JPH039239B2 - - Google Patents
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- JPH039239B2 JPH039239B2 JP62047818A JP4781887A JPH039239B2 JP H039239 B2 JPH039239 B2 JP H039239B2 JP 62047818 A JP62047818 A JP 62047818A JP 4781887 A JP4781887 A JP 4781887A JP H039239 B2 JPH039239 B2 JP H039239B2
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- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
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Description
<産業上の利用分野>
本発明は経時変色が軽減され、かつ被塗工物に
殺菌、防臭特性を効果的に付与し得る塗工または
含浸用水系組成物に関する。 <従来の技術> 一般にL−アスコルビン酸と鉄()化合物と
からなる組成物は殺菌性および防臭性を有するこ
とが知られている。かかる特性を有効利用したケ
ースとして、例えば、前者(殺菌性)の利用に加
熱殺菌が不可能な加工食品類やサラダ用原料野菜
類の殺菌、あるいは生鮮食料品や水産物製品、例
えば鮮度の落ち易い野菜、果物、肉類、魚介類等
の殺菌を兼ねた鮮度保持、防腐、保存等がある。 また、後者(防臭性)の利用例として、前記組
成物を活性炭含有担持剤に添着、または組成物そ
のものを紙布に含有させる等した脱臭剤としての
用途がある。 しかして、上記組成物の特性および用途につい
ては、いちはやく、本発明者がその研究成果とし
て提案したところであつて、関連公報に特開昭59
−59604号、特開昭59−143576号、特開昭59−
132937号および特開昭60−66756号等がある。 <発明が解決しようとする問題点> しかるところ、前記L−アスコルビン酸と鉄
()化合物を含む組成物は、支持体に塗工また
は含浸させたとき、経時変色を起すことがあり、
用途によつたては商品価値を著しく損なうなどの
難点があつた。 そこで、かかる欠点を解消するため、白色顔料
の類を混用することも考えられるが、該組成物が
強酸性であることから、凝集あるいはゲル化など
して困難であつた。 また該組成物を塗工あるいは含浸して乾燥させ
た後、白色塗料等を重ね塗工して変色を隠ぺいす
る方法も考えられるが、この場合、該組成物の塗
工面と上塗り塗料との接着強度不足による上塗り
塗料層の脱落等が生じ易く実用的でない。さらに
該組成物に関する前記公報には、該組成物にチオ
硫酸塩あるいは亜ニチオン酸塩を適量配合するこ
とにより経時変色を軽減し得るとの記述もある
が、支持体の種類によつては、ほとんど効果を期
待できない場合もある。 かかる見地から上記問題の解決方が特に緊急の
課題となるに至つた。 本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、経
時変色を軽減させ、かつ良好な殺菌、防臭性を有
する塗工または含浸用水系組成物を提供すること
を目的とする。 <問題点を解決するための手段> 本発明者は上記課題を最も合理的かつ効果的に
解消するため鋭意研究を進めた結果、従来のL−
アスコルビン酸と鉄()化合物を含む組成物に
グリオキザールを混用するとによつて得られた水
溶液が支持体に塗工または含浸せしめた際の経時
変色の軽減を期待できることを、多数次の実験に
よつてつきとめ本発明を完成した。 すなわち、本発明は硫酸第一鉄、塩化第一鉄、
硝酸第一鉄の中から選ばれた少なくとも1種類の
鉄()化合物と、L−アスコルビン酸と、グリ
オキザールとを含む水系組成物であつて、該水系
組成物中のグリオキザールの使用量が前記鉄
()化合物とL−アスコルビン酸との合計使用
量に対し1〜4000重量%であり、かつ該水系組成
物中の前記鉄()化合物とL−アスコルビン酸
との合計使用量が該水系組成物に対し0.1〜30重
量%からなる塗工または含浸用水系組成物であ
る。 しかして、本発明で所要する水系組成物を調製
するには下記方法のうち、いずれか一法に準拠し
て行なえばよい。 L−アスコルビン酸と鉄()化合物を含む
混合固形物(含粉体;以下同じ)とグリオキザ
ールの固形物とを同時に水に溶解する。 L−アスコルビン酸と鉄()化合物を含む
