JPH0338835B2 - - Google Patents
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- JPH0338835B2 JPH0338835B2 JP61108626A JP10862686A JPH0338835B2 JP H0338835 B2 JPH0338835 B2 JP H0338835B2 JP 61108626 A JP61108626 A JP 61108626A JP 10862686 A JP10862686 A JP 10862686A JP H0338835 B2 JPH0338835 B2 JP H0338835B2
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- fermenter
- ethanol
- fermentable sugars
- fermentable
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/10—Biofuels, e.g. bio-diesel
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
この発明は、エタノールの発酵生産法に関する
ものである。 (従来の技術) 発酵法によるエタノール製造の通常の原料は糖
蜜であり、糖蜜中には蔗糖、葡萄糖、果糖の他
に、非発酵性糖類が含有されている。 非発酵性糖類とは、糖類がアルコール発酵させ
られる場合、通常、使用される微生物によつては
発酵させられない糖類であり、例えば、乳糖、キ
シロース、ラムノース、セロビオース、トレハロ
ース、メリビオース、ラフイノースなどである。 ラフイノースは甜菜原料の糖蜜中に多量に含有
されるが、微生物としてSaccharomyces spが使
用される場合、その三分の一量がフラクトース
に、三分の二量がメルビオースに転化する。 非発酵性糖類は原料源によつて変動するが、糖
蜜の全糖類中5〜11%程度の範囲内の含有量であ
る。 非発酵性糖類を含有する糖蜜が原料として発酵
槽へ供給され、発酵液の一定量が連続的に発酵槽
から抽出され、抽出された発酵液から製品エタノ
ールが分離されて回収され、製品エタノールが分
離回収された後の残液は発酵槽へ返送されるエタ
ノールの連続的生産法においては、非発酵性糖類
の蓄積が防止されなければならない。 非発酵性糖類が系内に蓄積すれば、非発酵性糖
類濃度が上昇し、発酵液の浸透圧が上昇し、微生
物による発酵能率は低下し、やがて微生物の細胞
膜が損傷し、微生物は死滅する。 同様に、原料糖蜜が含有して系内に入る灰分
も、系内に蓄積し、その濃度上昇により発酵液の
浸透圧が上昇し、微生物による発酵能率は低下
し、遂には微生物の細胞膜が損傷し、微生物は死
滅する。 系内から非発酵性糖類のみが分離されて回収さ
れる経済的方法はない。 従つて、系内の適当位置において工程流が二分
割されて、原料糖蜜が含有して系内に入る非発酵
性糖類量に相当する量の非発酵性糖類を含有する
一つの分割流が系外へ連続的もしくは間欠的に抽
出される。 (発明が解決しようとする問題点) この非発酵性糖類の蓄積防止法の欠点は非発酵
性糖類とともに有用な発酵性糖類、場合によつて
は製品エタノールの少量も損失となることであ
る。 前記の通り、非発酵性糖類は糖蜜の全糖類中、
最小でも5%、最大では11%にも達する含有量で
あるため、これの系外への抽出に伴つて逸出する
有用成分量は看過し難い。 (問題点を解決するための手段) この発明は、工程中において非発酵性糖類が最
も濃縮されている位置において、酵素により非発
酵性糖類が有用な発酵性糖類へ転化させられ、次
いで、この転化により生成した発酵性糖類も発酵
槽中において製品のエタノールへ転換されること
により、系内の非発酵性糖類の蓄積が防止される
方法である。 この発明の方法において、非発酵性糖類が発酵
性糖類へ転化させられるための酵素として、カル
ボヒドラーゼおよび/もしくは糖イソメラーゼが
使用される。 カルボヒドラーゼは、ガラクトシダーゼ、メリ
ビアーゼ、グルコシダーゼなどの総称であり、乳
糖、ラフイノース、メリビオース、セロビオー
ス、およびトレハロースなどの非発酵性糖類を、
ガラクトース、グルコース、およびフラクトース
などの発酵性糖類へ転化させる。 グルコースイソメラーゼは工業上の目的から定
