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JPH0329779B2 - - Google Patents
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JPH0329779B2 - - Google Patents

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JPH0329779B2
JPH0329779B2 JP10037986A JP10037986A JPH0329779B2 JP H0329779 B2 JPH0329779 B2 JP H0329779B2 JP 10037986 A JP10037986 A JP 10037986A JP 10037986 A JP10037986 A JP 10037986A JP H0329779 B2 JPH0329779 B2 JP H0329779B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なメタ−ターフエニルテトラカ
ルボン酸又はそのジ無水物並びにこれらの製造法
に関する。
〔従来の技術〕
従来、芳香族テトラカルボン酸又はそのジ無水
物としては、ピロメリツト酸又はそのジ無水物、
ベンゾフエノンテトラカルボン酸又はそのジ無水
物等が知られており、主に、ポリイミド樹脂の原
料として知られている。
また、ターフエニルテトラカルボン酸として
は、西独特許公開第2100391号公報、英国特許第
1338932号明細書及び米国特許第3891633号明細書
に記載されている式〔〕で示されるパラ−ター
フエニル−2,3,2″,3″−テトラカルボン酸−
2,3:2″,3″−ジ無水物が知られている。
式〔〕で示されるテトラカルボン酸ジ無水物
は、次の反応式〔〕で示される経路で合成され
る化合物である。
すなわち、1,4−ビス(α−フラノ)ベンゼ
ンと無水マレイン酸2分子とのデイールスアルダ
ー反応によつて中間体化合物を得、さらにこれを
濃硫酸あるいはポリリン酸によつて脱水してテト
ラカルボン酸ジ無水物とする方法で、反応の性質
上、酸無水物基の位置は2,3−位及び2″,3″−
位である。
この式〔〕で示される化合物は、エポキシ樹
脂あるいはフエノールホルムアルデヒド樹脂の架
橋剤として用いられるものである。
また、メタ−ターフエニルテトラカルボン酸と
しては、わずかにフランス特許第1556159号明細
書(ケミカルアブストラクト第71巻49609k)に
報告されているだけであり、その合成方法は次の
反応式〔〕によつて示される。
すなわち、銅を触媒として、メタ−ベンゼンジ
スルホニルクロライドと過剰の無水フタル酸とを
無水フタル酸リフラツクスの条件下に亜硫酸ガス
と塩化水素ガスとを発生させながら反応せしめて
メタ−ターフエニルテトラカルボン酸ジ無水物と
するものであり、得られた化合物の融点は130〜
165℃であつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来知られている芳香族テトラカルボン酸ジ無
水物とジアミン化合物、例えば、ジアミノジフエ
ニルエーテル、ジアミノジフエニルメタン等から
得られるポリイミド樹脂は、耐熱性の樹脂として
知られているが、最近の技術の進歩に伴ない、一
層の耐熱化が望まれている。
また、前記式〔〕で示されるパラ−ターフエ
ニルテトラカルボン酸ジ無水物はエポキシ樹脂又
はフエノール樹脂の架橋剤として知られている。
しかし、該パラ−ターフエニルテトラカルボン酸
ジ無水物は、2,3−位及び2″,3″−位に酸無水
物基を有することから、これを原料として合成さ
れるポリイミド樹脂は、高分子量化が困難であ
り、従つて耐熱性も不十分である。
また、前記のメタ−ターフエニルテトラカルボ
ン酸ジ無水物は、その合成反応の性質上、酸無水
物基の位置が不明であり、しかも得られた化合物
の融点が130〜165℃と幅広いことから、酸無水物
基の位置が異なる種々の化合物の混合物であり、
このようなテトラカルボン酸ジ無水物をポリイミ
ド樹脂の原料とした場合、低分子量のポリイミド
樹脂しか得られず、耐熱性が不十分である。
本発明は、このような問題点を解決するため
に、新規なターフエニルテトラカルボン酸又はそ
のジ無水物並びにこれらの製造法を提供するもの
である。
〔問題点を解決するための手段〕
第1の発明は、メタ−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸又はそのジ無水物に関
する。
メタ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラ
カルボン酸は次の式〔〕で表わされる化合物で
ある。
