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JPH0321038B2 - - Google Patents
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JPH0321038B2 - - Google Patents

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JPH0321038B2
JPH0321038B2 JP57121988A JP12198882A JPH0321038B2 JP H0321038 B2 JPH0321038 B2 JP H0321038B2 JP 57121988 A JP57121988 A JP 57121988A JP 12198882 A JP12198882 A JP 12198882A JP H0321038 B2 JPH0321038 B2 JP H0321038B2
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glutathione
formula
trigsh
glu
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JP57121988A
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Masami Kimura
Nobuo Izumya
Michinori Waki
Yoshimasa Fujita
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Seikagaku Corp
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Seikagaku Corp
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、γ−L−グルタミルL−システイニ
ルグリシン(別称:グルタチオン;以下、グルタ
チオンと呼ぶ)の従来公知文献未記載の三量体に
関し、公知グルタチオン単量体に比べて極めて優
れた金属結合能を有し、重金属類の生体内、毒性
発現の防除、生体内金属の移行制御関与物質とし
て医学及び薬学の広い分野における利用などに有
用且つ注目されるグルタチオン三量体に関する。 更に詳しくは、本発明は従来公知文献未記載の
グルタチオン三量体(グルタチオン単位における
システイン残基の−SH基が遊離状態であるグル
タチオン三量体)及び少なくともその−SH基の
保護された誘導体に関する。更に又、本発明はそ
れ自体公知の手法を利用して該グルタチオン三量
体及び該誘導体を製造する方法にも関する。 グルタチオンは公知物質であつて、下記式で示
すようにL−グルタミン酸単位部分、L−システ
イン単位部分及びグリシン単位部分から成り(以
下、グリシン以外のアミノ酸はL−体を示す)、
グルタチオン−単位についてペプチド結合により
重合可能な位置が下記式にアンダーラインを施し
た3ケ所存在する。従つて、その三量体の位置異
性体の存在様式は5種類であり、本発明はこれら
5種類の位置異性体の中後記のTri−GSH−Iで
表わされるグルタチオン三量体に係るが、以下に
参考として残りの4種類の位置異性体についても
説明する。 グルタチオン:− グルタチオンは、例えば酵母や動物の肝臓、筋
肉などに広く分布する公知物質であつて、生体内
酸化還元に重要な役割を果していることが知られ
ている。又、金属に対して結合能を有する物質で
あることも知られている。従来、グルタチオンの
酸化体である−S−S−結合により結合された二
量体は知られている。しかしながら、ペプチド結
合により結合されたグルタチオンオリゴマーにつ
いては従来全く知られていない。 本発明者等はグルタチオン及びその誘導体に関
して研究を行つてきた。その結果、ペプチド結合
により結合されたグルタチオンの三量体及び少な
くともその−SH基の保護された誘導体が存在し
得て且つそれ自体公知の反応手法を組み合わせる
ことにより合成できることを発見した。 更に、得られるグルタチオン三量体は従来公知
文献未記載の化合物であつて、グルタチオン単量
体に比して極めて優れた金属結合能を有し、細胞
に対する重金属類の毒性に対する毒性低減能も強
いことを発見した。 又更に、上記特性に由来して、重金属類による
生体内毒性発現を防除する作用、生体細胞の機能
維持に重要な役割を演ずるホルモン、酵素類など
の生理活性物質に密接に関与する銅、亜鉛、鉄、
コバルト、ニツケル、硅素などの金属の移行制御
作用、などに関係を有する物質として医学及び薬
学の広い応用分野に於て有用であり、更に、本発
明新規化合物は生体内における金属の移行制御に
関与する物質として公知で且つ生物界に広く存在
する金属結合蛋白“メタロチオネイン”の金属結
合部位と構造的な類似性を有する点でも興味ある
注目すべき化合物であることを知つた。 従つて本発明の目的は新規グルタチオン三量体
及びその誘導体を提供するにある。 本発明の他の目的は上記化合物の製法を提供す
るにある。 本発明の上記目的及び更に多くの他の目的なら
びに利点は以下の記載から一層明らかとなるであ
ろう。 グルタチオン三量体は、グルタチオン単位中の
グルタミン酸残基のカルボキシル基及び/又はグ
リシン残基のカルボキシル基と、他のグルタチオ
ン単位のグルタミン酸残基のアミノ基との間のペ
プチド結合を形成する組合わせに応じて5種のグ
ルタチオン三量体〔以下TriGSHと略記すること
がある〕を包含する。そしてこれら5種のグルタ
チオン三量体の分子構造を表示するため、グルタ
チオン単位の結合様式を次のごとく定義する。ア
ミノ基が遊離状態であるグルタチオン単位を母体
として、第2位のグルタチオン単位のアミノ基が
グルタミン酸残基のα−カルボキシル基とペプチ
ド結合により連結している状態をα−、グリシン
残基のカルボキシル基とペプチド結合している状
態をω−、第3位のグルタチオン単位が、第2位
のグルタチオン単位のグルタミン酸残基のα−カ
ルボキシル基、グリシン残基のカルボキシル基と
結合している状態をそれぞれα′−、ω′−と表示
し、下記のとおり5種のTriGSHの構造と名称を
提示する。 (1) TriGSH−(α,ω−グルタチオニルジグ
ルタチオン)〔本発明〕:− 但し式中−Glu−または−Glu−はグルタミン
