ
タレート繊維は、ナイロン6やナイロン66等のポ
リアミド繊維よりも、一般にモジユラスが高いと
いう点で、多くの用途に使用されている。しかし
ながら、強力レーヨン繊維、ケプラー
(Keveler)等の全芳香族ポリアミド繊維、炭素
繊維等と比較した場合には、そのモジユラスは、
決して高いとは言えず、むしろ高温雰囲下での低
モジユラス性が逆に欠点として指摘される。即
ち、ポリエチレンテレフタレート繊維において
は、モジユラスと寸法安定性とは相反する関係に
あり、乾熱収縮率を小さくして寸法安定性を良く
した場合、モジユラスは大きく低下する欠点があ
る。かかる欠点は、ゴム製品の補強材としての分
野で特に顕著である。ゴム製品の高品質、高性能
化という時代の要求と相まつて、低収縮率で且つ
高モジユラスな物性を兼ね備えたポリエチレンテ
レフタレート繊維の出現が望まれている。 こうした繊維の力学的性質は、微細構造即ち繊
維の配向状態、結晶部の状態、特に非晶部の状態
に大きく影響されることが古くから知られてお
り、この微細構造の改質を目的に多く提案がなさ
れている。例えばタルク等の無機物や、有機酸の
金属塩等低分子化合物を添加する方法又はポリカ
ーボネート、ポリエチレンナフタレート、フエノ
ール系樹脂の剛直高分子を添加する方法が代表例
としてあげられる。 しかしながら、これらの方法は、いずれもポリ
エチレンテレフタレート中での分散状態が悪く、
また剛直高分子の種類によつては、バツク内でポ
リエチレンテレフタレートとランダム共重合化反
応を起してバツク圧が大巾に上昇し、曳糸性に大
きな難点が生じる。更に、延伸熱処理工程でのト
ラブルも発生しやすく、その上得られる繊維の性
能も充分に満足できるものではなかつた。 一方、ポリエチレンジフエニル―4,4′―ジカ
ルボキシレートを添加する試みが特開昭51−
82019号公報に見られるが、この場合は、ポリエ
チレンテレフタレート中での分散が均等になり難
く、安定した効果も出にくい。また、添加量を増
やすと、紡糸時のバツク圧増加、更には、延伸熱
処理時の糸切れ、毛羽発生等が生じやすく、操業
性の観点からも実施し難い。 本発明者達は上記方法による改質について鋭意
検討した結果、剛直高分子であるポリエチレンジ
フエニル―4,4′―ジカルボキシレートをポリエ
チレンテレフタレートとブロツク共重合させ、こ
のブロツク共重合体ポリエステルをポリエチレン
テレフタレート中に分散させ、紡糸延伸するなら
ば、得られるポリエステル繊維は、剛直高分子の
効果により高モジユラスで低収縮性を示し、且つ
曳糸性、延伸性が良好であることを見い出し、本
発明に到つた。 即ち、本発明はエチレンテレフタレートを主た
る構成単位とするポリエステルと、ポリエチレン
ジフエニル―4,4′―ジカルボキシレートを共重
合させたポリエチレンテレフタレート・ポリエチ
レンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレートブ
ロツク共重合体との混合物を、溶融紡糸し次いで
下記(i)〜(ii)を同時に満足する条件で延伸熱処理し
て得られるポリエステル繊維であつて、 (i) 延伸条件:延伸倍率3.0倍以上 延伸温度ガラス転移点以上 (ii) 熱処理条件:10%以下の制限収縮下又は15%
以下の緊張下、熱処理温度150〜250℃ 該繊維を構成するブロツク共重合体中における
エチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレー
ト単位に共重合量が2〜40重量%で、かつ繊維中
のエチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレ
ート単位の含有量が0.3〜15重量%であることを
特徴とするポリエチレン繊維に係るものである。 本発明において繊維の基体をなすポリエステル
は、ポリエチレンテレフタレートを主たる対象と
するが、これに少量(15モル%以下)の第3成分
を含む共重合ポリエステルあつてもよい。一般に
ポリエチレンテレフタレートは、テレフタル酸又
はそのエステル形成性誘導体及びエチレングリコ
ール又はそのエステル形成性誘導体を、触媒の存
在下で、適当な反応条件下に反応せしめることに
よつて合成される。このポリエチレンテレフタレ
ートの重合完結前に適当な1種又は2種以上の第
3成分を添加し、共重合ポリエステルとしても良
い。適当な第3成分としては、2個のエステル形
成性官能基を有する化合物脂肪族ジカルボン
酸、例えばシユウ酸、コハク酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸等、脂環族ジカルボン
酸、例えばシクロブタンジカルボン酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、デカリンジカルボン酸等、
芳香族ジカルボン酸、例えばイソフセル酸5―ソ
ジウムスルホイソフタル酸、クロルテレフタル
酸、ブロムテレフタル酸、ジクロルテレフタル
酸、ジブロムテレフタル酸、ブロムイソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、クロルナフタレン
ジカルボン酸、ブロムナフタレンジカルボン酸、
ジフエニルエーテルジカルボン酸、ジフエニルス
ルホンジカルボン酸、ジフエノキシエタンジカル
ボン酸等、オキシカルボン酸、例えばグリコー
ル酸、P―オキシ安息香酸、P―オキシエトキシ
安息香酸、4′―ヒドロキシジフエニル―4′―カル
ボン酸等、ヒドロキシ化合物、例えばプロピレ
ングリコール、トリメチレングリコール、ジエチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ペ
ンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、オククメチレングリコール、デカメチレン
グリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビス
フエノールA、1,4―ビス(β―ヒドロキシエ
トキシ)ベンゼン、2,2′―ビス(P―β―ヒド
ロキシエトキシフエニル)プロパン、ビス(P―
β―ヒドロキシフエニル)スルホン、2,2―ビ
ス(4―β―ヒドロキシエトキシ―3,5―ジク
ロルフエニル)プロパン、2,2―ビス(4―β
―ヒドロキシエトキシ―3,5―ジブロムフエニ
ル)プロパン、ビス(4―β―ヒドロキシエトキ
シ―3,5―ジクロルフエニル)スルホン、ビス
(4―β―ヒドロキシエトキシ―3,5―ジブロ
ムフエニル)スルホン、ビス(4―β―ヒドロキ
シエトキシ―3,5―ジブロムフエニル)スルホ
ン等、又はこれらのエステル形成性誘導体や、1
個のエステル形成性官能基を有する化合物、例え
ば安息香酸、ナフトエ酸、メトキシポリアルキレ
ングリコール等が例示される。また、3個以上の
エステル形成性官能基を有する化合物、例えばグ
リセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、トリメリツト酸、トリメシン酸、ピ
ロメリツト酸等も、重合体が実質的に線状である
範囲内で使用することができる。また、上記ポリ
エステル中には、二酸化チタン等の艶消剤や、リ
ン酸、亜リン酸、ホスホン酸及びそれらのエステ
ル等安定剤、ヒドロキシベンゼントリアゾール誘
導体、ヒドロキシベンゾフエノン誘導体、シアノ
アクリレート誘導体等の紫外線吸収剤等が含まれ
ていてもよい。前記ポリエステルの極限粘度
〔η〕は0.50〜1.20が好ましく、0.65〜1.00が特に
好ましい。〔η〕が0.50未満の場合、得られるヤ
ーンは高モジユラス、低収縮性になり得るが、強
度が不充分、即ち6g/d以上にはならないため
に好ましくない。一方、〔η〕が1.20を超える場
合は溶融粘度が高過ぎるため、ギアポンプでの計
量がスムーズに行なわれなくなり、吐出不良のた
め紡糸性が低下し、また強度面でも、〔η〕値が
1.20を超えても頭打ち状態になるので、何らメリ
ツトはない。なお、本発明で言う極限粘度〔η〕
は次の如く定義する。 〔η〕= lim C→O1/C(ηr−1) 式中、ηr溶剤中の希釈溶液の粘度を、同一温度
同一単位で測定した溶剤それ自体の粘度で割つた
もので、いわゆる相対粘度と呼ばれるものであ
る。Cは溶液100c.c.当りの重合体の濃度(g)で
ある。本発明における極限粘度〔η〕は、純度98
%以上のオルソクロルフエノールを溶剤として35
℃で測定した値から算出した。また、強度は20
℃、65%PHの標準状態で定速伸長型の引張り試
験機を使用し、試料長200mmの試料に、デニール
の1/30に相当する荷重をかけ、200mm/minの
引張り速度で引張つた時の荷重―伸長曲線を記録
し、この時の試料の破断強力を試料のデニールで
割つた値である。 本発明において前記ポリエステルと混合するブ
ロツク共重合体は、ポリエチレンテレフタレート
とポリエチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキ
シレート(以下ジフエニルポリエステルと略称す
る)とからなるポリエステルである。このジフエ
ニルポリエステルは、エチレングリコール又はそ
のエステル形成性誘導体とジフエニル―4,4′―
ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体とを
触媒の存在下適当な条件で反応させることによつ
て合成される。ジフエニルポリエステルの重合度
は、特に制限する必要はないが、オルソフエノー
ル中30℃での還元比粘度(ηsp/c)が0.05以上
のものが好ましい。還元比粘度が0.05未満では、
実質的にはポリマーと言い難く、剛直ポリマーの
効果は発揮し難く、またポリエチレンテレフタレ
ートと高温で反応させてブロツク共重合させて
も、ランダム状態に近い共重合体を形成し、かか
る共重合ポリエステルを、基体となるポリエステ
ルに添加し、引き続き紡糸延伸しても、本発明の
目的を達成し難い。これは、添加する共重合体が
ランダム重合では、繊維の力学的性質を支配する
非晶部の改質を達成できないためと思われる。重
合度が高い分には、いくらでもさしつかえない重
合度が充分に高くなると、一般の重合度測定用の
溶媒例えば、オルソクロルフエノール、フエノー
ル/ジクロルベンゼン、フエノール/トリクロロ
フエノール、フエノール/テトラクロロエタン等
に不溶になり、溶液粘度の測定ができず、重合度
の測定ができなくなるが、本発明においては何等
の支障なく使用できる。 本発明にあたつては、上記ジフエニールポリエ
ステルを予めポリエチレンテレフタレートと反応
させてブロツク共重合体となし、基体となるポリ
エステルに配合する。ブロツク共重合体中のジフ
エニルポリエステルの量は2〜40重量%にすべき
である。2重量%未満のブロツク共重合体で剛直
ポリマーの効果が得られず、本発明の目的を達成
することができない。また、40重量%より多い
と、得られる共重合体はランダム共重合体になり
易く、かかる共重合体もまた剛直ポリマーの効果
が得られない。 ブロツク共重合体を合成は、所定割合のポリエ
チレンテレフタレートとジフエニルポリエステル
とをジフエニルポリエステルの融点以上の温度、
好ましくは340〜360℃程度の温度で溶融混合する
ことによつて行なわれる。この合成に当つて、未
反応のジフエニルポリエステルが残存しても差支
えない。特に、残存物を1μ以下の微粒子にすれ
ば、かえつて好ましい結果が得られる傾向があ
る。この残存物が大きいときは、製糸段階で操業
性に問題が生じ易い。例えば紡糸バツク圧の急上
昇、曳糸性の悪化、延伸熱処理時の糸切れや毛羽
発明等のトラブルが発生し易くなる。従つて、巨
大粒子の残存物が存在するときは金網等によつて
除去するのが望ましい。 なお、ブロツク共重合体の製造に使用するジフ
