JPH0213032B2 - - Google Patents
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- JPH0213032B2 JPH0213032B2 JP28751686A JP28751686A JPH0213032B2 JP H0213032 B2 JPH0213032 B2 JP H0213032B2 JP 28751686 A JP28751686 A JP 28751686A JP 28751686 A JP28751686 A JP 28751686A JP H0213032 B2 JPH0213032 B2 JP H0213032B2
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Electrolytic Production Of Metals (AREA)
Description
(技術分野)
本発明は、高純度金属リチウムの製造方法に係
り、特に不純物としてのナトリウム、カリウム、
カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属
の濃度が抑制された、高純度なリチウム金属を、
有利に製造することの出来る方法に関するもので
ある。 (従来技術とその問題点) 従来から、金属リチウムの製造手法としては、
溶融塩電解法が知られており、リチウム原料に塩
化リチウムを用い、これに浴の融点を下げるため
の塩化カリウムを加えて成る混合塩を電解浴とし
て、その溶融状態下において、黒鉛陽極と鉄陰極
を用いて電解することにより、目的とする金属リ
チウムを鉄陰極上に析出させて製造している。 しかしながら、このような電解法で得られる金
属リチウムは、不純物として、原料塩中に含有さ
れている塩化ナトリウム、塩化カルシウム等に基
因するナトリウムやカルシウムをかなりの程度含
んでおり、到底高純度リチウムということの出来
るものではなかつたのである。 そこで、高純度の金属リチウムを上記の如き電
解工程のみにて製出するには、原料として高純度
の塩化リチウムを用いることが考えられる。塩化
ナトリウムや塩化カルシウム等は、共に、その分
解電圧が塩化リチウムのそれよりも低いために、
ナトリウムやカルシウムがリチウムより優先析出
するからである。しかしながら、そのような高純
度塩化リチウムの使用は、製造コストの高騰を招
き、得られる金属リチウムを極めて高価なものと
することとなる。 また、他の一つの手法として、不純物を含む粗
リチウムから、高純度リチウムを得る場合にあつ
ては、かかる粗リチウムに対して真空蒸留操作が
加えられることとなるが、そのような蒸留操作に
は、かなりの高温と高真空が必要とされ、そのた
めに多大の設備投資を行なう必要が生じ、また歩
留りも低く、必然的に、得られる高純度金属リチ
ウムのコストアツプは避けられないものであつ
た。 (解決手段) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであり、その要旨とするところ
は、塩化リチウム34〜64重量%と塩化カリウム66
〜36重量%から成るか、或いはかかる両成分の混
合物に対して、その1〜20重量%の塩化ナトリウ
ムを更に添加配合してなる混合溶融塩を、陰極に
固体アルミニウムを用いて、0.005〜1A/cm2の陰
極電流密度で電解することにより、かかる陰極の
一部または全部を高純度のアルミニウム−リチウ
ム合金に変え、次いでこの得られたアルミニウム
−リチウム合金を所定の蒸留装置に装填して、減
圧蒸留することにより、リチウム蒸気を発生せし
め、そしてそのリチウム蒸気を凝縮、捕集し、以
て目的とする高純度金属リチウムを得るようにし
たことにある。 (具体的構成・作用) このように、本発明は、塩化リチウム(LiCl)
の溶融塩電解により、アルミニウム(Al)陰極
を高純度Al−Li合金に変える、Al−Li合金の電
解製造工程である第一ステツプと、かくして得ら
れたAl−Li合金を減圧蒸留して、形成されるリ
チウム蒸気を凝縮、捕集することにより、高純度
リチウム金属を取得する第二ステツプとから構成
されるものであるが、その前段の第一ステツプ
は、本発明者らが先に提案した特願昭58−215989
(特公昭61−46557)に係る高純度Al−Li母合金
