JPH0335430B2 - - Google Patents
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- JPH0335430B2 JPH0335430B2 JP63037738A JP3773888A JPH0335430B2 JP H0335430 B2 JPH0335430 B2 JP H0335430B2 JP 63037738 A JP63037738 A JP 63037738A JP 3773888 A JP3773888 A JP 3773888A JP H0335430 B2 JPH0335430 B2 JP H0335430B2
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- D06M15/00—Treating fibres, threads, yarns, fabrics, or fibrous goods made from such materials, with macromolecular compounds; Such treatment combined with mechanical treatment
- D06M15/19—Treating fibres, threads, yarns, fabrics, or fibrous goods made from such materials, with macromolecular compounds; Such treatment combined with mechanical treatment with synthetic macromolecular compounds
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Description
本発明は合成繊維材料用防炎加工剤、およびそ
の防炎加工方法に関する。さらに詳しくは、ポリ
エステル、カチオン可染ポリエステル、ポリアミ
ド等の合成繊維およびフイルム等、あるいはそれ
らの混合素材、またはセルロース系等他の繊維と
の複合素材等の、特に浸染同浴系において使用す
る場合に好適な合成繊維材料用防炎加工剤、およ
びその防炎加工方法に関する。 従来より、1,2,5,6,9,10ヘキサブロ
モシクロドデカン(以下HBCDという)を水分
散体となし、合成繊維材料等を浸染およびサーモ
ゾル染色時に、同浴系で防炎加工することは既に
知られているが、HBCDの合成繊維材料等への
収着性の低さに起因する問題があつた。特に浸染
同浴系では、染色浴中にHBCD未収着分が多量
残留し、染色機械等(以下染色缶体)での塊状、
またはタール状物質の発生等による缶体汚染や被
染色物に付着する素材汚染は重要な問題点であつ
た。 本発明は、このような問題点を解消して、
HBCDの種々の二次構造異性体(立体異性体)
中の特定の融点を有するHBCDを特定量調整配
合することにより、優れた防炎性を持ちながら、
著しく缶体汚染および素材汚染を防止しうること
に到達したものである。 従来から知られたHBCDは、その製造条件、
方法に依存して種々の立体異性体が存在すること
は、特公昭49−24474号、特公昭49−24475号、お
よび特公昭50−5187号公報に記載されている。こ
のような種々の異性体は、製造条件、方法によつ
て、その存在割合および結晶性が異なつてくる
が、大別すると195℃以上の融点を有する化合物
と160℃未満の融点を有する化合物に分類できる。
これらは先例に従つて、別々に製造することがで
きるが、一般的な製造法では混在しており、この
種々の立体異性体の分類、分別にはRPC(逆相ク
ロマト)、あるいはHBCDに対して選択的溶解能
を示すイソプロピルアルコール、エタノール、メ
タノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ
の低級アルコール、あるいはアセトン、メチルエ
チルケトンのケトン類単独、あるいは混合溶剤を
用いることにより達成することがでる。特にメチ
ルセロソルブ、メタノール=1/1(重量比)が
分離溶剤として好適である。 これにようにして分別されたHBCDは、その
精製度に依存するが単一立体異性体でなく、いず
れも数種の構造を有した混合物として回収され、
その複合体が一つの融点を有する化合物として同
定される。本発明でいう融点は、この複合体の融
点である。 本発明者らは、これら融点の異なつたHBCD
の立体異性体の染色同浴加工につき、詳細に検討
した結果、次のようなことを確認した。 HBCDの195℃以上の融点を有する化合物は、
合成繊維、例えばポリエステルに対する収着能が
160℃未満の融点化合物の30〜50%に相当するに
過ない。 一方、160℃未満の化合物は合成繊維に対する
収着能は、195℃以上の融点を有する化合物の2
〜3倍の性能を有するが、例えば染色同浴法で使
用した場合、未収着の低融点化合物が残存し、ま
た、染料を一部に抱えこんだりして、それらがタ
ール状の凝集体となり染色缶体あるいは被染色物
に付着し素材汚染を発生させ易い。 染色同浴法で同様にHBCD195℃以上の融点を
有する化合物を使用した場合には、染色溶液中に
未収着のHBCDが残存しても、凝結、凝集する
ことはなく、水洗等の簡単な方法で被染色物およ
び染色缶体から流去できるという特徴を有する。 また、HBCD低融点化合物(特に130℃以下の
融点を有するHBCD)は、合成繊維への収着能
の低い融点195℃以上のHBCDが合成繊維に収着
する際に、その収着能を助長するという効果(キ
ヤリヤー効果)を有することが確認できた。 本発明者らは、前述の通り、合成繊維材料等に
