JPH0349979B2 - - Google Patents
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- JPH0349979B2 JPH0349979B2 JP56092090A JP9209081A JPH0349979B2 JP H0349979 B2 JPH0349979 B2 JP H0349979B2 JP 56092090 A JP56092090 A JP 56092090A JP 9209081 A JP9209081 A JP 9209081A JP H0349979 B2 JPH0349979 B2 JP H0349979B2
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- Japan
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- thermal expansion
- rust resistance
- alloy
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- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
この発明は、耐銹性に優れたFe−Ni系低熱膨
張アンバー型合金に関するものである。 近年、原油価格の高騰の深刻化に伴うエネルギ
ー源多様化の一環としてLNG(液化天然ガス)の
需要が増大しつつある。そして、LNGの海上輸
送用船舶及び陸上貯蔵用低温容器のメンブレンタ
ンク用材料としてステンレスと並んで低熱膨張率
を有するFe−Ni系のいわゆるアンバー型合金が
大量に用いられている。 しかしながら、このFe−Ni系アンバー型合金
は、ステンレスと比べた場合、低熱膨張性を有す
ることからメンブレンタンクの設計、施工に際し
て熱膨張、収縮に基づく集中負荷に対し十分な抵
抗性を示すという著しい利点がある反面、本質的
に耐食性に欠けるという難点がある。タンク完成
後の使用時には、タンクは窒素でパージされ、極
低温(−162℃)のLNGが貯蔵された状態になる
のでまず問題ないが、施工中の腐食、就中銹の発
生が問題となる。LNG及び陸上タンクともに海
岸近くで建造されるのが一般であり、腐食の起こ
りやすい環境で施工されるので、問題は深刻で、
施工中大規模な空調設備を設置する計画もあるく
らいで、本合金の耐食、耐銹性の向上が嘱望され
ているのである。 この発明は、上記要望に応えるものであつて、
Ni:30〜45%であつて、C:0.04%以下、Si:
0.05〜0.25%、Mn:0.10〜0.40%のほかに、Co:
0.01〜1.50%を含むか、あるいはMo:0.05〜1.50
%を含むか、あるいはCo:0.01〜1.50%及び
Mo:0.50〜1.50%を含むものについて、必要が
ある場合にCa:0.005〜0.100%、Cr:0.50〜3.00
%、Cu:0.50〜3.00%、Ti:0.01〜0.50%、Zr:
0.01〜0.50%のうち1種(ただし、Cuを除く)ま
たは2種以上を含み、残部はFe及び不可避的不
純物から成る優れた耐銹性を有するFe−Ni系低
熱膨張アンバー型合金である。ただし、必須主要
成分としてのCoのみを含むものでは、選択添加
成分はCa単独またはCaとCuの2成分を含有させ
ることとする。すなわち、Moを含有しない合金
については、上記選択添加成分のうちCr、Ti、
Zrは含有させないものとする。 Fe−Ni系アンバー型合金は、Crを含有しない
からステンレス鋼のような高耐食性を期待するこ
とは本質的に不可能である。しかしながら、
LNG関係用途については上述したように、海辺
での施工作業中の材料表面錆の発生をできるだけ
抑制することが肝要で、本合金の最大の特色であ
る低熱膨張性を損うことなく、この耐銹性(ある
いは耐候性)を向上させることが嘱望されている
わけである。 そこで発明者らは塩水噴霧試験及び大気暴露試
験によつて本合金の耐銹性に及ぼす種々の成分元
素の影響を克明に調べた結果、上記したような添
加元素をFe−Ni基本成分系に添加することによ
り耐銹性の向上が計れることを見い出した。就中
Coの少量添加が有効であることを知見したのが
本発明の骨子となつている。即ち、添加量を適正
に選ぶこと、他の添加元素との複合添加を行うこ
と、などによつて熱膨張係数の劣化をもたらすこ