エニルポリエステル及び/又はポリエチレンテレ
フタレートには、少量(約10モル%以下)の第3
成分を共重合しても良い。適当な第3成分として
は、前記ポリエステル場合に例示した〜の化
合物を同様に例示することができる。 基体となるポリエステルに添加するブロツク共
重合体の量は、製品繊維中にエチレンジフエニル
―4,4′―ジカルボキシレート単位の総量が0.3
〜15重量%となる量にすべきである。0.3重量%
未満の場合は、剛直成分であるジフエニルポリエ
ステルの含量が少なすぎるため効果は出ない。一
方、15重量%を超える場合は、ブロツク共重合体
を多量に加えることになり、曳糸性及び延伸性が
悪化し、また基体となるポリエステルとの再エス
テル化反応も起りやすくなり、例えば強度が低下
したりして、得られる繊維の性能は充分満足でき
るものではない。特にブロツク共重合体の添加量
を、上記条件を満足した上で0.5〜40重量%の範
囲にするのが好ましい。この範囲外の添加量では
基体となるポリエステルに均一に混合し難くな
り、殊に40重量%を超えるときは基体となるポリ
エステル中でのブロツク共重合体の分散状態が不
良となり、紡糸時のバツク圧の上昇及び延伸熱処
理工程でのトラブル等が発生しやすくなり、また
得られる繊維の性能も必ずしも満足できるもので
なくなる傾向がある。 基体となるポリエステルへのブロツク共重合体
の添加及び次いで行なう溶融紡糸には、任意の方
法が採用される。例えばブロツク共重合体の添加
方法としては、紡糸する前にホツパー内で、所定
の割合で添加混合することにより、容易に目的を
達せられる。次いで、混合したチツプを基体とな
るポリエステルの融点以上の温度で溶融し紡出し
た糸条を一度捲き取り、又は捲き取ることなくそ
のガラス転移点以上の温度で、1段又は2段以上
で3倍以上延伸し、定長15%以下の緊張下又は10
%以下の制限収縮下、150〜250℃、好ましくは
160〜235℃で熱処理する方法が採用される。 熱処理は、通常−10%(収縮)〜+15%(緊
張)で行なわれるが、収縮を大きくすればヤング
率が低し、緊張率を大きくすれば、寸法安定性が
悪くなり易く、−5〜+10%範囲が好ましい。 以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 なお、実施例中のヤング率及び180℃の乾熱処
理率は以下の方法で算出した。 ヤング率とは、20℃、65%RHの標準状態で定
速伸長型の引張り試験機を使用し、試料長250mm
の試料にデニールの1/30に相当する荷重をかけ、
50mm/minの引張り速度で引つ張つた時の、荷重
―伸長曲線を記録し、この時の試料を1%伸長し
た時の強力を読みとり、以下の式より求めた。 ヤング率(Kg/cm2)=F/D×900×δ ここでFとは試料を1%伸長した時の強力値で
あり、Dとは、該試料のデニールであり、δとは
試料の比重値である。 180℃乾熱収縮率とは、試料の1/30に相当する
荷重をかけて測定した長さl1の試料を無荷重下
180℃の状態で、30分間処理、引き続き室温下2
時間放置した後、前述の荷重をかけ測定した長さ
l1より、以下の式で求めた。 乾熱収縮率(%)=l1−l2/l1×100 ブロツク共重合体ポリエステルの調整 ジフエニル4,4′―カルボン酸ジメチル110部、
エチレングリコール240部、酢酸カルシウム―水
塩0.068部を撹拌機つき反応機に仕込み、内容物
を完全に溶融した後、窒素雰囲気下230℃で90分
間エステル交換反応を行い。次いで、0.068部の
トリメチルホスフエートを添加して酢酸カルシウ
ムを失活した後、三酸化アンチモン0.044部を加
えて窒素雰囲気下250℃で60分反応させ、次いで
温度を280℃に昇温し、100分間反応させた。内容
物はスラリー状になり、これを真空ポンプで減圧
し、内容物を完全に固化させた。固化したポリマ
ーをとり出して、10メツシユ程度に粉砕して再び
反応機に入れ300℃、0.1〜0.2mmHgの減圧下で
18時間固相重合する。得られたジフエニルポリエ
ステルは、重合度測定溶媒のオルソクロルフエー
ルに不溶であつた。上記工程で得られたジフエニ
ルポリエステルを、極限粘度1、10のポリエチレ
ンテレフタレートと350℃の高温で溶融ブレンド
した後金網を通して押し出し、チツプ化した。 なお、溶融ブレンドに際しては、ジフエニルポ
リエステルの含量を10重量%、50重量%の2種類
とし、また、未反応のジフエニルポリエステルの
粘度を変更する目的で100メツシユ、400メツシユ
の2つの金網を使用した。得られたチツプ中の残
存の粒子の大きさは、表―に示す通りである。
ラスで且つ低収縮性のポリエステル繊維及びその
製造法に関する。 ポリエステル繊維、特にポリエチレンテレフタ
レート繊維は、高結晶性、高融点を有し、耐熱
性、耐薬品性、耐光性、強度弾性係数等の点で優
れた性質を示すので、衣料用以外にも、例えばタ
イヤコード、コンベアベルト、動力伝達ベルト、
ホースの様なゴム補強用材料等に広く使用されて
いる。 これらの分野では、強度が高いことが必要であ
ると共にモジユラスが高く、かつ寸法安定性が良
いことも極めて重要である。ポリエチレンテレフ
タレート繊維は、ナイロン6やナイロン66等のポ
リアミド繊維よりも、一般にモジユラスが高いと
いう点で、多くの用途に使用されている。しかし
ながら、強力レーヨン繊維、ケプラー
(Keveler)等の全芳香族ポリアミド繊維、炭素
繊維等と比較した場合には、そのモジユラスは、
決して高いとは言えず、むしろ高温雰囲下での低
モジユラス性が逆に欠点として指摘される。即
ち、ポリエチレンテレフタレート繊維において
は、モジユラスと寸法安定性とは相反する関係に
あり、乾熱収縮率を小さくして寸法安定性を良く
した場合、モジユラスは大きく低下する欠点があ
る。かかる欠点は、ゴム製品の補強材としての分
野で特に顕著である。ゴム製品の高品質、高性能