対する収着性および染色同浴における被染色物、
あるいは染色缶体への汚染性の異なるHBCDの
高融点化合物と低融点化合物とを調整混合させる
ことにより、高性能の難燃性化合物で、しかも缶
体汚染性および素材汚染性の少ない防炎加工剤、
および防炎加工方法を見い出したものである。即
ち、本発明は、 トランス−トランス−シス−シクロドデカトリ
エンを出発原料とするヘキサブロモシクロドデカ
ンの融点195℃以上の化合物75〜95重量部に対し
て、融点160℃未満の化合物25〜5重量部を混在
させたヘキサブロモシクロドデカンの微粒化分散
物を浸染同浴系において使用することを特徴とす
る合成繊維材料用防炎加工剤、およびその防炎加
工方法を提供するものである。 前述の通り、HBCDの種々の立体異性体のう
ち、融点195℃以上の化合物と160℃未満の化合物
のそれぞれが、合成繊維素材に対する収着性およ
び染色同浴法での缶体汚染性の面で、それぞれ異
なつた機能を有することを究明し、この融点195
℃以上の化合物と160℃未満の化合物を特定割合
で調整混合させることにより、合成繊維に対する
収着性および染色同浴法での缶体汚染性および素
材汚染性が改良された発明を提供するものであ
る。 本発明の目的とする高性能の難燃性を有し、し
かも缶体汚染性および素材汚染性の少ない防炎加
工剤は、前記した通り低収着、低缶体汚染性を有
する195℃以上の融点を有するHBCDと高収着、
高缶体汚染性能を有する160℃未満の低融点
HBCDの調整混合割合に依存する。目的とする
防炎加工剤は、195℃以上の融点を有する
HBCD75〜95重量部に対して160℃未満の融点を
有するHBCD25〜5重量部、より好ましくは195
℃以上の融点を有するHBCD80〜90重量部に対
して160℃未満の融点を有するHBCD20〜10重量
部に調整混在させたものである。HBCDの195℃
以上の融点化合物と160℃未満の融点化合物との
調整混合割合が上記の範囲外の場合には、被染色
物および染色缶体汚染性の点では問題なくても、
被染色物の防炎性能が充分発現されないことにな
り、また逆に、被染色物の防炎性能は問題なくて
も、被染色物および染色缶体の汚染除去性が低下
することになる。特に後者の場合には、染色同浴
に供した際、同一染色機での継続性が悪く、染色
後汚染物除去の工程を頻繁に実施する必要が生
じ、染色工程全体の低効率化をもたらし、引いて
は染色工程の経済性を著しく低下させる。また低
融点化合物は、それ自体の耐熱着色性が悪いため
に多量に存在する場合には、被染色物の色変化の
原因となることからも、その調整混合割合が制限
されるものである。 前述したHBCDの高融点化合物(195℃以上の
化合物)と低融点化合物(160℃未満の化合物)
とを目的とする割合に調整するには、前例にある
ような製造法で高融点化合物と低融点化合物を
別々に合成して目的とする割合に混合するか、従
来公知のHBCDの製造方法を選択して目的とす
る割合になる製造方法により調整することができ
る。 また、従来公知のHBCDの製造方法にて製造
したHBCDを低級アルコール、あるいはケトン
等の選択的溶解能を示す溶媒を使用し、高融点化
合物(195℃以上の化合物)と低融点化合物(160
℃未満の化合物)とを分離回収した後、その両者
を目的とする割合に調整混合してもよい。本発明
による前記防炎加工剤の混合調整物を微粒化分散
するためには、乾式粉砕機を使用し、微粒化した
後、所望の分散剤、あるいは保護コロイド剤と混
合することもできる。しかし、乾式粉砕機を使用
した場合には、前記防炎加工剤が微粒化時の剪断
熱により機器内部、あるいは相互に凝着、凝結し
効率的ではない。よつて、本発明による防炎加工
剤は微粒化分散するためには、湿式微粒化分散機
を使用することが好ましい。湿式微粒化分散機を
使用し、本発明による防炎加工剤を微粒化分散す
るための、微粒化分散助剤としては、例えば特公
昭53−8840号、および特公昭59−36032号に記載
されている繊維工業において、通常使用されてい
る一般的な分散剤、あるいは保護コロイド剤を使
用することができ、水系処理液の微粒化分散の効
率化、および貯蔵安定剤を増加するには、前記分
散剤、保護コロイド剤を使用した方が好ましい。 本発明の防炎加工剤を水系分散防炎加工剤とし
て使用するには、分散剤および/または保護コロ
イド剤の種類、およびそれらの使用量を選定する
必要があり、これが水系防炎加工剤の貯蔵安定
性、希釈安定性ならびに湿式微粒化分散機におけ
る粉砕効率を左右する。 HBCD、分散剤あるいは保護コロイド剤、お
よび水の水系分散時の使用比率は、HBCDが100
〜800g/Kg、好ましくは300〜700g/Kg、分散
剤あるいは保護コロイド剤は0〜100g/Kg、好
ましくは1〜80g/Kg、残余が水であるのが適当
である。 本発明によつて得られる水系分散防炎加工剤
は、上記したHBCD、分散剤あるいは保護コロ
イド剤、および水をプレミツクス用撹拌機付き混
合機に入れ粗分散液を調整し、それを湿式微粒化
分散機に送入し、微粒化分散する。微粒化分散
時、分散剤あるいは保護コロイド剤は、それぞれ
一方を添加してもよく、併用添加しても良い。例
えば、分散剤単独添加のもとで微粒化分散した場
合には、増粘安定性を付与するため、粉砕終了後
の微粒化分散体に保護コロイド剤を後添加しても
良い。逆に保護コロイド剤単独添加のもとで微粒
化分散した場合には、流動性を良好にするために
粉砕終了後の微粒化分散体を分散剤を添加しても
良い。分散剤と保護コロイド剤を併用添加して微
粒化分散するためには、微粒化分散体の安定性お
よび流動性を考慮して、それぞれの添加量を設定
