JPH0446963B2 - - Google Patents
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- JPH0446963B2 JPH0446963B2 JP57216928A JP21692882A JPH0446963B2 JP H0446963 B2 JPH0446963 B2 JP H0446963B2 JP 57216928 A JP57216928 A JP 57216928A JP 21692882 A JP21692882 A JP 21692882A JP H0446963 B2 JPH0446963 B2 JP H0446963B2
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- vinyl chloride
- vinyl
- crosslinked polymer
- pvc
- monomer
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Description
本発明は、塩化ビニル重合体(以下、単に
PVCと略記する)の製造方法に関するものであ
る。特に、耐熱変形性が著しく改善された耐衝撃
性PVCの製造方法に関するものである。 PVCは、他の樹脂に比較して価格が安くかつ、
これから得られる各種成形品は、種々の物性に優
れるため、汎用性の高い樹脂として広く使用され
ている。しかしながら、PVCの用途拡大に伴な
い、機械的特性の改善が強く要求されている。特
にPVCは耐衝撃性、耐熱変性が他の汎用樹脂に
比較して悪く、これを改良すべく種々の改質方法
が実施されている。 PVCの耐衝撃性を改良する方法として、ゴム
質の衝撃改良剤をブレンドする方法及びグラフト
共重合による改質方法等が一般に採用されてい
る。すなわち、ゴム質ないし弾性材料(メタク
リレート−ブタジエン−スチレン共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体
等)をPVCに配合する方法、熱可塑性樹脂
(ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等)または、エチレン−プロピレン共重合体等の
弾性材料に塩化ビニル単量体をグラフト重合させ
る方法、上記で得られたグラフト共重合体を
PVCに配合する方法等である。しかしながら、
これらの改質方法で得られた耐衝撃性PVCは、
他の機械的特性例えば抗張力、熱歪み温度、硬
さ、透明度及び耐候性などは含有されたゴム質の
影響で逆に低下する欠点がある。また、上記衝撃
改良剤をPVCに配合する場合、PVCに対して該
衝撃改良剤が、分散性に関して、ある種の制約を
受ける。つまり、所望の衝撃性をもたせるには、
PVC相中にゴム質相として分散される衝撃改良
剤は、その分散サイズが慎重に規制されなければ
ならない。更に、PVC相とゴム質相との間の優
れた接着性が同時に要求され、ブレンド技術が容
易でないという難点がある。 そこで、本発明者等は、前記欠陥を補う耐衝撃
性PVCを得るべく鋭意研究を重ねて来た。その
結果、架橋密度が制御されたラジカル重合開始剤
を含有する架橋重合体の存在下に塩化ビニル単量
体の気相重合を行うことにより、耐熱変形性の著
しく改善された耐衝撃性PVCが得られることを
知見し、本発明を完成させるに到つた。 即ち、本願発明は得られる架橋重合体をわずか
に膨潤するかもしくは溶解しない有機溶媒中で、
ラジカル重合可能な単量体と架橋剤を、得られる
架橋重合体か塩化ビニル単量体に膨潤可能となる
架橋密度を保持するようにラジカル重合開始剤の
存在下にラジカル重合を行いラジカル重合開始剤
を含有する架橋重合体を得て、次いで該ラジカル
重合開始剤を含有する架橋重合体の存在下に塩化
ビニル単量体または塩化ビニル単量体を主体とす
る共重合可能なビニル単量体の混合物を該塩化ビ
ニル単量体の飽和蒸気圧力より低い圧力で供給
し、重合することを特徴とする塩化ビニル重合体
の製造方法である。 本発明において使用できるラジカル重合可能な
単量体は、特に限定されず、公知のものが使用で
きる。一般には、エチレン性不飽和基を有するも
の、例えばエチレン、プロピレン等のオレフイン
化合物;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデ
ン等のハロゲン化ビニル化合物;酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリ
ル酸及びα−アルキルアクリル酸等の不飽和モノ
カルボン酸及びそのアルキルエステル類、アミド
類、すなわちアルキル酸、メタアクリル酸、アク
リル酸エチル、メタアクリル酸メチル、アクリル
酸アミド、メタアクリル酸アミド等;アクリロニ
トリル等の不飽和ニトリル類;マレイン酸、フマ
ール酸等の不飽和ジカルボン酸、そのアルキルエ
ステル類、及びその無水物;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル等のビニルアルキルエ
ーテル類;ブタジエン、イソプレン等のジエン
類;スチレン及びスチレンの核置換単量体;その
他の種々の公知のラジカル重合可能な単量体が使
用できる。 本発明において使用される架橋剤としてはラジ
カル反応官能基を1分子中に2個以上有する架橋
性単量体、またはこれらのオリゴマーが好適に使
用できる。一般に好適に使用されるものを例示す
れば、ジビニルベンゼン、ブタジエン、トリアリ
ルシアヌレート、ジシクロペンタジエン、メタク
リル酸ビニル、クロトン酸ビニル、アジピン酸ビ
ニル、エチリデンノルボルネン、ジアリルフタレ
ートあるいはジアリルマレエート等のジアリル化
合物、ポリエチレングリコールジメタクリレート
あるいは1,3−ブチレンジメタクリレート等の
ジメタクリレート化合物、ポリエチレングリコー
ルジアクリレートあるいは1,3−ブチレンジア