となく、同時に懸念される溶接割れや応力腐食割
れなどの幣害を招く恐れなしに所期の目的を達成
しうることが明らかに示されたのである。 第1図にFe−36%Niアンバー型合金(C=
0.03%、Si=0.2%、Mn=0.3%、Ni=36.0%)に
CoもしくはMoを種々添加したときの耐銹性を塩
水噴霧試験(JIS Z2371)で調べた結果を示す。
図は試験時間の経過に対する表面錆の面積発生率
の変化を示している。CoもしくはMo無添加の従
来のアンバー型合金は非常に短時間で急激に発銹
率が増大し、2時間も経過しない間に発銹率100
%、即ち全面発銹状態となる。これに対し、Co
もしくはMoを添加するとその量に応じて順次発
銹速度と最大発銹率が低下し、Co=0.2%もしく
はMo=0.5%ですでにかなりの耐銹性の向上がみ
られ、Co=1.0%もしくはMo=1.5%添加で18−
8ステンレス鋼(図示に点線で示す)に匹敵する
高耐銹性が示された。 耐銹性が改善されても、本合金の基本的特質で
ある低膨張性が損われては意味がなくなる。この
点を第2図に示す。即ち、上記Fe−36%Niアン
バー型合金にCoもしくはMoの添加量による塩水
噴霧試験を4時間行つた際の発銹率及び−180℃
〜室温(20℃)における平均線膨張係数の変化を
同時に示したものである。これをみるとCoもし
くはMoの微量添加によつて発銹率は急減し、0.5
%の添加で無添加の場合1/5程度になる。一方、
熱膨張係数はCoもしくはMo1.5%程度までは僅
かに増加するに過ぎないが、それ以上では増加傾
向が著しくなる。したがつて、この点でCoもし
くはMoの添加もおのずから限度がある。 このような効果を有するCoを主添加元素とし
て、さらにCa、Cr、Cu、Ti、Zrのうち1種また
は2種以上を副次的に添加すると、Co単独添加
の場合同様、熱膨張の増加をほとんど招くことな
しに耐銹性をなお一層向上させることが可能であ
ることがわかつた。しかもこの場合、副次的添加
によつて高価なCoの添加を極小に抑えることが
できる。 さらに、上記Coの替りにMoもしくはCoとMo
を用い、それぞれの場合においてCa、Cr、Cu、
Ti、Zrのうちの1種または2種以上を添加した
場合にも上述の結果とほぼ同じ効果をあげうるこ
とも知見された。この場合は、高価なCoを含ま
ないかあるいはその量を低減できるのでコスト的
にはかなり有利であるといえる。 以上のような、元素添加によるアンバー型Fe
−Ni合金の耐銹(候)性向上のメカニズムは現
在のところ詳らかでなく、ステンレス鋼における
Coの耐食、耐銹性に対する寄与すら未解明の状
態からみて、その解決は非常に困難であると推察
されるが、添加されたCoやMo原子が合金の表面
に浸出してステンレス鋼におけるCr原子と同様
な複雑な水酸化物を形成し、これが錆の発生を抑
制するとともに、何らかの原因で表面がアタツク
されて新生面が生じても直ちにCo化合物やMo化
合物が形成されて錆の生長を遅帯させるものと考
えられる。また、CoあるいはMo、もしくはCo
とMoにCa、Mo、Cr、Cu、Ti、Zrなどを微量添
加することにより、上記Co化合物からなる表面
皮膜の耐銹性が強化されるものと考えられる。 次に、この発明による合金の成分等の限定理由
を述べる。 Ni:30〜45%;NiはFe−Ni合金の熱膨張係数
を支配する元素であり、低温では36%近傍で、ま
た高温では42%近傍で熱膨張の極小を呈する。そ
して30%未満もしくは45%を越えると熱膨張係数
が著しく大きくなり、その上靭性も劣化するので
30〜45%とする。 C:0.04%以下;Cが0.04%を越えると熱膨張
係数が増大してFe−Ni合金の特徴である低熱膨
張性を損うことになるばかりでなく、炭化物が析
出して熱間加工性や溶接後の靭性が劣化するの
で、その含有量を0.04%以下に限定する。 Si:0.05〜0.25%;Siは合金の精錬に際して、
脱酸剤として0.05%以上は必要であるが、0.25%
を越えて存在すると熱間加工性が劣化するので、
0.05〜0.25%に限定する。 Mn:0.10〜0.40%;Mnもまた合金精錬に際し
脱酸剤として0.10%以上必要であるが、0.40%を
越えて存在しても脱酸効果には変わりはなく、原
価的に不利となるため、0.10〜0.40%に限定す
る。 Co:0.01〜1.50%;Coは本発明を特徴づける元
素であり、本合金に優れた耐銹性を賦与するには
