JPH029094B2 - - Google Patents
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- JPH029094B2 JPH029094B2 JP15917586A JP15917586A JPH029094B2 JP H029094 B2 JPH029094 B2 JP H029094B2 JP 15917586 A JP15917586 A JP 15917586A JP 15917586 A JP15917586 A JP 15917586A JP H029094 B2 JPH029094 B2 JP H029094B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
産業上の利用分野
この発明はチタン鉱、特にアナターゼ鉱から
TiまたはTi化合物を抽出する際に、同鉱石中に
存在する不純物を効率的に除去するとともに、含
有されている有価成分をも分離回収する製錬方法
に関する。 従来の技術 近年まで学問的にのみ知られていたアナターゼ
型構造を持つTiO2を含む鉱石(以下、アナター
ゼ鉱と呼ぶ)が、1970年代に、ブラジルに多量埋
蔵されていることが判明し、その処理法が注目さ
れてきた。しかし、同鉱の発明が比較的新しいこ
と、またTiまたはTiO2の原料であるルチル、イ
ルメナイトの生産量が現時点での需要を満たして
いることから、アナターゼ鉱からのTi又はTiO2
の製造に関してはあまり研究がなされていないの
が現状である。 しかし、Ti又はTiO2の持つ優れた特性から、
将来の需要増が予測され、最近アナターゼ鉱の処
理法として幾つかの研究が散見されるようになつ
てきた。たとえば、 (1) 「チタン鉱の濃化方法」(特公昭56−373号公
報)は、アナターゼ鉱石をか焼、還元した後、
磁選によりアナターゼ鉱に富む非磁性部を得て
これから酸浸出で不純物を除き、さらにアルカ
リ処理して抗ルチル化不純物であるりんを排除
し、 TiO290%以上のアナターゼ精鉱を得る方法で
ある。 (2) 「アナターゼ鉱の処理方法」(特公昭58−
2163号公報)は、アナターゼ鉱をスクラツビン
グ及び比重選鉱によりチタン精鉱としたのち、
これを炭素質還元剤の存在下で溶融製錬してチ
タン分をスラツグ中に濃縮し、TiO270%以上
の高チタンスラツグを製造する方法である。 (3) 「アナターゼ精鉱の製造法」(特公昭59−
48852号公報)は、アナターゼ鉱を脱スライム
した粗粒部分を粉碎後磁選して得られた非磁性
部分に対して、部分還元により含有されている
リモナイト等を磁性酸化鉄に交換してこれらを
磁選で除去し、残部を静電分離にかけてアナタ
ーゼに富むアナターゼ精鉱をうる方法である。 (4) 「アナターゼ原料の調製法」(特公昭59−
48853号公報)には、TiO225%のアナターゼ鉱
を解凝集処理後、篩分及び粉碎、分級、磁選な
どの処理を施してTiO250%の比較的粗粒アナ
ターゼ原料を60%以上の収率で採取する方法が
示されている。 すなわち、上記の方法は、従来イルメナイト
や低品位チタン鉄鉱からのTiO2の濃縮方法と
して知られるものを、アナターゼ鉱に応用した
ものである。つまり公知の選鉱法(酸浸出、磁
選など)やTiスラグ製造法を用いたものであ
る。 発明が解決しようとする問題点 ところで、アナターゼ鉱はイルメナイト鉱など
と異なりカーボナタイト(carbonatite)鉱床中
に産することから、P、Ca、Al等の不純物を含
むとともに、少量のレアメタルたとえばNb、Zr、
Ca、Laなどの有価成分を含有している。よつて、
アナターゼ鉱からTiまたはTi化合物を抽出する
際に、上記不純物を効率的に除去するとともに、
上記有価成分をも分離回収することで、アナター
ゼ鉱の資源性が増大すると考えられる。然るに、
前記提案されている処理方法は単にTiO2の濃化
にのみ主眼を置いており、有価成分の回収を提案
してはいない。 また、アナターゼ鉱の主成分であるアナターゼ
型TiO2とγ−Fe2O3(ガンマ−ヘマタイト)は一
応別相として存在するものの、互いに微細に混り
合う部分も多く、さらにγ−Fe2O3へのTiO2の固
溶またTiO2相中へのFe2O3の固溶はともに数%か
ら10%程度におよび、単に機械的粉砕後の酸浸出
や、部分還元後の磁選を用いたとしても、歩留り
良く、高品位(TiO2が90%以上)のTiO2を回収
するのは困難である。このことは前記提案されて
いる発明の実施例から見ても、明白である。 問題点を解決するための手段および作用 そこで、本発明者らは、アナターゼ鉱に含まれ
る前記不純物を効率的に除去するとともに、Ti
化合物を抽出する際に前記有価成分をも分離回収
することができる方法について、種々研究を重ね
た結果、 (1) TiO2の炭素還元についての熱力学的検討に
よれば、還元途中でTiOが生成し、TiOは非常
に安定なためこれからTiを得るには減圧下
2500℃以上の加熱が必要であるが、TiO2から
Ti生成を目的とせずTiCとしてまずTiを回収
する方が容易でかつエネルギー的に有利である
こと、 (2) TiO2の還元・炭化反応においては、TiO2と
共存するFe2O3が1000℃程度で還元されてα・
Feとなり、このα・Feが1200℃以上で炭素を
吸収して炭素飽和の溶鉄として存在しこの溶鉄
中の飽和炭素によりTiO2の還元及び炭化が促
進され迅速にTiCが生成すること、 (3) チタン鉱の還元・炭化を1200℃以上で行う
と、TiC炭化物相、金属鉄相及び酸化物相から
なる生成物が得られ、この場合Nb、ZrはTiC
炭化物相に、S、Pは金属鉄相に濃縮され、そ
してCe、La、Ca及びAlの酸化物は安定である
ため還元されないでそのまま生成物中に残るこ
と、 (4) TiO2からの直接塩化はCl2、HClいずれの塩
化剤でも2000℃以下では無理であるが、TiCの
Cl2ガスによる塩化はTiO2の塩化よりもかなり
低温で反応が進行すること、 (5) 上記TiCの塩化処理とともに、酸処理または
