JPH0343351B2 - - Google Patents
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- JPH0343351B2 JPH0343351B2 JP61256883A JP25688386A JPH0343351B2 JP H0343351 B2 JPH0343351 B2 JP H0343351B2 JP 61256883 A JP61256883 A JP 61256883A JP 25688386 A JP25688386 A JP 25688386A JP H0343351 B2 JPH0343351 B2 JP H0343351B2
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- ethyltributylammonium
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25B—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
- C25B3/00—Electrolytic production of organic compounds
- C25B3/20—Processes
- C25B3/29—Coupling reactions
- C25B3/295—Coupling reactions hydrodimerisation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25B—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
- C25B3/00—Electrolytic production of organic compounds
- C25B3/01—Products
- C25B3/09—Nitrogen containing compounds
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- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用技術分野〕
本発明はアクリロニトリル(以下ANと略記す
る)を電解二量化してアジポニトリル(以下
ADNと略記する)を製造する方法に関するもの
である。更に詳しくは、AN、水及び電導性支持
塩を含む電解液を単一室電解槽に通液し、ANを
電解二重化する事によつてADNを製造する方法
に関するものである。 〔従来の技術〕 ANの電解二量化によるADNの製造は既に工
業化されているが、その方法は隔膜を用いたもの
である。その理由は、隔膜がないと陽極の腐食が
激しく、また陽極においてANが酸化されてAN
基準のADN選択率の低下等を引き起こすからで
ある。 しかしながら隔膜を用いる電解方法は、隔膜の
電気抵抗などによる電力の損失が極めて大きく、
また、隔膜自体の経済的負担が大きいなどの欠点
を有している。 従つて、隔膜を用いない単一室電解槽におい
て、ANの電解二量化を行なう方法が、種々提案
されている。 例えば、カドミウムを陰極に用い、電導性支持
塩としてアルカリ金属塩とエチルトリブチルアン
モニウム塩とを含む電解液を単一室電解槽で電解
する方法(特公昭51−2444号公報)が知られてい
る。この方法は、陰極材料として消耗という点で
カドミウムを選定しているが、毒性の問題から後
処理も含め、その取扱いは頻雑にならざるを得な
い。陰極材質としてはカドミウムの様に一般に水
素過電圧の高い金属が好ましく、水銀、鉛等も水
素過電圧の高い事が知られている。従つて、鉛を
陰極として用い、電導性支持塩としてアルカリ金
属塩とエチルトリブチルアンモニウム塩とを含む
電解液を単一室電解槽で電解する方法を知られて
いる。エチレンジアミンテトラ酢酸塩を添加する
事によつて発生する水素を抑制する方法(特公昭
57−42710号公報)、電解液中の有機物濃度を、2
〜12重量%とする方法(特公昭51−18931号公報)
がそれである。しかしながら両方法とも陰極の消
耗についての記載はなく、工業的規模での使用に
耐えるか疑問である。また、前者のエチレンジア
ミンテトラ酢酸塩を添加する方法においては、水