少なくとも0.01%の添加が必要である。しかし、
1.50%を越えて含有させると、熱膨張係数の増大
を招き、コストの上昇をきたすので、0.01〜1.50
%に限定する。 Mo:0.05〜1.50%;Moも本発明を特徴づける
元素であり、本合金に優れた耐銹性を賦与するこ
ととなる。その添加量としては、少なくとも0.05
%が必要であるが、1.50%を越えると合金の延性
低下を招き、コストの上昇をきたすので、0.05〜
1.50%に限定する。 Ca:0.005〜0.100%;Caは本発明を副次的に特
徴づける元素で、CoもしくはMoとの共存効果に
より本合金になお一層有れた耐銹性を賦与する。
その添加量としては、少なくとも0.005%が必要
であるが、0.100%を越えると合金の熱間加工性
を著しく損うので、0.005〜0.100%に限定する。 Cr、Cu:それぞれ0.50〜3.00%;CuはCoもし
くはMoと共存させることによつて耐銹性をなお
一層向上させる作用があり、またCrについては
本発明においてとくにMoと共存させることによ
つて耐銹性を向上させる。その添加量として、最
低0.50%が必要であり、一方3.00%超えると熱膨
張係数の増大を招くので、上限を3.00%とした。 Ti、Zr:Ti、Zrそれぞれ0.01〜0.50%;いずれ
もCoおよびMo、とくに本発明においてMoを単
独で含有する(Coを含まないもの)場合にその
Moと共存させることによつて耐銹性を一層向上
させる作用があり、それらの添加量としては、最
低0.01%が必要であり、一方、0.50%超えると熱
間加工性が損われるので上限を0.50%とした。 この発明によれば、上記条件をすべて満足した
ときに特に優れた耐銹性を示すのである。この点
は、以下に示すこの発明の実施例について具体的
に説明するとおりである。 実施例 第1表に、この発明合金の実施例(No.1〜21)
を、本発明の組成範囲から逸脱した参考例(No.22
〜25)ならびに在来のアンバー型合金(No.26、
27)の比較例と対比して、化学成分、耐銹性、熱
膨張係数、熱間加工性を示す。
張アンバー型合金に関するものである。 近年、原油価格の高騰の深刻化に伴うエネルギ
ー源多様化の一環としてLNG(液化天然ガス)の
需要が増大しつつある。そして、LNGの海上輸
送用船舶及び陸上貯蔵用低温容器のメンブレンタ
ンク用材料としてステンレスと並んで低熱膨張率
を有するFe−Ni系のいわゆるアンバー型合金が
大量に用いられている。 しかしながら、このFe−Ni系アンバー型合金
は、ステンレスと比べた場合、低熱膨張性を有す
ることからメンブレンタンクの設計、施工に際し
て熱膨張、収縮に基づく集中負荷に対し十分な抵
抗性を示すという著しい利点がある反面、本質的
に耐食性に欠けるという難点がある。タンク完成
後の使用時には、タンクは窒素でパージされ、極
低温(−162℃)のLNGが貯蔵された状態になる
のでまず問題ないが、施工中の腐食、就中銹の発
生が問題となる。LNG及び陸上タンクともに海
岸近くで建造されるのが一般であり、腐食の起こ
りやすい環境で施工されるので、問題は深刻で、
施工中大規模な空調設備を設置する計画もあるく
らいで、本合金の耐食、耐銹性の向上が嘱望され
ているのである。 この発明は、上記要望に応えるものであつて、
Ni:30〜45%であつて、C:0.04%以下、Si:
0.05〜0.25%、Mn:0.10〜0.40%のほかに、Co:
0.01〜1.50%を含むか、あるいはMo:0.05〜1.50
%を含むか、あるいはCo:0.01〜1.50%及び
Mo:0.50〜1.50%を含むものについて、必要が
ある場合にCa:0.005〜0.100%、Cr:0.50〜3.00
%、Cu:0.50〜3.00%、Ti:0.01〜0.50%、Zr:
0.01〜0.50%のうち1種(ただし、Cuを除く)ま
たは2種以上を含み、残部はFe及び不可避的不
純物から成る優れた耐銹性を有するFe−Ni系低
熱膨張アンバー型合金である。ただし、必須主要
成分としてのCoのみを含むものでは、選択添加
成分はCa単独またはCaとCuの2成分を含有させ
ることとする。すなわち、Moを含有しない合金
については、上記選択添加成分のうちCr、Ti、
Zrは含有させないものとする。 Fe−Ni系アンバー型合金は、Crを含有しない
からステンレス鋼のような高耐食性を期待するこ
とは本質的に不可能である。しかしながら、