混合水溶液にグリオキザールの固形物を溶解す
る。 L−アスコルビン酸と鉄()化合物を含む
混合水溶液とグリオキザールの水溶液とを混合
する。 グリオキザールの水溶液にL−アスコルビン
酸と鉄()化合物を含む混合物(いずれも固
形物)を別々にまたは混合して溶解する。 上記水系組成物において、グリオキザールの含
有量は、L−アスコルビン酸と鉄()化合物と
の合計使用量に対して1〜4000重量%(固形分換
算;以下同じ)好ましくは5〜400重量%である
ことが肝要である。その使用量が1重量%未満で
あると得られる前記水系組成物を支持体に塗工ま
たは含浸させた際の経時変色の軽減効果が不充分
となる。また、その使用量が上限4000重量%を超
えると前記欠点は解消されるが、前記2成分系組
成物(L−アスコルビン酸+鉄()化合物を含
む混合物)濃度の過少により殺菌、防臭特性の付
与が困難となり、実用的でない。 そして、この時の水系組成物の液濃度は0.3〜
50重量%好ましくは1〜35重量%とするが、該液
中に占めるL−アスコルビン酸と鉄()化合物
との合計含有量は0.1〜30重量%好ましくは1.0〜
20重量%の範囲とすることが重要である。この範
囲は塗工または含浸後において支持体に所望する
殺菌、防臭特性を付与する上での最良の範囲であ
る。この含有量が0.1重量%未満であると前記2
成分(L−アスコルビン酸+鉄()化合物)の
含有量の過少によつて所望の殺菌、防臭特性を兼
備させることができない。また、その含有量が30
重量%を超えると前記欠点は解消されるが水系組
成物の所定濃度(0.3〜50重量%)の保持が困難
となり塗工等の処理を含めて不適となる。 このように本発明は、前記水系組成物を構成す
る成分の混合量を前記の如く一定の混合率(範
囲)となるように混用することによつて所望する
前記目的を最も効果的に達成できる。 上記水系組成物の塗工用支持体としては、紙、
不織布、合成樹脂フイルムの類を、また含浸用に
は紙、不織布の類を任意に使用して満足される。 <作用> 本発明は前記したようにL−アスコルビン酸と
鉄()化合物を含む組成物の合計使用量(固形
分換算)に対しグリオキザール(固形分)の一定
量を混用することにより鉄()化合物は悪臭源
(成分)と錯体を形成して悪臭源を効果的に除去
すると同時に、スーパーオキシドラジカル
(O2 -)を発生して殺菌性を示すのと相俟つてグ
リオキザールの混用により、該組成物(水溶液)
を支持体に塗工または含浸させた際の経時変色の
程度を軽減せしめる。 <発明の効果> 本発明は次のような特有の効果を発揮する。 本発明は、L−アスコルビン酸と硫酸第一
鉄、塩化第一鉄、硝酸第一鉄の中から選ばれた
少なくとも1種類の鉄()化合物を含む組成
物において、、該組成物を構成するL−アスコ
ルビン酸と前記鉄()化合物の合計使用量
(固形分換算)に対し、グリオキザール(固形
分)の一定量を混用した組成物であるから、そ
の水溶液を支持体に塗工または含浸させた際の
経時変色の程度が軽減され、変色に起因する商
品価値の低下を最小限に押えることができる。 また、この発明は前述の如く、これが悪臭源
と接触する、前記鉄()化合物が悪臭源(成
分)と錯体を形成する一方、L−アスコルビン
酸の混用によつて、スーパーオキシドラジカル
(O2-)を発生して殺菌性が付与される。しか
も、従来からL−アスコルビン酸と鉄()化
合物を含む組成物の有する脱臭性が、アンモニ
ア及びアミンの如き窒素系の悪臭(成分)に対
する防臭力は非常に優れている反面、硫化水素
及びメルカプタン等の如き硫黄系の悪臭(成
分)に対する防臭力は、窒素系の悪臭(成分)
に対する防臭力に比較してやや劣るという欠点
があつたのに対し、本発明にかかる水系組成物
にはグリオキザールが混用されており、該グリ
オキザールは、それ自身防臭特性を有し、その
脱臭効果は、アンモニア及びアミンの如き窒素
系の悪臭(成分)については前記L−アスコル
ビン酸と前記鉄()化合物を含む組成物に及
ばないものの、硫化水素及びメルカプタン等の
如き硫黄系の悪臭(成分)については、前記L
−アスコルビン酸と前記鉄()化合物を含む
組成物に優る効力を有している。 従つて、グリオキザールを使用すれば、硫化
水素及びメルカプタンの如き硫黄系の悪臭(成
分)に対する防臭効力が増強され、前記した窒
素系悪臭(成分)と硫黄系悪臭(成分)に対す
る防臭効力の不均衡が補正、均整化され、より
強力な防臭特性を付与することができる。 従つて本発明は、その塗液を支持体に塗工ま
たは含浸させた際の経時変色の程度を軽減させ
つつ、支持体に殺菌、防臭性を同時に付与でき