素の発生はある程度は抑制されるが、その値は、
オフガス中の濃度として2vol%という高い値であ
り、まだ十分でない。 この点を克服するため、鉛合金を陰極に用い、
単一室電解槽で、電導性支持塩としてアルカリ金
属塩とエチルトリブチルアンモニウム塩とを含む
電解液を電解するにあたり、電解液を抜き出して
キレート樹脂で処理し、再び電解槽へ循環する方
法(特公昭61−21316)が提案されている。この
方法では確かに水素の発生は抑制されるものの、
陰極消耗については、工業的規模での電槽を考え
た場合、必ずしも満足のゆくものではない。すな
わち工業的規模での電槽では、所定流量の電解液
が電槽に通液される場合、出来るだけ通電量を増
した方が生産能力は上がり、好ましい。従つて流
路は出来るだけ長く取る方が良い。しかしなが
ら、その様にして通電量を増すと、その量に比例
して陽極で発量する酸素量も増す。その様な状況
では鉛陰極での消耗は増加するものと予想される
が、その点については何ら記載はない。 〔発明が解決しようとしている問題点〕 従来技術では、単一室電解槽でANを電解二重
化する場合、後処理も含め取扱い操作の煩雑なカ
ドミウムを陰極材料として使用せざるを得なかつ
た。鉛を陰極として用いた場合は、水素発生、鉛
陰極の消耗という点で問題があるためである。 これを克服しようとして、鉛陰極を用い、アル
カリ金属塩と第4級アンモニウム塩からなる電導
性支持塩とANとを含むエマルジヨンを単一室電
解槽で電解する方法が提案されているが、工業的
規模で考えた場合、鉛陰極の消耗は満足のゆくも
のではない。 本発明は、鉛陰極を用いて、単一室電解槽で
ANを電解二量化するにあたり、消耗という問題
を解決し、工業的使用に耐え得るものとするもの
である。 〔問題点を解決するための手段及び作用〕 本発明者らは、単一室電解槽によるANの電解
二量化の工業化におけるこれらの問題点を解決す
るため、鋭意研究を重ねた結果、陰極に鉛又は鉛
合金を用い、アルカリ金属塩と第4級アンモニウ
ム塩からなる電導性支持塩とANを含む電解液を
単一室電解槽で電解する場合、第4級アンモニウ
ム塩としてエチルトリブチルアンモニウム塩を従
来よりきわめて高い濃度で用いる事により、この
アンモニウム塩に電導性という機能の他に陰極の
防食作用という機能がある事も見い出した。この
知見をもとに本発明を完成するに至つた。 実施例1、参考例1〜6、更にこれらの結果を
表にした第1表をもとに、本発明の詳細について
説明する。 工業的規模での電槽を考える場合、通電量の多
いところでの消耗を確認する必要があり、そのた
め従来の1cm×90cmの通電面をもつ電槽を2槽直
列に連結して通電量を増し、1槽目、2槽目の消
耗量を測定した。第1表からわかる様に、いずれ
の第4級アンモニウム塩においても2槽目の消耗
量が多く、陽極から発生する酸素が何らかの形で
鉛の消耗を促進していると考えられる。第4級ア
ンモニウム塩の種類としては、同じく第1表か
ら、炭素数の少ない第4級アンモニウム塩ほど防
食効果を発揮するには高濃度にしなければならな
い事がわかる。例えばテトラエチルアンモニウム
塩でも0.28モル/と高濃度にすれば防食効果は
得られるが、この様な濃度では電解液の電気抵抗
を高め、電解電圧が上昇し、電力消費量が増大
し、総合的にみた場合決して有利であるとは言え
ない。一方、炭素数が増す程、防食には有利であ
るが、同時に第4級アンモニウム塩の親油性も増
す。そのため有機相から回収再生が困難となり、
ロスも多くなる。また第4級アンモニウム塩の製
法自体もジエチル硫酸と3級アミンから簡単に合
成できるという点でエチルトリブチルアンモニウ
ム塩が最も好ましい。エチルトリブチルアンモニ
ウム塩の濃度としては通常電導性支持塩として使
用している濃度より、はるかに高い濃度が必要で
ある。しかしながら、第1図の様に濃度が高すぎ
ると陰極面にポリマー状の物質が付着し、これに
よつて流れに乱れが生じ消耗はかえつて増大す
る。消耗は少なければ少ないほど良いが、鉄、鉛
等の安価な材料の場合、年間1mm以下の消耗速度
であれば十分実用化に耐え得る。第1図から、エ
チルトリブチルアンモニウム塩の濃度は、電解液
水相中に0.02〜0.08モル/である事が必要であ
る。 すなわち、本発明は、陰極に鉛又は鉛合金を用
い、アルカリ金属塩と第4級アンモニウム塩から
