JPH034052B2 - - Google Patents
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- JPH034052B2 JPH034052B2 JP58110728A JP11072883A JPH034052B2 JP H034052 B2 JPH034052 B2 JP H034052B2 JP 58110728 A JP58110728 A JP 58110728A JP 11072883 A JP11072883 A JP 11072883A JP H034052 B2 JPH034052 B2 JP H034052B2
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- reaction
- alcohol
- terephthalic acid
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
本発明は、高級アルコールのテレフタル酸ジエ
ステルのすぐれた製造方法に係る。 テレフタル酸ジエステルについては、繊維、樹
脂等の原料としてのジメチルテレフタレート
(DMT)について種々の製造方法が公知である
が、炭素原子数の多いアルコールのテレフタル酸
ジエステルの製造法については皆無である。 ジオクチルフタレート(DOP)、ジオクチルア
ジペート(DOA)等の高級アルコールフタル酸
ジエステルの製造においては、アルコールの若干
過剰のもとで、酸を触媒の存在下または不存在下
に、常圧または減圧下でエステル化反応させ、生
成した水を連続的に反応系外に除去しながら反応
を進め、その後使用目的に応じてアルカリ洗浄、
水洗、不純物の吸着等の後処理を経て、可塑剤、
溶剤等として使用している。 しかしながら、この方法をテレフタル酸のジエ
ステルの製造に応用した場合、テレフタル酸には
融点がなく、またそれが例えば2−エチルヘキサ
ノールや2−エチルヘキサノールとのエステル化
物であるジオクチルテレフタレートに不溶性であ
るために、さらには、2−エチルヘキサノールの
沸点以上に反応温度を上げることができないため
に、反応速度が著しく遅く、工業的方法としては
採用し得ない。 テレフタル酸のジエステル化反応は、テレフタ
ル酸に融点がなく、また原料アルコールに不溶の
ため、例えばこの反応を常圧で行なうときはアル
コールの沸点が反応温度の到達限界であり、長時
間にわたつて徐々にジエステル化が進行する。反
応の進行とともに液相を形成するジエステルとア
ルコールの組成が変化してアルコールのモル分率
が減少し、反応温度は徐々に上昇し、最終的には
所定温度に達する。その後、反応の進行を見なが
ら実質的に反応率を100%近くまで向上させ、水
の除去を、多くの場合原料アルコールとの共沸で
行い、留出した水及びアルコールの分離工程を経
て実質的に水を含まないアルコールを反応系に戻
す操作が採られる。高級アルコールのテレフタル
酸ジエステルは、このような方法によつて一応製
造をすることができるけれども、エステル化反応
に長時間を要し、操作的にも煩雑になつてしま
う。 本発明者らは、テレフタル酸と高級アルコール
との効率のよいエステル化方法について、鋭意検
討したところ、反応系をアルコールの常圧におけ
る沸点以上の温度に加熱し、しかもアルコールの
蒸気圧以上の加圧下で反応させることにより極め
て効率よく、速やかにエステル化反応が進行する
ことを見い出し、本発明を完成するに到つた。 本発明の目的は、高級アルコールのテレフタル
酸ジエステルを効率よく製造する方法を提供する
にあり、しかして、該目的は、エステル化触媒の
存在下または不存在下にテレフタル酸と炭素原子
数4〜12の1価アルコールとを反応させてジエス
テルを製造する方法において、該エステル化反応
を加圧下で行い、かつアルコールの常圧における
沸点以上、加圧下における沸点未満の温度範囲で
行うことを特徴とするテレフタル酸ジエステルの
製造方法によつて達成される。 本発明方法を以下に詳述する。 本発明方法で使用するテレフタル酸は、通常繊
