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JPH0428720B2 - - Google Patents
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JPH0428720B2 - - Google Patents

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JPH0428720B2
JPH0428720B2 JP57151754A JP15175482A JPH0428720B2 JP H0428720 B2 JPH0428720 B2 JP H0428720B2 JP 57151754 A JP57151754 A JP 57151754A JP 15175482 A JP15175482 A JP 15175482A JP H0428720 B2 JPH0428720 B2 JP H0428720B2
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ncs
neocarzinostatin
immunoglobulin
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JP57151754A
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Kazuo Kishida
Yoshinori Kato
Masahiko Saito
Takeshi Hara
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な選択的殺細胞性蛋白複合体とそ
の製造方法に関する。更に詳しくは、抗腫瘍IgG
免疫グロブリン、あるいはその抗原結合部位を含
むフラグメントからなる構成部分と、抗癌剤ネオ
カルチノスタチンからなる構成部分を有する、新
規な選択的殺細胞性蛋白複合体とその製造方法に
関するものである。 ある種の細胞だけを選択的に殺すことを目的と
して、その標的細胞と選択的に結合しうる免疫グ
ロブリンを種々の抗癌剤と結合させる試みがなさ
れてきた(例えば、テイ ゴース(T.Ghose)
ら、ジヤーナル オブ ザ ナシヨナルキヤンサ
ー インステイテコート(J.Natl.Cancer Inst.),
第61巻、第657〜676頁,1978年参照)。ネオカル
チノスタチンは、その細胞毒性が強いが故に、か
かる目的に使用する抗癌剤として適していること
が考えられ、免疫グロブリンとの複合体が検討さ
れた。例えば木村らは1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド(以下
WSCIという)を脱水縮合剤として用いて、免疫
グロブリンとネオカルチノスタチンを結合せし
め、得られた複合体はネオカルチノスタチン活性
とともに抗体活性を保有していること、及びネオ
カルチノスタチン単独より有効に標的細胞の
DNA合成を阻害したと報告している(癌と化学
療法、第6巻臨時増刊,75〜81頁 1979年参
照)。また、ジ ユング(G.Jung)らは、免疫グ
ロブリンとネオカルチノスタチンに架橋剤を用い
て導入した硫黄原子間にジスルフイド結合を形成
せしめることにより複合体を作製し、その複合体
はネオカルチノスタチン活性を保持していたと報
告している(バイオケミカル アンド バイオフ
イジカル リサーチ コミユニイケーシヨンズ
(Biochemical and Biophysical Reserch
Comunications),第101巻,599〜606頁,1981年
参照)。しかしながら、複合体作製に当りWSCI
を縮合剤として用いる方法は、WSCIはアミノ基
とカルボキシル基間で脱水縮合を起こさせ、アミ
ド結合を形成させる試薬であり、免疫グロブリン
とネオカルチノスタチン間の架橋の他に、一つの
分子内での架橋や、免疫グロブリン同志の架橋あ
るいはネオカルチノスタチン同志の架橋も起こ
り、望ましい生成物は得にくい。また、免疫グロ
ブリン及びネオカルチノスタチンには複数個のア
ミノ基及びカルボキシル基があるために、免疫グ