磁選などの処理を組合せると、各成分つまり
Ti、FeそしてNb、Zr、Ce及びLa等を容易に
分離回収できること、 を見出したのである。 この発明は、上記知見に基いて達成されたもの
であり、したがつて本発明は、チタン鉱から、金
属チタンまたは塩素法酸化チタンの製造に適する
チタン原料を抽出するとともに、鉱石中に含まれ
ている有価成分をも分離回収するための製錬方法
であつて: (a) チタン鉱に所定量の炭材を配合して十分混合
し、 (b) 前記混合物をその溶融温度以下の温度で還
元・炭化して、炭化物相、金属鉄相及び主とし
てTi、Fe以外の成分の酸化物相からなる生成
物とし、 (c) 前記生成物を解碎した後、生成物をそのまま
低温塩化処理して主にTiCl4とFeCl3からなる
混合塩化物と塩化残滓とに分離するか、あるい
は磁選により磁着物を除いて非磁着物を採取
し、この非磁着物を酸浸出にかけて鉄分を除い
た浸出残渣を低温塩化処理して主にTiCl4から
なる塩化物と塩化残滓とに分離し、 (d) 前記混合塩化物または前記塩化物を分別蒸溜
法によりTiCl4、FeCl3、NbCl5及びZrCl4をそ
れぞれ分別し、 (e) 前記塩化残滓をCe、Laの抽出原料に供する、
諸工程からなることを特徴とするチタン鉱の製
錬方法、並びに、 チタン鉱から、金属チタンまたは塩素法酸化チ
タンの製造に適するチタン原料を抽出するととも
に、鉱石中に含まれている有価成分をも分離回収
するための製錬方法であつて: (a) チタン鉱に所定量の炭材を配合して十分混合
し、 (b) 前記混合物をその溶融温度以上の温度で還
元・炭化して、TiC相、金属鉄相及び主として
Ti、Fe以外の成分の酸化物相からなる生成物
とし、 (c) 前記生成物を機械的剥離により、炭化物相、
金属鉄相及び酸化物相を分離し、 (d) 前記炭化物相を低温塩化処理して、主に
TiCl4からなる塩化物と塩化残滓とに分離し、 (e) 前記塩化物を分別蒸溜法によりTiCl4、
NbCl5及びZrCl4をそれぞれ分別し、 (f) 前記塩化残滓をCe、Laの抽出原料に供する、 諸工程からなることを特徴とするチタン鉱の製錬
方法、である。 本発明の方法は前記提案されている発明、また
その他の従来提案されているTi含有鉱石の処理
法とは、思想を全く異にするものである。 すなわち、第1段階として、アナターゼ鉱に含
まれているTiO2及びFe2O3を夫々TiC及び金属鉄
に還元するのに必要とされる量(以下炭素当量と
称する)の炭材を同鉱石に混合したのち、1200℃
以上で還元・炭化を行い、まずTiCと金属鉄を生
成するものである。この場合、鉱石中のCe、La、
Ca及びAlの酸化物は安定であることから還元さ
れず酸化物のままで生成物中に残る。 次に、上記還元・炭化生成物を、第2段階以降
では塩化、酸浸出、または磁選などの方法を用
い、各成分つまりTi、Fe、そしてNb、Zr、Ce、
La等を各々分離回収するというものである。 前記の還元・炭化工程及び分離回収工程を本発
明の好適な処理工程として示す第1図及び第2図
の処理系統図に従つて以下に説明する。第1図は
炭材を配合した混合物の還元・炭化が1200℃以上
でかつこの混合物の溶融温度以下で実施される場
合のものであり、第2図は還元・炭化が溶融温度
以上、つまり溶融状態で行われる場合に関するも
のである。 還元・炭化工程 アナターゼ鉱の還元・炭化を行うに先立つ
て、試薬酸化物を用いて還元実験を行つた。す
なわち、TiO2単味及び(TiO2+Fe2O3)混合
酸化物(TiO2/Fe2O3比をアナターゼ鉱
(TiO2:36.2%、Fe2O3:43.5%)の場合と同じ
にした)を用いてFeの存在によりTiO2の還元
がより促進されるかどうかを調査した。第3図
は炭素当量を1.0とし、各温度で夫々3時間還
元処理した場合の還元率を示したものであり、
×印はTiO2単味の場合、○印は上記混合酸化
物の場合である。なの図中●印は混合酸化物の
各還元率からFe2O3が全てα・Feまで還元され
ていると考えた場合に、共存するTiO2はどこ
まで還元されたか、その還元率を算定したもの
であつて、1300℃で90%近く還元されているこ
とがわかる。 以上、Feが共存することでTiO2がより還元
されやすい状況になることが判明した。この理
由としては、単味のTiO2と炭素との固−固反
応の場合よりも混合酸化物の場合には、1000℃
程度で還元されたFeが炭素を吸収して融点が
低下することで1200℃以上では炭素飽和の溶鉄
として存在し、これがTiO2と接触し、溶鉄中
の炭素により還元がより促進されるものと考へ
られる。 第1図に示す処理方法によれば、アナターゼ
鉱に所定の炭材を配合して十分混合した後、好
ましくはペレツト化して、1200℃以上でかつこ
の混合物が溶融する温度以下の温度で還元・炭
化を行い、鉱石中に含まれるTiO2及びFe2O3を
夫々TiC及び金属鉄として、またCe、La、Ca、
Alなどはそのまま酸化物として含まれる生成
物を得る。上記炭材としてはコークス、黒鉛、
木炭などが用いられ、配合量はTiO2及びFe2O3
を夫々TiC及び金属鉄にするのに必要な炭素量
(炭素当量)またはそれより過剰な量とし、好
ましくは必要量の1.2〜1.5倍量である。 この還元・炭化反応(以下固相還元と称す
る)では前記還元試験で述べたように、酸化鉄
は1000℃程度で還元されて鉄となるが、1200℃
以上では炭素を吸収し、融点が降下し、炭素飽
和の溶鉄として存在し、この溶鉄中の飽和炭素
によりTiO2の還元および炭化が促進され、迅
速にTiCが生成する。なおCe、La、Al、Caの
酸化物は被還元性の相違により還元されないで
酸化物相として、炭化物相、金属鉄相とは別に
生成物中に残るが、鉱石中に含まれているNb、
Zrは主にTiCからなる炭化物相に、Ti及び
TiO2に対して有害不純物であるPは金属鉄相
にSiとともに夫々分配される。 前記固相還元には、加熱炉として例えばロー
タリーキルンを用いて1200〜1300℃の温度で実