の製造手法を、そのまま利用するものである。 すなわち、本発明の第一ステツプを実施するた
めのAl−Li合金製造用電解槽の一例を示す第1
図において、外部熱源により加熱せしめられるス
テンレス等からなる電解炉外筒1内には、焼結ア
ルミナ等から成るルツボ2が載置され、そしてこ
のルツボ2内に、所定組成のLiClとKClの混合
塩、或いはそれに更にNaClを添加配合してなる
混合塩が溶融状態で収容されて、電解浴3が構成
されるのである。そして、この電解浴3内には、
黒鉛からなる陽極4と固体Alからなる陰極7と
が浸漬されて、それら電極間に通電せしめられる
ことにより、所定の電解操作が実施されるように
なつているのである。なお、陽極4は、電解によ
り生成する塩素ガスを捕集し、排出させるための
排気管5内に、リード棒6にて上方から吊り下げ
られた状態で配置せしめられ、また固体Alの陰
極7にあつても、リード棒8にて上方から吊り下
げられている。 そして、かくの如き電解槽構成において、LiCl
とKClとを含む混合溶融塩からなる電解浴3を
0.005〜1A/cm2の陰極電流密度において電解する
ことにより、陰極7上に析出するLiを、かかる陰
極7を構成する固体Alと合金化せしめて、高純
度のAl−Li合金と為すことが出来るのである。 なお、かかる電解操作において、電解浴3の組
成は、LiCl:34〜64重量%とKCl:66〜36重量%
から成るものであつて、そのような成分範囲にお
いて所期の効果が得られるが、更にNaClを、上
記両成分の混合物に対して、その1〜20重量%の
割合で添加することが出来る。このNaClの添加
は、LiCl−KCl混合塩の融点を下げ、電解浴3の
電気抵抗を低くすることが出来るところから、電
解工程の消費電力を低減する点で有利となる。 また、かかる混合溶融塩の電解操作にあつて
は、固体Al陰極7における陰極電流密度を0.005
〜1A/cm2とする必要がある。なお、この陰極電
流密度が1A/cm2を越えるようになると、析出し
たLiが陰極のAl中に拡散する量よりも陰極付近
の浴面上に浮上する量が多くなり、かかる陰極
Alに対するLiの合金化歩留りが低くなる問題が
惹起されるのであり、一方、陰極電流密度が
0.005A/cm2より低くなると、Liの析出量が少な
く、結果としてAl−Li合金の生成量が少なくな
つて、生産性が低下する等の問題を惹起する。 尤も、このような電解操作は、陰極7周辺の浴
面上に溶融Li金属や不純物等が浮遊しない範囲に
おいて続行せしめられることが望ましい。そのよ
うな溶融Li金属は、陰極電流密度と電解時間の関
数にて惹起されるものであり、そしてそのような
ものの発生があると、それらが陰極7表面に付着
して合金化が進まなくなるからであり、またそれ
以上の電解は合金化歩留りを低下させ、且つ合金
純度を悪化させるからである。なお、そのような
金属等の浮遊は、目視にて判断される他、陰極電
位或いは槽電圧(炉電圧)の変化によつて、容易
に検知することが可能である。 そして、上記の如き電解操作によつて陰極7上
に析出するLiは、かかる陰極7を構成する固体
Alと合金化せしめられて、高純度のAl−Li合金
を生ずるのであるが、本発明では、このようにし
て得られた高純度のAl−Li合金(陰極7の一部
または全部)を利用して、それから有利に高純度
な金属Liを取得するようにしたのである。即ち、
かかる電解にて得られる合金は、Liを18〜25重量
%程度、一般に20重量%前後含む高純度なAl−
Li合金となるが、本発明においては、そのような
陰極7の合金化部分を分離して或いは陰極7全体
をそのまま用いて、それを所定の蒸留装置に装填
して、減圧蒸留することにより、Li蒸気を発生せ
しめ、そしてそのLi蒸気を凝縮、捕集することに
より、目的とする高純度な金属Liを取得するので
ある。 第2図には、そのようなAl−Li合金の蒸留を
行なうため一つの装置が明らかにされているが、
そこにおいて、9は、加熱炉としての電気炉であ
り、この電気炉9には、アルミナ製等のルツボ1
1を収容する、ステンレス等からなる密閉可能な
有底円筒形状の蒸留器外筒10がセツトされて、
所定の温度に加熱され得るようになつている。そ
して、ルツボ11内には、前記の電解操作によつ
て合金化せしめて得られた高純度なAl−Li合金