ロブリンとネオカルチノスタチンが複数個互いに
結合した高分子物質も相当程度生成し、WSCIを
用いる架橋方法によつては実際に治療に供し得る
複合体を得ることは極めて困難である。また、上
記のユングらの複合体では、免疫グロブリンとネ
オカルチノスタチンがジスルフイド(−S−S
−)結合により結合されていて、かかる非天然の
ジスルフイド結合はその相当部分は血液中で切断
されるので、かかる複合体は標的細胞に到達する
前にその薬効が低下するという欠点がある。 本発明者らは、先行技術の有するかかる欠点を
解消し、例えば、癌細胞の如き殺すべき細胞に選
択的に強力な毒性を発揮する選択的殺細胞性蛋白
複合体を開発すべく鋭意研究の結果、本発明到達
した。 即ち、本発明は、抗腫瘍IgG免疫グロブリンま
たはそのフラグメントとネオカルチノスタチン
を、結合させてなる下記式〔〕 〔式中、Abは抗腫瘍IgG免疫グロブリンまた
はそのフラグメントを表し、Abはその化学構造
中のアミノ基で結合している。NCSはネオカル
チノスタチンを表し、NCSはその化学構造中の
アミノ基で結合している。Xはm−フエニレン基
またはトリメチレン基を、mは0または1を表
す。Sはイオウ原子を表すが、mが0のときSは
抗腫瘍IgG免疫グロブリンまたはそのフラグメン
トの化学構造が元来有するチオール基に由来し、
mが1のときは導入された有機基が含有するチオ
ール基に由来する。nは1〜5の整数を表す。〕 で表される選択的殺細胞性蛋白複合体である。 本発明において免疫グロブリンとは、破壊すべ
き標的細胞を認識する抗体またはかかる抗体を含
むグロブリンを言う。かかる免疫グロブリンは、
標的細胞が癌細胞の場合には抗腫瘍免疫グロブリ
ンと呼ばれる。抗腫瘍免疫グロブリンには、例え
ば癌患者の血清から、または腫瘍細胞又は腫瘍特
異抗原或いは腫瘍関連抗原をサル、ウマ、ウシ、
ヤギ、ヒツジ、ウサギ等の動物に過免疫した血清
から、コーンのエタノール分画法、硫安分画法、
イオン交換クロマトグラフイー法等の公知の手段
によつて調製され、さらに必要によつては各種細
胞を用いて吸収、吸着操作をほどこして得ること
ができるところの抗体活性を有する蛋白質(免疫
グロブリン)、あるいは、癌細胞や癌抗原を動物
に免疫して得た抗体産生性リンパ球を、例えば骨
髄腫瘍細胞と融合させて、培養可能で抗体を産生
する融合細胞(ハイブリドーマ)を得、これをin
vitvo(生体外)で培養するか、或いは動物に移植
してin vivo(生体内)で培殖せしめて、その培養
液または血清や腹腔液から調製される極めて特異
性の高い抗体活性を有する免疫グロブリンが含ま
れる。また、腫瘍組織から界面活性剤等の変性剤
で抗腫瘍抗体を遊離させ、これから前述と同様な
手段で調製される抗体活性を有する免疫グロブリ
ンも本発明の免疫グロブリンに含まれる。 免疫グロブリンにはIgG,IgA,IgM,IgD,
IgEの5つのクラスがあることが知られている
が、その基本構造は、第1図に模式的に示した如
く、図中Lで示されたL鎖2本とHで示されたH
鎖2本が少なくとも3つのジスルフイド結合(−
S−S−結合)で結ばれたものである点、また、
第一図に示した如く、抗原結合活性をもつFab部
分とエフエクター活性をもつFc部分から成る点
において一致している。本発明で用いる免疫グロ
ブリンは上記の5つのクラスのうちIgGクラスの
免疫グロブリンである。 本発明の選択的殺細胞性蛋白複合体の一方の構
成部分として抗腫瘍IgG免疫グロブリンまたはそ
のフラグメントが用いられるが、抗腫瘍IgG免疫
グロブリンのフラグメントとしては、前述のごと
き免疫グロブリンの抗体活性を有する部位を含む
フラグメントが用いられる。かかるフラグメント
としては、特にFab,Fab′(Fab部といわゆるヒ
ンジ部(第1図ロに斜線で示した部分)とからな
る部分)及びFab′の2量体であるF(ab)′2が望
ましい。 本発明において用いられるネオカルチノスタチ
ンは、Streptomyces Carzinostaticusの培養
液より得られる分子量約11000の急性白血病、胃
癌、膀胱癌、肝臓癌等に抗腫瘍活性を示す蛋白性
抗生物質であり、分子中に2個の遊離アミノ基を
有している。また、ネオカルチノスタチンには非