施することができる。第4図aはシリコニツト
電気炉を用いた固相還元(1300℃、3時間処
理)により得られた生成物の粒子構造を示す走
査型電子顕微鏡写真、同b図はその説明図であ
り、TiC相A、α−Fe相B及び酸化物相Cが分
離されてはいるが各相は互いに入り込んで混り
合つているのが判る。一方比較のために示した
第5図a,bは1100℃で固相還元を行つた場合
の走査型電子顕微鏡写真及びその説明図で、A
はTi酸化物相、Bはα−Fe相である。1100℃
では上記のような3相が明確に形成されるまで
に到らず、前記の還元・炭化反応を進めるに
は、前述の炭素飽和の溶鉄の作用から推して
1200℃以上の温度が必要であることが判る。 一方、第2図の処理系統図に示したように、
加熱炉としてアーク炉またはプラズマアーク炉
を用いて、前記混合物をその混合物の溶融する
温度以上(以下溶融還元と称する)、つまり溶
融状態例えば2000℃以上、で還元・炭化を行う
と、前記固相還元の場合よりも還元反応が一層
迅速に進行する。具体的には、溶融状態で反応
が進むに伴い、TiCは溶鉄への固溶度が小さい
ことから固相として分離析出し、また酸化物相
はいわゆるスラグ相となつて融体上に浮上分離
する。 したがつて、金属鉄相、TiC炭化物相及び酸
化物相がそれぞれ層状に分離するので冷却後、
機械的剥離により各相を分離回収するか、ある
いは溶融状態の時点で溶融鉄及び溶融スラグを
炉外に排出すれば、前記固相還元の場合よりも
処理が簡易かつ容易である。 分離回収工程 上述の固相還元により得られた生成物はボー
ルミルなどを用いて解碎されたのち、300℃程
度の温度で低温塩化処理される。塩素ガスによ
るTiCの塩化は、一般に800℃以上の高温で行
われるTiO2の塩化と比較して、より低温の300
℃程度で十分塩化反応が進行し、TiCl4が得ら
れる。また金属鉄も300℃程度で容易に塩化さ
れFeCl3となることから、この場合にはTiCl4
−FeCl3の混合塩化物が得られることになる。
一方、Ce、Laなどを含む酸化物は300℃程度の
塩化温度では、たとえ炭材が共存したとしても
塩化されず残滓中に残り、塩化されるTi成分
及びFe成分と分離される。つまり塩化残滓中
には炭材と酸化物相が残るので、これを空気中
でか焼して炭材をCO2として排除することで、
Ce及びLaが濃縮された混合酸化物(CaO、
Al2O3なども含まれる)が得られ、これをCe及
びLaの回収原料に供することができる。 次に、低温塩化により得られたTiCl4−
FeCl3混合塩化物については、TiCl4の蒸気圧
がFeCl3の蒸気圧より大きいことを利用して容
易に分溜でき、またこの混合塩化物中には少量
のNbCl5、ZrCl4、SiCl4などが含まれるが、こ
れらも蒸溜温度差を利用した慣用の分溜法によ
り分離回収される。 上記の固相還元による生成物をそのまま低温
塩化処理する方法とは別に、より好ましくは以
下に示すような方法で処理できる。すなわち、
TiC炭化物相、金属鉄相及び酸化物相からなる
前記生成物をまず磁選にかけることにより鉱石
中の大部分の鉄分を脱鉄することができ、さら
に非磁性部中に残留している鉄分を酸浸出する
ことによりTiC及び酸化物相が回収される。次
いでこれを低温塩化処理することでTiCは選択
的に塩化され、TiCl4が回収される。一方、酸
化物は塩化残滓中に残り、Ce、Laの原料とな
ることは前述の通りである。 前記溶融還元で得られた生成物については、
前述のように容易に炭化物相、金属鉄相及び酸
化物相に分離されるので、第2図に示されてい
るようにTiC炭化物相は塩素ガスを用いる300
℃程度の低温塩化処理によりTiCl4が回収され
る。この場合炭化物相に少量含まれている
NbCl5、ZrCl4も回収TiCl4に含まれるが、蒸気
圧差を利用した慣用の分溜法により夫々回収さ
れる。また酸化物相がCe及びLaの原料となる
ことは固相還元の場合と同様である。 次に、この発明を実施例によつて説明する。 実施例 1 第1表に示す化学組成のアナターゼ鉱(ブラジ
ル産)を湿式ボールミルを用い振動篩との閉回路
にて200メツシユ以下に粉碎したのち、これを
過脱水して水分5%程度に乾燥した。この乾燥鉱
に対して約40%の微粉黒鉛(炭素当量1.37に相当
する)を配合して十分混合した後、皿型造粒機で
径5〜10mmのペレツトに造粒した。 上記造粒物は次いでロータリーキルンを用いて
1300℃、1時間加熱されて還元・炭化処理され、
得られた生成物をさらに解碎粉化した。
TiまたはTi化合物を抽出する際に、同鉱石中に
存在する不純物を効率的に除去するとともに、含
有されている有価成分をも分離回収する製錬方法
に関する。 従来の技術 近年まで学問的にのみ知られていたアナターゼ
型構造を持つTiO2を含む鉱石(以下、アナター
ゼ鉱と呼ぶ)が、1970年代に、ブラジルに多量埋
蔵されていることが判明し、その処理法が注目さ
れてきた。しかし、同鉱の発明が比較的新しいこ
と、またTiまたはTiO2の原料であるルチル、イ
ルメナイトの生産量が現時点での需要を満たして
いることから、アナターゼ鉱からのTi又はTiO2
の製造に関してはあまり研究がなされていないの
が現状である。 しかし、Ti又はTiO2の持つ優れた特性から、
将来の需要増が予測され、最近アナターゼ鉱の処
理法として幾つかの研究が散見されるようになつ
てきた。たとえば、 (1) 「チタン鉱の濃化方法」(特公昭56−373号公
報)は、アナターゼ鉱石をか焼、還元した後、
磁選によりアナターゼ鉱に富む非磁性部を得て
これから酸浸出で不純物を除き、さらにアルカ
リ処理して抗ルチル化不純物であるりんを排除
し、 TiO290%以上のアナターゼ精鉱を得る方法で
ある。 (2) 「アナターゼ鉱の処理方法」(特公昭58−
2163号公報)は、アナターゼ鉱をスクラツビン
グ及び比重選鉱によりチタン精鉱としたのち、
これを炭素質還元剤の存在下で溶融製錬してチ
タン分をスラツグ中に濃縮し、TiO270%以上
の高チタンスラツグを製造する方法である。 (3) 「アナターゼ精鉱の製造法」(特公昭59−