また、このジ無水物であるメタ−ターフエニル
−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸−3,4:
3″,4″−ジ無水物は次の式〔〕で表わされる化
合物である。
本発明に係るメタ−ターフエニルテトラカルボ
ン酸又はそのジ無水物はカルボキシル基又は酸無
水物基の位置が3,4−位及び3″,4″−位でメタ
−ターフエニルの両端に位置していることから、
ジアミン化合物との反応でポリアミド酸及びさら
に脱水してポリイミド樹脂とした際に、分子鎖が
伸展した直線状の構造となり、分子量が大きい優
れた耐熱性のポリイミド樹脂を与えることができ
る。
また、本発明に係るメタ−ターフエニルテトラ
カルボン酸又はそのジ無水物は、下記実施例から
明らかなように、それぞれ、単一化合物である。
第2の発明は、第1の発明に係る化合物の製造
法に関する。
すなわち、第2の発明は、3,4,3″,4″−テ
トラメチル−メタ−タフエニルを酸化すること又
はこの後、さらに脱水閉環反応することを特徴と
するメタ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸又はそのジ無水物の製造法に関す
る。
上記3,4,3″,4″−テトラメチル−メタ−タ
ーフエニルは、4−ハロゲノ−オルト−キシレン
のグリニヤール試薬とメタ−ジハロゲノベンゼン
をダブルクロスカツプリング反応させることによ
り得ることができる。
以下に、製造法について詳しく説明する。
本発明に係るメタ−ターフエニルテトラカルボ
ン酸およびそのジ無水物は次式〔〕で示される
反応によつて製造することができる。
(ここで、X1及びX2は塩素、臭素又はヨウ素を
表わす) すなわち、4−ハロゲノ−オルト−キシレンを
常法に従つて金属マグネシウムと反応させ、グリ
ニヤール試薬としたのち、これにメタ−ジハロゲ
ノベンゼンとニツケル金属錯体触媒を加えて、ダ
ブルクロスカツプリング反応によつて3,4,
3″,4″−テトラメチル−メタ−ターフエニルとす
る。得られた中間体である3,4,3″,4″−テト
ラメチル−メタ−ターフエニルを過マンガン酸
塩、硝酸、あるいは液相空気酸化によつてメタ−
ターフエニル3,4,3″,4″−テトラカルボン酸
とし、この後、加熱あるいは無水酢酸によつてメ
タ−ターフエニル3,4,3″,4″−テトラカルボ
ン酸−3,4:3″,4″−ジ無水物とする。また、
3,4,3″,4″−テトラメチル−メタ−ターフエ
ニルを気相酸化すれば直接、ジ無水物を得ること
ができる。
この方法をさらに詳細に説明する。
4−ハロゲノ−オルト−キシレンとしては、4
−ヨード−オルト−キシレン、4−ブロモ−オル
ト−キシレン等がある。
4−ハロゲノ−オルト−キシレンをグリニヤー
ル試薬とする方法は、4−ハロゲノ−オルト−キ
シレン1.0モルに対して、1.0グラム原子以上の金
属マグネシウムを用いてグリニヤール試薬とす
る。金属マグネシウムが1.0グラム原子未満の場
合、未反応の4−ハロゲノ−オルト−キシレンが
残存し、次のカツプリング反応の際に4−ハロゲ
ノ−オルト−キシレンのグリニヤール試薬と4−
ハロゲノ−オルト−キシレンが反応して、テトラ
メチル−ビフエニルが生成するので好ましくな
い。グリニヤール試薬とする際の反応温度は0℃
以上で溶媒のリフラツクス温度以下で行ない、反
応時間は1〜10時間である。
反応に用いた金属マグネシウムの量が4−ハロ
ゲノ−オルト−キシレン1.0モルに対して、1.0グ
ラム原子を越える場合、未反応の金属マグネシウ
ムが残るが、これは濾過して除く。このときに使
用される溶媒としてはエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン等がある。
メタ−ジハロゲノベンゼンとしては、メタ−ジ
ブロモベンゼン、メタ−ジクロロベンゼン等があ
り、これらのうちメタ−ジクロロベンゼンを使用
するとダブルクロスカツプリング反応の収率がよ
り高くなる。メタ−ジハロゲノベンゼンの使用量
は、4−ハロゲノ−オルト−キシレンのグリニヤ
ール試薬1.0モルに対して、0.5モル用いる。0.5モ
ル未満の場合、反応の終了後グリニヤール試薬が
残存し、これが次の水洗時に加水分解されオルト
−キシレンとなるだけで反応を妨害することはな
いが、収率が低下する。また、0.5モルを越える
場合、ポリ−パラ−フエニレンの副生物が多くな
り好ましくない。
ニツケル金属錯体触媒としては、ジクロロビス
(トリフエニルホスフイン)ニツケル、ジブロモ
ビス(トリフエニルホスフイン)ニツケル、ジヨ
ードビス(トリフエニルホスフイン)ニツケル、
ジクロロ〔1,2−ビス(ジフエニルホスフイ
ノ)エタン〕ニツケル、ジブロモ〔1,2−ビス
(ジフエニルホスフイノ)エタン〕ニツケル、ジ
クロロ〔1,3−ビス(ジフエニルホスフイノ)
