JPH0415317B2 - - Google Patents
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- JPH0415317B2 JPH0415317B2 JP62036769A JP3676987A JPH0415317B2 JP H0415317 B2 JPH0415317 B2 JP H0415317B2 JP 62036769 A JP62036769 A JP 62036769A JP 3676987 A JP3676987 A JP 3676987A JP H0415317 B2 JPH0415317 B2 JP H0415317B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は無機粉体高含有紙の製造方法に関し、
詳しくは、湿式抄紙技術を応用し、非常に地合の
均一な、しかも無機粉体の歩留りの高い粉体含有
紙を連続的に製造する方法に関する。 (従来の技術) 水酸化アルミニウム、タルク、カオリナイト、
ゼオライト、セピオライト等の無機物は、断熱
性、耐熱性、不燃性、吸着性、化学的安定性、電
気絶縁性等、多くの優れた特性を有し、これらの
特性を応用、利用しようとする試みが各方面で積
極的になされている。 特に、近年はこれらの無機物をシート状に成型
することで、粉体の形では使用できなかつた用
途、例えば、断熱材、高温シール材、補強材、耐
熱パツキング材、消音材、濾材、耐熱フイルター
材、セパレーター、電線被覆材、触媒担体、不燃
性建材等に利用しようとする研究が盛んに行われ
ており、これらの無機物をシート化する方法につ
いても種々提案されている。とりわけ、製紙工業
で行われている湿式抄紙法は、比較的厚み及び密
度の均一なシートが得られるとして各方面から注
目されている。 しかしながら、通常行われている湿式抄紙法を
そのまま応用しただけではこれらの無機物、特に
粉体物を連続してシート化することは極めて困難
であつた。 即ち、無機粉体は木材等から得られるセルロー
ス繊維と異なり、非常に細かい粒子であり、しか
も比重が高く、従つて一般に行われている湿式抄
紙法では、抄紙ワイヤーから湿紙が離れないとい
つたこと等が起こり、これらの無機粉体をシート
化することはできない。 そこで、これらの無機粉体を湿式抄紙法でシー
ト化する方法がいくつか提案された。その一つの
方法は、無機粉体に繊維質物質および凝集剤を加
え抄紙する方法で、例えば特公昭52−5328号公報
には無機微粉末50〜98重量%とパルプ50〜2重量
%とからなるスラリーに両性界面活性剤を加えて
無機微粉末を繊維質表面に吸着凝集せしめ、通常
の湿式抄紙法によつてシート状成型物を得る方法
が開示されている。しかしながら、この方法で
は、一応のシート状物は製造できるものの、無機
微粉末の歩留りが高く、均一な地合を有するシー
トを連続的に得るまでには至らなかつた。即ち、
貯槽内に、両性界面活性剤により生成された無機
微粉末とパルプの凝集フロツクは、攪拌を停止す
ると直ちに沈降し、また攪拌を続けると沈降は防
げるものの、その凝集フロツクは、攪拌の衝撃に
より破壊するか、あるいは小フロツクに細分化し
てしまい、貯槽から、一定の形状を保つた凝集フ
ロツクをフローボツクス等に供給することは非常
に困難であつた。また、貯槽から抄紙ワイヤー上
までの流送系においても、その流送系の途中に凝
集フロツクが堆積してしまい、常に一定量の凝集
スラリーを抄紙ワイヤー上に供給することはでき
なかつた。さらに、抄紙ワイヤー上への供給も水
の流れの力によるだけで、比重の高い凝集スラリ
ーは水流下に停滞しがちで、スムーズに流れるこ
とができず、地合の均一な紙層を形成することが
難しかつた。 また、特公昭60−30399号公報には、別の方法
が提案されている。即ち、厚さおよび密度が均一
なシート状物を製造する方法として、直線状に往
復運動し、かつ一定のスリツト巾の間隙を有する
帯状ノズルから、無機微粉末が吸着凝集した紙料
を抄紙槽へ分散せしめ、抄造する方法が開示され
ている。確かにこの方法は比較的地合が均一なシ
ートが得られるものの、その生産方式が一枚ごと