LNG関係用途については上述したように、海辺
での施工作業中の材料表面錆の発生をできるだけ
抑制することが肝要で、本合金の最大の特色であ
る低熱膨張性を損うことなく、この耐銹性(ある
いは耐候性)を向上させることが嘱望されている
わけである。 そこで発明者らは塩水噴霧試験及び大気暴露試
験によつて本合金の耐銹性に及ぼす種々の成分元
素の影響を克明に調べた結果、上記したような添
加元素をFe−Ni基本成分系に添加することによ
り耐銹性の向上が計れることを見い出した。就中
Coの少量添加が有効であることを知見したのが
本発明の骨子となつている。即ち、添加量を適正
に選ぶこと、他の添加元素との複合添加を行うこ
と、などによつて熱膨張係数の劣化をもたらすこ
となく、同時に懸念される溶接割れや応力腐食割
れなどの幣害を招く恐れなしに所期の目的を達成
しうることが明らかに示されたのである。 第1図にFe−36%Niアンバー型合金(C=
0.03%、Si=0.2%、Mn=0.3%、Ni=36.0%)に
CoもしくはMoを種々添加したときの耐銹性を塩
水噴霧試験(JIS Z2371)で調べた結果を示す。
図は試験時間の経過に対する表面錆の面積発生率
の変化を示している。CoもしくはMo無添加の従
来のアンバー型合金は非常に短時間で急激に発銹
率が増大し、2時間も経過しない間に発銹率100
%、即ち全面発銹状態となる。これに対し、Co
もしくはMoを添加するとその量に応じて順次発
銹速度と最大発銹率が低下し、Co=0.2%もしく
はMo=0.5%ですでにかなりの耐銹性の向上がみ
られ、Co=1.0%もしくはMo=1.5%添加で18−
8ステンレス鋼(図示に点線で示す)に匹敵する
高耐銹性が示された。 耐銹性が改善されても、本合金の基本的特質で
ある低膨張性が損われては意味がなくなる。この
点を第2図に示す。即ち、上記Fe−36%Niアン
バー型合金にCoもしくはMoの添加量による塩水
噴霧試験を4時間行つた際の発銹率及び−180℃
〜室温(20℃)における平均線膨張係数の変化を
同時に示したものである。これをみるとCoもし
くはMoの微量添加によつて発銹率は急減し、0.5
%の添加で無添加の場合1/5程度になる。一方、
熱膨張係数はCoもしくはMo1.5%程度までは僅
かに増加するに過ぎないが、それ以上では増加傾
向が著しくなる。したがつて、この点でCoもし
くはMoの添加もおのずから限度がある。 このような効果を有するCoを主添加元素とし
て、さらにCa、Cr、Cu、Ti、Zrのうち1種また
は2種以上を副次的に添加すると、Co単独添加
の場合同様、熱膨張の増加をほとんど招くことな
しに耐銹性をなお一層向上させることが可能であ
ることがわかつた。しかもこの場合、副次的添加
によつて高価なCoの添加を極小に抑えることが
できる。 さらに、上記Coの替りにMoもしくはCoとMo
を用い、それぞれの場合においてCa、Cr、Cu、
Ti、Zrのうちの1種または2種以上を添加した
場合にも上述の結果とほぼ同じ効果をあげうるこ
とも知見された。この場合は、高価なCoを含ま
ないかあるいはその量を低減できるのでコスト的
にはかなり有利であるといえる。 以上のような、元素添加によるアンバー型Fe
−Ni合金の耐銹(候)性向上のメカニズムは現
在のところ詳らかでなく、ステンレス鋼における
Coの耐食、耐銹性に対する寄与すら未解明の状
態からみて、その解決は非常に困難であると推察
されるが、添加されたCoやMo原子が合金の表面
に浸出してステンレス鋼におけるCr原子と同様
な複雑な水酸化物を形成し、これが錆の発生を抑
制するとともに、何らかの原因で表面がアタツク
されて新生面が生じても直ちにCo化合物やMo化
合物が形成されて錆の生長を遅帯させるものと考
えられる。また、CoあるいはMo、もしくはCo
とMoにCa、Mo、Cr、Cu、Ti、Zrなどを微量添
加することにより、上記Co化合物からなる表面
皮膜の耐銹性が強化されるものと考えられる。 次に、この発明による合金の成分等の限定理由
を述べる。 Ni:30〜45%;NiはFe−Ni合金の熱膨張係数
を支配する元素であり、低温では36%近傍で、ま
た高温では42%近傍で熱膨張の極小を呈する。そ
して30%未満もしくは45%を越えると熱膨張係数
が著しく大きくなり、その上靭性も劣化するので
30〜45%とする。 C:0.04%以下;Cが0.04%を越えると熱膨張