酸残基のうち−NH2のH及び−COOHのOHを
除いた残基 を示し、−Cys−は、システイン酸基のうち を示し、そして−Gly−は、グリシン残基のう
ち−HN−CH2−CO− を示し、本化合物に於けるアミノ酸略号間の実
線に各々アミノ酸がペプチド結合で連絡されて
いることを示す。GluまたはGluの上、下に出
た実線はγ−カルボキシル基からOHを除いた
カルボニル基、Glu−の右横実線はα−カルボ
キシル基からOHを除いたカルボニル基を示
す。 またシステイン残基中−SH保護基にて保護
されている場合( )内にその保護基の略号を
示し−SHが遊離の場合は、(H)を付して表示
した。 (2) TriGSH−(ω−グルタチオニル−ω′−グ
ルタチオニルグルタチオン)〔参考〕:− 但し式中、−Glu−または−Glu−、−Cys(H)−
及び−Gly−は上記したと同義。 (3) TriGSH−(ω−グルタチオニルα′−グル
タチオニルグルタチオン)〔参考〕:− 但し式中、−Glu−または−Glu−、−Cys(H)−
及び−Gly−は上記したと同義。 (4) TriGSH−(α−グルタチオニル−ω′−グ
ルタチオニルグルタチオン)〔参考〕:− 但し式中、−Glu−または−Glu−、−Cys(H)−
及び−Gly−は上記したと同義。 (5) TriGSH−(α−グルタチオニル−α′−グ
ルタチオニルグルタチオン)〔参考〕:− 但し式中、−Glu−または−Glu−、−Cys(H)−
及び−Gly−は上記したと同義。 本発明はまた、上記グルタチオン三量体の少な
くとも−SH基の保護された誘導体を包含し、例
えば、該三量体の金属キレート化合物もしくは−
SH保護基で保護された化合物を挙げることがで
きる。−SH保護基で保護された化合物は、前記式
(1)〜(5)中、−Gly−OHで示されるグリシン単位カ
ルボキシル基(−COOH)、Glu−OHで示される
グルタミン酸単位α−カルボキシル基(−
COOH)、及びH−Glu−で示されるグルタミン
酸単位アミノ基(NH2−)も保護されていてよ
い。更に又、金属キレート化合物の形で少なくと
も−SH基が保護された誘導体は、−SH基と結合
能を有する少なくとも二価の任意の金属との金属
キレート化合物であることができる。このような
金属としては、Cd、Hg、Zn、Cu、Fe、Coなど
の如き重金属類及びCa、Mg、Siなどの如き金属
類を例示できる。二価金属が好ましい。 上記アミノ基(NH2 -)の保護基の例として
は、たとえばベンジルオキシカルボニル基〔以
下、Zと略示することがある〕、第三ブトキシカ
ルボニル基〔以下、Bocと略示することがある〕
などの如きウレタン型保護基やトリチル基〔以
下、Trtと略示することがある〕の如きアラルキ
ル型保護基を例示することができる。又、上記α
−カルボキシル基の(−COOH)の保護の例と
しては、たとえばベンジルエステル〔以下、
OBzlと略示することがある〕、第三ブチルエステ
ル〔以下、OButと略示することがある〕などを
例示することができる。更に、上記システイン単
位の側鎖−SH基の保護基としては、たとえばベ
ンジル基〔Bzl〕、低級アルコキシベンジル基例
えばp−メトキシベンジル基〔以下、MBzlと略
示することがある〕、トリチル基〔Trt〕などを
例示することができる。 本発明及び参考として示すグルタチオン三量体
及び少なくともその−SH基の保護された誘導体
は、それ自体公知のペプチド合成単位反応手段を
適宜に組み合わせて、たとえば、後記図式1〜4
に例示する如き合成経路により合成することがで
きる。 このような公知の合成単位反応手段としては、
例えば、ラセミ化を抑制するために、N−ヒドロ
キシサクシンイミド〔以下、HOSuと略記するこ
とがある〕や1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
〔以下、HOBtと略記することがある〕の如き試
薬を添加するジシクロヘキシルカルボイミド法
(DCC法)や水溶性カルボジイミド法(EDC法)
またN−ヒドロキシサクシンイミドエステル〔以
下、−OSuと略記することがある〕などの活性エ
ステルの如き公知方法を利用したカツプリング反
応;例えば、ベンジルアルコールやイソブチレン
の如き化合物を用いて前記例示の如きカルボキシ
基の(−COOH)を保護してベンジルエステル
や第三ブチルエステルに転化するカルボキシル保
護基導入反応、上記アミノ基の(NH2−)の保
護のため、例えば、塩化ベンジルオキシカルボニ
ル〔以下、Z−Clと略記することがある〕や2−
第三ブトキシカルボニルオキシイミノ−2−フエ
ニルアセトニトリル〔以下、Boc−ONと略記す
ることがある〕の如き化合物を用いて前記例示の
如きアミノ基の(NH2−)を保護してZあるい
はBoc基を導入するアミノ保護基導入反応、上記
側鎖−SH基の保護のため、例えば臭化ベンジル、
p−メトキシベンジルアルコールやトリフエニル
カルビノールの如き化合物を用いてチオベンジル
基、チオp−メトキシベンジル基、チオトリチル
基に転化するメルカプト保護基導入反応などの如
き反応目的の官能基以外の官能基部位を保護する
保護基導入反応;上記保護基導入反応により反応
目的の官能基以外の官能基部位を保護したのち、
前記例示の如きカツプリング反応を行い、次いで
保護基を除去する保護基除去反応、例えば、
1NHCl/酢酸(AcOH)、トリフルオロ酢酸
(TFA)、HCl/有機溶媒、HFなどの各種の酸や
液体アンモニア中金属Naによる還元又はH2/Pd
の如き接触還元手段による保護基除去反応などの
保基除去反応;及び金属キレート形成反応;など
の反応手段を例示できる。 上記例示の如き合成単位反応手段及び各単位手
段における反応条件は当業者によく知られてお
り、本発明新規化合物の合成について後記図式1
〜4に例示する合成経路の単位反応において利用
できる。 以下、本発明及び参考として示す新規化合物の
合成方法の数例について図式を用いて更に詳しく
説明する。 以下の図式に於て、各略号の意味は以下のとお
りである(既にのべた略号も一緒に示してある。
【表】
【表】 上述のようにして得ることのできる従来公知文
献未記載の前記式(1)〜式(5)で表わされる本発明及
び参考として示すグルタチオン三量体は、極めて
優れた金属結合能を有する。更に又、重金属類の
毒性に対する優れた毒性低減能を示す。そのテス
トの一例を以下に示す。 〔A〕 グルタチオン三量体の抗Cd毒性作用試
