JPH0152467B2 - - Google Patents
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- JPH0152467B2 JPH0152467B2 JP56021380A JP2138081A JPH0152467B2 JP H0152467 B2 JPH0152467 B2 JP H0152467B2 JP 56021380 A JP56021380 A JP 56021380A JP 2138081 A JP2138081 A JP 2138081A JP H0152467 B2 JPH0152467 B2 JP H0152467B2
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- less
- steel
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- cutting
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Description
本発明は、ギヤ用として優れた歯元強度と転動
疲労強度を有し、しかも被削性、研削性および冷
鍛性などの量産製造性も良好な高性能ギヤ用快削
鋼と、その製造方法に関する。
疲労強度を有し、しかも被削性、研削性および冷
鍛性などの量産製造性も良好な高性能ギヤ用快削
鋼と、その製造方法に関する。
一般にギヤ用鋼としては、浸炭または窒化処理
によつて高い面圧強度が得られる肌焼鋼が用いら
れているが、ギヤ類の使用条件の苛酷化に対応し
て優れた強度特性を有するとともに、量産製造性
の見地から、被削性、研削性および冷鍛性を向上
させた材料の出現が要求されている。 以前から、SやPbのような快削元素を適量添
加して被削性または研削性を向上させたギヤ用鋼
が開発され、一部実用に供されているものもある
が、それらはギヤ用鋼として重要な特性である歯
元強度や転動疲労強度などに問題があるため、重
荷重ギヤ用として採用されるには至つていない。 そこで発明者らは、ギヤ用鋼として要求される
諸特性を満たすと同時に量産製造性がすぐれた高
性能ギヤ用鋼を開発することを意図し、微量不純
物元素および鋼中の非金属介在物の影響を詳細に
調査した結果、特定の合金組成を有する鋼におい
て、主として(Al,Ca,Mn)系の組成を有する
きわめて細かい非金属介在物を均一に分散させた
材料は、従来のギヤ用鋼にくらべて、歯元強度、
転動疲労強度等の強度特性が良好であるととも
に、被削性、冷鍛性等の量産製造性が高いことを
見出した。
によつて高い面圧強度が得られる肌焼鋼が用いら
れているが、ギヤ類の使用条件の苛酷化に対応し
て優れた強度特性を有するとともに、量産製造性
の見地から、被削性、研削性および冷鍛性を向上
させた材料の出現が要求されている。 以前から、SやPbのような快削元素を適量添
加して被削性または研削性を向上させたギヤ用鋼
が開発され、一部実用に供されているものもある
が、それらはギヤ用鋼として重要な特性である歯
元強度や転動疲労強度などに問題があるため、重
荷重ギヤ用として採用されるには至つていない。 そこで発明者らは、ギヤ用鋼として要求される
諸特性を満たすと同時に量産製造性がすぐれた高
性能ギヤ用鋼を開発することを意図し、微量不純
物元素および鋼中の非金属介在物の影響を詳細に
調査した結果、特定の合金組成を有する鋼におい
て、主として(Al,Ca,Mn)系の組成を有する
きわめて細かい非金属介在物を均一に分散させた
材料は、従来のギヤ用鋼にくらべて、歯元強度、
転動疲労強度等の強度特性が良好であるととも
に、被削性、冷鍛性等の量産製造性が高いことを
見出した。
本発明の目的は、上記の知見にもとづき、苛酷
な条件下に使用するギヤの材料として好適な強度
特性を有し、かつ量産製造性の高い高性能ギヤ用
快削鋼とその製造方法を提供することにある。
な条件下に使用するギヤの材料として好適な強度
特性を有し、かつ量産製造性の高い高性能ギヤ用
快削鋼とその製造方法を提供することにある。
本発明の高性能ギヤ用快削鋼は、C:0.10〜
0.55%、Si:0.35%以下、Mn:1.70%以下と、
Pb:0.02〜0.15%、Al:0.010〜0.040%、Ca:
0.0002〜0.0050%、S:0.060%以下およびN:
0.020%以下を含有し、O:0.0030%以下であつ
て、残余が実質的にFeからなり、介在物が主と
してAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と(Mn,Ca)
S系硫化物との複合型であり、しかも長径/短径
比:≦20であつて長径10μ以下である細かい非金
属介在物が、全非金属介在物の80%以上を占める
ことを特徴とする。 上記の高性能ギヤ用快削鋼の製造方法は、C:
0.10〜0.55%、Si:0.35%以下、Mn:1.70%以下
と、Pb:0.02〜0.15%、Al:0.010〜0.040%、
Ca:0.0002〜0.0050%、S:0.060%以下および
N:0.020%以下を含有し、O:0.0030%以下で
あつて、残余が実質的にFeからなり、介在物が
主としてAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と(Mn,
Ca)S系硫化物との複合型であり、しかも長
径/短径比:≦20であつて長径10μ以下である微
細な非金属介在物が、全非金属介在物の80%以上
を占めるものを製造する方法であつて、Al,Ca
およびPb以外の上記合金成分を含有する溶鋼を
真空脱ガス処理し、脱ガス中または脱ガス後に
AlおよびCa−Siを添加して精錬を行ない、その
際に非酸化性ガスを前記溶鋼中に導入して強制攪
拌することにより大型の非金属介在物を浮上分離
させ、ついで適量の鉛を攪拌溶鋼流に添加して均
一に分散させることを特徴とする。
0.55%、Si:0.35%以下、Mn:1.70%以下と、
Pb:0.02〜0.15%、Al:0.010〜0.040%、Ca:
0.0002〜0.0050%、S:0.060%以下およびN:
0.020%以下を含有し、O:0.0030%以下であつ
て、残余が実質的にFeからなり、介在物が主と
してAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と(Mn,Ca)
S系硫化物との複合型であり、しかも長径/短径
比:≦20であつて長径10μ以下である細かい非金
属介在物が、全非金属介在物の80%以上を占める
ことを特徴とする。 上記の高性能ギヤ用快削鋼の製造方法は、C:
0.10〜0.55%、Si:0.35%以下、Mn:1.70%以下
と、Pb:0.02〜0.15%、Al:0.010〜0.040%、
Ca:0.0002〜0.0050%、S:0.060%以下および
N:0.020%以下を含有し、O:0.0030%以下で
あつて、残余が実質的にFeからなり、介在物が
主としてAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と(Mn,
Ca)S系硫化物との複合型であり、しかも長
径/短径比:≦20であつて長径10μ以下である微
細な非金属介在物が、全非金属介在物の80%以上
を占めるものを製造する方法であつて、Al,Ca
およびPb以外の上記合金成分を含有する溶鋼を
真空脱ガス処理し、脱ガス中または脱ガス後に
AlおよびCa−Siを添加して精錬を行ない、その
際に非酸化性ガスを前記溶鋼中に導入して強制攪
拌することにより大型の非金属介在物を浮上分離
させ、ついで適量の鉛を攪拌溶鋼流に添加して均
一に分散させることを特徴とする。
【作用】
本発明の鋼の介在物中には、切削工具にたいし
てアブレツシブに作用し工具切刃の欠損摩耗を促
進するAl2O3系酸化物は存在せず、介在物のほと
んどが前述したAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と
(Mn,Ca)S系硫化物との複合型であり、しか
も長径/短径比:≦20であつて長径10μ以下であ
るものが非金属介在物の80%以上を占めており、
従来のギヤ用鋼にしばしばみられたような、巨大
酸化物や細長く展伸した硫化物は、ほとんど存在
しない。従つて、そのような介在物による転動疲
労強度の低下や歯元強度の低下が生じない。ま
た、工具摩耗をひきこし冷間鍛造性に有害な
Al2C3系酸化物の単独形成はほとんどないので、
量産製造性が良好である。 以下に、本発明の鋼の組成の限定理由を述べ
