JPH0450434B2 - - Google Patents
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- JPH0450434B2 JPH0450434B2 JP56013282A JP1328281A JPH0450434B2 JP H0450434 B2 JPH0450434 B2 JP H0450434B2 JP 56013282 A JP56013282 A JP 56013282A JP 1328281 A JP1328281 A JP 1328281A JP H0450434 B2 JPH0450434 B2 JP H0450434B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は特定のカチオン基をいずれか1種含む
ポリビニルエステル系樹脂(以後カチオン化
PVAc系樹脂と略記する)をバインダーとした無
機繊維板を製造することに関する。 石綿、ロツクウール、セラミツクフアイバー等
の無機繊維を主材とした板状物のバインダーとし
て、合成ゴムラテツクス、ポリビニルアルコー
ル、澱粉及びその誘導体が使用されている。 しかしながらこれらのバインダーを使用した無
機繊維板は、機械的強度、耐水性、耐炎性、難燃
性のいずれかに欠点があり満足すべきものではな
い。従つてこれらのすべての特性に優れた無機繊
維板の提供が望まれていた。 本発明者らはこれに応えるべく鋭意検討を重ね
たところ、特定のカチオン基をいずれか1種含む
ポリビニルエステル系樹脂(カチオン化PVAc系
樹脂)を無機繊維分散液に添加し抄造することに
よつて、優れた無機繊維板が得られることを見い
出し、本発明を完成するに至つた。 本発明によれば以下の様な顕著な効果が得られ
る。 1カチオン化PVAc系樹脂の無機繊維への定着
性が非常に優れているために、廃水のCOD負荷
が軽減し、経済性向上及び公害忘止に寄与する、
2無機繊維間の接着力が格段に優れているため、
繊維板の曲げ強度、なかんずく湿潤時の曲げ強度
が大きく、多湿環境下でのタワミ発生は全くな
い、3澱粉を併用しても澱粉の欠点である定着性
が向上する、4微細無機繊維の凝集性が優れてい
るため、歩留りが向上する、5系のPHに無機繊
維板の諸性質が左右されない。 本発明におけるカチオン化PVAc系樹脂として
は、 一般式 (但し式中R1はアルキレン又はヒドロキシア
ルキレン、R2は水素又はアルキル、R3とR4はア
ルキル、Xは無機又は有機アニオンを表す)で表
されるカチオン基を与えることが出来る化合物、
即ちハロゲン置換アルキルトリアルキルアンモニ
ウムクロライドやハロゲン置換アルキルジアルキ
ルアミン等とポリビニルアルコール(PVA)と
の反応物の再酢化によつて得られる。該化合物を
例示すると、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、2−クロ
ロエチルトリメチルアンモニウムクロライド、3
−クロロプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、2−クロロ−2−ヒドロキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロライド、2−クロロエチル
ジメチルアミン、3−クロロ−2−ヒドロキシジ
メチルアミン、などが挙げられる。 PVAと該化合物との反応はPVA中の水酸基と
該化合物中のアルキル基に結合したハロゲンとが
脱ハロゲン化水素反応をおこすことによつて進行
し、(a)で示されるカチオン基成分が樹脂中に導入
されるわけである。又再酢化に当たつては樹脂中
に残存する水酸基がない様にすることが必要であ
る。 更に具体的に該製造方法を例示すると、まず、
PVAをアルコール溶媒でスラリー状にし、アル
カリ触媒を添加し30〜50℃で一定時間反応し、
PVAの水酸基の水素を金属で置換する(アルコ
ラート化反応)。次に、前記のハロゲン置換アル
キルトリアルキルアンモウムクロライドや2−ク
ロロエチルジメチルアミン等のカチオン基を有す
る化合物を加え40〜50℃で一定時間反応する(カ
チオン化反応)。得られたカチオン化PVAにアセ
チル化液(無水酢酸/ピリジン/酢酸混合液)を
加え90〜100℃で一定時間反応させ、目的とする
カチオン化PVAc系樹脂が得られるものである。 カチオン基(b)として一般式 (但し式中R1はアルキレン又はヒドロキシア