験:−重金属カドミウムに対する抗毒性作用試
験を以下の方法で行つた。 培養3日目のVero細胞(アフリカミドリザ
ルの腎臓由来の株化細胞)に種々の濃度のグル
タチオン三量体溶液を加える。続いて、塩化カ
ドミウム溶液を最終濃度5ppmになるように添
加してさらに培養を継続し、1日後に生残細胞
数を測定し、その結果に基づいて用量−反応曲
線を描き、グルタチオン三量体の抗Cd毒性作
用のED50値を求め、グルタチオンのED50値と
比較した。 その結果を下掲表〔A〕に示した。 表〔A〕(抗Cd毒性作用) 化合物 ED50(mμmole/ml) 式(1)TriGSH− 40.7 式(2)TriGSH− 20.3 式(3)TriGSH− 32.7 式(4)TriGSH− 28.2 式(5)TriGSH− 28.2 グルタチオン(比較) 164.6 上掲表〔A〕の結果に明らかなように、本発
明及び参考として示す化合物の式(1)〜(5)グルタ
チオン三量体はいずれも、グルタチオンに比し
て顕著に高い抗Cd毒性作用を示し、最も高い
式(2)化合物に於てはグルタチオンの約8倍、最
も低い式(5)化合物に於てもグルタチオン約4倍
という、全く予想外の且つ驚くべき高活性の抗
Cd毒性作用を示すことがわかる。 〔B〕 グルタチオン三量体のCd捕捉作用試
験:−重金属カドミウムに対するグルタチオン
三量体のCd捕捉作用試験をA.Yoshidaらの方
法〔Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,76 486〜490
(1979)〕に準じて行つた。解離定数が小さいほ
ど捕捉作用が大であることを意味する。結果を
下掲表〔B〕に示した。 表〔B〕 化合物 Cdの解離定数(μM) 式(1)TriGSH− 11.3 式(2)TriGSH− 1.23 式(3)TriGSH− 2.21 式(4)TriGSH− 1.91 式(5)TriGSH− 1.85 グルタチオン(比較) 190.9 上掲表〔B〕の結果に明らかなとおり、本発
明及び参考として示す化合物の式(1)〜(5)グルタ
チオン三量体はCdの解離定数で示したCdの捕
捉作用がグルタチオンに比して、全く予想外且
つ驚くべき強さであることがわかるる。 これら表〔A〕及び表〔B〕に示した結果か
ら、本発明及び参考として示す化合物は重金属類
の生体内毒素発現の防除に、極めて高い且つ有用
な性質を示す新規化合物であることが理解され
る。 以下、実施例により本発明及び参考として示す
グルタチオン三量体及び少なくともその−SH基
の保護された誘導体及びその製造について更に具
体的に例示する。尚、以下の例において、グルタ
チオン三量体(グルタチオン単位におけるシステ
イン残基の−SH基が遊離状態である化合物)は、
比較的不安定であつて、融点を測定することは物
理化学恒数の特定として無意味であるため、他の
物性でその確認データーを示した。又、本発明及
び参考として示すグルタチオン三量体の前記式(1)
〜(5)で示した構造は、その合成経路及び下記の手
段を利用して確認された。 実施例1 式(1)TriGSH−及びその−SH基の
保護された誘導体の合成。〔図式1の合成経路〕 S−p−メトキシベンジルグルタチオン〔GS
(MBzl)〕,1−(1)の調整。グルタチオン〔興人
(株)販売〕4.54g(14.8mmol),1NHCl/
AcOH20ml、及びp−メトキシベンジルアルコー
ル〔井上香料(株)販売〕2.2ml(17.8mmol)の
混合懸濁液を、65/70℃で30分加熱すると澄明な
溶液に変る。室温に冷却し減圧下に蒸発分を溜去
して黄色残渣を得る。該残渣のエーテル洗滌を3
度繰返したのちKOH上で減圧乾燥して半固形物
を得る。この半固形物を温2NAcOH(200ml)に
とかし、Dowexl(AcO-型、30ml)を加え加温下
に10分撹拌し、Dowexlを別する。液を減圧
濃縮して結晶を得る。この結晶を200mlのH2Oに
懸濁溶解、濃縮し、氷室放置して再結晶せしめ
GS(MBzl)4.43g(収率70%)を得る。その物
性値は以下のとおりであつた。 融点 :192〜193℃(分解) 〔α〕20 D:−20.4℃(C0.5、1NNaOH) Rf2 :0.17 元素分析 :C18H25O7N3Sとして C H N (計算値)50.58 5.90 9.83% (実測値)50.63 5.91 9.59% N〓−Z−S−p−メトキシベンジルグルタチ
オン〔Z・GS(MBzl)〕、1−(2)の調製。 1−(1)で得たGS(MBzl)427mg(1mmol)に
0℃に於て1NNaOH、2ml及び0.2mlのエチルエ
ーテルを加え澄明溶液とし、はげしく撹拌しなが
ら1NNaOH1.2mlと塩化ベンジルオキシカルボニ
ル(Z−Cl)0.17ml(1.2mmol)とを0℃に於て
徐々に加え(30分を要す)、更に室温下で2時間
撹拌を続ける。 水層をエチルエーテルで抽出し、抽出残分(水
層)を濃HClにて酸性化すると油状物が析出す
る。この油状物を酢酸エチル40mlで2回抽出し酢
酸エチル層を水洗し、芒硝にて乾燥する。乾燥酢
酸エチル層を減圧下に溜去し油状残留物を得る。
この油状物をエチルエーテルから結晶化して、Z
−GS(MBzl)516mg(収率92%)を得る。その物
性値は以下のとおりであつた。 融点 :117−118℃ 〔α〕20 D:−36.4゜(C1、MeOH) R2 f :0.70、R1 f:0.16、R3 f
0.45 元素分析 :C26H31O9N3S・1/2
H2Oとして C H N (計算値)54.73 5.65 7.36% (実測値)54.90 5.56 7.27% S−p−メトキシベンジルグルタチオン・ジベ
ンジルエステル〔GS(MBzl)−(OBzl)2〕1−(3)
の調製。 Dean−Stark装置を用い1−(1)で得たGS
(MBzl)855mg(2mmol)、p−トルエンスルホ
ン酸、1水和物457mg(2.4mmol)、ベンジルア
ルコール2ml及びベンゼン4mlを加えて澄明粘稠
な溶液となし、油浴上110℃で6時間還流を行う。
冷却後、反応液を40mlのエチルエーテル中に注
ぎ、生じた油状物質をエチルエーテル洗滌する。
この油状物質を40mlの酢酸エチルに溶解し、
0.5M・NaHCO3及びH2Oにて洗滌し、酢酸エチ
ル層をNa2SO4上で乾燥し、酢酸エチルを減圧下
に溜去して油状のGS(MBzl)−(OBzl)21.06g
(収率87%)を得た。この物質の結晶化は出来な