のバツチ式であり、従つてシートを連続的に生産
することができず非常に能率が悪いものであつ
た。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は従来の無機粉体シートの製造方法の欠
点、即ち、抄造時の無機粉体の歩留りが劣り、
無機粉体の含有率が低いシートとなること、地
合がとりにくく、密度、厚みが不均一なシートと
なること、その結果断紙が起こりやすく連続抄
紙が困難であること、等の問題点を解決すること
を目的とする。 (問題点を解決する為の手段) 本発明者らは、鋭意検討した結果、無機粉体を
主体とする未凝集スラリーの凝集を、従来行われ
ていた貯槽等ではなく、貯槽から抄紙ワイヤーへ
の流送途上で行つても、均一な凝集フロツクが得
られることを見い出した。さらにその凝集フロツ
クを破壊することなく抄紙ワイヤーへ供給する方
法も検討を重ね、ついに本発明を完成させた。 図面の第1図は本発明の実施例の概略工程図で
ある。本発明の要旨とするところを図面に基づい
て説明すると、 (1) 貯槽1内に分散された無機粉体を主体とする
未凝集スラリー4を、貯槽1からフローボツク
ス13に至る給送管7中の流送途上で凝集剤を
添加することにより凝集させ、凝集フロツク1
0を形成すること、 (2) 該凝集フロツク10をフローボツクス13に
供給し、フローボツクス13に取り付けられた
給送管7より低い位置の、フローボツクス底部
付近から供給されるキヤリヤー水14と混合す
ること、 (3) ついでフローボツクス13からオーバーフロ
ーした凝集フロツクを、オーバーフロー部から
抄紙ワイヤー16へ至る傾斜角度が5〜45度の
表面平滑なフロー板15を介して抄紙ワイヤー
16上に供給し、抄紙することにより無機粉体
高含有紙を得ることにある。 本発明における無機粉体を主体とする未凝集ス
ラリーとは、無機粉体、繊維質物質、有機結合剤
および無機結合剤等を水中に分散させたものであ
つて、必要に応じて他の添加剤も配合することが
できる。 本発明における無機粉体とは、非金属無機物、
金属、不溶性塩等の粉体若しくは微細繊維であつ
て、ケイ石、ケイ砂、ケイ藻土、ボーキサイト、
絹雲母、ベントナイト、酸性白土、陶石、ろう
石、長石、石灰石、ケイ灰石、石膏、ドロマイ
ト、マグネサイト、滑石、石綿、アルミナ、マグ
ネシア、ジルコニア、酸化チタン、スピネル、合
成コージライト、合成ムライト、TiC、ZrC、
VC、TaC、SiC、B4Cなどの炭化物、TiN、
BN、TaN、Si3N4、AlNなどの窒化物、黒鉛、
酸化第1鉄、酸化第2鉄、酸化鉛、酸化亜鉛、酸
化ニツケル、酸化ベリリウム、酸化第二銅、酸化
コバルト、二酸化マンガン、二酸化チタン、炭酸
バリウム、炭酸マンガン、炭酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウ
ム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、
合成ゼオライト、天然ゼオライト、シリカゲル、
セピオライト、チタン酸カリウム、チタン酸バリ
ウム、活性炭、グラフアイト、無定形シリカ等の
粉体若しくは微細繊維が挙げられ、目的とする性
能等に応じてこれらの一種以上が選択される。 繊維質物質は抄紙時における抄紙ワイヤーから
の湿紙離れの向上、あるいはシートに必要な強度
を付与する等の目的で添加するもので、少なくと
も無機粉体100重量部に対し0.5重量部以上40重量
部以下配合されることが好ましい。 かかる繊維物質としては木材パルプ、リンタ
ー、木綿、絹、麻、楮等の動・植物繊維、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリオレフイン等の合成繊
維、再生セルロース繊維、マイクロフイブリル化
セルロース等の変性セルロース繊維、ガラス繊
維、ロツクウール等の無機繊維などが使用でき
る。 また、有機結合剤は無機粉体および繊維質物質
等の結合力をたかめ、シートに強度、柔軟性、耐
摩擦性を与えシートの取扱いを容易にする働きを
するもので、無機粉体100重量部に対し少なくと