ルキレン、R2とR5は水素又はアルキル、R3とR4
はアルキル、Xは無機又は有機アニオン、Aはア
ミド窒素又は酸素を表す)で表されるカチオン基
を有するポリビニルエステル系樹脂は、かかるカ
チオン基を与えることが出来るアクリル系化合物
とビニルエステルなかんずく酢酸ビニルとを共重
合することによつて得られる。該アクリル系化合
物としては、N−アクリルアミドメチルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミド
エチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−
アクリルアミドプロピルリメチルアンモニウムク
ロライド、3−アクリルアミド−3−メチルブチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アク
リロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタク
リロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライド、N−メチルジメチルアミノアクリル
アミド、ジエチルアミノエチルメタクリレート、
などがあげられる。 カチオン基(c)として一般式 (但し式中R2とR5は水素又はアルキル、R3と
R4はアルキル、Xは無機又は有機アニオン、n
=1〜10を表す)で表されるカチオン基を有する
ポリビニルエステル系樹脂は、かかるカチオン基
を与えることが出来るアリル系化合物とビニルエ
ステルなかんずく酢酸ビニルとを共重合して得ら
れる。該アリル系化合物としては、アリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、3−ブテニルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリル
アミン、ジメチルメタアリルアミン、などがあげ
られる。 カチオン基(d)として一般式 (但し式中R2とR5は水素又はアルキル、R3は
アルキル、Xは無機又は有機アニオンを表す)で
表されるカチオン基を有するポリビニルエステル
系樹脂は、かかるカチオン基を与えることが出来
るジアリル系化合物とビニルエステルなかんずく
酢酸ビニルとを共重合することによつて得られ
る。該ジアリル系化合物としては、ジメチルジア
リルアンモニウムクロライド、ジエチルジアリル
アンモニウムクロライド、エチルジアリルアミ
ン、メチルジアリルアミン、などがあげられる。
共重合反応時にジアリルの部分が閉環反応して式
(d)で示される構造となる。 また前記化合物とビニルエステル(酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等が代表的に挙げられ
る)とを共重合する際には、ビニルエステルのほ
かに他の共重合性単量体を少量併用しうる。 かかる前記一般式(b)、(c)、(d)で表されるカチオ
ン基を含むカチオン化PVAc系樹脂の製造方法は
塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合のいず
れも実施できるが、通常は溶液重合が実施され
る。まず、低級アルコール溶媒に酢酸ビニルと前
記のカチオン基(b)又は(c)、(d)を有する化合物を加
え、これにアゾビスイソブチロニトリル、過過酸
化ベンゾイル等の重合開始剤を添加後、通常50℃
〜沸点の範囲の重合反応温度で反応させ、更に残
りのカチオン基含有化合物を適宜添加して反応さ
せるなどの方法が挙げられる。 本発明における前記一般式(a)、(b)、(c)、(d)で表
されるカチオン基をいずれか1種含むカチオン化
PVAc系樹脂のうち、一般式(a)で表されるカチオ
ン基を含むカチオン化PVAc系樹脂は、前述のよ
うに反応に苛酷な条件を必要とし、導入されるカ
チオン基量も限度があり且つ少ない。これに対し
て一般式(b)、(c)、(d)で表されるカチオン基を含む
カチオン化PVAc系樹脂は、前記した如くビニル
エステルなかんずく酢酸ビニルと特定の化合物と
の共重によつて得られるものであるから、容易に
しかも導入されるカチオン基量も多いものが得ら
れる。従つて一般式(a)で表されるカチオン基を含
むカチオン化PVAc系樹脂よりも一般式(b)、、