12が収容せしめられるようになつている。ま
た、蒸留器外筒10の上部の蓋部を貫通して、Li
蒸気凝縮用鉄棒13が、かかる外筒10内の中程
まで垂下して延び、その下端に、凝縮Li捕集用容
器(ステンレス製等)が吊り下げられている一
方、かかる鉄棒13の容器外露出部分には、冷却
管15が取り付けられて、かかる鉄棒13を冷却
せしめ得るようになつている。更に、かかる蒸留
器外筒10の密閉された空間内は、吸引路16を
通じて真空ポンプ17にて吸引されることによつ
て、所定の減圧度に保持されるようになつてい
る。なお、吸引路16上には、逃出するLi蒸気を
捕捉するためのトラツプ18が設けられており、
また減圧度を検出するための圧力計19や、溶融
せしめられたAl−Li合金12の溶湯温度を検出
するための熱電対20が設けられている。 従つて、このような蒸留装置においては、真空
ポンプ17による吸引によつて蒸留器外筒10の
密閉空間内が所定の減圧下に保持された状態にお
いて、前記電解操作にて合金化して得られた高純
度Al−Li合金12が、電気炉9による加熱によ
つてルツボ11内で溶融せしめられ、更に加熱さ
れると、Alよりも蒸気圧の高いLiが先に蒸発せ
しめられるようになるところから、そのような蒸
発せしめられるLi蒸気を分離、捕集することによ
つて、Liは、Alから有利に分離されることとな
るのである。 なお、かかる高純度のAl−Li合金12を加熱、
溶融せしめるに際しては、Al−20重量%Li合金
の融点が718℃であるために、それ以上の温度で
実施する必要があるが、余りにも蒸留温度が高く
なり過ぎると、Al蒸気も発生して、分離される
金属LiのAl汚染原因となるところから、一般に、
蒸留温度としては、720℃〜900℃の範囲内の温度
が好適に採用されることとなる。 また、ルツボ11内の高純度のAl−Li合金1
2溶湯から発生せしめられるLi蒸気は、蒸留器外
筒10内において、その上部に位置せしめられて
いる、冷却管15にて冷却されたLi蒸気凝縮用鉄
棒13に接触することによつて、その表面に凝縮
し、そしてかかる鉄棒13の表面を下方に流下し
て、Li捕集用容器14内に滴下せしめられること
により、かかる容器14内に、純粋なLiとして集
められることとなり、以てルツボ11内のAl−
Li合金12から容易に分離させられるのである。 このように、本発明に従う蒸留操作にあつて
は、高純度なAl−Li合金12が対象とされるも
のであるところから、その減圧蒸留はAlとLiの
分離、精製が主となるものであり、それ故比較的
低い真空度で蒸留精製が可能となるのであつて、
例えば数百mmHgの減圧度(真空度)であつても、
その蒸留操作は可能であるが、通常100mmHg〜
10-2mmHg程度の低い真空度における減圧蒸留が
実施されて、目的とする高純度の金属Liが有利に
取り出されるのである。けだし、従来の粗リチウ
ムの蒸留精製(Na、K、Ca等の除去)には、一
般的に10-2mmHg以上の真空度が要求されている
が、本発明の如く、高純度Al−Li合金を用いた
場合にあつては、Na、K、Ca等が殆ど含有され
ていないところから、単にAlとLiの分離精製を
行なえば済むからである。 そして、このようにして、Li捕集用容器14内
に滴下、収容された純粋なLi溶融物は、冷却せし
められ、またかかる蒸留装置から容器14ごと取
り出されることによつて、純粋なLi金属として採
取され、目的とする用途に利用されることとなる
のである。 なお、ルツボ11内の蒸留残渣は、Al陰極ま
たはAl−数%Li合金として再利用することが可
能である。 (実施例) 以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明がそ
のような実施例の記載によつて、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところ
である。 また、本発明には、以下の実施例の他にも、更
には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を
逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づい
て種々なる変更、修正、改良等を加え得るもので
