JPH0428725B2 - - Google Patents
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- JPH0428725B2 JPH0428725B2 JP56213255A JP21325581A JPH0428725B2 JP H0428725 B2 JPH0428725 B2 JP H0428725B2 JP 56213255 A JP56213255 A JP 56213255A JP 21325581 A JP21325581 A JP 21325581A JP H0428725 B2 JPH0428725 B2 JP H0428725B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- color
- photoreversible
- producing
- compound
- formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Polymerisation Methods In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は光照射によつて化学的に発色し光照射
を断つことによつて消色するスピロピラン化合物
を安定化した状態で含有する樹脂成形体に関す
る。 [従来の技術] 光に感応して発色し光透過性が変化する物質は
その機能を利用してサングラスに使用されてい
る。例えば無機成分を用いたものとして感光性の
銀化合物を含有させ、戸外においては色が濃くな
り室内においては無色になるものがあるが、サン
グラスはフアツシヨン性が要求されるから単に光
に感応して黒つぽく変色するだけでなくカラフル
な色に変色するものが望まれる。そこで光、特に
紫外線によつて発色する有機成分である光可逆変
色性色素を含有する種々の樹脂成形体の開発が試
みられているが一般にこの種の色素は化学的に不
安定であるため耐久性がなく実用に供するには困
難があつた。 このような光可逆変色性樹脂成形体をサングラ
スまたはコンタクトレンズに利用した場合は、太
陽に晒すと瞬時に変色し室内に入つたときは瞬時
に無色透明になるような光感応性の良いものが好
ましく、更に、度の有無に拘わらずレンズとして
の諸機能を満足するものでなければならない。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は太陽光線下(紫外線)で直ちに
発色し室内では速やかに消色する光可逆変色性樹
脂成形体を提供することであり、更に詳しくはス
ピロピラン化合物を含有する樹脂成形体において
消発色繰返しに伴うスピロピラン化合物の光可逆
変色性の劣化を防止し、耐光性に優れたこの種の
樹脂成形体を提供することである。 スピロピラン化合物は紫外線照射により青又は
赤紫に発色し、紫外線を除くと消色する特性(光
可逆変色性)を持つている有機化合物である。し
かしながら、スピロピラン化合物は繰返し消発色
させているうちに比較的短時間で光可逆変色性の
劣化が起こる。すなわち、スピロピラン化合物は
耐光性が著しく悪いという欠点がある。例えば、
1,3,3−トリメチル−6′−ニトロスピロ
(2′H′−1′−ベンゾピラン−2,2′−インドリン)
のメチルエチルケトン溶液は真夏の直射日光下で
1時間以内に光可逆変色性を失う。従つて長時間
の寿命を必要とするような用途にあつては商品価
値が著しく劣るため、未だ実用化されていないの
が現状である。 [課題を解決するための手段] 本発明者らは上記の問題点を解決すべく種々の
検討を行なつた結果、樹脂成形体の原料である重
合又は共重合可能な単量体に光可逆変色性を有す
るスピロピラン化合物(その塩を含まず)を混合
し、その後にこの単量体を重合又は共重合させる
ことによつて、得られた光可逆変色性樹脂成形体
が長期寿命を持つようになることを見出し本発明
を完成した。カチオン重合開始剤としてある種の
スピロピラン化合物の塩を用いることが知られて
いるが(例えば、特公昭55−7841号)、本発明に
用いるスピロピラン化合物にはその塩は含まれな
い。ただし、付加的に塩を用いることはできる。 以下に本発明を更に詳しく説明する。 本発明に用いられるスピロピラン化合物は 一般式〔1〕 (式中、R1,R2,R3はアルキル基を示す。) で表されるもので、例えば1,3,3−トリメチ
ル−5−メチルスルホニル−6′−ニトロ−8′−メ
トキシスピロ(2′H′−1′−ベンゾピラン−2,
2′−インドリン)、1−ブチル−3,3−ジメチ
ル−5−メチルスルホニル−6′−ニトロ−8′−エ
トキシスピロ(2′H−1′−ベンゾピラン−2,