蛋白部分、即ちクロモフオアが依存し、このクロ
モフオアがネオカルチノスタチンの生物活性を担
い、蛋白部分はクロモフオアの安定化、運搬、活
性化等に関与していることが明らかにされており
(江戸、石田、医学のあゆみ、第120巻、79〜80
頁、1982年参照)、かかる分子構造的特徴が本発
明においては有利に用いられる。 上記式〔〕においてm=0の場合には、Sは免
疫グロブリンまたはそのフラグメントに由来する
硫黄原子であり、m=1の場合には架橋剤により
導入された硫黄原子である。式〔〕において、
ジメチレン基は例えば下記式〔〕 〔式中、Yは結合している硫黄原子Sと共に活
性ジスルフイド基を形成し得る1価の有機基を、
X3はジメチレン基を、Zは活性エステルのアル
コール残基を表わす。〕 で表わされる架橋剤に由来する。 Yで表わされる、結合している硫黄原子と共に
活性ジスルフイド基を形成し得る1価の有機基の
具体例としては、2−ピリジルチオ基
【式】4−ピリジルチオ基
【式】3−カルボキシ−4−ニト ロフエニルチオ基
【式】4− カルボキシ−2−ピリジルジチオ基
【式】N−オキシ−2−ピ リジルジチオ
【式】2−ニトロフエ ニルチオ基
【式】4−ニトロ−2− ピリジルチオ基
【式】2−ベ ンゾチアゾイルチオ基
【式】 2−ベンゾイミダゾイルチオ基
【式】N−フエニルアミノ− N′−フエニルイミノメチルチオ基
【式】等を挙げることがで きる。Zで表わされる活性エステルのアルコール
残基の具体例としてはN−サクシンイミドキシ基
【式】N−ヒドロキシ−5−ノルボ ルネン−2,3−ジカルボジイミドキシ基
【式】N−フタルイミドキシ 基
【式】p−ニトロフエノキ シ基,2,4−ジニトロフエノキシ基,2,4,
5−ロリクロロフエノキシ基,ベンタクロロフエ
ノキシ基等を挙げることができる。Qで表わされ
るイミドエステルのアルコール残基の具体例とし
てはメトキシ,エトキシ基等を挙げることができ
る。Rで表わされるハロゲン原子の具体例として
は、塩素、臭素、ヨウ素等を挙げることができ
る。上記式〔〕中のXは下記式〔〕 〔式中、X4はm−フエニレン基またはトリメ
チレン基を表わす。Zの定義は式〔〕と同じ。〕 で表わされる架橋剤のX4に由来する。Zで表わ
される活性エステルのアルコール残基の具体例と
しては、上記の式〔〕の場合と同じである。架
橋剤の具体例としては、式〔〕で表わされる架
橋剤として、N−サクシンイミジル3−(2−ピ
リジルジチオ)プロピオネートを、式〔〕で表
わされる架橋剤として、メタマレイミド安息香酸
N−ヒドロキシサクシンイミドエステル、マレイ
ミド酢酸2,4−ジニトロフエノールエステルを
挙げることができる。 本発明の選択的殺細胞性蛋白複合体は、抗腫瘍
IgG免疫グロブリンまたはそのフラグメントにチ
オール基を発生させるか導入して下記式〔〕 〔式中、Abは抗腫瘍IgG免疫グロブリンまた
はそのフラグメントを表し、Abはその化学構造
中のアミノ基で結合している。mは0または1を
表す。Sはイオウ原子を表すが、mが0のときS
は抗腫瘍IgG免疫グロブリンまたはそのフラグメ
ントの化学構造が元来有するチオール基に由来
し、mが1のときは導入された有機基が含有する
チオール基に由来する。n1は1〜5の整数を表
す。〕 で表わされる化合物を合成しておき、他方、下記
式〔〕 〔式中、NCSはネオカルチノスタチンを表し、
NCSはその化学構造中のアミノ基で結合してい
る。Xはm−フエニレン基またはトリメチレン基
を表す〕 で表される導入されたマレイミド基を有するネオ
カルチノスタチンを合成し、両者を反応させるこ
とにより製造することができる。 即ち、抗腫瘍IgG免疫グロブリンまたはそのフ
ラグメントに、例えば、式〔〕で表わされる架
橋剤を反応せしめ、生成物を、例えば、2−メル
カプトエタノールまたはジチオスレイトールで還
元して〔反応(1)〕、式〔X〕で表されるチオール
基が導入された免疫グロブリンまたはそのフラグ
メントを得る。 (上記式(1)中、pは1〜5の整数を表す。)他
方、ネオカルチノスタチンを、例えば、式〔〕
で表わされる架橋剤と反応せしめ、下記式〔X
〔式中、NCS及びXの定義は式〔〕の場合
と同じである。qは1または2を表わす。〕 で表わされるマレイミド基が導入されたネオカル