すれば良い。また微粒化分散体のハンドリング特
性をあげるために、分散剤、および保護コロイド
剤を単独、あるいはそれぞれを分割添加してもさ
しつかえない。いずれにしろ、添加した分散剤あ
るいは保護コロイド剤により微粒化分散時に増粘
または、逆に減粘するという現象を伴い、それに
より微粒化効率が悪くなることから、微粒化分散
効率が良く、しかも貯蔵安定性、希釈安定性、あ
るいは流動性が良好になるように分散助剤の添加
方法を勘案することが肝要である。 本発明による防炎加工剤は、HBCDの195℃以
上の融点化合物と、160℃未満の融点化合物との
混在比率により、その性能が大きく左右される。
この性能を害しない限り、他の添加剤を含有して
も良く、例えば、無機化合物系難燃助剤である三
酸化アンチモン等、および他機能を付与すべく酸
化防止剤、紫外線吸収剤等を配合してもよい。 このよにして得られたHBCD微粒化体は、そ
の粒子の大きさが防炎加工に与える実際的影響は
不明であるが、被処理合成繊維表面への配向性、
あるいは配向密度が高い方がより繊維に収着され
易いと考えられる点、および貯蔵安定性、あるい
は使用時の均一分散性に与える影響等を考慮する
と、より小さい方が好ましく、平均粒子径10μ以
下、より好ましくは5μ以下、さらには1〜2μ以
下が適切である。 本発明の防炎加工剤は、合成繊維材料の素材、
製品に適用され、特に、ポリエステル、カチオン
可染ポリエステル、ポリアミド繊維のわた、糸、
織物、編物、フイルム、フエルトなどの防炎加工
に用いることができる。防炎加工法は、従来から
知られた方法、例えば、染色同浴法、サーモゾル
法、あるいはコーテイング法等が適用できるが、
特に染色同浴法で使用した場合に、本発明の防炎
加工剤の特徴を充分発揮することができる。 次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。(部、%は重量基準) [HBCDの合成・分析] 有機溶媒としてn−ブタノール4200gをフラス
コに仕込み、反応温度20〜30℃で臭素4950
(30.9mol)とトランス−トランス−シス−シク
ロドデカトリエン1620g(10mol)を同時に滴下
した。滴下後、2時間攪拌を続け熟成した。次に
20℃に冷却し、非水系中和剤として20%ソジウム
メチラート−メタノール溶液でPH=8〜8.5に中
和した。結晶を分離して、3000mlのメタノールで
煮沸洗浄した後、続いて1%アンモニア水で洗浄
し、結晶を採り出した。その後、50℃で乾燥し、
ヘキサブロモシクロドデカン4370g(収率68%)
を得た。このようにして得られた難燃剤ピロガー
ドSR−103(第一工業製薬K/K社製、商品名)
100部に対してエチルセロソルブ100部とメタノー
ル100部を混合攪拌器に入れ70〜80℃の温度下で
1時間混合した。1時間経過後、室温まで冷却
し、そしてロ過し、ロ過残である湿状白色粉体
と、ロ液(a)に分離した。前記で得られた湿状白色
粉体(ロ過残)とメタノール100部を混合攪拌器
に入れ、再び70〜80℃の温度下で1時間混合し
た。1時間経過後室温まで冷却ロ過し、ロ過残と
ロ液(b)を得た。ロ過残として回収された湿状白色
粉体を温度50℃下、減圧乾燥したところ70.1部で
あつた。絶乾aとする)。前記処理中で得られた
ロ液(a)およびロ液(b)を500ml容メスフラスコに入
れ、ロータリーエバポレーターにて温度60〜80℃
経時昇温下、減圧し、エチルセロソルブとメタノ
ールを流去した後、得られた褐色樹脂状物を粉砕
した。この褐色粉砕物を、更に温度50℃下、減圧
乾燥したところ29.2部あつた(絶乾bとする)。 このようにして得られた絶乾(a)および絶乾(b)を
R.P.C.(逆相クロマトグラフイー)により、分析
および融点を測定した結果を第1〜2表に示し
た。 [R.P.C.分析] 使用機器名:Shimazu LC−4A 使用カラム:ODS−120A(東洋曹達K/K) 長さ×径 300mm×4mm 試料溶解溶剤:アセトニトリル 分配(展開)溶媒および条件 流量1ml/分 溶媒アセトニトリル/蒸留水=85/15 混合系を5分間流した後、前記混合系を配合変
化させながら15分間でアセトニトリル/蒸留水=
100/0にする。 [融点] 使用機器名:Mettler FP−61 昇温速度:3℃/分 第1〜2表に示した通り、選択的溶解能を示す
低級アルコール系溶剤を使用し、分別された
HBCDは、それぞれ一つの融点を示す化合物と
して回収されるが、単一結晶構造物ではなく、数
種の構造物の複合体である。 実施例1〜5・比較例1〜5 前記[HBCDの合成・分析]で得られた2種
類の融点化合物を使用し、それぞれの融点化合物
の混合割合を変更し、第3表に示す微粒化分散体
を得た。 微粒化分散は第3表に示す通り、(A)HBCD高
融点および低融点化合物の混合割合を変化させた
もの、(B)分散剤、あるいは(C)保護コロイド剤、(D)
所定量の水を10〜15分間プレミキシングし、これ
を2容ビスコミル(五十嵐機械工業K/K製)
に1/min.の割合で送入しつつ連続的に混合
粉砕し、それぞれの分散体の粒度因子を検討要素
から外すために、それぞれの平均粒度を1〜2μ
に調整した。このようにして得られた分散体に、
場合により、粘度調整あるいは流動性を付与する
ために(E)保護コロイド剤、あるいは(F)分散剤を添
加して5〜10分間アフターミキシングし、水系分
散液を得た。 第3表から明らかな通り、本発明に基づく実施
例記載処方の微粒化分散体は安定性が非常に良好
である。一方、この放置安定性はHBCD融点160
℃未満の化合物が分散に供したHBCD中の35%
以上になると若干低下し、それが40%以上になる