る。 C:浸炭または通常の焼入処理によりギヤ用鋼と
して要求される強度(HRC30〜45を確保するた
めには、少くとも0.10%添加する必要がある。
ただし多量に過ぎると硬さが上昇して耐衝撃性
が低下するため、0.55%以下に限定した。 Si:溶鋼の脱酸用として添加されるほか、焼入性
および焼もどし軟化抵抗性の増加に寄与する
が、多量に添加すると被削性が損なわれるため
0.35%以下の範囲に限定した。 Mn:廉価であつて焼入性の向上に効果的な元素
であり、積極的に添加することが望ましいが、
多量にすぎると熱間加工性が損なわれるため、
1.70%以下の範囲に限定した。 Pb:被削性および研削性を向上させるために効
果的な元素であり、少くとも0.02%添加する。
ただし転動疲労強度に対して有害なため、0.15
%以下に限定した。 Al:酸素レベルの調整および結晶粒の調整に効
果的な元素であるが、多量に添加すると被削性
および冷鍛性に有害なAl2O3系酸化物が生成す
るため、0.010〜0.040%の範囲とした。 Ca:溶鋼の脱酸に効果的であるとともに、鋼中
の非金属介在物の組成を、被削性、冷鍛性およ
び転動疲労性に対して有利なAl2O3−SiO2−
CaO系酸化物と(Mn,Ca)S系硫化物との複
合型に変化させるために必須の元素であり、上
記組成を得るためには、鋼中の含有量を0.0002
%以上にする必要がある。ただし多量に添加し
ても効果の向上は望めず、むしろ鋼の清浄度を
害して転動疲労特性を低下させるため、0.0050
%以下に限定した。 S:主として硫化物の形で存在して被削性を高め
る主力となる。多量に添加すると巨大な硫化物
たとえばMnSが単独で生成し、ギヤの歯元強
度を大きく低下させる原因となるため、0.060
%以下に限定した。 N:主としてAlNの形で存在し結晶粒の微細化
に役立つが、多量に含有すると熱間加工性およ
び冷間加工性が低下するため、0.020%以下に
限定した。 O:被削性および冷鍛性に対して有害なAl2O3系
酸化物を形成させないために、0.0030%以下に
限定した。 非金属介在物組成および形態:鋼中にAl2O3系酸
化物が単独で多量に分布していると、切削工具
に対してアブレツシブな作用をし、工具切刃の
欠損を促進するため好ましくない。Al2O3系酸
化物は冷間鍛造における割れの発生源ともなる
ので、できるだけ減少させる必要がある。本発
明では、Caを適量添加し、さらにAl、Sおよ
びOの量を制限しているため、Al2O3系酸化物
は単独では生成せず、そのほとんどが前述した
ような複合介在物となり、上述したような問題
は小さい。巨大介在物や細長く伸びた介在物が
多量に存在していると、転動寿命特性および歯
元強度が損なわれるため、長径/短径比が20以
下で球状に近く、かつ長径10μ以下の介在物が
全介在物量に対して80%以上を占めるという条
件をみたさないと、介在物の形状による悪影響
がでる。 本発明の鋼の製造に際しては、溶鋼の脱ガス時
に脱酸力の強いAlとCa−Siを適量添加し、非酸
化性ガス吹込みによる強制攪拌を行なつて巨大な
非金属介在物を浮上分離させ、ついで適量のPb
を攪拌溶鋼流に添加して均一に分散させる。こう
することによつて、Al系酸化物のほとんどは同
時に添加したCa−Siと結合して浮上分離して大
部分がスラグとして除去されるほか、鋼中に残留
しているAl2O3は、大部分がCa−Siと結合して、
細かいAl2O3−SiO2−CaO系酸化物となり、さら
に鋼中の(Mn,Ca)S系硫化物と結合して複合
型介在物となる。 したがつて鋼中には、Al2O3単独の酸化物介在
物はほとんど存在しないわけである。
てアブレツシブに作用し工具切刃の欠損摩耗を促
進するAl2O3系酸化物は存在せず、介在物のほと
んどが前述したAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と
(Mn,Ca)S系硫化物との複合型であり、しか
も長径/短径比:≦20であつて長径10μ以下であ
るものが非金属介在物の80%以上を占めており、
従来のギヤ用鋼にしばしばみられたような、巨大
酸化物や細長く展伸した硫化物は、ほとんど存在
しない。従つて、そのような介在物による転動疲
労強度の低下や歯元強度の低下が生じない。ま