も0.1重量部以上10重量部以下配合することが好
ましい。かかる有機結合剤としては公知の合成ゴ
ムラテツクス、合成樹脂エマルジヨン、水溶性高
分子重合体等が使用できる。また、無機粉体およ
び繊維質物質等の結合力をたかめ、かつ得られる
シート中の無機物の割合を多くする目的で、コロ
イダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾル等の
無機結合剤を配合することができる。 本発明では、無機粉体、繊維質物質、有機結合
剤、および無機結合剤等の配合割合を限定するも
のではないが、本発明の方法によれば無機粉体の
含有率が99.5%というシートも抄造することがで
きる。 以下図面に基づいて本発明を説明する。 無機粉体、繊維質物質、有機結合剤および無機
結合剤等は、それぞれ貯槽1内に投入され、未凝
集スラリー4に調整される。あるいは、その一部
若しくは全部を他の場所で調整し、しかる後に貯
槽に移してもよい。本発明における貯槽とは、未
凝集スラリーを均一に連続して分散できる攪拌装
置が備えられた容器であつて、容器の形状、攪拌
装置の形式等は限定しない。 貯槽1内に均一に分散された未凝集スラリー4
は、その流送途上で凝集され、フローボツクス1
3へ供給される。未凝集スラリー4は給送管7を
通してフローボツクス3へ供給されるが、その給
送管7の途中には、さらに、その給送管へ凝集剤
9を供給するための別の給送管がとりつけられて
おり、定量ポンプ3′、バルブ5′、流量計6を介
して供給された所定量の凝集剤によつて、未凝集
スラリーは給送管内で凝集し、凝集フロツク10
が形成される。さらにフローボツクス13へと供
給される。凝集剤は1段で添加しても、あるいは
2段階で添加してもよい。 本発明におけるフローボツクスとは、貯槽から
流送された凝集フロツク10と、白水および清水
からなるキヤリヤー水14とを、フロツクを破壊
することなく、均一に混合し、その一定量を、傾
斜角のある表面平滑なフロー板15上にオーバー
フローさせる装置であつて、これらの機能を有す
れば、特にその形状等は限定しない。凝集フロツ
クとキヤリヤー水を均一に混合する手段として攪
拌装置12が設けられていることが好ましく、で
きれば攪拌速度を自由に変えられるものがより好
ましい。 また、キヤリヤー水はフローボツクス13に取
り付けられた給送管7より低い位置の、フローボ
ツクス底部付近から供給することが必要である。
これにより、凝集フロツクの沈降を防ぎ、凝集フ
ロツクとキヤリヤー水の混合も容易となる。 次いで、フローボツクス13からオーバーフロ
ーされた凝集フロツクは、傾斜角のある表面平滑
なフロー板15を通つて抄紙ワイヤー16上に供
給される。 本発明ではフローボツクス13のオーバーフロ
ー部から抄紙ワイヤー16へ至る傾斜角度が5〜
45度の表面平滑なフロー板を用いることが必要で
ある。 フロー板は凝集フロツクを抄紙ワイヤー上に均
一に、特に抄紙ワイヤー巾方向に対しても平均し
て供給する役目をする。凝集フロツクはその成分
がほとんど無機物であり、比重が高く、通常行わ
れているようなフローボツクスから抄紙ワイヤー
への供給方法ではその途中に凝集フロツクが堆積
してしまい、均一に凝集フロツクを抄紙ワイヤー
上に供給できない。 フロー板は、表面が平滑であればその材質、形
状は限定されない。表面が平滑でないこと、例え
ば凹凸であると、凝集フロツクがここを通過する
際に、凹凸部分で滞留堆積し、そのうちに塊とな
つて抄紙ワイヤー上に供給され、地合良好な高粉
体含有紙は到底得られなくなる。 このようにして、抄紙ワイヤー上に供給された
凝集フロツクは次いで吸引脱水され、必要に応じ
て乾燥され無機粉体高含有紙が製造される。 実施例 1 水酸化アルミニウム粉末97重量部(乾燥重量
部、以下同じ)、麻繊維3重量部、ポリアクリル
酸エステルエマルジヨン5重量部、水3000重量部
の割合で混合し、第1図に示した貯槽1に投入
し、絶えず回転羽根2で攪拌するとともに、遠心
ポンプ3で循環させ、均一に分散された未凝集ス
ラリー4を調整した。 ついで、バルブ5を、未凝集スラリー4の供給
量が規定量になるように、流量計6で確認しなが