るので要殺菌、要脱臭(含防臭)および要鮮度
保持用等として多目的用途に適し、その適用分
野は広範で実用上に益する効果は顕著である。 <実施例> 水溶液の調製 (a) A液 L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄の合計使用
量が100gとなるように、前者の10gと後者の
90gとを容量1000mlフラスコに秤取し、これに
水300gを添加撹拌して水溶液中に占める前記
L−アスコルビン酸と硫黄第一鉄との合計使用
量(固形分換算;以下同じ)が25重量%となる
ように調製した組成物(水溶液)を得た。 (b) B液 上記(a)で調製したA液100gを62.3gの水で
希釈し、水溶液中に占めるL−アスコルビン酸
と硫酸第一鉄との合計使用量が15.4重量%とな
るように調製した組成物(水溶液)を得た。 (c) C液 上記(a)で調製したA液100gとグリオキザー
ル40重量%液62.5gを混合撹拌し、水溶液中に
占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合
計使用量が15.4重量%、グリオキザールの使用
量が15.4重量%となるように調製した組成物
(水溶液)を得た。 (d) D液 上記(a)で調製したA液100gに固形チオ硫酸
ナトリウム1.25gを添加撹拌し、さらに61.1g
の水で希釈し、水溶液中に占めるL−アスコル
ビン酸と硫酸第一鉄との合計使用量が15.4重量
%であり、かつL−アスコルビン酸と硫酸第一
鉄との合計使用量に対するチオ硫酸ナトリウム
の使用量が5重量%となるように調製した組成
物(水溶液)を得た。 (e) E液 上記(a)で調製したA液100gにローカストビ
ーンガムの5重量%濃度の水溶液25gを添加撹
拌して水溶液中に占めるL−アスコルビン酸と
硫酸第一鉄との合計使用量が20.0重量%、L−
アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合計使用量に
対するローカストビーンガムの使用量が5重量
%となるように調製した組成物(水溶液)を得
た。 (e)′ E′液 上記(a)で調製したA液100gにローカストビ
ーンガムの5重量%濃度の水溶液100gを添加
撹拌して水溶液中に占めるL−アスコルビン酸
と硫酸第一鉄との合計使用量が12.5重量%、L
−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合計使用量
に対するローカストビーンガムの使用量が20重
量%となるように調製した組成物(水溶液)を
得た。 (f) F液 上記(a)で調製したA液100gにグリオキザー
ル40重量%液62.5g及びローカストビーンガム
の4重量%液31.3gを添加撹拌して水溶液中に
占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合
計使用量が12.9重量%、グリオキザールの使用
量が12.9重量%、L−アスコルビン酸と硫酸第
一鉄との合計使用量に対するローカストビーン
ガムの使用量が5重量%となるように調製した
組成物(水溶液)を得た。 (f)′ F′液 上記(a)で調製したA液100gにグリオキザー
ル40重量%液62.5g及びローカストビーンガム
の4重量%液125gを添加撹拌して水溶液中に
占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合
計使用量が8.7重量%、グリオキザールの使用
量が8.7重量%、L−アスコルビン酸と硫酸第
一鉄との合計使用量に対するローカストビーン
ガムの使用量が20重量%となるように調製した
組成物(水溶液)を得た。 経時変色試験 (イ) 市販の洋紙に上記A及びC液をロツド塗工
(常法)し、得られたA液塗工紙及びC液塗工
紙を20℃、相対湿度65%に調節された環境下に
保存し、経時での色相変化を色差計で測定した
ところ、第1表及び第1図記載の結果を得た。
なお、液の塗工量はL−アスコルビンン酸と硫
酸第一鉄との合計固形分量でA液が6.1g/m2、
B液が6.0g/m2である。また、第1表中の値
は該液塗工紙と未塗工紙との色差ΔEであり、
ΔEは ΔE=√(−′)2+(−′)2+(−′)2 L,a,b:該液塗工紙についての測定値 L′,a′,b′:未塗工紙についての測定値で与
えられる。 (ロ) 市販の板紙に上記B液、C液、D液、E液及
びF液をロツド塗工(常法)し、上記(イ)と同様
にして、各液塗工紙の経時での色相変化を測定
したところ、第2表及び第2図記載の結果を得