維、樹脂等の原料として用いられる粉末のものが
用いられ、該テレフタル酸は溶融せず、また原料
アルコールへの溶解度及び反応生成物であるジエ
ステルへの溶解度が著しく小さいか、またはほと
んどないために、できるだけ小粒径のものを使用
するのがエステル化反応上好ましい。 アルコールは、特に限定されるものではない
が、分岐鎖を有していてもよい脂肪族、脂環族、
芳香族または置換芳香族等のアルコールがいずれ
も使用でき、常圧(760mmHg)における沸点が
100〜250℃の範囲、特に110℃以上の1価アルコ
ールであるのが好ましい。 また、アルコールの炭素原子数は、4〜12の範
囲にあるものが、本発明の高級アルコールとして
有効に使用しうる。具体的には、n−ブタノー
ル、イソブチルアルコール、n−ペンタノール、
2−メチルブタノール、イソペンチルアルコー
ル、t−ペンチルアルコール、n−ヘキサノー
ル、3−メチルペンタノール、n−ヘプタノー
ル、n−オクタノール、2−エチルヘキサノー
ル、n−ノナノール、イソノニルアルコール、n
−デカノール、イソデカノール、n−ウンデカノ
ール、n−ドデカノール等の脂肪族アルコール、
シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール
類等の脂環族アルコール、ベンジルアルコール、
フエニルエタノール、トリルメタノール等の芳香
族アルコールを挙げることができ、これらの少な
くとも一種が用いられる。これらのアルコール
は、760mmHgの圧力においてその沸点が250℃以
下である。 しかして、アルコールの使用量は、テレフタル
酸に対して2.0〜4.0モル比、好ましくは2.1〜2.6
モル比であるのが、経済性、反応系の取扱いまた
は後処理操作等の点を考慮すると望ましい態様で
ある。 本発明方法におけるエステル化反応は、エステ
ル化反応触媒を使用せずとも可能であるが、反応
効率化の点からエステル化触媒を使用するのが望
ましい。該触媒の具体例としては、スズ、チタ
ン、亜鉛等金属の化合物が挙げられ、例えばジメ
チルスズオキサイド、ジブチルスズオキサイド、
ジオクチルスズオキサイド、チタンテトライソプ
ロポキサイド、チタンテトラブトオキサイド、四
塩化チタン、酢酸亜鉛等が用いられる。またこれ
らの使用量は、テレフタル酸に対し、0.01〜5重
量%、好ましくは0.1〜1重量%で充分である。 本発明方法は、テレフタル酸とアルコールとを
テレフタル酸の粉末をアルコールに十分混合分散
するように撹拌しながら加圧下で行い、かつアル
コールの常圧における沸点以上、加圧下における
沸点未満の温度範囲で行うことが必要である。反
応系を加圧すべき圧力は、使用するアルコールと
反応温度によつてほぼ決まるが、反応の進行とと
もに圧力を変化させる必要があり、一義的に決ま
るものではない。しかし、該加圧力は反応時のア
ルコールの蒸気圧以上の圧力にしておく必要があ
り、すなわち、反応時のアルコールを加圧時の沸
点未満に保つておく必要がある。しかして、加圧
力の調節は窒素ガス等の不活性ガスで行い、反応
温度は120〜270℃、好ましくは170〜250℃、特に
200〜250℃の範囲であるのが望ましい。また、反
応時間は、製造されるエステルの品質、色相や回
収アルコールの劣化の度合の点から短かい方が望
ましい。 本発明のテレフタル酸とアルコールのジエステ
ル化反応においては、加圧によりアルコールの沸
点に関係なく所定の反応温度に所定時間で到達
し、反応初期より短時間で高い反応率を得ること
ができ、全体の反応時間を大幅に短縮するととも
に、過剰のアルコール留出を防ぐことができ、省
エネルギーによる経済的効果も大きい。加圧は、
反応温度におけるアルコールの蒸気圧より若干大
きい圧力でよく、圧力が高すぎると水の留出除去
が難しくなり不利になる。したがつて、反応温度
で適切な加圧により、エステル化の結果生成した
水も十分に除去され、反応が速やかに進行する。 反応が十分進行し、加圧を要しなくなれば、常
圧または減圧での反応と同様の方法によつて反応
を完結させ、吸着処理等の後処理を行う。 本発明方法によつて製造されるテレフタル酸ジ
