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JPH0340120B2 - - Google Patents
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JPH0340120B2 - - Google Patents

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JPH0340120B2
JPH0340120B2 JP29662085A JP29662085A JPH0340120B2 JP H0340120 B2 JPH0340120 B2 JP H0340120B2 JP 29662085 A JP29662085 A JP 29662085A JP 29662085 A JP29662085 A JP 29662085A JP H0340120 B2 JPH0340120 B2 JP H0340120B2
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acid
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は非メツキ面の鉄面がリン酸塩処理性と
塗装性能にすぐれた片面電気Pb−Sn系合金メツ
キ鋼板の製造法に関するものである。 (従来の技術、問題点) Pb−Sn合金電気メツキ鋼板は特開昭54−66338
号公報で紹介されているが、最近では自動車用或
いはオートバイ用の燃料容器用鋼板として、片面
Pb−Sn系合金メツキ鋼板の開発が要望されてい
る。 燃料容器内面は、ガソリン等の燃料に対してす
ぐれた耐食性能を有するPb−Sn系合金のメツキ
層で、燃料容器の外面は防食と装飾塗装を行なう
事のできる燃料容器用素材の要望が大きい。 このPb−Sn系合金片面メツキ鋼板は、一般に
はPb+2イオンとSn+2イオンを含有する水溶液中
で、鋼帯の片面メツキ側に対向して設けられた電
極に通電する陰極電解処理法で製造されている。 しかしながら、非メツキ面には、極く微量の
PbおよびSn金属が、如何に電解方法を工夫して
も付着される。 すなわち、非メツキ面に電解液の付着阻止剤を
塗布するような煩雑な方法を施さない限り非メツ
キ面への電解電流まわり込みを阻止するような例
えば電極の巾を鋼帯巾より狭くする方法或いは鋼
帯の両端にダミーカソードを近接して設ける方法
等を講じても、Pb2+、Sn2+イオン、特にPb2+
オンのつき廻り性が良好なため、極く微量のPb
−Sn合金メツキによつてPb−Sn合金が付着する
ことを免れるものでない。このように非メツキ面
に極く微量のPb−Sn合金が付着されると、第1
図に示すように、塗装下地処理のリン酸処理性が
著しく阻害される。 その結果、塗装後の性能、特に腐食環境に長期
関曝された後の経時塗料密着性或いは塗装後耐食
性等が著しく劣化する。従つて、本発明はこのよ
うな問題点を解決したもので、メツキ面がリン酸
塩処理性、塗装性能にすぐれた非メツキ面をもつ
片面電気Pb−Sn系合金メツキ鋼板の製造法を提
供することを目的とするものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は、Pb2+イオンとSn2+イオンを
主成分とする水溶液中で鋼帯の片面に対向して設
けられた電極から通電して陰極電解処理を施して
片面電気Pb−Sn系合金メツキ鋼板を製造し、水
洗後に1〜100g/のクエン酸、酒石酸、さく
酸、ぎ酸及び/又はこれらの塩の1種又は2種以
上を含有する水溶液中で0.1〜30A/dm2の電流
密度で0.5〜10秒間の陽極電解処理を行い、次い
で2価又は3価の金属イオンを含有する濃度10〜
100g/でPH3〜8のリン酸塩の懸濁液を圧力
0.5〜5Kg/cm2で1〜10秒間吹きつけ処理する事
を特徴とする塗装性能にすぐれた非メツキ面をも
つ片面電気鉛錫系合金メツキ鋼板の製造法、並び
に、Pb2+イオンとSn2+イオンを主成分とする水