と、著しく損なわれる。 使用例 1 実施例1〜5・比較例1〜5で得られた微粒化
分散体を用いて染色同浴処理を行ない、その加工
布の防炎性と加工布の色変化、そして加工布、お
よび染色缶体への汚染物の付着について検討を加
えた。 染色同浴処理は、単位面積当り、260g/m2の
重量の両面にレギユラーポリエステル、中央にカ
チオン可染ポリエステルを配したポリエステル系
織布を第4表記載の通り防炎剤濃度、浴比、染浴
量で、染料はKayacry Billiant Yellow 5GL−
ED(日本化薬K/K製)2%owf、および
Kayalon Polyester Blue T−S0.3%owf、分散
剤カラーゾルACE−81(第一工業製薬K/K製商
品名)0.5g/、酢酸で染浴をPH5に調整した。
染色機は60容ミニサーキユラー試験機(日阪製
作所K/K製、Models Cut−T−S)を用い、
60℃から毎分3℃の昇温速度で130℃へ昇温し、
同温度を1時間保持した後、再び80℃に降温する
という処方で染色を実施した。 また使用した防炎加工剤の加工布、および染色
缶体への汚染物の付着をみるために、同一染色浴
配合組成のものを用い染色−廃液−水洗−染色を
繰り返して実施し、加工布および染色缶体に汚染
が観察された時点で、その染色浴組成での染色検
討を中止するという方法を取つた。 そして、染色後の防炎加工剤の収着量は、前記
した所定の染色を行なつた後、収着したBrをX
線ケイ光分析法で分析し定量した。試験結果を第
4表に示した。 第4表の結果から、HBCD融点160℃未満の化
合物が多くなるに従い、HBCDのポリエステル
系織布への収着性が良くなり、それに従つて、難
燃性能も良くなることが確認できる。一方染色工
程の経済性を大きく左右するが、バツチ継続性
(同一染色浴配合組成での染色回数)をみると、
HBCD融点195℃以上の化合物が多くなると、急
激にその染色缶体汚染性が改善されることが確認
できる。本発明による防炎加工剤のHBCD融点
195℃以上と、同じく160℃未満の化合物を前者75
〜95重量部に対して後者25〜5重量部と、かなり
狭い範囲に規制したのは、難燃性能が充分であ
り、しかも染色工程の経済性を考慮したことによ
る。 実施例6〜10・比較例6〜8 HBCDは、その原料であるトランス−トラン
ス−トランス−シクロドデカトリエン、またはト
ランス−トランス−シス−シクロドデカトリエン
を使用するか、あるいはブロム化する際に用いる
反応温度、反応溶剤、そして触媒の種類等製造条
件を変更することにより、種々の異性体が合成さ
れ、それに伴い、その合成物の融点(通常二つ以
上の融点をもつ混合物として合成される)が異な
る。本発明の防炎加工剤は、この融点の異なる化
合物が、それぞれどのような機能を有するかに着
眼し、その機能を解明したことにより達成された
ものである。 有機溶媒としてiso−アミルアルコール420g、
触媒としてBF3ブチルエーテル錯塩4.2gをフラ
スコに仕込み、反応温度20〜30℃に維持しなが
ら、臭素495g(3.09mol)とトランス−トラン
ス−シス−シクロドデカトリエン162g(1mol)
を同時に滴下した。滴下後、2時間攪拌を続けて
熟成した。次に20℃に冷却し、非水系中和剤とし
て20%ソジウムメチラート−メタノール溶液で、
PH=8〜8.5に中和した。結晶を分離した後、メ
タノール−メチルセロソルブ混合溶媒(1:1)
300mlの中に分離結晶を入れ、70〜80℃で1時間
攪拌混合した。1時間経過後、室温まで放冷した
後、濾過し、濾過残を再び、メタノール−メチル
セロソルブ混合溶媒に300mlの中に入れ70〜80℃
で1時間攪拌混合した。再び濾過した後、濾過残
を温度50℃にて、減圧乾燥した。 以上のとおりの反応条件で、反応溶媒、反応温
度、触媒、そして洗浄溶剤を変更して種々の
HBCDを合成した。このようにして得られた
HBCDを、融点195℃以上のものと、融点160℃
未満のものとの存在比率(混在比率)を同定し、
それがどのような性能を示すかについて、検討を
加えた。 なお、微粒化分散処方は、実施例1〜5・比較
例1〜5に記載した方法に準じて行なつた。それ
らの試境結果を第5表に示した。 使用例 2 実施例6〜10・比較例6〜8の性能をみるため
に、使用例1で記載した評価方法に準じて第5表
に記載した微粒化分散体の検討を実施した。その
結果を第6表に示した。 第6表の結果から明らかな通り、HBCDの合
成方法の如何に拘らず、HBCDの融点195℃以上
のものと、160℃未満の化合物が、前者75〜95重
量部、より好ましくは80〜90重量部、そして後者
25〜5重量部、より好ましくは20〜10重量部の
HBCDを選択的に製造すれば、本発明の目的に
合致する防炎加工剤を製造することができる。 実施例11〜20・比較例9〜17 実施例1〜5・比較例1〜5にて記載した選択
的溶解能を示す低級アルコール系溶剤を使用する
融点195℃以上のものと、融点160℃未満の
HBCDを分離回収した。それを一定の混合割合
にし、微粒化分散、あるいは貯蔵安定性維持のた
めに使用する分散剤および保護コロイド剤により
本発明防炎加工剤が性能的に異なるかどうかにつ
いて検討した。 なお、微粒化分散処方は実施例1〜5・比較例
1〜5に記載した方法に準じて行なつた。それら
の結果を第7−1表および第7−2表に示した。 使用例 3 実施例11〜20・比較例9〜17の性能を評価する
ために、使用例1に記載した方法に準じて検討し
た。それらの検討結果を第8−1表および第8−
2表に示した。
の防炎加工方法に関する。さらに詳しくは、ポリ
エステル、カチオン可染ポリエステル、ポリアミ