プロパン〕ニツケル、ジブロモ〔1,3−ビス
(ジフエニルホスフイノ)プロパン〕ニツケル等
がある。
ニツケル金属錯体触媒は、グリニヤール試薬の
4−ハロゲノ−オルト−キシレン成分換算量に対
して0.1〜1.0重量%用いるのが好ましい。
ダブルクロスカツプリング反応は、20〜60℃で
行なうのが好ましく、反応時間は通常1〜5時間
である。反応温度が低い場合は反応時間が長くな
るだけで、本質的問題とはならないが、反応温度
が60℃を越えて高い場合、ポリ−フエニレンなど
の高沸点成分あるいはテトラメチル−ビフエニル
などの副生物が多くなりやすい。
反応が終了した後、水洗によつてマグネシウム
塩を除く。中間体3,4,3″,4″−テトラメチル
−メタ−ターフエニルは必要に応じてエタノール
等による洗浄を行ない精製することができる。
中間体3,4,3″,4″−テトラメチル−メタ−
ターフエニルを酸化して本発明に係るメタ−ター
フエニル3,4,3″,4″−テトラカルボン酸を得
ることができる。
過マンガン酸塩を用いて酸化する場合について
次に説明する。
過マンガン酸塩としては、過マンガン酸カリウ
ム等が使用される。用いる溶媒は、水とピリジン
の混合液で、その重量比率は水1.0に対してピリ
ジン0.5〜2.0であるのが好ましい。この溶液100
gに対して3,4,3″,4″−テトラメチル−メタ
−ターフエニルを5〜15g加え、これに過マンガ
ン酸カリウムを12倍モル徐々に加える。12倍モル
未満では酸化反応が完結しない。反応温度は50℃
以上でリフラツクス温度(93℃)以下で行ない、
反応時間は通常5〜10時間である。この反応で過
マンガン酸カリウムは溶媒に不溶の酸化マンガン
となるので、これを濾過して除く。濾液中にはメ
タ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカル
ボン酸がカリウム塩として溶解しているので、濃
塩酸で酸析処理をするが、濾液中にはピリジンが
含まれるのでロータリーエバポレーターでピリジ
ンを留去したのち酸析する。濃塩酸を加える量は
溶液のPHが1になるまで行ない、白色のメタ−タ
ーフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸
結晶を得る。この時、水溶液から析出させるた
め、メタ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸は2分子の結晶水を有する化合物と
なつている。
このようにして得られたメタ−ターフエニル−
3,4,3″,4″−テトラカルボン酸を、120〜250
℃で5〜50mmHgの減圧下で1〜24時間加熱する
方法、上記メタ−ターフエニル−3,4,3″,
4″−テトラカルボン酸1gに対して30〜60gの無
水酢酸を加え0.5〜2時間加熱還流させた後、熱
濾過し再結晶する方法等により、メタ−ターフエ
ニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸−3,
4:3″,4″−ジ無水物とすることができる。
本発明に係るメタ−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸又はそのジ無水物は、
ポリイミド樹脂その他の樹脂の原料、エポキシ樹
脂、フエノール樹脂等の硬化剤等として有用であ
る。
〔実施例〕
以下、%は重量%を意味する。
実施例 1 (1) グリニヤール試薬の製造 アリーン冷却器、滴下ロート、温度計及び撹
拌装置を取付けた2四つ口フラスコをアルゴ
ンガス雰囲気下で十分乾燥させたのち、金属ナ
トリウムで脱水したテトラヒドロフラン100ml、
金属マグネシウム9.72g及びブロモ−オルト−
キシレン(アルドリツチ社製、4−ブロモ−オ
ルト−キシレン75%及び3−ブロモ−オルト−
キシレン25%混合物)10.0gを加えた。反応液
がにごり始めて、グリニヤール試薬が生成し始
めたとき、滴下ロートから上記と同一のブロモ
−オルト−キシレン64.0gとテトラヒドロフラ
ン100mlの混合液を1時間かけて滴下した。こ
の間、発熱反応であるので氷浴で冷却しながら
反応温度を40℃に保つた。滴下終了後も金属マ
グネシウムが残つているので、オイルバスで加
熱し、温度40℃のまま5時間撹拌し、金属マグ
ネシウムを完全に反応させグリニヤール試薬と
した。
(2) 3,4,3″,4″−テトラメチル−メタ−ター
フエニルの製造 次に、フラスコにジクロロ〔1,2−ビス
(ジフエニルホスフイノ)エタン〕ニツケル触
媒0.37g(ブロモ−オルトキシレンの0.5%)
を加え、滴下ロートからメタ−ジクロロベンゼ
ン29.4g(0.200モル)をテトラヒドロフラン
85mlに溶解させた溶液を1時間かけて滴下し
た。この間反応温度を35℃に保つた。滴下終了
後、さらに1時間35℃に保つたまま撹拌を続