チノスタチンを得る。そして、かくして得られた
チオール基が導入された抗腫瘍IgG免疫グロブリ
ンまたはそのフラグメントと、マレイミド基が導
入されたネオカルチノスタチンを反応させること
により、本発明の選択的殺細胞性蛋白複合体を製
造することができる。 本発明の選択的殺細胞性蛋白複合体の一つの前
駆物質はチオール基を有する免疫グロブリンまた
はそのフラグメントであるが、かかるチオール基
は化学式で具体的に記した如く、外部から導入さ
れたチオール基の他、免疫グロブリンまたはその
フラグメント自体がもともとチオール基を有して
いる場合にはそのチオール基、あるいはシスチン
に基づくジスルフイド結合をもつている場合に
は、そのジスルフイド基を、例えば、還元して生
成させることができるチオール基であつてもよ
い。 本発明の選択的殺細胞性蛋白複合体の製造にお
いて、免疫グロブリンまたはそのフラグメントに
架橋剤を反応させる場合は、免疫グロブリンまた
はそのフラグメント1モルに対し、架橋剤を1〜
100モル用いるのが好ましい。反応は免疫グロブ
リンまたはそのフラグメントのPH5〜8の緩衝液
中蛋白濃度が0.5〜100mg/ml(より好ましくは1
〜20mg/ml)になるように調製された溶液に、0
〜40℃で攪拌しながら架橋剤の水溶液または架橋
剤が水に溶けない場合には、架橋剤を少量の有機
溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルドアミド,
ジメチルスルホキシド,1,2−ジメトキシエタ
ン,メタノール,エタノール,アセトン等に溶か
した溶液を添加して行なわれる。反応時間は、反
応スケール,反応条件によるが、一般に2日間以
内である。反応終了後、透析または分子ふるいの
カラムクロマトグラフイーにより、未反応の架橋
剤及び低分子反応生成物を除く。架橋剤によりジ
スルフイド基が導入された場合には、ジスルフイ
ド基はチオール基に還元されるが、かかる反応は
チオール試薬(例えば、2−メルカプトエター
ル,ジチオスレイトール)を過剰に用い、上記の
反応温度,反応時間を適用して行い、同じく上記
の方法にて反応物の精製を行うことができる。ま
た、ネオカルチノスタチンに架橋剤を用いてマレ
イミド基を導入する反応条件も上記の免疫グロブ
リンまたはそのフラグメントに架橋剤を反応させ
る場合の反応条件と同様である。 チオール基を発生または導入されたチオール基
を有する免疫グロブリンまたはそのフラグメント
とマレイミド基が導入されたネオカルチノスタチ
ンとの反応は、両者を混合して(反応液の好まし
いPHは5〜8で、好ましい蛋白濃度は1〜20mg/
mlである)、0〜40℃で2〜24時間行われる。上
記方法によつて得られる免疫グロブリン又はその
フラグメントとネオカルチノスタチンの複合体
の、反応混合物からの分離、精製は通常用いられ
る操作、例えば、分子ふるいのカラムクロマトグ
ラフイーによつて行なうことができる。 本発明の選択的殺細胞性蛋白複合体は、癌細胞
等の標的細胞に対し毒性を発揮するネオカルチノ
スタチンから成る構成部分と、標的細胞を選択的
に認識し、ネオカルチノスタチンを標的細胞に選
択的に到達せしめるキヤリアーである免疫グロブ
リンまたはそのフラグメントから成る構成部分を
有し、しかも両構成部分が化学的に安全な結合に
よつて結合されているので、標的細胞に対する細
胞毒性を選択的にしかも効率よく発揮できるとい
う特徴を有している。またかかる複合体は、本発
明の方法によつて純度高く製造することができ
る。 以下、実施例により本発明を詳述する。 実施例 1 (イ) 抗マウス乳癌MM46モノクローン抗体の調製 細胞融合法により得られた抗MM46IgG2b抗体
産生性ハイブリドーマ(瀬戸加大ら、ジヤーナル
オブ イムノロジー(J.Immunol),第128巻、
201〜205頁、1982年参照)を、ヌードマウス15匹
の腹腔に、一匹当り2×107個接種し、10日後に
腹水液を採取し、得られた腹水液50mlを5の
0.1Mリン酸緩衝液(PH8.0)に十分透析した。透
析内液を同じ緩衝液で十分に平衡化されたプロテ
インA・セフアロースカラム(カラムサイズ1.5
×12.5cm)にかけて、十分に素通り蛋白を流し出