かつた。 物性値R1 f:0.70、R2 f:0.66、R3 f:0.83−SH基
の保護された式(1)TriGSH−、1−(4)の調製。 1−(2)で得たZ−GS(MBzl)281mg(0.5m
mol)、1−(3)で得たGS(MBzl)−(OBzl)2730mg
(1.2mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
(HOBt)〔(株)ペプチド研究所販売〕230mg
(1.7mmol)を0℃で5mlのDMFに加える。次い
で1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−カルボジイミド塩酸(EDC・HCl)〔和光純
薬工業(株)販売〕326mg(1.7mmol)加え、0
℃で1時間、室温下2日間撹拌を続ける。反応物
を減圧乾固し、40mlの0.5MNaHCO3を加えると
半固形状物質を得る。この半固形状物質を水洗、
0.5Mクエン酸洗滌及び水洗を行つた後、2mlの
DMFに溶解し40mlの酢酸エチルを加えるとゲル
状沈殿を得る。このゲル状沈殿を別、冷酢酸エ
チル洗滌し乾燥し、704mg(収率81%)のSH基の
保護された式(1)TriGSH−(Protected
TriGSH−)、(1−4)を得る。その物性値は
以下のとおりであつた。 融点 :183〜184℃ 〔α〕20 D:−26.4゜(C1、DMF) R1 f :0.82 元素分析 :C90H101O21NaS3
として C H N (計算値)62.09 5.85 7.42% (実測値)62.00 5.86 7.33% 得られたProtected TriGSH−は下記式で示す
ことができる。 式(1)TriGSH−、1−(5)の調製。 1−(4)で得たProtected TriGSH−348mg
(0.2mmol)にアニソール0.35ml(3.2mmol)を
加える。次いで、HF5mlを加えて0℃で1.5時間
撹拌反応する。反応液を最初アスピレータにて0
℃減圧濃縮し、次いで、真空ポンプを用いて室温
下で18時間減圧乾固する。分液斗中窒素飽和脱
イオン水15ml、エチルエーテル10mlで得られた乾
固物からアニソールを抽出除去し、水層を
Dowex1×8(AcO-型、1.8×3cm)のカラムを
通過せしめ、次いで、カラムを20mlの2NAcOH
(N2飽和)、6mlの25%AcOH(N2飽和)、10mlの
50%AcOH(N2飽和)溶液で須次溶出、その全溶
出液を合せて直ちに凍結乾燥し136mg(収率77%)
の式(1)TriGSH−を得る。その物性値は以下の
とおりであつた。 R2 f:0.03、R3 f:0.03、R5 f:0.15 R2 f(ppc):0.02R5 f(ppc):0.70 ニンヒドリン反応:(−NH2) ニトロプルシド反応:(−SH) 参考例1 式(2)TriGSH−、式(3)TriGSH−
、式(4)TriGSH−、式(5)TriGSH−及び
それらの−SH基の保護された誘導体の合成。
〔図式4のステツプワイズ合成経路〕 グルタミン酸−γ−ベンジル−α−第三ブチル
エステル
【式】4−(1)の調製。 グルタミン酸γ−ベンジルエステル〔(株)ペ
プチド研究所販売〕25gをジオキサン100mlに懸
濁せしめ、濃硫酸10mlを加え−10℃〜−15℃の氷
塩浴上で冷却下にイソブチレンガスを吹き込み、
液量が100ml増量を確認した後、密閉容器中、室
温で18時間撹拌反応せしめる。未反応のイソブチ
レンを気化除去後、NaHCO3 60gを加えて中和
し溶媒等を減圧溜去して得られた残留状物を酢酸
エチルにて抽出、水洗乾燥後、酢酸エチルを留去
して20gの油状物として
【式】を得 る。Rf1:0.83であつた。 グルタミン酸−α−第三ブチルエステル
【式】4−(2)の調製。 5−(1)で得た油状の
【式】15g (50mmol)を50%エタノール50mlに溶解し水素
気流中でPd黒を用いて24時間接触水素還元した。
Pdを去し、溶媒を留去後、酢酸エチルを加え
て結晶化し、融点143〜144℃の結晶
【式】7.22g(収率70%)を得た。 文献値融点143〜144℃ R.Roeske、J.Org.
Chem.,28 1251(1963)。 N〓−第三ブトキシカルボニルグルタミン酸−
α−第三ブチルエステル
【式】4−(3)の調製。M.Itoh et al,Tetrahedron Lett.1975,4393(1975)
の方法に準じて合成する。 前記−(2)で得た
【式】7.11g(35 mmol)をジオキサン−水(1:1、v/v)70
mlに懸濁しEt3N4.9ml及びBoc−ON8.75gを加え
て室温で1夜撹拌した。ジオキサンを留去しエチ
ルエーテルと振とう後、水層をクエン酸にて中
和。中和物を酢酸エチルにて抽出し、MgSO4
乾燥後、溶媒を留去して7.51g(71%)の油状物
として
【式】を得た。R1 f:0.65で あつた。この油状物の一部をDCHA塩とし結晶
化した。その融点151〜152℃で、〔α〕24 D:−13.8゜
(C1、MeOH)であつた。 元素分析 C26H48O6N2として C H N 計算値 64.43 9.98 5.78% 実測値 64.03 9.84 5.74% N〓−第三ブトキシカルボニル−S−ベンジル
システイン〔Boc−Cys(Bzl)−OH〕、4−(4)の
調製。 S−ベンジルシステイン12.7g(60mmol)か
ら4−(3)の製法に準じて18gのBoc−Cys(Bzl)
−OHを得る。 R1 f:0.37であつた。 N〓−第三ブトキシカルボニル−S−ベンジル
システイニルグリシンベンジルエステル〔Boc−
Cys(Bzl)−Gly−OBzl〕、4−(5)の調製。 前記4−(4)で得たBoc−Cys(Bzl)−OH6.23g
(20mmol)とH−Gly−OBzlのTosOH塩6.80g
(20mmol)及びHOBt0.3gの40mlDMF溶液に、
冷却下2.8mlのEt3N、次いでDCC4.40g(21m
mol)を加え氷浴上5時間、室温で1夜反応せし
める。副生したDCUを去、DMFを留去後残留
物を酢酸エチルにとかし、10%クエン酸、4%
NaHCO3水で各3回振とう洗滌し、酢酸エチル
層を乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣に石油エー
テルを加えて結晶化し、8.30g(収率90%)の
Boc−Cys(Bzl)−Gly−OBzlを得る。 融点 :75〜76℃ R1 f :0.85 〔α〕20 D:−23.2゜(C1、MeOH) N〓−第三ブトキシカルボニル−S−ベンジル