48852号公報)は、アナターゼ鉱を脱スライム
した粗粒部分を粉碎後磁選して得られた非磁性
部分に対して、部分還元により含有されている
リモナイト等を磁性酸化鉄に交換してこれらを
磁選で除去し、残部を静電分離にかけてアナタ
ーゼに富むアナターゼ精鉱をうる方法である。 (4) 「アナターゼ原料の調製法」(特公昭59−
48853号公報)には、TiO225%のアナターゼ鉱
を解凝集処理後、篩分及び粉碎、分級、磁選な
どの処理を施してTiO250%の比較的粗粒アナ
ターゼ原料を60%以上の収率で採取する方法が
示されている。 すなわち、上記の方法は、従来イルメナイト
や低品位チタン鉄鉱からのTiO2の濃縮方法と
して知られるものを、アナターゼ鉱に応用した
ものである。つまり公知の選鉱法(酸浸出、磁
選など)やTiスラグ製造法を用いたものであ
る。 発明が解決しようとする問題点 ところで、アナターゼ鉱はイルメナイト鉱など
と異なりカーボナタイト(carbonatite)鉱床中
に産することから、P、Ca、Al等の不純物を含
むとともに、少量のレアメタルたとえばNb、Zr、
Ca、Laなどの有価成分を含有している。よつて、
アナターゼ鉱からTiまたはTi化合物を抽出する
際に、上記不純物を効率的に除去するとともに、
上記有価成分をも分離回収することで、アナター
ゼ鉱の資源性が増大すると考えられる。然るに、
前記提案されている処理方法は単にTiO2の濃化
にのみ主眼を置いており、有価成分の回収を提案
してはいない。 また、アナターゼ鉱の主成分であるアナターゼ
型TiO2とγ−Fe2O3(ガンマ−ヘマタイト)は一
応別相として存在するものの、互いに微細に混り
合う部分も多く、さらにγ−Fe2O3へのTiO2の固
溶またTiO2相中へのFe2O3の固溶はともに数%か
ら10%程度におよび、単に機械的粉砕後の酸浸出
や、部分還元後の磁選を用いたとしても、歩留り
良く、高品位(TiO2が90%以上)のTiO2を回収
するのは困難である。このことは前記提案されて
いる発明の実施例から見ても、明白である。 問題点を解決するための手段および作用 そこで、本発明者らは、アナターゼ鉱に含まれ
る前記不純物を効率的に除去するとともに、Ti
化合物を抽出する際に前記有価成分をも分離回収
することができる方法について、種々研究を重ね
た結果、 (1) TiO2の炭素還元についての熱力学的検討に
よれば、還元途中でTiOが生成し、TiOは非常
に安定なためこれからTiを得るには減圧下
2500℃以上の加熱が必要であるが、TiO2から
Ti生成を目的とせずTiCとしてまずTiを回収
する方が容易でかつエネルギー的に有利である
こと、 (2) TiO2の還元・炭化反応においては、TiO2と
共存するFe2O3が1000℃程度で還元されてα・
Feとなり、このα・Feが1200℃以上で炭素を
吸収して炭素飽和の溶鉄として存在しこの溶鉄
中の飽和炭素によりTiO2の還元及び炭化が促
進され迅速にTiCが生成すること、 (3) チタン鉱の還元・炭化を1200℃以上で行う
と、TiC炭化物相、金属鉄相及び酸化物相から
なる生成物が得られ、この場合Nb、ZrはTiC
炭化物相に、S、Pは金属鉄相に濃縮され、そ
してCe、La、Ca及びAlの酸化物は安定である
ため還元されないでそのまま生成物中に残るこ
と、 (4) TiO2からの直接塩化はCl2、HClいずれの塩
化剤でも2000℃以下では無理であるが、TiCの
Cl2ガスによる塩化はTiO2の塩化よりもかなり
低温で反応が進行すること、 (5) 上記TiCの塩化処理とともに、酸処理または
磁選などの処理を組合せると、各成分つまり
Ti、FeそしてNb、Zr、Ce及びLa等を容易に
分離回収できること、 を見出したのである。 この発明は、上記知見に基いて達成されたもの
であり、したがつて本発明は、チタン鉱から、金
属チタンまたは塩素法酸化チタンの製造に適する
チタン原料を抽出するとともに、鉱石中に含まれ
ている有価成分をも分離回収するための製錬方法
であつて: (a) チタン鉱に所定量の炭材を配合して十分混合
し、 (b) 前記混合物をその溶融温度以下の温度で還
元・炭化して、炭化物相、金属鉄相及び主とし
てTi、Fe以外の成分の酸化物相からなる生成
物とし、 (c) 前記生成物を解碎した後、生成物をそのまま
低温塩化処理して主にTiCl4とFeCl3からなる
混合塩化物と塩化残滓とに分離するか、あるい
は磁選により磁着物を除いて非磁着物を採取
し、この非磁着物を酸浸出にかけて鉄分を除い
た浸出残渣を低温塩化処理して主にTiCl4から
なる塩化物と塩化残滓とに分離し、 (d) 前記混合塩化物または前記塩化物を分別蒸溜
法によりTiCl4、FeCl3、NbCl5及びZrCl4をそ
れぞれ分別し、 (e) 前記塩化残滓をCe、Laの抽出原料に供する、
諸工程からなることを特徴とするチタン鉱の製
錬方法、並びに、 チタン鉱から、金属チタンまたは塩素法酸化チ
タンの製造に適するチタン原料を抽出するととも
に、鉱石中に含まれている有価成分をも分離回収
するための製錬方法であつて: (a) チタン鉱に所定量の炭材を配合して十分混合
し、 (b) 前記混合物をその溶融温度以上の温度で還
元・炭化して、TiC相、金属鉄相及び主として
Ti、Fe以外の成分の酸化物相からなる生成物
とし、 (c) 前記生成物を機械的剥離により、炭化物相、
金属鉄相及び酸化物相を分離し、 (d) 前記炭化物相を低温塩化処理して、主に
TiCl4からなる塩化物と塩化残滓とに分離し、 (e) 前記塩化物を分別蒸溜法によりTiCl4、
NbCl5及びZrCl4をそれぞれ分別し、 (f) 前記塩化残滓をCe、Laの抽出原料に供する、 諸工程からなることを特徴とするチタン鉱の製錬
方法、である。 本発明の方法は前記提案されている発明、また
その他の従来提案されているTi含有鉱石の処理
法とは、思想を全く異にするものである。 すなわち、第1段階として、アナターゼ鉱に含
まれているTiO2及びFe2O3を夫々TiC及び金属鉄