クリレート等のジアクリレート化合物、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレートあるいはトリ
メチロールプロパントリアクリレート等のトリ
(メタ)アクリレート化合物、あるいはこれらの
オリゴマー、及び1,2−ポリブタジエン、エポ
キシ化1,2−ポリブタジエン、末端水酸基化
1,2−ポリブタジエン、末端カルボキシル基化
1,2−ポリブタジエン等のポリブタジエン類等
である。これらのうち、オリゴマーの分子量は限
定的ではないが100から5000のものが好ましい。
また架橋剤の使用量は、架橋重合体の架橋密度と
密接に関係するもので必ずしも限定的でないが、
一般には、上記ラジカル重合可能な単量体に対し
て0.05から10.0重量%、好ましくは0.1〜5.0重量
%の範囲にあるのが望ましい。 本発明において使用する有機溶媒は、架橋性単
量体または該架橋性単量体を主体とする共重合可
能な他の単量体との混合物を重合して得られる架
橋重合体を、わずかに膨潤するかもしくは溶解し
ないものであれば特に限定されず、使用できる。 このような有機溶媒は、一般に次の尺度を用い
て定義することができる。 X=(Vs/RT)(δs−δp)2 ……(1) ただし、XはFlory−Huggings相互作用定数
で、高分子−溶媒間で固有の値である(ジヤーナ
ルオブケミカルフイジツクス(journal of
chemical physics)9巻440頁、660頁(1941)、
10巻51頁(1942))。Vsは溶媒のモル容積、Rは
気体定数、及びTは絶対温度である。更にδsとδp
は各々溶媒と高分子化合物の溶解パラメーターで
あり、Hilde−brand−Scatchardの溶液理論で導
かれる(J.H.Hildebrand,“The Solubility of
Nonelectro−lytes.”3rd.ed.,Reihhold
Publishing Corporation New York,1979;G
Scatchard,ケミカルレビユー(Chemical
Review)8巻321頁(1931))。 しかしながら、高分子化合物の溶解パラメータ
ーを実験的に求めることは非常に困難であるの
で、一般にはHoyによつて提案された下記計算式
を用いて計算すればよい(K.L.Hoy、ジヤーナ
ルオブペイントテクノロジー(journal off
paint technology)42巻76頁(1970))。 δs(orp)=ρ〓Fi/M ……(2) ただし、ρは密度、Mは単量体の分子量を示
し、高分子化合物では繰り返し単位の値である。
またFiは分子を構成する原子または原子団結合型
など、構成グループについてのモル牽引力であ
る。 本発明における溶媒及び架橋重合体の溶解パラ
メーターは、ポリマーハンドブツク(John
Willey & Sons,New Yoke,1975)に基づ
いて使用し、上記に記載のないものについては(2)
式から計算した。例えば(2)式から計算したホモ
PVCの溶解パラメーターは、9.54(cal/mol)1/2
であつた。 該架橋重合体が共重合体の場合、その溶解パラ
メーターは、該共重合体の密度と単量体の組成比
を求めることにより、(2)式を用いて計算できるの
で、必要に応じて(2)式から算出すればよい。該(1)
式のXの値が小さくなればなる程、溶媒に該架橋
重合体は膨潤し易くなる。本発明において使用で
きる溶媒は、該架橋重合体をわずかに膨潤する
か、もしくは溶解しない溶媒であるのが好まし
く、予め、これらの性状であることを確認して使
用するのがよい。一般には、例えば前記(1)式のX
の値が0.01以上0.5以下である有機溶媒を用いれ
ば好適である。本発明において、特に好適に使用
される有機溶媒の代表的なものを例示すれば、メ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコー
ル類;ブタン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキ
サン等の脂肪族及び脂環式炭化素類;ジエチルエ
ーテル、メチルエチルエーテル等のエーテル類;
フツ素系有機溶媒;等である。勿論、架橋重合体
をわずかに膨潤するかもしくは溶解しないもので
あれば、例えば前記(1)式のXの値が0.01以上0.5
以下になるものを2種以上混合した混合溶媒を用
いることもできる。 本発明の該架橋重合体は、塩化ビニル単量体に
膨潤可能となる架橋密度を保持するように、ラジ
カル重合可能な単量体と架橋剤とをラジカル重合
して得られる。該架橋密度は、平衡重量膨潤度で
表示するとき、塩化ビニル単量体に対する平衡重
量膨潤度の値が、測定温度30℃及び測定圧力が塩
化ビニル単量体の飽和蒸気圧力である条件下にお
いて1.01乃至10.0以下の範囲を選ぶのが好まし
い。一般に、高分子化合物の平行衝重量膨潤度の
測定は、膨潤せしめる溶媒が塩化ビニル単量体の
ような液化ガスである場合は、該液化ガスの蒸気
中で膨潤平衡に達せしめる方法を採用すればよ
い。一般には、Jenkelによつて提案された測定原
理を応用して得た平衡重量膨潤度測装置を用いて
決定すればよい。(Jenkel,E.,コロイド−ツア
イトシリフト(kolloid−Zeitschrift)、127,83
(1952))。平衡重量膨潤度Qは、膨潤平衡に達し
た時の試料の重量W5を、膨潤前乾燥時の試料の
重量Wdで割つた値として計算でき、(3)式で表わ
される。 Q=Ws/Wd ……(3) 該平衡重量膨潤度の値が上記測条件下で例え
ば、1.01乃10.0以下の範囲内にある該架橋重合体
は、次いで添加される塩化ビニル単量体または塩
化ビニル単量体を主体とする共重合可能能なビニ
ル単量体の混合物に膨潤する。従つて、該単量体
は、該架橋重合体の粒子内部まで侵透し、該架橋
重合体の網目構造に、塩化ビニル単量体または塩
化ビニル単量体を主体とする共重合可能なビニル
単量体の混合物の重合によつて得られる重合体の
分子鎖が、複雑に絡み合つた半相互侵入網目構造