ド等の合成繊維およびフイルム等、あるいはそれ
らの混合素材、またはセルロース系等他の繊維と
の複合素材等の、特に浸染同浴系において使用す
る場合に好適な合成繊維材料用防炎加工剤、およ
びその防炎加工方法に関する。 従来より、1,2,5,6,9,10ヘキサブロ
モシクロドデカン(以下HBCDという)を水分
散体となし、合成繊維材料等を浸染およびサーモ
ゾル染色時に、同浴系で防炎加工することは既に
知られているが、HBCDの合成繊維材料等への
収着性の低さに起因する問題があつた。特に浸染
同浴系では、染色浴中にHBCD未収着分が多量
残留し、染色機械等(以下染色缶体)での塊状、
またはタール状物質の発生等による缶体汚染や被
染色物に付着する素材汚染は重要な問題点であつ
た。 本発明は、このような問題点を解消して、
HBCDの種々の二次構造異性体(立体異性体)
中の特定の融点を有するHBCDを特定量調整配
合することにより、優れた防炎性を持ちながら、
著しく缶体汚染および素材汚染を防止しうること
に到達したものである。 従来から知られたHBCDは、その製造条件、
方法に依存して種々の立体異性体が存在すること
は、特公昭49−24474号、特公昭49−24475号、お
よび特公昭50−5187号公報に記載されている。こ
のような種々の異性体は、製造条件、方法によつ
て、その存在割合および結晶性が異なつてくる
が、大別すると195℃以上の融点を有する化合物
と160℃未満の融点を有する化合物に分類できる。
これらは先例に従つて、別々に製造することがで
きるが、一般的な製造法では混在しており、この
種々の立体異性体の分類、分別にはRPC(逆相ク
ロマト)、あるいはHBCDに対して選択的溶解能
を示すイソプロピルアルコール、エタノール、メ
タノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ
の低級アルコール、あるいはアセトン、メチルエ
チルケトンのケトン類単独、あるいは混合溶剤を
用いることにより達成することがでる。特にメチ
ルセロソルブ、メタノール=1/1(重量比)が
分離溶剤として好適である。 これにようにして分別されたHBCDは、その
精製度に依存するが単一立体異性体でなく、いず
れも数種の構造を有した混合物として回収され、
その複合体が一つの融点を有する化合物として同
定される。本発明でいう融点は、この複合体の融
点である。 本発明者らは、これら融点の異なつたHBCD
の立体異性体の染色同浴加工につき、詳細に検討
した結果、次のようなことを確認した。 HBCDの195℃以上の融点を有する化合物は、
合成繊維、例えばポリエステルに対する収着能が
160℃未満の融点化合物の30〜50%に相当するに
過ない。 一方、160℃未満の化合物は合成繊維に対する
収着能は、195℃以上の融点を有する化合物の2
〜3倍の性能を有するが、例えば染色同浴法で使
用した場合、未収着の低融点化合物が残存し、ま
た、染料を一部に抱えこんだりして、それらがタ
ール状の凝集体となり染色缶体あるいは被染色物
に付着し素材汚染を発生させ易い。 染色同浴法で同様にHBCD195℃以上の融点を
有する化合物を使用した場合には、染色溶液中に
未収着のHBCDが残存しても、凝結、凝集する
ことはなく、水洗等の簡単な方法で被染色物およ
び染色缶体から流去できるという特徴を有する。 また、HBCD低融点化合物(特に130℃以下の
融点を有するHBCD)は、合成繊維への収着能
の低い融点195℃以上のHBCDが合成繊維に収着
する際に、その収着能を助長するという効果(キ
ヤリヤー効果)を有することが確認できた。 本発明者らは、前述の通り、合成繊維材料等に
対する収着性および染色同浴における被染色物、
あるいは染色缶体への汚染性の異なるHBCDの
高融点化合物と低融点化合物とを調整混合させる
ことにより、高性能の難燃性化合物で、しかも缶
体汚染性および素材汚染性の少ない防炎加工剤、
および防炎加工方法を見い出したものである。即
ち、本発明は、 トランス−トランス−シス−シクロドデカトリ
エンを出発原料とするヘキサブロモシクロドデカ
ンの融点195℃以上の化合物75〜95重量部に対し
て、融点160℃未満の化合物25〜5重量部を混在
させたヘキサブロモシクロドデカンの微粒化分散
物を浸染同浴系において使用することを特徴とす
る合成繊維材料用防炎加工剤、およびその防炎加
工方法を提供するものである。 前述の通り、HBCDの種々の立体異性体のう
ち、融点195℃以上の化合物と160℃未満の化合物
のそれぞれが、合成繊維素材に対する収着性およ
び染色同浴法での缶体汚染性の面で、それぞれ異
なつた機能を有することを究明し、この融点195
℃以上の化合物と160℃未満の化合物を特定割合
で調整混合させることにより、合成繊維に対する
収着性および染色同浴法での缶体汚染性および素
材汚染性が改良された発明を提供するものであ
る。 本発明の目的とする高性能の難燃性を有し、し
かも缶体汚染性および素材汚染性の少ない防炎加
工剤は、前記した通り低収着、低缶体汚染性を有
する195℃以上の融点を有するHBCDと高収着、
高缶体汚染性能を有する160℃未満の低融点
HBCDの調整混合割合に依存する。目的とする
防炎加工剤は、195℃以上の融点を有する
HBCD75〜95重量部に対して160℃未満の融点を
有するHBCD25〜5重量部、より好ましくは195
℃以上の融点を有するHBCD80〜90重量部に対
して160℃未満の融点を有するHBCD20〜10重量
部に調整混在させたものである。HBCDの195℃
以上の融点化合物と160℃未満の融点化合物との
調整混合割合が上記の範囲外の場合には、被染色