した後、0.1Mクエン酸緩衝液(PH5.0)で不純蛋
白を溶出し、その後0.1Mクエン酸緩衝液(PH
3.0)で吸着していたIgG2bを溶出し、溶出液の
PHを2MTris−HC緩衝液(PH8.2)で中性にも
どし、その後5の20mMリン酸緩衝液(PH7.5)
に十分透析し、105mg(17.7ml)の抗MM46モノ
クローン抗体(IgG2b)を得た。また、正常マウ
ス血清50mlより、上記と同様にしてMM46に対す
る親和力をもたないIgG2b(以下、「非免疫
IgG2b」という)25mg(7.0ml)を得た。 (ロ) チオール基をもつIgG2b抗体の調製上記(イ)で
得られた抗MM46モノクローン抗体IgG2b27.3
mg(4.6ml、0.182μmole)にN−サクシンイミ
ジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネー
ト(以下SPDPと略す)の20mMエタノール溶
液36.4μl(IgG2bの4倍当量)を加え、室温で30
分間反応させた後、反応液に、2MTris−HC
緩衝液(PH7.5)を1/10容量、2M2−MEを
10μl(SPDPに対して30倍当量)加えて37℃で
1時間インキユベートした。 次いで反応液を20mMリン酸緩衝液(PH7.5)
で平衡化されているセフアデツクスG−25カラ
ムにかけ、低分子物質を取り除き、約20mg
(4.76ml)のチオール基が導入された抗
MM46IgG2b抗体を得た。非免疫Ig2bについて
も同様にして、25mgのIgG2bより約20mg(7.9
ml)のチオール基が導入されたIgG2bを得た。 (ハ) m−マレイミドベンゾイルネオカルチノスタ
チンの調製 遮光下にネオカルチノスタチン(以下NCSと
略す)14.3mg(5.2ml)を含む50mMリン酸緩衝液
(PH7.0)に、N−サクシンイミジル m−マレイ
ミドベンゾエート(以下SMBと略す)のN,
N′−ジメチルホルムアミド溶液(173mM)0.15
mlを加え、23℃で30分間反応させた。反応液を遠
心し上清を50mMリン酸緩衝液(PH6.2)で平衡
化されているセフアデツクスG−25カラム(1cm
×36cm)にかけ、未反応のSMB等の低分子物質
を除き、m−マレイミドベンゾイルネオカルチノ
スタチン(以下NCS−MBと略す)9.9mg(4.5ml)
を得た。 なお、生成物の一部100μlに10倍当量のジニト
ロフエニル−システイン(以下DNP−システイ
ンと略す)を加え23℃で1時間インキユベーシヨ
ンし、生理食塩水で平衡化してあるセフアデツク
スG−25に通し、未反応のDNP−システインを
除き、得られた試料の278nmと361nmの吸光度を
測定したところ(NCSE1%1cm,278nm=15,DNP
−システインE%1cm,361nm=17000)、平均して
NCS1個あたり0.32個のm−マレイミドベンゾイ
ル基が導入されていることがわかつた。 (ニ) 抗MM46IgG2b抗体とNCSの複合体の作製 上記(ロ)の如くして得られたチオール基が導入さ
れた抗MM46IgG2b抗体20mg(4.76ml)に上記(ハ)
の如くして得られたNCS−MBを4.73mg(2.15ml)
加え、水酸化ナトリウムでPH7.0に合わせて4℃
で一晩反応させた。反応終了後反応液を生理食塩
水で平衡化されているセフアデツクスG−150ス
ーパーフアインカラム(1.5×89cm)にかけ、第
2図の斜線部分の画分を集め濃縮し、本発明の複
合体を含む生成物20.8ml(6.1ml)を得た。得ら
れた生成物をラウリル硫酸ナトリウム・ポリアク
リルアミドゲル電気泳動(以下SDS−PAGEと略
す)により解析したところ、第3図のデイスク2
に示した如きバンドのパターンが得られ、この生
成物は未反応の抗MM46IgG2b抗体(分子量約
15.5万)と、IgG2b抗体にNCSが1個結合したも
の(分子量約17万)とIgG2b抗体にNCSが2個結
合したもの(分子量約18万)とからなることがわ
かつた。 非免疫IgG2b抗体を用い、前記と同様にして
NCSとの反応を行なつたところ、その生成物の
SDS−PAGEによる解析結果は第3図のデイスク
3の如くであり、抗MM46IgG2b抗体の場合と類