着した慣用名であり、アルドースとケトースの相
互転移を行う酵素の総称であり、例えば非発酵性
糖類の一つであるキシロースを、発酵性糖類のキ
シルロースへ転化させる。 この発明の方法において、糖類原料によつて異
なるが、発酵性糖類に対し非発酵性糖類を75wt
%以下に制御してエタノール発酵を行わせるのが
好ましく、60wt%以下とするのがより好ましい。 この発明の方法において、非発酵性糖類の蓄積
対策に、灰分の蓄積の防止のための電気透析装置
が併用されて、発酵液中の無機塩類が、系外へ抽
出されることは有効である。 本来、酵素は生物体細胞内に形成される触媒で
あつて、複雑な構成の有機化合物であり、耐熱性
に乏しいため、エタノールの蒸発槽内など発酵液
が高温となる場所においては活性を喪失する危険
があるため、可及的に常温に近い温度条件下の使
用が適当である。 従つて、現段階の技術においては、二段のエタ
ノール蒸発槽を通過して降温した発酵液が酵素処
理を受けることが望ましいが、第一の蒸発槽の温
度に耐える耐熱性酵素が得られるならば、第一の
蒸発槽からの排出直後に非発酵性糖分が発酵性糖
分に転化する酵素処理を受けた発酵液が、次の発
酵槽への供給に先立ち、第二の蒸発処理に付され
てもよい。 この発明において、発酵液が酵素処理を受ける
前後に、逆浸透装置により水分が除去されて、糖
分が濃縮されることが甚だ有効である。 酵素処理に先立つて、逆浸透装置による濃縮が
行われる場合は、酵素が基質障害を受けない限度
内であれば、糖分濃度が高ければ高い程、酵素処
理速度は上昇する。 逆浸透装置による濃縮が行われる場合は、いず
れにしても原発酵槽、後続発酵槽へ供給される発
酵液中の発酵性の糖分濃度が上昇することとな
り、発酵槽中の発酵速度が上昇し、発酵槽の有効
容積が増大し小型化も可能であり、発酵槽排出液
中のエタノール濃度も上昇する。 逆浸透装置に使用される逆浸透膜は糖分を実質
的に透過させず、エタノールも可及的に透過させ
ず、さらに可及的に高耐熱性のものであることが
望ましく、発酵液含有塩分に関しては、可及的に
透過性が高いことが塩分の濃度上昇による浸透圧
の上昇がなく、微生物の活性その他のため望まし
い。 この発明において、二段のエタノール蒸発槽が
使用される場合は、第一の蒸発槽における蒸発は
0.8〜1.2ata・75〜105℃もしくは1.2〜10ata・95
〜180℃の範囲内とされ、第二の蒸発槽における
発酵液の蒸発は、20〜200mmHg・25〜65℃の範囲
内とされる。 この発明において、二段のエタノール蒸発槽が
使用される場合は、第一の蒸発槽の蒸発気およ
び/もしくは昇圧された第二の蒸発槽の蒸発気
は、凝縮器へ供給され、第二の蒸発槽流出の発酵
液は、凝縮器流出ガスおよび/もしくは第二の蒸
発槽排出ガス中のエタノールの吸収液として使用
されることは有用である。 この発明においても、最小限量の発酵液は、系
内から蓄積物排出のため、系内から抽出される
が、抽出される発酵液に含まれる酵素は当然損失
となり、これを補填するための酵素の補充が必要
である。 この発明において、使用されるカルボヒドラー
ゼおよび/もしくはグルコースイソメラーゼは担
体に固定された固定化酵素とされることが有効で
ある。 通常、酵素は水溶性であるから、非発酵性糖類
が発酵性糖類へ転化されるための酵素は、発酵液
にそのまま添加されてもよいが、酵素補充の必要
量を低減するためにも、また、酵素には固定化に
より、耐熱性、および耐薬品抵抗性、即ち、原料
その他の成分であつて酵素の活性を阻害する物質
に対する抵抗性、がともに向上する傾向があるた
め、この発明において、担体に固定された固定化
酵素の使用が有効である。 酵素の固定化には、種々の方法が研究され、提
案されているが、最も一般的であり簡便な方法と
しては、アルギン酸ソーダと酵素の混合水溶液が
調製され、この水溶液が塩化カルシウム水溶液中
に滴下されて、非水溶性のアルギン酸カルシウム
であつて酵素を含有する小粒子が生成させられ
る。 この小粒子群を以て構成される充填層を酵素処
理されるべき発酵液が貫流させられる。 他の方法として、酵素と樹脂モノマー粉体が混
合され、所望の形状に成形された後、放射線ある
いは紫外線などにより酵素を担持する樹脂が硬化
させられ固定化酵素とされる。 この発明の方法において、発酵槽内の微生物と
しては、固定化微生物、凝集性微生物もしくは浮
遊性微生物が使用される。 発酵槽内の微生物として、凝集性微生物もしく