け、ダブルクロスカツプリング反応を完結させ
た。
反応終了液にトルエン300mlを加え撹拌しな
がら、イオン交換水150mlを1時間かけて徐々
に加えた。下層の水層を分液ロートで除去した
のち、上層のトルエン層をロータリーエバポレ
ータでドライアツプした。放冷後析出した結晶
を取出し、エタノールで結晶を3回洗浄したの
ち減圧乾燥したところ、24.4gの無色の板状結
晶を得た。
この結晶の融点は72〜73℃であり、第1図に
プロトン核磁気共鳴( 1H−NMR)スペクト
ル及び第2図に炭素核磁気共鳴( 13C−
NMR)スペクトルの分析結果を示す。第1図
において、2.29ppmと2.32ppmのメチル基プロ
トンに基づく吸収と7.17〜7.76ppmのベンゼン
環プロトンに基づく吸収の積分強度比は、前
者:後者が180:150(=12:10)であり、理論
値とよく一致している。第2図において、12本
のピークしか出現しないことから得られた化合
物(理論炭素数22)はターフエニルの中央のベ
ンゼン環に対し対称構造であることがわかる。
しかも、式〔〕 で示される化合物の炭素番号〜のベンゼン
還炭素のザビツキー(Savitzky)則によるベ
ンゼン環炭素のケミカルシフトの予想値と良く
一致して第2図中に吸収1〜10が出現してい
る。
以上より、上記結晶が3,4,3″,4″−テト
ラメチル−メタ−ターフエニルであることを確
認した。
(3) メタ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸の製造 次いで、3,4,3″,4″−テトラメチル−メ
タ−ターフエニル14.3g(50ミリモル)、ピリ
ジン200g及びイオン交換水200gをアリーン冷
却管、温度計及び撹拌装置を取付けた1四つ
口フラスコに仕込み、フラスコ内を80℃に加熱
し、過マンガン酸カリウム110.7g(700ミリモ
ル)を3時間かかつて徐々に加え、その後さら
に5時間、80℃に保持して撹拌を続けた。反応
で生成した酸化マンガンの沈殿を濾過で除去
し、濾液中のピリジンをロータリエバポレータ
ーで留去した後、36%塩酸で酸析したところ白
色の微細結晶が析出した。この時の溶液のPHは
1であつた。濾過・水洗を2回繰り返したの
ち、減圧乾燥し、白色粉末状結晶8.9gを得た。
この結晶の融点は296〜298℃であつた。この
結晶の赤外線吸収スペクトルを第3図に示す。
この結晶0.4gに対してメタノール50ml及び97
%硫酸2mlを加え、8時間リフラツクスし、上
記結晶のメチルエステル化を行なつた。得られ
たメチルエステル化物の 1H−NMRスペクト
ルの結果を第4図に示す。第4図において、
3.91ppmと3.94ppmのメチル基プロトンに基づ
く吸収と7.55〜7.95ppmのベンゼン環プロトン
に基づく吸収の積分強度比は、前者:後者が
175:147(=12:10.08)であり、理論値(式
〔〕の化合物のメチルエステル化物)とよく
一致した。
また、上記結晶を元素分析した結果は次のと
おりであつた。
実測値 炭素:59.65%、水素:4.16% 理論値 炭素:65.03%、水素:3.47% (ただし、理論値は、式〔〕の化合物として
求めた値) 元素分析の結果、実測値と理論値が異なるの
で、上記結晶を、5℃/分の昇温速度で、示差
熱天秤分析を行なつたところ、211℃及び298℃
に吸熱ピークがあつた。211℃で17重量%の重
量減少が認められた。298℃における吸熱ピー
クは融点によるものであるが、211℃の吸熱ピ
ークは脱水によるものである。メタ−ターフエ
ニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸が示
差熱天秤分析中の加熱によつて脱水閉環を起し
て対応する酸無水物になつただけであれば重量
減少は9%である。このことから得られた結晶
には結晶水を有すると考えられ、上記元素分析
の実測値は、式〔〕の化合物に2分子の結晶
水が水和した時の元素分析の理論値炭素59.73
%、水素4.10%にきわめてよく一致する。
以上より、上記結晶が、式〔〕で示される
メタ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラ
カルボン酸であつて結晶水を2分子有するもの
であることを確認した。
(4) メタ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸−3,4:3″,4″−ジ無水物の製
造 次いで、上記結晶8.00gを100mlなすフラス
コに入れ、真空ポンプで容器内を20mmHgとし、
180℃の油浴に15時間浸漬し、脱水閉環を行な
つた。こうして7.29gの淡かつ色粉末状結晶を
得た。この粉末状結晶の赤外線吸収スペクトル
及び 1H−NMRスペクトルを、それぞれ第5
図及び第6図に示す。