あることが、理解されるべきである。 先ず、第1図に示されるAl−Li合金製造用電
解槽を用い、その電解浴3の組成を50重量%LiCl
と50重量%KClの混合溶融塩と為し、450℃の温
度下において、下表に示される条件下で電解する
ことにより、固体Al陰極7を合金化して、高純
度なAl−Li合金を製造した。 次いで、この得られたAl−Li合金を用い、そ
れを第2図に示される蒸留装置に装填して、下表
に示される条件下に減圧蒸留することにより、下
表に示される如き、不純物の著しく少ない、極め
て高純度な金属Liを得た。
り、特に不純物としてのナトリウム、カリウム、
カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属
の濃度が抑制された、高純度なリチウム金属を、
有利に製造することの出来る方法に関するもので
ある。 (従来技術とその問題点) 従来から、金属リチウムの製造手法としては、
溶融塩電解法が知られており、リチウム原料に塩
化リチウムを用い、これに浴の融点を下げるため
の塩化カリウムを加えて成る混合塩を電解浴とし
て、その溶融状態下において、黒鉛陽極と鉄陰極
を用いて電解することにより、目的とする金属リ
チウムを鉄陰極上に析出させて製造している。 しかしながら、このような電解法で得られる金
属リチウムは、不純物として、原料塩中に含有さ
れている塩化ナトリウム、塩化カルシウム等に基
因するナトリウムやカルシウムをかなりの程度含
んでおり、到底高純度リチウムということの出来
るものではなかつたのである。 そこで、高純度の金属リチウムを上記の如き電
解工程のみにて製出するには、原料として高純度
の塩化リチウムを用いることが考えられる。塩化
ナトリウムや塩化カルシウム等は、共に、その分
解電圧が塩化リチウムのそれよりも低いために、
ナトリウムやカルシウムがリチウムより優先析出
するからである。しかしながら、そのような高純
度塩化リチウムの使用は、製造コストの高騰を招
き、得られる金属リチウムを極めて高価なものと
することとなる。 また、他の一つの手法として、不純物を含む粗
リチウムから、高純度リチウムを得る場合にあつ
ては、かかる粗リチウムに対して真空蒸留操作が
加えられることとなるが、そのような蒸留操作に
は、かなりの高温と高真空が必要とされ、そのた
めに多大の設備投資を行なう必要が生じ、また歩
留りも低く、必然的に、得られる高純度金属リチ
ウムのコストアツプは避けられないものであつ
た。 (解決手段) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであり、その要旨とするところ
は、塩化リチウム34〜64重量%と塩化カリウム66
〜36重量%から成るか、或いはかかる両成分の混
合物に対して、その1〜20重量%の塩化ナトリウ
ムを更に添加配合してなる混合溶融塩を、陰極に
固体アルミニウムを用いて、0.005〜1A/cm2の陰
極電流密度で電解することにより、かかる陰極の
一部または全部を高純度のアルミニウム−リチウ
ム合金に変え、次いでこの得られたアルミニウム
−リチウム合金を所定の蒸留装置に装填して、減
圧蒸留することにより、リチウム蒸気を発生せし
め、そしてそのリチウム蒸気を凝縮、捕集し、以
て目的とする高純度金属リチウムを得るようにし
たことにある。 (具体的構成・作用) このように、本発明は、塩化リチウム(LiCl)
の溶融塩電解により、アルミニウム(Al)陰極
を高純度Al−Li合金に変える、Al−Li合金の電
解製造工程である第一ステツプと、かくして得ら
れたAl−Li合金を減圧蒸留して、形成されるリ
チウム蒸気を凝縮、捕集することにより、高純度
リチウム金属を取得する第二ステツプとから構成
されるものであるが、その前段の第一ステツプ
は、本発明者らが先に提案した特願昭58−215989
(特公昭61−46557)に係る高純度Al−Li母合金
の製造手法を、そのまま利用するものである。 すなわち、本発明の第一ステツプを実施するた
めのAl−Li合金製造用電解槽の一例を示す第1
図において、外部熱源により加熱せしめられるス
テンレス等からなる電解炉外筒1内には、焼結ア
ルミナ等から成るルツボ2が載置され、そしてこ
のルツボ2内に、所定組成のLiClとKClの混合
塩、或いはそれに更にNaClを添加配合してなる