化という時代の要求と相まつて、低収縮率で且つ
高モジユラスな物性を兼ね備えたポリエチレンテ
レフタレート繊維の出現が望まれている。 こうした繊維の力学的性質は、微細構造即ち繊
維の配向状態、結晶部の状態、特に非晶部の状態
に大きく影響されることが古くから知られてお
り、この微細構造の改質を目的に多く提案がなさ
れている。例えばタルク等の無機物や、有機酸の
金属塩等低分子化合物を添加する方法又はポリカ
ーボネート、ポリエチレンナフタレート、フエノ
ール系樹脂の剛直高分子を添加する方法が代表例
としてあげられる。 しかしながら、これらの方法は、いずれもポリ
エチレンテレフタレート中での分散状態が悪く、
また剛直高分子の種類によつては、バツク内でポ
リエチレンテレフタレートとランダム共重合化反
応を起してバツク圧が大巾に上昇し、曳糸性に大
きな難点が生じる。更に、延伸熱処理工程でのト
ラブルも発生しやすく、その上得られる繊維の性
能も充分に満足できるものではなかつた。 一方、ポリエチレンジフエニル―4,4′―ジカ
ルボキシレートを添加する試みが特開昭51−
82019号公報に見られるが、この場合は、ポリエ
チレンテレフタレート中での分散が均等になり難
く、安定した効果も出にくい。また、添加量を増
やすと、紡糸時のバツク圧増加、更には、延伸熱
処理時の糸切れ、毛羽発生等が生じやすく、操業
性の観点からも実施し難い。 本発明者達は上記方法による改質について鋭意
検討した結果、剛直高分子であるポリエチレンジ
フエニル―4,4′―ジカルボキシレートをポリエ
チレンテレフタレートとブロツク共重合させ、こ
のブロツク共重合体ポリエステルをポリエチレン
テレフタレート中に分散させ、紡糸延伸するなら
ば、得られるポリエステル繊維は、剛直高分子の
効果により高モジユラスで低収縮性を示し、且つ
曳糸性、延伸性が良好であることを見い出し、本
発明に到つた。 即ち、本発明はエチレンテレフタレートを主た
る構成単位とするポリエステルと、ポリエチレン
ジフエニル―4,4′―ジカルボキシレートを共重
合させたポリエチレンテレフタレート・ポリエチ
レンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレートブ
ロツク共重合体との混合物を、溶融紡糸し次いで
下記(i)〜(ii)を同時に満足する条件で延伸熱処理し
て得られるポリエステル繊維であつて、 (i) 延伸条件:延伸倍率3.0倍以上 延伸温度ガラス転移点以上 (ii) 熱処理条件:10%以下の制限収縮下又は15%
以下の緊張下、熱処理温度150〜250℃ 該繊維を構成するブロツク共重合体中における
エチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレー
ト単位に共重合量が2〜40重量%で、かつ繊維中
のエチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレ
ート単位の含有量が0.3〜15重量%であることを
特徴とするポリエチレン繊維に係るものである。 本発明において繊維の基体をなすポリエステル
は、ポリエチレンテレフタレートを主たる対象と
するが、これに少量(15モル%以下)の第3成分
を含む共重合ポリエステルあつてもよい。一般に
ポリエチレンテレフタレートは、テレフタル酸又
はそのエステル形成性誘導体及びエチレングリコ
ール又はそのエステル形成性誘導体を、触媒の存
在下で、適当な反応条件下に反応せしめることに
よつて合成される。このポリエチレンテレフタレ
ートの重合完結前に適当な1種又は2種以上の第
3成分を添加し、共重合ポリエステルとしても良
い。適当な第3成分としては、2個のエステル形
成性官能基を有する化合物脂肪族ジカルボン
酸、例えばシユウ酸、コハク酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸等、脂環族ジカルボン
酸、例えばシクロブタンジカルボン酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、デカリンジカルボン酸等、
芳香族ジカルボン酸、例えばイソフセル酸5―ソ
ジウムスルホイソフタル酸、クロルテレフタル
酸、ブロムテレフタル酸、ジクロルテレフタル
酸、ジブロムテレフタル酸、ブロムイソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、クロルナフタレン
ジカルボン酸、ブロムナフタレンジカルボン酸、
ジフエニルエーテルジカルボン酸、ジフエニルス
ルホンジカルボン酸、ジフエノキシエタンジカル
ボン酸等、オキシカルボン酸、例えばグリコー
ル酸、P―オキシ安息香酸、P―オキシエトキシ
安息香酸、4′―ヒドロキシジフエニル―4′―カル
ボン酸等、ヒドロキシ化合物、例えばプロピレ
ングリコール、トリメチレングリコール、ジエチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ペ
ンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、オククメチレングリコール、デカメチレン
グリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビス
フエノールA、1,4―ビス(β―ヒドロキシエ
トキシ)ベンゼン、2,2′―ビス(P―β―ヒド
ロキシエトキシフエニル)プロパン、ビス(P―
β―ヒドロキシフエニル)スルホン、2,2―ビ
ス(4―β―ヒドロキシエトキシ―3,5―ジク
ロルフエニル)プロパン、2,2―ビス(4―β
―ヒドロキシエトキシ―3,5―ジブロムフエニ
ル)プロパン、ビス(4―β―ヒドロキシエトキ
シ―3,5―ジクロルフエニル)スルホン、ビス
(4―β―ヒドロキシエトキシ―3,5―ジブロ
ムフエニル)スルホン、ビス(4―β―ヒドロキ