なる電導性支持塩とANとを含むエマルジヨンを
電解液とし、単一室電解槽で電解するにあたり、
第4級アンモニウム塩としてエチルトリブチルア
ンモニウム塩が電解液水相中に0.02〜0.08モル/
の濃度で存在することを特徴とするアジポニト
リルの製法を提供するものである。 本発明方法における電解液エマルジヨンの油相
比率は、生成したADNの分離、回収、電解液組
成の安定維持という点から6〜30重量%範囲が好
ましく、更に好ましくは10〜30重量%、最も好ま
しくは15〜30重量%である。 本発明に用いる単一室電解槽とは、陰極と陽極
の間に隔膜の存在しない電解槽の事である。 本発明においては、電導性支持塩としてアルカ
リ金属塩とエチルトリブチルアンモニウム塩の混
合塩が用いられる。アルカリ金属塩単独の場合は
ADNの収率が低く、水素の発生が多い。また、
エチルトリブチルアンモニウム塩単独の場合は、
電解電圧が高い。従つて、収率、電圧、水素発生
などの点から、本発明においては、アルカリ金属
塩とエチルトリブチルアンモニウム塩との混合塩
が用いられる。 このアルカリ金属塩のカチオンとしては、例え
ば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ムなどが挙げられ、これらの中で、ナトリウムま
たはカリウムが経済的に得られやすい点で好まし
い。これらのカオチンは電解液中に単独に含まれ
ていても、また、2種以上混合して含まれていて
も良い。これらアルカリ金属塩の濃度は、その溶
解度の範囲で任意に選ぶ事ができるが、溶液の電
導性を上昇させる目的から、電解液の水相に0.1
重量%以上、好ましくは1重量%以上である。 前記電導性支持塩として用いるアルカリ金属塩
及び第4級アンモニウム塩のアニオンとしては、
例えば、リン酸、硫酸、ホウ酸、炭酸などの無機
酸または多価酸の残基が使用できる。これらのア
ニオンは、電解液中に単独に含まれていてもよ
く、2種以上混合して含まれていても良いが、好
ましくはリン酸イオンと無機酸または多価酸のイ
オンが共に含まれている事であり、最も好ましく
は、リン酸イオンとホウ酸イオンが共に含まれて
いる事である。p−トルエンスルホン酸やエチル
硫酸などの有機残基を、アニオンとして併用する
事もできる。 本発明における電解液のPHは5以上が望しく好
ましくは6以上、更に好ましくは7以上である
が、PH10以上ではANの副生成物が増大するので
好ましくない。 電解液エマルジヨンの油相中のAN濃度は、好
ましくは10〜45重量%、更に好ましくは15〜35重
量%である。AN濃度が低過ぎると、水素の発生
が激しくなり、逆に高過ぎると、ANのポリマー
などの副生成物が増加する。 電解時の電解槽内の電解液温度は、アルカリ金
属塩の析出点以上であれば良いが、通常20〜75
℃、好ましくは30〜70℃、更に好ましくは45〜65
℃の範囲である。 電解時における電流密度は、陰極表面1dm2当
り、通常0.05〜70A、好ましくは1〜50A、更に
好ましくは5〜40Aの範囲である。 本発明において、電解槽における陰極と陽極の
間隔は、通常0.1〜5mmの距離、好ましくは1〜
3mmの範囲である。また、この電槽の電極間を電
解液が通常0.1〜4m/秒、好ましくは0.5〜2.5
m/秒の速度で通過する。 本発明方法においては、陰極での水素発生を抑
制するために電解液を公知の方法によつて処理す
る必要がある。例えばエチレンジアミンテトラ酢
酸塩などの遊離金属封鎖剤を電解液に包含させて
陰極表面に接触させる方法、トリエタノールアミ
ン添加する方法、電解液を抜き出し、イオン交換
樹脂、キレート樹脂で処理する方法がある。その
中で好ましい方法としては、電解液を抜き出し、
イオン交換樹脂、キレート樹脂で処理する方法で
あり、更に最も好ましくはキレート樹脂で処理す
る方法である。 〔発明の効果〕 従来、ANの単一室電解槽による電解2量化に
おいては陰極材料としては、消耗が多いという点
から鉛又は鉛合金は工業的な使用に耐えなかつた
が、本発明によつて陰極として鉛又は鉛合金を使
用しても消耗は1mm/Yとなり、初めて工業的使
用に耐える様になつた。カドミウムのような取扱
いの頻雑な材料を使用しなくても良いという点で
極めてすぐれたADNの製法である。 〔実施例〕 次に、実施例によつて本発明を更に詳細に説明