は浮遊性微生物が使用される場合は、発酵槽から
抽出された発酵液が蒸発槽もしくは熱交換器へ供
給されるに先立ち微生物が発酵液から分離され、
発酵槽へ返送される。 この発明の方法において、発酵槽中のエタノー
ル濃度は、8wt%以下に維持される。 従来は、原料糖類がセルロース系のもの、即
ち、木材、バガス、稲藁、麦藁その他を資源とし
て製造されたものである場合は、これら資源中の
ヘミセルロースに由来するキシロースの大量含有
が重大な問題であつたが、この発明の方法におい
てはグルコースイソメラーゼの作用により、非発
酵性糖類であるキシロースは発酵性糖類のキシル
ロースへ転化され、最終的には、微生物の作用に
より製品エタノールとして回収される。 (発明の効果) この発明の方法によれば、エタノール発酵にお
いて発酵槽に非発酵性糖類の蓄積を防止し、効率
的かつ連続的にエタノール発酵を行うことができ
る。この発明によれば非発酵性糖類も有用な発酵
性糖類に転化させられ、これも発酵原料として利
用されて、エタノール生産が行われるという優れ
た効果を奏する。 (実施例) この発明の方法を実施例および比較例により、
さらに詳細に説明する。 実施例 1 第1図に示すようフローシートに従い本発明方
法を実施した。 第1図において、発酵性糖類(フイリピン産甘
蔗糖みつ)の他に栄養物等を含む水溶液2000/
hrをライン21から第1発酵槽1へ供給した。第
1発酵槽1にはビーズ状の固定化酵母(アルギン
酸カルシウム担体にSaccharomyces cerevisiae
を固定したもの)を2500充填した。発酵槽1内
上部ではエタノール99.7Kg/hrが生成した。この
うち、0.3Kg/hrは発生した炭酸ガス95.3Kg/hr
と共にライン22から排出され、残りの99.4Kg/
hrは発酵性糖類5.0Kg/hr、非発酵性糖類22.0
Kg/hrと共にライン23から熱交換器7へ供給し
て予熱した後、第1蒸発槽3の上部へライン24
から供給した。この蒸発槽頂部からはエタノール
89.2Kg/hr、水143.7Kg/hrからなる蒸気がライ
ン28から排出されて熱交換器7へ供給され、凝
縮する。 一方、第1蒸発槽3底部からライン25に抜き
出した蒸発残液中のエタノールは10.2Kg/hrであ
つた。この蒸発残液はDDS社製HR99(商品名)
膜を備えた逆浸透膜装置5へ供給され、ライン2
6から水917.9Kg/hrが浸透液として取り出され
た。逆浸透膜装置5からライン27へ取り出され
た濃縮液はエタノール10.2Kg/hr、発酵性糖類
5.0Kg/hr、非発酵性糖類22.0Kg/hr、水726.1
Kg/hrであつた。この濃縮液は第2蒸発槽4上部
へ供給され、第2蒸発槽4頂部からエタノール
7.9Kg/hr、水199.9Kg/hrからなる蒸気がライン
30から真空ポンプ6へ供給されて大気圧まで圧
縮された後、第2蒸発槽4に設けられた加熱コイ
ル内へ供給されて必要な蒸発熱を供給すると同時
に凝縮し、ライン31からエタノール7.9Kg/hr
を得た。一方、エタノール2.3Kg/hr、発酵性糖
類5.0Kg/hr、非発酵性糖類22.0Kg/hr、水526.2
Kg/hrからなる蒸発残液はライン29から固定化
酵素反応器9へ供給された。 固定化酵素反応器9にはE coli起源のガラク
トシダーゼをポリアクリルアミドに固定化したも
のと市販の固定化グルコースイソメラーゼを1:
1の割合に混合して1000充填した。 固定化酵素反応器9において、非発酵性糖類が
発酵性糖類へ転化させられる。非発酵性糖類22.0
Kg/hrは12Kg/hrに減少し、発酵性糖類5.0Kg/
hrは15.0Kg/hrに増加しライン41から洗滌塔8
へ供給された。洗滌塔8頂部からは炭酸ガス
102.1Kg/hr、水1.8Kg/hrがライン43から排出
され、洗滌塔8底部からは発酵性糖類15Kg/hr、
エタノール2.6Kg/hr、水528.7Kg/hr、非発酵性
糖類12.0Kg/hr、灰分20.0Kg/hrがライン32か
ら第2発酵槽2へ供給された。 第2発酵槽2には第1発酵槽1と同様、ビーズ
状の固定化酵母(アルギン酸カルシウム担体に
Saccharomyces cerevisiaeを固定したもの)を
500充填した。 第2発酵槽2において、エタノール0.01Kg/
hr、水0.2Kg/hrは、発生した炭酸ガス6.8Kg/hr
共にライン33から排出され、ライン34からは