(d)で表されるカチオン基を含むカチオン化PVAc
系樹脂の方が好適であつてその使用が望まれる。 本発明におけるカチオン化PVAc系樹脂のカチ
オン基含量は1〜20モル%、好ましくは2〜10モ
ル%の範囲が好適であり、1モル%未満では前記
の効果に乏しくかつ水難溶性となり、20モル%を
越えると得られた無機繊維板の吸湿性が高くふな
る傾向が認められ好ましくない。 該カチオン化PVAc系樹脂の無機繊維板分散液
に対する添加量は、原料繊維の種類、カチオン基
の種類、カチオン基含有量等によつて異なるが、
概略原料繊維に対して0.2〜10重量%の範囲から
適量を選択して用いることが望ましい。 本発明においては一般式(a)、(b)、(c)、(d)で表さ
れるカチオン基をいずれか1種含むカチオン化
PVAc系樹脂を各々単独又は2種以上併用しうる
ことは言うに及ばず、従来バインダーとして使用
されているデンプン、デンプン誘導体、ポリアク
リルアミド、ポリビニルアルコール等を少量添加
して用いるとか、これら従来バインダーに本発明
のカチオン化PVAc系樹脂を少量添加して用いる
など種々の使用方法を採りうる。 次に実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 尚、例中「部」、「%」とあるのは特にことわりの
ない限り重量基準である。 実施例 1 撹拌機付フラスコにポリビニルアルコール(平
均重合度1700、ケン化度99モル%)粉体100gと
イソプロピルアルコール400gを仕込み、40℃に
昇温し撹拌しながら20%の水酸化ナトリウム水溶
液を755g添加後、4時間撹拌した。 得られたスラリーを固液分離し、該粉体と3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド85.3gを、ニーダーを用い、
50℃で7時間撹拌し、メタノール洗浄後、乾燥
し、粉体を得た。 該粉体10部に対してアセチル化液(無水酢酸10
部、ピリジン1部、酢酸10部の混合液)を150部
の割合で加え、90℃で12時間撹拌し、得られたペ
ーストを常法に従い洗浄し、カチオン化度(カチ
オン化PVAc系樹脂中のカチオン基量をモル%で
表示したもの)3.2モル%のカチオン化PVAcを
得た。かかるカチオン化PVAcをバインダーAと
する。 鉱物質繊維としてロツクウールを使用し、水中
に分散撹拌後、バインダーAの水溶液を所定量添
加する。これを湿式抄紙装置にて抄造し、含水率
約55%のウエツトマツトを形成し、これを1Kg/
cm2のゲージ圧で圧着した後、温度160℃の熱プレ
ス中で2時間乾燥して厚さ9mmの繊維板を成型し
た。この成型板の密度、曲げ強度、灼熱減量、耐
水性について測定した。結果を第1表に示す。 実施例 2〜5 撹拌機付フラスコに酢酸ビニル500g、メタノ
ール75g、アリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド1.4gを仕込み、撹拌しながら系内を窒素置
換した後、60℃に昇温した。重合開始剤としてア
ゾビスイソブチロニトリル3.5%メタノール溶液
を52g添加後、5時間20分の間にアリルトリメチ
ルアンモニウムクロライド5.2gとメタノール57
gを適宜滴下した。重合反応終了後、減圧下に反
応液中にメタノール蒸気を吹き込み未反応の酢酸
ビニル単量体を追い出し、カチオン化度2モル%
のカチオン化PVAcを得た。これをバインダーB
とする。 同様にして酢酸ビニルとN−アクリルアミドプ
ロピル−3−トリメチルアンモニウムクロライド
を共重合してカチオン化度9.2モル%のカチオン
化PVAcを得た。これをバインダーCとする。 同様にして酢酸ビニルとジメチルジアリルアン
モニウムクロライドとを共重合してカチオン化度
7.3モル%のカチオン化PVAcを得た。これをバ
インダーDとする。 同様にして酢酸ビニルとジメチルジアリルアン
モニウムクロライドとN−アクリルアミドエチル
トリメチルアンモニウムクロライドとを共重合し
てカチオン化度4.2モル%のカチオン化PVAcを
得た。これをバインダーEとする。 実施例2では実施例1のバインダーAに替えて
バインダーBを、実施例3ではバインダーCを、
実施例4ではバインダーDを、実施例5ではバイ
ンダーEを用い、他は実施例1と同様にして繊維
板を得て、その諸特性を測定し、第1表に記載し
た。 対照例 1〜2 実施例1のバインダーAに替えて、市販のデン