する。 実施例 1 単一室電解槽は1cm×90cmの通電面を有する鉛
合金を陰極とし、同じ通電面を有するニツケル鋼
を陽極として使用し、陰極と陽極の間にスペーサ
ーを置き、2mmの間隔に保つた。この単一室電解
槽を2槽直列に連結した。電解液は20重量%の油
相と80重量%の水相でエマルジヨンをなしてお
り、水相の組成は、AN約2重量%、エチルトリ
ブチルアンモニウム塩0.04モル/、リン酸カリ
ウム約10重量%、ホウ酸カリウム約3重量%及び
若干のADN、プロピオニトリル、1,3,5−
トリシアノヘキサンを含んだ水溶液であり、リン
酸でPH7.8に調整した。油相は該水溶液と溶解平
衡をなしており、その組成は、AN約28重量%、
ADN約50重量%、プロピオニトリルと1,3,
5−トリシアノヘキサン合わせて約5重量%、水
約12重量%、エマルトリブチルアンモニウム塩約
0.1モル/である。 このエマルジヨンを電解液タンクから通電面で
線速1.5m/秒になるように単一室電解槽に供給
循環し、電流密度20A/dm2、55℃で電解を行な
つた。通電と同時に電解液タンクから電解液を連
続的に一部抜き出し、デカンターに送り、油相と
水相とに分離した。生成したADN及び副生成物
を、この油相としてデカンターより抜き出した。
水相の一部を抜き出しキレート樹脂を詰めた樹脂
塔に通液し、通液した液は電解液タンクにもど
り、電槽に循環される。通液量は約8c.c./A・
HRである。 上記電解液組成を保つ様に、AN、水を連続的
に添加し、油相に溶解して抜き出されたエチルト
リブチルアンモニウム塩を随時添加した。 この様にして355時間電解を行なつた結果、発
生ガスに含まれる水素は、電解終了時0.10vol%
であり陰極の消耗速度は1槽目0.24mm/Y、2槽
目0.31mm/Yであり、消費ANに対するADN収率
は89.1%であつた。 参考例 1 エチルトリブチルアンモニウム塩の水相中の濃
度を0.02モル/とした以外はすべて実施例1と
同じ条件で電解を行なつた。155時間の電解後、
発生ガス中の水素濃度は0.11vol%、また陰極の
消耗速度は1槽目0.30mm/Y、2槽目1.07mm/Y
であつた。消費ANに対するADN収率は88.5%で
あつた。 参考例 2 エチルトリブチルアンモニウム塩の水相中の濃
度を0.004モル/とした以外はすべて実施例1
と同じ条件で電解を行なつた。212時間の電解後、
発生ガス中の水素濃度は0.15vol%、また陰極の
消耗速度は1槽目0.37mm/Y、2槽目2.36mm/Y
であつた。消費ANに対するADN収率は89.5%で
あつた。 参考例 3 エチルトリブチルアンモニウム塩の水相中の濃
度を0.08モル/とした以外はすべて実施例1と
同じ条件で電解を行なつた。354時間の電解後、
発生ガス中の水素濃度は0.11vol%、また、陰極
の消耗は1槽目0.44mm/Y、2槽目1.00mm/Yで
あつた。消費ANに対するADN収率は88.1%であ
つた。 参考例 4 第4級アンモニウム塩としてエチルトリブチル
アンモニウム塩の代わりにエチルトリプロピルア
ンモニウム塩を用い、その水相中の濃度を0.04モ
ル/とする以外は実施例1と同じ条件で電解を
行なつた。325時間の電解後、発生ガス中の水素
濃度は0.17vol%、また陰極の消耗は1槽目0.42
mm/Y、2槽目17.6mm/Yであつた。消費ANに
対するADN収率は88.6%であつた。 参考例 5 比較例4と同じく第4級アンモニウム塩として
エチルトリプロピルアンモニウム塩を用い、その
水相中の濃度を0.14モル/とする以外は比較例
4と、同じ条件で電解を行なつた。420時間の電
解後、発生ガス中の水素濃度は0.18vol%、また
陰極の消耗は1槽目0.25mm/Y、2槽目0.35mm/
Yであつた。消費ANに対するADNの収率は88.9
%であつた。 参考例 6 第4級アンモニウム塩としてテトラエチルアン
モニウム塩を用い、その水相中の濃度を0.28モ
ル/とする以外は実施例1と同じ条件で電解を
行なつた。107時間の電解後、発生ガス中の水素
濃度は0.23vol%、また陰極の消耗は1槽目0.23
mm/Y、2槽目0.35mm/Yであつた。消費ANに
対するADN収率は89.3%であつた。 【表】
る)を電解二量化してアジポニトリル(以下
ADNと略記する)を製造する方法に関するもの