混合塩が溶融状態で収容されて、電解浴3が構成
されるのである。そして、この電解浴3内には、
黒鉛からなる陽極4と固体Alからなる陰極7と
が浸漬されて、それら電極間に通電せしめられる
ことにより、所定の電解操作が実施されるように
なつているのである。なお、陽極4は、電解によ
り生成する塩素ガスを捕集し、排出させるための
排気管5内に、リード棒6にて上方から吊り下げ
られた状態で配置せしめられ、また固体Alの陰
極7にあつても、リード棒8にて上方から吊り下
げられている。 そして、かくの如き電解槽構成において、LiCl
とKClとを含む混合溶融塩からなる電解浴3を
0.005〜1A/cm2の陰極電流密度において電解する
ことにより、陰極7上に析出するLiを、かかる陰
極7を構成する固体Alと合金化せしめて、高純
度のAl−Li合金と為すことが出来るのである。 なお、かかる電解操作において、電解浴3の組
成は、LiCl:34〜64重量%とKCl:66〜36重量%
から成るものであつて、そのような成分範囲にお
いて所期の効果が得られるが、更にNaClを、上
記両成分の混合物に対して、その1〜20重量%の
割合で添加することが出来る。このNaClの添加
は、LiCl−KCl混合塩の融点を下げ、電解浴3の
電気抵抗を低くすることが出来るところから、電
解工程の消費電力を低減する点で有利となる。 また、かかる混合溶融塩の電解操作にあつて
は、固体Al陰極7における陰極電流密度を0.005
〜1A/cm2とする必要がある。なお、この陰極電
流密度が1A/cm2を越えるようになると、析出し
たLiが陰極のAl中に拡散する量よりも陰極付近
の浴面上に浮上する量が多くなり、かかる陰極
Alに対するLiの合金化歩留りが低くなる問題が
惹起されるのであり、一方、陰極電流密度が
0.005A/cm2より低くなると、Liの析出量が少な
く、結果としてAl−Li合金の生成量が少なくな
つて、生産性が低下する等の問題を惹起する。 尤も、このような電解操作は、陰極7周辺の浴
面上に溶融Li金属や不純物等が浮遊しない範囲に
おいて続行せしめられることが望ましい。そのよ
うな溶融Li金属は、陰極電流密度と電解時間の関
数にて惹起されるものであり、そしてそのような
ものの発生があると、それらが陰極7表面に付着
して合金化が進まなくなるからであり、またそれ
以上の電解は合金化歩留りを低下させ、且つ合金
純度を悪化させるからである。なお、そのような
金属等の浮遊は、目視にて判断される他、陰極電
位或いは槽電圧(炉電圧)の変化によつて、容易
に検知することが可能である。 そして、上記の如き電解操作によつて陰極7上
に析出するLiは、かかる陰極7を構成する固体
Alと合金化せしめられて、高純度のAl−Li合金
を生ずるのであるが、本発明では、このようにし
て得られた高純度のAl−Li合金(陰極7の一部
または全部)を利用して、それから有利に高純度
な金属Liを取得するようにしたのである。即ち、
かかる電解にて得られる合金は、Liを18〜25重量
%程度、一般に20重量%前後含む高純度なAl−
Li合金となるが、本発明においては、そのような
陰極7の合金化部分を分離して或いは陰極7全体
をそのまま用いて、それを所定の蒸留装置に装填
して、減圧蒸留することにより、Li蒸気を発生せ
しめ、そしてそのLi蒸気を凝縮、捕集することに
より、目的とする高純度な金属Liを取得するので
ある。 第2図には、そのようなAl−Li合金の蒸留を
行なうため一つの装置が明らかにされているが、
そこにおいて、9は、加熱炉としての電気炉であ
り、この電気炉9には、アルミナ製等のルツボ1
1を収容する、ステンレス等からなる密閉可能な
有底円筒形状の蒸留器外筒10がセツトされて、
所定の温度に加熱され得るようになつている。そ
して、ルツボ11内には、前記の電解操作によつ
て合金化せしめて得られた高純度なAl−Li合金
12が収容せしめられるようになつている。ま
た、蒸留器外筒10の上部の蓋部を貫通して、Li
蒸気凝縮用鉄棒13が、かかる外筒10内の中程
まで垂下して延び、その下端に、凝縮Li捕集用容
器(ステンレス製等)が吊り下げられている一
方、かかる鉄棒13の容器外露出部分には、冷却
管15が取り付けられて、かかる鉄棒13を冷却
せしめ得るようになつている。更に、かかる蒸留