似していた。 なお、第1図のデイスク1は抗MM46IgG2b抗
体のバンドのパターンである。 (ホ) マウスにおける治療実験 上記(ニ)の如くして作製した抗MM46IgG2b抗体
とNCSの複合体を含む生成物(以下単に抗
MM46IgG2b抗体とNCSの複合体という)の、
MM46腫瘍を移植したマウスに対する治療効果を
検討した。 即ち、一群5匹のC3Hマウスに3×105個の
MM46細胞を腹腔内に移植し、移植24時間後に静
脈注射により検体(抗MM46IgG2b抗体とNCSの
複合体、非免疫IgG2b抗体とNCSの複合体、抗
MM46IgG2b抗体とNCSの1:1混合物の50μg
または500μg)を投与し、各群のマウスの寿命を
比較し、抗MM46IgG2b抗体とNCSの複合体の抗
腫瘍活性を検討した。 その結果を第4図に示した。非免疫IgG2b抗体
とNCSの複合体は500μg投与しても抗腫瘍性を示
さず、マウスの寿命は食塩水投与の対照群とほぼ
同じであり、全マウスが腫瘍移植後15日までに死
亡した(第4図(b))。抗MM46IgG2b抗体とNCS
の1対1混合物では、500及び50μg投与した場
合、若干の抗腫瘍効果がみられたが、一匹のマウ
スが長期間生存したに止まつた(第4図(c))。こ
れに対し、抗MM46IgG2b抗体とNCSの複合体投
与群では、500μg投与した場合3匹のマウスが長
期間生存し、本発明の複合体に強い抗腫瘍性があ
ることがわかつた(第4図(a))。 実施例 2 (イ) 抗マウス白血病L1210IgGの調製マウス白血
病L1210細胞1×106個をフロイント完全アジ
ユバンドとのエマルジヨンとし、家兎に静脈注
射した。その後更に、1週間間隔で3回、それ
ぞれ約1×106個のL1210細胞をアジユバンド
と共に皮下注射し、最終投与日から8日後に採
血した。得られた血液をプールし、血清を分離
し、その血清を56℃、30分間加熱、非働化し
た。こうして得られた抗L1210血清200mlに、
硫安の飽和水溶液200mlを加えて、生じた沈澱
を遠心分離によつて分取した。この沈澱を
0.01Mリン酸緩衝液(PH7.6)50mlに溶解し、
更に同緩衝液に対して十分に透析した。この透
析内液を同じ緩衝液で平衡化したDEAEセルロ
ースカラムクロマトグラフイー(カラムサイズ
3cm×94cm)にかけて、未吸着分画として抗
L1210IgGを含む溶液を得た。 (ロ) 免疫グロブリンよりF(ab)′2フラグメント
の分離 上記(イ)の如くして得られた抗L1210IgGの1.2g
を0.1M酢酸緩衝液(PH4.5)40mlに溶解し、24mg
のペプシンを添加して、37℃で約18時間分解した
後、分解生成物を生理食塩水中でセフアデツクス
G200カラムクロマトグラフイー(カラムサイズ
3.5cm×140cm)にかけて、分子量約10万のところ
に流出する蛋白として純粋なF(ab)′2フラグメ
ントを得た。 (ハ) Fab′フラグメントの調製 上記(ロ)の如くして得られたF(ab)′2フラグメ
ント18.4mgを含む0.01Mトリス・塩酸−0.14M塩
化ナトリウム−2mMEDTA溶液(PH8.3)2.0ml
に、150mMの2−メルカプトエタノール水溶液
を0.02ml加えて、37℃で1時間還元した。反応
後、その溶液を5mM酢酸緩衝液−0.14M塩化ナ
トリウム−1mMEDTA溶液(PH5.5)(以下、
ANE緩衝液と略す)で平衡化したセフアデツク
スG25カラムクロマトグラフイー(1.0cm×20cm)
にかけて2−メルカプトエタノールを除去し、チ
オール基1個を有するFab′フラグメントを得た。 (ニ) 抗マウス白血病L1210IgGフラグメント
Fab′とNCSの複合体の作製 上記(ハ)の如くして得られた抗L1210IgGの
Fab′フラグメント5mg(2ml)に、実施例1の
(ハ)の如くして得られたNCS−MBを3.5mg(1.6ml)
加え、0.5Mリン酸緩衝液(PH7.0)を1/10容量
加え、4℃で一晩反応させた。反応終了後、生理
食塩水で平衡化されているセフアデツクスG−
150スーパーフアインカラム(1.5cm×89cm)によ
つて複合体を精製し、抗L1210IgGのFab′フラグ
メントとNCSの複合体6mg(4ml)を得た。得