ら開き、未凝集スラリー4を給送管7に流送し
た。 同時に、貯槽1とは別の溶解タンク8に、予め
均一に溶解したカチオン系ポリアクリルアミンド
高分子凝集剤を定量ポンプ3′で一定量ずつ給送
管7内に注入し、給送管7内の未凝集スラリー4
を凝集させ、凝集フロツク10を形成させた。さ
らにアニオン系ポリアクリルアミド定着剤11を
別の給送管より注入し、凝集フロツク10を安定
化させた。 給送管7内に生成した凝集フロツク10を、可
変速回転攪拌機12を敷設したフローボツクス1
3内に供給し、フローボツクス13内の底部より
供給される一定量のキヤリヤー水14と、回転攪
拌機12の回転速度を調整しながら、凝集フロツ
ク10が破壊しないように均一に混合し、フロー
ボツクス13から、一定量オーバーフローさせ
た。 次いで、フローボツクス13からオーバーフロ
ーした凝集フロツク10を、オーバーフロー部か
ら抄紙ワイヤーへ至る角度が15度の表面平滑なフ
ロー板15を用いて抄紙ワイヤー上に流下拡散供
給し、さらに脱水および乾燥を行い、坪量820
g/m2の水酸化アルミニウム紙を連続して製造し
た。 実施例 2 水酸化アルミニウム粉末87重量部、アルルミナ
繊維10重量部、麻繊維3重量部、ポリアクリル酸
エステルエマルジヨン5重量部、および水3000重
量部の割合で貯槽1に投入し、実施例1と同様の
方法で610g/m2の水酸化アルミニウム紙を連続
して製造した。 実施例1,2で得られた水酸化アルミニウム紙
の代表的な物性値を表.1に示したが、いずれも
無機粉体の歩留りが高く、地合に優れ強度があ
り、非常に取扱いやすいシートであつた。
詳しくは、湿式抄紙技術を応用し、非常に地合の
均一な、しかも無機粉体の歩留りの高い粉体含有
紙を連続的に製造する方法に関する。 (従来の技術) 水酸化アルミニウム、タルク、カオリナイト、
ゼオライト、セピオライト等の無機物は、断熱
性、耐熱性、不燃性、吸着性、化学的安定性、電
気絶縁性等、多くの優れた特性を有し、これらの
特性を応用、利用しようとする試みが各方面で積
極的になされている。 特に、近年はこれらの無機物をシート状に成型
することで、粉体の形では使用できなかつた用
途、例えば、断熱材、高温シール材、補強材、耐
熱パツキング材、消音材、濾材、耐熱フイルター
材、セパレーター、電線被覆材、触媒担体、不燃
性建材等に利用しようとする研究が盛んに行われ
ており、これらの無機物をシート化する方法につ
いても種々提案されている。とりわけ、製紙工業
で行われている湿式抄紙法は、比較的厚み及び密
度の均一なシートが得られるとして各方面から注
目されている。 しかしながら、通常行われている湿式抄紙法を
そのまま応用しただけではこれらの無機物、特に
粉体物を連続してシート化することは極めて困難
であつた。 即ち、無機粉体は木材等から得られるセルロー
ス繊維と異なり、非常に細かい粒子であり、しか
も比重が高く、従つて一般に行われている湿式抄
紙法では、抄紙ワイヤーから湿紙が離れないとい
つたこと等が起こり、これらの無機粉体をシート
化することはできない。 そこで、これらの無機粉体を湿式抄紙法でシー
ト化する方法がいくつか提案された。その一つの
方法は、無機粉体に繊維質物質および凝集剤を加
え抄紙する方法で、例えば特公昭52−5328号公報
には無機微粉末50〜98重量%とパルプ50〜2重量
%とからなるスラリーに両性界面活性剤を加えて
無機微粉末を繊維質表面に吸着凝集せしめ、通常
の湿式抄紙法によつてシート状成型物を得る方法
が開示されている。しかしながら、この方法で
は、一応のシート状物は製造できるものの、無機
微粉末の歩留りが高く、均一な地合を有するシー
トを連続的に得るまでには至らなかつた。即ち、
貯槽内に、両性界面活性剤により生成された無機
微粉末とパルプの凝集フロツクは、攪拌を停止す
ると直ちに沈降し、また攪拌を続けると沈降は防
げるものの、その凝集フロツクは、攪拌の衝撃に
より破壊するか、あるいは小フロツクに細分化し
てしまい、貯槽から、一定の形状を保つた凝集フ
ロツクをフローボツクス等に供給することは非常
に困難であつた。また、貯槽から抄紙ワイヤー上
までの流送系においても、その流送系の途中に凝