器外筒10の密閉された空間内は、吸引路16を
通じて真空ポンプ17にて吸引されることによつ
て、所定の減圧度に保持されるようになつてい
る。なお、吸引路16上には、逃出するLi蒸気を
捕捉するためのトラツプ18が設けられており、
また減圧度を検出するための圧力計19や、溶融
せしめられたAl−Li合金12の溶湯温度を検出
するための熱電対20が設けられている。 従つて、このような蒸留装置においては、真空
ポンプ17による吸引によつて蒸留器外筒10の
密閉空間内が所定の減圧下に保持された状態にお
いて、前記電解操作にて合金化して得られた高純
度Al−Li合金12が、電気炉9による加熱によ
つてルツボ11内で溶融せしめられ、更に加熱さ
れると、Alよりも蒸気圧の高いLiが先に蒸発せ
しめられるようになるところから、そのような蒸
発せしめられるLi蒸気を分離、捕集することによ
つて、Liは、Alから有利に分離されることとな
るのである。 なお、かかる高純度のAl−Li合金12を加熱、
溶融せしめるに際しては、Al−20重量%Li合金
の融点が718℃であるために、それ以上の温度で
実施する必要があるが、余りにも蒸留温度が高く
なり過ぎると、Al蒸気も発生して、分離される
金属LiのAl汚染原因となるところから、一般に、
蒸留温度としては、720℃〜900℃の範囲内の温度
が好適に採用されることとなる。 また、ルツボ11内の高純度のAl−Li合金1
2溶湯から発生せしめられるLi蒸気は、蒸留器外
筒10内において、その上部に位置せしめられて
いる、冷却管15にて冷却されたLi蒸気凝縮用鉄
棒13に接触することによつて、その表面に凝縮
し、そしてかかる鉄棒13の表面を下方に流下し
て、Li捕集用容器14内に滴下せしめられること
により、かかる容器14内に、純粋なLiとして集
められることとなり、以てルツボ11内のAl−
Li合金12から容易に分離させられるのである。 このように、本発明に従う蒸留操作にあつて
は、高純度なAl−Li合金12が対象とされるも
のであるところから、その減圧蒸留はAlとLiの
分離、精製が主となるものであり、それ故比較的
低い真空度で蒸留精製が可能となるのであつて、
例えば数百mmHgの減圧度(真空度)であつても、
その蒸留操作は可能であるが、通常100mmHg〜
10-2mmHg程度の低い真空度における減圧蒸留が
実施されて、目的とする高純度の金属Liが有利に
取り出されるのである。けだし、従来の粗リチウ
ムの蒸留精製(Na、K、Ca等の除去)には、一
般的に10-2mmHg以上の真空度が要求されている
が、本発明の如く、高純度Al−Li合金を用いた
場合にあつては、Na、K、Ca等が殆ど含有され
ていないところから、単にAlとLiの分離精製を
行なえば済むからである。 そして、このようにして、Li捕集用容器14内
に滴下、収容された純粋なLi溶融物は、冷却せし
められ、またかかる蒸留装置から容器14ごと取
り出されることによつて、純粋なLi金属として採
取され、目的とする用途に利用されることとなる
のである。 なお、ルツボ11内の蒸留残渣は、Al陰極ま
たはAl−数%Li合金として再利用することが可
能である。 (実施例) 以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明がそ
のような実施例の記載によつて、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところ
である。 また、本発明には、以下の実施例の他にも、更
には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を
逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づい
て種々なる変更、修正、改良等を加え得るもので
あることが、理解されるべきである。 先ず、第1図に示されるAl−Li合金製造用電
解槽を用い、その電解浴3の組成を50重量%LiCl
と50重量%KClの混合溶融塩と為し、450℃の温
度下において、下表に示される条件下で電解する
ことにより、固体Al陰極7を合金化して、高純
度なAl−Li合金を製造した。 次いで、この得られたAl−Li合金を用い、そ
れを第2図に示される蒸留装置に装填して、下表