た、工具摩耗をひきこし冷間鍛造性に有害な
Al2C3系酸化物の単独形成はほとんどないので、
量産製造性が良好である。 以下に、本発明の鋼の組成の限定理由を述べ
る。 C:浸炭または通常の焼入処理によりギヤ用鋼と
して要求される強度(HRC30〜45を確保するた
めには、少くとも0.10%添加する必要がある。
ただし多量に過ぎると硬さが上昇して耐衝撃性
が低下するため、0.55%以下に限定した。 Si:溶鋼の脱酸用として添加されるほか、焼入性
および焼もどし軟化抵抗性の増加に寄与する
が、多量に添加すると被削性が損なわれるため
0.35%以下の範囲に限定した。 Mn:廉価であつて焼入性の向上に効果的な元素
であり、積極的に添加することが望ましいが、
多量にすぎると熱間加工性が損なわれるため、
1.70%以下の範囲に限定した。 Pb:被削性および研削性を向上させるために効
果的な元素であり、少くとも0.02%添加する。
ただし転動疲労強度に対して有害なため、0.15
%以下に限定した。 Al:酸素レベルの調整および結晶粒の調整に効
果的な元素であるが、多量に添加すると被削性
および冷鍛性に有害なAl2O3系酸化物が生成す
るため、0.010〜0.040%の範囲とした。 Ca:溶鋼の脱酸に効果的であるとともに、鋼中
の非金属介在物の組成を、被削性、冷鍛性およ
び転動疲労性に対して有利なAl2O3−SiO2−
CaO系酸化物と(Mn,Ca)S系硫化物との複
合型に変化させるために必須の元素であり、上
記組成を得るためには、鋼中の含有量を0.0002
%以上にする必要がある。ただし多量に添加し
ても効果の向上は望めず、むしろ鋼の清浄度を
害して転動疲労特性を低下させるため、0.0050
%以下に限定した。 S:主として硫化物の形で存在して被削性を高め
る主力となる。多量に添加すると巨大な硫化物
たとえばMnSが単独で生成し、ギヤの歯元強
度を大きく低下させる原因となるため、0.060
%以下に限定した。 N:主としてAlNの形で存在し結晶粒の微細化
に役立つが、多量に含有すると熱間加工性およ
び冷間加工性が低下するため、0.020%以下に
限定した。 O:被削性および冷鍛性に対して有害なAl2O3系
酸化物を形成させないために、0.0030%以下に
限定した。 非金属介在物組成および形態:鋼中にAl2O3系酸
化物が単独で多量に分布していると、切削工具
に対してアブレツシブな作用をし、工具切刃の
欠損を促進するため好ましくない。Al2O3系酸
化物は冷間鍛造における割れの発生源ともなる
ので、できるだけ減少させる必要がある。本発
明では、Caを適量添加し、さらにAl、Sおよ
びOの量を制限しているため、Al2O3系酸化物
は単独では生成せず、そのほとんどが前述した
ような複合介在物となり、上述したような問題
は小さい。巨大介在物や細長く伸びた介在物が
多量に存在していると、転動寿命特性および歯
元強度が損なわれるため、長径/短径比が20以
下で球状に近く、かつ長径10μ以下の介在物が
全介在物量に対して80%以上を占めるという条
件をみたさないと、介在物の形状による悪影響
がでる。 本発明の鋼の製造に際しては、溶鋼の脱ガス時
に脱酸力の強いAlとCa−Siを適量添加し、非酸
化性ガス吹込みによる強制攪拌を行なつて巨大な
非金属介在物を浮上分離させ、ついで適量のPb
を攪拌溶鋼流に添加して均一に分散させる。こう
することによつて、Al系酸化物のほとんどは同
時に添加したCa−Siと結合して浮上分離して大
部分がスラグとして除去されるほか、鋼中に残留
しているAl2O3は、大部分がCa−Siと結合して、
細かいAl2O3−SiO2−CaO系酸化物となり、さら
に鋼中の(Mn,Ca)S系硫化物と結合して複合
型介在物となる。 したがつて鋼中には、Al2O3単独の酸化物介在
物はほとんど存在しないわけである。
【実施例 1】
基本鋼種としてSMn21、およびS48C鋼を使用
して、第1表に示す組織の、本発明鋼および比較
鋼を溶製した。比較鋼としては、従来から用いら
れている一般鋼(非快削鋼)および鉛含有鋼を用
いた。 供試鋼はいずれも塩基性電気炉で溶解したが、
本発明鋼はCr,Ni,Moなどの元素を添加したの
ち真空脱ガス処理し、つづいてAlとCa−Siによ
り強力脱酸して得たものであつて、比較鋼にくら