エタノール9.7Kg/hr、発酵性糖類1.0Kg/hr、水
528、5Kg/hr、非発酵性糖類12.0Kg/hr、灰分
20.0Kg/hrからなる発酵液を生産することができ
た。 全工程を通じて、エタノール106.8Kg/hr(平均
濃度10.9wt%)が生産された。 従つて、発酵性糖類および非発酵性糖類の全量
がエタノールに変換した場合を100%とするとエ
タノール収率は94.1%となつた。 結果を第1表に示した。 実施例 2 第2図に示すフローシートに従い本発明方法を
実施した。この場合、電気透析装置10を設けた
以外は実施例1と同様にして行つた。第2図にお
いて第1図と同符号は同じものを示す。したがつ
て第2図において第1発酵槽1、第2発酵槽2、
固定化酵素反応器9それぞれの充填剤は実施例1
と同様である。 第1蒸発槽3下部留出の蒸発残液は逆浸透膜装
置5に供給される前に電気透析装置10で蒸発残
液中の灰分を分離し、灰分はライン47から排出
された。 第1表に示す条件で操作し、全工程を通じて、
エタノール106.9Kg/hr(平均濃度18.9wt%)が生
産された。 従つて、発酵性糖類および非発酵性糖類の全量
がエタノールに変換した場合を100%とするとエ
タノール収率は94.2%となつた。 結果を第1表に示した。 比較例 1 固定化酵素反応器9を用いない以外は実施例1
と同様にして第4図に示すフローシートに従いエ
タノール発酵を実施した。同図において第1図と
同符号は同じものを示す。 第4図において第1発酵槽1、第2発酵槽2そ
れぞれの充填剤、充填量は実施例1と同様とし
た。 第1表に示す条件で操作し第2発酵槽2のライ
ン34からはエタノール2.6Kg/hr、発酵性糖類
1.0Kg/hr、水528.6Kg/hr、非発酵性糖類22.0
Kg/hr、灰分20.0Kg/hrからなる発酵液が得られ
た。 実施例 3 第3図に示すフローシートに従い本発明方法を
実施した。同図は固定化酵素反応器2のライン3
4からの発酵液を循環ライン45により一部ライ
ン23に循環させた以外は実施例2と同様であ
り、第1表に示す条件で実施例2と同様にして運
転を行つた。 第3図において、稲藁をアルカリ前処理後、セ
ルラーゼを用いて加水分解して得た糖類(発酵性
糖類であるセルロース起源のグルコースの他に非
発酵性糖類であるヘミセルロース起源のキシロー
スを多量に含む)を原料として第1発酵槽1に
2300、第2発酵槽2に2000それぞれ充填し
た。 固定化酵素反応器9にはグルコースイソメラー
ゼのみを2000充填した。 全工程を通じて、エタノール159.2Kg/hr(平均
濃度15.6wt%)が生産された。 従つて、発酵性糖類および非発酵性糖類の全量
がエタノールに変換した場合を100%とするとエ
タノール収率は97.3%となつた。 結果を第1表に示した。 この結果より循環ライン45による顕著な収率
向上があつたことが分る。
ものである。 (従来の技術) 発酵法によるエタノール製造の通常の原料は糖
蜜であり、糖蜜中には蔗糖、葡萄糖、果糖の他
に、非発酵性糖類が含有されている。 非発酵性糖類とは、糖類がアルコール発酵させ
られる場合、通常、使用される微生物によつては
発酵させられない糖類であり、例えば、乳糖、キ
シロース、ラムノース、セロビオース、トレハロ
ース、メリビオース、ラフイノースなどである。 ラフイノースは甜菜原料の糖蜜中に多量に含有
されるが、微生物としてSaccharomyces spが使
用される場合、その三分の一量がフラクトース
に、三分の二量がメルビオースに転化する。 非発酵性糖類は原料源によつて変動するが、糖
蜜の全糖類中5〜11%程度の範囲内の含有量であ
る。 非発酵性糖類を含有する糖蜜が原料として発酵
槽へ供給され、発酵液の一定量が連続的に発酵槽
から抽出され、抽出された発酵液から製品エタノ
ールが分離されて回収され、製品エタノールが分
離回収された後の残液は発酵槽へ返送されるエタ
ノールの連続的生産法においては、非発酵性糖類
の蓄積が防止されなければならない。 非発酵性糖類が系内に蓄積すれば、非発酵性糖
類濃度が上昇し、発酵液の浸透圧が上昇し、微生
物による発酵能率は低下し、やがて微生物の細胞
膜が損傷し、微生物は死滅する。 同様に、原料糖蜜が含有して系内に入る灰分
も、系内に蓄積し、その濃度上昇により発酵液の
浸透圧が上昇し、微生物による発酵能率は低下
し、遂には微生物の細胞膜が損傷し、微生物は死