た。なお、液の塗工量はL−アスコルビン酸と
硫酸第一鉄との合計固形分量でB液が4.7g/
m2、C液が5.2g/m2、D液が5.5g/m2、E液
が4.0g/m2、F液が2.0m2である。 また、第2表中の値は該液塗工紙と未塗工紙
との色差ΔEであり、ΔEについては前記(イ)に示
したとおりである。
殺菌、防臭特性を効果的に付与し得る塗工または
含浸用水系組成物に関する。 <従来の技術> 一般にL−アスコルビン酸と鉄()化合物と
からなる組成物は殺菌性および防臭性を有するこ
とが知られている。かかる特性を有効利用したケ
ースとして、例えば、前者(殺菌性)の利用に加
熱殺菌が不可能な加工食品類やサラダ用原料野菜
類の殺菌、あるいは生鮮食料品や水産物製品、例
えば鮮度の落ち易い野菜、果物、肉類、魚介類等
の殺菌を兼ねた鮮度保持、防腐、保存等がある。 また、後者(防臭性)の利用例として、前記組
成物を活性炭含有担持剤に添着、または組成物そ
のものを紙布に含有させる等した脱臭剤としての
用途がある。 しかして、上記組成物の特性および用途につい
ては、いちはやく、本発明者がその研究成果とし
て提案したところであつて、関連公報に特開昭59
−59604号、特開昭59−143576号、特開昭59−
132937号および特開昭60−66756号等がある。 <発明が解決しようとする問題点> しかるところ、前記L−アスコルビン酸と鉄
()化合物を含む組成物は、支持体に塗工また
は含浸させたとき、経時変色を起すことがあり、
用途によつたては商品価値を著しく損なうなどの
難点があつた。 そこで、かかる欠点を解消するため、白色顔料
の類を混用することも考えられるが、該組成物が
強酸性であることから、凝集あるいはゲル化など
して困難であつた。 また該組成物を塗工あるいは含浸して乾燥させ
た後、白色塗料等を重ね塗工して変色を隠ぺいす
る方法も考えられるが、この場合、該組成物の塗
工面と上塗り塗料との接着強度不足による上塗り
塗料層の脱落等が生じ易く実用的でない。さらに
該組成物に関する前記公報には、該組成物にチオ
硫酸塩あるいは亜ニチオン酸塩を適量配合するこ
とにより経時変色を軽減し得るとの記述もある
が、支持体の種類によつては、ほとんど効果を期
待できない場合もある。 かかる見地から上記問題の解決方が特に緊急の
課題となるに至つた。 本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、経
時変色を軽減させ、かつ良好な殺菌、防臭性を有
する塗工または含浸用水系組成物を提供すること
を目的とする。 <問題点を解決するための手段> 本発明者は上記課題を最も合理的かつ効果的に
解消するため鋭意研究を進めた結果、従来のL−
アスコルビン酸と鉄()化合物を含む組成物に
グリオキザールを混用するとによつて得られた水
溶液が支持体に塗工または含浸せしめた際の経時
変色の軽減を期待できることを、多数次の実験に
よつてつきとめ本発明を完成した。 すなわち、本発明は硫酸第一鉄、塩化第一鉄、
硝酸第一鉄の中から選ばれた少なくとも1種類の
鉄()化合物と、L−アスコルビン酸と、グリ
オキザールとを含む水系組成物であつて、該水系
組成物中のグリオキザールの使用量が前記鉄
()化合物とL−アスコルビン酸との合計使用
量に対し1〜4000重量%であり、かつ該水系組成
物中の前記鉄()化合物とL−アスコルビン酸
との合計使用量が該水系組成物に対し0.1〜30重
量%からなる塗工または含浸用水系組成物であ
る。 しかして、本発明で所要する水系組成物を調製
するには下記方法のうち、いずれか一法に準拠し
て行なえばよい。 L−アスコルビン酸と鉄()化合物を含む
混合固形物(含粉体;以下同じ)とグリオキザ
ールの固形物とを同時に水に溶解する。 L−アスコルビン酸と鉄()化合物を含む
混合水溶液にグリオキザールの固形物を溶解す
る。 L−アスコルビン酸と鉄()化合物を含む
混合水溶液とグリオキザールの水溶液とを混合
する。 グリオキザールの水溶液にL−アスコルビン
酸と鉄()化合物を含む混合物(いずれも固
形物)を別々にまたは混合して溶解する。 上記水系組成物において、グリオキザールの含
有量は、L−アスコルビン酸と鉄()化合物と
の合計使用量に対して1〜4000重量%(固形分換
算;以下同じ)好ましくは5〜400重量%である
ことが肝要である。その使用量が1重量%未満で
あると得られる前記水系組成物を支持体に塗工ま
たは含浸させた際の経時変色の軽減効果が不充分
となる。また、その使用量が上限4000重量%を超
えると前記欠点は解消されるが、前記2成分系組