2′−インドリン)、1,3,3−トリメチル−5
−ブチルスルホニル−6′−ニトロ−8′−メトキシ
スピロ(2′H−1′−ベンゾピラン−2,2′−イン
ドリン)等を挙げることができる。これらの化合
物は5位にアルキルスルホニル基を有し、6′位に
ニトロ基、8′位にアルコキシル基を有しているこ
とを特徴とする。アルキルスルホニル基を有する
化合物は極性の影響を受け難く溶剤中で自然着色
してこない。このために消色発色の変化が極めて
顕著で優れた光可逆変色性を示す。また、8′位の
アルコキシル基は光可逆変色性の劣化防止に有益
であることが挙げられる。これはアルコキシル基
が隣接位にあるスピロ環の−O−を他の副反応か
ら保護する為であると考えられる。 スピロピラン化合物の光発色機構は光イオン化
(又は光ラジカル化)に基づく光解離によつてス
ピロ環が開環する為であると説明されている。又
同時にシスートランス異性化を起こす事も知られ
ており、そのトランス型(発色種)に酸素付加が
起こり分解が始まると考えられ、その機構は下記
のように推測されるが、実際には分解物として得
られたアルデヒドやカルボン酸どうしが更に複雑
に反応しあつて分解着色物を形成していくものと
考えられる。 一般式〔1〕で示されるスピロピラン化合物は
従来のこの種の他の色素と比較して光可逆変色性
の寿命が長いが、これと、ポリスチレン,ポリビ
ニルアセテート,ポリメチルメタクリレート及び
ポリビニルブチラール等の樹脂とを適当な溶媒で
溶かし、溶媒を揮散させて得た光可逆変色性樹脂
成形体では実用に供するまでの寿命を持ち得な
い。ところが、これらの樹脂の原料である単量体
に先ずスピロピラン化合物を溶かしてから樹脂原
料の単量体を重合させたものは著しく光可逆変色
性の寿命が改善された。更に、本発明者らは上記
スピロピラン化合物と共に、酸化防止剤を前記単
量体に混合してから前記単量体を重合又は共重合
させることによつて光可逆変色性の寿命を飛躍的
に延ばすことが出来ることを見出した。酸化防止
剤は上記機構に基づく光酸化分解を抑制して光可
逆変色性の寿命のより長期化を達成するものと推
測される。 酸化防止剤は好ましくは 一般式〔2〕 (式中、Rは6乃至20個の炭素原子を有する炭
化水素基であり、nは1乃至20好ましくは1乃至
6の整数である。) で表されるカルボン酸エステルのチオエーテルで
あり、これらの化合物としては、ジラウリルチオ
ジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオ
ネート、ジヘキシルチオジブチレート、ジフエニ
ルチオジカプロエート等が挙げられる。代表的に
はジラウリルチオジプロピオネートである。 本発明の効果は、スピロピラン化合物又はこれ
と酸化防止剤を、これらを含有させるべき樹脂の
原料である単量体に混合してからその後に単量体
を重合又は共重合させ、スピロピラン化合物又は
これと酸化防止剤を樹脂中に封じ込めることによ
つて得られるものであるから、含有させるべき樹
脂の種類は特に限定されるものではないが、スピ
ロピラン化合物はその無色種、発色種によつて樹
脂との相溶性が異なるため、消発色を繰返し行な
うとスピロピラン化合物が析出し、光可逆変色性
が消失する原因となる。従つて、本発明によつて
得られる樹脂は無色種、発色種共に相溶性の良い
ものが好ましい。プラスチツクレンス素材として
一般的に用いられているメチルメタクリレート樹
脂又はこれを成分とする共重合体は、無色種、発
色種いずれとも相溶性が良く、析出による光可逆
変色性の消失がないので好ましい。このほかヒド
ロキシエチルメタクリレート、N−ビニルピロリ
ドン、シロキサン、シランカツプリング剤、アリ
ルジグリコールカーボネート等も他の成分として
使用することが出来る。 スピロピラン化合物及び酸化防止剤の添加量は
用途及び化合物の種類によつて異なるが、通常
は、スピロピラン化合物の添加量は、0.05乃至
5.0w/v%好ましくは0.2乃至2.0w/v%であり、
酸化防止剤の添加量は、0.02乃至2.5w/v%、好
ましくは0.1乃至1.0w/v%である。更に他の酸
化防止剤を添加したり、又、発色に必要な紫外線
量を除く過剰の紫外線をカツトする為、紫外線防
止剤を添加するか又は樹脂成形体表面にコーテイ
ングするなど、必要に応じて常識的な操作を加え
ることができるのは云うまでもない。 [作用] 本発明の光可逆変色性樹脂成形体は光感応性が
良好で、光(紫外線)の照射によつて短時間で発
色し、光(紫外線)の照射を断つと短時間で無色
透明となる。更に、本発明をサングラス、コンタ
クトレンズ又は義眼等に利用した場合は従来数日
間で劣化してしまつた光可逆変色性樹脂成形体の
耐用期間を約2年以上にもすることが可能であ