係数が増大してFe−Ni合金の特徴である低熱膨
張性を損うことになるばかりでなく、炭化物が析
出して熱間加工性や溶接後の靭性が劣化するの
で、その含有量を0.04%以下に限定する。 Si:0.05〜0.25%;Siは合金の精錬に際して、
脱酸剤として0.05%以上は必要であるが、0.25%
を越えて存在すると熱間加工性が劣化するので、
0.05〜0.25%に限定する。 Mn:0.10〜0.40%;Mnもまた合金精錬に際し
脱酸剤として0.10%以上必要であるが、0.40%を
越えて存在しても脱酸効果には変わりはなく、原
価的に不利となるため、0.10〜0.40%に限定す
る。 Co:0.01〜1.50%;Coは本発明を特徴づける元
素であり、本合金に優れた耐銹性を賦与するには
少なくとも0.01%の添加が必要である。しかし、
1.50%を越えて含有させると、熱膨張係数の増大
を招き、コストの上昇をきたすので、0.01〜1.50
%に限定する。 Mo:0.05〜1.50%;Moも本発明を特徴づける
元素であり、本合金に優れた耐銹性を賦与するこ
ととなる。その添加量としては、少なくとも0.05
%が必要であるが、1.50%を越えると合金の延性
低下を招き、コストの上昇をきたすので、0.05〜
1.50%に限定する。 Ca:0.005〜0.100%;Caは本発明を副次的に特
徴づける元素で、CoもしくはMoとの共存効果に
より本合金になお一層有れた耐銹性を賦与する。
その添加量としては、少なくとも0.005%が必要
であるが、0.100%を越えると合金の熱間加工性
を著しく損うので、0.005〜0.100%に限定する。 Cr、Cu:それぞれ0.50〜3.00%;CuはCoもし
くはMoと共存させることによつて耐銹性をなお
一層向上させる作用があり、またCrについては
本発明においてとくにMoと共存させることによ
つて耐銹性を向上させる。その添加量として、最
低0.50%が必要であり、一方3.00%超えると熱膨
張係数の増大を招くので、上限を3.00%とした。 Ti、Zr:Ti、Zrそれぞれ0.01〜0.50%;いずれ
もCoおよびMo、とくに本発明においてMoを単
独で含有する(Coを含まないもの)場合にその
Moと共存させることによつて耐銹性を一層向上
させる作用があり、それらの添加量としては、最
低0.01%が必要であり、一方、0.50%超えると熱
間加工性が損われるので上限を0.50%とした。 この発明によれば、上記条件をすべて満足した
ときに特に優れた耐銹性を示すのである。この点
は、以下に示すこの発明の実施例について具体的
に説明するとおりである。 実施例 第1表に、この発明合金の実施例(No.1〜21)
を、本発明の組成範囲から逸脱した参考例(No.22
〜25)ならびに在来のアンバー型合金(No.26、
27)の比較例と対比して、化学成分、耐銹性、熱
膨張係数、熱間加工性を示す。
【表】
【表】
で圧延したときの表面割れ観察結果により判定。
第1表中の、No.1〜2合金は、Coに添加成分
としてCa、Cuを加えたもの、No.3はMo単独の
もの、No.4〜9はMoに添加成分を加えた複合添
加合金、No.10〜11はCoとMoの複合添加合金、そ
してNo.12〜20の合金は、Co、Moのものに各種の
添加成分:Ca、Cr、Cu、Ti、又rなどを添加し
た実施例で、従来例のNo.25、26に比べると耐銹性
が格段に優れ、熱膨張係数や熱間加工性も良好で
ある。ところが、この発明の組成範囲を逸脱した
参考例に掲げたFe−36%Ni系のNo.21〜24は、耐
銹性に関しては実施例鋼と大きな差は認められな
いが、Coが過剰に添加されたNo.21は熱膨張係数
が高騰しており、同じくMoが過剰に添加された
No.22は熱膨張係数が大きいばかりでなく熱間加工
性も劣る。またCuが過剰に添加されたNo.23、Ca、
Zrが過剰に添加されたNo.24も熱間加工性が悪い。 以上のとおり、この発明の合金は、アンバー型
合金として低熱膨張性及びその他の基本性質を保
持しつつ、耐銹性を大幅に改善したものであり、
液化天然ガスの運搬、貯蔵用メンブレンタンク素
材その他の用途に適用することができる。
第1表中の、No.1〜2合金は、Coに添加成分
としてCa、Cuを加えたもの、No.3はMo単独の
もの、No.4〜9はMoに添加成分を加えた複合添
加合金、No.10〜11はCoとMoの複合添加合金、そ
してNo.12〜20の合金は、Co、Moのものに各種の