この結晶の融点は296〜298℃であり、元素分
析の結果、炭素71.17%、水素2.79%であり、
理論値(式〔〕の化合物)の炭素71.36%、
水素2.72%によく一致し、メタ−ターフエニル
−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸−3,
4:3″,4″−ジ無水物であることを確認した。
応用例 実施例1で得られたメタ−ターフエニル−3,
4,3″,4″−テトラカルボン酸−3,4:3″,
4″−ジ無水物10.0g(27.0ミリモル)、4,4′−ジ
アミノジフエニルエーテル5.41g(27.0ミリモ
ル)および反応溶媒としてN−メチルピロリドン
87.3gを撹拌装置の付いた200mlの三つ口フラス
コに仕込み、窒素雰囲気下で25℃の温度で8時間
撹拌を行ない、ポリアミド酸ワニス(不揮発分15
重量%)とした。なお反応途中、ポリアミド酸ワ
ニスの最大粘度は3ポイズ(25℃測定)であつ
た。
得られたポリアミド酸ワニスをガラス板上に流
延し、熱風恒温槽中で150℃1時間および350℃1
時間の加熱処理を行ない、反応溶媒を除くととも
に、脱水反応によりポリアミド酸をポリイミド化
させ、厚さ40μmのポリイミドフイルムを得た。
このポリイミドフイルムを空気中460℃の条件
下に30分間放置したのちの減量は3.2重量%であ
り、熱天秤分析(昇温速度10℃/分)による減量
開始温度は464℃であつた。
比較応用例 ピロメリツト酸ジ無水物8.0g(36.7ミリモ
ル)、4,4′−ジアミノジフエニルエーテル7.34
g(36.7ミリモル)及びN−メチルピロリドン
86.9gを応用例と同様に反応させ、不揮発分15重
量%のポリアミド酸ワニスを合成した。この時、
反応途中のポリアミド酸ワニスの最大粘度は3000
ポイズ(25℃測定)であつた。
得られたポリアミド酸ワニスから応用例と同様
にしてポリイミドフイルムを得、このフイルムの
耐熱性を測定したところ、空気中460℃30分間放
置後の減量は3.5重量%であり、熱天秤分析(昇
温速度10℃/分)による減量開始温度は460℃で
あつた。
〔発明の効果〕
本発明に係るメタ−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸又はそのジ無水物は、
新規化合物であり、ポリイミド樹脂等の原料とし
て有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1における中間体である3,
4,3″,4″−テトラメチル−メタ−ターフエニル
1H−NMRスペクトル、第2図は3,4,3″,
4″−テトラメチル−メタ−ターフエニルの 13C−
NMRスペクトル、第3図はメタ−ターフエニル
3,4,3″,4″−テトラカルボン酸の赤外線吸収
スペクトル、第4図はメタ−ターフエニル−3,
4,3″,4″−テトラカルボン酸テトラメチルエス
テルの 1H−NMRスペクトル、第5図はメタ−
ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン
酸−3,4:3″,4″−ジ無水物の赤外線吸収スペ
クトル及び第6図はメタ−ターフエニル−3,
4,3″,4″−テトラカルボン酸−3,4,3″,
4″−ジ無水物の 1H−NMRスペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メタ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
    ラカルボン酸又はそのジ無水物。 2 3,4,3″,4″−テトラメチル−メタ−ター
    フエニルを酸化すること又はこの後、さらに脱水
    閉環反応することを特徴とするメタ−ターフエニ
    ル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸又はその
    ジ無水物の製造法。 3 3,4,3″,4″−テトラメチル−メタ−ター
    フエニルが4−ハロゲノ−オルト−キシレンのグ
    リニヤール試薬とメタ−ジハロゲノベンゼンをダ
    ブルクロスカツプリング反応させて得られるもの
    である特許請求の範囲第2項記載のメタ−ターフ
    エニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸又は
    そのジ無水物の製造法。 4 メタ−ジハロゲノベンゼンがメタ−ジクロロ
    ベンゼンである特許請求の範囲第3項記載のメタ
    −ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボ
    ン酸又はそのジ無水物の製造法。
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