プン(タピオカデンプン)を用いた場合を対照例
1、ポリビニルアルコール(重合度1700、ケン化
度99モル%)を用いた場合を対照例2とし、実施
例と同様にして繊維板を得て、その諸特性を第1
表に示した。 実施例 6〜7 バインダーA1部とタピオカデンプン7部(対
ロツクウール100部)をバインダーとして用いた
場合を実施例6とし、バインダーB1部とタピオ
カデンプン7部(対ロツクウール100部)をバイ
ンダーとした場合を実施例7として、他は実施例
1と同様にして成型板を得て、その諸特性を第1
表に示した。 【表】
ポリビニルエステル系樹脂(以後カチオン化
PVAc系樹脂と略記する)をバインダーとした無
機繊維板を製造することに関する。 石綿、ロツクウール、セラミツクフアイバー等
の無機繊維を主材とした板状物のバインダーとし
て、合成ゴムラテツクス、ポリビニルアルコー
ル、澱粉及びその誘導体が使用されている。 しかしながらこれらのバインダーを使用した無
機繊維板は、機械的強度、耐水性、耐炎性、難燃
性のいずれかに欠点があり満足すべきものではな
い。従つてこれらのすべての特性に優れた無機繊
維板の提供が望まれていた。 本発明者らはこれに応えるべく鋭意検討を重ね
たところ、特定のカチオン基をいずれか1種含む
ポリビニルエステル系樹脂(カチオン化PVAc系
樹脂)を無機繊維分散液に添加し抄造することに
よつて、優れた無機繊維板が得られることを見い
出し、本発明を完成するに至つた。 本発明によれば以下の様な顕著な効果が得られ
る。 1カチオン化PVAc系樹脂の無機繊維への定着
性が非常に優れているために、廃水のCOD負荷
が軽減し、経済性向上及び公害忘止に寄与する、
2無機繊維間の接着力が格段に優れているため、
繊維板の曲げ強度、なかんずく湿潤時の曲げ強度
が大きく、多湿環境下でのタワミ発生は全くな
い、3澱粉を併用しても澱粉の欠点である定着性
が向上する、4微細無機繊維の凝集性が優れてい
るため、歩留りが向上する、5系のPHに無機繊
維板の諸性質が左右されない。 本発明におけるカチオン化PVAc系樹脂として
は、 一般式 (但し式中R1はアルキレン又はヒドロキシア
ルキレン、R2は水素又はアルキル、R3とR4はア
ルキル、Xは無機又は有機アニオンを表す)で表
されるカチオン基を与えることが出来る化合物、
即ちハロゲン置換アルキルトリアルキルアンモニ
ウムクロライドやハロゲン置換アルキルジアルキ
ルアミン等とポリビニルアルコール(PVA)と
の反応物の再酢化によつて得られる。該化合物を
例示すると、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、2−クロ
ロエチルトリメチルアンモニウムクロライド、3
−クロロプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、2−クロロ−2−ヒドロキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロライド、2−クロロエチル
ジメチルアミン、3−クロロ−2−ヒドロキシジ
メチルアミン、などが挙げられる。 PVAと該化合物との反応はPVA中の水酸基と
該化合物中のアルキル基に結合したハロゲンとが
脱ハロゲン化水素反応をおこすことによつて進行
し、(a)で示されるカチオン基成分が樹脂中に導入
されるわけである。又再酢化に当たつては樹脂中
に残存する水酸基がない様にすることが必要であ
る。 更に具体的に該製造方法を例示すると、まず、
PVAをアルコール溶媒でスラリー状にし、アル
カリ触媒を添加し30〜50℃で一定時間反応し、
PVAの水酸基の水素を金属で置換する(アルコ
ラート化反応)。次に、前記のハロゲン置換アル
キルトリアルキルアンモウムクロライドや2−ク
ロロエチルジメチルアミン等のカチオン基を有す
る化合物を加え40〜50℃で一定時間反応する(カ
チオン化反応)。得られたカチオン化PVAにアセ
チル化液(無水酢酸/ピリジン/酢酸混合液)を
加え90〜100℃で一定時間反応させ、目的とする
カチオン化PVAc系樹脂が得られるものである。 カチオン基(b)として一般式 (但し式中R1はアルキレン又はヒドロキシア
ルキレン、R2とR5は水素又はアルキル、R3とR4
はアルキル、Xは無機又は有機アニオン、Aはア
ミド窒素又は酸素を表す)で表されるカチオン基