シエトキシ―3,5―ジブロムフエニル)スルホ
ン等、又はこれらのエステル形成性誘導体や、1
個のエステル形成性官能基を有する化合物、例え
ば安息香酸、ナフトエ酸、メトキシポリアルキレ
ングリコール等が例示される。また、3個以上の
エステル形成性官能基を有する化合物、例えばグ
リセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、トリメリツト酸、トリメシン酸、ピ
ロメリツト酸等も、重合体が実質的に線状である
範囲内で使用することができる。また、上記ポリ
エステル中には、二酸化チタン等の艶消剤や、リ
ン酸、亜リン酸、ホスホン酸及びそれらのエステ
ル等安定剤、ヒドロキシベンゼントリアゾール誘
導体、ヒドロキシベンゾフエノン誘導体、シアノ
アクリレート誘導体等の紫外線吸収剤等が含まれ
ていてもよい。前記ポリエステルの極限粘度
〔η〕は0.50〜1.20が好ましく、0.65〜1.00が特に
好ましい。〔η〕が0.50未満の場合、得られるヤ
ーンは高モジユラス、低収縮性になり得るが、強
度が不充分、即ち6g/d以上にはならないため
に好ましくない。一方、〔η〕が1.20を超える場
合は溶融粘度が高過ぎるため、ギアポンプでの計
量がスムーズに行なわれなくなり、吐出不良のた
め紡糸性が低下し、また強度面でも、〔η〕値が
1.20を超えても頭打ち状態になるので、何らメリ
ツトはない。なお、本発明で言う極限粘度〔η〕
は次の如く定義する。 〔η〕= lim C→O1/C(ηr−1) 式中、ηr溶剤中の希釈溶液の粘度を、同一温度
同一単位で測定した溶剤それ自体の粘度で割つた
もので、いわゆる相対粘度と呼ばれるものであ
る。Cは溶液100c.c.当りの重合体の濃度(g)で
ある。本発明における極限粘度〔η〕は、純度98
%以上のオルソクロルフエノールを溶剤として35
℃で測定した値から算出した。また、強度は20
℃、65%PHの標準状態で定速伸長型の引張り試
験機を使用し、試料長200mmの試料に、デニール
の1/30に相当する荷重をかけ、200mm/minの
引張り速度で引張つた時の荷重―伸長曲線を記録
し、この時の試料の破断強力を試料のデニールで
割つた値である。 本発明において前記ポリエステルと混合するブ
ロツク共重合体は、ポリエチレンテレフタレート
とポリエチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキ
シレート(以下ジフエニルポリエステルと略称す
る)とからなるポリエステルである。このジフエ
ニルポリエステルは、エチレングリコール又はそ
のエステル形成性誘導体とジフエニル―4,4′―
ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体とを
触媒の存在下適当な条件で反応させることによつ
て合成される。ジフエニルポリエステルの重合度
は、特に制限する必要はないが、オルソフエノー
ル中30℃での還元比粘度(ηsp/c)が0.05以上
のものが好ましい。還元比粘度が0.05未満では、
実質的にはポリマーと言い難く、剛直ポリマーの
効果は発揮し難く、またポリエチレンテレフタレ
ートと高温で反応させてブロツク共重合させて
も、ランダム状態に近い共重合体を形成し、かか
る共重合ポリエステルを、基体となるポリエステ
ルに添加し、引き続き紡糸延伸しても、本発明の
目的を達成し難い。これは、添加する共重合体が
ランダム重合では、繊維の力学的性質を支配する
非晶部の改質を達成できないためと思われる。重
合度が高い分には、いくらでもさしつかえない重
合度が充分に高くなると、一般の重合度測定用の
溶媒例えば、オルソクロルフエノール、フエノー
ル/ジクロルベンゼン、フエノール/トリクロロ
フエノール、フエノール/テトラクロロエタン等
に不溶になり、溶液粘度の測定ができず、重合度
の測定ができなくなるが、本発明においては何等
の支障なく使用できる。 本発明にあたつては、上記ジフエニールポリエ
ステルを予めポリエチレンテレフタレートと反応
させてブロツク共重合体となし、基体となるポリ
エステルに配合する。ブロツク共重合体中のジフ
エニルポリエステルの量は2〜40重量%にすべき
である。2重量%未満のブロツク共重合体で剛直
ポリマーの効果が得られず、本発明の目的を達成
することができない。また、40重量%より多い
と、得られる共重合体はランダム共重合体になり
易く、かかる共重合体もまた剛直ポリマーの効果
が得られない。 ブロツク共重合体を合成は、所定割合のポリエ
チレンテレフタレートとジフエニルポリエステル
とをジフエニルポリエステルの融点以上の温度、
好ましくは340〜360℃程度の温度で溶融混合する
ことによつて行なわれる。この合成に当つて、未
反応のジフエニルポリエステルが残存しても差支
えない。特に、残存物を1μ以下の微粒子にすれ
ば、かえつて好ましい結果が得られる傾向があ
る。この残存物が大きいときは、製糸段階で操業
性に問題が生じ易い。例えば紡糸バツク圧の急上
昇、曳糸性の悪化、延伸熱処理時の糸切れや毛羽
発明等のトラブルが発生し易くなる。従つて、巨
大粒子の残存物が存在するときは金網等によつて
除去するのが望ましい。 なお、ブロツク共重合体の製造に使用するジフ
エニルポリエステル及び/又はポリエチレンテレ
フタレートには、少量(約10モル%以下)の第3
成分を共重合しても良い。適当な第3成分として
は、前記ポリエステル場合に例示した〜の化
合物を同様に例示することができる。 基体となるポリエステルに添加するブロツク共
重合体の量は、製品繊維中にエチレンジフエニル
―4,4′―ジカルボキシレート単位の総量が0.3
〜15重量%となる量にすべきである。0.3重量%
未満の場合は、剛直成分であるジフエニルポリエ
ステルの含量が少なすぎるため効果は出ない。一
方、15重量%を超える場合は、ブロツク共重合体
を多量に加えることになり、曳糸性及び延伸性が