集フロツクが堆積してしまい、常に一定量の凝集
スラリーを抄紙ワイヤー上に供給することはでき
なかつた。さらに、抄紙ワイヤー上への供給も水
の流れの力によるだけで、比重の高い凝集スラリ
ーは水流下に停滞しがちで、スムーズに流れるこ
とができず、地合の均一な紙層を形成することが
難しかつた。 また、特公昭60−30399号公報には、別の方法
が提案されている。即ち、厚さおよび密度が均一
なシート状物を製造する方法として、直線状に往
復運動し、かつ一定のスリツト巾の間隙を有する
帯状ノズルから、無機微粉末が吸着凝集した紙料
を抄紙槽へ分散せしめ、抄造する方法が開示され
ている。確かにこの方法は比較的地合が均一なシ
ートが得られるものの、その生産方式が一枚ごと
のバツチ式であり、従つてシートを連続的に生産
することができず非常に能率が悪いものであつ
た。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は従来の無機粉体シートの製造方法の欠
点、即ち、抄造時の無機粉体の歩留りが劣り、
無機粉体の含有率が低いシートとなること、地
合がとりにくく、密度、厚みが不均一なシートと
なること、その結果断紙が起こりやすく連続抄
紙が困難であること、等の問題点を解決すること
を目的とする。 (問題点を解決する為の手段) 本発明者らは、鋭意検討した結果、無機粉体を
主体とする未凝集スラリーの凝集を、従来行われ
ていた貯槽等ではなく、貯槽から抄紙ワイヤーへ
の流送途上で行つても、均一な凝集フロツクが得
られることを見い出した。さらにその凝集フロツ
クを破壊することなく抄紙ワイヤーへ供給する方
法も検討を重ね、ついに本発明を完成させた。 図面の第1図は本発明の実施例の概略工程図で
ある。本発明の要旨とするところを図面に基づい
て説明すると、 (1) 貯槽1内に分散された無機粉体を主体とする
未凝集スラリー4を、貯槽1からフローボツク
ス13に至る給送管7中の流送途上で凝集剤を
添加することにより凝集させ、凝集フロツク1
0を形成すること、 (2) 該凝集フロツク10をフローボツクス13に
供給し、フローボツクス13に取り付けられた
給送管7より低い位置の、フローボツクス底部
付近から供給されるキヤリヤー水14と混合す
ること、 (3) ついでフローボツクス13からオーバーフロ
ーした凝集フロツクを、オーバーフロー部から
抄紙ワイヤー16へ至る傾斜角度が5〜45度の
表面平滑なフロー板15を介して抄紙ワイヤー
16上に供給し、抄紙することにより無機粉体
高含有紙を得ることにある。 本発明における無機粉体を主体とする未凝集ス
ラリーとは、無機粉体、繊維質物質、有機結合剤
および無機結合剤等を水中に分散させたものであ
つて、必要に応じて他の添加剤も配合することが
できる。 本発明における無機粉体とは、非金属無機物、
金属、不溶性塩等の粉体若しくは微細繊維であつ
て、ケイ石、ケイ砂、ケイ藻土、ボーキサイト、
絹雲母、ベントナイト、酸性白土、陶石、ろう
石、長石、石灰石、ケイ灰石、石膏、ドロマイ
ト、マグネサイト、滑石、石綿、アルミナ、マグ
ネシア、ジルコニア、酸化チタン、スピネル、合
成コージライト、合成ムライト、TiC、ZrC、
VC、TaC、SiC、B4Cなどの炭化物、TiN、
BN、TaN、Si3N4、AlNなどの窒化物、黒鉛、
酸化第1鉄、酸化第2鉄、酸化鉛、酸化亜鉛、酸
化ニツケル、酸化ベリリウム、酸化第二銅、酸化
コバルト、二酸化マンガン、二酸化チタン、炭酸
バリウム、炭酸マンガン、炭酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウ
ム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、
合成ゼオライト、天然ゼオライト、シリカゲル、
セピオライト、チタン酸カリウム、チタン酸バリ
ウム、活性炭、グラフアイト、無定形シリカ等の
粉体若しくは微細繊維が挙げられ、目的とする性
能等に応じてこれらの一種以上が選択される。 繊維質物質は抄紙時における抄紙ワイヤーから
の湿紙離れの向上、あるいはシートに必要な強度
を付与する等の目的で添加するもので、少なくと