溶液中で鋼帯の片面に対向して設けられた電極か
ら通電して陰極電解処理を施して片面電気Pb−
Sn系合金メツキ鋼板を製造し、水洗後に1〜100
g/のクエン酸、酒石酸、さく酸、ぎ酸及び/
又はこれらの塩の1種又は2種以上を含有する水
溶液中で0.1〜30A/dm2の電流密度で0.5〜10秒
間の陽極電解処理を行い、次いでNi、Co、Ni−
Co合金、Ni−P、Co−P、Fe−P、又は、Ni、
Co若しくはFe金属の2種以上とPとからなる合
金を含有するリン酸塩の水溶液中で陰極電解処理
してこれら金属又は合金を非メツキ面に3〜30
mg/m2付着させる事を特徴とする塗装性能にすぐ
れた非メツキ面をもつ片面電気鉛錫系合金メツキ
鋼板の製造法である。 (作用) 以下、本発明の詳細について説明する。 本発明においてメツキ原板は通常の製鋼工程、
圧延工程、焼鈍工程等を経て製造された冷延鋼板
を使用し、さらに通常の表面処理鋼板の製造工程
の脱脂、酸洗等の前処理が施されて清浄化、活性
化処理が行なわれた後、鋼帯片面のみにPb−Sn
系合金メツキ処理が施される。 鋼帯の片面電気Pb−Sn系合金メツキは、通常
よく知られた、Pb2+イオン、Sn2+イオンを主成
分とする水溶液を電解メツキ浴として用い、鋼帯
の片面のみに対向して設けられた電極から通電
し、鋼帯の片面のみにPb−Sn系合金被覆層が施
される。 このPb−Sn系合金の電解メツキ浴組成、電解
メツキ条件等については、何ら規定するものでな
く、通常行なわれている方法を採用すればよい。
例えば片面電気Pb−Sn系合金メツキにおいて使
用される電極は、Pb−Sn系合金を使用した可溶
性電極方式、Ti板に白金をクラツドとしたよう
な不溶解電極のいずれを用いてもよい。 また、電解メツキ浴組成には、PbとSnの合金
組成に対応したPb+2、Sn+2イオンを含有する水
溶液、例えば、ホウフツ化物浴、フエノールスル
フオン酸浴、さく酸系浴等が用いられる。その一
例を下に示す。 (a) Pb−8%Sn系合金メツキ組成を目的とした
ホウフツ化物浴を用いた電解条件の例 Γ 解浴組成 Pb(BF42 340g/ HBF4 100g/ 有機質添加剤 3g/ Sn(BF42 40g/ H3BO3 25g/ Γ電流密度 40A/dm2 Γ電解温度 50℃ (b) Pb−12%Sn系合金メツキ組成を目的とした
フエノールスルフオン酸系浴を用いた電解条件
の例 Γ電解浴組成 PbO 47g/ SnO 8g/ フエノールスルフオン酸 200g/ 有機質添加剤 5g/ Γ電流密度 5A/dm2 Γ電解温度 50℃ このように、必要とするPbとSnの合金組成に
対応したPb+2イオンとSn+2イオンを含有する水
溶液の電解メツキ浴を用い、必要とするメツキ厚
さに対応する電解量で、鋼帯の片面のみにPb−
Sn系合金メツキ処理をし、次いで水洗する。 このようにして製造された片面Pb−Sn系合金
メツキ鋼板のメツキ面・鉄面は、前記したよう
に、微量のPb−Sn合金を付着しリン酸塩処理性
及び塗装性能を劣化するため非メツキ面に付着し
た微量のPb−Sn合金を除去する。 本発明の目的から非メツキ面に付着したPb或
いはSn、Pb−Sn合金等は、リン酸亜鉛を主成分
とするリン酸塩結晶被膜の生成を著しく阻害する
ためその除去処理は極めて重要な工程であり、次
のような条件で行なわれる。 しかしながら、非メツキ面に付着した微量の
Pb−Sn合金の除去作業(操作)において、他の
Pb−Sn系合金メツキ面の溶解、損傷等を起して
耐食性の劣化、外観が変色するメツキ外観の劣化
を生じさせない事が必要である。 このような観点から種々検討した結果、処理浴
として、クエン酸、酒石酸、さく酸、ギ酸及び/
又はこれらの塩の1種又は2種以上を混合した水
溶液中において、非メツキ面に対向する側にのみ
電極を配置して通電する陽極電解処理を施すと、
メツキ面の耐食性等を阻害することなく、非メツ
キ面に付着した微量のPb−Sn系合金付着物を除
去する事が分つた。 すなわち、上記の処理浴中の陽極電解処理は非
メツキ面に付着した微量のPb−Sn系合金付着物