成物(L−アスコルビン酸+鉄()化合物を含
む混合物)濃度の過少により殺菌、防臭特性の付
与が困難となり、実用的でない。 そして、この時の水系組成物の液濃度は0.3〜
50重量%好ましくは1〜35重量%とするが、該液
中に占めるL−アスコルビン酸と鉄()化合物
との合計含有量は0.1〜30重量%好ましくは1.0〜
20重量%の範囲とすることが重要である。この範
囲は塗工または含浸後において支持体に所望する
殺菌、防臭特性を付与する上での最良の範囲であ
る。この含有量が0.1重量%未満であると前記2
成分(L−アスコルビン酸+鉄()化合物)の
含有量の過少によつて所望の殺菌、防臭特性を兼
備させることができない。また、その含有量が30
重量%を超えると前記欠点は解消されるが水系組
成物の所定濃度(0.3〜50重量%)の保持が困難
となり塗工等の処理を含めて不適となる。 このように本発明は、前記水系組成物を構成す
る成分の混合量を前記の如く一定の混合率(範
囲)となるように混用することによつて所望する
前記目的を最も効果的に達成できる。 上記水系組成物の塗工用支持体としては、紙、
不織布、合成樹脂フイルムの類を、また含浸用に
は紙、不織布の類を任意に使用して満足される。 <作用> 本発明は前記したようにL−アスコルビン酸と
鉄()化合物を含む組成物の合計使用量(固形
分換算)に対しグリオキザール(固形分)の一定
量を混用することにより鉄()化合物は悪臭源
(成分)と錯体を形成して悪臭源を効果的に除去
すると同時に、スーパーオキシドラジカル
(O2 -)を発生して殺菌性を示すのと相俟つてグ
リオキザールの混用により、該組成物(水溶液)
を支持体に塗工または含浸させた際の経時変色の
程度を軽減せしめる。 <発明の効果> 本発明は次のような特有の効果を発揮する。 本発明は、L−アスコルビン酸と硫酸第一
鉄、塩化第一鉄、硝酸第一鉄の中から選ばれた
少なくとも1種類の鉄()化合物を含む組成
物において、、該組成物を構成するL−アスコ
ルビン酸と前記鉄()化合物の合計使用量
(固形分換算)に対し、グリオキザール(固形
分)の一定量を混用した組成物であるから、そ
の水溶液を支持体に塗工または含浸させた際の
経時変色の程度が軽減され、変色に起因する商
品価値の低下を最小限に押えることができる。 また、この発明は前述の如く、これが悪臭源
と接触する、前記鉄()化合物が悪臭源(成
分)と錯体を形成する一方、L−アスコルビン
酸の混用によつて、スーパーオキシドラジカル
(O2-)を発生して殺菌性が付与される。しか
も、従来からL−アスコルビン酸と鉄()化
合物を含む組成物の有する脱臭性が、アンモニ
ア及びアミンの如き窒素系の悪臭(成分)に対
する防臭力は非常に優れている反面、硫化水素
及びメルカプタン等の如き硫黄系の悪臭(成
分)に対する防臭力は、窒素系の悪臭(成分)
に対する防臭力に比較してやや劣るという欠点
があつたのに対し、本発明にかかる水系組成物
にはグリオキザールが混用されており、該グリ
オキザールは、それ自身防臭特性を有し、その
脱臭効果は、アンモニア及びアミンの如き窒素
系の悪臭(成分)については前記L−アスコル
ビン酸と前記鉄()化合物を含む組成物に及
ばないものの、硫化水素及びメルカプタン等の
如き硫黄系の悪臭(成分)については、前記L
−アスコルビン酸と前記鉄()化合物を含む
組成物に優る効力を有している。 従つて、グリオキザールを使用すれば、硫化
水素及びメルカプタンの如き硫黄系の悪臭(成
分)に対する防臭効力が増強され、前記した窒
素系悪臭(成分)と硫黄系悪臭(成分)に対す
る防臭効力の不均衡が補正、均整化され、より
強力な防臭特性を付与することができる。 従つて本発明は、その塗液を支持体に塗工ま
たは含浸させた際の経時変色の程度を軽減させ
つつ、支持体に殺菌、防臭性を同時に付与でき
るので要殺菌、要脱臭(含防臭)および要鮮度
保持用等として多目的用途に適し、その適用分
野は広範で実用上に益する効果は顕著である。 <実施例> 水溶液の調製 (a) A液 L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄の合計使用
量が100gとなるように、前者の10gと後者の
90gとを容量1000mlフラスコに秤取し、これに
水300gを添加撹拌して水溶液中に占める前記
L−アスコルビン酸と硫黄第一鉄との合計使用
量(固形分換算;以下同じ)が25重量%となる
ように調製した組成物(水溶液)を得た。 (b) B液 上記(a)で調製したA液100gを62.3gの水で
希釈し、水溶液中に占めるL−アスコルビン酸