エステルは、例えば熱可塑性樹脂の可塑剤とし
て、また塗料用の溶剤、稀釈剤として使用しう
る。 以下に本発明方法を実施例にて詳述するが、本
発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。 実施例 1 テレフタル酸83g(0.5モル)、2−エチルヘキサ
ノール143.3g(1.1モル)及びテトライソプロピル
チタネート0.2ml(対テレフタル酸約0.23重量%)
を、内容積500c.c.で、そのフランジ上部にコンデ
ンサーと凝縮液溜めを備えてあり、さらに凝縮液
のうち2−エチルヘキサノールだけが反応系に還
流できるように設計されたオートクレーブ(材質
SUS−316)に仕込み、系内を窒素ガスで置換し
た後、窒素ガスを1.0Kg/cm2ゲージ圧に加圧し、
強い撹拌を行いながら30分間を要して2−エチル
ヘキサノールの常圧における沸点(183℃)以上
の温度の220℃まで昇温しテレフタル酸のジエス
テル化反応を行つた。220℃のとき反応系の圧力
は3.5Kg/cm2であり、2−エチルヘキサノールは
沸騰していなかつた。220℃に達してから1,2
及び3時間後オートクレーブを急冷し、残存して
いるテレフタル酸及び生成水を定量して反応率を
求めた。 両者の定量により求めた反応率は、ほぼ一致し
た。 なお、未反応のテレフタル酸は、ほぼ全量固体
で回収された。 220℃に達してからの経過時間に対する反応率
を次に示す。 経過時間(時間) 1 2 3 反応率(%) 37 70 91 比較例 1 テレフタル酸166g(1モル)、2−エチルヘキ
サノール287g(2.2モル)及びテトライソプロピル
チタネート0.4ml(対テレフタル酸約0.23重量%)
を撹拌機、コンデンサー及び凝縮液のうち2−エ
チルヘキサノールを還流できるようにした凝縮液
溜を備えた内容積1000c.c.のガラス等のフラスコに
仕込み、常圧下、テレフタル酸が2−エチルヘキ
サノールに十分分散するように撹拌しながら、2
−エチルヘキサノールが沸騰する183℃まで昇温
した。沸騰するまでに25分間を要した。 その後反応系は沸騰しながら反応の進行ととも
に温度が徐々に上昇した。所望の反応温度220℃
になるまでに、183℃に昇温後6時間を要した。 183℃に達してからの経過時間に対する反応温
度及び生成水の定量により求めた反応率を次に示
した。 経過時間(時間) 1 2 3 4 反応度度(℃) 184 191 198 209 反応率(%) 15 37 60 77 実施例 2 実施例1と同様にして、220℃到達後4時間経
過したテレフタル酸ジエステルの反応液を冷却
し、撹拌機、コンデンサー及び凝縮液のうち2−
エチルヘキサノールを還流できるようにした凝縮
液溜を備えたガラス製のフラスコに移し、220℃
で2−エチルヘキサノールの還流を行いながら常
圧から200mmHgまで5時間をかけて反応を行つ
た。反応液にはテレフタル酸の固体は存在せず、
反応液の酸価は0.04mg−KOH/gまで低下して
おり、この酸価の値から算出した反応率は99.9%
以上に達していた。 反応液は、130℃に冷却した後、100mmHgにお
いて水蒸気を2時間吹き込み、残存する2−エチ
ルヘキサノール、その他軽沸分を除去するととも
に、テトライソプロピルチタネートを酸化チタン
に分解した。 この酸化チタンを別除去した後、更に水蒸気
蒸留時の水分を除去するために50mmHg、120℃で
1時間脱水分処理を行つた。 このようにして製造された2−エチルヘキサノ
ールのテレフタル酸ジエステル(DOTP)は、
ほとんど無臭の液体であり、これを塩化ビニル樹
脂の可塑剤に使用すると電気絶縁性の優れた軟質
塩化ビニル樹脂が得られた。 DOTPの物性及び回収2−エチルヘキサノー
ル(2EH)の純度を第1表に示す。(2−エチル
ヘキサノールの純度はガスクロマトグラフイーに
よる。) 比較例 2 比較例1の常温で反応させたPOTPを、常圧か
ら200mmHgまでの反応を実施例2に準じて行つた
結果、反応率99%以上に達するまでに全反応に14
時間以上を要した。 このようにして得られたDOTPの物性及び回