に還元するのに必要とされる量(以下炭素当量と
称する)の炭材を同鉱石に混合したのち、1200℃
以上で還元・炭化を行い、まずTiCと金属鉄を生
成するものである。この場合、鉱石中のCe、La、
Ca及びAlの酸化物は安定であることから還元さ
れず酸化物のままで生成物中に残る。 次に、上記還元・炭化生成物を、第2段階以降
では塩化、酸浸出、または磁選などの方法を用
い、各成分つまりTi、Fe、そしてNb、Zr、Ce、
La等を各々分離回収するというものである。 前記の還元・炭化工程及び分離回収工程を本発
明の好適な処理工程として示す第1図及び第2図
の処理系統図に従つて以下に説明する。第1図は
炭材を配合した混合物の還元・炭化が1200℃以上
でかつこの混合物の溶融温度以下で実施される場
合のものであり、第2図は還元・炭化が溶融温度
以上、つまり溶融状態で行われる場合に関するも
のである。 還元・炭化工程 アナターゼ鉱の還元・炭化を行うに先立つ
て、試薬酸化物を用いて還元実験を行つた。す
なわち、TiO2単味及び(TiO2+Fe2O3)混合
酸化物(TiO2/Fe2O3比をアナターゼ鉱
(TiO2:36.2%、Fe2O3:43.5%)の場合と同じ
にした)を用いてFeの存在によりTiO2の還元
がより促進されるかどうかを調査した。第3図
は炭素当量を1.0とし、各温度で夫々3時間還
元処理した場合の還元率を示したものであり、
×印はTiO2単味の場合、○印は上記混合酸化
物の場合である。なの図中●印は混合酸化物の
各還元率からFe2O3が全てα・Feまで還元され
ていると考えた場合に、共存するTiO2はどこ
まで還元されたか、その還元率を算定したもの
であつて、1300℃で90%近く還元されているこ
とがわかる。 以上、Feが共存することでTiO2がより還元
されやすい状況になることが判明した。この理
由としては、単味のTiO2と炭素との固−固反
応の場合よりも混合酸化物の場合には、1000℃
程度で還元されたFeが炭素を吸収して融点が
低下することで1200℃以上では炭素飽和の溶鉄
として存在し、これがTiO2と接触し、溶鉄中
の炭素により還元がより促進されるものと考へ
られる。 第1図に示す処理方法によれば、アナターゼ
鉱に所定の炭材を配合して十分混合した後、好
ましくはペレツト化して、1200℃以上でかつこ
の混合物が溶融する温度以下の温度で還元・炭
化を行い、鉱石中に含まれるTiO2及びFe2O3を
夫々TiC及び金属鉄として、またCe、La、Ca、
Alなどはそのまま酸化物として含まれる生成
物を得る。上記炭材としてはコークス、黒鉛、
木炭などが用いられ、配合量はTiO2及びFe2O3
を夫々TiC及び金属鉄にするのに必要な炭素量
(炭素当量)またはそれより過剰な量とし、好
ましくは必要量の1.2〜1.5倍量である。 この還元・炭化反応(以下固相還元と称す
る)では前記還元試験で述べたように、酸化鉄
は1000℃程度で還元されて鉄となるが、1200℃
以上では炭素を吸収し、融点が降下し、炭素飽
和の溶鉄として存在し、この溶鉄中の飽和炭素
によりTiO2の還元および炭化が促進され、迅
速にTiCが生成する。なおCe、La、Al、Caの
酸化物は被還元性の相違により還元されないで
酸化物相として、炭化物相、金属鉄相とは別に
生成物中に残るが、鉱石中に含まれているNb、
Zrは主にTiCからなる炭化物相に、Ti及び
TiO2に対して有害不純物であるPは金属鉄相
にSiとともに夫々分配される。 前記固相還元には、加熱炉として例えばロー
タリーキルンを用いて1200〜1300℃の温度で実
施することができる。第4図aはシリコニツト
電気炉を用いた固相還元(1300℃、3時間処
理)により得られた生成物の粒子構造を示す走
査型電子顕微鏡写真、同b図はその説明図であ
り、TiC相A、α−Fe相B及び酸化物相Cが分
離されてはいるが各相は互いに入り込んで混り
合つているのが判る。一方比較のために示した
第5図a,bは1100℃で固相還元を行つた場合
の走査型電子顕微鏡写真及びその説明図で、A
はTi酸化物相、Bはα−Fe相である。1100℃
では上記のような3相が明確に形成されるまで
に到らず、前記の還元・炭化反応を進めるに
は、前述の炭素飽和の溶鉄の作用から推して
1200℃以上の温度が必要であることが判る。 一方、第2図の処理系統図に示したように、
加熱炉としてアーク炉またはプラズマアーク炉
を用いて、前記混合物をその混合物の溶融する
温度以上(以下溶融還元と称する)、つまり溶
融状態例えば2000℃以上、で還元・炭化を行う
と、前記固相還元の場合よりも還元反応が一層
迅速に進行する。具体的には、溶融状態で反応
が進むに伴い、TiCは溶鉄への固溶度が小さい
ことから固相として分離析出し、また酸化物相
はいわゆるスラグ相となつて融体上に浮上分離
する。 したがつて、金属鉄相、TiC炭化物相及び酸
化物相がそれぞれ層状に分離するので冷却後、
機械的剥離により各相を分離回収するか、ある
いは溶融状態の時点で溶融鉄及び溶融スラグを
炉外に排出すれば、前記固相還元の場合よりも
処理が簡易かつ容易である。 分離回収工程 上述の固相還元により得られた生成物はボー
ルミルなどを用いて解碎されたのち、300℃程
度の温度で低温塩化処理される。塩素ガスによ
るTiCの塩化は、一般に800℃以上の高温で行
われるTiO2の塩化と比較して、より低温の300
℃程度で十分塩化反応が進行し、TiCl4が得ら
れる。また金属鉄も300℃程度で容易に塩化さ
れFeCl3となることから、この場合にはTiCl4
−FeCl3の混合塩化物が得られることになる。
一方、Ce、Laなどを含む酸化物は300℃程度の
塩化温度では、たとえ炭材が共存したとしても
塩化されず残滓中に残り、塩化されるTi成分
及びFe成分と分離される。つまり塩化残滓中
には炭材と酸化物相が残るので、これを空気中
でか焼して炭材をCO2として排除することで、
Ce及びLaが濃縮された混合酸化物(CaO、
Al2O3なども含まれる)が得られ、これをCe及