滅する。 系内から非発酵性糖類のみが分離されて回収さ
れる経済的方法はない。 従つて、系内の適当位置において工程流が二分
割されて、原料糖蜜が含有して系内に入る非発酵
性糖類量に相当する量の非発酵性糖類を含有する
一つの分割流が系外へ連続的もしくは間欠的に抽
出される。 (発明が解決しようとする問題点) この非発酵性糖類の蓄積防止法の欠点は非発酵
性糖類とともに有用な発酵性糖類、場合によつて
は製品エタノールの少量も損失となることであ
る。 前記の通り、非発酵性糖類は糖蜜の全糖類中、
最小でも5%、最大では11%にも達する含有量で
あるため、これの系外への抽出に伴つて逸出する
有用成分量は看過し難い。 (問題点を解決するための手段) この発明は、工程中において非発酵性糖類が最
も濃縮されている位置において、酵素により非発
酵性糖類が有用な発酵性糖類へ転化させられ、次
いで、この転化により生成した発酵性糖類も発酵
槽中において製品のエタノールへ転換されること
により、系内の非発酵性糖類の蓄積が防止される
方法である。 この発明の方法において、非発酵性糖類が発酵
性糖類へ転化させられるための酵素として、カル
ボヒドラーゼおよび/もしくは糖イソメラーゼが
使用される。 カルボヒドラーゼは、ガラクトシダーゼ、メリ
ビアーゼ、グルコシダーゼなどの総称であり、乳
糖、ラフイノース、メリビオース、セロビオー
ス、およびトレハロースなどの非発酵性糖類を、
ガラクトース、グルコース、およびフラクトース
などの発酵性糖類へ転化させる。 グルコースイソメラーゼは工業上の目的から定
着した慣用名であり、アルドースとケトースの相
互転移を行う酵素の総称であり、例えば非発酵性
糖類の一つであるキシロースを、発酵性糖類のキ
シルロースへ転化させる。 この発明の方法において、糖類原料によつて異
なるが、発酵性糖類に対し非発酵性糖類を75wt
%以下に制御してエタノール発酵を行わせるのが
好ましく、60wt%以下とするのがより好ましい。 この発明の方法において、非発酵性糖類の蓄積
対策に、灰分の蓄積の防止のための電気透析装置
が併用されて、発酵液中の無機塩類が、系外へ抽
出されることは有効である。 本来、酵素は生物体細胞内に形成される触媒で
あつて、複雑な構成の有機化合物であり、耐熱性
に乏しいため、エタノールの蒸発槽内など発酵液
が高温となる場所においては活性を喪失する危険
があるため、可及的に常温に近い温度条件下の使
用が適当である。 従つて、現段階の技術においては、二段のエタ
ノール蒸発槽を通過して降温した発酵液が酵素処
理を受けることが望ましいが、第一の蒸発槽の温
度に耐える耐熱性酵素が得られるならば、第一の
蒸発槽からの排出直後に非発酵性糖分が発酵性糖
分に転化する酵素処理を受けた発酵液が、次の発
酵槽への供給に先立ち、第二の蒸発処理に付され
てもよい。 この発明において、発酵液が酵素処理を受ける
前後に、逆浸透装置により水分が除去されて、糖
分が濃縮されることが甚だ有効である。 酵素処理に先立つて、逆浸透装置による濃縮が
行われる場合は、酵素が基質障害を受けない限度
内であれば、糖分濃度が高ければ高い程、酵素処
理速度は上昇する。 逆浸透装置による濃縮が行われる場合は、いず
れにしても原発酵槽、後続発酵槽へ供給される発
酵液中の発酵性の糖分濃度が上昇することとな
り、発酵槽中の発酵速度が上昇し、発酵槽の有効
容積が増大し小型化も可能であり、発酵槽排出液
中のエタノール濃度も上昇する。 逆浸透装置に使用される逆浸透膜は糖分を実質
的に透過させず、エタノールも可及的に透過させ
ず、さらに可及的に高耐熱性のものであることが
望ましく、発酵液含有塩分に関しては、可及的に
透過性が高いことが塩分の濃度上昇による浸透圧
の上昇がなく、微生物の活性その他のため望まし
い。 この発明において、二段のエタノール蒸発槽が
使用される場合は、第一の蒸発槽における蒸発は
0.8〜1.2ata・75〜105℃もしくは1.2〜10ata・95
〜180℃の範囲内とされ、第二の蒸発槽における
発酵液の蒸発は、20〜200mmHg・25〜65℃の範囲
内とされる。 この発明において、二段のエタノール蒸発槽が
使用される場合は、第一の蒸発槽の蒸発気およ
び/もしくは昇圧された第二の蒸発槽の蒸発気
は、凝縮器へ供給され、第二の蒸発槽流出の発酵
液は、凝縮器流出ガスおよび/もしくは第二の蒸
発槽排出ガス中のエタノールの吸収液として使用
されることは有用である。 この発明においても、最小限量の発酵液は、系