物および染色缶体汚染性の点では問題なくても、
被染色物の防炎性能が充分発現されないことにな
り、また逆に、被染色物の防炎性能は問題なくて
も、被染色物および染色缶体の汚染除去性が低下
することになる。特に後者の場合には、染色同浴
に供した際、同一染色機での継続性が悪く、染色
後汚染物除去の工程を頻繁に実施する必要が生
じ、染色工程全体の低効率化をもたらし、引いて
は染色工程の経済性を著しく低下させる。また低
融点化合物は、それ自体の耐熱着色性が悪いため
に多量に存在する場合には、被染色物の色変化の
原因となることからも、その調整混合割合が制限
されるものである。 前述したHBCDの高融点化合物(195℃以上の
化合物)と低融点化合物(160℃未満の化合物)
とを目的とする割合に調整するには、前例にある
ような製造法で高融点化合物と低融点化合物を
別々に合成して目的とする割合に混合するか、従
来公知のHBCDの製造方法を選択して目的とす
る割合になる製造方法により調整することができ
る。 また、従来公知のHBCDの製造方法にて製造
したHBCDを低級アルコール、あるいはケトン
等の選択的溶解能を示す溶媒を使用し、高融点化
合物(195℃以上の化合物)と低融点化合物(160
℃未満の化合物)とを分離回収した後、その両者
を目的とする割合に調整混合してもよい。本発明
による前記防炎加工剤の混合調整物を微粒化分散
するためには、乾式粉砕機を使用し、微粒化した
後、所望の分散剤、あるいは保護コロイド剤と混
合することもできる。しかし、乾式粉砕機を使用
した場合には、前記防炎加工剤が微粒化時の剪断
熱により機器内部、あるいは相互に凝着、凝結し
効率的ではない。よつて、本発明による防炎加工
剤は微粒化分散するためには、湿式微粒化分散機
を使用することが好ましい。湿式微粒化分散機を
使用し、本発明による防炎加工剤を微粒化分散す
るための、微粒化分散助剤としては、例えば特公
昭53−8840号、および特公昭59−36032号に記載
されている繊維工業において、通常使用されてい
る一般的な分散剤、あるいは保護コロイド剤を使
用することができ、水系処理液の微粒化分散の効
率化、および貯蔵安定剤を増加するには、前記分
散剤、保護コロイド剤を使用した方が好ましい。 本発明の防炎加工剤を水系分散防炎加工剤とし
て使用するには、分散剤および/または保護コロ
イド剤の種類、およびそれらの使用量を選定する
必要があり、これが水系防炎加工剤の貯蔵安定
性、希釈安定性ならびに湿式微粒化分散機におけ
る粉砕効率を左右する。 HBCD、分散剤あるいは保護コロイド剤、お
よび水の水系分散時の使用比率は、HBCDが100
〜800g/Kg、好ましくは300〜700g/Kg、分散
剤あるいは保護コロイド剤は0〜100g/Kg、好
ましくは1〜80g/Kg、残余が水であるのが適当
である。 本発明によつて得られる水系分散防炎加工剤
は、上記したHBCD、分散剤あるいは保護コロ
イド剤、および水をプレミツクス用撹拌機付き混
合機に入れ粗分散液を調整し、それを湿式微粒化
分散機に送入し、微粒化分散する。微粒化分散
時、分散剤あるいは保護コロイド剤は、それぞれ
一方を添加してもよく、併用添加しても良い。例
えば、分散剤単独添加のもとで微粒化分散した場
合には、増粘安定性を付与するため、粉砕終了後
の微粒化分散体に保護コロイド剤を後添加しても
良い。逆に保護コロイド剤単独添加のもとで微粒
化分散した場合には、流動性を良好にするために
粉砕終了後の微粒化分散体を分散剤を添加しても
良い。分散剤と保護コロイド剤を併用添加して微
粒化分散するためには、微粒化分散体の安定性お
よび流動性を考慮して、それぞれの添加量を設定
すれば良い。また微粒化分散体のハンドリング特
性をあげるために、分散剤、および保護コロイド
剤を単独、あるいはそれぞれを分割添加してもさ
しつかえない。いずれにしろ、添加した分散剤あ
るいは保護コロイド剤により微粒化分散時に増粘
または、逆に減粘するという現象を伴い、それに
より微粒化効率が悪くなることから、微粒化分散
効率が良く、しかも貯蔵安定性、希釈安定性、あ
るいは流動性が良好になるように分散助剤の添加
方法を勘案することが肝要である。 本発明による防炎加工剤は、HBCDの195℃以
上の融点化合物と、160℃未満の融点化合物との
混在比率により、その性能が大きく左右される。
この性能を害しない限り、他の添加剤を含有して
も良く、例えば、無機化合物系難燃助剤である三
酸化アンチモン等、および他機能を付与すべく酸
化防止剤、紫外線吸収剤等を配合してもよい。 このよにして得られたHBCD微粒化体は、そ
の粒子の大きさが防炎加工に与える実際的影響は
不明であるが、被処理合成繊維表面への配向性、
あるいは配向密度が高い方がより繊維に収着され
易いと考えられる点、および貯蔵安定性、あるい
は使用時の均一分散性に与える影響等を考慮する
と、より小さい方が好ましく、平均粒子径10μ以
下、より好ましくは5μ以下、さらには1〜2μ以
下が適切である。 本発明の防炎加工剤は、合成繊維材料の素材、
製品に適用され、特に、ポリエステル、カチオン
可染ポリエステル、ポリアミド繊維のわた、糸、
織物、編物、フイルム、フエルトなどの防炎加工
に用いることができる。防炎加工法は、従来から
知られた方法、例えば、染色同浴法、サーモゾル
法、あるいはコーテイング法等が適用できるが、
特に染色同浴法で使用した場合に、本発明の防炎
加工剤の特徴を充分発揮することができる。 次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。(部、%は重量基準) [HBCDの合成・分析] 有機溶媒としてn−ブタノール4200gをフラス