収2−エチルヘキサノールの純度を第1表に併記
した。
ステルのすぐれた製造方法に係る。 テレフタル酸ジエステルについては、繊維、樹
脂等の原料としてのジメチルテレフタレート
(DMT)について種々の製造方法が公知である
が、炭素原子数の多いアルコールのテレフタル酸
ジエステルの製造法については皆無である。 ジオクチルフタレート(DOP)、ジオクチルア
ジペート(DOA)等の高級アルコールフタル酸
ジエステルの製造においては、アルコールの若干
過剰のもとで、酸を触媒の存在下または不存在下
に、常圧または減圧下でエステル化反応させ、生
成した水を連続的に反応系外に除去しながら反応
を進め、その後使用目的に応じてアルカリ洗浄、
水洗、不純物の吸着等の後処理を経て、可塑剤、
溶剤等として使用している。 しかしながら、この方法をテレフタル酸のジエ
ステルの製造に応用した場合、テレフタル酸には
融点がなく、またそれが例えば2−エチルヘキサ
ノールや2−エチルヘキサノールとのエステル化
物であるジオクチルテレフタレートに不溶性であ
るために、さらには、2−エチルヘキサノールの
沸点以上に反応温度を上げることができないため
に、反応速度が著しく遅く、工業的方法としては
採用し得ない。 テレフタル酸のジエステル化反応は、テレフタ
ル酸に融点がなく、また原料アルコールに不溶の
ため、例えばこの反応を常圧で行なうときはアル
コールの沸点が反応温度の到達限界であり、長時
間にわたつて徐々にジエステル化が進行する。反
応の進行とともに液相を形成するジエステルとア
ルコールの組成が変化してアルコールのモル分率
が減少し、反応温度は徐々に上昇し、最終的には
所定温度に達する。その後、反応の進行を見なが
ら実質的に反応率を100%近くまで向上させ、水
の除去を、多くの場合原料アルコールとの共沸で
行い、留出した水及びアルコールの分離工程を経
て実質的に水を含まないアルコールを反応系に戻
す操作が採られる。高級アルコールのテレフタル
酸ジエステルは、このような方法によつて一応製
造をすることができるけれども、エステル化反応
に長時間を要し、操作的にも煩雑になつてしま
う。 本発明者らは、テレフタル酸と高級アルコール
との効率のよいエステル化方法について、鋭意検
討したところ、反応系をアルコールの常圧におけ
る沸点以上の温度に加熱し、しかもアルコールの
蒸気圧以上の加圧下で反応させることにより極め
て効率よく、速やかにエステル化反応が進行する
ことを見い出し、本発明を完成するに到つた。 本発明の目的は、高級アルコールのテレフタル
酸ジエステルを効率よく製造する方法を提供する
にあり、しかして、該目的は、エステル化触媒の
存在下または不存在下にテレフタル酸と炭素原子
数4〜12の1価アルコールとを反応させてジエス
テルを製造する方法において、該エステル化反応
を加圧下で行い、かつアルコールの常圧における
沸点以上、加圧下における沸点未満の温度範囲で
行うことを特徴とするテレフタル酸ジエステルの
製造方法によつて達成される。 本発明方法を以下に詳述する。 本発明方法で使用するテレフタル酸は、通常繊
維、樹脂等の原料として用いられる粉末のものが
用いられ、該テレフタル酸は溶融せず、また原料
アルコールへの溶解度及び反応生成物であるジエ
ステルへの溶解度が著しく小さいか、またはほと
んどないために、できるだけ小粒径のものを使用
するのがエステル化反応上好ましい。 アルコールは、特に限定されるものではない
が、分岐鎖を有していてもよい脂肪族、脂環族、
芳香族または置換芳香族等のアルコールがいずれ
も使用でき、常圧(760mmHg)における沸点が
100〜250℃の範囲、特に110℃以上の1価アルコ
ールであるのが好ましい。 また、アルコールの炭素原子数は、4〜12の範
囲にあるものが、本発明の高級アルコールとして
有効に使用しうる。具体的には、n−ブタノー
ル、イソブチルアルコール、n−ペンタノール、
2−メチルブタノール、イソペンチルアルコー
ル、t−ペンチルアルコール、n−ヘキサノー
ル、3−メチルペンタノール、n−ヘプタノー
ル、n−オクタノール、2−エチルヘキサノー