られた複合体には、SDS−PAGEにより解析した
ところ、分子量約5万のFab′と分子量約6万の
蛋白(複合体)が含まれていることが判つた。 なお、抗1210IgGのフラグメントはチオール基
1個を含むFab′であり、従つて1個のNCSが結
合しており、得られた蛋白複合体は本発明の一般
式〔〕においてn=1の化合物である。
【図面の簡単な説明】
第1図のイは、免疫グロブリンの基本構造を示
す模式図、ロはヒト免疫グロブリンのIgG1の構
造を示す模式図である。第2図は、実施例1(ニ)で
得た反応生成物の、セフアデツクスG−150スー
パーフアイン・カラムクロマトグラフイーにおけ
る蛋白流出パターンである。第3図は、SDS−
PAGEのパターンであり、デイスク1は抗
MM46IgG2b抗体、デイスク2は実施例1で得ら
れた抗MM46IgG2b抗体とNCSの複合体、デイス
ク3は同じく実施例1で得られた非免疫IgG2bと
NCSの複合体をSDS−PAGEにかけて得られた
バンドのパターンである。第4図は、実施例1(ホ)
で行なつた抗MM46抗体とNCSの複合体の抗腫
瘍性を、MM46腫瘍を移植したマウスに対する治
療効果で調べた結果であり、マウスの生存率を、
腫瘍移植後の日数に対して示した図である。aは
抗MM46IgG2bとNCSとの複合体の場合で、−●
−は生理食塩水を、−○−は500μg、−△−は50μg
の複合体を投与した場合の生存率を示す。bは非
免疫IgG2bとNCSとの複合体の場合で、−●−は
生理食塩水を、−○−は500μg、−△−は50μgの複
合体を投与した場合の生存率を示す。cは抗
MM46IgG2bとNCSが1:1の割合の混合物の場
合で、−●−は生理食塩水を、−○−は500μg、−
△−は50μgの混合物を投与した場合の生存率を
示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式〔〕で表される、抗腫瘍IgG免疫グ
    ロブリンまたはそのフラグメントとネオカルチノ
    スタチンを結合させてなる選択的殺細胞性蛋白複
    合体。 〔式中、Abは抗腫瘍IgG免疫グロブリンまた
    はそのフラグメントを表し、Abはその化学構造
    中のアミノ基で結合している。NCSはネオカル
    チノスタチンを表し、NCSはその化学構造中の
    アミノ基で結合している。Xはm−フエニレン基
    またはトリメチレン基を、mは0または1を表
    す。Sはイオウ原子を表すが、mが0のときSは
    抗腫瘍IgG免疫グロブリンまたはそのフラグメン
    トの化学構造が元来有するチオール基に由来し、
    mが1のときは導入された有機基が含有するチオ
    ール基に由来する。nは1〜5の整数を表す。〕 2 下記式〔〕 〔式中、Abは抗腫瘍IgG免疫グロブリンまた
    はそのフラグメントを表し、Abはその化学構造
    中のアミノ基で結合している。mは0または1を
    表す。Sはイオウ原子を表すが、mが0のときS
    は抗腫瘍IgG免疫グロブリンまたはそのフラグメ
    ントの化学構造が元来有するチオール基に由来
    し、mが1のときは導入された有機基が含有する
    チオール基に由来する。n1は1〜5の整数を表
    す。〕 で表される発生または導入されたチオール基を有
    する抗腫瘍IgG免疫グロブリンまたはそのフラグ
    メントと下記式〔〕 〔式中、NCSはネオカルチノスタチンを表し、
    NCSはその化学構造中のアミノ基で結合してい
    る。Xはm−フエニレン基またはトリメチレン基
    を表す〕 で表される導入されたマレイミド基を有するネオ
    カルチノスタチンを反応させることを特徴とする 下記式〔〕 〔式中、nは1〜5の整数を表し、Ab、m、
    S、NCSおよびXは上記定義のとおり〕 で表される選択的殺細胞性蛋白複合体の製造方
    法。
JP57151754A 1982-09-02 1982-09-02 選択的殺細胞性蛋白複合体及びその製造方法 Granted JPS5942323A (ja)

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