である。更に詳しくは、AN、水及び電導性支持
塩を含む電解液を単一室電解槽に通液し、ANを
電解二重化する事によつてADNを製造する方法
に関するものである。 〔従来の技術〕 ANの電解二量化によるADNの製造は既に工
業化されているが、その方法は隔膜を用いたもの
である。その理由は、隔膜がないと陽極の腐食が
激しく、また陽極においてANが酸化されてAN
基準のADN選択率の低下等を引き起こすからで
ある。 しかしながら隔膜を用いる電解方法は、隔膜の
電気抵抗などによる電力の損失が極めて大きく、
また、隔膜自体の経済的負担が大きいなどの欠点
を有している。 従つて、隔膜を用いない単一室電解槽におい
て、ANの電解二量化を行なう方法が、種々提案
されている。 例えば、カドミウムを陰極に用い、電導性支持
塩としてアルカリ金属塩とエチルトリブチルアン
モニウム塩とを含む電解液を単一室電解槽で電解
する方法(特公昭51−2444号公報)が知られてい
る。この方法は、陰極材料として消耗という点で
カドミウムを選定しているが、毒性の問題から後
処理も含め、その取扱いは頻雑にならざるを得な
い。陰極材質としてはカドミウムの様に一般に水
素過電圧の高い金属が好ましく、水銀、鉛等も水
素過電圧の高い事が知られている。従つて、鉛を
陰極として用い、電導性支持塩としてアルカリ金
属塩とエチルトリブチルアンモニウム塩とを含む
電解液を単一室電解槽で電解する方法を知られて
いる。エチレンジアミンテトラ酢酸塩を添加する
事によつて発生する水素を抑制する方法(特公昭
57−42710号公報)、電解液中の有機物濃度を、2
〜12重量%とする方法(特公昭51−18931号公報)
がそれである。しかしながら両方法とも陰極の消
耗についての記載はなく、工業的規模での使用に
耐えるか疑問である。また、前者のエチレンジア
ミンテトラ酢酸塩を添加する方法においては、水
素の発生はある程度は抑制されるが、その値は、
オフガス中の濃度として2vol%という高い値であ
り、まだ十分でない。 この点を克服するため、鉛合金を陰極に用い、
単一室電解槽で、電導性支持塩としてアルカリ金
属塩とエチルトリブチルアンモニウム塩とを含む
電解液を電解するにあたり、電解液を抜き出して
キレート樹脂で処理し、再び電解槽へ循環する方
法(特公昭61−21316)が提案されている。この
方法では確かに水素の発生は抑制されるものの、
陰極消耗については、工業的規模での電槽を考え
た場合、必ずしも満足のゆくものではない。すな
わち工業的規模での電槽では、所定流量の電解液
が電槽に通液される場合、出来るだけ通電量を増
した方が生産能力は上がり、好ましい。従つて流
路は出来るだけ長く取る方が良い。しかしなが
ら、その様にして通電量を増すと、その量に比例
して陽極で発量する酸素量も増す。その様な状況
では鉛陰極での消耗は増加するものと予想される
が、その点については何ら記載はない。 〔発明が解決しようとしている問題点〕 従来技術では、単一室電解槽でANを電解二重
化する場合、後処理も含め取扱い操作の煩雑なカ
ドミウムを陰極材料として使用せざるを得なかつ
た。鉛を陰極として用いた場合は、水素発生、鉛
陰極の消耗という点で問題があるためである。 これを克服しようとして、鉛陰極を用い、アル
カリ金属塩と第4級アンモニウム塩からなる電導
性支持塩とANとを含むエマルジヨンを単一室電
解槽で電解する方法が提案されているが、工業的
規模で考えた場合、鉛陰極の消耗は満足のゆくも
のではない。 本発明は、鉛陰極を用いて、単一室電解槽で
ANを電解二量化するにあたり、消耗という問題
を解決し、工業的使用に耐え得るものとするもの
である。 〔問題点を解決するための手段及び作用〕 本発明者らは、単一室電解槽によるANの電解
二量化の工業化におけるこれらの問題点を解決す
るため、鋭意研究を重ねた結果、陰極に鉛又は鉛
合金を用い、アルカリ金属塩と第4級アンモニウ
ム塩からなる電導性支持塩とANを含む電解液を
単一室電解槽で電解する場合、第4級アンモニウ
ム塩としてエチルトリブチルアンモニウム塩を従
来よりきわめて高い濃度で用いる事により、この
アンモニウム塩に電導性という機能の他に陰極の
防食作用という機能がある事も見い出した。この
知見をもとに本発明を完成するに至つた。 実施例1、参考例1〜6、更にこれらの結果を
表にした第1表をもとに、本発明の詳細について