り、充分実用的なこの種製品を提供することがで
きる。本発明の光可逆変色性樹脂成形体はこの特
異な性質を利用してこの他にも多種多様の用途に
供し得ることは云うまでもない。 [実施例] 以下に、本発明の実施例を示す。 実施例 1 1,3,3−トリメチル−5−メチルスルホニ
ル−6′−ニトロ−8′−メトキシスピロ(2′H−1′−
ベンゾピラン−2,2′−インドリン)1gをメチ
ルメタクリレート100c.c.に溶解し、更に重合開始
剤としてアゾイソブチロニトリル0.2gを加えて
充分均一に混合した後試験管に入れて60℃4時
間、65℃16時間重合反応を行なつた。得られた棒
状重合体を直径10mm、厚さ3mmの円板状サンプル
にして、下記の条件で耐光性テストを行なつた。
このサンプルをAとして実験結果を表1に示し
た。 使用装置:キセノンフエードテスター(島津
XF−15N型) 試験方法:温度43乃至48℃、湿度40乃至5%の
条件下、約1.5KWキセノン光を1cm
角の受光面に連続照射する。一定時間
毎に取り出し、光可逆変色性の有無を
調べた。 比較例 1 1,3,3−トリメチル−5−メチルスルホニ
ル−6′−ニトロ−8′−メトキシスピロ(2′H−1′−
ベンゾピラン−2,2′−インドリン)1gとメチ
ルメタクリレート重合体100c.c.とをクロロホルム
に均一に溶解し、クロロホルムを揮散させて実施
例1と同様のサンプルを作製した。実施例1と同
様の耐光性テストを行なつた結果をサンプルBと
して表1に示した。比較例のサンプルBが2時間
以内に光可逆変色性を消失してしまうのに対し
て、本発明に係るサンプルAは200時間以上の照
射においても充分変色性を有していた。 比較例 2 実施例1のスピロピラン化合物に対して5位に
メチルスルホニル基のない化合物、即ち1,3,
3−トリメチル−6′−ニトロ−8′−メトキシスピ
ロ(2′H−1′−ベンゾピラン−2,2′−インドリ
ン)を用いて実施例1と同様のサンプルを作製し
たところ、作製時に青色になつてしまい、光可逆
変色性を示さなかつた。 実施例 2 1−ブチル−3,3−ジメチル−5−メチルス
ルホニル−6′−ニトロ−8′−エトキシスピロ
(2′H−1′−ベンゾピラン−2,2′−インドリン)
1gと、酸化防止剤としてジラウリルチオジプロ
ピオネート0.5gをメチルメタクリレート単量体
100c.c.に溶解し、更に重合開始剤としてアゾイソ
ブチロニトリル0.2gを加えて充分均一に混合し
た後試験管に入れて60℃4時間、65℃16時間重合
反応を行なつて実施例1と同様のサンプルを作製
した。実施例1と同様の耐光性テストを行なつた
結果をサンプルCとして表1に示した。サンプル
Aと比較して初期発色時の青色を長時間維持でき
るようになつた。 【表】
を断つことによつて消色するスピロピラン化合物
を安定化した状態で含有する樹脂成形体に関す
る。 [従来の技術] 光に感応して発色し光透過性が変化する物質は
その機能を利用してサングラスに使用されてい
る。例えば無機成分を用いたものとして感光性の
銀化合物を含有させ、戸外においては色が濃くな
り室内においては無色になるものがあるが、サン
グラスはフアツシヨン性が要求されるから単に光
に感応して黒つぽく変色するだけでなくカラフル
な色に変色するものが望まれる。そこで光、特に
紫外線によつて発色する有機成分である光可逆変
色性色素を含有する種々の樹脂成形体の開発が試
みられているが一般にこの種の色素は化学的に不
安定であるため耐久性がなく実用に供するには困
難があつた。 このような光可逆変色性樹脂成形体をサングラ
スまたはコンタクトレンズに利用した場合は、太
陽に晒すと瞬時に変色し室内に入つたときは瞬時
に無色透明になるような光感応性の良いものが好
ましく、更に、度の有無に拘わらずレンズとして
の諸機能を満足するものでなければならない。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は太陽光線下(紫外線)で直ちに
発色し室内では速やかに消色する光可逆変色性樹
脂成形体を提供することであり、更に詳しくはス
ピロピラン化合物を含有する樹脂成形体において
消発色繰返しに伴うスピロピラン化合物の光可逆
変色性の劣化を防止し、耐光性に優れたこの種の
樹脂成形体を提供することである。 スピロピラン化合物は紫外線照射により青又は
赤紫に発色し、紫外線を除くと消色する特性(光
可逆変色性)を持つている有機化合物である。し
かしながら、スピロピラン化合物は繰返し消発色
させているうちに比較的短時間で光可逆変色性の
劣化が起こる。すなわち、スピロピラン化合物は
耐光性が著しく悪いという欠点がある。例えば、
1,3,3−トリメチル−6′−ニトロスピロ
(2′H′−1′−ベンゾピラン−2,2′−インドリン)