添加成分:Ca、Cr、Cu、Ti、又rなどを添加し
た実施例で、従来例のNo.25、26に比べると耐銹性
が格段に優れ、熱膨張係数や熱間加工性も良好で
ある。ところが、この発明の組成範囲を逸脱した
参考例に掲げたFe−36%Ni系のNo.21〜24は、耐
銹性に関しては実施例鋼と大きな差は認められな
いが、Coが過剰に添加されたNo.21は熱膨張係数
が高騰しており、同じくMoが過剰に添加された
No.22は熱膨張係数が大きいばかりでなく熱間加工
性も劣る。またCuが過剰に添加されたNo.23、Ca、
Zrが過剰に添加されたNo.24も熱間加工性が悪い。 以上のとおり、この発明の合金は、アンバー型
合金として低熱膨張性及びその他の基本性質を保
持しつつ、耐銹性を大幅に改善したものであり、
液化天然ガスの運搬、貯蔵用メンブレンタンク素
材その他の用途に適用することができる。
第1図a,bは、Co、Mo添加量をそれぞれ
種々変えたときの塩水噴霧試験における発銹率の
噴霧時間の経過による変化を示すグラフであり、
第2図a,bは、Co、Moそれぞれの添加量に対
する塩水噴霧試験における発銹率(噴霧時間4時
間)及び−180℃〜室温(20℃)における平均線
膨張係数の変化を示すグラフである。
種々変えたときの塩水噴霧試験における発銹率の
噴霧時間の経過による変化を示すグラフであり、
第2図a,bは、Co、Moそれぞれの添加量に対
する塩水噴霧試験における発銹率(噴霧時間4時
間)及び−180℃〜室温(20℃)における平均線
膨張係数の変化を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Ni:35〜37%、C:≦0.04%、Si:0.05〜
0.25%、Mn:0.10〜0.40%、Co:0.01〜1.50%お
よびCa:0.005〜0.100%を含有し、残部はFeおよ
び不可避的不純物からなる耐銹性に優れたFe−
Ni系低熱膨張アンバー型合金。 2 Ni:35〜37%、C:≦0.04%、Si:0.05〜
0.25%、Mn:0.10〜0.40%、Co:0.01〜1.50%、
Ca:0.005〜0.100%、およびCu:0.50〜3.00%を
含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からな
る耐銹性に優れたFe−Ni系低熱膨張アンバー型
合金。 3 Ni:35〜37%、C:≦0.04%、Si:0.05〜
0.25%、Mn:0.10〜0.40%のほかにMo:0.05〜
1.50%を含み、残部はFeおよび不可避的不純物か
らなる耐銹性に優れたFe−Ni系低熱膨張アンバ
ー型合金。 4 Ni:35〜37%、C:≦0.04%、Si:0.05〜
0.25%、Mn:0.10〜0.40%のほかにMo:0.05〜
1.50%を含み、さらに Ca:0.005〜0.10%、Cr:0.50〜3.00%、Cu:
0.50〜3.00%、Ti:0.01〜0.50%、Zr:0.01〜0.50
%のうちの1種または2種以上を含有し、残部は
Feおよび不可避的不純物からなる耐銹性に優れ
たFe−Ni系低熱膨張アンバー型合金。 5 Ni:35〜37%、C:≦0.04%、Si:0.05〜
0.25%、Mn:0.10〜0.40%のほかにCo:0.01〜
1.50%およびMo:0.05〜1.50%を含み、残部は
Feおよび不可避的不純物からなる耐銹性に優れ
たFe−Ni系低熱膨張アンバー型合金。 6 Ni:35〜37%、C:≦0.04%、Si:0.05〜
0.25%、Mn:0.10〜0.40%のほかにCo:0.01〜
1.50%およびMo:0.05〜1.50%を含み、さらに
Ca:0.005〜0.100%、Cr:0.50〜3.00%、Cu:
0.50〜3.00%、Ti:0.01〜0.50%、Zr:0.01〜0.50
%のうちの1種または2種以上を含有し、残部は
Feおよび不可避的不純物からなる耐銹性に優れ