と硫酸第一鉄との合計使用量が15.4重量%とな
るように調製した組成物(水溶液)を得た。 (c) C液 上記(a)で調製したA液100gとグリオキザー
ル40重量%液62.5gを混合撹拌し、水溶液中に
占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合
計使用量が15.4重量%、グリオキザールの使用
量が15.4重量%となるように調製した組成物
(水溶液)を得た。 (d) D液 上記(a)で調製したA液100gに固形チオ硫酸
ナトリウム1.25gを添加撹拌し、さらに61.1g
の水で希釈し、水溶液中に占めるL−アスコル
ビン酸と硫酸第一鉄との合計使用量が15.4重量
%であり、かつL−アスコルビン酸と硫酸第一
鉄との合計使用量に対するチオ硫酸ナトリウム
の使用量が5重量%となるように調製した組成
物(水溶液)を得た。 (e) E液 上記(a)で調製したA液100gにローカストビ
ーンガムの5重量%濃度の水溶液25gを添加撹
拌して水溶液中に占めるL−アスコルビン酸と
硫酸第一鉄との合計使用量が20.0重量%、L−
アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合計使用量に
対するローカストビーンガムの使用量が5重量
%となるように調製した組成物(水溶液)を得
た。 (e)′ E′液 上記(a)で調製したA液100gにローカストビ
ーンガムの5重量%濃度の水溶液100gを添加
撹拌して水溶液中に占めるL−アスコルビン酸
と硫酸第一鉄との合計使用量が12.5重量%、L
−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合計使用量
に対するローカストビーンガムの使用量が20重
量%となるように調製した組成物(水溶液)を
得た。 (f) F液 上記(a)で調製したA液100gにグリオキザー
ル40重量%液62.5g及びローカストビーンガム
の4重量%液31.3gを添加撹拌して水溶液中に
占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合
計使用量が12.9重量%、グリオキザールの使用
量が12.9重量%、L−アスコルビン酸と硫酸第
一鉄との合計使用量に対するローカストビーン
ガムの使用量が5重量%となるように調製した
組成物(水溶液)を得た。 (f)′ F′液 上記(a)で調製したA液100gにグリオキザー
ル40重量%液62.5g及びローカストビーンガム
の4重量%液125gを添加撹拌して水溶液中に
占めるL−アスコルビン酸と硫酸第一鉄との合
計使用量が8.7重量%、グリオキザールの使用
量が8.7重量%、L−アスコルビン酸と硫酸第
一鉄との合計使用量に対するローカストビーン
ガムの使用量が20重量%となるように調製した
組成物(水溶液)を得た。 経時変色試験 (イ) 市販の洋紙に上記A及びC液をロツド塗工
(常法)し、得られたA液塗工紙及びC液塗工
紙を20℃、相対湿度65%に調節された環境下に
保存し、経時での色相変化を色差計で測定した
ところ、第1表及び第1図記載の結果を得た。
なお、液の塗工量はL−アスコルビンン酸と硫
酸第一鉄との合計固形分量でA液が6.1g/m2、
B液が6.0g/m2である。また、第1表中の値
は該液塗工紙と未塗工紙との色差ΔEであり、
ΔEは ΔE=√(−′)2+(−′)2+(−′)2 L,a,b:該液塗工紙についての測定値 L′,a′,b′:未塗工紙についての測定値で与
えられる。 (ロ) 市販の板紙に上記B液、C液、D液、E液及
びF液をロツド塗工(常法)し、上記(イ)と同様
にして、各液塗工紙の経時での色相変化を測定
したところ、第2表及び第2図記載の結果を得
た。なお、液の塗工量はL−アスコルビン酸と
硫酸第一鉄との合計固形分量でB液が4.7g/
m2、C液が5.2g/m2、D液が5.5g/m2、E液
が4.0g/m2、F液が2.0m2である。 また、第2表中の値は該液塗工紙と未塗工紙
との色差ΔEであり、ΔEについては前記(イ)に示
したとおりである。
【表】
【表】
【表】
第1表、第2表、第1図及び第2図から明らか
なように、L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄含有
の水溶液あるいはL−アスコルビン酸と硫酸第一
鉄及び植物性ガム質を含有した水溶液にグリオキ
ザールを混用した組成物(水溶液)を洋紙あるい
は板紙に塗工した際の経時変色の程度が、グリオ
キザール無添加の場合に比し、著しく軽減されて