(Semi−Interpenetratng Polymer Networks)
が形成したPVCが得られる。このような構造を
有したPVCは、異種の重合体間の相溶性、分散
性及び界面の親和性等が向上するので、単なる共
重合や重合体同士のブレンドで得られたPVCよ
りも著しい機械的特性の改善が達成できる。 本発明を実施して得られるPVCは、上記のよ
うな理由によつて、ガラス状からゴム状へ変わる
転移域が広い温度域に渡つて分布しかつゴム状域
での弾性率が向上するという特徴を有し、著しい
耐熱変形性の向上が達成できた耐衝撃性PVCで
ある。 本発明において、有機溶媒中でラジカル重合可
能な単量体と架橋剤を、ラジカル重合開始剤の存
在下に重合して架橋重合体を得る重合条件は、特
に限定されず公知の重合条件から選択して実施す
ればよい。例えば、一般には有機溶媒にラジカル
重合可能な単量体と架橋剤を分散または溶解さ
せ、同時にラジカル重合開始剤を添加し、所定の
重合温度に昇温して重合する方法等である。上記
重合温度は特に限定されず公知の範囲から適宜選
択して決定すればよい。一般には、−30℃から150
℃の範囲から採用される。また、重合時間は、数
分から30時間の範囲から必要に応じて選択して決
定すればよい。 本発明において、ラジカル重合開始剤は特に限
定的でなく、公知のものが使用できる。例えば、
ラウロイルパーオキサイド、ターシヤリイブチル
パーオキシピバレート、ベンゾイルパーオキサイ
ド、イソプロピルジオキシカーボネート等の有機
過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、α,
α′−アゾビス−4−メトキシ−2,4ジメチルバ
レロニトリル等のアゾ系化合物等が好適に使用し
得る。該ラジカル重合開始剤の使用量は、使用さ
れる単量体の0.01乃至5重量%の範囲から選べば
よい。また、該ラジカル重合開始剤は、逐次添加
する方法も2種類以上組合せる方法も採用でき
る。 本発明においては上記重合によつてラジカル重
合開始剤を含有する架橋重合体を得て、次いで該
架橋重合体の存在下に、塩化ビニル単量体または
塩化ビニル単量体を主体とするビニル単量体の混
合物が該ラジカル重合開始剤の作用で重合に供さ
れる。該塩化ビニル単量体または塩化ビニル単量
体を主体とするビニル単量体の混合物を、該塩化
ビニル単量体の飽和蒸気圧力より低い圧力で供給
し、重合する方法は、塩化ビニル単量体が気相状
態ですなわち塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧力よ
り低い圧力下で重合する限り、公知の重合技術を
そのまま採用することが出来る。例えば、塩化ビ
ニル単量体の気相重合すなわち飽和蒸気圧力より
低い圧力で塩化ビニル単量体を連続的に供給しな
がら重合を行う場合には、一般に、40℃から80℃
の重合温度が好適に採用される。また、重合時間
は一般に1時間乃至10時間が好適に採用される。
更に、本発明の気相重合の重合圧力は、重合させ
ようとする塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧力より
低い圧力を選ぶ必要がある。一般に、相対圧力
(Pr)(重合系の塩化ビニル単量体の圧力/重合
温度における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧力)
が、0.5<Pr<1.0の条件を満足すればよい。重合
系に有機溶媒が存在する場合は、有機溶媒の量と
重合温度における蒸気圧力から、塩化ビニル単量
体の飽和蒸気圧力以下の相対圧力を容易に設定で
きる。 本発明において、塩化ビニル単量体と共重合可
能なビニル単量体は限定的ではなく、公知のビニ
ル単量体が使用できる。一般に好適に使用できる
代表的なものを例示すれば、例えば、エチレン、
プロピレン等のオレフイン類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル
酸、メタアクリル酸、アクリル酸エチル、メタア
クリル酸メチル、アクリル酸アミド、メタアクリ
ル酸アミド等の不飽和カルボン酸、そのアルキル
エステル及びアミド類;アクリロニトリル等の不
飽和ニトリル類;マレイン酸、フマール酸等の不
飽和ジカルボン酸類、そのアルキルエステル類、
及びその無水物質;ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル等のビニルアルキルエーテル
類;等である。 本発明を実施して得られるPVCは、従来の共
重合方法や重合体ブレンド法によつて得られた耐
衝撃性PVCよりも、著しい耐熱変形性の向上が
達成された樹脂である。この原因は現在なお明確
ではないが、本発明者等は次ぎのように推定して
いる。すなわち、本発明を実施して得られる
PVCは、架橋構造に伴なう重合体分子鎖が絡み
合つた半相互侵入網目構造を形成し、このこと
が、異種重合体間の相溶性、分散性及び界面の親
和性を向上させ、ゴム弾性の増大と共に、ガラス
転移温度の高温側への上昇をもたらす効果として
働らいているものと考えられる。この結果、従来
のPVCよりも耐熱変形性が著しく向上すると共
に耐衝撃性も改良された耐衝撃性PVCが得られ
るものと推定している。 本発明を更に詳しく説明するために、以下実施
例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものでない。また、実施例
及び比較例で表示された測定値は、以下の測定方
法によつた。 (1) シヤルピー衝撃値 JIS K−7111に準じる23℃での測定値。 (2) ビカツト軟化温度 JIS K−7206に準じる。 (3) 平衡重量膨潤度 前記したように、Jenkelによつて提案された平
衡重量膨潤度測装置を用いた(Jenkel,E.,コロ
イドーツアイトシリフト(kolloid Zeitschrift),
127,83(1952))。 (4) 抗張力 成形加工したロール成形シートを175℃で10分