悪化し、また基体となるポリエステルとの再エス
テル化反応も起りやすくなり、例えば強度が低下
したりして、得られる繊維の性能は充分満足でき
るものではない。特にブロツク共重合体の添加量
を、上記条件を満足した上で0.5〜40重量%の範
囲にするのが好ましい。この範囲外の添加量では
基体となるポリエステルに均一に混合し難くな
り、殊に40重量%を超えるときは基体となるポリ
エステル中でのブロツク共重合体の分散状態が不
良となり、紡糸時のバツク圧の上昇及び延伸熱処
理工程でのトラブル等が発生しやすくなり、また
得られる繊維の性能も必ずしも満足できるもので
なくなる傾向がある。 基体となるポリエステルへのブロツク共重合体
の添加及び次いで行なう溶融紡糸には、任意の方
法が採用される。例えばブロツク共重合体の添加
方法としては、紡糸する前にホツパー内で、所定
の割合で添加混合することにより、容易に目的を
達せられる。次いで、混合したチツプを基体とな
るポリエステルの融点以上の温度で溶融し紡出し
た糸条を一度捲き取り、又は捲き取ることなくそ
のガラス転移点以上の温度で、1段又は2段以上
で3倍以上延伸し、定長15%以下の緊張下又は10
%以下の制限収縮下、150〜250℃、好ましくは
160〜235℃で熱処理する方法が採用される。 熱処理は、通常−10%(収縮)〜+15%(緊
張)で行なわれるが、収縮を大きくすればヤング
率が低し、緊張率を大きくすれば、寸法安定性が
悪くなり易く、−5〜+10%範囲が好ましい。 以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 なお、実施例中のヤング率及び180℃の乾熱処
理率は以下の方法で算出した。 ヤング率とは、20℃、65%RHの標準状態で定
速伸長型の引張り試験機を使用し、試料長250mm
の試料にデニールの1/30に相当する荷重をかけ、
50mm/minの引張り速度で引つ張つた時の、荷重
―伸長曲線を記録し、この時の試料を1%伸長し
た時の強力を読みとり、以下の式より求めた。 ヤング率(Kg/cm2)=F/D×900×δ ここでFとは試料を1%伸長した時の強力値で
あり、Dとは、該試料のデニールであり、δとは
試料の比重値である。 180℃乾熱収縮率とは、試料の1/30に相当する
荷重をかけて測定した長さl1の試料を無荷重下
180℃の状態で、30分間処理、引き続き室温下2
時間放置した後、前述の荷重をかけ測定した長さ
l1より、以下の式で求めた。 乾熱収縮率(%)=l1−l2/l1×100 ブロツク共重合体ポリエステルの調整 ジフエニル4,4′―カルボン酸ジメチル110部、
エチレングリコール240部、酢酸カルシウム―水
塩0.068部を撹拌機つき反応機に仕込み、内容物
を完全に溶融した後、窒素雰囲気下230℃で90分
間エステル交換反応を行い。次いで、0.068部の
トリメチルホスフエートを添加して酢酸カルシウ
ムを失活した後、三酸化アンチモン0.044部を加
えて窒素雰囲気下250℃で60分反応させ、次いで
温度を280℃に昇温し、100分間反応させた。内容
物はスラリー状になり、これを真空ポンプで減圧
し、内容物を完全に固化させた。固化したポリマ
ーをとり出して、10メツシユ程度に粉砕して再び
反応機に入れ300℃、0.1〜0.2mmHgの減圧下で
18時間固相重合する。得られたジフエニルポリエ
ステルは、重合度測定溶媒のオルソクロルフエー
ルに不溶であつた。上記工程で得られたジフエニ
ルポリエステルを、極限粘度1、10のポリエチレ
ンテレフタレートと350℃の高温で溶融ブレンド
した後金網を通して押し出し、チツプ化した。 なお、溶融ブレンドに際しては、ジフエニルポ
リエステルの含量を10重量%、50重量%の2種類
とし、また、未反応のジフエニルポリエステルの
粘度を変更する目的で100メツシユ、400メツシユ
の2つの金網を使用した。得られたチツプ中の残
存の粒子の大きさは、表―に示す通りである。
【表】
実施例 1
チツプA(ジフエニルポリエステル使用量10重
量%、チツプ中の残存粒子の大きμ以下)を、極
限粘度0.75のポリエチレンテレフタレートと表―
に示す条件にてブレンドし、温度300℃、速速
1000m/minで紡糸し、引き続き、表―の延伸
条件で延伸し、単糸デニール5deの繊維を得た。
量%、チツプ中の残存粒子の大きμ以下)を、極
限粘度0.75のポリエチレンテレフタレートと表―
に示す条件にてブレンドし、温度300℃、速速
1000m/minで紡糸し、引き続き、表―の延伸
条件で延伸し、単糸デニール5deの繊維を得た。
【表】
このようにして得られる、繊維の紡糸延伸状況
及び繊維の基本物性は、表―の通りである。
及び繊維の基本物性は、表―の通りである。
【表】
【表】
このように、ブロツク共重合体中の残存粒子の
大きさが1μ以下の場合は、ブロツク共重合体の
添加量が40重量%以下ならば、紡糸性、延伸性が
極めて良好である。また、得られる繊維の基本性
能も、エチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキ
シレート含量が0.3重量%以上の場合は、剛直高
分子鎖の効果が見られ、高モジユラス低収縮の性
能を示す。一方、ブロツク共重合体の添加量が40
重量%を超える場合は、ブロツク共重合体中の残
存粒子が1μ以下でも、添加量が多すぎるため、
バツク圧の上昇が多少高目であり、紡糸延伸時の
糸切れ・ラツプ発生も多少高目となつた。また、
高モジユラス、低収縮の性能も必ずしも大巾な向
上が見られず、強度の低下が大きかつた。 比較例 1 実施例1No.5において、ブロツク共重合体に代
えてエチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシ
レート単位を10重量%有する、テレフタル酸/ジ
フエニル―4,4′―ジカルボン酸/エチレングリ
コールからなるランダム共重合体を用いる(No.