システニイルグリシン〔Boc−Cys(Bzl)−Gly−
OH〕、4−(6)の調製。 前記4−(4)で得たBoc−Cys(Bzl)−OH6.23g
(20mmol)とHOSu2.6gをジオキサン40mlに溶
かし、冷却下DCC4.50gを加え4℃で1夜反応す
る。DCUを去、ジオキサンを留去後残渣をエ
チルエーテル−石油エーテルで洗滌、減圧乾燥し
てBoc−Cys(Bzl)−OSu,4−(41)とする。こ
のBoc−Cys(Bzl)−OSuをDMFに溶解し、グリ
シン2.25g(30mmol)、Et3N4.2mlを水20mlに溶
解した溶液を低温下(0〜4℃)で徐々に滴加し
一夜反応せしめる。反応物から溶媒を留去し酢酸
エチルで抽出し10%クエン酸、水で洗滌、乾燥後
溶媒を留去して油状のBoc−Cys(Bzl)−Gly−
OH 6.5g(収率88%)を得る。 R1 f:0.66であつた。 N〓−第三ブトキシカルボニル−α−第三ブチ
ルエステル−γ−グルタミル−S−ベンジルシス
テイニルグリシンベンジルエステル
【式】4−(7)の 調製。 1 4−(5)で得たBoc−Cys(Bzl)−Gly−
OBzl6.88g(15mmol)をTFA10mlに冷却溶
解30分後TFAを減圧留去し残留油状物に
HCl/ジオキサンを1.1当量加えHCl塩をエー
テルにて結晶化せしめる,4−(52)・HCl。 2 4−(3)で得たBoc−Glu−OBut3.64g(12m
mol)及び1)の操作で得た結晶4−(52)
5.20g(12mmol)をDMF20mlに溶解し、氷浴
上で冷却後Et3N1.7mlで中和し、HOBt0.5g及
びDCC3.1gを加えて冷却下3時間室温で一夜
反応せしめる。生成したDCUを去、PMFを
減圧留去後残留分を酢酸エチルに溶解し、10%
クエン酸、4%NaHCO3、水で各3回振とう
洗滌し、酢酸エチル層を乾燥後、溶媒を留去し
残留油状物をエチルエーテル−石油エーテルで
結晶せしめ6.11g(収率77%)の
【式】を得る。 融点 :81〜82℃ R1 f :0.48 〔α〕24 D:−39.2゜(C1、MeOH) 元素分析 C34H47O8N3S・1/2H2Oとして C H N 計算値 61.24 7.26 6.30% 実測値 61.40 7.02 6.45% N〓−第三ブトキシカルボニル−γ−グルタミ
ル−S−ベンジルシステイニルグリシンベンジル
エステル
【式】 4−(8)の調製。 5−(7)で得た結晶
【式】5.92g (9mmol)を1NHCl/AcOH50mlに溶解し室温
に放置する。5時間後溶媒を留去し、エチルエー
テルを加え生じた沈殿を取乾燥する。乾燥物
4.4g(8mmol)をジオキサン−水(1:1,
v/v)50mlに溶解しEt3N1.34ml及びBoc−ON
2.20gを加え室温で一夜撹拌反応する。副生物を
エーテル抽出により除去後、目的物を酢酸エチル
にて抽出し、水洗乾燥後酢酸エチルを留去して油
状の
【式】3.6g (収率77%)を得た。 R1 f:0.72 上記油状物の一部をDCHA塩とし結晶化せし
める。 融点 :72〜75℃ 〔α〕20 D:−19.6゜(C1、MeOH) 元素分析 C29H37O8N3S・C12H23N・H2Oと
して C H N 計算値 62.57 7.94 7.12% 実測値 62.32 8.05 7.18% N〓−第三ブトキシカルボニル−α−第三ブチ
ルエステル−γ−グルタミル−S−ベンジルシス
テイニルグリシン
【式】4−(9)の調 製。 1 4−(6)で得たBoc−Cys(Bzl)−Gly・
OH6.00g(15mmol)を氷冷下、TFA10mlに
とかし30分放置、TFAを留去しエチルエーテ
ルを加えて固定せしむ,4−(61)・TFA。 2 4−(3)で得た
【式】3.64g (12mmol)とHOSu1.45g(12.6mmol)を
DMF20mlに溶解し、氷冷後DCC2.6g(12)6
mmol)を加えて氷冷下6時間反応せしめる。
この反応物1)で得た固化物,4−(61)・
TFA 4.06g(12mmol)とEt3N 3.5ml、
DMF20mlからなる溶液を徐々に添加し0゜〜4
℃で4時間、室温で1夜反応する。副生した
DCUを去し、DMFを留去し残渣を酢酸エチ
ルに溶解し、10%クエン酸、H2Oで各3回洗
滌し、酢酸エチル層を乾燥後濃縮した。生成油
状物をエチルエーテル−石油エーテルにて洗滌
乾燥し無定形の目的物
【式】4.71g (収率71%)を得る。 R1 f:0.61 上記無定形物120mgを酢酸エチルに溶解し
DCHA0.04mlを加え、減圧乾固し、エチルエー
テルにて結晶化する。 融点 :148−149℃ 〔α〕24 D:−37.6゜(C1、MeOH) 元素分析 C26H39O8N3S・C12H23N・1/2
H2Oとして C H N 計算値 61.35 8.54 7.53% 実測値 61.46 8.41 7.54% S−ベンジルグルタチオン
【式】2−(1)の調 製。 グルタチオン〔興人(株)販売〕1.84g(6
mmol〕を氷冷下EtOH12mlと1NNaOH12ml
(12mmol)混合溶液に加え澄明溶液とする。
N2ガス飽和後、冷却撹拌しながら臭化ベンジ
ル0.79ml(6.6mmol)を加え1時間反応する。
濃・HClを用いて反応液のPHを3〜4に調整す
ると目的物の結晶が析出する。この結晶を
別、冷水、EtOH、エチルエーテル洗滌後、乾
燥し、1.87g(収率78%)のS−ベンジルグル
タチオンを得る。 融点 :200〜202℃(分
解) 〔α〕20 D:−6.4゜(C0.7,3NHCl) R1 f :0.02 R2 f :0.21 R3 f :0.21 S−保護−ω−グルタチオニルグルタチオン
誘導体 4−(10)の調整。 N〓−第三ブトキシカルボニル−α−第三ブ
チルエステル−γ−グルタミル−S−ベンジル
システイニルグリシン4−(9)2.21g(4m
mol)とHOSu506mg(4.4mmol)の10mlDMF
溶液に冷却下DCC865mg(4.2mmol)を加えて
0℃3時間、室温で2時間反応せしめ、活性エ
ステル,4−(91)とする。 先に用意したS−ベンジルグルタチオン1.75
g(4.4mmol)とEt3N1.22ml(8.8mmol)の
6mlDMF溶液を冷却下添加、0゜〜4℃で一夜
反応せしめる。副生するDCUを去し、DMF
を留去後、残渣を酢酸エチルに溶解、10%クエ