を容易に除去し、Pb−Sn系合金メツキ面の溶解、
損傷等による耐食性或は外観の劣化が殆んど生じ
ない。 さらにこの効果を得るためには、次のような処
理条件で行う。 すなわち、クエン酸、酒石酸、さく酸、ギ酸及
びこれらの塩の1種又は2種以上からなる水溶液
を使用しその濃度は1g/〜1000g/、好ま
しくは5g/〜50g/の範囲である。濃度が
1g/未満では非メツキ面に付着したPb−Sn
系合金の付着物を除去する事が困難であり、また
その濃度が100g/をこえると、他のメツキ面
のPb−Sn系合金メツキ層を溶解し耐食性を劣化
し、変色による外観性を劣化する。 尚、本発明に使用されるクエン酸、酒石酸、さ
く酸、ギ酸の塩としては、Na塩、K塩、アンモ
ニウム塩が使用される。 また、非メツキ面の陽極電解処理条件は、電流
密度;0.1A/dm2〜30A/dm2、電解処理時間;
0.5〜10秒間に規定する。 電流密度が0.1A/dm2未満では、非メツキ面
に付着したPb−Sn系合金付着物の除去に時間が
かかりすぎ、メツキ面のPb−Sn合金層の損傷を
生じる。また、電流密度が30A/dm2をこえると
その除去効果が飽和するとともに、電極と鋼帯と
の間にかかる電解電圧が大きくなり、電力費が増
大するばかりでなく、Feの酸化をもたらすため
好ましくない。また、好ましい電流密度は0.5〜
5A/dm2の範囲である。 また、その電解処理時間は、0.5〜10秒間であ
る。 0.5秒未満では非メツキ面のPb−Sn系合金付着
物が均一に除去されにくく、また10秒をこえると
メツキ面のPb−Sn系合金メツキ層を溶解、損傷
し、耐食性の劣化及び外観変色等の劣化を生じ易
くなる。従つて、処理時間は0.5秒〜10秒間で好
ましくは1秒〜5秒間である。 次に、処理浴の温度、PH等については特に規定
するものでないが、処理温度は20〜80℃、PHは
1.5〜11が好ましい。処理温度が20℃未満では、
除去速度が遅く、処理時間が長くかかり過ぎ、又
処理温度が80℃をこえると処理浴にフユーム、ミ
ストを発生し、作業環境上好ましいものでなく、
メツキ面のPb−Sn系合金メツキ層も変色し易い。 また、PHについては、1.5未満では非メツキ面
に付着したPb−Sn系合金の付着物を除去するの
に影響は少ないが、メツキ面のPb−Sn系合金メ
ツキ層を変色する。一方、PHが11をこえると、同
様に除去作業には影響は少ないが、メツキ面の
Pb−Sn系合金メツキ層の溶解、損傷の傾向があ
り、耐食性、表面変色の点で好ましくない。 以上の如き処理条件、処理方法で非メツキ面の
Pb−Sn系合金の付着物を除去した後、水洗する。 しかし、非メツキ面が鉄面の状態では、リン酸
塩結晶の生成を阻害するPb−Sn合金系付着物は
除去されているが、リン酸塩結晶の生成に必要な
マイクロセル形成に必要な酸化膜が存在しない。 そのために、リン酸塩結晶が粗大化し、ひいて
は塗装後耐食性が劣化する。 従つて、本発明においては、非メツキ面のリン
酸塩処理性と塗装後性能を確保するために、非メ
ツキに付着したPb−Sn係合金付着物を除去し、
次いで水洗、或いはブラツシング後にリン酸塩結
晶核生成促進処理を施す。すなわち、リン酸塩結
晶の鋼板表面に対する生成は、一般に以下のよう
に考えられ、リン酸塩処理液の主成分は、酸性リ
ン酸亜鉛(Zn(H2PO42)であり、溶液中では(1)
式のような平衡が成立する。 3Zn2 ++2H2PO4 2-Zn3(PO42 +4H+ ……(1) この溶液中に鋼板が浸漬されると、鋼板表面で
次の溶解反応が起る。 Fe+2H+→Fe2++H2 ……(2) この溶解をミクロ的にみた場合、局部アノード
でFe2+の生成、局部カソードでH2の発生のカツ
プル反応(ミクロセル)を形成している。局部カ
ソードでは、H+イオンが消費されるために、(1)
式の平衡が破れて反応が右へ進み、PHの上昇とと
もに難溶性のZn3(PO42の結晶(ホパイト、Zn3
(PO42・4H2O)が沈殿析出する。ただし、被膜
の主成分はホープアイトであるが、界面に存在す