間予熱、10分間40Kg/cm3でプレスした厚み1mmの
シートを2号形成試験片に打ち抜いた後、JIS−
K−7113の方法に準じて50℃の温度で10mm/min
の引張速度で測定した。 (5) 粒度分布 PVCを16メツシユ篩(1000μm),42メツシユ
篩(350μm)でふるい分けて重量を測定した。 実施例 1 撹拌機付ガラス製オトクレーブに、第1表に示
す割合のノルマルヘプタン、アクリル酸−ノルマ
ルブチル、ジアリルフタレート及びターシヤリイ
ブチルパーオキシピバレートとジイソプロピルパ
ーオキシカーボネートを仕込み45℃で重合し、ア
クリル酸−ノルマルブチルの架橋重合体を得た。
次いで見かけ上液状のノルマルヘプタンが無くな
つてからオートクレーブを55℃に昇温して、6.2
Kg/cm3圧力の気体の塩化ビニル単量体を連続的に
供給してオートクレーブ内の圧力を6.2〜6.5Kg/
cm3に保ち重合した。その後、塩化ビニル重合体を
回収して、40℃で一昼夜乾燥した。かくして得ら
れた塩化ビニル重合体の耐熱変形性及び耐衝撃性
の結果を、ビカツト軟化温度、抗張力(at50℃)
及びジヤルピー衝撃値として第1表に示した。こ
れらの物性測定は次の要領で行つた。 第A表の鉛硬質配合処法に準じる混合試料をミ
キシングロールを用いて、170℃℃で5分間混練
りし、厚み約1.2mmのロール成形シートを得た。
抗張力は、この成形シートを使用して前述の測定
方法に基づいて決定した。また、ビカツト軟化温
度とシヤルピー衝撃値は、成形シートを数枚重ね
合せて180℃で予熱15分間、15分間200Kg/cm2プレ
スして得られた厚さ5mmの試験片を、前述の測定
方法に基づいて決定した。
PVCと略記する)の製造方法に関するものであ
る。特に、耐熱変形性が著しく改善された耐衝撃
性PVCの製造方法に関するものである。 PVCは、他の樹脂に比較して価格が安くかつ、
これから得られる各種成形品は、種々の物性に優
れるため、汎用性の高い樹脂として広く使用され
ている。しかしながら、PVCの用途拡大に伴な
い、機械的特性の改善が強く要求されている。特
にPVCは耐衝撃性、耐熱変性が他の汎用樹脂に
比較して悪く、これを改良すべく種々の改質方法
が実施されている。 PVCの耐衝撃性を改良する方法として、ゴム
質の衝撃改良剤をブレンドする方法及びグラフト
共重合による改質方法等が一般に採用されてい
る。すなわち、ゴム質ないし弾性材料(メタク
リレート−ブタジエン−スチレン共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体
等)をPVCに配合する方法、熱可塑性樹脂
(ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等)または、エチレン−プロピレン共重合体等の
弾性材料に塩化ビニル単量体をグラフト重合させ
る方法、上記で得られたグラフト共重合体を
PVCに配合する方法等である。しかしながら、
これらの改質方法で得られた耐衝撃性PVCは、
他の機械的特性例えば抗張力、熱歪み温度、硬
さ、透明度及び耐候性などは含有されたゴム質の
影響で逆に低下する欠点がある。また、上記衝撃
改良剤をPVCに配合する場合、PVCに対して該
衝撃改良剤が、分散性に関して、ある種の制約を
受ける。つまり、所望の衝撃性をもたせるには、
PVC相中にゴム質相として分散される衝撃改良
剤は、その分散サイズが慎重に規制されなければ
ならない。更に、PVC相とゴム質相との間の優
れた接着性が同時に要求され、ブレンド技術が容
易でないという難点がある。 そこで、本発明者等は、前記欠陥を補う耐衝撃
性PVCを得るべく鋭意研究を重ねて来た。その
結果、架橋密度が制御されたラジカル重合開始剤
を含有する架橋重合体の存在下に塩化ビニル単量
体の気相重合を行うことにより、耐熱変形性の著
しく改善された耐衝撃性PVCが得られることを
知見し、本発明を完成させるに到つた。 即ち、本願発明は得られる架橋重合体をわずか
に膨潤するかもしくは溶解しない有機溶媒中で、
ラジカル重合可能な単量体と架橋剤を、得られる
架橋重合体か塩化ビニル単量体に膨潤可能となる
架橋密度を保持するようにラジカル重合開始剤の
存在下にラジカル重合を行いラジカル重合開始剤
を含有する架橋重合体を得て、次いで該ラジカル
重合開始剤を含有する架橋重合体の存在下に塩化
ビニル単量体または塩化ビニル単量体を主体とす
る共重合可能なビニル単量体の混合物を該塩化ビ
ニル単量体の飽和蒸気圧力より低い圧力で供給
し、重合することを特徴とする塩化ビニル重合体
の製造方法である。 本発明において使用できるラジカル重合可能な
単量体は、特に限定されず、公知のものが使用で
きる。一般には、エチレン性不飽和基を有するも
の、例えばエチレン、プロピレン等のオレフイン
化合物;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデ
ン等のハロゲン化ビニル化合物;酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリ
ル酸及びα−アルキルアクリル酸等の不飽和モノ
カルボン酸及びそのアルキルエステル類、アミド
類、すなわちアルキル酸、メタアクリル酸、アク
リル酸エチル、メタアクリル酸メチル、アクリル
酸アミド、メタアクリル酸アミド等;アクリロニ
トリル等の不飽和ニトリル類;マレイン酸、フマ
ール酸等の不飽和ジカルボン酸、そのアルキルエ
ステル類、及びその無水物;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル等のビニルアルキルエ
ーテル類;ブタジエン、イソプレン等のジエン
類;スチレン及びスチレンの核置換単量体;その
他の種々の公知のラジカル重合可能な単量体が使
用できる。 本発明において使用される架橋剤としてはラジ
カル反応官能基を1分子中に2個以上有する架橋
性単量体、またはこれらのオリゴマーが好適に使
用できる。一般に好適に使用されるものを例示す