のメチルエチルケトン溶液は真夏の直射日光下で
1時間以内に光可逆変色性を失う。従つて長時間
の寿命を必要とするような用途にあつては商品価
値が著しく劣るため、未だ実用化されていないの
が現状である。 [課題を解決するための手段] 本発明者らは上記の問題点を解決すべく種々の
検討を行なつた結果、樹脂成形体の原料である重
合又は共重合可能な単量体に光可逆変色性を有す
るスピロピラン化合物(その塩を含まず)を混合
し、その後にこの単量体を重合又は共重合させる
ことによつて、得られた光可逆変色性樹脂成形体
が長期寿命を持つようになることを見出し本発明
を完成した。カチオン重合開始剤としてある種の
スピロピラン化合物の塩を用いることが知られて
いるが(例えば、特公昭55−7841号)、本発明に
用いるスピロピラン化合物にはその塩は含まれな
い。ただし、付加的に塩を用いることはできる。 以下に本発明を更に詳しく説明する。 本発明に用いられるスピロピラン化合物は 一般式〔1〕 (式中、R1,R2,R3はアルキル基を示す。) で表されるもので、例えば1,3,3−トリメチ
ル−5−メチルスルホニル−6′−ニトロ−8′−メ
トキシスピロ(2′H′−1′−ベンゾピラン−2,
2′−インドリン)、1−ブチル−3,3−ジメチ
ル−5−メチルスルホニル−6′−ニトロ−8′−エ
トキシスピロ(2′H−1′−ベンゾピラン−2,
2′−インドリン)、1,3,3−トリメチル−5
−ブチルスルホニル−6′−ニトロ−8′−メトキシ
スピロ(2′H−1′−ベンゾピラン−2,2′−イン
ドリン)等を挙げることができる。これらの化合
物は5位にアルキルスルホニル基を有し、6′位に
ニトロ基、8′位にアルコキシル基を有しているこ
とを特徴とする。アルキルスルホニル基を有する
化合物は極性の影響を受け難く溶剤中で自然着色
してこない。このために消色発色の変化が極めて
顕著で優れた光可逆変色性を示す。また、8′位の
アルコキシル基は光可逆変色性の劣化防止に有益
であることが挙げられる。これはアルコキシル基
が隣接位にあるスピロ環の−O−を他の副反応か
ら保護する為であると考えられる。 スピロピラン化合物の光発色機構は光イオン化
(又は光ラジカル化)に基づく光解離によつてス
ピロ環が開環する為であると説明されている。又
同時にシスートランス異性化を起こす事も知られ
ており、そのトランス型(発色種)に酸素付加が
起こり分解が始まると考えられ、その機構は下記
のように推測されるが、実際には分解物として得
られたアルデヒドやカルボン酸どうしが更に複雑
に反応しあつて分解着色物を形成していくものと
考えられる。 一般式〔1〕で示されるスピロピラン化合物は
従来のこの種の他の色素と比較して光可逆変色性
の寿命が長いが、これと、ポリスチレン,ポリビ
ニルアセテート,ポリメチルメタクリレート及び
ポリビニルブチラール等の樹脂とを適当な溶媒で
溶かし、溶媒を揮散させて得た光可逆変色性樹脂
成形体では実用に供するまでの寿命を持ち得な
い。ところが、これらの樹脂の原料である単量体
に先ずスピロピラン化合物を溶かしてから樹脂原
料の単量体を重合させたものは著しく光可逆変色
性の寿命が改善された。更に、本発明者らは上記
スピロピラン化合物と共に、酸化防止剤を前記単
量体に混合してから前記単量体を重合又は共重合
させることによつて光可逆変色性の寿命を飛躍的
に延ばすことが出来ることを見出した。酸化防止
剤は上記機構に基づく光酸化分解を抑制して光可
逆変色性の寿命のより長期化を達成するものと推
測される。 酸化防止剤は好ましくは 一般式〔2〕 (式中、Rは6乃至20個の炭素原子を有する炭
化水素基であり、nは1乃至20好ましくは1乃至
6の整数である。) で表されるカルボン酸エステルのチオエーテルで
あり、これらの化合物としては、ジラウリルチオ
ジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオ
ネート、ジヘキシルチオジブチレート、ジフエニ
ルチオジカプロエート等が挙げられる。代表的に
はジラウリルチオジプロピオネートである。 本発明の効果は、スピロピラン化合物又はこれ
と酸化防止剤を、これらを含有させるべき樹脂の
原料である単量体に混合してからその後に単量体
を重合又は共重合させ、スピロピラン化合物又は
これと酸化防止剤を樹脂中に封じ込めることによ
つて得られるものであるから、含有させるべき樹
脂の種類は特に限定されるものではないが、スピ
ロピラン化合物はその無色種、発色種によつて樹
脂との相溶性が異なるため、消発色を繰返し行な
うとスピロピラン化合物が析出し、光可逆変色性
が消失する原因となる。従つて、本発明によつて
得られる樹脂は無色種、発色種共に相溶性の良い