べて、いずれもAlおよびOの量がはるかに低い。 第1表の供試鋼について、鋼中の非金属介在物
の量およびその組成、形態を調査した。その結果
を、第1表に併記する。本発明鋼は、比較鋼にく
らべていずれも非金属介在物量が少く、清浄度が
高い。また本発明鋼の非金属介在物は、その80%
以上がAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と(Mn,
Ca)S系硫化物が結合した複合型の介在物であ
り、被削性および冷鍛性に有害なAl2O3酸化物は
ほとんど認められない。複合型の介在物の大半
は、長径/短径比が2以下の球に近い形を有し、
しかも長径は10μ以下の微細なものであることが
特徴的である。 第1表の供試鋼について、各種特性値を調査し
た。 (イ) 歯切加工性および旋削加工性 第1表の供試鋼に、第2表に示す温度で焼なら
し処理を施してかたさを調整したのち、ホブによ
る歯切加工性および超硬工具による旋削加工性を
調査した。切削条件は、つぎのとおりである。 歯 切 加 工 工 具 SKH3,m=2,PA=20゜ホ
ブ アキシヤル送り 1.30mm/t.rev 切削速度 30m/min 切削方法 クライムカツト 切 削 油 湿式 被 削 材 スーパーギヤ 外径:92mm 歯車幅:40mm 工具摩耗測定 切削個数 20ケ 旋 削 加 工 工 具 P10(−5,−5,5,5,30,
0,0.4) 送 り 0.20mm/rev 切 込 20mm 切削速度 150mm/min 切 削 油 乾式 工具寿命判定 VB:0.2mm 工具寿命を、あわせて第2表に示す。 同表にみるように、本発明鋼は比較鋼にくらべ
て、歯切加工においても旋削加工においてもすぐ
れた性能を示している。 (ロ) 研削加工性 第1表の供試鋼から円筒試片を採取し、
SMn21系鋼B、についてはガス浸炭および焼入
−焼もどしを施して表面かたさをHRC61〜62.5に
調整し、S48C系鋼Eについては高周波焼入およ
び焼もどしを施して表面かたさをHRC62〜63に調
整した後、円筒研削試験に供した。 研削条件はつぎのとおりである。 研削方法:トラバース円錐研削 磁 石:WA54K8V71, 405×30×15240,1号 送 り:1300m/min 研削速度:2700m/min 切込み :5μ/Pass 研削油 :湿式 総研削量:8.0cm3 試験結果を第3表に示した。同表から、本発明
鋼は比較鋼にくらべて砥石直径方向摩耗量および
加工物表面あらさともに良好であり、研削性もす
ぐれていることがわかる。このように、本発明鋼
はギヤの量産製造においてもつとも重要な歯切加
工性、旋削加工性、研削加工性のいずれにおいて
もすぐれている。 加工物表面あらさは、小坂式表面あらさ計で測
定した。 (ハ) 冷間鍛造性 第1表の供試鋼から試片を採取し、熱処理を施
したのち、アプセツト試験に供した。試験条件
は、試験片は直径8mm×長さ16mm、熱処理:760
℃×6時間→空冷(球状化焼鈍)、潤滑剤:
MoS2グリース、くりかえしn=5とした。 試験結果を第1図に示す。図のグラフは、本発
明鋼がいずれも比較鋼にくらべて限界ひずみ量
(アプセツト前の高さH/アプセツト後の高さ
Ho)が高く、冷間鍛造性が良好であることを示
している。 (ニ) 歯元強度 第1表の供試鋼から、歯型:20゜、並歯、モジ
ユール:3、歯数:26の歯車を製造し、SMn21B
についてはガス浸炭および焼入−焼もどし処理を
施して表層かたさをHRC60〜62、芯部かたさを
HRC40〜42に調整し、またS48C系Eについては
高周波焼入および焼もどし処理を施して表層かた
さをHRC62〜63、芯部かたさをHRC35〜38に調整
した。 それらを動力循環式歯車試験機にかけ、歯車の
歯元強度を調べた。 SMn21系Bについての結果を第2図に示す。
図面にみるとおり、本発明鋼は比較鋼にくらべて
動的歯元応力の大きさにかかわらず、いずれも高
寿命である。これは、歯元強度が高いからにほか
ならない。 (ホ) 転動疲労特性 第1表の供試鋼から直径12mm×長さ22mmの試験
片を多数採取し、それぞれの鋼について前項と同
様な熱処理を施してかたさを調整した後、転動寿
命試験に供した。試験条件は、面圧:600Kg/mm2、
回転数:46.240rpmで転動させ、フレーキングを