も無機粉体100重量部に対し0.5重量部以上40重量
部以下配合されることが好ましい。 かかる繊維物質としては木材パルプ、リンタ
ー、木綿、絹、麻、楮等の動・植物繊維、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリオレフイン等の合成繊
維、再生セルロース繊維、マイクロフイブリル化
セルロース等の変性セルロース繊維、ガラス繊
維、ロツクウール等の無機繊維などが使用でき
る。 また、有機結合剤は無機粉体および繊維質物質
等の結合力をたかめ、シートに強度、柔軟性、耐
摩擦性を与えシートの取扱いを容易にする働きを
するもので、無機粉体100重量部に対し少なくと
も0.1重量部以上10重量部以下配合することが好
ましい。かかる有機結合剤としては公知の合成ゴ
ムラテツクス、合成樹脂エマルジヨン、水溶性高
分子重合体等が使用できる。また、無機粉体およ
び繊維質物質等の結合力をたかめ、かつ得られる
シート中の無機物の割合を多くする目的で、コロ
イダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾル等の
無機結合剤を配合することができる。 本発明では、無機粉体、繊維質物質、有機結合
剤、および無機結合剤等の配合割合を限定するも
のではないが、本発明の方法によれば無機粉体の
含有率が99.5%というシートも抄造することがで
きる。 以下図面に基づいて本発明を説明する。 無機粉体、繊維質物質、有機結合剤および無機
結合剤等は、それぞれ貯槽1内に投入され、未凝
集スラリー4に調整される。あるいは、その一部
若しくは全部を他の場所で調整し、しかる後に貯
槽に移してもよい。本発明における貯槽とは、未
凝集スラリーを均一に連続して分散できる攪拌装
置が備えられた容器であつて、容器の形状、攪拌
装置の形式等は限定しない。 貯槽1内に均一に分散された未凝集スラリー4
は、その流送途上で凝集され、フローボツクス1
3へ供給される。未凝集スラリー4は給送管7を
通してフローボツクス3へ供給されるが、その給
送管7の途中には、さらに、その給送管へ凝集剤
9を供給するための別の給送管がとりつけられて
おり、定量ポンプ3′、バルブ5′、流量計6を介
して供給された所定量の凝集剤によつて、未凝集
スラリーは給送管内で凝集し、凝集フロツク10
が形成される。さらにフローボツクス13へと供
給される。凝集剤は1段で添加しても、あるいは
2段階で添加してもよい。 本発明におけるフローボツクスとは、貯槽から
流送された凝集フロツク10と、白水および清水
からなるキヤリヤー水14とを、フロツクを破壊
することなく、均一に混合し、その一定量を、傾
斜角のある表面平滑なフロー板15上にオーバー
フローさせる装置であつて、これらの機能を有す
れば、特にその形状等は限定しない。凝集フロツ
クとキヤリヤー水を均一に混合する手段として攪
拌装置12が設けられていることが好ましく、で
きれば攪拌速度を自由に変えられるものがより好
ましい。 また、キヤリヤー水はフローボツクス13に取
り付けられた給送管7より低い位置の、フローボ
ツクス底部付近から供給することが必要である。
これにより、凝集フロツクの沈降を防ぎ、凝集フ
ロツクとキヤリヤー水の混合も容易となる。 次いで、フローボツクス13からオーバーフロ
ーされた凝集フロツクは、傾斜角のある表面平滑
なフロー板15を通つて抄紙ワイヤー16上に供
給される。 本発明ではフローボツクス13のオーバーフロ
ー部から抄紙ワイヤー16へ至る傾斜角度が5〜
45度の表面平滑なフロー板を用いることが必要で
ある。 フロー板は凝集フロツクを抄紙ワイヤー上に均
一に、特に抄紙ワイヤー巾方向に対しても平均し
て供給する役目をする。凝集フロツクはその成分
がほとんど無機物であり、比重が高く、通常行わ
れているようなフローボツクスから抄紙ワイヤー
への供給方法ではその途中に凝集フロツクが堆積
してしまい、均一に凝集フロツクを抄紙ワイヤー
上に供給できない。 フロー板は、表面が平滑であればその材質、形
状は限定されない。表面が平滑でないこと、例え
ば凹凸であると、凝集フロツクがここを通過する