たFe−Ni系低熱膨張アンバー型合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9209081A JPS57207160A (en) | 1981-06-17 | 1981-06-17 | Low thermal expansion invar type fe-ni alloy with superior rust resistance |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9209081A JPS57207160A (en) | 1981-06-17 | 1981-06-17 | Low thermal expansion invar type fe-ni alloy with superior rust resistance |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57207160A JPS57207160A (en) | 1982-12-18 |
| JPH0349979B2 true JPH0349979B2 (ja) | 1991-07-31 |
Family
ID=14044737
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9209081A Granted JPS57207160A (en) | 1981-06-17 | 1981-06-17 | Low thermal expansion invar type fe-ni alloy with superior rust resistance |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57207160A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60255954A (ja) * | 1984-05-30 | 1985-12-17 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | 打抜性及び耐応力腐食割れ性の良好なるFe−Ni系封着合金 |
| JPS619552A (ja) * | 1984-06-22 | 1986-01-17 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | 打抜性及び耐応力腐食割れ性の良好なるFe−Ni−Co系封着合金 |
| JPS61149461A (ja) * | 1984-12-25 | 1986-07-08 | Nippon Mining Co Ltd | シヤドウマスク材及びシヤドウマスク |
| DE102006062782B4 (de) | 2006-12-02 | 2010-07-22 | Thyssenkrupp Vdm Gmbh | Eisen-Nickel-Legierung mit hoher Duktilität und geringem Ausdehnungskoeffizienten |
| EP1975269A1 (fr) * | 2007-03-30 | 2008-10-01 | Imphy Alloys | Alliage austenitique fer-nickel-chrome-cuivre |
| CN104120338B (zh) * | 2013-04-27 | 2017-02-08 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种改善精密合金Ni36抗氧化性能的方法 |
| JP6771429B2 (ja) * | 2016-08-29 | 2020-10-21 | 株式会社神戸製鋼所 | 厚鋼板およびその製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55128565A (en) * | 1979-03-27 | 1980-10-04 | Daido Steel Co Ltd | High-strength, low-thermal expansion alloy |
| JPS55131155A (en) * | 1979-04-02 | 1980-10-11 | Daido Steel Co Ltd | High strength low thermal expansion alloy |
-
1981
- 1981-06-17 JP JP9209081A patent/JPS57207160A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57207160A (en) | 1982-12-18 |
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