起すまでのくり返し数を測定した。その結果を第
3図および第4図に示した。 図にみるように、本発明鋼のフレーキング発生
までの寿命値は比較鋼とくに鉛添加鋼にくらべて
明らかに長く、一般鋼(非快削鋼)と同程度また
はそれよりも高い値である。
して、第1表に示す組織の、本発明鋼および比較
鋼を溶製した。比較鋼としては、従来から用いら
れている一般鋼(非快削鋼)および鉛含有鋼を用
いた。 供試鋼はいずれも塩基性電気炉で溶解したが、
本発明鋼はCr,Ni,Moなどの元素を添加したの
ち真空脱ガス処理し、つづいてAlとCa−Siによ
り強力脱酸して得たものであつて、比較鋼にくら
べて、いずれもAlおよびOの量がはるかに低い。 第1表の供試鋼について、鋼中の非金属介在物
の量およびその組成、形態を調査した。その結果
を、第1表に併記する。本発明鋼は、比較鋼にく
らべていずれも非金属介在物量が少く、清浄度が
高い。また本発明鋼の非金属介在物は、その80%
以上がAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と(Mn,
Ca)S系硫化物が結合した複合型の介在物であ
り、被削性および冷鍛性に有害なAl2O3酸化物は
ほとんど認められない。複合型の介在物の大半
は、長径/短径比が2以下の球に近い形を有し、
しかも長径は10μ以下の微細なものであることが
特徴的である。 第1表の供試鋼について、各種特性値を調査し
た。 (イ) 歯切加工性および旋削加工性 第1表の供試鋼に、第2表に示す温度で焼なら
し処理を施してかたさを調整したのち、ホブによ
る歯切加工性および超硬工具による旋削加工性を
調査した。切削条件は、つぎのとおりである。 歯 切 加 工 工 具 SKH3,m=2,PA=20゜ホ
ブ アキシヤル送り 1.30mm/t.rev 切削速度 30m/min 切削方法 クライムカツト 切 削 油 湿式 被 削 材 スーパーギヤ 外径:92mm 歯車幅:40mm 工具摩耗測定 切削個数 20ケ 旋 削 加 工 工 具 P10(−5,−5,5,5,30,
0,0.4) 送 り 0.20mm/rev 切 込 20mm 切削速度 150mm/min 切 削 油 乾式 工具寿命判定 VB:0.2mm 工具寿命を、あわせて第2表に示す。 同表にみるように、本発明鋼は比較鋼にくらべ
て、歯切加工においても旋削加工においてもすぐ
れた性能を示している。 (ロ) 研削加工性 第1表の供試鋼から円筒試片を採取し、
SMn21系鋼B、についてはガス浸炭および焼入
−焼もどしを施して表面かたさをHRC61〜62.5に
調整し、S48C系鋼Eについては高周波焼入およ
び焼もどしを施して表面かたさをHRC62〜63に調
整した後、円筒研削試験に供した。 研削条件はつぎのとおりである。 研削方法:トラバース円錐研削 磁 石:WA54K8V71, 405×30×15240,1号 送 り:1300m/min 研削速度:2700m/min 切込み :5μ/Pass 研削油 :湿式 総研削量:8.0cm3 試験結果を第3表に示した。同表から、本発明
鋼は比較鋼にくらべて砥石直径方向摩耗量および
加工物表面あらさともに良好であり、研削性もす
ぐれていることがわかる。このように、本発明鋼
はギヤの量産製造においてもつとも重要な歯切加
工性、旋削加工性、研削加工性のいずれにおいて
もすぐれている。 加工物表面あらさは、小坂式表面あらさ計で測
定した。 (ハ) 冷間鍛造性 第1表の供試鋼から試片を採取し、熱処理を施
したのち、アプセツト試験に供した。試験条件
は、試験片は直径8mm×長さ16mm、熱処理:760
℃×6時間→空冷(球状化焼鈍)、潤滑剤:
MoS2グリース、くりかえしn=5とした。 試験結果を第1図に示す。図のグラフは、本発
明鋼がいずれも比較鋼にくらべて限界ひずみ量
(アプセツト前の高さH/アプセツト後の高さ
Ho)が高く、冷間鍛造性が良好であることを示
している。 (ニ) 歯元強度 第1表の供試鋼から、歯型:20゜、並歯、モジ
ユール:3、歯数:26の歯車を製造し、SMn21B
についてはガス浸炭および焼入−焼もどし処理を
施して表層かたさをHRC60〜62、芯部かたさを
HRC40〜42に調整し、またS48C系Eについては
高周波焼入および焼もどし処理を施して表層かた