際に、凹凸部分で滞留堆積し、そのうちに塊とな
つて抄紙ワイヤー上に供給され、地合良好な高粉
体含有紙は到底得られなくなる。 このようにして、抄紙ワイヤー上に供給された
凝集フロツクは次いで吸引脱水され、必要に応じ
て乾燥され無機粉体高含有紙が製造される。 実施例 1 水酸化アルミニウム粉末97重量部(乾燥重量
部、以下同じ)、麻繊維3重量部、ポリアクリル
酸エステルエマルジヨン5重量部、水3000重量部
の割合で混合し、第1図に示した貯槽1に投入
し、絶えず回転羽根2で攪拌するとともに、遠心
ポンプ3で循環させ、均一に分散された未凝集ス
ラリー4を調整した。 ついで、バルブ5を、未凝集スラリー4の供給
量が規定量になるように、流量計6で確認しなが
ら開き、未凝集スラリー4を給送管7に流送し
た。 同時に、貯槽1とは別の溶解タンク8に、予め
均一に溶解したカチオン系ポリアクリルアミンド
高分子凝集剤を定量ポンプ3′で一定量ずつ給送
管7内に注入し、給送管7内の未凝集スラリー4
を凝集させ、凝集フロツク10を形成させた。さ
らにアニオン系ポリアクリルアミド定着剤11を
別の給送管より注入し、凝集フロツク10を安定
化させた。 給送管7内に生成した凝集フロツク10を、可
変速回転攪拌機12を敷設したフローボツクス1
3内に供給し、フローボツクス13内の底部より
供給される一定量のキヤリヤー水14と、回転攪
拌機12の回転速度を調整しながら、凝集フロツ
ク10が破壊しないように均一に混合し、フロー
ボツクス13から、一定量オーバーフローさせ
た。 次いで、フローボツクス13からオーバーフロ
ーした凝集フロツク10を、オーバーフロー部か
ら抄紙ワイヤーへ至る角度が15度の表面平滑なフ
ロー板15を用いて抄紙ワイヤー上に流下拡散供
給し、さらに脱水および乾燥を行い、坪量820
g/m2の水酸化アルミニウム紙を連続して製造し
た。 実施例 2 水酸化アルミニウム粉末87重量部、アルルミナ
繊維10重量部、麻繊維3重量部、ポリアクリル酸
エステルエマルジヨン5重量部、および水3000重
量部の割合で貯槽1に投入し、実施例1と同様の
方法で610g/m2の水酸化アルミニウム紙を連続
して製造した。 実施例1,2で得られた水酸化アルミニウム紙
の代表的な物性値を表.1に示したが、いずれも
無機粉体の歩留りが高く、地合に優れ強度があ
り、非常に取扱いやすいシートであつた。
【表】
比較例
(従来例による水酸化アルミニウム高含有紙の製
造) 第2図に示した貯槽21に、水酸化アルミニウ
ム粉末97重量部、麻繊維3重量部、ポリアクリル
酸エステルエマジヨン5重量部、および水3000重
量部の割合で投入し、回転羽根22を回転させ
て、均一に分散した後、カチオン系ポリアクリル
アミド定着剤を添加し、貯槽21内に凝集フロツ
ク23を形成させた。 次いで、バルブ24を開き、凝集フロツク23
を給送管25でフローボツクス26内に流送し、
キヤリヤー水27と混合した後、フローボツクス
26から、抄紙ワイヤー28上にオーバーフロー
させ抄紙することを試みたが、凝集フロツクの白
水中への流出が著しく歩留りが悪く、地合がとれ
ず、断紙が頻繁に発生し、連続して抄紙すること
ができなかつた。 (効果) 以上述べたように、本発明は高歩留りで、地合
が優れる無機粉体高含有紙を連続して製造するこ
とを可能にした。 さらに、使用する無機粉体を目的に応じて種々
選択すれば、断熱性、耐熱性、不燃性、吸着性、
化学的安定性、電気絶縁性等の多くの優れた特性
を活かし、広範な用途に利用可能な無機粉体高含
有紙を製造することができる。
造) 第2図に示した貯槽21に、水酸化アルミニウ
ム粉末97重量部、麻繊維3重量部、ポリアクリル
酸エステルエマジヨン5重量部、および水3000重
量部の割合で投入し、回転羽根22を回転させ
て、均一に分散した後、カチオン系ポリアクリル
アミド定着剤を添加し、貯槽21内に凝集フロツ
ク23を形成させた。 次いで、バルブ24を開き、凝集フロツク23
を給送管25でフローボツクス26内に流送し、
キヤリヤー水27と混合した後、フローボツクス
26から、抄紙ワイヤー28上にオーバーフロー
させ抄紙することを試みたが、凝集フロツクの白