ル、n−ノナノール、イソノニルアルコール、n
−デカノール、イソデカノール、n−ウンデカノ
ール、n−ドデカノール等の脂肪族アルコール、
シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール
類等の脂環族アルコール、ベンジルアルコール、
フエニルエタノール、トリルメタノール等の芳香
族アルコールを挙げることができ、これらの少な
くとも一種が用いられる。これらのアルコール
は、760mmHgの圧力においてその沸点が250℃以
下である。 しかして、アルコールの使用量は、テレフタル
酸に対して2.0〜4.0モル比、好ましくは2.1〜2.6
モル比であるのが、経済性、反応系の取扱いまた
は後処理操作等の点を考慮すると望ましい態様で
ある。 本発明方法におけるエステル化反応は、エステ
ル化反応触媒を使用せずとも可能であるが、反応
効率化の点からエステル化触媒を使用するのが望
ましい。該触媒の具体例としては、スズ、チタ
ン、亜鉛等金属の化合物が挙げられ、例えばジメ
チルスズオキサイド、ジブチルスズオキサイド、
ジオクチルスズオキサイド、チタンテトライソプ
ロポキサイド、チタンテトラブトオキサイド、四
塩化チタン、酢酸亜鉛等が用いられる。またこれ
らの使用量は、テレフタル酸に対し、0.01〜5重
量%、好ましくは0.1〜1重量%で充分である。 本発明方法は、テレフタル酸とアルコールとを
テレフタル酸の粉末をアルコールに十分混合分散
するように撹拌しながら加圧下で行い、かつアル
コールの常圧における沸点以上、加圧下における
沸点未満の温度範囲で行うことが必要である。反
応系を加圧すべき圧力は、使用するアルコールと
反応温度によつてほぼ決まるが、反応の進行とと
もに圧力を変化させる必要があり、一義的に決ま
るものではない。しかし、該加圧力は反応時のア
ルコールの蒸気圧以上の圧力にしておく必要があ
り、すなわち、反応時のアルコールを加圧時の沸
点未満に保つておく必要がある。しかして、加圧
力の調節は窒素ガス等の不活性ガスで行い、反応
温度は120〜270℃、好ましくは170〜250℃、特に
200〜250℃の範囲であるのが望ましい。また、反
応時間は、製造されるエステルの品質、色相や回
収アルコールの劣化の度合の点から短かい方が望
ましい。 本発明のテレフタル酸とアルコールのジエステ
ル化反応においては、加圧によりアルコールの沸
点に関係なく所定の反応温度に所定時間で到達
し、反応初期より短時間で高い反応率を得ること
ができ、全体の反応時間を大幅に短縮するととも
に、過剰のアルコール留出を防ぐことができ、省
エネルギーによる経済的効果も大きい。加圧は、
反応温度におけるアルコールの蒸気圧より若干大
きい圧力でよく、圧力が高すぎると水の留出除去
が難しくなり不利になる。したがつて、反応温度
で適切な加圧により、エステル化の結果生成した
水も十分に除去され、反応が速やかに進行する。 反応が十分進行し、加圧を要しなくなれば、常
圧または減圧での反応と同様の方法によつて反応
を完結させ、吸着処理等の後処理を行う。 本発明方法によつて製造されるテレフタル酸ジ
エステルは、例えば熱可塑性樹脂の可塑剤とし
て、また塗料用の溶剤、稀釈剤として使用しう
る。 以下に本発明方法を実施例にて詳述するが、本
発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。 実施例 1 テレフタル酸83g(0.5モル)、2−エチルヘキサ
ノール143.3g(1.1モル)及びテトライソプロピル
チタネート0.2ml(対テレフタル酸約0.23重量%)
を、内容積500c.c.で、そのフランジ上部にコンデ
ンサーと凝縮液溜めを備えてあり、さらに凝縮液
のうち2−エチルヘキサノールだけが反応系に還
流できるように設計されたオートクレーブ(材質
SUS−316)に仕込み、系内を窒素ガスで置換し
た後、窒素ガスを1.0Kg/cm2ゲージ圧に加圧し、
強い撹拌を行いながら30分間を要して2−エチル
ヘキサノールの常圧における沸点(183℃)以上
の温度の220℃まで昇温しテレフタル酸のジエス
テル化反応を行つた。220℃のとき反応系の圧力