れば、ジビニルベンゼン、ブタジエン、トリアリ
ルシアヌレート、ジシクロペンタジエン、メタク
リル酸ビニル、クロトン酸ビニル、アジピン酸ビ
ニル、エチリデンノルボルネン、ジアリルフタレ
ートあるいはジアリルマレエート等のジアリル化
合物、ポリエチレングリコールジメタクリレート
あるいは1,3−ブチレンジメタクリレート等の
ジメタクリレート化合物、ポリエチレングリコー
ルジアクリレートあるいは1,3−ブチレンジア
クリレート等のジアクリレート化合物、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレートあるいはトリ
メチロールプロパントリアクリレート等のトリ
(メタ)アクリレート化合物、あるいはこれらの
オリゴマー、及び1,2−ポリブタジエン、エポ
キシ化1,2−ポリブタジエン、末端水酸基化
1,2−ポリブタジエン、末端カルボキシル基化
1,2−ポリブタジエン等のポリブタジエン類等
である。これらのうち、オリゴマーの分子量は限
定的ではないが100から5000のものが好ましい。
また架橋剤の使用量は、架橋重合体の架橋密度と
密接に関係するもので必ずしも限定的でないが、
一般には、上記ラジカル重合可能な単量体に対し
て0.05から10.0重量%、好ましくは0.1〜5.0重量
%の範囲にあるのが望ましい。 本発明において使用する有機溶媒は、架橋性単
量体または該架橋性単量体を主体とする共重合可
能な他の単量体との混合物を重合して得られる架
橋重合体を、わずかに膨潤するかもしくは溶解し
ないものであれば特に限定されず、使用できる。 このような有機溶媒は、一般に次の尺度を用い
て定義することができる。 X=(Vs/RT)(δs−δp)2 ……(1) ただし、XはFlory−Huggings相互作用定数
で、高分子−溶媒間で固有の値である(ジヤーナ
ルオブケミカルフイジツクス(journal of
chemical physics)9巻440頁、660頁(1941)、
10巻51頁(1942))。Vsは溶媒のモル容積、Rは
気体定数、及びTは絶対温度である。更にδsとδp
は各々溶媒と高分子化合物の溶解パラメーターで
あり、Hilde−brand−Scatchardの溶液理論で導
かれる(J.H.Hildebrand,“The Solubility of
Nonelectro−lytes.”3rd.ed.,Reihhold
Publishing Corporation New York,1979;G
Scatchard,ケミカルレビユー(Chemical
Review)8巻321頁(1931))。 しかしながら、高分子化合物の溶解パラメータ
ーを実験的に求めることは非常に困難であるの
で、一般にはHoyによつて提案された下記計算式
を用いて計算すればよい(K.L.Hoy、ジヤーナ
ルオブペイントテクノロジー(journal off
paint technology)42巻76頁(1970))。 δs(orp)=ρ〓Fi/M ……(2) ただし、ρは密度、Mは単量体の分子量を示
し、高分子化合物では繰り返し単位の値である。
またFiは分子を構成する原子または原子団結合型
など、構成グループについてのモル牽引力であ
る。 本発明における溶媒及び架橋重合体の溶解パラ
メーターは、ポリマーハンドブツク(John
Willey & Sons,New Yoke,1975)に基づ
いて使用し、上記に記載のないものについては(2)
式から計算した。例えば(2)式から計算したホモ
PVCの溶解パラメーターは、9.54(cal/mol)1/2
であつた。 該架橋重合体が共重合体の場合、その溶解パラ
メーターは、該共重合体の密度と単量体の組成比
を求めることにより、(2)式を用いて計算できるの
で、必要に応じて(2)式から算出すればよい。該(1)
式のXの値が小さくなればなる程、溶媒に該架橋
重合体は膨潤し易くなる。本発明において使用で
きる溶媒は、該架橋重合体をわずかに膨潤する
か、もしくは溶解しない溶媒であるのが好まし
く、予め、これらの性状であることを確認して使
用するのがよい。一般には、例えば前記(1)式のX
の値が0.01以上0.5以下である有機溶媒を用いれ
ば好適である。本発明において、特に好適に使用
される有機溶媒の代表的なものを例示すれば、メ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコー
ル類;ブタン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキ
サン等の脂肪族及び脂環式炭化素類;ジエチルエ
ーテル、メチルエチルエーテル等のエーテル類;
フツ素系有機溶媒;等である。勿論、架橋重合体
をわずかに膨潤するかもしくは溶解しないもので
あれば、例えば前記(1)式のXの値が0.01以上0.5
以下になるものを2種以上混合した混合溶媒を用
いることもできる。 本発明の該架橋重合体は、塩化ビニル単量体に
膨潤可能となる架橋密度を保持するように、ラジ
カル重合可能な単量体と架橋剤とをラジカル重合
して得られる。該架橋密度は、平衡重量膨潤度で
表示するとき、塩化ビニル単量体に対する平衡重
量膨潤度の値が、測定温度30℃及び測定圧力が塩
化ビニル単量体の飽和蒸気圧力である条件下にお
いて1.01乃至10.0以下の範囲を選ぶのが好まし
い。一般に、高分子化合物の平行衝重量膨潤度の
測定は、膨潤せしめる溶媒が塩化ビニル単量体の
ような液化ガスである場合は、該液化ガスの蒸気
中で膨潤平衡に達せしめる方法を採用すればよ
い。一般には、Jenkelによつて提案された測定原
理を応用して得た平衡重量膨潤度測装置を用いて
決定すればよい。(Jenkel,E.,コロイド−ツア
イトシリフト(kolloid−Zeitschrift)、127,83
(1952))。平衡重量膨潤度Qは、膨潤平衡に達し
た時の試料の重量W5を、膨潤前乾燥時の試料の
重量Wdで割つた値として計算でき、(3)式で表わ
される。 Q=Ws/Wd ……(3) 該平衡重量膨潤度の値が上記測条件下で例え