説明する。 工業的規模での電槽を考える場合、通電量の多
いところでの消耗を確認する必要があり、そのた
め従来の1cm×90cmの通電面をもつ電槽を2槽直
列に連結して通電量を増し、1槽目、2槽目の消
耗量を測定した。第1表からわかる様に、いずれ
の第4級アンモニウム塩においても2槽目の消耗
量が多く、陽極から発生する酸素が何らかの形で
鉛の消耗を促進していると考えられる。第4級ア
ンモニウム塩の種類としては、同じく第1表か
ら、炭素数の少ない第4級アンモニウム塩ほど防
食効果を発揮するには高濃度にしなければならな
い事がわかる。例えばテトラエチルアンモニウム
塩でも0.28モル/と高濃度にすれば防食効果は
得られるが、この様な濃度では電解液の電気抵抗
を高め、電解電圧が上昇し、電力消費量が増大
し、総合的にみた場合決して有利であるとは言え
ない。一方、炭素数が増す程、防食には有利であ
るが、同時に第4級アンモニウム塩の親油性も増
す。そのため有機相から回収再生が困難となり、
ロスも多くなる。また第4級アンモニウム塩の製
法自体もジエチル硫酸と3級アミンから簡単に合
成できるという点でエチルトリブチルアンモニウ
ム塩が最も好ましい。エチルトリブチルアンモニ
ウム塩の濃度としては通常電導性支持塩として使
用している濃度より、はるかに高い濃度が必要で
ある。しかしながら、第1図の様に濃度が高すぎ
ると陰極面にポリマー状の物質が付着し、これに
よつて流れに乱れが生じ消耗はかえつて増大す
る。消耗は少なければ少ないほど良いが、鉄、鉛
等の安価な材料の場合、年間1mm以下の消耗速度
であれば十分実用化に耐え得る。第1図から、エ
チルトリブチルアンモニウム塩の濃度は、電解液
水相中に0.02〜0.08モル/である事が必要であ
る。 すなわち、本発明は、陰極に鉛又は鉛合金を用
い、アルカリ金属塩と第4級アンモニウム塩から
なる電導性支持塩とANとを含むエマルジヨンを
電解液とし、単一室電解槽で電解するにあたり、
第4級アンモニウム塩としてエチルトリブチルア
ンモニウム塩が電解液水相中に0.02〜0.08モル/
の濃度で存在することを特徴とするアジポニト
リルの製法を提供するものである。 本発明方法における電解液エマルジヨンの油相
比率は、生成したADNの分離、回収、電解液組
成の安定維持という点から6〜30重量%範囲が好
ましく、更に好ましくは10〜30重量%、最も好ま
しくは15〜30重量%である。 本発明に用いる単一室電解槽とは、陰極と陽極
の間に隔膜の存在しない電解槽の事である。 本発明においては、電導性支持塩としてアルカ
リ金属塩とエチルトリブチルアンモニウム塩の混
合塩が用いられる。アルカリ金属塩単独の場合は
ADNの収率が低く、水素の発生が多い。また、
エチルトリブチルアンモニウム塩単独の場合は、
電解電圧が高い。従つて、収率、電圧、水素発生
などの点から、本発明においては、アルカリ金属
塩とエチルトリブチルアンモニウム塩との混合塩
が用いられる。 このアルカリ金属塩のカチオンとしては、例え
ば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ムなどが挙げられ、これらの中で、ナトリウムま
たはカリウムが経済的に得られやすい点で好まし
い。これらのカオチンは電解液中に単独に含まれ
ていても、また、2種以上混合して含まれていて
も良い。これらアルカリ金属塩の濃度は、その溶
解度の範囲で任意に選ぶ事ができるが、溶液の電
導性を上昇させる目的から、電解液の水相に0.1
重量%以上、好ましくは1重量%以上である。 前記電導性支持塩として用いるアルカリ金属塩
及び第4級アンモニウム塩のアニオンとしては、
例えば、リン酸、硫酸、ホウ酸、炭酸などの無機
酸または多価酸の残基が使用できる。これらのア
ニオンは、電解液中に単独に含まれていてもよ
く、2種以上混合して含まれていても良いが、好
ましくはリン酸イオンと無機酸または多価酸のイ
オンが共に含まれている事であり、最も好ましく
は、リン酸イオンとホウ酸イオンが共に含まれて
いる事である。p−トルエンスルホン酸やエチル
硫酸などの有機残基を、アニオンとして併用する
事もできる。 本発明における電解液のPHは5以上が望しく好
ましくは6以上、更に好ましくは7以上である
が、PH10以上ではANの副生成物が増大するので