a)、又はブロツク共重合体に代えてポリエチレ
ンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレートの微
粒子(粒径0.1μ)を用いその添加量を1重量%と
する(No.b)以外は同様にして単糸デニール5de
の繊維を得た。 このようにして得られる繊維の、紡糸延伸状況
及び繊維の基本物性を下表に示す。なお、実施例
1No.5の結果も併記する。
大きさが1μ以下の場合は、ブロツク共重合体の
添加量が40重量%以下ならば、紡糸性、延伸性が
極めて良好である。また、得られる繊維の基本性
能も、エチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキ
シレート含量が0.3重量%以上の場合は、剛直高
分子鎖の効果が見られ、高モジユラス低収縮の性
能を示す。一方、ブロツク共重合体の添加量が40
重量%を超える場合は、ブロツク共重合体中の残
存粒子が1μ以下でも、添加量が多すぎるため、
バツク圧の上昇が多少高目であり、紡糸延伸時の
糸切れ・ラツプ発生も多少高目となつた。また、
高モジユラス、低収縮の性能も必ずしも大巾な向
上が見られず、強度の低下が大きかつた。 比較例 1 実施例1No.5において、ブロツク共重合体に代
えてエチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシ
レート単位を10重量%有する、テレフタル酸/ジ
フエニル―4,4′―ジカルボン酸/エチレングリ
コールからなるランダム共重合体を用いる(No.
a)、又はブロツク共重合体に代えてポリエチレ
ンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレートの微
粒子(粒径0.1μ)を用いその添加量を1重量%と
する(No.b)以外は同様にして単糸デニール5de
の繊維を得た。 このようにして得られる繊維の、紡糸延伸状況
及び繊維の基本物性を下表に示す。なお、実施例
1No.5の結果も併記する。
【表】
このように、ランダム共重合体を用いた場合
(試料No.a)では、剛直分子鎖の効果は認められ
ず、高弾性率の性能は得られなかつた。一方ポリ
エチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレー
トの微粒子を用いた場合(試料No.b)では、低収
縮高弾性率といつた物性の向上は認められるもの
のその程度は小さく、かつその紡糸性及び延伸性
が劣り、紡糸延伸時の糸切れ、ラツプの発生が高
目となつた。 実施例 2 チツプB(ジフエニルポリエステル使用量50重
量%、チツプ中の残存粒子の大きさ1μ以下)を、
極限粘度0.75のポリエチレンテレフタレートに重
量比率が1/99、2/98、5/95の割合でブレン
ドし、実施例1と同様な要領で紡糸延伸した。こ
のようにして得られた繊維の紡糸延伸状況及び繊
維の基本物性は、表の通りである。
(試料No.a)では、剛直分子鎖の効果は認められ
ず、高弾性率の性能は得られなかつた。一方ポリ
エチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレー
トの微粒子を用いた場合(試料No.b)では、低収
縮高弾性率といつた物性の向上は認められるもの
のその程度は小さく、かつその紡糸性及び延伸性
が劣り、紡糸延伸時の糸切れ、ラツプの発生が高
目となつた。 実施例 2 チツプB(ジフエニルポリエステル使用量50重
量%、チツプ中の残存粒子の大きさ1μ以下)を、
極限粘度0.75のポリエチレンテレフタレートに重
量比率が1/99、2/98、5/95の割合でブレン
ドし、実施例1と同様な要領で紡糸延伸した。こ
のようにして得られた繊維の紡糸延伸状況及び繊
維の基本物性は、表の通りである。
【表】
ブロツク共重合体中のジフエニルポリエステル
の使用量が40重量%を超える場合は、添加量が僅
かでも、溶融紡糸中に、基体となるポリエチレン
テレフタレートと再共重合化反応が起るため、バ
ツク圧が上昇し、紡糸延伸時の糸切れ、ラツプが
発生しやすくなる。また、ランダム共重化ポリエ
ステルになるため、基本物性も大きく低下し、剛
直高分子鎖導入の効果が全く見られなかつた。 実施例 3 チツプC(ジフエニルポリエステル使用量10重
量%、チツプ中の残存粒子の大きさ2〜3μ)を、
極限粘度0.75のポリエチレンテレフタレートに重
量比率が5/95、10/90、20/80の割合でブレン
ドし、実施例1と同様な要領で紡糸延伸した。こ
のようにして得られた繊維の紡糸延伸状況及び繊
維の基本物性は、表の通りである。
の使用量が40重量%を超える場合は、添加量が僅
かでも、溶融紡糸中に、基体となるポリエチレン
テレフタレートと再共重合化反応が起るため、バ
ツク圧が上昇し、紡糸延伸時の糸切れ、ラツプが
発生しやすくなる。また、ランダム共重化ポリエ
ステルになるため、基本物性も大きく低下し、剛
直高分子鎖導入の効果が全く見られなかつた。 実施例 3 チツプC(ジフエニルポリエステル使用量10重
量%、チツプ中の残存粒子の大きさ2〜3μ)を、
極限粘度0.75のポリエチレンテレフタレートに重
量比率が5/95、10/90、20/80の割合でブレン
ドし、実施例1と同様な要領で紡糸延伸した。こ
のようにして得られた繊維の紡糸延伸状況及び繊
維の基本物性は、表の通りである。
【表】
このように、ブロツク共重合体中の残存の粒子
が大きくなると、ポリエチレンテレフタレート中
での分散状態が極めて悪くなり、パツク圧上昇が
大きく、又、紡糸延伸時の糸切れ・ラツプの発生
が多くなる。 また、分散が悪いため、延伸性が低下するの
で、強度、特にモジユラスの面で剛直分子導入の
効果は見られなかつた。 実施例 4 チツプA(ジフエニルポリエステル使用量10重
量%、チツプ中の残存粒子の大きさ1μ以下)を、
極限粘度0.75のポリエチレンテレフタレートに重
量比率が20/80の割合でブレンドし、温度300℃、
速度1000m/minで紡糸し、引き続き表―の延
伸条件で延伸した。
が大きくなると、ポリエチレンテレフタレート中
での分散状態が極めて悪くなり、パツク圧上昇が
大きく、又、紡糸延伸時の糸切れ・ラツプの発生
が多くなる。 また、分散が悪いため、延伸性が低下するの
で、強度、特にモジユラスの面で剛直分子導入の
効果は見られなかつた。 実施例 4 チツプA(ジフエニルポリエステル使用量10重
量%、チツプ中の残存粒子の大きさ1μ以下)を、
極限粘度0.75のポリエチレンテレフタレートに重
量比率が20/80の割合でブレンドし、温度300℃、
速度1000m/minで紡糸し、引き続き表―の延
伸条件で延伸した。
【表】
【表】