内から蓄積物排出のため、系内から抽出される
が、抽出される発酵液に含まれる酵素は当然損失
となり、これを補填するための酵素の補充が必要
である。 この発明において、使用されるカルボヒドラー
ゼおよび/もしくはグルコースイソメラーゼは担
体に固定された固定化酵素とされることが有効で
ある。 通常、酵素は水溶性であるから、非発酵性糖類
が発酵性糖類へ転化されるための酵素は、発酵液
にそのまま添加されてもよいが、酵素補充の必要
量を低減するためにも、また、酵素には固定化に
より、耐熱性、および耐薬品抵抗性、即ち、原料
その他の成分であつて酵素の活性を阻害する物質
に対する抵抗性、がともに向上する傾向があるた
め、この発明において、担体に固定された固定化
酵素の使用が有効である。 酵素の固定化には、種々の方法が研究され、提
案されているが、最も一般的であり簡便な方法と
しては、アルギン酸ソーダと酵素の混合水溶液が
調製され、この水溶液が塩化カルシウム水溶液中
に滴下されて、非水溶性のアルギン酸カルシウム
であつて酵素を含有する小粒子が生成させられ
る。 この小粒子群を以て構成される充填層を酵素処
理されるべき発酵液が貫流させられる。 他の方法として、酵素と樹脂モノマー粉体が混
合され、所望の形状に成形された後、放射線ある
いは紫外線などにより酵素を担持する樹脂が硬化
させられ固定化酵素とされる。 この発明の方法において、発酵槽内の微生物と
しては、固定化微生物、凝集性微生物もしくは浮
遊性微生物が使用される。 発酵槽内の微生物として、凝集性微生物もしく
は浮遊性微生物が使用される場合は、発酵槽から
抽出された発酵液が蒸発槽もしくは熱交換器へ供
給されるに先立ち微生物が発酵液から分離され、
発酵槽へ返送される。 この発明の方法において、発酵槽中のエタノー
ル濃度は、8wt%以下に維持される。 従来は、原料糖類がセルロース系のもの、即
ち、木材、バガス、稲藁、麦藁その他を資源とし
て製造されたものである場合は、これら資源中の
ヘミセルロースに由来するキシロースの大量含有
が重大な問題であつたが、この発明の方法におい
てはグルコースイソメラーゼの作用により、非発
酵性糖類であるキシロースは発酵性糖類のキシル
ロースへ転化され、最終的には、微生物の作用に
より製品エタノールとして回収される。 (発明の効果) この発明の方法によれば、エタノール発酵にお
いて発酵槽に非発酵性糖類の蓄積を防止し、効率
的かつ連続的にエタノール発酵を行うことができ
る。この発明によれば非発酵性糖類も有用な発酵
性糖類に転化させられ、これも発酵原料として利
用されて、エタノール生産が行われるという優れ
た効果を奏する。 (実施例) この発明の方法を実施例および比較例により、
さらに詳細に説明する。 実施例 1 第1図に示すようフローシートに従い本発明方
法を実施した。 第1図において、発酵性糖類(フイリピン産甘
蔗糖みつ)の他に栄養物等を含む水溶液2000/
hrをライン21から第1発酵槽1へ供給した。第
1発酵槽1にはビーズ状の固定化酵母(アルギン
酸カルシウム担体にSaccharomyces cerevisiae
を固定したもの)を2500充填した。発酵槽1内
上部ではエタノール99.7Kg/hrが生成した。この
うち、0.3Kg/hrは発生した炭酸ガス95.3Kg/hr
と共にライン22から排出され、残りの99.4Kg/
hrは発酵性糖類5.0Kg/hr、非発酵性糖類22.0
Kg/hrと共にライン23から熱交換器7へ供給し
て予熱した後、第1蒸発槽3の上部へライン24
から供給した。この蒸発槽頂部からはエタノール
89.2Kg/hr、水143.7Kg/hrからなる蒸気がライ
ン28から排出されて熱交換器7へ供給され、凝
縮する。 一方、第1蒸発槽3底部からライン25に抜き
出した蒸発残液中のエタノールは10.2Kg/hrであ
つた。この蒸発残液はDDS社製HR99(商品名)
膜を備えた逆浸透膜装置5へ供給され、ライン2
6から水917.9Kg/hrが浸透液として取り出され
た。逆浸透膜装置5からライン27へ取り出され
た濃縮液はエタノール10.2Kg/hr、発酵性糖類
5.0Kg/hr、非発酵性糖類22.0Kg/hr、水726.1
Kg/hrであつた。この濃縮液は第2蒸発槽4上部
へ供給され、第2蒸発槽4頂部からエタノール
7.9Kg/hr、水199.9Kg/hrからなる蒸気がライン
30から真空ポンプ6へ供給されて大気圧まで圧