ば、1.01乃10.0以下の範囲内にある該架橋重合体
は、次いで添加される塩化ビニル単量体または塩
化ビニル単量体を主体とする共重合可能能なビニ
ル単量体の混合物に膨潤する。従つて、該単量体
は、該架橋重合体の粒子内部まで侵透し、該架橋
重合体の網目構造に、塩化ビニル単量体または塩
化ビニル単量体を主体とする共重合可能なビニル
単量体の混合物の重合によつて得られる重合体の
分子鎖が、複雑に絡み合つた半相互侵入網目構造
(Semi−Interpenetratng Polymer Networks)
が形成したPVCが得られる。このような構造を
有したPVCは、異種の重合体間の相溶性、分散
性及び界面の親和性等が向上するので、単なる共
重合や重合体同士のブレンドで得られたPVCよ
りも著しい機械的特性の改善が達成できる。 本発明を実施して得られるPVCは、上記のよ
うな理由によつて、ガラス状からゴム状へ変わる
転移域が広い温度域に渡つて分布しかつゴム状域
での弾性率が向上するという特徴を有し、著しい
耐熱変形性の向上が達成できた耐衝撃性PVCで
ある。 本発明において、有機溶媒中でラジカル重合可
能な単量体と架橋剤を、ラジカル重合開始剤の存
在下に重合して架橋重合体を得る重合条件は、特
に限定されず公知の重合条件から選択して実施す
ればよい。例えば、一般には有機溶媒にラジカル
重合可能な単量体と架橋剤を分散または溶解さ
せ、同時にラジカル重合開始剤を添加し、所定の
重合温度に昇温して重合する方法等である。上記
重合温度は特に限定されず公知の範囲から適宜選
択して決定すればよい。一般には、−30℃から150
℃の範囲から採用される。また、重合時間は、数
分から30時間の範囲から必要に応じて選択して決
定すればよい。 本発明において、ラジカル重合開始剤は特に限
定的でなく、公知のものが使用できる。例えば、
ラウロイルパーオキサイド、ターシヤリイブチル
パーオキシピバレート、ベンゾイルパーオキサイ
ド、イソプロピルジオキシカーボネート等の有機
過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、α,
α′−アゾビス−4−メトキシ−2,4ジメチルバ
レロニトリル等のアゾ系化合物等が好適に使用し
得る。該ラジカル重合開始剤の使用量は、使用さ
れる単量体の0.01乃至5重量%の範囲から選べば
よい。また、該ラジカル重合開始剤は、逐次添加
する方法も2種類以上組合せる方法も採用でき
る。 本発明においては上記重合によつてラジカル重
合開始剤を含有する架橋重合体を得て、次いで該
架橋重合体の存在下に、塩化ビニル単量体または
塩化ビニル単量体を主体とするビニル単量体の混
合物が該ラジカル重合開始剤の作用で重合に供さ
れる。該塩化ビニル単量体または塩化ビニル単量
体を主体とするビニル単量体の混合物を、該塩化
ビニル単量体の飽和蒸気圧力より低い圧力で供給
し、重合する方法は、塩化ビニル単量体が気相状
態ですなわち塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧力よ
り低い圧力下で重合する限り、公知の重合技術を
そのまま採用することが出来る。例えば、塩化ビ
ニル単量体の気相重合すなわち飽和蒸気圧力より
低い圧力で塩化ビニル単量体を連続的に供給しな
がら重合を行う場合には、一般に、40℃から80℃
の重合温度が好適に採用される。また、重合時間
は一般に1時間乃至10時間が好適に採用される。
更に、本発明の気相重合の重合圧力は、重合させ
ようとする塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧力より
低い圧力を選ぶ必要がある。一般に、相対圧力
(Pr)(重合系の塩化ビニル単量体の圧力/重合
温度における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧力)
が、0.5<Pr<1.0の条件を満足すればよい。重合
系に有機溶媒が存在する場合は、有機溶媒の量と
重合温度における蒸気圧力から、塩化ビニル単量
体の飽和蒸気圧力以下の相対圧力を容易に設定で
きる。 本発明において、塩化ビニル単量体と共重合可
能なビニル単量体は限定的ではなく、公知のビニ
ル単量体が使用できる。一般に好適に使用できる
代表的なものを例示すれば、例えば、エチレン、
プロピレン等のオレフイン類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル
酸、メタアクリル酸、アクリル酸エチル、メタア
クリル酸メチル、アクリル酸アミド、メタアクリ
ル酸アミド等の不飽和カルボン酸、そのアルキル
エステル及びアミド類;アクリロニトリル等の不
飽和ニトリル類;マレイン酸、フマール酸等の不
飽和ジカルボン酸類、そのアルキルエステル類、
及びその無水物質;ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル等のビニルアルキルエーテル
類;等である。 本発明を実施して得られるPVCは、従来の共
重合方法や重合体ブレンド法によつて得られた耐
衝撃性PVCよりも、著しい耐熱変形性の向上が
達成された樹脂である。この原因は現在なお明確
ではないが、本発明者等は次ぎのように推定して
いる。すなわち、本発明を実施して得られる
PVCは、架橋構造に伴なう重合体分子鎖が絡み
合つた半相互侵入網目構造を形成し、このこと
が、異種重合体間の相溶性、分散性及び界面の親
和性を向上させ、ゴム弾性の増大と共に、ガラス
転移温度の高温側への上昇をもたらす効果として
働らいているものと考えられる。この結果、従来
のPVCよりも耐熱変形性が著しく向上すると共
に耐衝撃性も改良された耐衝撃性PVCが得られ
るものと推定している。 本発明を更に詳しく説明するために、以下実施
例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものでない。また、実施例
及び比較例で表示された測定値は、以下の測定方