ン酸及び冷水で各3回振とう洗滌する。酢酸エ
チル層を乾燥後減圧乾固すると目的のS−保護
−ω−グルタチオニルグルタチオン誘導体4−
(10)の結晶が析出する。 メタノールエチルエーテル再結後3.14g(収
率83%)の目的物4−(10)を得る。 融点 :128〜130℃ 〔α〕24 D:−27.1゜(C0.7,MeOH) R1 f :0.62 元素分析 C43H60O13N6S2・3/2・H2Oとし
て C H N 計算値 53.79 6.61 8.75% 実測値 53.95 6.51 9.05% S−保護−α−グルタチオニルグルタチオン
誘導体 4−(11)の調整。 4−(8)のグルタチオン誘導体2.06g(3.5m
mol)と、HOSu460mg(4mmol)の10ml
DMF溶液にDCC824mg(4mmol)を加えて0
℃3時間、室温下2時間反応せしめる。副生す
るDCUを去し、DMFを減圧留去後残渣にエ
チルエーテルを加えて、生ずる沈殿を取し、
減圧乾燥して2.75gの活性エステル,4−(81)
を得る。 この活性エステル,4−(81)2.75gをS−
ベンジルグルタチオン1.59g(4mmol)と
Et3N1.12ml(8mmol)の10mlDMF溶液に冷
却下加え、0゜〜4℃で一夜反応せしめる。
DMFを減圧留去後、残渣を酢酸エチルに抽瞬
し、10%クエン酸、H2Oで各3回洗滌、乾燥
後、溶媒を留去し、エチルエーテルを加えると
結晶が析出する。これら結晶を酢酸エチル−エ
チルエーテル系溶媒から再結し、3.05g(収率
89%)の目的物、S−保護−α−グルタチオニ
ルグルタチオン誘導体、4−(11)を得る。 融点 :137〜139℃ 〔α〕24 D:−33.6゜(C1,MeOH) R1 f :0.66 元素分析 C46H58O13N6S2・1/2H2Oとして C H N 計算値 56.60 6.09 8.61% 実測値 56.53 6.13 8.69% 保護トリグルタチオン−(Protected
TriGSH−) 4−(12)の調整。 1 先に得た4−(10)3.00g(3.16mmol)を
1NHCl/CH3COOH20mlに溶解し室温で3時
間放置してBoc−および−OBut基を除去し、
反応溶液を濃縮し、エチルエーテルを加えて固
化せしめた。固化物を取し、エチルエーテル
洗滌後減圧乾燥して2.56g(収率100%)のペ
プチド塩酸塩4−(101)、HClを得た。 2 先に得た4−(9)の保護グルタチオン誘導体
886g(1.6mmol)を、4−(10)調製に準じて活
性エステル、4−(91)とする。 3 1)で得た4−(101)・HCl2.56g(3.16m
mol)とEt3N0.90ml(6.4mmol)の10mlDMF
溶液に2)の活性エステル4−(91)を加え、
0゜〜4℃で2日間反応せしめる。反応液から
DMFを留去し、残留分にEtOHを添加し、酢
酸エチルにて抽出し、すばやく10%クエン酸、
H2Oで振とう洗滌、酢酸エチル層を乾燥後、
溶媒を留去し、エチルエーテルにて目的物を粉
末化せしめる。2.1gの粉末を酢酸エチル−エ
チルエーテル系溶媒から再結(沈殿)せしめ、
不定形粉末の目的保護トリグルタチオン−、
4−(12)1.76g(収率84%)を得る。 融点:117〜119℃(分解) 〔α〕24 D:−29.8(C1、DMF) 元素分析 C60H81O18N9S3・2H2Oとして C H N 計算値 53.44 6.35 9.35% 実測値 53.26 6.17 10.01% 保護トリグルタチオン− 4−(13)の調整。 1 4−(11)で得たS−保護−α−グルタチオニル
グルタチオン誘導体2.90g(3mmol)を
1NHCl/AcOH 20mlに溶解し室温で2時間静
置する。減圧濃縮後、エチルエーテルを加え、
白沈を析出せしめ、この沈殿を取し、減圧下
乾燥して2.6g(収率97%)の部分脱保護基ペ
プチド4−(111)の塩酸塩を得る。 2 4−(9)のグルタチオン誘導体831mg(1.5m
mol)を4−(10)調製に準じて活性エステル、4
−(91)とする。 この活性エステルを1)で準備した部分脱保
護基ペプチド4−(111)の塩酸塩1.35g(1.5
mmol)を加え、10mlのDMFとEt3N(4.5m
mol)溶液に加え0゜〜4℃で2日間反応を行
う。反応液を酢酸にて中和し、溶媒を留去し生
成する固形物をH2O 20mlに分散し、再過に
より取する。エタノール−エチルエーテル系
溶媒から再結晶化し1.64g(収率78%)の保護
トリグルタチオン−、4−(13)を得る。 融点 :174〜176℃(分解) 〔α〕24:−34.2°(C1、DMF) R1 f:0.57、Rf6:0.59、R2 f:0.92、R3 f:0.77 R2 f:0.59 R3 f:0.92 R4 f:0.77 元素分析 C67H87O18N9S3・1/2H2Oとして C H N 計算値 56.29 6.35 8.82% 実測値 56.12 6.24 9.08% 保護トリグルタチオン−、4−(14)の調製 1 4−(10)で得たS−保護−ω−グルタチオニル
グルタチオン誘導体1.42g(1.5mmol)を
1NHCl/AcOH10mlに溶解し、室温で3時間
放置した後、減圧濃縮し、エーテルを加え残留
分を固化せしめた。固形物を取し、エーテル
洗滌後、減圧乾燥して1.23g(1.5mmol)の部
分脱保護基ペプチド4−(101)の塩酸塩を得
た。 2 4−(8)のグルタチオン誘導体882mg(1.5m
mol)から4−(11)の記載に準じて得られた活性
エステル、4−(81)1.18g、4−(101)の部
分脱保護基ペプチド塩酸塩1.23gおよび0.84ml
(6mmol)のEt3Nを5mlのDMFに溶解して、
0゜〜4℃で2日間反応せしめる。DMFを減圧
留去後、少量のEtOHの存在下残留物を酢酸エ
チルで抽出しすばやく10%クエン酸、水で洗滌
し、後乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、エチルエ
ーテルを加え結晶化させる。EtOH−酢酸エチ
ル−エチルエーテル系溶媒から再結晶して1.43
g(収率71%)の目的物保護トリグルタチオン
−を得た。 融点:131〜133℃(分解) 〔α〕24 D:−30.4゜(C1、DMF) R1 f:0.54、R6 f:0.44、R2 f:0.86 R3 f:0.72 元素分析 C63H79O18N9S3・2H2Oとして C H N 計算値 54.73 6.05 9.12% 実測値 54.68 6.02 9.45% 保護トリグルタチオン−、4−(15)の調製。 1 4−(11)で得たS−保護−α−グルタチオニル