に示される条件下に減圧蒸留することにより、下
表に示される如き、不純物の著しく少ない、極め
て高純度な金属Liを得た。
【表】
これに対して、従来の溶融塩電解の如きLi金属
の製造手法に従つて陰極7として鉄陰極を用いる
ことにより、上記と同様な不純溶融塩の電解条件
下において、Li金属の直接製造を試みたところ、
得られた金属Liは、Na:9000ppm、Ca:
400ppm、K:70ppmとなり、不純物濃度の極め
て高いものであつた。 (発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明は、陰
極に固体Alを用いる溶融塩電解操作によつて、
先ず、高純度なAl−Li合金を製造し(第一ステ
ツプ)、次いでこの得られたAl−Li合金を減圧蒸
留することによつて(第二ステツプ)、主として
AlとLiの分離精製を行なわしめるようにして、
目的とする高純度の金属Liを製造するようにした
ものであるところから、原料LiCl中のNaClや
CaCl2等の不純物の多少を問わず、換言すれば不
純なLiClであつても、極めて高純度なLi金属を得
ることが出来るのである。 それ故、本発明手法を採用すれば、安価な低グ
レードの、つまり不純物の多いLiClを原料として
用い得るところから、金属Liの製造コストを効果
的に低減せしめ得るのであり、また減圧蒸留操作
が、単にAlとLiの分離精製を主目的とするもの
であるところから、蒸留圧力が比較的低い真空度
であつても良く、それ故、蒸留装置構成を簡易に
することが出来るのであり、これによつて、ま
た、Li金属の製造コストの低減を図ることが出来
るのである。
の製造手法に従つて陰極7として鉄陰極を用いる
ことにより、上記と同様な不純溶融塩の電解条件
下において、Li金属の直接製造を試みたところ、
得られた金属Liは、Na:9000ppm、Ca:
400ppm、K:70ppmとなり、不純物濃度の極め
て高いものであつた。 (発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明は、陰
極に固体Alを用いる溶融塩電解操作によつて、
先ず、高純度なAl−Li合金を製造し(第一ステ
ツプ)、次いでこの得られたAl−Li合金を減圧蒸
留することによつて(第二ステツプ)、主として
AlとLiの分離精製を行なわしめるようにして、
目的とする高純度の金属Liを製造するようにした
ものであるところから、原料LiCl中のNaClや
CaCl2等の不純物の多少を問わず、換言すれば不
純なLiClであつても、極めて高純度なLi金属を得
ることが出来るのである。 それ故、本発明手法を採用すれば、安価な低グ
レードの、つまり不純物の多いLiClを原料として
用い得るところから、金属Liの製造コストを効果
的に低減せしめ得るのであり、また減圧蒸留操作
が、単にAlとLiの分離精製を主目的とするもの
であるところから、蒸留圧力が比較的低い真空度
であつても良く、それ故、蒸留装置構成を簡易に
することが出来るのであり、これによつて、ま
た、Li金属の製造コストの低減を図ることが出来
るのである。
第1図及び第2図は、それぞれ、本発明におい
て用いられるAl−Li合金製造用電解槽及び蒸留
装置の一例を示す略図である。 1:電解炉外筒、2:ルツボ、3:電解浴、
4:黒鉛陽極、5:排気管、6,8:リード棒、
7:固体Al陰極、9:電気炉、10:蒸留器外
筒、11:ルツボ、12:Al−Li合金、13:
Li蒸気凝縮用鉄棒、14:凝縮Li捕集用容器、1
5:冷却管、16:吸引路、17:真空ポンプ、
18:トラツプ、19:圧力計、20:熱電対。
て用いられるAl−Li合金製造用電解槽及び蒸留
装置の一例を示す略図である。 1:電解炉外筒、2:ルツボ、3:電解浴、
4:黒鉛陽極、5:排気管、6,8:リード棒、
7:固体Al陰極、9:電気炉、10:蒸留器外
筒、11:ルツボ、12:Al−Li合金、13:
Li蒸気凝縮用鉄棒、14:凝縮Li捕集用容器、1
5:冷却管、16:吸引路、17:真空ポンプ、
18:トラツプ、19:圧力計、20:熱電対。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 塩化リチウム34〜64重量%と塩化カリウム66
〜36重量%から成るか、或いはかかる両成分の混