法によつた。 (1) シヤルピー衝撃値 JIS K−7111に準じる23℃での測定値。 (2) ビカツト軟化温度 JIS K−7206に準じる。 (3) 平衡重量膨潤度 前記したように、Jenkelによつて提案された平
衡重量膨潤度測装置を用いた(Jenkel,E.,コロ
イドーツアイトシリフト(kolloid Zeitschrift),
127,83(1952))。 (4) 抗張力 成形加工したロール成形シートを175℃で10分
間予熱、10分間40Kg/cm3でプレスした厚み1mmの
シートを2号形成試験片に打ち抜いた後、JIS−
K−7113の方法に準じて50℃の温度で10mm/min
の引張速度で測定した。 (5) 粒度分布 PVCを16メツシユ篩(1000μm),42メツシユ
篩(350μm)でふるい分けて重量を測定した。 実施例 1 撹拌機付ガラス製オトクレーブに、第1表に示
す割合のノルマルヘプタン、アクリル酸−ノルマ
ルブチル、ジアリルフタレート及びターシヤリイ
ブチルパーオキシピバレートとジイソプロピルパ
ーオキシカーボネートを仕込み45℃で重合し、ア
クリル酸−ノルマルブチルの架橋重合体を得た。
次いで見かけ上液状のノルマルヘプタンが無くな
つてからオートクレーブを55℃に昇温して、6.2
Kg/cm3圧力の気体の塩化ビニル単量体を連続的に
供給してオートクレーブ内の圧力を6.2〜6.5Kg/
cm3に保ち重合した。その後、塩化ビニル重合体を
回収して、40℃で一昼夜乾燥した。かくして得ら
れた塩化ビニル重合体の耐熱変形性及び耐衝撃性
の結果を、ビカツト軟化温度、抗張力(at50℃)
及びジヤルピー衝撃値として第1表に示した。こ
れらの物性測定は次の要領で行つた。 第A表の鉛硬質配合処法に準じる混合試料をミ
キシングロールを用いて、170℃℃で5分間混練
りし、厚み約1.2mmのロール成形シートを得た。
抗張力は、この成形シートを使用して前述の測定
方法に基づいて決定した。また、ビカツト軟化温
度とシヤルピー衝撃値は、成形シートを数枚重ね
合せて180℃で予熱15分間、15分間200Kg/cm2プレ
スして得られた厚さ5mmの試験片を、前述の測定
方法に基づいて決定した。
【表】
なお、第1表No.4〜6は比較例である。No.4は
有機溶媒を使用せずに架橋重合体を得た比較例
で、No.5は架橋剤を添加していないで実施した比
較例である。また、No.6はノルマルペプタンの存
在下に気相重合だけを実施して得られた塩化ビニ
ル重合体の測定結果である。尚実施例1,2及び
3の平衡重量膨潤度はそれぞれ8.3,8.7及び8.9で
あり、比較例4及び5はそれぞれ14.3と28.5であ
つた。
有機溶媒を使用せずに架橋重合体を得た比較例
で、No.5は架橋剤を添加していないで実施した比
較例である。また、No.6はノルマルペプタンの存
在下に気相重合だけを実施して得られた塩化ビニ
ル重合体の測定結果である。尚実施例1,2及び
3の平衡重量膨潤度はそれぞれ8.3,8.7及び8.9で
あり、比較例4及び5はそれぞれ14.3と28.5であ
つた。
【表】
【表】
実施例 2
撹拌機付ガラス製オートクレーブに、第2表に
示す割合のノルマル−ペンタン、アクリル酸−ノ
ルマルブチル、エチレングリコールジアクリレー
ト、及びターシヤリイブチルパーオキシピバレー
トとジイソプロピルパーオキシカーボネートを仕
込み、50℃で重合しアクリル酸−ノルマルブチル
の架橋重合体を得た。次いで見かけ上液状のノル
マル−ペンタンが無くなつてから、オートクレー
ブを55℃に昇温して6.2Kg/cm3圧力の気体の塩化
ビニル単量体を連続的に供給してオートクレーブ
内を圧力を6.2〜6.5Kg/cm3に保ち重合した。その
後、塩化ビニル単量体を回収して40℃で一昼夜乾
燥した。かくして得られた塩化ビニル重合体の耐
熱変形性、耐衝撃性の結果を実施例1と同様の方
法で測定した。その結果を第2表に示した。
示す割合のノルマル−ペンタン、アクリル酸−ノ
ルマルブチル、エチレングリコールジアクリレー
ト、及びターシヤリイブチルパーオキシピバレー
トとジイソプロピルパーオキシカーボネートを仕
込み、50℃で重合しアクリル酸−ノルマルブチル
の架橋重合体を得た。次いで見かけ上液状のノル
マル−ペンタンが無くなつてから、オートクレー
ブを55℃に昇温して6.2Kg/cm3圧力の気体の塩化
ビニル単量体を連続的に供給してオートクレーブ
内を圧力を6.2〜6.5Kg/cm3に保ち重合した。その
後、塩化ビニル単量体を回収して40℃で一昼夜乾
燥した。かくして得られた塩化ビニル重合体の耐
熱変形性、耐衝撃性の結果を実施例1と同様の方
法で測定した。その結果を第2表に示した。
【表】
【表】
実施例 3
撹拌機付ガラス製オートクレーブに、ノルマル
ペンタン60ml、アクリル酸ノルマルブチル35g、
エチレングリコールジメタクリレート1.4g及び
ターシヤリイブチルパーオキシピバレート0.7g、
ジイソプロピルパーオキシカーボネート0.4gを
仕込み、50℃で2.0時間重合し、アクリル酸ノル
マルブチルの架橋重合体を得た。該架橋重合体の
平衡重量膨潤度は2.4であつた。次いで見かけ上
液状のノルマルヘプタンが無くなつてから、オー
トクレーブを55に昇温して6.2Kg/cm3圧力の気体
の塩化ビニル単量体及び酢酸ビニルを連続的に供
給して、オートクレーブ内の圧力を6.2〜6.5Kg/
cm3に保ち5.5時間重合した。得られたPVCの組成
は、エチレングリコールジメタクリレート架橋重
合体13重量%、酢酸ビニル4重量%となつた。か
くして得られたPVCのビカツト軟化温度、抗張
力及びシヤルピー衝撃値は、それぞれ76.3℃、
432Kg/cm3及び19.9Kg−cm/cm3となつた。 実施例 4 撹拌機付ガラス製オートクレーブに、ノルマル
ペンタン70ml、アクリロニトリル10g、ブタジエ
ン25g、ジアリルフタレート0.9g及びターシヤ
リイブチルパーオキシピバレート0.7g、ジイソ
プロピルパーオキシカーボネート0.3gを仕込み、