ものが好ましい。プラスチツクレンス素材として
一般的に用いられているメチルメタクリレート樹
脂又はこれを成分とする共重合体は、無色種、発
色種いずれとも相溶性が良く、析出による光可逆
変色性の消失がないので好ましい。このほかヒド
ロキシエチルメタクリレート、N−ビニルピロリ
ドン、シロキサン、シランカツプリング剤、アリ
ルジグリコールカーボネート等も他の成分として
使用することが出来る。 スピロピラン化合物及び酸化防止剤の添加量は
用途及び化合物の種類によつて異なるが、通常
は、スピロピラン化合物の添加量は、0.05乃至
5.0w/v%好ましくは0.2乃至2.0w/v%であり、
酸化防止剤の添加量は、0.02乃至2.5w/v%、好
ましくは0.1乃至1.0w/v%である。更に他の酸
化防止剤を添加したり、又、発色に必要な紫外線
量を除く過剰の紫外線をカツトする為、紫外線防
止剤を添加するか又は樹脂成形体表面にコーテイ
ングするなど、必要に応じて常識的な操作を加え
ることができるのは云うまでもない。 [作用] 本発明の光可逆変色性樹脂成形体は光感応性が
良好で、光(紫外線)の照射によつて短時間で発
色し、光(紫外線)の照射を断つと短時間で無色
透明となる。更に、本発明をサングラス、コンタ
クトレンズ又は義眼等に利用した場合は従来数日
間で劣化してしまつた光可逆変色性樹脂成形体の
耐用期間を約2年以上にもすることが可能であ
り、充分実用的なこの種製品を提供することがで
きる。本発明の光可逆変色性樹脂成形体はこの特
異な性質を利用してこの他にも多種多様の用途に
供し得ることは云うまでもない。 [実施例] 以下に、本発明の実施例を示す。 実施例 1 1,3,3−トリメチル−5−メチルスルホニ
ル−6′−ニトロ−8′−メトキシスピロ(2′H−1′−
ベンゾピラン−2,2′−インドリン)1gをメチ
ルメタクリレート100c.c.に溶解し、更に重合開始
剤としてアゾイソブチロニトリル0.2gを加えて
充分均一に混合した後試験管に入れて60℃4時
間、65℃16時間重合反応を行なつた。得られた棒
状重合体を直径10mm、厚さ3mmの円板状サンプル
にして、下記の条件で耐光性テストを行なつた。
このサンプルをAとして実験結果を表1に示し
た。 使用装置:キセノンフエードテスター(島津
XF−15N型) 試験方法:温度43乃至48℃、湿度40乃至5%の
条件下、約1.5KWキセノン光を1cm
角の受光面に連続照射する。一定時間
毎に取り出し、光可逆変色性の有無を
調べた。 比較例 1 1,3,3−トリメチル−5−メチルスルホニ
ル−6′−ニトロ−8′−メトキシスピロ(2′H−1′−
ベンゾピラン−2,2′−インドリン)1gとメチ
ルメタクリレート重合体100c.c.とをクロロホルム
に均一に溶解し、クロロホルムを揮散させて実施
例1と同様のサンプルを作製した。実施例1と同
様の耐光性テストを行なつた結果をサンプルBと
して表1に示した。比較例のサンプルBが2時間
以内に光可逆変色性を消失してしまうのに対し
て、本発明に係るサンプルAは200時間以上の照
射においても充分変色性を有していた。 比較例 2 実施例1のスピロピラン化合物に対して5位に
メチルスルホニル基のない化合物、即ち1,3,
3−トリメチル−6′−ニトロ−8′−メトキシスピ
ロ(2′H−1′−ベンゾピラン−2,2′−インドリ
ン)を用いて実施例1と同様のサンプルを作製し
たところ、作製時に青色になつてしまい、光可逆
変色性を示さなかつた。 実施例 2 1−ブチル−3,3−ジメチル−5−メチルス
ルホニル−6′−ニトロ−8′−エトキシスピロ
(2′H−1′−ベンゾピラン−2,2′−インドリン)
1gと、酸化防止剤としてジラウリルチオジプロ
ピオネート0.5gをメチルメタクリレート単量体
100c.c.に溶解し、更に重合開始剤としてアゾイソ
ブチロニトリル0.2gを加えて充分均一に混合し
た後試験管に入れて60℃4時間、65℃16時間重合
反応を行なつて実施例1と同様のサンプルを作製
した。実施例1と同様の耐光性テストを行なつた
結果をサンプルCとして表1に示した。サンプル
Aと比較して初期発色時の青色を長時間維持でき
るようになつた。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 光可逆変色性を有する化合物を含有する樹脂
成形体の製造方法であつて、 該樹脂成形体の原料であるメチルメタクリレー
ト又はこれを成分とする単量体に一般式 (式中、R1、R2、R3はアルキル基を示す。) で表される光可逆変色性を有するスピロピラン化
合物(その塩を含まず)を混合し、その後該単量
体を重合又は共重合させることを特徴とする光可
逆変色性樹脂成形体の製造方法。 2 光可逆変色性を有する化合物を含有する樹脂