さをHRC62〜63、芯部かたさをHRC35〜38に調整
した。 それらを動力循環式歯車試験機にかけ、歯車の
歯元強度を調べた。 SMn21系Bについての結果を第2図に示す。
図面にみるとおり、本発明鋼は比較鋼にくらべて
動的歯元応力の大きさにかかわらず、いずれも高
寿命である。これは、歯元強度が高いからにほか
ならない。 (ホ) 転動疲労特性 第1表の供試鋼から直径12mm×長さ22mmの試験
片を多数採取し、それぞれの鋼について前項と同
様な熱処理を施してかたさを調整した後、転動寿
命試験に供した。試験条件は、面圧:600Kg/mm2、
回転数:46.240rpmで転動させ、フレーキングを
起すまでのくり返し数を測定した。その結果を第
3図および第4図に示した。 図にみるように、本発明鋼のフレーキング発生
までの寿命値は比較鋼とくに鉛添加鋼にくらべて
明らかに長く、一般鋼(非快削鋼)と同程度また
はそれよりも高い値である。
【表】
【表】
【表】
【表】
本発明の高性能ギヤ用快削鋼は、鋼の成分組成
とともに鋼中介在物の組成および形態をきびしく
調整することにより、従来のギヤ用鋼にくらべて
被削性、研削性および冷鍛性において格段の向上
をみた。ギヤ用鋼として要求される強度特性すな
わち歯元強度および転動疲労特性も、従来鋼と同
程度またはそれ以上であり、この鋼は、広範な種
類のギヤの材料として問題なく使用することがで
きる。
とともに鋼中介在物の組成および形態をきびしく
調整することにより、従来のギヤ用鋼にくらべて
被削性、研削性および冷鍛性において格段の向上
をみた。ギヤ用鋼として要求される強度特性すな
わち歯元強度および転動疲労特性も、従来鋼と同
程度またはそれ以上であり、この鋼は、広範な種
類のギヤの材料として問題なく使用することがで
きる。
第1図は、本発明鋼と比較鋼のアプセツト試験
結果を示すグラフである。第2図は、本発明鋼と
比較鋼の歯元強度試験結果を示すグラフである。
第3図、および第4図は、いずれも本発明鋼と比
較鋼の転動疲労試験の結果を示すグラフである。
結果を示すグラフである。第2図は、本発明鋼と
比較鋼の歯元強度試験結果を示すグラフである。
第3図、および第4図は、いずれも本発明鋼と比
較鋼の転動疲労試験の結果を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.10〜0.55%、Si:0.35%以下、Mn:
1.70%以下と、Pb:0.02〜0.15%、Al:0.010〜
0.040%、Ca:0.0002〜0.0050%、S:0.060%以
下およびN:0.020%以下を含有し、O:0.0030
%以下であつて、残余が実質的にFeからなり、
介在物が主としてAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と
(Mn,Ca)S系硫化物との複合型であり、しか
も長径/短径比:≦20であつて長径10μ以下であ
る細かい非金属介在物が、全非金属介在物の80%
以上を占めることを特徴とする高性能ギヤ用快削
鋼。 2 C:0.10〜0.55%、Si:0.35%以下、Mn:
1.70%以下と、Pb:0.02〜0.15%、Al:0.010〜
0.040%、Ca:0.0002〜0.0050%、S:0.060%以
下およびN:0.020%以下を含有し、O:0.0030
%以下であつて、残余が実質的にFeからなり、
介在物が主としてAl2O3−SiO2−CaO系酸化物と
(Mn,Ca)S系硫化物との複合型であり、しか
も長径/短径比:≦20であつて長径10μ以下であ
る微細な非金属介在物が、全非金属介在物の80%
以上を占める高性能ギヤ用快削鋼を製造する方法
であつて、Al,CaおよびPb以外の上記合金成分
を含有する溶鋼を真空脱ガス処理し、脱ガス中ま
たは脱ガス後にAlおよびCa−Siを添加して精錬
を行ない、その際に非酸化性ガスを前記溶鋼中に
導入して強制攪拌することにより大型の非金属介
在物を浮上分離させ、ついで適量のPbを攪拌溶
鋼流に添加して均一に分散させることを特徴とす