縮された後、第2蒸発槽4に設けられた加熱コイ
ル内へ供給されて必要な蒸発熱を供給すると同時
に凝縮し、ライン31からエタノール7.9Kg/hr
を得た。一方、エタノール2.3Kg/hr、発酵性糖
類5.0Kg/hr、非発酵性糖類22.0Kg/hr、水526.2
Kg/hrからなる蒸発残液はライン29から固定化
酵素反応器9へ供給された。 固定化酵素反応器9にはE coli起源のガラク
トシダーゼをポリアクリルアミドに固定化したも
のと市販の固定化グルコースイソメラーゼを1:
1の割合に混合して1000充填した。 固定化酵素反応器9において、非発酵性糖類が
発酵性糖類へ転化させられる。非発酵性糖類22.0
Kg/hrは12Kg/hrに減少し、発酵性糖類5.0Kg/
hrは15.0Kg/hrに増加しライン41から洗滌塔8
へ供給された。洗滌塔8頂部からは炭酸ガス
102.1Kg/hr、水1.8Kg/hrがライン43から排出
され、洗滌塔8底部からは発酵性糖類15Kg/hr、
エタノール2.6Kg/hr、水528.7Kg/hr、非発酵性
糖類12.0Kg/hr、灰分20.0Kg/hrがライン32か
ら第2発酵槽2へ供給された。 第2発酵槽2には第1発酵槽1と同様、ビーズ
状の固定化酵母(アルギン酸カルシウム担体に
Saccharomyces cerevisiaeを固定したもの)を
500充填した。 第2発酵槽2において、エタノール0.01Kg/
hr、水0.2Kg/hrは、発生した炭酸ガス6.8Kg/hr
共にライン33から排出され、ライン34からは
エタノール9.7Kg/hr、発酵性糖類1.0Kg/hr、水
528、5Kg/hr、非発酵性糖類12.0Kg/hr、灰分
20.0Kg/hrからなる発酵液を生産することができ
た。 全工程を通じて、エタノール106.8Kg/hr(平均
濃度10.9wt%)が生産された。 従つて、発酵性糖類および非発酵性糖類の全量
がエタノールに変換した場合を100%とするとエ
タノール収率は94.1%となつた。 結果を第1表に示した。 実施例 2 第2図に示すフローシートに従い本発明方法を
実施した。この場合、電気透析装置10を設けた
以外は実施例1と同様にして行つた。第2図にお
いて第1図と同符号は同じものを示す。したがつ
て第2図において第1発酵槽1、第2発酵槽2、
固定化酵素反応器9それぞれの充填剤は実施例1
と同様である。 第1蒸発槽3下部留出の蒸発残液は逆浸透膜装
置5に供給される前に電気透析装置10で蒸発残
液中の灰分を分離し、灰分はライン47から排出
された。 第1表に示す条件で操作し、全工程を通じて、
エタノール106.9Kg/hr(平均濃度18.9wt%)が生
産された。 従つて、発酵性糖類および非発酵性糖類の全量
がエタノールに変換した場合を100%とするとエ
タノール収率は94.2%となつた。 結果を第1表に示した。 比較例 1 固定化酵素反応器9を用いない以外は実施例1
と同様にして第4図に示すフローシートに従いエ
タノール発酵を実施した。同図において第1図と
同符号は同じものを示す。 第4図において第1発酵槽1、第2発酵槽2そ
れぞれの充填剤、充填量は実施例1と同様とし
た。 第1表に示す条件で操作し第2発酵槽2のライ
ン34からはエタノール2.6Kg/hr、発酵性糖類
1.0Kg/hr、水528.6Kg/hr、非発酵性糖類22.0
Kg/hr、灰分20.0Kg/hrからなる発酵液が得られ
た。 実施例 3 第3図に示すフローシートに従い本発明方法を
実施した。同図は固定化酵素反応器2のライン3
4からの発酵液を循環ライン45により一部ライ
ン23に循環させた以外は実施例2と同様であ
り、第1表に示す条件で実施例2と同様にして運
転を行つた。 第3図において、稲藁をアルカリ前処理後、セ
ルラーゼを用いて加水分解して得た糖類(発酵性
糖類であるセルロース起源のグルコースの他に非
発酵性糖類であるヘミセルロース起源のキシロー
スを多量に含む)を原料として第1発酵槽1に
2300、第2発酵槽2に2000それぞれ充填し
た。 固定化酵素反応器9にはグルコースイソメラー
ゼのみを2000充填した。 全工程を通じて、エタノール159.2Kg/hr(平均
濃度15.6wt%)が生産された。 従つて、発酵性糖類および非発酵性糖類の全量
がエタノールに変換した場合を100%とするとエ
タノール収率は97.3%となつた。 結果を第1表に示した。 この結果より循環ライン45による顕著な収率