コに仕込み、反応温度20〜30℃で臭素4950
(30.9mol)とトランス−トランス−シス−シク
ロドデカトリエン1620g(10mol)を同時に滴下
した。滴下後、2時間攪拌を続け熟成した。次に
20℃に冷却し、非水系中和剤として20%ソジウム
メチラート−メタノール溶液でPH=8〜8.5に中
和した。結晶を分離して、3000mlのメタノールで
煮沸洗浄した後、続いて1%アンモニア水で洗浄
し、結晶を採り出した。その後、50℃で乾燥し、
ヘキサブロモシクロドデカン4370g(収率68%)
を得た。このようにして得られた難燃剤ピロガー
ドSR−103(第一工業製薬K/K社製、商品名)
100部に対してエチルセロソルブ100部とメタノー
ル100部を混合攪拌器に入れ70〜80℃の温度下で
1時間混合した。1時間経過後、室温まで冷却
し、そしてロ過し、ロ過残である湿状白色粉体
と、ロ液(a)に分離した。前記で得られた湿状白色
粉体(ロ過残)とメタノール100部を混合攪拌器
に入れ、再び70〜80℃の温度下で1時間混合し
た。1時間経過後室温まで冷却ロ過し、ロ過残と
ロ液(b)を得た。ロ過残として回収された湿状白色
粉体を温度50℃下、減圧乾燥したところ70.1部で
あつた。絶乾aとする)。前記処理中で得られた
ロ液(a)およびロ液(b)を500ml容メスフラスコに入
れ、ロータリーエバポレーターにて温度60〜80℃
経時昇温下、減圧し、エチルセロソルブとメタノ
ールを流去した後、得られた褐色樹脂状物を粉砕
した。この褐色粉砕物を、更に温度50℃下、減圧
乾燥したところ29.2部あつた(絶乾bとする)。 このようにして得られた絶乾(a)および絶乾(b)を
R.P.C.(逆相クロマトグラフイー)により、分析
および融点を測定した結果を第1〜2表に示し
た。 [R.P.C.分析] 使用機器名:Shimazu LC−4A 使用カラム:ODS−120A(東洋曹達K/K) 長さ×径 300mm×4mm 試料溶解溶剤:アセトニトリル 分配(展開)溶媒および条件 流量1ml/分 溶媒アセトニトリル/蒸留水=85/15 混合系を5分間流した後、前記混合系を配合変
化させながら15分間でアセトニトリル/蒸留水=
100/0にする。 [融点] 使用機器名:Mettler FP−61 昇温速度:3℃/分 第1〜2表に示した通り、選択的溶解能を示す
低級アルコール系溶剤を使用し、分別された
HBCDは、それぞれ一つの融点を示す化合物と
して回収されるが、単一結晶構造物ではなく、数
種の構造物の複合体である。 実施例1〜5・比較例1〜5 前記[HBCDの合成・分析]で得られた2種
類の融点化合物を使用し、それぞれの融点化合物
の混合割合を変更し、第3表に示す微粒化分散体
を得た。 微粒化分散は第3表に示す通り、(A)HBCD高
融点および低融点化合物の混合割合を変化させた
もの、(B)分散剤、あるいは(C)保護コロイド剤、(D)
所定量の水を10〜15分間プレミキシングし、これ
を2容ビスコミル(五十嵐機械工業K/K製)
に1/min.の割合で送入しつつ連続的に混合
粉砕し、それぞれの分散体の粒度因子を検討要素
から外すために、それぞれの平均粒度を1〜2μ
に調整した。このようにして得られた分散体に、
場合により、粘度調整あるいは流動性を付与する
ために(E)保護コロイド剤、あるいは(F)分散剤を添
加して5〜10分間アフターミキシングし、水系分
散液を得た。 第3表から明らかな通り、本発明に基づく実施
例記載処方の微粒化分散体は安定性が非常に良好
である。一方、この放置安定性はHBCD融点160
℃未満の化合物が分散に供したHBCD中の35%
以上になると若干低下し、それが40%以上になる
と、著しく損なわれる。 使用例 1 実施例1〜5・比較例1〜5で得られた微粒化
分散体を用いて染色同浴処理を行ない、その加工
布の防炎性と加工布の色変化、そして加工布、お
よび染色缶体への汚染物の付着について検討を加
えた。 染色同浴処理は、単位面積当り、260g/m2の
重量の両面にレギユラーポリエステル、中央にカ
チオン可染ポリエステルを配したポリエステル系
織布を第4表記載の通り防炎剤濃度、浴比、染浴
量で、染料はKayacry Billiant Yellow 5GL−
ED(日本化薬K/K製)2%owf、および
Kayalon Polyester Blue T−S0.3%owf、分散
剤カラーゾルACE−81(第一工業製薬K/K製商
品名)0.5g/、酢酸で染浴をPH5に調整した。
染色機は60容ミニサーキユラー試験機(日阪製
作所K/K製、Models Cut−T−S)を用い、
60℃から毎分3℃の昇温速度で130℃へ昇温し、
同温度を1時間保持した後、再び80℃に降温する
という処方で染色を実施した。 また使用した防炎加工剤の加工布、および染色
缶体への汚染物の付着をみるために、同一染色浴
配合組成のものを用い染色−廃液−水洗−染色を
繰り返して実施し、加工布および染色缶体に汚染
が観察された時点で、その染色浴組成での染色検
討を中止するという方法を取つた。 そして、染色後の防炎加工剤の収着量は、前記
した所定の染色を行なつた後、収着したBrをX
線ケイ光分析法で分析し定量した。試験結果を第
4表に示した。 第4表の結果から、HBCD融点160℃未満の化
合物が多くなるに従い、HBCDのポリエステル
系織布への収着性が良くなり、それに従つて、難
燃性能も良くなることが確認できる。一方染色工
程の経済性を大きく左右するが、バツチ継続性
(同一染色浴配合組成での染色回数)をみると、
HBCD融点195℃以上の化合物が多くなると、急
激にその染色缶体汚染性が改善されることが確認
できる。本発明による防炎加工剤のHBCD融点