びLaの回収原料に供することができる。 次に、低温塩化により得られたTiCl4−
FeCl3混合塩化物については、TiCl4の蒸気圧
がFeCl3の蒸気圧より大きいことを利用して容
易に分溜でき、またこの混合塩化物中には少量
のNbCl5、ZrCl4、SiCl4などが含まれるが、こ
れらも蒸溜温度差を利用した慣用の分溜法によ
り分離回収される。 上記の固相還元による生成物をそのまま低温
塩化処理する方法とは別に、より好ましくは以
下に示すような方法で処理できる。すなわち、
TiC炭化物相、金属鉄相及び酸化物相からなる
前記生成物をまず磁選にかけることにより鉱石
中の大部分の鉄分を脱鉄することができ、さら
に非磁性部中に残留している鉄分を酸浸出する
ことによりTiC及び酸化物相が回収される。次
いでこれを低温塩化処理することでTiCは選択
的に塩化され、TiCl4が回収される。一方、酸
化物は塩化残滓中に残り、Ce、Laの原料とな
ることは前述の通りである。 前記溶融還元で得られた生成物については、
前述のように容易に炭化物相、金属鉄相及び酸
化物相に分離されるので、第2図に示されてい
るようにTiC炭化物相は塩素ガスを用いる300
℃程度の低温塩化処理によりTiCl4が回収され
る。この場合炭化物相に少量含まれている
NbCl5、ZrCl4も回収TiCl4に含まれるが、蒸気
圧差を利用した慣用の分溜法により夫々回収さ
れる。また酸化物相がCe及びLaの原料となる
ことは固相還元の場合と同様である。 次に、この発明を実施例によつて説明する。 実施例 1 第1表に示す化学組成のアナターゼ鉱(ブラジ
ル産)を湿式ボールミルを用い振動篩との閉回路
にて200メツシユ以下に粉碎したのち、これを
過脱水して水分5%程度に乾燥した。この乾燥鉱
に対して約40%の微粉黒鉛(炭素当量1.37に相当
する)を配合して十分混合した後、皿型造粒機で
径5〜10mmのペレツトに造粒した。 上記造粒物は次いでロータリーキルンを用いて
1300℃、1時間加熱されて還元・炭化処理され、
得られた生成物をさらに解碎粉化した。
【表】
【表】
次いで上記解碎物の5Kg採取し、600ガウスの
磁場を有する乾式磁選機にかけて磁着物として金
属鉄2.18Kgを除いて非磁着物2.82Kgを採取した。
この非磁着物中に残留している鉄分を除くために
さらに6N・H2SO4にて浸出処理し、温水にて洗
滌して浸出残渣2.57Kg(乾量)を得た。 次いでこの酸浸出残渣を300℃において撹拌し
ながらこれに塩素ガスを通じて低温塩素化処理を
行つた。終了後0.6の水で洗滌して得られた混
合塩化物溶液6.6Kg中の各成分組成は第2表の通
りであつた。塩化後の残滓(約0.7Kg)は主とし
て酸化物群からなり、その組成は第3表の通りで
あつて、これらはCcO2やLa2O3の原料に供され
た。 なお、塩化処理によつてTiCl4として得られた
Ti分の回収率は約95%であり、同様に塩化物と
して得られたNbやZrについても同様であつた。
磁場を有する乾式磁選機にかけて磁着物として金
属鉄2.18Kgを除いて非磁着物2.82Kgを採取した。
この非磁着物中に残留している鉄分を除くために
さらに6N・H2SO4にて浸出処理し、温水にて洗
滌して浸出残渣2.57Kg(乾量)を得た。 次いでこの酸浸出残渣を300℃において撹拌し
ながらこれに塩素ガスを通じて低温塩素化処理を
行つた。終了後0.6の水で洗滌して得られた混
合塩化物溶液6.6Kg中の各成分組成は第2表の通
りであつた。塩化後の残滓(約0.7Kg)は主とし
て酸化物群からなり、その組成は第3表の通りで
あつて、これらはCcO2やLa2O3の原料に供され
た。 なお、塩化処理によつてTiCl4として得られた
Ti分の回収率は約95%であり、同様に塩化物と
して得られたNbやZrについても同様であつた。
【表】
【表】
上記混合塩化物溶液中の各塩化物は下記のよう
に夫々蒸気圧が異ることから慣用の分溜装置を用
いて各成分を分溜した。 TiCl4…融点:−23℃、沸点:136.4℃ NbCl4…融点:205℃、沸点:250℃ ZrCl4…融点:437℃ すなわち、TiCl4の蒸気圧が高いことから、ま
ず100℃程度に上記溶液を加温して、TiCl4を系
外に出し、これを0℃以下に冷却することにより
TiCl4を分離回収した。またNbCl5及びZrCl4につ
いても夫々温度を変えることにより分離回収し
た。 分溜後得られた各金属塩化物は夫々周知の方
法、例えばMgによる還元法等に供する原料とす
ることができる。 一方、前述のような磁選または酸浸出による脱
鉄を実施しないで、前記還元炭化生成物に対して
直接塩化処理を施した。 すなわち、前記解碎物の5Kgを採取し、前回と
同様に塩素ガスを通じて低温塩素化処理を行つ
た。終了後1.3の水で洗滌して得られた混合塩
化物溶液14.5Kg中の各成分組成は第4表の通りで
あり、塩化後の残滓(約0.7Kg)は前回同様CeO2
やLa2O3の原料とされた。 なお塩化処理によつて塩化物として得られる各
成分の回収率は前回同様約95%であつた。 直接塩化処理の場合には前述の脱鉄したのちに
塩化処理を行う場合に比べて約2倍の塩素ガスを
必要とする。
に夫々蒸気圧が異ることから慣用の分溜装置を用
いて各成分を分溜した。 TiCl4…融点:−23℃、沸点:136.4℃ NbCl4…融点:205℃、沸点:250℃ ZrCl4…融点:437℃ すなわち、TiCl4の蒸気圧が高いことから、ま
ず100℃程度に上記溶液を加温して、TiCl4を系
外に出し、これを0℃以下に冷却することにより
TiCl4を分離回収した。またNbCl5及びZrCl4につ
いても夫々温度を変えることにより分離回収し
た。 分溜後得られた各金属塩化物は夫々周知の方
法、例えばMgによる還元法等に供する原料とす
ることができる。 一方、前述のような磁選または酸浸出による脱
鉄を実施しないで、前記還元炭化生成物に対して
直接塩化処理を施した。 すなわち、前記解碎物の5Kgを採取し、前回と
同様に塩素ガスを通じて低温塩素化処理を行つ