水中への流出が著しく歩留りが悪く、地合がとれ
ず、断紙が頻繁に発生し、連続して抄紙すること
ができなかつた。 (効果) 以上述べたように、本発明は高歩留りで、地合
が優れる無機粉体高含有紙を連続して製造するこ
とを可能にした。 さらに、使用する無機粉体を目的に応じて種々
選択すれば、断熱性、耐熱性、不燃性、吸着性、
化学的安定性、電気絶縁性等の多くの優れた特性
を活かし、広範な用途に利用可能な無機粉体高含
有紙を製造することができる。
第1図は本発明の1実施例の概略工程図、第2
図は従来例の概略工程図を示す。 1,21は貯槽、2,22は回転羽根、2′は
攪拌機、3は遠心ポンプ、3′は定量ポンプ、4
は未凝集スラリー、5,5′,24はバルブ、6
は流量計、7,25は給送管、8は溶解タンク、
9は凝集剤、10は凝集フロツク、11は定着
剤、12は可変回転攪拌機、13,26はフロー
ボツクス、14,27はキヤリヤー水、15は表
面平滑なフロー板、16,28は抄紙ワイヤー、
23は凝集フロツクをそれぞれ示す。
図は従来例の概略工程図を示す。 1,21は貯槽、2,22は回転羽根、2′は
攪拌機、3は遠心ポンプ、3′は定量ポンプ、4
は未凝集スラリー、5,5′,24はバルブ、6
は流量計、7,25は給送管、8は溶解タンク、
9は凝集剤、10は凝集フロツク、11は定着
剤、12は可変回転攪拌機、13,26はフロー
ボツクス、14,27はキヤリヤー水、15は表
面平滑なフロー板、16,28は抄紙ワイヤー、
23は凝集フロツクをそれぞれ示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 貯槽1内に分散された無機粉体を主体とする
未凝集スラリー4を、貯槽1からフローボツクス
13に至る給送管7中の流送途上で凝集剤を添加
することにより凝集させ、凝集フロツク10を形
成すること、 2 該凝集フロツク10をフローボツクス13に
供給し、フローボツクス13に取り付けられた給
送管7より低い位置の、フローボツクス底部付近
から供給されるキヤリヤー水14と混合するこ
と、 3 ついでフローボツクス13からオーバーフロ
ーした凝集フロツクを、オーバーフロー部から抄
紙ワイヤー16へ至る傾斜角度が5〜45度の表面
平滑なフロー板15を介して抄紙ワイヤー16上
に供給し、抄紙することを特徴とする無機粉体高
含有紙の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3676987A JPS63203900A (ja) | 1987-02-19 | 1987-02-19 | 無機粉体高含有紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3676987A JPS63203900A (ja) | 1987-02-19 | 1987-02-19 | 無機粉体高含有紙の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63203900A JPS63203900A (ja) | 1988-08-23 |
| JPH0415317B2 true JPH0415317B2 (ja) | 1992-03-17 |
Family
ID=12478968
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3676987A Granted JPS63203900A (ja) | 1987-02-19 | 1987-02-19 | 無機粉体高含有紙の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63203900A (ja) |
-
1987
- 1987-02-19 JP JP3676987A patent/JPS63203900A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63203900A (ja) | 1988-08-23 |
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