は3.5Kg/cm2であり、2−エチルヘキサノールは
沸騰していなかつた。220℃に達してから1,2
及び3時間後オートクレーブを急冷し、残存して
いるテレフタル酸及び生成水を定量して反応率を
求めた。 両者の定量により求めた反応率は、ほぼ一致し
た。 なお、未反応のテレフタル酸は、ほぼ全量固体
で回収された。 220℃に達してからの経過時間に対する反応率
を次に示す。 経過時間(時間) 1 2 3 反応率(%) 37 70 91 比較例 1 テレフタル酸166g(1モル)、2−エチルヘキ
サノール287g(2.2モル)及びテトライソプロピル
チタネート0.4ml(対テレフタル酸約0.23重量%)
を撹拌機、コンデンサー及び凝縮液のうち2−エ
チルヘキサノールを還流できるようにした凝縮液
溜を備えた内容積1000c.c.のガラス等のフラスコに
仕込み、常圧下、テレフタル酸が2−エチルヘキ
サノールに十分分散するように撹拌しながら、2
−エチルヘキサノールが沸騰する183℃まで昇温
した。沸騰するまでに25分間を要した。 その後反応系は沸騰しながら反応の進行ととも
に温度が徐々に上昇した。所望の反応温度220℃
になるまでに、183℃に昇温後6時間を要した。 183℃に達してからの経過時間に対する反応温
度及び生成水の定量により求めた反応率を次に示
した。 経過時間(時間) 1 2 3 4 反応度度(℃) 184 191 198 209 反応率(%) 15 37 60 77 実施例 2 実施例1と同様にして、220℃到達後4時間経
過したテレフタル酸ジエステルの反応液を冷却
し、撹拌機、コンデンサー及び凝縮液のうち2−
エチルヘキサノールを還流できるようにした凝縮
液溜を備えたガラス製のフラスコに移し、220℃
で2−エチルヘキサノールの還流を行いながら常
圧から200mmHgまで5時間をかけて反応を行つ
た。反応液にはテレフタル酸の固体は存在せず、
反応液の酸価は0.04mg−KOH/gまで低下して
おり、この酸価の値から算出した反応率は99.9%
以上に達していた。 反応液は、130℃に冷却した後、100mmHgにお
いて水蒸気を2時間吹き込み、残存する2−エチ
ルヘキサノール、その他軽沸分を除去するととも
に、テトライソプロピルチタネートを酸化チタン
に分解した。 この酸化チタンを別除去した後、更に水蒸気
蒸留時の水分を除去するために50mmHg、120℃で
1時間脱水分処理を行つた。 このようにして製造された2−エチルヘキサノ
ールのテレフタル酸ジエステル(DOTP)は、
ほとんど無臭の液体であり、これを塩化ビニル樹
脂の可塑剤に使用すると電気絶縁性の優れた軟質
塩化ビニル樹脂が得られた。 DOTPの物性及び回収2−エチルヘキサノー
ル(2EH)の純度を第1表に示す。(2−エチル
ヘキサノールの純度はガスクロマトグラフイーに
よる。) 比較例 2 比較例1の常温で反応させたPOTPを、常圧か
ら200mmHgまでの反応を実施例2に準じて行つた
結果、反応率99%以上に達するまでに全反応に14
時間以上を要した。 このようにして得られたDOTPの物性及び回
収2−エチルヘキサノールの純度を第1表に併記
した。
【表】
なお、本実施例により製造したDOTPは、そ
の一部を水−エタノール一苛性カリ溶液の存在下
で3時間加熱、加水分解を行い、分解生成物の組
成をガスクロマトグラフイー及び紫外部の吸光光
度法により調べた。分解生成物は2−エチルヘキ
サノール及びテレフタル酸であること、並びにそ
れぞれがモル比2:1であることを確認した。 実施例 3 実施例1において、2−エチルヘキサノールの
代りにn−ブタノール87.6g(1.2モル)を用い、
窒素ガス加圧3Kg/cm2、200℃に昇温したほかは
実施例1に準じてn−ブタノールのテレフタル酸
ジエステルを製造した。200℃に昇温時の反応系
圧力は16Kg/cm2となり、200℃に昇温後3時間経
過したときの圧力は8Kg/cm2になり、反応率は87
%であつた。 比較例 3 比較例2で用いた反応フラスコに、2−エチル
ヘキサノールをn−ブタノール153.3gに代えたほ