いることが判る。 脱臭試験 上記経時変色試験の(イ)で得たA塗工紙とC液
塗工紙及びF液塗工紙について次の防臭試験を行
い、第3表記載の結果を得た。 (アンモニア防臭試験) (イ) 環境分析用のにおい袋(ガスクロ工業社製、
容量3)に空気を注入し、これに適量のアン
モニア蒸気を注入して均一に分散させた後、検
知管(北沢産業社製)を介してアンモニア濃度
を測定する。 (ロ) 前記供試体を5mm×30mmに裁断して一定数量
(30個)の供試片を得る。 しかる後、前記アンモニア含有の袋(イ)に供試
片(ロ)の全量を投入し、シリコンゴム栓を施した
後、1時間放置後、袋内のアンモニア濃度を検
知管を介して測定する。 (硫化水素脱臭試験) (イ) 環境分析用のにおい袋(ガスクロ工業社製、
容量3)に空気を注入し、これに適量の硫化
水素蒸気を注入して均一に分散させた後、検知
管(北沢産業社製)を介して硫化水素濃度を測
定する。 (ロ) 前記供試体を5mm×30mmに裁断して一定数量
(150個)の供試片を得る。 しかる後、前記硫化水素含有の袋(イ)に供試片
(ロ)の全量を投入し、シリコンゴム栓を施した
後、7時間放置後、袋内の硫化水素濃度を検知
管を介して測定する。
なように、L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄含有
の水溶液あるいはL−アスコルビン酸と硫酸第一
鉄及び植物性ガム質を含有した水溶液にグリオキ
ザールを混用した組成物(水溶液)を洋紙あるい
は板紙に塗工した際の経時変色の程度が、グリオ
キザール無添加の場合に比し、著しく軽減されて
いることが判る。 脱臭試験 上記経時変色試験の(イ)で得たA塗工紙とC液
塗工紙及びF液塗工紙について次の防臭試験を行
い、第3表記載の結果を得た。 (アンモニア防臭試験) (イ) 環境分析用のにおい袋(ガスクロ工業社製、
容量3)に空気を注入し、これに適量のアン
モニア蒸気を注入して均一に分散させた後、検
知管(北沢産業社製)を介してアンモニア濃度
を測定する。 (ロ) 前記供試体を5mm×30mmに裁断して一定数量
(30個)の供試片を得る。 しかる後、前記アンモニア含有の袋(イ)に供試
片(ロ)の全量を投入し、シリコンゴム栓を施した
後、1時間放置後、袋内のアンモニア濃度を検
知管を介して測定する。 (硫化水素脱臭試験) (イ) 環境分析用のにおい袋(ガスクロ工業社製、
容量3)に空気を注入し、これに適量の硫化
水素蒸気を注入して均一に分散させた後、検知
管(北沢産業社製)を介して硫化水素濃度を測
定する。 (ロ) 前記供試体を5mm×30mmに裁断して一定数量
(150個)の供試片を得る。 しかる後、前記硫化水素含有の袋(イ)に供試片
(ロ)の全量を投入し、シリコンゴム栓を施した
後、7時間放置後、袋内の硫化水素濃度を検知
管を介して測定する。
【表】
第3表から明らかなように、L−アスコルビン
酸と硫酸第一鉄含有の水溶液と、この水溶液にグ
リオキザールを混用した組成物(水溶液)を塗工
量(L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄の合計固形
分量)が同じとなるように支持体(紙)に塗工し
た該塗工紙を所定の方法によつて臭気含有雰囲気
中で処理した場合の防臭率が、アンモニアについ
ては両液とも同等に高い防臭率を示しているが、
硫化水素については、グリオキザールを混用した
液の方がグリオキザール無添加の場合よりも著し
く高い防臭率を示している。すなわち、グリオキ
ザールを混用することにより、L−アスコルビン
酸と鉄()化合物の有する本来の殺菌、防臭効
果を何等阻害することがなく、さらに悪臭成分の
種類に対する防臭力の不均衡が補正、均整化さ
れ、より強力な防臭特性が付与されることが判
る。また植物ガム質物を混用した場合において
も、グリオキザール混用によるかかる効果は何等
阻害されない。 液性試験 上記、A液、E液、E′液、C液、F液、F′液に
ついて、液粘度及び保水性を測定したところ、第
4表記載の結果を得た。
酸と硫酸第一鉄含有の水溶液と、この水溶液にグ
リオキザールを混用した組成物(水溶液)を塗工
量(L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄の合計固形
分量)が同じとなるように支持体(紙)に塗工し
た該塗工紙を所定の方法によつて臭気含有雰囲気
中で処理した場合の防臭率が、アンモニアについ
ては両液とも同等に高い防臭率を示しているが、
硫化水素については、グリオキザールを混用した
液の方がグリオキザール無添加の場合よりも著し