を有するポリビニルエステル系樹脂は、かかるカ
チオン基を与えることが出来るアクリル系化合物
とビニルエステルなかんずく酢酸ビニルとを共重
合することによつて得られる。該アクリル系化合
物としては、N−アクリルアミドメチルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミド
エチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−
アクリルアミドプロピルリメチルアンモニウムク
ロライド、3−アクリルアミド−3−メチルブチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アク
リロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタク
リロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライド、N−メチルジメチルアミノアクリル
アミド、ジエチルアミノエチルメタクリレート、
などがあげられる。 カチオン基(c)として一般式 (但し式中R2とR5は水素又はアルキル、R3と
R4はアルキル、Xは無機又は有機アニオン、n
=1〜10を表す)で表されるカチオン基を有する
ポリビニルエステル系樹脂は、かかるカチオン基
を与えることが出来るアリル系化合物とビニルエ
ステルなかんずく酢酸ビニルとを共重合して得ら
れる。該アリル系化合物としては、アリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、3−ブテニルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリル
アミン、ジメチルメタアリルアミン、などがあげ
られる。 カチオン基(d)として一般式 (但し式中R2とR5は水素又はアルキル、R3は
アルキル、Xは無機又は有機アニオンを表す)で
表されるカチオン基を有するポリビニルエステル
系樹脂は、かかるカチオン基を与えることが出来
るジアリル系化合物とビニルエステルなかんずく
酢酸ビニルとを共重合することによつて得られ
る。該ジアリル系化合物としては、ジメチルジア
リルアンモニウムクロライド、ジエチルジアリル
アンモニウムクロライド、エチルジアリルアミ
ン、メチルジアリルアミン、などがあげられる。
共重合反応時にジアリルの部分が閉環反応して式
(d)で示される構造となる。 また前記化合物とビニルエステル(酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等が代表的に挙げられ
る)とを共重合する際には、ビニルエステルのほ
かに他の共重合性単量体を少量併用しうる。 かかる前記一般式(b)、(c)、(d)で表されるカチオ
ン基を含むカチオン化PVAc系樹脂の製造方法は
塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合のいず
れも実施できるが、通常は溶液重合が実施され
る。まず、低級アルコール溶媒に酢酸ビニルと前
記のカチオン基(b)又は(c)、(d)を有する化合物を加
え、これにアゾビスイソブチロニトリル、過過酸
化ベンゾイル等の重合開始剤を添加後、通常50℃
〜沸点の範囲の重合反応温度で反応させ、更に残
りのカチオン基含有化合物を適宜添加して反応さ
せるなどの方法が挙げられる。 本発明における前記一般式(a)、(b)、(c)、(d)で表
されるカチオン基をいずれか1種含むカチオン化
PVAc系樹脂のうち、一般式(a)で表されるカチオ
ン基を含むカチオン化PVAc系樹脂は、前述のよ
うに反応に苛酷な条件を必要とし、導入されるカ
チオン基量も限度があり且つ少ない。これに対し
て一般式(b)、(c)、(d)で表されるカチオン基を含む
カチオン化PVAc系樹脂は、前記した如くビニル
エステルなかんずく酢酸ビニルと特定の化合物と
の共重によつて得られるものであるから、容易に
しかも導入されるカチオン基量も多いものが得ら
れる。従つて一般式(a)で表されるカチオン基を含
むカチオン化PVAc系樹脂よりも一般式(b)、、
(d)で表されるカチオン基を含むカチオン化PVAc
系樹脂の方が好適であつてその使用が望まれる。 本発明におけるカチオン化PVAc系樹脂のカチ
オン基含量は1〜20モル%、好ましくは2〜10モ