55℃で重合し、1.8時間重合し、ブタジエン−ア
クリロニトリルの架橋重合体を得た。該架橋重合
体の平衡重量膨潤度は9.1であつた。次いで見か
け上液状のノルマルペンタンが無くなつてからオ
ートクレーブを60℃に昇温して7.1Kg/cm3圧力の
気体の塩化ビニル単量体を連続的に供給して、オ
ートクレーブ内の圧力を7.1〜7.3Kg/cm3に保ち、
5.2時間重合した。得られたPVCの組成は、アク
リロニトリル2.9重量%、ブタジエン7.0重量%と
なつた。かくして得られたPVCのビカツト軟化
温度、抗張力はそれぞれ78.2℃、495Kg/cm2及び
22.3Kg−cm/cm3となつた。
ペンタン60ml、アクリル酸ノルマルブチル35g、
エチレングリコールジメタクリレート1.4g及び
ターシヤリイブチルパーオキシピバレート0.7g、
ジイソプロピルパーオキシカーボネート0.4gを
仕込み、50℃で2.0時間重合し、アクリル酸ノル
マルブチルの架橋重合体を得た。該架橋重合体の
平衡重量膨潤度は2.4であつた。次いで見かけ上
液状のノルマルヘプタンが無くなつてから、オー
トクレーブを55に昇温して6.2Kg/cm3圧力の気体
の塩化ビニル単量体及び酢酸ビニルを連続的に供
給して、オートクレーブ内の圧力を6.2〜6.5Kg/
cm3に保ち5.5時間重合した。得られたPVCの組成
は、エチレングリコールジメタクリレート架橋重
合体13重量%、酢酸ビニル4重量%となつた。か
くして得られたPVCのビカツト軟化温度、抗張
力及びシヤルピー衝撃値は、それぞれ76.3℃、
432Kg/cm3及び19.9Kg−cm/cm3となつた。 実施例 4 撹拌機付ガラス製オートクレーブに、ノルマル
ペンタン70ml、アクリロニトリル10g、ブタジエ
ン25g、ジアリルフタレート0.9g及びターシヤ
リイブチルパーオキシピバレート0.7g、ジイソ
プロピルパーオキシカーボネート0.3gを仕込み、
55℃で重合し、1.8時間重合し、ブタジエン−ア
クリロニトリルの架橋重合体を得た。該架橋重合
体の平衡重量膨潤度は9.1であつた。次いで見か
け上液状のノルマルペンタンが無くなつてからオ
ートクレーブを60℃に昇温して7.1Kg/cm3圧力の
気体の塩化ビニル単量体を連続的に供給して、オ
ートクレーブ内の圧力を7.1〜7.3Kg/cm3に保ち、
5.2時間重合した。得られたPVCの組成は、アク
リロニトリル2.9重量%、ブタジエン7.0重量%と
なつた。かくして得られたPVCのビカツト軟化
温度、抗張力はそれぞれ78.2℃、495Kg/cm2及び
22.3Kg−cm/cm3となつた。
Claims (1)
- 1 得られる架橋重合体をわずかに膨潤するかも
しくは溶解しない有機溶媒中で、ラジカル重合可
能な単量体と架橋剤を、得られる架橋重合体が塩
化ビニル単量体に膨潤可能となる架橋密度を保持
するようにラジカル重合開始剤の存在下にラジカ
ル重合を行いラジカル重合開始剤を含有する架橋
重合体を得て、次いで該ラジカル重合開始剤を含
有する架橋重合体の存在下に塩化ビニル単量体ま
たは塩化ビニル単量体を主体とする共重合可能な
ビニル単量体の混合物を該塩化ビニル単量体の飽
和蒸気圧力より低い圧力で供給し、重合すること
を特徴とする塩化ビニル重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21692882A JPS59108005A (ja) | 1982-12-13 | 1982-12-13 | 塩化ビニル重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21692882A JPS59108005A (ja) | 1982-12-13 | 1982-12-13 | 塩化ビニル重合体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59108005A JPS59108005A (ja) | 1984-06-22 |
| JPH0446963B2 true JPH0446963B2 (ja) | 1992-07-31 |
Family
ID=16696122
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21692882A Granted JPS59108005A (ja) | 1982-12-13 | 1982-12-13 | 塩化ビニル重合体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59108005A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011125532A1 (ja) | 2010-03-31 | 2011-10-13 | セントラル硝子株式会社 | 酸化物成形体及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5592706A (en) * | 1978-12-30 | 1980-07-14 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | Production of vinyl chloride resin composition |
-
1982
- 1982-12-13 JP JP21692882A patent/JPS59108005A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011125532A1 (ja) | 2010-03-31 | 2011-10-13 | セントラル硝子株式会社 | 酸化物成形体及びその製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59108005A (ja) | 1984-06-22 |
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