るFe2+の一部がZnと置換したZn3Fe(PO42.4H2O
(ホスホフイライト)も少量形成される。 以上の如く、鋼板に対するリン酸塩結晶の析出
は鉄の局部カソード部であり、時間とともに順次
カソード、アノードの位置を変えながら全面に被
膜を形成する。従つて、リン酸塩結晶の析出反応
は鋼表面の性質に依存する電気化学的反応であ
り、鋼板表面に多数のミクロセルを形成するもの
では緻密なリン酸塩被膜が形成される。このミク
ロセルの形成に対して、鋼板表面の不可視的な酸
化膜の影響が大きく、酸化膜の厚さによつてその
結晶核の生成状況及び生成する結晶核の大きさが
著しく影響される。そのためには、酸化膜が除去
された鋼板表面では、均一清浄化された表面のた
めミクロセル形成のための活性源が消失し、結晶
核の生成数が減少するとともに、粗大なリン酸塩
結晶しが生成されなくなる傾向にある。 この傾向は、片面電気Pb−Sn系合金メツキ鋼
板の非メツキ面についても同様で均一で緻密なリ
ン酸塩結晶核を生成せしめ、ひいては塗装後の性
能、特に経時後の密着性、耐食性等を向上せしめ
るためにはその鉄面に酸化膜に代る多数のミクロ
セルの形成を可能ならしめる対策を講じるのが望
ましい。 この対策として、種々検討の結果、鋼板ストリ
ツプの非メツキ面に2価又は3価金属の不溶性リ
ン酸塩を含む懸濁液の吹き付け処理、特に好まし
くはリン酸亜鉛の懸濁液吹き付け処理を行なつ
て、酸化膜に代る多数のミクロセルを形成せしめ
る活性源を付与することが好ましいことがわかつ
た。不溶性塩懸濁物の吹き付けによる非メツキ面
の緻密な機械的加工効果による表面の不均一エネ
ルギー部位の発生および吹き付け処理された極く
微細で微少量の反応生成物の生成により、これら
が次に行なわれるリン酸塩結晶核発生の源とな
り、リン酸塩結晶核の著しい生成促進と均一緻密
なリン酸塩結晶を生成させるとともに、塗装後の
性能を著しく向上せしめる結果が得られた。 このリン酸塩の懸濁液の吹き付け処理において
は、得られる効果の程度、生産性、操業上の問題
から、Zn3(PO42・5H2O等の10〜100g/(好
ましくは20〜50g/)をリン酸でPH調整された
水溶液中にコロイド状に懸濁させたPH3〜8(好
ましくはPH4〜7)の懸濁液を圧力0.5〜5Kg/
cm2(好ましくは1.5〜3.5Kg/cm2)の圧力で常温〜
60℃で1〜10秒間(好ましくは2〜5秒間)吹き
付ける。この場合のリン酸塩懸濁液は、均一でか
つ緻密なリン酸塩結晶核を生成させるために10
g/以上の濃度を必要とするが、100g/を
越える過剰な濃度はその効果が飽和域に達する。
従つて、リン酸塩懸濁液の濃度は10〜100g/
とした。また、リン酸塩懸濁液のPHはリン酸塩結
晶核が生成し易い範囲に限定したもので、PH3未
満ではFeの溶解により結晶核の生成が妨げられ、
PH8を越えるとFeが不動態化て結晶核の生成が
妨げられる。このように調整されたリン酸塩の懸
濁液を鋼板に吹き付ける圧力は、リン酸塩結晶核
を均一に生成させるために必要であつて、0.5
Kg/cm2未満では結晶核の分布が不均一となり、5
Kg/cm2を越えると圧力が強すぎて結晶核の生成が
困難となる。その際の吹き付け時間は緻密でかつ
微細なリン酸塩結晶核を生成させるためにも必要
な範囲であつて、1秒未満の短時間では結晶核が
疎ら状に付き、10秒を越える長時間では粗大な結
晶核となつて装飾塗装性を損なう問題がある。懸
濁液についてはその他に、Cu3(PO42、Mg3
(PO42、Mn3(PO42、Fe(PO4)等の不溶性リン
酸塩を水に懸濁したものが使用される。又、同様
に酸化膜に代るミクロセルを形成せしめる方法と
して、鋼板表面にFeよりもリン酸塩水溶液中で
溶解しにくいNi、Co、Ni−Co合金、Ni−P、
Co−P、Fe−P、又は、Ni、Co若しくはFe金
属の2種以上とPとからなる合金を強制的に不連
続に電析せしめて、Feの局部溶解反応を促進せ
しめることによつても、酸化膜に代る多数のミク
ロセルを形成せしめる活性源になりうる。 これらの金属又は合金を鋼板表面に付与するに