向上があつたことが分る。
【表】
【表】
第1図は電気透析装置を設置しないが固定化酵
素反応器を設置したこの発明の一実施例であり、
第2図は電気透析装置および固定化酵素反応器を
設置したこの発明の一実施例であり、第3図は電
気透析装置および固定化酵素反応器を設置し、第
2発酵槽上部から排出される発酵液の大部分を第
1発酵槽上部から排出される発酵液に循環させた
この発明の一実施例であり、第4図は電気透析装
置および固定化酵素反応器を設置しない比較例で
ある。 符号の説明、1……第1発酵槽、2……第2発
酵槽、3……第1蒸発槽、4……第2蒸発槽、5
……逆浸透膜装置、6……真空ポンプ、7……熱
交換器、8……洗滌塔、9……固定化酵素反応
器、10……電気透析装置、21,22……ライ
ン、23,24……ライン、25,26……ライ
ン、27,28……ライン、29,30……ライ
ン、31,32……ライン、33,34……ライ
ン、41,42……ライン、43,44……ライ
ン、45,46……ライン、47……ライン。
素反応器を設置したこの発明の一実施例であり、
第2図は電気透析装置および固定化酵素反応器を
設置したこの発明の一実施例であり、第3図は電
気透析装置および固定化酵素反応器を設置し、第
2発酵槽上部から排出される発酵液の大部分を第
1発酵槽上部から排出される発酵液に循環させた
この発明の一実施例であり、第4図は電気透析装
置および固定化酵素反応器を設置しない比較例で
ある。 符号の説明、1……第1発酵槽、2……第2発
酵槽、3……第1蒸発槽、4……第2蒸発槽、5
……逆浸透膜装置、6……真空ポンプ、7……熱
交換器、8……洗滌塔、9……固定化酵素反応
器、10……電気透析装置、21,22……ライ
ン、23,24……ライン、25,26……ライ
ン、27,28……ライン、29,30……ライ
ン、31,32……ライン、33,34……ライ
ン、41,42……ライン、43,44……ライ
ン、45,46……ライン、47……ライン。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 発酵槽から抽出され、微生物は実質的に含有
されない発酵液が蒸発処理に付され、発酵液中の
エタノールが、気相に移行し分離して、回収され
る方法において、 蒸発槽から流出する発酵液がカルボヒドラーゼ
および/もしくはグルコースイソメラーゼにより
処理されて発酵槽中の微生物によつて利用されな
い非発酵性糖分が発酵性糖分に転化した後、原発
酵槽および/もしくは他の発酵槽へ供給される、
ことを特徴とするエタノールの発酵生産法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60-101714 | 1985-05-14 | ||
| JP10171485 | 1985-05-14 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6255093A JPS6255093A (ja) | 1987-03-10 |
| JPH0338835B2 true JPH0338835B2 (ja) | 1991-06-11 |
Family
ID=14307970
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61108626A Granted JPS6255093A (ja) | 1985-05-14 | 1986-05-14 | エタノ−ルの発酵生産法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6255093A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011135860A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-07-14 | Ehime Prefecture | セルロースの糖化方法 |
-
1986
- 1986-05-14 JP JP61108626A patent/JPS6255093A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6255093A (ja) | 1987-03-10 |
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