か比較例1と同様に行つたが、反応系は118℃で
沸騰し、5時間後においても反応系の温度上昇は
見られず、エステル化反応の進行は殆んど認めら
れなかつた。
の一部を水−エタノール一苛性カリ溶液の存在下
で3時間加熱、加水分解を行い、分解生成物の組
成をガスクロマトグラフイー及び紫外部の吸光光
度法により調べた。分解生成物は2−エチルヘキ
サノール及びテレフタル酸であること、並びにそ
れぞれがモル比2:1であることを確認した。 実施例 3 実施例1において、2−エチルヘキサノールの
代りにn−ブタノール87.6g(1.2モル)を用い、
窒素ガス加圧3Kg/cm2、200℃に昇温したほかは
実施例1に準じてn−ブタノールのテレフタル酸
ジエステルを製造した。200℃に昇温時の反応系
圧力は16Kg/cm2となり、200℃に昇温後3時間経
過したときの圧力は8Kg/cm2になり、反応率は87
%であつた。 比較例 3 比較例2で用いた反応フラスコに、2−エチル
ヘキサノールをn−ブタノール153.3gに代えたほ
か比較例1と同様に行つたが、反応系は118℃で
沸騰し、5時間後においても反応系の温度上昇は
見られず、エステル化反応の進行は殆んど認めら
れなかつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エステル化触媒の存在下または不存在下にテ
レフタル酸と炭素原子数4〜12の1価アルコール
とを反応させてジエステルを製造する方法におい
て、該エステル化反応を加圧下で行い、かつアル
コールの常圧における沸点以上、加圧下における
沸点未満の温度範囲で行うことを特徴とするテレ
フタル酸ジエステルの製造方法。 2 アルコールが、常圧(760mmHg)において、
100〜250℃の範囲の沸点を有する1価アルコール
である特許請求の範囲第1項記載のテレフタル酸
ジエステルの製造方法。 3 エステル化反応温度が120〜270℃である特許
請求の範囲第1項記載のテレフタル酸ジエステル
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58110728A JPS604151A (ja) | 1983-06-20 | 1983-06-20 | テレフタル酸ジエステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58110728A JPS604151A (ja) | 1983-06-20 | 1983-06-20 | テレフタル酸ジエステルの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS604151A JPS604151A (ja) | 1985-01-10 |
| JPH034052B2 true JPH034052B2 (ja) | 1991-01-22 |
Family
ID=14542991
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58110728A Granted JPS604151A (ja) | 1983-06-20 | 1983-06-20 | テレフタル酸ジエステルの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS604151A (ja) |
Cited By (3)
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|---|---|---|---|---|
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1983
- 1983-06-20 JP JP58110728A patent/JPS604151A/ja active Granted
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| JPS604151A (ja) | 1985-01-10 |
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