は、前記したイオンを含有する水溶液中で、鋼帯
の非メツキ面のみに陰極電解処理を行うことによ
つて容易に得られる。 しかしながら、その電析による析出形態は、不
連続に多数の析出核が存在する事が必要であり、
付着量としては、3〜30mg/m2の範囲である。 付着量が3mg/m2未満では、これらの電着物が
カソードとなり、鋼板面がアノードとなる反応促
進効果が少なく、リン酸塩結晶核の均一緻密な生
成に対する効果が不充分である。 また、その付着量が30mg/m2をこえると、その
電着物が連続的に析出するため、鋼板面のアノー
ド溶解反応が起こりにくくなり、マイクロセル生
成効果が減じられ、均一緻密なリン酸塩晶の生成
が阻害される。 従つて、これらの付着物は3〜30mg/m2、好ま
しくは5〜15mg/m2の範囲である。 以上のように、本発明は片面電気Pb−Sn系合
金メツキ鋼板の製造において、非メツキ面に付着
されるリン酸塩処理性、塗装性能に悪影響を及ぼ
す微量のPb−Sn系合金の付着物をメツキ面の性
能を劣化せしめる事なく除去すると同時に、更に
リン酸塩結晶の生成を促進せしめる事によつて、
これらの複合効果により極めてリン酸塩処理性と
塗装性能にすぐれた片面電気Pb−Sn系合金メツ
キ鋼板が得られる。 尚、本発明において、Pb−Sn系合金メツキの
合金組成は特に規制されるものではなく、Pbを
主成分にSnが1〜50%、あるいはさらにSb、
Ni、Co等の合金化元素を少量添加したものに適
用される。 (実施例) 冷延鋼帯を3%オルソケイ酸ソーダー水溶液中
で脱脂、7.5%H2SO4水溶液による陰極電解酸洗
による表面清浄化処理、活性化処理後に所定の合
金組成、付着量を目標とした片面Pb−Sn系合金
メツキを行ない、メツキ後水洗して、第1表に示
すように本発明の方法による非メツキ面の微量
Pb−Sn系合金付着物を陽極電解処理によつて除
去し、続いてリン酸塩処理を行つて、性能評価試
験を行なつた。その結果は、表1表に示すように
目的とする性能向上効果が極めて大きかつた。 尚、本発明の片面電気Pb−Sn系合金メツキ鋼
帯の製造は、電解処理浴中で鋼帯の板幅より両端
から各々20mmづつ狭い目標合金組成と同一組成の
可溶性電極を鋼帯を片面に対向して設けるととも
に、鋼帯にほぼ平行に、両端から約7.5mmずつ離
れた位置にダミーカソードを設置し、極力非メツ
キ面に電解電流が裏回りするのを防止して片面メ
ツキを施した。 次に、本発明の方法で製造した片面Pb−Sn系
合金メツキ鋼板の性能評価については、以下に示
す試験方法及び評価基準によつた。 Γ評価試験方法及び評価基準 1 非メツキ面の評価試験方法及び評価基準 (1) リン酸塩処理法 浸漬タイプ(Full Dip Type)のリン酸
塩処理浴を用いて、リン酸塩処理後の外観
及び走査型電顕(1500倍)でリン酸結晶の
生成状況を観察して以下の評価基準で判断
した。 ◎……外観が均一で、均一緻密なリン酸塩
結晶生成。 ○……外観は均一であるが、リン酸塩結晶
やや粗大。 △……外観及び走査型電顕によるミクロ観
察でも、リン酸塩結晶の生成していない
個所(スケ部分)が部分的に生成。 ×……外観上、明らかにリン酸塩結晶の生
成されていない、スケ部分が認められ
る。 (2) 塗装後の密着性 カチオン電着塗装20μを施し、中塗り
35μ、上塗り30μを各々スプレイ塗装して
85μの3コート塗装を施した。該試験材に
対して、50℃の蒸溜水中に各々240時間、
480時間浸漬後、直ちに乾燥して2mm×2
mmの大きさの基盤目を100マス作成、セロ
テープ(登録商標)剥離を行なつてその密
着性を評価した。 ◎……塗膜の剥離部分が殆んどなく、密着
性極めて良好。 ○……塗膜の剥離は明りように認められる
が、剥離面積は約5%以下で少なく、塗
膜密着性可成り良好。 △……塗膜の剥離面積5〜20%で、塗膜密
着性可成り劣る。 ×……塗膜の剥離面積が20%以上で、塗膜
密着性著しく劣る。 (3) 塗装後耐食性 カチオン電着塗装を20μ厚さ施し、地鉄
に達するスクラツチ疵を入れて、塗膜次陥