ル%の範囲が好適であり、1モル%未満では前記
の効果に乏しくかつ水難溶性となり、20モル%を
越えると得られた無機繊維板の吸湿性が高くふな
る傾向が認められ好ましくない。 該カチオン化PVAc系樹脂の無機繊維板分散液
に対する添加量は、原料繊維の種類、カチオン基
の種類、カチオン基含有量等によつて異なるが、
概略原料繊維に対して0.2〜10重量%の範囲から
適量を選択して用いることが望ましい。 本発明においては一般式(a)、(b)、(c)、(d)で表さ
れるカチオン基をいずれか1種含むカチオン化
PVAc系樹脂を各々単独又は2種以上併用しうる
ことは言うに及ばず、従来バインダーとして使用
されているデンプン、デンプン誘導体、ポリアク
リルアミド、ポリビニルアルコール等を少量添加
して用いるとか、これら従来バインダーに本発明
のカチオン化PVAc系樹脂を少量添加して用いる
など種々の使用方法を採りうる。 次に実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 尚、例中「部」、「%」とあるのは特にことわりの
ない限り重量基準である。 実施例 1 撹拌機付フラスコにポリビニルアルコール(平
均重合度1700、ケン化度99モル%)粉体100gと
イソプロピルアルコール400gを仕込み、40℃に
昇温し撹拌しながら20%の水酸化ナトリウム水溶
液を755g添加後、4時間撹拌した。 得られたスラリーを固液分離し、該粉体と3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド85.3gを、ニーダーを用い、
50℃で7時間撹拌し、メタノール洗浄後、乾燥
し、粉体を得た。 該粉体10部に対してアセチル化液(無水酢酸10
部、ピリジン1部、酢酸10部の混合液)を150部
の割合で加え、90℃で12時間撹拌し、得られたペ
ーストを常法に従い洗浄し、カチオン化度(カチ
オン化PVAc系樹脂中のカチオン基量をモル%で
表示したもの)3.2モル%のカチオン化PVAcを
得た。かかるカチオン化PVAcをバインダーAと
する。 鉱物質繊維としてロツクウールを使用し、水中
に分散撹拌後、バインダーAの水溶液を所定量添
加する。これを湿式抄紙装置にて抄造し、含水率
約55%のウエツトマツトを形成し、これを1Kg/
cm2のゲージ圧で圧着した後、温度160℃の熱プレ
ス中で2時間乾燥して厚さ9mmの繊維板を成型し
た。この成型板の密度、曲げ強度、灼熱減量、耐
水性について測定した。結果を第1表に示す。 実施例 2〜5 撹拌機付フラスコに酢酸ビニル500g、メタノ
ール75g、アリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド1.4gを仕込み、撹拌しながら系内を窒素置
換した後、60℃に昇温した。重合開始剤としてア
ゾビスイソブチロニトリル3.5%メタノール溶液
を52g添加後、5時間20分の間にアリルトリメチ
ルアンモニウムクロライド5.2gとメタノール57
gを適宜滴下した。重合反応終了後、減圧下に反
応液中にメタノール蒸気を吹き込み未反応の酢酸
ビニル単量体を追い出し、カチオン化度2モル%
のカチオン化PVAcを得た。これをバインダーB
とする。 同様にして酢酸ビニルとN−アクリルアミドプ
ロピル−3−トリメチルアンモニウムクロライド
を共重合してカチオン化度9.2モル%のカチオン
化PVAcを得た。これをバインダーCとする。 同様にして酢酸ビニルとジメチルジアリルアン
モニウムクロライドとを共重合してカチオン化度
7.3モル%のカチオン化PVAcを得た。これをバ
インダーDとする。 同様にして酢酸ビニルとジメチルジアリルアン
モニウムクロライドとN−アクリルアミドエチル
トリメチルアンモニウムクロライドとを共重合し
てカチオン化度4.2モル%のカチオン化PVAcを
得た。これをバインダーEとする。 実施例2では実施例1のバインダーAに替えて
バインダーBを、実施例3ではバインダーCを、
実施例4ではバインダーDを、実施例5ではバイ
ンダーEを用い、他は実施例1と同様にして繊維
板を得て、その諸特性を測定し、第1表に記載し
た。 対照例 1〜2 実施例1のバインダーAに替えて、市販のデン
プン(タピオカデンプン)を用いた場合を対照例
1、ポリビニルアルコール(重合度1700、ケン化
度99モル%)を用いた場合を対照例2とし、実施
例と同様にして繊維板を得て、その諸特性を第1