好ましくない。 電解液エマルジヨンの油相中のAN濃度は、好
ましくは10〜45重量%、更に好ましくは15〜35重
量%である。AN濃度が低過ぎると、水素の発生
が激しくなり、逆に高過ぎると、ANのポリマー
などの副生成物が増加する。 電解時の電解槽内の電解液温度は、アルカリ金
属塩の析出点以上であれば良いが、通常20〜75
℃、好ましくは30〜70℃、更に好ましくは45〜65
℃の範囲である。 電解時における電流密度は、陰極表面1dm2当
り、通常0.05〜70A、好ましくは1〜50A、更に
好ましくは5〜40Aの範囲である。 本発明において、電解槽における陰極と陽極の
間隔は、通常0.1〜5mmの距離、好ましくは1〜
3mmの範囲である。また、この電槽の電極間を電
解液が通常0.1〜4m/秒、好ましくは0.5〜2.5
m/秒の速度で通過する。 本発明方法においては、陰極での水素発生を抑
制するために電解液を公知の方法によつて処理す
る必要がある。例えばエチレンジアミンテトラ酢
酸塩などの遊離金属封鎖剤を電解液に包含させて
陰極表面に接触させる方法、トリエタノールアミ
ン添加する方法、電解液を抜き出し、イオン交換
樹脂、キレート樹脂で処理する方法がある。その
中で好ましい方法としては、電解液を抜き出し、
イオン交換樹脂、キレート樹脂で処理する方法で
あり、更に最も好ましくはキレート樹脂で処理す
る方法である。 〔発明の効果〕 従来、ANの単一室電解槽による電解2量化に
おいては陰極材料としては、消耗が多いという点
から鉛又は鉛合金は工業的な使用に耐えなかつた
が、本発明によつて陰極として鉛又は鉛合金を使
用しても消耗は1mm/Yとなり、初めて工業的使
用に耐える様になつた。カドミウムのような取扱
いの頻雑な材料を使用しなくても良いという点で
極めてすぐれたADNの製法である。 〔実施例〕 次に、実施例によつて本発明を更に詳細に説明
する。 実施例 1 単一室電解槽は1cm×90cmの通電面を有する鉛
合金を陰極とし、同じ通電面を有するニツケル鋼
を陽極として使用し、陰極と陽極の間にスペーサ
ーを置き、2mmの間隔に保つた。この単一室電解
槽を2槽直列に連結した。電解液は20重量%の油
相と80重量%の水相でエマルジヨンをなしてお
り、水相の組成は、AN約2重量%、エチルトリ
ブチルアンモニウム塩0.04モル/、リン酸カリ
ウム約10重量%、ホウ酸カリウム約3重量%及び
若干のADN、プロピオニトリル、1,3,5−
トリシアノヘキサンを含んだ水溶液であり、リン
酸でPH7.8に調整した。油相は該水溶液と溶解平
衡をなしており、その組成は、AN約28重量%、
ADN約50重量%、プロピオニトリルと1,3,
5−トリシアノヘキサン合わせて約5重量%、水
約12重量%、エマルトリブチルアンモニウム塩約
0.1モル/である。 このエマルジヨンを電解液タンクから通電面で
線速1.5m/秒になるように単一室電解槽に供給
循環し、電流密度20A/dm2、55℃で電解を行な
つた。通電と同時に電解液タンクから電解液を連
続的に一部抜き出し、デカンターに送り、油相と
水相とに分離した。生成したADN及び副生成物
を、この油相としてデカンターより抜き出した。
水相の一部を抜き出しキレート樹脂を詰めた樹脂
塔に通液し、通液した液は電解液タンクにもど
り、電槽に循環される。通液量は約8c.c./A・
HRである。 上記電解液組成を保つ様に、AN、水を連続的
に添加し、油相に溶解して抜き出されたエチルト
リブチルアンモニウム塩を随時添加した。 この様にして355時間電解を行なつた結果、発
生ガスに含まれる水素は、電解終了時0.10vol%
であり陰極の消耗速度は1槽目0.24mm/Y、2槽
目0.31mm/Yであり、消費ANに対するADN収率
は89.1%であつた。 参考例 1 エチルトリブチルアンモニウム塩の水相中の濃
度を0.02モル/とした以外はすべて実施例1と
同じ条件で電解を行なつた。155時間の電解後、
発生ガス中の水素濃度は0.11vol%、また陰極の
消耗速度は1槽目0.30mm/Y、2槽目1.07mm/Y
であつた。消費ANに対するADN収率は88.5%で
あつた。 参考例 2 エチルトリブチルアンモニウム塩の水相中の濃
度を0.004モル/とした以外はすべて実施例1
と同じ条件で電解を行なつた。212時間の電解後、
発生ガス中の水素濃度は0.15vol%、また陰極の