た。終了後1.3の水で洗滌して得られた混合塩
化物溶液14.5Kg中の各成分組成は第4表の通りで
あり、塩化後の残滓(約0.7Kg)は前回同様CeO2
やLa2O3の原料とされた。 なお塩化処理によつて塩化物として得られる各
成分の回収率は前回同様約95%であつた。 直接塩化処理の場合には前述の脱鉄したのちに
塩化処理を行う場合に比べて約2倍の塩素ガスを
必要とする。
【表】
上記の主として(TiCl4−FeCl3)系からなる
混合塩化物の分溜は、FeCl3が融点:300℃、沸
点317℃を有するので、まずTiCl4を系外に出し
分離したのち、次いでNbCl5、ZrCl4とFeCl3につ
いてはFeCl3をFeCl2(融点:672℃、沸点:1024
℃で非常に蒸気圧が小さい)に還元した後、夫々
各成分を分離回収した。 実施例 2 第1表に示すアナターゼ鉱を実施例1と同じ要
領でペレツトに造粒した。 上記造粒物を次いでプラズマアーク炉で2000
℃、0.5時間処理して還元炭化生成物を得た。生
成物は溶融状態で酸化物スラグ相、炭化物相(固
相を形成する)及び金属鉄相が明確な層状を呈し
て形成されており、冷却後機械的剥離によつて各
層を分離した。これら各層の重量比はほぼ1:
4:5で、その組成は第5表〜第7表の通りであ
つた。
混合塩化物の分溜は、FeCl3が融点:300℃、沸
点317℃を有するので、まずTiCl4を系外に出し
分離したのち、次いでNbCl5、ZrCl4とFeCl3につ
いてはFeCl3をFeCl2(融点:672℃、沸点:1024
℃で非常に蒸気圧が小さい)に還元した後、夫々
各成分を分離回収した。 実施例 2 第1表に示すアナターゼ鉱を実施例1と同じ要
領でペレツトに造粒した。 上記造粒物を次いでプラズマアーク炉で2000
℃、0.5時間処理して還元炭化生成物を得た。生
成物は溶融状態で酸化物スラグ相、炭化物相(固
相を形成する)及び金属鉄相が明確な層状を呈し
て形成されており、冷却後機械的剥離によつて各
層を分離した。これら各層の重量比はほぼ1:
4:5で、その組成は第5表〜第7表の通りであ
つた。
【表】
【表】
【表】
次いで、金属鉄相及び酸化物相(スラグ相)を
排除した後、炭化物相を実施例1の脱鉄後の低温
塩化と同様に処理して混合塩化物溶液とし、さら
に分溜操作を行いTiCl4、NbCl5及びZrCl4を分離
回収した。第7表に示した酸化物スラグ相はCe
及びLaの原料とした。 なお、上記各塩化物としての金属成分の回収率
は、前記の還元・炭化工程が溶融状態で迅速に反
応が進行したので、いずれも98%以上の値が得ら
れた。 発明の効果 以上説明したように、本発明の方法は、従来の
チタン鉱の製錬方法とは異り、アナターゼ鉱の処
理に当つて、鉱石中のTiO2を一旦TiCの形にし
てその後の塩化回収処理を極めて容易にし、しか
もTiO2と共存するFe2O3から生成する溶鉄によつ
てTiO2の還元・炭化を促進せしめるという点に
特徴を有するので、その結果高品位チタン化合物
は勿論他のNb、Zrなどの有価成分を高収率で回
収することができる。本発明の方法はまた鉱石中
に含まれるCeやLaなどの希金属成分の濃縮方法
をも提供するものである。 以上、本明細書ではアナターゼ鉱について記載
されているが本発明の方法が有価成分を含有する
他のチタン鉱にも用い得ることは当業者にとつて
容易に理解されよう。
排除した後、炭化物相を実施例1の脱鉄後の低温
塩化と同様に処理して混合塩化物溶液とし、さら
に分溜操作を行いTiCl4、NbCl5及びZrCl4を分離
回収した。第7表に示した酸化物スラグ相はCe
及びLaの原料とした。 なお、上記各塩化物としての金属成分の回収率
は、前記の還元・炭化工程が溶融状態で迅速に反
応が進行したので、いずれも98%以上の値が得ら
れた。 発明の効果 以上説明したように、本発明の方法は、従来の
チタン鉱の製錬方法とは異り、アナターゼ鉱の処
理に当つて、鉱石中のTiO2を一旦TiCの形にし
てその後の塩化回収処理を極めて容易にし、しか
もTiO2と共存するFe2O3から生成する溶鉄によつ
てTiO2の還元・炭化を促進せしめるという点に
特徴を有するので、その結果高品位チタン化合物
は勿論他のNb、Zrなどの有価成分を高収率で回
収することができる。本発明の方法はまた鉱石中
に含まれるCeやLaなどの希金属成分の濃縮方法
をも提供するものである。 以上、本明細書ではアナターゼ鉱について記載
されているが本発明の方法が有価成分を含有する
他のチタン鉱にも用い得ることは当業者にとつて
容易に理解されよう。
第1図及び第2図はともに本発明を実施するの
に好適な処理系統図であつて、第1図は還元・炭
化工程が固相還元状態で行われる場合、第2図は
還元・炭化工程が溶融還元の状態で行われる場合
である。第3図はTiO2単味および(TiO2+
Fe2O3)の還元実験における還元率の相違を示す
図である。第4図は1300℃における還元・炭化生
成物の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真a及
びその説明図bである。第5図は1100℃における
還元・炭化生成物の粒子構造を示す走査型電子顕
微鏡写真a及びその説明図bである。
に好適な処理系統図であつて、第1図は還元・炭
化工程が固相還元状態で行われる場合、第2図は
還元・炭化工程が溶融還元の状態で行われる場合
である。第3図はTiO2単味および(TiO2+
Fe2O3)の還元実験における還元率の相違を示す
図である。第4図は1300℃における還元・炭化生
成物の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真a及
びその説明図bである。第5図は1100℃における
還元・炭化生成物の粒子構造を示す走査型電子顕
微鏡写真a及びその説明図bである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 チタン鉱から、金属チタンまたは塩素法酸化
チタンの製造に適するチタン原料を抽出するとと