グルタチオン誘導体1.35g(1.4mmol)を
1NHCl/AcOH10mlに溶解し、室温で3時間
放置後減圧濃縮し、エチルエーテルを加え、残
留物を固化せしめた。固化物を取し、エチル
エーテル洗滌後減圧乾燥し、1.26g(1.4m
mol)の部分脱保護基ペプチド、4−(111)の
塩酸塩を得る。 2 4−(8)のグルタチオン誘導体823mg(1.4m
mol)より4−(11)の記載に準じて得られた活性
エステル、4−(81)1.1gと1)のペプチド塩
酸塩、4−(111)・HCl 1.26gおよび0.59ml
(4.2mmol)のEt3Nを5mlのDMFに溶解し、
0゜〜4℃で2目間反応させた。反応液に酢酸を
加え中和後、減圧濃縮し、固化物に水を加えて
取した。エタノール−エチルエーテル系溶媒
より再結晶して1.67g(収率83%)の保護トリ
グルタチオン−、4−(15)を得た。 融点:173〜175℃ 〔α〕24 D:−36.6゜(C1、DMF) R1 f:0.71、R6 f:0.59、R2 f:0.97、R4 f::
0.75 元素分析 C70H85O18N9S3・1/2H2Oとして C H N 計算値 57.44 6.06 8.61% 実測値 57.46 6.00 8.78% 式(2)トリグルタチオン−(TriGSH−)4
−(16)の調製。 4−(12)で調製した保護トリグルタチオン−
800mg(0.61mmol)を1.2NHCl/AcOH5mlに溶
解し、1時間室温に放置する。溶媒を減圧留去
し、残渣にエチルエーテルを加えて、脱Boc−、
OBut、4−(12)塩酸塩700mg(収率96%)を無定形
粉末として得る。この脱Boc−、OBut、4−(12)
塩酸塩700mgを−50℃で液体アンモニア10mlに溶
解し、約120mgの金属Naを少量づつ加える。1分
間以上溶液が青色を持続することを確認した後、
−50℃でNH4Cl250mgを加え、15分間撹拌した
後、室温に戻しつつ窒素ガスを通じてNH3を留
去する。残渣を窒素ガス置換した2M酢酸5mlに
溶解し、SephadexG−25カラム(2.0×80cm)に
てゲル過法による脱塩を行いペプチド画分約50
ml(4mlフラクシヨン、フラクシヨン番号、45番
〜56番)を集めβ−メルカプトエタノール5滴加
えて減圧濃縮する。濃縮シロツプにエタノールを
加えて、析出する結晶を取し、五酸化リン上真
空乾燥して、目的のトリグルタチオン−
(TriGSH−)、4−(16)325mg(収率72%)を
得る。 TLCによるR2 f:0.02 紙電気泳動のRLys:0.27 式(3)トリグルタチオン−(TriGSH−)、 4−(17)の調製。 4−(13)で調製した保護ト
リグルタチオン−800mg(0.57mmol)を4−
(16)に準じて処理し、脱Boc−、OBut4−(13)
誘導体塩酸塩720mg(収率99%)を得る。この化
合物を4−(16)に準じて金属Na/液体アンモニ
ア処理し、NH3留去後の残渣を窒素ガス置換し
た水10mlに溶解し、Dowex1×8(Aco-型)カラ
ム(200〜400メツシユ、2.0×10cm)にて吸着、
50%酢酸にて脱着し、溶出画分約40mlを集め、β
−メルカプトエタノール数滴加え減圧濃縮する。
濃縮シロツプにエタノールを加え析出する結晶を
取し、五酸化リン上真空乾燥して、目的のトリ
グルタチオン−、4−(17)410mg(収率82%)
を得る。 TLCによるR2 f:0.02 紙電気泳動のRLys:0.30 式(4)トリグルタチオン−(TriGSH−)、
4−(18)の調製。 4−(14)で得た保護トリグルタチオン−800
mg(0.59mmol)を4−(16)に準じて処理し脱
Boc4−(14)誘導体塩酸塩735mg(収率97%)を
得る。本化合物を4−(16)に準じて金属ナトリ
ウム/液体アンモニア処理し、アンモニア留去後
の残渣を窒素置換した水10mlに溶解しDowex1×
8カラム(Aco-型)(200〜400メツシユ、2.0×
10cm)に吸着し、50%酢酸溶液にて脱着し、溶出
画分約40mlをβ−メルカプトエタノール存在下に
濃縮し、生じたシロツプにエタノールを加えて析
出する結晶を取し、五酸化リン上真空乾燥し
て、目的のトリグルタチオン−、4−(18)450
mg(収率85%)を得る。 TLCによるR2 f:0.02 紙電気泳動のRLys:0.34であつた。 式(5)トリグルタチオン−(TriGSH−)、
4−(19)の調製。 4−(15)で調製した保護トリグルタチオン−
800mg(0.56mmol)を5−(16)に準じて処理
し脱Boc−4−(15)誘導体塩酸塩730mg(収率95
%)を得る。本化合物を4−(16)に準じて金属
ナトリウム/液体アンモニア処理し、NH3留去
後の残渣を窒素置換した2M酢酸溶液5mlに溶解
し、SephadexG−25カラム(2.0×80cm)にてゲ
ル過クロマトグラフイーを行い、ペプチド画分
約40ml(4mlフラクシヨン、フラクシヨンNo.41〜
50番)を集めβ−メルカプトエタノール5滴添加
して濃縮し、生じたシロツプにエタノールを加え
析出する結晶を取し、五酸化リン真空乾燥して
目的のトリグルタチオン−、4−(19)380mg
(収率77%)を得る。 TLCによるR2 f:0.02 紙電気泳動のRLys:0.37であつた。 薄層クロマトグラフイー(TLC)の移動度Rf
は下記の各溶媒系に於ける値を示す。紙での移
動度はRf(ppc)で示す。
【表】 検出法:遊離アミノ基を有する化合物については
ニンヒドリン試薬の噴霧、加熱により生じた紫
色スポツトを確認し、アミノ基を保護した化合
物についてはI2蒸気又は10%H2SO4噴霧後乾熱
機中加熱し生じた灰暗色スポツトを確認した。 紙電気泳動は東洋紙No.52を用い溶媒(蟻
酸:酢酸:メタノール:水=1:3:6:10v/
vPH1.8)を用い600volt、3時間に於ける各化合
物の移動距離をリシン(Lys)との比で測定し移
動度RLysとして表わした。 上記本発明及び参考として示す化合物の赤外線
吸収スペクトルの特異吸収を表1−(1)及び表1−
(2)に示す。
【表】
【表】
【表】 グルタチオン三量体GSH−、GSH−、
GSH−、GSH−、GSH−の−SH基が遊
離状態であることの確認は、Elleman法〔G.L.