く高い防臭率を示している。すなわち、グリオキ
ザールを混用することにより、L−アスコルビン
酸と鉄()化合物の有する本来の殺菌、防臭効
果を何等阻害することがなく、さらに悪臭成分の
種類に対する防臭力の不均衡が補正、均整化さ
れ、より強力な防臭特性が付与されることが判
る。また植物ガム質物を混用した場合において
も、グリオキザール混用によるかかる効果は何等
阻害されない。 液性試験 上記、A液、E液、E′液、C液、F液、F′液に
ついて、液粘度及び保水性を測定したところ、第
4表記載の結果を得た。
【表】
【表】
すなわち、L−アスコルビン酸と硫酸第一鉄含
有の水溶液に植物ガム質物を混合すると、該液の
液粘度及び保水性を増大させることができるが、
該液にグリオキザールを混合した場合において
も、植物ガム質物を混合することで、所望の液粘
度及び保水性の増大を図ることができる。
有の水溶液に植物ガム質物を混合すると、該液の
液粘度及び保水性を増大させることができるが、
該液にグリオキザールを混合した場合において
も、植物ガム質物を混合することで、所望の液粘
度及び保水性の増大を図ることができる。
第1図および第2図は色差と経時日数との関係
を示す特性図である。
を示す特性図である。
Claims (1)
- 1 硫酸第一鉄、塩化第一鉄、硝酸第一鉄の中か
ら選ばれた少なくとも1種類の鉄()化合物
と、L−アスコルビン酸と、グリオキザールとを
含む水系組成物であつて、該水系組成物中のグリ
オキザールの使用量が前記鉄()化合物とL−
アスコルビン酸との合計使用量に対し1〜4000重
量%であり、かつ該水系組成物中の前記鉄()
化合物とL−アスコルビン酸との合計使用量が該
水系組成物に対し0.1〜30重量%からなることを
特徴とする塗工または含浸用水系組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62047818A JPS63219700A (ja) | 1987-03-04 | 1987-03-04 | 塗工または含浸用水系組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62047818A JPS63219700A (ja) | 1987-03-04 | 1987-03-04 | 塗工または含浸用水系組成物 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2185253A Division JP2552944B2 (ja) | 1990-07-16 | 1990-07-16 | 支持体加工物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63219700A JPS63219700A (ja) | 1988-09-13 |
| JPH039239B2 true JPH039239B2 (ja) | 1991-02-07 |
Family
ID=12785936
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62047818A Granted JPS63219700A (ja) | 1987-03-04 | 1987-03-04 | 塗工または含浸用水系組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63219700A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0379581B1 (en) * | 1988-06-23 | 1994-08-10 | Kohjin Co., Ltd. | Deodorant material and process for its production |
| JPH0343465A (ja) * | 1989-07-11 | 1991-02-25 | Nippon Tokushu Toryo Co Ltd | 建築物内装用塗料 |
| JP2552944B2 (ja) * | 1990-07-16 | 1996-11-13 | 北越製紙 株式会社 | 支持体加工物 |
-
1987
- 1987-03-04 JP JP62047818A patent/JPS63219700A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63219700A (ja) | 1988-09-13 |
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