部を対象とした耐食性能を塩水噴霧試験に
より評価した。尚、評価は、塩水噴霧試験
30日間(720時間)後の、スクラツチ部か
らのフクレ巾及び他の平面部のブリスター
の発生状況を加味して、以下の基準で評価
した。 ◎……スクラツチ部の片側の最大フクレ巾
が1.5mm以下でかつ平面部のブリスター
発生数が5個未満。 ○……スクラツチ部の片側の最大フクレ巾
が3mm以下でかつ平面部のブリスター発
生数が10個未満。 △……スクラツチ部の片側の最大フクレ巾
が3mm以下或いは平面部のブリスター発
生数が20個未満。 ×……スクラツチ部の片側の最大フクレ巾
が3mm以上或いは平面部のブリスターの
発生数が20個以上。 2 メツキ面の性能評価試験法及び性能 (1) 表面外観 Pb−Sn系合金メツキ面を肉眼観察して、
その外観評価を以下の評価基準で評価し
た。 ◎……表面外観の変色なく、均一外観。 ○……表面変色は若干生じるが、均一外
観。 △……表面変色が若干生じ、部分的に少し
むら発生。 ×……表面変色著じるしく、外観は不均
一。 (2) 耐食性 塩水噴霧試験72時間後の赤錆発生状況
を、10×10mmの大きさの300個のマス目を
用い、赤錆が発生したマス目を百分率で表
示して、以下の評価基準によつた。 ◎……赤錆発生率10%未満。 ○……赤錆発生率20%未満。 △……赤錆発生率40%未満。 ×……赤錆発生率40%以上。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は片面電気Pb−Sn系合金メツキ鋼板
(Sn12%の例)の非メツキ面の微量Pb−Sn合金
付着量とリン酸塩処理性を示す図である。 *評価基準;浸漬タイプのリン酸塩処理浴を用
い、非メツキ面に付着したPb−Sn合金付着量
とリン酸塩処理後のリン酸塩結晶の生成状況を
走査型電顕(1500倍)で判断。 ◎……リン酸塩結晶が均一、緻密に生成。 ○……リン酸塩結晶がやや粗大であるが比較的均
一に生成。 △……リン酸塩晶核の生成は認められるが、可成
り粗。 ×……リン酸塩晶核の生成が殆んど認められな
い。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Pb2+イオンとSn2+イオンを主成分とする水
    溶液中で鋼帯の片面に対向して設けられた電極か
    ら通電して陰極電解処理を施して片面電気Pb−
    Sn系合金メツキ鋼板を製造し、水洗後に1〜100
    g/のクエン酸、酒石酸、さく酸、ぎ酸及び/
    又はこれらの塩の1種又は2種以上を含有する水
    溶液中で0.1〜30A/dm2の電流密度で0.5〜10秒
    間の陽極電解処理を行い、次いで2価又は3価の
    金属イオンを含有する濃度10〜100g/でPH3
    〜8のリン酸塩の懸濁液を圧力0.5〜5Kg/cm2
    1〜10秒間吹きつけ処理する事を特徴とする塗装
    性能にすぐれた非メツキ面をもつ片面電気鉛錫系
    合金メツキ鋼板の製造法。 2 Pb2+イオンとSn2+イオンを主成分とする水
    溶液中で鋼帯の片面に対向して設けられた電極か
    ら通電して陰極電解処理を施して片面電気Pb−
    Sn系合金メツキ鋼板を製造し、水洗後に1〜100
    g/のクエン酸、酒石酸、さく酸、ぎ酸及び/
    又はこれらの塩の1種又は2種以上を含有する水
    溶液中で0.1〜30A/dm2の電流密度で0.5〜10秒
    間の陽極電解処理を行い、次いでNi、Co、Ni−
    Co合金、Ni−P、Co−P、Fe−P、又は、Ni、
    Co若しくはFe金属の2種以上とPとからなる合
    金を含有するリン酸塩の水溶液中で陰極電解処理
    してこれら金属又は合金を非メツキ面に3〜30
    mg/m2付着させる事を特徴とする塗装性能にすぐ
    れた非メツキ面をもつ片面電気鉛錫系合金メツキ
    鋼板の製造法。
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