Elleman:Arch.Biochem.Bisphys.,74,443
(1958)〕に従つて、1−(5)の操作により得た式(1)
TriGSH−、4−(16)の操作にて得た式(2)
TriGSH−、4−(17)の操作にて得た式(3)
TriGSH−、4−(18)の操作にて得た式(4)
TriGSH−及び4−(19)の操作にて得た式(5)
TriGSH−各2.77mgを6Mグアニジン塩酸/
0.01Mトリス塩酸PH8.0/0.05MEDTA水溶液3.1
mlに溶解して調製した1mM溶液2mlに5,5′−
ジチオービス(2−ニトロベンゾイツクアシド)
39.6mg/0.05Mリン酸緩衝液、PH7.0 10mlに溶解
して得た試薬溶液0.1mlを加え25℃で反応せしめ
生じたチオニトロフエノレイトアニオンの吸光を
412mmで経時的に測定して反応−SH基の量を測定
した。 測定の結果は表−に示す。
【表】 チオン
TriGSH各化合物のカルボキシメチル誘導体の
紙電気泳動。 TriGSH−、TriGSH−、TriGSH−、
TriGSH−、TriGSH−それぞれ各20mgをト
リス緩衝液(PH8.0)0.5mlに溶解し0.02Mモノヨ
ード酢酸水溶液0.7mlを加えてSH基のカルボキ
シ・メチル化を行う。余剰のモノヨート酢酸をヂ
チオエリスリトールで中和し、反応を止め、反応
液をセフアデツクスG−10のゲル過により脱塩
し、得られたカルボキシメチル化TriGSH各種
を、ビリジン/酢酸/水PH3.6で2000ボルト1.5時
間紙電気泳動を行つた。システイン酸を標準物
質として移動度〔Rf=1.00とした時のカルボキシ
メチル化トリグルタチオンの移動度〕を表−に
示す。 表− 化合物 Rf システイン酸 1.00 CM化TriGSH− 0.60 CM化TriGSH− 0.64 CM化TriGSH− 0.61 CM化TriGSH− 0.61 CM化TriGSH− 0.60 対象CM化システイン 0.51 更に、TriGSH−、同−、同−、同−
及びTriGSH−の各種金属キレート化合物を形
成し、その安定度定数を下掲表−に示した。
【表】 上記安定度定数の測定は、Bjerrumの方法(金
属キレート〔〕239頁〜255頁;坂口武一、上野
景平編 南江堂)に従い4×10-3mole/lの試
料、1×10-3mole/lの各種金属イオンの混合
液30mlをイオン強度0.15、測定温度25℃にして
0.01NKOH標準液を用いて滴定したときのPH変
化を東洋科学産業販売ガラス電極PHメーター(型
式TD−15)にて測定し滴定曲線から生成関数
=〔A〕t−〔A〕/〔M〕t、但し:〔A〕t:配位子
の総濃度、 〔M〕t=金属の総濃度とpA=−40g〔A〕グラフ
による中点傾斜から総安定度定数β=2
〔MZ2〕/〔M〕〔Z〕2=KMZ・KMZ2を算出し、平均安
定度 定数の対数値をもつて表した。計算に用いた
TriGSHの酸解離恒数pK1、pK2、pK3、pK4はそ
れぞれ次の通り 2.12、 2.35、 8.66、 (α−COOH) (ω−COOH) (N〓−NH2) 9.65(−SH)であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式(1) [但し式中、−Glu−または−Glu−はグルタミ
    ン酸残基のうち−NH2のH及び−COOHのOHを
    除いた残基 を示し、−Cys−は、システイン残基のうち を示し、そして−Gly−は、グリシン残基のうち −HN−CH2−CO− を示し、本化合物に於けるアミノ酸略号間の実線
    は各々アミノ酸がペプチド結合で連絡されている
    ことを示す。GluまたはGluの上、下に出た実線
    はγ−カルボキシル基からOHを除いたカルボニ
    ル基、Glu−の右横実線はα−カルボキシル基か
    らOHを除いたカルボニル基を示す。] のγ−L−グルタミルL−システイニルグリシン
    (別称:グルタチオン)三量体並びに少なくとも
    その−SH基が(イ)随意置換されていてもよいアラ
    ルキル基または(ロ)Hg、Cu、Pd、Cd、Ni、Zn、
    Co、Fe及びMnからなる群から選ばれた金属によ
    るキレート化によつて保護された該三量体の誘導
    体。 2 該金属が二価金属である特許請求の範囲第1
    項記載の誘導体。 3 随意置換されていてもよいアラルキル基が、
    ベンジル基、低級アルコキシベンジル基またはト
    リチル基である特許請求の範囲第1項記載の誘導
    体。
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