表に示した。 実施例 6〜7 バインダーA1部とタピオカデンプン7部(対
ロツクウール100部)をバインダーとして用いた
場合を実施例6とし、バインダーB1部とタピオ
カデンプン7部(対ロツクウール100部)をバイ
ンダーとした場合を実施例7として、他は実施例
1と同様にして成型板を得て、その諸特性を第1
表に示した。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 無機繊維板を製造する際に下記一般式 (但し式中R1はアルキレン又はヒドロキシア
ルキレン、R2とR5は水素又はアルキル、R3とR4
はアルキル、Xはアニオン、Aはアミド窒素又は
酸素を表す) で表されるカチオン基の群(a)、(b)、(c)、(d)から選
ばれたいずれか1種のカチオン基を含むポリビニ
ルエステル系樹脂を無機繊維分散液に添加するこ
とを特徴とする無機繊維板の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1328281A JPS57128298A (en) | 1981-01-31 | 1981-01-31 | Production of inorganic fiberboard |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1328281A JPS57128298A (en) | 1981-01-31 | 1981-01-31 | Production of inorganic fiberboard |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57128298A JPS57128298A (en) | 1982-08-09 |
| JPH0450434B2 true JPH0450434B2 (ja) | 1992-08-14 |
Family
ID=11828838
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1328281A Granted JPS57128298A (en) | 1981-01-31 | 1981-01-31 | Production of inorganic fiberboard |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57128298A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102017205376A1 (de) | 2017-03-30 | 2018-10-04 | Robert Bosch Gmbh | Schallwandler |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5465789A (en) * | 1977-11-07 | 1979-05-26 | Dainippon Ink & Chem Inc | Preparation of cationic aqueous dispersion composition for paper conversion |
| JPS5688413A (en) * | 1979-12-19 | 1981-07-17 | Kuraray Co Ltd | Novel copolymer and preparation of same, and paper reinforcer primarily composed of same |
| JPS5614504A (en) * | 1979-07-12 | 1981-02-12 | Kuraray Co Ltd | New water-soluble copolymer, production thereof and paper-strengthening agent consisting mainly of same |
-
1981
- 1981-01-31 JP JP1328281A patent/JPS57128298A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57128298A (en) | 1982-08-09 |
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