成形体の製造方法であつて、 該樹脂成形体の原料であるメチルメタクリレー
ト又はこれを成分とする単量体に一般式 (式中、R1、R2、R3はアルキル基を示す。) で表される光可逆変色性を有するスピロピラン化
合物(その塩を含まず)及び酸化防止剤を混合
し、その後該単量体を重合又は共重合させること
を特徴とする光可逆変色性樹脂成形体の製造方
法。 3 前記酸化防止剤が一般式 (式中、Rは6乃至20個の炭素原子を有する炭
化水素基であり、nは1乃至20好ましくは1乃至
6の整数である。) で表されるカルボン酸エステルのチオエーテルか
ら選ばれた少なくとも一種の化合物である特許請
求の範囲第2項に記載の光可逆変色性樹脂成形体
の製造方法。 4 前記カルボン酸エステルのチオエーテルが、
ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリル
チオジプロピオネート、ジヘキシルチオジブチレ
ート、ジフエニルチオジカプロエートである特許
請求の範囲第3項に記載の光可逆変色性樹脂成形
体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21325581A JPS58113203A (ja) | 1981-12-28 | 1981-12-28 | 光可逆変色性樹脂成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21325581A JPS58113203A (ja) | 1981-12-28 | 1981-12-28 | 光可逆変色性樹脂成形体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58113203A JPS58113203A (ja) | 1983-07-06 |
| JPH0428725B2 true JPH0428725B2 (ja) | 1992-05-15 |
Family
ID=16636065
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21325581A Granted JPS58113203A (ja) | 1981-12-28 | 1981-12-28 | 光可逆変色性樹脂成形体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58113203A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| IL69939A0 (en) * | 1983-10-10 | 1984-01-31 | Yeda Res & Dev | Quasi liquid crystals |
| US5266447A (en) * | 1990-07-04 | 1993-11-30 | Lintec Corporation | Photochromic composition |
| US5213733A (en) * | 1991-06-03 | 1993-05-25 | Industrial Technology Research Institute | Method of making synthetic fibers containing photochromic pigment |
| EP0896685A4 (en) * | 1996-04-30 | 2000-07-19 | Corning Inc | ORGANIC PHOTOCHROME MIXTURES FOR CONTACT LENSES |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS514958A (ja) * | 1974-06-06 | 1976-01-16 | Ise Electronics Corp | Taketakeikohyojikan |
| JPS557841A (en) * | 1978-06-30 | 1980-01-21 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | Graft polymer for reinforcing vinyl chloride resin |
-
1981
- 1981-12-28 JP JP21325581A patent/JPS58113203A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58113203A (ja) | 1983-07-06 |
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