得られた、繊維の延伸状況及び繊維の基本物性
は、表―の通りである。
は、表―の通りである。
【表】
延伸倍率が3.0未満の場合は、強度的に低いも
のしか得られなかつた。延伸熱処理温度が150℃
未満、又は250℃を超るとラツプが発生しやすく
なり、繊維性能についても、剛直分子導入の効果
が充分発揮できない。また、延伸熱処理時に15%
以上の緊張又は10%以上の収縮を与ても、好まし
い結果が得られなかつた。
のしか得られなかつた。延伸熱処理温度が150℃
未満、又は250℃を超るとラツプが発生しやすく
なり、繊維性能についても、剛直分子導入の効果
が充分発揮できない。また、延伸熱処理時に15%
以上の緊張又は10%以上の収縮を与ても、好まし
い結果が得られなかつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エチレンテレフタレートを主たる構成単位と
するポリエステルと、ポリエチレンジフエニル―
4,4′―ジカルボキシレートを共重合させたポリ
エチレンテレフタレート・ポリエチレンジフエニ
ル―4,4′―ジカルボキシレートブロツク共重合
体との混合物を、溶融紡糸し次いで下記(i)〜(ii)を
同時に満足する条件で延伸熱処理して得られるポ
リエステル繊維であつて、 (i) 延伸条件:延伸倍率3.0倍以上 延伸温度ガラス転移点以上 (ii) 熱処理条件:10%以下の制限収縮下又は15%
以下の緊張下、熱処理温度150〜250℃ 該繊維を構成するブロツク共重合体中における
エチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレー
ト単位に共重合量が2〜40重量%で、かつ繊維中
のエチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシレ
ート単位の含有量が0.3〜15重量%であることを
特徴とするポリエステル繊維。 2 ポリエチレンテレフタレート・ポリエチレン
ジフエニール―4,4′―ジカルボキシレートブロ
ツク共重合体の混合量が0.5〜40重量%である特
許請求の範囲第1項記載のポリエステル繊維。 3 ポリエチレンテレフタレート・ポリエチレン
ジフエニール―4,4′―ジカルボキシレートブロ
ツク共重合体の未反応ポリエチレンジフエニル―
4,4′―ジカルボキシレートが1μ以下の微粒子で
存在している特許請求の範囲第1項又は第2項記
載のポリエステル繊維。 4 エチレンテレフタレートを主たる構成単位と
するポリエステルを溶融紡糸してポリエステル繊
維を製造するに当り、ポリエチレンジフエニル―
4,4′―ジカルボキシレートを2〜40重量%ブロ
ツク共重合させたポリエチレンテレフタレート・
ポリエチレンジフエニル―4,4′―ジカルボキシ
レートブロツク共重合体を添加してエチレンジフ
エニル―4,4′―ジカルボキシレート単位を0.3
〜1.5重量%含有させ、溶融紡糸後の紡出糸条を
そのガラス転移点以上の温度で3倍以上に延伸
し、次いで15%以下の緊張下又は10%以下の制限
収縮下150〜250℃で熱処理することを特徴とする
ポリエステル繊維の製造法。 5 ポリエチレンテレフタレート・ポリエチレン
ジフエニール―4,4′―ジカルボキシレートブロ
ツク共重合体の添加量が0.5〜40重量%である特
許請求の範囲第4項記載のポリエステル繊維の製
造法。 6 ポリエチレンテレフタレート・ポリエチレン
ジフエニール―4,4′―ジカルボキシレートブロ
ツク共重合体が未反応のポリエチレンジフエニル
―4,4′―ジカルボキシレートを1μ以下の微粒子
として含有している特許請求の範囲第4項又は第
5項記載のポリエステル繊維の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP750382A JPS58126314A (ja) | 1982-01-22 | 1982-01-22 | ポリエステル繊維及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP750382A JPS58126314A (ja) | 1982-01-22 | 1982-01-22 | ポリエステル繊維及びその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58126314A JPS58126314A (ja) | 1983-07-27 |
| JPH0151566B2 true JPH0151566B2 (ja) | 1989-11-06 |
Family
ID=11667579
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP750382A Granted JPS58126314A (ja) | 1982-01-22 | 1982-01-22 | ポリエステル繊維及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58126314A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5384184A (en) * | 1991-11-22 | 1995-01-24 | Teijin Limited | Polyester block copolymer and elastic yarn composed thereof |
| JP2011137278A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-07-14 | Adeka Corp | ポリエステル繊維 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5182019A (en) * | 1975-01-13 | 1976-07-19 | Teijin Ltd | Horiesuteruseni oyobi sonoseizohoho |
| JPS5927404B2 (ja) * | 1976-03-08 | 1984-07-05 | 帝人株式会社 | ポリエステル繊維 |
| JPS536621A (en) * | 1976-07-09 | 1978-01-21 | Teijin Ltd | Polyester fibers |
-
1982
- 1982-01-22 JP JP750382A patent/JPS58126314A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58126314A (ja) | 1983-07-27 |
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