合物に対して、その1〜20重量%の塩化ナトリウ
ムを更に添加配合してなる混合溶融塩を、陰極に
固体アルミニウムを用いて、0.005〜1A/cm2の陰
極電流密度で電解することにより、かかる陰極を
高純度のアルミニウム−リチウム合金に変え、次
いでこの得られたアルミニウム−リチウム合金を
蒸留装置に装填して、減圧蒸留することにより、
リチウム蒸気を発生せしめ、そしてそのリチウム
蒸気を凝縮、捕集することを特徴とする高純度金
属リチウムの製造方法。 2 前記減圧蒸留が、720℃〜900℃の範囲内の温
度で実施される特許請求の範囲第1項記載の高純
度金属リチウムの製造方法。 3 前記減圧蒸留が、100mmHg〜10-2mmHgの範
囲内の圧力下で実施される特許請求の範囲第1項
または第2項記載の高純度金属リチウムの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28751686A JPS63140096A (ja) | 1986-12-02 | 1986-12-02 | 高純度金属リチウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28751686A JPS63140096A (ja) | 1986-12-02 | 1986-12-02 | 高純度金属リチウムの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63140096A JPS63140096A (ja) | 1988-06-11 |
| JPH0213032B2 true JPH0213032B2 (ja) | 1990-04-03 |
Family
ID=17718353
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28751686A Granted JPS63140096A (ja) | 1986-12-02 | 1986-12-02 | 高純度金属リチウムの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63140096A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB8806334D0 (en) * | 1988-03-17 | 1988-04-13 | British Petroleum Co Plc | Recovery process |
| US6368486B1 (en) * | 2000-03-28 | 2002-04-09 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Low temperature alkali metal electrolysis |
| AU2002212010A1 (en) * | 2000-10-27 | 2002-05-06 | Mcgill University | Recovery of purified volatile metal such as lithium from mixed metal vapours |
| JP4315719B2 (ja) * | 2003-02-24 | 2009-08-19 | 株式会社キノテック・ソーラーエナジー | 高純度亜鉛の製造法及び製造装置 |
| CN100487143C (zh) | 2003-11-14 | 2009-05-13 | 昆明永年锂业有限公司 | 高纯锂的制备方法 |
| CN100339498C (zh) * | 2005-06-16 | 2007-09-26 | 王洪 | 高钠金属锂及其制造方法 |
| CN106086472A (zh) * | 2016-07-25 | 2016-11-09 | 周兴明 | 一种高纯度碱金属制备及包装设备 |
-
1986
- 1986-12-02 JP JP28751686A patent/JPS63140096A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63140096A (ja) | 1988-06-11 |
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