もに、鉱石中に含まれている有価成分をも分離回
収するための製錬方法であつて: (a) チタン鉱に所定量の炭材を配合して十分混合
し、 (b) 前記混合物をその溶融温度以下の温度で還
元・炭化して、炭化物相、金属鉄相及び主とし
てTi、Fe以外の成分の酸化物相からなる生成
物とし、 (c) 前記生成物を解碎した後、生成物をそのまま
低温塩化処理して主にTiCl4とFeCl3からなる
混合塩化物と塩化残滓とに分離するか、あるい
は、磁選により磁着物を除いて非磁着物を採取
し、この非磁着物を酸浸出にかけて鉄分を除い
た浸出残渣を低温塩化処理して主にTiCl4から
なる塩化物と塩化残滓とに分離し、 (d) 前記混合塩化物または前記塩化物を分別蒸溜
法によりTiCl4、FeCl3、NbCl5及びZrCl4をそ
れぞれ分別し、 (e) 前記塩化残滓をCe、Laの抽出原料に供する、
諸工程からなることを特徴とするチタン鉱の製
錬方法。 2 チタン鉱に混合される前記炭材はコークス、
黒鉛及び木炭のうちの少なくとも1種であつて、
その配合量はチタン鉱に含まれるTiO2及びFe2O3
を夫々TiC及び金属鉄に還元するのに必要とされ
る量の1.2〜1.5倍である、特許請求の範囲第1項
に記載の方法。 3 前記還元・炭化がロータリーキルンを用いて
1200〜1300℃の温度で行われる、特許請求の範囲
第1項に記載の方法。 4 前記磁選処理が500〜1500ガウスの磁場内で
行われる、特許請求の範囲第1項に記載の方法。 5 前記低温塩化処理が塩素ガスを用いて300℃
近傍の温度で行われる、特許請求の範囲第1項に
記載の方法。 6 チタン鉱から、金属チタンまたは塩素法酸化
チタンの製造に適するチタン原料を抽出するとと
もに、鉱石中に含まれている有価成分をも分離回
収するための製錬方法であつて: (a) チタン鉱に所定量の炭材を配合して十分混合
し、 (b) 前記混合物をその溶融温度以上の温度で還
元・炭化して、TiC相、金属鉄相及び主として
Ti、Fe以外の成分の酸化物相からなる生成物
とし、 (c) 前記生成物を機械的剥離により、炭化物相、
金属鉄相及び酸化物相を分離し、 (d) 前記炭化物相を低温塩化処理して、主に
TiCl4からなる塩化物と塩化残滓とに分離し、 (e) 前記塩化物を分別蒸溜法によりTiCl4、
NbCl5及びZrCl4をそれぞれ分別し、 (f) 前記塩化残滓をCe、Laの抽出原料に供する、 諸工程からなることを特徴とするチタン鉱の製錬
方法。 7 チタン鉱に混合される前記炭材はコークス、
黒鉛及び木炭のうちの少なくとも1種であつて、
その配合量はチタン鉱に含まれるTiO2及びFe2O3
を夫々TiC及び金属鉄に還元するのに必要とされ
る量の1.2〜1.5倍である、特許請求の範囲第6項
に記載の方法。 8 前記還元・炭化が通常のアーク炉、プラズマ
アーク炉またはアルゴンアーク炉を用いて2000℃
以上の温度で行われる特許請求の範囲第6項に記
載の方法。 9 前記低温塩化処理が塩素ガスを用いて300℃
近傍の温度で行われる、特許請求の範囲第6項に
記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61159175A JPS6314826A (ja) | 1986-07-07 | 1986-07-07 | チタン鉱の製錬方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61159175A JPS6314826A (ja) | 1986-07-07 | 1986-07-07 | チタン鉱の製錬方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6314826A JPS6314826A (ja) | 1988-01-22 |
| JPH029094B2 true JPH029094B2 (ja) | 1990-02-28 |
Family
ID=15687933
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61159175A Granted JPS6314826A (ja) | 1986-07-07 | 1986-07-07 | チタン鉱の製錬方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6314826A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4641595B2 (ja) * | 2000-07-14 | 2011-03-02 | 日本電産コパル株式会社 | クローポール永久磁石型ステッピングモータ |
| JP2009046337A (ja) * | 2007-08-16 | 2009-03-05 | Osaka Titanium Technologies Co Ltd | TiCl4の製造方法および装置 |
| CN105217682B (zh) * | 2015-09-15 | 2017-03-08 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 矿渣的氯化法提纯工艺 |
| JP6410969B2 (ja) * | 2016-05-16 | 2018-10-24 | Jx金属株式会社 | レアメタル回収方法 |
| CN111573718B (zh) * | 2020-05-25 | 2022-07-26 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 提钛尾渣的处理方法 |
-
1986
- 1986-07-07 JP JP61159175A patent/JPS6314826A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6314826A (ja) | 1988-01-22 |
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