消耗速度は1槽目0.37mm/Y、2槽目2.36mm/Y
であつた。消費ANに対するADN収率は89.5%で
あつた。 参考例 3 エチルトリブチルアンモニウム塩の水相中の濃
度を0.08モル/とした以外はすべて実施例1と
同じ条件で電解を行なつた。354時間の電解後、
発生ガス中の水素濃度は0.11vol%、また、陰極
の消耗は1槽目0.44mm/Y、2槽目1.00mm/Yで
あつた。消費ANに対するADN収率は88.1%であ
つた。 参考例 4 第4級アンモニウム塩としてエチルトリブチル
アンモニウム塩の代わりにエチルトリプロピルア
ンモニウム塩を用い、その水相中の濃度を0.04モ
ル/とする以外は実施例1と同じ条件で電解を
行なつた。325時間の電解後、発生ガス中の水素
濃度は0.17vol%、また陰極の消耗は1槽目0.42
mm/Y、2槽目17.6mm/Yであつた。消費ANに
対するADN収率は88.6%であつた。 参考例 5 比較例4と同じく第4級アンモニウム塩として
エチルトリプロピルアンモニウム塩を用い、その
水相中の濃度を0.14モル/とする以外は比較例
4と、同じ条件で電解を行なつた。420時間の電
解後、発生ガス中の水素濃度は0.18vol%、また
陰極の消耗は1槽目0.25mm/Y、2槽目0.35mm/
Yであつた。消費ANに対するADNの収率は88.9
%であつた。 参考例 6 第4級アンモニウム塩としてテトラエチルアン
モニウム塩を用い、その水相中の濃度を0.28モ
ル/とする以外は実施例1と同じ条件で電解を
行なつた。107時間の電解後、発生ガス中の水素
濃度は0.23vol%、また陰極の消耗は1槽目0.23
mm/Y、2槽目0.35mm/Yであつた。消費ANに
対するADN収率は89.3%であつた。 【表】
第1図は、本発明の実施例1及び参考例1〜3
におけるエチルトリブチルアンモニウム塩の濃度
と第2槽目の陰極消耗速度の関係をプロツトした
ものである。
におけるエチルトリブチルアンモニウム塩の濃度
と第2槽目の陰極消耗速度の関係をプロツトした
ものである。
Claims (1)
- 1 陰極に鉛又は鉛合金を用い、アルカリ金属塩
と第4級アンモニウム塩からなる電導性支持塩と
アクリロニトリルとを含むエマルジヨンを電解液
とし、単一室電解槽で電解するにあたり、第4級
アンモニウム塩としてエチルトリブチルアンモニ
ウム塩が電解液水相中に0.02〜0.08モル/の濃
度で存在する事を特徴とするアジポニトリルの製
造。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61256883A JPS63111193A (ja) | 1986-10-30 | 1986-10-30 | アジポニトリルの製法 |
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| DE8787402295T DE3767680D1 (de) | 1986-10-30 | 1987-10-14 | Methode zur herstellung von adiponitril. |
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61256883A JPS63111193A (ja) | 1986-10-30 | 1986-10-30 | アジポニトリルの製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63111193A JPS63111193A (ja) | 1988-05-16 |
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Family
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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Country Status (5)
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| EP (1) | EP0270390B1 (ja) |
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