る製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2138081A JPS579860A (en) | 1981-02-18 | 1981-02-18 | Free cutting steel for high-performance gear and its manufacture |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2138081A JPS579860A (en) | 1981-02-18 | 1981-02-18 | Free cutting steel for high-performance gear and its manufacture |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3414778A Division JPS54126622A (en) | 1978-03-27 | 1978-03-27 | Freeecutting steel for high performance gear and method of making same |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS579860A JPS579860A (en) | 1982-01-19 |
| JPH0152467B2 true JPH0152467B2 (ja) | 1989-11-08 |
Family
ID=12053480
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2138081A Granted JPS579860A (en) | 1981-02-18 | 1981-02-18 | Free cutting steel for high-performance gear and its manufacture |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS579860A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2615126B2 (ja) * | 1988-03-28 | 1997-05-28 | 大同特殊鋼株式会社 | 歯車用鋼 |
| JPH10287953A (ja) * | 1997-04-16 | 1998-10-27 | Daido Steel Co Ltd | 機械的性質とドリル穴あけ加工性に優れた機械構造用鋼 |
| JP5241185B2 (ja) * | 2007-09-21 | 2013-07-17 | 山陽特殊製鋼株式会社 | 転がり疲労寿命に優れた鋼の製造方法 |
| CN103146883B (zh) * | 2013-04-03 | 2014-08-27 | 武汉钢铁(集团)公司 | 含硫低氧齿轮钢的冶炼方法 |
| CN112647017A (zh) * | 2020-11-30 | 2021-04-13 | 江苏联峰能源装备有限公司 | 一种齿轮钢的夹杂物控制方法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5433206B2 (ja) * | 1973-05-31 | 1979-10-19 | ||
| JPS5421808B2 (ja) * | 1973-11-13 | 1979-08-02 | ||
| US4134910A (en) * | 1977-05-17 | 1979-01-16 | The Lummus Company | Recovery of isophthalonitrile |
| JPS54126622A (en) * | 1978-03-27 | 1979-10-02 | Daido Steel Co Ltd | Freeecutting steel for high performance gear and method of making same |
-
1981
- 1981-02-18 JP JP2138081A patent/JPS579860A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS579860A (en) | 1982-01-19 |
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