195℃以上と、同じく160℃未満の化合物を前者75
〜95重量部に対して後者25〜5重量部と、かなり
狭い範囲に規制したのは、難燃性能が充分であ
り、しかも染色工程の経済性を考慮したことによ
る。 実施例6〜10・比較例6〜8 HBCDは、その原料であるトランス−トラン
ス−トランス−シクロドデカトリエン、またはト
ランス−トランス−シス−シクロドデカトリエン
を使用するか、あるいはブロム化する際に用いる
反応温度、反応溶剤、そして触媒の種類等製造条
件を変更することにより、種々の異性体が合成さ
れ、それに伴い、その合成物の融点(通常二つ以
上の融点をもつ混合物として合成される)が異な
る。本発明の防炎加工剤は、この融点の異なる化
合物が、それぞれどのような機能を有するかに着
眼し、その機能を解明したことにより達成された
ものである。 有機溶媒としてiso−アミルアルコール420g、
触媒としてBF3ブチルエーテル錯塩4.2gをフラ
スコに仕込み、反応温度20〜30℃に維持しなが
ら、臭素495g(3.09mol)とトランス−トラン
ス−シス−シクロドデカトリエン162g(1mol)
を同時に滴下した。滴下後、2時間攪拌を続けて
熟成した。次に20℃に冷却し、非水系中和剤とし
て20%ソジウムメチラート−メタノール溶液で、
PH=8〜8.5に中和した。結晶を分離した後、メ
タノール−メチルセロソルブ混合溶媒(1:1)
300mlの中に分離結晶を入れ、70〜80℃で1時間
攪拌混合した。1時間経過後、室温まで放冷した
後、濾過し、濾過残を再び、メタノール−メチル
セロソルブ混合溶媒に300mlの中に入れ70〜80℃
で1時間攪拌混合した。再び濾過した後、濾過残
を温度50℃にて、減圧乾燥した。 以上のとおりの反応条件で、反応溶媒、反応温
度、触媒、そして洗浄溶剤を変更して種々の
HBCDを合成した。このようにして得られた
HBCDを、融点195℃以上のものと、融点160℃
未満のものとの存在比率(混在比率)を同定し、
それがどのような性能を示すかについて、検討を
加えた。 なお、微粒化分散処方は、実施例1〜5・比較
例1〜5に記載した方法に準じて行なつた。それ
らの試境結果を第5表に示した。 使用例 2 実施例6〜10・比較例6〜8の性能をみるため
に、使用例1で記載した評価方法に準じて第5表
に記載した微粒化分散体の検討を実施した。その
結果を第6表に示した。 第6表の結果から明らかな通り、HBCDの合
成方法の如何に拘らず、HBCDの融点195℃以上
のものと、160℃未満の化合物が、前者75〜95重
量部、より好ましくは80〜90重量部、そして後者
25〜5重量部、より好ましくは20〜10重量部の
HBCDを選択的に製造すれば、本発明の目的に
合致する防炎加工剤を製造することができる。 実施例11〜20・比較例9〜17 実施例1〜5・比較例1〜5にて記載した選択
的溶解能を示す低級アルコール系溶剤を使用する
融点195℃以上のものと、融点160℃未満の
HBCDを分離回収した。それを一定の混合割合
にし、微粒化分散、あるいは貯蔵安定性維持のた
めに使用する分散剤および保護コロイド剤により
本発明防炎加工剤が性能的に異なるかどうかにつ
いて検討した。 なお、微粒化分散処方は実施例1〜5・比較例
1〜5に記載した方法に準じて行なつた。それら
の結果を第7−1表および第7−2表に示した。 使用例 3 実施例11〜20・比較例9〜17の性能を評価する
ために、使用例1に記載した方法に準じて検討し
た。それらの検討結果を第8−1表および第8−
2表に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
して得たものである。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 トランス−トランス−シス−シクロドデカト
リエンを出発原料とするヘキサブロモシクロドデ
カンの融点195℃以上の化合物75〜95重量部に対
して、融点160℃未満の化合物25〜5重量部を混
在させたヘキサブロモシクロドデカンの微粒化分
散物を浸染同浴系において使用することを特徴と
する合成繊維材料用防炎加工剤。 2 トランス−トランス−シス−シクロドデカト
リエンを出発原料とするヘキサブロモシクロドデ
カンの融点195℃以上の化合物75〜95重量部に対
して、融点160℃未満の化合物25〜5重量部を混
在させたヘキサブロモシクロドデカンの微粒化分
散物を浸染同浴系において使用することを特徴と
する合成繊維材料用防炎加工方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63037738A JPH01213474A (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | 合成繊維材料用防炎加工剤、および防炎加工方法 |
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| JP63037738A JPH01213474A (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | 合成繊維材料用防炎加工剤、および防炎加工方法 |
Publications (2)
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|---|---|
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1989
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